説明

殺有害生物剤としてのテトラゾール置換アントラニルアミド

本発明は、式(I)


(式中、R、R、R、R、R、n、XおよびQは、本明細書の通りに定義される。)のテトラゾール置換アントラニル酸アミドに関する。本発明は、殺虫剤および/または殺ダニ剤としての前記アミドの使用、さらに浸透促進剤および/またはアンモニウム塩もしくはホスホニウム塩などの追加の薬剤との組合せにおける使用にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テトラゾール置換アントラニルアミドに関し、これらの調製のための複数の方法、および活性化合物としての、さらに活性を増強させる他の薬剤との組合せにおける使用、特に殺有害生物剤としてのこれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
特定のアントラニルアミドが殺虫特性を有することは、文献において既に記載されている(例えば、WO 01/70671、WO 03/015519、WO 03/016284、WO 03/015518、WO 03/024222、WO 03/016282、WO 03/016283、WO 03/062226、WO 03/027099、WO 04/027042、WO 04/033468、WO 2004/046129、WO 2004/067528、WO 2005/118552、WO 2005/077934、WO 2005/085234、WO 2006/023783、WO 2006/000336、WO 2006/040113、WO 2006/111341、WO 2007/006670、WO 2007/024833、WO 2007/020877およびWO 07/144100)。
【0003】
様々な活性化合物の活性が、さらなる薬剤、とりわけアンモニウム塩の添加によって増加され得ることも文献において既に記載されている。しかし、これらは、洗浄剤として作用する塩(例えば、WO 95/017817)、または浸透化させる様に作用するもしくは活性化合物の溶解性を増加させる比較的長鎖のアルキル置換基および/もしくはアリール置換基を有する塩である(例えば、EP−A 0 453 086、EP−A 0 664 081、FR−A 2 600 494、US 4 844 734、US 5 462 912、US 5 538 937、US−A 03/0224939、US−A 05/0009880、US−A 05/0096386)。さらに、該従来技術には、特定の活性化合物および/または対応する組成物の特定の施用だけに対する活性が記載されている。また他の場合において、これらは、これらの一部の酸が昆虫に対する麻痺作用を有するスルホン酸の塩である(US 2 842 476)。硫酸アンモニウムによる作用の増加は、例えば、除草剤グリフォセートおよびホスフィノトリシンの一例として記載されている(US 6 645 914、EP−A2 0 036 106)。特定の活性化合物および施用のための製剤助剤としての硫酸アンモニウムの使用も記載されている(WO 92/16108)が、この文献中のその目的は、製剤を安定させるためであり、作用を増加させるためではない。殺虫活性化合物とのアンモニウム塩の組合せは、WO 07/068356、WO 07/068428、WO 07/068355、WO 07/068357およびWO 07/068350にさらに記載されている。これらの公報を参照として本明細書に明示的に組み込む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第01/70671号
【特許文献2】国際公開第03/015519号
【特許文献3】国際公開第03/016284号
【特許文献4】国際公開第03/015518号
【特許文献5】国際公開第03/024222号
【特許文献6】国際公開第03/016282号
【特許文献7】国際公開第03/016283号
【特許文献8】国際公開第03/062226号
【特許文献9】国際公開第03/027099号
【特許文献10】国際公開第04/027042号
【特許文献11】国際公開第04/033468号
【特許文献12】国際公開第2004/046129号
【特許文献13】国際公開第2004/067528号
【特許文献14】国際公開第2005/118552号
【特許文献15】国際公開第2005/077934号
【特許文献16】国際公開第2005/085234号
【特許文献17】国際公開第2006/023783号
【特許文献18】国際公開第2006/000336号
【特許文献19】国際公開第2006/040113号
【特許文献20】国際公開第2006/111341号
【特許文献21】国際公開第2007/006670号
【特許文献22】国際公開第2007/024833号
【特許文献23】国際公開第2007/020877号
【特許文献24】国際公開第07/144100号
【特許文献25】国際公開第95/017817号
【特許文献26】欧州特許出願公開第0453086号明細書
【特許文献27】欧州特許出願公開第0664081号明細書
【特許文献28】フランス特許出願公開第2600494号明細書
【特許文献29】米国特許第4844734号明細書
【特許文献30】米国特許第5462912号明細書
【特許文献31】米国特許第5538937号明細書
【特許文献32】米国特許出願公開第03/0224939号明細書
【特許文献33】米国特許出願公開第05/0009880号明細書
【特許文献34】米国特許出願公開第05/0096386号明細書
【特許文献35】米国特許第2842476号明細書
【特許文献36】米国特許第6645914号明細書
【特許文献37】欧州特許出願公開第0036106号明細書
【特許文献38】国際公開第92/16108号
【特許文献39】国際公開第07/068356号
【特許文献40】国際公開第07/068428号
【特許文献41】国際公開第07/068355号
【特許文献42】国際公開第07/068357号
【特許文献43】国際公開第07/068350号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
新規アントラニルアミドは、例えばより良好な生物学的または生態学的特性のおかげで従来技術を超える利点を有することがここで見出された。一例として挙げることができるさらなる利点は、より広範な施用方法、より良好な殺虫活性および/または殺ダニ活性、ならびに有用植物との良好な相容性である。テトラゾール含有アントラニルアミドは、特に、防除するのが困難である昆虫に対する有効性を向上させるために、他の薬剤との組合せにおいて使用することができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、一般式(I)
【0007】
【化1】

(式中、
は、メチルまたは塩素を表し、
は、ハロゲン、シアノ、メチルまたはC−C−アルキルスルホニルを表し、
は、水素を表し、またはC−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C12−シクロアルキル、C−C12−シクロアルキル−C−C−アルキルを表し、これらのそれぞれが、同一または異なる置換基により任意に一置換または多置換されており、ここで該置換基は互いに独立して、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−シクロアルキルアミノ、および5員または6員の複素芳香族環からなる群から選択することができ、
nは、1、2、3または4を表し、
Xは、N、CH、CF、CCl、CBrを表し、
は互いに独立して、水素、シアノ、ハロ−C−C−アルキル、ハロゲンまたはハロ−C−C−アルコキシを表し、
は、水素またはC−C−アルキルを表し、
Qは、C−C−アルキル、ハロ−C−C−アルキル、C−C−シクロアルキルによって一置換されている下記Q−1からQ−11群
【0008】
【化2】

からのテトラゾール基の1つを表す。)
のテトラゾール置換アントラニルアミド、および式(I)の化合物の塩にも関する。
【0009】
適切な場合、式(I)の化合物は、様々な多形形態または異なる多形形態の混合物として存在することができる。純粋な多形体および多形体混合物の両方が本発明によって提供され、本発明に従って使用することができる。
【0010】
式(I)は、本発明によるテトラゾール置換アントラニルアミドの一般的定義を提供する。上記および下記に示されている式の好ましい基の定義は下記に示す。これらの定義は、式(I)の最終生成物、および同様に全ての中間体に当てはまる。
【0011】
本発明に従って優先されるのは、式(I−1)
【0012】
【化3】

(式中、
は、メチルまたは塩素を表し、
は、ハロゲン、シアノまたはメチルを表し、
は、水素を表し、またはC−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C12−シクロアルキル、C−C12−シクロアルキル−C−C−アルキルを表し、これらのそれぞれが、同一または異なる置換基により任意に一置換または多置換されており、ここで該置換基は互いに独立して、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−シクロアルキルアミノ、および5員または6員の複素芳香族環からなる群から選択することができ、
Qは、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキルまたはC−C−シクロアルキルによって一置換されている下記Q−1からQ−7群
【0013】
【化4】

からのテトラゾール基の1つを表す。)
の化合物、およびさらに式(I−1)の化合物の塩である。
【0014】
特におよび非常に特に優先されるのは、
式中、
が、好ましくはおよび特に好ましくはメチルを表し、
が、好ましくはハロゲン、シアノまたはメチルを表し、
が、特に好ましくは塩素またはシアノを表し、
が、さらに特に好ましくは臭素、フッ素、ヨウ素またはメチルを表し、
が、好ましくは水素を表し、またはC−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキルを表し、これらのそれぞれが同一または異なる置換基により任意に一置換または多置換されており、ここで該置換基は互いに独立して、ハロゲン、シアノ、アミノ、ヒドロキシル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−シクロアルキル、ならびにN、OおよびSからなる群からの1個または2個のヘテロ原子を含有するが2個の酸素原子が該環において互いに隣接しない5員または6員の複素芳香族環からなる群から選択することができ、
が、特に好ましくは下記の基の1つを表し、
【0015】
【化5】

【0016】
が、非常に特に好ましくは下記の基の1つを表し、
【0017】
【化6】

【0018】
Qが、好ましくはQ−1基、Q−2基、Q−6基を表し、
Qが、さらに好ましくはQ−3基、Q−4基、Q−5基、Q−7基を表し、
Qが、特に好ましくはQ−2基、Q−6基を表し、
Qが、さらに特に好ましくはQ−5基、Q−7基を表す
一般式(I−1)の化合物である。
【0019】
本発明に従って優先されるのは、式中、R基、R基、R基およびQ基が、上記に示されている好ましい、特に好ましいおよび非常に特に好ましい意味を有し、式中、
が、ハロ−C−C−アルキルまたはハロゲン、特に好ましくは塩素または臭素、非常に特に好ましくは塩素を表し、
が、好ましくは水素、メチル、エチル、プロピルまたはイソプロピル、特に好ましくは水素またはメチルを表し、
Xが、好ましくはN、CClまたはCH、特に好ましくはNまたはCHを表し、
nが、好ましくは1、2または3、特に好ましくは1または2、非常に特に好ましくは1を表し、
Qが、さらに好ましくはQ−8基、Q−9基、Q−10基、Q−11基を表す
式(I)の化合物である。
【0020】
式(I)および(I−1)の化合物は、様々な異性体の形態で存在することができる。本発明は、すなわち、式(I)および(I−1)の化合物の異性体、ならびに異なる異性体形態の混合物もさらに提供する。
【0021】
特に、式(I)および(I−1)の化合物は、様々な位置異性体の形態、例えば、Q2およびQ6の定義の化合物の混合物の形態で存在することができる。本発明はしたがって、QがQ2およびQ6の意味を有する式(I)および(I−1)の化合物の混合物も含み、該化合物は様々な混合比で存在することができる。本発明において優先されるのは、Q基がQ2を表す式(I)または(I−1)の化合物対、Q基がQ6を表す式(I)または(I−1)の化合物が、60:40から99:1、特に好ましくは70:30から97:3、非常に特に好ましくは80:20から95:5である混合比である。特に優先されるのは、QがQ2の意味を有する式(I)または(I−1)の化合物対、QがQ6の意味を有する式(I)または(I−1)の化合物が、80:20、81:19、82:18、83:17、84:16、85:15、86:14、87:13、88:12、89:11、90:10、91:9、92:8、93:7、96:6、95:5である混合比である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明に従った一般式(I)の化合物の調製
式(I)のアントラニルアミドは、下記方法の1つによって得られる。
【0023】
式(I)
【0024】
【化7】

(式中、R、R、R、R、R、n、XおよびQは、上記に示されている意味を有する。)
のアントラニルアミドは、
(A)式(II)
【0025】
【化8】

(式中、R、RおよびRは、上記に示されている意味を有する。)
のアニリンを、式(III)
【0026】
【化9】

(式中、X、Q、R、Rおよびnは、上記に示されている意味を有する。)
の塩化カルボニルと酸結合剤の存在下で反応させること、
(B)式(II)
【0027】
【化10】

(式中、R、RおよびRは、上記に示されている意味を有する。)
のアニリンを、式(IV)
【0028】
【化11】

(式中、Q、R、R、n、Xは、上記に示されている意味を有する。)
のカルボン酸と縮合剤の存在下で反応させること、または
(C)式(V)
【0029】
【化12】

(式中、R、R、R、R、n、XおよびQは、上記に示されている意味を有する。)
のベンゾオキサジノンを、式(X)
【0030】
【化13】

(式中、Rは上記に示されている意味を有する。)
のアミンと希釈剤の存在下で反応させること
によって得られる。
【0031】
さらに、式(I−1)のアントラニルアミドは、下記方法の1つによって得られることが見出された。
【0032】
式(I−1)
【0033】
【化14】

