歩行型作業機
【課題】 クラッチ操作部材がクラッチON位置にあるときに、エンジンを始動するリコイルスタータの始動用ノブを引いてしまうことを防止する構造が複雑な点を解決することで、構造が簡単な誤動作を防止することを可能にする。
【解決手段】 機体11に搭載したエンジン14と、このエンジン14を始動するために始動用ノブ33を機体11後方に引くリコイルスタータ31と、エンジン14の回転をクラッチ42(図2参照)を介して伝達することで機体を走行させるクローラベルト装置(走行装置)12L,12Rと、機体11の後方に延ばしたハンドル16と、このハンドル16にスイング自在に取付けることでクラッチ42を離接するクラッチ操作部材44と、を備えた歩行型作業機であって、クラッチ操作部材44に、クラッチ42接続状態では始動用ノブ33の引張りを阻止する右の中央側延出部(遮蔽部)54Rを備えた。
【解決手段】 機体11に搭載したエンジン14と、このエンジン14を始動するために始動用ノブ33を機体11後方に引くリコイルスタータ31と、エンジン14の回転をクラッチ42(図2参照)を介して伝達することで機体を走行させるクローラベルト装置(走行装置)12L,12Rと、機体11の後方に延ばしたハンドル16と、このハンドル16にスイング自在に取付けることでクラッチ42を離接するクラッチ操作部材44と、を備えた歩行型作業機であって、クラッチ操作部材44に、クラッチ42接続状態では始動用ノブ33の引張りを阻止する右の中央側延出部(遮蔽部)54Rを備えた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リコイルスタータでエンジンを始動し、このエンジンの回転をクラッチを介して走行装置に伝える農作業機や運搬車などの歩行型作業機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
歩行型作業機として、エンジンを始動するリコイルスタータと、エンジンの動力を走行輪などの走行装置に伝達若しくは遮断するクラッチと、を備えた農作業機や運搬車が実用に供されている。
実用の歩行型作業機は、エンジンを始動するリコイルスタータの始動用ノブや、走行用クラッチを操作するクラッチ操作部材(例えば、クラッチレバー)を任意に配置すれば実用上十分であった。
【0003】
このような歩行型作業機として、リコイルスタータの始動用ノブを引張るときには、この始動用ノブに連動させてクラッチ操作部材をクラッチOFF状態に戻す農作業機が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】実公平2−10303号公報(第4頁、第1図)
【0004】
図11は従来の基本原理を説明する図であり、歩行型作業機100は、機体101にエンジン102を搭載し、このエンジン102の回転を動力伝達装置103に伝え、この動力伝達装置103からクラッチ(不図示)を含む変速機104に伝え、この変速機104から走行輪105に伝達する農作業機であって、機体101の後方にハンドル106を延ばし、このハンドル106の中間にエンジン102を始動するリコイルスタータ(不図示)の始動用ノブ107を取付け、ハンドル106に変速機104の変速ギヤ(不図示)を選択するシフトレバー(クラッチ操作部材)108を設け、これらのシフトレバー108及び始動用ノブ107の間に、始動用ノブ107を引いたときには自動的にシフトレバー108を中立位置に戻す復帰機構109を介在させたものである。
【0005】
しかし、歩行型作業機100では、シフトレバー108及び始動用ノブ107の間に、始動用ノブ107を引いたときには自動的にシフトレバー(クラッチ操作部材)108を中立位置に戻す復帰機構109を介在させたものなので、歩行型作業機100の構造が複雑になるという欠点があった。
また、歩行型作業機100では、ハンドル106の中間にエンジン102を始動するリコイルスタータの始動用ノブ107を取付けたものなので、例えば、歩行型作業機100が一般車両の通行ができない山間で使用する運搬車である場合に、通常作業位置から腕を伸ばして無理な姿勢でエンジン102の始動をするには困難をきわめるという問題があった。
【0006】
言い換えれば、クラッチ操作部材がクラッチON位置にあるときに、エンジンを始動するリコイルスタータの始動用ノブを引いてしまうことを防止できる歩行型作業機が望まれるとともに、山間などの作業環境の条件の悪い地域でも容易にエンジンの始動を容易にすることができる歩行型作業機が望まれる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、クラッチ操作部材がクラッチON位置にあるときに、エンジンを始動するリコイルスタータの始動用ノブを引いてしまうことを防止する構造が複雑な点を解決し、誤動作を防止でき、且つわかりやすく確実に始動操作のできる構造を備えた歩行型作業機を提供するとともに、エンジンを始動するリコイルスタータの操作が困難な点を解決し、山間などの作業環境の条件の悪い地域でも容易にエンジンの始動を容易にすることができる歩行型作業機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、機体に搭載したエンジンと、このエンジンを始動するために始動用ノブを機体後方に引くリコイルスタータと、エンジンの回転をクラッチを介して伝達することで機体を走行させる走行装置と、機体の後方に延ばしたハンドルと、このハンドルにスイング自在に取付けることでクラッチを離接するクラッチ操作部材と、を備えた歩行型作業機であって、クラッチ操作部材に、クラッチ接続状態では始動用ノブの引張りを阻止する遮蔽部を備えたことを特徴とする。
