梱包箱及び箱状芯材
【課題】折り畳み可能とされた梱包箱、及びそのような梱包箱に好適に利用することができる箱状芯材を提供する。
【解決手段】追随して折り畳まれる可撓性素材からなる被覆材3によって、折り畳み可能に形成された剛性素材からなる箱状の芯材2の外側を覆う。
【解決手段】追随して折り畳まれる可撓性素材からなる被覆材3によって、折り畳み可能に形成された剛性素材からなる箱状の芯材2の外側を覆う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り畳み可能とされた梱包箱、及びそのような梱包箱に好適に利用することができる箱状芯材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、種々の商品を市場に流通させるにあたり、その梱包手段として段ボール箱が広く利用されている。しかしながら、段ボール箱は紙製であるがために水に弱く、水分を多く含む商品をそのまま梱包するには不向きである。
一方、魚貝類を氷とともに箱詰して冷蔵又は冷凍する場合などのように、耐水性や断熱性が要求される用途には、発泡スチロールなどからなる発泡樹脂製の箱が用いられている。しかしながら、このような発泡樹脂製の箱は、段ボール箱のように折り畳むことができず嵩張ってしまうため、その使用に際しては多くの保管スペースを必要とする。
【0003】
そこで、例えば、特許文献1は、中芯原紙を段繰り成形した中芯の両面にライナを貼合することによって段ボールに耐水性を付与し、このような段ボールによって組み立てられた段ボール箱を提案する。
【特許文献1】特開2000−141518号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、耐水性を付与した段ボールを組み立てて段ボール箱としても、その構造上、底部の四隅には隙間ができてしまう。このため、底部に溜まった水が漏れ出して周囲を濡らしてしまうという問題がある。特許文献1では、このような問題を考慮して、水分吸収体を箱の底部に入れておくことによって漏水を防止しようとしている。
【0005】
本発明者らは上記の事情に鑑みて、耐水性を有し、かつ、底部に水が溜まっても、それが外部に漏れ出すことがなく、しかも、嵩張らないように折り畳むこともできて多くの保管スペースを必要としないといった、従来の段ボール箱と発泡樹脂製の箱の長所を兼ね備えた、これらの代替品を得るために鋭意検討を重ねてきた。
本発明は、そのような本発明者らの鋭意検討の過程でなされた成果の一つであり、必要に応じて耐水性を付与し、底部に水が溜まっても外部に漏れ出さないようにすることが容易にできる折り畳み可能な梱包箱、及びそのような梱包箱に好適に利用することができる箱状芯材の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る梱包箱は、折り畳み可能に形成された剛性素材からなる箱状の芯材と、前記芯材の外側を覆い、かつ、前記芯材に追随して折り畳まれる可撓性素材からなる被覆材とを有する構成としてある。
【0007】
また、本発明に係る箱状芯材は、追随して折り畳まれる可撓性素材からなる被覆材に覆われて、折り畳み可能な梱包箱を形成するための剛性素材からなる箱状の芯材であって、中心線に沿って二つ折り可能とされた底板部と、前記中心線と平行又はほぼ平行に延在して対向する前記底板部の端縁のそれぞれに屈曲可能に連接する第一側板部と、前記第一側板部のそれぞれの両側端縁に屈曲可能に連接する第二側板部とを備え、前記第一側板部どうしが対面するように箱状に組み立てた状態としたときに、一方の前記第一側板部の両側端縁に連接する第二側板部形成片の端面と、他方の前記第一側板部の両側端縁に連接する第二側板部形成片の端面とのそれぞれが、前記中心線を含み、かつ、前記底板部に直交又はほぼ直交する仮想平面上で当接して前記第二側板部を形成するとともに、二等辺三角形状に切り欠かれた逃げ部が、当該逃げ部がないとした場合の前記第二側板部と前記底板部との交線が底辺となるように、前記第二側板部側又は前記底板部側に形成されている構成としてある。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、追随して折り畳まれる可撓性素材からなる被覆材により折り畳み可能に形成された剛性素材からなる箱状の芯材の外側を覆うことによって、折り畳み可能な梱包箱を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0010】
図1は、本実施形態に係る梱包箱の概略を示す斜視図であり、梱包箱1は、折り畳み可能に形成された剛性素材からなる箱状の芯材2と、この芯材2の外側を覆う可撓性素材からなる被覆材3とを有している。また、図2に、芯材2と被覆材3とを分離して示すように、梱包箱1は、芯材2の外形に応じて袋状とされた被覆材3に芯材2を収容することで、芯材2の外側が被覆材3で覆われるようにすることができる。
【0011】
これらの図に示す例において、芯材2は、直方体の一面が開口する箱状とされ、中心線Cに沿って二つ折り可能とされた矩形状の底板部21と、中心線Cと平行又はほぼ平行に延在して対向する底板部21の長辺側の端縁のそれぞれに屈曲可能に連接する第一側板部22と、第一側板部22のそれぞれの両側端縁に屈曲可能に連接する第二側板部23とを備えている。
【0012】
