説明

横軸回転窓

【課題】横軸回転窓は開口枠を躯体に取り付ける際はアンカーを溶接する。溶接により、両竪枠中央部間隔が変化し、障子が左右に移動可能となり竪ラインのパッキンの性能が低下するのを防止する。
【解決手段】両側の竪枠6,6に取り付ける軸座21の軸受部21bを大径軸受部21c、小径軸受部21dとし、竪框9に取り付ける軸ヒンジ22の軸部を大径軸部22b、小径軸部22c、根本軸部22dとし、軸部と軸受間に隙間S1,S2を設ける。両側の竪枠6,6間に変位が生じても、障子は左右動が隙間S1,S2以下となるだけで、パッキンの性能は低下しない。竪枠の変形防止、竪枠の変形チエックにもなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は横軸回転窓に関する。ここで横軸回転窓とは開口枠の竪枠、障子の竪框の上下方向の中間又は中間から上方において障子が横軸で開口枠に回転自在に支持されている窓をいう。
【背景技術】
【0002】
横軸回転窓では開度に制限を加えるため下枠と下框に両端が結合されたストッパーが用いられている。これによって、障子の開度を制限している。このストッパーには制動装置が組み込まれているものがある。
【0003】
近時回転窓は大型化傾向にある。例えば開口部の横幅が2000ミリメートル、高さが1600ミリメートルのような大きなものがある。開口部上下方向の中央付近で障子を横軸で支持すると障子は横軸を支点に釣合っている。従って、障子の開閉に対して障子側から回転力は発生しないので操作し易い。しかし、障子を開く際における横軸を中心として回転する障子の2次モーメントは大きい。従って、障子を開こうとする者は大きな力を障子に加えてしまい、障子を加速させてしまう。障子を大きな力を加えて開くと、障子の最大開度位置で障子はストッパーにより回転を阻止され衝撃的にストッパーに大きな力が生ずる(詳細は後述する)。この力は障子に伝わると共に横軸部分に推力として伝わる。従来の両竪枠に設ける軸受と竪枠に夫々対向する竪框に設ける軸は夫々が一つの円筒形であり、軸受の竪框に対向する面と、この軸の根本に設けた二本の軸よりも大径の根本軸部の段部端面との間に隙間を設けて製作上生ずる主として開口枠の歪みに対応している。従って、障子はこの隙間の範囲で左右に移動可能である。この隙間が大きくなると竪枠と竪框に設けるシール材と相手部材間に隙間が生ずることもある。従来は、このため形状、寸法の管理に充分な配慮がなされている。しかし、開口枠を建屋の躯体に取り付けるアンカーの溶接等によって両竪枠の中央部が拡くなる場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許文献1 実開昭61−76070号公報
特許文献2 実開平4−13777号公報
【非特許文献】
【0005】
なし
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の横軸回転窓用支軸装置では障子に設けた円筒形の軸を竪枠に設けたU字溝で受けており、障子は左右に移動自在であり、既に述べたように両竪枠の中間部が拡がった場合、竪枠に設けたシール材の障子の竪框との接触が左右で均一でなくなるおそれがある。
【0007】
特許文献2に記載の横軸回転窓におけるピボット軸受については窓枠の両側において、障子を竪枠にピボット軸受で支持している。ピボット軸受のピボット軸に設けた環状溝に、竪枠側に固設したキー部材を挿入して障子の軸方向の位置を定めている。このように、窓の左右で開口枠の竪枠と障子の竪框は左右方向に移動が拘束されてしまうので大型化された横軸回転窓における許容製作誤差に対して対応することがことが難しく、両方の環状溝に対してキー部材を挿入することができなくなる恐れが大きい。そして、キー部材が環状溝に挿入出来るかは障子を開口枠に建込後でないと分らない。
【0008】
特許文献1,2には開口枠に対して障子を横軸で支持することとストッパーとの関係が記載されていない。
【0009】
横軸回転窓のストッパーについて開示されているが横軸の支持とストッパーとの関係についての開示がある文献は見当たらない。
【0010】
本発明はストッパーを備えた横軸回転窓において、障子の左右方向への移動を竪枠間隔のばらつきに拘らず障子の開口枠への組立が容易な形で障子の左右方向への移動を規制することにより、障子の竪框と竪枠間のシール材が均一に作用する横軸回転窓を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は密封材を介在した竪枠と竪框を横軸でもって開口枠に対して障子を回転自在に支持し、下枠と下框間に障子の開度を限定するストッパーを設けた横軸回転窓において、
竪枠の内周に竪枠に沿って竪枠に固定される取付部と、この取付部から竪框の外周に向って突出する軸受部であって竪枠の内周に向って奥側は大径軸受部で手前側は軸方向規制軸受部で上方に向って開放された溝を有する軸座と、
竪框の外周に沿って竪框に固定される取付部と、この取付部から竪枠の内周に向って突出し、大径軸受部に滑合する先端に設けた大径軸部と、大径軸部に続いて設けられ軸方向規制軸受部に嵌合する小径軸部と、軸座の突出先端面である軸方向規制軸受部の外側端面と接近する端面を有する根本軸部と、を有し、軸座の各軸受部に夫々大径軸部と小径軸部が嵌合する軸ヒンジと、
