説明

正傾斜検出データから得られる、タッチパッドに対する多重接触入力

既存のタッチパッド・ハードウェアを用いて、タッチパッドと接触している指のような多数の物体を検出し追跡する方法。この方法は、既に収集されているデータから情報を抽出する。タッチパッドからのデータにおいて多数の物体を識別するために、正の傾斜および負の傾斜を探すことのみによって物体を識別して、データの分析を簡素化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願に対する相互引用
本文書は、出願番号第61/186,792号を有する仮特許出願(整理番号4621.CIRQ.PR)に含まれる主題の全てに対して優先権を主張し、ここで引用したことにより、この仮特許出願の主題の全てが本願にも含まれることとする。
発明の分野
本発明は、一般的には、タッチパッドに関する。更に具体的には、本発明は、タッチパッドからのデータを用いて、その表面に接触している多数の物体を検出し追跡する方法である。本発明は、タッチパッドのハードウェアに変更を加える必要なく、タッチパッドによって既に供給されているデータを用いる。
【背景技術】
【0002】
容量検知タッチパッドには、様々な設計がある。既存のタッチパッドの設計の1つに、CIRQUE(登録商標)社によって作られたタッチパッドがある。したがって、容量性検知タッチパッドであればいずれでも、どのようにすれば本発明を用いて動作するように変更することができるか、理解を一層深めるためには、基礎となる技術について検証することが有用である。
【0003】
CIRQUE(登録商標)社のタッチパッドは、相互容量検知デバイスであり、一例を図1においてブロック図として示す。このタッチパッド10では、当該タッチパッドの接触検知エリア18の範囲を定めるために、X(12)およびY(14)電極ならびに検知電極16の格子が用いられる。通例、タッチパッド10は、約16×12電極、または空間に制約がある場合には8×6電極の矩形格子である。これらのX(12)およびY(14)(または行および列)電極と交錯するのは1つの検知電極16である。全ての位置測定は、検知電極16を通じて行われる。
【0004】
CIRQUE(登録商標)社のタッチパッド10は、検知ライン16上における電荷の不均衡を測定する。指示物体がタッチパッド10上にない場合、またはタッチパッド10に近接していない場合、タッチパッド回路20は均衡状態にあり、検知ライン16上には電荷の不均衡はない。指示物体が接触面(タッチパッド10の検知エリア18)に接近するときまたは接触するときの容量性結合のために、指示物体が不均衡を生じた場合、電極12、14において容量変化が発生する。測定するのは容量変化であって、電極12、14上における絶対容量値ではない。タッチパッド10は、検知ライン16上に電荷の均衡を再度確立するためまたは復元するために検知ラインに注入しなくてはならない電荷量を測定することによって、容量変化を判定する。
【0005】
以上のシステムは、以下のようにして、タッチパッド10上にある指またはタッチパッド10に近接する指の位置を判定するために利用される。この例では、行電極12について説明するが、列電極14についでも同様に繰り返される。行および列電極測定から得られる値から、タッチパッド10上にあるまたはこれに近接する指示物体の重心である交点が決定される。
【0006】
最初のステップでは、第1組の行電極12が、P、N発生器22からの第1信号によって駆動され、異なるが隣接する第2組の行電極が、P、N発生器からの第2信号によって駆動される。タッチパッド回路20は、相互容量測定デバイス26を用いて検知ライン16からの値を得る。相補容量測定デバイス26は、どの行電極が指示物体に最も近いかを示す。しかしながら、あるマイクロコントローラ28の制御下にあるタッチパッド回路20は、その行電極のどちら側に指示物体が位置付けられているか未だ判断することができず、タッチパッド回路20は、指示物体がその電極からどの位離れて位置するのか判定することもできない。このため、本システムは、駆動すべき電極12のグループを1電極だけずらす。言い換えると、このグループの一方側に電極を追加しつつ、このグループの反対側にある電極を駆動しない。次いで、新たなグループがP、N発生器22によって駆動され、検知ライン16の2回目の測定が行われる。
【0007】
