説明

杭穴掘削ヘッド

【課題】できるだけ少ない揺動範囲で、効率良く拡底部付きの杭穴掘削をする。とりわけ2m程度の大径掘削に適する。
【解決手段】掘削ロッド40に連結するヘッド本体1の転軸36の両側に、掘削刃15付きの第1掘削腕11、掘削刃25付きの第2掘削腕21を揺動自在に取り付けて掘削ヘッド30とする。第1掘削腕11の軸16と第2掘削腕21の軸26との成す角θで形成する。掘削ヘッド30は、正回転で杭穴軸部を掘削できる。掘削ロッド40を逆回転すると第1掘削腕11がθ揺動して、ストッパー32とストッパー受け18とが係止して、第2掘削腕22の掘削刃25が径Hで杭穴拡底部43を掘削できる(a)(b)。第2掘削腕22の掘削刃25が杭穴拡底部43の外周側を掘削し、第1掘削腕11の掘削刃15、ヘッド本体1の固定掘削刃10、10で内部側を掘削できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、掘削ロッドの先端に連結して、杭穴掘削する際に使用する杭穴掘削ヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
掘削ロッドに連結するヘッド本体51に水平方向の回転軸54を設け、回転軸54の両側に、先端に掘削刃を有する掘削腕52、52を揺動自在に取り付けて、掘削腕52の掘削刃で地盤を掘削する掘削ヘッド53が使用されていた(例えば、特許文献1)。この掘削ヘッド53では、掘削ロッドが回転しない停止状態(ニュートラル状態)で、掘削腕52、52は下方に垂れた状態にあった(図5(a)。掘削ロッドを正回転すると、掘削腕52、52は土圧により停止状態から所定幅H01(角度θ01)に揺動して、掘削刃で径D01の杭穴軸部42を掘削できた(図5(b))。ここで、掘削腕52の長さをL01とする。
【0003】
また、杭穴軸部42の掘削が完了したならば、一旦回転を停止して、続いて、掘削ロッドを逆回転させて、同様に土圧により掘削腕52を反対方向に、所定幅H02(角度θ02)に揺動して、掘削刃で径D02の杭穴拡底部43を掘削していた(図5(b))。ここで、D01<D02、であり、例えば、軸部径D01=1m 程度の場合は、例えば、拡底部径D02=1.2m〜1.4m、程度で掘削していた。
【特許文献1】特開2000−356068
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記従来の技術では、軸部掘削径D01に比して大きな拡底部掘削径D02を設定でき、しかも土圧によるので、確実に掘削腕52が揺動し、最大揺動角度を規制するストッパーを設ければ、掘削径の設定も容易且つ正確におこなうことができる利点があった。
【0005】
しかし、掘削ロッドを逆転させて掘削腕を両側に振らせることから、「θ01+θ02」の角度を揺動させる必要があり、土の中での作動であるので、できるだけ少ない可動範囲であることが望ましかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
然るにこの発明は、回転軸の一側に、回転軸を共通にして第1掘削腕と第2掘削腕と所定角度に配置して、ヘッド本体に取付けたので、前記問題点を解決した。
【0007】
即ちこの発明は、ヘッド本体の上端部の連結部を掘削ロッドに接続して使用する杭穴掘削用のヘッドにおいて、以下の条件を満たすことを特徴とする杭穴掘削ヘッドである。
(1) 前記ヘッド本体側面に、平面視で直径対称な位置に、水平方向の軸を突設する。
(2) 先端に掘削刃を取り付けた第1掘削腕及び第2掘削腕の両基端部を、所定角度で連結して、一体に形成する。
(3) 前記軸の端部に、前記一体に形成した第1掘削腕及び第2掘削腕の基端部を、夫々揺動自在に取り付ける。
【0008】
また、他の発明は、ヘッド本体の上端部の連結部を掘削ロッドに接続して使用する杭穴掘削用のヘッドにおいて、以下の条件を満たすことを特徴とする杭穴掘削ヘッドである。
(1) 前記ヘッド本体側面に、平面視で直径対称な位置に、水平方向の軸を突設する。
(2) 前記軸の端部に、夫々、先端に掘削刃を取り付けた第1掘削腕を夫々揺動自在に取り付ける。
