説明

樹脂成形機におけるスクリーン交換装置

【目的】 溶融樹脂の濾過面積の増大、樹脂流れを中断させることなくスクリーンの交換作業性の向上を図る。
【構成】 押出機2の樹脂出口3と成形型4の入口5との間に設けられ、溶融樹脂中の不純物等を濾過するプラスチック成形機におけるスクリーン7の交換装置1であって、溶融樹脂の入口17から出口18に至る中間を2つの分解通路19,20とし、各通路19,20内に該通路19,20と直交するバー嵌装孔21,22が貫通状に設けられている装置本体6と、前記嵌装孔21,22に摺動可能に挿通されたスクリーン保持バー8,9と、該バー8,9に設けた2つの溶融樹脂通孔23〜26に夫々取付けられた有底筒状のストレーナ14及びスクリーンメッシュ15からなるスクリーン7と、バー駆動用のシリンダ12,13とを備え、スクリーンメッシュ15のみを交換する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂混練押出機、射出成形機、混練造粒装置等の樹脂成形機におけるスクリーン交換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、押出機等の溶融樹脂出口と成形型(造粒ダイスを含む)入口との間にスクリーンを設けて、溶融樹脂中に含まれる不純物等を濾過し、スクリーンの網目(メッシュ)に不純物等の堆積が多くなると、押出機等を停止することなく、汚れたスクリーンを新しいスクリーンに交換する装置が使用されている。
【0003】従来、この種のスクリーン交換装置として、特開昭47−39160号公報、特公昭59−27698号公報に記載されたものが知られている。図13は、特開昭47−39160号公報に記載されたスクリーン交換装置で、押出機112の溶融樹脂出口113と成形ダイス114の入口115との間に摺動自在に設置したスライドバー116と、該スライドバー116の移動方向に互いに交差して設けた樹脂通路117A,117Bにそれぞれ設置したブレーカプレート118A,118Bと、該ブレーカプレートを介して嵌挿されたそれぞれ7本の有底筒状スクリーン119A、119Bとからなっている。
【0004】該装置111では、スクリーン119Aの交換に際して、スライドバー116を摺動させて一方のスクリーン119Aを押出機112の溶融樹脂出口113と成形ダイス114の入口115との間から露出させ、他方のスクリーン119Bを押出機112の溶融樹脂出口113と成形ダイス114の入口115との間に移動させ、一方のスクリーン119Aを新しいものと交換する。
【0005】また、図14は特公昭59−27698号公報に記載されたスクリーン交換装置で、2つの樹脂流路122A、122Bを備えかつ該流路にそれぞれ直交して設置した1つの貫通孔123A、123Bを有するボディ124と、前記各孔に摺動自在に設置されたスライドバー125A、125Bと、各バーに設けた樹脂通孔に装着されたブレーカプレート127A、127Bと、スクリーン128A、128Bからなっている。
【0006】該装置121では、スクリーン128A、128Bの交換に際して、一方のスライドバー125Aを摺動させて樹脂流路122Aを塞ぐと共にスクリーン128Aをボディ124から露出させて、他方のスクリーン128Bにより樹脂を流通させながら、一方のスクリーン128Aを新しいものと交換した後、スライドバー125Aを摺動させてその樹脂流路122Aを開通し、続いて、他方のスライドバー125Bを摺動させてそのスクリーン128Bを交換することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の前者の装置111では、有底筒状スクリーン119A、119Bの本数を増やすことにより樹脂の濾過面積を大きくすることができるが、スクリーン119の交換に際して、溶融樹脂の流れが中断されるうえ、スクリーン119の数が多いため、ブレーカプレート118A,118Bと共に一括交換しなければならず、大形プラントではブレーカプレート118A,118Bが重くかつ熱いので、交換作業が面倒でしかも清掃が困難であるなどの問題がある。
