板材自動貼合装置
【課題】貼り合わせる二枚の板材の間に空隙が生じないようにして全体にわたって完全な貼合を行う。
【解決手段】上側の板材を、上部ステージ2におけるチャンバー3の開口部4に下側から被せて保持する。加圧用バルーン6をもって上側の板材の中央部を加圧してゆるやかな円弧状に撓ませる。この状態において下部ステージ28におけるチャンバー29及び受け板30を所定の速度でゆっくり上昇させ、該受け板30に保持した、上面に接着剤が塗布されたフラットな下側の板材を、その中心部を合わせて上側の板材に徐々に押し当てる。
【解決手段】上側の板材を、上部ステージ2におけるチャンバー3の開口部4に下側から被せて保持する。加圧用バルーン6をもって上側の板材の中央部を加圧してゆるやかな円弧状に撓ませる。この状態において下部ステージ28におけるチャンバー29及び受け板30を所定の速度でゆっくり上昇させ、該受け板30に保持した、上面に接着剤が塗布されたフラットな下側の板材を、その中心部を合わせて上側の板材に徐々に押し当てる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は板材自動貼合装置に関し、更に詳細には、貼り合わせる2枚の板材の間に空隙が生じないようにして全体にわたって完全な貼合を行うことができるようになした板材自動貼合装置に係わる。
【背景技術】
【0002】
板材の貼り合わせを行う場合、例えば、シリコンウエハ同士の貼り合わせやシリコンウエハとガラス等の貼り合わせを行う場合、いずれかに接着剤を塗布した状態において一方の板材に対してもう一方の板材を平行に押し付けて行っていた。
【0003】
しかし、この場合には、いずれか一方の板材の貼り合わせ面に塗布した接着剤がもう一方の板材に対して全体的に同時に接触するために接着面の一部に空気が残り易い。そして、この場合には貼り合わせた二枚の板材の間に部分的な空隙が生じ、電気的な断線が生じたり、所定の強度が得られない等の不都合が生ずる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記の点に鑑みなされたものであって、貼り合わせる二枚の板材のうちの一方の板材をゆるやかな円弧状に撓ませ、この状態においてもう一方の板材を徐々に押し当て、最初に接触した中心部から徐々に外周部に向かって均等に接触面が拡がるようになし、もって両板材の間に空隙が生じないようにして全体にわたって完全な貼合を行うことができるようになした板材自動貼合装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
而して、本発明は以下の装置を要旨とするものである。
(1)底部中央に円形の開口部を設けると共に、該開口部の周囲に所定の間隔で複数の吸引口を設けたチャンバーと、前記チャンバー内に配設し、後記位置合わせ用カメラによる確認作業終了後に降下して上側の板材を所定量撓ませ、上下の板材の貼合終了後に元の位置迄上昇する加圧用バルーンとからなる上部ステージと、
前記上部ステージで保持された上側の板材と後記下部ステージで保持された下側の板材との間に移動し、該上下の板材の相対位置を確認する位置合わせ用カメラと、
前記上部ステージで保持された上側の板材と後記下部ステージで保持された下側の板材との間に移動し、上側の板材の撓み量と上下の板材の相互間隔を測定するセンサと、
前記上部ステージの直下位置に配設した、上側の板材の前記上部ステージにおけるチャンバーの開口部への押し当て時と、下側の板材の上側の板材への押し当て時に上昇するようになした升形のチャンバーと、該チャンバー内に固設し、上面に所定の間隔で複数の吸引口を設けた受け板と、前記チャンバーの底部及び受け板を摺動自在に貫挿し、上側の板材を受け取るときに上昇して先端を受け板の上面から突出させ、下側の板材を受け取った後降下して先端を受け板の上面から没するようになしたリフトピンとからなり、前記位置合わせ用カメラの情報を基に前記チャンバーを水平方向に移動させると共に、前記上側の板材の撓み量と上下の板材の相互間隔を測定するセンサの情報を基に前記チャンバーを上下方向に移動させるようになした下部ステージとをもって構成したことを特徴とする板材自動貼合装置。
【0006】
(2)底部中央に円形の開口部を設けると共に、該開口部の周囲に所定の間隔で複数の吸引口を設け、更に上下の板材の接触時において減圧するようになしたチャンバーと、前記チャンバー内に配設し、後記位置合わせ用カメラによる確認作業終了後に降下して上側の板材を所定量撓ませ、上下の板材の貼合終了後に元の位置迄上昇する加圧用バルーンとからなる上部ステージと、
前記上部ステージで保持された上側の板材と後記下部ステージで保持された下側の板材との間に移動し、該上下の板材の相対位置を確認する位置合わせ用カメラと、
前記上部ステージで保持された上側の板材と後記下部ステージで保持された下側の板材との間に移動し、上側の板材の撓み量と上下の板材の相互間隔を測定するセンサと、
前記上部ステージの直下位置に配設した、上側の板材の前記上部ステージにおけるチャンバーの開口部への押し当て時と、下側の板材の上側の板材への押し当て時に上昇するようになした升形のチャンバーと、該チャンバー内に固設し、上面に所定の間隔で複数の吸引口を設けた受け板と、前記チャンバーの底部及び受け板を摺動自在に貫挿し、上側の板材を受け取るときに上昇して先端を受け板の上面から突出させ、下側の板材を受け取った後降下して先端を受け板の上面から没するようになしたリフトピンとからなり、前記位置合わせ用カメラの情報を基に前記チャンバーを水平方向に移動させると共に、前記上側の板材の撓み量と上下の板材の相互間隔を測定するセンサの情報を基に前記チャンバーを上下方向に移動させるようになした下部ステージとをもって構成したことを特徴とする板材自動貼合装置。
【発明の効果】
【0007】
本発明は上記の如き構成であるから、貼り合わせる二枚の板材の間に空隙が生じないようにして全体にわたって完全な貼合を行うことができるものである。
