説明

板状電子部品の保持具および収納ケース

【課題】静電気対策と板状電子部品の確実な保持を一体的に行うことができる、簡易な構造の板状電子部品の保持具をおよび収納ケースを提供する。
【解決手段】上部が開口した箱状のケース本体2と、そのケース本体の開口を塞ぐ蓋体3と、前記蓋体の内側に配置される上方の弾性部材4と、前記ケース本体の底面に配置される、下方の弾性部材4と、前記ケース本体内に上下の弾性部材で弾力的に挟まれるように並列に配置される導電性を有する複数枚の板材5と、前記並列に配置された板材同士を互いに重ね合わせるように押える押え部材6と、前記ケース本体に蓋体を固定する連結具7とを備えている板状電子部材の収納ケース。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、板状電子部品を搬送したり、収納したりするための板状電子部品の保持具および収納ケースに関する。さらに詳しくは、板状電子部品を静電気から保護して保持したり搬送したりする板状電子部品の保持具および収納ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】特開2001−2179
【0003】
従来から、電子基板(回路基板)、液晶パネルなどの板状電子部品は、上方が開口した収納箱に収納される。そのような収納箱は、内部が所定の間隔で複数の仕切り板で仕切られている。それら仕切り板の間に、前記電子基板などが個別に収納される。そうすると、基板同士がぶつかってお互いを傷つけないし、取り出すときにも、1枚ずつ容易に取り出すことができる。また、静電気で電子基板などが損傷しないように、また、クッション性を与えるために電子基板などを個別に静電防止のシートや袋に包んで収納している。
【0004】
特許文献1には図7に示される物品収納箱が開示されている。その物品収納箱100は、上方が開口した直方体形状のプラスチック製あるいはダンボール製の箱体101を備えている。その箱体101の対向する内壁101aの上部には、一対の係止レール102が設けられている。その一対の係止レール102の間には、両端部が支持され、その係止レール102に沿って長手方向にそれぞれ移動自在に設けられた複数の支持ロッド103が配置されている。その支持ロッド103の隣接するもの同士の間には、垂れ下がるように柔軟なシート状の部材104が掛けられている。
【0005】
前記シート状の部材104は導電性あるいは非帯電性を有する素材である。そして、そのシート状の部材104は、順次、隣接する支持ロッド103に掛けられる。そのシート状の部材104の下部のU字状に撓んだ部分は、電子基板を収納するための収納部105である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般に、電子部品を収納する収納具は、内容物である電子部品の静電気対策と、破損防止のための個別収納の仕方が課題となる。従来技術で説明したように、収納具は通常、加工の容易さ、低廉なコストあるいは軽量であるといった理由から、その材質にダンボールやプラスチックが用いられる。しかし、このようなものには導電性がほとんどないので、静電気を帯び易い。そのため、別途、電子部品を静電気から保護する対策が必要となる。その静電気対策として従来技術では、静電防止シートや袋を用いて、予め電子部品を覆ったり、梱包したりしている。しかし、電子部品を個別に静電防止シートで梱包するのは煩雑である。また、特許文献1の技術のように、導電性のあるシートで仕切る構造では、構造が複雑で、部品点数も増加する。
【0007】
一方、個別収納のための仕切り板は、板状電子部品同士がぶつかってお互いを傷つけ合うのを防止するのを目的としている。しかし、仕切り板が所定の幅に固定されている場合が多く、収納される電子部品によっては、仕切り板の間で移動して傷つくこともある。これに対し、特許文献1では、仕切り板を導電性のある柔軟なシートにすることにより、仕切り板の厚みの分だけ収納箱の大きさを小さくでき、仕切りの幅を板状電子部品の大きさにより変えることができる。しかし、隣接する部品同士の損傷を妨げるための強度あるいは衝撃を吸収するための弾力性が充分でない。
【0008】
そこで、本発明では、静電気対策と板状電子部品の確実な保持を一体的に行うことができる、簡易な構造の板状電子部品の保持具をおよび収納ケースを提供することを技術課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の板状電子部品の保持具(請求項1)は、導電性を有するプラスチックダンボールから形成され、縦向きに並列に配置された複数枚の板材と、それら板材の上下端にそれぞれ配置され、導電性および弾力性を有する合成樹脂発泡体から形成された弾性部材と、前記並列に配置された板材同士を互いに重ね合わせるように押える押え部材と、前記板材および上下の弾性部材を、上下の弾性部材が上下方向から板材を弾力的に挟み込むように固定させる固定部材とを備えたことを特徴とする。