【0008】また、従来の後者の装置121では、樹脂流路が2つに分かれているため、スクリーン128A、128Bの交換に際し、樹脂の流れが中断されることがないうえ、交換作業が容易であるという利点を有している。そして、スライドバー125A,125Bが棒状であり、従来のブレーカプレート127A,127Bの形状は、加工が容易であったために、丸形(円形)とすることが、通例であった。しかし濾過面積を広くとるためには、ブレーカプレートの形状が従来の丸型(円形)のままでは、スライドバーの直径を大きくしなければならず、ボディの大型化、ひいては装置全体の大型化につながり、スペースの面、コストの面でも大きな問題であった。
【0009】本発明は、上述のような実状に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、スクリーンの交換作業を溶融樹脂の流れを中断させることなく簡単に行え、清掃が容易でしかも樹脂の濾過面積を大きくすることができるプラスチック成形機におけるスクリーン交換装置を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発明は、押出機等の溶融樹脂出口に設けられ、溶融樹脂中の不純物を濾過する樹脂成形機におけるスクリーンの交換装置であって、溶融樹脂の入口から出口に至る中間で樹脂通路が並列に分割され、該分割通路内に該通路と略直交するスクリーン保持バー嵌装孔が貫通状に設けられている装置本体と、該本体の前記嵌装孔に夫々摺動可能にかつ貫通状に嵌装されたスクリーン保持バーと、該バーに前記分割通路に連通しかつ該バー軸線方向と直交状に設けた1又は2つの溶融樹脂通孔に夫々取付けられる有底筒状のストレーナ及びスクリーンメッシュ各1つからなるスクリーンとを備えていることを特徴としている。
【0011】そして、本発明は、前記スクリーンのスクリーンメッシュがストレーナに着脱自在に取付けられていることを特徴としている。また、本発明は、押出機等の溶融樹脂出口に設けられ、溶融樹脂中の不純物を濾過する樹脂成形機におけるスクリーンの交換装置であって、溶融樹脂の入口から出口に至る中間で樹脂通路が並列に分割され、該分割通路内に該通路と略直交するスクリーン保持バー嵌装孔が貫通状に設けられている装置本体と、該本体の前記嵌装孔に夫々摺動可能にかつ貫通状に嵌装されたスクリーン保持バーと、該バーに前記分割通路に連通しかつ該バー軸線方向と直交状に設けた1又は2つの溶融樹脂通孔に夫々交換可能に取付けられているスクリーンと、該スクリーンの流出側に夫々取付けられた多数の通孔を有するブレーカプレートとからなり、前記溶融樹脂通孔の少なくとも樹脂流入側の断面形状が方形状で、かつ前記通孔の樹脂流入側に方形状のスクリーン及びブレーカプレートが取付けられていることを特徴としている。
【0012】さらに、本発明は、前記ブレーカプレート又はスクリーン保持バーの樹脂通孔内にシール壁が設けられていることを特徴としている。
【0013】
【作用】本発明によれば、押出機等の出口から導入された溶融樹脂は、各分割通路を通って夫々のスクリーンメッシュにより濾過され、再び合流して成形型等に導かれる。そこで、スクリーン交換に際しては、一方のスクリーン保持バーを摺動させてスクリーンを露出させると共にそのスクリーン保持バーにより一方の分割通路を塞ぎ、他方のスクリーンにより溶融樹脂を流通させながら、露出させたスクリーンの汚れたスクリーンメッシュのみを新しいスクリーンメッシュと交換した後、再び一方のスクリーン保持バーを前記と逆方向に摺動させてスクリーンを分割通路内に戻す。
【0014】続いて、他方のスクリーン保持バーを摺動させてそのスクリーンを露出させると共に、そのスクリーン保持バーにより他方の分割通路を塞ぎ、一方の交換済スクリーンにより溶融樹脂を流通させながら、露出させたスクリーンの汚れたスクリーンメッシュを新しいスクリーンメッシュと交換した後、再び他方のスクリーン保持バーを前記と逆方向に摺動させてスクリーンを分割通路内に戻し、溶融樹脂の流通を可能にする。