これら2つの測定値から、その行電極のどちら側に指示物体が位置するのか、そしてどの位離れているのか判断することができる。次いで、2つの測定信号の大きさを比較する式を用いて、指示物体の位置決定を行う。
【0008】
CIRQUE(登録商標)社のタッチパッドの感度または分解能は、16×12格子の行および列電極が含意するよりも遥かに高い。分解能は、通例、1インチ当たり約960カウント以上である。正確な分解能は、構成素子の感度、同じ行および列上にある電極間の間隔、そして本発明にとっては重要でないその他の要因によって決定される。
【0009】
以上のプロセスは、P、N発生器24を用いて、Y即ち列電極14にも繰り返される。
前述したCIRQUE(登録商標)社のタッチパッドは、XおよびY電極の格子、ならびに別個の単独検知電極を用いるが、多重化を用いることによって、実際には検知電極をXまたはY電極にすることができる。いずれの設計も、本発明が機能することを可能にする。
【0010】
CIRQUE(登録商標)社のタッチパッドの基盤技術は、容量センサを基本とする。しかしながら、本発明には他のタッチパッド技術も用いることができる。これら他の近接感応および接触感応タッチパッド技術には、電磁、誘導、圧力検知、静電、超音波、光学、抵抗性メンブレーン、半導電性メンブレーン、あるいはその他の指またはスタイラス感応技術が含まれる。
【0011】
先行技術には、タッチパッド上にある多数の物体の検出および追跡が既に可能であるタッチパッドの記載が含まれる。この先行技術の特許は、タッチバッドが、当該タッチパッド上のどこででも個々の物体を検出し追跡することを教示し、これを特許請求している。この特許は、曲線信号上において、物体が「極大値」として現れるようにするシステムについて記載する。このため、信号グラフの下位部分となる「極小値」もあり、これは物体の検出がない曲線の低区間である。図2は、第1極大値30、第1極小値、および第2極大値34の概念を示すグラフであり、タッチパッド上において2つの物体を検出した結果である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
タッチパッド面上に物体がいくつあるかシステムが判定する必要なく、それでもなおこれら物体の存在を確認することができる、新たな検出および追跡方法を提供することができれば、先行技術に対する利点となるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0013】
第1実施形態では、本発明は、既存のタッチパッド・ハードウェアを用いて、タッチパッドと接触している指のような多数の物体を検出し追跡する方法である。この方法では、既に収集されているデータから情報を引き出し、単に正傾斜および負傾斜を探してタッチパッドからのデータにおいて多数の物体を識別することによって、物体を識別しデータの分析を簡素化する。
【0014】
本発明のこれらおよびその他の目的、特徴、利点、ならびに代替的態様は、添付図面と組み合わせて以下の詳細な説明を検討することから、当業者には明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、先行技術において見いだされ、本発明における使用に合わせて適応可能なタッチパッドの第1実施形態の動作のブロック図である。
【図2】図2は、検出された物体毎に極大値と、介在する極小値とを識別しなければならないことを示す、先行技術からのグラフである。
【図3】図3は、多数の指の位置は特定しないが存在を識別するために、どのタイプの測定値が正傾斜および負傾斜として適しているかを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
これより、図面を参照する。この図面では、本発明の種々の要素に参照番号が与えられており、当業者が本発明を実施し使用することを可能にするように、この図面において本発明について論ずる。尚、以下の説明は本発明の原理の一例に過ぎず、以下に続く特許請求の範囲を狭めるように見なしてはならないことは言うまでもない。
【0017】
