説明

楽曲ダウンロードシステム及び楽曲ダウンロード方法

【課題】ユーザの好みの楽曲を自宅だけでなく、移動体端末でも簡単に聴くことができる楽曲ダウンロードシステム及び楽曲ダウンロード方法を提供すること。
【解決手段】本発明に係る楽曲ダウンロード方法においては、ダウンロード対象機器を管理すると共に、ダウンロードする楽曲データを格納する移動通信センタ3から携帯端末1に楽曲データをダウンロードし、固定オーディオ機器5及び車載装置6に対して前記楽曲データのダウンロードを許可する旨の信号を送信し、前記移動通信センタ3から固定オーディオ機器5及び車載装置6に楽曲データをダウンロードする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、種々のダウンロード対象機器に楽曲データをダウンロードする楽曲ダウンロードシステム及び楽曲ダウンロード方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、楽曲データを異なる場所に設置した再生機器で聴くことが行われている。例えば、特許文献1には、ユーザの居場所に応じて楽曲再生する機器を切り替えることが開示されている。すなわち、特許文献1には、異なる場所に再生機器が設置されている場合において、ユーザの居る場所を検知して、その場所に設置された再生機器にコンテンツサーバが楽曲データを送信することが開示されている。
【特許文献1】特開2005−100200号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、現在では、携帯電話にも楽曲再生機能を備えたものが開発されてきており、自宅だけでなく、携帯電話や車載装置のような移動体端末でも楽曲再生を行う機会が増えてきている。したがって、ユーザの好みの楽曲を自宅だけでなく、移動体端末でも簡単に聴くことができるシステムが望まれているが、未だ実現されていないのが現状である。
【0004】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、ユーザの好みの楽曲を自宅だけでなく、移動体端末でも簡単に聴くことができる楽曲ダウンロードシステム及び楽曲ダウンロード方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の楽曲ダウンロードシステムは、楽曲データをダウンロードするアプリ制御手段及びダウンロードした前記楽曲データを再生する再生手段を有する少なくとも2つのダウンロード対象機器と、前記ダウンロード対象機器を管理する管理手段、ダウンロードする楽曲データを格納する楽曲データベース、及び前記ダウンロード対象機器に対してダウンロードを許可する旨の信号を送信する通信制御手段を有する管理センタと、を具備することを特徴とする。
【0006】
この構成によれば、同じユーザに関する複数のダウンロード対象機器を関連づけて管理しておき、一つのダウンロード対象機器で楽曲データをダウンロードしたときに、そのダウンロード対象機器と関連づけられた他のダウンロード対象機器に自動的に同じ楽曲データをダウンロードさせるので、複数のダウンロード対象機器に同じ楽曲データを簡単にダウンロードすることができる。これにより、ユーザの好みの楽曲を自宅だけでなく、移動体端末でも簡単に聴くことができる。
【0007】
本発明の楽曲ダウンロードシステムにおいては、前記管理手段は、前記ダウンロード対象機器を管理するテーブルを有し、前記ダウンロード対象機器に対して前記楽曲データのダウンロードが完了する毎に前記テーブルを更新することが好ましい。この場合において、前記管理センタは、前記テーブルを参照し、前記ダウンロード対象機器に応じて楽曲データのファイル形式を設定するファイル設定手段を具備することが好ましい。
【0008】
本発明の楽曲ダウンロードシステムにおいては、前記アプリ制御手段は、前記ダウンロード対象機器の電源がONになったときに自動的に前記管理センタから楽曲データをダウンロードすることが好ましい。
【0009】
本発明の楽曲ダウンロードシステムにおいては、前記少なくとも2つのダウンロード対象機器は、携帯端末装置、車載装置、及び固定オーディオ機器からなる群より選ばれた少なくとも2つであることが好ましい。
【0010】
本発明の楽曲ダウンロード方法は、ダウンロード対象機器を管理すると共に、ダウンロードする楽曲データを格納する管理センタから第1ダウンロード対象機器に楽曲データをダウンロードする工程と、第2ダウンロード対象機器に対して前記楽曲データのダウンロードを許可する旨の信号を送信する工程と、前記管理センタから前記第2ダウンロード対象機器に楽曲データをダウンロードする工程と、を具備することを特徴とする。
【0011】
