椎体置換装置およびその方法
【課題】背骨を正しく、安定させること。
【解決手段】本発明のさまざまな実施形態は、椎体置換のための装置および、それに関連する方法に関する。一つの実施形態では、椎体置換装置は、背骨を正しく、安定させるのに使用されてもよい。(例えば、胸腰椎(T1からL5))他の実施形態では、切断された、または摘出された椎体(例えば、腫瘍または外傷治療のため)は、交換されることができる。(切断されたまたは摘出された椎体は、本発明の装置により、実質的に交換されて、修復される。)
【解決手段】本発明のさまざまな実施形態は、椎体置換のための装置および、それに関連する方法に関する。一つの実施形態では、椎体置換装置は、背骨を正しく、安定させるのに使用されてもよい。(例えば、胸腰椎(T1からL5))他の実施形態では、切断された、または摘出された椎体(例えば、腫瘍または外傷治療のため)は、交換されることができる。(切断されたまたは摘出された椎体は、本発明の装置により、実質的に交換されて、修復される。)
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明のさまざまな実施形態は、椎体置換のための装置および、それに関連する方法に関する。
【0002】
一つの実施形態では、椎体置換装置は、背骨を正しく、安定させるのに使用されてもよい。(例えば、胸腰椎(T1からL5))
【0003】
他の実施形態では、切断された、または摘出された椎体(例えば、腫瘍または外傷治療のため)を、交換することができる。(切断されたまたは摘出された椎体は、本発明の装置により、実質的に交換されて修復される。)
【背景技術】
【0004】
背骨のインプラント領域についてのさまざまな特許明細書の実施例は、以下の内容を含んでいる。
【0005】
ブランティガンの米国特許第5,192,327は、椎体のための外科の人工装具インプラントに関する。より詳細には、単一のまたは互いに積み重ねなれた人工のモジュール式のインプラントが、近接した椎体を互いに支持して融合するために、または、脊柱の中の一以上の椎体を、全体的にまたは部分的に取り替えるために設けられている。インプラントは、通常の椎体に寸法的に近似している剛体の環状のプラグであって、位置ずれを妨げて、骨の成長と融合を可能にするために、隣接する椎体に係合するように、そして、可変のインプラントの最高高さを可能にするように、モジュール式に積み重ねるために隣接するプラグの隆起に互いに噛み合うように、隆起のある表面を有する簡略化された楕円または半楕円形状を有している。インプラントは、異なった厚さの一式を設けることができ、安定しているユニットの中で個々の積み重なったインプラントを互いに結合するための真っ直ぐな接続バーを受承するために、内部に溝が彫られている。環状のインプラントは、毛細血管が中で伸びることと、骨の移植片を詰めること可能にする十分な空間を有していて、好ましくは放射線透過性材料、または、好ましくはポリマーを補強する生体親和性のカーボンファイバーから出来ていて、または、交互に、ニッケル、クロム、コバルト、ステンレスまたはチタンのような、従来の整形外科用のインプラント材料で出来ている。
【0006】
コザックらの米国特許第5,397,364は、身体間融合装置に関する。より詳細には、身体間融合装置は、椎間板輪の椎間板切除口を通って、皮膚を介して導入するための大きさの一組の側部スペーサーと一組の中央のスペーサーを有している。各々の側部スペーサーは、その中に通路を形成する対向側面を有していて、一方、各々の中央スペーサーは、対応する側部スペーサーの通路に受承されるように構成されたその対向端部にアームを有している。そのアームと通路は、円盤状の空間に一度組み立てられた構成要素の分離を防ぐために連結する。中央と側部スペーサーは、骨の移植片材料を挿入するために、その間に空洞を形成する。中央と側部スペーサーは、骨の移植片空洞が、一番弱いが最も血管活性および生物活性のある椎体の骨に生成されるように、構成される。一方、側部スペーサーは、置換版輪に近接し最も強い椎体に位置付けられる。
【0007】
ボリアニらの米国特許第6,159,211は、肉体切除術/脊柱切除術のための積み重ねられるケージシステムに関する。より詳細には、単体のまたは、互いに積み重なった外科の人工装具モジュール装置は、存在している椎骨組織を交換するために使用するのに備わっている。装置は、剛体のプラグであって、通常の椎体に寸法的に類似して、近接した椎体に係合するために、または、積み重ねられたときに互いに噛み合うように、隆起のある面を有している。隆起は、前/後ろ及び、内側/外側のそれぞれの方向へのスリップを防ぐように、内側/外側両方に延びている。固定ネジは、単一の剛体の人工装具装置を形成するために、積み重なりを確保するのに使用されてもよい。装置は、また複数のネジを切られた開口を備えている。本発明の方法では、装置は、切除された椎骨細胞を交換するのに使用され、ねじ付きのボルトがねじを切られた開口に挿入され、他の背骨安定装置がボルトに取り付けられる。肉体切除術では、装置は、プレートにボルトで固定されて、近接する脊柱に固定される。椎骨切除術では、装置は、後方に置かれた一連のロッドに固定されることができる。
【0008】
ボイドらの米国特許第6,468,311は、モジュール式の身体間融合インプラントに関する。より詳細には、椎骨間に係合するための身体間融合装置は、椎骨に空間を空けるための一対の側部スペーサーを含み、椎骨間に挿入されたときに、側部スペーサーを互いに連結するようにされた接続部材を含む。その接続部材、個々の側部スペーサーまたは背骨全体のスペーサーは、椎骨の融合を促進するために骨から作られることが可能である。そのモジュラー式の構成は、この構成を使用しないと安定融合装置の大きさまたは強さのために適切でない、骨の断片の使用を可能にする。
【0009】
ボエドらの、米国特許出願第2003/0040799は、モジュラー式の身体間融合インプラントに関する。より詳細には、椎骨間に係合するための身体間融合装置は、椎骨に空間を空けるための一対の側部スペーサーと、椎骨間に挿入されたときに、側部スペーサーを互いに連結するようにされた接続部材を含む。その接続部材、個々の側部スペーサーまたは背骨全体のスペーサーは、椎骨の融合を促進するために骨から作られることが可能である。そのモジュラー式の構成は、この構成を使用しないと安定融合装置の大きさまたは強さのために適切でない、骨の断片の使用を可能にする。
