機器
【課題】複数のユニットによってコンポーネント機器を構成する場合に、機器同士の接続が簡単に行ない得るとともに、接続ケーブルを不要にする機器を提供する。
【解決手段】複数のユニット10〜11を互いに積重ねるように配置し、脚部によって横方向の位置決めを行ない、ロックレバーによって複数のユニット10〜11の機械的な結合を行なう。そして各ユニット10〜11に設けられている上側コネクタ52と下側コネクタ58とを用いて互いに接続する。
【解決手段】複数のユニット10〜11を互いに積重ねるように配置し、脚部によって横方向の位置決めを行ない、ロックレバーによって複数のユニット10〜11の機械的な結合を行なう。そして各ユニット10〜11に設けられている上側コネクタ52と下側コネクタ58とを用いて互いに接続する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はオーディオ装置や映像装置等の機器に係り、とくに複数のユニットを備え、これら複数のユニットを積重ねて構成される機器に関する。
【背景技術】
【0002】
いわゆるコンポーネントタイプのオーディオ機器やビデオ機器は、ユーザが好みによって各ユニットを選択し、これらを互いに組合わせて用いるようにしている。
【0003】
ここで、コンポーネントタイプのオーディオ機器やビデオ機器の各ユニットを接続する場合に、ピンプラグやミニプラグ、あるいは光デジタルケーブル等の接続ケーブルを用いることによって、音声信号や映像信号、あるいはまた制御用のコントロール信号を、アナログデータやデジタルデータによってやり取りするようにしている。また当然のことながら、各ユニット毎に電源コードを備えている。従ってコンポーネント機器を構成するユニットが増大すると、これらを互いに接続する信号ケーブルや電源ケーブルが、各ユニットの筐体の背面で複雑に交錯することになり、見苦しい状態を生ずる。また各接続ケーブル、とくに信号ケーブルの場合には、これらを互いにどこに接続してよいか分かりづらいという欠点がある。
【0004】
このようにコンポーネントタイプのオーディオ機器やビデオ機器の場合には、機器を構成する各ユニットの接続に信号ケーブル等の接続コードが必要で、しかもそれぞれのユニットが電源コードを必要とする。逆に接続コードを無くすためには、システムステレオ等のように、AVアンプやDVDプレーヤ等のそれぞれの機能を持った複数のユニットを1つの筐体の中に収納し、一体型の機器を構成する。この場合には各ユニットが接続された状態で供給されるために、後からユーザが接続する必要がないものの、統べての機能あるいはユニットが入ったものを購入せざるを得ず、このために機能の選択を行なうことができない欠点がある。
【0005】
実開昭61−86982号公報には、積重ねて使用する音響機器等において、上部側の機器の底面に固定した脚部に接続端子を内蔵させ、下部側の機器の天面には上記の脚部と対応する位置に脚受部を設けるとともに、脚受部に脚部の接続端子と接続可能な接続端子を内蔵させた音響機器の接続装置が開示されている。
【0006】
このような接続装置を用いると、接続ケーブルを用いないでユニット間の信号の授受が可能になる。ところが接続端子を脚部に設けるようにしているために、端子の数に限界を生じ、このために何段にも積重ねて用いる場合には、端子の数が足りなくなる。また各ユニットの脚部は重量を受けるために、端子と接続される下側の接続端子が損傷される可能性がある。
【特許文献1】実開昭61−86982号公報
【特許文献2】特開昭59−32196号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本願発明は、互いに積重ねられる複数のユニットを信号ケーブルを用いることなく接続できるようにした機器を提供することである。
【0008】
本願発明のさらに別の課題は、ユーザの好みに応じて選択されたユニットを積重ねて構成される機器において、これらのユニットが信号ケーブルを用いることなく接続されるようにした機器を提供することである。
【0009】
本願発明のさらに別の課題は、積重ねて機器を構成する複数のユニット間をユーザがケーブルによって接続する煩雑さを解消するようにした機器を提供することである。
【0010】
本願発明のさらに別の課題は、互いに積重ねて接続されたユニットの種類が自動認識できるようにした機器を提供することである。
【0011】
本願発明のさらに別の課題は、ユーザの好みに応じて選択されたユニットを組合わせるようにし、各ユニットが互いに容易に接続されるとともに、これらの接続が信号ケーブルを用いることなく行ない得るようにした機器を提供することである。
【0012】
本願発明の上記の課題および別の課題は、以下に述べる本願発明の技術的思想、およびその実施の形態によって明らかにされる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本願の主要な発明は、複数のユニットを備え、これら複数のユニットを積重ねて構成される機器において、
一番下側に配されるユニットは少くとも筐体の上面に接続コネクタを有し、
中間に配されるユニットは筐体の上面と下面に接続コネクタを有し、
一番上側に配されるユニットは少くとも筐体の下面に接続コネクタを有し、
複数のユニットを積重ねたときに、各ユニットが接続コネクタによって互いに接続されることを特徴とする機器に関するものである。
【0014】
ここで、積重ねたときに上側に配されるユニットの脚部が下側に配されるユニットの上面の位置決め部に係合されて上下のユニットが横方向に互いに位置決めされてよい。また積重ねたときに上側に配されるユニットと下側に配されるユニットの内の一方にロックレバーが設けられ、他方に被ロック部が設けられ、前記ロックレバーと前記被ロック部とを互いに係合させてロックすることにより、上下のユニットが積重ねた状態で結合されてよい。また積重ねたときに上側に配されるユニットと下側に配されるユニットの互いに接続されるコネクタの内の少くとも一方がフローティング支持されてよい。また各ユニットの接続コネクタが回路基板上に実装されるとともに、積重ねたときに上側に配されるユニットの下側の接続コネクタが実装された回路基板と、積重ねたときに下側に配されるユニットの上側の接続コネクタが実装される回路基板の内の少くとも一方がダンパによってフローティング支持されてよい。
