説明

椅子

【課題】 背凭れを後傾させた際に快適な座り心地が得られるようにする。
【解決手段】 床面に固着された基枠8における左右の側板11の前後方向の中央部に、背凭れ4が取付けられた側面視前向L字状をなす背フレーム10における下端の左右1対の前向片21bの前端部を、上下に回動自在に、かつリクライニング機構により背凭れ4を所望の後傾角度に保持しうるように枢着するとともに、座体3の下面を支持する座フレーム9における前端の左右両側部に突設した枢軸15を、基枠8の両側板11、11の前端部に設けた前後方向を向く長孔16に、摺動可能に枢嵌し、かつ座フレーム9の後端の左右両側部を、背フレーム10の前向片21bの中間部に枢着する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば鉄道車両や航空機等の客室に設置される椅子に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の従来の椅子としては、座体の後端部と背凭れの下端とを、リンク機構をもって連結し、座体の下部に設けたガススプリング等の無段階ロック装置を操作することにより、背凭れを後傾するとともに、それと連動して座体が前方に移動するようにしたリクライニング椅子がある(例えば特許文献1参照)。
【0003】
また、座体の後端部に、背凭れの下端を前後に回動可能に枢着するとともに、座体の前後の端部と肘掛けとを、ガススプリング等のダンパとリンク部材などからなるリクライニング機構に連係し、背凭れを後傾した際、それと連動して座体が前方に、かつ肘掛けが後方に、それぞれ移動するようにした車両用椅子もある(例えば特許文献2参照)。
【特許文献1】実開昭58−123736号公報
【特許文献2】特開2001−231651号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1、2に記載されている従来の椅子は、いずれも、背凭れを後傾させると、それと連動して座体が前方に移動し、着座者の臀部が前方に移動するので、着座者の上体の荷重の一部が、分力として座体の前部側に比較的大きく加わり、臀部を座体の後部で安定して支持することができなくなる。
【0005】
また、座体が前方に移動すると、足の踝部を中心として下腿部が前傾し、大腿部と下腿部との折り曲げ角度、すなわち膝の曲げ角度が小さくなるので、快適な座り心地が得られない。
さらに、膝が前方に移動するので、前席との間の空間が狭くなり、隣席の着座者の通行の妨げとなる。
【0006】
さらにまた、上記従来の椅子は、座体の下部と基台との間に、複雑なリンク機構や無段階ロック装置、リクライニング機構を設けてあるため、椅子全体の高さが大きくなることが避けられず、天井の高さに制限のある鉄道車両や航空機等の客室に椅子を設置する際に、その搬入や施工性が悪くなる。
しかも、座体の下部の脚台には、電動の旋回機構やリクライニング機構が設けられているので、通常のオフィス用椅子のリクライニング機構も使用することができない。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、背凭れを後傾させた際に快適な座り心地が得られるとともに、隣席の着座者の通行も容易であり、かつ座体及び背凭れの高さを最小限に抑えて、搬入や施工性を向上しうるようにした、椅子を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1) 床面に固着された基枠における左右の側板の前後方向のほぼ中央部に、背凭れが取付けられた側面視前向L字状をなす背フレームにおける下端の左右1対の前向片の前端部を、上下に回動自在に、かつリクライニング機構により前記背凭れを所望の後傾角度に保持しうるように枢着するとともに、座体の下面を支持する座フレームにおける前端の左右両側部に突設した枢軸を、前記基枠の両側板の前端部に設けた前後方向を向く長孔に、摺動可能に枢嵌し、かつ前記座フレームの後端の左右両側部を、前記背フレームの両前向片の中間部に枢着する。
【0009】
(2) 上記(1)項において、座体の下面に、基枠と座フレームの少なくとも上半部、及び背フレームの前向片が収容される凹部を設ける。
【0010】
(3) 上記(1)または(2)項において、座体の少なくとも左右いずれか一方の側面後部を切欠き、この切欠きを通して、肘掛けの下端部を基枠の側面に固着する。
【0011】