【0010】
開示されたこれらの利点と改良の中でも、本発明のための目的と利点が、添付図面に関連した以下の記述から明らかになろう。図は、本発明の一部分を構成するとともに、本発明の説明に役立つ実施形態を含んでおり、そのさまざまな目的と特徴を図示する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本発明に従った、椎体置換インプラント組立体の一つの実施形態の斜視図を示す。
【図2】図2は、本体の外観から見た、図1のインプラント組立体のもう一つの図を示す。
【図3A】図3Aは、図1と図2のインプラント組立体の分解斜視図を示す。(図3Aは、ある角度からの本発明のインプラント組立体を示し、図3Bは、別の角度からの本発明のインプラント組立体を示す。)
【図3B】図3Bは、図1と図2のインプラント組立体の他の分解斜視図を示す。(図3Aは、ある角度からの本発明のインプラント組立体を示し、図3Bは、別の角度からの本発明のインプラント組立体を示す。)
【図4】図4は、本発明の実施形態に従った、インプラント組立体の端部プレート形式の構成要素の斜視図を示す。
【図5】図5は、本発明の実施形態に従った、インプラント組立体の非椎骨前彎症の側部スペーサー形式の構成要素の斜視図を示す。
【図6】図6は、本発明の実施形態に従った、インプラント組立体の椎骨前彎症の側部スペーサー形式の構成要素の斜視図を示す。
【図7】図7は、本発明の実施形態に従った、インプラント組立体の平面図を示す。
【図8】図8は、図7のA−A断面を示す。
【図9】図9は、図8の詳細Bを示す。
【図10】図10は、本発明の別の実施形態の平面図を示す。
【図11】図11は、本発明の他の実施形態の斜視図を示す。
【図12】図12は、本発明の他の実施形態の斜視図を示す。
【図13】図13は、本発明の他の実施形態の斜視図を示す。
【図14】図14は、本発明の他の実施形態の斜視図を示す。
【図15】図15は、本発明の別の実施例の斜視図を示す。
【図16】図16は、本発明の別の実施例の分解斜視図を示す。
【図17A】図17Aは、本発明の実施形態に従った、他の構成要素斜視図を示す。
【図17B】図17Bは、本発明の実施形態に従った、他の構成要素斜視図を示す。
【図17C】図17Cは、本発明の実施形態に従った、他の構成要素斜視図を示す。
【図17D】図17Dは、本発明の実施形態に従った、他の構成要素斜視図を示す。
【図17E】図17Eは、本発明の実施形態に従った、他の構成要素斜視図を示す。
【図17F】図17Fは、本発明の実施形態に従った、他の構成要素斜視図を示す。
【図17G】図17Gは、本発明の実施形態に従った、他の構成要素斜視図を示す。
【図18】図18は、図17A〜17Gの構成要素を使用する、インプラント組立体の斜視図を示す。
【図19A】図19Aは、図17A〜17Gの構成要素を使用する、インプラント組立体の斜視図を示す。
【図19B】図19Bは、図17A〜17Gの構成要素を使用する、他のインプラント組立体の斜視図を示す。
【図20A】図20Aは、図17A〜17Gの構成要素を使用する、他のインプラント組立体の斜視図を示す。
【図20B】図20Bは、図17A〜17Gの構成要素を使用する、他のインプラント組立体の斜視図を示す。
【図21】図21は、図17A〜17Gの構成要素を使用する、他のインプラント組立体の斜視図を示す。
【図22A】図22Aは、図17A〜17Gの構成要素を使用する、インプラント組立体の図を示す。
【図22B】図22Bは、図17A〜17Gの構成要素を使用する、インプラント組立体の他の図を示す。
【図22C】図22Cは、図17A〜17Gの構成要素を使用する、インプラント組立体の他の図を示す。
【図22D】図22Dは、図17A〜17Gの構成要素を使用する、インプラント組立体の他の図を示す。
【図22E】図22Eは、図17A〜17Gの構成要素を使用する、インプラント組立体の他の図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の好ましい実施形態についてここで説明するが、ここで説明されている実施形態は本発明の実施例にすぎず、さまざまな形態に変化しうることを理解すべきである。更に、本発明のさまざまな実施形態に関連して提示された実施例は説明に役立つことを目的としており、本発明を限定するものではない。更には、図は必ずしも実物大ではなく、ある特定の構成要素の詳細を提示するために、いくつかの図は拡大されている。それゆえに、ここで説明されている特定の構造、及び、機能の詳細は限定をするものではなく、本発明をさまざまに使用するために当業者へ教示するための典型例にすぎない。
【0013】
図1は本発明の椎体置換インプラント組立体の一つの実施形態である。図1によると、インプラント組立体101は第一椎骨103a、及び、第二椎骨103b(図2は本体外観からみたインプラント組立体101のもうひとつの図である)間にインプラントされている。
【0014】
より詳細には、図3A、及び、3Bによると、インプラント組立体101は例えば、第1端部プレート部301(例えば上部端部プレートなど)、第2端部プレート部303(例えば下部端部プレートなど)、第一側部スペーサー部305、及び、第二側部スペーサー部307などの4つの構成要素から構成されることができる。
【0015】
第一端部プレート部301は、第一オフセット開口部301a(例えば端部プレート部301の中心線に対してオフセット)、第二オフセット開口部301b(例えば端部プレート部301の中心線に対してオフセット)、隆起部301c、及び、301d(これら隆起部は図3Bにおいて最も明確に表されているが、この実施形態にはそのような隆起部が4つ在しているが(2つは第一オフセット開口部301aに隣接し、残りの2つは第2オフセット開口部301bに隣接している)、隆起数はいくつでもかまわない)、挿入ツールはめ合い開口部301e(挿入ツール(非表示)をはめあわせるため)、及び、上面に平行に配置された複数の溝部(図面内において溝部は個々に採番されていない)を有する。
【0016】