上方に向って開放された溝に嵌合した軸ヒンジの軸部の上方への抜け止めであって、軸座に取り外し可能に固定された抜け止めと、
一方の竪枠寄りに一端が下枠に枢着され、他端が下枠に枢着された位置とは横方向に異なる位置で下框に枢着された伸縮自在のストッパーと、
を有し、両竪枠と竪框夫々の側において軸座に対して軸ヒンジが両軸方向への移動を微小とするように限定していることを特徴とする横軸回転窓である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、開口枠が躯体への取付けの溶接により両竪枠中間部の対向間隔が開いたとしても、横軸回転窓の障子を急激に全開してストッパで衝撃が生じて、障子に横方向の力が加えられても軸座の大径軸受部に軸ヒンジの大径軸部が嵌合し、軸座の軸方向規制軸受部に大径軸部の端面及び軸ヒンジの根本軸部の端面を隙間をおいて接近させたことで軸ヒンジの軸方向移動を規制することにより障子の左右への移動が制限され密封材の機能が保たれる。
【0013】
通常は障子を開口枠に吊りこんだ状態でサッシを躯体に固定(溶接)するので、軸座と軸ヒンジで横方向の寸法が規制されているがゆえ、溶接による竪枠の変形を最小限に抑えることができるので取付け誤差が生じずらい。
【0014】
障子または開口枠の横方向の寸法が設計どおりに製作されていないと、軸ヒンジと軸座の構造上、障子を開口枠に吊り込むことができないため吊込み時点で製作上の間違い(不具合)に気づくという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】横軸回転窓の内部側より見る正面図である。
【図2】図1の見込方向の垂直拡大断面図である。
【図3】図1の水平拡大断面図である。
【図4】軸受装置の縦断面図である。
【図5】軸受装置の水平断面図である。
【図6】ストッパーと下框の結合部に生ずる力を示す線図である。
【図7】ストッパーの側面図である。
【図8】ストッパーの一部断面で示す正面図である。
【図9】ストッパーの一部断面で示す平面図である。
【図10】従来例の軸受装置を示す縦断面図である。
【図11】従来例の軸受装置を示す縦断面図である。
【図12】従来例の軸受装置を示す縦断面図である。
【図13】回転ブラケットを操作する工具の側面図を含む模式図である。
【図14】軸受装置の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図面を参照して発明を実施するための形態は、密封材を介在した竪枠6と竪框9を横軸でもって開口枠1に対して障子2を回転自在に支持し、下枠7と下框11間に障子2の開度を限定するストッパー10を設けた横軸回転窓において、竪枠6の内周に竪枠6に沿って竪枠6に固定される取付部21aと、取付部21aから竪框9の外周に向って突出する軸受部であって竪枠6の内周に向って奥側は大径軸受部21c手前側は小径軸受部21dで上方に向って開放された溝21eを有する軸座21と、竪框9の外周に沿って竪框に固定される取付部22aと、取付部22aから竪枠6の内周に向って突出し、大径軸受部21cに滑合する先端に設けた大径軸部22bと、大径軸部22bに続いて設けられ小径軸受部21dに嵌合する小径軸部22cと、軸座21の突出先端面である小径軸受部21dの外側端面21d1と接近する端面22d1を有する根本軸部22dと、を有し、軸座21の各軸受部21c,21dに夫々大径軸部22bと小径軸部22cが嵌合する軸ヒンジ22と、上方に向って開放された溝21eに嵌合した軸ヒンジ22の大径軸部22bの上方への抜け止めであって、軸座21に取り外し可能に固定された抜け止め23と、一方の竪枠6寄りに一端が下枠7に枢着され、他端が下枠7に枢着された位置とは横方向に異なる位置で下框11に枢着された伸縮自在のストッパー10と、を有し、両竪枠6と竪框9夫々の側において軸座21に対して軸ヒンジ22が両軸方向への移動を微小とするように限定している横軸回転窓である。
【実施例】
【0017】
以下、本発明の実施例を図面に従って説明する。
【0018】
(全体構成)
図1は横軸回転窓の内部側より見る正面図である。開口枠1内に障子2が開口枠1の竪枠6,6と障子2の竪框9,9との間に設けた横軸の軸受装置3,3により回転自在に支持され、障子2は開口枠1に対して開閉可能となっている。
【0019】
開口枠1の下枠7に一端が取り付けられたストッパー10の他端は障子2の下框11に取り付けられている。
【0020】
軸受装置3は本発明の実施例である。軸受装置4は従来例と同様の実施例である。
【0021】
(窓の気密構造)
図2は図1の壁面に直交する方向の平面(見込方向)の縦断面図、図3は図1の見込方向の水平断面図である。
【0022】
図2において図の左側が外部側、同右側が内部側である。図3において図の手前側が内部側、同向側が外部側である。
【0023】
開口枠1は上枠5、竪枠6、下枠7が四方組みされている。障子2は上框8、竪框9、下框11が四方組みされ、これら框材の内周に取り付けたシール材12等の部材によりガラス13が気密を保って保持されている。
【0024】
上框8の内側材8aの上端の外部側を向いた条溝8bに嵌合する気密パッキン14は障子2を閉めた際に上枠5の内周材5aに設けた突条5dに当接し窓上部の気密を保っている。