【0009】
例えば、クラッチ操作部材がクラッチON位置にあるときに、エンジンを始動するリコイルスタータの始動用ノブを引いてしまうことを防止する構造を簡単に構成できるとすれば、歩行型作業機の維持管理が容易にすることができるので好ましい。
【0010】
そこで、クラッチ操作部材に、クラッチ接続状態では始動用ノブの引張りを阻止する遮蔽部を備えることで、クラッチ操作部材がクラッチON位置にあるときに、エンジンを始動するリコイルスタータの始動用ノブを引いてしまうことを容易に防止することができる。これにより、歩行型作業機の構造を簡易にするとともに、わかりやすく確実に始動操作ができる。
【0011】
請求項2に係る発明は、クラッチ操作部材をハンドルの後端に配置するとともに、始動用ノブをクラッチ操作部材の手前に近接させて設けたことを特徴とする。
【0012】
例えば、山間などの作業環境の条件の悪い地域でも容易にエンジンの始動を容易にすることができるとすれば、歩行型作業機の操作性の向上を図ることができるので好都合である。
そこで、クラッチ操作部材をハンドルの後端に配置するとともに、始動用ノブをクラッチ操作部材の手前に近接させて設けることで、山間などの作業環境の条件の悪い地域でも容易にエンジンの始動を容易にする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る発明では、クラッチ操作部材に、クラッチ接続状態では始動用ノブの引張りを阻止する遮蔽部を備えたので、クラッチ操作部材がクラッチON位置にあるときに、エンジンを始動するリコイルスタータの始動用ノブを引いてしまうことを容易に防止することができる。これにより、歩行型作業機の構造を簡易にすることができるとともに、わかりやすく確実に始動操作ができる。この結果、歩行型作業機のコストの低減を図ることができるともに、歩行型作業機の耐久性の向上を図ることができるという利点がある。
【0014】
請求項2に係る発明では、クラッチ操作部材をハンドルの後端に配置するとともに、始動用ノブをクラッチ操作部材の手前に近接させて設けることで、山間などの作業環境の条件の悪い地域でも容易にエンジンの始動を容易にすることができる。この結果、歩行型作業機の操作性の向上を図ることができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る歩行型作業機の斜視図であり、歩行型作業機10は、機体フレーム17の左右に取付けた2組の走行装置としてのクローラベルト装置12L,12Rと、機体フレーム17の上部に取付けた荷台13と、機体フレーム17の後部に取付けたエンジン(動力源)14並びに変速機を含む動力伝動装置15と、この伝動装置15から後斜め上に延びたハンドル(操作ハンドル)16と、からなるクローラ式運搬車である。
このような歩行型作業機(クローラ式運搬車)10は、エンジン14を動力源として左右のクローラベルト装置12L,12Rが自力走行するとともに、図示せぬ作業者が歩行しつつハンドル16を操縦するようにした形式の、自力走行式歩行型作業機である。
なお、11は作業機10の機体を示す。
【0016】
図2は本発明に係る歩行型作業機の側面図であり、左のクローラベルト装置(クローラ)12Lは、機体フレーム17の後部に取付けた駆動輪21と、機体フレーム17の前部に取付けた遊転輪22と、これら駆動輪21と遊転輪22とに掛け渡した左のクローラベルト23Lとからなる装置である。なお、図1に示す右のクローラベルト装置(クローラ)12Rは、左のクローラベルト装置(クローラ)12Lと同一構成の装置であり、右のクローラベルト23Rは、左のクローラベルト23Lと同一構成の部材である。図中、24・・・(・・・は複数を示す。以下同じ。)は転輪、25は、駆動輪21の駆動軸を示す。
【0017】
エンジン14は、始動のためのリコイルスタータ31を付設したものであり、リコイルスタータ31は、エンジン14を始動するためのロープ32と、このロープ32の先端に取付けた始動用ノブ33と、を備える。
動力伝達装置15は、クローラベルト装置12L,12Rの回転方向を正転と逆転とに切換える変速切換えレバー35を備える。
【0018】
