染色体コンフォメーションキャプチャ−オン−チップ(4C)アッセイ
本発明は、1つの態様において、(a)架橋DNAの試料を準備するステップと、(b)架橋DNAを第1の制限酵素で消化するステップと、(c)架橋ヌクレオチド配列をライゲーションするステップと、(d)脱架橋するステップと、(e)ヌクレオチド配列を第2の制限酵素で消化するステップと、(f)既知のヌクレオチド組成の1つまたは複数のDNA配列を、目的とする1つまたは複数のヌクレオチド配列に隣接する利用可能な第2の制限酵素消化部位にライゲーションするステップと、(g)目的とする1つまたは複数のヌクレオチド配列を、少なくとも2つのオリゴヌクレオチドプライマーを用いて増幅するステップであって、各プライマーは、目的とするヌクレオチド配列に隣接するDNA配列にハイブリダイズするステップと、(h)増幅配列をアレイにハイブリダイズするステップと、(i)DNA配列間の相互作用の頻度を判定するステップとを含む、標的ヌクレオチド配列と、目的とする1つまたは複数のヌクレオチド配列(例えば、1つまたは複数のゲノム遺伝子座)との相互作用の頻度を解析する方法に関する。
Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298
【特許請求の範囲】
【請求項1】
標的ヌクレオチド配列と、目的とする1つまたは複数のヌクレオチド配列(例えば、1つまたは複数のゲノム遺伝子座)との相互作用の頻度を解析する方法であって、
(a)架橋DNAの試料を準備するステップと、
(b)架橋DNAを第1の制限酵素で消化するステップと、
(c)架橋ヌクレオチド配列をライゲーションするステップと、
(d)脱架橋するステップと、
(e)ヌクレオチド配列を第2の制限酵素で消化するステップと、
(f)既知のヌクレオチド組成の1つまたは複数のDNA配列を、目的とする1つまたは複数のヌクレオチド配列に隣接する利用可能な第2の制限酵素消化部位にライゲーションするステップと、
(g)目的とする1つまたは複数のヌクレオチド配列を、少なくとも2つのオリゴヌクレオチドプライマーを用いて増幅するステップであって、各プライマーは、目的とする1つまたは複数のヌクレオチド配列に隣接するDNA配列にハイブリダイズするステップと、
(h)増幅配列をアレイにハイブリダイズするステップと、
(i)DNA配列間の相互作用の頻度を判定するステップと
を含む方法。
【請求項2】
ステップ(f)におけるライゲーション反応が、DNA環の形成をもたらす、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
標的ヌクレオチド配列が、ゲノム再編成、プロモーター、エンハンサー、サイレンサー、インスレーター、マトリックス結合領域、遺伝子座制御領域、転写ユニット、複製起点、組換えホットスポット、転座ブレイクポイント、セントロメア、テロメア、遺伝子密度の高い領域、遺伝子密度の低い領域、反復エレメントおよび(ウイルス)組込み部位からなる群から選択される、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
標的ヌクレオチド配列が、疾患に関連したもしくは疾患を引き起こすヌクレオチド配列、または疾患に関連したもしくは疾患を引き起こす遺伝子座から線状DNA鋳型上で最大15Mbもしくは15Mbを超える位置にあるヌクレオチド配列である、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
標的ヌクレオチド配列が、AML1、MLL、MYC、BCL、BCR、ABL1、IGH、LYL1、TAL1、TAL2、LMO2、TCRα/δ、TCRβおよびHOX、または「Catalogue of Unbalanced Chromosome Aberrations in Man」第2版, Albert Schinzel. Berlin: Walter de Gruyter, 2001. ISBN 3-11-011607-3に記載の疾患に関連したその他の遺伝子座からなる群から選択される、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
第1の制限酵素が、6〜8bpの認識部位を認識する制限酵素である、請求項1から5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
第1の制限酵素が、BglII、HindIII、EcoRI、BamHI、SpeI、PstIおよびNdeIからなる群から選択される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
第2の制限酵素が、4または5bpのヌクレオチド配列認識部位を認識する制限酵素である、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