同様に、第2端部プレート部303は、第一オフセット開口部303a(例えば端部プレート303の中心線に対してオフセット)、第二オフセット開口部303b(例えば端部プレート部303の中心線に対してオフセット)、隆起部303c−303f、挿入ツールはめ合い開口部303g(挿入ツール(非表示)をはめあわせるため)、及び、下面に平行に配置された複数の溝部(図面内において溝部は個々に採番されていない)を有する。
【0017】
更には、第一側部スペーサー305は、主開口部305a(第一オフセット開口部301aと第一オフセット開口部303aに少なくとも部分的に並列している)、複数の補助開口部(図においては個々に採番されていない)、及び、上面と下面に平行に配置された複数の溝部(図面内において溝部は個々に採番されていない)を具備する。
【0018】
同様に、第二側部スペーサー307は、主開口部307a(第二オフセット開口部301bと第二オフセット開口部303bに少なくとも部分的に並列している)、複数の補助開口部(図においては個々に採番されていない)、及び、上面と下面に平行に配置された複数の溝部(図面内において溝部は個々に採番されていない)を有する。
【0019】
注目すべきは、第一端部プレート部と第二端部プレート部の内面上の内部中心線に位置する突起部の形状が大きく異なる点、及び、図3Aの実施形態における隆起部は特徴がないが(これら隆起は側部との位置あわせと支持を提供するものであるため)、図3Bの実施形態における隆起部は図に表されているが個々に採番されていない隆起(隆起は、構成要素の上下を固定する(例えば取り外し可能な固定機構など)とともに、両側部との位置あわせ/支持を提供するために、第一側部スペーサーと第二側部スペーサーに在る刻み目(図に表されているが個々に採番されていない)と接合される)と協同してはめ合わせられるようなロック機構を設けている点を除けば、図3A、及び、図3Bの実施形態は類似していることである。別の例においては(例は説明に役立つことを目的としており、限定するものではない)タブやスロット機能が固定機構のために利用されてもよい。
【0020】
更なる注目すべき点は、インプラント101は骨の成長を可能とし、及び/または、骨要素を備えることが可能な点である。このことは、構成要素の空洞状で開口部のある設計により(例えば、第一オフセット開口部301a、第二オフセット開口部301b、第二オフセット開口部303a、第二オフセット開口部303b、主開口部305a、主開口部307a及び/または、さまざまな補助的な開口部により)及び/または、完成後のインプラント組立体のその空洞状で開口部のある設計により(例えば、完成後のインプラント組立体の各々の端部の第一側部スペーサー305及び第二側部スペーサー307により)実現し得る。
【0021】
一例(例は説明に役立つことを目的としており、限定するものではない)において、インプラント組立体101は、2通りの設置面積のものが提供される。”小さい”設置面積とは、例えば、横28mm×縦23mm(本例において、”小さい”設置面積の端部プレートは横28mm×縦23mm、及び、側部スペーサーは横8mm×縦23mm)である。大きい設置面積とは、例えば、横35mm×縦28mm(本例において大きい設置面積の端部プレートは、横35mm×縦28mm、及び、側部スペーサーは横8mm×縦28mm)である。一方、あるいは両方の設置面積とも高さは、例えば、12mmから60mm(例えば1mm単位で増加)の範囲で使用されることができる。
【0022】
下記、表1〜3を参照すると、大きいほうのインプラント組立体の構成要素の厚さの例(もちろん、これらの例は説明に役立つことを目的としており、限定するものではない)が(例えばこの種類の構成要素の斜視図である図4を参照のこと)確認できる。より詳細には、表1では、"大きい"端部プレートの厚さの例を、表2では、”大きい”非椎骨前彎症(NON-Lordotic)側部スペーサー(例えば、この種の構成については、斜視図である図5参照のこと)、及び、表3では、”大きい”椎骨前彎症(Lordotic)側部スペーサー(例えば、この種の構成については斜視図である図6参照のこと)の厚さの例を確認することができる。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
以下の表4〜6に参照がなされ、”小さい”インプラント組立体の構成要素の厚さを特定する。(もちろん、これらの例は、説明に役立つことを目的としており、制限することを目的としていない)より詳細には、表4は、”小さい”端部プレートの厚さを特定し(例えば、この形式の構成要素の斜視図の図4を参照のこと)、表5は、”小さい” 非椎骨前彎症の側部スペーサーの厚さの例を示し(例えば、この形式の構成要素の斜視図の図5を参照のこと)、そして表6は、”小さい” 椎骨前彎症の側部スペーサーの厚さの例を示す(例えば、この形式の構成要素の斜視図の図6を参照のこと)。
【0027】
【表4】
【0028】
【表5】
【0029】
【表6】
【0030】
構成要素よりインプラント組立体の構造に言及すると、ある実施形態では、患者の身体の外部で構築が行われる(例えば、ケガの外側など)。より詳細には、インプラント組立体の正確な高さ、設置面積、椎骨前彎症の必要条件を確定後、必要条件(例えば、高さ30mmのインプラント組立体は、高さ26mmの側部スペーサー2個と厚さ2mmの端部プレートを利用するなど)にあう、一以上の側部スペーサー(例えば2つ)及び/または、一以上の端部プレート(例えば2つ)を外科医が選択する。構成要素は、側部スペーサーを第一端部プレートにパチッととめ、第二端部プレートを二つの側部スペーサーにはめて組み立てる。そのようなはめ込み式構造は、例えば、リップ(lip)、及び、下部に刻み目のある配置(図7(本発明の実施形態によるインプラント組立体の平面図を示す)、図8(図7の線A−Aの断面を示す)、及び、図9(図8の詳細を示す)参照のこと)を利用して実施される。より詳細には、そのようなはめ込み式構造を考慮すると、側部スペーサーの切れ込みと端部プレート上の先細りのリップ(そこで、先細りのリップが下部の切れ込みに達し、ロックされる位置にはめ込まれるまでは、組立体に支障を生じることがある)を表している図9の特徴に注意が向けられる。
【0031】