このような芯材2は、例えば、図3に示すような形状となるように、平板状の剛性素材を抜き加工などによって切り出すとともに、所定の部位を屈曲可能に加工することによって形成することができる。
剛性素材の所定の部位を屈曲可能とするには、例えば、当該部位に折りぐせをつけたり、ハーフカット処理を施したりするなどの適宜手段によることができる。また、所定の部位を切断して、切断された部位の間にヒンジ部を架設することによっても屈曲可能とすることができる。
【0013】
図3は、芯材2の展開図であり、底板部21は、図3中二点鎖線で示す中心線Cに沿って屈曲可能となるように加工して、この中芯線Cを山折り線として二つ折り可能とされている。そして、底板部21の長辺側の端縁21a,21bには、図3中鎖線で示す谷折り線に沿って屈曲可能となるように、それぞれ第一側板部221,222が連接されている。
また、第一側板部221,222の両側端縁221a,221b,222a,222bのそれぞれには、図3中鎖線で示す谷折り線に沿って屈曲可能となるように第二側板部形成片231,232,233,234が連接されている。
【0014】
芯材2は、第一側板部22どうしが対面するようにして箱状に組み立てられるが、その際に、一方の第一側板部221の両側端縁221a,221bに連接する第二側板部形成片231,232と、他方の第一側板部222の両側端縁222a,222bに連接する第二側板部形成片233,234とは、それぞれの端面が、図2に示す仮想平面P上で当接して第二側板部23を形成するようになっている。これにより、芯材2の第二側板部23が、その当接部位に沿って二つ折り可能となるようにすることができる。このとき、特に図示しないが、仮想平面P上で端面が当接する第二側板部形成片231,233の間、及び同第二側板部形成片232,234の間には、ヒンジ部を架設して位置ずれが生じないようにしてもよい。
なお、仮想平面Pは、底板部21の中心線Cを含み、かつ、底板部21に直交又はほぼ直交する面をいうものとする。
【0015】
一方、被覆材3の展開図を図4に示すが、被覆材3は、矩形状の底部31と、この底部31の各辺に連接された側壁部32,33とからなっている。そして、図4中鎖線で示す谷折り線に沿って側壁部32,33を垂直に立ち上げるとともに、側壁部32,33の端縁どうしを熱融着するなどして袋状に形成することができる。
【0016】
前述したように、梱包箱1は、袋状とされた被覆材3に芯材2を収容することで、芯材2の外側が被覆材3で覆われるようにしているが、そのような状態で芯材2を折り畳むと、これに追随して可撓性材料からなる被覆材3も折り畳まれるようになっている。これにより、梱包箱1は、図1に示す箱状に組み立てられた状態から、図5に示すように折り畳むことができる。
なお、芯材2と被覆材3とは、接着剤、粘着テープ、面ファスナー、ホックなどの適宜手段によって容易に分離してしまわないようにすることができる。
【0017】
また、図5に示す例では、芯材2の底板部21が箱内に向かって二つ折りに屈曲するとともに、第二側板部23が箱外に向かって二つ折りに屈曲することで、対面する第一側板部22どうしが近接するように芯材2が折り畳まれるようになっている。そして、このようにして芯材2が折り畳まれる際には、芯材2の底板部21の外側に位置する被覆材3の底部31も、芯材2の底板部21に追随して箱内に向かって折り畳まれていき、このとき、芯材2の第二側板部23の外側に位置する被覆材3の側壁部33の一部が、被覆材3の底部31につられて箱内に引き込まれていくことになる。
【0018】
このため、芯材2の第二側板部23側には、被覆材3との干渉を避けるための逃げ部25を形成してある(図1参照)。このような逃げ部25は、芯材2を箱状に組み立てた状態としたときに、当該逃げ部25がないとした場合の第二側板部23と底板部21との接線が底辺となる二等辺三角形状に形成することができる。このようにすることで、梱包箱1を折り畳むときに、芯材2の第二側板部23の外側に位置する被覆材3の側壁部33の一部が、芯材2の第二側板部23と干渉することなく箱内に引き込まれていくようにすることができる。
【0019】
また、逃げ部25を形成するにあたっては、図6や図7に示すように、折り畳まれた芯材2の底板部21の屈曲部の頂点P21が、逃げ部25の頂点P25よりも相対的に下方に位置するようになっていれば、芯材2の第二側板部23が被覆材3に干渉することがないようにすることができる。このためには、二等辺三角形状に形成される逃げ部25の高さhが、その底辺の長さwの半分(w/2)以上となっていればよい。このことから、逃げ部25は、頂角が直角又は鋭角な二等辺三角形状に切り欠かれて形成されるようにするのが好ましい。
ここで、図6(a)、折り畳まれた被覆材3を図5中矢印X方向からみた説明図であり、図6(b)は、折り畳まれた芯材2を図5中矢印X方向からみた説明図である。また、図7は、図5のA−A端面図である。
【0020】
以上のようにして折り畳み可能とされた梱包箱1において、芯材2は、剛性素材を用いて形成される。剛性素材を用いて芯材2を形成するのは、主に、箱状に組み立てられた梱包箱1に被梱包物を収容した状態で保管、輸送する際に、梱包箱1の形状が容易に崩れてしまわないようにするためである。