【0025】
下框11の外周材11aに設けた突条11bの内部側を向いた条溝11dに嵌合する気密パッキン15は下枠7の内側材上の水返し7aの上端の突条7bに当接している。
【0026】
各竪框9の外周の内部寄りに設けた条溝9aに嵌合する密封材としての気密パッキン16は竪枠6の内周側の内部寄りに設けた山形気密面6dに弾力でもって接している。山形気密面6dと気密パッキン16の基部16bの中心をとおる壁面に平行である2等分面をとおる平面に対して山形気密面6dとひれ部16aを自由状態と想定した気密パッキン16は対称である。気密パッキン16はひれ部16aはゴム等の軟質の弾性体で作られている。その基部16bはゴム等の硬質の弾性体で作られている。なお、上框8、下框11の気密パッキン14,15は同様に基部が硬質の弾性体、中空部14a,15aは夫々軟質弾性体である。これら、気密パッキンは2色成形、又は加硫接着により作られる。気密パッキン14,15,16は枠の四周に配設されている。障子2を閉めた際に壁面に平行する一平面上にこれらの気密パッキン14,15,16は位置している。
【0027】
上框8の外周材8dの外部側に設けた上向きの条溝8cに嵌合する水密パッキン(水切り材)17は上枠5の内周材5aの外部側から垂下している突条5bの内部側へ折曲し先端が斜め上向きのパッキン当り面部5cに圧接している。
【0028】
竪框9の外側材9bの障子としての外周側端部に設けた条溝9cに取り付けた密封材としての水密パッキン18(水切り材)は竪枠6の外側材6aの内周側の面部6bに当接している。水密パッキン18は竪框9の全長にわたって取り付けてある。水密パッキン17,18は見込方向から見て門形に配設されている。
【0029】
下枠7と下框11の空間は外部側と通じており、下枠7上の水返しでもって段形となっており、開口枠1の内周側と障子2の外周間の空間は外部側に通ずるのでこの空間の周りの部材に生ずる結露の排水を行うことができる。
【0030】
(軸受装置)
図4は図1において左側の軸受装置3の内部側より見る正面断面図、図5は水平断面図である。軸受装置3は、主に軸座21と、軸ヒンジ22と、抜け止め23を有する。なお、図1の右側の軸受装置3は左側の軸受装置3とは左右対称である。
【0031】
軸座21は竪枠6の外周材6cの内周に竪枠6に沿って竪枠6に台座19を介して固定される取付部21aと、取付部21aから開口枠1の面内へ突出する軸受部21bであって竪枠6の内周に向って見て奥側は大径軸受部21cで手前側は大径軸受部21cよりも直径の小さい軸方向規制軸受部(以下、小径軸受部という)21dであって夫々上方に向って開放されたU字溝21eを有する(図14参照)。
【0032】
軸ヒンジ22は竪枠6の内周に対向する竪框9に沿って竪框9に固定される取付部22aと、竪枠6の内周に向って水平に突出し、大径軸受部21cに滑合する先端の大径軸部22bと、大径軸部22bに続いて設けられ小径軸受部21dに嵌合する小径軸部22cと、軸座21の突出先端面である小径軸受部21dの外側端面21d1と接近する端面22d1を有する根本軸部22dと、を有する。ここで、大径軸部22b、根本軸部22dは小径軸部22cの直径より大きな直径を有し何れも円筒形である。根本軸部22dは小径軸部22cに面する端面22d1側に面取りがされている。軸座21の各軸受部21c,21dに夫々軸ヒンジの大径軸部22bと小径軸部22cが回転自在に嵌合する。
【0033】
ここで、大径軸受部21cは半円筒形の摺動面を下部に有し大径軸部22bとこの摺動面が滑合する嵌め合いとなっている。小径軸受部21dはその端面21d1,21d2が大径軸部22bの端面22b1、根本軸部22dの端面22d1と夫々後述のように隙間があればよい。小径軸受部21dと小径軸部22cは遊嵌している。即ち、小径軸受部21dは軸ヒンジ22の軸部の軸方向の両方向への移動を規制できる形状であれば足りる。従って、小径軸受部21dは本例では半円筒形となっているが、実施例の半円筒形に対して、例えば4分円筒でも機能する。
【0034】
抜け止め23はU字溝21eに嵌合する軸ヒンジ22の大径軸部22bの外周に接近する抜け止めであって、軸座21に取り外し可能に固定されている。
【0035】
台座19は中空箱形であって、竪枠6の外周材6cを座金を介して挿通した小ねじ24をねじ込まれている。
【0036】
軸座21の取付部21aは幅の小さい帯状で竪框9に向って突出するブラケット21fを有する。ブラケット21fの下端には垂直方向の調整ねじ25が当接している。調整ねじ25がねじ込まれた調整ガイド27は台座19に小ねじ28により固定されている。調整ガイド27にねじ込まれた緩み止め調整ねじ29は調整ねじ25の外周を加圧して調整ねじ25の緩み止めとしている。
【0037】
軸座21は台座19に対して上下位置を調節可能に固定されている。即ち、取付部21aには上下に夫々上下方向の長穴21a1,21a2が設けられ、長穴21a1に首下の円筒部31aが丁度嵌合するガイド軸31が長穴21a1を挿通して台座19にねじ込まれている。そして長穴21a2を挿通して小ねじ32が台座19にねじ込まれている。
【0038】
