説明

機能水の製造方法

【課題】 美容及び健康に適する、電子を豊富に含み、抗酸化性を有し、活性化されており、性能を長期間保持できる機能水の製造方法。
【解決手段】 天然水と電子を豊富に含む水との混合水を磁気処理し、或いはあらかじめ磁気処理された天然水に電子を豊富に含む水を混合して製造することにより、活性化された抗酸化性のかつ長期間性能の劣化することの無い機能水が得られる。原料の天然水は軟水であり、pH6.8〜7.5、KI値は4以上であり、電子を豊富に含む水は、pH7〜7.2、酸化還元電位がプラス100mV〜プラス250mVであることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天然水と電子を豊富に含んだ水との混合水を磁気処理し、或いはあらかじめ磁気処理された天然水に電子を豊富に含んだ水を混合することにより、混合水を活性化し、抗酸化性を高めるとともに、皮膚及び毛髪への浸透性を高め、シャンプー、トリートメント、パーマ剤、カラー剤、肌水及び清涼飲料水及び医療用として使用する機能水の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
天然水及び水道水等を磁気処理することにより、水のクラスターが減少し、活性化が進み、浸透性及び還元性等が増加することは従来より知られている。これらの磁気処理水を、パーマ剤、カラー剤及び肌水等として使用した場合、非磁気処理天然水及び非磁気処理水道水等使用に比べて、肌の保湿効果の増加或いはパーマ剤・カラー剤への添加剤としての効果は優れているものの、なおその性能において十分なものではなく、医療用としての効果も無く、かつ時間の経過とともにその性能の低下が見られている。また天然水の中で世界各地で名水と称される多くの湧水があり、飲料することにより健康にも好ましい効果を与え、また肌水として皮膚の若返りに効果の見られる天然水が存在しているが、これらの天然水の有する効果は、採取後数日程度で消失するものがほとんどである。また電気分解で得られる還元水にも同様製造後数日程度でその効力が消失するのがほとんどである。
【0003】
なお、本願発明に関する公知技術として次の特許文献1、特許文献2及び非特許文献1を上げることができる。
【0004】
【特許文献1】 特開2004−314030
【特許文献2】 特開2003−300701
【非特許文献1】 「健康を守る本当によい水」、第114頁〜第115頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のごとく、磁気処理された水道水或いは天然水では、肌の保湿効果或いはパーマ剤、カラー剤、シャンプー剤への添加剤としての効果は特に優れたものとはいえず、実用性において十分のものとは言えない。また飲料して優れた効果の見られる名水と称される天然水の効力も採取後数日後にはその効力も失われるのが現実である。これはまた電気分解等により得られた還元水にも同様なことが言える。
【0006】
本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされたものであり、電子含有量が豊富であり、クラスターが小さく、活性化されており、抗酸化性を有するとともに、界面活性力が高く、肌水として皮膚の保湿効果が優れており、パーマ施術においてウエーブがかかりやすく、カラー剤としてもカラーのかかりやすい、またシャンプー剤及びトリートメント剤の機能を高める効果があり、飲料しても健康の維持・増進に貢献することができ、皮膚の炎症の改善に効果があり、かつ1年以上の長期間性能の劣化することのない、美容及び健康に適する機能水を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する本発明の機能水は、天然水と電子を豊富に含んだ水との混合水を一定流速下において磁気処理を行うことにより製造することができる。
【0008】
上記目的を達成する本発明の機能水は、あらかじめ磁気処理された天然水に電子を豊富に含んだ水を混合することにより製造することができる。