図3は図1の3−3線断面図であり、ハンド16は、機体フレーム17(図2参照)から後方に延出した左右のハンドルバー36,36(一方不図示)と、これらのハンドルバー36,36を後端近傍で連結する横連結部材37と、この横連結部材37に取付けた始動用ノブ33を保持する(支持する)ノブ保持部(ノブ支持部)38と、左右のハンドルバー36,36の後端に取付けた左右のグリップ39,39(一方不図示)と、左右のグリップ39,39下方にそれぞれスイング自在に取付けることで左右のクローラベルト装置(走行装置)12L,12R(図1参照)を操作する操作レバー41L,41R(41Lは図1参照)と、左右のハンドルバー36,36に取付けた支持ブラケット43L,43R(43Lは不図示)と、これらの支持ブラケット43L,43Rにスイング自在に渡すことでクラッチ42(図2参照)をON/OFFする(離接する)クラッチ操作部材44と、左のハンドルバー36(図1参照)及び横連結部材37に支持した機体11の動作を設定する操作ボックス45(図1参照)と、からなる。
【0019】
図中、47,47(一方の47は不図示)はクラッチ操作部材44の支軸、48,48(一方の48は不図示)は操作レバー41L,41R(41Lは図1参照)を支持する支持部、49,49(一方の49は不図示)は操作レバー41L,41Rの軸を示す。
また、実線で示す44はクラッチ42(図2参照)をOFF状態のクラッチ操作部材、二点鎖線で示す44はクラッチ42をON状態のクラッチ操作部材である。
【0020】
ノブ保持部38は、線材(若しくは棒材)にて形成した部材であり、一端を横連結部材37に取付ける(溶接する)ストレート部(直線部)58と、このストレート部58の他端に形成することで始動用ノブ33を留め置く円弧部(リング部)59とからなる。
【0021】
図4は本発明に係る歩行型作業機の始動用ノブ及びクラッチ操作部材廻りの平面図である。なお、実線で示す44はクラッチ42(図2参照)をOFF状態のクラッチ操作部材、二点鎖線で示す44はクラッチ42をON状態のクラッチ操作部材を示す。
【0022】
クラッチ操作部材44は、左右のハンドルバー36,36の支持ブラケット43L,43Rに支軸47,47でスイング自在に渡した部材であり、支軸47,47にスイング自在に嵌合させる左右の軸受部51,51と、これらの軸受部51,51から径方向に延ばした左右の端部側延出部52,52と、これらの端部側延出部52,52から機体11(図1参照)の中央に向けた延ばした左右の端部側水平部53,53と、これらの端部側水平部53,53から軸受部51,51の径方向に延ばした左の中央側延出部54L及び遮蔽部としての右の中央側延出部54Rと、これらの中央側延出部54L,54Rを繋ぐ中央側水平部55とからなる。
【0023】
図5は本発明に係る歩行型作業機の始動用ノブ及びクラッチ操作部材廻りの背面図である。
実線で示す44はクラッチ42(図2参照)をOFF状態のクラッチ操作部材、二点鎖線で示す44はクラッチ42をON状態のクラッチ操作部材であり、歩行型作業機10(図1参照)は、クラッチ42をON状態のときに、クラッチ操作部材44の右の中央側延出部(遮蔽部)54Rを始動用ノブ33の後方に位置するように設定したものである。これにより、走行中に、リコイルスタータ31の始動用ノブ33を引くことを阻止するようにした。
【0024】
図6は本発明に係る歩行型作業機のクラッチON状態を示す斜視図であり、歩行型作業機10は、機体11に搭載したエンジン14と、このエンジン14を始動するために始動用ノブ33を機体11後方に引くリコイルスタータ31と、エンジン14の回転をクラッチ42(図2参照)を介して伝達することで機体を走行させるクローラベルト装置(走行装置)12L,12Rと、機体11の後方に延ばしたハンドル16と、このハンドル16にスイング自在に取付けることでクラッチ42を離接するクラッチ操作部材44と、を備えた歩行型作業機であって、クラッチ操作部材44に、クラッチ42接続状態では始動用ノブ33の引張りを阻止する右の中央側延出部(遮蔽部)54Rを備えたものと言える。
【0025】
例えば、クラッチ操作部材がクラッチON位置にあるときに、エンジンを始動するリコイルスタータの始動用ノブを引いてしまうことを防止する構造を簡単に構成できるとすれば、歩行型作業機の維持管理が容易にすることができるので好ましいことである。
【0026】
すなわち、クラッチ42接続状態では始動用ノブ33の引張りを阻止する右の中央側延出部(遮蔽部)54Rを備えたので、クラッチ操作部材44がクラッチON位置にあるときに、エンジン14を始動するリコイルスタータ31の始動用ノブ33を引いてしまうことを容易に防止することができる。これにより、歩行型作業機10の構造を簡易にすることができるとともに、わかりやすく確実に始動操作ができる。この結果、歩行型作業機10のコストの低減を図ることができるともに、歩行型作業機10の耐久性の向上を図ることができる。
【0027】
