説明

検査システム、検査装置、表示装置及びプログラム

【課題】表示装置の表示画面の検査に係るアルゴリズムを簡素化する。
【解決手段】画像形成装置は、各操作子画像に対して各々を識別する識別情報を付加して表示し、その操作子画像を含む表示画面を表す画像情報を検査装置に送信する(S3,S4)。検査装置は、画像形成装置が表示する表示画面を表す画像情報を取得して(S5)、そこから識別情報を取得すると(S6)、その識別情報が付加された操作子画像の位置を特定して(S7)、特定した位置にある操作子画像を指定する指示を送信する(S7,S8)。画像形成装置は、指定された操作子画像に対応する表示画面を表示して、その画像情報を検査装置に送信し(S9、S10)、検査装置は、受信した画像情報に基づき、画像形成装置の表示画面を検査する(S11)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査システム、検査装置、表示装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器の品質を確保するために、製造段階や出荷前段階においてその動作の検査が行われている。検査に係る工程を自動化した検査システムとして特許文献1に開示されたものがある。特許文献1に開示されている検査システムにおいて、検査対象となる装置は、自装置が表示するソフトボタンのような操作子画像がユーザにより指定されたときと同じ動作を行って、その操作子画像に対応する表示画面を表示し、検査装置はその表示画面を検査する。検査対象の装置は、検査装置によって指示されると、表示領域における操作子画像が配置された予め決められた位置を表す位置情報に基づいて操作子画像を指定し、その操作子画像に対応する表示画面を表示する。
【特許文献1】特開2007−328509号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、表示装置の表示画面の検査に係るアルゴリズムを簡素化することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述した課題を解決するため、本発明の請求項1に係る検査システムは、表示装置と検査装置とを備え、前記表示装置は、表示手段と、前記表示手段に表示させる表示画面を指定する操作に用いられる操作子画像を当該表示手段に表示させる操作子画像表示制御手段であって、各々の操作子画像を識別する識別情報を付加した前記操作子画像を表示させる操作子画像表示制御手段と、前記操作子画像表示制御手段によって制御されて前記表示手段に表示された操作子画像のうち、前記検査装置によって指示された操作子画像に対応する表示画面を前記表示手段に表示させる表示画面表示制御手段とを有し、前記検査装置は、前記表示装置の表示手段に表示された操作子画像に付加された前記識別情報を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記識別情報が付加された操作子画像に対応する表示画面を前記表示手段に表示するよう前記表示画面表示制御手段に指示する指示手段と、前記指示手段による指示に応じて、前記表示画面表示制御手段により前記表示手段に表示された表示画面を検査する検査手段とを有することを特徴とする。
【0005】
本発明の請求項2に係る検査システムは、請求項1に係る検査システムにおいて、前記表示装置の表示画面表示制御手段は、各々を識別する識別情報を付加した画像を含む表示画面を前記表示手段に表示させ、前記検査装置の取得手段は、前記表示手段に表示された表示画面に含まれる画像に付加された前記識別情報を取得し、前記検査手段は、前記取得手段が取得した前記識別情報が付加された画像の前記表示手段の表示領域における位置を特定し、特定した位置に基づいて前記表示画面を検査することを特徴とする。
【0006】
本発明の請求項3に係る検査システムは、請求項1に係る検査システムにおいて、前記表示装置は、前記表示手段に表示された操作子画像に付加されている前記識別情報を前記検査装置に送信する送信手段を有し、前記検査装置は、前記表示装置の送信手段によって送信された前記識別情報を受信する受信手段を有し、前記取得手段は、前記受信手段によって受信された前記識別情報を取得することを特徴とする。
【0007】
本発明の請求項4に係る検査システムは、請求項1に係る検査システムにおいて、前記検査装置は、撮像を行う撮像手段を備え、前記取得手段は、前記撮像手段により前記表示装置の表示手段に表示された前記操作子画像の撮像が行われ、当該撮像によって生成された画像情報が表す操作子画像に付加されている前記識別情報を取得することを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項5に係る検査装置は、表示手段を有し、前記表示手段に表示させる表示画面を指定する操作に用いられる操作子画像を当該表示手段に表示させる操作子画像表示制御手段であって、各々の操作子画像を識別する識別情報を付加した前記操作子画像を表示させる操作子画像表示制御手段と、前記操作子画像表示制御手段によって制御されて前記表示手段に表示された操作子画像のうち、前記検査装置によって指示された操作子画像に対応する表示画面を前記表示手段に表示させる表示画面表示制御手段とを備える表示装置の前記表示手段に表示された操作子画像に付加された前記識別情報を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記識別情報が付加された操作子画像に対応する表示画面を前記表示手段に表示するよう前記表示画面表示制御手段に指示する指示手段と、前記指示手段による指示に応じて、前記表示画面表示制御手段により前記表示手段に表示された表示画面を検査する検査手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項6に係る表示装置は、表示手段と、前記表示手段に表示させる表示画面を指定する操