【0015】
また複数のユニットを積重ねたときに、各ユニットの接続コネクタの接続によって検出回路が形成され、該検出回路が積重ねられたユニットの検出を行なってよい。また各ユニットの接続コネクタの一部のピンがユニットの自動判別のための検出回路を構成してよい。また各ユニットの上側の接続コネクタの検出回路を構成するピンと、下側の接続コネクタの検出回路を構成するピンが、該ユニット内でそれぞれピンの配列方向にずれて接続されてよい。また検出回路を構成する接続コネクタのピンがユニット1つについて3本用いられ、3ビットずつずれて接続され、最大8種類のユニットの検出に対応できるようにしてよい。
【0016】
また、複数のユニットを任意に組合わせるようにしたオーディオ装置であってよい。また複数のユニットを任意に組合わせるようにした映像装置であってよい。また複数のユニットを任意に組合わせるようにした映像・オーディオ装置であってよい。
【0017】
本願発明の好ましい態様は、オーディオ機器やビデオ機器において、これらの機器を構成するユニット間の接続に接続ケーブルを用いると、どのジャックとどのプラグとをつなぐのか分からない場合や、複数の機器を接続した場合に、筐体の背面側がケーブルだらけになってしまう不具合を解消することである。また一体型の機器では、本来必要でないものまでユーザが買わなければならないのに鑑み、ユーザが欲しいものだけを選択して購入し、しかも購入した各ユニットを簡単にしかもケーブルを用いることなく接続できるようにした機器に関する。
【0018】
このような機器は、その脚部であるインシュレータの部分を位置決めに用い、中間に位置する各ユニットの上下のコネクタは、その内の片側のみをフローティング支持にし、容易に接続できるようにする。さらにロック機構を設けることによって、接続された状態でしかも複数のユニットを一緒に移動できるようにする。また複数のユニット間の接続を検出する検出回路を用いることによって、何と何とが接続されているのかを自由に判断することによって、実際の操作系でGUI(Graphic User Inteface)、OSD(On Screen Display)やメニュー内の表示等は、接続によって発生させたもののみを表示させることを可能にするものである。
【0019】
このような態様によると、機器を構成するユニット同士の接続が簡単に行なえるようになる。また各ユニットの接続に接続ケーブルを用いる必要がなく、煩わしい接続ケーブルのジャックとプラグの接続による配線が不要になる。ユーザは必要な機能だけを購入することができるとともに、後からさらに付加して購入することも可能になる。また接続機器の自動認識を検出回路によって行なうことができるために、つながっている機器に必要な部分のみGUI(OSD)やメニュー、FL管等の表示、あるいは操作をできるようにすることが可能になる。またこのときに、つながっていない機器の操作系等はマスクをして、表示しないようにすることが可能になる。
【発明の効果】
【0020】
本願の主要な発明は、複数のユニットを備え、これら複数のユニットを積重ねて構成される機器において、一番下側に配されるユニットは少くとも筐体の上面に接続コネクタを有し、中間に配されるユニットは筐体の上面と下面に接続コネクタを有し、一番上側に配されるユニットは少くとも筐体の下面に接続コネクタを有し、複数のユニットを積重ねたときに、各ユニットが接続コネクタによって互いに接続されるようにしたものである。
【0021】
従ってこのような機器によると、複数のユニットを積重ねたときに、各ユニットが接続コネクタによって互いに接続されることになり、このために機器同士の接続のための信号ケーブルによる煩わしい配線が不要になる。また接続ケーブルのプラグを各ユニットのジャックに接続する必要がないために、外観が見苦しくなくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下本願発明を図示の実施の形態によって説明する。図1は本実施の形態の機器の構成を概略的に示したものであって、この機器はベースユニット10と複数の追加ユニット11、12、13とを備え、これらを互いに積重ねて組合わせるようにしている。例えばベースユニット10にAVアンプの機能を持たせ、追加ユニット11にDVDプレーヤの機能を持たせ、追加ユニット12に衛星放送受信機の機能を持たせるようにする。そしてユーザは、ベースユニット10だけを購入すれば、最低限AVアンプとして動作するようにし、後から任意の追加ユニット11、12、13を購入することによって、機器の追加ができるようになる。なおこのような構成は、いわゆるコンポーネント機器と称されるものであって、各ユニットを構成するAVアンプやDVDプレーヤを組合わせて実現される。
【0023】
ここで従来のコンポーネント機器の場合には、各機器のユニット間の接続に、AVケーブル等の接続コードが必要であって、しかもそれぞれの機器で電源コードが必要になる。逆に接続コードを無くすためには、システムステレオ等のように、それぞれの機能(AVアンプ、DVDプレーヤ等)を1つの機器内に収納するようにした一体型の機器を構成する。この場合には総ての機能が入ったものを、ユーザが購入しなければならず、機能の選択を行なうことができない。本願発明は、コンポーネント機器のように、ユーザが必要な機能を選択して購入でき、かつこれらの接続において、ケーブルや電源コードを無くし、その接続自体を非常に簡潔に行なうことができるようにしたものである。
【0024】
複数のユニット10〜13を互いに積重ねて用いる場合には、これらを位置決めし、後述するコネクタによる接続が確実に行なえるように、図2に示すように、各ユニット12の底板17の4つのコーナの部分にそれぞれ取付けられている脚部(インシュレータ)18を用いる。脚部18は図3および図4に示すように、その下側に配されるユニット11の天板20の部分に形成された円形の開口21内に入るようにし、これによって位置決めを行なう。ここには呼込みがあるために、ユーザは容易に、その位置を認識できる。
【0025】