【0009】
本発明において使用する電子を豊富に含んだ水は、pHが7ないし7.2であり、酸化還元電位はプラス100mVないしプラス250mVである。
【0010】
本発明に使用する天然水は、硬度100以下の軟水であり、またpHが6.8ないし7.5であり、かつカルシュウム、マグネシュウム等のミネラルが豊富に含まれており、かつ健康に良い水の指標とされるKI値は4以上である。なお、KI値=(カルシウム−ナトリウム×0.87)であり、カルシウム及びナトリウムの量はppm単位で現したものである。
【0011】
磁気処理された、天然水と電子を豊富に含んだ水との混合水は、pHが6.8から7.1であり、クラスター値についてはO−NMR分析値は50Hzないし60Hzであり、活性化されており、界面活性力も高い。
【0012】
あらかじめ磁気処理された天然水と電子を豊富に含んだ水との混合水は、pHが6.8から7.1であり、クラスター値についてはO−NMR分析値は50Hzないし60Hzであり、活性化されており、界面活性力も高い。
【0013】
天然水或いは天然水と水素を豊富に含んだ水との混合水を磁気処理する方法としては、N極とS極の間、或いはS極とS極との間、或いはN極とN極との間或いはこれらの磁極の組み合わせの間に発生した磁場間に、該混合水を一定流速で通過させて磁気処理を行うものである。
【0014】
天然水或いは該混合水を磁気処理を行うに際し、磁極間に発生する磁場の強さは少なくとも1,000ガウス以上である。1,000ガウス以下では十分な活性力が得られない。
【0015】
磁気処理を行う場合の天然水或いは天然水と電子を豊富に含んだ水との混合水の流速は、秒速1m以上6m以内であることが好ましい。
【0016】
天然水と水素を豊富に含んだ水との混合水における混合比は、天然水1000に対し、電子を豊富に含んだ水の割合は5ないし1000であり、好ましくは10ないし500である。
【0017】
磁気処理を行った、天然水と電子を豊富に含んだ水との混合水は、シャンプー剤、トリートメント剤、パーマ剤、カラー剤及び肌水等として使用した場合、皮膚の保湿効果、毛髪の育毛効果あるいはパーマ剤及びカラー剤の性能向上に効果が得られる。
【0018】
磁気処理を行った、天然水と電子を豊富に含んだ水との混合水は、清涼飲料水として使用した場合、血流を早めて新陳代謝を活発にし、抗酸化性を有しており、人間の体内の余剰の活性酸素を除く効果があり、健康の維持及び向上に効果が見られる。
【0019】
磁気処理を行った、天然水と電子を豊富に含んだ水との混合水は、火傷、切り傷、虫刺され等の皮膚の炎症部の酸化防止・症状改善に効果があり、またアトピー性皮膚炎の症状改善にも効果が見られる。
【0020】
あらかじめ磁気処理された天然水と電子を豊富に含んだ水との混合水は、シャンプー剤、トリートメント剤、パーマ剤、カラー剤及び肌水等として使用した場合、皮膚の保湿効果、毛髪の育毛効果あるいはパーマ剤及びカラー剤の性能向上に効果が得られる。
【0021】
あらかじめ磁気処理された天然水と電子を豊富に含んだ水との混合水は、清涼飲料水として使用した場合、血流を早めて新陳代謝を活発にし、抗酸化性を有しており、人間の体内の余剰の活性酸素を除く効果があり、健康の維持及び向上に効果が見られる。
【0022】
あらかじめ磁気処理された天然水と電子を豊富に含んだ水との混合水は、火傷、切り傷、虫刺され等の皮膚の炎症部の酸化防止・症状改善に効果があり、またアトピー性皮膚炎の症状改善にも効果が見られる。
【発明の効果】
【0023】