作に用いられる操作子画像を当該表示手段に表示させる操作子画像表示制御手段であって、各々の操作子画像を識別する識別情報を付加した前記操作子画像を表示させる操作子画像表示制御手段と、前記表示手段に表示された操作子画像に付加された前記識別情報を取得する取得手段と、前記操作子画像表示制御手段によって制御されて前記表示手段に表示された前記操作子画像のうち、前記取得手段が取得した前記識別情報が付加された前記操作子画像に対応する表示画面を前記表示手段に表示させる表示画面表示制御手段と、前記表示画面表示制御手段により前記表示手段に表示された表示画面を検査する検査手段とを有することを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項7に係るプログラムは、コンピュータを、表示手段を有し、前記表示手段に表示させる表示画面を指定する操作に用いられる操作子画像を当該表示手段に表示させる操作子画像表示制御手段であって、各々の操作子画像を識別する識別情報を付加した前記操作子画像を表示させる操作子画像表示制御手段と、前記操作子画像表示制御手段によって制御されて前記表示手段に表示された操作子画像のうち、前記検査装置によって指示された操作子画像に対応する表示画面を前記表示手段に表示させる表示画面表示制御手段とを備える表示装置の前記表示手段に表示された操作子画像に付加された前記識別情報を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記識別情報が付加された操作子画像に対応する表示画面を前記表示手段に表示するよう前記表示画面表示制御手段に指示する指示手段と、前記指示手段による指示に応じて、前記表示画面表示制御手段により前記表示手段に表示された表示画面を検査する検査手段として機能させるものである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、表示装置の表示画面の検査に係るアルゴリズムを簡素化することができる。
請求項2に係る発明によれば、表示画面に含まれる画像に付加された識別情報を取得して画像の位置を特定し、特定した位置に基づいて表示画面を検査することができる。
請求項3に係る発明によれば、表示装置が表示する操作子画像に付加されている識別情報を検査装置に送信し、検査装置は識別情報を受信してこれを取得することができる。
請求項4に係る発明によれば、表示装置が表示する操作子画像に付加されている識別情報を、撮像手段によって撮像された操作子画像から取得することができる。
請求項5に係る発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、表示装置の表示画面の検査に係るアルゴリズムを簡素化することができる。
請求項6に係る発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、表示装置の表示画面の検査に係るアルゴリズムを簡素化することができる。
請求項7に係る発明によれば、本構成を有しない場合に比較して、表示装置の表示画面の検査に係るアルゴリズムを簡素化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明に関する実施形態について図面を参照しながら説明する。
(1)構成
図1は、本発明の一実施形態に係る検査システム1の構成を示した図である。同図に示すように、検査システム1は、画像形成装置100と検査装置200とを備えている。画像形成装置100は、「コピー機能」や「ファクシミリ機能」、「スキャナ機能」等の、自装置が実行可能な処理に関する複数の機能を備えており、例えば製造段階や出荷前段階等のエンドユーザに渡る前の装置である。画像形成装置100は、各種情報を含む表示画面を表示する表示手段を有しており、一種の表示装置である。画像形成装置100が表示する表示画面には、例えば、ユーザが操作するソフトボタンのような操作子画像が1又は複数配置された表示画面や、ユーザによって操作子画像が指定されることにより表示される表示画面がある。例えば“コピー機能”に対応する表示画面において、コピー処理の開始を指示する操作子画像が指定されたとすると、それに応じて、「コピー実行中」というメッセージや、プリント枚数等を意味する画像が含まれる表示画面が表示される。なお、ここでの「操作子画像」は、キーボードやテンキー等の各操作子と同じ機能を実現するための画像であり、画像形成装置100はタッチパネル等を利用してどの操作子画像がユーザにより指定されたかを認識して、指定された操作子画像に応じた制御を行う。
検査装置200は、検査処理を実行して画像形成装置100の表示画面が期待する表示態様で表示されているかを検査する。画像形成装置100と検査装置200とは、必要に応じてUSB(Universal Serial Bus)等の通信ケーブルを介して通信可能に接続されることにより、相互に情報の遣り取りを行う。検査装置200によって画像形成装置100を検査するときには、作業員等により通信ケーブルによって両者が接続される。
【0013】
次に、画像形成装置100の構成について説明する。
図2は、画像形成装置100の構成を示すブロック図である。同図に示すように、画像形成装置100は、制御部110と、画像読取部120と、記憶部130と、通信部140と、UI(User Interface)部150と、画像形成部160とを備える。
制御部110は、装置全体を制御するCPU(Central Processing Unit)や、ワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)および各種制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)を備え、制御プログラムに記述された手順に従って演算処理を行う。制御部110は、操作子画像表示制御手段及び表示画面表示制御手段の一例である。画像読取部120は、図示せぬプラテンガラス上に置かれた原稿に光を照射してその反射光を読み取って画像情報を生成し、制御部110に供給する。制御部110は、画像読取部120から供給される画像情報や、通信部140によって図示せぬ外部装置から受信した画像情報を記憶部130に記憶させる。