(式中、R、R、RおよびQは、上記に示されている意味を有する。)
のアントラニルアミドは、
(A)式(II)
【0034】
【化15】

(式中、R、RおよびRは、上記に示されている意味を有する。)
のアニリンを、式(III)
【0035】
【化16】

(式中、Qは上記に示されている意味を有する。)
の塩化カルボニルと酸結合剤の存在下で反応させること、
(B)式(II)
【0036】
【化17】

(式中、R、RおよびRは、上記に示されている意味を有する。)
のアニリンを、式(IV)
【0037】
【化18】

(式中、Qは上記に示されている意味を有する。)
のカルボン酸と縮合剤の存在下で反応させること、または
(C)式(V−1)
【0038】
【化19】

(式中、R、RおよびQは、上記に示されている意味を有する。)
のベンゾオキサジノンを、式(X)
【0039】
【化20】

(式中、Rは、上記に示されている意味を有する。)
のアミンと希釈剤の存在下で反応させること
によって得られる。
【0040】
本発明による活性化合物は、良好な植物耐容性、温血動物に対する好ましい程度の毒性、および環境によって十分に許容されることの組合せにおいて、植物および植物器官を保護し、収穫収率を増加させ、収穫物の品質を改善し、ならびに農業、園芸、畜産、森林、庭園およびレジャー施設、貯蔵製品および材料の保護、および衛生部門において遭遇する動物有害生物、特に昆虫、蜘蛛、寄生蠕虫、線虫および軟体動物を防除するのに適当である。これらは、作物保護剤として好ましく用いることができる。これらは、通常は感受性および耐性の種、ならびに全てまたは一部の発育段階に対して活性である。上述の有害生物として、下記のものが挙げられる。
【0041】
シラミ目(Anoplura)(プティラプテラ(Phthiraptera))の、例えば、ダマリニア属種(Damalinia spp.)、ハエマトピヌス属種(Haematopinus spp.)、リノグナトゥス属種(Linognathus spp.)、ペディクルス属種(Pediculus spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.)。
【0042】
アラクニダ網(Arachnida)の、例えば、アカルス・シロ(Acarus siro)、アケリア・シェルドニ(Aceria sheldoni)、アクロプス属種(Aculops spp.)、アクルス属種(Aculus spp.)、アンブリオミナ属種(Amblyomina spp.)、アルガス属種(Argas spp.)、ボオピルス属種(Boophilus spp.)、ブレウィパルプス属種(Brevipalpus spp.)、ブリュオビア・プラエティオサ(Bryobia praetiosa)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、デルマニュッスス・ガッリナエ(Dermanyssus gallinae)、エオテトラニュクス属種(Eotetranychus spp.)、エピトリメルス・ピュリ(Epitrimerus pyri)、エウテトラニュクス属種(Eutetranychus spp.)、エリオピュエス属種(Eriophyes spp.)、ヘミタルソネムス属種(Hemitarsonemus spp.)、フュアロンマ属種(Hyalomma spp.)、イクソデス属種(Ixodes spp.)、ラトロデクトゥス・マクタンス(Latrodectus mactans)、メタテトラニュクス属種(Metatetranychus spp.)、オリゴニュクス属種(Oligonychus spp.)、オルニトドロス属種(Ornithodoros spp.)、パノニュクス属種(Panonychus spp.)、ピュッロコプトルタ・オレイウォラ(Phyllocoptruta oleivora)、ポリュパゴタルソネムス・ラトゥス(Polyphagotarsonemus latus)、プソロプテス属種(Psoroptes spp.)、リピケパルス属種(Rhipicephalus spp.)、リゾグリュプス属種(Rhizoglyphus spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、スコルピオ・マウルス(Scorpio maurus)、ステノタルソネムス属種(Stenotarsonemus spp.)、タルソネムス属種(Tarsonemus spp.)、テトラニュクス属種(Tetranychus spp.)、ワサテス・リュコペルシキ(Vasates lycopersici)。
【0043】
ニマイガイ綱(Bivalva)の、例えば、ドレイッセナ属種(Dreissena spp.)。
【0044】
唇脚目(Chilopoda)の、例えば、ゲオピルス属種(Geophilus spp.)、スクティゲラ属種(Scutigera spp.)。
【0045】
コウチュウ目(Coleoptera)の、例えば、アカントスケリデス・オプテクトゥス(Acanthoscelides obtectus)、アドレトゥス属種(Adoretus spp.)、アゲラスティカ・アルニ(Agelastica alni)、アグリオテス属種(Agriotes spp.)、アムピマッロン・ソルスティティアリス(Amphimallon solstitialis)、アノビウム・プンクタトゥム(Anobium punctatum)、アノプロポラ属種(Anoplophora spp.)、アントノムス属種(Anthonomus spp.)、アントレヌス属種(Anthrenus spp.)、アポゴニア属種(Apogonia spp.)、アトマリア属種(Atomaria spp.)、アッタゲヌス属種(Attagenus spp.)、ブルキディウス・オプテクトゥス(Bruchidius obtectus)、ブルクス属種(Bruchus spp.)、ケウトリュンクス属種(Ceuthorhynchus spp.)、クレオヌス・メンディクス(Cleonus mendicus)、コノデルス属種(Conoderus spp.)、コスモポリテス属種(Cosmopolites spp.)、コステリュトラ・ゼアランディカ(Costelytra zealandica)、クルクリオ属種(Curculio spp.)、クリュプトリュンクス・ラパティ(Cryptorhynchus lapathi)、デルメステス属種(Dermestes spp.)、ディアブロティカ属種(Diabrotica spp.)、エピラクナ属種(Epilachna spp.)、ファウスティヌス・クバエ(Faustinus cubae)、ギッビウム・プシュッロイデス(Gibbium psylloides)、ヘテロニュクス・アラトル(Heteronychus arator)、フュラモルパ・エレガンス(Hylamorpha elegans)、フュロトルペス・バイユルス(Hylotrupes bajulus)、フュペラ・ポスティカ(Hypera postica)、フュポテネムス属種(Hypothenemus spp.)、ラクノステルナ・コンサングイネア(Lachnosterna consanguinea)、レプティノタルサ・デケムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)、リッソロプトルス・オリュゾピルス(Lissorhoptrus oryzophilus)、リクスス属種(Lixus spp.)、リュクトゥス属種(Lyctus spp.)、メリゲテス・アエネウス(Meligethes aeneus)、メロロンタ・メロロンタ(Melolontha melolontha)、ミグドルス属種(Migdolus spp.)、モノカムス属種(Monochamus spp.)、ナウパクトゥス・クサントグラプス(Naupactus xanthographus)、ニプトゥス・ホロレウクス(Niptus hololeucus)、オリュクテス・リノケロス(Oryctes rhinoceros)、オリュザエピルス・スリナメンシス(Oryzaephilus surinamensis)、オティオルリュンクス・スルカトゥス(Otiorrhynchus sulcatus)、オクシケトニア・ユクンダ(Oxycetonia jucunda)、パエドン・コクレアリアエ(Phaedon cochleariae)、ピュッロパガ属種(Phyllophaga spp.)、ポピッリア・ヤポニカ(Popillia japonica)、プレムノトリュペス属種(Premnotrypes spp.)、プシュッリオデス・クリュソケパラ(Psylliodes chrysocephala)、プティヌス属種(Ptinus spp.)、リゾビウス・ウェントラリス(Rhizobius ventralis)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、シトピルス属種(Sitophilus spp.)、スペノポルス属種(Sphenophorus spp.)、ステルネクス属種(Sternechus spp.)、シュムピュレテス属種(Symphyletes spp.)、テネブリオ・モリトル(Tenebrio molitor)、トリボリウム属種(Tribolium spp.)、トロゴデルマ属種(Trogoderma spp.)、テュキウス属種(Tychius spp.)、クシロトレクス属種(Xylotrechus spp.)、ザブルス属種(Zabrus spp.)。
【0046】
トビムシ目(Collembola)の、例えば、オニキウルス・アリナツス(Onychiurus arinatus)。
【0047】
革翅目(Dermaptera)の、例えば、フォルフィクラ・アウリクラリア(Forficula auricularia)。
【0048】
倍脚目(Diplopoda)の、例えば、ブラニウルス・グットゥラトゥス(Blaniulus guttulatus)。
【0049】
双翅目(Diptera)の、例えば、アエデス属種(Aedes spp.)、アノペレス属種(Anopheles spp.)、ビビオ・ホルトゥラヌス(Bibio hortulanus)、カッリポラ・エリュトロケパラ(Calliphora erythrocephala)、ケラティティス・カピタタ(Ceratitis capitata)、クリュソミュイア属種(Chrysomyia spp.)、コクリオミュイア属種(Cochliomyia spp.)、コルドュロビア・アントロポパガ(Cordylobia anthropophaga)、クレクス属種(Culex spp.)、クテレブラ属種(Cuterebra spp.)、ダクス・オレアエ(Dacus oleae)、デルマトビア・ホミニス(Dermatobia hominis)、ドロソピラ属種(Drosophila spp.)、ファンニア属種(Fannia spp.)、ガストロピルス属種(Gastrophilus spp.)、フュレミュイア属種(Hylemyia spp.)、フュッポボスカ属種(Hyppobosca spp.)、フュポデルマ属種(Hypoderma spp.)、リリオミュザ属種(Liriomyza spp.). ルキリア属種(Lucilia spp.)、ムスカ属種(Musca spp.)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエストルス属種(Oestrus spp.)、オスキネッラ・フリト(Oscinella frit)、ペゴミュイア・フュオスキュアミ(Pegomyia hyoscyami)、ポルビア属種(Phorbia spp.)、ストモクシス属種(Stomoxys spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、タンニア属種(Tannia spp.)、ティプラ・パルドサ(Tipula paludosa)、ヴォルファルティア属種(Wohlfahrtia spp.)。
【0050】
マキガイ綱(Gastropoda)の、例えば、アリオン属種(Arion spp.)、ビオムパラリア属種(Biomphalaria spp.)、ブリヌス属種(Bulinus spp.)、デロケラス属種(Deroceras spp.)、ガルバ属種(Galba spp.)、リュムナエア属種(Lymnaea spp.)、オンコメラニア属種(Oncomelania spp.)、スッキネア属種(Succinea spp.)。
【0051】
寄生蠕虫網の、例えば、アンキュロストマ・ドゥオデナレ(Ancylostoma duodenale)、アンキュロストマ・ケユラニクム(Ancylostoma ceylanicum)、アキュロストマ・ブラジリエンシス(Acylostoma braziliensis)、アンキュロストマ属種(Ancylostoma spp.)、アスカリス・ルブリコイデス(Ascaris lubricoides)、アスカリス属種(Ascaris spp.)、ブルギア・マラユイ(Brugia malayi)、ブルギア・ティモリ(Brugia timori)、ブノストムム属種(Bunostomum spp.)、カベルティア属種(Chabertia spp.)、クロノルキス属種(Clonorchis spp.)、コオペリア属種(Cooperia spp.)、ディクロコエリウム属種(Dicrocoelium spp)、ディクテュオカウルス・フィラリア(Dictyocaulus filaria)、ディピュッロボトリウム・ラトゥム(Diphyllobothrium latum)、ドラクンクルス・メディネンシス(Dracunculus medinensis)、エキノコックス・グラヌロスス(Echinococcus granulosus)、エキノコックス・ムルティロクラリス(Echinococcus multilocularis)、エンテロビウス・ウェルミクラリス(Enterobius vermicularis)、ファキオラ属種(Faciola spp.)、ハエモンクス属種(Haemonchus spp.)、ヘテラキス属種(Heterakis spp.)、フュメノレピス・ナナ(Hymenolepis nana)、フュオストロングルス属種(Hyostrongulus spp.)、ロア・ロア(Loa Loa)、ネマトディルス属種(Nematodirus spp.)、オエソパゴストムム属種(Oesophagostomum spp.)、オピストルキス属種(Opisthorchis spp.)、オンコケルカ・ウォルウルス(Onchocerca volvulus)、オステルタギア属種(Ostertagia spp.)、パラゴニムス属種(Paragonimus spp.)、スキストソメン属種(Schistosomen spp.)、ストロンギュロイデス・フエッレボルニ(Strongyloides fuelleborni)、ストロンギュロイデス・ステルコラリス(Strongyloides stercoralis)、ストロニュロイデス属種(Stronyloides spp.)、タエニア・サギナタ(Taenia saginata)、タエニア・ソリウム(Taenia solium)、トリキネッラ・スピラリス(Trichinella spiralis)、トリキネッラ・ナティワ(Trichinella nativa)、トリキネッラ・ブリトウィ(Trichinella britovi)、トリキネッラ・ネルソニ(Trichinella nelsoni)、トリキネッラ・プセウドプシラリス(Trichinella pseudopsiralis)、トリコストロングルス属種(Trichostrongulus spp.)、トリクリス・トリクリア(Trichuris trichuria)、ウケレリア・バンクロフティ(Wuchereria bancrofti)。
【0052】
エイメリア(Eimeria)などの原生動物を防除することがさらに可能である。
【0053】
異翅目(Heteroptera)の、例えば、アナサ・トリスティス(Anasa tristis)、アンテスティオプシス属種(Antestiopsis spp.)、ブリッスス属種(Blissus spp.)、カロコリス属種(Calocoris spp.)、カムピュロンマ・リウィダ(Campylomma livida)、カウェレリウス属種(Cavelerius spp.)、キメクス属種(Cimex spp.)、クレオンティアデス・ディルトゥス(Creontiades dilutus)、ダシュヌス・ピペリス(Dasynus piperis)、ディケロプス・フルカトゥス(Dichelops furcatus)、ディコノコリス・ヘウェッティ(Diconocoris hewetti)、ドュスデルクス属種(Dysdercus spp.)、エウスキストゥス属種(Euschistus spp.)、エウリュガステル属種(Eurygaster spp.)、ヘリオペルティス属種(Heliopeltis spp.)、ホルキアス・ノビレッルス(Horcias nobilellus)、レプトコリサ属種(Leptocorisa spp.)、レプトグロッスス・ピュッロプス(Leptoglossus phyllopus)、リュグス属種(Lygus spp.)、マクロペス・エクスカワトゥス(Macropes excavatus)、ミリダエ(Miridae)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエバルス属種(Oebalus spp.)、ペントミダエ(Pentomidae)、ピエスマ・クワドラタ(Piesma quadrata)、ピエゾドルス属種(Piezodorus spp.)、プサッルス・セリアトゥス(Psallus seriatus)、プセウダキュスタ・ペルセア(Pseudacysta persea)、ロドニウス属種(Rhodnius spp.)、サルベルゲッラ・シングラリス(Sahlbergella singularis)、スコティノポラ属種(Scotinophora spp.)、ステパニティス・ナシ(Stephanitis nashi)、ティブラカ属種(Tibraca spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.)。
【0054】
同翅目(Homoptera)の、例えば、アキュルトシポン属種(Acyrthosipon spp.)、アエネオラミア属種(Aeneolamia spp.)、アゴノスケナ属種(Agonoscena spp.)、アレウロデス属種(Aleurodes spp.)、アレウロロブス・バロデンシス(Aleurolobus barodensis)、アレウロトリクスス属種(Aleurothrixus spp.)、アムラスカ属種(Amrasca spp.)、アヌラピス・カルドゥイ(Anuraphis cardui)、アオニディエッラ属種(Aonidiella spp.)、アパノスティグマ・ピリ(Aphanostigma piri)、アピス属種(Aphis spp.)、アルボリディア・アピカリス(Arboridia apicalis)、アスピディエッラ属種(Aspidiella spp.)、アスピディオトゥス属種(Aspidiotus spp.)、アタヌス属種(Atanus spp.)、アウラコルトゥム・ソラニ(Aulacorthum solani)、ベミシア属種(Bemisia spp.)、ブラキュカウドゥス・ヘリクリュシイ(Brachycaudus helichrysii)、ブラキュコルス属種(Brachycolus spp.)、ブレウィコリュネ・ブラッシカエ(Brevicoryne brassicae)、カッリギュポナ・マルギナタ(Calligypona marginata)、カルネオケパラ・フルギダ(Carneocephala fulgida)、ケラトワクナ・ラニゲラ(Ceratovacuna lanigera)、ケルコピダエ(Cercopidae)、ケロプラステス属種(Ceroplastes spp.)、カエトシポン・フラガエフォリイ(Chaetosiphon fragaefolii)、キオナスピス・テガレンシス(Chionaspis tegalensis)、クロリタ・オヌキイ(Chlorita onukii)、クロマピス・ユグランディコラ(Chromaphis juglandicola)、クリュソムパルス・フィクス(Chrysomphalus ficus)、キカドゥリナ・ムビラ(Cicadulina mbila)、コッコミュティルス・ハッリ(Coccomytilus halli)、コックス属種(Coccus spp.)、クリュプトミュズス・リビス(Cryptomyzus ribis)、ダルブルス属種(Dalbulus spp.)、ディアレウロデス属種(Dialeurodes spp.)、ディアポリナ属種(Diaphorina spp.)、ディアスピス属種(Diaspis spp.)、ドラリス属種(Doralis spp.)、ドロシカ属種(Drosicha spp.)、ドュサピス属種(Dysaphis spp.)、ドュスミコックス属種(Dysmicoccus spp.)、エムポアスカ属種(Empoasca spp.)、エリオソマ属種(Eriosoma spp.)、エリュトロネウラ属種(Erythroneura spp.)、エウスケリス・ビロバトゥス(Euscelis bilobatus)、ゲオコックス・コッフェアエ(Geococcus coffeae)、ホマロディスカ・コアグラタ(Homalodisca coagulata)、フュアロプテルス・アルンディニス(Hyalopterus arundinis)、イセイヤ属種(Iceiya spp.)、イディオケルス属種(Idiocerus spp.)、イディオスコプス属種(Idioscopus spp.)、ラオデルパクス・ストリアテッルス(Laodelphax striatellus)、レカニウム属種(Lecanium spp.)、レピドサペス属種(Lepidosaphes spp.)、リパピス・エリュシミ(Lipaphis erysimi)、マクロシプム属種(Macrosiphum spp.)、マハナルワ・フィムブリオラタ(Mahanarva fimbriolata)、メラナピス・サッカリ(Melanaphis sacchari)、メトカルフィエッラ属種(Metcalfiella spp.)、メトポロピウム・ディロドゥム(Metopolophium dirhodum)、モネッリア・コスタリス(Monellia costalis)、モネッリオプシス・ペカニス(Monelliopsis pecanis)、ミュズス属種(Myzus spp.)、ナソノウィア・リビスニグリ(Nasonovia ribisnigri)、ネポテッティクス属種(Nephotettix spp.)、ニラパルワタ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)、オンコメトピア属種(Oncometopia spp.)、オルテジア・プラエロンガ(Orthezia praelonga)、パラベミシア・イニリカ(Parabemisia inyricae)、パラトリオザ属種(Paratrioza spp.)、パルラトリア属種(Parlatoria spp.)、ペムピグス属種(Pemphigus spp.)、ペレグリヌス・マイディス(Peregrinus maidis)、ペナコックス属種(Phenacoccus spp.)、プロエオミュズス・パッセリニイ(Phloeomyzus passerinii)、ポロドン・フムリ(Phorodon humuli)、ピュッロクセラ属種(Phylloxera spp.)、ピンナスピス・アスピディストラエ(Pinnaspis aspidistrae)、プラノコックス属種(Planococcus spp.)、プロトプルウィナリア・ピュリフォルミス(Protopulvinaria pyriformis)、プセウダウラカスピス・ペンタゴナ(Pseudaulacaspis pentagona)、プセウドコックス属種(Pseudococcus spp.)、プシュッラ属種(Psylla spp.)、プテロマルス属種(Pteromalus spp.)、ピリイラ属種(Pyriila spp.)、クワドラスピディオトゥス属種(Quadraspidiotus spp.)、クウェサダ・ギガス(Quesada gigas)、ラストロコックス属種(Rastrococcus spp.)、ロパロシプム属種(Rhopalosiphum spp.)、サイッセティア属種(Saissetia spp.)、スカポイデス・ティタヌス(Scaphoides titanus)、スキザピス・グラミヌム(Schizaphis graminum)、セレナスピドゥス・アルティクラトゥス(Selenaspidus articulatus)、ソガタ属種(Sogata spp.)、ソガテッラ・フルキフェラ(Sogatella furcifera)、ソガトデス属種(Sogatodes spp.)、スティクトケパラ・フェスティナ(Stictocephala festina)、テナラパラ・マラユエンシス(Tenalaphara malayensis)、ティノカッリス・カリュアエフォリアエ(Tinocallis caryaefoliae)、トマスピス属種(Tomaspis spp.)、トクソプテラ属種(Toxoptera spp.)、トリアレウロデス・ワポラリオルム(Trialeurodes vaporariorum)、トリオザ属種(Trioza spp.)、テュプロキュバ属種(Typhlocyba spp.)、ウナスピス属種(Unaspis spp.)、ウィテウス・ウィティフォリイ(Viteus vitifolii)。
【0055】
膜翅目(Hymenoptera)の、例えば、ディプリオン属種(Diprion spp.)、ホプロカムパ属種(Hoplocampa spp.)、ラシウス属種(Lasius spp.)、モノモリウム・パラオニス(Monomorium pharaonis)、ウェスパ属種(Vespa spp.)。
【0056】
等脚目(Isopoda)の、例えば、アルマディッリディウム・ウルガレ(Armadillidium vulgare)、オニスクス・アセッルス(Oniscus asellus)、ポルケッリオ・スカベル(Porcellio scaber)。
【0057】
シロアリ目(Isoptera)の、例えば、レティクリテルメス属種(Reticulitermes spp.)、オドントテルメス属種(Odontotermes spp.)。
【0058】
鱗翅目(Lepidoptera)の、例えば、アクロニクタ・マイヨル(Acronicta major)、アエディア・レウコメラス(Aedia leucomelas)、アグロティス属種(Agrotis spp.)、アラバマ・アルギッラケア(Alabama argillacea)、アンティカルシア属種(Anticarsia spp.)、バラトラ・ブラッシカエ(Barathra brassicae)、ブックラトリクス・トゥルベリエッラ(Bucculatrix thurberiella)、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、カコエキア・ポダナ(Cacoecia podana)、カプア・レティクラナ(Capua reticulana)、カルポカプサ・ポモネッラ(Carpocapsa pomonella)、ケイマトビア・ブルマタ(Cheimatobia brumata)、キロ属種(Chilo spp.)、コリストノイラ・フイニフェラナ(Choristoneura fuiniferana)、クリュシア・アムビグエッラ(Clysia ambiguella)、クナパロケルス属種(Cnaphalocerus spp.)、エアリアス・インスラナ(Earias insulana)、エペスティア・クエニエッラ(Ephestia kuehniella)、エウプロクティス・クリュソッロエア(Euproctis chrysorrhoea)、エウクソア属種(Euxoa spp.)、フェルティア属種(Feltia spp.)、ガッレリア・メッロネッラ(Galleria mellonella)、ヘリコウェルパ属種(Helicoverpa spp.)、ヘリオティス属種(Heliothis spp.)、ホフマンノピラ・プセウドスプレテッラ(Hofmannophila pseudospretella)、ホモナ・マグナニマ(Homona magnanima)、フュポノメウタ・パデッラ(Hyponomeuta padella)、ラピュグマ属種(Laphygma spp.)、リトコッレティス・ブランカルデッラ(Lithocolletis blancardella)、リトパネ・アンテンナタ(Lithophane antennata)、ロクサグロティス・アルビコスタ(Loxagrotis albicosta)、リマントリア属種(Lymantria spp.)、マラコソマ・ネウストリア(Malacosoma neustria)、マメストラ・ブラッシカエ(Mamestra brassicae)、モキス・レパンダ(Mocis repanda)、ミュティムナ・セパラタ(Mythimna separata)、オリア属種(Oria spp.)、オウレマ・オリュザエ(Oulema oryzae)、パノリス・フランメア(Panolis flammea)、ペクティノポラ・ゴッシュピエッラ(Pectinophora gossypiella)、ピュッロクニスティス・キトレッラ(Phyllocnistis citrella)、ピエリス属種(Pieris spp.)、プルテッラ・クシロステッラ(Plutella xylostella)、プロデニア属種(Prodenia spp.)、プセウダレティア属種(Pseudaletia spp.)、プセウドプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)、ピュラウスタ・ヌビラリス(Pyrausta nubilalis)、スポドプテラ属種(Spodoptera spp.)、テルメシア・ゲヌナタリス(Thermesia genunatalis)、ティネア・ペッリオネッラ(Tinea pellionella)、ティネオラ・ビッセリエッラ(Tineola bisselliella)、トルトリクス・ウィリダナ(Tortrix viridana)、トリコプルシア属種(Trichoplusia spp.)。
【0059】
バッタ目(Orthoptera)の、例えば、アケタ・ドメスティクス(Acheta domesticus)、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ブラッテッラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、グリュッロタルパ属種(Gryllotalpa spp.)、レウコパエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、ロクスタ属種(Locusta spp.)、メラノプルス属種(Melanoplus spp.)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、スキストケルカ・グレガリア(Schistocerca gregaria)。
【0060】
ノミ目(Siphonaptera)の、例えば、ケラトピュッルス属種(Ceratophyllus spp.)、クセノプシュッラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis)。
【0061】
コムカデ目(Symphyla)の、例えば、スクティゲレッラ・インマクラタ(Scutigerella immaculata)。
【0062】
アザミウマ目(Thysanoptera)の、例えば、バリオトリプス・ビフォルミス(Baliothrips biformis)、エンネオトリプス・フラウェンス(Enneothrips flavens)、フランクリニエッラ属種(Frankliniella spp.)、ヘリオトリプス属種(Heliothrips spp.)、ヘルキノトリプス・フェモラリス(Hercinothrips femoralis)、カコトリプス属種(Kakothrips spp.)、リピポロトリプス・クルエンタトゥス(Rhipiphorothrips cruentatus)、スキルトトリプス属種(Scirtothrips spp.)、タエニオトリプス・カルダモニ(Taeniothrips cardamoni)、トリプス属種(Thrips spp.)。
【0063】
シミ目(Thysanura)の、例えば、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)。
【0064】
植物寄生性線虫として、例えば、アングイナ属種(Anguina spp.)、アペレンコイデス属種(Aphelenchoides spp.)、ベロノアイムス属種(Belonoaimus spp.)、ブルサペレンクス属種(Bursaphelenchus spp.)、ディテュレンクス・ディプサキ(Ditylenchus dipsaci)、グロボデラ属種(Globodera spp.)、ヘリオコテュレンクス属種(Heliocotylenchus spp.)、ヘテロデラ属種(Heterodera spp.)、ロンギドルス属種(Longidorus spp.)、メロイドギュネ属種(Meloidogyne spp.)、プラテュレンクス属種(Pratylenchus spp.)、ラドポルス・シミリス(Radopholus similis)、ロテュレンクス属種(Rotylenchus spp.)、トリコドルス属種(Trichodorus spp.)、テュレンコリュンクス属種(Tylenchorhynchus spp.)、テュレンクルス属種(Tylenchulus spp.)、テュレンクルス・セミペネトランス(Tylenchulus semipenetrans)、クシピネマ属種(Xiphinema spp.)が挙げられる。
【0065】
式(I)の化合物の有効性は、アンモニウム塩およびホスホニウム塩を添加することによって増加させることができる。アンモニウム塩およびホスホニウム塩は、下記式(XI)によって定義される。
【0066】
【化21】

