説明

検査装置および検査システム

【課題】再検査処理の要否を容易に判定すると共に、必要と判定された検査対象体についての再検査処理を容易に実行する。
【解決手段】回路基板についての検査処理を実行する検査部12と、基板を基板保持部15aによって保持して、搬入位置P1、検査処理位置P5および搬出位置P7等に搬送する搬送機構15と、検査部12および搬送機構15を制御する制御部とを備え、検査処理において不良と検査された基板についての再検査処理の要否を判定する判定処理を実行する判定部(カメラ13および制御部)を備え、制御部は、不良と検査された基板を位置P6に搬送させて判定処理を実行し、再検査処理を要すると判定したときに、その基板を保持している保持部15aからの基板の搬出、およびその保持部15aに対する他の基板の搬入を規制する搬出搬入規制処理を実行した後に、その基板を位置P5に搬送させて再検査処理を実行させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬入位置、検査処理位置および搬出位置の各位置に搬送機構によって検査対象体を搬送すると共に検査処理位置において検査対象体についての検査処理を実行可能に構成された検査装置および検査システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の検査装置(検査システム)として、特開2000−147045号公報にプリント配線板検査装置(以下、単に「検査装置」ともいう)が開示されている。この検査装置は、検査対象のプリント基板を供給する(搬入する)供給部と、プリント基板を検査する検査部と、検査が完了したプリント基板を良品および不良品に振り分ける振分部と、プリント基板を搬送する回転テーブルとを備えて構成されている。この場合、上記の回転テーブルは、90度ずつ回転させられることにより、供給部による供給位置(以下、「搬入位置」ともいう)、検査部による検査の実行位置(以下、「検査処理位置」ともいう)、および振分部によって搬出される位置(以下、「搬出位置」ともいう)の各位置にプリント基板を搬送することができるように構成されている。
【0003】
この検査装置によるプリント基板の検査時には、まず、供給部が回転テーブル上にプリント基板を供給(搬入)する。次いで、回転テーブルが90度回転させられることにより、プリント基板が搬入位置から検査処理位置に搬送される。続いて、検査部がプリント基板に対する検査処理を実行する。次いで、回転テーブルが90度回転させられることにより、プリント基板が検査処理位置から搬出位置に搬送される。続いて、搬出位置に搬送されたプリント基板が良品と検査された基板のときには、振分部が、この良品の基板を回転テーブル上から搬出して良品の基板を収容するストッカに収容する。また、搬出位置に搬送されたプリント基板が不良品と検査された基板のときには、振分部が、この不良品の基板を回転テーブル上から搬出して不良品の基板を収容するストッカに収容する。以上により、プリント基板についての一連の検査処理が完了する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−147045号公報(第3−5頁、第1−5図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、従来の検査装置には、以下の解決すべき問題点がある。すなわち、従来の検査装置では、検査部による検査が完了したプリント基板を回転テーブルが検査処理位置から搬出位置に搬送し、振分部が良品のプリント基板および不良品のプリント基板に振り分けて搬出する構成が採用されている。この場合、不良品と検査されたプリント基板のなかには、実際には良品の回路基板であるにも拘わらず、例えば、検査部による検査時に、埃等の異物が検査ポイントに付着していたり、検査ポイントから位置ずれしてプロービングされたりして、正常な電気的検査が実施されずに不良品と検査されたものが存在することがある。したがって、この種の検査装置を用いた検査時には、検査が完了した際に、不良と検査されたプリント基板(検査対象体)について、不良箇所の有無をオペレータが目視によって再確認する作業が行われているのが現状である。
【0006】
具体的には、検査装置によって不良品と検査されたプリント基板が存在するときには、目視によって不良箇所を確認して、パターンの欠損や短絡などの明らかな欠陥が存在するときには、不良品として検査を終了する。一方、目視による確認に際して見た目には不良箇所が存在しないときや、検査ポイントから位置ずれした部位にプローブの接触痕(プローブ痕:打痕)が見付かったときには、そのプリント基板を検査装置によって再び検査する。このため、この種の検査装置を用いた検査時には、検査装置によって不良品と検査されたプリント基板(検査対象体)をオペレータが目視によって再確認する作業が煩雑であると共に、オペレータが、再検査を要すると判断したときには、そのプリント基板(検査対象体)を再検査する際に検査装置に再びセットする作業が煩雑であるという問題点が存在する。