(4) 上記(1)〜(3)項のいずれかにおいて、座フレームと背フレームの前向片の中間部との枢着部を、基枠と背フレームの前向片の前端との枢着部よりも上位とする。
【0012】
(5) 上記(1)〜(4)項のいずれかにおいて、基枠に設けた長孔を、斜め後上方に向かって傾斜させる。
【0013】
(6) 上記(1)〜(5)項のいずれかにおいて、リクライニング機構が、ガススプリングを備え、該ガススプリングを、背凭れ内において背フレームと基枠の後端との間に、上下方向を向くように設ける。
【発明の効果】
【0014】
請求項1記載の発明によれば、背凭れと共に背フレームを後傾させると、背フレームの前向片が、その前端の枢着部を中心として下向きに回動することにより、前向片の中間部に後端が枢着されている座フレーム及びそれに支持された座体は、基枠の長孔に枢嵌した枢軸を中心として、かつ長孔に沿って摺動しながら後下方に傾動する。
その結果、従来のように着座者の臀部が前方に移動することがなくなるので、座体の前部側に加わる荷重が減少して臀部が安定して支持され、快適な座り心地が得られる。
また、座体が後下方に移動することにより、踝部を中心として下腿部が後傾し、膝の曲げ角度が大となるので、安楽姿勢で着座することができる。
さらに、背凭れを後傾させても膝が前方に移動しないので、前席との間の空間が狭くなって、隣席の着座者の通行の妨げになることもない。
【0015】
請求項2記載の発明によれば、座体を含む椅子全体の高さが小さくなるので、高さに制限のある鉄道車両や航空機等の客室への搬入や施工作業が容易となる。
【0016】
請求項3記載の発明によれば、座席や背凭れ等を全て基枠に組付けた後に、肘掛けを、座体の切欠きを通して基枠の側板に、側方から容易にかつ体裁よく取付けることができる。
【0017】
請求項4記載の発明によれば、背凭れを後傾させた際、座フレームが前向片の前端またはその枢軸と干渉するでまでの領域が拡大するので、背凭れの後傾角度を大として、座フレーム及び座体を後下方へ大きく傾動させることが可能となり、着座者の臀部をより安定して支持することができる。
【0018】
請求項5記載の発明によれば、背凭れを後傾させた際に、座フレーム及びそれにより支持された座体の前部が、長孔に沿って斜め後上方に移動するので、大腿部の前部側の下面が座面と密着し、臀部から大腿部の下面までの支持面積が大となることにより、疲労感が少なくなる。
【0019】
請求項6記載の発明によれば、ガススプリングは、背凭れ内に上下方向を向いて設けられているので、座体の下方にガススプリングを設けた従来の椅子に比して、座体の上下寸法を小さくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、例えば鉄道車両の客室に設置される本発明の椅子の斜視図で、椅子(1)は、車両の床面に固着された架台(2)の上部に、図示しない旋回機構を介して左右2列並設されている。
【0021】
左右の椅子(1)は、座体(3)と、背凭れ(4)と、テーブル(5)と、外側面の肘掛け(6)とを備え、これら全ての部材は、図2の分解斜視図に示すように(図1の右方の椅子のみ図示する)、フレーム(7)に取付けられている。
【0022】
フレーム(7)は、上記架台(2)の上部に取付けられ基枠(8)と、座フレーム(9)と、側面視前向L字状の背フレーム(10)とを備えている。
【0023】
基枠(8)は、左右1対の側板(11)(11)における前後の対向面に横杆(12)(12)を固着することにより、平面視方形枠状に形成されている。
【0024】
座フレーム(9)は、左右1対の座支持板(13)(13)の前後と中央部の対向面に、3個の座受杆(14)を固着することにより、基枠(8)の側板(11)間に余裕をもって収容可能なほぼ方形枠状に形成されている。
【0025】
座支持板(13)の後半部は、側面視倒立L字状をなすように若干起立しており、その上端には、外側方を向く水平の支持片(13a)が連設されている。
【0026】
座フレーム(9)の前端は、その両座支持板(13)の前端部に固着した左右方向を向く枢軸(15)を、基枠(8)の両側板(11)の前端上部に穿設した斜め後ろ上方を向く長孔(16)に挿通することにより、基枠(8)内において、上下に回動可能かつ長孔(16)に沿って斜め上下方向に移動可能に枢支されている。
【0027】