第2の制限酵素認識部位が、標的ヌクレオチド配列の第1の制限部位から約350bpを超える位置にある、請求項1から8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
ヌクレオチド配列が標識されている、請求項1から9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
標的ヌクレオチド配列と、1つまたは複数のヌクレオチド配列(例えば、1つまたは複数のゲノム遺伝子座)との相互作用の頻度を解析する方法であって、
(a)架橋DNAの試料を準備するステップと、
(b)架橋DNAを第1の制限酵素で消化するステップと、
(c)架橋ヌクレオチド配列をライゲーションするステップと、
(d)脱架橋するステップと、
(e)ヌクレオチド配列を第2の制限酵素で消化するステップと、
(f)ヌクレオチド配列を環状化するステップと、
(g)標的ヌクレオチド配列にライゲーションされる1つまたは複数のヌクレオチド配列を増幅するステップと、
(h)場合により、増幅配列をアレイにハイブリダイズするステップと、
(i)DNA配列間の相互作用の頻度を判定するステップと
を含む方法。
【請求項12】
第1および第2のヌクレオチド配列を含み、第1および第2のヌクレオチド配列の各末端が異なる制限酵素認識部位により分離され、前記第1のヌクレオチド配列が標的ヌクレオチド配列であり、前記第2のヌクレオチド配列が架橋ゲノムDNAにより得ることができる環状ヌクレオチド配列。
【請求項13】
環状ヌクレオチド配列の製造方法であって、
(a)架橋DNAの試料を準備するステップと、
(b)架橋DNAを第1の制限酵素で消化するステップと、
(c)架橋ヌクレオチド配列をライゲーションするステップと、
(d)脱架橋するステップと、
(e)ヌクレオチド配列を第2の制限酵素で消化するステップと、
(f)ヌクレオチド配列を環状化するステップと
を含む方法。
【請求項14】
標的ヌクレオチド配列と、1つまたは複数のヌクレオチド配列(例えば、1つまたは複数のゲノム遺伝子座)との相互作用の頻度を解析する方法であって、請求項12に記載のヌクレオチド配列を使用することを含む方法。
【請求項15】
請求項12に記載のヌクレオチド配列にハイブリダイズする、もしくはハイブリダイズすることができる1つまたは複数のプローブを含む、支持体に固定化されたプローブアレイ。
【請求項16】
ゲノムDNAにおける第1の制限酵素の第1の制限酵素認識部位の各々に隣接する核酸配列に対し、順次相補的なプローブセット。
【請求項17】
プローブが、ゲノムDNAにおける第1の制限酵素の第1の制限酵素認識部位の各々の各側に隣接する核酸配列に対し順次相補的である、請求項16に記載のプローブセット。
【請求項18】
プローブが、ゲノムDNAにおける第1の制限酵素の第1の制限酵素認識部位の各々から300塩基対未満である核酸配列に対し順次相補的である、請求項16または請求項17に記載のプローブセット。
【請求項19】
プローブが、ゲノムDNAにおける第1の制限酵素の第1の制限酵素認識部位の各々から300bp未満である配列に相補的である、請求項16から18のいずれかに記載のプローブセット。
【請求項20】
プローブが、ゲノムDNAにおける第1の制限酵素の第1の制限酵素認識部位の各々から200bpおよび300bpの間である配列に相補的である、請求項16から19のいずれかに記載のプローブセット。
【請求項21】
プローブが、ゲノムDNAにおける第1の制限酵素の第1の制限酵素認識部位の各々から100bpおよび200bpの間、または0および100bpの間である配列に相補的である、請求項16から20のいずれかに記載のプローブセット。
【請求項22】
2つ以上のプローブが、ゲノムDNAにおける第1の制限酵素の各第1の制限酵素認識部位に隣接する配列にハイブリダイズすることができる、請求項16から21のいずれかに記載のプローブセット。
【請求項23】
プローブが重複または一部重複している、請求項22に記載のプローブセット。
【請求項24】
重複が10ヌクレオチド未満である、請求項23に記載のプローブセット。
【請求項25】
プローブ配列が、第1の制限酵素の第1の制限酵素認識部位の各々と、第2の制限酵素の最初に近接する第2の制限酵素認識部位の各々との間の配列のすべてまたは一部に一致する、請求項16から24のいずれかに記載のプローブセット。
【請求項26】
各プローブが少なくとも25merである、請求項16から25のいずれかに記載のプローブセット。
【請求項27】
各プローブが25〜60merである、請求項16から26のいずれかに記載のプローブセット。
【請求項28】