他の実施形態では、いくつか、または、すべての構成要素がポリエーテルケトンを有する、または、本質的に全てポリエーテルケトンから成る(例えば、PEEK Optimaなど)。注目すべきは、このPEEKポリマーは放射線透過性であり、融合(例えば、手術中においてなど)が生じた場合に、外科医の判断を補助し得ることである。そのようなPEEK素材は、実質的に放射線透過性であるため、マーカー(例えばチタンから出来ているマーカーなど)は、外科医が構成要素の位置、及び/またはインプラント組立体全体の位置を判断する視覚的補助となりうる(例えば、術中、及び、術後、両方において)。
【0032】
他の実施形態において、本発明の活用に関する指示が含まれている。(ただし制限するものではない)
・脊髄、及び、神経組織の前方減圧術を成し遂げるために切断または摘出された(例えば、腫瘍治療のためなど)椎体(例えば、病気の椎体など)を置換するために、及び、失った椎体の高さを取り戻すために胸部と腰部の椎骨(すなわちT1からL5)内で利用されるため。
・胸部、及び/又は、腰部の骨折治療に利用されるため。
・前部、中間部及び/または、後部脊柱の生体力学的な完全性を回復するため(例えば、長期間の融合がないときでさえ)。
・補完的な内部固定と共に使用されるため。そのような補完的な内部固定は、いかなる適切なネジ、ロッド、ステープル、ワッシャー、十字コネクター、及び/または、後部フックを有する(ただし、これらに制限されるものではない)。
【0033】
他の実施形態において本発明の使用に関する禁止事項は、以下の通りである(ただし制限するものではない)
病的な肥満
精神病
アルコール中毒症、及び/または薬物乱用
妊娠中
精神化敏捷症/アレルギー
ひどい骨減少
術後の看護方針に従わない、または、従えない患者
上記に分類されない特定の状況(例えば、いかなる適切な介護者によって認識されている)
【0034】
他の実施形態では、1以上の構成要素及び/または、インプラント組立体は、先細りの導入部を有してもよい。(例えば、簡単な挿入のため)
【0035】
他の実施形態では、各々の側部スペーサーは、脊柱を支持するのに役立つことができる。
【0036】
他の実施形態では、構成要素及び/またはインプラント組立体の凹凸のある表面は、容易な挿入及び/または排除への阻止を可能にすることができる。(追加の凹凸のある表面例の図10〜14参照のこと(例は、説明に役立つことを目的としており、制限する物ではない))
【0037】
他の実施形態では、複数の側部スペーサー形式の構成要素が、”ブリッジ”構成で組み立てられることができる。(例えば、図15及び図16参照のこと)
【0038】
他の実施形態では、構成要素は要望通りに組立てられる。(例えば、図17A〜17G、18、19A、19B、20A、20B、21及び21A〜22E参照のこと)
【0039】
本発明の多くの実施形態が説明された一方、これらの実施形態が単に説明に役立ち、限定的でないことが理解され、多くの修正が当業者に明らかになる。例えば、本発明に従った、インプラント組立体は、ASTMF2077-03”椎間体融合装置のためのテスト方法”(またはその修正バージョン)及び/または、FDAの2000年9月27日の”背骨システム510(k)’s”に従ってテストされる。更に、椎骨前彎症の角度は、いかなる所望の角度でも良い(例えば、4°〜8°)。更にまた、1以上の構成要素が、インプラント組立体から分離して使用されてもよい。(例えば、一以上の側部スペーサー(非椎骨前彎症及び/または椎骨前彎症用の)は、上部及び/または下部プレートの使用なしに、背骨に直接に移植されることができる)。更にまた、さまざまな構成要素が、異なった所望の形状を取ることができて、さまざまな特徴が、所望のさまざまな仕様を取ることができる。(例えば、さまざまな開口部が、いかなる所望の数、及び/または形状とすることができる)更にまた、開口部(及び/またはその構成要素)は、もちろんいかなる所望の大きさでもよい(例えば、いかなる所望の患者-男、女、子供)。更にまた、開口部(及び/またはその構成要素)は、装置の”ライン”又は”ファミリー”で、備えられてもよい(例えば、小さい、中くらいのおよび大きい、大人、子供、男、女)。更にまた、装置(及び/またはその構成要素)は、標準の大きさで備えられてもよい。更にまた、いかなる所望の固定機構は、さまざまの構成要素を互いに、及び/または、所望の調整により、保持されてもよい。更にまた、そのような固定は、解除されて役立つことができてもよい(例えば、機構、及び/またはツールが、さまざまな構成要素を解除するために備えられてもよい)。更にまた、側部スペーサーは、1以上の中央スペーサーに近接して配置されてもよい。更にまた、製造及び/または使用に関するいかなる段階が、いかなる所望の順番で実行されてもよい。
【技術分野】
【0001】
本発明のさまざまな実施形態は、椎体置換のための装置および、それに関連する方法に関する。
【0002】
一つの実施形態では、椎体置換装置は、背骨を正しく、安定させるのに使用されてもよい。(例えば、胸腰椎(T1からL5))
【0003】
他の実施形態では、切断された、または摘出された椎体(例えば、腫瘍または外傷治療のため)を、交換することができる。(切断されたまたは摘出された椎体は、本発明の装置により、実質的に交換されて修復される。)
【背景技術】
【0004】
背骨のインプラント領域についてのさまざまな特許明細書の実施例は、以下の内容を含んでいる。
【0005】
ブランティガンの米国特許第5,192,327は、椎体のための外科の人工装具インプラントに関する。より詳細には、単一のまたは互いに積み重ねなれた人工のモジュール式のインプラントが、近接した椎体を互いに支持して融合するために、または、脊柱の中の一以上の椎体を、全体的にまたは部分的に取り替えるために設けられている。インプラントは、通常の椎体に寸法的に近似している剛体の環状のプラグであって、位置ずれを妨げて、骨の成長と融合を可能にするために、隣接する椎体に係合するように、そして、可変のインプラントの最高高さを可能にするように、モジュール式に積み重ねるために隣接するプラグの隆起に互いに噛み合うように、隆起のある表面を有する簡略化された楕円または半楕円形状を有している。インプラントは、異なった厚さの一式を設けることができ、安定しているユニットの中で個々の積み重なったインプラントを互いに結合するための真っ直ぐな接続バーを受承するために、内部に溝が彫られている。環状のインプラントは、毛細血管が中で伸びることと、骨の移植片を詰めること可能にする十分な空間を有していて、好ましくは放射線透過性材料、または、好ましくはポリマーを補強する生体親和性のカーボンファイバーから出来ていて、または、交互に、ニッケル、クロム、コバルト、ステンレスまたはチタンのような、従来の整形外科用のインプラント材料で出来ている。