図7は本発明に係る歩行型作業機のクラッチOFF状態を示す斜視図であり、クラッチOFF状態ではリコイルスタータ31の始動用ノブ33を、人手61で矢印Aのように機体11後方へ引くことができることを示す。
また、歩行型作業機10は、クラッチ操作部材44をハンドル16の後端に配置するとともに、始動用ノブ33をクラッチ操作部材44の手前に近接させて設けたものとも言える。
【0028】
例えば、山間などの作業環境の条件の悪い地域でも容易にエンジンの始動を容易にすることができるとすれば、歩行型作業機の操作性の向上を図ることができるので好都合である。
そこで、クラッチ操作部材44をハンドル16の後端に配置するとともに、始動用ノブ33をクラッチ操作部材44の手前に近接させて設けたので、山間などの作業環境の条件の悪い地域でも容易にエンジンの始動を容易にすることができる。
【0029】
以上に述べた歩行型作業機10の作用を説明する。
図8(a),(b)は本発明に係る歩行型作業機のハンドル廻りの初期状態の作用説明図であり、(a)はハンドル16の側面、(b)はハンドル16の背面を示す。
(a)において、クラッチ42(図2参照)OFF状態のクラッチ操作部材44及び始動用ノブ33の側面の位置関係を示し、始動用ノブ33の機体11(図1参照)後方が開放状態である。
【0030】
(b)において、ハンドル16の後端から始動用ノブ33を後方に引くことが可能であることを示す。
【0031】
図9(a),(b)は本発明に係る歩行型作業機のリコイルスタータ作動時の作用説明図であり、(a)はハンドル16の側面、(b)はハンドル16の背面を示す。
(a)において、始動用ノブ33を矢印a1の如く後方に引き、エンジン14(図2参照)を始動する。
【0032】
(b)において、クラッチ操作部材44をハンドル16の後端に配置するとともに、始動用ノブ33をクラッチ操作部材44の手前に近接させて設けたので、山間などの作業環境の条件の悪い地域でも容易にエンジンの始動を容易にすることができる。
【0033】
図10(a),(b)は本発明に係る歩行型作業機のクラッチON状態の作用説明図であり、(a)はハンドル16の側面、(b)はハンドル16の背面を示す。
(a)において、クラッチ42(図2参照)ON状態のクラッチ操作部材44及び始動用ノブ33の側面の位置関係を示し、始動用ノブ33の機体11(図1参照)後方に右の中央側延出部(遮蔽部)54Rが位置する。
【0034】
(b)において、クラッチ42接続状態では始動用ノブ33の引張りを阻止する右の中央側延出部(遮蔽部)54Rを備えたので、クラッチ操作部材44がクラッチON位置にあるときに、エンジン14を始動するリコイルスタータ31(図2参照)の始動用ノブ33を引いてしまうことを容易に防止することができる。
【0035】
尚、本発明に係る歩行型作業機は、図4に示すように、遮蔽部を右の中央側延出部54Rとしたが、これに限るものではなく、クラッチ操作部材をクラッチON状態にしたときに、始動用ノブを後方に引張り難くするものであればよく、例えば、右の中央側延出部54RにクラッチON状態で始動用ノブを覆う幅広の壁面、若しくは、右の中央側延出部54RにクラッチON状態で始動用ノブを囲う筒状部材を設けるようにしたものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明に係る歩行型作業機は、山間などの作業環境の条件の悪い地域で使用する運搬車に採用するのに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係る歩行型作業機の斜視図である。
【図2】本発明に係る歩行型作業機の側面図である。
【図3】図1の3−3線断面図である。
【図4】本発明に係る歩行型作業機の始動用ノブ及びクラッチ操作部材廻りの平面図である。
【図5】本発明に係る歩行型作業機の始動用ノブ及びクラッチ操作部材廻りの背面図である。
【図6】本発明に係る歩行型作業機のクラッチON状態を示す斜視図である。
【図7】本発明に係る歩行型作業機のクラッチOFF状態を示す斜視図である。
【図8】本発明に係る歩行型作業機のハンドル廻りの初期状態の作用説明図である。
【図9】本発明に係る歩行型作業機のリコイルスタータ作動時の作用説明図である。
【図10】本発明に係る歩行型作業機のクラッチON状態の作用説明図である。
【図11】従来の基本原理を説明する図である。
【符号の説明】
【0038】
10…歩行型作業機、11…機体、12L,12R…走行装置(クローラベルト装置)、14…エンジン、16…ハンドル、31…リコイルスタータ、33…始動用ノブ、42…クラッチ、44…クラッチ操作部材、54R…遮蔽部(右の中央側延出部)。
【技術分野】
【0001】
本発明は、リコイルスタータでエンジンを始動し、このエンジンの回転をクラッチを介して走行装置に伝える農作業機や運搬車などの歩行型作業機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
