説明

椅子型電位治療器

【課題】構造が簡単でかつコストの割安な高さ調節機構を備えた椅子型電位治療器を提供する。
【解決手段】椅子本体1に交流高電圧が導かれる電極を配置し、着座者に電圧を印加して電位治療を施す椅子型電位治療器において、椅子本体1を支持する本体部11と本体部11を支持する脚部12とからなる支持構造体10を有するとともに、本体部11と脚部12との間には一端が本体部11に軸支され且つ他端が脚部12に軸支されたリンク板20b,20cと、リンク板20b,20cの一端を上下方向に回動させる本体用アクチュエータ15とを有する構造となっている。これにより、本体用アクチュエータ15を駆動することにより、リンク板20b,20cの一端が上方に向かって回転する。これにより、リンク板20b,20cの一端が上位となり、本体部11に支持された椅子本体1が上昇する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電極に交流高電圧を導き、人体に電位治療を施す電位治療器にマッサージ装置を組み込んだ椅子型電位治療器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の椅子型電位治療器として、出願人は一例として特許文献1に記載されたものを提案している。
【0003】
電位治療器では一般に全身通電法と局所通電法とが採用されている。全身通電法は電界を人体全体に満遍なく包むよう形成し、これにより、人体表面の感覚受容器を刺激して自律神経系や内分泌系を調整している。一方、局所通電法は電界を人体の局所に集中的に形成し、これにより、人体局所への刺激により筋肉の凝りや痛みを緩和している。
【0004】
前記出願人提案の椅子型電位治療器は、椅子本体の座部に幅広の電極を配置しており、電極に交流高電圧を導き着座者の全身に通電する全身通電法が採用されている。
【0005】
ところで、この椅子型電位治療器により電位治療を行う際は、身体の緊張を解き、リラックスした状態で治療することが望ましく、そのため、椅子の高さなどが治療を行う着座者に常に適切なものとなっていることが望まれる。
【0006】
しかしながら、従来の椅子型電位治療器は高さ調節機能がなかった。そこで、この問題点を解決するため、高さ調節機構を備えた椅子を、例えば特許文献2に記載された高さ調節機構を採用することが考えられる。
【特許文献1】特開2003−325678号公報
【特許文献2】特開2000−14475号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献2に記載された高さ調節機構は多数のリンク機構と駆動源とを組みあわせて構成しており、構造が複雑であるばかりか、製造コストも割高なものとなっている。
【0008】
本発明の目的は前記従来の課題に鑑み、構造が簡単でかつコストの割安な高さ調節機構を備えた椅子型電位治療器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は前記課題を解決するため、椅子本体に交流高電圧が導かれる電極を配置し、着座者に電圧を印加して電位治療を施す椅子型電位治療器において、椅子本体を支持する本体部と本体部を支持する脚部とからなる支持構造体を有するとともに、本体部と脚部との間には一端が本体部に軸支され且つ他端が脚部に軸支されたリンク板と、リンク板の一端を上下方向に回動させるアクチュエータとを有する構造となっている。
【0010】
本発明によれば、アクチュエータを駆動することにより、リンク板の一端が上方に向かって回転する。これにより、リンク板の一端が上位となり、本体部に支持された椅子本体が上昇する。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1に係る椅子型電位治療器において、リンク板は本体部と脚部の前側左右2箇所と後側左右2箇所に配置するとともに、前側左右2箇所に配置されたリンク板はアクチュエータに共通の連結軸ピンで連結した構造となっている。従って、本体部が前後左右の4点で支持されるため、安定した構造となっている。なお、脚部を水平方向に回動自在にするようにしてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、リンク板とアクチュエータにより座部を昇降させることができるので、構造が簡単で、かつ、コストが安価になる。なお、本体部を複数のリンク板にて前後左右の4点で支持するときは、座部を安定的に支持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1乃至図9(a)(b)は本発明に係る椅子型電位治療器の一実施形態を示すもので、図1は椅子型電位治療器の全体斜視図、図2は電位治療用電極、遠赤外線ヒータ、振動装置及びマッサージ装置の装着位置を示す平面図、図3は電位治療用電極、遠赤外線ヒータ、振動装置及びマッサージ装置の制御回路を示すブロック図、図4は電位治療器本体の電気回路図、図5は支持構造体の本体部と脚部との分解斜視図、図6は支持構造体の本体部と各足載せ台との分解斜視図、図7(a)(b)は支持構造体の昇降作用を示す側面図、図8(a)(b)は各足載せ台の回動作用を示す側面図、図9(a)(b)は背もたれ部の傾斜作用を示す側面図である。