この部分を詳説すると、ガイド軸31は頭部31b、円筒部31a、ねじ部31cを有する。円筒部31aの軸方向の高さが、取付部21aに設けた上下方向に長い凹部21a3下の座部21a4の厚さよりもわずかに小としてある。頭部31bの高さは凹部21a3の深さよりも小である。ねじ部31cが台座19にねじ込まれている。
【0039】
ガイド軸31、緩み止め調整ねじ29及び小ねじ32を弛めて、調整ねじ25を回転することにより、軸座21は上下動する。軸座21の下降は障子2から軸ヒンジ22を介して加えられる軸座側の荷重による。これによって、開口枠1に対する障子2の上下位置、傾き等の納まりを調整する。
【0040】
竪框9の外周材9dは外周に突条9d1を有する。軸ヒンジ22は、取付部22aがこれら突条9d1と外周材9dに接する。取付部22aを挿通して小ねじ33を外周材9dの内側に接する裏板34にねじ込むことにより取付部22aを竪框9に固定する。これにより、軸ヒンジ22は竪框9に固定される。
【0041】
抜け止め23は取付部23aを挿通する小ねじ35を軸座21の取付部21aにねじ込み取り付けられ、先端の押え部23bが軸ヒンジ22の大径軸部22bの外周に接触又は隙間少なく位置している。
【0042】
ここで、軸座21、軸ヒンジ22、調整ガイド27は鋳鋼製、抜け止め23はステンレス製である。台座19は鋼板製である。
【0043】
(ストッパー)
図6はストッパーの概略平面図である。ストッパー10は一端が下枠7に枢着され、他端が下框11に枢着され、伸縮自在で伸縮した任意の位置で制止可能である。障子2が閉った状態ではストッパー10は長手方向が壁面に平行で水平方向を向いている。
【0044】
図7はストッパーの下枠7、下框11への取付状態を示す側面図である。下枠7の水返し7a上の突条7bは枠側ブラケット41とL形の裏板42で狭持され、裏板42、突条7bを挿通する小ねじ43が枠側ブラケット41にねじ込まれることにより、枠側ブラケット41は下枠7に固定されている。この固定位置は一方の竪枠6寄りである。裏板42を挿通する小ねじ44は下枠7にねじ込まれている。ここで、枠側ブラケット41、裏板42はステンレス鋼板製である。
【0045】
下框11の室内に面する内側材11cには框側ブラケット45が当接し、框側ブラケット45及び内側材11cを挿通した小ねじ47が内側材11cの裏面に当接する裏板46にねじ込まれブラケット45が下框11に固定されている。ここで、框側ブラケット45は亜鉛ダイキャスト製、裏板46はステンレス鋼板製である。
【0046】
図8は一部断面で示すストッパー10の正面図、図9は図8の平面図である。框側ブラケット45は回転ブラケット48に連結されている。回転ブラケット48にかしめて固定した先端軸59の他端はアーム51の先端に回転自在に緩く連結されてる。アーム51はケース52に沿ってケース52に対して相対移動するように設けてある。
【0047】
ケース52の先端にはケース52に対してアーム51の移動を制止する制動装置53が設けてある。制動装置53について説明する。断面が上下に薄く偏平な四角形のアーム51はケース52の先端内に嵌合し、小ねじ54によりケース52に固定されたがガイド板55の穴55bに摺動自在に嵌合している。
【0048】
図8に示すようにヨーク状をしたガイド板55の二又間に上下動自在にストッパーシュー56が嵌合している。ストッパーシュー56にはアーム51の下面に接触可能にストップ軸56aが一体に設けてある。ストッパーシュー56は上部材56dに一体的にストップ解除ボタン56cを有する。アーム51はストッパーシュー56の上部材56dとストップ軸56a間を挿通している。
【0049】
ガイド板55の二又の底には円筒形凹部となったばね座55aが設けてある。ばね座55aとストップ軸56aを固定してある平板56b間にはばね57が縮設してある。本例ではばね57は円錐コイルばねである。このばね57のばね力でストッパーシュー56は常に上方へ付勢されていて、ストップ軸56aは常にアーム51に圧接状態となっている。ストップ解除ボタン56cをばね57のばね力に抗して押し下げるとストップ軸56aはアーム51から離れ、アーム51はガイド板55に対して摺動自在となる。このときストッパーシュー上部材56dはアーム51に接触しない位置にある。このとき、上部材56dがアーム51に接触しないように、ストッパーシュー56の平板56bの下端面はガイド板55のばね座55a回りの縁55cに当接する。
【0050】
アーム51の根本側にはストップリベット58が設けられ、アーム51がガイド板55から抜け出さないようになっている。
【0051】
制動装置53は上記構成により、ストップ解除ボタン56cを押さない限り、アーム51とケース52は相対的に移動することを摩擦力で制止される。この作用は障子2の開度にかかわらず働き、障子2が開いているとき風の外力で閉ってしまうことが防止される。
【0052】
図7、図8に示すように、ストッパー10の根本側は枠側ブラケット41に対してケース52の根本側を中心にしてケース52が水平面内で回動すると共に先端側が上下動して傾動可能に枠側ブラケット41に結合されている。
【0053】
