説明

柄経糸用部分整経機、回転式クリール及びボビンホルダ

【課題】経糸の生産性が高い柄経糸用部分整経機を提供する。
【解決手段】柄経糸用部分整経機1Aは、整経ドラム2と、整経ドラム2の周面の周りを移動可能な少なくとも1つの糸ガイド装置3と、複数のボビン12を有し、糸ガイド装置3と一緒に回転する回転式クリール5とを有する。回転式クリール5に脱離可能に固着されたボビンホルダ18にボビン12が装着されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、整経ドラムと、整経ドラムの周面の周りを移動可能な少なくとも1つの糸ガイド装置と、少なくとも1つのボビンを備え、糸ガイド装置と一緒に回転する回転式クリールとを有する柄経糸用部分整経機に関する。
【0002】
本発明は、更に前記柄経糸用部分整経機の回転式クリール及びボビンホルダに関する。
【背景技術】
【0003】
柄経糸用部分整経機は、柄経糸または短尺の経糸の製品を製造する際に用いられる。経糸は、糸を糸ガイド装置によって整経ドラムの周面に案内して整経ドラムの周面にある搬送ベルト上に給糸し、搬送ベルトによってその糸を糸ガイド装置から離れる方向へと搬送しながら整経ドラムの周面に巻き付けることによって、整経される。その際、糸は、回転式クリールに配置されるボビンから引き出される。回転式クリールは、糸ガイド装置と一緒に回転するように構成されている。そのため、整経ドラムの周面に複数本の糸を同時に巻き取らせることができ、柄経糸または短尺経糸の生産時間を短く抑えることができる。(例えば、特許文献1参照)
【特許文献1】特開2008−144342号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
個々のボビンから引出される糸の長さは、製造すべき経糸の長さ、経糸内の柄、すなわちさまざまな糸の配置に応じて夫々異なっている。1つのボビンに巻き取られた糸だけでは、全ての経糸を製造するのに十分な長さでない場合がある。何れかのボビンにおいて糸がなくなると、柄経糸用部分整経機を停止させ、糸がなくなり空になったボビンを回転式クリールから取り出し、糸を巻き付けてあるボビンを装着する。そして、途切れた糸の終端に新しく装着したボビンの糸の始端を結び付けねばならない。多くの場合、複数のボビンが同時に空となって一回の休止中に複数のボビンを取り替えるようなことはなく、一つ一つのボビンの糸が代わる代わるなくなり、糸がなくなる度にそのボビンを取り替えるために柄経糸用部分整経機を繰返し停止しなければならない。このように柄経糸用部分整経機を繰り返し停止することが柄経糸用部分整経機の生産性を低下させている。
【0005】
本発明の課題は、経糸の生産性が高い柄経糸用部分整経機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、整経ドラムと、整経ドラムの周面の周りを移動可能な少なくとも1つの糸ガイド装置と、少なくとも1つのボビンを備え、該糸ガイド装置と一緒に回転する回転式クリールとを有する柄経糸用部分整経機において、前記回転式クリールは、脱離可能に固定されたボビンホルダを有し、前記ボビンは、前記ボビンホルダに装着されていることによって解決される。
【0007】
本発明によれば、ボビン交換に必要な時間が著しく低減される。具体的には、ボビンホルダに装着されたボビンは、整経用として既に完成したものが用意され、例えば、ボビンから引き出すべき糸は、相応する糸ブレーキまたはバルーンブレーカにより既に誘導されている。それ故、糸通し等の準備作業を回転式クリールの外側で行うことができ、回転式クリール内における糸通しの作業を省くことができる。つまり、ボビンの交換は、空になったボビンが装着されたボビンホルダを回転式クリールから取り外し、新しいボビン又は糸が既に巻き付けてあるボビンを装着した別のボビンホルダを回転式クリールに嵌挿するので、ボビン交換に必要な時間が著しく低減される。
【0008】
更に、2つのボビンの糸端を単に互いに結び付けることで整経を継続して行うことができ、ボビン交換の回数を少なくすることができる。これにより、整経時間の短縮を図ることができる。このようにして達成される時間の短縮が整経に役立ち、整経の効率を向上させることができる。
【0009】
上記発明において、前記ボビンホルダは、前記回転式クリールの受容部に差し込まれていることが好ましい。上記構成によれば、差し込みによってボビンホルダと回転式クリールとの間に生成される嵌合結合は、作動中において、回転式クリール内でボビンホルダをしっかり保持することができる。この場合、作動中にボビンホルダに作用する諸力がボビンホルダを差込方向と逆方向に作用し、ボビンホルダが受容部から引き出されることがないように設計しておく必要がある。作動中にボビンホルダに作用する諸力は、公知であるので、上記のような要求を満たすことは容易である。
