説明

樹脂基材回収方法および樹脂基材回収装置

【課題】 本発明は、樹脂基材の回収において、樹脂基材表面の塗膜やコーティング剤である被着物を樹脂基板から剥離し、分離させる技術に関するものである。
【解決手段】 本発明の樹脂基材回収方法は、所定の液化温度以下で液化する液化気体に粒体物質を添加し、表面に被着物が付いた樹脂基材を液化気体中に浸漬し、液化気体を流動して液化気体に添加された粒体物質を樹脂基材に衝突させ、その衝突による衝撃で被着物を剥離する、よう構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂基材の回収において、樹脂基材表面の塗膜やコーティング剤を剥離する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
廃棄物として回収されるCD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)のディスク、あるいはPC(Personal Computer)や携帯電話等の筐体は、樹脂基材の表面に塗装やコーティングが施されている。このような樹脂基材を材料として再生する場合は、表面の塗膜やコーティング剤の被着物を除去する必要がある。一般にこれらの被着物は樹脂基材にとって不純物であり、不純物が混入することで樹脂基材の特性が損なわれ再生材料の品質が低下するからである。
【0003】
樹脂基材から被着物を剥離する方法として、溶剤を用いる方法が知られている。この方法は、75〜100℃に加熱したアルカリ溶液に被着物の付いた樹脂基材を浸漬し、攪拌することでこれらを剥離するものである。
【0004】
アルカリ溶液を用いずに、複合材料からプラスチックを回収する方法として冷却しながら剪断荷重をかける方法が知られている。この方法は、複合材料を小片に裁断し、+5〜−10℃に冷却しながら剪断荷重をかけてプリプレグ材を剥離し、プラスチックを回収するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平04−360035公報
【特許文献1】特開平09−94476号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記したように、廃材である樹脂基材を再生するためには、表面に施されている塗膜やコーティング剤の被着物を除去する必要がある。樹脂基材から被着物を剥離する方法として知られている加熱したアルカリ溶液に浸漬する方法は、樹脂基材から表面の被着物を効率よく剥離できるものの、樹脂基材が加熱下に置かれ、アルカリ溶液に浸漬されることによる物性の劣化が懸念され、再生材料としての品質に問題がある。また、剥離後の樹脂基材に付着したアルカリ溶液を中和や洗浄する必要があり、これらの工程に要するコストや廃液処理に要するコスト等の経済的な問題もある。
【0007】
廃材を冷却しながら剪断荷重をかける方法は、アルカリ溶液を用いないため上記に示した問題(物性の低下や中和等に要するコストの問題)の回避はできるが、複合材料からプリプレグ材を剥離するように樹脂基材から塗膜やコーティング剤を剥離することは困難で本発明が意図する問題解決に適していない。
【0008】
本発明は、廃材から樹脂基材の回収にあたって、樹脂基材の品質を損なうことなく表面に付着した被着物を効率よく剥離する樹脂基材回収方法および樹脂基材回収装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
発明の一観点によれば、本発明の樹脂基材回収方法は、所定の液化温度以下で液化する液化気体に粒体物質を添加し、表面に被着物が付いた樹脂基材を液化気体中に浸漬し、液化気体を流動して液化気体に添加された粒体物質を樹脂基材に衝突させて被着物を剥離する、樹脂基材回収方法が提供される。
【0010】
発明の他の一観点によれば、本発明の樹脂基材回収装置は、所定の液化温度以下で液化する液化気体を貯留する浸漬槽と、浸漬槽に連結して液化気体を循環させる循環器と、粒体物質を浸漬槽に投入するホッパと、表面に被着物が付いた樹脂基材を収容する網状のバスケットと、バスケットを昇降し揺動する昇降機構と、を備える樹脂基材回収装置が提供される。