【0007】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、検査対象体についての再検査処理の要否を容易に判定すると共に、必要と判定された検査対象体についての再検査処理を容易に実行し得る検査装置および検査システムを提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成すべく請求項1記載の検査装置は、検査処理位置に配設されて検査対象体についての検査処理を実行可能に構成された検査部と、前記検査対象体を保持部によって保持して、搬入位置、前記検査処理位置および搬出位置の各位置に搬送する搬送機構と、前記検査部による前記検査処理の実行および前記搬送機構による前記検査対象体の搬送を制御する制御部とを備えた検査装置であって、判定処理位置に配設されて前記検査部による前記検査処理において不良と検査された前記検査対象体についての当該検査部による再検査処理の要否を判定する判定処理を実行可能に構成された判定部を備え、前記制御部は、前記検査部によって前記検査対象体が不良と検査されたときに、前記搬送機構を制御して当該不良と判定された検査対象体を前記判定処理位置に搬送させると共に、前記判定部を制御して当該検査対象体を対象とする前記判定処理を実行させ、当該検査対象体についての前記再検査処理を要すると判定されたときに、当該検査対象体を保持している前記保持部からの当該検査対象体の搬出を規制すると共に当該保持部に対する他の前記検査対象体の搬入を規制する搬出搬入規制処理を実行した後に、前記搬送機構を制御して当該再検査処理を要すると判定された検査対象体を前記検査処理位置に搬送させて、前記検査部を制御して当該検査対象体についての前記再検査処理を実行させる。
【0009】
また、請求項2記載の検査装置は、請求項1記載の検査装置において、クリーニング処理位置に配設されて前記検査対象体をクリーニング処理するクリーニング処理部を備え、前記制御部は、前記検査対象体に付着した異物に起因して前記判定部によって当該検査対象体についての前記再検査処理を要すると判定されたときに、当該検査対象体についての前記再検査処理に先立って、前記搬送機構を制御して当該検査対象体を前記クリーニング処理位置に搬送させると共に、前記クリーニング処理部を制御して当該検査対象体についての前記クリーニング処理を実行させる。
【0010】
さらに、請求項3記載の検査装置は、請求項1または2記載の検査装置において、前記判定部は、前記保持部によって保持されている前記検査対象体を撮像すると共に、その撮像データに基づいて当該検査対象体についての前記再検査処理の要否を判定する。
【0011】
また、請求項4記載の検査システムは、請求項1から3のいずれかに記載の検査装置と、前記搬入位置において前記搬送機構の前記保持部に前記検査対象体を搬入する搬入機構と、前記搬出位置において前記搬送機構の前記保持部から前記検査対象体を搬出する搬出機構とを備えて構成されている。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の検査装置では、制御部が、検査部によって検査対象体が不良と検査されたときに、搬送機構を制御して不良と判定された検査対象体を判定処理位置に搬送させると共に、判定部を制御して検査対象体を対象とする再検査処理の要否を判定する判定処理を実行させ、検査対象体についての再検査処理を要すると判定されたときに、その検査対象体を保持している保持部からの検査対象体の搬出を規制すると共に保持部に対する他の検査対象体の搬入を規制する搬出搬入規制処理を実行した後に、搬送機構を制御して再検査処理を要すると判定された検査対象体を検査処理位置に搬送させて、検査部を制御して検査対象体についての再検査処理を実行させる。
【0013】
したがって、請求項1記載の検査装置によれば、検査部によって不良と検査された検査対象体についての再検査処理の要否が判定部によって自動的に判定されるため、不良と検査された検査対象体をオペレータが目視で確認する煩雑な作業を不要として、検査対象体についての再検査処理の要否を容易に判定することができる。また、再検査処理を実行するまでもなく明らかな欠陥が存在する検査対象体については、検査装置から搬出された後に、オペレータが欠陥の有無を目視で再確認する煩雑な作業を行うことなく、不良品であると確定することができる。さらに、再検査処理を要すると判定された検査対象体については、搬出搬入規制処理によって、搬送機構からの搬出が規制されると共に、その検査対象体を保持している保持部への他の検査対象体の搬入が規制されるため、再検査処理を要すると判定された検査対象体が基板検査装置から搬出されてしまう構成とは異なり、再検査処理を要すると判定された検査対象体についての再検査処理に際して、その検査対象体を基板検査装置に再度搬入するという煩雑な作業についても不要とすることができる。これにより、再検査処理を要する検査対象体を対象とする再検査処理を確実かつ容易に実行することができる。
【0014】
また、請求項2記載の検査装置によれば、制御部が、検査対象体に付着した異物に起因して判定部によって検査対象体についての再検査処理を要すると判定されたときに、その検査対象体についての再検査処理に先立って、搬送機構を制御して検査対象体をクリーニング処理位置に搬送させると共に、クリーニング処理部を制御して検査対象体についてのクリーニング処理を実行させることにより、異物の付着に起因して不良と検査された検査対象体に異物が付着したまま再検査処理が実行されて再び不良と検査される事態を回避して、不良と検査された原因が「異物の付着」のときには、その検査対象体が良品であると正しく検査することができる。