【0015】さらに、ブレーカプレートの形状を四角形にすることによって、図7からも明白な通り、クリーン保持バーの直径を変えることなく、従来のスクリーンより大きな濾過面積を得ることができる。このため、大量濾過が可能となり、生産量の増加が見込まれる。また、ブレーカプレートの形状を四角形にし、なおかつ、ブレーカプレート又はスクリーン保持バーの樹脂通孔内にシール壁を設けることによって、溶融樹脂の装置外部への流出がなくなり、装置本体とスクリーン保持バーとの間のシール部分を短くすることが可能となり、装置本体の小型化、装置の加工精度の向上、加工コストの削減を実現できる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。図1〜図5は本発明の第1実施例を示し、1はスクリーン交換装置で、プラスチック成形機例えば押出機2の溶融樹脂出口3と、成形型4の溶融樹脂入口5との間に設けられている。
【0017】該スクリーン交換装置1は、直方体状の装置本体6と、スクリーン7と、スクリーン保持バー8,9と、前記本体6に固着されたシリンダ取付部材10及び支持ロッド11と、前記バー8,9の摺動駆動手段であるシリンダ12,13とから成り、前記スクリーン7は図4に示すように多孔板製の有底筒状のストレーナ14と該ストレーナ14内に嵌装された有底筒状のスクリーンメッシュ15及びメッシュ押えリング16とから成っており、スクリーンメッシュ15のみを交換できるようになっている。
【0018】前記装置本体6には、溶融樹脂入口17から出口18に至る中間で樹脂通路が並列に2分割され、その各分割通路19,20内に該通路19,20と直交する方向にスクリーン保持バー嵌装孔21,22が夫々貫通状に設けられ、該各嵌装孔21,22に前記スクリーン保持バー8,9が夫々摺動可能にかつ貫通状に挿通されている。
【0019】前記スクリーン保持バー8,9は丸棒製で、その長さが装置本体6の前記嵌装孔21,22の長さの約2倍程度とされ、その先端部に2つの溶融樹脂通孔23,24,25,26が夫々バー8,9の軸線方向と直交する方向にかつ互いに近接して設けられ、該通孔23〜26に前記スクリーン7A,7B,7C,7Dが着脱可能に嵌着されており、前記各バー8,9の前記通孔23〜26が、それぞれ前記各バー8,9の前記通孔23〜26が、それぞれ前記各分割通路19,20に連通可能になっている。
【0020】そして、各バー8,9の基端には、前記シリンダ12,13のピストンロッド27,28の外端が分離可能に連結されており、該ピストンロッド27,28の退入状態において、各分割通路19,20と前記通孔23〜26が連通し、ピストンロッド27,28の進出によって、各分割通路19,20がスクリーン保持バー8,9の基部8A,9Aにより閉塞され、溶融樹脂の流通が遮断されると共に、各スクリーン7が装置本体6外に露出され、交換可能な状態となる。
【0021】次に、上記実施例において、スクリーン7の交換手順について図5を参照して説明する。図5(I)は、押出機2からの溶融樹脂が、全スクリーン7A〜7Dを流通している状態を示し、装置本体6の入口17に流入した溶融樹脂は、図1に矢印で示すように、各分割通路19,20から各スクリーン7A〜7Dの内側に流入し、スクリーンメッシュ15を内側から外側へ向かって通過すると共にストレーナ14の孔を通過してスクリーン7A〜7Dの外側に至り、分割通路19,20を経て出口18に至り、成形型4の樹脂入口5へと流れる。
【0022】そこで、各スクリーン7A〜7Dに不純物等が堆積して汚れた場合、スクリーン7A,7Bを先に交換するために、図5(II) に示すように、上側(一方)のシリンダ12を作動させてスクリーン保持バー8を前進させ、スクリーン7A,7Bを装置本体6の外に露出させると共にバー基部8Aにより上側の分割通路19を塞ぐ。このとき、溶融樹脂は下側(他方)の分割通路20及びスクリーン7C,7Dを通って流れ、途切れることなく成形型4の入口5に供給される。
【0023】次に、露出された両スクリーン7A,7Bの各押えリング16をストレーナ14から取り外すと共に、汚れたスクリーンメッシュ15のみをストレーナ14から抜き出し、新しいスクリーンメッシュ15をストレーナ14内に嵌装し、押えリング16をストレーナ14に取付けてスクリーンメッシュ15を固定した後、シリンダ12により上側のスクリーン保持バー8を後退させ、図5(III)に示す状態とする。