より具体的に説明すると、上側のユニット12の底板17の下面であってその4つのコーナの部分には脚部18が取付けられ、ビス19によって底板17に固定される。そしてこのような脚部18が下側のユニット11の天板20の円形の開口21内に受入れられる。しかも下側のユニット11の天板20の内側であってコーナの部分には受けブラケット22が取付けられ、この受けブラケット22の上面の円形の小孔23に、上記脚部18の下面の突部24が受けられるようになっており、これによってより確実に位置決めを行なうようにしている。
【0026】
また各ユニット11〜13は、それらを図5〜図7に示すロックレバー31によってロックして結合するようにしている。ユーザが持運びのためにユニットを持上げても、ロックレバー31とロックピン45との係合によって、ユニット10〜13が分離せず、このためにコネクタが抜けないようにする。ここでロックレバー31は、図6に示すように、例えばコイン42によって回転させるようにしている。
【0027】
このロック機構をより具体的に説明すると、ロックレバー31を回転可能に支持するための回転軸28が設けられており、この回転軸28の基端側の部分が大径部29になっている。大径部29の端面には溝30が形成されるとともに、回転軸28にロックレバー31が嵌合され、ナット32によってロックされるようになっている。しかもロックレバー31には突部33が一体に連設され、この突部33が位置決め用ブラケット34の一対の位置決め用凹部40の内の一方と選択的に係合し、これによってロックレバー31はロック位置と非ロック位置とでそれぞれ安定に保持されるようになっている。
【0028】
上記回転軸28が挿通するように取付け板35が配され、この取付け板35には軸受け36が固着され、この軸受け36内に上記回転軸28が挿通されて回転可能に支持される。しかも回転軸28の取付け板35および軸受け36を貫通した先端側の部分に、コイルばね37が取付けられ、コイルばね37は止め輪38によって受けられるようになっている。
【0029】
従って図6および図7に示すように、コイン42を回転軸28の大径部29の溝30の部分に係合させて回転軸28を回転させると、回転軸28に取付けられているロックレバー31が回転される。回転軸28を図7において時計方向に回動させると、その上側のユニットのブラケット44に取付けられているロックピン45とロックレバー31とが係合し、これによって上下のユニットが互いに結合される。これに対してコイン42によって回転軸28を図7において反時計方向に回動させると、ロックレバー31がロックピン45から離脱し、これによって上下のユニットの結合が解除される。
【0030】
次に各ユニット10〜13の接続のためのコネクタの構造を説明する。図1および図8に示すように、ベースユニット10を一番下側にし、追加ユニット11を積重ねる。この場合にベースユニット10の上側にコネクタ52を配し、追加ユニット11にはその上下にそれぞれコネクタ52、58を取付けるようにする。そして追加ユニット11の下側のコネクタ58とベースユニット10の上側のコネクタ52とを接続させる。また追加ユニット12の下側のコネクタ58と追加ユニット11の上側のコネクタ52とを接続させる。各追加ユニット11〜13においては、上下のコネクタ52、58は内部で接続されており、各追加ユニット11〜13において必要な信号のみを引出して使用するようにしている。なおベースユニット10でもこれらのコネクタ52、58を通る信号を用いるようにする。
【0031】
電源に関しては、別の専用のコネクタを設けるようにし、ベースユニット10からAC電源あるいはDC電源を各追加ユニット11〜13に供給することによって、各追加ユニット11〜13の電源コードを無くすようにしてもよい。なお電源コードについては、ベースユニット10のみならず各追加ユニット11〜13にもそれぞれ別々に接続し、追加ユニット11〜13をユニット単体として動作させるようにしてもよい。
【0032】
図9はベースユニット10あるいは追加ユニット11〜13の上側のコネクタ52の取付けを示すものであって、天板20には開口51が形成され(図8参照)、この開口51の部分に上側コネクタ52が取付けられる。なお上側コネクタ52は、図9に示す取付け板62上に取付けられる回路基板53に実装されるようになっている。
【0033】
図10は各追加ユニット11〜13の下側コネクタ58の取付けを示している。各ユニットの底板17にはそれぞれ開口57が形成され、この開口57に臨むように下側コネクタ58が取付けられる(図2、図8参照)。ここでとくに下側コネクタ58は、フローティング支持されており、これによってその下の上側コネクタ52との接続を容易にしている。この構成は、図11に示すように、下側コネクタ58を実装する回路基板59をシャーシ67に取付ける際に、フローティング機構によって支持するようにしている。回路基板59はその取付け位置においてゴムブッシュ64と金属製カラー65とが介装され、ゴムブッシュ64およびカラー65を貫通するビス66がシャーシ67にねじ止めされている。従ってとくにゴムブッシュ64によって、回路基板59が弾性支持されるようになり、このために下側コネクタ58がフローティング支持されることになって、その下の上側コネクタ52とのより安定な接続を可能にしている。
【0034】
さらにこの実施の形態の機器における各ユニットの接続装置は、図12に示すような検出回路を備えている。このような検出回路によって追加ユニット11〜13の自動判別を可能にしている。追加ユニット11〜13には、上下にコネクタ52、58が設けられ、しかも各コネクタの、例えば100ピンの内の左側の18ピンを検出回路の形成に用いるようにしている。すなわち各ユニットに対応して3本のピンを割当て、3ビットによって各ユニットの識別を行なうようにしている。各ユニット10〜13の上下のコネクタ52、58は、これらのコネクタ52、58が実装された回路基板53、59上のコネクタと接続ケーブルを介して接続されている。しかも図12から明らかなように、各ピンを3本ずつ、すなわち3ビット分ずつ右方にずらして接続している(図12中の斜めの矢印が上下のピンの接続関係を示している。)。ベースユニット10の上側のコネクタのピン1、2、3の3ビットを機種判別に用いる場合には、8機種までの判別が可能になる。なおユニットが少い場合には各コネクタについて2ビットを割当ててもよい。この場合には最大4つのユニットまでの検出が可能になる。これに対して各ユニットにそれぞれの4本のピンを用いて4ビットを割当てると16種類のユニットの判別が可能になる。