【0015】
さらに、請求項3記載の検査装置によれば、保持部によって保持されている検査対象体を撮像すると共に、その撮像データに基づいて検査対象体についての再検査処理の要否を判定するように判定部を構成したことにより、比較的簡易な構成であるにも拘わらず、検査部によって不良と検査される原因となり得る各種の状態が検査対象体に生じているか否かを確実かつ容易に確認することができる。これにより、再検査処理の要否を確実かつ容易に判定することができる。また、検査部が、接触型のプローブを使用して検査対象体を検査する構成においては、プロービング位置のずれに起因して、検査対象体が不良と検査されたときに、撮像データを解析することで、不良と検査された原因(プロービング位置のずれ)を特定することができるだけでなく、そのずれ量およびずれの方向を特定することで、検査部による再検査処理時にプロービング位置を補正させることができる。これにより、再検査処理時に再びプロービング位置にずれが生じて、良品の検査対象体が不良品であると誤って検査される事態を回避することができる。
【0016】
また、請求項4記載の検査システムによれば、請求項1から3のいずれかに記載の検査装置と、搬入位置において搬送機構の保持部に検査対象体を搬入する搬入機構と、搬出位置において搬送機構の保持部から検査対象体を搬出する搬出機構とを備えて構成したことにより、手作業で検査対象体を搬入・搬出する構成と比較して、各検査対象体についての一連の検査処理を迅速かつ容易に実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】基板検査システム10の構成を示すブロック図である。
【図2】基板検査装置1における各位置P1〜P8の位置関係について説明するための説明図である。
【図3】検査処理20のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る検査装置および基板検査システムの実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
【0019】
図1に示す基板検査システム10は、「検査システム」の一例であって、基板検査装置1、搬入機構2および搬出機構3を備えて、回路基板(図示せず)の良否を電気的に検査可能に構成されている。基板検査装置1は、「検査装置」の一例であって、カメラ11,13、検査部12,クリーニング処理部14、搬送機構15、操作部16、表示部17および制御部18を備えて構成されている。この場合、回路基板は、「検査対象体」の一例であって、後述する搬送機構15の基板保持部15aに対する位置(保持位置)についての情報を得るためのフェデューシャルマークが基板面に印刷されると共に、複数の電子部品が実装されている(図示せず)。
【0020】
カメラ11は、制御部18と相まって検査位置補正情報取得部を構成する。このカメラ11は、図2に示すように、位置情報取得処理位置P3に配設されると共に、制御部18からの制御信号S1に従って、搬送機構15の基板保持部15aによって保持されている回路基板を撮像し、その撮像データD1を制御部18に出力する。検査部12は、検査処理位置P5に配設されると共に、制御部18からの制御信号S2に従って回路基板を検査して、その検査結果を検査結果データD2として制御部18に出力する。具体的には、本例の基板検査装置1では、一例として、検査部12は、回路基板に対して規定された各検査ポイントにプロービングするための複数の接触型のプローブと、各プローブを介して各検査ポイント間の電気的パラメータ(電流値、電圧値および抵抗値等)を測定する測定部と、測定部による測定結果および検査用基準データに基づいて検査ポイントの良否を変別する判別部とを備えて構成されている。
【0021】
カメラ13は、制御部18と相まって「判定部」を構成する。このカメラ13は、図2に示すように、判定処理位置P6に配設されると共に、制御部18からの制御信号S3に従って、搬送機構15の基板保持部15aによって保持されている回路基板を撮像し、その撮像データD3を制御部18に出力する。クリーニング処理部14は、クリーニング処理位置P2に配設されると共に、一例として、制御部18からの制御信号S4に従って、搬送機構15の基板保持部15aによって保持されている回路基板に向けて圧縮空気を吹き付けて、回路基板の表面に付着してる埃等の異物を除去するクリーニング処理を実行する。
【0022】
搬送機構15は、図2に示すように、一例として、8つの基板保持部15a(「保持部」の一例)が45度の等角度間隔で配設された「回転型搬送機構」であって、制御部18からの制御信号S5に従い、各基板保持部15aによって保持されている回路基板を、搬入位置P1、クリーニング処理位置P2、位置情報取得処理位置P3、位置P4、検査処理位置P5、判定処理位置P6および搬出位置P7の各位置に順次搬送する。
【0023】