(3) 前記両第1掘削腕に、所定角度で、先端に掘削刃を取り付けた第2掘削腕の基端部を連設した。
【0009】
また、前記において、以下の構成としたことを特徴とする杭穴掘削ヘッドである。
(1) 回転軸から第1掘削腕の掘削刃までの距離L、前記回転軸から第2掘削腕の掘削刃までの距離L、とした場合、
>L
とした。
【0010】
また、前記において、掘削ロッドを回転しない停止状態が「第1掘削腕の揺動位置が杭穴の小径掘削時の第1掘削腕の揺動位置」となるように、第1掘削腕の先端に向けた軸方向と第2掘削腕の先端に向けた軸方向との角度を設定した杭穴掘削ヘッドである。
【発明の効果】
【0011】
この発明は、軸を所定角度にして一体に形成した第1掘削腕及び第2掘削腕を設けたので、回転しない停止状態(ニュートラル状態)で、第1掘削腕及び第2掘削腕は予め鉛直方向に対して、傾斜した状態に開いているので、一側の揺動で、第1掘削腕を使用して杭穴の外周側(杭穴壁側)を掘削し、他側の揺動で第2掘削腕を使用して杭穴の外周側(杭穴壁側)を掘削できる。従って、正回転時、逆回転時でのトータルでの揺動角度を小さくすることができ、掘削腕の制御が容易となり、より確実な掘削を実現できる。とりわけ、掘削径が大径(例えば、径2.0m)の場合には掘削腕の重量が重くなり、揺動角度を少なくすることにより、制御が容易となる。
【0012】
また、加えて、一側の揺動の際に第2掘削腕で杭穴の内側(内部側)を掘削でき、他側の揺動の際に第1掘削腕で杭穴の内側(内部側)を掘削でき、掘削効率を高めることができる。
【0013】
また、掘削腕の各長さ及び配置角度を変えることにより、杭穴掘削径(小径掘削)、拡大掘削を自由に設定できる。また、一側に振れて、第1掘削腕で掘削している際に内部側に第2掘削腕が位置し、他側に振れて第1掘削腕で掘削している際に内部に第1掘削腕が位置しているので、掘削のみならず、掘削土の攪拌、セメントミルク類との混練などの諸効果が向上する。総じて、掘削速度、掘削効率を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
(1) 掘削ロッド40に連結するヘッド本体1に水平方向の回転軸36を設け、回転軸36の両側に、第1掘削腕11(先端に掘削刃15、15を有する)、第2掘削腕21(先端に掘削刃25、25)を有する)を揺動自在に取り付けて掘削ヘッド30が構成される(図1、図2参照)。第1掘削腕11と第2掘削腕21とは回転軸36を共通にしている。また、鉛直(=掘削腕軸29)に対して、第1掘削腕11の軸16は一側に角度α、第2掘削腕21の軸26は他側に角度βの角度を保ち、軸16と軸26とのなす角θ(=α+β)で形成されている(図3)。第1掘削腕11、第2掘削腕21の長さをL01としてある。
【0015】
(2) 掘削ヘッド30は、掘削ロッド40が回転しない停止状態(ニュートラル状態)で、第1掘削腕11及び第2掘削腕21は下方に垂れた状態にあり、掘削腕軸29は鉛直方向にある(図3(a)。
【0016】
掘削ロッド40を正回転すると、第1掘削腕11及び第2掘削腕21は土圧により停止状態から矢示44方向に揺動して(図3(a))、ストッパーにより規制され、掘削腕軸29が鉛直から角度θ揺動した状態で保持される(図3(b))。この状態で、第1掘削腕11の掘削刃15が平面視で幅H01開いた状態にあり、掘削刃15、15で径D01の杭穴軸部42を掘削できる(図3(b))。この際、最初の揺動で、2つの掘削腕11、21があるので、確実に土圧を受けて所定の角度に開くことができ、更に掘削中は、第1掘削腕11と第2掘削腕21との間に、隙間があるので、掘削中の抵抗は受け難い。
【0017】
また、杭穴軸部42の掘削が完了したならば、掘削ロッド40を一旦停止して、逆回転すると、第1掘削腕11及び第2掘削腕21は土圧により矢示45方向に揺動して(図3(a))、ストッパーにより規制され、掘削腕軸29が鉛直から角度θ揺動した状態で保持される(図3(c))。この状態で、第2掘削腕21の掘削刃25が平面視で幅H02開いた状態にあり、掘削刃25、25で径D02の杭穴拡底部43を掘削できる(図3(c))。
【0018】