【0014】
本実施形態に係る椅子型電位治療器の全体構造を図1及び図2を参照して説明する。この椅子型電位治療器の椅子本体1は着座者の尻部を載せる座部1a、座部1aの後端から上方に延在した背もたれ部1b、座部1aの左右に立設した肘あて部1c、座部1aの前端に設けた第1足載せ台1dを有している。また、背もたれ部1bの左右には椅子本体1の左右からの視線を遮る目隠し部1eが延在され、また、第1足載せ台1dの内部には前後方向に摺動自在の第2足載せ台1fを有している。これらの各部1a〜1fは支持構造体10により支持されている。
【0015】
また、椅子本体1の各部1a〜1fには、図2に示すように、電位治療器本体2の電極21、電熱ヒータ例えば遠赤外線ヒータ(以下、ヒータという)3、振動装置4、マッサージ装置5が埋設されている。即ち、座部1aには電極21が1個、ヒータ3が1個、振動装置4が2個埋設されている。背もたれ部1bにはヒータ3が2個、振動装置4が4個、マッサージ装置5が埋設されている。第1足載せ台1dには電極21が1個埋設されている。目隠し部1eには電極21が2個埋設され、第2足載せ台1fにはヒータ3が2個埋設されている。
【0016】
これらの各機器2〜5は、図3に示すように、制御装置6(例えばマイクロコンピュータ)により制御されるもので、電位治療スイッチ61、ヒータスイッチ62、振動スイッチ63及びマッサージスイッチ64からの駆動信号に基づき機器駆動回路65を介して各機器2〜5を駆動制御するようになっている。
【0017】
ここで、電位治療器本体2の各電極21と交流電源22との間の回路中には、図4に示すように、高圧トランス23が設置され、例えば5,000V以上の交流高電圧を電極21に導いている。なお、高圧トランス23の一次コイル23aと二次コイル23bとの間には電位を安定化させる抵抗24が介在され、また、二次コイル23bと電極21との間には電流を制限する抵抗25が接続されている。交流電源22の回路中には前記機器駆動回路65で制御される通電制御スイッチ26が挿入されている。これにより、座部1a、第1足載せ台1d及び目隠し部1eの各電極21に交流高電圧が導かれ、着座者の電位治療が行われる。
【0018】
以上のように構成された椅子型電位治療器において、本実施形態は各部1a〜1fを支持する支持構造体10及び各足載せ台1d,1fに特徴を有する。以下、支持構造体10及び各足載せ台1d,1fの構造を図5〜図9(a)(b)を参照して説明する。なお、図5〜図9(a)(b)に示された支持構造体10及び各足載せ台1d,1fは被覆部材で包囲されているが、この被覆部材は図面上省略している。
【0019】
支持構造体10は、座部1aの直下に配置された本体部11と、本体部11の下方に配置された脚部12と、第1足載せ台1d及び第2足載せ台1fを動作させる足載せ台用アクチュエータ13と、背もたれ部1bを傾斜動作させる背もたれ用アクチュエータ14と、本体部11を昇降動作させる本体用アクチュエータ15とを有している。ここで、各アクチュエータ13,14,15は電動モータにより直線運動を行う作動ロッド131,141,151を有している。
【0020】
まず、本体部11を図5及び図6を参照して説明する。本体部11は全体に略直方体形状に枠組みされており、その上部左右には前後方向に延在された一対の上枠110を有する。各上枠110の先端側には前方斜め上方に延在されたる一対の第1足載せ台用アーム111が溶接され、後端側には背もたれ部1bの側板181を支持する支持突起112が溶接されている。また、各上枠110の後端寄りは横柱113で架設されており、横柱113の中央には足載せ台用アクチュエータ13の後端132を支持する支持突起114が溶接されている。
【0021】
本体部11の前面左右には上下方向に延在された一対の前枠115を有している。各前枠115の上端寄りは断面略「L」字状の横枠116で架設されており、横枠116の右側上面には背もたれ用アクチュエータ14の後端142を支持する断面略「コ」字状の支持枠117が立設されている。