歩行型作業機として、エンジンを始動するリコイルスタータと、エンジンの動力を走行輪などの走行装置に伝達若しくは遮断するクラッチと、を備えた農作業機や運搬車が実用に供されている。
実用の歩行型作業機は、エンジンを始動するリコイルスタータの始動用ノブや、走行用クラッチを操作するクラッチ操作部材(例えば、クラッチレバー)を任意に配置すれば実用上十分であった。
【0003】
このような歩行型作業機として、リコイルスタータの始動用ノブを引張るときには、この始動用ノブに連動させてクラッチ操作部材をクラッチOFF状態に戻す農作業機が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】実公平2−10303号公報(第4頁、第1図)
【0004】
図11は従来の基本原理を説明する図であり、歩行型作業機100は、機体101にエンジン102を搭載し、このエンジン102の回転を動力伝達装置103に伝え、この動力伝達装置103からクラッチ(不図示)を含む変速機104に伝え、この変速機104から走行輪105に伝達する農作業機であって、機体101の後方にハンドル106を延ばし、このハンドル106の中間にエンジン102を始動するリコイルスタータ(不図示)の始動用ノブ107を取付け、ハンドル106に変速機104の変速ギヤ(不図示)を選択するシフトレバー(クラッチ操作部材)108を設け、これらのシフトレバー108及び始動用ノブ107の間に、始動用ノブ107を引いたときには自動的にシフトレバー108を中立位置に戻す復帰機構109を介在させたものである。
【0005】
しかし、歩行型作業機100では、シフトレバー108及び始動用ノブ107の間に、始動用ノブ107を引いたときには自動的にシフトレバー(クラッチ操作部材)108を中立位置に戻す復帰機構109を介在させたものなので、歩行型作業機100の構造が複雑になるという欠点があった。
また、歩行型作業機100では、ハンドル106の中間にエンジン102を始動するリコイルスタータの始動用ノブ107を取付けたものなので、例えば、歩行型作業機100が一般車両の通行ができない山間で使用する運搬車である場合に、通常作業位置から腕を伸ばして無理な姿勢でエンジン102の始動をするには困難をきわめるという問題があった。
【0006】
言い換えれば、クラッチ操作部材がクラッチON位置にあるときに、エンジンを始動するリコイルスタータの始動用ノブを引いてしまうことを防止できる歩行型作業機が望まれるとともに、山間などの作業環境の条件の悪い地域でも容易にエンジンの始動を容易にすることができる歩行型作業機が望まれる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、クラッチ操作部材がクラッチON位置にあるときに、エンジンを始動するリコイルスタータの始動用ノブを引いてしまうことを防止する構造が複雑な点を解決し、誤動作を防止でき、且つわかりやすく確実に始動操作のできる構造を備えた歩行型作業機を提供するとともに、エンジンを始動するリコイルスタータの操作が困難な点を解決し、山間などの作業環境の条件の悪い地域でも容易にエンジンの始動を容易にすることができる歩行型作業機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、機体に搭載したエンジンと、このエンジンを始動するために始動用ノブを機体後方に引くリコイルスタータと、エンジンの回転をクラッチを介して伝達することで機体を走行させる走行装置と、機体の後方に延ばしたハンドルと、このハンドルにスイング自在に取付けることでクラッチを離接するクラッチ操作部材と、を備えた歩行型作業機であって、クラッチ操作部材に、クラッチ接続状態では始動用ノブの引張りを阻止する遮蔽部を備えたことを特徴とする。
【0009】
例えば、クラッチ操作部材がクラッチON位置にあるときに、エンジンを始動するリコイルスタータの始動用ノブを引いてしまうことを防止する構造を簡単に構成できるとすれば、歩行型作業機の維持管理が容易にすることができるので好ましい。
【0010】
そこで、クラッチ操作部材に、クラッチ接続状態では始動用ノブの引張りを阻止する遮蔽部を備えることで、クラッチ操作部材がクラッチON位置にあるときに、エンジンを始動するリコイルスタータの始動用ノブを引いてしまうことを容易に防止することができる。これにより、歩行型作業機の構造を簡易にするとともに、わかりやすく確実に始動操作ができる。
【0011】
請求項2に係る発明は、クラッチ操作部材をハンドルの後端に配置するとともに、始動用ノブをクラッチ操作部材の手前に近接させて設けたことを特徴とする。
【0012】
例えば、山間などの作業環境の条件の悪い地域でも容易にエンジンの始動を容易にすることができるとすれば、歩行型作業機の操作性の向上を図ることができるので好都合である。