(式中、
Dは、窒素またはリンを表し、
Dは、好ましくは窒素を表し、
10、R11、R12およびR13は互いに独立して、水素を表し、または各場合において、任意に置換されているC−C−アルキルまたはモノもしくはポリ不飽和の任意に置換されているC−C−アルキレンを表し、ここで該置換基は、ハロゲン、ニトロおよびシアノからなる群から選択することができ、
10、R11、R12およびR13は互いに独立して、好ましくは水素を表し、または各場合において、任意に置換されているC−C−アルキルを表し、ここで該置換基は、ハロゲン、ニトロおよびシアノからなる群から選択することができ、
10、R11、R12およびR13は互いに独立して、特に好ましくは水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチルまたはt−ブチルを表し、
10、R11、R12およびR13は、非常に特に好ましくは水素を表し、
mは、1、2、3または4を表し、
mは、好ましくは1または2を表し、
14は、無機または有機アニオンを表し、
14は、好ましくはビカルボネート、テトラボレート、フッ化物、臭化物、ヨウ化物、塩化物、モノハイドロジェンホスフェート、ジハイドロジェンホスフェート、ハイドロジェンサルフェート、タルトレート、サルフェート、ナイトレート、チオサルフェート、チオシアネート、ホルメート、ラクテート、アセテート、プロピオネート、ブチレート、ペンタノネート、シトレートまたはオキサレートを表し、
14は、特に好ましくはラクテート、サルフェート、モノハイドロジェンホスフェート、ジハイドロジェンホスフェート、ナイトレート、チオサルフェート、チオシアネート、シトレート、オキサレートまたはホルメートを表し、
14は、非常に特に好ましくはサルフェートを表す。)
【0067】
式(XI)のアンモニウム塩およびホスホニウム塩は、式(I)の化合物を含む作物保護組成物の効力を増加させるために広い濃度範囲で使用することができる。一般に、該アンモニウム塩またはホスホニウム塩は、使用準備済の作物保護組成物において、0.5mmol/lから80mmol/l、好ましくは0.75mmol/lから37.5mmol/l、特に好ましくは1.5mmol/lから25mmol/lの濃度で使用される。製剤化製品の場合、該製剤におけるアンモニウム塩および/またはホスホニウム塩の濃度は、製剤の希釈度を所望の活性化合物濃度にする、これらの規定の一般的な、好ましいまたは特に好ましい範囲内であるように選択される。本発明の製剤における塩の濃度は、通常1−50重量%である。
【0068】
本発明の1つの好ましい実施形態において、アンモニウム塩および/またはホスホニウム塩だけでなく浸透剤も、該活性を増加させるために作物保護組成物に添加される。
【0069】
活性の増加は、これらの場合においてさえも認められ得る。本発明はしたがって、浸透剤の使用、ならびに活性化合物として式(I)の殺ダニ/殺虫活性化合物を含む作物保護組成物の活性を増加させるための浸透剤ならびにアンモニウム塩および/またはホスホニウム塩の組合せの使用もさらに提供する。最終的に、本発明は、有害な昆虫を防除するためのこれらの組成物の使用も提供する。
【0070】
本文脈における適当な浸透剤は、植物中への農薬活性化合物の浸透を向上させるために通常使用される全ての物質である。浸透剤は、この文脈において、スプレー水溶液および/またはスプレーコーティングから植物のクチクラ中に浸透し、それによってクチクラ中の活性化合物の移動性を増加させるこれらの能力によって定義される。文献(Baurら、1997、Pesticide Science 51、131−152)において記載されている方法は、この特性を決定するのに使用することができる。
【0071】
適当な浸透剤は、例えばアルカノールアルコキシレートである。本発明に従った浸透剤は、下記式のアルカノールアルコキシレートである。
R−O−(−AO)v−R’ (XII)
(式中、
Rは、4個から20個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキルを表し、
R’は、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチルまたはn−ヘキシルを表し、
AOは、エチレンオキシド基、プロピレンオキシド基、ブチレンオキシド基、またはエチレンオキシド基およびプロピレンオキシド基もしくはブチレンオキシド基の混合物を表し、
vは、2から30の数を表す。)
【0072】
浸透剤の好ましい群は、下記式のアルカノールアルコキシレートである。
R−O−(−EO−)R’(XII−a)
(式中、
Rは、上記に示されている意味を有し、
R’は、上記に示されている意味を有し、
EOは、−CH−CH−O−を表し、
nは、2から20の数を表す。)
【0073】
浸透剤のさらに好ましい群は、下記式のアルカノールアルコキシレートである。
R−O−(−EO−)(−PO−)−R’(XII−b)
(式中、
Rは、上記に示されている意味を有し、
R’は、上記に示されている意味を有し、
EOは、−CH−CH−O−を表し、
POは、
【0074】
【化22】