【0010】
上記発明において、前記ボビンホルダは、固定ピンにより受容部内で固定され、前記固定ピンは、前記ボビンホルダの差込方向に垂直な方向に抜き差し可能になっていることが好ましい。
【0011】
上記構成によれば、回転式クリール内において、ボビンホルダは、あらゆる方向に対して固定されることとなる。したがって、ボビンホルダは、受容部に差し込むために差込方向に移動することができ、ボビンホルダを回転式クリールから取り出すために逆方向に移動させる必要があるが、この逆方向への移動が固定ピンにより確実に防止することができる。また、固定ピンは、差込方向に垂直な方向に抜き差し可能であり、固定ピンを事前に引き出してボビンホルダが自由になった場合にのみ、ボビンホルダを受容部から取り出すことができる。
【0012】
上記発明において、前記固定ピンは、ばねによって前記ボビンホルダを固定する固定保持位置へ付勢されている。操作員のミスによって固定ピンがボビンホルダに係止されない事態は、比較的少ないが、例えばボビンホルダが受容部内の端部まで移動すると、固定ピンがばねによって付勢されてボビンホルダに自動的に係合されることで、安全性が高まる。
【0013】
上記発明において、前記受容部は、U形に形成されていることが好ましい。上記構成によれば、U形状によりボビンホルダの基部が取り囲まれ、回転式クリールに対するボビンホルダの移動を、基本的に差込方向及びその逆方向の1方向だけに規制する。
【0014】
上記発明において、前記受容部は、前記回転式クリールの回転軸線に対して垂直に延びるU形状に形成されていることが好ましい。上記構成によれば、ボビンは、ボビンの頭部から糸を引き出すことができるように配置することができる。このように配置される場合、受容部内へのボビンホルダの差込方向は、糸が引き出される方向に対して垂直に延びている。それ故、回転式クリールからボビンホルダを離脱させようとする諸力を小さく抑えることができる。
【0015】
上記発明において、前記回転式クリールは、前記回転軸線に対して垂直に設けられる支持板を有し、前記支持板には、前記受容部が配置されている。上記構成によれば、ボビンホルダは、例えば径方向、または周方向、または径方向及び周方向に対して或る角度をもって、受容部に差し込むことができる。これにより、特別簡単な構成でボビンホルダが回転式クリールでしっかり保持される。
【0016】
上記発明において、前記受容部は、前記回転式クリールの軸の径方向内向きに開口していることが好ましい。上記構成によれば、作動中においてボビンホルダに遠心力が作用するとき、ボビンホルダを受容部内で確実にしっかりと保持することができる。遠心力によりボビンホルダがより一層深く受容部に押し込まれ、遠心力により受容部からボビンホルダが外れることはない。
【0017】
上記発明において、前記回転式クリールは、前記回転軸線を取り囲む周壁を有し、前記周壁には、受容部が配置されているようにしてもよい。上記構成によれば、ボビンホルダの基部は、それを径方向外側から取り囲む受容部によって保持される。
【0018】
上記発明において、前記受容部は、前記回転式クリールの軸の軸線方向に開口していることが好ましい。上記発明によれば、ボビンホルダは、作動中の加速過程又は減速過程において、各過程で生じる諸力を受けて受容部から離脱するようなことはない。
【0019】
本発明の回転式クリールは、柄経糸用部分整経機に備わるものである。本発明によれば、上記のような作用効果を奏する。
【0020】
本発明のボビンホルダは、回転式クリールに装着可能なものである。本発明によれば、上記のような作用効果を奏する。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、経糸の生産性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明を、好ましい実施例に基づいて図面を参照して説明する。
【0023】
柄経糸用部分整経機(以下、単に「部分整経機」ともいう)1は、整経ドラム2を有し、この整経ドラム2の一端側には、複数の糸ガイド装置3が配置されており、これらの糸ガイド装置3によって糸4を整経ドラム2の外周面へと案内することができる。糸4は、糸ガイド装置3と一体的に回転する回転式クリール5から引き出される。回転式クリール5は、糸ガイド装置3と一体的に回転すべく軸6上に設けられており、この軸6には、回転式クリール5の他に糸ガイド装置3が設けられている。