【0010】
このような板状電子部品の保持具は、前記板材が、プラスチックダンボールの中芯の延びる方向が横向きとなるように配置されているもの(請求項2)が好ましい。
【0011】
本発明の板状電子部品の収納ケース(請求項3)は、上部が開口した箱状のケース本体と、そのケース本体の開口を塞ぐ蓋体と、前記蓋体の内側に配置される上方の弾性部材と、前記ケース本体の底面に配置される、下方の弾性部材と、前記ケース本体内に上下の弾性部材で弾力的に挟まれるように、縦向きで並列に配置される導電性を有する複数枚の板材と、前記並列に配置された板材同士を互いに重ね合わせるように押える押え部材と、前記ケース本体に蓋体を固定する連結具とを備えていることを特徴とする。
【0012】
このような板状電子部品の収納ケースは、前記ケース本体、蓋体および仕切り板が、ほぼ同じ表面固有抵抗値の材質で形成されているもの(請求項4)が好ましい。
【0013】
また、前記ケース本体および蓋体が、導電性のある合成樹脂発泡体から形成されているもの(請求項5)が好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の電子部品の保持具(請求項1)は、導電性のプラスチックダンボール(プラダン)の板材を用い、板材で板状電子部品を挟み込むので、板状電子部品の静電気等の帯電による障害を防止することができる。また、板材として、柔軟なプラダン製の板材の間に板状電子部品を挟み込み、板材同士を押え部材により押え付け保持できる。そのため、板材によって板状電子部品の移動あるいは搬送時の振動を防止することができる。さらに、大きさが異なる板状電子部品を一度に保持することができる。
【0015】
このような板状電子部品の保持具では、前記板材が、プラスチックダンボールの中芯の延びる方向が横向きとなるように配置されている場合(請求項2)は、電子部品の形状に沿うようにプラダンを湾曲させることができる。そのため、電子部品の保持が確実である。
【0016】
本発明の収納ケースは、上部が開口した箱状のケース本体と、そのケースの開口を塞ぐ蓋体とを備え、それらのケース本体と蓋体で板状電子部品を保護することができ、搬送、保管が容易である。また、蓋をするだけで、仕切り板の上下端を弾性部材により弾力的に固定することができる。なお、搬送時には通箱として用いることもできる。
【0017】
さらに、前記ケース本体、蓋体および仕切り板が、ほぼ同じ表面固有抵抗値の材質から形成されている場合(請求項4)は、仕切り板からケース本体および蓋体まで、すなわちケースの内側から外側に静電気を通し、そのまま空気中に静電気を拡散させやすい。そのため、静電気がたまりにくい。
【0018】
また、前記ケース本体および蓋体が、導電性のある合成樹脂発泡体から形成されている場合(請求項5)は、全ての部材が導電性を呈しているので、電子部品の静電気等の帯電による障害を確実に防止することができる。なお、それぞれの部材は用いられる用途に応じて、発泡倍率や、成形を異にすることで、用途に対応した性質を呈することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
つぎに図面を参照しながら本発明の板状電子部品の保持具および収納ケースの実施の形態を説明する。図1は本発明の板状電子部品の収納ケースの一実施形態を示す分解斜面図、図2は図1のケース本体の板取図、図3は図1のケース本体の部分詳細図、図4は図1で用いられる仕切り板の断面図、図5は図1のケース本体に蓋体を取り付けた様子を示す斜面図、図6は図5のI−I線断面図、図7は本発明のさらに他の実施の形態を示す斜面図である。
【0020】
図1は、本発明の板状電子部品の収納ケースの一実施形態を示す分解斜面図である。図1に示す板状電子部品の収納ケース1(以下、収納ケースという)は、上部が開口した箱状のケース本体2と、そのケース本体2の開口を閉じる蓋体3とを備えている。図1では、蓋体3は開いた状態で図示され、蓋をしたときに、内側になる面を上側に見せている。
【0021】
前記蓋体3の内部には、上方の弾性部材4が配置されている。また。前記ケース本体2の底面には下方の弾性部材4が配置されている。そして、そのケース本体内には、上下の弾性部材4、4で弾力的に挟まれ、並列に配置された導電性を有する複数枚の板材5・・が配置されている。それら並列に配置された板材5同士は、押え部材である押えベルト6により互いに重ね合わせられる。また、前記ケース本体2には、蓋体3を固定するための連結具7(図5参照)が設けられている。
