説明

機能水生成装置

【課題】 生体に有益なナノバブル水を衛生的にかつ効率よく簡単に生成すること。
【解決手段】 機能水生成装置1の筐体2上に被処理水を収容した容器Cを載せ置く載置部2bを設ける。載置部2b上の容器Cの被処理水を磁化するための水平方向の回転磁界を発生する電磁石8を筐体2内に設ける。載置部2bの真下には帯電板9を設ける。メモリカード6には、生体に有益な効能に対応する回転磁界に関する情報が記録され、この情報に従って電磁石8が駆動される。載置部2bにはナノバブルを形成するための青色光を発するLED10を設ける。電磁石8の回転磁界は、LED10によるナノバブルの発生を促進させ、生体の特定の有益な効能や殺菌効果を有するナノバブル水を効率的に生成できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体活性や殺菌効果等の有益な効能を示す波動情報水にナノバブルを発生させて効能の向上を図る装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
水に磁場を作用させて活性化し、さらに電磁波動を生体の細胞に共振共鳴させることにより生体に好影響を与える波動情報水が知られている。波動情報水は飲用、浴用に供することにより人体の疾病部位に対する自己治癒力を喚起したり、植物の成長を促進し、鮮度保持力の向上などの生体を活性化する等有益な効能をもたらす。従来、生体固有の効能をもたらす波動を転写させた波動情報水を生成する電磁波動発生装置が特許文献1に記載されている。さらに、特定の効能に対応する波動情報水を衛生的に誰でも簡単に生成できる波動情報水生成装置が特許文献2に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−163976号公報
【特許文献2】特開2006−314899号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記波動情報水のほかに機能水として、近年、ナノバブル化された特定の気体を含む有益な特性を長時間維持するナノバブル水が医療や食品加工、農水業などへの利用に期待されている。
そこで、本発明は、簡易な構成により、生体に有益な効能を与える波動情報水及びナノバブル水を衛生的に簡単に生成できる機能水生成装置を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明においては、回転速度及び回転数を調整可能な水平方向に回転するパルス磁界を形成する電磁石8と、この電磁石8により発生する回転磁界中に被処理水を収容した容器を載せ置くための載置台2bと、載置台2bに固定され、容器C中の被処理水の正電荷を下方に引き寄せる帯電部材9と、被処理水に青色光を照射するLED10とを具備させて機能水生成装置を構成する。被処理水に磁場を作用させると共に青色光を照射することにより生体に有益な効能をもたらす波動情報水中にナノバブルを生成する。
LED10は、電磁石8により形成するパルス磁界に同期して青色光を発するものとする。
帯電部材9は、スパイラル状に形成する。
【発明の効果】
【0006】
本発明においては、比較的簡易に構成できるし、所定の回転数及び回転速度の回転磁界により、生体に有益な効能をもたらす波動情報水を効率よく生成でき、しかも回転磁界の作用と共に青色光の照射により、効率よく多くのナノバブルを発生させることができ、生理活性化及び殺菌効果を長期にわたって保持するナノバブル水を誰でも手軽に衛生的に生成できるという効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図面を参照して本発明の実施の一形態を説明する。
図1において、機能水生成装置1は、略直方形状の筐体2を有する。筐体2上の前部には操作部2aを、後部には載置部2bを備えている。載置部2bには被処理水を収容した容器Cを載せ置くことができる。
【0008】
筐体2の側面には電源スイッチ3を備え、筐体2の操作部2aには、開始ボタン4と、作動ランプ5と、メモリカード6を挿入接続するコネクタ7とを備えている。
【0009】
筐体2の内部には、載置部2bの直下に回転速度を変更可能な回転磁界を発生する三つの電磁石8が設けられている。これらの電磁石8はそれぞれ鉄心材にコイル8aが巻かれた構成で、横断面扇状を成して水平方向同一円周上に等間隔に配置される。各コイル8aには、図3に示すような等間隔の位相差をもつ所定周期のパルス波電流が順次流れて、上方に水平方向に回転する回転磁界を発生し、載置部2b上の被処理水に波動情報を転写することができる。
【0010】
電磁石8の真上には、帯電部材である円板状の帯電板9が配置される。帯電板9は載置部2b上に固定され、負極性に帯電して被処理水中の正極性の水素原子を引き寄せ、被処理水を分子状態で固定し安定させる。これにより、磁界を効率的に作用させることができる。帯電板9は、水平方向に螺旋状に巻かれた導体を備えている。
【0011】