図3は、本発明の第1実施形態を用いて動作するタッチパッドから収集したデータ点を示すグラフである。このシステムでは、タッチパッドからデータを収集するために、1つのX電極および1つのY電極を1組の電極から取り除く必要がある。次に、これら2つの電極を、キャパシタを介して、接地に結び付ける。次いで、電極を駆動し、キャパシタから接地に結合されているこれらの電極に対して均衡を取る。指をタッチパッド上に置くと、その1つの駆動された電極のみに、指の影響が及ぼされる。タッチパッド上で、駆動されている電極の上方に指を置くと、その電極上の信号が正に駆動される。駆動されている電極上にある信号が多い程、その電極上の信号は一層大きな正の値になる。
【0018】
図3は、表面上にある2つの物体によって、X軸上の電極の各々に生ずる信号を示すグラフの一例である。Cirque社のコントローラICは、16個のX電極と、12個のY電極とを有する。基準として動作させるために各軸から1つの電極を指定し、この基準に対して他の電極を測定するまたは均衡させると、タッチパッド上において測定値を取り込むための15個のX電極および11個のY電極が残る。
【0019】
尚、XおよびY電極の数は任意であり、測定を行うために用いられるコントローラICに応じて変化する可能性があることは言うまでもない。この例では測定に15個のX電極が利用可能であるが、これは一例に過ぎず、本発明の限定要素として見なしてはならない。
【0020】
指がタッチパッド上にあり、指の中心が点44によって示されている。本発明では、タッチパッドの一方側から他方側に電極を走査する。その決定は任意である。この例では、走査を左から右に行うと仮定する。
【0021】
測定値が指の存在を示す「正傾斜」であると見なされるためには、正の傾斜がなければならず、更に測定値は、何らかの選択された「閾値」よりも大きくなければならない。閾値は、このグラフ上では閾値T42として示されている。傾斜が正であると見なされるには、信号強度における立ち上がりの大きさが少なくとも所定の閾値単位2つ分なければならない。
【0022】
閾値T42は、実用性という点で、あるレベルよりも上となるように示されており、このレベルよりも高いと、偽りの正信号が概ね回避されると判断される。何故なら、全てのタッチパッド・システムにはノイズがあると仮定することができるからである。しかしながら、異なるタッチパッド・システム毎に固有のノイズを考慮に入れるようにシステムを較正することが必要となり、そのために閾値T42を調節することが必要となる場合もある。
【0023】
測定値46として一緒に纏められた測定値は、第2X電極上の信号が、第1X電極上の信号よりも大きいこと、そして少なくとも2つの閾値単位の信号強度の立ち上がりがあることを示す。この場合、4つの閾値単位の立ち上がりがあり、したがって、左から右に測定しているので、正の傾斜がある。更に、測定値46は閾値T42を超えている。これは指の存在を示し、指の中心を示すいずれの極大値も識別する必要がない。
【0024】
本発明では、傾斜カウンタを用いて、閾値T42を超える正の傾斜を追跡する。したがって、閾値カウンタは「1」の値を増加させる。
一旦閾値T42を超える正の傾斜が識別されたなら、本システムは、次に、左から右に進みながら、指の縁に達したことを示す十分に大きな負の傾斜を識別しようとする。最初の十分に大きな負の傾斜は、測定値48によって識別される。
【0025】
この例では、指の縁を示す程に十分に大きな負の傾斜は、異なる規準を用いる。具体的には、1閾値単位の減少があればよい。負の傾斜を発見した後、本システムは再度他の正の傾斜を探し、閾値カウンタを「0」の値に減少させる。測定50における最初の正の傾斜は、正の傾斜としてカウントされない。何故なら、これは閾値T42を超えないからである。しかしながら、次の測定値52は、少なくとも2閾値単位だけ変化し、閾値T42を超えているので、正の傾斜であり、つまり他の指として識別される。再度、閾値カウンタを「1」の値に増加させる。
【0026】
尚、信号強度の極大値や極小値を全く識別せずに、タッチパッド・ハードウェアから常に収集されているデータから、正の傾斜および負の傾斜のみを識別することを認めるのは重要である。注記すべき他の点は、いずれの指についても実際の位置が特定されないことである。指の存在は識別されているが、その位置は特定されていない。
【0027】