このため、芯材2を形成する剛性素材は、梱包箱1に要求される剛性の程度に応じて任意に選択することができ、その使用に際して箱状に組み立てられた梱包箱1の形状が容易に崩れてしまわない程度の剛性(保形性)を備えるものであれば、特に制限されない。また、このような剛性が損なわれない限り、特に図示しないが、芯材2の一部(例えば、第一側板部22など)に肉抜き穴を穿設して軽量化を図ることも可能である。
【0021】
芯材2を形成する剛性素材としては、例えば、ポリプロピレン,ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ナイロン等のポリアミド系樹脂などからなる合成樹脂製の板材を例示することができ、合成樹脂よって芯材2を形成すれば、芯材2は耐水性を有するものとなる。このような合成樹脂製の板材は、単層構造としても、上記樹脂材料を組み合わせた多層構造としてもよく、その板厚によって剛性を適宜調整することができる。
【0022】
また、芯材2を形成する剛性素材としては、いわゆる気泡ボート、プラスチック段ボール、低発泡ボードなどのような中空構造とされた合成樹脂製の中空板材を用いることもでき、そのような中空板材の一例を図8に示す。図8に示す中空板材は、中空状に膨出する多数の突起201が形成されたコア材202の少なくとも一方の面に、平板状の外装材203を積層してなるものである。このような合成樹脂製の中空板材を用いて芯材2を形成するのは、軽量化を図りつつも所定の剛性を確保することができるだけでなく、中空構造による断熱効果も得られることから好ましい。
ここで、図8は、合成樹脂製の中空板材の一例の要部を切り欠いて示す説明図であり、この例では、コア材202の表裏両面に外装材203を積層してある。
【0023】
また、被覆材3は、梱包箱1を折り畳むに際して、芯材2に追随して折り畳むことができる程度の可撓性を有していれば、種々の可撓性素材によって形成することができる。例えば、ポリプロピレン,ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ナイロン等のポリアミド系樹脂などからなる合成樹脂製のフィルム材又はシート材を例示することができる。このような合成樹脂からなる可撓性素材は、単層構造としても、上記樹脂材料を組み合わせた多層構造としてもよく、さらには、遮光性や断熱性を付与するためにアルミニウムなどを用いた金属蒸着膜層を積層するようにしてもよいが、熱融着による製袋加工が可能な素材であるのが好ましい。
【0024】
合成樹脂によって被覆材3を形成すれば、被覆材3は耐水性を有するものとなる。さらに、耐水性を有する合成樹脂製の可撓性素材を熱融着するなどして袋状に製袋加工した被覆材3を用いることで、梱包箱1の底に水などが溜まってしまったとしても、それが外部に漏れ出したりしないようにすることも可能である。
なお、梱包箱1の用途が耐水性を要求せず、漏水を考慮する必要もない場合、被覆材3を形成する可撓性素材には、合成樹脂製のフィルム材又はシート材以外の素材、例えば、織布、不織布、編布、紙類などを用いることもできる。さらに、このような場合には、ポリウレタンフォームなどのような表面に連通する気泡構造を有する発泡体であっても、可撓性を有するシート状に成形可能な素材であれば、これを用いて被覆材3を形成することもできる。
【0025】
また、被覆材3を形成する可撓性素材としては、例えば、図9に示すような独立した多数の気泡室が形成された合成樹脂製の気泡シートを用いることもできる。図9に示す気泡シートは、中空状に膨出する多数の突起301が形成されたフィルム材302に、突起301の開口側を封止するように封止フィルム303を積層してなるものである。このような合成樹脂製の気泡シートを用いて被覆材3を形成するのは、クッション性(耐衝撃性)や、断熱効果が得られることから好ましい。
ここで、図9は、合成樹脂製の気泡シートの一例の要部を切り欠いて示す説明図である。
【0026】
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
【0027】
例えば、前述した実施形態では、梱包箱1を折り畳む際に、芯材2の底板部21が箱内に向かって二つ折りに屈曲するとともに、第二側板部23が箱外に向かって二つ折りに屈曲するようにした例を挙げたが、底板部21と第二側板部23を屈曲させる方向は、例えば、図10に示すように、前述した実施形態と逆にすることもできる。
なお、この場合には、折り畳まれる被覆材3との干渉を避けるための逃げ部25は、芯材2の底板部21側に形成することになる。
【0028】
また、前述した実施形態では、芯材2の形態が直方体の一面が開口する箱状とされた例を示したが、図11に示すように、梱包箱1は、従来の段ボール箱の形態を模して形成してもよい。また、図12に示すように、取っ手4をつけることも可能である。
ここで、図11は、A式と称される形態を模したものを示すが、これ以外の公知の形態を模してもよい。特に図示しないが、C式と称される形態のように、蓋箱を被せて梱包箱1の開口部を塞ぐことができるようにすることも可能である。
【0029】
また、被梱包物を収容した後の梱包箱1の開口部を塞ぐには、図13に示すような態様とすることも可能である。図13に示す例では、芯材2に屈曲可能に連接するフラップ24を設け、このフラップ24を閉じることによって梱包箱1の開口部を塞ぐことができるようになっている。そして、被覆材3側には図示するような蓋箱部34が設けられており、この蓋箱部34によって、閉じられたフラップ24を覆うようにしてある。このとき、蓋箱部34は面ファスナーなどの適宜手段によって、閉じられたフラップ24を覆った状態で固定できるようにすることも可能である。