即ち、枠側ブラケット41に嵌入し、かしめて固定された軸49の胴部49aはケース52に小ねじ61により固定された補強板62のケース52の長手方向と同方向に長い長穴62aに嵌合している。軸49は胴部49aの端部につば49bを有する。軸49に挿入されたばね63が枠側ブラケット41とケース52間に縮設されている。従って軸49のつば49bは長穴62aのすぐ外側の補強板62の端面62bに圧接している。ばね63の外周には枠側ブラケット41に固定されたワッシャー64が嵌り込んでいる。ワッシャ−64によりばね63の圧縮量に制限を加えると共に軸49に対するばね63の片寄りを防止している。ここで、ばね63は圧縮コイルばねである。
【0054】
このような枠側ブラケット41に対するケース52の支持構造により、ケース52は軸49を中心として水平面内で回動自在であると共に軸49の位置を基準にして垂直面内で傾動自在となっている。
【0055】
(回転ブラケット)
横軸回転窓では下框は壁面に平行な水平軸心を中心に傾くので下框とストッパーは回転ブラケットを介して結合されている。また、障子の開口枠への取り付け、取り外しを容易にするため、ストッパーと下框の着脱を容易にするため、ストッパーと下框の着脱を容易にする構成を回転ブラケットは採用している。
【0056】
図8、図9に示すように回転ブラケット48は段付円筒形の可動軸71がケース72の円筒穴72bに軸方向に移動自在に嵌合している。ケース72はアーム51の先端に結合している先端軸59を嵌合されかしめられ、先端軸59と一体である。先端軸59の軸方向は可動軸71の軸方向に直角であり、先端軸59と可動軸71の軸心は交叉している。框側ブラケット45の先端側はケース72の溝72aにゆるく嵌合している。該ブラケット45の穴45aには可動軸71の縮径した先端部71aが嵌合している。可動軸71の大径部のピストン71bはケース72の円筒穴72bに軸方向移動自在に嵌合している。可動軸71は大径部のピストン71bに続いて縮径した中間部71c、中間部71cより縮径した端部小径部71dを有する。
【0057】
外径が可動軸71の中間部71cと同直径で内径が可動軸71の端部小径部71dと同径のキー溝付キャップ73が可動軸71の端部小径部71dに嵌合している。キー溝付キャップ73は中空円筒形で軸方向の一端には図13に示すように軸方向から見て中心に丸穴73a、丸穴73aの直径を越えて一文字溝73bがキー溝として設けてある。キー溝付キャップ73、可動軸71の端部小径部71dの直径をわたる穴に嵌入するピン74により可動軸71とキー溝付キャップ73は固定されている。
【0058】
ケース72の図9において左端は内つば状であってばね座72cとなっている。ばね座72cとピストン71b間において、中間部71c及びキー溝付キャップ73の外径とケースの円筒穴72bとの間には圧縮コイルばね75が縮設されている。
【0059】
ケース72には軸方向の長穴72dが設けてある。長穴72dをケース72の半径方向に挿通した離脱軸76が可動軸71のピストン71bの外周に半径方向に植設してある。従って、可動軸71はケース72に対して回転を止められ軸方向移動は長穴72dにより制限されている。離脱軸76は先端がケース72外へ突出している。
【0060】
可動軸71の先端部71aには斜面カム71eが設けてある。斜面カム71eは下框11の内側材11cの方向を向いている。斜面カム71eの傾斜角は可動軸71の軸方向に対して45度である。そして、この斜面カム71eは可動軸71の先端に可動軸71の軸方向に直角な面71e1を有する。框側ブラケット45の先端には斜面カム71eに面接触可能なカム従動子面部45bが設けてある。カム従動子面部45bにはカムストローク終端において斜面カム71eのリフト0部分となる面71e1に面接触する面45b1を有する。
【0061】
横軸回転窓の組立は回転ブラケット48付のストッパー10を下枠7に取り付け、障子2を開口枠1に建て込んだ状態で、下框11に固定してある框側ブラケット45と回転ブラケット48を連結する。
【0062】
框側ブラケット45と回転ブラケット48の連結は框側ブラケット45の先端をケース72の溝72aに押し込む。すると、可動軸71の斜面カム71eは框側ブラケット45の先端のカム従動子面部45bに押される。カム従動子面部45bが溝72aの奥へ押し込まれるにつれて、カム従動子面部45bと斜面カム71eは相対的に滑り、可動軸71は図9において左行し圧縮コイルばね75は圧縮される。カム従動子面部45bが斜面カム71eを押し切ると、斜面カム71eの先端のリフト0の図示軸直角の面71e1とカム従動子面部45bの終端の面45b1が圧縮コイルばね75で押された状態で接触して框側ブラケット45の先端は溝72aの奥へ進むが、可動軸71は静止している。そして、カム従動子面部45bが斜面カム71eから外れる位置においては、可動軸の先端部71aは框側ブラケットの穴45aと一致する位置にある。ここで、圧縮コイルばね75のばね力で図9において可動軸71は右行して可動軸の先端部71aは框側ブラケット45の穴45aに嵌入し、框側ブラケット45と回転ブラケット48は連結される。
【0063】
框側ブラケット45と回転ブラケット48の取り外しは図13に示す工具77を用いる。図13では工具77の先端のみを示してある。工具77はキー溝付キャップ73の丸穴73aを挿通可能な柄77aの先端を横切って貫通固定されたピン77bを有する。ピン77bはキャップ73の一文字溝73bを通過できる。ピン77bは丸穴73aの直径よりも先端間距離が大きい。