【0006】
コザックらの米国特許第5,397,364は、身体間融合装置に関する。より詳細には、身体間融合装置は、椎間板輪の椎間板切除口を通って、皮膚を介して導入するための大きさの一組の側部スペーサーと一組の中央のスペーサーを有している。各々の側部スペーサーは、その中に通路を形成する対向側面を有していて、一方、各々の中央スペーサーは、対応する側部スペーサーの通路に受承されるように構成されたその対向端部にアームを有している。そのアームと通路は、円盤状の空間に一度組み立てられた構成要素の分離を防ぐために連結する。中央と側部スペーサーは、骨の移植片材料を挿入するために、その間に空洞を形成する。中央と側部スペーサーは、骨の移植片空洞が、一番弱いが最も血管活性および生物活性のある椎体の骨に生成されるように、構成される。一方、側部スペーサーは、置換版輪に近接し最も強い椎体に位置付けられる。
【0007】
ボリアニらの米国特許第6,159,211は、肉体切除術/脊柱切除術のための積み重ねられるケージシステムに関する。より詳細には、単体のまたは、互いに積み重なった外科の人工装具モジュール装置は、存在している椎骨組織を交換するために使用するのに備わっている。装置は、剛体のプラグであって、通常の椎体に寸法的に類似して、近接した椎体に係合するために、または、積み重ねられたときに互いに噛み合うように、隆起のある面を有している。隆起は、前/後ろ及び、内側/外側のそれぞれの方向へのスリップを防ぐように、内側/外側両方に延びている。固定ネジは、単一の剛体の人工装具装置を形成するために、積み重なりを確保するのに使用されてもよい。装置は、また複数のネジを切られた開口を備えている。本発明の方法では、装置は、切除された椎骨細胞を交換するのに使用され、ねじ付きのボルトがねじを切られた開口に挿入され、他の背骨安定装置がボルトに取り付けられる。肉体切除術では、装置は、プレートにボルトで固定されて、近接する脊柱に固定される。椎骨切除術では、装置は、後方に置かれた一連のロッドに固定されることができる。
【0008】
ボイドらの米国特許第6,468,311は、モジュール式の身体間融合インプラントに関する。より詳細には、椎骨間に係合するための身体間融合装置は、椎骨に空間を空けるための一対の側部スペーサーを含み、椎骨間に挿入されたときに、側部スペーサーを互いに連結するようにされた接続部材を含む。その接続部材、個々の側部スペーサーまたは背骨全体のスペーサーは、椎骨の融合を促進するために骨から作られることが可能である。そのモジュラー式の構成は、この構成を使用しないと安定融合装置の大きさまたは強さのために適切でない、骨の断片の使用を可能にする。
【0009】
ボエドらの、米国特許出願第2003/0040799は、モジュラー式の身体間融合インプラントに関する。より詳細には、椎骨間に係合するための身体間融合装置は、椎骨に空間を空けるための一対の側部スペーサーと、椎骨間に挿入されたときに、側部スペーサーを互いに連結するようにされた接続部材を含む。その接続部材、個々の側部スペーサーまたは背骨全体のスペーサーは、椎骨の融合を促進するために骨から作られることが可能である。そのモジュラー式の構成は、この構成を使用しないと安定融合装置の大きさまたは強さのために適切でない、骨の断片の使用を可能にする。
【0010】
開示されたこれらの利点と改良の中でも、本発明のための目的と利点が、添付図面に関連した以下の記述から明らかになろう。図は、本発明の一部分を構成するとともに、本発明の説明に役立つ実施形態を含んでおり、そのさまざまな目的と特徴を図示する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本発明に従った、椎体置換インプラント組立体の一つの実施形態の斜視図を示す。
【図2】図2は、本体の外観から見た、図1のインプラント組立体のもう一つの図を示す。
【図3A】図3Aは、図1と図2のインプラント組立体の分解斜視図を示す。(図3Aは、ある角度からの本発明のインプラント組立体を示し、図3Bは、別の角度からの本発明のインプラント組立体を示す。)
【図3B】図3Bは、図1と図2のインプラント組立体の他の分解斜視図を示す。(図3Aは、ある角度からの本発明のインプラント組立体を示し、図3Bは、別の角度からの本発明のインプラント組立体を示す。)
【図4】図4は、本発明の実施形態に従った、インプラント組立体の端部プレート形式の構成要素の斜視図を示す。
【図5】図5は、本発明の実施形態に従った、インプラント組立体の非椎骨前彎症の側部スペーサー形式の構成要素の斜視図を示す。
【図6】図6は、本発明の実施形態に従った、インプラント組立体の椎骨前彎症の側部スペーサー形式の構成要素の斜視図を示す。
【図7】図7は、本発明の実施形態に従った、インプラント組立体の平面図を示す。
【図8】図8は、図7のA−A断面を示す。
【図9】図9は、図8の詳細Bを示す。
【図10】図10は、本発明の別の実施形態の平面図を示す。
【図11】図11は、本発明の他の実施形態の斜視図を示す。
【図12】図12は、本発明の他の実施形態の斜視図を示す。
【図13】図13は、本発明の他の実施形態の斜視図を示す。
【図14】図14は、本発明の他の実施形態の斜視図を示す。
【図15】図15は、本発明の別の実施例の斜視図を示す。
【図16】図16は、本発明の別の実施例の分解斜視図を示す。
【図17A】図17Aは、本発明の実施形態に従った、他の構成要素斜視図を示す。
【図17B】図17Bは、本発明の実施形態に従った、他の構成要素斜視図を示す。
【図17C】図17Cは、本発明の実施形態に従った、他の構成要素斜視図を示す。
【図17D】図17Dは、本発明の実施形態に従った、他の構成要素斜視図を示す。
【図17E】図17Eは、本発明の実施形態に従った、他の構成要素斜視図を示す。
【図17F】図17Fは、本発明の実施形態に従った、他の構成要素斜視図を示す。
【図17G】図17Gは、本発明の実施形態に従った、他の構成要素斜視図を示す。
【図18】図18は、図17A〜17Gの構成要素を使用する、インプラント組立体の斜視図を示す。
