棒金保持装置およびプログラム
【課題】棒金の適否を判別することが可能なより簡素な構成の棒金保持装置を得る。
【解決手段】棒金保持装置は、10円棒金保持部5Bに対応して、10円棒金保持部5Bに保持され得る棒金6のうち適正な10円棒金6Bならびに当該適正な10円棒金6B以外の一部の棒金6としての5円棒金6Dを検出する光路Paを有する第一の遮光センサと、棒金保持部5Bに保持され得る棒金6のうち5円棒金6D以外の全ての棒金6としての1円棒金6Aを検出する光路Pbを有する第二の遮光センサと、それら遮光センサの検出結果に基づいて10円棒金保持部5Bに不適正な1円棒金6Aが保持されたと判別された場合に出力部に異常出力を行わせる出力制御部と、を備えた。したがって、二つの遮光センサを設けた比較的簡素な構成の棒金保持装置によって、棒金保持部5に保持された棒金6の適否を判別することができる。
【解決手段】棒金保持装置は、10円棒金保持部5Bに対応して、10円棒金保持部5Bに保持され得る棒金6のうち適正な10円棒金6Bならびに当該適正な10円棒金6B以外の一部の棒金6としての5円棒金6Dを検出する光路Paを有する第一の遮光センサと、棒金保持部5Bに保持され得る棒金6のうち5円棒金6D以外の全ての棒金6としての1円棒金6Aを検出する光路Pbを有する第二の遮光センサと、それら遮光センサの検出結果に基づいて10円棒金保持部5Bに不適正な1円棒金6Aが保持されたと判別された場合に出力部に異常出力を行わせる出力制御部と、を備えた。したがって、二つの遮光センサを設けた比較的簡素な構成の棒金保持装置によって、棒金保持部5に保持された棒金6の適否を判別することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、棒金保持装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ロータリエンコーダや光学センサの出力に基づいて、棒金収納部での棒金の有無や種類を検出する棒金収納装置が知られている(例えば特許文献1)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の棒金収納装置は、ロータリエンコーダや光学センサを有するなど、複雑な構成であったため、製造コストが増大しやすいという問題があった。
【0004】
そこで、本発明は、棒金の適否を判別することが可能なより簡素な構成の棒金保持装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明にかかる棒金保持装置にあっては、同一種類の硬貨を所定枚数積み重ねて一体化した棒金を保持する棒金保持部と、発光部と当該発光部からの光を受光する受光部とを有し、前記発光部から前記受光部への光が前記棒金保持部に保持された棒金によって遮られることにより前記棒金保持部に棒金があることを検出する遮光センサとしての、前記棒金保持部に保持され得る棒金のうち適正な棒金ならびに当該適正な棒金以外の一部の棒金を検出する第一の遮光センサと、前記遮光センサとしての、前記棒金保持部に保持され得る棒金のうち前記一部の棒金以外の全ての棒金を検出する第二の遮光センサと、所定の出力部に、前記棒金保持部に保持された前記棒金についての前記第一および第二の遮光センサの検出結果に基づく適否判別結果に対応する出力を行わせる出力制御部と、を備えたことを特徴の一つとする。
【発明の効果】
【0006】
本発明にかかる棒金保持装置によれば、より簡素な構成で棒金の適否を判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、本発明の一実施形態にかかる棒金保持装置の外観を示す斜視図である。
【図2】図2は、棒金保持装置に含まれるトレイの斜視図である。
【図3】図3は、トレイに設置される基板の斜視図である。
【図4】図4は、棒金保持装置の制御回路の概略構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、棒金保持装置のCPUのブロック図である。
【図6】図6は、1円棒金を保持する棒金保持部の断面図である。
【図7】図7は、10円棒金を保持する棒金保持部の断面図である。
【図8】図8は、100円棒金を保持する棒金保持部の断面図である。
【図9】図9は、5円棒金を保持する棒金保持部の断面図である。
【図10】図10は、50円棒金を保持する棒金保持部の断面図である。
【図11】図11は、500円棒金を保持する棒金保持部の断面図である。
【図12】図12は、1円棒金の棒金保持部における遮光センサによる棒金の適否判別の概念を示すベン図である。
【図13】図13は、10円棒金の棒金保持部における二つの遮光センサによる棒金の適否判別の概念を示すベン図である。
【図14】図14は、100円棒金の棒金保持部における二つの遮光センサによる棒金の適否判別の概念を示すベン図である。
【図15】図15は、5円棒金の棒金保持部における二つの遮光センサによる棒金の適否判別の概念を示すベン図である。
【図16】図16は、50円棒金の棒金保持部における二つの遮光センサによる棒金の適否判別の概念を示すベン図である。
【図17】図17は、500円棒金の棒金保持部における二つの遮光センサによる棒金の適否判別の概念を示すベン図である。
【図18】図18は、二つの遮光センサによる検出結果と適否判別との対応関係を示す表である。
【図19】図19は、第1変形例にかかる5円棒金を保持する棒金保持部の断面図である。
【図20】図20は、第2変形例にかかる5円棒金を保持する棒金保持部の断面図である。
【図21】図21は、第3変形例にかかる500円棒金を保持する棒金保持部の断面図である。
【図22】図22は、第4変形例にかかる10円棒金を保持する棒金保持部の断面図である。
【図23】図23は、第1変形例にかかる5円棒金の棒金保持部における二つの遮光センサによる棒金の適否判別の概念を示すベン図である。
【図24】図24は、第2変形例にかかる5円棒金の棒金保持部における二つの遮光センサによる棒金の適否判別の概念を示すベン図である。
【図25】図25は、第3変形例にかかる500円棒金の棒金保持部における二つの遮光センサによる棒金の適否判別の概念を示すベン図である。
【図26】図26は、第4変形例にかかる10円棒金の棒金保持部における二つの遮光センサによる棒金の適否判別の概念を示すベン図である。
【図27】図27は、第1〜第4変形例にかかる二つの遮光センサによる検出結果と適否判別との対応関係を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態にかかる棒金保持装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0009】
図1に示すように、棒金保持装置1は、比較的高さが低い扁平な直方体の箱状に形成されている。棒金保持装置1は、筐体2と、筐体2に前後方向(破線矢印方向)にスライド可能に支持されて前方側へ引き出されるドロワ3と、を備えている。
【0010】
ドロワ3の前面3aには、ドロワ3の開操作を指示するスイッチ3bが設けられている。一例としては、オペレータ(ユーザ)のスイッチ3bの操作による電気的な開閉指示信号により、CPU12(図4参照)が、電気的に動作するロック解除アクチュエータ(図示せず)に対して指示信号を送り、このロック解除アクチュエータが、筐体2とドロワ3とのロック(図示せず)を解除する。ドロワ3は、コイルスプリング等の付勢機構によって前方側へ付勢されており、ロック解除アクチュエータによってロックが解除されると、前方へ比較的遅い速度で飛び出す。
【0011】
また、筐体2の前面2aには、棒金の適否を示す表示出力を行う表示出力部としてのLED(Light Emitting Diode)2bと、LED2bに表示出力を行わせる出力指示スイッチ2cと、が設けられている。一例として、出力指示スイッチ2cは、押しボタンとして構成することができる。そして、オペレータ(ユーザ)の出力指示スイッチ2cの押圧操作による電気的な出力指示信号により、CPU12(図4参照)がLED2bを制御し、LED2bが状況に応じて発光する。このとき、色の異なる複数のLED2bを装備し、状況に応じて異なる色で発色する構成とすることが可能である。
【0012】
ドロワ3は、図2に示すトレイ4を有している。トレイ4は、ドロワ3の本体部(図示せず)に取り付けられている。トレイ4は、複数の棒金保持部5を有している。棒金保持部5は、全て、相互に平行な姿勢で配置されている。
【0013】
棒金6は、同一種類の硬貨を所定枚数積み重ねて一体化したものである。棒金6は、硬貨の種類によって、断面形状の大きさや、長さが異なっている。トレイ4は、各硬貨の棒金6に対応する棒金保持部5を有している。本実施形態にかかるトレイ4は、1円棒金6A(図6等参照)を保持する1円棒金保持部5A、10円棒金6B(図7等参照)を保持する10円棒金保持部5B、100円棒金6C(図8等参照)を保持する100円棒金保持部5C、5円棒金6D(図9等参照)を保持する5円棒金保持部5D、50円棒金6E(図10等参照)を保持する50円棒金保持部5E、および500円棒金6F(図11等参照)を保持する500円棒金保持部5Fを有している。各棒金保持部5の配置や数は、適宜に変更して実施することが可能である。
【0014】