プローブセットの製造方法であって、
(a)ゲノムDNAにおける第1の制限酵素の第1の制限酵素認識部位の各々を特定するステップと、
(b)ゲノムDNAにおける第1の制限酵素の第1の制限酵素認識部位の各々に隣接する配列にハイブリダイズすることができるプローブを設計するステップと、
(c)プローブを合成するステップと、
(d)プローブを互いに結合させてプローブセットを形成する、またはプローブセットを実質的に形成するステップと
を含む方法。
【請求項29】
プローブがPCR増幅産物である、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
請求項28もしくは請求項20に記載の方法により得られるかまたは得ることができるプローブセット、あるいは前記方法により実質的に得られるかまたは得ることができるプローブセット。
【請求項31】
請求項15に記載のプローブアレイを含む、あるいは、請求項16から27または30のいずれかに記載のプローブセットを実質的に含む、アレイ。
【請求項32】
請求項16から27または30のいずれかに記載のプローブセットを含むアレイ。
【請求項33】
約300,000〜400,000プローブを含む、請求項32または請求項32に記載のアレイ。
【請求項34】
約385,000以上のプローブ、好ましくは約750,000プローブ、より好ましくは6×750,000プローブを含む、請求項32から33のいずれかに記載のアレイ。
【請求項35】
より低い解像度での所与の種の完全ゲノムの表示を含むかまたは前記表示からなる、請求項31から34のいずれかに記載のアレイ。
【請求項36】
線状染色体鋳型上に順に並べられた2、3、4、5、6、7、8、9または10プローブ毎から1つをアレイに含める、請求項35に記載のアレイ。
【請求項37】
アレイの製造方法であって、請求項15に記載のプローブアレイ、または請求項16から27もしくは30のいずれかに記載のプローブセット、を固体支持体に実質的に固定化するステップを含む方法。
【請求項38】
アレイの製造方法であって、請求項16に記載のプローブアレイ、または請求項16から27もしくは30のいずれかに記載のプローブセット、を固体支持体に固定化するステップを含む方法。
【請求項39】
請求項37または請求項38に記載の方法により得られる、または得ることができるアレイ。
【請求項40】
特定の疾患状態の指標である1つまたは複数のDNA-DNA相互作用を同定する方法であって、請求項1から11のいずれかに記載のステップ(a)〜(i)を実施するステップを含み、その際、ステップ(a)において架橋DNAの試料は疾患および非疾患細胞から得られ、ならびに、疾患および非疾患細胞由来のDNA配列間の相互作用の頻度間の差は、DNA-DNA相互作用が特定の疾患状態の指標であることを示す、前記方法。
【請求項41】
DNA-DNA相互作用の変化により引き起こされる、またはDNA-DNA相互作用の変化に関連した疾患もしくは症候群の診断または予後方法であって、請求項1から11のいずれかに記載のステップ(a)〜(i)を実施するステップを含み、その際、ステップ(a)が、被験体由来の架橋DNAの試料を準備することを含み;ステップ(i)が、DNA配列間の相互作用の頻度を、影響を受けない対照の頻度と比較することを含み;対照から得られた値と被験体から得られた値との差が、被験体が前記疾患もしくは症候群に罹患していることを示す、または被験体が前記疾患もしくは症候群に罹患するであろうことを示す、前記方法。
【請求項42】
相互作用の低頻度から高頻度への移行が、平衡および/または不平衡のブレイクポイントの位置を示す、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
対照と比較した被験体試料のDNA-DNA相互作用頻度の逆パターンが、平衡および/または不平衡の逆位を示す、請求項41に記載の方法。
【請求項44】
対照と比較した被験体試料のDNA-DNA相互作用頻度の減少が、より遠位領域のDNA-DNA相互作用頻度の増加と併せて、平衡および/または不平衡の欠失を示す、請求項41に記載の方法。
【請求項45】
対照と比較した被験体試料のDNA-DNA相互作用頻度の増加または減少が、平衡および/もしくは不平衡の重複または挿入を示す、請求項41に記載の方法。
【請求項46】
スペクトル核型分析および/またはFISHが、方法の実施前に使用される、請求項41から45のいずれかに記載の方法。
【請求項47】
疾患が遺伝疾患である、請求項41から46のいずれかに記載の方法。
【請求項48】
疾患が癌である、請求項41から47のいずれかに記載の方法。
【請求項49】