【図19A】図19Aは、図17A〜17Gの構成要素を使用する、インプラント組立体の斜視図を示す。
【図19B】図19Bは、図17A〜17Gの構成要素を使用する、他のインプラント組立体の斜視図を示す。
【図20A】図20Aは、図17A〜17Gの構成要素を使用する、他のインプラント組立体の斜視図を示す。
【図20B】図20Bは、図17A〜17Gの構成要素を使用する、他のインプラント組立体の斜視図を示す。
【図21】図21は、図17A〜17Gの構成要素を使用する、他のインプラント組立体の斜視図を示す。
【図22A】図22Aは、図17A〜17Gの構成要素を使用する、インプラント組立体の図を示す。
【図22B】図22Bは、図17A〜17Gの構成要素を使用する、インプラント組立体の他の図を示す。
【図22C】図22Cは、図17A〜17Gの構成要素を使用する、インプラント組立体の他の図を示す。
【図22D】図22Dは、図17A〜17Gの構成要素を使用する、インプラント組立体の他の図を示す。
【図22E】図22Eは、図17A〜17Gの構成要素を使用する、インプラント組立体の他の図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の好ましい実施形態についてここで説明するが、ここで説明されている実施形態は本発明の実施例にすぎず、さまざまな形態に変化しうることを理解すべきである。更に、本発明のさまざまな実施形態に関連して提示された実施例は説明に役立つことを目的としており、本発明を限定するものではない。更には、図は必ずしも実物大ではなく、ある特定の構成要素の詳細を提示するために、いくつかの図は拡大されている。それゆえに、ここで説明されている特定の構造、及び、機能の詳細は限定をするものではなく、本発明をさまざまに使用するために当業者へ教示するための典型例にすぎない。
【0013】
図1は本発明の椎体置換インプラント組立体の一つの実施形態である。図1によると、インプラント組立体101は第一椎骨103a、及び、第二椎骨103b(図2は本体外観からみたインプラント組立体101のもうひとつの図である)間にインプラントされている。
【0014】
より詳細には、図3A、及び、3Bによると、インプラント組立体101は例えば、第1端部プレート部301(例えば上部端部プレートなど)、第2端部プレート部303(例えば下部端部プレートなど)、第一側部スペーサー部305、及び、第二側部スペーサー部307などの4つの構成要素から構成されることができる。
【0015】
第一端部プレート部301は、第一オフセット開口部301a(例えば端部プレート部301の中心線に対してオフセット)、第二オフセット開口部301b(例えば端部プレート部301の中心線に対してオフセット)、隆起部301c、及び、301d(これら隆起部は図3Bにおいて最も明確に表されているが、この実施形態にはそのような隆起部が4つ在しているが(2つは第一オフセット開口部301aに隣接し、残りの2つは第2オフセット開口部301bに隣接している)、隆起数はいくつでもかまわない)、挿入ツールはめ合い開口部301e(挿入ツール(非表示)をはめあわせるため)、及び、上面に平行に配置された複数の溝部(図面内において溝部は個々に採番されていない)を有する。
【0016】
同様に、第2端部プレート部303は、第一オフセット開口部303a(例えば端部プレート303の中心線に対してオフセット)、第二オフセット開口部303b(例えば端部プレート部303の中心線に対してオフセット)、隆起部303c−303f、挿入ツールはめ合い開口部303g(挿入ツール(非表示)をはめあわせるため)、及び、下面に平行に配置された複数の溝部(図面内において溝部は個々に採番されていない)を有する。
【0017】
更には、第一側部スペーサー305は、主開口部305a(第一オフセット開口部301aと第一オフセット開口部303aに少なくとも部分的に並列している)、複数の補助開口部(図においては個々に採番されていない)、及び、上面と下面に平行に配置された複数の溝部(図面内において溝部は個々に採番されていない)を具備する。
【0018】
同様に、第二側部スペーサー307は、主開口部307a(第二オフセット開口部301bと第二オフセット開口部303bに少なくとも部分的に並列している)、複数の補助開口部(図においては個々に採番されていない)、及び、上面と下面に平行に配置された複数の溝部(図面内において溝部は個々に採番されていない)を有する。
【0019】
注目すべきは、第一端部プレート部と第二端部プレート部の内面上の内部中心線に位置する突起部の形状が大きく異なる点、及び、図3Aの実施形態における隆起部は特徴がないが(これら隆起は側部との位置あわせと支持を提供するものであるため)、図3Bの実施形態における隆起部は図に表されているが個々に採番されていない隆起(隆起は、構成要素の上下を固定する(例えば取り外し可能な固定機構など)とともに、両側部との位置あわせ/支持を提供するために、第一側部スペーサーと第二側部スペーサーに在る刻み目(図に表されているが個々に採番されていない)と接合される)と協同してはめ合わせられるようなロック機構を設けている点を除けば、図3A、及び、図3Bの実施形態は類似していることである。別の例においては(例は説明に役立つことを目的としており、限定するものではない)タブやスロット機能が固定機構のために利用されてもよい。
【0020】
更なる注目すべき点は、インプラント101は骨の成長を可能とし、及び/または、骨要素を備えることが可能な点である。このことは、構成要素の空洞状で開口部のある設計により(例えば、第一オフセット開口部301a、第二オフセット開口部301b、第二オフセット開口部303a、第二オフセット開口部303b、主開口部305a、主開口部307a及び/または、さまざまな補助的な開口部により)及び/または、完成後のインプラント組立体のその空洞状で開口部のある設計により(例えば、完成後のインプラント組立体の各々の端部の第一側部スペーサー305及び第二側部スペーサー307により)実現し得る。
【0021】