棒金保持部5は、本実施形態では、トレイ4の天壁4aの一部として構成されている。各棒金保持部5では、天壁4aが下方に凹設されて、棒金6を収容する凹部5aが形成されている。ここで、本実施形態では、凹部5aの長さならびに開口幅が適切に設定されているため、各凹部5aには、適正な棒金6よりサイズ(長さおよび直径)の大きい棒金6を収容することができない。このような構成により、オペレータ(ユーザ)が凹部5aに不適正な棒金6を収容する(すなわち誤収納)のを抑制することができる上、後述する棒金保持部5に対する棒金6の適否判別をより容易に行うことができる。
【0015】
棒金保持部5には、それぞれ、少なくとも一つの遮光センサ7A,7B(図4参照)が設けられている。遮光センサ7A,7Bは、それぞれ発光部7aおよび受光部7b(図3参照)を有している。発光部7aは、棒金保持部5に保持された棒金6の長手方向(硬貨の積層方向、図2のY方向)に沿って光(例えば赤外光等)を照射する。受光部7bは、対応する発光部7aからの光を受光する。棒金保持部5に保持された(すなわち凹部5aに収容された)棒金6によって発光部7aからの光が遮られると、受光部7bは受光できず、棒金6が無いときには、発光部7aからの光を受光できる。すなわち、受光部7bによる受光の有無により、棒金保持部5に棒金6が保持されているか否か、すなわち、棒金収容部としての凹部5aに棒金6が収容されているか否かを検出することができる。
【0016】
本実施形態では、1円棒金保持部5Aには、遮光センサ7Aが一つだけ設けられるが、他の棒金保持部5には、それぞれ二つの遮光センサ7A,7Bが設けられている。また、遮光センサ7A,7Bが、それぞれ発光部7aおよび受光部7bを有している。このため、一つのトレイ4について、発光部7aおよび受光部7bが多数設けられることになる。そこで、これらの取り付けをより容易に行うため、本実施形態では、図3に示すように、トレイ4が、複数の発光部7aを実装した基板8と複数の受光部7bを実装した基板9とを有している。
【0017】
図2に示すように、本実施形態では、複数の棒金保持部5を横方向(X方向)に並べた行10が、縦方向(Y方向)に2段、配置されている。図3に示すように、基板8,9は、複数の棒金保持部5の各行10に対応して配置されている。すなわち、棒金保持部5の各行10の長手方向(Y方向)の一方側に、当該長手方向と垂直でありかつ幅方向(X方向)に沿う姿勢で、基板8が配置され、他方側に、基板8と平行な姿勢で、基板9が配置されている。基板8,9は、トレイ4に、ねじ等の固定具によって取り付けられている。基板8,9には、固定用あるいは位置決め用の穴8a,9aや突起8b等が設けられている。また、棒金収容部としての凹部5aの長手方向(Y方向)の端壁5bには、発光部7aから照射された光を通す貫通孔5cが形成されている。上記構成で、基板8に実装された全ての発光部7aは、図3に示すように、棒金保持部5に保持された棒金6の長手方向(Y方向)に沿う光路Pで光を照射し、基板9に実装された各発光部7aに対応する受光部7bが受光する。
【0018】
棒金保持装置1は、筐体2の内部に、図4に示すような制御回路11を有している。制御回路11は、CPU(Central Processing Unit)12や、ROM(Read Only Memory)11a、RAM(Random Access Memory)11b、NVRAM(Non-Volatile RAM)11c、コントローラ11d、発光部コントローラ11e、受光部コントローラ11f、LEDコントローラ11g等を有している。そして、これら各構成要素は、アドレスバス、データバス等のバスライン11hを介して相互に接続されている。
【0019】
CPU12は、ROM11a等に記憶されたコンピュータ読み取り可能な各種プログラムを実行することにより、各種制御を実行する。ROM11aは、CPU12が実行する各種データや、各種プログラム等を記憶する。RAM11bは、CPU12が各種プログラムを実行する際に一時的にデータやプログラムを記憶する。NVRAM11cには、演算結果等の情報を示すデータが格納される。
【0020】
本実施形態では、CPU12が実行するプログラムに、遮光センサ7A,7Bによる検出の実施ならびにその検出結果に基づく棒金6の適否判別処理の実施を決定するモジュール、遮光センサ7A,7Bの発光部7aの発光を制御するモジュール、棒金保持部5に保持された棒金6の適否を判別するモジュール、判別結果を記憶部(例えばNVRAM11c等)から読み出したり当該記憶部に書き込んだりするモジュール、棒金保持部5に保持された棒金6が不適正と判別された場合に異常出力の制御を行うモジュール等が含まれている。よって、本実施形態では、図5に示すように、このプログラムにしたがって動作するCPU12が、実施制御部12aや、遮光センサ制御部12b、適否判別部12c、判別結果リードライト(RW)部12d、出力制御部12e等として機能する。
【0021】
また、コントローラ11dは、出力指示スイッチ2cの操作入力に基づいて、出力指示信号をCPU12に向けて送る。また、棒金保持装置1には、筐体2に対するドロワ3の開閉状態(筐体2に対する引出状態および収納状態のうち少なくとも一方)を検出する開閉センサ2dを設けることができる。その場合、コントローラ11dは、開閉センサ2dによるドロワ3の閉状態(筐体2への収納状態)を検出し、閉状態であることを示す信号をCPU12へ送る。また、発光部コントローラ11eは、CPU12からの指令により、発光部7aの発光を制御する。また、受光部コントローラ11fは、受光部7bでの受光結果を示す検出信号をCPU12に向けて送る。また、LEDコントローラ11gは、CPU12からの指令により、LED2bの発光を制御する。
【0022】
ここで、図6〜18を参照して、各棒金保持部5での棒金6の適否判別について説明する。以下の説明では、1円棒金6A、10円棒金6B、100円棒金6C、5円棒金6D(穴あき)、50円棒金6E(穴あき)、および500円棒金6Fの6種類の棒金のそれぞれに対応する棒金保持部5A〜5Fについて、例示する。
【0023】
図6に示すように、1円棒金保持部5Aは、凹部5aのサイズの制限により、1円棒金6Aのみを保持することができる。このため、1円棒金6Aが保持される位置に遮光センサ7Aの光路Paを設定することで、1円棒金6Aの有無を判別することができる。1円棒金保持部5Aでの検出状態は、図12のベン図として表現することができる。すなわち、集合Uは、全ての棒金6の集合、集合Aは、遮光センサ7Aによって検出される棒金6の集合である。図12に示すように、1円棒金保持部5Aでは、遮光センサ7Aが1円棒金6Aのみを検出するため、適否判別部12c(図5)は、遮光センサ7Aで検出された棒金6を、1円棒金6と判別することができる。
【0024】
図7に示すように、10円棒金保持部5Bは、凹部5aのサイズの制限により、1円棒金6A、10円棒金6B、および5円棒金6Dを保持することができる。そして、遮光センサ7Aの光路Paが、10円棒金6Bおよび5円棒金6Dのみによって遮光される位置に設定される。具体的に、光路Paは、1円棒金6Aの外周の外側でありかつ5円棒金6Dの外周の内側である位置に設定される。一方、遮光センサ7Bの光路Pbは、1円棒金6Aおよび10円棒金6Bのみによって遮光される位置に設定される。具体的に、光路Pbは、穴あき硬貨を重ねた穴あき棒金としての5円棒金6Dの穴6a内に設定される。すなわち、10円棒金保持部5Bに5円棒金6Dが保持されたとき、遮光センサ7Bの発光部7aから照射された光は、穴6a内を通過して受光部7bで受光される。したがって、遮光センサ7Bは、5円棒金6Dを検出することができない。このような検出状態は、図13のベン図として表現することができる。ここで、集合Uは、全ての棒金6の集合、集合Aは、遮光センサ7Aによって検出される棒金6の集合、集合Bは、遮光センサ7Bによって検出される棒金6の集合である。図13に示すように、10円棒金保持部5Bについて、適否判別部12cは、遮光センサ7Aおよび遮光センサ7Bの双方によって検出された棒金6を、10円棒金6Bと判別することができる。
【0025】
図8に示すように、100円棒金保持部5Cは、凹部5aのサイズの制限により、1円棒金6A、100円棒金6C、5円棒金6D、および50円棒金6Eを保持することができる。そして、遮光センサ7Aの光路Paが、100円棒金6C、5円棒金6D、および50円棒金6Eのみによって遮光される位置に設定される。具体的に、光路Paは、1円棒金6Aの外周の外側でありかつ5円棒金6D、50円棒金6E、および100円棒金6C外周の内側である位置に設定される。一方、遮光センサ7Bの光路Pbは、1円棒金6Aおよび100円棒金6Cのみによって遮光される位置に設定される。具体的に、光路Pbは、穴あき硬貨を重ねた穴あき棒金としての5円棒金6Dならびに50円棒金6Eの穴6a,6b内に設定される。すなわち、10円棒金保持部5Bに5円棒金6Dまたは50円棒金6Eが保持されたとき、遮光センサ7Bの発光部7aから照射された光は、穴6a,6b内を通過して受光部7bで受光される。したがって、遮光センサ7Bは、5円棒金6Dおよび50円棒金6Eを検出することができない。このような検出状態は、図14のベン図として表現することができる。ここで、集合Uは、全ての棒金6の集合、集合Aは、遮光センサ7Aによって検出される棒金6の集合、集合Bは、遮光センサ7Bによって検出される棒金6の集合である。図14に示すように、100円棒金保持部5Cについて、適否判別部12cは、遮光センサ7Aおよび遮光センサ7Bの双方に検出された棒金6を、100円棒金6Cと判別することができる。
【0026】