【発明の効果】
【0011】
低温によって脆くなり剥離し易い状態になっている樹脂基材上の被着物に機械的衝撃を与えることで、樹脂基材の品質を損なうことなく効率よく剥離を生じさせて樹脂基材を回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の樹脂基材回収装置の構造例である。
【図2】PC樹脂フィラーの添加状態例である。
【図3】バスケットに設けた突起物の形状例である。
【図4】被着物剥離の処理結果例である。
【図5】回収PC樹脂の溶融流動性の測定結果例である。
【図6】樹脂基材の回収処理例である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の樹脂基材回収方法と樹脂基材回収装置の実施形態を図1〜図6を用いて説明する。なお、ここでは廃材としてPC(ポリカーボネート)樹脂を基材としたCDやDVDのディスクを用い、液化気体として液体窒素を用いた例で説明する。また、ディスクには、記録した内容等を印刷した印刷膜や記録面を保護する保護膜等が表面に施されているものとする。
【0014】
まず、樹脂基材回収装置100について、その構成例を説明する。図1は樹脂基材回収装置100の構成例示した図で、図1(a)は樹脂基材回収装置100を断面で示した図であり、図1(b)は上方から見た図である。両図に示すように、樹脂基材回収装置100は浸漬槽200、バスケット300およびホッパ400を有している。
【0015】
浸漬槽200は、槽内に液体窒素20を貯留し、バスケット300に入れた廃材10をこの液体窒素20に浸漬する槽である。浸漬槽200の底部には流入口250が設けられ、この流入口250を通って液体窒素20が流入する。また、浸漬槽200の上部には縁部から液体窒素20が流れ出るオーバーフロー受け210を備え、オーバーフロー受け210から流れ出た液体窒素20は配管を通って貯槽220に流れ込み、液体窒素20はここで一旦貯留される。
【0016】
貯槽220の底部には液体窒素20が流れ出る流出口230が設けられ、この流出口230にはフィルタ231を備える。流出口230は循環器240と接続し、さらに循環器240は前述した浸漬槽200の流入口250に接続している。循環器240は、循環器240に流入する液体窒素20を加圧して流入口250に送り出すことを行う。液体窒素20が加圧され送り出されることによって、液体窒素20は浸漬槽200、オーバーフロー受け210、貯槽220、循環器240、そして浸漬槽200と循環し流動する。後述する処理により樹脂基材から剥離した被着物は液体窒素20中に混入するが、前述のフィルタ231によってこれらの被着物は捕捉される。
【0017】
また、貯槽220には液体窒素20の液面高さを測るレベルメーター270が備えられ、液体窒素20の液面が所定の高さより低くなったとき、液体窒素補充弁280を開放して液体窒素20を補充できるようになっている。液体窒素補充弁280の配管は図示しない液体窒素タンクと接續している。
【0018】
バスケット300は、処理対象の廃材10を収容する容器で、攪拌機310と連結している。さらに、バスケット300と攪拌機310は、昇降機連結部320によって図示しない昇降機構に連結している。
【0019】
バスケット300は線材を編んだ網で構成され、浸漬槽200の液体窒素20に浸漬されたとき、液体窒素20がバスケット300内に容易に流入、流出するようになっている。バスケット300の底面とその底面と接続する下部側面の部分の網目は砕かれた廃材10が発生した場合に網目からこぼれ落ちない程度に多少細かく、それ以外の側面の網目は液体窒素20が流入出し易いように大きくなっている。なお、図1(a)で示したバスケット300の形状は、直径600mm高さ600mmの円筒形である。
【0020】