実施の実用性という点では、本発明では、いずれの正の傾斜も正であって閾値T42を通過しなければならないだけでなく、少なくとも2つの所定の閾値単位だけ立ち上がらなければならない。したがって、最初の正傾斜測定値46では、T−3からT42まで立ち上がっている。2番目の正傾斜測定値52はT−1からT+1まで立ち上がっている。本システムのこの制約は、指が「太い」状況またはその側面で丸くなっている状況には有用である。このような指を置くと、測定値54が得られることになる可能性がある。測定値54は少なくとも2つの所定の閾値単位だけ立ち上がっていないので、正の傾斜とは見なされない。これが正の傾斜であったなら、負の傾斜の測定56が測定されていても、別の指を示すことになる。
【0028】
「閾値単位」の実際の値は、後に決定することができ、本発明の制限要素であると見なしてはならない。重要なのは、指の存在をどのように判定するかという方法を確認することである。
【0029】
本発明の他の特徴は、信号の強度の判定である。信号の強度は、正の傾斜が立ち上がった所定の閾値単位の数の関数である。
尚、指の存在をX電極を用いて測定することができれば、Y電極の測定から同じ測定値および情報を取り込むことができるのは、明白なはずである。つまり、Y電極上の測定値が、X電極上で発見された指の存在も示すことを図示するグラフを発生することもできる。指の位置は判定されていないが存在する指の数だけが判定された場合、XまたはY電極から情報を取り込むことができる。
【0030】
尚、以上で説明した構成は、本発明の原理の適用の例示に過ぎないことは言うまでもない。本発明の主旨および範囲から逸脱することなく、多数の変更および代替構成を当業者によって考案することができよう。添付した特許請求の範囲は、このような変更および構成を包含することを意図している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接触感応面上にある物体の数を判定する方法であって、
1)実質的に透明な基板の第1層上に配置された複数の平行X電極と、前記基板の第2層上に配置された複数の平行Y電極とを設けるステップであって、前記Y電極が前記X電極と同一平面上にあり、前記X電極と直交する、ステップと、
2)前記X電極の第1側から反対側の第2側に進みつつ、前記複数のX電極の各々上において信号を測定するステップと、
3)導電性物体の存在を示すために、隣接するX電極のいずれか2つの測定値が正の傾斜を示し、その信号強度が十分な大きさであり閾値の下からこの閾値の上まで通過するか否か判定することによって、物体を識別するために前記測定値を分析するステップと、
4)前記正の傾斜の後に負の傾斜を識別するために、前記測定値を分析するステップと、
5)前記第2側に向かって移動しながら、前記接触感応面上で識別された導電性物体毎に、ステップ3)および4)を繰り返すステップと、
を備えている、方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において、前記正の傾斜を発見するステップが、更に、
1)信号強度に対して閾値を設定するステップと、
2)閾値単位を設定するステップと、
3)隣接する2つの電極の信号強度の測定値から正の傾斜を特定するステップであって、前記信号強度が前記閾値未満から前記閾値より上に立ち上がらなければならず、測定された信号強度における全変化が少なくとも2つの閾値単位でなければならない、ステップと、
を備えている、方法。
【請求項3】
請求項2記載の方法において、前記閾値を設定するステップが、更に、前記接触感応面のノイズ・レベルよりも総じて上である閾値を選択するステップを備えている、方法。
【請求項4】
請求項2記載の方法において、前記正の傾斜の後に負の傾斜を発見する前記ステップが、更に、2つの隣接する電極の信号強度の測定値から前記負の傾斜を特定するステップを備えており、前記信号強度が少なくとも1閾値単位低下しなければならない、方法。
【請求項5】
請求項2記載の方法であって、更に、前記導電性物体の信号強度を判定するステップを備えており、本方法が、正の傾斜を検出したときに、全立ち上がりを閾値単位で判定するステップを備えている、方法。
【請求項6】
請求項2記載の方法であって、更に、閾値カウンタを用いて、前記接触感応面上にある物体の総数を判定するステップを備えており、本方法が、更に、
1)正の傾斜が測定されたことを分析が示すときに、前記閾値カウンタを増加させるステップと、
2)負の傾斜が測定されたことを分析が示すときに、前記閾値カウンタを減少させ、前記閾値カウンタが増加された回数を前記接触感応面上にある物体の総数であると特定するステップと、
を備えている、方法。
【請求項7】