を表し、
pは、1から10の数を表し、
qは、1から10の数を表す。)
【0075】
浸透剤のさらに好ましい群は、下記式のアルカノールアルコキシレートである。
R−O−(−PO−)−(EO−)−R’(XII−c)
(式中、
Rは、上記に示されている意味を有し、
R’は、上記に示されている意味を有し、
EOは、−CH−CH−O−を表し、
POは、
【0076】
【化23】

を表し、
rは、1から10の数を表し、
sは、1から10の数を表す。)
【0077】
浸透剤のさらに好ましい群は、下記式のアルカノールアルコキシレートである。
R−O−(−EO−)−(−BO−)−R’(XII−d)
(式中、
RおよびR’は、上記に示されている意味を有し、
EOは、−CH−CH−O−を表し、
BOは、
【0078】
【化24】

を表し、
pは、1から10の数を表し、
qは、1から10の数を表す。)
【0079】
浸透剤のさらに好ましい群は、下記式のアルカノールアルコキシレートである。
R−O−(−BO−)−(−EO−)−R’(XII−e)
(式中、
RおよびR’は、上記に示されている意味を有し、
BOは、
【0080】
【化25】

を表し、
EOは、−CH−CH−O−を表し、
rは、1から10の数を表し、
sは、1から10の数を表す。)
【0081】
浸透剤のさらに好ましい群は、下記式のアルカノールアルコキシレートである。
CH−(CH−CH−O−(−CH−CH−O−)−R’(XII−f)
(式中、
R’は、上記に示されている意味を有し、
tは、8から13の数を表し、
uは、6から17の数を表す。)
【0082】
上記に示されている式において、
Rは、好ましくはブチル、イソブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、n−オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、イソノニル、デシル、n−ドデシル、イソドデシル、ラウリル、ミリスチル、イソトリデシル、トリメチルノニル、パルミチル、ステアリルまたはエイコシルを表す。
【0083】
式(XII−c)のアルカノールアルコキシレートの一例として、下記式の2−エチルヘキシルアルコキシレートを挙げることができる。
【0084】
【化26】

(式中、
EOは、−CH−CH−O−を表し、
POは、
【0085】
【化27】

を表し、
8および6の数は、平均値を表す。)
【0086】
式(XII−d)のアルカノールアルコキシレートの一例として、下記式を挙げることができる。
CH−(CH10−O−(−EO−)−(−BO−)−CH (XII−d−1)
(式中、
EOは、−CH−CH−O−を表し、
BOは、
【0087】
【化28】

を表し、
10、6および2の数は、平均値を表す。)
【0088】
式(XII−f)の特に好ましいアルカノールアルコキシレートは、tが9から12の数を表し、uが7から9の数を表すこの式の化合物である。
【0089】
非常に特に優先して、式(XII−f−1)のアルカノールアルコキシレートを挙げることができる。
CH−(CH−CH−O−(−CH−CH−O−)−R’(XII−f−1)
(式中、
tは、平均値10.5を表し、
uは、平均値8.4を表す。)
【0090】
上記の式は、アルカノールアルコキシレートの一般的定義を提供する。これらの物質は、異なる鎖長を持つ規定の型の物質の混合物である。指数はしたがって、整数から外れることもあり得る平均値である。
【0091】
規定の式のアルカノールアルコキシレートは知られており、これらの一部は市販されており、または公知の方法によって調製することができる(WO 98/35 553、WO 00/35 278およびEP−A 0 681 865を参照のこと。)。
【0092】
適当な浸透剤には、例えば、スプレーコーティング中の式(I)の化合物の溶解性を促進する物質も含められる。これらには、例えば鉱物油および植物油が含められる。適当な油は、農薬組成物中に通常使用することができる変性されているかまたはされていない全ての鉱物油または植物油である。一例として、ひまわり油、菜種油、オリーブ油、ヒマシ油、セイヨウアブラナ油、トウモロコシ種子油、綿実油および大豆油、または前記油のエステルを挙げることができる。優先されるのは、菜種油、ひまわり油、およびこれらのメチルまたはエチルエステルである。
【0093】
浸透剤の濃度は広い範囲内で変動し得る。製剤化作物保護組成物の場合、これは一般に1重量%から95重量%、好ましくは1重量%から55重量%、特に好ましくは15−40重量%である。使用準備済組成物(スプレー液)において、該濃度は一般に0.1g/lから10g/lの間、好ましくは0.5g/lから5g/lの間である。
【0094】
活性成分、塩および浸透剤の発明として強調される組合せは、下記の表に列挙されている。本表において、「試験に準ずる」は、クチクラ浸透試験(Baurら、1997、Pesticide Science 51、131−152)において浸透剤として作用する任意の化合物は適当であることを意味している。
【0095】
【表1】