この場合、この基板検査装置1では、一例として、上記の各位置P1〜P7と位置P8との合計8つの位置において基板保持部15aが停止するように構成されている。なお、本例の基板検査装置1では、上記の位置P4,P8においては、回路基板に対する処理が実施されず、この位置P4,P8が空きスペースとなっているが、例えば、検査部12とは異なる「検査部」を位置P4に配設して、検査部12による検査に先立って予備的検査を実行する構成や、搬出位置P7に加えて位置P8を「搬出位置」として、良品の回路基板を搬出位置P7から搬出し、かつ、不良品の回路基板を位置P8から搬出する構成を採用することができる。
【0024】
操作部16は、基板検査システム10の動作条件についての入力操作や、後述する検査処理20の開始・停止を指示するための各種の操作スイッチを備えている(図示せず)。表示部17は、制御部18の制御に従い、基板検査システム10の各部の動作状態や、回路基板の検査結果などを表示する。
【0025】
制御部18は、基板検査システム10を総括的に制御する。具体的には、制御部18は、搬入機構2に対して制御信号Siを出力することにより、検査待機位置に載置された検査対象の回路基板を搬入位置P1に搬入させる。また、制御部18は、搬送機構15に対して制御信号S5を出力することにより、回路基板を上記の各位置P1〜P7に順次搬送させる。さらに、制御部18は、クリーニング処理部14に対して制御信号S4を出力することにより、回路基板をクリーニング処理させる。また、制御部18は、カメラ11,13に対して制御信号S1,S3をそれぞれ出力することにより、回路基板を撮像させる。
【0026】
さらに、制御部18は、カメラ11から出力された撮像データD1に基づき、搬送機構15の基板保持部15aによる回路基板の保持位置の位置ずれ量を取得する。また、制御部18は、検査部12に対して制御信号S2を出力することにより、回路基板を電気的に検査させる。さらに、制御部18は、検査部12から出力される検査結果データD2に基づき、検査部12による検査が完了した回路基板についての再検査処理の要否を判定すると共に、再検査処理を要すると判定したときには、その回路基板についての再検査処理等を実行させる。また、制御部18は、搬出機構3に対して制御信号Soを出力することにより、搬出位置P7から検査完了位置に回路基板を搬出させる。
【0027】
一方、搬入機構2および搬出機構3は、一例として、検査対象の回路基板を吸着して保持する吸着機構と、吸着機構によって吸着保持されている回路基板を移動させる移動機構とを備え(図示せず)、制御部18からの制御信号Si,Soに従い、回路基板を搬入・搬出する。なお、本例の基板検査システム10では、基板検査装置1の制御部18が搬入機構2および搬出機構3を制御する(制御部18が基板検査システム10を総括的に制御する)構成を採用しているが、基板検査装置1を総括的に制御する「制御部」を設けると共に、この「制御部」とは別個に、基板検査装置1、搬入機構2および搬出機構3の動作タイミングを制御する「制御部」を設けてもよい。
【0028】
この基板検査システム10による回路基板の検査に際しては、まず、検査対象の回路基板を検査待機位置に載置した状態において、操作部16の開始スイッチを操作する。この際に、制御部18は、操作部16からの操作信号に応じて図3に示す検査処理20を開始する。この検査処理20では、制御部18は、まず、搬入機構2に対して制御信号Siを出力することにより、検査待機位置に載置されている回路基板を、搬入位置P1に位置している基板保持部15a上に搬入させると共に(ステップ21)、搬送機構15に対して制御信号S5を出力することにより、搬入機構2によって搬入された回路基板を保持させる。
【0029】
次いで、制御部18は、搬送機構15に対して制御信号S5を出力することにより、搬入位置P1からクリーニング処理位置P2に回路基板を搬送させると共に、クリーニング処理部14に対して制御信号S4を出力することにより、前述したクリーニング処理を実行させる(ステップ22)。この際に、クリーニング処理部14によって回路基板に向けて圧縮空気を吹き付けられることにより、回路基板の表面に異物が付着している場合には、この異物が除去される。
【0030】
続いて、制御部18は、搬送機構15に対して制御信号S5を出力することにより、クリーニング処理位置P2から位置情報取得処理位置P3に回路基板を搬送させると共に、位置情報取得処理位置P3に搬送された回路基板が後述する再検査処理の対象の回路基板ではないと判別し(ステップ23)、基板保持部15aによる回路基板の保持位置の位置ずれ量を取得する位置情報取得処理を実行する(ステップ24)。具体的には、制御部18は、カメラ11に対して制御信号S1を出力することにより、回路基板を撮像させると共に、カメラ11から出力された撮像データD1を画像解析処理することにより、撮像データD1の画像内におけるフェデューシャルマークの位置に基づいて、基板保持部15aに対する回路基板の保持位置の位置ずれ量を特定する。
【0031】
次いで、制御部18は、搬送機構15に対して制御信号S5を出力することにより、位置情報取得処理位置P3から、位置P4および検査処理位置P5にこの順で回路基板を搬送させると共に、検査部12に対して制御信号S2を出力することにより、搬送された回路基板を対象とする検査を実行させる(ステップ25)。この際に、制御部18は、カメラ11から出力された撮像データD1に基づいて取得した上記の位置ずれ量を検査部12に出力することにより、検査部12による各検査ポイントへのプロービング位置を補正させる。これにより、検査部12によって回路基板が検査されて、検査結果データD2が出力される