この方法によれば、同じユーザに関する複数のダウンロード対象機器を関連づけて管理しておき、一つのダウンロード対象機器で楽曲データをダウンロードしたときに、そのダウンロード対象機器と関連づけられた他のダウンロード対象機器に自動的に同じ楽曲データをダウンロードさせるので、複数のダウンロード対象機器に同じ楽曲データを簡単にダウンロードすることができる。これにより、ユーザの好みの楽曲を自宅だけでなく、移動体端末でも簡単に聴くことができる。
【0012】
本発明の楽曲ダウンロード方法においては、システム前記管理センタがダウンロード対象機器を管理するテーブルを有し、前記ダウンロード対象機器に対して前記楽曲データのダウンロードが完了する毎に前記テーブルを更新する工程を具備することが好ましい。この場合において、前記管理センタで、前記テーブルを参照し、前記ダウンロード対象機器に応じて楽曲データの音質を設定することが好ましい。
【0013】
本発明の楽曲ダウンロード方法においては、前記第2ダウンロード対象機器の電源がONになったときに自動的に前記管理センタから楽曲データをダウンロードすることが好ましい。
【0014】
本発明の楽曲ダウンロード方法においては、前記第1ダウンロード対象機器は、携帯端末装置、車載装置、及び固定オーディオ機器からなる群より選ばれた一つであり、前記第2ダウンロード対象機器は、携帯端末装置、車載装置、及び固定オーディオ機器からなる群より選ばれた少なくとも2つであることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明のシステムによれば、ダウンロード対象機器を管理すると共に、ダウンロードする楽曲データを格納する管理センタから第1ダウンロード対象機器に楽曲データをダウンロードし、第2ダウンロード対象機器に対して前記楽曲データのダウンロードを許可する旨の信号を送信し、前記管理センタから前記第2ダウンロード対象機器に楽曲データをダウンロードするので、ユーザの好みの楽曲を自宅だけでなく、移動体端末でも簡単に聴くことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る楽曲ダウンロードシステムの概略構成を示す図である。図1に示すシステムは、ダウンロード対象機器である携帯端末1、自宅などに設置される固定オーディオ機器5、及び車載装置6と、携帯端末1や車載装置6と移動通信網2を介して接続されると共に、固定オーディオ機器5とインターネット4のようなネットワークを介して接続された管理センタである移動通信センタ3とから主に構成されている。なお、図1では、ダウンロード対象機器として、携帯端末1、固定オーディオ機器5及び車載装置6が3台である場合について示しているが、ダウンロード対象機器が2台以上であればその数に制限はない。
【0017】
ダウンロード対象機器である携帯端末1、固定オーディオ機器5及び車載装置6は、その一つのダウンロード対象機器に移動通信センタ3から楽曲データをダウンロードしたときに、移動通信センタ3から自動的に同じ楽曲データをダウンロードする。ここでは、移動通信センタ3から楽曲データを携帯端末1にダウンロードしたときに、移動通信センタ3から同じ楽曲データを固定オーディオ機器5及び車載装置6にダウンロードする場合について説明するが、本発明はこれに限定されず、固定オーディオ機器5又は車載装置6に楽曲データをダウンロードしたときに、同じ楽曲データを、携帯端末1を含むその他のダウンロード対象機器にダウンロードする場合にも適用することができる。
【0018】
図2は、本発明の実施の形態に係る楽曲ダウンロードシステムにおけるダウンロード対象機器である携帯端末1、固定オーディオ機器5及び車載装置6の概略構成を示すブロック図である。これらのダウンロード対象機器は、基本的に同じ機能部を備えている。携帯端末1は、装置全体を制御する制御部11と、移動通信網2を介して移動通信センタ3と通信を行うと共に移動通信網2及びインターネット4を介して他のダウンロード対象機器や他の端末装置と通信を行う通信制御部12と、種々のデータを表示する表示部13と、装置に対して種々の操作を行う操作部14と、楽曲データの再生を行う再生部15と、装置に搭載され、あるいはダウンロードされた種々のアプリケーションを起動するアプリ制御部16とから主に構成されている。なお、図1に示す構成は、本発明を説明するために簡略化したものであり、通常の携帯端末に搭載される構成要素は備えているものとする。
【0019】
携帯端末1においては、アプリ制御部16が楽曲ダウンロードアプリケーションを起動する。そして、楽曲ダウンロードアプリケーションにおいて、移動通信センタ3との間で楽曲データが可能であるかどうかの認証処理が行われた後に、移動通信センタ3からの楽曲データを、通信制御部12を介してダウンロードする。ダウンロードした楽曲データは再生部15で再生される。なお、携帯端末1と移動通信センタ3との間の認証方法については特に制限はない。また、ここで認証されたときに、楽曲データのダウンロードに対する対価についてユーザに課金処理を行うようにしても良い。