【0024】続いて、図5(IV)に示すように、下側(他方)のシリンダ13を作動させてスクリーン保持バー9を前進させ、スクリーン7C,7Dを装置本体6の外に露出させると共に、バー基部9Aにより下側の分割通路20を塞ぐ。このとき、溶融樹脂は上側(一方)の分割通路19及びスクリーン7A,7Bを通って流れ、途切れることなく成形型4の入口5に供給される。
【0025】そこで、露出された両スクリーン7C,7Dの各押えリング16をストレーナ14から取り外すと共に、汚れたスクリーンメッシュ15のみをストレーナ14から抜き出し、新しいスクリーンメッシュ15をストレーナ14内に嵌装し、押えリング16をストレーナ14に取付けてスクリーンメッシュ15を固定した後、シリンダ13により下側のスクリーン保持バー9を後退させ、図5(V)に示す状態にすることにより、スクリーン交換作業が完了する。
【0026】上記第1実施例によれば、スクリーン保持バー8,9に夫々2つの樹脂通孔23〜26を設けて、スクリーン7Aを取付けているので、溶融樹脂の濾過面積を大幅に増大させて圧力損失をなくすことができ、しかも、溶融樹脂の流れを中断することなく、スクリーンメッシュ15のみを容易に交換することができ、スクリーン交換作業時間の短縮及び作業性の向上を図ることができる。また、ストレーナ14を取外さないでスクリーンメッシュ15の交換ができるので、ストレーナ14の取外し及び清掃が不要となり、その手間が省ける。
【0027】図6は、本発明の第2実施例の要部を示し、第1実施例と異なるところは、スクリーン7が溶融樹脂流に対して逆向きに、各通路23〜26内に取付けられ、かつストレーナ14の外側にスクリーンメッシュ15を外嵌させた点であり、第1実施例と同様にして、スクリーンメッシュ15のみを交換することができ、第1実施例と同等の作用効果を期待できる。したがって、図1と同符号を付し説明は省略する。
【0028】なお、第2実施例によれば、スクリーンメッシュ15を交換する際、スクリーンメッシュ15の外側に付着した樹脂を取除けばよく、樹脂量が少ないので第1実施例よりも作業性が向上する。図7及び図8は、請求項3の発明に係るスクリーン交換装置30の実施例を示し、前記第1実施例と同様に、押出機2の溶融樹脂出口3と、成形型4の溶融樹脂入口5との間に設けられている。なお、該スクリーン交換装置30の構成のうち、前記第1実施例と共通する部分については、図1〜図5と同符号を付し、本装置30の特徴部分を詳細に説明する。
【0029】スクリーン交換装置30のスクリーン保持バー8,9には、夫々1つの溶融樹脂通孔31,32が設けられ、その樹脂流入側31A,32Aの断面形状が四角形で樹脂流出側31B,32Bの断面形状が円形とされると共に、樹脂流入側31A,32Aの断面積が流出側31B,32Bの断面積よりも十分に大きくされている。
【0030】そして、前記溶融樹脂通孔31,32の樹脂流入側31A,32Aに、その断面積と略同じ四角形の多孔板製ブレーカプレート33が夫々着脱可能に取付けられ、該ブレーカプレート33の上流側に四角形のスクリーン34が夫々交換可能に取付けられている。このブレーカプレート33を四角形にすることによって、同一直径のスクリーン保持バー8,9では、図7に2点鎖線Rで示す円形ブレーカプレートに比べて、樹脂濾過面積を大幅に増大させて圧力損失を無くすことができ、しかも、溶融樹脂の流れを中断させることなく、前記スクリーン34,34のみを容易に交換することができる。
【0031】なお、上記実施例装置30において、図9に示すように、各ブレーカプレート33の中央(バー8,9の長手方向における通孔31,32の中央)に、スクリーン保持バー8,9の外径と同径のシール壁35を設けることにより、装置本体6とスクリーン保持バー8,9との間のシールスリーブ36の長さを短くすることが可能となる。
