説明

次亜塩素酸組成物の製造方法および用途

エージングされたストック溶液を希釈して、約50〜約7000ppmの濃度で、約2.8〜約4.0のpH範囲の次亜塩素酸溶液を得ることによる、安定化された抗菌性次亜塩素酸溶液を調製する方法。抗菌性次亜塩素酸溶液は、約6ヶ月〜約12ヶ月の期間にわたって存在する利用可能な塩素の少なくとも75%を維持する。抗菌性次亜塩素酸溶液は、ヒトおよび獣医学診療において、予防および治療の両方で医療用途を有する。溶液は、表面の消毒および殺菌における非医療用途に使用することもできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗菌性次亜塩素酸溶液の安定化組成物を製造する方法ならびに医療および治療、廃棄物および食品の予防的処置および非薬物処置のためのその用途に関する。
【背景技術】
【0002】
1915年以降、第一次世界大戦の結果として、200を超える細菌作用化合物、なかでも次亜塩素酸が研究された。次亜塩素酸は、好中球によって生じる酸化剤として最初に検出された。次亜塩素酸は海水から得られた。
【0003】
1917年のDakinによる研究は、汚染創の清浄化および消毒用の洗浄液として0.50%に希釈した次亜塩素酸ナトリウムの使用を報告している。
【0004】
その後、1958年、Agnesは、免疫物質としての次亜塩素酸および顆粒球の防御機構を研究した。
【0005】
1989年、Stephan J.WeissはNew England Journal of Medicineで、大腸菌(E.coli)に関する細菌感受性研究およびモルモットの組織に対する毒性研究を行った。
【0006】
現在のところ、下記のように次亜塩素酸の製造に関する特許がいくつかある。
【0007】
米国特許第4,190,638号(標題“Production of hypochlorous acid”、PPG Industries Inc.所有、1980年2月26日)は、電解槽において炭酸化によって酸を沈殿させることにより水性酸が製造されることを開示し、この場合、カソードは、気体状塩素と水蒸気との混合物で流動化された床と接触して配置された液体であり、次亜塩素酸床から形成される気体が水によって吸収される。
【0008】
米国特許第4,908,215号(標題“Hypochlorite compositions containing thiosulphate and their use”、1990年3月13日)は、液体または表面の消毒、殺菌、漂白および清浄化のプロセスであって:(a)次亜塩素酸塩、アルカリ土類金属のチオ硫酸塩およびプレバッファの水溶液であって、次亜塩素酸塩が約5〜5000ppmの塩素初期濃度を有し、チオ硫酸塩の次亜塩素酸塩に対するモル比が0.25:1〜0.75:1である水溶液を製造し;(b)次亜塩素酸塩が消費され、次亜塩素酸塩が溶液の初期pHに依存し始めるのと同時に、次亜塩素酸塩がチオ硫酸塩によって消費される間、プレバッファ溶液のpHが減少するまで、表面もしくは溶液を含む液体と接触する溶液の初期pHを9.0〜11.0に調節することを含むプロセスを開示する。
【0009】
米国特許第5,027,627号(標題“Production of Hypochlorous acid”、1991年8月6日公開)は、アルカリ金属水酸化物の水溶液の反応により、気体状塩素を含む液滴を形成し、蒸気状の次亜塩素酸および固体アルカリ金属の粒子を生成することによって次亜塩素酸を得ること;気体状塩素のアルカリ金属水酸化物に対するモル比が少なくとも22:1に保持されるプロセスを開示している。このプロセスは、塩素化アルカリ金属粒子中に純粋でない塩素酸塩を形成することを含む。生成する次亜塩素酸は、少なくとも約2重量%の濃縮塩素中に溶解した重量の35〜60%を含み、アルカリ金属および塩素のイオンを実質的に含まない。
【0010】
米国特許第5,322,677号(標題“Process for the production of a concentrated solution of hypochlorous acid”、Oil Corporation所有、1994年6月21日公開)は、50〜60重量%のHOCl濃度を有する次亜塩素酸水溶液を得るプロセスであって、アルカリ金属水酸化物の50重量%水溶液を過剰の塩素ガスと反応させ、80〜120℃で反応させて、一酸化物、塩素、次亜塩素酸蒸気および水蒸気、少なくとも10%のアルカリ金属塩素酸塩の固体粒子の混合物を生成するプロセスを開示する。
【0011】