【0035】
ベースユニット10では、そのピン1、2、3で1段目のユニットを検出し、4、5、6で2段目のユニットを検出し、7、8、9で3段目のユニットの判別を行なう。この方式を使うことによって、追加ユニット11〜13として、同じ種類のものが2台以上接続されていても判別可能になる。さらに図2に示すように、例えば下側コネクタ58の近傍であって底面にスイッチ69を設けることによって、接続の有無の判別も可能になる。これによって、全体としてどの機能を持ったユニット11〜13が接続されているのかを自動的に判別することが可能になる。そして検出回路によって、何と何が接続されているのかを自動的に判別することによって、実際の操作系でGUI(OSD)やメニュー内の表示等は、接続によって発生したもののみを表示させることが可能になる。
【0036】
以上本願発明を図示の実施の形態によって説明したが、本願発明は上記実施の形態によって限定されることなく、本願に含まれる発明の技術的思想の範囲内において各種の変更が可能である。例えば上記実施の形態におけるベースユニット10や追加ユニット11〜13の配置については、各種の変更が可能である。また各追加ユニット11〜13の機能についても、機器の目的に応じて各種のユニットを採用することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本願発明は、コンポーネントステレオ機器や映像機能を持ったユニットを含めた映像・オーディオ装置として広く利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】ユニットの積上げの構成を示す正面図である。
【図2】追加ユニットの底面図である。
【図3】脚部による位置決めを示す縦断面図である。
【図4】同要部分解斜視図である。
【図5】ロックレバーによるロック機構を示す分解斜視図である。
【図6】同ロック機構の平面図である。
【図7】同ロック機構の正面図である。
【図8】上下のコネクタの配置を示すユニットの縦断面図である。
【図9】上側のコネクタの配置を示す平面図である。
【図10】下側のコネクタの配置を示す平面図である。
【図11】図8におけるA−A線断面図である。
【図12】検出回路の接続を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0039】
10…ベースユニット、11〜13…追加ユニット、17…底板、18…脚部、19…ビス、20…天板、21…円形の開口、22…受けブラケット、23…円形の小孔、24…突部、28…回転軸、29…大径部、30…溝、31…ロックレバー、32…ナット、33…突部、34…位置決めブラケット、35…取付け板、36…軸受け、37…コイルばね、38…止め輪、40…位置決め用凹部、42…コイン、44…ブラケット、45…ロックピン、51…開口、52…上側コネクタ、53…回路基板、57…開口、58…下側コネクタ、59…回路基板、62…取付け板、64…ゴムブッシュ、65…カラー、66…ビス、67…シャーシ、69…スイッチ
【技術分野】
【0001】
本発明はオーディオ装置や映像装置等の機器に係り、とくに複数のユニットを備え、これら複数のユニットを積重ねて構成される機器に関する。
【背景技術】
【0002】
いわゆるコンポーネントタイプのオーディオ機器やビデオ機器は、ユーザが好みによって各ユニットを選択し、これらを互いに組合わせて用いるようにしている。
【0003】
ここで、コンポーネントタイプのオーディオ機器やビデオ機器の各ユニットを接続する場合に、ピンプラグやミニプラグ、あるいは光デジタルケーブル等の接続ケーブルを用いることによって、音声信号や映像信号、あるいはまた制御用のコントロール信号を、アナログデータやデジタルデータによってやり取りするようにしている。また当然のことながら、各ユニット毎に電源コードを備えている。従ってコンポーネント機器を構成するユニットが増大すると、これらを互いに接続する信号ケーブルや電源ケーブルが、各ユニットの筐体の背面で複雑に交錯することになり、見苦しい状態を生ずる。また各接続ケーブル、とくに信号ケーブルの場合には、これらを互いにどこに接続してよいか分かりづらいという欠点がある。
【0004】
このようにコンポーネントタイプのオーディオ機器やビデオ機器の場合には、機器を構成する各ユニットの接続に信号ケーブル等の接続コードが必要で、しかもそれぞれのユニットが電源コードを必要とする。逆に接続コードを無くすためには、システムステレオ等のように、AVアンプやDVDプレーヤ等のそれぞれの機能を持った複数のユニットを1つの筐体の中に収納し、一体型の機器を構成する。この場合には各ユニットが接続された状態で供給されるために、後からユーザが接続する必要がないものの、統べての機能あるいはユニットが入ったものを購入せざるを得ず、このために機能の選択を行なうことができない欠点がある。
【0005】
実開昭61−86982号公報には、積重ねて使用する音響機器等において、上部側の機器の底面に固定した脚部に接続端子を内蔵させ、下部側の機器の天面には上記の脚部と対応する位置に脚受部を設けるとともに、脚受部に脚部の接続端子と接続可能な接続端子を内蔵させた音響機器の接続装置が開示されている。
【0006】
このような接続装置を用いると、接続ケーブルを用いないでユニット間の信号の授受が可能になる。ところが接続端子を脚部に設けるようにしているために、端子の数に限界を生じ、このために何段にも積重ねて用いる場合には、端子の数が足りなくなる。また各ユニットの脚部は重量を受けるために、端子と接続される下側の接続端子が損傷される可能性がある。
【特許文献1】実開昭61−86982号公報
【特許文献2】特開昭59−32196号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本願発明は、互いに積重ねられる複数のユニットを信号ケーブルを用いることなく接続できるようにした機器を提供することである。