【0008】
即ち、貼り合わせる二枚の板材のうちの一方を、加圧用バルーンをもってその中央部を加圧してゆるやかな円弧状に撓ませ、この状態においてもう一方のフラットな板材を、その中心部を合わせて徐々に押し当てると、押し当て量、即ち、板材の移動量に応じてバルーンも徐々に横に拡がるように変形し、最初に接触した中心部から徐々に外周部に向かって均等に接触面が拡がる。そして、このように接触部分が中心部から外側に向かって拡大するから、両方の板材の間の空気を逃がしながら接触することになり、もって両板材の間に空隙が生じないようにして全体にわたって完全な貼合を行うことができるようになるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
【0010】
図1は本発明の実施形態に係る板材自動貼合装置の一部省略して示した中央縦断正面図、図2は上部ステージの中央縦断正面図、図3は上部ステージの中央部から片側半分を断面で示した平面図、図4は加圧用バルーン及びその駆動機構部分の中央縦断正面図、図5は同中央縦断側面図、図6は加圧用バルーンの駆動機構部分の平面図、図7は図4中I−I線断面図、図8は位置合わせ用カメラ及び上側の板材の撓み量と上下の板材の相互間隔を測定するセンサとその駆動機構部分の正面図、図9は同平面図、図10は上側の板材の撓み量と上下の板材の相互間隔を測定するセンサの側面図、図11は下部ステージにおけるチャンバーの正面図、図12は下部ステージにおけるチャンバー及びリフトピンの駆動機構部分の中央縦断正面図、図13は下部ステージにおけるチャンバー及び受け板の平面図、図14は下部ステージにおけるリフトピン及びその駆動機構部分の中央縦断正面図、図15は図14中A部分の拡大図、図16は下部ステージにおけるリフトピン及びその駆動機構部分の平面図、図17乃至図25は本発明の作用説明図である。
【0011】
図中、1は板材自動貼合装置である。2は前記板材自動貼合装置1における上部ステージである。また、該上部ステージ2は、後記チャンバーと加圧用バルーンとからなるものである。3は前記チャンバーであり、底部中央に円形の開口部4を設けると共に、該開口部4の周囲に所定の間隔で複数の吸引口5、5、5・・・を設け、更に貼り合わせる上下の板材B1、B2 の接触時において減圧するようになしたものである。尚、前記吸引口5、5、5・・・は上側の板材B1を吸着して保持するためのものであり、図示しない真空装置に接続されている。また、チャンバー3の内部を減圧するには、従来公知の適宜の手段を採用して行えばよい。
【0012】
6は前記加圧用バルーンであり、本実施形態においてはゴム製のバルーンを用いている。また、該加圧用バルーン6は、前記チャンバー3内に配設し、後記位置合わせ用カメラによる確認作業終了後に降下して上側の板材B1を所定量撓ませ、上下の板材B1、B2の貼合終了後に元の位置まで上昇するようになしている。
【0013】
また、該加圧用バルーン6は、支持板7に取り付けられ、該支持板7の中央部に垂設した昇降作動杆8の上下方向の移動を介して昇降せしめられるものである。そして、該昇降作動杆8の中心部に穿設した空気通路9から空気を注入されて膨らむようになされている。
【0014】
また、該加圧用バルーン6の昇降機構は、前記チャンバー3の天壁部3Aの中央部に摺動自在に貫挿した前記昇降作動杆8と、該昇降作動杆8の略中央部の側面に連結したナット10と、前記チャンバー3の天壁部3A上に、前記昇降作動杆8と平行させて配置すると共に軸受けをもって回転自在に支承した、前記ナット10と螺合する螺軸11と、前記チャンバー3の天壁部3A上に、前記螺軸11と平行させて設置したモータ12と、該モータ12の回転軸12aに固着したプーリ13と、前記螺軸11の上端部に固着したプーリ14と、これらプーリ13、14間に掛け回したベルト15と、前記チャンバー3の天壁部3A上に、前記螺軸11と平行して配設したガイドポスト16、16と、該ガイドポスト16、16を摺動自在に嵌合し、前記ナット10に連結したガイドスリーブ17、17とをもって構成している。
【0015】
而して、加圧用バルーン6を昇降させるときには、モータ12を作動させ、プーリ13、14とベルト15をもって該モータ12の回転力を螺軸11に伝達し、該螺軸11の回転に伴うナット11の上下方向の移動を介して昇降作動杆8を昇降させるものである。
【0016】
18は位置合わせ用カメラである。また、該位置合わせ用カメラ18は、前記上部ステージ2で保持された上側の板材B1と後記下部ステージで保持された下側の板材B2との間に移動し、該上下の板材B1、B2の相対位置を確認するものである。
【0017】
また、該位置合わせ用カメラ18の移動機構は、前記上部ステージ2と後記下部ステージとの間に水平に配設した支持プレート19と、該支持プレート19に設けたガイド部材20に沿って水平方向に移動する移動ブロック21と、該移動ブロック21に連結したカメラ取付板22と、該カメラ取付板22に設けたナット23と、前記ガイド部材20と平行に配置すると共に軸受けをもって回転自在に支承した、前記カメラ取付板22のナット23と螺合する螺軸24と、前記支持プレート19に水平に設置し、その回転軸25aを前記螺軸24の端部に連結したモータ25とをもって構成している。
【0018】
而して、位置合わせ用カメラ18を移動させるときには、モータ25を作動させ、該モータ25の回転力を螺軸24に直接伝達し、該螺軸24の回転に伴うナット23の水平方向の移動を介して位置合わせ用カメラ18を移動させるものである。
【0019】
26、27は前記上部ステージ2で保持された上側の板材B1と後記下部ステージで保持された下側の板材B2との間に移動し、上側の板材B1の撓み量と上下の板材B1、B2の相互間隔を測定するセンサである。
【0020】
また、該センサ26、27は、本実施形態においては前記カメラ取付板22を介して支持している。
【0021】