図9に示すように、5円棒金保持部5Dは、凹部5aのサイズの制限により、1円棒金6Aおよび5円棒金6Dを保持することができる。そして、遮光センサ7Aの光路Paが、1円棒金6Aおよび5円棒金6Dの双方によって遮光される位置に設定される。一方、遮光センサ7Bの光路Pbは、1円棒金6Aのみによって遮光される位置に設定される。具体的に、光路Pbは、穴あき硬貨を重ねた穴あき棒金としての5円棒金6Dの穴6a内に設定される。すなわち、5円棒金保持部5Dに5円棒金6Dが保持されたとき、遮光センサ7Bの発光部7aから照射された光は、穴6a内を通過して受光部7bで受光される。したがって、遮光センサ7Bは、5円棒金6Dを検出することができない。このような検出状態は、図15のベン図として表現することができる。ここで、集合Uは、全ての棒金6の集合、集合Aは、遮光センサ7Aによって検出される棒金6の集合、集合Bは、遮光センサ7Bによって検出される棒金6の集合である。図15に示すように、5円棒金保持部5Dについて、適否判別部12cは、遮光センサ7Aによって検出され遮光センサ7Bによって検出されなかった棒金6を、5円棒金6Dと判別することができる。
【0027】
図10に示すように、50円棒金保持部5Eは、凹部5aのサイズの制限により、1円棒金6Aおよび50円棒金Eを保持することができる。そして、遮光センサ7Aの光路Paが、1円棒金6Aおよび50円棒金6Eの双方によって遮光される位置に設定される。一方、遮光センサ7Bの光路Pbは、1円棒金6Aのみによって遮光される位置に設定される。具体的に、光路Pbは、穴あき硬貨を重ねた穴あき棒金としての50円棒金6Eの穴6a内に設定される。すなわち、50円棒金保持部5Eに50円棒金6Eが保持されたとき、遮光センサ7Bの発光部7aから照射された光は、穴6a内を通過して受光部7bで受光される。したがって、遮光センサ7Bは、50円棒金6Eを検出することができない。このような検出状態は、図16のベン図として表現することができる。ここで、集合Uは、全ての棒金6の集合、集合Aは、遮光センサ7Aによって検出される棒金6の集合、集合Bは、遮光センサ7Bによって検出される棒金6の集合である。図16に示すように、50円棒金保持部5Eについて、適否判別部12cは、遮光センサ7Aによって検出され遮光センサ7Bによって検出されなかった棒金6を、50円棒金6Eと判別することができる。
【0028】
図11に示すように、500円棒金保持部5Fは、全ての棒金6を保持することができる。そして、遮光センサ7Aの光路Paが、500円棒金6Fのみによって遮光される位置に設定される。具体的に、光路Paは、500円棒金6Fの外周の内側でありかつ1円棒金6A、10円棒金6B、100円棒金6C、5円棒金6D、および50円棒金6Eの外周の外側である位置に設定される。一方、遮光センサ7Bの光路Pbは、全ての棒金6によって遮光される位置に設定される。このような検出状態は、図17のベン図として表現することができる。ここで、集合Uは、全ての棒金6の集合、集合Aは、遮光センサ7Aによって検出される棒金6の集合、集合Bは、遮光センサ7Bによって検出される棒金6の集合である。図17に示すように、500円棒金保持部5Fについて、適否判別部12cは、遮光センサ7Aによって検出されかつ遮光センサ7Bによって検出された棒金6を、500円棒金6Fと判別することができる。
【0029】
また、図6〜11に示すように、棒金保持部5には、棒金6の側面6c(図2参照)に接触することにより棒金6の直径に応じて棒金保持部5内での棒金6の保持位置を調整する位置調整部として、傾斜壁部5dが設けられている。かかる傾斜壁部5dを設けることで、棒金保持部5での複数種類の棒金6の保持位置の差を拡大することができるので、遮光センサ7A,7Bの光路Pa,Pbの設定を行いやすくなるとともに、遮光センサ7A,7Bによる検出精度を高めやすくなる。
【0030】
以上のように、本実施形態では、適正な棒金6に対する複数の遮光センサ7A,7Bの検出結果と、不適正な棒金6に対する複数の遮光センサ7A,7Bの検出結果とに差が生じるよう、それら複数の遮光センサ7A,7Bを配置することで、棒金保持部5に対する棒金6の適否を判別することができる。二つの遮光センサ7A,7Bのうちいずれか一方が第一の遮光センサ、他方が第二の遮光センサに相当する。
【0031】
そして、図6〜17に示した各棒金保持部5での遮光センサ7A,7B(の光路Pa,Pb)の設定では、適否判別部12cは、図18に示すテーブル13を参照して、遮光センサ7A,7Bの検出結果に基づく棒金6の適否判別をより迅速にかつより確実に行うことができる。すなわち、1円棒金保持部5Aについて、適否判別部12cは、遮光センサ7Aの検出結果がオフ(OFF、受光せず)であった場合に、適正な1円棒金6Aが保持されていると判別することができる。
【0032】
また、10円棒金保持部5B、100円棒金保持部5C、ならびに500円棒金保持部5Fについて、適否判別部12cは、遮光センサ7Aおよび遮光センサ7Bの検出結果がいずれもオフ(OFF、受光せず)であった場合に、それぞれ適正な棒金6が保持されていると判別することができる。また、適否判別部12cは、その適正な場合と遮光センサ7Aおよび遮光センサ7Bの検出結果がいずれもオン(ON、受光)であった場合とを除く結果が得られた場合、適正でない棒金6が収容されていると判別することができる。この場合、出力制御部12eは、LEDコントローラ11gを制御して、LED2bに、異常を示す表示出力(例えば赤色点灯等)を行わせることができる。
【0033】
また、5円棒金保持部5Dおよび50円棒金保持部5Eについて、適否判別部12cは、遮光センサ7Aの検出結果がオフ(OFF、受光せず)であり、かつ遮光センサ7Bの検出結果がオン(オン、受光)であった場合に、それぞれ適正な棒金6が保持されていると判別することができる。また、適否判別部12cは、その適正な場合と遮光センサ7Aおよび遮光センサ7Bの検出結果がいずれもオン(ON、受光)であった場合とを除く結果が得られた場合、適正でない棒金6が収容されていると判別することができる。この場合、出力制御部12eは、LEDコントローラ11gを制御して、LED2bに、異常を示す表示出力(例えば赤色点灯等)を行わせることができる。
【0034】
そして、本実施形態にかかる棒金保持装置1は、適否判別部12cによる適否の判別結果を、判別したタイミングとは異なるタイミング(すなわち適否判別後のしかるべきタイミング)で、表示出力することができる。この場合、例えば、CPU12は、判別結果リードライト部12dとして動作し、適否判別部12cによる判別結果を、NVRAM11c等の不揮発性の記憶部に書き込む。そして、CPU12は、その後、オペレータ(ユーザ)の操作入力により出力指示スイッチ2cから指示信号を受け取った場合に、不揮発性の記憶部に書き込んだ判別結果を読み出し、当該判別結果にしたがってLEDコントローラ11gを制御して、LED2bに異常出力を行わせることができる。例えば、棒金保持装置1が、LED2bとして赤色LEDおよび緑色LEDを有する場合、出力制御部12eは、全ての棒金保持部5に対する適否判別結果が適正あるいは不保持であった場合には緑色LEDを発光させ、棒金保持部5のうち一つでも適否判別結果が不適正であった場合には赤色LEDを発光させる。
【0035】
適否判別結果は、棒金保持部5毎に表示出力してもよい。この場合、例えば、ドロワ3あるいはそのトレイ4は、棒金保持部5に対応する位置に、出力部としてのLED(図示せず)を有することができる。そして、出力制御部12eは、ドロワ3が引き出された状態で、適正な棒金6の保持と判別された棒金保持部5に対応するLEDとしては緑色LEDを発光させ、不適正な棒金6の保持と判別された棒金保持部5に対応するLEDとしては赤色LEDを発光させることができる。
【0036】
また、棒金6の棒金保持部5に対する適否判別は、所定のタイミングで自動的に実行することが可能である。例えば、開閉センサ2dによってドロワ3の収納状態(閉状態)が検出された場合に、CPU12は、実施制御部12aとして動作し、遮光センサ制御部12bおよび適否判別部12cを制御して、遮光センサ7A,7Bによる検出結果の取得、ならびに当該検出結果に基づく棒金6の適否判別を実行することができる。さらに、CPU12は、出力制御部12eとしても動作し、適否判別の結果を、出力部としてのLED2bに出力させることができる。
【0037】
以上、説明したように、本実施形態にかかる棒金保持装置1は、図13,14に示すように、10円棒金保持部5Bおよび100円棒金保持部5Cに対応して、棒金保持部5B,5Cに保持され得る棒金6のうち適正な棒金6B,6Cならびに当該適正な棒金6B,6C以外の一部の棒金6を検出する遮光センサ7Aと、棒金保持部5B,5Cに保持され得る棒金6のうち遮光センサ7Aによって検出された一部の棒金6以外の全ての棒金6を検出する遮光センサ7Bと、それら遮光センサ7A,7Bの検出結果に基づいて棒金保持部5B,5Cに不適正な棒金6A,6D,6Eが保持されたと判別された場合に出力部としてのLED2bに異常出力を行わせる出力制御部12eと、を備えた。したがって、二つの遮光センサ7A,7Bを設けた比較的簡素な構成の棒金保持装置1によって、棒金6の適否を判別することができる。
【0038】