図3の断面図にも示すように、座体(3)の前半部下面の中央部には、座フレーム(9)の前半部と、基枠(8)の前半部の上部とが収容可能な凹部(17)が形成され、同じく後半部の下面には、座フレーム(9)の後半部の起立部が収容可能な上下寸法の大きな凹部(18)が、凹部(17)と連続するように2段に形成されている。
【0028】
座体(3)のほぼ後半部の左右両側面と後面は、凹部(18)と連通するように切欠いてある(図2参照)。
【0029】
凹部(17)内に取付けた座シェル(19)の下面を、座フレーム(9)の3個の座受杆(14)に当接させて固定するとともに、左右の支持片(13a)の上面を凹部(18)の下面に固定することにより、座体(3)は座フレーム(9)に取付けられている。
【0030】
背フレーム(10)は、左右の縦杆(10a)(10a)の下部の内側面に、上端が左右方向を向く連結杆(20)により結合された、側面視前向L字状をなす左右1対の支持アーム(21)(21)の起立片(21a)を固着して構成されている。
【0031】
両支持アーム(21)の前向片(21b)の前端は、図4にも示すように、基枠(8)の両側板(11)における前後方向の中央部に、左右方向を向く枢軸(22)により回動自在に枢着されている。
また、両支持アーム(21)の前向片(21b)の中間部は、基枠(8)の側板(11)と座フレーム(9)の座支持板(13)間において、座支持板(13)の後端部に、上記枢軸(22)よりも上位とされた左右方向を向く枢軸(23)により枢着されている。
【0032】
これにより、枢軸(22)を中心として支持アーム(21)を下向きに回動し、背フレーム(10)全体を後傾させると、それに連動して、座フレーム(9)も前端の枢軸(15)を中心として後傾するとともに、枢軸(15)が長孔(16)に沿って後ろ上方に移動することにより、前端部が上昇する。
【0033】
背凭れ(4)は、その背面の中央部に形成された凹部(24)内に背フレーム(10)の起立部を収容した状態で、該背フレーム(10)に固定され、背フレーム(10)の起立部は、凹部(24)の後面の開口部に止着された塞ぎパッド(25)と背板(26)とにより体裁よく覆われている。
【0034】
支持アーム(21)の連結杆(20)と基枠(11)の後部の横杆(12)との間の側方寄りには、リクライニング機構の一部をなすガススプリング(27)が、次のようにして取付けられている。
【0035】
図5に示すように、連結杆(20)の外側方の下面には、下向コ字状のブラケット(28)が固着され、このブラケット(28)に、ガススプリング(27)のシリンダの上端が枢着されている。
【0036】
横杆(12)の外側方の上面には、正面視上向コ字状のブラケット(29)が、上記ブラケット(28)と対向するように後方に突出させて固着され、このブラケット(29)に、ガススプリング(27)のロッド(27a)の下端に取付けた正面視コ字状の連結金具(30)が、左右方向を向くピン(31)により枢着されている。
【0037】
連結金具(30)のコ形空間内には、ガススプリング(27)のプッシュバルブ(27b)を押動するための押圧レバー(32)が、その後端の枢軸(33)を中心として上下に回動しうるように遊挿されている。
【0038】
押圧レバー(32)の前端には、連結金具(30)と一体をなす支持片(34)に一端が固定された操作ケーブル(35)のワイヤ(35a)が接続されている。操作ケーブル(35)の他端は、肘掛け(6)の上端前部の内側面に突設した操作ボタン(36)に連係され、このボタン(36)を押すことにより、ワイヤ(35a)が引っ張られて押圧レバー(32)が上向きに回動し、プッシュバルブ(27b)が押圧されてガススプリング(27)のロックが解除されるようになる。
【0039】
図4に示すように、肘掛け(6)は、座体(3)における後半部の一側面の切欠部を通して、基枠(8)の外方の側板(11)の側面にねじ止めされている。
【0040】
上述したテーブル(5)は、可動天板(37)と、上端部が横杆(38)により連結された左右1対の天板支持アーム(39)(39)とからなり、可動天板(37)の下端部の左右両側面に突設した左右方向を向く枢軸(40)を、両天板支持アーム(39)の起立片(39a)の上端に枢嵌することにより、上下に回動自在に取付けられている。
【0041】
また、枢軸(40)の直下に突設した左右1対のストッパピン(41)を、両天板支持アーム(39)の起立片(39a)の上端部に形成した、枢軸(40)を中心とする円弧状のガイド孔(42)に嵌合することにより、可動天板(37)は、背板(26)と平行をなして上下方向を向く不使用位置と、天板支持アーム(39)を後方に回動したときに水平をなす使用位置との間を上下に回動しうるように取付けられている(図2、図3参照)。