【0014】
記憶部130は、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置を備え、検査装置200により検査処理が行われるときの動作を定義するプログラムの他、表示画面の全体的な構成の定義や、処理条件の内容の定義、処理条件の指定欄の表示位置の定義等によって構成された表示制御プログラムを記憶している。この表示制御プログラムは、例えばXML(Extensible Markup Language)形式で記述されている。処理条件は、画像形成装置100が実行する処理の内容を決定付ける条件のことであり、例えば“コピー機能”においては、拡大・縮小の倍率や、用紙サイズ、両面/片面プリント、プリント枚数等の処理条件がある。指定欄は、各処理条件をユーザに指定させるために、表示画面上に処理条件毎に表示される欄のことで、ラジオボタンやアップキー・ダウンキー等の操作子画像や、設定内容を表示する表示窓等からなる。制御部110は、表示制御プログラムを実行して、そのアルゴリズムに従った画像情報を生成し、この画像情報に基づいてUI部150に表示画面を表示させる。また、記憶部130は、「ID管理テーブル131」を記憶しているが、その内容について詳しくは後述する。
通信部140は、ネットワークを介して通信を行うためのインターフェース装置からなる送信手段の一例であり、LAN(Local Area Network)等のネットワークを介して検査装置200や、図示せぬコンピュータ等の外部装置との間で各種情報を送受信する。
【0015】
UI部150は、タッチパネルや各種ボタンを備え、ユーザからの操作を受け付けるとともに画像や音声により情報の通知を行う。UI部150は矩形の表示領域を有し、その表示領域に、ビットマップ形式の画像情報に応じて画像を表示する表示手段の一例である。UI部150の表示領域には、直交座標系に従ってそれぞれの位置を表す座標が割り当てられ、各座標は画像情報の各画素の位置を表す位置情報として機能する。これらの各座標はROMに記憶されている。また、UI部150には、いわゆるタッチパネルが採用されており、制御部110は、UI部150から供給される操作信号に応じて、ユーザによって指先が接触されたタッチパネルの位置を参照し、その位置に対応する位置情報に基づきどの操作子画像が指定されたかを判断する。
画像形成部160は、制御部110による制御の下、記憶部130に記憶された画像情報に基づいて記録シートに画像を形成する。コピー処理において、制御部110は、画像読取部120から供給された画像情報を画像形成部160に供給して、記録シートに画像を形成させる。
【0016】
図3は、UI部150に表示される“コピー機能”に対応する表示画面の一例を示した図である。この表示画面P1は、コピー機能を実行することをユーザにより指示されたときに最初に表示される表示画面である。
図3に示す表示画面P1は、ユーザによって「基本」と記された操作子画像A1(タブ)が指定されたときの表示画面である。同図に示すように、表示画面P1において、「倍率選択」、「用紙選択」、「両面/片面選択」、「コピー部数」という、コピー機能に関する各処理条件を指定するための指定欄が並べて配置されている。例えば、ユーザによってラジオボタン形式の操作子画像A4が指定されると、同図に示すように、操作子画像A4は黒のベタ色で表示され、さらに表示窓には「100%」と表示される。このようなユーザの操作により、画像形成装置100に対して「倍率」を100%(等倍)として画像を形成することが設定される。また、ユーザにより、操作子画像A2、A3が選択されたときには、それぞれ「応用1」タブ、「応用2」タブが指定されたときの表示画面となり、「基本」タブの場合とは別の処理条件を指定するための指定欄が表示される。
また、図3に示す表示画面P1において、UI部150の表示領域の右下部に「スタート」と記された操作子画像A21が配置されている。ユーザによって操作子画像A21が指定されると、制御部110は指定された操作子画像A21に対応する表示画面を表示し、コピー処理を開始する。
【0017】
図4は、操作子画像A21が指定されたときに表示される表示画面P2の一例を示した図である。なお、同図では、コピー部数「14」としてコピー処理を行う場合の表示画面を示している。
同図に示すように、表示画面P2においては、UI部150の表示領域の中央付近に「コピー実行中」という文字列を表す「文字画像G1」が表示されている。また、文字画像G1の右側には、画像形成装置100の実行状態を意味する「1/14」という「アニメーション画像G2」が表示されている。このアニメーション画像G2は、コピー部数「14」のうちの「1」枚目をプリント中であることを示したものであり、コピー処理の進行に従って枚数に逐一変更される。また、UI部150の表示領域の右下部には「停止」と記された「操作子画像G3」が配置されている。ユーザにより操作子画像G3が指定されると、制御部110はコピー処理を停止する。
なお、コピー機能に関しては、表示画面P1を起点としてコピー機能に関わる種々の表示画面(例えば、表示画面P2)が表示されるものとする。その他の機能についても、或る表示画面を起点として、その機能に関わる種々の表示画面が表示される。
【0018】
続いて、図5は、ID管理テーブル131の一例を示した図である。