また、本実施形態にかかる棒金保持装置1は、図15,16に示すように、5円棒金保持部5Dおよび50円棒金保持部5Eに対応して、棒金保持部5D,5Eに保持され得る全ての棒金6を検出する遮光センサ7Aと、棒金保持部5D,5Eに保持され得る棒金6のうち適正な棒金6D,6E以外の全ての棒金6を検出する遮光センサ7Bと、それら遮光センサ7A,7Bの検出結果に基づいて棒金保持部5D,5Eに不適正な棒金6Aが保持されたと判別された場合に出力部としてのLED2bに異常出力を行わせる出力制御部12eと、を備えた。したがって、二つの遮光センサ7A,7Bを設けた比較的簡素な構成の棒金保持装置1によって、棒金6の適否を判別することができる。
【0039】
また、本実施形態にかかる棒金保持装置1は、図17に示すように、500円棒金保持部5Fに対応して、棒金保持部5Fに保持され得る棒金6のうち適正な棒金6Fのみを検出する遮光センサ7Aと、棒金保持部5Fに保持され得る全ての棒金6を検出する遮光センサ7Bと、それら遮光センサ7A,7Bの検出結果に基づいて棒金保持部5Fに不適正な棒金6A〜6Eが保持されたと判別された場合に出力部としてのLED2bに異常出力を行わせる出力制御部12eと、を備えた。したがって、二つの遮光センサ7A,7Bを設けた比較的簡素な構成の棒金保持装置1によって、棒金6の適否を判別することができる。
【0040】
また、本実施形態にかかる棒金保持装置1は、棒金保持部5に、棒金6の側面に接触することにより棒金6の直径に応じて棒金保持部5内での棒金6の保持位置を調整する位置調整部として、傾斜壁部5dが設けられた。したがって、傾斜壁部5dを設けた分、棒金保持部5内での複数種類の棒金6の保持位置の差を拡大することができるので、遮光センサ7A,7Bの光路Pa,Pbの設定を行いやすくなるとともに、遮光センサ7A,7Bによる検出精度を高めやすくなる。
【0041】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。例えば、図19,23によって示す第1変形例にかかる5円棒金保持部5Dでは、遮光センサ7Aが5円棒金保持部5Dに保持されうる棒金6のうち適正な棒金6としての5円棒金6Dのみを検出し、遮光センサ7Bが5円棒金保持部5Dに保持されうる棒金6のうち適正な棒金6D以外の全ての棒金6Aを検出する。
【0042】
また、図20,24によって示す第2変形例にかかる5円棒金保持部5Dでは、遮光センサ7Aが5円棒金保持部5Dに保持されうる棒金6のうち適正な棒金としての5円棒金6Dのみを検出し、遮光センサ7Bが5円棒金保持部5Dに保持されうる全ての棒金6A,6Dを検出する。
【0043】
また、図21,25によって示す第3変形例にかかる500円棒金保持部5Fでは、遮光センサ7Aが500円棒金保持部5Fに保持されうる棒金6のうち適正な棒金6としての500円棒金6Fのみを検出し、遮光センサ7Bが500円棒金保持部5Fに保持される棒金6のうち適正な棒金6F以外の全ての棒金6A〜6Eを検出する。
【0044】
また、図22,26によって示す第4変形例にかかる10円棒金保持部5Bでは、遮光センサ7Aが10円棒金保持部5Bに保持されうる棒金6のうち適正な棒金6としての10円棒金6Bならびに当該適正な10円棒金6B以外の一部の棒金6としての5円棒金6Dを検出し、遮光センサ7Bが10円棒金保持部5Bに保持されうる棒金6のうち適正な10円棒金6B以外の全ての棒金6としての1円棒金6Aおよび5円棒金6Dを検出する。
【0045】
上記第1〜第4変形例でも、二つの遮光センサ7A,7Bを設けた比較的簡素な構成の棒金保持装置1によって、棒金6の適否を判別することができる。なお、第1〜第4変形例の適否判別部12cは、図27に示すテーブル13を参照して、遮光センサ7A,7Bの検出結果に基づく棒金6の適否判別をより迅速にかつより確実に行うことができる。なお、第1変形例にかかる5円棒金保持部5Dについては、適否判別部12cは、テーブル13の5円(1)を参照し、第2変形例にかかる5円棒金保持部5Dについては、適否判別部12cは、テーブル13の5円(2)を参照し、第3変形例にかかる500円棒金保持部5Fについては、適否判別部12cは、テーブル13の500円(3)を参照し、第4変形例にかかる10円棒金保持部5Bについては、適否判別部12cは、テーブル13の10円(4)を参照する。
【0046】
また、所定の出力部は、LED以外として実施することができる。例えば、出力部は、LCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイやランプ等の表示出力部として実施することができるし、ブザーやスピーカ等の音声出力部として実施することができる。また、出力制御部が、判別結果が正常な場合に、所定の出力部に出力を行うように制御することもできる。
【0047】
また、位置調整部は、段差状に形成することができる。また、傾斜壁部あるいは段差状の壁部等として構成された位置調整部を、棒金保持部に形成される収容凹部の両側の側壁に設けてもよい。
【0048】
また、筐体や、棒金保持部、棒金収容部、位置調整部、ドロワ、トレイ、傾斜壁部、基板等のスペック(構造、形状、大きさ、数、配置、材質等)も、適宜に変更して実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
以上のように、本発明は、遮光センサを用いて棒金保持部における棒金の適否を判別する棒金保持装置に適している。
【符号の説明】
【0050】
1 棒金保持装置、
5,5A〜5F 棒金保持部
5d 傾斜壁部(位置調整部)
6,6A〜6F 棒金
7A 遮光センサ(第一または第二の遮光センサ)
7B 遮光センサ(第二または第一の遮光センサ)
7a 発光部
7b 受光部
12c 適否判別部
12e 出力制御部
Pa,Pb 光路(光)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0051】
【特許文献1】特開2007−233920
【技術分野】
【0001】
本発明は、棒金保持装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ロータリエンコーダや光学センサの出力に基づいて、棒金収納部での棒金の有無や種類を検出する棒金収納装置が知られている(例えば特許文献1)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の棒金収納装置は、ロータリエンコーダや光学センサを有するなど、複雑な構成であったため、製造コストが増大しやすいという問題があった。
【0004】
そこで、本発明は、棒金の適否を判別することが可能なより簡素な構成の棒金保持装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明にかかる棒金保持装置にあっては、同一種類の硬貨を所定枚数積み重ねて一体化した棒金を保持する棒金保持部と、発光部と当該発光部からの光を受光する受光部とを有し、前記発光部から前記受光部への光が前記棒金保持部に保持された棒金によって遮られることにより前記棒金保持部に棒金があることを検出する遮光センサとしての、前記棒金保持部に保持され得る棒金のうち適正な棒金ならびに当該適正な棒金以外の一部の棒金を検出する第一の遮光センサと、前記遮光センサとしての、前記棒金保持部に保持され得る棒金のうち前記一部の棒金以外の全ての棒金を検出する第二の遮光センサと、所定の出力部に、前記棒金保持部に保持された前記棒金についての前記第一および第二の遮光センサの検出結果に基づく適否判別結果に対応する出力を行わせる出力制御部と、を備えたことを特徴の一つとする。
【発明の効果】
【0006】
本発明にかかる棒金保持装置によれば、より簡素な構成で棒金の適否を判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、本発明の一実施形態にかかる棒金保持装置の外観を示す斜視図である。
【図2】図2は、棒金保持装置に含まれるトレイの斜視図である。
【図3】図3は、トレイに設置される基板の斜視図である。
【図4】図4は、棒金保持装置の制御回路の概略構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、棒金保持装置のCPUのブロック図である。
【図6】図6は、1円棒金を保持する棒金保持部の断面図である。
【図7】図7は、10円棒金を保持する棒金保持部の断面図である。
【図8】図8は、100円棒金を保持する棒金保持部の断面図である。
【図9】図9は、5円棒金を保持する棒金保持部の断面図である。
【図10】図10は、50円棒金を保持する棒金保持部の断面図である。
【図11】図11は、500円棒金を保持する棒金保持部の断面図である。
【図12】図12は、1円棒金の棒金保持部における遮光センサによる棒金の適否判別の概念を示すベン図である。
【図13】図13は、10円棒金の棒金保持部における二つの遮光センサによる棒金の適否判別の概念を示すベン図である。
【図14】図14は、100円棒金の棒金保持部における二つの遮光センサによる棒金の適否判別の概念を示すベン図である。
【図15】図15は、5円棒金の棒金保持部における二つの遮光センサによる棒金の適否判別の概念を示すベン図である。
【図16】図16は、50円棒金の棒金保持部における二つの遮光センサによる棒金の適否判別の概念を示すベン図である。
【図17】図17は、500円棒金の棒金保持部における二つの遮光センサによる棒金の適否判別の概念を示すベン図である。
【図18】図18は、二つの遮光センサによる検出結果と適否判別との対応関係を示す表である。
【図19】図19は、第1変形例にかかる5円棒金を保持する棒金保持部の断面図である。
