説明

材料路の印刷装置

材料路(3)の印刷装置であって、当該材料路は、搬送方向(3’)で当該装置を通って搬送され、少なくとも第1のステーション(1)において1つの染料が当該材料路(3)上に被着され、かつ、少なくとも1つの別のステーション(2)において別の染料が当該材料路(3)上に被着されるおよび/または当該染料が前記材料路上に定着される装置において、前記材料路(3)の搬送方向(3’)において、前記第1のステーション(1)の前に第1の緩衝蓄積部(5a)が配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念に記載された、材料路の印刷装置に関する。ここでこの材料路は、搬送方向で当該装置を通って搬送される。ここでは、少なくとも第1のステーションにおいて1つの染料が材料路上に被着され、少なくとも1つの別のステーションにおいて別の染料が材料路上に被着される、および/または当該染料が材料路上に定着される。
【0002】
このような装置は従来技術から公知であり、例えば、CSAT Gesellschaft fuer Computer-Systeme und Automatisierungs-Technik mbH社(76344 Eggenstein-Leopoldshafen)によって製造、販売されている。このような既知の装置によって、例えば、繰り出しロールから引き出されるアルミニウム薄片をカラーで印刷することができる。このためにこの装置は、4つのプリントヘッドを有している。これらは、薄片の搬送方向に順次連続して配置されており、それぞれ異なったインキを薄片上に載せる。染料は、本発明では、黒いインクまたは黒いトナーであってもよい。
【0003】
各プリントヘッドは、薄片上に、自身の色に相応する部分画像を形成する。複数のプリントヘッドによって形成された部分画像は相互に重なっており、最後のプリントヘッドの後には、これらのプリントヘッドの個々のインキから成る、カラーの全体画像が得られる。
【0004】
薄片の搬送方向において、これらのプリントヘッドの後方には、定着ユニットが配置されている。この定着ユニットによって、プリントヘッドによって薄片上に形成された画像が定着される。薄片上で画像を完成させるために薄片は、印刷機を通る、事前に定められた経路を進まなければならない。画像を完成させるために、薄片が進まなければならない距離は、第1のプリントヘッドの始めから、定着ユニットの終端までの薄片の長さに相応する。
【0005】
従って、印刷作動の終了時には、最後に着手された画像は、定着ユニットを通過するまで印刷装置内を搬送されなければならない。この時点では、プリントヘッドによってインキが設けられていない薄片領域は印刷装置内(すなわちプリントヘッド下)にあるので、薄片は、最後の画像が完成した後に、定着ユニット内で該当する距離だけ自身の搬送方向と反対の方向に動かされる。これによって、印刷装置の再稼動時に、薄片が印刷されていない領域を有していることがなくなる。
【0006】
薄片上に被着された画像は、異なる色の、相互に重なって配置されている複数の部分画像から成るので、薄片は高い精度で印刷装置内を(殊に印刷ヘッドを)通過するように案内されなければならない。薄片の極めて僅かな位置ずれによっても、部分画像が完全に等しく薄片上に被着されなくなってしまい、これによって画像の輪郭が不鮮明になる。
【0007】
最後の画像が完成した後に薄片を引き戻すことによって、殊に側面方向において(すなわち薄片の搬送方向に対して横向きに)位置ずれが生じる。印刷作動が経過するうちに薄片は再び自身の正しい位置になる。すなわち薄片は、印刷装置の再稼動時に、印刷作動中に、自身の誤った位置から、再び正しい位置になるまで継続的に、自身の位置を変える。従ってこの時間の間に薄片上に形成された画像の質は不十分なものになってしまう。
【0008】
本発明の課題は、冒頭に記載した印刷装置を次のように改善することである。すなわち、再始動時にこの印刷装置によって形成される画像の質の低下が極めて低くなるように改善することである。
【0009】
上述の課題は、請求項1の特徴部分に記載された構成によって解決される。本発明の有利な発展形態は、従属請求項に記載されている。
【0010】
本発明では、材料路の印刷装置が提示される。この材料路は搬送方向において、当該装置を通って搬送される。ここでは少なくとも第1のステーションにおいて1つの染料が材料路上に被着され、少なくとも1つの別のステーションにおいて別の染料がこの材料路上に被着される、および/またはこの染料が材料路上に定着される。この装置は、材料路の搬送方向において、第1のステーション前に第1の緩衝蓄積部が配置されていることを特徴とする。