また、バスケット300の内側には、中に向かって突き出た複数の突起物302を設けている。図2は、バスケット300を作る線材301に突起物302を設けた例を示している。図2に示した突起物302の大きさは長さ25mm、高さ8mmの断面がほぼ台形の形状で、線材301に溶接されている。このような突起物302を設けることにより、バスケット300内に入れた廃材が攪拌機310によって攪拌されたとき、廃材10をバスケット300内で積極的に動かし、廃材10同士の重なりを防いでいる。バスケット300の線材301および突起物302の材質は、ここではSUS(Stainless Used Steel)を用いている。固く、腐食しない材質であればSUSに替わる物であってよい。
【0021】
攪拌機310は、所定の時間間隔でバスケット300を回転と逆回転を交互に行い(図1(a)の円弧矢印は回転方向を示している)、バスケット300内の廃材10を攪拌する。
【0022】
不図示の昇降機構は、樹脂基材の回収処理に当たって、攪拌機310と連結したバスケット300を浸漬槽200内に降下させ、液体窒素20に浸漬させる。また、処理が終了した時点でバスケット300を上昇させ、浸漬槽200から取り出す(図1(a)の上下の矢印は昇降機構の昇降方向を示している)。
【0023】
ホッパ400は、液体窒素20に添加する樹脂フィラー30を入れる容器であり、浸漬槽200の上部のカバー260上に設けられる。廃材10を入れたバスケット300を浸漬槽200に入れる前に、ホッパ400の下部の排出弁(不図示)を開けて、所定量(おおよそ廃材10の重量の5〜10%程度)の樹脂フィラー30を液体窒素20の中に投入する。樹脂フィラー30は100μm〜1mm程度のサイズの不定形の粒で、この実施例ではディスクの樹脂基材がPC樹脂であるので、PC樹脂のフィラーを用いている。樹脂フィラー30は、液体窒素20に添加されて浸漬槽200内を循環器240により流動し、バスケット300内の廃材10と衝突して低温で脆くなった被着物を樹脂基材から剥離させることを行う。樹脂フィラー30が不定形である理由も、樹脂フィラー30の形状がいろいろな面や角度を成すことにより廃材10に衝突したときに働く力が大きいためである。また樹脂フィラー30を樹脂基材と同材質にすることにより、回収時に樹脂基材に付着した樹脂フィラー30を分離させる必要がなくなる。
【0024】
図3に、バスケット300に廃材10に付着した樹脂フィラー30のイメージを示す。樹脂フィラー30の一部は、処理終了後に樹脂基材に付着した状態でバスケット300から取り出されるが、例えば再生品としてのペレット化のために溶融されても樹脂基材と同一の材質であるため問題は生じない。なお、樹脂フィラー30が前述した粒体物質に相当する。
【0025】
上記に説明した樹脂基材回収装置100は、バスケット300への廃材10の投入は人手で行なうが、以降は図示しない制御装置により樹脂基材回収装置100の処理が進行するようになっている。次に樹脂基材回収装置100の処理フローについて図4を用いて説明する。処理フローの説明においては、樹脂基材回収装置100は初期状態にあってバスケット300は昇降機構により上昇しており、液体窒素20は浸漬槽200に満たされているものとする。
【0026】
まず、廃材10をバスケット300に投入する。廃材10の投入は人手で行なわれる。本実施例では前述と同様にディスクを廃材10としており、バスケット300のサイズ(600mmφの円筒形)に対して廃材10のサイズ(直径120mm)は充分小さいのでこのまま投入する。廃材10のサイズが大きい場合は適宜砕いて投入する。また、処理する廃材10の重量は1kgであるように計測し、バスケット300に投入する重量(処理量)を調整しておく(S1。ステップ1をS1と記す)。
【0027】
廃材10をバスケット300に投入した後に、オペレータにより脂基材回収装置100の制御装置の処理開始スイッチが入れられ、以降のステップは制御装置の指令に基づいた処理となる。制御装置は、ホッパ400の排出弁を開き、PC樹脂からなる樹脂フィラー30を液体窒素に添加する。排出弁の開閉により樹脂フィラー30は50gが投入されるようになっている。この50gは、廃材10の1kgに対して5%に相当する(S2)。
【0028】