【図20】図20は、第2変形例にかかる5円棒金を保持する棒金保持部の断面図である。
【図21】図21は、第3変形例にかかる500円棒金を保持する棒金保持部の断面図である。
【図22】図22は、第4変形例にかかる10円棒金を保持する棒金保持部の断面図である。
【図23】図23は、第1変形例にかかる5円棒金の棒金保持部における二つの遮光センサによる棒金の適否判別の概念を示すベン図である。
【図24】図24は、第2変形例にかかる5円棒金の棒金保持部における二つの遮光センサによる棒金の適否判別の概念を示すベン図である。
【図25】図25は、第3変形例にかかる500円棒金の棒金保持部における二つの遮光センサによる棒金の適否判別の概念を示すベン図である。
【図26】図26は、第4変形例にかかる10円棒金の棒金保持部における二つの遮光センサによる棒金の適否判別の概念を示すベン図である。
【図27】図27は、第1〜第4変形例にかかる二つの遮光センサによる検出結果と適否判別との対応関係を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態にかかる棒金保持装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0009】
図1に示すように、棒金保持装置1は、比較的高さが低い扁平な直方体の箱状に形成されている。棒金保持装置1は、筐体2と、筐体2に前後方向(破線矢印方向)にスライド可能に支持されて前方側へ引き出されるドロワ3と、を備えている。
【0010】
ドロワ3の前面3aには、ドロワ3の開操作を指示するスイッチ3bが設けられている。一例としては、オペレータ(ユーザ)のスイッチ3bの操作による電気的な開閉指示信号により、CPU12(図4参照)が、電気的に動作するロック解除アクチュエータ(図示せず)に対して指示信号を送り、このロック解除アクチュエータが、筐体2とドロワ3とのロック(図示せず)を解除する。ドロワ3は、コイルスプリング等の付勢機構によって前方側へ付勢されており、ロック解除アクチュエータによってロックが解除されると、前方へ比較的遅い速度で飛び出す。
【0011】
また、筐体2の前面2aには、棒金の適否を示す表示出力を行う表示出力部としてのLED(Light Emitting Diode)2bと、LED2bに表示出力を行わせる出力指示スイッチ2cと、が設けられている。一例として、出力指示スイッチ2cは、押しボタンとして構成することができる。そして、オペレータ(ユーザ)の出力指示スイッチ2cの押圧操作による電気的な出力指示信号により、CPU12(図4参照)がLED2bを制御し、LED2bが状況に応じて発光する。このとき、色の異なる複数のLED2bを装備し、状況に応じて異なる色で発色する構成とすることが可能である。
【0012】
ドロワ3は、図2に示すトレイ4を有している。トレイ4は、ドロワ3の本体部(図示せず)に取り付けられている。トレイ4は、複数の棒金保持部5を有している。棒金保持部5は、全て、相互に平行な姿勢で配置されている。
【0013】
棒金6は、同一種類の硬貨を所定枚数積み重ねて一体化したものである。棒金6は、硬貨の種類によって、断面形状の大きさや、長さが異なっている。トレイ4は、各硬貨の棒金6に対応する棒金保持部5を有している。本実施形態にかかるトレイ4は、1円棒金6A(図6等参照)を保持する1円棒金保持部5A、10円棒金6B(図7等参照)を保持する10円棒金保持部5B、100円棒金6C(図8等参照)を保持する100円棒金保持部5C、5円棒金6D(図9等参照)を保持する5円棒金保持部5D、50円棒金6E(図10等参照)を保持する50円棒金保持部5E、および500円棒金6F(図11等参照)を保持する500円棒金保持部5Fを有している。各棒金保持部5の配置や数は、適宜に変更して実施することが可能である。
【0014】
棒金保持部5は、本実施形態では、トレイ4の天壁4aの一部として構成されている。各棒金保持部5では、天壁4aが下方に凹設されて、棒金6を収容する凹部5aが形成されている。ここで、本実施形態では、凹部5aの長さならびに開口幅が適切に設定されているため、各凹部5aには、適正な棒金6よりサイズ(長さおよび直径)の大きい棒金6を収容することができない。このような構成により、オペレータ(ユーザ)が凹部5aに不適正な棒金6を収容する(すなわち誤収納)のを抑制することができる上、後述する棒金保持部5に対する棒金6の適否判別をより容易に行うことができる。
【0015】
棒金保持部5には、それぞれ、少なくとも一つの遮光センサ7A,7B(図4参照)が設けられている。遮光センサ7A,7Bは、それぞれ発光部7aおよび受光部7b(図3参照)を有している。発光部7aは、棒金保持部5に保持された棒金6の長手方向(硬貨の積層方向、図2のY方向)に沿って光(例えば赤外光等)を照射する。受光部7bは、対応する発光部7aからの光を受光する。棒金保持部5に保持された(すなわち凹部5aに収容された)棒金6によって発光部7aからの光が遮られると、受光部7bは受光できず、棒金6が無いときには、発光部7aからの光を受光できる。すなわち、受光部7bによる受光の有無により、棒金保持部5に棒金6が保持されているか否か、すなわち、棒金収容部としての凹部5aに棒金6が収容されているか否かを検出することができる。
【0016】
本実施形態では、1円棒金保持部5Aには、遮光センサ7Aが一つだけ設けられるが、他の棒金保持部5には、それぞれ二つの遮光センサ7A,7Bが設けられている。また、遮光センサ7A,7Bが、それぞれ発光部7aおよび受光部7bを有している。このため、一つのトレイ4について、発光部7aおよび受光部7bが多数設けられることになる。そこで、これらの取り付けをより容易に行うため、本実施形態では、図3に示すように、トレイ4が、複数の発光部7aを実装した基板8と複数の受光部7bを実装した基板9とを有している。
【0017】
図2に示すように、本実施形態では、複数の棒金保持部5を横方向(X方向)に並べた行10が、縦方向(Y方向)に2段、配置されている。図3に示すように、基板8,9は、複数の棒金保持部5の各行10に対応して配置されている。すなわち、棒金保持部5の各行10の長手方向(Y方向)の一方側に、当該長手方向と垂直でありかつ幅方向(X方向)に沿う姿勢で、基板8が配置され、他方側に、基板8と平行な姿勢で、基板9が配置されている。基板8,9は、トレイ4に、ねじ等の固定具によって取り付けられている。基板8,9には、固定用あるいは位置決め用の穴8a,9aや突起8b等が設けられている。また、棒金収容部としての凹部5aの長手方向(Y方向)の端壁5bには、発光部7aから照射された光を通す貫通孔5cが形成されている。上記構成で、基板8に実装された全ての発光部7aは、図3に示すように、棒金保持部5に保持された棒金6の長手方向(Y方向)に沿う光路Pで光を照射し、基板9に実装された各発光部7aに対応する受光部7bが受光する。
【0018】
棒金保持装置1は、筐体2の内部に、図4に示すような制御回路11を有している。制御回路11は、CPU(Central Processing Unit)12や、ROM(Read Only Memory)11a、RAM(Random Access Memory)11b、NVRAM(Non-Volatile RAM)11c、コントローラ11d、発光部コントローラ11e、受光部コントローラ11f、LEDコントローラ11g等を有している。そして、これら各構成要素は、アドレスバス、データバス等のバスライン11hを介して相互に接続されている。
【0019】
CPU12は、ROM11a等に記憶されたコンピュータ読み取り可能な各種プログラムを実行することにより、各種制御を実行する。ROM11aは、CPU12が実行する各種データや、各種プログラム等を記憶する。RAM11bは、CPU12が各種プログラムを実行する際に一時的にデータやプログラムを記憶する。NVRAM11cには、演算結果等の情報を示すデータが格納される。
【0020】
本実施形態では、CPU12が実行するプログラムに、遮光センサ7A,7Bによる検出の実施ならびにその検出結果に基づく棒金6の適否判別処理の実施を決定するモジュール、遮光センサ7A,7Bの発光部7aの発光を制御するモジュール、棒金保持部5に保持された棒金6の適否を判別するモジュール、判別結果を記憶部(例えばNVRAM11c等)から読み出したり当該記憶部に書き込んだりするモジュール、棒金保持部5に保持された棒金6が不適正と判別された場合に異常出力の制御を行うモジュール等が含まれている。よって、本実施形態では、図5に示すように、このプログラムにしたがって動作するCPU12が、実施制御部12aや、遮光センサ制御部12b、適否判別部12c、判別結果リードライト(RW)部12d、出力制御部12e等として機能する。
【0021】
また、コントローラ11dは、出力指示スイッチ2cの操作入力に基づいて、出力指示信号をCPU12に向けて送る。また、棒金保持装置1には、筐体2に対するドロワ3の開閉状態(筐体2に対する引出状態および収納状態のうち少なくとも一方)を検出する開閉センサ2dを設けることができる。その場合、コントローラ11dは、開閉センサ2dによるドロワ3の閉状態(筐体2への収納状態)を検出し、閉状態であることを示す信号をCPU12へ送る。また、発光部コントローラ11eは、CPU12からの指令により、発光部7aの発光を制御する。また、受光部コントローラ11fは、受光部7bでの受光結果を示す検出信号をCPU12に向けて送る。また、LEDコントローラ11gは、CPU12からの指令により、LED2bの発光を制御する。