【0022】
前記ケース本体2は、例えば図2に示す展開体から製造することができる。その図に示す展開体20は、1枚の板状の部材から構成され、底板21と、その前後端から前後に延びる前側板22と、後側板23とを有する。前記底板21および前後の側板22、23のそれぞれの左右には、折り目線を介して、中間フラップ21a、22a、23aが連続している。また、前記前側板22のさらに前方からは、後述する中間板24、24と、側板25、25を得ることができる。
【0023】
前記展開体20を組み立てるには、まず、底板21の前後端からそれぞれ前後に延びる前後の側板22、23を垂直に同じ方向に谷折りする。次に中間フラップ21a、22a、23aを内側に折り曲げる(図3参照)。次いで、前記中間フラップ21a、22a、23aで囲まれた部分に前記中間板24を配置する。最後に外側から側板25を当てて、前記中間フリップ21a、22a、23aおよび前記中間板24をリベットなどで固定する。また、前記ケース本体2の側周面を形成する、前側板22、後側板23および側板25、25の内側には、内張り9が貼り付けられる(図6参照)。
【0024】
図1に戻って、前記ケース本体2の底板21には、底板21とほぼ同じ平面形状に形成された板状を呈する下方の弾性部材4が配置されている。その下方の弾性部材4は、前側板22から後側板23にかけて2箇所で切断されており、左右の長手方向に3分割されている。そのため、大きな力が加えられても、前記切断部分側に撓むことができる。また、その切断された部分を通して、下方の押さえ部材6a(図6参照)が底板21に係止され、前側板22に沿って上方に延びている。一方、後側板23の上端付近には、前記下方の押え部材6aと連結できる上方の押え部材6bが係止されている。それら押え部材6a、6bにより、前記板材5を両側から重ねて押圧することができる。また、前側板22の上端付近には、仮り止め用の面ファスナ6c、6cが設けられている。その仮り止め用のファスナ6c、6cは、前記下方の押さえ部材6a、6aが下に落ちないように止めておくことができる。
【0025】
前記蓋体3は、ケース本体2の開口を塞ぐ上面3aと、その上面3aの外縁から垂直に延び、ケース本体2に蓋をした際に、ケース本体2の外周の周りにほぼ当接するように配置される鍔状部3bとからなる。また、前記蓋体3の上面3aの内側には、前記上方の弾性部材4が貼り付けられている。
【0026】
これらケース本体2および蓋体3の材質は、表面固有抵抗の値がほぼ5×10〜6×10である板状の部材を用いるのが好ましい。例えば、導電性を付与するために、カーボンを含ませた材質のものが好ましく、ポリプロピレンを発泡させた板状の部材で形成されるのが好ましい。また、その板材の厚みd1(図6参照)は約2〜6mmで、重量は約600〜1800g/mである。なお、ケース本体2および蓋体3は、軽量なものがよいが、外部からの衝撃に耐え、内部の板状電子部品を保護できるように、発泡倍率や厚みが選択される。前記ケース本体2および蓋体3として、例えば、住化プラステック株式会社製のスミセラーを用いることができる。
【0027】
前記板材5および内張り9は、プラスチックダンボール(プラダン)で形成されている。図4に、その板材5の断面図を示す。前記板材5は、第1の面5aと、第2の面5bと、それら2つの面の間に、それぞれの面に垂直に、かつ互いに平行に配置される中芯5c・・とからなる。また、前記第1の面5aと第2の面5bおよび2枚の中芯5c、5cで囲まれる断面矩形状の空間部分は格子5dである。前記中芯5cは、板材5において横方向に延びるようにされている(図6の紙面を貫く方向)。このように板材5の中芯5cが横方向になるように配置すると、板板5が図6に示す矢印Aの方向に撓み易い。そのため、前記押え部材6で板材5の両側を押えても、間に挟まれる板状電子部品8を板材5が撓んで柔軟に保持することができる。このような板材2・・は、好ましくは2〜15枚で、さらに好ましくは2〜12枚である。なお、前記板材2の厚みd2は1.5〜7mmで、好ましくは3〜5mmである。
【0028】
また、本実施形態で用いた板材5の重量は、厚みd2が約3〜5mmとすると、その重量が約500〜1000g/mである。また、曲げ剛性度としては、中芯が延びている方向を横にした場合で、約3〜8kg/cm、中芯の延びている方向を縦にした場合で、約15〜74kg/cmである。
【0029】