【0011】
材料路の搬送方向において、第1のステーション前に第1の緩衝蓄積部が配置されていることによって、印刷作動の終了時に、材料路全体をその搬送方向と反対に動かす必要がなくなる。殊に材料路を、材料路の搬送方向で見て第1のステーションの前で後方に動かさなくてよくなる。材料路を全体的に後方に動かす代わりに(すなわち例えば、通常作動時にはそこから引き出される繰り出しロールに再び巻き付ける代わりに)、材料路の戻される領域が第1の緩衝蓄積部によって収容される。これによって、この第1の緩衝蓄積部の前に存在する材料路が動かされることがなくなり、材料路がこの領域において自身の正しい位置から逸脱することが妨げられる。これは非常に有利に、形成される画像の質に作用する。
【0012】
特に有利には、材料路の搬送方向で見て別のステーションの後方に第2の緩衝蓄積部が配置される。この第2の緩衝蓄積部によって、装置内に存在する材料路部分を戻す際に、材料路を、材料路の搬送方向で見て装置の後方に、材料路の搬送方向と反対に動かす必要がなくなる。装置内に存在している、印刷されていない材料路領域を後方に動かすことは、次のことによって可能になる。すなわち、第2の緩衝蓄積部から、後方に動かされなくてはならない材料路と同じ多さの材料路が引き出されることによって可能になる。これによって、材料路の搬送方向において、別のステーションの後方ないしは第2の緩衝蓄積部の後方に配置されている材料路部分の運動が、装置内に存在している材料路部分の運動から切り離される。第2の緩衝蓄積部は、印刷動作の終了時に、少なくとも、最後に開始された画像が完成するのに必要な量と同じ量の材料路を収容している。この2つの緩衝蓄積部によって、材料路の運動が、材料路の搬送方向において第1の緩衝蓄積部の前と第2の緩衝蓄積部の後で、この2つの緩衝蓄積部の間の材料路の運動と切り離される。
【0013】
装置内に存在している材料路部分が第1の緩衝蓄積部によって収容されることによって、実際に、第2の緩衝蓄積部内に存在する材料路が第1の緩衝蓄積部内に積み替えられる。このために必要な構成部材の数は制限されているので、これによって、正当なコストで極めて正確に緩衝蓄積部が構成される。緩衝蓄積部を正確に構成することによって、次のことが保証される。すなわち、第2の緩衝蓄積部から第1の緩衝蓄積部内への搬送によって、薄片が側方で位置ずれすることがほぼないことが保証される。
【0014】
有利には、この第2の緩衝蓄積部は第1の緩衝蓄積部と力制御されて接続されている。これによって、薄片の搬送方向において薄片に加わる引っ張り力が、1つの緩衝蓄積部から別の緩衝蓄積部へと薄片を移す際に、ほぼ一定に保たれる。これも非常に有利に、薄片位置の精度に作用する。力制御とは、本発明では、1つの蓄積部が常に、別の蓄積部が出力ないしは収容する量と同じ量の材料路を収容ないしは出力するということを意味している。この力制御は機械的または電気的に実現される。
【0015】
本発明の別の特別な実施形態では、少なくとも1つの緩衝蓄積部が1つの蓄積ロールを有している、ないしは有利には2つの緩衝蓄積部が1つの蓄積ロールを有している。この蓄積ロールには、いわゆるダンサロールの場合に材料路が巻かれる。このような緩衝蓄積部は一方では容易に製造され、他方では正確に構成されて、緩衝蓄積部内への搬送時ないしは緩衝蓄積部からの搬送時に、材料路はほぼ側方にずれない。特に高い精度は次のことによって得られる。すなわち、蓄積ロールが非弾性的に構成されている、ないしは弾性的な表面を有していないことによって得られる。有利には、蓄積ロールは金属から構成される。
【0016】
最後に挙げた実施形態では、蓄積ロールがキャリッジ上に配置されているのは特に有利である。これによって、蓄積ロールの位置は特に容易に調整される。すなわち、1つの緩衝蓄積部から別の緩衝蓄積部への薄片の容易かつ正確な積み替えが行われる。さらに、複数の蓄積ロールが共通のキャリッジ上に配置されている場合には、非常に容易に、第2の緩衝蓄積部が第1の緩衝蓄積部と力制御的に接続される。なぜなら、2つの蓄積ロールが、正確に同じ動きをするので、一方の緩衝蓄積部に、他方の緩衝蓄積部から引き出された量と全く同じ量の材料路が供給されるからである。
【0017】
第1の緩衝蓄積部の第1の蓄積ロールによって形成されている湾曲部の2つの辺、少なくとも1つの辺が、第2の緩衝蓄積部の第2の蓄積ロールによって形成されている湾曲部の1つないしは複数の該当する辺が位置している面内に、または当該面に対して平行に位置するように、複数の蓄積ロールが配置されているのは非常に有利である。換言すれば、複数の蓄積ロールは次のように配置されている。すなわち、緩衝蓄積部内に存在する材料路の該当する領域が、1つまたは2つの平行な直線に沿って延在するように配置されている。すなわち、材料路の該当する領域は、蓄積ロールの位置調整の間、材料路の面垂線の方向において動かない。