【0022】
ここで、図6〜18を参照して、各棒金保持部5での棒金6の適否判別について説明する。以下の説明では、1円棒金6A、10円棒金6B、100円棒金6C、5円棒金6D(穴あき)、50円棒金6E(穴あき)、および500円棒金6Fの6種類の棒金のそれぞれに対応する棒金保持部5A〜5Fについて、例示する。
【0023】
図6に示すように、1円棒金保持部5Aは、凹部5aのサイズの制限により、1円棒金6Aのみを保持することができる。このため、1円棒金6Aが保持される位置に遮光センサ7Aの光路Paを設定することで、1円棒金6Aの有無を判別することができる。1円棒金保持部5Aでの検出状態は、図12のベン図として表現することができる。すなわち、集合Uは、全ての棒金6の集合、集合Aは、遮光センサ7Aによって検出される棒金6の集合である。図12に示すように、1円棒金保持部5Aでは、遮光センサ7Aが1円棒金6Aのみを検出するため、適否判別部12c(図5)は、遮光センサ7Aで検出された棒金6を、1円棒金6と判別することができる。
【0024】
図7に示すように、10円棒金保持部5Bは、凹部5aのサイズの制限により、1円棒金6A、10円棒金6B、および5円棒金6Dを保持することができる。そして、遮光センサ7Aの光路Paが、10円棒金6Bおよび5円棒金6Dのみによって遮光される位置に設定される。具体的に、光路Paは、1円棒金6Aの外周の外側でありかつ5円棒金6Dの外周の内側である位置に設定される。一方、遮光センサ7Bの光路Pbは、1円棒金6Aおよび10円棒金6Bのみによって遮光される位置に設定される。具体的に、光路Pbは、穴あき硬貨を重ねた穴あき棒金としての5円棒金6Dの穴6a内に設定される。すなわち、10円棒金保持部5Bに5円棒金6Dが保持されたとき、遮光センサ7Bの発光部7aから照射された光は、穴6a内を通過して受光部7bで受光される。したがって、遮光センサ7Bは、5円棒金6Dを検出することができない。このような検出状態は、図13のベン図として表現することができる。ここで、集合Uは、全ての棒金6の集合、集合Aは、遮光センサ7Aによって検出される棒金6の集合、集合Bは、遮光センサ7Bによって検出される棒金6の集合である。図13に示すように、10円棒金保持部5Bについて、適否判別部12cは、遮光センサ7Aおよび遮光センサ7Bの双方によって検出された棒金6を、10円棒金6Bと判別することができる。
【0025】
図8に示すように、100円棒金保持部5Cは、凹部5aのサイズの制限により、1円棒金6A、100円棒金6C、5円棒金6D、および50円棒金6Eを保持することができる。そして、遮光センサ7Aの光路Paが、100円棒金6C、5円棒金6D、および50円棒金6Eのみによって遮光される位置に設定される。具体的に、光路Paは、1円棒金6Aの外周の外側でありかつ5円棒金6D、50円棒金6E、および100円棒金6C外周の内側である位置に設定される。一方、遮光センサ7Bの光路Pbは、1円棒金6Aおよび100円棒金6Cのみによって遮光される位置に設定される。具体的に、光路Pbは、穴あき硬貨を重ねた穴あき棒金としての5円棒金6Dならびに50円棒金6Eの穴6a,6b内に設定される。すなわち、10円棒金保持部5Bに5円棒金6Dまたは50円棒金6Eが保持されたとき、遮光センサ7Bの発光部7aから照射された光は、穴6a,6b内を通過して受光部7bで受光される。したがって、遮光センサ7Bは、5円棒金6Dおよび50円棒金6Eを検出することができない。このような検出状態は、図14のベン図として表現することができる。ここで、集合Uは、全ての棒金6の集合、集合Aは、遮光センサ7Aによって検出される棒金6の集合、集合Bは、遮光センサ7Bによって検出される棒金6の集合である。図14に示すように、100円棒金保持部5Cについて、適否判別部12cは、遮光センサ7Aおよび遮光センサ7Bの双方に検出された棒金6を、100円棒金6Cと判別することができる。
【0026】
図9に示すように、5円棒金保持部5Dは、凹部5aのサイズの制限により、1円棒金6Aおよび5円棒金6Dを保持することができる。そして、遮光センサ7Aの光路Paが、1円棒金6Aおよび5円棒金6Dの双方によって遮光される位置に設定される。一方、遮光センサ7Bの光路Pbは、1円棒金6Aのみによって遮光される位置に設定される。具体的に、光路Pbは、穴あき硬貨を重ねた穴あき棒金としての5円棒金6Dの穴6a内に設定される。すなわち、5円棒金保持部5Dに5円棒金6Dが保持されたとき、遮光センサ7Bの発光部7aから照射された光は、穴6a内を通過して受光部7bで受光される。したがって、遮光センサ7Bは、5円棒金6Dを検出することができない。このような検出状態は、図15のベン図として表現することができる。ここで、集合Uは、全ての棒金6の集合、集合Aは、遮光センサ7Aによって検出される棒金6の集合、集合Bは、遮光センサ7Bによって検出される棒金6の集合である。図15に示すように、5円棒金保持部5Dについて、適否判別部12cは、遮光センサ7Aによって検出され遮光センサ7Bによって検出されなかった棒金6を、5円棒金6Dと判別することができる。
【0027】
図10に示すように、50円棒金保持部5Eは、凹部5aのサイズの制限により、1円棒金6Aおよび50円棒金Eを保持することができる。そして、遮光センサ7Aの光路Paが、1円棒金6Aおよび50円棒金6Eの双方によって遮光される位置に設定される。一方、遮光センサ7Bの光路Pbは、1円棒金6Aのみによって遮光される位置に設定される。具体的に、光路Pbは、穴あき硬貨を重ねた穴あき棒金としての50円棒金6Eの穴6a内に設定される。すなわち、50円棒金保持部5Eに50円棒金6Eが保持されたとき、遮光センサ7Bの発光部7aから照射された光は、穴6a内を通過して受光部7bで受光される。したがって、遮光センサ7Bは、50円棒金6Eを検出することができない。このような検出状態は、図16のベン図として表現することができる。ここで、集合Uは、全ての棒金6の集合、集合Aは、遮光センサ7Aによって検出される棒金6の集合、集合Bは、遮光センサ7Bによって検出される棒金6の集合である。図16に示すように、50円棒金保持部5Eについて、適否判別部12cは、遮光センサ7Aによって検出され遮光センサ7Bによって検出されなかった棒金6を、50円棒金6Eと判別することができる。
【0028】
図11に示すように、500円棒金保持部5Fは、全ての棒金6を保持することができる。そして、遮光センサ7Aの光路Paが、500円棒金6Fのみによって遮光される位置に設定される。具体的に、光路Paは、500円棒金6Fの外周の内側でありかつ1円棒金6A、10円棒金6B、100円棒金6C、5円棒金6D、および50円棒金6Eの外周の外側である位置に設定される。一方、遮光センサ7Bの光路Pbは、全ての棒金6によって遮光される位置に設定される。このような検出状態は、図17のベン図として表現することができる。ここで、集合Uは、全ての棒金6の集合、集合Aは、遮光センサ7Aによって検出される棒金6の集合、集合Bは、遮光センサ7Bによって検出される棒金6の集合である。図17に示すように、500円棒金保持部5Fについて、適否判別部12cは、遮光センサ7Aによって検出されかつ遮光センサ7Bによって検出された棒金6を、500円棒金6Fと判別することができる。
【0029】
また、図6〜11に示すように、棒金保持部5には、棒金6の側面6c(図2参照)に接触することにより棒金6の直径に応じて棒金保持部5内での棒金6の保持位置を調整する位置調整部として、傾斜壁部5dが設けられている。かかる傾斜壁部5dを設けることで、棒金保持部5での複数種類の棒金6の保持位置の差を拡大することができるので、遮光センサ7A,7Bの光路Pa,Pbの設定を行いやすくなるとともに、遮光センサ7A,7Bによる検出精度を高めやすくなる。
【0030】
以上のように、本実施形態では、適正な棒金6に対する複数の遮光センサ7A,7Bの検出結果と、不適正な棒金6に対する複数の遮光センサ7A,7Bの検出結果とに差が生じるよう、それら複数の遮光センサ7A,7Bを配置することで、棒金保持部5に対する棒金6の適否を判別することができる。二つの遮光センサ7A,7Bのうちいずれか一方が第一の遮光センサ、他方が第二の遮光センサに相当する。
【0031】
そして、図6〜17に示した各棒金保持部5での遮光センサ7A,7B(の光路Pa,Pb)の設定では、適否判別部12cは、図18に示すテーブル13を参照して、遮光センサ7A,7Bの検出結果に基づく棒金6の適否判別をより迅速にかつより確実に行うことができる。すなわち、1円棒金保持部5Aについて、適否判別部12cは、遮光センサ7Aの検出結果がオフ(OFF、受光せず)であった場合に、適正な1円棒金6Aが保持されていると判別することができる。
【0032】
また、10円棒金保持部5B、100円棒金保持部5C、ならびに500円棒金保持部5Fについて、適否判別部12cは、遮光センサ7Aおよび遮光センサ7Bの検出結果がいずれもオフ(OFF、受光せず)であった場合に、それぞれ適正な棒金6が保持されていると判別することができる。また、適否判別部12cは、その適正な場合と遮光センサ7Aおよび遮光センサ7Bの検出結果がいずれもオン(ON、受光)であった場合とを除く結果が得られた場合、適正でない棒金6が収容されていると判別することができる。この場合、出力制御部12eは、LEDコントローラ11gを制御して、LED2bに、異常を示す表示出力(例えば赤色点灯等)を行わせることができる。