以上説明したように本発明によれば、天然水と電子を豊富に含んだ水との混合水を磁気処理することにより、或いはあらかじめ磁気処理された天然水に天然水と電子を豊富に含んだ水を混合することにより、さらに活性化させ、浸透性及び界面活性力を高め、同時に抗酸化性を持たせることにより、皮膚及び毛髪の酸化を防ぐとともに、酸化により傷んだ皮膚及び毛髪の細胞を活性化させ、皮膚及び毛髪を蘇らせる効果を有する。これによりパーマ施術及びカラー施術においては、パーマ剤或いはカラー剤の使用量を50%以下に減少させることができ、顧客の毛髪及び皮膚の損傷を防止できるとともに、美容施術者の手の荒れも防止でき、環境改善にも貢献できるのである。また本発明による機能水を飲用することにより、血流を促進し、体内の新陳代謝を活発にし、健康の維持・増進に貢献できる。さらに皮膚の火傷、虫刺され、切り傷等にも炎症部に塗布することにより、症状改善に効果が得られるのである。さらに本発明による機能水の性能は1年以上の長期間にわたり劣化することは無い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0025】
図1〜図2は本発明の実施の形態に係り、図1は本発明による機能水の磁気処理装置の1例である、図2は本発明による機能水を冷凍した場合、機能水中に含有される電子により発生する現象を示す。
【0026】
図1において、図1aは、長手方向の磁石の配置を示す一例図であり、図1bは側面図である。10は天然水と電子を豊富に含んだ水との混合水、11は導管であり、鉄管又は塩化ビニール製である。12,121、13,131、14、141、15、151は永久磁石であり、磁石12及び121はS極同士相対して導管11に接して配置され、磁石13及び131はN極同士相対して導管11に接して配置され、磁石14及び141はS極同士相対して導管11に接して配置され、磁石15及び151はN極同士相対して導管11に接して配置されており、導管11内を流れる混合水10の磁気処理を行う構造となっている。
【0027】
各磁石の磁力の強さはそれぞれ1,000ガウス以上である。導管11内を流れる混合水の流速は秒速1m以上であり、秒速3mから5mが好ましい。導電性の流体が磁場を通過すれば起電力が発生し電流が流れる、流速が大であるほど一般に発生電圧は比例して大となる。該混合水が導管11内を流れる際に起電力が発生し電流が流れ、電気化学反応が起こり該混合水のpH値及びクラスター値の変化が生起されるのである。本実施例の装置による磁気処理された該混合水のpH値は6.9、クラスター値は温度依存性はあるものの、20℃でO−NMR測定値は50〜60Hzの間にあった。一般の水道水のO−NMR測定値は130Hzであり、クラスター値の低いほど水分子の水素結合によるつながりは少なくなる。即ち水のクラスター中の水分子の数が少なくなり、動きは活発となり、水の活性度は高まる。磁気処理された天然水と電子を豊富に含んだ水との混合水のクラスター中の水分子の数は6〜7個であり、一般に水道水のクラスター中の水分子の数は約13個である。水の活性度が高いことは、例えば皮膚への浸透性が高まり、油脂等を溶かす界面活性力も高まるのである。なお天然水のみを磁気処理し、電子を豊富に含んだ水を混合して得られた混合水についても同様な結果が得られている。
【0028】
図2は、pH6.8〜7.2、硬度30の天然水と酸化還元電位+180mV、pH7.1の電子を豊富に含んだ水との混合水を磁気処理してえられた本発明による機能水を、1〜2日冷蔵庫中で冷凍した場合、白い線状の無数の軌跡が該機能水の氷中に発生する現象を示すものである。これは、該機能水に含まれる水素電子と自由電子が氷中を移動し、その際発生する熱エネルギーで氷を溶かし、白い線状の無数の軌跡が発生したものである。この白い線状の軌跡は該機能水中に水素電子及び自由電子が豊富に含まれていることを示すものである。なお本実験においては、使用した混合水において天然水と電子を豊富に含む水との混合比は、天然水100に対し電子を豊富に含む水の割合は20、即ち10対2であったが、混合比を100対1ないし100対50としても、該機能水の氷中に強度の差は見られるものの白い線状の無数の軌跡が観察された。
【0029】