【0064】
工具77の先端を丸穴73a、一文字溝73bを挿通してキャップ73に挿入して、工具77の柄77aを回転して工具77を図9において圧縮コイルばね75のばね力に抗して引くと可動軸71は図9において左行する。離脱軸76が長穴72dの左端に達するときは可動軸71の終端は、図においてケース72の溝72aの左側面よりも後退した位置にくる。この状態で框側ブラケット45をケース72の溝72aから抜くことができる。
【0065】
尚、回転ブラケット48と框側ブラケット45の分離は離脱軸76に力を加えて図9において左行すると可動軸71は左行するので離脱軸76を操作してもよい。
(回転窓の躯体への取り付け)
回転窓の躯体への取り付けは先ず開口枠に障子を建て込んで、障子を開口枠に閉めた状態で障子をロックし、この回転窓を躯体に取り付け、その後、開口枠を取り付けたアンカーを躯体のメンバー(鋼材)に溶接する。
【0066】
障子2の吊り込み方法を以下に説明する。
(1) 障子2を開口枠1の面に対し平行にした状態かつ両側の軸ヒンジ22の軸部を軸座21のU字溝21eよりも上部に持ち上げる。
(2) 障子2をやや斜めにすることにより開口枠1内にスライドした状態で軸ヒンジ22の軸部が軸座21のU字溝21eの上方となる位置まで差し込む。
(3) ななめの障子2を水平に回しつつ、軸ヒンジ22の軸部を軸受部21c,21dに載せる。
【0067】
従来例では通常はこの時点で障子は面内方向に移動可能であるが、軸部と軸受部が二段になっているため面内方向の移動は制約される(詳細は後述する)。
(4) 通常、軸が上に移動することはないが抜け止め23を小ねじ35にて軸座21に固定し取付けを完了する。
【0068】
障子は開口枠に対し軸座の大径軸受部と小径軸受部に嵌合する軸ヒンジの大径軸受部と小径軸部の段部で軸方向の移動を規制されているため、いかなる場合でも面内方向に片寄りすることはなく、竪気密ラインの確保が可能である。
【0069】
通常は障子を開口枠に吊りこんだ状態でサッシを躯体に固定(溶接)するので、軸受装置で軸方向の寸法が規制されているがゆえ、溶接による開口枠の変形を最小限に抑えることができるので取付け誤差が生じずらい。
【0070】
障子または開口枠の左右寸法が設計どおりに製作されていないと、軸受装置の構造上、障子を枠に吊り込むことができないため製作上の間違い(不具合)に気づくという利点がある。
【0071】
(作用効果)
上記実施例の作用、効果を次に具体的に説明する。
【0072】
図10、図11、図12は従来の軸受装置の縦断面図である。図10、図11、図12において抜け止めはあるが図略してある。設計図を示す図10について説明する。軸受装置103,103は左右(L,R)対称である。軸座121のU字溝121eの底の軸受部121cは半円筒形である。この軸受部121cに嵌合する軸ヒンジ122の軸部122bは円筒形である。軸受部121cの外側端面121c1と根本軸122dの端面122d1との隙間はS3となるように設計されている。
【0073】
組立後は軸部122bの端面と軸座121間にライナー130を挿入して、障子2の左右への変位を制限する。
【0074】
このように開口枠内に障子を組立てられた回転窓を建屋の躯体に取り付けるとき、開口枠の周囲に各枠材の直角方向にアンカーを取り付けアンカーを躯体に溶接する。すると竪枠6,6の中央部が最大に変位するように変形して竪枠6,6が弓なりの形状になり、竪枠6,6の中央部間が遠のく傾向がある。
【0075】
図11は竪枠6,6間の中央部が遠のいた状態での軸座121と軸ヒンジ122の関係を示している。両側の竪枠6,6の中央部の対向間隔が大きくなると、左右の軸座121,121は遠のき、対向間隔は大きくなる。一方左右の軸ヒンジ122,122間の寸法に変化はないので、軸座121の軸受部121cの外側端面121c1と、根本軸122dの端面122d1間の図10における隙間S3は図11では隙間S4のように大きくなる。そして、図10においてライナー130によって、微小(例えば、0.5ミリメートル)に調整された軸部122b端面とライナー130との間の隙間S5(<S3)は図11において隙間S6のように大きくなる。
【0076】
竪枠6の軸座取付部の外方へ変位をδとすると、
S4=S3+δ S6=S5+δ となる。従って、障子2は開口枠1内で2・S6だけ左右動可能となる。従って、図11では障子2が左(又は右)に片寄っている図12に示す状態となり得る。このとき、隙間S6は隙間S7となる。隙間S7=2・S6である。障子2が片寄ると図3において気密パッキン16、水密パッキン18は竪枠6,6の一方へは強く当り、他方へは弱く当る。これによって、気密パッキン16、水密パッキン18夫々は弱く当る側では気密水密機能が低下し、強く当る側では障子2の開閉によるくり返しの荷重又は障子2を長期間開閉しないときの高荷重下における早期劣化を生ずる。
【0077】
また、図11の状態では軸座と軸ヒンジ間の軸受面積が減少するので単位軸受面積当りの軸受荷重(インテンシテイ)が増大し、軸受磨耗を早めるおそれが生ずる。
【0078】
現場ではこれらの状態が生じないように軸部122bとライナー130間の隙間S6を小さくするライナーを挿入しなければならなくなる。