なお、本実施形態で用いられるプラダンの材質は例えばポリプロピレンであり、押出し一体成型の中空状の格子を有する板状部材である。そして、導電性を備えるためカーボンを含んでおり、表面固有抵抗の値は前述したケース本体2および蓋体3と同様な値のものが用いられる。このように、前記ケース本体2、板材5および蓋体3の表面固有抵抗の値をほぼ同じに揃えることで、収納ケース1の内部から外部まで静電気を通し、そのまま空気中に静電気を拡散させることができるので、収納ケース1に静電気が帯電しにくい。なお、ポリプロピレンの他にポリエチレンあるいはポリエステルなどを用いることもできる。また、この板材5の前記第1の面5aおよび第2の面5bに導電性のある高発泡PEシートや除電不繊布などの素材を貼合することで、その表面の物性を変化させて様々な機能を付加したものも使用することができる。しかし、廃棄時に分別回収する場合や、リサイクルすることを考慮すると、同一材料で構成するのが好ましい。前述のプラダンとしては、例えば、住化プラステック株式会社製の導電性サンプライを用いることができる。
【0030】
前記弾性部材4は、板材5の揺れを抑制する程度の硬さを有するものであり、発泡させたポリエチレンで形成されている。その厚みは約1〜50mmであり、好ましくは約20〜40mmである。弾性部材4も導電性を備えた材質で形成されている。なお、弾性部材4の材質として、ポリプロピレンあるいはポリウレタンなどを用いてもよい。
【0031】
前記押え部材6は、複数枚の前記板材5・・をそれぞれの面を重ね合わせるように内向きに押えるものであり、ベルトに面ファスナを縫い合わせたものが用いられるが、紐などでもよい。
【0032】
前記連結具7は、図5を説明するときにも説明するが、ケース本体2側に設けられているのがケース本体の連結具7aで、蓋体3側のものが蓋体の連結具7bである。それら連結具7a、7bにより、蓋体3をケース本体2の開口を閉じるように上方から押えると、前記板材5の上下端が弾性部材4にめり込むように押えられ固定される。この連結具7も前述の押え部材6と同様に、面ファスナを用いるが、紐あるいはベルトなどでもよい。なお、前述したように、板材5が、収納される板状電子部品8の凹凸により、湾曲したり、傾斜している場合でも、その板材5の上下端を押圧すると、容易に一体に固定することができる。
【0033】
図5には、前述の板状電子部品の収納ケースの蓋体3を閉じたときの外観を示す。前記蓋体3をケース本体2に被せると、板材5の上端部分が、蓋体3の上方の弾性部材4と当接する。そのため、蓋体3の上面3aの内面が、ケース本体2の上端縁と当接し、板材5を弾性部材4で弾力的に保持させるまで、ある程度の力で蓋体3を押圧する(図6参照)。そして、確実に前記蓋体3を押し込んだなら、蓋体3の鍔状部3bから延びる蓋体の連結具7a、7aを、ケース本体の前側板22および後側板23のそれぞれの上端付近に形成されたケース本体の連結具7b、7bと連結する。本実施形態では、前記連結具7a、7bに、面ファスナーが用いられているので、固定したり、外したりするのが容易である。
【0034】
また、前記ケース本体2の側板25、25には、キャリングケースとして使用するため、持ち運びに便利な肩掛け用のベルト30が設けられている。その肩掛け用のベルト30の中間付近にはバックル30aが設けられ、接続したり、解除したりできる。また、前記肩掛け用のベルト30の両端部と側板25、25とは、接続部30b、30bにより取り外しが自在にできる。さらに、その肩掛け用のベルト30の長さを前記バックル30aの部分で短く調節することができ、蓋体の上面にピッタリと沿うような状態で配置させて、蓋体3が外れないように固定することができる。前記前側板22および後側板23には、2本の持ち手ベルト31、31が設けられている。その持ち手ベルト31には、中間付近にバックル31aを設け、接続したり、解除したりできるようにしてもよい。また、その持ち手ベルト31の長さを調節できるようにすると、上述の肩掛け用のベルト30と同じ様に、蓋体3を固定することができる。また、持ち手ベルト31のバックルを解除したときに、それらベルトが下方に垂れ下がって邪魔にならないように、長さ調節のためのベルトの余分長の部分31b、31bに面ファスナーを設け、それらを蓋体3の上部で連結しておく。
【0035】
次に図7を用いて本発明の板状電子部品の保持具10(以下、保持具という)について説明する。その保持具10は前述の収納ケース1と共通する部分が多いので、共通する部分については、同じ符号を付して、その説明を省略する。図7に示す保持具10は、複数枚の板材5・・を上下方向から弾性部材4、4により挟み込んでいる。前記板材5・・は間に図示していないが板状電子部品8・・を挟んで、押えベルト(押え部材)6により一周させて、一体にまとめられている。なお、前記板材5・・の上端および下端近辺に横方向に環状のベルト部材6、6を用いて、挟み込むようにしてもよい。また、前記弾性部材4、4により板材5・・を上下方向から挟み込むのに、ベルト状の固定部材7が上下の弾性部材4、4間を上下に渡すように配置され、ぐるりと一周させて係止されている。