この現象は、長期間たとえば1年以上、本発明による機能水を例えばプラスチック製或いはガラス製容器に入れ、直射日光の射さない室内に放置してもその能力の衰えることはない。また該機能水を90℃の高温において30分程度加熱してもその効力のほとんど低下することはなかった。これは本発明による機能水中に含まれる水素電子及び自由電子が豊富にかつ安定して含まれていることを示すものであり、該機能水が活性化されているとともに、高い抗酸化性を有することを示すものである。なお抗酸化性とは、皮膚或いは体内の余分の活性酸素を除去する能力を有することを言う。またあらかじめ磁気処理された天然水に電子を豊富に含む水を混合して得られた混合水についても同様な結果が得られている。なお水道水、天然水、海洋深層水及び磁気処理された水道水、天然水及び海洋深層水等では、冷凍しても同様な現象は確認できなかった。
【0030】
本発明に使用する電子を豊富に含んだ水は、水道水或いは天然水にカルシウム及びマグネシュウムを豊富に含む鉱石を投入して得られた強アルカリ性溶液中に、アルミニュウムを投入し、圧力下での酸化還元反応により得られた水を希釈して製造されたものである。本発明に使用する電子を豊富に含んだ水の製法については、特開2003−300701号「水HOを酸化・還元反応により分解し新たに蘇生させた酸化還元物質の特定とその活用方法」に説明されている。
【実施例】
【0031】
以下本発明による天然水と電子を豊富に含んだ水との混合水を磁気処理して得られた機能水を使用して、パーマ施術及びカラー施術等行った場合の実施例1〜3について説明する。実施例1は、本発明による機能水をパーマ施術に使用し実例であり、実施例2は、本発明による機能水をカラー施術に使用した場合の実施例であり、実施例3は、磁気処理を行わない場合の天然水と電子を豊富に含んだ混合水にてパーマ施術及びカラー施術を行った場合の実施例である。実施例4は、本発明による機能水の飲用により血流が早くなることを示す実施例である。
【0032】
(実施例1)本実施例においては、パーマ施術の手順として、▲1▼シャンプー、▲2▼プレトリートメント、▲3▼前処理、▲4▼ワインデイング、▲5▼1剤塗布、▲6▼テストカール、▲7▼中間リンス、▲8▼2剤塗布、▲9▼ロッドアウト、▲10▼プレーンリンス、▲11▼後処理、▲12▼ブロー等の手順であり、一般に美容院等で行われている手順に従いパーマ施術を行った。本パーマ施術において使用した本発明による機能水において、天然水と電子を豊富に含んだ水との混合比は、天然水100に対し、電子を豊富に含んだ水の割合は2であった。
【0033】
▲1▼のシャンプー作業工程においては、シャンプー剤100に対し、本発明による機能水を100の割合にて使用した。▲2▼のプレトリートメント作業においては、該機能水を使用し、▲3▼前処理作業においては、パーマネント1剤と該機能水を同一容量の割合で使用した。▲5▼のパーマネント1剤塗布作業においては、毛髪のダメージの度合いに応じて、1剤に対し、該機能水を1剤100の割合に対し100〜500の容量割合にて混合し塗布した、毛髪のダメージの大きいほど該機能水の割合を多くした。▲7▼の中間リンス作業においては、スプレイヤーまたはアトマイザー等で該機能水を塗布して使用した。▲8▼のパーマネント2剤塗布作業においては、2剤100の割合に対し該機能水を30〜50の容量割合で混合し塗布した。▲9▼のロッドアウト作業においては、ロッドアウト後において該機能水を毛髪全体にスプレーした。▲11▼の後処理作業においては、トリートメント剤と該機能水とを同一容量の割合にて混合し使用した。▲12▼のブロー作業においては、ブローローションとして該機能水を塗布して仕上げを行った。
【0034】
上述のパーマ施術を行った結果、いずれの場合においても、毛髪は艶が生じ、若々しいヘヤースタイルが得られた。またパーマ施術者の手の荒れはほとんど見られず、従来環境上問題となっていた美容室内の異臭もほとんど無くなった。また該機能水において、天然水と電子を豊富に含んだ水との混合比を、天然水100に対し1〜7の割合にて混合し、磁気処理してパーマ施術を行ったが、いずれの場合も良好な結果が得られた。またあらかじめ磁気処理された天然水と電子を豊富に含む水との混合水を使用し、同様な方法でパーマ施術を行ったが、ほぼ同様な良好な結果が得られた。
【0035】