WO9514636(標題“Manufacture of Hypochlorous Acid”、Joseph Repman、The Dew Chemical Company TrentおよびDavid,L.所有、1995年6月1日公開)は、500mmの体積中位径を有する次亜塩素酸塩金属の水溶液の液滴を塩素ガスと接触させて、次亜塩素酸を生成させることから成るプロセスを開示する。前段階で生成した次亜塩素酸の少なくとも80%を蒸発させて、塩素、水蒸気、次亜塩素酸および一酸化二塩素を含む気相を得、次亜塩素酸を含む液体水相が残る。少なくとも20モル%の塩素を含むストリッピングガスを用いて液相次亜塩素酸溶液を次いで蒸留して、気体状次亜塩素酸および一酸化二塩素を食塩水から分離する。
【0012】
米国特許第7,323,118号および関連する欧州特許第EP1432427号(どちらも標題“Composition of hypochlorous acid and its applications”、Calderon所有、Aquilabs S.A.にも譲渡)は、ヒトおよび獣医診療における医学的用途(予防および治療の両方)を有する次亜塩素酸組成物を開示する。この次亜塩素酸組成物は、17g/lの利用可能な塩素、5〜6のpH値、0.9〜1.05g/mlの密度および1250〜1450m.v.の酸化還元電位を有する。この次亜塩素酸組成物は様々な医学的応用において治療的用途を有すると記載されている。」
【0013】
米国特許第7,276,255号(標題“Wound and ulcer treatment with super−oxidized water”、Steri1ox Medical(Europe) Limited所有)は、4〜7のpH値、>950mVのレドックス電位を有し、生理食塩水の電気化学的処理によって得られる次亜塩素酸溶液を投与することを含む開放創の治療法を開示する。
【0014】
米国特許第6,426,066号(標題“Use of physiologically balanced, ionized, acidic solution in wound healing”、California Pacific Labs, Inc.所有、2000年1月12日出願)は、生理学的にバランスのとれた割合の無機塩の混合物を含む溶液の電気分解によって調製される溶液、および創傷を治療するための生理学的にバランスのとれた酸性組成物の使用を開示する。開示された出発溶液は、約0.4g/L〜約16g/Lの範囲の塩を含む。電解された溶液は、約2〜約6のpH値、約600mV〜約1200mVの範囲内の酸化還元電位、および約10ppm〜約100ppmの範囲内の滴定可能なハロゲン化物含有量を有する。
【0015】
米国特許第6,426,066号に関連するパテントファミリー[米国出願第10/000,919号、第10/117,667号、第10/209,681号、第10/655,493号およびPCT/US03/19126号]は、出発溶液塩範囲、pH範囲、酸化還元電位および滴定可能なハロゲン化物含有量の変動を開示する。このようにして調製された次亜塩素酸溶液は、室温で少なくとも3ヶ月にわたって化学的に非反応性の容器中で保存された場合に安定であることも開示されている。
【0016】
Wang et al.,“Hypochlorous Acid as a Potential Wound Care Agent: Part I. Stabilized Hypochlorous Acid: A Component of the Inorganic Armamentarium of Innate Immunity”, Journal of Burns and Wounds, 2007, Vol. 6:65−79、およびRobson et al.,“Hypochlorous Acid as a Potetial Wound Care Agent: Part II. Stabilized Hypochlorous Acid: Its Role in Decreasing Tissue Bacterial Bioburden and Overcoming the Inhibition of Infection on Wound Healing”, Journal of Burns and Wounds, 2007, Vol.6:80−90は、試薬等級のNaOClを希HClで酸性化して3.5〜4.0のpH範囲にすることによって調製される安定化次亜塩素酸溶液の使用を開示する。
【0017】
前記開示のいずれも、本明細書で想定される安定性特性を有する抗菌性次亜塩素酸溶液を教唆若しくは示唆しないと考えられる。以下の開示は想定される安定な溶液の調製を説明する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明は、エージングされたストック溶液の希釈物から抗菌性次亜塩素酸溶液を製造するプロセスならびに感染症および微生物汚染を処理する様々な用途における抗菌性次亜塩素酸溶液の使用を想定する。
【課題を解決するための手段】
【0019】