【0032】即ち、図10に示すように、ブレーカプレート33にシール壁を設けない場合、シールスリーブ36が短いと、スクリーン交換に際して、スクリーン保持バー8,9を図中矢印(イ)で示す方向にスライドさせるとき、溶融樹脂が前記通孔31,32から外部に流出するため、シールスリーブ36の長さを十分に長くしなければならない。しかし、シール壁35を設けることにより、樹脂流入側通孔31Aが分割通路19と連通状態であっても、シール壁35が前記分割通路19から離れると、もはや溶融樹脂はシール壁35により遮断され、装置本体6外に流出することはない。
【0033】上記実施例装置30におけるスクリーン34の交換手順は、前記第1実施例と同じであるから、説明を省略する。上記実施例装置30において、ブレーカプレート33に設けたシール壁35は、図11及び図12R>2に示すように、スクリーン保持バー8,9の樹脂通孔31,32に、これを2分割するように中央に設けることができ、また、前記バー8,9と一体的にシール壁35を形成して分割された通孔に夫々ブレーカプレート33及びスクリーン34を設け、スクリーン34のみの交換が可能なようにしてもよい。
【0034】また、上記実施例装置30において、各スクリーン保持バー8,9の樹脂通孔31,32は、夫々2個として前記第1実施例のように操作することが可能であり、さらに、第1及び第2実施例において、小形機で濾過面積が小さくてよい場合は、各スクリーン保持バー8,9の樹脂通孔は夫々1個として、スクリーン7を前記各バー8,9に1個設けることができる。
【0035】本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、適宜設計変更可能である。
【0036】
【発明の効果】請求項1の発明は、押出機等の溶融樹脂出口に設けられ、溶融樹脂中の不純物を濾過する樹脂成形機におけるスクリーンの交換装置であって、溶融樹脂の入口から出口に至る中間で樹脂通路が並列に分割され、該分割通路内に該通路と略直交するスクリーン保持バー嵌装孔が貫通状に設けられている装置本体と、該本体の前記嵌装孔に夫々摺動可能にかつ貫通状に嵌装されたスクリーン保持バーと、該バーに前記分割通路に連通しかつ該バー軸線方向と直交状に設けた1又は2つの溶融樹脂通孔に夫々取付けられる有底筒状のストレーナ及びスクリーンメッシュ各1つからなるスクリーンとを備えていることを特徴とするめあるから、溶融樹脂の流れを中断させることなくスクリーンの交換ができ、しかもスクリーンメッシュのみの交換でよいから作業性がよくかつ能率的に行うことができ、さらに清掃容易であり、また溶融樹脂の濾過面積を大きくして圧力損失を防止することができる。
【0037】また、請求項3の発明は、押出機等の溶融樹脂出口に設けられ、溶融樹脂中の不純物を濾過する樹脂成形機におけるスクリーンの交換装置であって、溶融樹脂の入口から出口に至る中間で樹脂通路が並列に分割され、該ぶんんかつ通路内に該通路と略直交するスクリーン保持バー嵌装孔が貫通状に設けられている装置本体と、該本体の前記嵌装孔に夫々摺動可能にかつ貫通状に嵌装されたスクリーン保持バーと、該バーに前記分割通路に連通しかつ該バー軸線方向と直交状に設けた1又は2つの溶融樹脂通孔に夫々交換可能に取付けられているスクリーンと、該スクリーンの流出側に夫々取付けられた多数の通孔を有するブレーカプレートとからなり、前記溶融樹脂通孔の少なくとも樹脂流入側の断面形状が方形状で、かつ前記通孔の樹脂流入側に方形状のスクリーン及びブレーカプレートが取付けられていることを特徴とするものであるから、大きい濾過面積を確保でき、大量濾過が可能となり、生産性の向上を実現できる。
【0038】さらに、請求項4の発明は、前記ブレーカプレート又はスクリーン保持バーの樹脂通孔内にシール壁が設けられていることを特徴とするものであるから、装置本体とスクリーン保持バーとの間のシール部分を短くでき、装置本体の小形化が実現でき、ひいては装置の加工精度の向上、加工コストの低減を図ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の本発明の第1実施例を示す図2のA−A線断面拡大図である。
【図2】同実施例の一部破断正面図である。
【図3】図2の一部破断平面図である。
【図4】同実施例のスクリーンの拡大斜視図である。