【0022】
本体部11の下部左右には前後方向に延在された受け板118が溶接され、更に、各受け板118の下面には図5に示すように断面略「L」字状の連結枠119が溶接されている。
【0023】
次に脚部12を図5を参照して説明する。脚部12は最下位に有する環状のリング脚120を有している。このリング脚120の下面には複数のキャスタ121が等間隔に設置されており、周方向に移動自在となっている。また、リング脚120には複数の補強枠122が架設され補強されるとともに、リング脚120の中央には補強枠122を介して環状の玉軸受け123が設置されている。また、玉軸受け123の上面には補強枠124を介して四角形状の支持枠125が溶接されている。
【0024】
ここで、玉軸受け123は下面に溶接された前記補強枠122と上面に溶接された前記補強枠124を互いに回動自在に軸支するもので、これにより、リング脚120に対して支持枠125が水平方向に回動できるようになっている。
【0025】
前記支持枠125の前枠125aには本体用アクチュエータ15の作動ロッド151の先端がリンク板20aを介して支持される支持突起126が溶接され、支持枠125の後枠125bには本体用アクチュエータ15の後端152が回動自在に支持される支持突起127が溶接されている。また、支持枠125の4隅のコーナには連結枠119を支持する支持突起128が溶接されている。なお、図1及び図7に示す129は脚部12を覆う脚カバーである。
【0026】
続いて、第1足載せ台1d及び第2足載せ台1fの構成を図6を参照して説明する。第1足載せ台1dは四角形状に形成された台本体161を有し、台本体161の左右両側には直角に屈曲した支持枠162を有している。また、各支持枠162の内側には断面略「コ」字状の受けレール163が形成されている。また、第2足載せ台1fは第1足載せ台1dより小さな面積で形成されたもので、第1足載せ台1dの裏面に収納されている。第2足載せ台1fは四角形状の台本体171を有し、台本体171の左右両側に断面「コ」字状に屈曲した支持枠172を形成し、この支持枠172の内面にスライドレール173を設置している。また、台本体171の上端中央には足載せ台用アクチュエータ13の作動ロッド131の先端が連結される連結突起174が形成されている。
【0027】
ここで、第2足載せ台1fの支持枠172は第1足載せ台1fの受けレール163に嵌め込む一方、スライドレール173を受けレール163に固定し、第2足載せ台1fを第1足載せ台1dに沿って摺動自在に設置している。
【0028】
以上のように構成された支持構造体10、背もたれ部1b及び各足載せ台1d,1fは、図5及び図6に示すように、各軸ピン10a,10b,10c,10d,10e,10f,10g,10h,10i,10j,10k,10mと各リンク板20a,20b,20cにより連結している。ここで、各軸ピン10a〜10mはボルトにて形成されており、図示しないナットで各部材を締結するようになっている。
【0029】
即ち、足載せ台用アクチュエータ13の作動ロッド131の先端を第2足載せ台1fの連結突起174の間に嵌め込み軸ピン10aにて軸支し、作動ロッド131を第2足載せ台1fに回動自在に連結している。また、足載せ台用アクチュエータ13の後端132は各支持突起114の間に嵌め込み軸ピン10bにて軸支しアクチュエータ13の後端132を本体部11に回動自在に軸支している。
【0030】
背もたれ用アクチュエータ14の作動ロッド141の先端を軸ピン10cにより側板181の下端部に軸支し、作動ロッド141を側板181に回動自在に連結している。また、背もたれ用アクチュエータ14の後端142を支持枠117に嵌め込み軸ピン10dにより軸支し、アクチュエータ14の後端142を本体部11に回動自在に支持している。
【0031】
本体用アクチュエータ15の作動ロッド151の先端には、図5に示すように、略「く」の字状に形成された一対のセンターリンク板20aが連結されている。各センターリンク板20aの一端を作動ロッド151に回動自在に連結する一方、他端を脚部12の支持突起126に嵌め込み軸ピン10kで軸支し、作動ロッド151を脚部12に回動自在に支持している。また、センターリンク板20aの屈曲部分には連結軸ピン10eを貫通する一方、連結軸ピン10eの両端は各リンク板20bに貫通している。ここで、リンク板20bは両端を半円形状に形成した長板で形成したもので、連結軸ピン10eの各端を各リンク板20bの一端に貫通させ、更に、この連結軸ピン10eを各連結枠119の側板に軸支している(なお、図5の一点鎖線中、(A)で示す2箇所は互い連続していることを示す)。また、各リンク板20bの他端には軸ピン10fを貫通させ、支持枠125の前側支持突起128に軸支している。また、本体用アクチュエータ15の後端152は各支持突起127に嵌め込まれ軸ピン10mにより軸支され、脚部12に回動自在に支持されている。