【0096】
適切な場合、本発明による化合物は、特定の濃度または施用量で、除草剤、安全化剤、成長調節剤もしくは植物の特性を改善する薬剤として、または殺菌剤、例えば殺真菌剤、抗糸状菌剤、殺菌剤、殺ウイルス剤(ウイロイドに対する薬剤を含める。)として、またはMLO(マイコプラズマ様生物体)およびRLO(リケッチア様生物体)に対する薬剤として使用することもできる。適切な場合、これらは他の活性化合物の合成のための中間体または前駆体として使用することもできる。
【0097】
該活性化合物は、溶液、エマルジョン、水和剤、水性および油性懸濁液、散剤、粉剤、ペースト剤、可溶性散剤、可溶性粒剤、散布用粒剤、サスポエマルジョン濃縮物、活性化合物を含浸させた天然化合物、活性化合物を含浸させた合成物質、肥料、ならびにさらにポリマー物質中のマイクロカプセル化剤など通例の製剤に変換することができる。
【0098】
これらの製剤は、公知方法において、例えば、活性化合物を増量剤、すなわち液体溶媒および/または固体担体と、必要に応じて界面活性剤、すなわち乳化剤および/または分散剤および/または泡形成剤を使用して混合させることによって製造される。該製剤は、適当な植物中、または他に施用前もしくは施用中のいずれかで調製される。
【0099】
助剤としての使用に適当なものは、組成物自体および/またはこれから誘導される調製物(例えば、スプレー液、種子粉衣剤)に、特定の技術的特性および/または特別な生物学的特性などの特別な特性を付与するのに適当である物質である。通常の適当な助剤は、増量剤、溶媒および担体である。
【0100】
適当な増量剤は、例えば水、例えば芳香族および非芳香族炭化水素(パラフィン、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、クロロベンゼンなど)、アルコールおよびポリオール(適切な場合、置換、エーテル化および/またはエステル化されていてよい。)、ケトン(アセトン、シクロヘキサノンなど)、エステル(脂肪および油を含める。)および(ポリ)エーテル、非置換および置換のアミン、アミド、ラクタム(N−アルキルピロリドンなど)およびラクトン、スルホンおよびスルホキシド(ジメチルスルホキシドなど)の部類由来の極性および非極性の有機化学液体である。
【0101】
使用される増量剤が水である場合、例えば、補助溶媒として有機溶媒を用いることも可能である。本質的に、適当な液体溶媒は、キシレン、トルエンまたはアルキルナフタレンなどの芳香族、クロロベンゼン、クロロエチレンまたは塩化メチレンなどの塩素化芳香族および塩素化脂肪族炭化水素、シクロヘキサンまたはパラフィン、例えば石油留分、鉱物油および植物油などの脂肪族炭化水素、ブタノールまたはグリコールなどのアルコールならびにさらにこれらのエーテルおよびエステル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンまたはシクロヘキサノンなどのケトン、ジメチルスルホキシドなどの強極性溶媒、ならびにさらに水である。
【0102】
適当な固体担体は、
例えば、アンモニウム塩、およびカオリン、粘土、タルク、チョーク、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイトまたは珪藻土などの粉砕天然鉱物、ならびに高分散シリカ、アルミナおよびシリケートなどの粉砕合成鉱物であり、顆粒に適当な固体担体は、例えば、方解石、大理石、軽石粉、海泡石およびドロマイトなど破砕および画分化された天然岩、ならびにさらに無機および有機荒粉の合成顆粒、ならびに紙、おがくず、ココナツ外殻、トウモロコシ穂軸およびタバコ柄などの有機材料の顆粒であり、適当な乳化剤および/または泡形成剤は、例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、例えばアルキルアリールポリグリコールエーテル、アルキルスルホネート、アルキルサルフェート、アリールスルホネートなど非イオン性およびアニオン性の乳化剤、ならびにさらにタンパク質加水分解物であり、適当な分散剤は、例えば、アルコール−POEおよび/もしくは−POPエーテル、酸および/もしくはPOP POEエステル、アルキルアリールおよび/もしくはPOP POEエーテル、脂肪および/もしくはPOP POE付加物、POE−および/もしくはPOP−ポリオール誘導体、POE−および/もしくはPOP−ソルビタンもしくは糖付加物、アルキルサルフェートもしくはアリールサルフェート、アルキルスルホネートもしくはアリールスルホネート、およびアルキルホスフェートもしくはアリールホスフェート、または対応するPO−エーテル付加物の部類由来の非イオン性および/またはイオン性物質である。さらに適当なオリゴマーまたはポリマーは、例えば、ビニルモノマー、アクリル酸、EOおよび/もしくはPO単独から、または例えば(ポリ)アルコールまたは(ポリ)アミンとの組合せで誘導されたものである。リグニンおよびこのスルホン酸誘導体、非修飾および修飾セルロース、芳香族および/または脂肪族スルホン酸、ならびにホルムアルデヒドとのこれらの付加物を用いることも可能である。
【0103】
アラビアゴム、ポリビニルアルコールおよびポリ酢酸ビニルなど、散剤、顆粒またはラテックスの形態におけるカルボキシメチルセルロースならびに天然および合成ポリマー、ならびにケファリンおよびレシチンならびに合成リン脂質などの天然リン脂質などの粘着性付与剤は、製剤中に使用することができる。
【0104】
無機顔料、例えば酸化鉄、酸化チタンおよびプルシアンブルーなどの着色剤、ならびにアリザリン着色剤、アゾ着色剤および金属フタロシアニン着色剤などの有機着色剤、ならびに鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデンおよび亜鉛の塩など痕跡量の栄養素を使用することができる。
【0105】
他の可能な添加剤は、芳香剤、鉱物油または植物油、任意に変性された油、ワックス、ならびに鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデンおよび亜鉛の塩などの栄養素(痕跡量の栄養素を含める。)である。
【0106】
低温安定剤、保存料、抗酸化剤、光安定剤などの安定剤、または化学的および/もしくは物理的安定性を向上させる他の薬剤も存在することができる。
【0107】
該製剤は、一般に、0.01重量%から98重量%の間の活性化合物、好ましくは0.5%から90%の間を含む。
【0108】
本発明による活性化合物は、この市販されている製剤中に存在することができ、殺虫剤、誘引剤、滅菌剤、殺菌剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺真菌剤、成長調節物質、除草剤、安全化剤、肥料またはセミオケミカルなどの他の活性化合物との混合物としてこれらの製剤から調製される使用形態で存在することができる。
【0109】
除草剤、肥料、成長調節剤、安全化剤、セミオケミカル、または他に植物の特性を改善させるための薬剤など他の公知の活性化合物との混合物も可能である。
【0110】
殺虫剤として使用される場合、本発明による活性化合物はさらに、これらの市販されている製剤中に存在することができ、相乗剤との混合物としてこれらの製剤から調製される使用形態で存在することができる。相乗剤は、添加された相乗剤自体が活性であることを必要とせずに活性化合物の作用を増加させる化合物である。
【0111】
殺虫剤として使用される場合、本発明による活性化合物はさらに、市販されている製剤中に存在することができ、植物の環境の中、植物部位の表面上または植物組織中における使用後の該活性化合物の劣化を低減する阻害剤との混合物としてこれらの製剤から調製される使用形態で存在することができる。
【0112】
市販されている製剤から調製される使用形態の活性化合物含有量は、広い限度内で変動してよい。該使用形態の活性化合物濃度は、活性化合物が0.00000001重量%から95重量%、好ましくは0.00001重量%から1重量%の間であってよい。
【0113】
該化合物は、使用形態に適切な通例の方法で用いられる。
【0114】
全ての植物および植物部位は、本発明に従って処理することができる。本発明において理解される植物とは、望ましいおよび望ましくない野草または作物植物(自然発生の作物植物を含める。)などの全ての植物および植物集団である。作物植物は、トランスジェニック植物および品種所有権によって保護できるまたは保護できない植物変種を含めて、従来の育種および最適化方法によって、または生物工学的および遺伝子工学的方法もしくはこれらの方法の組合せによって得ることができる植物であり得る。植物の部位は、苗条、葉、花および根など植物の全ての地上部および地下部ならびに器官を意味すると理解されるべきであり、挙げることができる例は、葉、針葉、茎、樹幹、花、子実体、果実および種子、ならびにさらに根、塊茎および根茎である。植物部位には、収穫物、ならびにさらに栄養繁殖器官および生殖繁殖器官、例えば、挿し木、塊茎、根茎、かき苗ならびに種子も含まれる。
【0115】
活性化合物を用いる植物および植物部位の本発明による処理は、直接実施される、または通例の処理方法、例えば浸漬、スプレー、蒸発、煙霧、飛散、塗装、注入することによって、および繁殖材料の場合、特に種子の場合1つ以上の外被に施用することによっても、周囲、環境または貯蔵空間に化合物を作用させることにより実施される。
【0116】
既に上述した通り、本発明に従って全ての植物およびこれらの部位を処理することが可能である。好ましい実施形態において、野生植物種および植物品種、または交雑もしくはプロトプラスト融合などの従来の生物育種によって得られたもの、ならびにこれらの部位が処理される。さらに好ましい実施形態において、適切な場合従来の方法(遺伝子組換え体)との組合せにおける遺伝子工学によって得られたトランスジェニック植物および植物品種ならびにこれらの部位が処理される。「部位」または「植物の部位」もしくは「植物部位」という用語は上記で説明されている。
【0117】
特に好ましくは、市販されているまたは使用されているいずれの場合でも植物品種の植物は本発明に従って処理される。植物品種は、新たな特性(「形質」)を有し、従来の育種、変異誘発または組換えDNA技術によって得られた植物を意味すると理解されるべきである。これらは品種、生物型または遺伝子型であり得る。
【0118】
植物種または植物品種、これらの位置条件および成長条件(土壌、気候、生長期間、栄養)に依存して、本発明に従った処理は、超付加的な(「相乗的」)効力ももたらすことがある。したがって可能なのは、例えば、本発明に従って使用される化合物および組成物の施用量の低減および/または活性スペクトルの拡大および/または活性増加、より良好な植物成長、高温または低温に対する耐性増加、干ばつまたは水もしくは土壌の塩含有量に対する耐性増加、開花の増加、より容易な収穫、成熟の加速、より高い収穫収率、収穫生産物のより高い品質および/またはより高い栄養価、収穫生産物の貯蔵性および/または加工性の向上であり、これらは通常予想される効力を超える。
【0119】
本発明に従って処理されるのが好ましいトランスジェニック植物または植物品種(すなわち、遺伝子工学によって得られたもの)には、遺伝子組換えにおいて特に有利な有用な特性(「形質」)をこれらの植物に付与した遺伝子材料を受けた全ての植物が含められる。こうした特性の例は、より良好な植物成長、高温または低温に対する耐性の増加、干ばつまたは水もしくは土壌の塩含有量に対する耐性の増加、開花能力の増加、より容易な収穫、成熟の加速、より高い収穫収率、収穫生産物のより良好な品質および/またはより高い栄養価、収穫生産物のより良好な貯蔵安定性および/または加工性である。こうした特性のさらにおよび特に強調される例は、昆虫、ダニ、植物病原性真菌、細菌および/またはウイルスなど動物および微生物の有害生物に対する植物のより良好な防御、ならびにさらに特定の除草活性化合物に対する植物の耐性増加である。挙げることができるトランスジェニック植物の例は、穀類(コムギ、イネ)、トウモロコシ、大豆、ジャガイモ、サトウダイコン、トマト、エンドウマメおよび他の種類の野菜、綿、タバコ、アブラナ、ならびにさらに果実植物(リンゴ、セイヨウナシ、柑橘類の果実およびブドウなどの果実がなる。)などの重要な作物植物であり、特に強調されるのは、トウモロコシ、大豆、ジャガイモ、綿、タバコおよびアブラナである。強調される形質は、植物中に形成される毒素、特に、バキルルス・トゥリンギエンシス(Bacillusthuringiensis)からの遺伝子材料によって(例えば、遺伝子CryIA(a)、CryIA(b)、CryIA(c)、CryIIA、CryIIIA、CryIIIB2、Cry9c、Cry2Ab、Cry3BbおよびCryIFならびにさらにこれらの組合せによって)植物中に形成されるものによる、昆虫、蜘蛛、線虫および軟体動物に対する植物の防御増加である(以下、「Bt植物」と称される。)。また特に強調される形質は、全身獲得抵抗性(SAR)、システミン、フィトアレキシン、エリシターおよび耐性遺伝子ならびにそれに応じて発現されるタンパク質および毒素による、真菌、細菌およびウイルスに対する植物の防御増加である。さらに特に強調される形質は、特定の除草活性化合物、例えばイミダゾリノン、スルホニル尿素剤、グリフォセートまたはホスフィノトリシンに対する植物の耐性増加である(例えば、「PAT」遺伝子)。当該の所望形質を付与する遺伝子は、トランスジェニック植物において互いに組み合わせて存在することもできる。挙げることができる「Bt植物」の例は、YIELD GARD(登録商標)(例えば、トウモロコシ、綿、大豆)、KnockOut(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、StarLink(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、Bollgard(登録商標)(綿)、Nucotn(登録商標)(綿)およびNewLeaf(登録商標)(ジャガイモ)の商品名の下で販売されているトウモロコシ変種、綿変種、大豆変種およびジャガイモ変種である。挙げることができる除草剤耐性植物の例は、Roundup Ready(登録商標)(グリフォセートに耐性、例えば、トウモロコシ、綿、大豆)、Liberty Link(登録商標)(ホスフィノトリシンに耐性、例えば、アブラナ)、IMI(登録商標)(イミダゾリノンに耐性)およびSTS(登録商標)(スルホニル尿素剤に耐性、例えば、トウモロコシ)の商品名の下で販売されているトウモロコシ変種、綿変種および大豆変種である。挙げることができる除草剤抵抗性植物(除草剤耐性のために従来の方法で育種された植物)には、Clearfield(登録商標)(例えば、トウモロコシ)の名称の下で販売されている変種が含められる。当然、これらの記述は、これらの遺伝的形質またはまだ開発されるべき遺伝的形質を有する植物品種にも当てはまり、これらの植物は将来開発されるおよび/または市場に出される。
【0120】
記述されている植物は、本発明による一般式Iの化合物または該活性化合物の混合物を用いて本発明に従って特に有利に処理することができる。活性化合物または混合物に関して上述されている好ましい範囲は、これらの植物の処理にも当てはまる。特に強調されるのは、現本文に詳細に挙げられている化合物または混合物を用いる植物の処理である。
【0121】
本発明による活性化合物は、植物、衛生および貯蔵製品の有害生物に対するだけでなく、獣医部門においてもマダニ、ヒメダニ、疥癬ダニ、ハダニ、ハエ(刺咬性および舐性)、寄生性ハエ幼虫、シラミ、ケジラミ、羽ジラミおよびノミなどの動物寄生虫(外部および内部寄生虫)に対して作用する。これらの寄生虫には下記のものが含められる。
【0122】
アノプルリダ目(Anoplurida)の、例えば、ハエマトピヌス属種(Haematopinus spp.)、リノグナトゥス属種(Linognathus spp.)、ペディクルス属種(Pediculus spp.)、プティルス属種(Phtirus spp.)およびソレノポテス属種(Solenopotes spp.)。
【0123】
マッロパギダ目(Mallophagida)、ならびにアムブリュケリナ亜目(Amblycerina)およびイスクノケリナ亜目(Ischnocerina)の、例えば、トリメノポン属種(Trimenopon spp.)、メノポン属種(Menopon spp.)、トリノトン属種(Trinoton spp.)、ボウィコラ属種(Bovicola spp.)、ウェルネクキエッラ属種(Werneckiella spp.)、レピケントロン属種(Lepikentron spp.)、ダマリナ属種(Damalina spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.)およびフェリコラ属種(Felicola spp.)。
【0124】
双翅目(Diptera)、ならびにネマトケリナ亜目(Nematocerina)およびブラキュケリナ亜目(Brachycerina)例えば、アエデス属種(Aedes spp.)、アノペレス属種(Anopheles spp.)、クレクス属種(Culex spp.)、シムリウム属種(Simulium spp.)、エウシムリウム属種(Eusimulium spp.)、プレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、ルトゾミュイア属種(Lutzomyia spp.)、クリコイデス属種(Culicoides spp.)、クリュソプス属種(Chrysops spp.)、フュボミトラ属種(Hybomitra spp.)、アテュロトゥス属種(Atylotus spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、ハエマトポタ属種(Haematopota spp.)、ピリポミュイア属種(Philipomyia spp.)、ブラウラ属種(Braula spp.)、ムスカ属種(Musca spp.)、フュドロタエア属種(Hydrotaea spp.)、ストモクシス属種(Stomoxys spp.)、ハエマトビア属種(Haematobia spp.)、モレッリア属種(Morellia spp.)、ファンニア属種(Fannia spp.)、グロッシナ属種(Glossina spp.)、カッリポラ属種(Calliphora spp.)、ルキリア属種(Lucilia spp.)、クリュソミュイア属種(Chrysomyia spp.)、ヴォルファルティア属種(Wohlfahrtia spp.)、サルコパガ属種(Sarcophaga spp.)、オエストルス属種(Oestrus spp.)、フュポデルマ属種(Hypoderma spp.)、ガステロピルス属種(Gasterophilus spp.)、ヒッポボスカ属種(Hippobosca spp.)、リポプテナ属種(Lipoptena spp.)およびメロパグス属種(Melophagus spp.)。
【0125】
シポナプテリダ目(Siphonapterida)の、例えば、プレクス属種(Pulex spp.)、クテノケパリデス属種(Ctenocepハロゲン化物sspp.)、クセノプシュッラ属種(Xenopsylla spp.)およびケラトピュッルス属種(Ceratophyllus spp.)。
【0126】
ヘテロプテリダ目(Heteropterida)の、例えば、キメクス属種(Cimex spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.)、ロドニウス属種(Rhodnius spp.)およびパンストロンギュルス属種(Panstrongylus spp.)。
【0127】
ブラッタリダ目(Blattarida)の、例えば、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ブラッテッラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)およびスペッラ属種(Supella spp.)。
【0128】
アカリ亜綱(Acari)(ダニ目(Acarina))、ならびにメタメソスティグマタ目(Metastigmata)およびメソスティグマタ目(Mesostigmata)の、例えば、アルガス属種(Argas spp.)、オルニトドルス属種(Ornithodorus spp.)、オトビウス属種(Otobius spp.)、イクソデス属種(Ixodes spp.)、アムブリュオンマ属種(Amblyomma spp.)、ボオピルス属種(Boophilus spp.)、デルマケントル属種(Dermacentor spp.)、ハエモピュサリス属種(Haemophysalis spp.)、フュアロンマ属種(Hyalomma spp.)、リピケパルス属種(Rhipicephalus spp.)、デルマニュッスス属種(Dermanyssus spp.)、ライッリエティア属種(Raillietia spp.)、プネウモニュッスス属種(Pneumonyssus spp.)、ステルノストマ属種(Sternostoma spp.)、ワッロア属種(Varroa spp.)。
【0129】
アクティネディダ目(Actinedida)(プロスティグマタ(Prostigmata))およびアカリディダ目(Acaridida)(アスティグマタ(Astigmata))の、例えば、アカラピス属種(Acarapis spp.)、ケユレティエッラ属種(Cheyletiella spp.)、オルニトケユレティア属種(Ornithocheyletia spp.)、ミュオビア属種(Myobia spp.)、プソレルガテス属種(Psorergates spp.)、デモデクス属種(Demodex spp.)、トロムビクラ属種(Trombicula spp.)、リストロポルス属種(Listrophorus spp.)、アカルス属種(Acarus spp.)、テュロパグス属種(Tyrophagus spp.)、カログリュプス属種(Caloglyphus spp.)、フュポデクテス属種(Hypodectes spp.)、プテロリクス属種(Pterolichus spp.)、プソロプテス属種(Psoroptes spp.)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、オトデクテス属種(Otodectes spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、ノトエドレス属種(Notoedres spp.)、クネミドコプテス属種(Knemidocoptes spp.)、キュトディテス属種(Cytodites spp.)およびラミノシオプテス属種(Laminosioptes spp.)。
【0130】
本発明による式(I)の活性化合物は、例えばウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ロバ、ラクダ、バッファロー、ウサギ、ニワトリ、シチメンチョウ、アヒル、雌ガチョウおよびミツバチなどの農業生産家畜、例えばイヌ、ネコ、愛玩鳥類および水槽の魚類などの他のペット、ならびにさらに例えばハムスター、モルモット、ラットおよびマウスなどのいわゆる試験動物に外寄生する節足動物を防除するのにも適当である。これらの節足動物を防除することによって、死亡および生産力(食肉、ミルク、羊毛、皮革、卵、蜂蜜など)低減の事例が減少するので、本発明による活性化合物使用によって、より経済的および容易な畜産が可能である。
【0131】
本発明による活性化合物は、獣医部門および畜産において、例えば錠剤、カプセル、頓服、水薬、粒剤、ペースト剤、ボーラス、フィードスループロセスおよび坐剤の形態で腸内投与によって、例えば注入(筋肉内、皮下、静脈内および腹腔内など)、埋め込みなどの非経口投与によって、経鼻投与によって、例えば浸漬または薬浴、スプレー、注流およびスポッティング、洗流ならびに散粉の形態における経皮的使用によって、ならびにさらに首輪、耳標、尾標、肢帯、端綱およびマーキング装置など、活性化合物を含有する成形品を用いて公知方法で使用される。
【0132】
家畜、家禽および家庭動物などのために使用される場合、式(I)の活性化合物は、1重量%から80重量%の量の該活性化合物を含む製剤(例えば、散剤、エマルジョン、フロアブル剤)として、直接または100倍から10000倍に希釈後のいずれかで使用することができ、またはこれらは化学浴として使用してよい。
【0133】
本発明による化合物は、産業材料を破壊する昆虫に対して強力な殺虫作用も有することがさらに判明した。
【0134】
以下の昆虫は、例としておよび好ましいものとして挙げることができるが、限定するものではない。
【0135】
甲虫類の、フュロトルペス・バイユルス(Hylotrupes bajulus)、クロロポルス・ピロシス(Chlorophorus pilosis)、アノビウム・プンクタトゥム(Anobium punctatum)、クセストビウム・ルフォウィッロスム(Xestobium rufovillosum)、プティリヌス・ペクティコルニス(Ptilinus pecticornis)、デンドロビウム・ペルティネクス(Dendrobium pertinex)、エルノビウス・モッリス(Ernobius mollis)、プリオビウム・カルピニ(Priobium carpini)、リュクトゥス・ブルンネウス(Lyctus brunneus)、リュクトゥス・アフリカヌス(Lyctus africanus)、リュクトゥス・プラニコッリス(Lyctus planicollis)、リュクトゥス・リネアリス(Lyctus linearis)、リュクトゥス・プベスケンス(Lyctus pubescens)、トロゴクシロン・アエクアレ(Trogoxylon aequale)、ミンテス・ルギコッリス(Minthes rugicollis)、クシレボルス属種(Xyleborus spec.)、トリュプトデンドロン属種(Tryptodendron spec.)、アパテ・モナクス(Apate monachus)、ボストリュクス・カプキンス(Bostrychus capucins)、ヘテロボストリュクス・ブルンネウス(Heterobostrychus brunneus)、シノクシロン属種(Sinoxylon spec.)、ディノデルス・ミヌトゥス(Dinoderus minutus)など、
ハサミムシの、シレクス・ユウェンクス(Sirex juvencus)、ウロケルス・ギガス(Urocerus gigas)、ウロケルス・ギガス・タイグヌス(Urocerus gigas taignus)、ウロケルス・アウグル(Urocerus augur)など、
シロアリの、カロテルメス・フラウィコッリス(Kalotermes flavicollis)、クリュプトテルメス・ブレウィス(Cryptotermes brevis)、ヘテロテルメス・インディコラ(Heterotermes indicola)、レティクリテルメス・フラウィペス(Reticulitermes flavipes)、レティクリテルメス・サントネンシス(Reticulitermes santonensis)、レティクリテルメス・ルキフグス(Reticulitermes lucifugus)、マストテルメス・ダルウィニエンシス(Mastotermes darwiniensis)、ゾオテルモプシス・ネワデンシス(Zootermopsis nevadensis)、コプトテルメス・フォルモサヌス(Coptotermes formosanus)など、
シミの、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccarina)など。
【0136】
本関連における産業材料は、好ましくはプラスチック、接着剤、サイズ剤、紙および厚紙、なめし革、木材および加工木材製品、ならびにコーティング組成物などの非生体材料を意味すると理解されるべきである。
【0137】
使用準備済組成物は、適切な場合他の殺虫剤、および適切な場合1種以上の殺真菌剤も含むこともできる。
【0138】
混合するための追加のパートナーに関して、上述されている殺虫剤および殺真菌剤を参照とする。
【0139】
本発明の化合物は同時に、船体、スクリーン、網、建物、係留および信号システムなど、塩水または汽水に接触する物体を汚損から保護するために用いることができる。
【0140】
さらに、本発明の化合物は、単独で、または防汚組成物として他の活性化合物と組み合わせて使用することができる。
【0141】
該活性化合物は、家庭分野、衛生および貯蔵製品の保護において、動物有害生物、例えば住居、工場ホール、事務所および車両客室などの閉ざされた空間で見つけられる特に昆虫、蜘蛛およびダニを防除するのにも適当である。これらは単独で、またはこれらの有害生物を防除するための家庭用殺虫剤製品において他の活性化合物および助剤と組み合わせて用いることができる。これらは、感受性種および耐性種、ならびに全ての発育段階に対して活性である。これらの有害生物には、下記のものが含められる。
【0142】
スコルピオニデア目(Scorpionidea)の、例えば、ブトゥス・オッキタヌス(Buthus occitanus)。
【0143】
ダニ目(Acarina)の、例えば、アルガス・ペルシクス(Argas persicus)、アルガス・レフレクスス(Argas reflexus)、ブリオビア属種(Bryobia spp.)、デルマニュッスス・ガッリナエ(Dermanyssus gallinae)、グリュキパグス・ドメスティクス(Glyciphagus domesticus)、オルニトドルス・モウバト(Ornithodorus moubat)、リピケパルス・サングイネウス(Rhipicephalus sanguineus)、トロムビクラ・アルフレッドゥゲシ(Trombicula alfreddugesi)、ネウトロムビクラ・アウトゥムナリス(Neutrombicula autumnalis)、デルマトパゴイデス・プテロニッシムス(Dermatophagoides pteronissimus)、デルマトパゴイデス・フォリナエ(Dermatophagoides forinae)。
【0144】
クモ目(Araneae)の、例えば、アウィクラリイダエ(Aviculariidae)、アラネイダエ(Araneidae)。
【0145】
ザトウムシ目(Opiliones)の、例えば、プセウドスコルピオネス・ケリフェル(Pseudoscorpiones chelifer)、プセウドスコルピオネス・ケイリディウム(Pseudoscorpiones cheiridium)、オピリオネス・パランギウム(Opiliones phalangium)。
【0146】
等脚目(Isopoda)の、例えば、オニスクス・アセッルス(Oniscus asellus)、ポルケッリオ・スカベル(Porcellio scaber)。
【0147】
倍脚目(Diplopoda)の、例えば、ブラニウルス・グットゥラトゥス(Blaniulus guttulatus)、ポリュデスムス属種(Polydesmus spp.)。
【0148】
唇脚目(Chilopoda)の、例えば、ゲオピルス属種(Geophilus spp.)。
【0149】
シミ目(Zygentoma)の、例えば、クテノレピスマ属種(Ctenolepisma spp.)、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)、レピスモデス・インクウィリヌス(Lepismodes inquilinus)。
【0150】
ゴキブリ目(Blattaria)の、例えば、ブラッタ・オリエンタリエス(Blatta orientalies)、ブラッテッラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、ブラッテッラ・アサヒナイ(Blattella asahinai)、レウコパエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、パンクロラ属種(Panchlora spp.)、パルコブラッタ属種(Parcoblatta spp.)、ペリプラネタ・アウストララシアエ(Periplaneta australasiae)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ペリプラネタ・ブルンネア(Periplaneta brunnea)、ペリプラネタ・フリギノサ(Periplaneta fuliginosa)、スペッラ・ロンギパルパ(Supella longipalpa)。
【0151】
サルタトリア目(Saltatoria)の、例えば、アケタ・ドメスティクス(Acheta domesticus)。
【0152】
ハサミムシ目(Dermaptera)の、例えば、フォルフィクラ・アウリクラリア(Forficula auricularia)。
【0153】
シロアリ目(Isoptera)の、例えば、カロテルメス属種(Kalotermes spp.)、レティクリテルメス属種(Reticulitermes spp.)。
【0154】
チャタテムシ目(Psocoptera)の、例えば、レピナトゥス属種(Lepinatus spp.)、リポスケリス属種(Liposcelis spp.)。
【0155】
コウチュウ目(Coleoptera)の、例えば、アントレヌス属種(Anthrenus spp.)、アッタゲヌス属種(Attagenus spp.)、デルメステス属種(Dermestes spp.)、ラテティクス・オリュザエ(Latheticus oryzae)、ネクロビア属種(Necrobia spp.)、プティヌス属種(Ptinus spp.)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、シトピルス・グラナリウス(Sitophilus granarius)、シトピルス・オリュザエ(Sitophilus oryzae)、シトピルス・ゼアマイス(Sitophilus zeamais)、ステゴビウム・パニケウム(Stegobium paniceum)。
【0156】
双翅目(Diptera)の、例えば、アエデス・アエギュプティ(Aedes aegypti)、アエデス・アルボピクトゥス(Aedes albopictus)、アエデス・タエニオリュンクス(Aedes taeniorhynchus)、アノペレス属種(Anopheles spp.)、カッリポラ・エリュトロケパラ(Calliphora erythrocephala)、クリュソゾナ・プルウィアリス(Chrysozona pluvialis)、クレクス・クウィンクウェファスキアトゥス(Culex quinquefasciatus)、クレクス・ピピエンス(Culex pipiens)、クレクス・タルサリス(Culex tarsalis)、ドロソピラ属種(ショウジョウバエ spp.)、ファンニア・カニクラリス(Fannia canicularis)、ムスカ・ドメスティカ(Musca domestica)、プレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、サルコパガ・カルナリア(Sarcophaga carnaria)、シムリウム属種(Simulium spp.)、ストモクシス・カルキトランス(Stomoxys カルシトランス)、ティプラ・パルドサ(Tipula paludosa)。
【0157】
鱗翅目(Lepidoptera)の、例えば、アクロイア・グリセッラ(Achroia grisella)、ガッレリア・メッロネッラ(Galleria mellonella)、プロディア・インテルプンクテッラ(Plodia interpunctella)、ティネア・クロアケッラ(Tinea cloacella)、ティネア・ペッリオネッラ(Tinea pellionella)、ティネオラ・ビッセリエッラ(Tineola bisselliella)。
【0158】
ノミ目(Siphonaptera)の、例えば、クテノケパリデス・カニス(Ctenocephalides canis)、クテノケパリデス・フェリス(Ctenocephalides felis)、プレクス・イッリタンス(Pulex irritans)、トゥンガ・ペネトランス(Tunga penetrans)、クセノプシュッラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis)。
【0159】
膜翅目(Hymenoptera)の、例えば、カムポノトゥス・ヘルクレアヌス(Camponotus herculeanus)、ラシウス・フリギノスス(Lasius fuliginosus)、ラシウス・ニゲル(Lasius niger)、ラシウス・ウムブラトゥス(Lasius umbratus)、モノモリウム・パラオニス(Monomorium pharaonis)、パラウェスプラ属種(Paravespula spp.)、テトラモリウム・カエスピトゥム(Tetramorium caespitum)。
【0160】
シラミ目(Anoplura)の、例えば、ペディクルス・フマヌス・カピティス(Pediculus humanus capitis)、ペディクルス・フマヌス・コルポリス(Pediculus humanus corporis)、ペムピグス属種(Pemphigus spp.)、ピュッロエラ・ワスタトリクス(Phylloera vastatrix)、プティルス・プビス(Phthirus pubis)。
【0161】
異翅目(Heteroptera)の、例えば、キメクス・ヘミプテルス(Cimex hemipterus)、キメクス・レクトゥラリウス(Cimex lectularius)、ロディヌス・プロリクスス(Rhodinus prolixus)、トリアトマ・インフェスタンス(Triatoma infestans)。
【0162】
家庭用殺虫剤の分野において、これらは単独で、またはリン酸エステル、カルバメート、ピレスロイド、ネオニコチノイド、成長調節剤、もしくは他の公知である種類の殺虫剤の活性化合物など他の適当な活性化合物と組み合わせて使用される。
【0163】
これらは、エアロゾル、非加圧スプレー製品、例えば、ポンプおよびアトマイザースプレー、自動煙霧システム、煙霧器、フォーム、ゲル、セルロースまたはプラスチックで作られている蒸発器錠剤を用いる蒸発器製品、液体蒸発器、ゲルおよび膜蒸発器、プロペラ駆動蒸発器、非エネルギーもしくは受動蒸発システム、防虫紙、防虫袋ならびに防虫ゲル中に、粒剤もしくは粉剤として、撒き餌の中に、または餌ステーションの中に使用される。
【0164】
方法および中間体の説明
方法(A)
例えば2−アミノ−5−クロロ−N−イソプロピル−3−メチルベンズアミドおよび2−(3−クロロピリジン−2−イル)−5−(5−ヘプタフルオロプロピルテトラゾール−2−イルメチル)−2H−ピラゾール−3−カルボニルクロリドを出発原料として使用し、方法(A)の工程を下記の式スキームによって例示することができる。
【0165】
【化29】