想定される抗菌性次亜塩素酸溶液を次のようにして調製する。約18%〜約22%の溶液A、約1.0%〜約1.4%の溶液B、および約70%〜約86%の溶液Cの混合物を含むストック水溶液を提供する。溶液Aは約13%の次亜塩素酸ナトリウムを含み、溶液Bは約33%の塩酸を含み、溶液Cは水、好ましくは脱イオン水および/または蒸留水である。溶液Cおよび溶液Aを混合して、約2〜約3%の次亜塩素酸ナトリウムを含む溶液Eを得る。ストック水溶液は、溶液Eを溶液Bと混合し、これによって約0.3%〜約0.5%の塩化水素を含むストック水溶液を得ることによって形成する。ストック水溶液は、(i)約4〜約6のpH値、および(ii)約850m.v.〜約1450m.v.の酸化還元電位を有する。ストック水溶液を、常温で密封容器中、実質的に光の非存在下(暗所)で約18〜約30時間保持して、エージングされたストック溶液を得る。i)エージングされたストック溶液を希釈して、約50〜約7000ppmの濃度の次亜塩素酸溶液を得、そしてii)必要であればpH値を約2.8〜約4.0に調節することによって抗菌性次亜塩素酸溶液を形成する。抗菌性次亜塩素酸溶液は、密封され、実質的に光の非存在下(暗所)、約18〜約22℃の温度である場合、約6ヶ月〜約12ヶ月の期間にわたって存在する利用可能な塩素の少なくとも約75%を維持する。存在する利用可能な塩素を、まず抗菌性次亜塩素酸溶液の形成後約24時間以内の時点で測定する。
【0020】
場合により、好適な実施において、溶液Eを溶液Dと混合して、塩化(塩化ナトリウム含有)溶液Eを形成する。溶液Dは0.006%〜約0.008%の塩化ナトリウムを含有する。塩化ストック水溶液は、塩化溶液Eを溶液Bと混合することによって形成される。ここで、塩化ストック水溶液は、(i)約4〜約6のpH値、(ii)約22ds/m〜約27ds/mの伝導率、および(iii)約850m.v.〜約1450m.v.の酸化還元電位を有する。塩化ストック水溶液を常温にて密封容器中、実質的に光の非存在下(暗所)で約18〜約30時間維持して、エージングされた塩化ストック溶液を形成する。i)エージングされた塩化ストック溶液を希釈して、約50〜約7000ppmの濃度の塩化次亜塩素酸溶液を得、ii)必要であればpH値を約2.8〜約4.0に調節することによって、塩化抗菌性次亜塩素酸溶液を形成する。塩化抗菌性次亜塩素酸溶液は、密封され、実質的に光の非存在下(暗所)にて約18〜約22℃の温度である場合、約6ヶ月〜約12ヶ月の期間にわたって存在する利用可能な塩素の少なくとも約75%を維持する。存在する利用可能な塩素を、まず塩化抗菌性次亜塩素酸溶液の形成後約24時間以内に測定する。
【0021】
本発明は、いくつかの利点および長所を有する。
【0022】
これらの利点および長所のうち際立っているのは、実質的に光の非存在下、約18〜約22℃の温度で保存した場合に、その利用可能な塩素濃度の低下に対して6〜約12ヶ月間、安定な次亜塩素酸水溶液を提供することである。別の方法によって調製される場合、類似した量の同じ成分を含有する組成物は、本発明で示される安定性に到達しない。
【0023】
本発明の長所は、その方法の実施および追跡が容易であり、作業者が想定される溶液を調製および使用するには少しの実験技術を有していればよいことである。
【0024】
別の利点では、想定される抗菌性次亜塩素酸溶液は毒性でなく、皮膚を攻撃せず、完全に生分解性である。
【0025】
別の長所では、消毒目的で抗菌性次亜塩素酸溶液を利用すると、その結果、迅速な消毒ができ、消毒性が広範囲の次亜塩素酸であれば数秒である。脱臭剤として用いる場合、本発明は、メルカプタン、メタンおよび硫化水素ガスを攻撃するので、有機粒子を破壊する。さらに、本発明は最大24時間の静菌力を有する。
【0026】
さらなる利点および長所は、以下の考察から当業者には自明であろう。
【0027】
本発明および関連する特許請求の範囲との関連で、冠詞「a」および「an」は本明細書においては1つまたは2つ以上の(すなわち、少なくとも1つの)その冠詞の文法上の目的語を指すために使用する。例として、「1つの要素(an element)」は1つの要素もしくは2つ以上の多い要素を意味する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
治療される生物において反応を引き起こさず、抗菌剤に対して耐性である微生物に対抗するのに非常に有効な物質および薬剤を見いだす必要性があることが、通常の生理食塩水と比較して細菌感染症によって生じる罹患率および死亡率を最小にする特性を有する物質、主に腹腔および組織を洗浄するために用いられる物質である次亜塩素酸の研究に至っている。
【0029】
次亜塩素酸(HOCl)は、特に、これらが生じる場所でOに依存する微生物を攻撃する水溶液として知られる殺菌剤酸化剤である。特に、HOClは、血漿膜の血漿もしくはタンパク質において最初に見いだされる様々な高密度タンパク質(ならびにアミノ酸、脂質)を修飾する働きをし、合成を阻害する。