DNA-DNA相互作用の変化により引き起こされる、またはDNA-DNA相互作用の変化に関連した疾患もしくは症候群の診断または予後方法であって、請求項1から11のいずれかに記載のステップ(a)〜(i)を実施するステップを含み、その際、ステップ(a)が、被験体由来の架橋DNAの試料を準備することを含み;該方法が、(j)疾患に関連したゲノム再編成を起こしている1つまたは複数の遺伝子座を同定する追加のステップを含む、前記方法。
【請求項50】
2つ以上の増幅配列が差別的に標識される、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
2つ以上の増幅配列が異なる染色体上にある場合、前記配列が同一に標識される、請求項49に記載の方法。
【請求項52】
2つ以上の増幅配列が、DNA-DNA相互作用シグナル間の最小限の重複には十分遠く離れた同一染色体上にある場合、前記配列が同一に標識される、請求項49に記載の方法。
【請求項53】
DNA-DNA相互作用を調節する1つまたは複数の剤を同定するアッセイ方法であって、
(a)試料を1つまたは複数の剤と接触させるステップと、
(b)請求項1から11のいずれかに記載のステップ(a)から(i)を実施するステップであって、そのステップ(a)が、試料から架橋DNAを得ることを含むステップと
を含み、(i)剤の存在下におけるDNA配列間の相互作用の頻度と、(ii)剤の非存在下におけるDNA配列間の相互作用の頻度との差が、DNA-DNA相互作用を調節する剤を示す、前記アッセイ方法。
【請求項54】
平衡および/または不平衡のブレイクポイント(例えば、転座)の位置を検出する方法であって、
(a)請求項1から11のいずれかに記載のステップ(a)から(i)を実施するステップと、
(b)DNA配列間の相互作用の頻度を対照の頻度と比較するステップと
を含み、対照と比較した試料におけるDNA-DNA相互作用の低頻度から高頻度への移行がブレイクポイントの位置を示す、前記方法。
【請求項55】
平衡および/または不平衡の逆位の位置を検出する方法であって、
(a)請求項1から11のいずれかに記載のステップ(a)から(i)を実施するステップと、
(b)DNA配列間の相互作用の頻度を対照の頻度と比較するステップと
を含み、対照と比較した試料のDNA-DNA相互作用頻度の逆パターンが逆位を示す、前記方法。
【請求項56】
欠失の位置を検出する方法であって、
(a)請求項1から11のいずれかに記載のステップ(a)から(i)を実施するステップと、
(b)DNA配列間の相互作用の頻度を対照の頻度と比較するステップと
を含み、対照と比較した試料のDNA-DNA相互作用頻度の減少が欠失を示す、前記方法。
【請求項57】
重複の位置を検出する方法であって、
(a)請求項1から11のいずれかに記載のステップ(a)から(i)を実施するステップと、
(b)DNA配列間の相互作用の頻度を対照の頻度と比較するステップと
を含み、対照と比較した被験体試料のDNA-DNA相互作用頻度の増加または減少が重複または挿入を示す方法。
【請求項58】
請求項53に記載のアッセイ方法により得られる、または得ることができる剤。
【請求項59】
試料における1つまたは複数のDNA-DNA相互作用を同定するための、請求項12に記載のヌクレオチド配列の使用。
【請求項60】
DNA-DNA相互作用の変化により引き起こされる、またはDNA-DNA相互作用の変化に関連した疾患もしくは症候群の診断または予後のための、請求項12に記載のヌクレオチド配列の使用。
【請求項61】
試料における1つまたは複数のDNA-DNA相互作用を同定するための、請求項15に記載のプローブアレイの使用、または請求項16から27または30のいずれかに記載のプローブセットの使用。
【請求項62】
DNA-DNA相互作用の変化により引き起こされる、またはDNA-DNA相互作用の変化に関連した疾患もしくは症候群の診断または予後のための、請求項15に記載のプローブアレイの使用、または請求項16から27または30のいずれかに記載のプローブセットの使用。
【請求項63】
試料における1つまたは複数のDNA-DNA相互作用を同定するための、請求項31から36または39のいずれかに記載のアレイの使用。
【請求項64】
DNA-DNA相互作用の変化により引き起こされる、またはDNA-DNA相互作用の変化に関連した疾患もしくは症候群の診断または予後のための、請求項31から36または39のいずれかに記載のアレイの使用。
【請求項65】
診断または予後が、出生前診断または出生前予後である、請求項61、63または65のいずれかに記載の使用。
【請求項66】
実質的に本明細書に記載される、および、実施例または図面のいずれかを参照する、方法、プローブアレイ、プローブセット、方法、アレイ、アッセイ方法、剤、あるいは使用。
【請求項1】