続いて、昇降機構によりバスケット300を下降し、バスケット300を浸漬槽200に沈める(浸漬する)。所定の下降位置までバスケット300が下降すると、攪拌機310を作動させて攪拌を開始する。左右に例えば10sec毎に回転方向を変えることで攪拌がなされる。各方向に対する回転数は60rpmである。攪拌は所定時間(ここでは30min)行なわれる(S4、S5)。
【0029】
廃材10の被着物は、液体窒素20に浸漬されることで被着物が脆くなり剥離し易い状態になり、樹脂フィラー30と廃材10との衝突により被着物を樹脂基材から分離する。バスケット300の攪拌により、廃材10は重なることなく廃材表面が液体窒素20に曝され樹脂フィラー30と廃材10との衝突が満遍なく行われる。バスケット300の攪拌によって、液体窒素20も同時に攪拌され樹脂フィラー30の廃材10への衝突はより強いものとなり、剥離を促進する。剥離した被着物は循環する液体窒素20中に混入されて浸漬槽200からオーバーフローして貯槽220に流れ込み、貯槽220のフィルタ231によって捕捉される。
【0030】
制御装置は、所定時間となった時点で攪拌を停止し、昇降機によりバスケット300を浸漬槽200から上昇させ、所定の高さ位置で停止させる(S6、S7)。
【0031】
所定時間室温で放置した後、バスケット300から廃材10を人手により取り出す。(S8)
以上により処理は終了する。本方法では、室温放置により廃材10に付着した液体窒素20が気化するため水洗等の工程は不要である。また、アルカリ溶液を用いていないため、中和の工程も不要である。
【0032】
上記の処理フローには入れなかったが、処理の途中に貯槽220のレベルメーター270が液体窒素20の不足を検知したとき、制御装置は液体窒素補充弁280を開放して液体窒素20を補充することも行なう。また、本実施例では液化気体として液体窒素20を用いたが、これに拘るものではなく、−10℃以下程度の低温で脆性化が起り易くなるのでその温度以下で液化する液化気体であればよい。但し、環境破壊を及ぼすものや、引火性のあるもの等は避けた方がよい。
【0033】
本発明の回収方法を評価するために、上記した樹脂基材回収装置100を用いて他の方法で処理した場合との比較を行なった。処理方法は次の4通りである。
【0034】
(1)液体窒素浸漬(PC樹脂フィラー)・・・本発明の方法
(2)液体窒素浸漬(アルミナフィラー)・・・比較例1
(3)液体窒素浸漬(フィラーなし)・・・・・比較例2
(4)アルカリ溶液浸漬・・・・・・・・・・・比較例3
比較例1は、1μmのアルミナフィラーを液体窒素に添加したものである。比較例2はフィラーなしのものである。比較例1および比較例2の攪拌や処理時間等の条件は、上記の処理フローの説明と同一である。比較例1と比較例2は、本発明のPC樹脂フィラーの効果の比較を行なうためのものである。また、比較例3は、80℃の苛性ソーダ10%水溶液に1.2気圧をかけて1H浸漬し、その後水洗したものであり、一般的に行なわれている方法と本発明の方法との比較を行なうためのものである。
【0035】
上記の結果を図5に示す。図5の処理結果は、回収した樹脂基材の目視による剥離状態と、回収した樹脂基材をジクロロメタンに投入して溶解した場合の溶解状態とを示している。まず本発明による方法(液体窒素浸漬、PC樹脂フィラー)では、未剥離のディスクはなく良好に剥離している。また、未溶解物はなかった。比較例1(液体窒素浸漬、アルミナフィラー)の剥離も良好であるが、PC樹脂基材に切削傷が見られ、アルミナフィラーによって樹脂基材が削られていた。また、未溶解物は見られなかったが、溶解樹脂中にアルミナフィラーが混入していた。比較例2(液体窒素浸漬、フィラーなし)は、未剥離のディスクがあると共に膜状の未溶解物が見られた。未溶解物は印刷の塗膜と考えられる。比較例3(アルカリ溶液浸漬)は、本発明の方法と同様に剥離は良好で未溶解物はなかった。
【0036】
上記の結果から、本発明のPC樹脂フィラーは被着物の剥離と分離においてアルミナと同様の効果があることが確認でき、フィラーなしではそれらが不充分であることが分かる。また、一般的に行なわれているアルカリ溶液に浸漬する方法と較べて同等の剥離を行なうことができることが確認された。
【0037】