【0008】
本願発明のさらに別の課題は、ユーザの好みに応じて選択されたユニットを積重ねて構成される機器において、これらのユニットが信号ケーブルを用いることなく接続されるようにした機器を提供することである。
【0009】
本願発明のさらに別の課題は、積重ねて機器を構成する複数のユニット間をユーザがケーブルによって接続する煩雑さを解消するようにした機器を提供することである。
【0010】
本願発明のさらに別の課題は、互いに積重ねて接続されたユニットの種類が自動認識できるようにした機器を提供することである。
【0011】
本願発明のさらに別の課題は、ユーザの好みに応じて選択されたユニットを組合わせるようにし、各ユニットが互いに容易に接続されるとともに、これらの接続が信号ケーブルを用いることなく行ない得るようにした機器を提供することである。
【0012】
本願発明の上記の課題および別の課題は、以下に述べる本願発明の技術的思想、およびその実施の形態によって明らかにされる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本願の主要な発明は、複数のユニットを備え、これら複数のユニットを積重ねて構成される機器において、
一番下側に配されるユニットは少くとも筐体の上面に接続コネクタを有し、
中間に配されるユニットは筐体の上面と下面に接続コネクタを有し、
一番上側に配されるユニットは少くとも筐体の下面に接続コネクタを有し、
複数のユニットを積重ねたときに、各ユニットが接続コネクタによって互いに接続されることを特徴とする機器に関するものである。
【0014】
ここで、積重ねたときに上側に配されるユニットの脚部が下側に配されるユニットの上面の位置決め部に係合されて上下のユニットが横方向に互いに位置決めされてよい。また積重ねたときに上側に配されるユニットと下側に配されるユニットの内の一方にロックレバーが設けられ、他方に被ロック部が設けられ、前記ロックレバーと前記被ロック部とを互いに係合させてロックすることにより、上下のユニットが積重ねた状態で結合されてよい。また積重ねたときに上側に配されるユニットと下側に配されるユニットの互いに接続されるコネクタの内の少くとも一方がフローティング支持されてよい。また各ユニットの接続コネクタが回路基板上に実装されるとともに、積重ねたときに上側に配されるユニットの下側の接続コネクタが実装された回路基板と、積重ねたときに下側に配されるユニットの上側の接続コネクタが実装される回路基板の内の少くとも一方がダンパによってフローティング支持されてよい。
【0015】
また複数のユニットを積重ねたときに、各ユニットの接続コネクタの接続によって検出回路が形成され、該検出回路が積重ねられたユニットの検出を行なってよい。また各ユニットの接続コネクタの一部のピンがユニットの自動判別のための検出回路を構成してよい。また各ユニットの上側の接続コネクタの検出回路を構成するピンと、下側の接続コネクタの検出回路を構成するピンが、該ユニット内でそれぞれピンの配列方向にずれて接続されてよい。また検出回路を構成する接続コネクタのピンがユニット1つについて3本用いられ、3ビットずつずれて接続され、最大8種類のユニットの検出に対応できるようにしてよい。
【0016】
また、複数のユニットを任意に組合わせるようにしたオーディオ装置であってよい。また複数のユニットを任意に組合わせるようにした映像装置であってよい。また複数のユニットを任意に組合わせるようにした映像・オーディオ装置であってよい。
【0017】
本願発明の好ましい態様は、オーディオ機器やビデオ機器において、これらの機器を構成するユニット間の接続に接続ケーブルを用いると、どのジャックとどのプラグとをつなぐのか分からない場合や、複数の機器を接続した場合に、筐体の背面側がケーブルだらけになってしまう不具合を解消することである。また一体型の機器では、本来必要でないものまでユーザが買わなければならないのに鑑み、ユーザが欲しいものだけを選択して購入し、しかも購入した各ユニットを簡単にしかもケーブルを用いることなく接続できるようにした機器に関する。
【0018】
このような機器は、その脚部であるインシュレータの部分を位置決めに用い、中間に位置する各ユニットの上下のコネクタは、その内の片側のみをフローティング支持にし、容易に接続できるようにする。さらにロック機構を設けることによって、接続された状態でしかも複数のユニットを一緒に移動できるようにする。また複数のユニット間の接続を検出する検出回路を用いることによって、何と何とが接続されているのかを自由に判断することによって、実際の操作系でGUI(Graphic User Inteface)、OSD(On Screen Display)やメニュー内の表示等は、接続によって発生させたもののみを表示させることを可能にするものである。
【0019】
このような態様によると、機器を構成するユニット同士の接続が簡単に行なえるようになる。また各ユニットの接続に接続ケーブルを用いる必要がなく、煩わしい接続ケーブルのジャックとプラグの接続による配線が不要になる。ユーザは必要な機能だけを購入することができるとともに、後からさらに付加して購入することも可能になる。また接続機器の自動認識を検出回路によって行なうことができるために、つながっている機器に必要な部分のみGUI(OSD)やメニュー、FL管等の表示、あるいは操作をできるようにすることが可能になる。またこのときに、つながっていない機器の操作系等はマスクをして、表示しないようにすることが可能になる。
【発明の効果】
【0020】
本願の主要な発明は、複数のユニットを備え、これら複数のユニットを積重ねて構成される機器において、一番下側に配されるユニットは少くとも筐体の上面に接続コネクタを有し、中間に配されるユニットは筐体の上面と下面に接続コネクタを有し、一番上側に配されるユニットは少くとも筐体の下面に接続コネクタを有し、複数のユニットを積重ねたときに、各ユニットが接続コネクタによって互いに接続されるようにしたものである。
【0021】