【0020】
固定オーディオ機器5は、装置全体を制御する制御部51と、インターネット4を介して移動通信センタ3と通信を行う通信制御部52と、種々のデータを表示する表示部53と、装置に対して種々の操作を行う操作部54と、楽曲データの再生を行う再生部55と、装置に搭載され、あるいはダウンロードされた種々のアプリケーションを起動するアプリ制御部56とから主に構成されている。なお、図2に示す構成は、本発明を説明するために簡略化したものであり、通常のオーディオ機器に搭載される構成要素は備えているものとする。
【0021】
固定オーディオ機器5においては、後述する移動通信センタ3から送信された、楽曲データのダウンロード可能である旨の制御信号が通信制御部52を介して受信される。この制御信号には、楽曲ダウンロードアプリケーションを起動させるコマンドが含まれており、操作部54で電源をONすることにより、アプリ制御部56が楽曲ダウンロードアプリケーションを起動する。そして、楽曲ダウンロードアプリケーションにおいて、移動通信センタ3からの楽曲データを、通信制御部52を介して自動的にダウンロードする。ダウンロードした楽曲データは再生部55で再生される。なお、ダウンロードする楽曲データは、携帯端末1でダウンロードした楽曲データと同じ楽曲データである。
【0022】
車載装置6は、装置全体を制御する制御部61と、移動通信網2を介して移動通信センタ3と通信を行う通信制御部62と、種々のデータを表示する表示部63と、装置に対して種々の操作を行う操作部64と、楽曲データの再生を行う再生部65と、装置に搭載され、あるいはダウンロードされた種々のアプリケーションを起動するアプリ制御部66とから主に構成されている。なお、図1に示す構成は、本発明を説明するために簡略化したものであり、通常の車載装置に搭載される構成要素、例えばGPS(Global Positioning System)やカーナビゲーションシステムなどは備えているものとする。
【0023】
車載装置6においては、後述する移動通信センタ3から送信された、楽曲データのダウンロード可能である旨の制御信号が通信制御部62を介して受信される。この制御信号には、楽曲ダウンロードアプリケーションを起動させるコマンドが含まれており、操作部64で電源をONすることにより、アプリ制御部66が楽曲ダウンロードアプリケーションを起動する。そして、楽曲ダウンロードアプリケーションにおいて、移動通信センタ3からの楽曲データを、通信制御部62を介して自動的にダウンロードする。ダウンロードした楽曲データは再生部65で再生される。なお、ダウンロードする楽曲データは、携帯端末1でダウンロードした楽曲データと同じ楽曲データである。
【0024】
図3は、図1に示す楽曲ダウンロードシステムにおける移動通信センタの概略構成を示すブロック図である。管理センタである移動通信センサ3は、装置全体を制御する制御部31と、移動通信網2を介して携帯端末1及び車載装置6との間で通信を行うと共にインターネット4を介して固定オーディオ機器5との間で通信を行う通信制御部32と、ダウンロードする楽曲データを格納する楽曲データベース(DB)33と、ダウンロード対象機器を管理する管理部34と、楽曲データのダウンロードが可能かどうかの認証を行う認証部35と、装置に搭載され、あるいはダウンロードされた種々のアプリケーションを起動するアプリ制御部36と、ダウンロード対象機器の再生能力に応じて最適なファイル形式を設定するファイル設定部37とから主に構成されている。
【0025】
通信制御部32は、楽曲ダウンロードアプリケーションにおいて、携帯端末1、固定オーディオ機器5、及び車載装置6に対して楽曲データを送信する。また、はじめに楽曲データをダウンロードしたダウンロード対象機器に関連づけられたダウンロード対象機器に対してダウンロード前にダウンロードが可能である旨の制御信号を送信する。なお、この制御信号は、後述するテーブルにおいて前記楽曲データのダウンロードが完了していないダウンロード対象機器に対して送信される。これにより、同じ楽曲データを複数回ダウンロードしてしまうことを防止できる。
【0026】
管理部34は、ダウンロード対象機器を管理する。管理部34は、図4に示すようなテーブルを有しており、このテーブルで管理された情報に基づいてダウンロード対象機器に対するダウンロードの管理を行う。図4に示すテーブルは、ユーザ名、ダウンロード対象機器、オーディオ再生機器情報(種別、メーカ名、型番など)、推奨ファイル(ファイル形式、ビットレートなど)、契約情報(ダウンロード対象機器に紐付けられた電話番号、関連情報など)、ダウンロード状況などを管理する。なお、テーブルで管理する情報は図4に示す項目に限定されず、適宜変更することができる。
【0027】