【0030】
次亜塩素酸は、反応性の高い不安定な化合物であり、次亜ハロゲン化酸のうちで最も強く、塩素系酸化剤のうち最も強力な酸化剤の1つであることが知られている。次亜塩素酸は、25℃で2.9×10−8の解離定数を有する弱酸である。HOClは、冷、希釈および純粋溶液中で安定である。酸は過酸化物と反応して、酸素が発生する。
【0031】
タンパク質は細胞に対して毒性が高い可能性があり、HOClの生物学的機能は、小胞担体のいくつかのシステム(グルコース、アミノ酸のいくつかのトランスポーター、タンパク質およびNa+/K−ATPaseの輸送)を不活性化もしくは阻害することであり、一般的に小分子に対して害を及ぼし、細胞を膨張させ、その後、細胞死を引き起こす。
【0032】
次亜塩素酸は、他の高レベル殺菌性物質、例えばアルカリ性グルタルアルデヒド(2%)または過酸化水素と比較して、0.2%の濃度で、高度耐性細菌胞子、数種類のウイルス、漿液嚢を有するマクロバクテリア(TB)、ならびに他の植物性細菌および真菌の死を引き起こすことができる。HOClは、単離されたDNAに損傷を与える可能性があり、細胞死が全細胞におけるDNAの酸化の前に起こり、ミエロペルオキシドとあわせて誘導された過酸化水素(H)を阻害し、DNA構造を分解する。
【0033】
HOClは、細菌ヌクレオチドを塩素化し、膜タンパク質を破壊し、細菌のスルフヒドリル基を酸化し、細菌において飢餓状態を引き起こし、その後、細菌のエネルギー回復能力を喪失させ、上皮透過性を増大させ、メチオニンを酸化させ、システインをGroE1(大腸菌におけるシャペロン)の不活性化によりシステイン酸に変換し、メチオニンおよび触媒領域トリプトファングリシンの酸化によるmmp−7(メタロプロテイナーゼ)の阻害によって細胞外マトリックスのタンパク質分解を制限することもできる。HOClは、当業者に既知の多くの他の機構にも関与する。
【0034】
0.25の塩素濃度が、500倍耐性が強いミクロバクテリアを除いた多くの微生物の有効な殺菌剤である。有機物質の大部分は、塩素の抗菌活性を低下させる。次亜塩素酸は、微生物をこれらが増殖する場所で攻撃する殺菌剤でもあり、内皮細胞へ移動して接着し、炎症におけるメディエータとして作用して、細胞関与のために血管内皮の透過性を増大させ、抗原を殺す、多形核好中球により免疫系において調製される。
【0035】
HOClは過酸化水素(H)、塩素イオンにより、酵素ミエロペルオキシダーゼとの反応において生成する。ミエロペルオキシダーゼは、Hを中程度の殺菌剤に変え、HOClを優れた殺菌剤に変える。ミエロペルオキシダーゼは、遺伝毒性Hを、無タンパク質系組織については毒性が高いが、生体内では毒性が非常に低いHOClに変える。
【0036】
次亜塩素酸は、これらに限定されるものではないが、グラム陰性菌、グラム陽性菌、嫌気性菌、ウイルスおよび真菌(例えば、大腸菌(Escherichia coli)、肺炎桿菌(Pulmonary Klebsiella)、プロテウス(Proteus)、シュードモナス(Pseudomonas)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、溶血性連鎖球菌(Hemolytic Streptococcus)、腸球菌(Enterococcus)、サルモネラ菌(Salmonella)、クロストリジウム属(Clostridium)、HIV、ブドウ球菌コアグラーゼ(Coagulase staphylococcus)(−Y+)、エンテロバクター・エロゲネス(Enterobacter aerogenes)、アスペルギルス・フラバス(Aspergillus flavus)、およびバシラス属(Bacillus SPP)をはじめとする様々な生物に対して保護する。
【0037】
本発明の抗菌性次亜塩素酸溶液を調製するプロセスは、加圧反応器中での反応により、塩素化元素を天然溶媒中、沸点で化学反応させることを含む。抗菌性次亜塩素酸溶液を、約17g/lの利用可能な塩素含量を有する次亜塩素酸のストック溶液から形成する。
【0038】
抗菌性次亜塩素酸溶液の調製において、約13%の次亜塩素酸ナトリウム溶液を水性溶媒に添加して、約2.6%の次亜塩素酸ナトリウム濃度を得、混合物を約3分間振盪し、場合によって好ましくは続いて約1.0%の塩化ナトリウム溶液を添加して、約0.4125%の塩化ナトリウム濃度を達成し、約15秒間混合物を振盪し、続いて約33%の塩酸溶液を添加して、約0.0075%の塩酸濃度を達成し、抗菌性次亜塩素酸溶液の調製に用いられるストック溶液を形成するために溶液中で反応を起こす。
【0039】
抗菌性次亜塩素酸溶液を調製するためのストック溶液を調製するプロセスを以下のプロトコルで概説する:
溶液A:塩素化塩中の第1塩基(すなわち、13%のNaOCl)
溶液B:塩素化反応性(すなわち、33%HCl)
溶液C:蒸留および/または脱イオン水
溶液D:ハロゲン化物を含む塩(すなわち、NaCl)
【0040】
ストック溶液を調製するために、容器を全体積の約70%〜約86%、好ましくは78%を溶液Cで満たし;続いて全体積の約18%〜約22%、好ましくは20%の溶液Aを添加し、約3分間振盪し、続いて全体積の約0.6%〜約0.8%、好ましくは0.75%の溶液Dを添加し、15秒間振とうし;最後に、全体積の約1.0%〜約1.4%、好ましくは1.25%の溶液Bを添加して、溶液中で反応を起こさせ、前記ストック溶液を形成する。
【0041】
別の実施形態において、溶液Dはストック溶液の調製において任意であり、最終的に、抗菌性次亜塩素酸溶液は、溶液A、B、およびCを用いて調製することができる。
【0042】
抗菌性次亜塩素酸溶液もしくは塩化抗菌性次亜塩素酸溶液を調製するために、ストック溶液を所望の濃度まで希釈し、所望の目的に利用する。
【0043】
本明細書における使用および特性は、塩化抗菌性次亜塩素酸溶液に対してと同様に抗菌性次亜塩素酸溶液に対しても等しく適用される。
【0044】
抗菌性次亜塩素酸溶液を、表面、例えばカウンタートップ上への局所適用によって適用することができる。溶液の局所適用は、皮膚の創傷もしくは熱傷領域の治療に用いることもでき、この場合、ガーゼを当該領域上に配置した後もしくは配置する前に、溶液をこのガーゼ片上に載せる。溶液を全身性感染症の治療のために非経口投与することもできる。
【0045】
別の態様において、本発明の抗菌性次亜塩素酸溶液は、次亜塩素酸塩イオンをストック水溶液の約2.34%〜約2.86%、好ましくは約2.6%の濃度で含む。
【0046】
別の態様において、本発明の抗菌性次亜塩素酸溶液は、塩酸を前記ストック水溶液の約0.33%〜約0.46%、好ましくは約0.41%の濃度で含む。
【0047】
さらに別の態様において、本発明の抗菌性次亜塩素酸溶液は、塩化ナトリウムを前記ストック水溶液の約0.006%〜約0.008%、好ましくは約0.0075%の濃度で含む。
【0048】
さらなる態様において、抗菌性次亜塩素酸溶液は、約23ds/m〜約26ds/m、好ましくは約24ds/m〜約26ds/m、最も好ましくは約25.3ds/mの伝導率を示す。
【0049】
さらなる態様において、抗菌性次亜塩素酸溶液は、約850m.v.〜約1450m.v.、好ましくは約1100m.v〜約1450m.v.、最も好ましくは約1250m.v〜約1450m.v.の酸化還元電位を示す。
【0050】
本発明の別の態様において、抗菌性次亜塩素酸溶液は、少なくとも1000m.v.の酸化還元電位を示す。
【0051】
本発明の別の態様において、抗菌性次亜塩素酸溶液は安定性を示し、この抗菌性次亜塩素酸溶液は、約6〜12ヶ月の期間にわたって存在する利用可能な塩素の少なくとも約90%を維持する。
【0052】
本発明の別の態様において、抗菌性次亜塩素酸溶液は、約3.7〜約4.0のpH値を有する。
【0053】
本発明の別の態様において、抗菌性次亜塩素酸溶液は、約3500〜約7000ppmの次亜塩素酸を含む。ここで、溶液は:i)病原体で汚染された表面を清浄化するため(当該表面を抗菌性次亜塩素酸溶液と接触させることを含む)、およびii)有機性廃棄物中の病原体を無能にするため(前記廃棄物を前記溶液と接触させることを含む)に用いることができ、この場合、前記廃棄物は:バイオハザード廃棄物、食品製造廃棄物、埋め立て廃棄物、体液廃棄物、医学研究所廃棄物、医務室廃棄物、および医療手術室廃棄物からなる群の1つで有り得る。
【0054】
本発明の別の態様において、抗菌性次亜塩素酸溶液で処理されるバイオハザード廃棄物は、緊急治療室、臨床検査室、血液銀行、分娩室、手術室、死体安置所、および簡易トイレから生じ得る。
【0055】
本発明の別の態様において、抗菌性次亜塩素酸溶液は、約460〜約500ppmの次亜塩素酸を含む。ここで、外科手術を受ける露出した身体領域を清浄化するために、溶液を用いることができ、1つ以上のかかる領域を抗菌性次亜塩素酸溶液と接触させる。この溶液はさらに、整形外科手術によるする損傷を受ける身体領域を清浄化し、処置するために使用される。
【0056】
本発明のさらなる態様において、抗菌性次亜塩素酸溶液は、約380〜約530ppmの次亜塩素酸を含む。ここで、溶液を気道感染症の部位を治療するために用いることができ、この場合、溶液の噴霧によって、抗菌性次亜塩素酸溶液を前記部位に送達する。
【0057】
本発明のさらなる態様において、抗菌性次亜塩素酸溶液は、約460ppmの次亜塩素酸を含み、熱傷した上皮組織を治療するために(前記組織を抗菌性次亜塩素酸溶液と接触させることを含む)に用いることができる。