この状態で、第2掘削腕21の掘削刃25が杭穴拡底部43の外周側(杭穴壁側)を掘削して、第1掘削腕11の掘削刃15で、杭穴拡底部43の底の内部を掘削できる(図4(a))。
【0019】
(3) 即ち、従来の掘削を示した図5と比較するならば、第1掘削腕11、第2掘削腕21、掘削腕52の長さはL01で共通しており、杭穴軸部42の掘削径D01、杭穴拡底部43の掘削径D02も共通している。この場合、従来例での掘削腕52の揺動範囲は、
θ01+θ02
であったのに対して、本願発明では、
θ+θ=(θ01−α)+(θ02−β)
=(θ01+θ02)−(α+β)
となり、第1掘削腕10及び第2掘削腕20の取付角度θ(=α+β)に相当する分だけ、第1掘削腕11及び第2掘削腕21の揺動角度を少なくすることができる。
【0020】
(4) 前記において、第1掘削腕11、第2掘削腕21の長さをL01の同一としたが、異なる長さとすることもできる(図4(b)(c))。この場合、第2掘削腕21の長さを、第2掘削腕11より短く設定することが好ましい。
【0021】
とりわけ、杭穴拡底部43掘削用に第2掘削腕21の掘削刃25が、杭穴壁を掘削するように揺動した状態で、第1掘削腕11の掘削刃15も、鉛直方向で第2掘削腕21の掘削刃25と同じ平面位置に位置することが好ましい(図4(c))。この場合、第1掘削腕11の掘削刃15、第2掘削腕21の掘削刃25で杭穴拡底部43の外周側(杭穴壁)を掘削するので、杭穴壁を均しながら掘削するので、より正確な外径の杭穴拡底部43の壁を構築できる。
【0022】
また、第2掘削腕21の長さを、第2掘削腕11より短く設定することで、全体を軽量化し、更に、2つの掘削腕11、21の間に隙間が生じるので、掘削ヘッド30(掘削腕11、21)が受ける掘削土の抵抗をより少なくできる。
【実施例1】
【0023】
図1、図2に基づいて、この発明の実施例を説明する。
【0024】
1.ヘッド本体の構成
【0025】
直方体の基体3の上面4に、掘削ロッド40の下端部と連結する連結部35を設け、対向する側面5、5に水平方向の回転軸36、36を設け、回転軸36、36の軸を一致させる。また、基体3の側面5、5と隣接し、対向する側面6、6に、高さを違えて、攪拌板37、37を横方向に向けて突設する。
【0026】
基体3の下端に、側面5、5間の距離が狭くなるように扁平し、かつ側面6、6方向に、膨出した扁平膨出部8を形成する。扁平膨出部8は下方に向けて徐々に幅が狭くなるように形成される。扁平膨出部8の下縁8aに、固定掘削刃10、10を取り付ける。
【0027】
以上のようにして、ヘッド本体1を構成する。
【0028】
2.掘削腕の構成
【0029】
(1) 正面視で、軸16方向に、基端部12が幅広に形成され、中間部13が幅狭で、先端部14が幅広に形成され、先端部14の先端に掘削刃15、15が先端に刃先を向けて突設して、第1掘削腕11を構成する。第1掘削腕11は、基端部12に、軸16に直交する回転軸位置17が設定され、中間部13が裏面側に向けて斜めに形成され、先端部14は逆に表面側に向けて斜めに形成されている。基端部12の上端で、軸16に沿って、突起33を突設する。回転軸位置17から先端までが長さLで形成される。
【0030】
(2) 前記第1掘削腕11の基端部12に、回転軸位置17を共通して、第2掘削腕21の基端部22を連接する。第2掘削腕21も正面視で、軸26方向に、基端部22が幅広に形成され、中間部23が幅狭で、先端部24が幅広に形成され、先端部24の先端に掘削刃25、25が先端に刃先向けて突設して、第2掘削腕21を構成する。第2掘削腕21は、基端部22に、軸26に直交する回転軸位置27が設定され、中間部23が裏面側に向けて斜めに形成され、先端部24は表面側に向けて斜めに形成されている。回転軸位置27から先端までが長さLで形成される(L<L)。
【0031】
(3) 第1掘削腕11の基端部12に、第2掘削腕21の基端部22を、両回転軸位置17、27が共通するように連設する。この際、両基端部12、22が一体となり更に一部が共通するように形成され、第1掘削腕11の軸16と第2掘削腕21の軸26とが角度θとなるように、形成され、かつ両軸16、26は基端部12、22部分で、同一垂直面に位置する。
【0032】