【0033】
また、5円棒金保持部5Dおよび50円棒金保持部5Eについて、適否判別部12cは、遮光センサ7Aの検出結果がオフ(OFF、受光せず)であり、かつ遮光センサ7Bの検出結果がオン(オン、受光)であった場合に、それぞれ適正な棒金6が保持されていると判別することができる。また、適否判別部12cは、その適正な場合と遮光センサ7Aおよび遮光センサ7Bの検出結果がいずれもオン(ON、受光)であった場合とを除く結果が得られた場合、適正でない棒金6が収容されていると判別することができる。この場合、出力制御部12eは、LEDコントローラ11gを制御して、LED2bに、異常を示す表示出力(例えば赤色点灯等)を行わせることができる。
【0034】
そして、本実施形態にかかる棒金保持装置1は、適否判別部12cによる適否の判別結果を、判別したタイミングとは異なるタイミング(すなわち適否判別後のしかるべきタイミング)で、表示出力することができる。この場合、例えば、CPU12は、判別結果リードライト部12dとして動作し、適否判別部12cによる判別結果を、NVRAM11c等の不揮発性の記憶部に書き込む。そして、CPU12は、その後、オペレータ(ユーザ)の操作入力により出力指示スイッチ2cから指示信号を受け取った場合に、不揮発性の記憶部に書き込んだ判別結果を読み出し、当該判別結果にしたがってLEDコントローラ11gを制御して、LED2bに異常出力を行わせることができる。例えば、棒金保持装置1が、LED2bとして赤色LEDおよび緑色LEDを有する場合、出力制御部12eは、全ての棒金保持部5に対する適否判別結果が適正あるいは不保持であった場合には緑色LEDを発光させ、棒金保持部5のうち一つでも適否判別結果が不適正であった場合には赤色LEDを発光させる。
【0035】
適否判別結果は、棒金保持部5毎に表示出力してもよい。この場合、例えば、ドロワ3あるいはそのトレイ4は、棒金保持部5に対応する位置に、出力部としてのLED(図示せず)を有することができる。そして、出力制御部12eは、ドロワ3が引き出された状態で、適正な棒金6の保持と判別された棒金保持部5に対応するLEDとしては緑色LEDを発光させ、不適正な棒金6の保持と判別された棒金保持部5に対応するLEDとしては赤色LEDを発光させることができる。
【0036】
また、棒金6の棒金保持部5に対する適否判別は、所定のタイミングで自動的に実行することが可能である。例えば、開閉センサ2dによってドロワ3の収納状態(閉状態)が検出された場合に、CPU12は、実施制御部12aとして動作し、遮光センサ制御部12bおよび適否判別部12cを制御して、遮光センサ7A,7Bによる検出結果の取得、ならびに当該検出結果に基づく棒金6の適否判別を実行することができる。さらに、CPU12は、出力制御部12eとしても動作し、適否判別の結果を、出力部としてのLED2bに出力させることができる。
【0037】
以上、説明したように、本実施形態にかかる棒金保持装置1は、図13,14に示すように、10円棒金保持部5Bおよび100円棒金保持部5Cに対応して、棒金保持部5B,5Cに保持され得る棒金6のうち適正な棒金6B,6Cならびに当該適正な棒金6B,6C以外の一部の棒金6を検出する遮光センサ7Aと、棒金保持部5B,5Cに保持され得る棒金6のうち遮光センサ7Aによって検出された一部の棒金6以外の全ての棒金6を検出する遮光センサ7Bと、それら遮光センサ7A,7Bの検出結果に基づいて棒金保持部5B,5Cに不適正な棒金6A,6D,6Eが保持されたと判別された場合に出力部としてのLED2bに異常出力を行わせる出力制御部12eと、を備えた。したがって、二つの遮光センサ7A,7Bを設けた比較的簡素な構成の棒金保持装置1によって、棒金6の適否を判別することができる。
【0038】
また、本実施形態にかかる棒金保持装置1は、図15,16に示すように、5円棒金保持部5Dおよび50円棒金保持部5Eに対応して、棒金保持部5D,5Eに保持され得る全ての棒金6を検出する遮光センサ7Aと、棒金保持部5D,5Eに保持され得る棒金6のうち適正な棒金6D,6E以外の全ての棒金6を検出する遮光センサ7Bと、それら遮光センサ7A,7Bの検出結果に基づいて棒金保持部5D,5Eに不適正な棒金6Aが保持されたと判別された場合に出力部としてのLED2bに異常出力を行わせる出力制御部12eと、を備えた。したがって、二つの遮光センサ7A,7Bを設けた比較的簡素な構成の棒金保持装置1によって、棒金6の適否を判別することができる。
【0039】
また、本実施形態にかかる棒金保持装置1は、図17に示すように、500円棒金保持部5Fに対応して、棒金保持部5Fに保持され得る棒金6のうち適正な棒金6Fのみを検出する遮光センサ7Aと、棒金保持部5Fに保持され得る全ての棒金6を検出する遮光センサ7Bと、それら遮光センサ7A,7Bの検出結果に基づいて棒金保持部5Fに不適正な棒金6A〜6Eが保持されたと判別された場合に出力部としてのLED2bに異常出力を行わせる出力制御部12eと、を備えた。したがって、二つの遮光センサ7A,7Bを設けた比較的簡素な構成の棒金保持装置1によって、棒金6の適否を判別することができる。
【0040】
また、本実施形態にかかる棒金保持装置1は、棒金保持部5に、棒金6の側面に接触することにより棒金6の直径に応じて棒金保持部5内での棒金6の保持位置を調整する位置調整部として、傾斜壁部5dが設けられた。したがって、傾斜壁部5dを設けた分、棒金保持部5内での複数種類の棒金6の保持位置の差を拡大することができるので、遮光センサ7A,7Bの光路Pa,Pbの設定を行いやすくなるとともに、遮光センサ7A,7Bによる検出精度を高めやすくなる。
【0041】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。例えば、図19,23によって示す第1変形例にかかる5円棒金保持部5Dでは、遮光センサ7Aが5円棒金保持部5Dに保持されうる棒金6のうち適正な棒金6としての5円棒金6Dのみを検出し、遮光センサ7Bが5円棒金保持部5Dに保持されうる棒金6のうち適正な棒金6D以外の全ての棒金6Aを検出する。
【0042】
また、図20,24によって示す第2変形例にかかる5円棒金保持部5Dでは、遮光センサ7Aが5円棒金保持部5Dに保持されうる棒金6のうち適正な棒金としての5円棒金6Dのみを検出し、遮光センサ7Bが5円棒金保持部5Dに保持されうる全ての棒金6A,6Dを検出する。
【0043】
また、図21,25によって示す第3変形例にかかる500円棒金保持部5Fでは、遮光センサ7Aが500円棒金保持部5Fに保持されうる棒金6のうち適正な棒金6としての500円棒金6Fのみを検出し、遮光センサ7Bが500円棒金保持部5Fに保持される棒金6のうち適正な棒金6F以外の全ての棒金6A〜6Eを検出する。
【0044】
また、図22,26によって示す第4変形例にかかる10円棒金保持部5Bでは、遮光センサ7Aが10円棒金保持部5Bに保持されうる棒金6のうち適正な棒金6としての10円棒金6Bならびに当該適正な10円棒金6B以外の一部の棒金6としての5円棒金6Dを検出し、遮光センサ7Bが10円棒金保持部5Bに保持されうる棒金6のうち適正な10円棒金6B以外の全ての棒金6としての1円棒金6Aおよび5円棒金6Dを検出する。
【0045】
上記第1〜第4変形例でも、二つの遮光センサ7A,7Bを設けた比較的簡素な構成の棒金保持装置1によって、棒金6の適否を判別することができる。なお、第1〜第4変形例の適否判別部12cは、図27に示すテーブル13を参照して、遮光センサ7A,7Bの検出結果に基づく棒金6の適否判別をより迅速にかつより確実に行うことができる。なお、第1変形例にかかる5円棒金保持部5Dについては、適否判別部12cは、テーブル13の5円(1)を参照し、第2変形例にかかる5円棒金保持部5Dについては、適否判別部12cは、テーブル13の5円(2)を参照し、第3変形例にかかる500円棒金保持部5Fについては、適否判別部12cは、テーブル13の500円(3)を参照し、第4変形例にかかる10円棒金保持部5Bについては、適否判別部12cは、テーブル13の10円(4)を参照する。
【0046】
また、所定の出力部は、LED以外として実施することができる。例えば、出力部は、LCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイやランプ等の表示出力部として実施することができるし、ブザーやスピーカ等の音声出力部として実施することができる。また、出力制御部が、判別結果が正常な場合に、所定の出力部に出力を行うように制御することもできる。
【0047】
また、位置調整部は、段差状に形成することができる。また、傾斜壁部あるいは段差状の壁部等として構成された位置調整部を、棒金保持部に形成される収容凹部の両側の側壁に設けてもよい。
【0048】
また、筐体や、棒金保持部、棒金収容部、位置調整部、ドロワ、トレイ、傾斜壁部、基板等のスペック(構造、形状、大きさ、数、配置、材質等)も、適宜に変更して実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
以上のように、本発明は、遮光センサを用いて棒金保持部における棒金の適否を判別する棒金保持装置に適している。
【符号の説明】
【0050】
1 棒金保持装置、
5,5A〜5F 棒金保持部
5d 傾斜壁部(位置調整部)
6,6A〜6F 棒金
7A 遮光センサ(第一または第二の遮光センサ)