同図に示すように、ID管理テーブル131において、各々の操作子画像を識別する識別情報である「操作子画像ID」と、操作子画像に対応する表示画面を識別する識別情報である「表示画面ID」とが対応付けられている。つまり、ID管理テーブル131により、各操作子画像IDが割り当てられた操作子画像と、それを指定したときに表示される表示画面とが対応付けられている。ID管理テーブル131における操作子画像A1〜A21はそれぞれ、図3に示す操作子画像A1〜A21に対応している。例えば、同図に示すように、処理条件「倍率選択」の「100%」に対応する操作子画像A4には、操作子画像ID「ID004」及び表示画面ID「ID904」が割り当てられているし、「スタート」と記された操作子画像A21には、操作子画像ID「ID021」及び表示画面ID「ID921」が割り当てられている。つまり、操作子画像ID「ID004」が割り当てられた操作子画像A4がユーザにより指定されたときには、表示画面ID「ID904」が割り当てられた表示画面(ここでは、操作子画像A4が黒のベタ色である表示画面)が表示されるし、操作子画像ID「ID021」が割り当てられた操作子画像A21がユーザにより指定されたときには、表示画面ID「ID921」が割り当てられた表示画面P2が表示される。このように、ユーザにより操作子画像が指定されたときには、その操作子画像IDに対応付けられた表示画面IDが割り当てられた表示画面がUI部150に表示される。
【0019】
また、操作子画像に割り当てられている操作子画像IDは、電子透かし技術を用いたデジタル情報として、UI部150に表示される操作子画像に埋め込まれることにより付加される。制御部110は、UI部150に表示させる表示画面を指定する操作に用いられる操作子画像に、各々の操作子画像を識別する識別情報を付加してUI部150に表示させる。ここでの電子透かし技術として、例えば濃度パターン法やディザ法等の周知の手法が用いられる。一般に、ソフトボタンはベタ色で表現されることが多いから、操作子画像IDが操作子画像中に埋め込まれることにより付加されても、ユーザがこれを視認することは難しく、操作子画像IDを表す画像がUI部150の表示画面の視認性やデザイン性を損なうことはない。この操作子画像IDは、検査装置200によって行われる検査処理に用いられるが、詳しくは後述する。
【0020】
次に、検査装置200の構成について説明する。
図6は、検査装置200の構成を示すブロック図である。同図に示すように、検査装置200は、制御部210と、記憶部220と、通信部230と、表示部240と、操作部250とを備える。制御部210は、制御部110と同じで、CPUや、RAM、ROMを備え、制御プログラムに記述された手順に従って演算処理を行う。制御部210は検査手段の一例である。記憶部220は、HDD等の記憶装置を備え、検査処理を実行するために用いられる検査プログラム等の各種情報を記憶する。また、記憶部220には、「期待表示態様管理テーブル221」が記憶されている。通信部230は、画像形成装置100と通信を行うためのインターフェース装置であり、画像形成装置100から画像情報等の情報を受信する受信手段の一例であるとともに、画像形成装置100に情報を送信する。また、制御部210及び通信部230は、取得手段及び指示手段の一例である。表示部240は、液晶パネル等を備え、制御部210の制御の下で、検査装置200を操作するためのメニュー画面等を表示する。操作部250は、キーボード等の入力装置またはボタン等の操作子を備え、利用者による操作を受け付けてこれを表す操作信号を生成し、制御部210に供給する。
【0021】
図7は、期待表示態様管理テーブル221の一例を示した図である。
期待表示態様管理テーブル221には、画像形成装置100がUI部150に表示する表示画面であって、検査処理において検査の対象となりうる表示画面毎に、期待される表示態様の定義(以下、「期待表示態様」という。)が記述されている。この期待表示態様は、期待表示態様管理テーブル221において操作子画像ID(及び表示画面ID)に対応付けられている。図7は、表示画面P2に対する期待表示態様を示したものである。
同図に示すように、期待表示態様管理テーブル221おいて、表示画面P2に含まれる各画像を識別する識別情報である“画像ID”に対応付けて、表示領域における画像の“表示位置”や、画像の態様の定義が記述された“態様”、表示画面P2の表示が指示されてから、その表示が完了するまでの“応答時間”が記述されている。
【0022】
例えば、図4に示した文字画像G1は「コピー実行中」という文字列を表しており、図7に示すように画像ID「ID101」が割り当てられている。画像IDについても、操作子画像IDの場合と同じで、その画像中に識別情報が埋め込まれることにより付加される。文字画像G1に対しては、表示位置として表示領域の「中央」、態様として、画像の種類「文字」、画像サイズ「10画素」×「40画素」という内容が定義されている。ここでの画像サイズは、「コピー実行中」という文字列に外接する外接矩形の各辺の長さ(画素)のことである。アニメーション画像G2は、図4示した表示画面P2における「1/14」というアニメーション画像を表し、画像ID「ID102」が割り当てられている。アニメーション画像G2については、表示位置「文字画像G1の23mmだけ右側」、態様として、画像の種類「アニメーション」、画像サイズ「20画素」×「20画素」という内容が定義されている。操作子画像G3は、図4に示した表示画面P2における「停止」と記された操作子画像であり、画像ID「ID103」が割り当てられている。操作子画像G3については、表示位置を表示領域の「右下領域」、態様として、画像の種類「ソフトボタン」、画像サイズ「20画素」×「30画素」、画像の外形「たわら形」という内容が定義されている。また、表示画面P2に対する応答時間として、「200msec」と定義されている。
検査装置200が画像形成装置100を検査するに際しては、期待表示態様管理テーブル221に記述されている期待表示態様と、実際に画像形成装置100に表示される表示画面の表示態様との一致しているか否かに応じて検査結果を求める。
【0023】
(2)動作
図8は、検査システム1において実行される検査処理の動作手順を示したフローチャートである。