本発明による該機能水は、水素電子及び自由電子を豊富に含んでおり、皮膚・毛髪に発生した活性酸素を除去する抗酸化性を有している。また適度のカルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、鉄等他のミネラルを含有し、クラスター値も小さく、活性化されており、界面活性力も高く、皮膚への浸透性も高い。
【0036】
従ってパーマネント1剤、2剤及びトリートメント剤の使用量を減じても、それらの薬剤の効力の減ずることは無い。パーマネント1剤、2剤の使用量を減ずることは美容室内の環境改善にも貢献し、また該機能水は抗酸化性を有しており、顧客の皮膚・毛髪のパーマネント1剤及び2剤による損傷を防止するとともに、パーマ施術者の手の荒れも防止することができる。
【0037】
(実施例2)カラー施術において、本発明による該機能水を使用した。カラー施術の手順としては、▲1▼シャンプー、▲2▼ドライ、▲3▼薬剤の調合、▲4▼薬液塗布、▲5▼カラーチェック、▲6▼乳化、▲7▼シャンプー、▲8▼後処理、▲9▼ブロー等の手順であり、一般に美容院等で行われている手順に従いパーマ施術を行った。本パーマ施術において使用した該機能水において、天然水と電子を豊富に含んだ水との混合比は、天然水100に対し、電子を豊富に含んだ水の割合は2であった。
【0038】
▲1▼のシャンプー作業工程においては、シャンプー剤容量100に対し、本発明による機能水を100の割合にて使用した。▲2▼のドライ作業においては、該機能水を毛髪全体に塗布してから、ドライヤーで乾かした。▲3▼の薬剤の調合作業においては、カラー1剤、カラー2剤及び該機能水を容積比で、100対100対20〜100の割合で混合した。▲4▼の薬剤塗布作業においては、▲3▼において調合した混合液を使用した。▲6▼の乳化作業においては、アトマイザー等で該機能水を地肌に付けながら丁寧に乳化した。▲7▼のシャンプー作業においては、シャンプー剤と該機能水を容積比で100対100の割合で使用した。▲8▼の後処理作業においては、トリートメント剤と該機能水を容積比で100対100の割合で使用した。▲9▼のブロー作業においては、ブローローションとして該機能水を塗布して仕上げを行った。
【0039】
以上のカラー施術を行った結果、いずれの場合においても、カラー染めされた毛髪は艶やかで上品な若々しいヘヤースタイルが得られた。またカラー施術者の手の荒れはほとんど見られず、従来環境上問題となっていた美容室内の異臭もほとんど無くなった。また該機能水において、天然水と電子を豊富に含んだ水との混合比を、天然水100に対し1〜7の割合にて混合したものを使用したが、いずれの場合も良好な結果が得られた。またあらかじめ磁気処理された天然水と電子を豊富に含む水との混合水を使用し、同様な方法でパーマ施術を行ったが、ほぼ同様な良好な結果が得られた。
【0040】
本発明による該機能水は、水素電子及び自由電子を豊富に含んでおり、皮膚及び毛髪に発生した活性酸素或いは体内の余分の活性酸素を除去する抗酸化性を有している。また適度のカルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、鉄等他のミネラルを含有し、磁気処理されておりクラスター値も小さく、活性化されており、界面活性力も高く、毛髪・皮膚への浸透性も高い。
【0041】
従ってカラー染め1剤及び2剤の使用量を減じても、カラー染めにおいてそれらの薬剤の効力の減ずることは無い。カラー染め1剤、2剤の使用量を減ずることは美容室内の環境改善にも貢献し、また該機能水は抗酸化性を有しており、カラー染めにおいて顧客の皮膚及び毛髪がカラー染1剤、2剤により損傷することを防止するとともに、カラー施術者の手の荒れも防止することができる。
【0042】
パーマ施術及びカラー施術において使用するシャンプー剤は、本発明による該機能水をシャンプー剤に混合して使用することにより、その使用量を大幅に減ずることができる。シャンプー剤は、毛髪に付着している不要な油や汚れを取り除くために使用するものであるが、本発明による該機能水は浸透性及び界面活性力が高く、油や汚れを取り除く効果があり、シャンプー剤の使用量を大幅に減ずる効果を有している。また抗酸化性を有しており、損傷された毛髪及び皮膚を回復し、若返らせる効果を有している。
