説明

樹脂パネルおよび樹脂パネルの製造方法

【課題】内容物を明瞭に視認可能な窓部を短時間で形成する。
【解決手段】樹脂パネル100は、透明のポリカーボーネイト160と、透明のポリカーボーネイト160に形成されるレーザ反応層170と、レーザ反応層170に形成されるグラデーション箔180、シルバーホログラム箔190と、窓部120,130と、を備えている。そして、窓部120,130は、レーザを照射することにより、当該レーザが照射された領域ARのレーザ反応層170およびグラデーション箔180、シルバーホログラム箔190を除去して形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、窓部を有する樹脂パネルおよび樹脂パネルの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、レーザを用いて部材を任意の形状に切る方法が知られている。例えば、特許文献1には、複雑な図形からなる模様が抜き穴加工された化粧パネルを得ることについて開示されている。
特許文献1記載の化粧パネルは、板部材に形成される抜き穴模様は個々の複雑な図形からなり、かつ、板部材上における個々の図形の抜き穴位置およびその方向性は、任意であるものである。
【0003】
また、特許文献2には、化粧パネルの表面保護樹脂層が、安定した光沢をもつととも、絵柄層の剥離や変形を防止した耐久性と意匠性に優れた合成樹脂パネル、特に繊維強化プラスチックを用いた化粧パネルの提供について開示されている。
特許文献2の化粧パネルの製造方法では、賦型用シートに、該賦型用シートと剥離可能な硬化型樹脂よりなる常温では固形状の表面保護樹脂層を形成し、更に絵柄層を設けて、その絵柄層面に必要に応じて繊維状物からなるシート状の裏面保護層を接着剤層を介して積層して転写シートを形成し、一方で、不飽和ポリエステルからなるSMC又はBMCと、上記転写シートの絵柄層又は裏面保護層とを積層して、該樹脂を成形用金型を用いて、加熱・加圧して硬化後、賦型用シートを剥離するものである。
【0004】
また、特許文献3には、自動車の外装、広告体、装飾品、事務機器の外装、家電製品の外装等様々な用途のある新規な構造材である樹脂部材について開示されている。
特許文献3の樹脂部材では、自動車の外装、広告体、装飾品、事務機器の外装、家電製品の外装等各種構造体に使用する樹脂部材において、画像情報をなす所要の形状、模様、色彩またはこれらの結合を、インキ、塗料、ラベル、シート、反射膜等が一切存在しないパネル最表面に、直接的にかつ視認識可能な凹凸型のレリーフ状に形成してなるものである。
【0005】
さらに、特許文献4には、表示体の製造方法について開示されている。
特許文献4の表示体の製造方法では、透明又は半透明の素材の上に抜きが必要な形状に剥離インキを印刷し、該剥離インキ層の領域を含むより広い該素材の表面の領域に透明又は半透明のベースコートを形成し、そのベースコート層の上に不透明な着色トップコート層を形成した後、該剥離インキ層およびその剥離インキ層上のベースコート層及び着色トップコート層を剥離し、次いで、非剥離部の着色トップコート層のみをレーザ加工により所望の形状に選択的に取り除くことを含む表示体について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実開平5−30326号公報
【特許文献2】特開平11−138733号公報
【特許文献3】特開2003−312200号公報
【特許文献4】特開平3−146991号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のように、特許文献1記載の化粧パネルでは、段落番号0002にレーザ加工により抜き穴を作成する手法について開示されており、特許文献2には、安定した光沢をもつとともに絵柄層の剥離や変形を防止した耐久性と意匠性に優れた化粧パネルについて開示されている。
また、特許文献3には、自動車の外装等の様々な用途のある新規な構造材である樹脂部材について開示されており、特許文献4には、表示体の製造方法について開示されている。
【0008】
また、前述の化粧パネルの用途に限らず、樹脂パネル(化粧パネル)を備えた製品では、電源のオンオフを示すLEDの表示を視認するため透明の窓部が設けられることが多い。また、近年においては、人体の有無を検知するために、当該製品に人体検知センサを配設したり、明るさに応じて電源をオンオフまたは待機状態にする明るさセンサを配設したりするため、樹脂パネルに、多くの窓部が形成されつつある。
【0009】
例えば、特許文献4の10ページ目実施例1に記載のように、窓部の形成は、ポリカーボーネイト成形品の表面にシルクスクリーン印刷でパターン部をつくり、乾燥させ、市販アクリルウレタン系の白塗料を通常のスプレー法によって塗装し、黒塗料を塗装し、常温放置後、市販のニチバンセロテープ(登録商標)を塗膜上にのせてインキと白および黒塗膜を同時に剥離する手法からなる。