一例(例は説明に役立つことを目的としており、限定するものではない)において、インプラント組立体101は、2通りの設置面積のものが提供される。”小さい”設置面積とは、例えば、横28mm×縦23mm(本例において、”小さい”設置面積の端部プレートは横28mm×縦23mm、及び、側部スペーサーは横8mm×縦23mm)である。大きい設置面積とは、例えば、横35mm×縦28mm(本例において大きい設置面積の端部プレートは、横35mm×縦28mm、及び、側部スペーサーは横8mm×縦28mm)である。一方、あるいは両方の設置面積とも高さは、例えば、12mmから60mm(例えば1mm単位で増加)の範囲で使用されることができる。
【0022】
下記、表1〜3を参照すると、大きいほうのインプラント組立体の構成要素の厚さの例(もちろん、これらの例は説明に役立つことを目的としており、限定するものではない)が(例えばこの種類の構成要素の斜視図である図4を参照のこと)確認できる。より詳細には、表1では、"大きい"端部プレートの厚さの例を、表2では、”大きい”非椎骨前彎症(NON-Lordotic)側部スペーサー(例えば、この種の構成については、斜視図である図5参照のこと)、及び、表3では、”大きい”椎骨前彎症(Lordotic)側部スペーサー(例えば、この種の構成については斜視図である図6参照のこと)の厚さの例を確認することができる。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
以下の表4〜6に参照がなされ、”小さい”インプラント組立体の構成要素の厚さを特定する。(もちろん、これらの例は、説明に役立つことを目的としており、制限することを目的としていない)より詳細には、表4は、”小さい”端部プレートの厚さを特定し(例えば、この形式の構成要素の斜視図の図4を参照のこと)、表5は、”小さい” 非椎骨前彎症の側部スペーサーの厚さの例を示し(例えば、この形式の構成要素の斜視図の図5を参照のこと)、そして表6は、”小さい” 椎骨前彎症の側部スペーサーの厚さの例を示す(例えば、この形式の構成要素の斜視図の図6を参照のこと)。
【0027】
【表4】
【0028】
【表5】
【0029】
【表6】
【0030】
構成要素よりインプラント組立体の構造に言及すると、ある実施形態では、患者の身体の外部で構築が行われる(例えば、ケガの外側など)。より詳細には、インプラント組立体の正確な高さ、設置面積、椎骨前彎症の必要条件を確定後、必要条件(例えば、高さ30mmのインプラント組立体は、高さ26mmの側部スペーサー2個と厚さ2mmの端部プレートを利用するなど)にあう、一以上の側部スペーサー(例えば2つ)及び/または、一以上の端部プレート(例えば2つ)を外科医が選択する。構成要素は、側部スペーサーを第一端部プレートにパチッととめ、第二端部プレートを二つの側部スペーサーにはめて組み立てる。そのようなはめ込み式構造は、例えば、リップ(lip)、及び、下部に刻み目のある配置(図7(本発明の実施形態によるインプラント組立体の平面図を示す)、図8(図7の線A−Aの断面を示す)、及び、図9(図8の詳細を示す)参照のこと)を利用して実施される。より詳細には、そのようなはめ込み式構造を考慮すると、側部スペーサーの切れ込みと端部プレート上の先細りのリップ(そこで、先細りのリップが下部の切れ込みに達し、ロックされる位置にはめ込まれるまでは、組立体に支障を生じることがある)を表している図9の特徴に注意が向けられる。
【0031】
他の実施形態では、いくつか、または、すべての構成要素がポリエーテルケトンを有する、または、本質的に全てポリエーテルケトンから成る(例えば、PEEK Optimaなど)。注目すべきは、このPEEKポリマーは放射線透過性であり、融合(例えば、手術中においてなど)が生じた場合に、外科医の判断を補助し得ることである。そのようなPEEK素材は、実質的に放射線透過性であるため、マーカー(例えばチタンから出来ているマーカーなど)は、外科医が構成要素の位置、及び/またはインプラント組立体全体の位置を判断する視覚的補助となりうる(例えば、術中、及び、術後、両方において)。
【0032】
他の実施形態において、本発明の活用に関する指示が含まれている。(ただし制限するものではない)
・脊髄、及び、神経組織の前方減圧術を成し遂げるために切断または摘出された(例えば、腫瘍治療のためなど)椎体(例えば、病気の椎体など)を置換するために、及び、失った椎体の高さを取り戻すために胸部と腰部の椎骨(すなわちT1からL5)内で利用されるため。
・胸部、及び/又は、腰部の骨折治療に利用されるため。
・前部、中間部及び/または、後部脊柱の生体力学的な完全性を回復するため(例えば、長期間の融合がないときでさえ)。
・補完的な内部固定と共に使用されるため。そのような補完的な内部固定は、いかなる適切なネジ、ロッド、ステープル、ワッシャー、十字コネクター、及び/または、後部フックを有する(ただし、これらに制限されるものではない)。
【0033】
他の実施形態において本発明の使用に関する禁止事項は、以下の通りである(ただし制限するものではない)
病的な肥満
精神病
アルコール中毒症、及び/または薬物乱用
妊娠中
精神化敏捷症/アレルギー
ひどい骨減少
術後の看護方針に従わない、または、従えない患者
上記に分類されない特定の状況(例えば、いかなる適切な介護者によって認識されている)
【0034】
他の実施形態では、1以上の構成要素及び/または、インプラント組立体は、先細りの導入部を有してもよい。(例えば、簡単な挿入のため)
【0035】
他の実施形態では、各々の側部スペーサーは、脊柱を支持するのに役立つことができる。
【0036】
他の実施形態では、構成要素及び/またはインプラント組立体の凹凸のある表面は、容易な挿入及び/または排除への阻止を可能にすることができる。(追加の凹凸のある表面例の図10〜14参照のこと(例は、説明に役立つことを目的としており、制限する物ではない))
【0037】
他の実施形態では、複数の側部スペーサー形式の構成要素が、”ブリッジ”構成で組み立てられることができる。(例えば、図15及び図16参照のこと)
【0038】
他の実施形態では、構成要素は要望通りに組立てられる。(例えば、図17A〜17G、18、19A、19B、20A、20B、21及び21A〜22E参照のこと)
【0039】