3.掘削ヘッド
【0033】
ヘッド本体1の回転軸36、36に、第1第2掘削腕11、21の基端部12、22の回転軸位置17、27を回転自在に取付け、この発明の掘削ヘッド30を構成する(図1)。
【0034】
第1掘削腕11、第2掘削腕21の中間部13、23で、ヘッド本体1側の面は、ヘッド本体1の扁平膨出部8の側面9、9に沿った形状で、ヘッド本体1側に向けて斜めに傾斜して形成されている。換言すれば、ヘッド本体1の扁平膨出部8の側面9、9は、両掘削腕11、21が揺動した際に、両掘削腕11、21の中間部13、23の対応面が揺動する軌跡に沿った形状で形成されている。
【0035】
ヘッド本体1の扁平膨出部8には、正回転用(小径掘削用)のストッパー31と逆回転用(大径掘削用)のストッパー32を取り付ける。ストッパー31、32は、突起がバネで出没する構造となっている。このストッパー31、32に対応して、ストッパー31、32を受けるストッパー受け18が、第1掘削腕11の裏面側に形成する。
【0036】
4.掘削ヘッド30の使用
【0037】
(1) この掘削ヘッド30は従来の掘削ヘッドと同様に、掘削ロッド40の下端に、連結部35を取り付けて、使用する。掘削ヘッド30は、停止状態で、第1掘削腕11の裏面のストッパー受け18に、ヘッド本体1のストッパー31が係止して、第1掘削腕11は、所定の角度を維持できる(図1)。
【0038】
この状態で、掘削ロッド40を正回転すれば、第1掘削腕11の掘削刃15、15で径Hの杭穴軸部42を掘削できる(図1(a)(b))。この際、第1掘削腕11の掘削刃15、15で、杭穴軸部42の外周側(杭穴壁側)を掘削して、第2掘削腕21の掘削刃25、25、ヘッド本体1の固定掘削刃10、10で杭穴の内側を掘削できる。
【0039】
また、この際、両掘削腕11、21が、停止位置から揺動しないような大きさに両掘削腕11、21の長さL01、角度θ、α、βなどを設定してある。
【0040】
(2) 次ぎに、杭穴軸部42の掘削が完了したならば、掘削ロッド40の回転を止め、続いて掘削ロッド40を逆回転しながら掘削ヘッド30を地盤に押しつけると、ストッパー31とストッパー受け18との係止が解除され、逆回転を続ければ、第1掘削腕11がθだけ揺動して、ストッパー32とストッパー受け18とが係止して、この状態を保ち、第2掘削腕22の掘削刃25が径Hで杭穴拡底部43を掘削できる(図2(a)(b))。この際、第2掘削腕22の掘削刃25が杭穴拡底部43の外周側(杭穴壁側)を掘削し、第1掘削腕11の掘削刃15、15、ヘッド本体1の固定掘削刃10、10で杭穴の内側を掘削できる。
【0041】
また、この際、第2掘削腕21にはストッパー受けが無いが、第1掘削刃11のストッパー受け18で、ストッパー32が保持されるので、第2掘削腕21は所定位置に保持され、径Hの掘削を維持できる。
【0042】
(3) 杭穴拡底部43の掘削が完了したならば、掘削ロッド40の回転を止めて、第2掘削腕21の掘削刃25、25又は第1掘削腕11の掘削刃15、15を地盤に押さえながら、正回転すれば、ストッパー32とストッパー受け18の係止が解除されて、第1第2掘削腕11、21は元の状態に戻り、ストッパー31とストッパー受け18とが係止する(図1(a))。この状態で、掘削ヘッド30を地上に引き上げる。
【0043】
5.他の実施例
【0044】
(1) 前記実施例において、第1掘削腕11と第2掘削腕21とを角度θで連設して、停止状態と軸部掘削(小径掘削)状態を同じとしたが、角度θを小さく設定して、停止状態から若干揺動させて、軸部掘削状態とすることもできる(図3参照)。
【0045】
(2) また、前記実施例において、第1掘削腕11の長さをL、第2掘削腕21の長さをLとして、L>L としたが、L<L、とすることもできる。 また、L=L、とすることもできる(図3参照)。
【0046】
(3) また、前記実施例において、第1掘削腕11の軸16と第2掘削腕21の軸26とを角度θとして、停止状態で両掘削腕11、21が垂れた状態で、θ=α+β、としたが(図1(a))、角度θ、角度α、角度βは、地盤の性質、掘削径等によって設定する。
【0047】