また、管理部34は、ダウンロード対象機器に対して楽曲データのダウンロードが完了する毎にテーブルを更新する。例えば、携帯端末1が楽曲データをダウンロードしたときは、管理部34がテーブルにおける該当する項目を「DL済」に更新する。また、はじめに楽曲データをダウンロードしたダウンロード対象機器(ここでは携帯端末1)に関連づけられた他のダウンロード対象機器(ここでは固定オーディオ機器5及び車載装置6)に対してダウンロード前にダウンロードが可能である旨の制御信号を送信すると、管理部34がテーブルを更新する。例えば、固定オーディオ機器5及び車載装置6に制御信号を送信したときは、管理部34がテーブルにおける該当する項目を「予約」に更新する。さらに、管理部34は、関連づけられたダウンロード対象機器に対して楽曲データのダウンロードが完了したときに、テーブルを更新する。例えば、携帯端末1がダウンロードした楽曲データを車載装置6でダウンロードしたときには、テーブルにおける該当する項目を「予約」から「DL済」に更新する。
【0028】
ファイル設定部37は、管理部34のテーブルを参照し、ダウンロード対象機器に応じて楽曲データのファイルを設定する。すなわち、ダウンロード対象機器のオーディオ再生機能に応じて最適となる推奨ファイル(ファイル形式(圧縮形式)やビットレートなど)を設定する。例えば、図4において、ダウンロード対象機器が車載装置(AVN)である場合には、ファイル設定部37は、ファイル形式をAACとし、ビットレートを128kbpsとする。なお、推奨ファイルの情報は、例えば、ダウンロード対象機器の製造元において設定される。
【0029】
移動通信センタ3においては、アプリ制御部36が楽曲ダウンロードアプリケーションを起動する。そして、楽曲ダウンロードアプリケーションにおいて、第1ダウンロード対象機器である携帯端末1との間で楽曲データが可能であるかどうかの認証処理が行われた後に、携帯端末1に対して楽曲データを、通信制御部32を介して配信する。その後、第2ダウンロード対象機器である固定オーディオ機器5及び車載装置6に対して、楽曲データのダウンロード可能である旨の制御信号が通信制御部32を介してプッシュ配信される。この制御信号には、楽曲ダウンロードアプリケーションを起動させるコマンドが含まれている。固定オーディオ機器5及び車載装置6の操作部54,64で電源をONすることにより、アプリ制御部36,56,66が楽曲ダウンロードアプリケーションを起動し、楽曲ダウンロードアプリケーションにおいて、移動通信センタ3が通信制御部32を介して楽曲データを固定オーディオ機器5及び車載装置6に自動的に配信する。
【0030】
このように、本発明によれば、同じユーザに関する複数のダウンロード対象機器を関連づけて管理しておき、一つのダウンロード対象機器で楽曲データをダウンロードしたときに、そのダウンロード対象機器と関連づけられた他のダウンロード対象機器に自動的に同じ楽曲データをダウンロードさせるので、複数のダウンロード対象機器に同じ楽曲データを簡単にダウンロードすることができる。これにより、ユーザの好みの楽曲を自宅だけでなく、移動体端末でも簡単に聴くことができる。
【0031】
次に、本発明の実施の形態に係る楽曲ダウンロード方法について図5から図8を用いて説明する。本発明に係る楽曲ダウンロード方法においては、ダウンロード対象機器を管理すると共に、ダウンロードする楽曲データを格納する移動通信センタ3から携帯端末1に楽曲データをダウンロードし、固定オーディオ機器5及び車載装置6に対して前記楽曲データのダウンロードを許可する旨の信号を送信し、前記移動通信センタ3から固定オーディオ機器5及び車載装置6に楽曲データをダウンロードする。
【0032】
まず、移動通信センタ3に対してダウンロード対象機器の登録を行って初期設定する(ST11)。このように登録された情報は管理部34のテーブルに更新される。また、移動通信センタ3は、ダウンロード対象機器に応じた推奨ファイルの情報を、ダウンロード対象機器の製造元から取得し、管理部34がその情報をテーブルに更新する。あるいは、移動通信センタ3が予め取得したダウンロード対象機器に応じた推奨ファイルの情報を、管理部34がテーブルに更新する。
【0033】
次いで、携帯端末1においては、アプリ制御部16が楽曲ダウンロードアプリケーションを起動し、楽曲ダウンロードアプリケーションにおいて、移動通信センタ3との間で楽曲データが可能であるかどうかの認証処理を行う(ST12)。この認証においては、ユーザが本サービスを受けることができる対象であるかどうかなどを調べる。ユーザ認証がなされると、携帯端末1がユーザの所望の楽曲データを移動通信センタ3に要求し、その楽曲データが楽曲DB33に存在していれば、移動通信センタ3からその楽曲データをダウンロードする(ST13)。この場合、携帯端末1がユーザの所望の楽曲データを移動通信センタ3に要求すると、図6に示すように、楽曲データのダウンロードの確認画面が携帯端末1の表示部13に表示される。携帯端末1でダウンロードした楽曲データは、ユーザの操作により再生部15で再生される(ST14)。