メモリカード6はEEPROMで構成され、電磁石8によって発生する回転磁界の回転速度及び回転数に関する情報を記録しており、この情報に従って電磁石8に所定の回転磁界を発生させる。この回転磁界の回転速度及び回転数は生体の特定の有益な効能に対応している。メモリカード6は、図示しない記録装置により、生体固有の波動情報に応じた回転磁界を形成するための特定の回転速度及び回転数に関する情報が予め記録される。この情報は、生体に有益な効能によって回転速度及び回転数が異なる回転磁界を形成するために、効能ごとに対応する16進法による数値コードで分類されており、メモリカード6に記録された数値コードが読み出されて対応する回転磁界が形成される。また、メモリカード6には、被処理水に対する波動情報の転写前にクラスターサイズを細分化する準備動作を実行するために準備コードも記録されている。
【0012】
機能水生成装置1に内蔵する回路11は、図2に示すように、コネクタ7に接続されるメモリカード6と、コイル8aを有する電磁石8と、帯電板9と、コイル8aにパルス波電流を流すと共に帯電板9に電圧を印加するコントローラ12とを備えている。コントローラ12は、メモリカード6に記録された情報を読み取り、この情報に基づいてコイル8aに所定の電流を流すと共に帯電板9に電圧を印加するように制御する。
【0013】
この機能水生成装置1においては、電源スイッチ3で電源を投入し、メモリカード6をコネクタ7に差し込んで載置部2b上の所定位置に被処理水を収容した容器Cを載せ置く。そして、スタートボタン4を押すと、メモリカード6の指令情報に従ってコントローラ12が電磁石8のコイル8aに所定周期のパルス波電流を所定の位相差で順次流して、載置部2b上に水平方向の所定の回転磁界を形成し、準備動作を行った後、被処理水に波動情報を転写する。こうして生成された波動情報水は飲用、浴用に供することにより、生体に有益な効能をもたらす。
【0014】
本願発明者は、被処理水として採用した市販のミネラルウォータから機能水生成装置により生成した波動情報水を分析した結果、ミネラル成分や鉄イオンが核になって被処理水中にナノバブルが形成されることを見出した。また、メモリカード6の特定の数値コードに対応する回転速度及び回転数の回転磁界を作用させると、発生したナノバブルが消滅することを確認した。そこで、ナノバブルを発生させるための公知手段である青色光の照射するLEDを機能水生成装置に付加することにより、ナノバブルの発生,消滅を促進させる構成とした。即ち、図1において、三つの電磁石8の中央上部に、青色光を発するLED10を設けている。LED10は、載置部2bの直下に位置し、載置部2b中央の投光孔2cを通して被処理水に約468nmの青色光を照射し被処理水中にナノバブルを発生させる。LED10は、図2に示すように、回路11において、コントローラ12により電磁石8のコイル8aのパルス電流に同期して電磁石8の回転磁界と同期して点灯する。
【0015】
この機能水生成装置1においては、メモリカード6に記録された情報に基づいて、被処理水中にナノバブルを発生させ、あるいは発生したナノバブルを消滅させる。従って、被処理水は、これに周知の手段により特定の効能を備えた気体を混入させた上でナノバブルを形成し、ナノバブル水とすることにより、波動情報水による生体に有益な効能に加えさらにナノバブル水による殺菌効果等の効能を備えることとなる。
【産業上の利用可能性】
【0016】
本発明は、生体固有の波動情報に基づく有益な効能のある波動情報を転写したナノバブル水を手軽に生成するのに有効である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る機能水生成装置の分解斜視図である。
【図2】機能水生成装置の回路構成視図である。
【図3】電磁石のコイルに流す電流の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
【0018】
1 機能水生成装置
2 筐体
2b 載置部
6 メモリカード
7 コネクタ
8 電磁石
8a コイル
9 帯電板
10 LED
12 コントローラ
C 容器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転速度及び回転数を調整可能な水平方向に回転するパルス磁界を形成する電磁石と、
この電磁石により発生する交流磁界中に被処理水を収容した容器を載せ置くための載置台と、
前記載置台に固定され、容器中の被処理水の正電荷を下方に引き寄せる帯電部材と、
前記被処理水に青色光を照射するLEDとを備え、
被処理水に磁場を作用させると共に青色光を照射して、電磁波動を生体の細胞に共鳴させることにより生体に有益な効能をもたらす波動情報水中にナノバブルを生成することを特徴とする機能水生成装置。
【請求項2】
前記LEDは、前記電磁石により形成されるパルス磁界に同期して青色光を発することを特徴とする請求項1に記載の機能水生成装置。
【請求項3】
前記帯電部材は、スパイラル状を成すことを特徴とする請求項1に記載の機能水生成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−41881(P2011−41881A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−190511(P2009−190511)
【出願日】平成21年8月19日(2009.8.19)
【出願人】(505172189)ナノ・テクノロジー有限会社 (2)
【Fターム(参考)】