そこで、クラッチ操作部材をハンドルの後端に配置するとともに、始動用ノブをクラッチ操作部材の手前に近接させて設けることで、山間などの作業環境の条件の悪い地域でも容易にエンジンの始動を容易にする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る発明では、クラッチ操作部材に、クラッチ接続状態では始動用ノブの引張りを阻止する遮蔽部を備えたので、クラッチ操作部材がクラッチON位置にあるときに、エンジンを始動するリコイルスタータの始動用ノブを引いてしまうことを容易に防止することができる。これにより、歩行型作業機の構造を簡易にすることができるとともに、わかりやすく確実に始動操作ができる。この結果、歩行型作業機のコストの低減を図ることができるともに、歩行型作業機の耐久性の向上を図ることができるという利点がある。
【0014】
請求項2に係る発明では、クラッチ操作部材をハンドルの後端に配置するとともに、始動用ノブをクラッチ操作部材の手前に近接させて設けることで、山間などの作業環境の条件の悪い地域でも容易にエンジンの始動を容易にすることができる。この結果、歩行型作業機の操作性の向上を図ることができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る歩行型作業機の斜視図であり、歩行型作業機10は、機体フレーム17の左右に取付けた2組の走行装置としてのクローラベルト装置12L,12Rと、機体フレーム17の上部に取付けた荷台13と、機体フレーム17の後部に取付けたエンジン(動力源)14並びに変速機を含む動力伝動装置15と、この伝動装置15から後斜め上に延びたハンドル(操作ハンドル)16と、からなるクローラ式運搬車である。
このような歩行型作業機(クローラ式運搬車)10は、エンジン14を動力源として左右のクローラベルト装置12L,12Rが自力走行するとともに、図示せぬ作業者が歩行しつつハンドル16を操縦するようにした形式の、自力走行式歩行型作業機である。
なお、11は作業機10の機体を示す。
【0016】
図2は本発明に係る歩行型作業機の側面図であり、左のクローラベルト装置(クローラ)12Lは、機体フレーム17の後部に取付けた駆動輪21と、機体フレーム17の前部に取付けた遊転輪22と、これら駆動輪21と遊転輪22とに掛け渡した左のクローラベルト23Lとからなる装置である。なお、図1に示す右のクローラベルト装置(クローラ)12Rは、左のクローラベルト装置(クローラ)12Lと同一構成の装置であり、右のクローラベルト23Rは、左のクローラベルト23Lと同一構成の部材である。図中、24・・・(・・・は複数を示す。以下同じ。)は転輪、25は、駆動輪21の駆動軸を示す。
【0017】
エンジン14は、始動のためのリコイルスタータ31を付設したものであり、リコイルスタータ31は、エンジン14を始動するためのロープ32と、このロープ32の先端に取付けた始動用ノブ33と、を備える。
動力伝達装置15は、クローラベルト装置12L,12Rの回転方向を正転と逆転とに切換える変速切換えレバー35を備える。
【0018】
図3は図1の3−3線断面図であり、ハンド16は、機体フレーム17(図2参照)から後方に延出した左右のハンドルバー36,36(一方不図示)と、これらのハンドルバー36,36を後端近傍で連結する横連結部材37と、この横連結部材37に取付けた始動用ノブ33を保持する(支持する)ノブ保持部(ノブ支持部)38と、左右のハンドルバー36,36の後端に取付けた左右のグリップ39,39(一方不図示)と、左右のグリップ39,39下方にそれぞれスイング自在に取付けることで左右のクローラベルト装置(走行装置)12L,12R(図1参照)を操作する操作レバー41L,41R(41Lは図1参照)と、左右のハンドルバー36,36に取付けた支持ブラケット43L,43R(43Lは不図示)と、これらの支持ブラケット43L,43Rにスイング自在に渡すことでクラッチ42(図2参照)をON/OFFする(離接する)クラッチ操作部材44と、左のハンドルバー36(図1参照)及び横連結部材37に支持した機体11の動作を設定する操作ボックス45(図1参照)と、からなる。
【0019】
図中、47,47(一方の47は不図示)はクラッチ操作部材44の支軸、48,48(一方の48は不図示)は操作レバー41L,41R(41Lは図1参照)を支持する支持部、49,49(一方の49は不図示)は操作レバー41L,41Rの軸を示す。
また、実線で示す44はクラッチ42(図2参照)をOFF状態のクラッチ操作部材、二点鎖線で示す44はクラッチ42をON状態のクラッチ操作部材である。
【0020】
ノブ保持部38は、線材(若しくは棒材)にて形成した部材であり、一端を横連結部材37に取付ける(溶接する)ストレート部(直線部)58と、このストレート部58の他端に形成することで始動用ノブ33を留め置く円弧部(リング部)59とからなる。
【0021】
図4は本発明に係る歩行型作業機の始動用ノブ及びクラッチ操作部材廻りの平面図である。なお、実線で示す44はクラッチ42(図2参照)をOFF状態のクラッチ操作部材、二点鎖線で示す44はクラッチ42をON状態のクラッチ操作部材を示す。