このような態様は、例えば、図8に示すような中空板材によって芯材2を形成するとともに、図9に示すような気泡シートの封止フィルム303側にアルミニウム箔又はアルミニウム蒸着フィルムをラミネートしてなる可撓性素材によって被覆材3を形成した上で、梱包箱1を折り畳み式のクーラーボックスとして利用する場合に好適である。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は、種々の物品の梱包手段として広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明に係る梱包箱の実施形態の概略を示す説明図である。
【図2】芯材と被覆材とを分離して示す説明図である。
【図3】芯材の一例を示す展開図である。
【図4】被覆材の一例を示す展開図である。
【図5】梱包箱を折り畳んだ状態を示す説明図である。
【図6】(a)は、折り畳まれた被覆材を図5中矢印X方向からみた説明図であり、(b)は、折り畳まれた芯材を図5中矢印X方向からみた説明図である。
【図7】図5のA−A端面図である。
【図8】芯材を形成する剛性素材としての中空板材の一例を示す説明図である。
【図9】被覆材を形成する可撓性素材としての気泡シートの一例を示す説明図である。
【図10】本発明に係る梱包箱の実施形態の変形例を示す説明図である。
【図11】本発明に係る梱包箱の実施形態の他の変形例を示す説明図である。
【図12】本発明に係る梱包箱の実施形態の他の変形例を示す説明図である。
【図13】本発明に係る梱包箱の実施形態の他の変形例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0032】
1 梱包箱
2 芯材
21 底板部
22 第一側板部
23 第二側板部
231,232,233,234 第二側板形成片
25 逃げ部
3 被覆材
C 中心線
P 仮想平面
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り畳み可能とされた梱包箱、及びそのような梱包箱に好適に利用することができる箱状芯材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、種々の商品を市場に流通させるにあたり、その梱包手段として段ボール箱が広く利用されている。しかしながら、段ボール箱は紙製であるがために水に弱く、水分を多く含む商品をそのまま梱包するには不向きである。
一方、魚貝類を氷とともに箱詰して冷蔵又は冷凍する場合などのように、耐水性や断熱性が要求される用途には、発泡スチロールなどからなる発泡樹脂製の箱が用いられている。しかしながら、このような発泡樹脂製の箱は、段ボール箱のように折り畳むことができず嵩張ってしまうため、その使用に際しては多くの保管スペースを必要とする。
【0003】
そこで、例えば、特許文献1は、中芯原紙を段繰り成形した中芯の両面にライナを貼合することによって段ボールに耐水性を付与し、このような段ボールによって組み立てられた段ボール箱を提案する。
【特許文献1】特開2000−141518号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、耐水性を付与した段ボールを組み立てて段ボール箱としても、その構造上、底部の四隅には隙間ができてしまう。このため、底部に溜まった水が漏れ出して周囲を濡らしてしまうという問題がある。特許文献1では、このような問題を考慮して、水分吸収体を箱の底部に入れておくことによって漏水を防止しようとしている。
【0005】
本発明者らは上記の事情に鑑みて、耐水性を有し、かつ、底部に水が溜まっても、それが外部に漏れ出すことがなく、しかも、嵩張らないように折り畳むこともできて多くの保管スペースを必要としないといった、従来の段ボール箱と発泡樹脂製の箱の長所を兼ね備えた、これらの代替品を得るために鋭意検討を重ねてきた。
本発明は、そのような本発明者らの鋭意検討の過程でなされた成果の一つであり、必要に応じて耐水性を付与し、底部に水が溜まっても外部に漏れ出さないようにすることが容易にできる折り畳み可能な梱包箱、及びそのような梱包箱に好適に利用することができる箱状芯材の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る梱包箱は、折り畳み可能に形成された剛性素材からなる箱状の芯材と、前記芯材の外側を覆い、かつ、前記芯材に追随して折り畳まれる可撓性素材からなる被覆材とを有する構成としてある。
【0007】