従ってこのような機器によると、複数のユニットを積重ねたときに、各ユニットが接続コネクタによって互いに接続されることになり、このために機器同士の接続のための信号ケーブルによる煩わしい配線が不要になる。また接続ケーブルのプラグを各ユニットのジャックに接続する必要がないために、外観が見苦しくなくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下本願発明を図示の実施の形態によって説明する。図1は本実施の形態の機器の構成を概略的に示したものであって、この機器はベースユニット10と複数の追加ユニット11、12、13とを備え、これらを互いに積重ねて組合わせるようにしている。例えばベースユニット10にAVアンプの機能を持たせ、追加ユニット11にDVDプレーヤの機能を持たせ、追加ユニット12に衛星放送受信機の機能を持たせるようにする。そしてユーザは、ベースユニット10だけを購入すれば、最低限AVアンプとして動作するようにし、後から任意の追加ユニット11、12、13を購入することによって、機器の追加ができるようになる。なおこのような構成は、いわゆるコンポーネント機器と称されるものであって、各ユニットを構成するAVアンプやDVDプレーヤを組合わせて実現される。
【0023】
ここで従来のコンポーネント機器の場合には、各機器のユニット間の接続に、AVケーブル等の接続コードが必要であって、しかもそれぞれの機器で電源コードが必要になる。逆に接続コードを無くすためには、システムステレオ等のように、それぞれの機能(AVアンプ、DVDプレーヤ等)を1つの機器内に収納するようにした一体型の機器を構成する。この場合には総ての機能が入ったものを、ユーザが購入しなければならず、機能の選択を行なうことができない。本願発明は、コンポーネント機器のように、ユーザが必要な機能を選択して購入でき、かつこれらの接続において、ケーブルや電源コードを無くし、その接続自体を非常に簡潔に行なうことができるようにしたものである。
【0024】
複数のユニット10〜13を互いに積重ねて用いる場合には、これらを位置決めし、後述するコネクタによる接続が確実に行なえるように、図2に示すように、各ユニット12の底板17の4つのコーナの部分にそれぞれ取付けられている脚部(インシュレータ)18を用いる。脚部18は図3および図4に示すように、その下側に配されるユニット11の天板20の部分に形成された円形の開口21内に入るようにし、これによって位置決めを行なう。ここには呼込みがあるために、ユーザは容易に、その位置を認識できる。
【0025】
より具体的に説明すると、上側のユニット12の底板17の下面であってその4つのコーナの部分には脚部18が取付けられ、ビス19によって底板17に固定される。そしてこのような脚部18が下側のユニット11の天板20の円形の開口21内に受入れられる。しかも下側のユニット11の天板20の内側であってコーナの部分には受けブラケット22が取付けられ、この受けブラケット22の上面の円形の小孔23に、上記脚部18の下面の突部24が受けられるようになっており、これによってより確実に位置決めを行なうようにしている。
【0026】
また各ユニット11〜13は、それらを図5〜図7に示すロックレバー31によってロックして結合するようにしている。ユーザが持運びのためにユニットを持上げても、ロックレバー31とロックピン45との係合によって、ユニット10〜13が分離せず、このためにコネクタが抜けないようにする。ここでロックレバー31は、図6に示すように、例えばコイン42によって回転させるようにしている。
【0027】
このロック機構をより具体的に説明すると、ロックレバー31を回転可能に支持するための回転軸28が設けられており、この回転軸28の基端側の部分が大径部29になっている。大径部29の端面には溝30が形成されるとともに、回転軸28にロックレバー31が嵌合され、ナット32によってロックされるようになっている。しかもロックレバー31には突部33が一体に連設され、この突部33が位置決め用ブラケット34の一対の位置決め用凹部40の内の一方と選択的に係合し、これによってロックレバー31はロック位置と非ロック位置とでそれぞれ安定に保持されるようになっている。
【0028】
上記回転軸28が挿通するように取付け板35が配され、この取付け板35には軸受け36が固着され、この軸受け36内に上記回転軸28が挿通されて回転可能に支持される。しかも回転軸28の取付け板35および軸受け36を貫通した先端側の部分に、コイルばね37が取付けられ、コイルばね37は止め輪38によって受けられるようになっている。
【0029】
従って図6および図7に示すように、コイン42を回転軸28の大径部29の溝30の部分に係合させて回転軸28を回転させると、回転軸28に取付けられているロックレバー31が回転される。回転軸28を図7において時計方向に回動させると、その上側のユニットのブラケット44に取付けられているロックピン45とロックレバー31とが係合し、これによって上下のユニットが互いに結合される。これに対してコイン42によって回転軸28を図7において反時計方向に回動させると、ロックレバー31がロックピン45から離脱し、これによって上下のユニットの結合が解除される。
【0030】
次に各ユニット10〜13の接続のためのコネクタの構造を説明する。図1および図8に示すように、ベースユニット10を一番下側にし、追加ユニット11を積重ねる。この場合にベースユニット10の上側にコネクタ52を配し、追加ユニット11にはその上下にそれぞれコネクタ52、58を取付けるようにする。そして追加ユニット11の下側のコネクタ58とベースユニット10の上側のコネクタ52とを接続させる。また追加ユニット12の下側のコネクタ58と追加ユニット11の上側のコネクタ52とを接続させる。各追加ユニット11〜13においては、上下のコネクタ52、58は内部で接続されており、各追加ユニット11〜13において必要な信号のみを引出して使用するようにしている。なおベースユニット10でもこれらのコネクタ52、58を通る信号を用いるようにする。
【0031】
電源に関しては、別の専用のコネクタを設けるようにし、ベースユニット10からAC電源あるいはDC電源を各追加ユニット11〜13に供給することによって、各追加ユニット11〜13の電源コードを無くすようにしてもよい。なお電源コードについては、ベースユニット10のみならず各追加ユニット11〜13にもそれぞれ別々に接続し、追加ユニット11〜13をユニット単体として動作させるようにしてもよい。