まず、検査処理の開始前において、検査作業員により検査装置200の通信部140と画像形成装置100の通信部230とが通信ケーブルによって接続される。そして、作業員により検査装置200の操作部250が操作されて、検査処理を開始する旨が指示されると、検査システム1は検査処理を開始する。
【0024】
検査装置200の制御部210は、検査処理を開始すると判断すると(ステップS1;YES)、その旨を開始通知として通信部230によって画像形成装置100に送信する(ステップS2)。画像形成装置100の制御部110は、通信部140によって開始通知を受信すると、この開始通知及び表示制御プログラムに基づいて、予め決められた表示画面をUI部150に表示させる(ステップS3)。ここでは、制御部110は、コピー機能に対応する表示画面P1をUI部150に表示し、検査装置200は、表示された表示画面P1を起点として表示される表示画面を検査することになる。
そして、制御部110は、表示した表示画面P1を表すビットマップ形式の画像情報を、通信部140によって検査装置200に送信する(ステップS4)。つまり、制御部110は、UI部150に表示された操作子画像に付加されている操作子画像IDを検査装置200に送信する。
【0025】
検査装置200の制御部210は、通信部230によって表示画面P1を表す画像情報を受信すると(ステップS5)、この画像情報が表す表示画面P1に含まれる操作子画像に付加された操作子画像IDを検出し、これを取得する(ステップS6)。このとき、制御部210は、表示画面P1を表す画像情報を画素単位で走査していき、期待表示態様管理テーブル221に記述された操作子画像IDを意味する画像パターンを検出して、操作子画像IDを取得する。そして、制御部210は、この操作子画像IDに対応する表示画面を検査するべく、以下に説明する処理ステップを実行する。
なお、以下では、制御部210が、操作子画像A21に付加されている操作子画像ID「ID021」を取得した場合の動作について説明する。
【0026】
制御部210は、取得した操作子画像IDを意味する画像パターンに基づいて、当該操作子画像ID「ID021」が付加されている操作子画像が配置された、UI部150における表示領域の位置を特定する(ステップS7)。具体的には、制御部210は、UI部150の表示領域のサイズや、表示画面を表す画像情報、操作子画像IDを意味する画像パターンが含まれる位置等に基づき、その画像パターンの中心座標を操作子画像の位置として特定する。そして、制御部210は、その中心座標を、操作子画像の位置を表す位置情報として生成する。
そして、制御部210は操作子画像の位置を表す位置情報に基づき、当該位置情報が表す表示領域における位置を指定する旨の指示(指定指示)を、通信部230によって画像形成装置100に送信する(ステップS8)。
【0027】
画像形成装置100の制御部110は、通信部140によって指定指示を受信すると、ユーザにより指定指示に含まれる表示領域における位置が指定された場合と同じ操作信号を生成し、この操作信号に従った動作を実行して、表示画面P1から表示画面P2に切り換えてUI部150に表示する(ステップS9)。つまり、制御部110は、UI部150に表示された操作子画像のうち、検査装置200によって指示された操作子画像に対応する表示画面をUI部150に表示させる。これにより、UI部150には、図4に示すような表示画面P2が表示される。
なお、画像形成装置100は、ステップS2で送信された開始通知によって検査処理中であることを認識しており、UI部150に表示画面を表示するだけで、画像形成部160によってコピー処理を行わないものとする。
【0028】
そして、画像形成装置100の制御部110は、表示画面P2を表すビットマップ形式の画像情報を、通信部140によって検査装置200に送信する(ステップS10)。検査装置200の制御部210は、通信部230によって表示画面P2を表す画像情報を受信することによって取得すると、この画面情報と、期待表示態様管理テーブル221に記述された内容とに基づいて表示画面P2を検査する(ステップS11)。すなわち、制御部210は、自装置の指示に応じて、制御部110によってUI部150に表示された表示画面を検査する。
【0029】
ステップS11において、制御部210は、図7に示した期待表示態様管理テーブル221に記述された期待表示態様が示す通りに表示画面P2が表示されているかを検査する。例えば、文字画像G1については、図7に示すように、文字画像G1がUI部150の表示領域の「中央」、画像サイズを「10画素」×「40画素」とすることが定義されているから、制御部210は、画像情報を解析して表示画面P2の期待表示態様どおりに表示されているかを検査する。具体的には、制御部110は、期待表示態様管理テーブル221に記述されている各画像の表示位置や態様、UI部150の表示領域サイズや画像情報を解析して、表示画面を検査する。応答時間については、画像形成装置100がタイマ等の計時手段を用いて応答時間を計測し、これを検査装置200に送信する。検査装置200の制御部210は、この測定結果に基づいて応答時間を検査するとよい。制御部110は、アニメーション画像G2や操作子画像G3についても同じ手法で検査する。すなわち、制御部210は、表示画面に含まれる画像IDに基づいて当該画像IDが付加された画像のUI部150の表示領域における位置を特定し、特定した位置に基づいて表示画面を検査する。
【0030】
そして、検査の結果、例えば、制御部210が文字画像G1の位置が期待表示態様と異なっていると判断したら、「『コピー実行中』が中央に表示されていません。」というメッセージを表示部240に表示させて作業員に報知するとともに、予め決められたログファイルにその旨を記述して記憶部130に記憶させる。一方、制御部210は、表示画面P2と期待表示態様とが一致すると判断すると、「正常に表示されています。」等というメッセージを表示部240に表示したり、表示画面P2に異常のない旨をログファイルに書き込んだりする。