また、本発明に係る箱状芯材は、追随して折り畳まれる可撓性素材からなる被覆材に覆われて、折り畳み可能な梱包箱を形成するための剛性素材からなる箱状の芯材であって、中心線に沿って二つ折り可能とされた底板部と、前記中心線と平行又はほぼ平行に延在して対向する前記底板部の端縁のそれぞれに屈曲可能に連接する第一側板部と、前記第一側板部のそれぞれの両側端縁に屈曲可能に連接する第二側板部とを備え、前記第一側板部どうしが対面するように箱状に組み立てた状態としたときに、一方の前記第一側板部の両側端縁に連接する第二側板部形成片の端面と、他方の前記第一側板部の両側端縁に連接する第二側板部形成片の端面とのそれぞれが、前記中心線を含み、かつ、前記底板部に直交又はほぼ直交する仮想平面上で当接して前記第二側板部を形成するとともに、二等辺三角形状に切り欠かれた逃げ部が、当該逃げ部がないとした場合の前記第二側板部と前記底板部との交線が底辺となるように、前記第二側板部側又は前記底板部側に形成されている構成としてある。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、追随して折り畳まれる可撓性素材からなる被覆材により折り畳み可能に形成された剛性素材からなる箱状の芯材の外側を覆うことによって、折り畳み可能な梱包箱を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0010】
図1は、本実施形態に係る梱包箱の概略を示す斜視図であり、梱包箱1は、折り畳み可能に形成された剛性素材からなる箱状の芯材2と、この芯材2の外側を覆う可撓性素材からなる被覆材3とを有している。また、図2に、芯材2と被覆材3とを分離して示すように、梱包箱1は、芯材2の外形に応じて袋状とされた被覆材3に芯材2を収容することで、芯材2の外側が被覆材3で覆われるようにすることができる。
【0011】
これらの図に示す例において、芯材2は、直方体の一面が開口する箱状とされ、中心線Cに沿って二つ折り可能とされた矩形状の底板部21と、中心線Cと平行又はほぼ平行に延在して対向する底板部21の長辺側の端縁のそれぞれに屈曲可能に連接する第一側板部22と、第一側板部22のそれぞれの両側端縁に屈曲可能に連接する第二側板部23とを備えている。
【0012】
このような芯材2は、例えば、図3に示すような形状となるように、平板状の剛性素材を抜き加工などによって切り出すとともに、所定の部位を屈曲可能に加工することによって形成することができる。
剛性素材の所定の部位を屈曲可能とするには、例えば、当該部位に折りぐせをつけたり、ハーフカット処理を施したりするなどの適宜手段によることができる。また、所定の部位を切断して、切断された部位の間にヒンジ部を架設することによっても屈曲可能とすることができる。
【0013】
図3は、芯材2の展開図であり、底板部21は、図3中二点鎖線で示す中心線Cに沿って屈曲可能となるように加工して、この中芯線Cを山折り線として二つ折り可能とされている。そして、底板部21の長辺側の端縁21a,21bには、図3中鎖線で示す谷折り線に沿って屈曲可能となるように、それぞれ第一側板部221,222が連接されている。
また、第一側板部221,222の両側端縁221a,221b,222a,222bのそれぞれには、図3中鎖線で示す谷折り線に沿って屈曲可能となるように第二側板部形成片231,232,233,234が連接されている。
【0014】
芯材2は、第一側板部22どうしが対面するようにして箱状に組み立てられるが、その際に、一方の第一側板部221の両側端縁221a,221bに連接する第二側板部形成片231,232と、他方の第一側板部222の両側端縁222a,222bに連接する第二側板部形成片233,234とは、それぞれの端面が、図2に示す仮想平面P上で当接して第二側板部23を形成するようになっている。これにより、芯材2の第二側板部23が、その当接部位に沿って二つ折り可能となるようにすることができる。このとき、特に図示しないが、仮想平面P上で端面が当接する第二側板部形成片231,233の間、及び同第二側板部形成片232,234の間には、ヒンジ部を架設して位置ずれが生じないようにしてもよい。
なお、仮想平面Pは、底板部21の中心線Cを含み、かつ、底板部21に直交又はほぼ直交する面をいうものとする。
【0015】
一方、被覆材3の展開図を図4に示すが、被覆材3は、矩形状の底部31と、この底部31の各辺に連接された側壁部32,33とからなっている。そして、図4中鎖線で示す谷折り線に沿って側壁部32,33を垂直に立ち上げるとともに、側壁部32,33の端縁どうしを熱融着するなどして袋状に形成することができる。
【0016】
前述したように、梱包箱1は、袋状とされた被覆材3に芯材2を収容することで、芯材2の外側が被覆材3で覆われるようにしているが、そのような状態で芯材2を折り畳むと、これに追随して可撓性材料からなる被覆材3も折り畳まれるようになっている。これにより、梱包箱1は、図1に示す箱状に組み立てられた状態から、図5に示すように折り畳むことができる。
なお、芯材2と被覆材3とは、接着剤、粘着テープ、面ファスナー、ホックなどの適宜手段によって容易に分離してしまわないようにすることができる。
【0017】
また、図5に示す例では、芯材2の底板部21が箱内に向かって二つ折りに屈曲するとともに、第二側板部23が箱外に向かって二つ折りに屈曲することで、対面する第一側板部22どうしが近接するように芯材2が折り畳まれるようになっている。そして、このようにして芯材2が折り畳まれる際には、芯材2の底板部21の外側に位置する被覆材3の底部31も、芯材2の底板部21に追随して箱内に向かって折り畳まれていき、このとき、芯材2の第二側板部23の外側に位置する被覆材3の側壁部33の一部が、被覆材3の底部31につられて箱内に引き込まれていくことになる。
【0018】