28は前記板材自動貼合装置1における前記上部ステージ2の直下位置に配設した下部ステージである。また、該下部ステージ28は、後記チャンバーと、受け板と、リフトピンとからなり、更に、前記位置合わせ用カメラ18の情報を基に後記チャンバーを水平方向に移動させると共に、前記上側の板材B1の撓み量と上下の板材B1、B2の相互間隔を測定するセンサ26、27の情報を基に後記チャンバーを上下方向に移動させるようになしている。尚、該チャンバーを水平方向と上下方向に移動させる機構は、X、Y方向移動テーブルと、該X、Y方向移動テーブル上に設けたZ方向移動テーブル等からなる従来公知の適宜のものを採用して行えばよい。
【0022】
29は前記チャンバーであり、升形をなし、上側の板材B1の前記上部ステージ2におけるチャンバー3の開口部4への押し当て時と、下側の板材B2の上側の板材B1への押し当て時に上昇するようになしている。
【0023】
30は前記受け板であり、円板状をなしている。また、該受け板30は、前記チャンバー29内に固設し、上面に所定の間隔で複数の吸引口31、31、31・・・を設けている。該吸引口31、31、31・・・は下側の板材B2を吸着して保持するためのものであり、図示しない真空装置に接続されている。
【0024】
32、32、32・・・は前記リフトピンである。また、該リフトピン32、32、32・・・は、前記チャンバー29の底部及び前記受け板30を摺動自在に貫挿し、上側の板材B1を受け取るときに上昇して先端を該受け板30の上面から突出させ、下側の板材B2を受け取った後降下して先端を受け板30の上面から没するようになしている。
【0025】
また、該リフトピン32、32、32・・・の昇降機構は、該リフトピン32、32、32・・・を三方の位置に垂直に支持する支持プレート33と、該支持プレート33に設けたガイドスリーブ34及びこれに摺動自在に嵌合するガイドポスト35と、前記支持プレート33を昇降させるモータ、螺軸、該螺軸に螺合するナット、該ナットに連結された移動ブロック等からなるアクチュエータ36とをもって構成している。
【0026】
また、該リフトピン32、32、32・・・は、本実施形態においては、その先端部を、キャップ32aと、該キャップ32aの先端開口部に摺動自在に嵌入したピン32bと、該キャップ32a内に配設し、前記ピン32bの後端部を受ける拡圧コイルバネ32cとをもって構成している。
【0027】
次に、図17乃至図25を参照して上記実施形態の作用について説明する。
【0028】
図17は待機状態を示すものであり、リフトピン32、32、32・・・はその先端が受け板30の上面から没している。
【0029】
上部ステージ2と下部ステージ28との間に図示しない搬送装置によって上側の板材B1が搬送されると、下部ステージ28におけるリフトピン32、32、32・・・が上昇して、その先端が受け板30の上面から突出し、該上側の板材B1を受け取る(図18)。
【0030】
次に、リフトピン32、32、32・・・がチャンバー29及び受け板30と一緒に上昇し、上側の板材B1を上部ステージ2におけるチャンバー3の開口部4に押し当てて被せる。これと同時にチャンバー3の開口部4の周囲に設けた吸引口5、5、5・・・により上側の板材B1の周縁部を吸着する(図19)。
【0031】
次に、リフトピン32、32、32・・・がチャンバー29及び受け板30と一緒に最初の位置まで降下する。そして、その後接着剤(図示せず。)を上面に塗布した下側の板材B2が搬送されると、これをリフトピン32、32、32・・・が受け取る(図20)。
【0032】
次に、リフトピン32、32、32・・・が降下し、その先端が受け板30の上面から没する。そしてこのとき、受け板30に設けた吸引口31が下側の板材B2を吸着する。その後位置合わせ用カメラ18が上側の板材B1と下側の板材B2の間の中央部迄移動し、それらの相対位置を確認する。そして、該位置合わせ用カメラ18の情報を基に前記チャンバー29を水平方向に移動させる。また、その後該位置合わせ用カメラ18は元の位置迄移動する(図21)。
【0033】
次に、上部ステージ2における加圧用バルーン6を降下させ、上側の板材B1を所定量撓ませる。その後上側の板材B1の撓み量と上下の板材B1、B2の相互間隔を測定するセンサ26、27が上側の板材B1と下側の板材B2の間の中央部迄移動して測定作業を行う。そして該センサ26、27の情報を基に前記チャンバー29を上下方向に移動させる。また、その後該センサ26、27は元の位置迄移動する(図22)。
【0034】
次に、下部ステージ28におけるチャンバー29及び受け板30が所定の速度でゆっくりと上昇し、下側の板材B2を上側の板材B1に押し当てる。そしてこのとき上部ステージ2におけるチャンバー3内は減圧する(図23)。
【0035】
そして、上側の板材B1と下側の板材B2が全面にわたって完全に貼り合わさったら(図24)、上部ステージ2におけるチャンバー3の開口部4の周囲に設けた吸引口5、5、5・・・による吸着を解除する一方、下部ステージ28におけるチャンバー29及び受け板30が降下して、受け板30に設けた吸引口31による吸着を解除する。また、このときには加圧用バルーン6も元の位置迄上昇する。その後リフトピン32、32、32・・・が上昇して、貼り合わさった板材B1、B2が図示しない搬送装置によって搬出されたら、再び次の上側の板材B1が搬送され、図18以降の工程を繰り返すものである。
【0036】
本実施形態は、上記の如く、加圧用バルーン6をもって上側の板材B1の中央部を加圧してゆるやかな円弧状に撓ませ、この状態においてフラットな下側の板材B2を、その中心部を合わせて徐々に押し当てるものである。この場合、押し当て量、即ち下側の板材B2の移動量に応じて加圧用バルーン6も徐々に横に拡がるように変形し、最初に接触した中心部から徐々に外周部に向かって均等に接触面が拡がることになる。そして、このように接触部分が中心部から外側に向かって拡大するから、上下の板材B1、B2の間の空気を逃がしながら接触することになる。もって上下の板材B1、B2の間に空隙が生じないようにして全体にわたって完全な貼合を行うことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施形態に係る板材自動貼合装置の一部省略して示した中央縦断正面図である。