(4) また、前記実施例において、ヘッド本体1の扁平膨出部8にストッパー31、32を設け、ストッパー受け18を第1掘削腕11の裏面側に設けたが、両掘削腕11、21の揺動角度を規制できればストッパーの構造は任意である。例えば、上記ストッパーの構造に代えて、又は上記ストッパーの構造に加えて、突起33に係止するストッパーをヘッド本体1の上端部を設けて両掘削腕11、21の揺動角度を規制することもできる(図示していない)。尚、ストッパー31、32、ストッパー受け18のみで揺動角度を規制する場合には、突起33は不要である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】この発明の実施例で、正回転時を表し、(a)は正面図、(b)は底面図である。
【図2】この発明の実施例で、逆回転時を表し、(a)は正面図、(b)は掘削腕を省略した底面図である。
【図3】この発明の実施例で、作動を説明する概略図で(a)は停止状態、(b)は軸部掘削状態、(c)は拡底部掘削状態を夫々表す。
【図4】(a)〜(c)は、この発明の実施例で、拡底部掘削における作動を説明する概略図である。
【図5】この発明の従来例の作動を説明する概略図で(a)は停止状態、(b)は軸部掘削状態、(c)は拡底部掘削状態を夫々表す。
【符号の説明】
【0049】
1 ヘッド本体
3 ヘッド本体の基体
4 基体の上面
5 基体の側面
6 基体の側面
8 ヘッド本体の扁平膨出部
9 扁平膨出部の側面
10 固定掘削刃
11 第1掘削腕
12 第1掘削腕の基端部
13 第1掘削腕の中間部
14 第1掘削腕の先端部
15 第1掘削腕の掘削刃
16 第1掘削腕の軸
17 第1掘削腕の回転軸位置
18 第1掘削腕のストッパー受け
21 第2掘削腕
22 第2掘削腕の基端部
23 第2掘削腕の中間部
24 第2掘削腕の先端部
25 第2掘削腕の掘削刃
26 第2掘削腕の軸
27 第2掘削腕の回転軸位置
29 掘削腕軸
30 掘削ヘッド
31 ヘッド本体のストッパー(小径)
32 ヘッド本体のストッパー(大径)
33 第1掘削腕の突起
35 ヘッド本体の連結部
36 ヘッド本体の回転軸
37 ヘッド本体の攪拌板
40 掘削ロッド
42 杭穴軸部
43 杭穴拡底部
51 ヘッド本体(従来例)
52 掘削腕(従来例)
53 掘削ヘッド(従来例)
54 回転軸(従来例)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッド本体の上端部の連結部を掘削ロッドに接続して使用する杭穴掘削用のヘッドにおいて、以下の条件を満たすことを特徴とする杭穴掘削ヘッド。
(1) 前記ヘッド本体側面に、平面視で直径対称な位置に、水平方向の軸を突設する。
(2) 先端に掘削刃を取り付けた第1掘削腕及び第2掘削腕の両基端部を、所定角度で連結して、一体に形成する。
(3) 前記軸の端部に、前記一体に形成した第1掘削腕及び第2掘削腕の基端部を、夫々揺動自在に取り付ける。
【請求項2】
ヘッド本体の上端部の連結部を掘削ロッドに接続して使用する杭穴掘削用のヘッドにおいて、以下の条件を満たすことを特徴とする杭穴掘削ヘッド。
(1) 前記ヘッド本体側面に、平面視で直径対称な位置に、水平方向の軸を突設する。
(2) 前記軸の端部に、夫々、先端に掘削刃を取り付けた第1掘削腕を夫々揺動自在に取り付ける。
(2) 前記両第1掘削腕に、所定角度で、先端に掘削刃を取り付けた第2掘削腕の基端部を連設した。
【請求項3】
以下の構成としたことを特徴とする請求項1又は2記載の杭穴掘削ヘッド。
(1) 回転軸から第1掘削腕の掘削刃までの距離L、前記回転軸から第2掘削腕の掘削刃までの距離L、とした場合、
>L
とした。
【請求項4】
掘削ロッドを回転しない停止状態が「第1掘削腕の揺動位置が杭穴の小径掘削時の第1掘削腕の揺動位置」となるように、第1掘削腕の先端に向けた軸方向と第2掘削腕の先端に向けた軸方向との角度を設定した請求項1又は請求項2記載の杭穴掘削ヘッド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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