【0032】
図9はベースユニット10あるいは追加ユニット11〜13の上側のコネクタ52の取付けを示すものであって、天板20には開口51が形成され(図8参照)、この開口51の部分に上側コネクタ52が取付けられる。なお上側コネクタ52は、図9に示す取付け板62上に取付けられる回路基板53に実装されるようになっている。
【0033】
図10は各追加ユニット11〜13の下側コネクタ58の取付けを示している。各ユニットの底板17にはそれぞれ開口57が形成され、この開口57に臨むように下側コネクタ58が取付けられる(図2、図8参照)。ここでとくに下側コネクタ58は、フローティング支持されており、これによってその下の上側コネクタ52との接続を容易にしている。この構成は、図11に示すように、下側コネクタ58を実装する回路基板59をシャーシ67に取付ける際に、フローティング機構によって支持するようにしている。回路基板59はその取付け位置においてゴムブッシュ64と金属製カラー65とが介装され、ゴムブッシュ64およびカラー65を貫通するビス66がシャーシ67にねじ止めされている。従ってとくにゴムブッシュ64によって、回路基板59が弾性支持されるようになり、このために下側コネクタ58がフローティング支持されることになって、その下の上側コネクタ52とのより安定な接続を可能にしている。
【0034】
さらにこの実施の形態の機器における各ユニットの接続装置は、図12に示すような検出回路を備えている。このような検出回路によって追加ユニット11〜13の自動判別を可能にしている。追加ユニット11〜13には、上下にコネクタ52、58が設けられ、しかも各コネクタの、例えば100ピンの内の左側の18ピンを検出回路の形成に用いるようにしている。すなわち各ユニットに対応して3本のピンを割当て、3ビットによって各ユニットの識別を行なうようにしている。各ユニット10〜13の上下のコネクタ52、58は、これらのコネクタ52、58が実装された回路基板53、59上のコネクタと接続ケーブルを介して接続されている。しかも図12から明らかなように、各ピンを3本ずつ、すなわち3ビット分ずつ右方にずらして接続している(図12中の斜めの矢印が上下のピンの接続関係を示している。)。ベースユニット10の上側のコネクタのピン1、2、3の3ビットを機種判別に用いる場合には、8機種までの判別が可能になる。なおユニットが少い場合には各コネクタについて2ビットを割当ててもよい。この場合には最大4つのユニットまでの検出が可能になる。これに対して各ユニットにそれぞれの4本のピンを用いて4ビットを割当てると16種類のユニットの判別が可能になる。
【0035】
ベースユニット10では、そのピン1、2、3で1段目のユニットを検出し、4、5、6で2段目のユニットを検出し、7、8、9で3段目のユニットの判別を行なう。この方式を使うことによって、追加ユニット11〜13として、同じ種類のものが2台以上接続されていても判別可能になる。さらに図2に示すように、例えば下側コネクタ58の近傍であって底面にスイッチ69を設けることによって、接続の有無の判別も可能になる。これによって、全体としてどの機能を持ったユニット11〜13が接続されているのかを自動的に判別することが可能になる。そして検出回路によって、何と何が接続されているのかを自動的に判別することによって、実際の操作系でGUI(OSD)やメニュー内の表示等は、接続によって発生したもののみを表示させることが可能になる。
【0036】
以上本願発明を図示の実施の形態によって説明したが、本願発明は上記実施の形態によって限定されることなく、本願に含まれる発明の技術的思想の範囲内において各種の変更が可能である。例えば上記実施の形態におけるベースユニット10や追加ユニット11〜13の配置については、各種の変更が可能である。また各追加ユニット11〜13の機能についても、機器の目的に応じて各種のユニットを採用することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本願発明は、コンポーネントステレオ機器や映像機能を持ったユニットを含めた映像・オーディオ装置として広く利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】ユニットの積上げの構成を示す正面図である。
【図2】追加ユニットの底面図である。
【図3】脚部による位置決めを示す縦断面図である。
【図4】同要部分解斜視図である。
【図5】ロックレバーによるロック機構を示す分解斜視図である。
【図6】同ロック機構の平面図である。
【図7】同ロック機構の正面図である。
【図8】上下のコネクタの配置を示すユニットの縦断面図である。
【図9】上側のコネクタの配置を示す平面図である。
【図10】下側のコネクタの配置を示す平面図である。
【図11】図8におけるA−A線断面図である。
【図12】検出回路の接続を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0039】
10…ベースユニット、11〜13…追加ユニット、17…底板、18…脚部、19…ビス、20…天板、21…円形の開口、22…受けブラケット、23…円形の小孔、24…突部、28…回転軸、29…大径部、30…溝、31…ロックレバー、32…ナット、33…突部、34…位置決めブラケット、35…取付け板、36…軸受け、37…コイルばね、38…止め輪、40…位置決め用凹部、42…コイン、44…ブラケット、45…ロックピン、51…開口、52…上側コネクタ、53…回路基板、57…開口、58…下側コネクタ、59…回路基板、62…取付け板、64…ゴムブッシュ、65…カラー、66…ビス、67…シャーシ、69…スイッチ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユニットを備え、これら複数のユニットを積重ねて構成される機器において、
一番下側に配されるユニットは少くとも筐体の上面に接続コネクタを有し、
中間に配されるユニットは筐体の上面と下面に接続コネクタを有し、