標的ヌクレオチド配列と、目的とする1つまたは複数のヌクレオチド配列(例えば、1つまたは複数のゲノム遺伝子座)との相互作用の頻度を解析する方法であって、
(a)架橋DNAの試料を準備するステップと、
(b)架橋DNAを第1の制限酵素で消化するステップと、
(c)架橋ヌクレオチド配列をライゲーションするステップと、
(d)脱架橋するステップと、
(e)ヌクレオチド配列を第2の制限酵素で消化するステップと、
(f)既知のヌクレオチド組成の1つまたは複数のDNA配列を、目的とする1つまたは複数のヌクレオチド配列に隣接する利用可能な第2の制限酵素消化部位にライゲーションするステップと、
(g)目的とする1つまたは複数のヌクレオチド配列を、少なくとも2つのオリゴヌクレオチドプライマーを用いて増幅するステップであって、各プライマーは、目的とする1つまたは複数のヌクレオチド配列に隣接するDNA配列にハイブリダイズするステップと、
(h)増幅配列をアレイにハイブリダイズするステップと、
(i)DNA配列間の相互作用の頻度を判定するステップと
を含む方法。
【請求項2】
ステップ(f)におけるライゲーション反応が、DNA環の形成をもたらす、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
標的ヌクレオチド配列が、ゲノム再編成、プロモーター、エンハンサー、サイレンサー、インスレーター、マトリックス結合領域、遺伝子座制御領域、転写ユニット、複製起点、組換えホットスポット、転座ブレイクポイント、セントロメア、テロメア、遺伝子密度の高い領域、遺伝子密度の低い領域、反復エレメントおよび(ウイルス)組込み部位からなる群から選択される、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
標的ヌクレオチド配列が、疾患に関連したもしくは疾患を引き起こすヌクレオチド配列、または疾患に関連したもしくは疾患を引き起こす遺伝子座から線状DNA鋳型上で最大15Mbもしくは15Mbを超える位置にあるヌクレオチド配列である、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
標的ヌクレオチド配列が、AML1、MLL、MYC、BCL、BCR、ABL1、IGH、LYL1、TAL1、TAL2、LMO2、TCRα/δ、TCRβおよびHOX、または「Catalogue of Unbalanced Chromosome Aberrations in Man」第2版, Albert Schinzel. Berlin: Walter de Gruyter, 2001. ISBN 3-11-011607-3に記載の疾患に関連したその他の遺伝子座からなる群から選択される、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
第1の制限酵素が、6〜8bpの認識部位を認識する制限酵素である、請求項1から5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
第1の制限酵素が、BglII、HindIII、EcoRI、BamHI、SpeI、PstIおよびNdeIからなる群から選択される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
第2の制限酵素が、4または5bpのヌクレオチド配列認識部位を認識する制限酵素である、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
第2の制限酵素認識部位が、標的ヌクレオチド配列の第1の制限部位から約350bpを超える位置にある、請求項1から8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
ヌクレオチド配列が標識されている、請求項1から9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
標的ヌクレオチド配列と、1つまたは複数のヌクレオチド配列(例えば、1つまたは複数のゲノム遺伝子座)との相互作用の頻度を解析する方法であって、
(a)架橋DNAの試料を準備するステップと、
(b)架橋DNAを第1の制限酵素で消化するステップと、
(c)架橋ヌクレオチド配列をライゲーションするステップと、
(d)脱架橋するステップと、
(e)ヌクレオチド配列を第2の制限酵素で消化するステップと、
(f)ヌクレオチド配列を環状化するステップと、
(g)標的ヌクレオチド配列にライゲーションされる1つまたは複数のヌクレオチド配列を増幅するステップと、
(h)場合により、増幅配列をアレイにハイブリダイズするステップと、
(i)DNA配列間の相互作用の頻度を判定するステップと
を含む方法。
【請求項12】