【0166】
式(II)は、方法(A)を実施するための出発原料として必要とされるアミノベンズアミドの一般的定義を提供する。
【0167】
【化30】

【0168】
式(II)において、R、RおよびRは、上記に示されている意味を有する。
【0169】
方法(A)は酸結合剤の存在下で実施される。この目的に適当であるのは、こうしたカップリング反応に通例の無機または有機塩基である。優先されるのは、例えば水素化ナトリウム、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムまたは炭酸アンモニウムなどアルカリ土類金属またはアルカリ金属の水素化物、水酸化物、アミド、アルコキシド、酢酸塩、炭酸塩または重炭酸塩、およびさらにトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチルベンジルアミン、ピリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、N,N−ジメチルアミノピリジン、ジアザビシクロオクタン(DABCO)、ジアザビシクロノネン(DBN)またはジアザビシクロウンデセン(DBU)などの第3級アミンを使用することである。例えばポリマー担持ジイソプロピルアミンおよびポリマー担持ジメチルアミノピリジンなどのポリマー担持酸結合剤を必要に応じて使用することも可能である。
【0170】
方法(A)は、適切な場合、こうした反応に通例の不活性有機希釈剤の存在下で実施することができる。これらの好ましいものには、例えば石油エーテル、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンまたはデカリンなどの脂肪族、脂環式または芳香族炭化水素;例えばクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタンまたはジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、メチルtert−アミルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタンまたはアニソールなどのエーテル;アセトン、ブタノン、メチルイソブチルケトンまたはシクロヘキサノンなどのケトン;アセトニトリル、プロピオニトリル、n−またはイソブチロニトリルまたはベンゾニトリルなどのニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルピロリドンもしくはヘキサメチルリン酸トリアミドなどのアミド、または水もしくは純水とのこれらの混合物が含められる。
【0171】
式(II)のアミノベンズアミドは知られており、または公知の方法によって調製することができる(例えば、M.J.Kornet、J.Heterocyl.Chem.1992、29、103−105;G.P.Lahmら、Bioorg.Med.Chem.Letters 2005、15、4898−4906;WO 2003/016284、WO 2006/055922、WO 2006/062978、WO 2008/010897、WO 2008/070158を参照のこと。)。
【0172】
式(III−1)は、方法(A)を実施するための出発原料として必要とされている塩化ピラゾールカルボニルの一般的定義を提供する。
【0173】
【化31】

【0174】
この式(III−1)において、Qは上記に示されている意味を有する。
【0175】
式(III−1)の塩化ピラゾールカルボニルは新規である。これらは、例えば、式(IV−1)
【0176】
【化32】

(式中、Qは上記に示されている意味を有する。)
のピラゾールカルボン酸誘導体を、塩素化剤(例えば、塩化チオニルまたは塩化オキサリル)と、不活性希釈剤(例えば、トルエンまたはジクロロメタン)の存在下、触媒量のN,N−ジメチルホルムアミドの存在下で反応させることによって調製することができる。
【0177】
式(IV−1)のピラゾールカルボン酸誘導体は新規である。これらは、例えば、式(VI−1)
【0178】
【化33】

(式中、Qは上記に示されている意味を有し、RはC−C−アルキルを表す。)
のピラゾールカルボン酸エステルを、アルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム)と、不活性希釈剤(例えば、ジオキサン/水またはエタノール/水)の存在下で反応させることによって調製することができる。
【0179】
式(VI)のピラゾールカルボン酸エステルは新規である。これらは、例えば、式(VII−1)
【0180】
【化34】