【0024】
回転式クリール5には、複数のボビン収容空間7〜10が確保されている。複数のボビン収容空間7〜10は、夫々2つのボビン収容空間7,8と9,10毎に対をなして設けられており、各一対のボビン収容空間7,8と9,10は、回転式クリールの回転軸線11の軸線方向に前後に隔たって夫々配置されている。その他、一対の各ボビン収容空間7、9と8、10とは、軸6の外周面に、周方向に等間隔に間をあけて配置されている。
【0025】
各ボビン収容空間7〜10には、2つのボビン12,13(第1ボビン12、第2ボビン13)が夫々配置されており、第2ボビン13の糸15の始端14が第1ボビン12の糸17の終端16に結び付けられている。
【0026】
2つのボビン12,13は、図2、図3において詳細に示される1つのボビンホルダ18に設けられている。2つのボビン12,13は、互い向き合う方向(ボビン12,13の自由端側同士が近接する方向)に傾き、引出し孔19の方へと向けられている。引出し孔19に向ける際、2つのボビン12,13から引出される糸15,17の糸道が引出し孔19まで厳密に一致して延びている必要はない。しかし、第1ボビン12の糸17が全て巻き取られ、その後、糸15が第2ボビン13から引き出されるとき、糸17の張力差が過大とならないように、糸15,17の糸道が大きくぶれないようにすることが好ましい。
【0027】
ボビンホルダ18は、例えば、図2に示されているように、第1アーム20と第2アーム21とを有する。第1アーム20と第2アーム21とは、各々の一端が接続されて、V字形状の形態をなしており、第2アーム21と第1アーム20との接続部分が鈍角を成している。第1アーム20は、第1ボビン装着軸体22を備えている。第2アーム21は、第2ボビン装着軸体23を備えている。第1ボビン装着軸体22には、第1ボビン12が装着され、第2ボビン装着軸体23には、第2ボビン13が装着されている。2つのボビン12,13の各々は、固定手段24、25によってボビン装着軸体22、23に固定することができる。
【0028】
2つのアーム20、21が鈍角を成しており、2つのボビン12,13の軸線が各アーム20、21の軸線に対して垂直になるように2つのボビン装着軸体22,23が各々のアーム20,21に設けられているので、2つのボビン12,13は互い向き合う方向に傾いている。
【0029】
回転式クリール5には、軸線方向において前後に間隔をあけて配置される2つの支持板26,27が設けられている。前記支持板26,27は、軸6の回転軸線11に垂直な方向に立設されている。図2に示されるように支持板27には、受容部28が設けられており、この受容部28にボビンホルダ18が差し込まれている。
【0030】
前記受容部28は、整経ドラム2の方から見ると、軸6の径方向内方に向けて開口する溝を有するU字形状の形態を有している。前記受容部28は、溝の内方に向って突出するフランジ29を有する(図3)。前記受容部28の開口から溝内にボビンホルダ18の基部30を差し込むことで、フランジ29と支持板27との間に前記基部30が嵌まり込むように構成されている。これにより、フランジ29は、軸線方向において、整経ドラム2側からボビンホルダ18の基部30に覆い被さることとなる。
【0031】
このように構成することで、ボビン12,13に巻かれた糸を図示しない糸ブレーキ又はバルーンブレーカにより誘導させた状態で、ボビン12,13をボビンホルダ18に装着し、前記ボビンホルダ18を受容部28に差し込むことができる。これにより、ボビン12,13が装着されたボビンホルダ18を受容部に差し込んだ状態で糸通しをする、つまり回転クリール5内で糸通しをする必要がなく、ボビン交換に必要な時間が著しく短縮される。つまり、空になったボビン12,13が装着されたボビンホルダ18を受容部28から外し、新しいボビン又は糸が巻き付けられたボビン12,13が装着されたボビンホルダ18を受容部28に差し込むだけでよいので、ボビン交換に必要な時間が著しく短縮される。
【0032】
更に、2つのボビン12,13の糸の始端と終端とを結ぶことで整経の継続時間を延ばすことができ、ボビン交換の回数を少なくすることができる。これによって整経時間を短縮することができる。このように部分整経機1では、ボビン交換に必要な時間を著しく短縮し、整経時間を短縮できるので、整形の効率を向上させることができる。
【0033】