【0043】
パーマ施術及びカラー施術において使用するトリートメント剤は、本発明による該機能水をトリートメント剤に混合して使用することにより、その使用量を大幅に減ずることができる。トリートメント剤は、毛髪内部まで浸透しパーマ及びカラー施術時の毛髪の損傷をなおし、髪に潤いと艶を与えるものである。本発明による磁気処理された混合水は、浸透性が高くかつ抗酸化性を有しているので、トリートメント剤の使用量を大幅に減ずることができるとともに、トリートメント剤単独使用に比べて毛髪の保護・若返り効果はさらに大きいのがある。
【0044】
(実施例3)磁気処理しない天然水と電子を豊富に含む水との混合水を使用し、パーマ施術及びカラー施術を行った。使用した天然水及び電子を豊富に含む水は実施例1と同一の水を使用し、また天然水と電子を豊富に含む水との混合比も実施例1と同一とした。
パーマ施術及びカラー施術とも、本発明による機能水を使用した場合に比し、好ましい結果は得られず、実用とするには不十分なものであった。
【0045】
(実施例4)本発明による該機能水により血流テストを行った。本テストにおいて使用した該機能水における天然水は、pH7.0、硬度30、KI値4.8のものを使用し、電子を豊富に含む水は酸化還元電位プラス180mV、pH7.1のものを使用した。天然水と電子を豊富ぬ含む水との混合比は、天然水100に対し電子を豊富に含んだ水の割合は、5〜20のものを使用した。
【0046】
血流テスト用血流測定装置は、一般に使用されている血流観察システム装置を使用した。左手薬指の爪の下の部分を測定端子で挟み測定を行った。本発明による該機能水を飲むといずれの人も血流が早くなり、飲用後10〜15秒後において血流が人により差は見られるものの、数倍程度早くなるのが確認された、また左手に塗布しただけでも同様な現象を確認できた。なおこの現象は200人を超える多くの人にテストしたが、いずれの場合も血流が早くなるのが確認できた。
【0047】
血流が早くなることは、血液の新陳代謝を活発にし、人間の体内の老廃物の体外への排出を活発に行うことになり、健康にも貢献することになるのである。これは本発明による機能水のエネルギーの高さを示すものでもある。なお世界的にも健康に好ましい水として定評のある天然水等でもテストを行ったが、飲料後3〜5分後に血流の早くなるのが認められた。また一般の水道水の場合は、飲料後10〜20分経過しても殆ど血流の変化は認められなかった。本発明において使用する天然水は、水質基準に合格したものを使用しており、電子を豊富に含んだ水も同様水質基準に合格したものである。従って本発明による機能水を清涼飲料水として飲用することにより、人々の健康の維持・向上に貢献しうるのである。
【0048】
本発明による機能水を、火傷、切り傷、虫刺され等の皮膚の炎症部に塗布したところ、炎症発生の直後であれは、数分後には症状の著しい改善が見られた。これは本発明による機能水の抗酸化性の高さを示すものであり、炎症部の酸化部分を還元し、元の状態に戻す能力の高さを示すものである。またアトピー性皮膚炎にも効果が見られた。なおこの場合一部の人には好転反応が見られ、一時的に症状の悪化が見られるが、これは症状改善の過程の一時的な現象である。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明による機能水は、パーマ剤、カラー剤、シャンプー剤、リンス剤に添加混合して使用し、その性能向上とそれらの使用量低減を可能とし、環境改善に貢献できる。また肌水として使用し、更に清涼飲料水及び医療用としても使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】 本発明による混合水の磁気処理を行う装置の概略図である。
【図2】 本発明における電子を豊富に含む水を冷凍した場合の現象を示す図面である
【符号の説明】
10 混合水又は天然水 131 永久磁石
11 導管 14 永久磁石
12 永久磁石 141 永久磁石
121 永久磁石 15 永久磁石
13 永久磁石 151 永久磁石