一番上側に配されるユニットは少くとも筐体の下面に接続コネクタを有し、
複数のユニットを積重ねたときに、各ユニットが接続コネクタによって互いに接続されることを特徴とする機器。
【請求項2】
積重ねたときに上側に配されるユニットの脚部が下側に配されるユニットの上面の位置決め部に係合されて上下のユニットが横方向に互いに位置決めされることを特徴とする請求項1に記載の機器。
【請求項3】
積重ねたときに上側に配されるユニットと下側に配されるユニットの内の一方にロックレバーが設けられ、他方に被ロック部が設けられ、前記ロックレバーと前記被ロック部とを互いに係合させてロックすることにより、上下のユニットが積重ねた状態で結合されることを特徴とする請求項1に記載の機器。
【請求項4】
積重ねたときに上側に配されるユニットと下側に配されるユニットの互いに接続されるコネクタの内の少くとも一方がフローティング支持されることを特徴とする請求項1に記載の機器。
【請求項5】
各ユニットの接続コネクタが回路基板上に実装されるとともに、積重ねたときに上側に配されるユニットの下側の接続コネクタが実装された回路基板と、積重ねたときに下側に配されるユニットの上側の接続コネクタが実装される回路基板の内の少くとも一方がダンパによってフローティング支持されることを特徴とする請求項4に記載の機器。
【請求項6】
複数のユニットを積重ねたときに、各ユニットの接続コネクタの接続によって検出回路が形成され、該検出回路が積重ねられたユニットの検出を行なうことを特徴とする請求項1に記載の機器。
【請求項7】
各ユニットの接続コネクタの一部のピンがユニットの自動判別のための検出回路を構成することを特徴とする請求項6に記載の機器。
【請求項8】
各ユニットの上側の接続コネクタの検出回路を構成するピンと、下側の接続コネクタの検出回路を構成するピンが、該ユニット内でそれぞれピンの配列方向にずれて接続されていることを特徴とする請求項7に記載の機器。
【請求項9】
検出回路を構成する接続コネクタのピンがユニット1つについて3本用いられ、3ビットずつずれて接続され、最大8種類のユニットの検出に対応できるようにしたことを特徴とする請求項9に記載の機器。
【請求項10】
複数のユニットを任意に組合わせるようにしたオーディオ装置であることを特徴とする請求項1に記載の機器。
【請求項11】
複数のユニットを任意に組合わせるようにした映像装置であることを特徴とする請求項1に記載の機器。
【請求項12】
複数のユニットを任意に組合わせるようにした映像・オーディオ装置であることを特徴とする請求項1に記載の機器。
【請求項1】
複数のユニットを備え、これら複数のユニットを積重ねて構成される機器において、
一番下側に配されるユニットは少くとも筐体の上面に接続コネクタを有し、
中間に配されるユニットは筐体の上面と下面に接続コネクタを有し、
一番上側に配されるユニットは少くとも筐体の下面に接続コネクタを有し、
複数のユニットを積重ねたときに、各ユニットが接続コネクタによって互いに接続されることを特徴とする機器。
【請求項2】
積重ねたときに上側に配されるユニットの脚部が下側に配されるユニットの上面の位置決め部に係合されて上下のユニットが横方向に互いに位置決めされることを特徴とする請求項1に記載の機器。
【請求項3】
積重ねたときに上側に配されるユニットと下側に配されるユニットの内の一方にロックレバーが設けられ、他方に被ロック部が設けられ、前記ロックレバーと前記被ロック部とを互いに係合させてロックすることにより、上下のユニットが積重ねた状態で結合されることを特徴とする請求項1に記載の機器。
【請求項4】
積重ねたときに上側に配されるユニットと下側に配されるユニットの互いに接続されるコネクタの内の少くとも一方がフローティング支持されることを特徴とする請求項1に記載の機器。
【請求項5】
各ユニットの接続コネクタが回路基板上に実装されるとともに、積重ねたときに上側に配されるユニットの下側の接続コネクタが実装された回路基板と、積重ねたときに下側に配されるユニットの上側の接続コネクタが実装される回路基板の内の少くとも一方がダンパによってフローティング支持されることを特徴とする請求項4に記載の機器。
【請求項6】
複数のユニットを積重ねたときに、各ユニットの接続コネクタの接続によって検出回路が形成され、該検出回路が積重ねられたユニットの検出を行なうことを特徴とする請求項1に記載の機器。
【請求項7】
各ユニットの接続コネクタの一部のピンがユニットの自動判別のための検出回路を構成することを特徴とする請求項6に記載の機器。
【請求項8】
各ユニットの上側の接続コネクタの検出回路を構成するピンと、下側の接続コネクタの検出回路を構成するピンが、該ユニット内でそれぞれピンの配列方向にずれて接続されていることを特徴とする請求項7に記載の機器。
【請求項9】
検出回路を構成する接続コネクタのピンがユニット1つについて3本用いられ、3ビットずつずれて接続され、最大8種類のユニットの検出に対応できるようにしたことを特徴とする請求項9に記載の機器。
【請求項10】
複数のユニットを任意に組合わせるようにしたオーディオ装置であることを特徴とする請求項1に記載の機器。
【請求項11】
複数のユニットを任意に組合わせるようにした映像装置であることを特徴とする請求項1に記載の機器。
【請求項12】
複数のユニットを任意に組合わせるようにした映像・オーディオ装置であることを特徴とする請求項1に記載の機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2007−49095(P2007−49095A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−234842(P2005−234842)
【出願日】平成17年8月12日(2005.8.12)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年8月12日(2005.8.12)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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