【0018】
上述した蓄積ロールの配置によって、基本的に、湾曲部の2つの辺はそれぞれ相互に平行に延在する。これに相応してこの場合には、湾曲部の底に離反している材料路終端部が偏向されるように部材も配置されなければならない。しかし、厚さの異なる材料路の場合に蓄積ロールの配置を変えなければならないということを考慮して、湾曲部の辺の完全な平行性からの僅かな偏差を、見込んでおくことができる。
【0019】
本発明の別の実施形態では、センサが設けられている。このセンサは、キャリッジの終端位置を検出する。有利には誘導性または容量性センサとして形成されているこのようなセンサを用いることによってキャリッジの位置調整距離が調節される。従って、これらのセンサは有利には、キャリッジの運動方法において位置が調節されるように構成される。
【0020】
本発明の別の有利な実施形態は、次の特徴を有している。すなわち、材料路を固定するために少なくとも1つのクランピング装置が設けられている、という特徴を有している。有利には別のステーションと、印刷される材料路のための繰り出しロールとの間に配置されているこのようなクランピング装置によって、材料路が第2の緩衝蓄積部から第1の緩衝蓄積部内に積み替えられる、またはその逆の時に、材料路が自身の搬送方向で、第2の緩衝蓄積部の後方で固定される。
【0021】
有利には第1のステーションの前に、応力装置が配置される。この応力装置によって、材料路は少なくとも、第1のステーションと別のステーションの領域において、引っ張り応力下におかれる。この代わりにまたは付加的に、第1のステーションの前に同じようにクランピング装置を配置することができる。これによって、装置内に存在する材料路部分ないしは緩衝蓄積部内に存在する材料路領域が、残りの材料路から分離される。
【0022】
本発明の別の有利な実施形態では、材料路は繰り出しロールから、力に対して引き出される。これによって容易に、材料路が材料路搬送方向において常に応力下にあるようになる。
【0023】
本発明のさらなる詳細、特徴および利点を、図面を参考にして、後続の特別な実施例の説明に記載する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明と相応に構成された装置の概略的な構成を示す図
【実施例】
【0025】
図面に示されているように、本発明の装置は第1のステーション1を有している。第1のステーション内には4つのプリントヘッド1a,1b,1c,1dが配置されている。これらのプリントヘッド1a,1b,1c,1dには異なる色のインクが入れられている。従ってプリントヘッド1dは黒いインクを収容している。プリントヘッド1a,1b,1cは、シアン、マゼンダおよび黄色のインクを収容している。
【0026】
これらのプリントヘッドの下方には、印刷されるべき薄片3が配置されている。この薄片は、矢印3’によって示されている搬送方向を通って、プリントヘッド1a,1b,1c,1dを通過する。搬送方向3’では、第1のステーション1の後方に、定着ユニットとして形成されている別のステーション2が配置されている。薄片3をガイドするために、この装置は、偏向ロール4,5,6,7を有している。薄片3を搬送するために、これは、薄片3の搬送方向3’において、電気モータによって駆動される駆動シャフト12上の推進ロールによって押さえられる。この構造は、材料を印刷する従来の装置に相応する。
【0027】
プリントヘッド1a,1b,1c,1dによって、それぞれ、該当する色に相応する部分画像が薄片3上に形成される。薄片3の該当領域が全てのプリントヘッドを通過した後にはじめて、相応するカラー画像が完成する。このカラー画像は次に、定着ユニット2を通り、ここで定着が行われる。従って、画像を完成させるために、薄片3は、矢印3aと3bによって示された箇所の間に存在する経路を進まなければならない。すなわち、印刷装置のスイッチオフ時には、薄片3は、最後にプリントヘッド1aによって作成された部分画像を完成させるために、上述の距離だけさらに搬送されなければならない。
【0028】
この経過の間に新たな画像は、薄片3上に被着されないので、最後の画像を完成させた後に、2つのマーク3a,3bの間に、印刷されていない薄片が生じる。装置の再稼働後に薄片3が継続的に印刷されるようにするために、薄片3は、この距離ぶんだけ、薄片3の搬送方向3’と反対に戻されなければならない。このために装置は、第1の蓄積ロール5aを有している。これを中心にして薄片3は、薄片3の搬送方向3’において第1の偏向ロール5の前で向きが変えられる。これによって薄片3は、第1のU字型の湾曲部を描く。この湾曲部の底に、第1の蓄積ロール5aが配置されている。