【特許請求の範囲】
【請求項1】
天然水と電子を豊富に含んだ水との混合水を、一定流速下において磁気処理を行うことにより、美容及び健康に適する機能水を製造することを特徴とする機能水の製造方法。
【請求項2】
あらかじめ磁気処理された天然水に、電子を豊富に含んだ水を混合することにより、美容及び健康に適する機能水を製造することを特徴とする機能水の製造方法。
【請求項3】
請求項1及び請求項2において、電子を豊富に含んだ水は、pHが7ないし7.2、酸化還元電位がプラス100mVないしプラス250mVであることを特徴とする美容及び健康に適する機能水の製造方法。
【請求項4】
請求項1及び請求項2においてにおいて、天然水は、硬度100以下の軟水であり、かつpHが6.8ないし7.5であり、かつカルシュウム、マグネシュウム等のミネラルが豊富に含まれており、指標KI値が4以上であることを特徴とする美容及び健康に適する機能水の製造方法。
【請求項5】
請求項1において、磁気処理された、天然水と電子を豊富に含んだ水との混合水は、pHが6.8から7.1、クラスター値が50Hzないし60Hzであることを特徴とする美容及び健康に適する機能水の製造方法。
【請求項6】
請求項2において、あらかじめ磁気処理された天然水と電子を豊富に含んだ水との混合水は、pHが6.8から7.1、クラスター値が50Hzないし60Hzであることを特徴とする美容及び健康に適する機能水の製造方法。
【請求項7】
請求項1及び請求項2において、磁気処理の方法としては、N極とS極の間、或いはS極とS極との間、或いはN極とN極との間或いはこれらの磁極の組み合わせの間に発生した磁場間に、該混合水を通過させて磁気処理を行うことを特徴とする美容に適する機能水の製造方法。
【請求項8】
請求項7において、各極間に発生する磁場の強さは少なくとも1,000ガウス以上であることを特徴とする機能水の製造方法。
【請求項9】
請求項1及び請求項2において、磁気処理を行う際において、天然水と電子を豊富に含んだ水との混合水または天然水の流速は、秒速1m以上6m以内であることを特徴とする機能水の製造方法。
【請求項10】
請求項1及び請求項2において、天然水と電子を豊富に含んだ水との混合比は、天然水1000に対し、水素を豊富に含んだ水の割合は5ないし1000であることを特徴とする機能水の製造方法。
【請求項11】
請求項1において、磁気処理を行った、天然水と電子を豊富に含んだ水との混合水は、シャンプー、トリートメント、パーマ剤、カラー剤及び肌水等として使用することを特徴とする機能水の製造方法。
【請求項12】
請求項1において、磁気処理を行った、天然水と電子を豊富に含んだ水との混合水は、清涼飲料水として使用することを特徴とする健康に適する機能水の製造方法。
【請求項13】
請求項1において、磁気処理を行った、天然水と電子を豊富に含んだ水との混合水は、医療用として使用することを特徴とする機能水の製造方法。
【請求項14】
請求項2において、あらかじめ磁気処理された天然水と電子を豊富に含んだ水との混合水は、シャンプー、トリートメント、パーマ剤、カラー剤及び肌水等として使用することを特徴とする機能水の製造方法。
【請求項15】
請求項2において、あらかじめ磁気処理された天然水と電子を豊富に含んだ水との混合水は、清涼飲料水として使用することを特徴とする健康に適する機能水の製造方法
【請求項16】
請求項2において、あらかじめ磁気処理された天然水と電子を豊富に含んだ水との混合水は、医療用として使用することを特徴とする機能水の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−305539(P2006−305539A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−160411(P2005−160411)
【出願日】平成17年4月30日(2005.4.30)
【出願人】(501278814)
【出願人】(500302149)
【出願人】(501321372)
【Fターム(参考)】