【0032】
続いて、制御部18は、検査部12から出力された検査結果データD2に基づき、回路基板に不良箇所(欠陥)が存在するか否か(回路基板が不良品と検査されたか否か)を判別する(ステップ26)。この際に、不良箇所が存在しないとき(検査部12によって良品の回路基板と検査されたとき:再検査処理の要否を判定する「判定処理」を実行する必要がない状態の一例)には、制御部18は、搬送機構15を制御して、その回路基板を判定処理位置P6および搬出位置P7にこの順で搬送させると共に、搬出機構3に対して制御信号Soを出力することにより、その回路基板を良品の基板として搬出位置P7から検査完了基板ストック位置に搬出させ(ステップ27)、その回路基板についての検査処理20を完了する。
【0033】
一方、検査結果データD2に基づき、回路基板に不良箇所(欠陥)が存在すると判別したときには(ステップ26)、制御部18は、その回路基板についての検査部12による直前の検査が初回の検査であるか否か(再検査であるか否か)を判別する(ステップ28)。この際に、直前の検査が初回の検査であると判別したとき(再検査処理の要否を判定する「判定処理」を実行する必要がある状態の一例)には、制御部18は、搬送機構15を制御して、その回路基板を検査処理位置P5から判定処理位置P6に搬送させると共に、その回路基板についての再検査処理の要否を判定する「判定処理」を実行する(ステップ29)。具体的には、制御部18は、カメラ13に対して制御信号S3を出力することにより、回路基板を撮像させると共に、カメラ13から出力された撮像データD3を画像解析処理することにより、検査部12によって不良と検査された検査ポイント(言い替えれば、プロービングポイント)の状態(後述する「明らかな不良箇所の有無」、「基板保持部15aに対する回路基板の保持位置のずれの有無」、および「異物の付着の有無」)を特定する。
【0034】
この際に、撮像データD3についての画像解析処理の結果、「導体パターンの欠損」、「実装されているべき電子部品の欠落や端子浮き」および「相互に絶縁されているべき導体パターンの短絡」などの明らかな不良箇所が存在すると確認されたときには(ステップ30)、制御部18は、搬送機構15を制御して、その回路基板を搬出位置P7に搬送させると共に、搬出機構3に対して制御信号Soを出力することにより、その回路基板を不良品の基板として搬出位置P7から検査完了基板ストック位置に搬出させ(ステップ31)、その回路基板についての検査処理20を完了する。
【0035】
また、上記の例示のような明らかな不良箇所が確認されなかったときには(ステップ30)、制御部18は、撮像データD3に基づいて特定した「基板保持部15aに対する回路基板の保持位置の位置ずれ量」が、前述した位置情報取得処理位置P3において撮像された撮像データD1に基づいて特定した「位置ずれ量」とは相違するか否か(上記の「保持位置のずれの有無」)を判別する(ステップ32)。この際に、位置情報取得処理位置P3における撮像が完了してから検査処理位置P5における検査が実行されるまでの間に、基板保持部15aに対して回路基板に位置ずれが生じたときには、検査ポイントに対してプローブを正確にプロービングさせることができずに、検査部12によって不良箇所が存在すると検査される。
【0036】
したがって、撮像データD1に基づいて特定した「位置ずれ量」と、撮像データD3に基づいて特定した「位置ずれ量」とが相違するときに、制御部18は、搬出機構3に対して制御信号Soを出力して、その回路基板が搬出位置P7に搬送されたときに基板保持部15aから搬出しないように規制すると共に、搬入機構2に対して制御信号Siを出力して、その回路基板を保持している基板保持部15aが搬入位置P1に移動させられたときにその基板保持部15aに他の回路基板を搬入しないように規制する(「搬出搬入規制処理」の一例)。
【0037】
次いで、制御部18は、搬送機構15に対して制御信号S5を出力することにより、搬出位置P7、位置P8、搬入位置P1、クリーニング処理位置P2および位置情報取得処理位置P3にこの順で回路基板を搬送させると共に、基板保持部15aによる回路基板の保持位置の位置ずれ量を取得する上記の位置情報取得処理を再び実行する(ステップ24)。これにより、基板保持部15aに対する回路基板の新たな「位置ずれ量」が取得される。続いて、制御部18は、搬送機構15を制御して検査処理位置P5に回路基板を搬送させ、その後に、検査部12に制御信号S2を出力して再検査処理を実行させる(ステップ25)。この際には、新たに特定された「位置ずれ量」に基づいて、各検査ポイントにプローブが正確にプロービングされる。この結果、良品の回路基板である旨の検査結果データD2が検査部12から出力され、これに応じて、制御部18は、不良箇所が存在しないと判別し(ステップ26)、搬出機構3に対して良品の基板として搬出位置P7から検査完了基板ストック位置に搬出させ(ステップ27)、その回路基板についての検査処理20を完了する。
【0038】