【0058】
本発明の別の態様において、抗菌性次亜塩素酸溶液は約50〜約500ppmの次亜塩素酸を含み、リーシュマニア症に感染した皮膚組織を抗菌性次亜塩素酸溶液と接触させることによって、その感染した皮膚組織を治療するために用いられる。
【0059】
本発明の別の態様において、抗菌性次亜塩素酸溶液は、約400〜約430ppmの次亜塩素酸を含み、全身性寄生虫感染症の部位を除去するために用いられる。ここで、全身性寄生虫感染症の部位を抗菌性次亜塩素酸溶液の非経口投与によって接触させる。
【0060】
本発明の別の態様において、抗菌性次亜塩素酸溶液は、約470〜約550ppmの次亜塩素酸を含み、胃内および全身性細菌を処理するために用いられる。この実施形態では、細菌を抗菌性次亜塩素酸溶液と接触させる。
【0061】
本発明のさらなる態様において、抗菌性次亜塩素酸溶液は、約1000ppmの次亜塩素酸を含み、口腔衛生製品の消毒に用いられ、これらの製品を抗菌性次亜塩素酸溶液と接触させることを含む。
【0062】
本発明のさらなる態様において、抗菌性次亜塩素酸溶液は約500ppmの次亜塩素酸を含み、i)歯周組織窩洞の感染症の治療のため(これらの窩洞を抗菌性次亜塩素酸溶液と接触させることを含む)、またはii)歯周組織窩洞洗浄バッグを洗浄するため(かかるバッグの内部を抗菌性次亜塩素酸溶液と接触させることを含む)に用いられる。
【0063】
本発明の別の態様において、抗菌性次亜塩素酸溶液は約1500〜約3000ppmの次亜塩素酸を含み、表面に定住する微生物を無能にするために用いられ、表面を抗菌性次亜塩素酸溶液と接触させることを含む。
【0064】
本発明の別の態様において、抗菌性次亜塩素酸溶液は、約500〜約600ppmの次亜塩素酸を含み、手を消毒するために用いられ、前記手を抗菌性次亜塩素酸溶液で洗浄することを含む。
【0065】
本発明のさらなる態様において、抗菌性次亜塩素酸溶液は、約700〜約1000ppmの次亜塩素酸を含み、手を清浄化するために用いられ、抗菌性次亜塩素酸溶液を含むハンドソープを調製し、手をこのハンドソープで洗浄することを含む。
【0066】
本発明の別の態様において、抗菌性次亜塩素酸溶液は、約460〜約500ppmの次亜塩素酸を含み、i)顔面皮膚を清浄化するため、またはii)座瘡を治療するために用いられる。どちらの使用も、前記皮膚を抗菌性次亜塩素酸溶液と接触させることを含む。
【0067】
想定される抗菌性次亜塩素酸溶液の前記使用のそれぞれにおいて、溶液を接触した表面、組織もしくは細胞と、接触部位に存在する微生物の少なくとも99%(実質的に全部)を殺すために、十分な時間接触した状態で維持する。約500ppm以下の次亜塩素酸を含む溶液を、表面もしくは細胞と、実質的に任意の時間接触した状態にすることができる。すなわち、溶液を適用して除去されないようにすることができる。約500ppmを超える次亜塩素酸を含む抗菌性次亜塩素酸溶液に関しては、接触を数秒から数分間維持し、溶液を接触部位から除去する。
【0068】
想定される抗菌性次亜塩素酸溶液の安定性とは、利用可能な塩素の当初の濃度の少なくとも約75%を維持することを意味し、これらに限定されるものではないが、塩素濃度、溶液のpH、溶液の温度および露光をはじめとする様々な因子に依存する。溶液を加熱してはならない。その理由は、高温での長期にわたる結果として次亜塩素酸塩の濃度が減少するからである。溶液を、形成された気体が漏れないように適切に閉鎖され密封された容器中に維持する場合、溶液は温度変化に対してより耐性が高い。溶液を覆って分解を防止する。溶液の冷却は、組成物に影響を及ぼさず、製造は室温で実施しなければならない。溶液を日光および水分から保護し、褐色瓶もしくは光が透過できない容器中で室温にて保存しなければならない。これらの貯蔵条件下で、本発明の抗菌性次亜塩素酸溶液は約6〜約12ヶ月まで安定であり、好適な実施形態においては、約24ヶ月まで安定である。
【0069】
本発明の抗菌性次亜塩素酸溶液もしくは塩化抗菌性次亜塩素酸溶液の安定性を決定するために、次亜塩素酸として利用可能な塩素の量に関する測定を、当業者に既知の滴定もしくはヨード還元滴定試験によって行うことができる。前記方法によって調製された抗菌性次亜塩素酸溶液もしくは塩化抗菌性次亜塩素酸溶液の利用可能な塩素についてのこの試験は、抗菌性次亜塩素酸溶液または塩化抗菌性次亜塩素酸溶液の調製後直ちに行わなければならず、ここで、「直ちに」という語句は、約24時間以内を意味する。この初期試験値を、6、12、または24ヶ月の後の時点と比較して、溶液中の利用可能な塩素の少なくとも75%が保持される適切な安定性を立証する。
【実施例】
【0070】
本発明を、本発明の理解に役立たせるために記載し、以下の特許請求の範囲で規定される本発明をいかなる方法でも制限すると解釈されるべきではない以下の実施例で説明する。
