説明

【課題】本発明は、調整の際に使用者に手間をとらせず、簡単にまくら充填材を出し入れでき、使用者の条件に応じて高さ、硬さが自由に調整できる機能を発揮できる枕を提供することを目的とする。
【解決手段】上記課題を解決するため請求項1に記載の発明は、柔軟性を有する材料からなる小袋にまくら充填材を収容し、該まくら充填材を収容した小袋を複数挿入したことを特徴とする枕にある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用者の好みに応じて枕の高さや硬さ、充填材の種類や量を調整することにより、肩こり、首のこり、頭痛、疲労回復に寄与する枕に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、まくら部材のまくら充填材を出し入れすることによって、使用者に合わせて高さや硬さが調節できる枕が発明されたが、まくら充填材で用いるそば殻やパイプ、ウレタンチップなどは出し入れの時にまくら充填材が飛散し、片付ける手間がかかり不便であった。そのため、調整用のまくら充填材は保管されたままになり、硬さや高さを調整する機能を十分に発揮できずにいた。また、袋状のまくら部材は、まくら充填材を入れ替えることもできるが、この場合もそば殻やウレタンチップなどが飛散し、収集することに手間をとられ面倒であり不便であった。
【特許文献】特願2005−174220号
【0003】
また、まくら充填材は素材によって形状や大きさが異なるため、例えば、そば殻とパイプを同一枕部材内に挿入して使用する場合、パイプ内の空洞部にそば殻が入り込んでしまい、まくら充填材としての機能を発揮できないことがあった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上述の点から鑑なみてなされたもので、調整の際に使用者に手間をとらせず、簡単にまくら充填材を出し入れでき、使用者の条件に応じて高さ、硬さが自由に調整できる機能を発揮できる枕を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため請求項1に記載の発明は、柔軟性を有する材料からなる小袋にまくら充填材を収容し、該まくら充填材を収容した小袋を複数挿入したことを特徴とする枕にある。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の枕において、上記小袋の挿入数を調整して、体積及び硬さを調整することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
請求項1に記載の枕によれば、本発明はまくら充填材に用いられるそば殻やパイプ、ウレタンチップなどを、柔軟性を有する材料からなる小袋に収容してあるので、まくら充填材が飛散することがなく、枕内に複数収容する作業の時間を短縮でき、簡単に行うことができる。
【0008】
請求項2の発明によれば、本発明の枕は、まくら充填材を収容した小袋を複数挿入し、硬さや体積を調整することができる。使用者の好みや体調に合わせて、まくら充填材を収容した小袋の増減によって硬さや体積を調整できる。本枕は、まくら充填材が小袋に収容されているので、出し入れによる量の増減が簡単にできる。これにより使用者の肩こり、首こり、疲労状態によって枕の硬さ、高さ、充填材の種類の選択などができる本来の枕の機能を発揮することができ快適な睡眠を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る枕の図で、図1の枕1は、枕部材2,3,4内にまくら充填材を挿入した状態を示した図である。この枕1は、袋の結合によって構成されているので、枕部材2,3,4ごとに異なったまくら充填材を挿入することができる。
【0010】
例えば枕部材2内には、そば殻を収容してある小袋を枕部材2に設けてある開口部を通して複数挿入し、枕部材4内には、ビーズを収容してある小袋を挿入する。そして、枕部材3内には、そば殻を収容した小袋とビーズを収容した小袋というように、異なるまくら充填材を組み合わせて挿入することができるので、硬さ調節の選択範囲が広がる。
【0011】
図2は、まくら充填材に用いるそば殻を小袋に収容した状態を示した図である。この柔軟性を有する袋9の素材は、通気性に優れ且つ、そば殻が飛散しない布や不織布などが適する。この図2で示した半月状の小袋内に所定の量のそば殻を収容し、接着部8を封じる。封じる方法は、素材によって縫製、熱接着など様々にできる。
【0012】
図3は、本発明の枕に用いる各種まくら充填材を示した図である。例えば、そば殻10を所定の量を小袋に収容したそば殻入り小袋5は、半月状の形状にし、小袋の素材は通気性の木綿にする。次に、ビーズ11を所定の量を小袋に収容したビーズ入り小袋6は、楕円形の形状にし、小袋の素材は伸縮性のあるものにする。ウレタンチップ12も同様にウレタンチップ入り小袋7の形状を異なるものし、素材を選択する。前記において、小袋の形状や小袋の素材は同じでも良い。
【0013】
図4は、袋の結合で構成された枕部材2,3,4に、通気性をよくするために菱形の空隙部15を設けた本枕1と、まくら充填材入り小袋14を示した図である。本枕1の長さや高さには格別の限定はないが、ここでは、長さ700mm、縦500mm、高さ100mmとする。これに対し各枕部材2,3,4に設けてある開口部ファスナー13の長さは、約100mm以下とする。従って、枕部材2,3、4内に挿入するためにまくら充填材の大きさは、開口部ファスナー13の直径に対して、その長さの3分の1以下のまくら充填材入り小袋14が適する。
【0014】
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】まくら充填材を枕に挿入した状態を示した断面図である。
【図2】そば殻入り小袋を示した平面図である。
【図3】各種まくら充填材を示した平面図である。
【図4】枕とまくら充填材を示した図である。
【符号の説明】
【0016】
1枕
2枕部材
3枕部材
4枕部材
5そば殻入り小袋
6ビーズ入り小袋
7ウレタンチップ入り小袋
8接着面
9柔軟性を有する袋
10そば殻
11ビーズ
12ウレタンチップ
13開口部ファスナー
14まくら充填材入り小袋
15空隙部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
柔軟性を有する材料からなる小袋にまくら充填材を収容し、該まくら充填材を収容した小袋を複数挿入したことを特徴とする枕。
【請求項2】
請求項1に記載の枕において、上記小袋の挿入数を調整して、体積及び硬さを調整することを特徴とする枕。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−119421(P2008−119421A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−329963(P2006−329963)
【出願日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【出願人】(505178815)
【Fターム(参考)】