さらに、支持板27には固定ピン31が設けられている。前記固定ピン31は、支持板27を軸線方向に平行(つまり、支持板27の厚み方向)に貫通して、その先端がボビンホルダ18の基部30の背後(つまり、整経ドラム2と反対側の部分)に嵌まり込んでいる。これにより、ボビンホルダ18の基部30の径方向内方への移動が阻止され、重力によりボビンホルダ18が下方へと滑るのを阻止すべく、固定ピン31が固定される。また、固定ピン31は、詳しくは図示しないばねで付勢されており、付勢されることで、固定ピン31の先端がボビンホルダ18の基部30の背後に押し込まれている。これにより、ボビンホルダ18に固定ピン31が自動的に係合され、安全性が向上する。また、固定ピン31の基端部に設けられたつまみ32を把持してばねの力に抗した力を固定ピン31に与えることにより、固定ピン31の先端をボビンホルダ18から引き出すことができる。
【0034】
作動時、つまり回転式クリール5が回転する際、2つのボビン12,13を有するボビンホルダ18に遠心力が作用する。この遠心力によりボビンホルダ18は、径方向外方に押される。径方向外方に押されることで、ボビンホルダ18は、支持板27に固着された受容部28内で確実に保持される。ここでは、ボビンホルダ18の基部30が支持板27とフランジ29との間で嵌合されることによって、ボビンホルダ18が保持される。
【0035】
ボビンホルダ18を受容部28に差し込む際には、回転式クリールは停止され、停止後にボビンホルダ18を受容部28に押し込む。その際、受容部28の差込孔33(受容部28の開口)を開放するために、固定ピン31の先端は、つまみ32でボビンホルダ18から引き出される。ボビンホルダ18を受容部28に押し込んだ後、操作ボタン32は離され、これにより、固定ピン31の先端がボビンホルダ18の基部30の背後に係止される。逆に、ボビン12,13の糸がなくなってボビンホルダ18を受容部28から取り外すとき、操作ボタン32により固定ピン31をボビンホルダ18から引き出すだけで行うことができる。そのため、受容部28に装着完了したボビンホルダ18を交換することがきわめて簡単である。
【0036】
図4に示される第2実施形態の部分整経機1Aは、その主要部分の構成が図1のものと同じように構成されている。それゆえに、同じ要素および対応する要素には、第1実施形態の部分整経機1のものと同じ符号が付けてある。
【0037】
第1実施形態の部分整経機1との主な違いは、ボビンホルダ18が回転軸線11に対して垂直な方向に延びる支持板26,27に固着されているのでなく、軸6の外周面を外方から取り囲むように形成される周壁34上に固着されていることにある。この場合、ボビンホルダ18の装着は、実質的に軸6の軸線方向にスライドさせることで行われる。そのため、例えば、回転式クリール5の起動時(加速時)または減速時に作用する周方向の諸力によって、回転式クリール5に対してボビンホルダ18が相対位置を変位することがない。
【0038】
第2実施形態の部分整経機1Aにおいても、第2ボビン13の糸15の始端14は、第1ボビン12の糸17の終端16と結び付けられている。それ故、整経時に第1ボビン12の糸17がなくなると、使用する糸が糸17から糸15に切り替えられる。これにより、整経の中断が必ずしも必要とするものではなくなる。
【0039】
図1〜図4に示したボビンホルダ18には、各々2つのボビン12、13が装着されている。各2つのボビン12、13を装着できるようにボビンホルダ18を構成することは確かに有利であるが、しかし、2つのボビン12、13が装着されたものに必ずしも限定するものではない。1つのボビン12だけが装着されたボビンホルダ18にも同じ技術を適用することができる。以下では、そのことを図5と図6とに基づいて説明する。なお、図5及び図6において、図1〜図4と同じ構成については、同じ符号を付している。
【0040】
図示しないばねは、固定ピン31を付勢して、ボビンホルダ18の基部30に固定ピン31を係合させる。固定ピン31は、ばねの力に抗して操作ボタン32を引っ張ることで、ボビンホルダ18の基部30から外れる。
【0041】
図6の支持板27の受容部28は、径方向内向きに開口しているだけでなく、主として周方向にも開口している。固定ピン31は、作動中の回転式クリール5の加速時又は減速時に生じる諸力を吸収できなければならない。しかし、これらの諸力は、制御可能である。
【0042】
図5及び図6に示すボビンホルダ18は、それぞれ棒35(軸)を有し、この棒によってボビン12が基部30から一定の距離離されて保持される。ボビンホルダ18のボビン12を装着する領域の具体的構成は、その都度の要求に応じて選択することができる。
【0043】