なお、検査結果の表示態様はこれに限定されず、例えばエラーコードを表示してエラー内容を表示部240に表示したり、ログファイルに書き込むようにしてもよい。また、検査結果の出力態様として、制御部210がプリンタ等に印刷出力させるようにしてもよく、その態様はどのようなものであってもよい。
【0031】
続いて、図3に示すように、表示画面P1には操作子画像A1、A2,A3等が含まれているので、制御部110は上記処理ステップS2〜S11を実行し、表示画面P1を起点として表示可能な表示画面を検査プログラムに基づき順次検査する。そして、制御部110は、表示画面P1を起点として表示可能なすべての表示画面の検査を終了すると、“コピー機能”に関する表示画面の検査を終了したことになる。そして、検査装置200は、例えばファクシミリ機能やスキャナ機能等の別の機能に対する画像形成装置100の表示画面の検査を実行する。
【0032】
以上説明した実施形態において、画像形成装置100は、各操作子画像や、表示画面に含まれる画像に対して各々を識別する識別情報を付加して表示する。一方、検査装置200は、画像形成装置100が表示する表示画面を表す画像情報を取得して、そこから識別情報を検出してこれを取得すると、その識別情報が付加されている操作子画像に対応する表示画面を画像形成装置100に表示させる。そして、検査装置200は、画像形成装置100の表示画面の表示態様を、画像IDによって各画像の位置を特定して検査する。この構成により、操作子画像の配置位置の変更や、追加や削減等があっても、制御部210は操作子画像IDに基づいて操作子画像の位置を特定し、特定した位置の操作子画像を指定することにより検査対象の表示画面を表示させてこれを検査する。
製造段階や出荷前段階においては、設計変更に伴う操作子画像の配置位置の変更や、新たな操作子画像が追加されたり、逆に削減されたりすることがある。従来は、操作子画像の位置情報が変更されると検査プログラムを更新する必要があり、例えば、装置の種類やバージョン毎によって操作子画像の種類や位置等が異なっていると、ますます検査に係るアルゴリズムが複雑になっていた。また、設計変更に伴うプログラムの修正等の膨大な人的な作業を要することもあった。これに対し、検査システム1によれば、検査装置200は操作子画像IDに基づき、画像形成装置100が表示する操作子画像に対応する表示画面を表示させるよう指示してこれを表示させるから、上記のような検査に係るアルゴリズムは簡素化される。
【0033】
(3)変形例
なお、上記実施形態を次のように変形してもよい。具体的には、例えば以下のような変形が挙げられる。これらの変形は、各々を組み合わせることも可能である。
(3−1)変形例1
上述した実施形態では、検査装置200は、画像形成装置100から通信によって表示画面を表すビットマップ形式の画像情報を取得していた。これに対し、検査装置が撮像を行う撮像手段を備え、検査装置200は、画像形成装置100のUI部150の表示領域を撮像手段により撮像して、撮像によって生成された表示画面を表す画像情報から操作子画像IDを取得してもよい。ここでの撮像手段は、例えばデジタルカメラ等の撮像可能な手段である。この場合、検査装置200は、撮像手段によってUI部150の表示領域を撮像し、制御部210は、撮像された画像を表す画像情報から操作子画像IDを検出して取得し、実施形態と同じ手順で検査処理を行う。なお、この場合においても、制御部210は、通信部230によって各表示画面を表示させるための指定指示を送信する。
【0034】
(3−2)変形例2
上述した実施形態では、検査装置200の制御部210は、画像形成装置100に位置情報が表す位置を指定する旨の指定指示を送信することにより、操作子画像を指定したときの動作を実行させていた。これに対し、制御部210は、取得した操作子画像IDそのものを画像形成装置100に送信し、画像形成装置100がこの操作子画像IDが付加された操作子画像の位置を特定し、この操作子画像を指定するようにしてもよい。また、検査装置200が、図4に示したようなID管理テーブル131と同等のテーブルを記憶しておき、検出した操作子画像IDに対応する表示させる表示画面を表示させるよう、例えば表示画面IDを送信する等して、画像形成装置100に表示させる表示画面そのものを指示するようにしてもよい。
【0035】
(3−3)変形例3
上述した実施形態では、画像形成装置100は、検査装置200からの指示に応じて、各操作子画像が指定された場合の操作信号を生成してその動作を実行し、表示画面を切り換えていた。これに対し、検査装置200はロボット等による機械的な手段を利用して操作子画像を指定させるようにしてもよい。また、操作子画像に付加される識別情報は、電子透かしに限定されるものではなく、例えば、バーコードや2次元コード、MIG(MIcro Gradation)であってもよい。
また、検査装置200が実行する検査処理は、実施形態のような期待表示態様の定義を用いることに限定されず、期待表示態様を表現した表示画面を表すビットマップ形式の画像情報を記憶部220に記憶しておき、検査装置200がこの画像情報が表す画像と、画像形成装置100から取得した画像情報が表す表示画面との一致度をパターンマッチングを用いて求めて、その一致度に基づき検査を行ってもよい。つまり、検査処理のアルゴリズムは実施形態で述べたものに限定されない。
【0036】
(3−4)変形例4
上述した実施形態では、ID管理テーブル131において、操作子画像IDに対応付けて表示画面IDが記述されていたが、表示画面IDに代えて、画像形成装置が備える処理条件が対応付けられていてもよい。制御部110は、表示制御プログラムに基づいて各処理条件に応じた表示画面を表示するから、操作子画像に対応する表示画面を処理条件によって特定してもよい。