このため、芯材2の第二側板部23側には、被覆材3との干渉を避けるための逃げ部25を形成してある(図1参照)。このような逃げ部25は、芯材2を箱状に組み立てた状態としたときに、当該逃げ部25がないとした場合の第二側板部23と底板部21との接線が底辺となる二等辺三角形状に形成することができる。このようにすることで、梱包箱1を折り畳むときに、芯材2の第二側板部23の外側に位置する被覆材3の側壁部33の一部が、芯材2の第二側板部23と干渉することなく箱内に引き込まれていくようにすることができる。
【0019】
また、逃げ部25を形成するにあたっては、図6や図7に示すように、折り畳まれた芯材2の底板部21の屈曲部の頂点P21が、逃げ部25の頂点P25よりも相対的に下方に位置するようになっていれば、芯材2の第二側板部23が被覆材3に干渉することがないようにすることができる。このためには、二等辺三角形状に形成される逃げ部25の高さhが、その底辺の長さwの半分(w/2)以上となっていればよい。このことから、逃げ部25は、頂角が直角又は鋭角な二等辺三角形状に切り欠かれて形成されるようにするのが好ましい。
ここで、図6(a)、折り畳まれた被覆材3を図5中矢印X方向からみた説明図であり、図6(b)は、折り畳まれた芯材2を図5中矢印X方向からみた説明図である。また、図7は、図5のA−A端面図である。
【0020】
以上のようにして折り畳み可能とされた梱包箱1において、芯材2は、剛性素材を用いて形成される。剛性素材を用いて芯材2を形成するのは、主に、箱状に組み立てられた梱包箱1に被梱包物を収容した状態で保管、輸送する際に、梱包箱1の形状が容易に崩れてしまわないようにするためである。
このため、芯材2を形成する剛性素材は、梱包箱1に要求される剛性の程度に応じて任意に選択することができ、その使用に際して箱状に組み立てられた梱包箱1の形状が容易に崩れてしまわない程度の剛性(保形性)を備えるものであれば、特に制限されない。また、このような剛性が損なわれない限り、特に図示しないが、芯材2の一部(例えば、第一側板部22など)に肉抜き穴を穿設して軽量化を図ることも可能である。
【0021】
芯材2を形成する剛性素材としては、例えば、ポリプロピレン,ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ナイロン等のポリアミド系樹脂などからなる合成樹脂製の板材を例示することができ、合成樹脂よって芯材2を形成すれば、芯材2は耐水性を有するものとなる。このような合成樹脂製の板材は、単層構造としても、上記樹脂材料を組み合わせた多層構造としてもよく、その板厚によって剛性を適宜調整することができる。
【0022】
また、芯材2を形成する剛性素材としては、いわゆる気泡ボート、プラスチック段ボール、低発泡ボードなどのような中空構造とされた合成樹脂製の中空板材を用いることもでき、そのような中空板材の一例を図8に示す。図8に示す中空板材は、中空状に膨出する多数の突起201が形成されたコア材202の少なくとも一方の面に、平板状の外装材203を積層してなるものである。このような合成樹脂製の中空板材を用いて芯材2を形成するのは、軽量化を図りつつも所定の剛性を確保することができるだけでなく、中空構造による断熱効果も得られることから好ましい。
ここで、図8は、合成樹脂製の中空板材の一例の要部を切り欠いて示す説明図であり、この例では、コア材202の表裏両面に外装材203を積層してある。
【0023】
また、被覆材3は、梱包箱1を折り畳むに際して、芯材2に追随して折り畳むことができる程度の可撓性を有していれば、種々の可撓性素材によって形成することができる。例えば、ポリプロピレン,ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ナイロン等のポリアミド系樹脂などからなる合成樹脂製のフィルム材又はシート材を例示することができる。このような合成樹脂からなる可撓性素材は、単層構造としても、上記樹脂材料を組み合わせた多層構造としてもよく、さらには、遮光性や断熱性を付与するためにアルミニウムなどを用いた金属蒸着膜層を積層するようにしてもよいが、熱融着による製袋加工が可能な素材であるのが好ましい。
【0024】
合成樹脂によって被覆材3を形成すれば、被覆材3は耐水性を有するものとなる。さらに、耐水性を有する合成樹脂製の可撓性素材を熱融着するなどして袋状に製袋加工した被覆材3を用いることで、梱包箱1の底に水などが溜まってしまったとしても、それが外部に漏れ出したりしないようにすることも可能である。
なお、梱包箱1の用途が耐水性を要求せず、漏水を考慮する必要もない場合、被覆材3を形成する可撓性素材には、合成樹脂製のフィルム材又はシート材以外の素材、例えば、織布、不織布、編布、紙類などを用いることもできる。さらに、このような場合には、ポリウレタンフォームなどのような表面に連通する気泡構造を有する発泡体であっても、可撓性を有するシート状に成形可能な素材であれば、これを用いて被覆材3を形成することもできる。
【0025】
また、被覆材3を形成する可撓性素材としては、例えば、図9に示すような独立した多数の気泡室が形成された合成樹脂製の気泡シートを用いることもできる。図9に示す気泡シートは、中空状に膨出する多数の突起301が形成されたフィルム材302に、突起301の開口側を封止するように封止フィルム303を積層してなるものである。このような合成樹脂製の気泡シートを用いて被覆材3を形成するのは、クッション性(耐衝撃性)や、断熱効果が得られることから好ましい。