【0029】
さらに、この装置は第2の蓄積ロール4aを有している。これを中心にして薄片3は、薄片3の搬送方向3’において、第2の偏向ロール4の後で向きが変えられる。これによって薄片3は、第2のU字型の湾曲部を描く。この湾曲部の底に、第2の蓄積ロール4aが配置されている。
【0030】
蓄積ロール4a,5aは、キャリッジ8上に配置されている。このキャリッジは、リニアガイド部8a上にシフト可能に配置されている。これによって、第2の緩衝蓄積部が第1の緩衝蓄積部と強制制御されて接続される。キャリッジ8をシフトさせることによって、湾曲部の深さが変えられる。これらの蓄積ロールは、キャリッジ8上の自身の配置によって常に共に動かされるので、湾曲部の深さは完全に比例して逆になっている。
【0031】
偏向ロール4,5,6,7および蓄積ロール4a,5aは、金属から成る。従ってこれらは低い摩擦値を有する。これは、搬送方向3’に対して横向きに材料路3を配向するときに非常に有利に作用する。さらに偏向ロール4,5,6,7および蓄積ロール4a,5aは、非常に頑強に配置される。これによって、剛性の構造が緩衝蓄積部領域において得られる。これは同じように、非常に有利に薄片3の走行精度に影響する。
【0032】
蓄積ロール4a,5aはそれぞれダンサロールの様式で、U字型湾曲部の底に配置されているので、これは、該当する偏向ロール4,5とともに、それぞれ緩衝蓄積部を形成する。湾曲部の深さが増すとともに、より多くの薄片が該当する緩衝蓄積部内に配置される。従ってキャリッジ8をずらすと、緩衝蓄積部内の内容量が変化する。すなわち、キャリッジ8をずらすと、緩衝蓄積部内の内容が1つの緩衝蓄積部から別の緩衝蓄積部内へと積み替えされる。
【0033】
従って、キャリッジ8が図面において左から右へと位置を変えられると、薄片3は、マーク3a,3bの間に配置された、印刷されていない領域のぶんだけ、自身の搬送方向3’に対して動かされる。なぜならこれによって、第2の緩衝蓄積部内の内容量が減り、これに対して、第1の緩衝蓄積部内の内容量が拡大するからである。緩衝蓄積部をできるだけ小さくする(これは、精度に有利に作用する)ために、この装置は有利には次のように構成される。すなわち、マーク3a,3bの間の経路ができるだけ短くなるように構成される。
【0034】
キャリッジ8の調整路を制限するために、誘導性位置センサ9a,9bが設けられる。しかしこれらの位置センサ9a,9bの代わりに、キャリッジ8がサーボモータ8bによって調整されてもよい。これによって、同じようにキャリッジ8の位置調整距離が容易に制御される。
【0035】
第3の偏向ロール6はロータリーエンコーダとして形成されている。これによって、薄片3が進んだ距離が検出される。殊にこのロータリーエンコーダによって、薄片3の進んだ距離が、1つの緩衝蓄積部から別の緩衝蓄積部への薄片の積み替え時に検出される。これによっても、キャリッジ8の位置調整距離が調節される。
【0036】
蓄積ロール4a,5aは、次のような高さで、偏向ロール4,5の下方に配置されている。すなわち、蓄積ロール4a,5aと偏向ロール4,5とが相対したときに、相互の間隔が、薄片3の厚さに相応するような高さで配置されている。これによって、第1の蓄積ロール5aと第1の偏向ロール5との間に存在している第1の湾曲部の辺が、第2の蓄積ロール4aと第1の偏向ロール4との間に存在している第2の湾曲部の辺と同じ面に位置する。
【0037】
薄片3の厚さが異なる場合には、蓄積ロール4a,5aと偏向ロール4,5との間隔が変えられなければならない、ということを鑑みて、蓄積ロール4a,5aと偏向ロール4,5との間隔は次のように選択される。すなわち、この間隔が、この装置によって印刷されるべき、最も厚い薄片の厚さに相応するように選択される。この場合にはこの間隔によって、より薄い薄片も印刷される。当然ながら、この装置によって印刷されるべき薄片の厚さはそれほど強く相違してはならない。
【0038】
薄片3の搬送方向3’において、第2の偏向ロール4aと、駆動シャフト12と駆動ロール12aとから成る、薄片3の駆動部との間に、ロール11aと摩擦台11bとから成るクランピング装置が配置されている。このクランピング装置によって、薄片3の搬送方向3’においてクランピング装置の後方に存在する薄片3の部分が、キャリッジ8の位置調整時に動いてしまうことが阻止される。
【0039】