一方、撮像データD1に基づいて特定した「位置ずれ量」と、撮像データD3に基づいて特定した「位置ずれ量」とが同一であるとき(位置情報取得処理位置P3から判定処理位置P6まで搬送される間に基板保持部15aに対する回路基板の保持位置に新たな位置ずれが生じていないときには(ステップ32)、制御部18は、検査部12によって不良箇所と検査された検査ポイントにおいて、プローブビング位置にずれが生じているか否かを判別する(ステップ33)。具体的には、制御部18は、撮像データD3を画像解析処理することにより、プロービング時に形成されるプローブ痕(打痕)を検出する。次いで、制御部18は、検出した打痕が、規定された検査ポイントから位置ずれしているか否かを判別する。
【0039】
この際に、検出した打痕が、規定された検査ポイントから位置ずれしているときには、制御部18は、その「ずれ量」と、「ずれの方向」を特定する。次いで、制御部18は、前述した「搬出搬入規制処理」を実行した後に、その回路基板が検査処理位置P5まで搬送されたときに、検査部12を制御して、特定した「ずれ量」および「ずれの方向」に応じてプロービング位置を補正させて「再検査処理」を実行させる(ステップ25)。この際には、検査ポイントにプローブが正確にプロービングされる結果、良品の回路基板である旨の検査結果データD2が検査部12から出力され、これに応じて、制御部18は、不良箇所が存在しないと判別して(ステップ26)、搬出機構3に対して良品の基板として搬出位置P7から検査完了基板ストック位置に搬出させ(ステップ27)、その回路基板についての検査処理20を完了する。なお、プロービング位置のずれ量が、再検査処理時に補正可能な範囲を超えて大きい場合には、そのずれ量およびずれの方向に関する情報を蓄積しておくことで、後に、位置ずれの原因を特定したり、対策を検討したりすることができる。
【0040】
また、検出した打痕が、規定された検査ポイントから位置ずれしていないとき(すなわち、明らかな欠陥箇所の存在を確認できず、判定処理位置P6に搬送されるまでの間に新たな位置ずれが生じておらず、かつ、プロービング位置にずれが生じていないとき)には、制御部18は、検査部12によって不良箇所と検査された検査ポイントに異物が付着しているか否かを判別する(ステップ34)。この際に、異物が付着していないとき(すなわち、明らかな欠陥箇所の存在を確認できず、判定処理位置P6に搬送されるまでの間に新たな位置ずれが生じておらず、プロービング位置にずれが生じておらず、かつ、異物の付着も認められないとき)には、前述した「搬出搬入規制処理」を実行した後に、その回路基板が検査処理位置P5まで搬送されたときに、検査部12を制御して「再検査処理」を実行させる(ステップ25)。
【0041】
この際に、再検査処理の結果、不良と検査されたときには(ステップ26)、制御部18は、その検査が初回の検査ではない(「再検査」である)と判別し(ステップ28)、搬送機構15を制御して、その回路基板を搬出位置P7に搬送させる。また、制御部18は、搬出機構3に対して制御信号Soを出力することにより、その回路基板を不良品の基板として搬出位置P7から検査完了基板ストック位置に搬出させ(ステップ31)、その回路基板についての検査処理20を完了する。
【0042】
また、撮像データD3に対する画像解析処理の結果、検査ポイントに異物が付着していると判別したときには(ステップ34)、制御部18は、前述した「搬出搬入規制処理」を実行した後に、その回路基板がクリーニング処理位置P2まで搬送されたときに、クリーニング処理部14を制御して「クリーニング処理」を実行させる(ステップ22)。これにより、検査ポイントに付着していた異物が除去される。次いで、制御部18は、搬送機構15を制御して、クリーニング処理位置P2から位置情報取得処理位置P3に回路基板を搬送させると共に、位置情報取得処理位置P3に搬送された回路基板が後述する再検査処理の対象の回路基板であると判別する(ステップ23)。
【0043】
続いて、制御部18は、搬送機構15を制御して、位置情報取得処理位置P3から、位置P4および検査処理位置P5にこの順で回路基板を搬送させると共に、検査部12に対して制御信号S2を出力することにより、搬送された回路基板を対象とする再検査検査を実行させる(ステップ25)。この際には、検査ポイントに付着していた異物が上記の「クリーニング処理」によって除去されているため、検査ポイントが正常であると検査されて、良品の回路基板である旨の検査結果データD2が検査部12から出力される。これに応じて、制御部18は、不良箇所が存在しないと判別し(ステップ26)、搬出機構3に対して良品の基板として搬出位置P7から検査完了基板ストック位置に搬出させ(ステップ27)、その回路基板についての検査処理20を完了する。
【0044】
なお、「検査装置」および「検査システム」についての理解を容易とするために、1枚の回路基板についての一連の処理を連続的に説明したが、実際には、例えば、搬入位置P1において基板保持部15a上に搬入された回路基板がクリーニング処理位置P2に搬送された際に、搬入位置P1に位置している他の基板保持部15a上に他の回路基板が搬入され、複数の回路基板が搬送機構15の基板保持部15aによって保持された状態で、各位置毎に並行して別個の処理が実行される。