【図2】上部ステージの中央縦断正面図である。
【図3】上部ステージの中央部から片側半分を断面で示した平面図である。
【図4】加圧用バルーン及びその駆動機構部分の中央縦断正面図である。
【図5】加圧用バルーン及びその駆動機構部分の中央縦断側面図である。
【図6】加圧用バルーンの駆動機構部分の平面図である。
【図7】図4中I−I線断面図である。
【図8】位置合わせ用カメラ及び上側の板材の撓み量と上下の板材の相互間隔を測定するセンサとその駆動機構部分の正面図である。
【図9】位置合わせ用カメラ及び上側の板材の撓み量と上下の板材の相互間隔を測定するセンサとその駆動機構部分の平面図である。
【図10】上側の板材の撓み量と上下の板材の相互間隔を測定するセンサの側面図である。
【図11】下部ステージにおけるチャンバーの正面図である。
【図12】下部ステージにおけるチャンバー及びリフトピンの駆動機構部分の中央縦断正面図である。
【図13】下部ステージにおけるチャンバー及び受け板の平面図である。
【図14】下部ステージにおけるリフトピン及びその駆動機構部分の中央縦断正面図である。
【図15】図14中A部分の拡大図である。
【図16】下部ステージにおけるリフトピン及びその駆動機構部分の平面図である。
【図17】本発明の作用説明図であり、待機状態を示すものである。
【図18】本発明の作用説明図であり、上側の板材が搬送された状態を示すものである。
【図19】本発明の作用説明図であり、リフトピンにより上側の板材を押し上げる状態を示すものである。
【図20】本発明の作用説明図であり、下側の板材が搬送された状態を示すものである。
【図21】本発明の作用説明図であり、位置合わせ用カメラで上下の板材の相対位置を確認している状態を示すものである。
【図22】本発明の作用説明図であり、加圧用バルーンで上側の板材を撓ませた状態を示すものである。
【図23】本発明の作用説明図であり、下側の板材を押し上げる状態を示すものである。
【図24】本発明の作用説明図であり、上下の板材の貼合が完了した状態を示すものである。
【図25】本発明の作用説明図であり、再び新しい上側の板材が搬送された状態を示すものである。
【符号の説明】
【0038】
1 板材自動貼合装置
2 上部ステージ
3 チャンバー
4 開口部
5、5、5 吸引口
6 加圧用バルーン
18 位置合わせ用カメラ
26、27 上側の板材の撓み量と上下の板材の相互間隔測定センサ
28 下部ステージ
29 チャンバー
30 受け板
31 吸引口
32、32、32 リフトピン
【技術分野】
【0001】
本発明は板材自動貼合装置に関し、更に詳細には、貼り合わせる2枚の板材の間に空隙が生じないようにして全体にわたって完全な貼合を行うことができるようになした板材自動貼合装置に係わる。
【背景技術】
【0002】
板材の貼り合わせを行う場合、例えば、シリコンウエハ同士の貼り合わせやシリコンウエハとガラス等の貼り合わせを行う場合、いずれかに接着剤を塗布した状態において一方の板材に対してもう一方の板材を平行に押し付けて行っていた。
【0003】
しかし、この場合には、いずれか一方の板材の貼り合わせ面に塗布した接着剤がもう一方の板材に対して全体的に同時に接触するために接着面の一部に空気が残り易い。そして、この場合には貼り合わせた二枚の板材の間に部分的な空隙が生じ、電気的な断線が生じたり、所定の強度が得られない等の不都合が生ずる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記の点に鑑みなされたものであって、貼り合わせる二枚の板材のうちの一方の板材をゆるやかな円弧状に撓ませ、この状態においてもう一方の板材を徐々に押し当て、最初に接触した中心部から徐々に外周部に向かって均等に接触面が拡がるようになし、もって両板材の間に空隙が生じないようにして全体にわたって完全な貼合を行うことができるようになした板材自動貼合装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
而して、本発明は以下の装置を要旨とするものである。
(1)底部中央に円形の開口部を設けると共に、該開口部の周囲に所定の間隔で複数の吸引口を設けたチャンバーと、前記チャンバー内に配設し、後記位置合わせ用カメラによる確認作業終了後に降下して上側の板材を所定量撓ませ、上下の板材の貼合終了後に元の位置迄上昇する加圧用バルーンとからなる上部ステージと、
前記上部ステージで保持された上側の板材と後記下部ステージで保持された下側の板材との間に移動し、該上下の板材の相対位置を確認する位置合わせ用カメラと、
前記上部ステージで保持された上側の板材と後記下部ステージで保持された下側の板材との間に移動し、上側の板材の撓み量と上下の板材の相互間隔を測定するセンサと、
前記上部ステージの直下位置に配設した、上側の板材の前記上部ステージにおけるチャンバーの開口部への押し当て時と、下側の板材の上側の板材への押し当て時に上昇するようになした升形のチャンバーと、該チャンバー内に固設し、上面に所定の間隔で複数の吸引口を設けた受け板と、前記チャンバーの底部及び受け板を摺動自在に貫挿し、上側の板材を受け取るときに上昇して先端を受け板の上面から突出させ、下側の板材を受け取った後降下して先端を受け板の上面から没するようになしたリフトピンとからなり、前記位置合わせ用カメラの情報を基に前記チャンバーを水平方向に移動させると共に、前記上側の板材の撓み量と上下の板材の相互間隔を測定するセンサの情報を基に前記チャンバーを上下方向に移動させるようになした下部ステージとをもって構成したことを特徴とする板材自動貼合装置。