【0010】
しかしながら、当該手法は、手作業となっており、大量生産を行うことができない。また、市販のテープの粘性も一定に維持することが困難であり、窓部の周辺に凹凸が生じ、窓部の数も増加傾向にあることから、歩留まり(率)の低下が大問題となってきている。
【0011】
そこで、本発明の目的は、窓部を確実に短時間で形成できる樹脂パネルおよび樹脂パネルの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
(1)
本発明に係る樹脂パネルは、透明樹脂材と、透明樹脂材の窓部領域に積層されるレーザ反応材と、窓部領域よりも大きい領域でレーザ反応材に積層される塗装箔と、窓部領域にレーザを照射することにより、レーザ反応材および塗装箔を除去して形成された窓部と、を含むものである。
【0013】
この場合、レーザ反応材がレーザと反応することによって、レーザが照射された窓部領域の塗装箔およびレーザ反応材が同時に除去される。これにより、短時間で窓部を形成することが可能となる。この際、確実にレーザとレーザ反応材が反応して除去されるので、透明樹脂材の窓部領域の透明度を高めることができる。また、レーザの強度を容易に一定に保つことができ、レーザがレーザ反応材のみに反応するので、透明樹脂材に傷をつけることが抑制され、確実に短時間で透明度の高い窓部を形成することができる。
【0014】
(2)
本発明に係る樹脂パネルは、透明樹脂材と、透明樹脂材に積層されるレーザ反応材と、レーザ反応材よりも大きな領域で積層される塗装箔と、透明樹脂材の表面が露出された窓部と、を含み、窓部は、レーザを照射することによりレーザ反応材および塗装箔の積層部分のみを除去することによって形成されるものである。
【0015】
この場合、レーザ反応材がレーザと反応することによって、レーザが照射された塗装箔およびレーザ反応材を同時に除去することができる。これにより、短時間で窓部を形成することが可能となる。この際、レーザ反応材が確実にレーザと反応するので、レーザ反応材および塗装箔の積層部分のみを確実に除去することができる。その結果、透明樹脂材の窓部領域の透明度を高めることができる。また、レーザの強度を容易に一定に保つことができ、レーザがレーザ反応材のみに反応するので、透明樹脂材に傷をつけることが抑制され、確実に短時間で透明度の高い窓部を形成することができる。
【0016】
(3)
樹脂パネルにおいて、塗装箔は、複数の箔が積層されてもよい。
【0017】
この場合、塗装箔は、メタリック箔、ホログラム箔、グラデーション箔、静電気破壊対策箔、ハーフミラーメタリック箔等の複数の箔が積層されてもよい。その結果、複数の塗装箔を有する場合、ホログラム、光沢、電磁波制御対策、透過率、樹脂パネルの高級感、質感を高めることができる。
【0018】
(4)
樹脂パネルにおいて、レーザ反応材は、少なくとも金属含材、蒸着、シルク印刷のうち少なくとも1つまたは複数を含むものである。
【0019】
この場合、少なくとも金属含材、蒸着、シルク印刷のうち少なくとも1つまたは複数を含むレーザ反応材の場合、レーザがイットリウム・バナデート(YVO4)レーザ、イットリウム・アルミニウム・ガーネットレーザ等に確実に反応するため、窓部を確実に形成することができる。
さらに、印刷および蒸着においては、レーザ反応層の厚みを均一に形成することができるので、レーザの強度を一定に保つことによって、膜厚が均一のレーザ反応層を残余なく除去することができる。そして、レーザがレーザ反応層のみに反応することによって、透明樹脂材に傷が付くことが抑制される。その結果、透明樹脂材の表面に細かい傷が付くのを抑制することができるので、窓部に配設されるセンサの感知または検知レベルを低下させない窓部を形成することができる。
【0020】
(5)
樹脂パネルの製造工程において、透明樹脂材の窓部領域にレーザ反応層を形成するレーザ反応層形成工程と、窓部領域よりも大きな領域でレーザ反応層に塗装箔を形成する塗装箔形成工程と、窓部領域にレーザを照射して窓部を形成するレーザ照射工程を含むものである。
【0021】
上記構成によれば、レーザがレーザ反応層と反応することによって、レーザが照射された窓部領域のレーザ反応層および塗装箔が同時に除去される。これにより、短時間で窓部を形成することが可能となる。この際、レーザがレーザ反応層のみに反応するので、透明樹脂材に傷を付けることが抑制され、透明度の高い窓部を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の一実施形態に係る樹脂パネルを説明するための模式図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】樹脂パネルの製造方法の概略を示したフローチャートである。