本発明の多くの実施形態が説明された一方、これらの実施形態が単に説明に役立ち、限定的でないことが理解され、多くの修正が当業者に明らかになる。例えば、本発明に従った、インプラント組立体は、ASTMF2077-03”椎間体融合装置のためのテスト方法”(またはその修正バージョン)及び/または、FDAの2000年9月27日の”背骨システム510(k)’s”に従ってテストされる。更に、椎骨前彎症の角度は、いかなる所望の角度でも良い(例えば、4°〜8°)。更にまた、1以上の構成要素が、インプラント組立体から分離して使用されてもよい。(例えば、一以上の側部スペーサー(非椎骨前彎症及び/または椎骨前彎症用の)は、上部及び/または下部プレートの使用なしに、背骨に直接に移植されることができる)。更にまた、さまざまな構成要素が、異なった所望の形状を取ることができて、さまざまな特徴が、所望のさまざまな仕様を取ることができる。(例えば、さまざまな開口部が、いかなる所望の数、及び/または形状とすることができる)更にまた、開口部(及び/またはその構成要素)は、もちろんいかなる所望の大きさでもよい(例えば、いかなる所望の患者-男、女、子供)。更にまた、開口部(及び/またはその構成要素)は、装置の”ライン”又は”ファミリー”で、備えられてもよい(例えば、小さい、中くらいのおよび大きい、大人、子供、男、女)。更にまた、装置(及び/またはその構成要素)は、標準の大きさで備えられてもよい。更にまた、いかなる所望の固定機構は、さまざまの構成要素を互いに、及び/または、所望の調整により、保持されてもよい。更にまた、そのような固定は、解除されて役立つことができてもよい(例えば、機構、及び/またはツールが、さまざまな構成要素を解除するために備えられてもよい)。更にまた、側部スペーサーは、1以上の中央スペーサーに近接して配置されてもよい。更にまた、製造及び/または使用に関するいかなる段階が、いかなる所望の順番で実行されてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
脊椎間の骨の成長を促進することができる、開口部を有するスペーサーであって、
上面と、
前記上面の反対側に配置された底面と、
前記上面から前記底面に伸延する側壁と、を備えていて、前記側壁が、ほぼアーチ形状を形成する、凹状の外面と凸状の外面とを具備しており、
当該スペーサー内に縦方向に形成された空洞は、前記上面から前記底面に伸延し、かつ、前記側壁に取囲まれていて、
当該スペーサーの前記側壁に形成された少なくとも1つの横方向の空洞は、前記縦方向の空洞と交差することを特徴とする、
開口部を有するスペーサー。
【請求項2】
当該スペーサの前記側壁に形成された前記少なくとも1つの横方向の空洞は、複数形成されている、請求項1に記載の、開口部を有するスペーサー。
【請求項3】
前記上面及び前記底面は、各々、複数の溝を備えている、請求項1に記載の、開口部を有するスペーサー。
【請求項4】
前記上面の前記複数の溝は、平行に伸延している、請求項3に記載の、開口部を有するスペーサー。
【請求項5】
当該スペーサーは、ポリエーテルエーテルケトンを含む材料からなる、請求項1に記載の、開口部を有するスペーサー。
【請求項6】
前記側壁は、約0°から8°の範囲の脊椎前彎角を規定する、請求項1に記載の、開口部を有するスペーサー。
【請求項1】
脊椎間の骨の成長を促進することができる、開口部を有するスペーサーであって、
上面と、
前記上面の反対側に配置された底面と、
前記上面から前記底面に伸延する側壁と、を備えていて、前記側壁が、ほぼアーチ形状を形成する、凹状の外面と凸状の外面とを具備しており、
当該スペーサー内に縦方向に形成された空洞は、前記上面から前記底面に伸延し、かつ、前記側壁に取囲まれていて、
当該スペーサーの前記側壁に形成された少なくとも1つの横方向の空洞は、前記縦方向の空洞と交差することを特徴とする、
開口部を有するスペーサー。
【請求項2】
当該スペーサの前記側壁に形成された前記少なくとも1つの横方向の空洞は、複数形成されている、請求項1に記載の、開口部を有するスペーサー。
【請求項3】
前記上面及び前記底面は、各々、複数の溝を備えている、請求項1に記載の、開口部を有するスペーサー。
【請求項4】
前記上面の前記複数の溝は、平行に伸延している、請求項3に記載の、開口部を有するスペーサー。
【請求項5】
当該スペーサーは、ポリエーテルエーテルケトンを含む材料からなる、請求項1に記載の、開口部を有するスペーサー。
【請求項6】
前記側壁は、約0°から8°の範囲の脊椎前彎角を規定する、請求項1に記載の、開口部を有するスペーサー。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17A】
【図17B】
【図17C】
【図17D】
【図17E】
【図17F】
【図17G】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図20A】
【図20B】
【図21】
【図22A】
【図22B】
【図22C】
【図22D】
【図22E】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17A】
【図17B】
【図17C】
【図17D】
【図17E】
【図17F】
【図17G】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図20A】
【図20B】
【図21】
【図22A】
【図22B】
【図22C】
【図22D】
【図22E】
【公開番号】特開2013−27797(P2013−27797A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−247522(P2012−247522)
【出願日】平成24年11月9日(2012.11.9)
【分割の表示】特願2006−536772(P2006−536772)の分割
【原出願日】平成16年10月19日(2004.10.19)
【出願人】(506133910)ブラックストーン メディカル,インコーポレイティド (8)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年11月9日(2012.11.9)
【分割の表示】特願2006−536772(P2006−536772)の分割
【原出願日】平成16年10月19日(2004.10.19)
【出願人】(506133910)ブラックストーン メディカル,インコーポレイティド (8)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]