【0042】
左右の天板支持アーム(39)の下端の前向片(39b)の前端部は、図2〜図4に示すように、基枠(8)の両側板(11)の外側面において、上記背凭れ(4)の支持アーム(21)と共通の枢軸(22)により、基枠(8)に上下に回動自在に枢着されている。
【0043】
両前向片(39b)の前端上面は、基枠(8)の両側板(11)の中間部側面に固着したL字状の取付片(43)に取付けられたアジャストストッパ(44)の下端と当接するようになっている(図2参照)。
すなわち、左右の天板支持アーム(39)を後方に回動し、それらの左右の前向片(39b)の前端がアジャストストッパ(44)と当接したとき、可動天板(37)がほぼ水平の使用位置となるようにしてある。
【0044】
図3に示すように、背板(26)の上端部中央を貫通して、前端部が背フレーム(10)の横杆内に固着された前後方向を向く支軸(45)には、係止レバー(46)が回動自在に取付けられ、この係止レバー(46)を、可動天板(37)の上端部背面の薄肉部(37a)に係止することにより、テーブル(5)すなわち可動天板(37)と天板支持アーム(39)とが不使用位置に保持されるようになっている。
【0045】
この際、左右の天板支持アーム(39)と背凭れ(4)及び背板(26)の後面との間に若干の隙間(S)が形成され、指等が挟み込まれるのを防止している。また、可動天板(37)は、その厚さ方向のほぼ前半分が、背凭れ(4)の背面に形成された凹部(47)に収納されるようになっている(図3参照)。
【0046】
上記実施形態の椅子(1)において、背凭れ(4)を後傾させて安楽姿勢とするべく、肘掛け(6)の操作ボタン(36)を押し、ガススプリング(27)のプッシュバルブ(27b)を押動して開放すると、図6に示すように、背フレーム(10)の支持アーム(21)がガススプリング(27)を圧縮させながら枢軸(22)を中心として下向きに回動することにより、背凭れ(4)を後傾させることができる。
【0047】
また、背凭れ(4)が後傾すると、後端が支持アーム(21)に枢軸(23)をもって連結され、かつ前端が基枠(8)の長孔(16)に枢軸(15)をもって枢支されている座フレーム(9)は、長孔(16)の範囲内で後下方へ傾動する。これにより、座フレーム(9)に取付けた座体(3)も、前部が若干斜め後上方に移動しながら、全体が後下方に傾動するようになる。
【0048】
その結果、従来のように、着座者の臀部が前方に移動することがなくなり、かつ座体(3)の前部側に加わる着座者の荷重が減少し、臀部が安定して支持されることにより、安楽姿勢で着座することができる。
【0049】
また、座体(3)が後下方に傾動することにより、踝部を中心として下腿部が後斜し、それと大腿部との折り曲げ角度、すなわち膝の曲げ角度が大きくなるので、快適な座り心地が得られる。
さらに、膝が前方に移動しないので、前席との間の空間が狭くなることはなく、隣席の着座者の通行の妨げとなることもない。
【0050】
座体(3)の下面に2段の凹部(17)(18)を設け、これらに、基枠(8)の上半部、座フレーム(9)、及び支持アーム(21)の前向片(21b)を収容するとともに、ガススプリング(27)を背凭れ(4)内に収容し、かつ従来のような複雑なリンク機構を省略しているため、座体(3)を含む椅子全体の高さを小さくすることができ、高さに制限のある鉄道車両や航空機等の客室への搬入や施工作業が容易となる。
【0051】
テーブル(5)は、その天板支持アーム(39)をほぼ前向L字状とし、前向片(39b)の前端を、背凭れ(4)の回動中心軸である支持アーム(21)の枢軸(22)により、基枠(8)の前後方向の中央部に枢着しているため、テーブル(5)を使用位置に回動させた際、図3に示すように、天板支持アーム(39)は背凭れ(4)の下端部及び背面より比較的大きく離間する。
【0052】
その結果、図6に示すように、背凭れ(4)を後傾させた際に、その背面下部が天板支持アーム(39)の下端部と干渉しにくくなるので、その分、背凭れ(4)の後傾角度を大とすることができ、より快適な安楽姿勢で着座することができる。
【0053】
また、背凭れ(4)とテーブル(5)の回動軸は同軸で、かつ天板支持アーム(39)は、背凭れ(4)の支持アーム(21)の外側方に位置しているそれらを独立して回動させることができ、従って、前方の椅子の着座者が背凭れを傾動させても、後方の椅子の着座者が使用しているテーブル(5)が傾動する恐れはない。