【0006】
(2)底部中央に円形の開口部を設けると共に、該開口部の周囲に所定の間隔で複数の吸引口を設け、更に上下の板材の接触時において減圧するようになしたチャンバーと、前記チャンバー内に配設し、後記位置合わせ用カメラによる確認作業終了後に降下して上側の板材を所定量撓ませ、上下の板材の貼合終了後に元の位置迄上昇する加圧用バルーンとからなる上部ステージと、
前記上部ステージで保持された上側の板材と後記下部ステージで保持された下側の板材との間に移動し、該上下の板材の相対位置を確認する位置合わせ用カメラと、
前記上部ステージで保持された上側の板材と後記下部ステージで保持された下側の板材との間に移動し、上側の板材の撓み量と上下の板材の相互間隔を測定するセンサと、
前記上部ステージの直下位置に配設した、上側の板材の前記上部ステージにおけるチャンバーの開口部への押し当て時と、下側の板材の上側の板材への押し当て時に上昇するようになした升形のチャンバーと、該チャンバー内に固設し、上面に所定の間隔で複数の吸引口を設けた受け板と、前記チャンバーの底部及び受け板を摺動自在に貫挿し、上側の板材を受け取るときに上昇して先端を受け板の上面から突出させ、下側の板材を受け取った後降下して先端を受け板の上面から没するようになしたリフトピンとからなり、前記位置合わせ用カメラの情報を基に前記チャンバーを水平方向に移動させると共に、前記上側の板材の撓み量と上下の板材の相互間隔を測定するセンサの情報を基に前記チャンバーを上下方向に移動させるようになした下部ステージとをもって構成したことを特徴とする板材自動貼合装置。
【発明の効果】
【0007】
本発明は上記の如き構成であるから、貼り合わせる二枚の板材の間に空隙が生じないようにして全体にわたって完全な貼合を行うことができるものである。
【0008】
即ち、貼り合わせる二枚の板材のうちの一方を、加圧用バルーンをもってその中央部を加圧してゆるやかな円弧状に撓ませ、この状態においてもう一方のフラットな板材を、その中心部を合わせて徐々に押し当てると、押し当て量、即ち、板材の移動量に応じてバルーンも徐々に横に拡がるように変形し、最初に接触した中心部から徐々に外周部に向かって均等に接触面が拡がる。そして、このように接触部分が中心部から外側に向かって拡大するから、両方の板材の間の空気を逃がしながら接触することになり、もって両板材の間に空隙が生じないようにして全体にわたって完全な貼合を行うことができるようになるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
【0010】
図1は本発明の実施形態に係る板材自動貼合装置の一部省略して示した中央縦断正面図、図2は上部ステージの中央縦断正面図、図3は上部ステージの中央部から片側半分を断面で示した平面図、図4は加圧用バルーン及びその駆動機構部分の中央縦断正面図、図5は同中央縦断側面図、図6は加圧用バルーンの駆動機構部分の平面図、図7は図4中I−I線断面図、図8は位置合わせ用カメラ及び上側の板材の撓み量と上下の板材の相互間隔を測定するセンサとその駆動機構部分の正面図、図9は同平面図、図10は上側の板材の撓み量と上下の板材の相互間隔を測定するセンサの側面図、図11は下部ステージにおけるチャンバーの正面図、図12は下部ステージにおけるチャンバー及びリフトピンの駆動機構部分の中央縦断正面図、図13は下部ステージにおけるチャンバー及び受け板の平面図、図14は下部ステージにおけるリフトピン及びその駆動機構部分の中央縦断正面図、図15は図14中A部分の拡大図、図16は下部ステージにおけるリフトピン及びその駆動機構部分の平面図、図17乃至図25は本発明の作用説明図である。
【0011】
図中、1は板材自動貼合装置である。2は前記板材自動貼合装置1における上部ステージである。また、該上部ステージ2は、後記チャンバーと加圧用バルーンとからなるものである。3は前記チャンバーであり、底部中央に円形の開口部4を設けると共に、該開口部4の周囲に所定の間隔で複数の吸引口5、5、5・・・を設け、更に貼り合わせる上下の板材B1、B2 の接触時において減圧するようになしたものである。尚、前記吸引口5、5、5・・・は上側の板材B1を吸着して保持するためのものであり、図示しない真空装置に接続されている。また、チャンバー3の内部を減圧するには、従来公知の適宜の手段を採用して行えばよい。
【0012】
6は前記加圧用バルーンであり、本実施形態においてはゴム製のバルーンを用いている。また、該加圧用バルーン6は、前記チャンバー3内に配設し、後記位置合わせ用カメラによる確認作業終了後に降下して上側の板材B1を所定量撓ませ、上下の板材B1、B2の貼合終了後に元の位置まで上昇するようになしている。
【0013】
また、該加圧用バルーン6は、支持板7に取り付けられ、該支持板7の中央部に垂設した昇降作動杆8の上下方向の移動を介して昇降せしめられるものである。そして、該昇降作動杆8の中心部に穿設した空気通路9から空気を注入されて膨らむようになされている。
【0014】
また、該加圧用バルーン6の昇降機構は、前記チャンバー3の天壁部3Aの中央部に摺動自在に貫挿した前記昇降作動杆8と、該昇降作動杆8の略中央部の側面に連結したナット10と、前記チャンバー3の天壁部3A上に、前記昇降作動杆8と平行させて配置すると共に軸受けをもって回転自在に支承した、前記ナット10と螺合する螺軸11と、前記チャンバー3の天壁部3A上に、前記螺軸11と平行させて設置したモータ12と、該モータ12の回転軸12aに固着したプーリ13と、前記螺軸11の上端部に固着したプーリ14と、これらプーリ13、14間に掛け回したベルト15と、前記チャンバー3の天壁部3A上に、前記螺軸11と平行して配設したガイドポスト16、16と、該ガイドポスト16、16を摺動自在に嵌合し、前記ナット10に連結したガイドスリーブ17、17とをもって構成している。
【0015】