【0079】
仮に図11のように障子2が開口枠1内で左右の中間にあれば上記課題は緩和される。しかし、障子2はストッパー10の作用によって壁面に平行な水平方向の力を受ける。
【0080】
図6は障子2に加わる力を説明するための平面図である。図1において、障子2は閉った状態で下框11に設けた締りハンドル70でもって開口枠1に対して軸受装置3を中心として回転は非回転となるように固定されている。締りハンドル70を解除して、締りハンドル70を持って障子2の下框11を外方へ押す。この際に、図8に示すストップ解除ボタン56cを押した状態で障子2を開く。ストップ解除ボタン56cを押すとストップ軸56aはアーム51から離れ、ばね57は更に圧縮される。これによって、アーム51はガイド板55にガイドされてケース52外へ延びて行く。このとき、下框11は外方へ変位すると共に上方へ変位する。ストッパー10のアーム51の先端側は上昇して水平面に対して傾く。ストッパー10の根本では軸49に対してケース52は直角位置から傾きばね63は偏って圧縮される。回転ブラケット48は正面から見て左右方向を向いて水平方向を保っている。このとき先端軸59はアーム51先端に緩く嵌合しており、この傾きは先端軸59とアーム先端の穴間で吸収される。一方、下框11はその内側材11cが上下方向に下側が外部側に向って傾くので、框側ブラケット45は傾く。この傾きにより框側ブラケット45の穴45aを中心に可動軸71は相対回転し、先端軸59は内部側正面より見てアーム51と共に前後方向に傾かない。
【0081】
障子2は開いた限度ではストップリベット58がガイド板55に当る。このとき、障子2を勢いよく開くと障子2の慣性で伸長を止められたストッパー10のアーム51の先端と回転ブラケット48を介した框側ブラケット45間には図6に示すようにストッパー10の根本側の軸49と先端側の軸59とを結ぶ線に直角方向の力Fが発生する。
【0082】
図6は障子を全開した際の障子に発生する力線図である。図6は概略下框11と下枠7及びストッパー10を含む平面図である。詳しくは下框11と下枠7に平行でストッパー10と枠側ブラケット41の結合部、回転ブラケット48と框側ブラケット45との結合部を含む平面図である。この平面図の平面は水平面に対して外部側が高い斜面である。この斜面上で力Fは見込方向に対して角度Qを張っている。ストッパー10はこの斜面上で壁面に平行する線と角度Qを張っている。
【0083】
力Fは見込方向やや斜め上方へ向う力Fと壁面に沿う方向の横力Fに分解されて軸受装置で支持される。
【0084】
従来例においても、軸ヒンジ122の軸部122b外周と軸座121の軸受部121cは密接しているから障子2は内外方向には移動しない。しかし、図11のように軸部122bとライナー130との隙間S6のように隙間が大きいと、障子2は衝撃的に左行し図12のように隙間S7のように隙間が拡大する。そして、竪枠と竪框間のパッキンの相手部材への当りの強弱が窓の左右で変ってしまう。
【0085】
本発明の実施例においては、図4、図5に示すように軸ヒンジ22の軸部と軸座21の軸受部とは、大径軸受部21c、小径軸受部21dとなっている段形の軸受部に夫々大径軸部22b、小径軸部22cの段形の軸部が嵌合し、小径軸受部21dの内側端面21d2と大径軸部22bの端面22b1との間に軸方向の隙間S2(図4、図5参照)を設けると共に、軸ヒンジ22の軸部の根本を小径軸部22cより拡径して根本軸部22dとして根本軸部22dの端面22d1と小径軸受部21dの外側端面21d1間に軸方向の隙間S1を設けてある。
【0086】
これらの隙間は例えばS1=1.5ミリメートル、S2=1ミリメートルに設けられている。小径軸受部21dの幅及び小径軸受部の外側端面21d1と根本軸部22dの端面22d1間の対向寸法、軸座21の竪枠6への取付部から先端の外側端面21d1の軸方向寸法、軸ヒンジ22の竪框9への取付部から根本軸部22dの端面22d1までの寸法は単体の部品として容易に確保できる。同様に小径軸受部21dの内側端面21d2、及び大径軸部22bの端面22b1間の寸法も単体の部品精度からして容易に精度を確保できる。このような寸法に出来た軸座21と軸ヒンジ22間にはライナー30を挿入する。これによって、障子2は開口枠1に対して左右へ移動しなくなる。
【0087】
上記は開口枠をアンカーを介して躯体に固定する工程において、竪枠6に歪みが生じない場合を述べた。竪枠6の中央部が左右で互に遠くなる方向に変形したとすると、軸座21は軸ヒンジ22に対して軸方向へ移動し、隙間S2は減少し、隙間S1は増加する。
【0088】
窓の左右で夫々隙間S2は減少し、隙間S1は増加するが、隙間S2は例えば1ミリメートルから減少する。従って、竪枠6,6の中間部が互に遠のくと、障子2の左右への移動量はライナー30を挿入しない場合の設計値よりも小さくなる。従って障子の左右方向への移動は許容範囲とされた片側隙間S2は1ミリメートル以下に減少する。尚設計値の隙間S2=1ミリメートルは作業性を考慮したものである。
【0089】
このように、実施例によれば、障子を急激に全開して、障子を軸受装置の軸方向に移動する力が生じたとしても障子の移動量は限られる。従って竪枠と下框間を密封する気密パッキン、水密パッキンは左右でほぼ均等に変形するので、窓の気密水密がストッパーに基づく作用により損われるおそれがなくなる。