【図5】本発明のスクリーン交換作業手順の説明図である。
【図6】同発明の第2実施例の要部を示す断面図(図2のA−A線断面相当)である。
【図7】請求項3の発明の実施例を示す一部破断正面図である。
【図8】図7のB−B線断面拡大図である。
【図9】上記実施例の変形例を示す図7のC−C断面相当部分の断面図である。
【図10】上記変形例の比較説明図(図7のC−C断面相当)である。
【図11】上記実施例の他の変形例を示す一部破断正面図である。
【図12】図11のD−D線断面図である。
【図13】従来例の断面図である。
【図14】他の従来例の断面図である。
【符号の説明】
1,30 スクリーン交換装置
2 押出機
3 溶融樹脂出口
4 成形型
5 樹脂入口
6 装置本体
7,7A〜7D スクリーン
8,9 スクリーン保持バー
12,13 シリンダ(スクリーン保持バー駆動手段)
14 ストレーナ
15 スクリーンメッシュ
17 入口
18 出口
19,20 分割通路
21,22 スクリーン保持バー嵌装孔
23,24,25,26,31,32 溶融樹脂通孔
31A,32A 樹脂流入側
31B,32B 樹脂流出側
33 ブレーカプレート
34 スクリーン
35 シール壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】 押出機等の溶融樹脂出口に設けられ、溶融樹脂中の不純物を濾過する樹脂成形機におけるスクリーンの交換装置であって、溶融樹脂の入口から出口に至る中間で樹脂通路が並列に分割され、該分割通路内に該通路と略直交するスクリーン保持バー嵌装孔が貫通状に設けられている装置本体と、該本体の前記嵌装孔に夫々摺動可能にかつ貫通状に嵌装されたスクリーン保持バーと、該バーに前記分割通路に連通しかつ該バー軸線方向と直交状に設けた1又は2つの溶融樹脂通孔に夫々取付けられる有底筒状のストレーナ及びスクリーンメッシュ各1つからなるスクリーンとを備えていることを特徴とする樹脂成形機におけるスクリーン交換装置。
【請求項2】 前記スクリーンのスクリーンメッシュがストレーナに着脱自在に取付けられていることを特徴とする請求項1記載の樹脂成形機におけるスクリーン交換装置。
【請求項3】 押出機等の溶融樹脂出口に設けられ、溶融樹脂中の不純物を濾過する樹脂成形機におけるスクリーンの交換装置であって、溶融樹脂の入口から出口に至る中間で樹脂通路が並列に分割され、該分割通路内に該通路と略直交するスクリーン保持バー嵌装孔が貫通状に設けられている装置本体と、該本体の前記嵌装孔に夫々摺動可能にかつ貫通状に嵌装されたスクリーン保持バーと、該バーに前記分割通路に連通しかつ該バー軸線方向と直交状に設けた1又は2つの溶融樹脂通孔に夫々交換可能に取付けられているスクリーンと、該スクリーンの流出側に夫々取付けられた多数の通孔を有するブレーカプレートとからなり、前記溶融樹脂通孔の少なくとも樹脂流入側の断面形状が方形状で、かつ前記通孔の樹脂流入側に方形状のスクリーン及びブレーカプレートが取付けられていることを特徴とする樹脂成形機におけるスクリーン交換装置。
【請求項4】 前記ブレーカプレート又はスクリーン保持バーの樹脂通孔内にシール壁が設けられていることを特徴とする請求項3記載の樹脂成形機におけるスクリーン交換装置。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図3】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図12】
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【図10】
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【図11】
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【図13】
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【図14】
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