而して、加圧用バルーン6を昇降させるときには、モータ12を作動させ、プーリ13、14とベルト15をもって該モータ12の回転力を螺軸11に伝達し、該螺軸11の回転に伴うナット11の上下方向の移動を介して昇降作動杆8を昇降させるものである。
【0016】
18は位置合わせ用カメラである。また、該位置合わせ用カメラ18は、前記上部ステージ2で保持された上側の板材B1と後記下部ステージで保持された下側の板材B2との間に移動し、該上下の板材B1、B2の相対位置を確認するものである。
【0017】
また、該位置合わせ用カメラ18の移動機構は、前記上部ステージ2と後記下部ステージとの間に水平に配設した支持プレート19と、該支持プレート19に設けたガイド部材20に沿って水平方向に移動する移動ブロック21と、該移動ブロック21に連結したカメラ取付板22と、該カメラ取付板22に設けたナット23と、前記ガイド部材20と平行に配置すると共に軸受けをもって回転自在に支承した、前記カメラ取付板22のナット23と螺合する螺軸24と、前記支持プレート19に水平に設置し、その回転軸25aを前記螺軸24の端部に連結したモータ25とをもって構成している。
【0018】
而して、位置合わせ用カメラ18を移動させるときには、モータ25を作動させ、該モータ25の回転力を螺軸24に直接伝達し、該螺軸24の回転に伴うナット23の水平方向の移動を介して位置合わせ用カメラ18を移動させるものである。
【0019】
26、27は前記上部ステージ2で保持された上側の板材B1と後記下部ステージで保持された下側の板材B2との間に移動し、上側の板材B1の撓み量と上下の板材B1、B2の相互間隔を測定するセンサである。
【0020】
また、該センサ26、27は、本実施形態においては前記カメラ取付板22を介して支持している。
【0021】
28は前記板材自動貼合装置1における前記上部ステージ2の直下位置に配設した下部ステージである。また、該下部ステージ28は、後記チャンバーと、受け板と、リフトピンとからなり、更に、前記位置合わせ用カメラ18の情報を基に後記チャンバーを水平方向に移動させると共に、前記上側の板材B1の撓み量と上下の板材B1、B2の相互間隔を測定するセンサ26、27の情報を基に後記チャンバーを上下方向に移動させるようになしている。尚、該チャンバーを水平方向と上下方向に移動させる機構は、X、Y方向移動テーブルと、該X、Y方向移動テーブル上に設けたZ方向移動テーブル等からなる従来公知の適宜のものを採用して行えばよい。
【0022】
29は前記チャンバーであり、升形をなし、上側の板材B1の前記上部ステージ2におけるチャンバー3の開口部4への押し当て時と、下側の板材B2の上側の板材B1への押し当て時に上昇するようになしている。
【0023】
30は前記受け板であり、円板状をなしている。また、該受け板30は、前記チャンバー29内に固設し、上面に所定の間隔で複数の吸引口31、31、31・・・を設けている。該吸引口31、31、31・・・は下側の板材B2を吸着して保持するためのものであり、図示しない真空装置に接続されている。
【0024】
32、32、32・・・は前記リフトピンである。また、該リフトピン32、32、32・・・は、前記チャンバー29の底部及び前記受け板30を摺動自在に貫挿し、上側の板材B1を受け取るときに上昇して先端を該受け板30の上面から突出させ、下側の板材B2を受け取った後降下して先端を受け板30の上面から没するようになしている。
【0025】
また、該リフトピン32、32、32・・・の昇降機構は、該リフトピン32、32、32・・・を三方の位置に垂直に支持する支持プレート33と、該支持プレート33に設けたガイドスリーブ34及びこれに摺動自在に嵌合するガイドポスト35と、前記支持プレート33を昇降させるモータ、螺軸、該螺軸に螺合するナット、該ナットに連結された移動ブロック等からなるアクチュエータ36とをもって構成している。
【0026】
また、該リフトピン32、32、32・・・は、本実施形態においては、その先端部を、キャップ32aと、該キャップ32aの先端開口部に摺動自在に嵌入したピン32bと、該キャップ32a内に配設し、前記ピン32bの後端部を受ける拡圧コイルバネ32cとをもって構成している。
【0027】
次に、図17乃至図25を参照して上記実施形態の作用について説明する。
【0028】
図17は待機状態を示すものであり、リフトピン32、32、32・・・はその先端が受け板30の上面から没している。
【0029】
上部ステージ2と下部ステージ28との間に図示しない搬送装置によって上側の板材B1が搬送されると、下部ステージ28におけるリフトピン32、32、32・・・が上昇して、その先端が受け板30の上面から突出し、該上側の板材B1を受け取る(図18)。
【0030】
次に、リフトピン32、32、32・・・がチャンバー29及び受け板30と一緒に上昇し、上側の板材B1を上部ステージ2におけるチャンバー3の開口部4に押し当てて被せる。これと同時にチャンバー3の開口部4の周囲に設けた吸引口5、5、5・・・により上側の板材B1の周縁部を吸着する(図19)。
【0031】
次に、リフトピン32、32、32・・・がチャンバー29及び受け板30と一緒に最初の位置まで降下する。そして、その後接着剤(図示せず。)を上面に塗布した下側の板材B2が搬送されると、これをリフトピン32、32、32・・・が受け取る(図20)。
【0032】
次に、リフトピン32、32、32・・・が降下し、その先端が受け板30の上面から没する。そしてこのとき、受け板30に設けた吸引口31が下側の板材B2を吸着する。その後位置合わせ用カメラ18が上側の板材B1と下側の板材B2の間の中央部迄移動し、それらの相対位置を確認する。そして、該位置合わせ用カメラ18の情報を基に前記チャンバー29を水平方向に移動させる。また、その後該位置合わせ用カメラ18は元の位置迄移動する(図21)。
【0033】