【図4】樹脂パネルの製造方法を説明するための断面図である。
【図5】樹脂パネルの製造方法の具体例を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態に係る樹脂パネルについて図面を参照しながら説明する。また、本実施の形態に係る樹脂パネルを液晶テレビジョンに適用した場合について説明を行う。
【0024】
<樹脂パネルの全体構成>
図1に示すように、液晶テレビジョン200の画面下部には、樹脂パネル100が設けられる。図1の液晶テレビジョン200の樹脂パネル100には、リモコン装置からの送信を受信するためのセンサ400(図2参照)の窓部120、液晶テレビの電源スイッチ表示、明るさセンサおよび人体検知センサの窓部130が形成されている。
【0025】
また、図2に示すように、樹脂パネル100は、液晶テレビジョン200の映像表示画面の表面150から順に、透明のポリカーボーネイト160、グラデーション箔180およびシルバーホログラム箔190とを備える。
なお、窓部120,130は、透明のポリカーボーネイト160のみで形成される。
【0026】
なお、本実施の形態において、樹脂パネル100は、熱可逆性樹脂、熱硬化性樹脂、他の樹脂およびガラスを含む。
例えば、熱可逆性樹脂とは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテフタレート(A−PET/PET−G)、塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、アクリル(メタクリア)、ポリアミド(ナイロン樹脂)、ポリカーボーネイト(PC)、四フッ化エチレン、エチレン酸ビコポリマー等を含む。
また、例えば、熱硬化性樹脂とは、フィノール樹脂ベークライト、メラミン(デコラ)、不飽和ポリエステル(UPR)、エポキシ等を含む。
【0027】
<樹脂パネルの製造方法>
まず、図3を用いて概略を説明し、図4および図5を用いて図3の概略の一例について説明を行う。なお、概略における符号は、図4と同一符号を付す。
【0028】
まず、図3に示すように、透明樹脂材160を準備する。そして、レーザ反応層170を透明樹脂材160の表面に形成する(図3のS1:レーザ反応層形成工程)。
【0029】
次に、塗装箔180,190を、レーザ反応層170を含む透明樹脂材160の表面に積層する(ステップS2:塗装箔形成工程)。最後に、積層されたレーザ反応層170に対してレーザを照射する(ステップS3:レーザ照射工程)。
その結果、当該レーザが照射された領域ARに係るレーザ反応層170および塗装箔180,190が除去されて、窓部120,130が形成される。
【0030】
次に、具体例について説明を行う。まず、図4(a)に示すように、透明のポリカーボーネイト160を準備する。
そして、図4(b)に示すように、シルク印刷により黒シルクを透明のポリカーボーネイト160の表面に形成、またはアルミニウム等の金属含有材をホットスタンプ(アルミ蒸着)する(図5のS1a:蒸着または黒シルク印刷工程)。このようにして、透明のポリカーボーネイト160の表面に黒シルクまたはアルミ蒸着であるレーザ反応層170が形成される。
【0031】
なお、ホットスタンプとは、熱を加えた凸版でアルミ蒸着箔に圧力をかけることにより、アルミ蒸着箔を透明のポリカーボーネイト160に転写または熱圧着する方法である。
また、シルク印刷においては、黒、濃紺等のレーザに反応する色彩のみが利用可能である。
【0032】
次に、図4(c)に示すように、グラデーション箔180を形成する(図5のステップS2a:グラデーション箔形成工程)。さらに、図4(d)に示すように、シルバーホログラム箔190を形成する(図5のステップS2b:シルバーホログラム箔形成工程)。
【0033】
そして、図4(e)に示すように、領域ARに積層されたレーザ反応層170、グラデーション箔180およびシルバーホログラム箔190に対して、当該レーザ反応層170に反応するレーザを照射する(図5のステップS3:レーザ照射工程)。
【0034】
ここで、具体的にレーザとは、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)レーザ、YVO4(イットリウム・バナデート)レーザ等の固体レーザ、ダイオード(半導体)レーザ等を示す。
【0035】
その結果、図4(f)に示すように、当該レーザが照射された領域ARに係るレーザ反応層170およびグラデーション箔180、シルバーホログラム箔190が除去されて、窓部120,130が形成される。
【0036】
グラデーション箔180、シルバーホログラム箔190は、樹脂パネル100の意匠面となる部分であって、透明のポリカーボーネイト160の表面150の逆側面に上記複数の箔を重ねることにより、所望の色彩、光沢およびグラデーションを呈する。