さらに、薄片3の搬送方向3’において、第1の蓄積ロール5aの前に、応力装置が配置されている。これによって、薄片3は圧力下に保持される。応力装置は、推進ロール10aと直流電流発生器10とから形成される。直流電流発生器10によって、薄片3が引っ張られる。
【0040】
応力装置10,10aと繰り出しロール13との間に、ダンサロール14が配置されている。このダンサロール14によって、繰り出しロール12からの薄片3の繰り出しが既知の方法で制御される。
【0041】
緩衝蓄積部を拡張するために、この装置がさらなる蓄積ロール4a’,5a’を有してもよい。これらの蓄積ロールは、蓄積ロール4a,5aの上方に、キャリッジ8上に配置されている。従って、さらなる偏向ロール4’,5’によって、2つのさらなる緩衝蓄積部が形成される。これらは、これまでに説明してきた緩衝蓄積部4,5と同じ容量を有している。付加的な緩衝蓄積部並びに相応する薄片経路の部材は、図面には、破線で示されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料路(3)の印刷装置であって、
当該材料路は、搬送方向(3’)で当該装置を通って搬送され、
少なくとも第1のステーション(1)において1つの染料が当該材料路(3)上に被着され、かつ、少なくとも1つの別のステーション(2)において別の染料が当該材料路(3)上に被着されるおよび/または当該染料が前記材料路上に定着される装置において、
前記材料路(3)の搬送方向(3’)において、前記第1のステーション(1)の前に第1の緩衝蓄積部(5a)が配置されている、
ことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記材料路(3)の搬送方向(3’)において、前記別のステーション(2)の後に第2の緩衝蓄積部(4a)が配置されている、請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記第2の緩衝蓄積部(4a)は前記第1の緩衝蓄積部(5a)と共に強制制御されて接続されている、請求項2記載の装置。
【請求項4】
1つまたは複数の緩衝蓄積部(4a,5a)が蓄積ロール(4a,5a;4a’,5a’)を有しており、当該蓄積ロールには、例えばいわゆるダンサロールの場合に、前記材料路(3)が巻かれている、請求項1から3までのいずれか1項記載の装置。
【請求項5】
前記蓄積ロール(4a,5a;4a’,5a’)はキャリッジ(8)上に配置されている、請求項4記載の装置。
【請求項6】
前記第1の緩衝蓄積部(5a)の第1の蓄積ロール(5a;5a’)によって形成されている湾曲部の少なくとも1つの辺(5b;5b’)が、第2の緩衝蓄積部(4a)の第2の蓄積ロール(4a;4a’)によって形成されている湾曲部の該当する辺(4b;4b’)も位置している面内に位置するように、前記蓄積ロール(4a,5a;4a’,5a’)が配置されている、請求項5記載の装置。
【請求項7】
前記キャリッジ(8)の終端位置をそれぞれ検出する複数のセンサ(9a,9b)が設けられている、請求項5または6記載の装置。
【請求項8】
前記キャリッジ(8)はサーボモータ(8a)によって駆動される、請求項5から7までのいずれか1項記載の装置。
【請求項9】
前記材料路(3)を固定するための少なくとも1つのクランピング装置(11a,11b)が設けられている、請求項1から8までのいずれか1項記載の装置。
【請求項10】
応力装置(10,10a)が設けられており、当該応力装置によって、前記材料路(3)は、少なくとも前記第1のステーション(1)および前記別のステーション(2)の領域において、引っ張り応力下におかれる、請求項1から9までのいずれか1項記載の装置。

【図1】
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【公表番号】特表2012−526668(P2012−526668A)
【公表日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−510112(P2012−510112)
【出願日】平成22年4月29日(2010.4.29)
【国際出願番号】PCT/DE2010/000423
【国際公開番号】WO2010/130237
【国際公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(507212517)
【氏名又は名称原語表記】Hans Mathea
【住所又は居所原語表記】Daimlerstrasse 32a, D−76344 Eggenstein−Leopoldshafen, Germany
【Fターム(参考)】