【0022】
クラッチ操作部材44は、左右のハンドルバー36,36の支持ブラケット43L,43Rに支軸47,47でスイング自在に渡した部材であり、支軸47,47にスイング自在に嵌合させる左右の軸受部51,51と、これらの軸受部51,51から径方向に延ばした左右の端部側延出部52,52と、これらの端部側延出部52,52から機体11(図1参照)の中央に向けた延ばした左右の端部側水平部53,53と、これらの端部側水平部53,53から軸受部51,51の径方向に延ばした左の中央側延出部54L及び遮蔽部としての右の中央側延出部54Rと、これらの中央側延出部54L,54Rを繋ぐ中央側水平部55とからなる。
【0023】
図5は本発明に係る歩行型作業機の始動用ノブ及びクラッチ操作部材廻りの背面図である。
実線で示す44はクラッチ42(図2参照)をOFF状態のクラッチ操作部材、二点鎖線で示す44はクラッチ42をON状態のクラッチ操作部材であり、歩行型作業機10(図1参照)は、クラッチ42をON状態のときに、クラッチ操作部材44の右の中央側延出部(遮蔽部)54Rを始動用ノブ33の後方に位置するように設定したものである。これにより、走行中に、リコイルスタータ31の始動用ノブ33を引くことを阻止するようにした。
【0024】
図6は本発明に係る歩行型作業機のクラッチON状態を示す斜視図であり、歩行型作業機10は、機体11に搭載したエンジン14と、このエンジン14を始動するために始動用ノブ33を機体11後方に引くリコイルスタータ31と、エンジン14の回転をクラッチ42(図2参照)を介して伝達することで機体を走行させるクローラベルト装置(走行装置)12L,12Rと、機体11の後方に延ばしたハンドル16と、このハンドル16にスイング自在に取付けることでクラッチ42を離接するクラッチ操作部材44と、を備えた歩行型作業機であって、クラッチ操作部材44に、クラッチ42接続状態では始動用ノブ33の引張りを阻止する右の中央側延出部(遮蔽部)54Rを備えたものと言える。
【0025】
例えば、クラッチ操作部材がクラッチON位置にあるときに、エンジンを始動するリコイルスタータの始動用ノブを引いてしまうことを防止する構造を簡単に構成できるとすれば、歩行型作業機の維持管理が容易にすることができるので好ましいことである。
【0026】
すなわち、クラッチ42接続状態では始動用ノブ33の引張りを阻止する右の中央側延出部(遮蔽部)54Rを備えたので、クラッチ操作部材44がクラッチON位置にあるときに、エンジン14を始動するリコイルスタータ31の始動用ノブ33を引いてしまうことを容易に防止することができる。これにより、歩行型作業機10の構造を簡易にすることができるとともに、わかりやすく確実に始動操作ができる。この結果、歩行型作業機10のコストの低減を図ることができるともに、歩行型作業機10の耐久性の向上を図ることができる。
【0027】
図7は本発明に係る歩行型作業機のクラッチOFF状態を示す斜視図であり、クラッチOFF状態ではリコイルスタータ31の始動用ノブ33を、人手61で矢印Aのように機体11後方へ引くことができることを示す。
また、歩行型作業機10は、クラッチ操作部材44をハンドル16の後端に配置するとともに、始動用ノブ33をクラッチ操作部材44の手前に近接させて設けたものとも言える。
【0028】
例えば、山間などの作業環境の条件の悪い地域でも容易にエンジンの始動を容易にすることができるとすれば、歩行型作業機の操作性の向上を図ることができるので好都合である。
そこで、クラッチ操作部材44をハンドル16の後端に配置するとともに、始動用ノブ33をクラッチ操作部材44の手前に近接させて設けたので、山間などの作業環境の条件の悪い地域でも容易にエンジンの始動を容易にすることができる。
【0029】
以上に述べた歩行型作業機10の作用を説明する。
図8(a),(b)は本発明に係る歩行型作業機のハンドル廻りの初期状態の作用説明図であり、(a)はハンドル16の側面、(b)はハンドル16の背面を示す。
(a)において、クラッチ42(図2参照)OFF状態のクラッチ操作部材44及び始動用ノブ33の側面の位置関係を示し、始動用ノブ33の機体11(図1参照)後方が開放状態である。
【0030】
(b)において、ハンドル16の後端から始動用ノブ33を後方に引くことが可能であることを示す。
【0031】
図9(a),(b)は本発明に係る歩行型作業機のリコイルスタータ作動時の作用説明図であり、(a)はハンドル16の側面、(b)はハンドル16の背面を示す。
(a)において、始動用ノブ33を矢印a1の如く後方に引き、エンジン14(図2参照)を始動する。
【0032】
(b)において、クラッチ操作部材44をハンドル16の後端に配置するとともに、始動用ノブ33をクラッチ操作部材44の手前に近接させて設けたので、山間などの作業環境の条件の悪い地域でも容易にエンジンの始動を容易にすることができる。
【0033】