本発明は、実施の形態に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲で追加、削除、変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】第1実施形態の回転式クリールを有する部分整経機を示す正面図である。
【図2】ボビン及びボビンホルダを拡大して示した斜視図である。
【図3】回転式クリールに固着されたボビンホルダを一部拡大して示す断面図である。
【図4】第2実施形態の回転式クリールを有する部分整経機を示す正面図である。
【図5】第3実施形態の各ボビンホルダ及びそれを装着する受容部の一部を拡大して示す拡大断面図である。
【図6】図5のボビンホルダの構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0045】
1,1A 柄経糸用部分整経機
2 整経ドラム
3 糸ガイド装置
5 回転式クリール
6 軸
11 回転軸線
12 第1ボビン
18 ボビンホルダ
26,27 支持板
28 受容部
30 基部
31 固定ピン
32 操作ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
整経ドラム(2)と、該整経ドラム(2)の周面の周りを移動可能な少なくとも1つの糸ガイド装置(3)と、複数のボビン(12),(13)を備え、該糸ガイド装置(3)と一緒に回転する回転式クリール(5)とを有する柄経糸用部分整経機(1)において、
前記回転式クリール(5)には、ボビンホルダ(18)が脱離可能に固定され、
前記ボビン(12)は、前記受容部(28)に装着されていることを特徴とする柄経糸用部分整経機。
【請求項2】
前記ボビンホルダ(18)は、前記回転式クリール(5)の受容部(28)に差し込まれていることを特徴とする、請求項1記載の柄経糸用部分整経機。
【請求項3】
前記ボビンホルダ(18)は、固定ピン(31)により受容部(28)内で固定され、
前記固定ピン(31)は、前記ボビンホルダ(18)の差込方向に垂直な方向に抜き差し可能になっていることを特徴とする、請求項2記載の柄経糸用部分整経機。
【請求項4】
前記固定ピン(31)は、ばねによって前記ボビンホルダ(18)を固定する固定位置へ付勢されていることを特徴とする、請求項3記載の柄経糸用部分整経機。
【請求項5】
前記受容部(28)は、U形に形成されていることを特徴とする、請求項2〜4のいずれか1項記載の柄経糸用部分整経機。
【請求項6】
前記受容部(28)は、前記回転式クリールの回転軸線(11)に対して垂直に延びるU形状に形成されていることを特徴とする、請求項5記載の柄経糸用部分整経機。
【請求項7】
前記回転式クリール(5)は、前記回転軸線(11)に対して垂直に設けられる支持板(27)を有し、
前記支持板(27)には、前記受容部(28)が配置されていることを特徴とする、請求項6記載の柄経糸用部分整経機。
【請求項8】
前記受容部(28)は、前記回転式クリール(5)の軸(6)の径方向内向きに開口していることを特徴とする、請求項7記載の柄経糸用部分整経機。
【請求項9】
前記回転式クリール(5)は、前記回転軸線(11)を取り囲む周壁(34)を有し、
前記周壁(34)には、前記受容部(28)が配置されていることを特徴とする、請求項2〜5のいずれか1項記載の柄経糸用部分整経機。
【請求項10】
前記受容部(28)は、前記回転式クリール(5)の軸(6)の軸線方向に開口していることを特徴とする、請求項9記載の柄経糸用部分整経機。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項記載の柄経糸用部分整経機(1)に備わる回転式クリール(5)。
【請求項12】
請求項11記載の回転式クリール(5)に装着可能なボビンホルダ(18)。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2010−65364(P2010−65364A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−330555(P2008−330555)
【出願日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【出願人】(591008465)カール マイヤー テクスティルマシーネンファブリーク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクター ハフツング (45)
【氏名又は名称原語表記】KARL MAYER TEXTILMASCHINENFABRIK GESELLSCHAFT MIT BESCHRANKTER HAFTUNG
【Fターム(参考)】