【0032】
このように、各センターリンク板20a及び各リンク板20bを連結軸ピン10e及び軸ピン10fで連結することにより、作動ロッド151の前後方向への動作が、各センターリンク板20a及びリンク板20bの上下方向への回転力となる。
【0033】
更に、各リンク板20cはリンク板20bと同様に形成され、各リンク板20cの一端に軸ピン10hを貫通させ、更に各連結枠119の側板に軸支する一方、リンク板20cの他端に軸ピン10gを貫通させ、更に支持枠125の後側支持突起128に軸支している(なお、図5の一点鎖線中、(B)で示す2箇所は互い連続していることを示す)。
【0034】
ここで、前側のリンク板20bと後側のリンク板20cは互いに平行に配置されており、各リンク板20b,20cの上下方向への回動により各連結枠119が水平状態で昇降する構造となっており、全体として平行4リンク機構を構成している。
【0035】
第1足載せ台1dの支持枠162の上端は第1足載せ台用アーム111の先端に軸ピン10jにより軸支され、第1足載せ台1dが本体部11に回動自在に垂下されている。
【0036】
背もたれ部1bの側板181の前端は支持突起112に軸ピン10iにより軸支され、背もたれ部1bが前後方向に回動自在となっている。
【0037】
以上のように構成された椅子型電位治療器において、椅子本体1の高さ位置を変更するときは、図7(a)(b)に示すように操作する。即ち、椅子本体1の位置を高くするときは、図7(b)に示すように、本体用アクチュエータ15を駆動し、作動ロッド151を前方に移動させる。これにより、センターリンク板20aの一端側が上方に向かって回転し、これに伴い、各リンク板20b及び連結軸ピン10eが上方に向かって回転する。これにより、各連結枠119が上昇し、椅子本体1の位置が高くなる。なお、リンク板20cは各連結枠119の上昇に伴い同じく上方に向かって回転し、リンク板20bと共同して各連結枠119を支持している。一方、椅子本体1の高さ位置を低くするときは、逆に、作動ロッド151を後方に引くよう本体用アクチュエータ15を逆に操作すればよく、これにより、図7(a)に示すように、各連結枠119が下降し、椅子本体1の位置が低くなる。
【0038】
次に、着座者が足を伸ばすために、各足載せ台1d,1fを用いるときは、図8(b)に示すように操作する。即ち、足載せ台用アクチュエータ13を駆動し、作動ロッド131を前方に移動させる。この作動ロッド131の前方への移動により第2足載せ台1fを介して第1足載せ台1dがその裏側から前方に押され、第1足載せ台1dが徐々に上方に向かって回転する。一方、第1足載せ台1dの上方への回転に伴い第2足載せ台1fも上方に向かって回転するとともに、スライドレール173により前方に向かって摺動し、第1足載せ台1dの先端から前方に突出する。これにより、第1足載せ台1d及び第2足載せ台1fが座部1aの前方に突出し、着座者の足を各足載せ台1d,1fに載せることができる。一方、各足載せ台1d,1fが不要となったときは、作動ロッド131を逆に後方に引き戻すよう足載せ台用アクチュエータ13を駆動すればよい。これにより、各足載せ台1d,1fが図8(a)に示すように座部1aの前端から下方に向かって垂下される。
【0039】
続いて、背もたれ部1bの傾斜角度を変更するときは、図9(a)(b)に示すように操作すればよい。即ち、背もたれ部1bを後方に向かって倒すときは、図9(b)に示すように、作動ロッド141を手前側に引くよう背もたれ用アクチュエータ14を駆動する。これにより、軸ピン10iを中心に背もたれ部1bが後方に向かって傾斜する。一方、背もたれ部1bを立てるときは、作動ロッド141を図9(a)に示すように後方に向かって移動させればよい。
【0040】
本実施形態によれば、第1足載せ台1d及び第2足載せ台1fを用いないときは、第1足載せ台1dは座部1aの前端に垂下され、また、第2足載せ台1fも第1足載せ台1dに沿って垂下された状態となっているため、各足載せ台1d,1fが着座者の足元で邪魔になることがない。
【0041】
また、各足載せ台1d,1fを用いるときは、足載せ台アクチュエータ13を駆動すれば足り、各足載せ台1d,1fを同時に操作することでき、各足載せ台1d,1fの伸長操作が簡単になっている。