【0054】
さらに、テーブル(5)を不使用位置に回動させた際、天板支持アーム(39)と背凭れ(4)の後面との間に隙間(S)が形成されるようにしているので、指等を挟むのが防止される。
【0055】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態では、背フレーム(10)を、下部に前向L字状の別体の支持アーム(21)を固着して構成したが、それらを一体構造としてもよい。
【0056】
座フレーム(9)の前端の枢軸(15)を案内する長孔(16)は、水平とすることもある。
テーブル(5)及び肘掛け(6)を省略して実施することもある。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の一実施形態の椅子の外観図である。
【図2】同じく、分解斜視図である。
【図3】同じく、中央縦断側面図である。
【図4】同じく、図3のIV−IV線拡大縦断後面図である。
【図5】同じく、一部切欠側面図である。
【図6】同じく、背凭れを後傾させた状態の一部切欠側面図である。
【符号の説明】
【0058】
(1)椅子
(2)架台
(3)座体
(4)背凭れ
(5)テーブル
(6)肘掛け
(7)フレーム
(8)基枠
(9)座フレーム
(10)背フレーム
(10a)縦杆
(11)側板
(12)横杆
(13)座支持板
(13a)支持片
(14)座受杆
(15)枢軸
(16)長孔
(17)(18)凹部
(19)座シェル
(20)連結杆
(21)支持アーム
(21a)起立片
(21b)前向片
(22)(23)枢軸
(24)凹部
(25)塞ぎパッド
(26)背板
(27)ガススプリング
(27a)ロッド
(27b)プッシュバルブ
(28)(29)ブラケット
(30)連結金具
(31)ピン
(32)押圧レバー
(33)枢軸
(34)支持片
(35)操作ケーブル
(35a)ワイヤ
(36)操作ボタン
(37)可動天板
(37a)薄肉部
(38)横杆
(39)天板支持アーム
(39a)起立片
(39b)前向片
(40)枢軸
(41)ストッパピン
(42)ガイド孔
(43)取付片
(44)アジャストストッパ
(45)支軸
(46)係止レバー
(47)凹部
(S)隙間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面に固着された基枠における左右の側板の前後方向のほぼ中央部に、背凭れが取付けられた側面視前向L字状をなす背フレームにおける下端の左右1対の前向片の前端部を、上下に回動自在に、かつリクライニング機構により前記背凭れを所望の後傾角度に保持しうるように枢着するとともに、座体の下面を支持する座フレームにおける前端の左右両側部に突設した枢軸を、前記基枠の両側板の前端部に設けた前後方向を向く長孔に、摺動可能に枢嵌し、かつ前記座フレームの後端の左右両側部を、前記背フレームの両前向片の中間部に枢着したことを特徴とする椅子。
【請求項2】
座体の下面に、基枠と座フレームの少なくとも上半部、及び背フレームの前向片が収容される凹部を設けた請求項1記載の椅子。
【請求項3】
座体の少なくとも左右いずれか一方の側面後部を切欠き、この切欠きを通して、肘掛けの下端部を基枠の側面に固着した請求項1または2記載の椅子。
【請求項4】
座フレームと背フレームの前向片の中間部との枢着部を、基枠と背フレームの前向片の前端との枢着部よりも上位とした請求項1〜3のいずれかに記載の椅子。
【請求項5】
基枠に設けた長孔を、斜め後上方に向かって傾斜させてなる請求項1〜4のいずれかに記載の椅子。
【請求項6】
リクライニング機構が、ガススプリングを備え、該ガススプリングを、背凭れ内において背フレームと基枠の後端との間に、上下方向を向くように設けた請求項1〜5のいずれかに記載の椅子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−144(P2006−144A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−176591(P2004−176591)
【出願日】平成16年6月15日(2004.6.15)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)
【Fターム(参考)】