【0045】
このように、この基板検査装置1では、制御部18が、検査部12によって回路基板が不良と検査されたときに、搬送機構15を制御して不良と判定された回路基板を判定処理位置P6に搬送させると共に、カメラ13によって撮像された撮像データD3に基づいてその回路基板についての「再検査処理」の要否を判定する「判定処理」を実行し、回路基板についての「再検査処理」を要すると判定したときに、その回路基板を保持している基板保持部15aからの回路基板の搬出を規制すると共にその基板保持部15aに対する他の回路基板の搬入を規制する「搬出搬入規制処理」を実行した後に、搬送機構15を制御して「再検査処理」を要すると判定された回路基板を検査処理位置P5に搬送させて、検査部12を制御して回路基板についての「再検査処理」を実行させる。
【0046】
したがって、この基板検査装置1によれば、検査部12によって不良と検査された回路基板についての再検査処理の要否がカメラ13および制御部18(判定部)によって自動的に判定されるため、不良と検査された回路基板をオペレータが目視で確認する煩雑な作業を不要として、回路基板についての再検査処理の要否を容易に判定することができる。また、再検査処理を実行するまでもなく明らかな欠陥が存在する回路基板については、基板検査装置1から搬出された後に、オペレータが欠陥の有無を目視で再確認する煩雑な作業を行うことなく、不良品であると確定することができる。さらに、再検査処理を要すると判定された回路基板については、「搬出搬入規制処理」によって、搬送機構15からの搬出が規制されると共に、その回路基板を保持している基板保持部15aへの他の回路基板の搬入が規制されるため、再検査処理を要すると判定された回路基板が「基板検査装置」から搬出されてしまう構成とは異なり、再検査処理を要すると判定された回路基板についての再検査処理に際して、その回路基板を基板検査装置1に再度搬入するという煩雑な作業についても不要とすることができる。これにより、再検査処理を要する回路基板を対象とする再検査処理を確実かつ容易に実行することができる。
【0047】
また、この基板検査装置1によれば、制御部18が、回路基板に付着した異物に起因してその回路基板についての「再検査処理」を要すると判定したときに、その回路基板についての「再検査処理」に先立って、搬送機構15を制御して回路基板をクリーニング処理位置P2に搬送させると共に、クリーニング処理部14を制御して回路基板についての「クリーニング処理」を実行させることにより、異物の付着に起因して不良と検査された回路基板に異物が付着したまま再検査処理が実行されて再び不良と検査される事態を回避して、不良と検査された原因が「異物の付着」のときには、その回路基板が良品であると正しく検査することができる。
【0048】
さらに、この基板検査装置1によれば、基板保持部15aによって保持されている回路基板を撮像すると共に、撮像データD3に基づいて回路基板についての「再検査処理」の要否を判定するようにカメラ13および制御部18(判定部)を構成したことにより、比較的簡易な構成であるにも拘わらず、検査部12によって不良と検査される原因となり得る各種の状態が回路基板に生じているか否かを確実かつ容易に確認することができる。これにより、再検査処理の要否を確実かつ容易に判定することができる。また、プロービング位置のずれに起因して、回路基板が不良と検査されたときに、撮像データD3を解析することで、不良と検査された原因(プロービング位置のずれ)を特定することができるだけでなく、そのずれ量およびずれの方向を特定することで、検査部12による再検査処理時にプロービング位置を補正させることができる。これにより、再検査処理時に再びプロービング位置にずれが生じて、良品の回路基板が不良品であると誤って検査される事態を回避することができる。
【0049】
また、この基板検査システム10によれば、上記の基板検査装置1と、搬入位置P1において搬送機構15の基板保持部15aに回路基板を搬入する搬入機構2と、搬出位置P7において搬送機構15の基板保持部15aから回路基板を搬出する搬出機構3とを備えて構成したことにより、手作業で回路基板を搬入・搬出する構成と比較して、各回路基板についての一連の検査処理を迅速かつ容易に実行することができる。
【0050】
なお、「検査装置」および「検査システム」の構成は、上記した基板検査装置1および基板検査システム10の構成に限定されない。例えば、搬入機構2および搬出機構3を備えて構成した基板検査システム10を例に挙げて説明したが、搬入位置P1に対する回路基板の搬入、および搬出位置P7からの回路基板の搬出のいずれか(または双方)を手作業で実施する構成を採用することもできる。
【0051】
この場合、回路基板の搬出を手作業で実施する構成では、一例として、「再検査処理」を要すると判定された回路基板が搬出位置P7まで搬送されたときに、「この回路基板を搬出しないで下さい」とのメッセージを出力し(表示部17に対する文字列の表示や、そのようなメッセージの放音:「搬出搬入規制処理」の他の一例)すればよい。また、回路基板の搬入を手作業で実施する構成では、一例として、「再検査処理」を要すると判定された回路基板を保持している基板保持部15aが搬入位置P1まで移動したときに、「新たな回路基板を搬入しないで下さい」とのメッセージを出力し(表示部17に対する文字列の表示や、そのようなメッセージの放音:「搬出搬入規制処理」の他の一例)すればよい。