第1および第2のヌクレオチド配列を含み、第1および第2のヌクレオチド配列の各末端が異なる制限酵素認識部位により分離され、前記第1のヌクレオチド配列が標的ヌクレオチド配列であり、前記第2のヌクレオチド配列が架橋ゲノムDNAにより得ることができる環状ヌクレオチド配列。
【請求項13】
環状ヌクレオチド配列の製造方法であって、
(a)架橋DNAの試料を準備するステップと、
(b)架橋DNAを第1の制限酵素で消化するステップと、
(c)架橋ヌクレオチド配列をライゲーションするステップと、
(d)脱架橋するステップと、
(e)ヌクレオチド配列を第2の制限酵素で消化するステップと、
(f)ヌクレオチド配列を環状化するステップと
を含む方法。
【請求項14】
標的ヌクレオチド配列と、1つまたは複数のヌクレオチド配列(例えば、1つまたは複数のゲノム遺伝子座)との相互作用の頻度を解析する方法であって、請求項12に記載のヌクレオチド配列を使用することを含む方法。
【請求項15】
請求項12に記載のヌクレオチド配列にハイブリダイズする、もしくはハイブリダイズすることができる1つまたは複数のプローブを含む、支持体に固定化されたプローブアレイ。
【請求項16】
ゲノムDNAにおける第1の制限酵素の第1の制限酵素認識部位の各々に隣接する核酸配列に対し、順次相補的なプローブセット。
【請求項17】
プローブが、ゲノムDNAにおける第1の制限酵素の第1の制限酵素認識部位の各々の各側に隣接する核酸配列に対し順次相補的である、請求項16に記載のプローブセット。
【請求項18】
プローブが、ゲノムDNAにおける第1の制限酵素の第1の制限酵素認識部位の各々から300塩基対未満である核酸配列に対し順次相補的である、請求項16または請求項17に記載のプローブセット。
【請求項19】
プローブが、ゲノムDNAにおける第1の制限酵素の第1の制限酵素認識部位の各々から300bp未満である配列に相補的である、請求項16から18のいずれかに記載のプローブセット。
【請求項20】
プローブが、ゲノムDNAにおける第1の制限酵素の第1の制限酵素認識部位の各々から200bpおよび300bpの間である配列に相補的である、請求項16から19のいずれかに記載のプローブセット。
【請求項21】
プローブが、ゲノムDNAにおける第1の制限酵素の第1の制限酵素認識部位の各々から100bpおよび200bpの間、または0および100bpの間である配列に相補的である、請求項16から20のいずれかに記載のプローブセット。
【請求項22】
2つ以上のプローブが、ゲノムDNAにおける第1の制限酵素の各第1の制限酵素認識部位に隣接する配列にハイブリダイズすることができる、請求項16から21のいずれかに記載のプローブセット。
【請求項23】
プローブが重複または一部重複している、請求項22に記載のプローブセット。
【請求項24】
重複が10ヌクレオチド未満である、請求項23に記載のプローブセット。
【請求項25】
プローブ配列が、第1の制限酵素の第1の制限酵素認識部位の各々と、第2の制限酵素の最初に近接する第2の制限酵素認識部位の各々との間の配列のすべてまたは一部に一致する、請求項16から24のいずれかに記載のプローブセット。
【請求項26】
各プローブが少なくとも25merである、請求項16から25のいずれかに記載のプローブセット。
【請求項27】
各プローブが25〜60merである、請求項16から26のいずれかに記載のプローブセット。
【請求項28】
プローブセットの製造方法であって、
(a)ゲノムDNAにおける第1の制限酵素の第1の制限酵素認識部位の各々を特定するステップと、
(b)ゲノムDNAにおける第1の制限酵素の第1の制限酵素認識部位の各々に隣接する配列にハイブリダイズすることができるプローブを設計するステップと、
(c)プローブを合成するステップと、
(d)プローブを互いに結合させてプローブセットを形成する、またはプローブセットを実質的に形成するステップと
を含む方法。
【請求項29】
プローブがPCR増幅産物である、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
請求項28もしくは請求項20に記載の方法により得られるかまたは得ることができるプローブセット、あるいは前記方法により実質的に得られるかまたは得ることができるプローブセット。
【請求項31】
請求項15に記載のプローブアレイを含む、あるいは、請求項16から27または30のいずれかに記載のプローブセットを実質的に含む、アレイ。
【請求項32】
請求項16から27または30のいずれかに記載のプローブセットを含むアレイ。
【請求項33】
約300,000〜400,000プローブを含む、請求項32または請求項32に記載のアレイ。
【請求項34】