また、上述した実施形態における表示画面の態様や期待表示態様は一例であり、その内容は設計者等によって決められるものであるし、画像形成装置100である表示装置が備える機能も実施形態のものに限定されない。また、検査装置200は、画像形成装置100が備える機能毎に、所定の表示画面を起点として、検査対象とする表示画面を表示させていたが、検査装置200が操作子画像IDに基づいて操作子画像を指定し、それに応じた表示画面を画像形成装置100に表示させるのであれば、表示順序等に関わるアルゴリズムはどのようなものであってもよい。
また、画像形成装置100は、ステップS4において表示画面を表す画像情報を送信していたが、操作子画像IDを自装置により順次検出して、検査装置200に送信してもよい。この場合、検査装置200は、画像形成装置100によって送信された操作子画像IDのみを取得することになる。
また、検査装置200は、検査処理において期待表示態様に一致しない表示画面があると判定したら、その時点で検査処理を終了してもよいし、最後まで継続するようにしてもよく、いずれかの動作とするかを作業員等に指定させる構成としてもよい。
また、実施形態では、画像形成装置100は、ビットマップ形式の画像データを検査装置200に送信していたが、例えばページ記述言語(PDL:Page Description Language)で記述された画像データでもよく、検査装置200が表示画面を表す画像データから操作子画像IDを検出し取得する構成を実現できればよい。
【0037】
また、画像IDとして、操作子画像の形状やサイズ等の期待表示態様そのものを表す情報を含ませてもよい。例えば画像のサイズや形状が決まっていて、例えばその表示位置が検査対象となる場合には、検査装置は画像IDに基づいて、サイズや形状の期待表示態様を判断すればよいから、期待表示態様管理テーブル221においてこれらの条件が定義されていなくてもよい。また、実施形態では、検査装置200は、表示画面P1を起点として表示される表示画面を検査していたが、表示画面P1を検査してもよく、検査対象としたい表示画面に対して、各々の期待表示態様等が定義されていればよい。
【0038】
(3−5)変形例5
また、画像形成装置が検査装置200としての機能を備えてもよい。この場合、画像形成装置がエンドユーザに渡った後の時期に自装置に対する検査処理を行ってもよく、すなわち、実施形態で検査装置200が有していた機能を画像形成装置100が有して、検査処理を行う。この場合、画像形成装置は、表示手段と、前記表示手段に表示させる表示画面を指定する操作に用いられる操作子画像を当該表示手段に表示させる操作子画像表示制御手段であって、各々の操作子画像を識別する識別情報を付加した操作子画像を表示させる操作子画像表示制御手段と、前記表示手段に表示された前記操作子画像に付加された前記識別情報を取得する取得手段と、前記操作子画像表示制御手段によって制御されて前記表示手段に表示された前記操作子画像のうち、前記取得手段が取得した前記識別情報が付加された前記操作子画像に対応する表示画面を前記表示手段に表示させる表示画面表示制御手段と、前記表示画面表示制御手段により前記表示手段に表示された表示画面の表示態様を検査する検査手段とを備える表示装置として機能する。
【0039】
(3−6)変形例6
また、上述した実施形態では検査対象の表示装置を画像形成装置100としていたが、検査システムによって行われる検査の対象装置はこれに限定されず、例えば、パーソナルコンピュータや、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等であってもよく、装置が実行する処理もいかなるものであってもよい。つまり、表示手段に表示した操作子画像が指定されて、指定された操作子画像に対応する表示画面を表示する表示装置として機能するものであればよい。また、UI部150のように、タッチパネル機能を有しておらず、別途設けられた十字キーやマウス、ペンデバイス等のポインティングデバイスをユーザが操作し、表示画面におけるポインタによって操作子画像を指定するという構成の表示装置であってもよい。
【0040】
(3−7)変形例7
上述した実施形態において、制御部110や制御部210が実行していた制御の一部が他のハードウェアとの協働により行われてもよいし、これ以外の1又は複数のハードウェアが行うようにしてもよい。また、制御部110や制御部210がプログラムを実行して各機能を実行する場合、そのプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスクなど)、光記録媒体(光ディスク(CD、DVD)など)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録した状態で提供し得る。また、インターネットのようなネットワーク経由でダウンロードさせることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の一実施形態に係る検査システムの構成を示した図である。
【図2】同実施形態に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図3】UI部に表示される表示画面の一例を示した図である。
【図4】UI部に表示される表示画面の一例を示した図である。
【図5】同実施形態に係るID管理テーブルの一例を示した図である。
【図6】同実施形態に係る検査装置の構成を示すブロック図である。
【図7】同実施形態に係る期待表示態様管理テーブルの一例を示した図である。
【図8】同実施形態に係る検査システムにおいて実行される検査処理の動作手順を示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0042】
1…検査システム、100…画像形成装置、110…制御部、120…画像読取部、130…記憶部、131…ID管理テーブル、140…通信部、150…UI部、160…画像形成部、200…検査装置、210…制御部、220…記憶部、230…通信部、240…表示部、250…操作部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置と検査装置とを備え、