【0034】
移動通信センタ3においては、携帯端末1での楽曲データのダウンロードが完了すると、管理部34はダウンロードが完了した旨をテーブルに更新する(ST15)。すなわち、テーブルにおいて、携帯端末1の欄の所定項目に対して「DL済」が更新される。次いで、移動通信センタ3は、上記ユーザについて、楽曲データをダウンロードしたダウンロード対象機器(ここでは携帯端末1)以外に登録されているダウンロード対象機器(ここでは固定オーディオ機器5及び車載装置6)に対して、楽曲データのダウンロード可能である旨の制御信号をプッシュ配信する(ST16、ST17)。この制御信号には、楽曲ダウンロードアプリケーションを起動させるコマンドが含まれている。
【0035】
次いで、固定オーディオ機器5は、移動通信センタ3から送信された制御信号を受信する。そして、操作部54を操作して電源をONすることにより、アプリ制御部56が楽曲ダウンロードアプリケーションを起動し、楽曲ダウンロードアプリケーションにおいて、移動通信センタ3からの楽曲データを自動的にダウンロードする(ST18)。このとき、移動通信センタ3のファイル設定部37により固定オーディオ機器5に最適なファイル形式が設定され、そのファイル形式で楽曲データがダウンロードされる。この場合、固定オーディオ機器5では、図7に示すような画面が表示部53に表示される。その後、ダウンロードした楽曲データは、ユーザの操作により再生部55で再生される(ST19)。なお、固定オーディオ機器5でダウンロードする楽曲データは、携帯端末1でダウンロードした楽曲データと同じ楽曲データである。また、固定オーディオ機器5へのダウンロードについては、既に提供されているサービスを用いて行うこともできる。
【0036】
同様に、車載装置6は、移動通信センタ3から送信された制御信号を受信する。そして、操作部64を操作して電源をONすることにより、アプリ制御部66が楽曲ダウンロードアプリケーションを起動し、楽曲ダウンロードアプリケーションにおいて、移動通信センタ3からの楽曲データを自動的にダウンロードする(ST20)。このとき、移動通信センタ3のファイル設定部37により車載装置6に最適なファイル形式が設定され、そのファイル形式で楽曲データがダウンロードされる。その後、ダウンロードした楽曲データは、ユーザの操作により再生部65で再生される(ST21)。なお、車載装置6でダウンロードする楽曲データは、携帯端末1でダウンロードした楽曲データと同じ楽曲データである。
【0037】
上記説明においては、固定オーディオ機器5及び車載装置6について、電源ONにより楽曲データを自動的にダウンロードするようにしているが、電源ONしたときに楽曲データのダウンロードを確認するように設定しても良い。例えば、車載装置6の表示部63に図8(a)に示す画面が表示され、操作部64を操作すると、図8(b)に示す確認画面が表示部63に表示される。そして、操作部64を操作すると、図8(c),(d)に示す画面が表示部63に表示されてダウンロードが完了する。
【0038】
本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態においては、ダウンロード対象機器が、携帯端末、車載装置、及び固定オーディオ機器の3台であり、はじめに携帯端末にダウンロードした楽曲データを車載装置及び固定オーディオ機器にダウンロードする場合について説明しているが、ダウンロード対象機器の数やはじめに楽曲データをダウンロードするダウンロード対象機器については特に制限はない。また、上記実施の形態においては、第2ダウンロード対象機器が自動的に楽曲データのダウンロードのトリガを電源ONとしているが、本発明においては、第2ダウンロード対象機器が自動的に楽曲データのダウンロードのトリガを他の操作としても良い。その他、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、処理部、処理手順、画面表示については適宜変更して実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施の形態に係る楽曲ダウンロードシステムの概略構成を示す図である。
【図2】図1に示す楽曲ダウンロードシステムにおけるダウンロード対象機器である携帯端末、固定オーディオ機器及び車載装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示す楽曲ダウンロードシステムにおける移動通信センタの概略構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る楽曲ダウンロードシステムにおける移動通信センタの管理部のテーブルを示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る楽曲ダウンロード方法を説明するためのシーケンス図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る楽曲ダウンロードシステムにおける携帯端末の画面表示例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る楽曲ダウンロードシステムにおける車載装置の画面表示例を示す図である。