図10(a),(b)は本発明に係る歩行型作業機のクラッチON状態の作用説明図であり、(a)はハンドル16の側面、(b)はハンドル16の背面を示す。
(a)において、クラッチ42(図2参照)ON状態のクラッチ操作部材44及び始動用ノブ33の側面の位置関係を示し、始動用ノブ33の機体11(図1参照)後方に右の中央側延出部(遮蔽部)54Rが位置する。
【0034】
(b)において、クラッチ42接続状態では始動用ノブ33の引張りを阻止する右の中央側延出部(遮蔽部)54Rを備えたので、クラッチ操作部材44がクラッチON位置にあるときに、エンジン14を始動するリコイルスタータ31(図2参照)の始動用ノブ33を引いてしまうことを容易に防止することができる。
【0035】
尚、本発明に係る歩行型作業機は、図4に示すように、遮蔽部を右の中央側延出部54Rとしたが、これに限るものではなく、クラッチ操作部材をクラッチON状態にしたときに、始動用ノブを後方に引張り難くするものであればよく、例えば、右の中央側延出部54RにクラッチON状態で始動用ノブを覆う幅広の壁面、若しくは、右の中央側延出部54RにクラッチON状態で始動用ノブを囲う筒状部材を設けるようにしたものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明に係る歩行型作業機は、山間などの作業環境の条件の悪い地域で使用する運搬車に採用するのに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係る歩行型作業機の斜視図である。
【図2】本発明に係る歩行型作業機の側面図である。
【図3】図1の3−3線断面図である。
【図4】本発明に係る歩行型作業機の始動用ノブ及びクラッチ操作部材廻りの平面図である。
【図5】本発明に係る歩行型作業機の始動用ノブ及びクラッチ操作部材廻りの背面図である。
【図6】本発明に係る歩行型作業機のクラッチON状態を示す斜視図である。
【図7】本発明に係る歩行型作業機のクラッチOFF状態を示す斜視図である。
【図8】本発明に係る歩行型作業機のハンドル廻りの初期状態の作用説明図である。
【図9】本発明に係る歩行型作業機のリコイルスタータ作動時の作用説明図である。
【図10】本発明に係る歩行型作業機のクラッチON状態の作用説明図である。
【図11】従来の基本原理を説明する図である。
【符号の説明】
【0038】
10…歩行型作業機、11…機体、12L,12R…走行装置(クローラベルト装置)、14…エンジン、16…ハンドル、31…リコイルスタータ、33…始動用ノブ、42…クラッチ、44…クラッチ操作部材、54R…遮蔽部(右の中央側延出部)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体に搭載したエンジンと、このエンジンを始動するために始動用ノブを機体後方に引くリコイルスタータと、エンジンの回転をクラッチを介して伝達することで機体を走行させる走行装置と、機体の後方に延ばしたハンドルと、このハンドルにスイング自在に取付けることで前記クラッチを離接するクラッチ操作部材と、を備えた歩行型作業機であって、
前記クラッチ操作部材は、前記クラッチ接続状態では前記始動用ノブの引張りを阻止する遮蔽部を備えたことを特徴とする歩行型作業機。
【請求項2】
前記クラッチ操作部材を前記ハンドルの後端に配置するとともに、前記始動用ノブを前記クラッチ操作部材の手前に近接させて設けたことを特徴とする請求項1記載の歩行型作業機。
【請求項1】
機体に搭載したエンジンと、このエンジンを始動するために始動用ノブを機体後方に引くリコイルスタータと、エンジンの回転をクラッチを介して伝達することで機体を走行させる走行装置と、機体の後方に延ばしたハンドルと、このハンドルにスイング自在に取付けることで前記クラッチを離接するクラッチ操作部材と、を備えた歩行型作業機であって、
前記クラッチ操作部材は、前記クラッチ接続状態では前記始動用ノブの引張りを阻止する遮蔽部を備えたことを特徴とする歩行型作業機。
【請求項2】
前記クラッチ操作部材を前記ハンドルの後端に配置するとともに、前記始動用ノブを前記クラッチ操作部材の手前に近接させて設けたことを特徴とする請求項1記載の歩行型作業機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−224773(P2006−224773A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−39598(P2005−39598)
【出願日】平成17年2月16日(2005.2.16)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年2月16日(2005.2.16)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
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