【0036】
なお、前記板材5・・のうち、両外面に配置される板材12、12については、外部からの強度に耐えられるように、前記中芯5c・・の間隔を狭めたプラダンとしたり、強度の高い合成樹脂の板材としたりすることもできる。また、その他の内部に配置される板材5についても、スポンジ状の部材など柔軟な材質を用いてもよい。
【0037】
また、図示していないが、その他の実施の形態として、図7に示した前記保持具10を、そのまま前記ケース本体2に収納してもよい。この場合には、上下の弾性部材4、4は固定部材7により既に固定されているので、蓋体3およびケース本体2には、弾性部材4、4が配置されていない。なお、図7の保持具10をジュラルミン製のケースや導電性を有する材料からなるケースにそのまま収納してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】図1は本発明の板状電子部品の収納ケースの一実施形態を示す分解斜面図である。
【図2】図2は図1のケース本体の板取図である。
【図3】図3は図1のケース本体の部分詳細図である。
【図4】図4は図1で用いられる板材の断面図である。
【図5】図5は図1のケース本体に蓋体を取り付けた様子を示す斜面図である。
【図6】図6は図3のI−I線断面図である。
【図7】図7は他の実施の形態を示す斜面図である。
【図8】図8は従来の物品収納箱の側面図を示す。
【符号の説明】
【0039】
1 収納ケース
2 ケース本体
3 蓋体
3a 上面
3b 鍔上部
4 弾性部材
5 板材
5a 第1の面
5b 第2の面
5c 中芯
5d 格子
6 押え部材
6a 下方の押え部材
6b 上方の押え部材
6c 仮り止め用の面ファスナ
7 連結具
7a ケース本体の連結具
7b 蓋体の連結具
8 電子部品
9 内張り
10 板状電子部品の保持具
11 固定部材
12 外面の板材
20 展開体
21 底板
21a 中間フラップ
22 前側板
22a 中間フラップ
23 後側板
23a 中間フラップ
24 中間板
25 側板
30 肩掛け用ベルト
30a バックル
30b 接続部
31 持ち手ベルト
31a バックル
31b 面ファスナー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性を有するプラスチックダンボールから形成され、縦向きで並列に配置された複数枚の板材と、
それら板材の上下端にそれぞれ配置され、導電性および弾力性を有する合成樹脂発泡体から形成された弾性部材と、
前記並列に配置された板材同士を互いに重ね合わせるように押える押え部材と、
前記板材および上下の弾性部材を、上下の弾性部材が上下方向から板材を弾力的に挟み込むように固定させる固定部材とを備えた板状電子部品の保持具。
【請求項2】
前記板材が、プラスチックダンボールの中芯の延びる方向が横向きとなるように配置されている請求項1記載の板状電子部品の保持具。
【請求項3】
上部が開口した箱状のケース本体と、
そのケース本体の開口を塞ぐ蓋体と、
前記蓋体の内側に配置される上方の弾性部材と、
前記ケース本体の底面に配置される、下方の弾性部材と、
前記ケース本体内に上下の弾性部材で弾力的に挟まれるように、縦向きで並列に配置される導電性を有する複数枚の板材と、
前記並列に配置された板材同士を互いに重ね合わせるように押える押え部材と、
前記ケース本体に蓋体を固定する連結具とを備えている板状電子部材の収納ケース。
【請求項4】
前記ケース本体、蓋体および仕切り板が、ほぼ同じ表面固有抵抗値の材質で形成されている請求項3記載の電子部品の収納ケース。
【請求項5】
前記ケース本体および蓋体が、導電性のある合成樹脂発泡体から形成されている請求項3または4記載の板状電子部品の収納ケース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−143545(P2008−143545A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−331182(P2006−331182)
【出願日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【出願人】(000220561)東京通信機工業株式会社 (17)
【出願人】(597018750)シコー株式会社 (6)
【Fターム(参考)】