次に、上部ステージ2における加圧用バルーン6を降下させ、上側の板材B1を所定量撓ませる。その後上側の板材B1の撓み量と上下の板材B1、B2の相互間隔を測定するセンサ26、27が上側の板材B1と下側の板材B2の間の中央部迄移動して測定作業を行う。そして該センサ26、27の情報を基に前記チャンバー29を上下方向に移動させる。また、その後該センサ26、27は元の位置迄移動する(図22)。
【0034】
次に、下部ステージ28におけるチャンバー29及び受け板30が所定の速度でゆっくりと上昇し、下側の板材B2を上側の板材B1に押し当てる。そしてこのとき上部ステージ2におけるチャンバー3内は減圧する(図23)。
【0035】
そして、上側の板材B1と下側の板材B2が全面にわたって完全に貼り合わさったら(図24)、上部ステージ2におけるチャンバー3の開口部4の周囲に設けた吸引口5、5、5・・・による吸着を解除する一方、下部ステージ28におけるチャンバー29及び受け板30が降下して、受け板30に設けた吸引口31による吸着を解除する。また、このときには加圧用バルーン6も元の位置迄上昇する。その後リフトピン32、32、32・・・が上昇して、貼り合わさった板材B1、B2が図示しない搬送装置によって搬出されたら、再び次の上側の板材B1が搬送され、図18以降の工程を繰り返すものである。
【0036】
本実施形態は、上記の如く、加圧用バルーン6をもって上側の板材B1の中央部を加圧してゆるやかな円弧状に撓ませ、この状態においてフラットな下側の板材B2を、その中心部を合わせて徐々に押し当てるものである。この場合、押し当て量、即ち下側の板材B2の移動量に応じて加圧用バルーン6も徐々に横に拡がるように変形し、最初に接触した中心部から徐々に外周部に向かって均等に接触面が拡がることになる。そして、このように接触部分が中心部から外側に向かって拡大するから、上下の板材B1、B2の間の空気を逃がしながら接触することになる。もって上下の板材B1、B2の間に空隙が生じないようにして全体にわたって完全な貼合を行うことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施形態に係る板材自動貼合装置の一部省略して示した中央縦断正面図である。
【図2】上部ステージの中央縦断正面図である。
【図3】上部ステージの中央部から片側半分を断面で示した平面図である。
【図4】加圧用バルーン及びその駆動機構部分の中央縦断正面図である。
【図5】加圧用バルーン及びその駆動機構部分の中央縦断側面図である。
【図6】加圧用バルーンの駆動機構部分の平面図である。
【図7】図4中I−I線断面図である。
【図8】位置合わせ用カメラ及び上側の板材の撓み量と上下の板材の相互間隔を測定するセンサとその駆動機構部分の正面図である。
【図9】位置合わせ用カメラ及び上側の板材の撓み量と上下の板材の相互間隔を測定するセンサとその駆動機構部分の平面図である。
【図10】上側の板材の撓み量と上下の板材の相互間隔を測定するセンサの側面図である。
【図11】下部ステージにおけるチャンバーの正面図である。
【図12】下部ステージにおけるチャンバー及びリフトピンの駆動機構部分の中央縦断正面図である。
【図13】下部ステージにおけるチャンバー及び受け板の平面図である。
【図14】下部ステージにおけるリフトピン及びその駆動機構部分の中央縦断正面図である。
【図15】図14中A部分の拡大図である。
【図16】下部ステージにおけるリフトピン及びその駆動機構部分の平面図である。
【図17】本発明の作用説明図であり、待機状態を示すものである。
【図18】本発明の作用説明図であり、上側の板材が搬送された状態を示すものである。
【図19】本発明の作用説明図であり、リフトピンにより上側の板材を押し上げる状態を示すものである。
【図20】本発明の作用説明図であり、下側の板材が搬送された状態を示すものである。
【図21】本発明の作用説明図であり、位置合わせ用カメラで上下の板材の相対位置を確認している状態を示すものである。
【図22】本発明の作用説明図であり、加圧用バルーンで上側の板材を撓ませた状態を示すものである。
【図23】本発明の作用説明図であり、下側の板材を押し上げる状態を示すものである。
【図24】本発明の作用説明図であり、上下の板材の貼合が完了した状態を示すものである。
【図25】本発明の作用説明図であり、再び新しい上側の板材が搬送された状態を示すものである。
【符号の説明】
【0038】
1 板材自動貼合装置
2 上部ステージ
3 チャンバー
4 開口部
5、5、5 吸引口
6 加圧用バルーン
18 位置合わせ用カメラ
26、27 上側の板材の撓み量と上下の板材の相互間隔測定センサ
28 下部ステージ
29 チャンバー
30 受け板
31 吸引口
32、32、32 リフトピン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部中央に円形の開口部を設けると共に、該開口部の周囲に所定の間隔で複数の吸引口を設けたチャンバーと、前記チャンバー内に配設し、後記位置合わせ用カメラによる確認作業終了後に降下して上側の板材を所定量撓ませ、上下の板材の貼合終了後に元の位置迄上昇する加圧用バルーンとからなる上部ステージと、
前記上部ステージで保持された上側の板材と後記下部ステージで保持された下側の板材との間に移動し、該上下の板材の相対位置を確認する位置合わせ用カメラと、
前記上部ステージで保持された上側の板材と後記下部ステージで保持された下側の板材との間に移動し、上側の板材の撓み量と上下の板材の相互間隔を測定するセンサと、
前記上部ステージの直下位置に配設した、上側の板材の前記上部ステージにおけるチャンバーの開口部への押し当て時と、下側の板材の上側の板材への押し当て時に上昇するようになした升形のチャンバーと、該チャンバー内に固設し、上面に所定の間隔で複数の吸引口を設けた受け板と、前記チャンバーの底部及び受け板を摺動自在に貫挿し、上側の板材を受け取るときに上昇して先端を受け板の上面から突出させ、下側の板材を受け取った後降下して先端を受け板の上面から没するようになしたリフトピンとからなり、前記位置合わせ用カメラの情報を基に前記チャンバーを水平方向に移動させると共に、前記上側の板材の撓み量と上下の板材の相互間隔を測定するセンサの情報を基に前記チャンバーを上下方向に移動させるようになした下部ステージとをもって構成したことを特徴とする板材自動貼合装置。