【0071】
下記の各実施例において、治療レジメンは、3.7〜4.7のpHで約460ppmの抗菌性次亜塩素酸溶液を毎日局所適用することを含んでいた。
【0072】
実施例A 静脈瘤性潰瘍の治療
静脈瘤潰瘍の患者を、10ヶ月にわたって本発明の抗菌性次亜塩素酸溶液で治療した。患者は10ヶ月経過後に実質的に潰瘍から回復した。
【0073】
実施例B 手術の結果として起こる感染症の治療
患者は手術後に重度の脚部感染症を呈していた。治療後12日で、感染症は実質的に軽減され、治療後20日で、創傷は実質的に閉じ、感染症は最小であった。
【0074】
実施例C 熱傷の治療
ホットワックスにより手に熱傷を受けた患者は、治療前は重度の赤みおよび痂皮形成を呈し、治療開始後10日で、痂皮形成はなくなり、熱傷した部分にわずかな赤みが残っているだけであった。
【0075】
実施例D 安定性試験
本発明の抗菌性次亜塩素酸溶液は、表1に示すように滴定分析によって測定される利用可能な塩素75%超を保持して安定性を示す。以下に示す安定性研究は、ProQuiFar, Ltda., Laboratorio de Control de Calidad, Bogota, Columbiaによって実施した。
【表1】

【0076】
前述の記載および実施例は、例示を意図するものであって、制限するものと解釈されるべきではない。本発明の趣旨および範囲内に含まれるさらに他の変形が可能であり、当業者には容易に自明になるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗菌性次亜塩素酸溶液の安定化組成物を調製する方法であって、
a)約18%〜約22%の溶液A、約1.0%〜約1.4%の溶液B、および約70%〜約86%の溶液Cの混合物を含むストック水溶液を提供するステップ(ここで、前記溶液Aは約13%の次亜塩素酸ナトリウムを含み、前記溶液Bは約33%の塩酸を含み、前記溶液Cは水である)、
b)前記溶液Cおよび前記溶液Aを混合して溶液Eを得るステップ(ここで、前記溶液Eは約2〜約3%の次亜塩素酸ナトリウムを含む)、
c)前記溶液Eを前記溶液Bと混合することによって前記ストック水溶液を形成するステップ(ここで、前記ストック水溶液は約0.3%〜約0.5%の塩化水素を含み、
前記ストック水溶液は、(i)約4〜約6のpH値、および(ii)約850m.v.〜約1450m.v.の酸化還元電位を有し、前記ストック水溶液は、常温にて密封容器中、実質的に光の非存在下で約18〜約30時間保持されて、エージングされたストック溶液が形成される)、および
d)i)前記エージングされたストック溶液を希釈して、約50〜約7000ppmの濃度の次亜塩素酸溶液を得、そしてii)必要であれば、pH値を約2.8〜約4.0に調節することによって、前記抗菌性次亜塩素酸溶液を形成し、前記抗菌性次亜塩素溶液は、密封され、実質的に光の非存在下(暗所)、約18〜約22℃の温度である場合、約6ヶ月〜約12ヶ月の期間にわたって存在する利用可能な塩素の少なくとも約75%を維持し、存在する利用可能な塩素をまず抗菌性次亜塩素酸溶液の形成後約24時間以内に測定するステップをさらに含む、方法。
【請求項2】
塩化抗菌性次亜塩素酸溶液を形成するためのステップ、すなわち
b’)前記溶液Eを溶液Dと混合して塩化溶液Eを形成するステップ(前記溶液Dは0.006%〜約0.008%の塩化ナトリウムを含む)、
b”)塩化溶液Eを前記溶液Bと混合することによって、塩化ストック水溶液を形成するステップ(前記塩化ストック水溶液は、(i)約4〜約6のpH値、(ii)約22ds/m〜約27ds/m.の伝導率、および(iii)約850m.v〜約1450m.v.の酸化還元電位を有し、前記ストック水溶液は、常温にて密封容器中、実質的に光の非存在下で約18〜約30時間保持されて、エージングされた塩化ストック溶液が形成される)、および
d)i)前記エージングされた塩化ストック溶液を希釈して、約50〜約7000ppmの濃度の塩化次亜塩素酸溶液を得、そしてii)必要であれば、pH値を約2.8〜約4.0に調節することによって、前記塩化抗菌性次亜塩素酸溶液を形成し、前記塩化抗菌性次亜塩素酸溶液は、密封され、実質的に光の非存在下、約18〜約22℃の温度である場合、約6ヶ月〜約12ヶ月の期間にわたって存在する利用可能な塩素の少なくとも75%を維持し、前記エージングされた塩化ストック溶液の形成後、前記の存在する利用可能な塩素をまず測定するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法によって調製される、抗菌性次亜塩素酸溶液。
【請求項4】
請求項2に記載の方法によって調製される、塩化抗菌性次亜塩素酸溶液。
【請求項5】
約3500〜約7000ppmの次亜塩素酸を含む、請求項1に記載の抗菌性次亜塩素酸溶液。
【請求項6】