ここで、図9は、合成樹脂製の気泡シートの一例の要部を切り欠いて示す説明図である。
【0026】
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
【0027】
例えば、前述した実施形態では、梱包箱1を折り畳む際に、芯材2の底板部21が箱内に向かって二つ折りに屈曲するとともに、第二側板部23が箱外に向かって二つ折りに屈曲するようにした例を挙げたが、底板部21と第二側板部23を屈曲させる方向は、例えば、図10に示すように、前述した実施形態と逆にすることもできる。
なお、この場合には、折り畳まれる被覆材3との干渉を避けるための逃げ部25は、芯材2の底板部21側に形成することになる。
【0028】
また、前述した実施形態では、芯材2の形態が直方体の一面が開口する箱状とされた例を示したが、図11に示すように、梱包箱1は、従来の段ボール箱の形態を模して形成してもよい。また、図12に示すように、取っ手4をつけることも可能である。
ここで、図11は、A式と称される形態を模したものを示すが、これ以外の公知の形態を模してもよい。特に図示しないが、C式と称される形態のように、蓋箱を被せて梱包箱1の開口部を塞ぐことができるようにすることも可能である。
【0029】
また、被梱包物を収容した後の梱包箱1の開口部を塞ぐには、図13に示すような態様とすることも可能である。図13に示す例では、芯材2に屈曲可能に連接するフラップ24を設け、このフラップ24を閉じることによって梱包箱1の開口部を塞ぐことができるようになっている。そして、被覆材3側には図示するような蓋箱部34が設けられており、この蓋箱部34によって、閉じられたフラップ24を覆うようにしてある。このとき、蓋箱部34は面ファスナーなどの適宜手段によって、閉じられたフラップ24を覆った状態で固定できるようにすることも可能である。
このような態様は、例えば、図8に示すような中空板材によって芯材2を形成するとともに、図9に示すような気泡シートの封止フィルム303側にアルミニウム箔又はアルミニウム蒸着フィルムをラミネートしてなる可撓性素材によって被覆材3を形成した上で、梱包箱1を折り畳み式のクーラーボックスとして利用する場合に好適である。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は、種々の物品の梱包手段として広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明に係る梱包箱の実施形態の概略を示す説明図である。
【図2】芯材と被覆材とを分離して示す説明図である。
【図3】芯材の一例を示す展開図である。
【図4】被覆材の一例を示す展開図である。
【図5】梱包箱を折り畳んだ状態を示す説明図である。
【図6】(a)は、折り畳まれた被覆材を図5中矢印X方向からみた説明図であり、(b)は、折り畳まれた芯材を図5中矢印X方向からみた説明図である。
【図7】図5のA−A端面図である。
【図8】芯材を形成する剛性素材としての中空板材の一例を示す説明図である。
【図9】被覆材を形成する可撓性素材としての気泡シートの一例を示す説明図である。
【図10】本発明に係る梱包箱の実施形態の変形例を示す説明図である。
【図11】本発明に係る梱包箱の実施形態の他の変形例を示す説明図である。
【図12】本発明に係る梱包箱の実施形態の他の変形例を示す説明図である。
【図13】本発明に係る梱包箱の実施形態の他の変形例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0032】
1 梱包箱
2 芯材
21 底板部
22 第一側板部
23 第二側板部
231,232,233,234 第二側板形成片
25 逃げ部
3 被覆材
C 中心線
P 仮想平面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳み可能に形成された剛性素材からなる箱状の芯材と、
前記芯材の外側を覆い、かつ、前記芯材に追随して折り畳まれる可撓性素材からなる被覆材とを有することを特徴とする梱包箱。
【請求項2】
前記芯材が、
中心線に沿って二つ折り可能とされた底板部と、
前記中心線と平行又はほぼ平行に延在して対向する前記底板部の端縁のそれぞれに屈曲可能に連接する第一側板部と、
前記第一側板部のそれぞれの両側端縁に屈曲可能に連接する第二側板部とを備え、
前記第一側板部どうしが対面するように箱状に組み立てた状態としたときに、
一方の前記第一側板部の両側端縁に連接する第二側板部形成片の端面と、他方の前記第一側板部の両側端縁に連接する第二側板部形成片の端面とのそれぞれが、前記中心線を含み、かつ、前記底板部に直交又はほぼ直交する仮想平面上で当接して前記第二側板部を形成するとともに、
二等辺三角形状に切り欠かれた逃げ部が、当該逃げ部がないとした場合の前記第二側板部と前記底板部との交線が底辺となるように、前記第二側板部側又は前記底板部側に形成されている請求項1に記載の梱包箱。
【請求項3】
前記逃げ部が、頂角が直角又は鋭角な二等辺三角形状に切り欠かれて形成された請求項2に記載の梱包箱。
【請求項4】
前記仮想平面上で端面が当接する前記各第二側板部形成片の間にヒンジ部を架設した請求項2又は3のいずれか一項に記載の梱包箱。