【0052】
また、搬入位置P1において基板保持部15a上に搬入された回路基板について、カメラ11による撮像に先立ってクリーニング処理位置P2においてクリーニング処理部14によってクリーニング処理する構成を例に挙げて説明したが、検査部12による初回の検査以前に上記のクリーニング処理を実行せずに、異物の付着に起因して不良箇所が存在すると検査された回路基板についてのみ、「再検査処理」に先立って「クリーニング処理」を実行する構成を採用することもできる。このような構成を採用する場合においては、上記のクリーニング処理位置P2に代えて、例えば位置P8にクリーニング処理部14を配設してもよい。
【0053】
さらに、搬送機構15(各基板保持部15a)を一定の向き(本例では、図2において時計回り)に回転させて回路基板を各位置に搬送する構成を例に挙げて説明したが、必要に応じて、搬送機構15を逆回転させて、回路基板を任意の位置に搬送する構成を採用することもできる。また、回転搬送型の搬送機構15に代えて、直線搬送型の「搬送機構」を採用することもできる(図示せず)。
【0054】
また、検査部12において接触型のプローブを用いて回路基板を電気的に検査する構成の基板検査装置1(基板検査システム10)を例に挙げて説明したが、非接触型のプローブを用いて回路基板を電気的に検査する構成や、カメラによる撮像データに基づいて回路基板を光学的に検査する構成など各種の検査方式の構成を採用することもできる。加えて、「検査対象体」としての回路基板を検査する構成を例に挙げて説明したが、電子部品、電子機器、および電子機器を構成するユニットなどの各種の「検査対象体」を検査する「検査装置」および「検査システム」に本発明を適用することができるのは勿論である。
【符号の説明】
【0055】
10 基板検査システム
1 基板検査装置
2 搬入機構
3 搬出機構
11,13 カメラ
12 検査部
14 クリーニング処理部
15 搬送機構
15a 基板保持部
18 制御部
20 検査処理
D1,D3 撮像データ
D2 検査結果データ
P1 搬入位置
P2 クリーニング処理位置
P3 位置情報取得処理位置
P4,P8 位置
P5 検査処理位置
P6 判定処理位置
P7 搬出位置
S1〜S5,Si,So 制御信号So

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査処理位置に配設されて検査対象体についての検査処理を実行可能に構成された検査部と、前記検査対象体を保持部によって保持して、搬入位置、前記検査処理位置および搬出位置の各位置に搬送する搬送機構と、前記検査部による前記検査処理の実行および前記搬送機構による前記検査対象体の搬送を制御する制御部とを備えた検査装置であって、
判定処理位置に配設されて前記検査部による前記検査処理において不良と検査された前記検査対象体についての当該検査部による再検査処理の要否を判定する判定処理を実行可能に構成された判定部を備え、
前記制御部は、前記検査部によって前記検査対象体が不良と検査されたときに、前記搬送機構を制御して当該不良と判定された検査対象体を前記判定処理位置に搬送させると共に、前記判定部を制御して当該検査対象体を対象とする前記判定処理を実行させ、当該検査対象体についての前記再検査処理を要すると判定されたときに、当該検査対象体を保持している前記保持部からの当該検査対象体の搬出を規制すると共に当該保持部に対する他の前記検査対象体の搬入を規制する搬出搬入規制処理を実行した後に、前記搬送機構を制御して当該再検査処理を要すると判定された検査対象体を前記検査処理位置に搬送させて、前記検査部を制御して当該検査対象体についての前記再検査処理を実行させる検査装置。
【請求項2】
クリーニング処理位置に配設されて前記検査対象体をクリーニング処理するクリーニング処理部を備え、
前記制御部は、前記検査対象体に付着した異物に起因して前記判定部によって当該検査対象体についての前記再検査処理を要すると判定されたときに、当該検査対象体についての前記再検査処理に先立って、前記搬送機構を制御して当該検査対象体を前記クリーニング処理位置に搬送させると共に、前記クリーニング処理部を制御して当該検査対象体についての前記クリーニング処理を実行させる請求項1記載の検査装置。
【請求項3】
前記判定部は、前記保持部によって保持されている前記検査対象体を撮像すると共に、その撮像データに基づいて当該検査対象体についての前記再検査処理の要否を判定する請求項1または2記載の検査装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の検査装置と、前記搬入位置において前記搬送機構の前記保持部に前記検査対象体を搬入する搬入機構と、前記搬出位置において前記搬送機構の前記保持部から前記検査対象体を搬出する搬出機構とを備えて構成された検査システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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