前記表示装置は、
表示手段と、
前記表示手段に表示させる表示画面を指定する操作に用いられる操作子画像を当該表示手段に表示させる操作子画像表示制御手段であって、各々の操作子画像を識別する識別情報を付加した前記操作子画像を表示させる操作子画像表示制御手段と、
前記操作子画像表示制御手段によって制御されて前記表示手段に表示された操作子画像のうち、前記検査装置によって指示された操作子画像に対応する表示画面を前記表示手段に表示させる表示画面表示制御手段と
を有し、
前記検査装置は、
前記表示装置の表示手段に表示された操作子画像に付加された前記識別情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記識別情報が付加された操作子画像に対応する表示画面を前記表示手段に表示するよう前記表示画面表示制御手段に指示する指示手段と、
前記指示手段による指示に応じて、前記表示画面表示制御手段により前記表示手段に表示された表示画面を検査する検査手段と
を有することを特徴とする検査システム。
【請求項2】
前記表示装置の表示画面表示制御手段は、各々を識別する識別情報を付加した画像を含む表示画面を前記表示手段に表示させ、
前記検査装置の取得手段は、前記表示手段に表示された表示画面に含まれる画像に付加された前記識別情報を取得し、
前記検査手段は、前記取得手段が取得した前記識別情報が付加された画像の前記表示手段の表示領域における位置を特定し、特定した位置に基づいて前記表示画面を検査することを特徴とする請求項1に記載の検査システム。
【請求項3】
前記表示装置は、
前記表示手段に表示された操作子画像に付加されている前記識別情報を前記検査装置に送信する送信手段を有し、
前記検査装置は、
前記表示装置の送信手段によって送信された前記識別情報を受信する受信手段を有し、
前記取得手段は、前記受信手段によって受信された前記識別情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の検査システム。
【請求項4】
前記検査装置は、
撮像を行う撮像手段を備え、
前記取得手段は、
前記撮像手段により前記表示装置の表示手段に表示された前記操作子画像の撮像が行われ、当該撮像によって生成された画像情報が表す操作子画像に付加されている前記識別情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の検査システム。
【請求項5】
表示手段を有し、前記表示手段に表示させる表示画面を指定する操作に用いられる操作子画像を当該表示手段に表示させる操作子画像表示制御手段であって、各々の操作子画像を識別する識別情報を付加した前記操作子画像を表示させる操作子画像表示制御手段と、前記操作子画像表示制御手段によって制御されて前記表示手段に表示された操作子画像のうち、前記検査装置によって指示された操作子画像に対応する表示画面を前記表示手段に表示させる表示画面表示制御手段とを備える表示装置の前記表示手段に表示された操作子画像に付加された前記識別情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記識別情報が付加された操作子画像に対応する表示画面を前記表示手段に表示するよう前記表示画面表示制御手段に指示する指示手段と、
前記指示手段による指示に応じて、前記表示画面表示制御手段により前記表示手段に表示された表示画面を検査する検査手段と
を備えることを特徴とする検査装置。
【請求項6】
表示手段と、
前記表示手段に表示させる表示画面を指定する操作に用いられる操作子画像を当該表示手段に表示させる操作子画像表示制御手段であって、各々の操作子画像を識別する識別情報を付加した前記操作子画像を表示させる操作子画像表示制御手段と、
前記表示手段に表示された操作子画像に付加された前記識別情報を取得する取得手段と、
前記操作子画像表示制御手段によって制御されて前記表示手段に表示された前記操作子画像のうち、前記取得手段が取得した前記識別情報が付加された前記操作子画像に対応する表示画面を前記表示手段に表示させる表示画面表示制御手段と、
前記表示画面表示制御手段により前記表示手段に表示された表示画面を検査する検査手段と
を有することを特徴とする表示装置。
【請求項7】
コンピュータを、
表示手段を有し、前記表示手段に表示させる表示画面を指定する操作に用いられる操作子画像を当該表示手段に表示させる操作子画像表示制御手段であって、各々の操作子画像を識別する識別情報を付加した前記操作子画像を表示させる操作子画像表示制御手段と、前記操作子画像表示制御手段によって制御されて前記表示手段に表示された操作子画像のうち、前記検査装置によって指示された操作子画像に対応する表示画面を前記表示手段に表示させる表示画面表示制御手段とを備える表示装置の前記表示手段に表示された操作子画像に付加された前記識別情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記識別情報が付加された操作子画像に対応する表示画面を前記表示手段に表示するよう前記表示画面表示制御手段に指示する指示手段と、
前記指示手段による指示に応じて、前記表示画面表示制御手段により前記表示手段に表示された表示画面を検査する検査手段
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−61568(P2010−61568A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−228815(P2008−228815)
【出願日】平成20年9月5日(2008.9.5)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】