【請求項5】
前記芯材を形成する剛性素材が、中空状に膨出する多数の突起が形成されたコア材の少なくとも一方の面に、平板状の外装材を積層してなる合成樹脂製の中空板材である請求項1〜4のいずれか一項に記載の梱包箱。
【請求項6】
前記被覆材を形成する可撓性素材が、中空状に膨出する多数の突起が形成されたフィルム材に、前記突起の開口側を封止するように封止フィルムを積層してなる合成樹脂製の気泡シートである請求項1〜5のいずれか一項に記載の梱包箱。
【請求項7】
追随して折り畳まれる可撓性素材からなる被覆材に覆われて、折り畳み可能な梱包箱を形成するための剛性素材からなる箱状の芯材であって、
中心線に沿って二つ折り可能とされた底板部と、
前記中心線と平行又はほぼ平行に延在して対向する前記底板部の端縁のそれぞれに屈曲可能に連接する第一側板部と、
前記第一側板部のそれぞれの両側端縁に屈曲可能に連接する第二側板部とを備え、
前記第一側板部どうしが対面するように箱状に組み立てた状態としたときに、
一方の前記第一側板部の両側端縁に連接する第二側板部形成片の端面と、他方の前記第一側板部の両側端縁に連接する第二側板部形成片の端面とのそれぞれが、前記中心線を含み、かつ、前記底板部に直交又はほぼ直交する仮想平面上で当接して前記第二側板部を形成するとともに、
二等辺三角形状に切り欠かれた逃げ部が、当該逃げ部がないとした場合の前記第二側板部と前記底板部との交線が底辺となるように、前記第二側板部側又は前記底板部側に形成されていることを特徴とする箱状芯材。
【請求項1】
折り畳み可能に形成された剛性素材からなる箱状の芯材と、
前記芯材の外側を覆い、かつ、前記芯材に追随して折り畳まれる可撓性素材からなる被覆材とを有することを特徴とする梱包箱。
【請求項2】
前記芯材が、
中心線に沿って二つ折り可能とされた底板部と、
前記中心線と平行又はほぼ平行に延在して対向する前記底板部の端縁のそれぞれに屈曲可能に連接する第一側板部と、
前記第一側板部のそれぞれの両側端縁に屈曲可能に連接する第二側板部とを備え、
前記第一側板部どうしが対面するように箱状に組み立てた状態としたときに、
一方の前記第一側板部の両側端縁に連接する第二側板部形成片の端面と、他方の前記第一側板部の両側端縁に連接する第二側板部形成片の端面とのそれぞれが、前記中心線を含み、かつ、前記底板部に直交又はほぼ直交する仮想平面上で当接して前記第二側板部を形成するとともに、
二等辺三角形状に切り欠かれた逃げ部が、当該逃げ部がないとした場合の前記第二側板部と前記底板部との交線が底辺となるように、前記第二側板部側又は前記底板部側に形成されている請求項1に記載の梱包箱。
【請求項3】
前記逃げ部が、頂角が直角又は鋭角な二等辺三角形状に切り欠かれて形成された請求項2に記載の梱包箱。
【請求項4】
前記仮想平面上で端面が当接する前記各第二側板部形成片の間にヒンジ部を架設した請求項2又は3のいずれか一項に記載の梱包箱。
【請求項5】
前記芯材を形成する剛性素材が、中空状に膨出する多数の突起が形成されたコア材の少なくとも一方の面に、平板状の外装材を積層してなる合成樹脂製の中空板材である請求項1〜4のいずれか一項に記載の梱包箱。
【請求項6】
前記被覆材を形成する可撓性素材が、中空状に膨出する多数の突起が形成されたフィルム材に、前記突起の開口側を封止するように封止フィルムを積層してなる合成樹脂製の気泡シートである請求項1〜5のいずれか一項に記載の梱包箱。
【請求項7】
追随して折り畳まれる可撓性素材からなる被覆材に覆われて、折り畳み可能な梱包箱を形成するための剛性素材からなる箱状の芯材であって、
中心線に沿って二つ折り可能とされた底板部と、
前記中心線と平行又はほぼ平行に延在して対向する前記底板部の端縁のそれぞれに屈曲可能に連接する第一側板部と、
前記第一側板部のそれぞれの両側端縁に屈曲可能に連接する第二側板部とを備え、
前記第一側板部どうしが対面するように箱状に組み立てた状態としたときに、
一方の前記第一側板部の両側端縁に連接する第二側板部形成片の端面と、他方の前記第一側板部の両側端縁に連接する第二側板部形成片の端面とのそれぞれが、前記中心線を含み、かつ、前記底板部に直交又はほぼ直交する仮想平面上で当接して前記第二側板部を形成するとともに、
二等辺三角形状に切り欠かれた逃げ部が、当該逃げ部がないとした場合の前記第二側板部と前記底板部との交線が底辺となるように、前記第二側板部側又は前記底板部側に形成されていることを特徴とする箱状芯材。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2010−137908(P2010−137908A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−318432(P2008−318432)
【出願日】平成20年12月15日(2008.12.15)
【出願人】(000199979)川上産業株式会社 (203)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月15日(2008.12.15)
【出願人】(000199979)川上産業株式会社 (203)
【Fターム(参考)】
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