(式中、Rは上記に示されている意味を有し、Zは塩素、臭素、ヨウ素、メチルスルホニルまたはトルエンスルホニルを表す。)
のピラゾールカルボン酸エステル誘導体を、式(VIII)(式中、Qは上記に示されている意味を有する。)のテトラゾールと、塩基(例えば、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、ナトリウムメトキシド、トリエチルアミンまたは水素化ナトリウム)の存在下、溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、トルエン、アセトン、アセトニトリル、メタノール、ジメチルホルムアミドまたはジオキサン)の存在下で反応させることによって調製することができる。
Q−H(VIII)
【0181】
式(VIII)のテトラゾールは知られており、一部は市販されており、または公知方法によって調製することができる(例えば、WO2004/020445;William P.Norris、J.Org.Chem.、1962、27(9)、3248−3251;Henry C.Brown、Robert J.Kassal、J.Org.Chem.、1967、32(6)、1871−1873;Dennis P.Curran、Sabine Hadida、Sun−Young Kim、Tetrahedron、1999、55(29)、8997−9006;L.D.Hansen、E.J.Baca、P.Scheirer、Journal of Heterocyclic Chemistry、1970、7、991−996を参照のこと。)。
【0182】
式(VII)のピラゾールカルボン酸エステル誘導体は知られており、または公知方法によって得ることができる(例えば、WO2007/144100を参照のこと。)。
【0183】
方法(B)
例えば2−アミノ−5−クロロ−N−イソプロピル−3−メチルベンズアミドおよび2−(3−クロロピリジン−2−イル)−5−(5−ヘプタフルオロプロピルテトラゾール−2−イルメチル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸を出発原料として使用し、方法(B)の工程を下記の式スキームによって例示することができる。
【0184】
【化35】

【0185】
方法(B)を実施するための出発原料として必要とされる式(II)のアントラニルアミドは、方法(A)に関連して既に記載されている。
【0186】
式(IV−1)は、方法(B)を実施するための出発原料としてさらに必要とされているピラゾールカルボン酸の一般的定義を提供する。
【0187】
【化36】

【0188】
この式(IV−1)において、Qは上記に示されている意味を有する。
【0189】
方法(B)は縮合剤の存在下で実施される。この目的に適当であるのは、こうしたカップリング反応に通例の全ての薬剤である。ホスゲン、三臭化リン、三塩化リン、五塩化リン、オキシ塩化リンまたは塩化チオニルなどの酸ハロゲン化物形成剤;クロロギ酸エチル、クロロギ酸メチル、クロロギ酸イソプロピル、クロロギ酸イソブチルまたは塩化メタンスルホニルなどの酸無水物形成剤;N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)などのカルボジイミド、または五酸化リン、ポリリン酸、1,1’−カルボニルジイミダゾール、2−エトキシ−N−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリン(EEDQ)、トリフェニルホスフィン/四塩化炭素、ブロモトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィンクロリドもしくはベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェートなど他の通例の縮合剤を一例として挙げることができる。例えばポリマー担持シクロヘキシルカルボジイミドなどのポリマー担持試薬も使用することができる。
【0190】
方法(B)は、適切な場合、触媒の存在下で実施される。4−ジメチルアミノピリジン、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールまたはジメチルホルムアミドを一例として挙げることができる。
【0191】
方法(B)は、適切な場合、こうした反応に通例の不活性有機希釈剤の存在下で実施することができる。これらの好ましいものには、例えば石油エーテル、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンまたはデカリンなど脂肪族、脂環式または芳香族炭化水素;例えばクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタンまたはトリクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、メチルtert−アミルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタンまたはアニソールなどのエーテル;アセトン、ブタノン、メチルイソブチルケトンまたはシクロヘキサノンなどのケトン;アセトニトリル、プロピオニトリル、n−またはイソブチロニトリルまたはベンゾニトリルなどのニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルピロリドンもしくはヘキサメチルリン酸トリアミドなどのアミド、または水もしくは純水とのこれらの混合物が含められる。
【0192】
方法(C)
6−クロロ−2−[2−(3−クロロピリジン−2−イル)−5−(5−ヘプタフルオロプロピルテトラゾール−2−イルメチル)−2H−ピラゾール−3−イル]−8−メチルベンゾ[d][1,3]オキサジン−4−オンおよびイソプロピルアミンを使用し、方法(C)の工程を下記の式スキームによって例示することができる。
【0193】
【化37】

【0194】
式(V−1)は、方法(C)を実施するための出発原料として必要とされるベンゾオキサジノンの一般的定義を提供する。
【0195】
【化38】

【0196】
この式(V−1)において、R、RおよびQは、上記に示されている意味を有する。
【0197】
式(V−1)のベンゾオキサジノンは新規である。これらは、例えば、式(IV−1)
【0198】
【化39】

(式中、Qは上記に示されている意味を有する。)
のピラゾールカルボン酸誘導体を、式(IX)
【0199】
【化40】

(式中、RおよびRは、上記に示されている意味を有する。)
のアントラニル酸と、塩基(例えば、トリエチルアミンまたはピリジン)の存在下および塩化スルホニル(例えば、塩化メタンスルホニル)の存在下、適切な場合希釈剤(例えば、アセトニトリル)の存在下で反応させることによって得られる。
【0200】
該方法を実施するための出発原料として必要とされる式(IV−1)のピラゾールカルボン酸誘導体は、方法(A)に関連して既に記載されている。
【0201】
式(IX)のアントラニル酸は知られており、または一般的合成方法によって調製することができる(例えば、Bakerら、J.Org.Chem.1952、149−153;G.Reissenweberら、Angew.Chem 1981、93、914−915、P.J.Montoya−Pelaez、J.Org.Chem.2006、71、5921−5929;F.E.Sheibley、J.Org.Chem.1938、3、414−423、WO 2006023783を参照のこと。)。
【0202】
方法(D)
例えば2−アミノ−N−tert−ブチル−5−クロロ−3−メチルベンズアミドおよび1−(3−クロロピリジン−2−イル)−3−{1−[5−(トリフルオロメチル)−2H−テトラゾール−2−イル]エチル}−1H−ピラゾール−5−カルボン酸を出発原料として使用し、方法(D)の工程を下記の式スキームによって例示することができる。
【0203】
【化41】

【0204】
方法(D)を実施するための出発原料として必要とされる式(II)のアントラニルアミドは、方法(A)に関連して既に記載されている。
【0205】
式(IV)は、方法(D)を実施するための出発原料としてさらに必要とされるピラゾールカルボン酸の一般的定義を提供する。
【0206】
【化42】

【0207】
この式(IV)において、X、Q、R、Rおよびnは、上記に示されている意味を有する。
【0208】
方法(D)は、縮合剤の存在下で実施される。この目的に適当であるのは、こうしたカップリング反応に通例の全ての薬剤である。ホスゲン、三臭化リン、三塩化リン、五塩化リン、オキシ塩化リンまたは塩化チオニルなどの酸ハロゲン化物形成剤;クロロギ酸エチル、クロロギ酸メチル、クロロギ酸イソプロピル、クロロギ酸イソブチルまたは塩化メタンスルホニルなどの酸無水物形成剤;N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)などのカルボジイミド、または五酸化リン、ポリリン酸、1,1’−カルボニルジイミダゾール、2−エトキシ−N−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリン(EEDQ)、トリフェニルホスフィン/四塩化炭素、ブロモトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィンクロリドもしくはベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェートなど他の通例の縮合剤を一例として挙げることができる。例えばポリマー担持シクロヘキシルカルボジイミドなどのポリマー担持試薬も使用することができる。
【0209】
方法(D)は触媒の存在下で実施される。4−ジメチルアミノピリジン、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールまたはジメチルホルムアミドを一例として挙げることができる。
【0210】
方法(D)は、適切な場合、こうした反応に通例の不活性有機希釈剤の存在下で実施することができる。これらの好ましいものには、例えば石油エーテル、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンまたはデカリンなど脂肪族、脂環式または芳香族炭化水素;例えばクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタンまたはトリクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、メチルtert−アミルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタンまたはアニソールなどのエーテル;アセトン、ブタノン、メチルイソブチルケトンまたはシクロヘキサノンなどのケトン;アセトニトリル、プロピオニトリル、n−またはイソブチロニトリルまたはベンゾニトリルなどのニトリル;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルピロリドンもしくはヘキサメチルリン酸トリアミドなどのアミド、または水もしくは純水とのこれらの混合物が含められる。
【0211】
式(IV)のピラゾールカルボン酸は新規である。これらは、例えば、式(XIII)
【0212】
【化43】

(式中、X、Q、R、Rおよびnは、上記に示されている意味を有し、RはC−C−アルキルを表す。)
のピラゾールカルボン酸エステルを、アルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム)と、不活性希釈剤(例えば、ジオキサン/水またはエタノール/水)の存在下で反応させることによって調製することができる。
【0213】
式(XIII)のピラゾールカルボン酸エステルは新規である。これらは、例えば、式(XIV)
【0214】
【化44】

(式中、X、Q、R、R、Rおよびnは、上記に示されている意味を有し、Zは塩素、臭素、ヨウ素、メチルスルホニルまたはトルエンスルホニルを表す。)
のピラゾールカルボン酸エステル誘導体を、式(VIII)(式中、Qは上記に示されている意味を有する。)のテトラゾールと、塩基(例えば、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、ナトリウムメトキシド、トリエチルアミンまたは水素化ナトリウム)の存在下、溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、トルエン、アセトン、アセトニトリル、メタノール、ジメチルホルムアミドまたはジオキサン)の存在下で反応させることによって調製することができる。
Q−H(VIII)
【0215】
式(VIII)のテトラゾールは知られており、市販されているものさえあり、またはこれらは公知方法によって調製することができる(例えば、WO2004/020445;William P.Norris、J.Org.Chem.、1962、27(9)、3248−3251;Henry C.Brown、Robert J.Kassal、J.Org.Chem.、1967、32(6)、1871−1873;Dennis P.Curran、Sabine Hadida、Sun−Young Kim、Tetrahedron、1999、55(29)、8997−9006;L.D.Hansen、E.J.Baca、P.Schemer、Journal of Heterocyclic Chemistry、1970、7、991−996を参照のこと。)。
【0216】
式(XIV)のピラゾールカルボン酸エステルは新規である。これらは、例えば、式(XV)
【0217】
【化45】

(式中、X、R、R、Rおよびnは、上記に示されている意味を有する。)
のアルコール誘導体を、塩化スルホニル(例えば、メチル塩化スルホニルまたはトルエン塩化スルホニル)またはハロゲン化剤(例えば、塩化チオニル)と、適切な場合溶媒(例えば、ジクロロメタン)の存在下、および適切な場合塩基(例えば、トリエチルアミンまたはピリジン)の存在下で反応させることによって調製することができる。
【0218】
式(XV)のアルコール誘導体は新規である。これらは、例えば、式(XVI)
【0219】
【化46】

(式中、X、R、R、Rおよびnは、上記に示されている意味を有する。)
のケトン誘導体を、適当な還元剤(例えば、水素化ホウ素ナトリウム)と、溶媒(例えば、エタノール)の存在下で反応させることによって調製することができる。
【0220】
式(XVI)のケトン誘導体は新規である。これらは、例えば、式(XVII)
【0221】
【化47】

(式中、X、R、Rおよびnは、上記に示されている意味を有し、Yは塩素または臭素を表す。)
のピラゾール誘導体を、式(XVIII)(式中、RはHまたはC−C−アルキルを表す。)のスズ誘導体と、遷移金属(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0))および塩(例えば、塩化リチウム)の存在下、溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)の存在下で反応させることによって調製することができる。
【0222】
【化48】

【0223】
式(XVIII)のスズ誘導体は知られているおよび/または市販されている。
【0224】
式(XVII)のピラゾール誘導体は知られており、または公知方法によって得ることができる(例えば、WO2004/033468、WO2003/015518、WO2003/016283を参照のこと。)。
【実施例】
【0225】
調製実施例
化合物
2−(3−クロロピリジン−2−イル)−5−(5−ヘプタフルオロプロピルテトラゾール−2−イルメチル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸(4−クロロ−2−イソプロピルカルバモイル−6−メチルフェニル)アミドの合成(実施例1)
【0226】
【化49】

【0227】
6−クロロ−2−[2−(3−クロロピリジン−2−イル)−5−(5−ヘプタフルオロプロピルテトラゾール−2−イルメチル)−2H−ピラゾール−3−イル]−8−メチルベンゾ[d][1,3]オキサジン−4−オン200mg(0.3mmol)を最初にテトラヒドロフラン2ml中に投入し、イソプロピルアミン0.08ml(1mmol)を添加した。混合物を50℃で1時間撹拌し、冷却した後濃縮した。結晶化またはクロマトグラフ分離による残渣の精製により、所望の生成物を得た(logP:4.23、MH:682、H−NMR(400MHz、DMSO、δ、ppm):1.02(d、6H)、2.14(s,3H)、3.91(m,1H)、6.30(s,2H)、7.30(m,2H)、7.40(d,1H)、7.55(dd,1H)、7.77(d,1H)、8.08(dd,1H)、8.44(dd,1H)、10.07(s,1H)。
【0228】
下記の実施例は、類似の方法で得ることができる。
【0229】
本明細書に記述したものは、実施例番号1には完全なNMRシグナル、および他の実施例には、該方法に最後に導入した分子成分に関するlogP値、質量(MH)およびNMRシグナルの組合せである。
【0230】
【表2】





























































































【0231】
分析方法
上記表および調製実施例に示されているlogP値の決定は、EEC Directive 79/831 Annex V.A8に従い、HPLCによって実施した。
【0232】
較正は、公知のlogP値を持つ非分枝アルカン−2−オン(3個から16個の炭素原子を有する。)を使用して行った(logP値は、2個の連続したアルカノン間の直線補間を使用し、保持時間によって決定した。)。
【0233】
測定は、Agilent 1100 LCシステムを使用し、504.6 Zorbax Eclipse C18 1.8μmカラム(炉温度 55℃、流量2.0ml/分)を用いて実施した。
【0234】
以下の移動相を使用した。
【0235】
【表3】