約3.7〜約4.0のpHを有する、請求項1に記載の抗菌性次亜塩素酸溶液。
【請求項7】
病原体で汚染された表面を清浄化する方法であって、前記表面を請求項6に記載の抗菌性次亜塩素酸溶液と接触させることを含む方法。
【請求項8】
有機性廃棄物中の病原体を無能にする方法であって、前記廃棄物を請求項6に記載の抗菌性次亜塩素酸溶液と接触させることを含む方法。
【請求項9】
前記廃棄物が:バイオハザード廃棄物、食品製造廃棄物、埋め立て廃棄物、体液廃棄物、医学研究所廃棄物、医務室廃棄物、および医療手術室廃棄物からなる群の1つである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
約460〜約500ppmの次亜塩素酸を含む、請求項1に記載の抗菌性次亜塩素酸溶液。
【請求項11】
外科手術を受ける露出した身体領域を清浄化する方法であって、前記領域を請求項10に記載の抗菌性次亜塩素酸溶液と接触させることを含む、方法。
【請求項12】
約380〜約530ppmの次亜塩素酸を含む、請求項1に記載の抗菌性次亜塩素酸溶液。
【請求項13】
気道感染症の部位を治療する方法であって、前記部位への噴霧により、請求項12に記載の抗菌性次亜塩素酸溶液を送達することを含む、方法。
【請求項14】
約460ppmの次亜塩素酸を含む、請求項1に記載の抗菌性次亜塩素酸溶液。
【請求項15】
熱傷した上皮組織を治療する方法であって、前記組織を請求項14に記載の抗菌性次亜塩素酸溶液と接触させることを含む、方法。
【請求項16】
約50〜約500ppmの次亜塩素酸を含む、請求項1に記載の抗菌性次亜塩素酸溶液。
【請求項17】
リーシュマニア症に感染した皮膚組織を治療する方法であって、前記感染皮膚組織を請求項16に記載の抗菌性次亜塩素酸溶液と接触させることを含む、方法。
【請求項18】
約400〜約430ppmの次亜塩素酸を含む、請求項1に記載の抗菌性次亜塩素酸溶液。
【請求項19】
全身性寄生虫感染症の部位を除去する方法であって、請求項18に記載の抗菌性次亜塩素酸溶液の非経口投与によって前記部位を接触させることを含む、方法。
【請求項20】
約470〜約550ppmの次亜塩素酸を含む、請求項1に記載の抗菌性次亜塩素酸溶液。
【請求項21】
胃内および全身性細菌を処理する方法であって、前記細菌を請求項20に記載の抗菌性次亜塩素酸溶液と接触させることを含む、方法。
【請求項22】
約1000ppmの次亜塩素酸を含む、請求項1に記載の抗菌性次亜塩素酸溶液。
【請求項23】
口腔衛生製品を消毒する方法であって、前記製品を請求項22に記載の抗菌性次亜塩素酸溶液と接触させることを含む、方法。
【請求項24】
約500ppmの次亜塩素酸を含む、請求項1に記載の抗菌性次亜塩素酸溶液。
【請求項25】
歯周組織窩洞の感染症を治療する方法であって、前記窩洞を請求項24に記載の抗菌性次亜塩素酸溶液と接触させることを含む、方法。
【請求項26】
バッグを洗浄する方法であって、前記バッグの内部を請求項25に記載の抗菌性次亜塩素酸溶液と接触させることを含む、方法。
【請求項27】
約1500〜約3000ppmの次亜塩素酸を含む、請求項1に記載の抗菌性次亜塩素酸溶液。
【請求項28】
表面上に定住する微生物を無能にする方法であって、前記表面を請求項27に記載の抗菌性次亜塩素酸溶液と接触させることを含む、方法。
【請求項29】
約500〜約600ppmの次亜塩素酸を含む、請求項1に記載の抗菌性次亜塩素酸溶液。
【請求項30】
手を消毒する方法であって、前記手を請求項29に記載の抗菌性次亜塩素酸溶液で洗浄することを含む、方法。
【請求項31】
約700〜約1000ppmの次亜塩素酸を含む、請求項1に記載の抗菌性次亜塩素酸溶液。
【請求項32】
手を清浄化する方法であって、請求項31に記載の抗菌性次亜塩素酸溶液を含むハンドソープを調製し、前記ハンドソープを前記手に適用することを含む、方法。
【請求項33】
約460〜約500ppmの次亜塩素酸を含む、請求項1に記載の抗菌性次亜塩素酸溶液。
【請求項34】
顔面皮膚を清浄化し、座瘡を治療する方法であって、前記皮膚を請求項33に記載の抗菌性次亜塩素酸溶液と接触させることを含む、方法。

【公表番号】特表2011−525172(P2011−525172A)
【公表日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−503517(P2011−503517)
【出願日】平成21年4月8日(2009.4.8)
【国際出願番号】PCT/IB2009/005390
【国際公開番号】WO2009/125297
【国際公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【出願人】(503458146)アキラブス・エスエイ (1)
【Fターム(参考)】