【0042】
更に、本体部11が前後左右の4個のリンク板20b,20cにより脚部12に支持されているため、本体部11ひいては椅子本体1全体を安定的に支持することができるし、また、構造も簡単なものとなっている。
【0043】
更にまた、リンク板20bに貫通する連結軸ピン10eと軸ピン10fとの距離、及び、リンク板20cに貫通する軸ピン10gと軸ピン10hとの距離は、それぞ本体部11の昇降距離となっている。従って、これらの軸間距離を大きくするときは、昇降距離、即ち高さ調節代を大きくすることができる。
【0044】
図10及び図11は本発明に係る椅子型電位治療器の他の実施形態を示すもので、図10は電位治療用電極、遠赤外線ヒータ、振動装置及びマッサージ装置の装着位置を示す平面図、図11は電位治療器本体の電気回路図である。なお、前記実施形態と共通の構成部分は同一符号を用い、その説明を省略する。
【0045】
本実施形態は電位治療器本体2の電気回路を改良したものである。即ち、図11に示すように、高圧トランス23が設置され、例えば5,000V以上の交流高電圧を電極21a,21bに導いている。この高圧トランス23の一次コイル23aと二次コイル23bとの間は絶縁されている。また、二次コイル23bと電極21a(目隠し部1eの電極)との間には電流を制限する抵抗25aが接続され、二次コイル23bと電極21b(座部1a及び第1足載せ台1dの電極)との間には電流を制限する抵抗25bが接続されている。なお、前記実施形態と同様に交流電源22の回路中には前記機器駆動回路65で制御される通電制御スイッチ26が挿入されている。
【0046】
本実施形態によれば、電極21aと電極21bに逆極性の交流高電圧が導かれるため、座部1a及び第1足載せ台1dと目隠し部1eとの間で着座者に対して高出力の電位治療を行うことができる。なお、その他の構成及び作用は前記実施形態と同様である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】椅子型電位治療器の全体斜視図
【図2】電位治療用電極、遠赤外線ヒータ、振動装置及びマッサージ装置の装着位置を示す平面図
【図3】電位治療用電極、遠赤外線ヒータ、振動装置及びマッサージ装置の制御回路を示すブロック図
【図4】電位治療器本体の電気回路図
【図5】支持構造体の本体部と脚部との分解斜視図
【図6】支持構造体の本体部と各足載せ台との分解斜視図
【図7】支持構造体の昇降作用を示す側面図
【図8】各足載せ台の回動作用を示す側面図
【図9】背あて部の傾斜作用を示す側面図
【図10】他の実施形態に係る電位治療用電極、遠赤外線ヒータ、振動装置及びマッサージ装置の装着位置を示す平面図
【図11】他の実施形態に係る電位治療器本体の電気回路図
【符号の説明】
【0048】
1…椅子本体、10…支持構造体、11…本体部、12…脚部、15…本体用アクチュエータ、10e…連結軸ピン、20a,20b,20c…リンク板。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
椅子本体に交流高電圧が導かれる電極を配置し、着座者に電圧を印加して電位治療を施す椅子型電位治療器において、
前記椅子本体を支持する本体部と該本体部を支持する脚部とからなる支持構造体を有するとともに、
前記本体部と前記脚部との間には一端が該本体部に軸支され且つ他端が脚部に軸支されたリンク板と、該リンク板の一端を上下方向に回動させるアクチュエータとを有する
ことを特徴とする椅子型電位治療器。
【請求項2】
前記リンク板は前記本体部と前記脚部の前側左右2箇所と後側左右2箇所に配置するとともに、前側左右2箇所に配置されたリンク板は前記アクチュエータに共通の連結軸ピンで連結した
ことを特徴とする請求項1記載の椅子型電位治療器。
【請求項3】
前記脚部は水平方向に回動自在となっている
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の椅子型電位治療器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−55450(P2006−55450A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−241652(P2004−241652)
【出願日】平成16年8月20日(2004.8.20)
【出願人】(598022473)株式会社 シェンペクス (3)
【出願人】(000004374)日清紡績株式会社 (370)
【Fターム(参考)】