7B 遮光センサ(第二または第一の遮光センサ)
7a 発光部
7b 受光部
12c 適否判別部
12e 出力制御部
Pa,Pb 光路(光)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0051】
【特許文献1】特開2007−233920
【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一種類の硬貨を所定枚数積み重ねて一体化した棒金を保持する棒金保持部と、
発光部と当該発光部からの光を受光する受光部とを有し、前記発光部から前記受光部への光が前記棒金保持部に保持された棒金によって遮られることにより前記棒金保持部に棒金があることを検出する遮光センサとしての、前記棒金保持部に保持され得る棒金のうち適正な棒金ならびに当該適正な棒金以外の一部の棒金を検出する第一の遮光センサと、
前記遮光センサとしての、前記棒金保持部に保持され得る棒金のうち前記一部の棒金以外の全ての棒金を検出する第二の遮光センサと、
所定の出力部に、前記棒金保持部に保持された前記棒金についての前記第一および第二の遮光センサの検出結果に基づく適否判別結果に対応する出力を行わせる出力制御部と、
を備えたことを特徴とする棒金保持装置。
【請求項2】
同一種類の硬貨を所定枚数積み重ねて一体化した棒金を保持する棒金保持部と、
発光部と当該発光部からの光を受光する受光部とを有し、前記発光部から前記受光部への光が前記棒金保持部に保持された棒金によって遮られることにより前記棒金保持部に棒金があることを検出する遮光センサとしての、前記棒金保持部に保持され得る全ての棒金を検出する第一の遮光センサと、
前記遮光センサとしての、前記棒金保持部に保持され得る棒金のうち適正な棒金以外の全ての棒金を検出する第二の遮光センサと、
所定の出力部に、前記棒金保持部に保持された前記棒金についての前記第一および第二の遮光センサの検出結果に基づく適否判別結果に対応する出力を行わせる出力制御部と、
を備えたことを特徴とする棒金保持装置。
【請求項3】
同一種類の硬貨を所定枚数積み重ねて一体化した棒金を保持する棒金保持部と、
発光部と当該発光部からの光を受光する受光部とを有し、前記発光部から前記受光部への光が前記棒金保持部に保持された棒金によって遮られることにより前記棒金保持部に棒金があることを検出する遮光センサとしての、前記棒金保持部に保持され得る棒金のうち適正な棒金のみを検出する第一の遮光センサと、
前記遮光センサとしての、前記棒金保持部に保持され得る全ての棒金を検出する第二の遮光センサと、
所定の出力部に、前記棒金保持部に保持された前記棒金についての前記第一および第二の遮光センサの検出結果に基づく適否判別結果に対応する出力を行わせる出力制御部と、
を備えたことを特徴とする棒金保持装置。
【請求項4】
同一種類の硬貨を所定枚数積み重ねて一体化した棒金を保持する棒金保持部と、
発光部と当該発光部からの光を受光する受光部とを有し、前記発光部から前記受光部への光が前記棒金保持部に保持された棒金によって遮られることにより前記棒金保持部における棒金の有無を検出する遮光センサとしての、前記棒金保持部に保持され得る棒金のうち適正な棒金のみを検出する第一の遮光センサと、
前記遮光センサとしての、前記棒金保持部に保持され得る棒金のうち適正な棒金以外の全ての棒金を検出する第二の遮光センサと、
所定の出力部に、前記棒金保持部に保持された前記棒金についての前記第一および第二の遮光センサの検出結果に基づく適否判別結果に対応する出力を行わせる出力制御部と、
を備えたことを特徴とする棒金保持装置。
【請求項5】
同一種類の硬貨を所定枚数積み重ねて一体化した棒金を保持する棒金保持部と、
発光部と当該発光部からの光を受光する受光部とを有し、前記発光部から前記受光部への光が前記棒金保持部に保持された棒金によって遮られることにより前記棒金保持部に棒金があることを検出する遮光センサとしての、前記棒金保持部に保持され得る棒金のうち適正な棒金ならびに当該適正な棒金以外の一部の棒金を検出する第一の遮光センサと、
前記遮光センサとしての、前記棒金保持部に保持され得る棒金のうち前記適正な棒金以外の全ての棒金を検出する第二の遮光センサと、
所定の出力部に、前記棒金保持部に保持された前記棒金についての前記第一および第二の遮光センサの検出結果に基づく適否判別結果に対応する出力を行わせる出力制御部と、
を備えたことを特徴とする棒金保持装置。
【請求項6】
コンピュータを、前記請求項1〜5のうちいずれか一つに記載の棒金保持装置の前記出力制御部として機能させるプログラム。
【請求項1】
同一種類の硬貨を所定枚数積み重ねて一体化した棒金を保持する棒金保持部と、
発光部と当該発光部からの光を受光する受光部とを有し、前記発光部から前記受光部への光が前記棒金保持部に保持された棒金によって遮られることにより前記棒金保持部に棒金があることを検出する遮光センサとしての、前記棒金保持部に保持され得る棒金のうち適正な棒金ならびに当該適正な棒金以外の一部の棒金を検出する第一の遮光センサと、
前記遮光センサとしての、前記棒金保持部に保持され得る棒金のうち前記一部の棒金以外の全ての棒金を検出する第二の遮光センサと、
所定の出力部に、前記棒金保持部に保持された前記棒金についての前記第一および第二の遮光センサの検出結果に基づく適否判別結果に対応する出力を行わせる出力制御部と、
を備えたことを特徴とする棒金保持装置。
【請求項2】
同一種類の硬貨を所定枚数積み重ねて一体化した棒金を保持する棒金保持部と、
発光部と当該発光部からの光を受光する受光部とを有し、前記発光部から前記受光部への光が前記棒金保持部に保持された棒金によって遮られることにより前記棒金保持部に棒金があることを検出する遮光センサとしての、前記棒金保持部に保持され得る全ての棒金を検出する第一の遮光センサと、
前記遮光センサとしての、前記棒金保持部に保持され得る棒金のうち適正な棒金以外の全ての棒金を検出する第二の遮光センサと、
所定の出力部に、前記棒金保持部に保持された前記棒金についての前記第一および第二の遮光センサの検出結果に基づく適否判別結果に対応する出力を行わせる出力制御部と、
を備えたことを特徴とする棒金保持装置。
【請求項3】
同一種類の硬貨を所定枚数積み重ねて一体化した棒金を保持する棒金保持部と、
発光部と当該発光部からの光を受光する受光部とを有し、前記発光部から前記受光部への光が前記棒金保持部に保持された棒金によって遮られることにより前記棒金保持部に棒金があることを検出する遮光センサとしての、前記棒金保持部に保持され得る棒金のうち適正な棒金のみを検出する第一の遮光センサと、
前記遮光センサとしての、前記棒金保持部に保持され得る全ての棒金を検出する第二の遮光センサと、
所定の出力部に、前記棒金保持部に保持された前記棒金についての前記第一および第二の遮光センサの検出結果に基づく適否判別結果に対応する出力を行わせる出力制御部と、
を備えたことを特徴とする棒金保持装置。
【請求項4】
同一種類の硬貨を所定枚数積み重ねて一体化した棒金を保持する棒金保持部と、
発光部と当該発光部からの光を受光する受光部とを有し、前記発光部から前記受光部への光が前記棒金保持部に保持された棒金によって遮られることにより前記棒金保持部における棒金の有無を検出する遮光センサとしての、前記棒金保持部に保持され得る棒金のうち適正な棒金のみを検出する第一の遮光センサと、
前記遮光センサとしての、前記棒金保持部に保持され得る棒金のうち適正な棒金以外の全ての棒金を検出する第二の遮光センサと、
所定の出力部に、前記棒金保持部に保持された前記棒金についての前記第一および第二の遮光センサの検出結果に基づく適否判別結果に対応する出力を行わせる出力制御部と、
を備えたことを特徴とする棒金保持装置。
【請求項5】
同一種類の硬貨を所定枚数積み重ねて一体化した棒金を保持する棒金保持部と、
発光部と当該発光部からの光を受光する受光部とを有し、前記発光部から前記受光部への光が前記棒金保持部に保持された棒金によって遮られることにより前記棒金保持部に棒金があることを検出する遮光センサとしての、前記棒金保持部に保持され得る棒金のうち適正な棒金ならびに当該適正な棒金以外の一部の棒金を検出する第一の遮光センサと、
前記遮光センサとしての、前記棒金保持部に保持され得る棒金のうち前記適正な棒金以外の全ての棒金を検出する第二の遮光センサと、
所定の出力部に、前記棒金保持部に保持された前記棒金についての前記第一および第二の遮光センサの検出結果に基づく適否判別結果に対応する出力を行わせる出力制御部と、
を備えたことを特徴とする棒金保持装置。
【請求項6】
コンピュータを、前記請求項1〜5のうちいずれか一つに記載の棒金保持装置の前記出力制御部として機能させるプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【公開番号】特開2011−186648(P2011−186648A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−49591(P2010−49591)
【出願日】平成22年3月5日(2010.3.5)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月5日(2010.3.5)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
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