【0037】
また、レーザによりレーザ反応層170およびグラデーション箔180、シルバーホログラム箔190を除去するので、図4に示す窓部120,130の周囲EDを確実に形成することができる。
【0038】
すなわち、レジスト印刷を施し、テープで剥離させて窓部を形成する場合と比較して、歩留まり(率)を高めることができるとともに、窓部120,130を綺麗に形成でき、大量生産を実現することができる。
【0039】
<本実施形態の樹脂パネルの効果>
上記実施形態に係る樹脂パネル100および当該樹脂パネル100の製造方法(ステップS1〜S3,ステップS1a,S2a,S2b,S3)では、レーザがレーザ反応層170と反応することによって、レーザが照射された領域ARのレーザ反応層170およびグラデーション箔180、シルバーホログラム箔190が同時に除去される。
【0040】
これにより、短時間で窓部120,130を形成することが可能となる。印刷および蒸着においては、レーザ反応層170の厚みを均一に形成することができるので、レーザの強度を一定に保つことによって、膜厚が均一のレーザ反応層170を残余なく除去することができる。そして、レーザがレーザ反応層170のみに反応することによって、透明のポリカーボーネイト160に傷が付くことが抑制される。
【0041】
その結果、透明のポリカーボーネイト160に細かい傷が付くのを抑制することができるので、センサ400の感知または検知レベルを低下させない窓部120,130を形成することができる。
【0042】
また、本実施形態に係る樹脂パネル100および当該樹脂パネル100の製造方法では、複数のグラデーション箔180、シルバーホログラム箔190を行うので、樹脂パネルの高級感、質感を高めつつ、窓部120,130の透明度を維持することができる。
【0043】
また、本実施形態に係る樹脂パネル100および当該樹脂パネル100の製造方法では、レーザ反応層170(アルミの蒸着層のホットスタンプまたは黒シルク印刷)により形成しているので、容易にレーザ反応層170を形成することができる。このため、レーザ反応層170を効率良く形成できるので、樹脂パネル100を量産するのに適している。
【0044】
<請求項の各構成要素と上記実施形態の各部との対応関係>
上記実施形態においては、樹脂パネル100は、「樹脂パネル」に相当し、透明のポリカーボーネイト160は、「透明樹脂材」に相当し、レーザ反応層170は、「レーザ反応材」に相当し、グラデーション箔180、シルバーホログラム箔190は、「塗装箔」に相当し、領域ARが「窓部領域」に相当し、窓部120,130は、「窓部」に相当する。
【0045】
以上、本発明の実施形態および実施例について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0046】
例えば、上記実施形態では、透明のポリカーボーネイト160から構成される例について説明したが、本発明はこれに限らず、透明の材料であれば、ポリカーボーネイト以外の樹脂およびガラスなどを用いることも可能である。
【0047】
また、上記実施形態では、レーザ反応層170としてアルミ蒸着または黒シルク印刷を採用する例について説明したが、本発明はこれに限らず、YAGレーザ、YVO4レーザ、半導体レーザなどのレーザに反応するレーザ反応層170であれば、クロム、亜鉛、金、銀、プラチナ、ニッケル、鉄、ステンレス、セラミックス等の金属、合金、等を含有する、または他の色彩のシルク印刷等のレーザ反応層170を採用することも可能である。
【0048】
また、上記実施形態では、透明のポリカーボーネイト160にホットスタンプまたはアルミ蒸着を行うことによりレーザ反応層170を形成する例について説明したが、本発明はこれに限らず、メッキ、溶射、塗装などの種々の表面処理技術によりレーザ反応層170を形成することが可能である。
【0049】
また、上記実施形態では、樹脂パネル100は、平面部材の場合について説明したが、本発明はこれに限らず、樹脂パネル100の形状は、湾曲面等他の形状であってもよい。
【0050】
本実施の形態において樹脂パネル100を適用した例として液晶テレビジョンについて説明したが、これに限定されず、他の家電、例えば、薄型テレビジョン、壁掛けテレビジョン、ハンドヘルドテレビジョン、据置型パーソナルコンピュータの表示部、モバイル型パーソナルコンピュータ、携帯型表示装置、音響機器の表示部、携帯型音楽再生機の表示部、車載用アミューズメント機器の表示部、携帯型通信機器の表示、たとえば携帯電話、自動車などの移動車両の人体検知部、船舶、航空機などのコクピットにおける表示装置、カーナビゲーションシステムの表示部、公共交通機関での案内表示、広告、広報媒体、腕時計、ヘッドマウントディスプレイ、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラなど、電子辞書、PDA、電子手帳、GPS、携帯型ゲーム機、携帯型カラオケ機、玩具の表示部、デジタルカメラ表示部、カメラの状態表示またはコントロール部の表示部、コンピューターディスプレイ、テレビモニターの状態表示またはコントロール部の表示部、腕時計、腕時計以外の時計で電子表示装置を用いているものにも適用できる。