【請求項2】
底部中央に円形の開口部を設けると共に、該開口部の周囲に所定の間隔で複数の吸引口を設け、更に上下の板材の接触時において減圧するようになしたチャンバーと、前記チャンバー内に配設し、後記位置合わせ用カメラによる確認作業終了後に降下して上側の板材を所定量撓ませ、上下の板材の貼合終了後に元の位置迄上昇する加圧用バルーンとからなる上部ステージと、
前記上部ステージで保持された上側の板材と後記下部ステージで保持された下側の板材との間に移動し、該上下の板材の相対位置を確認する位置合わせ用カメラと、
前記上部ステージで保持された上側の板材と後記下部ステージで保持された下側の板材との間に移動し、上側の板材の撓み量と上下の板材の相互間隔を測定するセンサと、
前記上部ステージの直下位置に配設した、上側の板材の前記上部ステージにおけるチャンバーの開口部への押し当て時と、下側の板材の上側の板材への押し当て時に上昇するようになした升形のチャンバーと、該チャンバー内に固設し、上面に所定の間隔で複数の吸引口を設けた受け板と、前記チャンバーの底部及び受け板を摺動自在に貫挿し、上側の板材を受け取るときに上昇して先端を受け板の上面から突出させ、下側の板材を受け取った後降下して先端を受け板の上面から没するようになしたリフトピンとからなり、前記位置合わせ用カメラの情報を基に前記チャンバーを水平方向に移動させると共に、前記上側の板材の撓み量と上下の板材の相互間隔を測定するセンサの情報を基に前記チャンバーを上下方向に移動させるようになした下部ステージとをもって構成したことを特徴とする板材自動貼合装置。
【請求項1】
底部中央に円形の開口部を設けると共に、該開口部の周囲に所定の間隔で複数の吸引口を設けたチャンバーと、前記チャンバー内に配設し、後記位置合わせ用カメラによる確認作業終了後に降下して上側の板材を所定量撓ませ、上下の板材の貼合終了後に元の位置迄上昇する加圧用バルーンとからなる上部ステージと、
前記上部ステージで保持された上側の板材と後記下部ステージで保持された下側の板材との間に移動し、該上下の板材の相対位置を確認する位置合わせ用カメラと、
前記上部ステージで保持された上側の板材と後記下部ステージで保持された下側の板材との間に移動し、上側の板材の撓み量と上下の板材の相互間隔を測定するセンサと、
前記上部ステージの直下位置に配設した、上側の板材の前記上部ステージにおけるチャンバーの開口部への押し当て時と、下側の板材の上側の板材への押し当て時に上昇するようになした升形のチャンバーと、該チャンバー内に固設し、上面に所定の間隔で複数の吸引口を設けた受け板と、前記チャンバーの底部及び受け板を摺動自在に貫挿し、上側の板材を受け取るときに上昇して先端を受け板の上面から突出させ、下側の板材を受け取った後降下して先端を受け板の上面から没するようになしたリフトピンとからなり、前記位置合わせ用カメラの情報を基に前記チャンバーを水平方向に移動させると共に、前記上側の板材の撓み量と上下の板材の相互間隔を測定するセンサの情報を基に前記チャンバーを上下方向に移動させるようになした下部ステージとをもって構成したことを特徴とする板材自動貼合装置。
【請求項2】
底部中央に円形の開口部を設けると共に、該開口部の周囲に所定の間隔で複数の吸引口を設け、更に上下の板材の接触時において減圧するようになしたチャンバーと、前記チャンバー内に配設し、後記位置合わせ用カメラによる確認作業終了後に降下して上側の板材を所定量撓ませ、上下の板材の貼合終了後に元の位置迄上昇する加圧用バルーンとからなる上部ステージと、
前記上部ステージで保持された上側の板材と後記下部ステージで保持された下側の板材との間に移動し、該上下の板材の相対位置を確認する位置合わせ用カメラと、
前記上部ステージで保持された上側の板材と後記下部ステージで保持された下側の板材との間に移動し、上側の板材の撓み量と上下の板材の相互間隔を測定するセンサと、
前記上部ステージの直下位置に配設した、上側の板材の前記上部ステージにおけるチャンバーの開口部への押し当て時と、下側の板材の上側の板材への押し当て時に上昇するようになした升形のチャンバーと、該チャンバー内に固設し、上面に所定の間隔で複数の吸引口を設けた受け板と、前記チャンバーの底部及び受け板を摺動自在に貫挿し、上側の板材を受け取るときに上昇して先端を受け板の上面から突出させ、下側の板材を受け取った後降下して先端を受け板の上面から没するようになしたリフトピンとからなり、前記位置合わせ用カメラの情報を基に前記チャンバーを水平方向に移動させると共に、前記上側の板材の撓み量と上下の板材の相互間隔を測定するセンサの情報を基に前記チャンバーを上下方向に移動させるようになした下部ステージとをもって構成したことを特徴とする板材自動貼合装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公開番号】特開2010−135354(P2010−135354A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−307009(P2008−307009)
【出願日】平成20年12月2日(2008.12.2)
【出願人】(396026248)ミナミ株式会社 (27)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月2日(2008.12.2)
【出願人】(396026248)ミナミ株式会社 (27)
【Fターム(参考)】
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