請求項2記載の方法において、隣接するX電極のいずれか2つの測定値が、信号強度の正の傾斜を示すか否か判定する前記ステップが、更に、
1)第1X電極および第2X電極の信号強度の測定値を比較して、信号強度の変化が正の傾斜かまたは負の傾斜か判定するステップと、
2)前記X電極の全ての組を比較するまで、次の1組のX電極の信号強度の測定値を比較して、前記信号強度の変化が、正の傾斜かまたは負の傾斜か判定するステップと、
を備えている、方法。
【請求項8】
接触感応面上にある物体の数を判定する方法であって、
1)実質的に透明な基板の第1層上に配置された複数の平行X電極と、前記基板の第2層上に配置された複数の平行Y電極とを設けるステップであって、前記Y電極が前記X電極と同一平面上にあり、前記X電極と直交する、ステップと、
2)前記Y電極の第1側から反対側の第2側に進みつつ、前記複数のY電極の各々上において信号を測定するステップと、
3)導電性物体の存在を示すために、隣接するX電極のいずれか2つの測定値が正の傾斜を示し、その信号強度が十分な大きさであり閾値の下からこの閾値の上まで通過するか否か判定することによって、物体を識別するために前記測定値を分析するステップと、
4)前記正の傾斜の後に負の傾斜を識別するために、前記測定値を分析するステップと、
5)前記第2側に向かって移動しながら、前記接触感応面上で識別された導電性物体毎に、ステップ3)および4)を繰り返すステップと、
を備えている、方法。
【請求項9】
請求項8記載の方法において、前記性の傾斜を発見するステップが、更に、
1)信号強度に対して閾値を設定するステップと、
2)閾値単位を設定するステップと、
3)隣接する2つの電極の信号強度の測定値から正の傾斜を特定するステップであって、前記信号強度が前記閾値未満から前記閾値より上に立ち上がらなければならず、測定された信号強度における全変化が少なくとも2つの閾値単位でなければならない、ステップと、
を備えている、方法。
【請求項10】
請求項9記載の方法において、前記閾値を設定するステップが、更に、前記接触感応面のノイズ・レベルよりも総じて上である閾値を選択するステップを備えている、方法。
【請求項11】
請求項9記載の方法において、前記正の傾斜の後に負の傾斜を発見する前記ステップが、更に、2つの隣接する電極の信号強度の測定値から前記負の傾斜を特定するステップを備えており、前記信号強度が少なくとも1閾値単位だけ低下しなければならない、方法。
【請求項12】
請求項9記載の方法であって、更に、前記導電性物体の信号強度を判定するステップを備えており、本方法が、正の傾斜を検出したときに、全立ち上がりを閾値単位で判定するステップを備えている、方法。
【請求項13】
請求項9記載の方法であって、更に、閾値カウンタを用いて、前記接触感応面上にある物体の総数を判定するステップを備えており、本方法が、更に、
1)正の傾斜が測定されたことを分析が示すときに、前記閾値カウンタを増加させるステップと、
2)負の傾斜が測定されたことを分析が示すときに、前記閾値カウンタを減少させ、前記閾値カウンタが増加された回数を前記接触感応面上にある物体の総数であると特定するステップと、
を備えている、方法。
【請求項14】
請求項9記載の方法において、隣接するX電極のいずれか2つの測定値が、信号強度の正の傾斜を示すか否か判定する前記ステップが、更に、
1)第1Y電極および第2Y電極の信号強度の測定値を比較して、信号強度の変化が正の傾斜かまたは負の傾斜か判定するステップと、
2)前記Y電極の全ての組を比較するまで、次の1組のY電極の信号強度の測定値を比較して、前記信号強度の変化が、正の傾斜かまたは負の傾斜か判定するステップと、
を備えている、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2012−529702(P2012−529702A)
【公表日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−514950(P2012−514950)
【出願日】平成22年6月14日(2010.6.14)
【国際出願番号】PCT/US2010/001703
【国際公開番号】WO2010/144152
【国際公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【出願人】(501146007)サーク・コーポレーション (19)
【Fターム(参考)】