【0051】
また、本実施の形態において液晶テレビについて説明したが、これに限定されず、各種家電機器のリモコンの表示部、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、電気釜、ジャーポット、食器洗い乾燥機、電気冷蔵庫、クッキングヒータ、換気扇、電気温水器、自然冷媒ヒートポンプ式給湯機、家庭用電気井戸ポンプ、空気清浄機、電気洗濯機、洗濯機(全自動式・二槽式)、洗濯乾燥機、電気掃除機、温水洗浄便座、電気かみそり、家庭用生ゴミ処理機、クーラ、等の家電製品の表示部、電気照明器具の表示部、ビデオレコーダ、DVDレコーダ、HDレコーダ、ステレオ、ホームシアターシステム、ラジオなどのAV機器の表示部、複写機、プリンタ、FAX、電話などの事務機器の表示部、プリンタ、CDドライブ、FDドライブ、MOドライブ、DVDドライブ、ハードディスク、メモリカードリーダ、メモリカードライター、モデム、ルータ、ハブ等のコンピュータ周辺機器およびコンピュータ本体の表示部、ドアホン、火災報知システム、ガス検知、セキュリティーシステムなどの住宅および建物設備の表示部、ヘルスメータ、血圧測定器、電気マッサージ器具、等の健康増進機器の表示部等にも適用できる。
【0052】
さらに、本実施の形態において液晶テレビについて説明したが、これに限定されず、工業製品にも適用できる。例えば、土木建設機械、鉱山機械、化学機械および貯蔵槽、パルプ製紙機械、プラスチック加工機械、ポンプ、圧縮機、送風機、油圧機械、空気圧機器、動力伝導装置、農業用機械器具、木材加工機械、金属工作機械、金属加工機械、鋳造装置、食料品加工機械、包装機械、荷造機械、ミシン、繊維機械、冷凍機、冷凍機応用製品、自動販売機、自動改札機、自動入場機、回転電気機械、静止電気機械器具、開閉制御装置、半導体関連、家電関係、自動車等種々産業での生産設備、工作機械の表示部、電子交換機、デジタル伝送装置、通信設備内の表示部、現金自動預払機(支払機を含む)等の端末装置、電気計測器、電子応用装置、計測機器等の表示部等にも適用することができる。
【符号の説明】
【0053】
100 樹脂パネル
120,130 窓部
160 透明のポリカーボーネイト
170 レーザ反応層
180 グラデーション箔
190 シルバーホログラム箔
200 液晶テレビジョン
400 センサ
AR 領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明樹脂材と、
前記透明樹脂材の窓部領域に積層されるレーザ反応材と、
前記窓部領域よりも大きい領域で前記レーザ反応材に積層される塗装箔と、
前記窓部領域にレーザを照射することにより、前記レーザ反応材および前記塗装箔を除去して形成された窓部と、を含むことを特徴とする樹脂パネル。
【請求項2】
透明樹脂材と、
前記透明樹脂材に積層されるレーザ反応材と、
前記レーザ反応材よりも大きな領域で積層される塗装箔と、
前記透明樹脂材の表面が露出された窓部と、を含み、
前記窓部は、レーザを照射することにより前記レーザ反応材および前記塗装箔の積層部分のみを除去することによって形成されることを特徴とする樹脂パネル。
【請求項3】
前記塗装箔は、複数の箔が積層されたことを特徴とする請求項1または2記載の樹脂パネル。
【請求項4】
前記レーザ反応材は、少なくとも金属含材、蒸着、シルク印刷のうち少なくとも1つまたは複数を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の樹脂パネル。
【請求項5】
透明樹脂材の所定領域にレーザ反応層を形成するレーザ反応層形成工程と、
前記所定領域よりも大きな領域で前記レーザ反応層に塗装箔を形成する塗装箔形成工程と、
前記所定領域にレーザを照射して窓部を形成するレーザ照射工程を含むことを特徴とする樹脂パネルの製造方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−218049(P2012−218049A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−88048(P2011−88048)
【出願日】平成23年4月12日(2011.4.12)
【出願人】(000158781)紀伊産業株式会社 (327)
【Fターム(参考)】