【0090】
通常、開口枠に障子を吊り込んだ状態で開口枠をアンカーを介して躯体に溶接する。仮に竪枠がアンカーの溶接により変形量が大きくなろうとしても左右の両軸受装置は竪枠の壁面内での変形を制止する方向に作用し竪枠の変形を抑制できる。
【0091】
左右の軸受装置により障子の左右動は片側軸受装置のみにしても制限されている。そこで、左右軸座の間隔が規定範囲でないときは、開口枠への障子の吊り込み時に吊り込めないので、軸受間隔のチエックがされる。
【符号の説明】
【0092】
1…開口枠
2…障子
3…軸受装置
4…軸受装置
5…上枠 5a…内周材 5b…突条 5c…パッキン当り面部 5d…突条
6…竪枠 6a…外側材 6b…面部 6c…外周材 6d…山形気密面
7…下枠 7a…水返し 7b…突条
8…上框 8a…内側材 8b,8c…条溝 8d…外周材
9…竪框 9a…条溝 9b…外側材 9c…条溝 9d…外周材 9d1…突条
10…ストッパー
11…下框 11a…外周材 11b…突条 11c…内側材 11d…条溝
12…シール材
13…ガラス
14…気密パッキン 14a…中空部
15…気密パッキン 15a…中空部
16…気密パッキン 16a…ひれ部 16b…基部
17…水密パッキン(水切り材)
18…水密パッキン(水切り材)
19…台座
21…軸座 21a…取付部 21a1,21a2…長穴 21a3…凹部 21a4…座部 21b…軸受部 21c…大径軸受部 21d…小径軸受部 21d1…外側端面 21d2…内側端面 21e…U字溝 21f…ブラケット
22…軸ヒンジ 22a…取付部 22b…大径軸部 22b1…端面 22c…小径軸部 22d…根本軸部 22d1…端面
23…抜け止め 23a…取付部 23b…押え部
24…小ねじ
25…調整ねじ
27…調整ガイド
28…小ねじ
29…緩み止め調整ねじ
30…ライナー
31…ガイド軸 31a…円筒部 31b…頭部 31c…ねじ部
32…小ねじ
33…小ねじ
34…裏板
35…小ねじ
41…枠側ブラケット
42…裏板
43…小ねじ
44…小ねじ
45…框側ブラケット 45a…穴 45b…カム従動子面部 45b1…面
46…裏板
47…小ねじ
48…回転ブラケット
49…軸 49a…胴部 49b…つば
51…アーム
52…ケース
53…制動装置
54…小ねじ
55…ガイド板 55a…ばね座 55b…穴 55c…縁
56…ストッパーシュー 56a…ストップ軸 56b…平板 56c…ストップ解除ボタン 56d…ストッパーシュー上部材
57…ばね
58…ストップリベット
59…先端軸
61…小ねじ
62…補強板 62a…長穴 62b…端面
63…ばね
64…ワッシャ−
70…締りハンドル
71…可動軸 71a…先端部 71b…ピストン 71c…中間部 71d…端部小径部 71e…斜面カム 71e1…直角な面
72…ケース 72a…溝 72b…円筒穴 72c…ばね座 72d…長穴
73…キー溝付キャップ 73a…丸穴 73b…一文字溝
74…ピン
75…圧縮コイルばね
76…離脱軸
77…工具 77a…柄 77b…ピン
103…軸受装置
121…軸座 121c…軸受部 121c1…外側端面 121e…U溝
122…軸ヒンジ 122b…軸部 122d…根本軸 122d1…端面
130…ライナー
F,F2,F3…力
S1,S2…軸方向隙間 S3〜S7…隙間
δ…竪枠の変位

【特許請求の範囲】
【請求項1】
密封材を介在した竪枠と竪框を横軸でもって開口枠に対して障子を回転自在に支持し、下枠と下框間に障子の開度を限定するストッパーを設けた横軸回転窓において、
竪枠の内周に竪枠に沿って竪枠に固定される取付部と、この取付部から竪框の外周に向って突出する軸受部であって竪枠の内周に向って奥側は大径軸受部で手前側は軸方向規制軸受部で上方に向って開放された溝を有する軸座と、
竪框の外周に沿って竪框に固定される取付部と、この取付部から竪枠の内周に向って突出し、大径軸受部に滑合する先端に設けた大径軸部と、大径軸部に続いて設けられ軸方向規制軸受部に嵌合する小径軸部と、軸座の突出先端面である軸方向規制軸受部の外側端面と接近する端面を有する根本軸部と、を有し、軸座の各軸受部に夫々大径軸部と小径軸部が嵌合する軸ヒンジと、
上方に向って開放された溝に嵌合した軸ヒンジの軸部の上方への抜け止めであって、軸座に取り外し可能に固定された抜け止めと、
一方の竪枠寄りに一端が下枠に枢着され、他端が下枠に枢着された位置とは横方向に異なる位置で下框に枢着された伸縮自在のストッパーと、
を有し、両竪枠と竪框夫々の側において軸座に対して軸ヒンジが両軸方向への移動を微小とするように限定していることを特徴とする横軸回転窓。






【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−236236(P2010−236236A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−84419(P2009−84419)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(000005005)不二サッシ株式会社 (118)
【Fターム(参考)】