【0236】
MHシグナルは、ESIおよび正または負イオン化を用いるAgilent MSDシステムを使用して決定した。
【0237】
NMRスペクトルは、フロープローブヘッド(60μl容量)が取り付けられたBruker Avance 400を使用して決定した。使用した溶媒はCDCNまたはd6−DMSOであり、テトラメチルシラン(0.00ppm)を対照として用いた。
【0238】
シグナルの分裂は以下の通りに記載した。s(一重項)、bs(ブロード一重項)、d(二重項)、t(三重項)、q(四重項)、m(多重項)。
【0239】
使用実施例
実施例A
ファエドン(Phaedon)試験(PHAECOスプレー処理)
溶媒:アセトン78.0重量部
ジメチルホルムアミド1.5重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル0.5重量部
活性化合物の適当な調製物を生成するため、活性化合物1重量部を規定量の溶媒および乳化剤と混合し、濃縮物を乳化剤含有水で所望の濃度に希釈する。
【0240】
ハクサイ(ブラッシカ・ペキネンシス(Brassica pekinensis))のディスクに所望濃度の活性化合物調製物を噴霧し、乾燥させた後、カラシムシ(mustard beetle)(パエドン・コクレアリアエ(Phaedon cochleariae))の幼虫を棲息させる。
【0241】
所望期間後、効力を%で決定する。100%は、全ての甲虫の幼虫が死滅したことを意味し、0%は、甲虫の幼虫が全く死滅しなかったことを意味する。
【0242】
この試験において、例えば、調製実施例の以下の化合物は、100g/haの施用量で≧80%の効力を示す。
実施例番号
【0243】
【化50】


【0244】
実施例B
スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)試験(SPODFRスプレー処理)
溶媒:アセトン78.0重量部
ジメチルホルムアミド1.5重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル0.5重量部
活性化合物の適当な調製物を生成するため、活性化合物1重量部を規定量の溶媒および乳化剤と混合し、濃縮物を乳化剤含有水で所望の濃度に希釈する。
【0245】
トウモロコシ葉(ゼア・マイス(Zea mays))のディスクに所望濃度の活性化合物調製物を噴霧し、乾燥させた後、ヨトウガ(スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda))のイモムシを棲息させる。
【0246】
所望期間後、効力を%で決定する。100%は、全てのイモムシが死滅したことを意味し、0%は、イモムシが全く死滅しなかったことを意味する。
【0247】
この試験において、例えば、調製実施例の以下の化合物は、100g/haの施用量で≧80%の効力を示す。
実施例番号
【0248】
【化51】


【0249】
実施例C
ミュズス(Myzus)試験(MYZUPEスプレー処理)
溶媒:アセトン78重量部
ジメチルホルムアミド1.5重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル0.5重量部
活性化合物の適当な調製物を生成するため、活性化合物1重量部を規定量の溶媒および乳化剤と混合し、濃縮物を乳化剤含有水で所望の濃度に希釈する。
【0250】
全段階のモモアカアブラムシ(ミュズス・ペルシカエ(Myzus persicae))を寄生させたハクサイ(ブラッシカ・ペキネンシス(Brassica pekinensis))のディスクに、所望濃度の活性化合物調製物を噴霧する。
【0251】
所望期間後、効力を%で決定する。100%は、全てのアブラムシが死滅したことを意味し、0%は、アブラムシが全く死滅しなかったことを意味する。
【0252】
この試験において、例えば、調製実施例の以下の化合物は、100g/haの施用量で≧80%の効力を示す。
実施例番号
【0253】
【化52】

【0254】
この試験において、例えば、調製実施例の以下の化合物は、20g/haの施用量で≧80%の効力を示す。
実施例番号97、301、329、460、461
【0255】
実施例D
ルシリア・クプリナ(Lucilia cuprina)試験(LUCICU)
溶媒:ジメチルスルホキシド
活性化合物の適当な調製物を生成するため、活性化合物1重量部を規定量の溶媒と混合し、濃縮物を水で所望の濃度に希釈する。
【0256】
所望濃度の活性化合物調製物で処理した馬肉を含有する容器に、ルシリア・クプリナ(Lucilia cuprina)の幼虫を棲息させる。
【0257】
所望期間後、死滅を%で決定する。100%は、全ての幼虫が死滅したことを意味し、0%は、幼虫が全く死滅しなかったことを意味する。
【0258】
この試験において、例えば、調製実施例の以下の化合物は、100ppmの施用量で≧80%の効力を示す。
実施例番号2、3、5、6、7、10、11、13、218、220、222、223、229、295
【0259】
実施例E
ボオピルス・ミクロプルス(Boophilus microplus)試験(BOOPMI注入)
溶媒:ジメチルスルホキシド
活性化合物の適当な調製物を生成するため、活性化合物1重量部を規定量の溶媒と混合し、濃縮物を水で所望の濃度に希釈する。
【0260】
活性化合物の溶液を腹部(ボオピルス・ミクロプルス(Boophilus microplus))に注入し、該動物をディッシュに移し、気候部屋内に保存する。活性を受精卵の位置によって評価する。
【0261】
所望期間後、効力を%で決定する。100%は、マダニが受精卵を全く産まなかったことを意味する。
【0262】
この試験において、例えば、調製実施例の以下の化合物は、20μg/動物の施用量で≧80%の効力を示す。
実施例番号2、3、5、6、7、10、11、13、218、220、222、223、229、295
【0263】
実施例F
ムスカ・ドメスティカ(Musca domestica)試験(MUSCDO)
溶媒:ジメチルスルホキシド
活性化合物の適当な調製物を生成するため、活性化合物1重量部を規定量の溶媒と混合し、濃縮物を水で所望の濃度に希釈する。
【0264】
所望濃度の活性化合物調製物で処理したスポンジを含有する容器に、成体のムスカ・ドメスティカ(Musca domestica)を棲息させる。
【0265】
所望期間後、死滅を%で決定する。100%は、全てのハエが死滅したことを意味し、0%は、ハエが全く死滅しなかったことを意味する。
【0266】
この試験において、例えば、調製実施例の以下の化合物は、100ppmの施用量で≧80%の効力を示す。
実施例番号2、3、5、7、10、11、13、133、136、137、144、151、162、175、178、218、223
【0267】
実施例G
ファエドン(Phaedon)試験(PHAECOスプレー処理)
溶媒:アセトン78.0重量部
ジメチルホルムアミド1.5重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコール0.5重量部
活性化合物の適当な調製物を生成するため、活性化合物1重量部を規定量の溶媒および乳化剤と混合し、濃縮物を乳化剤含有水で所望の濃度に希釈する。
【0268】
ハクサイ(ブラッシカ・ペキネンシス(Brassica pekinensis))のディスクに、所望濃度の活性化合物調製物を噴霧し、乾燥させた後、カラシムシ(mustard beetle)(パエドン・コクレアリアエ(Phaedon cochleariae))の幼虫を棲息させる。
【0269】
所望期間後、効力を%で決定する。100%は、全ての甲虫の幼虫が死滅したことを意味し、0%は、甲虫の幼虫が全く死滅しなかったことを意味する。
【0270】
この試験において、例えば、調製実施例の以下の化合物は、従来技術より優れている活性を示す。下記表を参照されたい。
【0271】
【表4】


【0272】
実施例H
スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)試験(SPODFRスプレー処理)
溶媒:アセトン78.0重量部
ジメチルホルムアミド1.5重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル0.5重量部
活性化合物の適当な調製物を生成するため、活性化合物1重量部を規定量の溶媒および乳化剤と混合し、濃縮物を乳化剤含有水で所望の濃度に希釈する。
【0273】
トウモロコシ葉(ゼア・マイス(Zea mays))のディスクに所望濃度の活性化合物調製物を噴霧し、乾燥させた後、ヨトウガ(スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda))のイモムシを棲息させる。
【0274】
所望期間後、効力を%で決定する。100%は、全てのイモムシが死滅したことを意味し、0%は、イモムシが全く死滅しなかったことを意味する。
【0275】
この試験において、例えば、調製実施例の以下の化合物は、従来技術より優れている活性を示す。下記表を参照されたい。
【0276】
【表5】


【0277】
実施例I
ミュズス(Myzus)試験(MYZUPEスプレー処理)
溶媒:アセトン78.0重量部
ジメチルホルムアミド1.5重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル0.5重量部
活性化合物の適当な調製物を生成するため、活性化合物1重量部を規定量の溶媒および乳化剤と混合し、濃縮物を乳化剤含有水で所望の濃度に希釈する。
【0278】
全段階のモモアカアブラムシ(ミュズス・ペルシカエ(Myzus persicae))を寄生させたハクサイ(ブラッシカ・ペキネンシス(Brassica pekinensis))のディスクに、所望濃度の活性化合物調製物を噴霧する。
【0279】
所望期間後、効力を%で決定する。100%は、全てのアブラムシが死滅したことを意味し、0%は、アブラムシが全く死滅しなかったことを意味する。
【0280】
この試験において、例えば、調製実施例の以下の化合物は、従来技術より優れている活性を示す。下記表を参照されたい。
【0281】
【表6】


【0282】
実施例J
テトラニュクス・ウルティカエ(Tetranychus urticae)試験;OP抵抗(TETRURスプレー施用)
溶媒:アセトン78.0重量部
ジメチルホルムアミド1.5重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル0.5重量部
活性化合物の適当な調製物を生成するため、活性化合物1重量部を規定量の溶媒および乳化剤と混合し、濃縮物を乳化剤含有水で所望の濃度に希釈する。
【0283】
全段階のナミハダニ(テトラニュクス・ウルティカエ(Tetranychus urticae))を多量に寄生させたサヤマメ(パセオルス・ウルガリス(Phaseolus vulgaris))に、活性化合物調製物を所望濃度で噴霧する。
【0284】
特定期間後、死滅率を%で決定する。100%は、全てのハダニが死滅したことを意味し、0%は、ハダニが全く死滅しなかったことを意味する。
【0285】
例えばこの試験において、調製実施例からの以下の化合物は、≧80%の良好な活性を20g/haの施用量で示す。363、449

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

(式中、
は、メチルまたは塩素を表し、
は、ハロゲン、シアノ、メチルまたはC−C−アルキルスルホニルを表し、
は、水素を表し、またはC−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C12−シクロアルキル、C−C12−シクロアルキル−C−C−アルキルを表し、これらのそれぞれが、同一または異なる置換基により任意に一置換または多置換されており、ここで該置換基は互いに独立して、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−シクロアルキルアミノ、および5員または6員の複素芳香族環からなる群から選択することができ、
nは、1、2、3または4を表し、
Xは、N、CH、CF、CCl、CBrを表し、
は互いに独立して、水素、シアノ、ハロ−C−C−アルキル、ハロゲンまたはハロ−C−C−アルコキシを表し、
は、水素またはC−C−アルキルを表し、
Qは、C−C−アルキル、ハロ−C−C−アルキル、C−C−シクロアルキルによって一置換されている下記Q−1からQ−11群
【化2】

からのテトラゾール基の1つを表す。)
のテトラゾール置換アントラニルアミド、およびさらに式(I)の化合物の塩。
【請求項2】
請求項1に記載の式(I−1)の化合物
【化3】

(式中、
は、メチルまたは塩素を表し、
は、ハロゲン、シアノまたはメチルを表し、
は、水素を表し、またはC−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C12−シクロアルキル、C−C12−シクロアルキル−C−C−アルキルを表し、これらのそれぞれが、同一または異なる置換基により任意に一置換または多置換されており、ここで該置換基は互いに独立して、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−アルコキシカルボニル、C−C−アルキルカルボニル、C−C−シクロアルキルアミノ、および5員または6員の複素芳香族環からなる群から選択することができ、
Qは、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキルまたはC−C−シクロアルキルによって一置換されている下記Q−1からQ−7群
【化4】

からのテトラゾール基の1つを表す。)
およびさらに式(I−1)の化合物の塩。
【請求項3】
がメチルを表し、
がハロゲン、シアノまたはメチルを表し、
が、水素を表し、またはC−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、C−C−シクロアルキル、C−C−シクロアルキル−C−C−アルキルを表し、これらのそれぞれが、同一または異なる置換基により任意に一置換または多置換されており、ここで該置換基は互いに独立して、ハロゲン、シアノ、アミノ、ヒドロキシル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−シクロアルキル、ならびにN、OおよびSからなる群からの1個または2個のヘテロ原子を含有し、2個の酸素原子が環において互いに隣接しない5員または6員の複素芳香族環からなる群から選択することができ、
Qが、Q−1基、Q−2基、Q−6基を表し、
Qが、Q−3基、Q−4基、Q−5基、Q−7基も表す、
請求項2に記載の式(I−1)の化合物、およびさらに式(I)の化合物の塩。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の式(I)または式(I−1)の少なくとも1種の化合物および式(XI)
【化5】

(式中、
Dは、窒素またはリンを表し、
10、R11、R12およびR13は互いに独立して、水素、または各場合において任意に置換されているC−C−アルキルまたはモノもしくはポリ不飽和の任意に置換されているC−C−アルキレンを表し、ここで該置換基はハロゲン、ニトロおよびシアノからなる群から選択することができ、
mは、1、2、3または4を表し、
14は、無機または有機アニオンを表す。)
の少なくとも1種の塩を含む組成物。
【請求項5】
請求項1から3のいずれかに記載の式(I)または式(I−1)の少なくとも1種の化合物および式(XII)
R−O−(−AO)v−R’ (XII)
(式中、
Rは、4個から20個の炭素原子を有する直鎖または分枝のアルキルを表し、
R’は、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチルまたはn−ヘキシルを表し、
AOは、エチレンオキシド基、プロピレンオキシド基、ブチレンオキシド基、またはエチレンオキシド基およびプロピレンオキシド基もしくはブチレンオキシド基の混合物を表し、
vは、2から30の数を表す。)
の少なくとも1種の浸透剤を含む組成物。
【請求項6】
請求項1から3のいずれかに記載の式(I)もしくは式(I−1)の化合物、または請求項4もしくは5に記載の組成物が、動物有害生物および/または植物病原性真菌および/またはこれらの生息地および/または種子および/または植物繁殖材料および/または植物繁殖材料から後に形成される植物部位に作用させられることを特徴とする、動物有害生物を防除する方法。
【請求項7】
請求項1から3のいずれかに記載の式(I)もしくは式(I−1)の化合物、または請求項4もしくは5に記載の組成物が、増量剤および/または界面活性剤と混合されることを特徴とする、農薬組成物を調製する方法。
【請求項8】
作物保護、材料の保護、衛生部門および/または獣医部門における有害生物を防除するための、請求項1から3のいずれかに記載の式(I)もしくは式(I−1)の化合物、または請求項4もしくは5に記載の組成物の使用。

【公表番号】特表2012−512208(P2012−512208A)
【公表日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−541166(P2011−541166)
【出願日】平成21年12月9日(2009.12.9)
【国際出願番号】PCT/EP2009/008775
【国際公開番号】WO2010/069502
【国際公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【出願人】(507203353)バイエル・クロップサイエンス・アーゲー (172)
【氏名又は名称原語表記】BAYER CROPSCIENCE AG
【Fターム(参考)】