約385,000以上のプローブ、好ましくは約750,000プローブ、より好ましくは6×750,000プローブを含む、請求項32から33のいずれかに記載のアレイ。
【請求項35】
より低い解像度での所与の種の完全ゲノムの表示を含むかまたは前記表示からなる、請求項31から34のいずれかに記載のアレイ。
【請求項36】
線状染色体鋳型上に順に並べられた2、3、4、5、6、7、8、9または10プローブ毎から1つをアレイに含める、請求項35に記載のアレイ。
【請求項37】
アレイの製造方法であって、請求項15に記載のプローブアレイ、または請求項16から27もしくは30のいずれかに記載のプローブセット、を固体支持体に実質的に固定化するステップを含む方法。
【請求項38】
アレイの製造方法であって、請求項16に記載のプローブアレイ、または請求項16から27もしくは30のいずれかに記載のプローブセット、を固体支持体に固定化するステップを含む方法。
【請求項39】
請求項37または請求項38に記載の方法により得られる、または得ることができるアレイ。
【請求項40】
特定の疾患状態の指標である1つまたは複数のDNA-DNA相互作用を同定する方法であって、請求項1から11のいずれかに記載のステップ(a)〜(i)を実施するステップを含み、その際、ステップ(a)において架橋DNAの試料は疾患および非疾患細胞から得られ、ならびに、疾患および非疾患細胞由来のDNA配列間の相互作用の頻度間の差は、DNA-DNA相互作用が特定の疾患状態の指標であることを示す、前記方法。
【請求項41】
DNA-DNA相互作用の変化により引き起こされる、またはDNA-DNA相互作用の変化に関連した疾患もしくは症候群の診断または予後方法であって、請求項1から11のいずれかに記載のステップ(a)〜(i)を実施するステップを含み、その際、ステップ(a)が、被験体由来の架橋DNAの試料を準備することを含み;ステップ(i)が、DNA配列間の相互作用の頻度を、影響を受けない対照の頻度と比較することを含み;対照から得られた値と被験体から得られた値との差が、被験体が前記疾患もしくは症候群に罹患していることを示す、または被験体が前記疾患もしくは症候群に罹患するであろうことを示す、前記方法。
【請求項42】
相互作用の低頻度から高頻度への移行が、平衡および/または不平衡のブレイクポイントの位置を示す、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
対照と比較した被験体試料のDNA-DNA相互作用頻度の逆パターンが、平衡および/または不平衡の逆位を示す、請求項41に記載の方法。
【請求項44】
対照と比較した被験体試料のDNA-DNA相互作用頻度の減少が、より遠位領域のDNA-DNA相互作用頻度の増加と併せて、平衡および/または不平衡の欠失を示す、請求項41に記載の方法。
【請求項45】
対照と比較した被験体試料のDNA-DNA相互作用頻度の増加または減少が、平衡および/もしくは不平衡の重複または挿入を示す、請求項41に記載の方法。
【請求項46】
スペクトル核型分析および/またはFISHが、方法の実施前に使用される、請求項41から45のいずれかに記載の方法。
【請求項47】
疾患が遺伝疾患である、請求項41から46のいずれかに記載の方法。
【請求項48】
疾患が癌である、請求項41から47のいずれかに記載の方法。
【請求項49】
DNA-DNA相互作用の変化により引き起こされる、またはDNA-DNA相互作用の変化に関連した疾患もしくは症候群の診断または予後方法であって、請求項1から11のいずれかに記載のステップ(a)〜(i)を実施するステップを含み、その際、ステップ(a)が、被験体由来の架橋DNAの試料を準備することを含み;該方法が、(j)疾患に関連したゲノム再編成を起こしている1つまたは複数の遺伝子座を同定する追加のステップを含む、前記方法。
【請求項50】
2つ以上の増幅配列が差別的に標識される、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
2つ以上の増幅配列が異なる染色体上にある場合、前記配列が同一に標識される、請求項49に記載の方法。
【請求項52】
2つ以上の増幅配列が、DNA-DNA相互作用シグナル間の最小限の重複には十分遠く離れた同一染色体上にある場合、前記配列が同一に標識される、請求項49に記載の方法。
【請求項53】
DNA-DNA相互作用を調節する1つまたは複数の剤を同定するアッセイ方法であって、
(a)試料を1つまたは複数の剤と接触させるステップと、
(b)請求項1から11のいずれかに記載のステップ(a)から(i)を実施するステップであって、そのステップ(a)が、試料から架橋DNAを得ることを含むステップと