次に、回収したPC樹脂基材の品質を調べるため、溶解流動性(メルトボリュームレイト:MVR)を測定した。ここでも、本発明による方法と比較するために、アルカリ溶液浸漬による方法とヴァージンPC樹脂とを併せて測定した。図6は、その測定結果を示すものである。図6に示されるように、本発明の方法で回収したPC樹脂のMVR値は62.0cm3/10minを示し、アルカリ溶液浸漬による方法は59.2cm3/10min、ヴァージンPC樹脂は62.1cm3/10minを示した。即ち、本発明の方法で回収したPC樹脂はヴァージンPC樹脂と同等で、分下量の低下が殆どないことが確認された。また、アルカリ溶液浸漬による方法では、分下量の低下が見られ劣化が生じていることが分かった。
【0038】
以上、樹脂基材回収装置100の構造例および樹脂基材回収装置100による処理方法例を説明したが、上記した実施例はこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得るものである。
【符号の説明】
【0039】
10 廃材
20 液体窒素
30 PC樹脂フィラー
100 樹脂基材回収装置
200 浸漬槽
210 オーバーフロー受け
220 貯槽
230 流出口
231 フィルタ
240 循環器
250 流入口
260 カバー
270 レベルメータ
280 液体窒素補充弁
300 バスケット
301 線材
302 突起物
310 攪拌機
320 昇降機連結部
400 ホッパ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の液化温度以下で液化する液化気体に粒体物質を添加し、
表面に被着物が付いた樹脂基材を前記液化気体中に浸漬し、該液化気体を流動して該液化気体に添加された前記粒体物質を該樹脂基材に衝突させて該被着物を剥離する
ことを特徴とする樹脂基材回収方法。
【請求項2】
前記粒体物質は、前記樹脂基材と同一材質のフィラーである、
ことを特徴とする請求項1に記載の樹脂基材回収方法。
【請求項3】
前記液化気体は、液体窒素である
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の樹脂基材回収方法。
【請求項4】
前記液化気体を循環し、剥離した前記被着物を該液化気体に混入させて所定の位置に運び、剥離した該被着物を前記樹脂基材から分離する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の樹脂基材回収方法。
【請求項5】
前記廃材は網状のバスケットに入れて前記液化気体に浸漬し、該バスケットを揺動して該廃材の重なりを防ぐ
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載の樹脂基材回収方法。
【請求項6】
所定の液化温度以下で液化する液化気体を貯留する浸漬槽と、
前記浸漬槽に連結して前記液化気体を循環させる循環器と、
粒体物質を前記浸漬槽に投入するホッパと、
表面に被着物が付いた樹脂基材を収容する網状のバスケットと、
前記バスケットを昇降し、揺動する昇降機構と
を備えることを特徴とする樹脂基材回収装置。
【請求項7】
前記浸漬槽は、該浸漬槽内の下部に前記液化気体を供給する供給口と上部に該液化気体が流れ出るオーバーフロー受けとを備え、該供給口と該オーバーフロー受けとは前記循環器に接続されて該液化気体を循環する
ことを特徴とする請求項6に記載の樹脂基材回収装置。
【請求項8】
前記循環器は、さらに貯槽を備え、該貯槽は前記液化気体に混入した前記被着物を捕捉するフィルタを備える
ことを特徴とする請求項7に記載の樹脂基材回収装置。
【請求項9】
前記バスケットは、内面に突き出した突起物を有する
ことを特徴とする請求項6乃至請求項8に記載の樹脂基材回収装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−76313(P2012−76313A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−222229(P2010−222229)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】