【図8】(a)〜(d)は、本発明の実施の形態に係る楽曲ダウンロードシステムにおける固定オーディオ機器の画面表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0040】
1 携帯端末
2 移動通信網
3 移動通信センタ
4 インターネット
5 固定オーディオ機器
6 車載装置
11,31,51,61 制御部
12,32,52,62 通信制御部
13,53,63 表示部
14,54,64 操作部
15,55,65 再生部
16,36,56,66 アプリ制御部
33 楽曲DB
34 管理部
35 認証部
37 ファイル設定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
楽曲データをダウンロードするアプリ制御手段及びダウンロードした前記楽曲データを再生する再生手段を有する少なくとも2つのダウンロード対象機器と、前記ダウンロード対象機器を管理する管理手段、ダウンロードする楽曲データを格納する楽曲データベース、及び前記ダウンロード対象機器に対してダウンロードを許可する旨の信号を送信する通信制御手段を有する管理センタと、を具備することを特徴とする楽曲ダウンロードシステム。
【請求項2】
前記管理手段は、前記ダウンロード対象機器を管理するテーブルを有し、前記ダウンロード対象機器に対して前記楽曲データのダウンロードが完了する毎に前記テーブルを更新することを特徴とする請求項1記載の楽曲ダウンロードシステム。
【請求項3】
前記管理センタは、前記テーブルを参照し、前記ダウンロード対象機器に応じて楽曲データのファイル形式を設定するファイル設定手段を具備することを特徴とする請求項2記載の楽曲ダウンロードシステム。
【請求項4】
前記アプリ制御手段は、前記ダウンロード対象機器の電源がONになったときに自動的に前記管理センタから楽曲データをダウンロードすることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の楽曲ダウンロードシステム。
【請求項5】
前記少なくとも2つのダウンロード対象機器は、携帯端末装置、車載装置、及び固定オーディオ機器からなる群より選ばれた少なくとも2つであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の楽曲ダウンロードシステム。
【請求項6】
ダウンロード対象機器を管理すると共に、ダウンロードする楽曲データを格納する管理センタから第1ダウンロード対象機器に楽曲データをダウンロードする工程と、第2ダウンロード対象機器に対して前記楽曲データのダウンロードを許可する旨の信号を送信する工程と、前記管理センタから前記第2ダウンロード対象機器に楽曲データをダウンロードする工程と、を具備することを特徴とする楽曲ダウンロード方法。
【請求項7】
前記管理センタがダウンロード対象機器を管理するテーブルを有し、前記ダウンロード対象機器に対して前記楽曲データのダウンロードが完了する毎に前記テーブルを更新する工程を具備することを特徴とする請求項6記載の楽曲ダウンロード方法。
【請求項8】
前記管理センタにおいて、前記テーブルを参照し、前記ダウンロード対象機器に応じて楽曲データのファイル形式を設定する工程を具備することを特徴とする請求項7記載の楽曲ダウンロード方法。
【請求項9】
前記第2ダウンロード対象機器の電源がONになったときに自動的に前記管理センタから楽曲データをダウンロードすることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれかに記載の楽曲ダウンロード方法。
【請求項10】
前記第1ダウンロード対象機器は、携帯端末装置、車載装置、及び固定オーディオ機器からなる群より選ばれた一つであり、前記第2ダウンロード対象機器は、携帯端末装置、車載装置、及び固定オーディオ機器からなる群より選ばれた少なくとも2つであることを特徴とする請求項6から請求項9のいずれかに記載の楽曲ダウンロード方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−216420(P2008−216420A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−51211(P2007−51211)
【出願日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】