を含み、(i)剤の存在下におけるDNA配列間の相互作用の頻度と、(ii)剤の非存在下におけるDNA配列間の相互作用の頻度との差が、DNA-DNA相互作用を調節する剤を示す、前記アッセイ方法。
【請求項54】
平衡および/または不平衡のブレイクポイント(例えば、転座)の位置を検出する方法であって、
(a)請求項1から11のいずれかに記載のステップ(a)から(i)を実施するステップと、
(b)DNA配列間の相互作用の頻度を対照の頻度と比較するステップと
を含み、対照と比較した試料におけるDNA-DNA相互作用の低頻度から高頻度への移行がブレイクポイントの位置を示す、前記方法。
【請求項55】
平衡および/または不平衡の逆位の位置を検出する方法であって、
(a)請求項1から11のいずれかに記載のステップ(a)から(i)を実施するステップと、
(b)DNA配列間の相互作用の頻度を対照の頻度と比較するステップと
を含み、対照と比較した試料のDNA-DNA相互作用頻度の逆パターンが逆位を示す、前記方法。
【請求項56】
欠失の位置を検出する方法であって、
(a)請求項1から11のいずれかに記載のステップ(a)から(i)を実施するステップと、
(b)DNA配列間の相互作用の頻度を対照の頻度と比較するステップと
を含み、対照と比較した試料のDNA-DNA相互作用頻度の減少が欠失を示す、前記方法。
【請求項57】
重複の位置を検出する方法であって、
(a)請求項1から11のいずれかに記載のステップ(a)から(i)を実施するステップと、
(b)DNA配列間の相互作用の頻度を対照の頻度と比較するステップと
を含み、対照と比較した被験体試料のDNA-DNA相互作用頻度の増加または減少が重複または挿入を示す方法。
【請求項58】
請求項53に記載のアッセイ方法により得られる、または得ることができる剤。
【請求項59】
試料における1つまたは複数のDNA-DNA相互作用を同定するための、請求項12に記載のヌクレオチド配列の使用。
【請求項60】
DNA-DNA相互作用の変化により引き起こされる、またはDNA-DNA相互作用の変化に関連した疾患もしくは症候群の診断または予後のための、請求項12に記載のヌクレオチド配列の使用。
【請求項61】
試料における1つまたは複数のDNA-DNA相互作用を同定するための、請求項15に記載のプローブアレイの使用、または請求項16から27または30のいずれかに記載のプローブセットの使用。
【請求項62】
DNA-DNA相互作用の変化により引き起こされる、またはDNA-DNA相互作用の変化に関連した疾患もしくは症候群の診断または予後のための、請求項15に記載のプローブアレイの使用、または請求項16から27または30のいずれかに記載のプローブセットの使用。
【請求項63】
試料における1つまたは複数のDNA-DNA相互作用を同定するための、請求項31から36または39のいずれかに記載のアレイの使用。
【請求項64】
DNA-DNA相互作用の変化により引き起こされる、またはDNA-DNA相互作用の変化に関連した疾患もしくは症候群の診断または予後のための、請求項31から36または39のいずれかに記載のアレイの使用。
【請求項65】
診断または予後が、出生前診断または出生前予後である、請求項61、63または65のいずれかに記載の使用。
【請求項66】
実質的に本明細書に記載される、および、実施例または図面のいずれかを参照する、方法、プローブアレイ、プローブセット、方法、アレイ、アッセイ方法、剤、あるいは使用。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公表番号】特表2009−500031(P2009−500031A)
【公表日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−520022(P2008−520022)
【出願日】平成18年7月3日(2006.7.3)
【国際出願番号】PCT/IB2006/002268
【国際公開番号】WO2007/004057
【国際公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【出願人】(507285658)エラスムス ユニバーシティ メディカル センター (3)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年7月3日(2006.7.3)
【国際出願番号】PCT/IB2006/002268
【国際公開番号】WO2007/004057
【国際公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【出願人】(507285658)エラスムス ユニバーシティ メディカル センター (3)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]