殺菌・殺カビ性ピラゾール

そのすべての幾何異性体および立体異性体、N−オキシド、および、塩を含む式1の化合物が開示されている。
【化1】


式中、
は、フェニル環、ナフタレニル環系、5員〜6員完全不飽和複素環または8員〜10員芳香族複素環式二環系であって、各々は、本開示中に定義されている任意の置換基と共に記載されているとおりであり;
は、フェニル環、ナフタレニル環系、5員〜6員飽和、部分飽和または完全不飽和複素環、または、8員〜10員芳香族複素環式二環系であり、各々は、本開示中に定義されている任意の置換基と共に記載されているとおりであり;
Xは、O、S(O)、NR、CR1516、C(=O)またはC(=S)であり;
ならびに、R、R1a、R、R、R15、R16およびmは、本開示中に定義されているとおりである。
式1の化合物を含有する組成物、および、有効量の本発明の化合物または組成物を適用する工程を含む、真菌性病原体によって引き起こされる植物病害を防除する方法が開示されている。そのすべての幾何異性体および立体異性体、ならびに、塩を含む式2の化合物が開示されている。
【化2】


式中、
XはNHであり;ならびに
、QおよびRは式1に関して定義されているとおりであり;
これは、式1の化合物を調製するための中間体として有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一定のピラゾール、そのN−オキシド、塩および組成物、ならびに、殺菌・殺カビ剤としてのそれらの使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
真菌性植物病原体によって引き起こされる植物病害の防除は、高い作物効率を達成するためにきわめて重要である。観葉植物、野菜、圃場、穀類、および、果実作物に対する植物病害による損害は、生産性を著しく低下させ、これにより、消費者に対するコストの増加がもたらされる可能性がある。これらの目的のために多くの製品が市販されているが、より効果的であり、より安価であり、毒性が低く、環境的に安全であり、または、異なる作用部位を有する新規の化合物に対する要求が継続してある。特許文献1は、殺虫剤、除草剤および殺菌・殺カビ剤としてN−フェニルピラゾリルアミンおよびN−ピリジルピラゾリルアミン誘導体を開示するが;しかしながら、本発明の殺菌・殺カビ剤はこの公報においては開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開第09208620号公報
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、式1の化合物(すべての幾何異性体および立体異性体を含む)、そのN−オキシドおよび塩、これらを含有する農学的組成物、ならびに、殺菌・殺カビ剤としてのこれらの使用に関する。
【化1】

【0005】
式中、
は、フェニル環またはナフタレニル環系であって、各環または環系は、任意により、Rから独立して選択される5個以下の置換基で置換されているか;または、5員〜6員完全不飽和複素環または8員〜10員芳香族複素環式二環系であって、各環または環系は、炭素原子、ならびに、2個以下のO原子、2個以下のS原子および4個以下のN原子から独立して選択される4個以下のヘテロ原子から選択される環員を含有し、ここで、3個以下の炭素環員はC(=O)およびC(=S)から独立して選択され、ならびに、硫黄原子環員はS(=O)(=NR14から独立して選択され、各環または環系は、任意により、炭素原子環員上のRから独立して選択される5個以下の置換基で置換され、ならびに、窒素原子環員上のシアノ、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜CアルキルアミノアルキルおよびC〜Cジアルキルアミノアルキルから選択さ
れ;
は、フェニル環またはナフタレニル環系であって、各環または環系は、任意により、Rから独立して選択される5個以下の置換基で置換されているか;または、5員〜6員飽和、部分飽和あるいは完全不飽和複素環、または、8員〜10員芳香族複素環式二環系であって、各環または環系は、炭素原子、ならびに、2個以下のO原子、2個以下のS原子および4個以下のN原子から独立して選択される4個以下のヘテロ原子から選択される環員を含有し、ここで、3個以下の炭素環員はC(=O)およびC(=S)から独立して選択され、ならびに、硫黄原子環員はS(=O)(=NR14から独立して選択され、各環または環系は、任意により、炭素原子環員上のRから独立して選択される5個以下の置換基で置換され、ならびに、窒素原子環員上のシアノ、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜CアルキルアミノアルキルおよびC〜Cジアルキルアミノアルキルから選択されるか;または、C〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、C〜C12アルキニル、C〜C12シクロアルキルあるいはC〜C12シクロアルケニルから選択され、各々は、任意により、Rから独立して選択される5個以下の置換基で置換されており;
Xは、O、S(O)、NR、CR1516、C(=O)またはC(=S)であり;
は、H、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、CO、C(O)NR、シアノ、C〜Cアルコキシ、C〜CハロアルコキシあるいはC〜Cアルコキシアルキルであるか;または
は、3個以下のRで任意により置換されているフェニルであるか;または、炭素原子環員上のr9aおよび窒素原子環員上のr9bから独立して選択される3個以下の置換基で任意により置換されている5員または6員窒素含有芳香族複素環であり;
1aはHであり;または
1aおよびRは、これらが結合している炭素原子と一緒になって、ハロゲンおよびメチルから独立して選択される2個以下の置換基で任意により置換されているシクロプロピル環を形成し;
は、CH、CHCH、ハロゲン、シアノ、シアノメチル、ハロメチル、ヒドロキシメチル、メトキシあるいはメチルチオであるか;または、ハロゲンおよびメチルから独立して選択される2個以下の置換基で任意により置換されているシクロプロピルであり;
各Rは、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ホルミルアミノ、C〜Cアルキルカルボニルアミノ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキルチオ、C〜Cアルキルスルフィニル、C〜Cハロアルキルスルフィニル、C〜Cアルキルスルホニル、C〜Cハロアルキルスルホニル、C〜Cアルキルスルホニルオキシ、C〜Cハロアルキルスルホニルオキシ、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルコキシ、C〜Cアルキルシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、C〜Cハロシクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、ヒドロキシ、ホルミル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルキルカルボニルオキシ、−SF、−SCN、C(=S)NR1920または−U−V−Tから選択され;
は、H、ホルミル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、−SO、−S(=O)10、−(C=W)R11、NHあるいはOR21であるか;または、各々が2個以下のR12で任意により置換されている、C〜CアルキルもしくはC〜Cハロアルキルであり;
は、H、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルであり;
およびRは、H、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜CシクロアルキルアルキルおよびC〜Cアルキルシクロアルキルから独立して選択されるか;または
およびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、炭素原子と、任意によりO、S(O)およびNR13から選択される1個以下の環員とから選択される環員を、前記結合している環窒素原子に追加して含有している4員〜7員非芳香族複素環を形成し;
各R、r9aおよびr9bは、独立して、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、SCH、S(O)CHおよびS(O)CHから選択され;
10は、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルであり;
各R11は、独立して、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシアルキル、C〜Cアルキルアミノアルキル、C〜Cジアルキルアミノアルキル、C〜CアルキルチオまたはC〜Cアルキルチオアルキルであり;
各R12は、独立して、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cアルキルスルフィニル、C〜Cアルキルスルホニルまたはシアノであり;
13は、H、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルであり;
各R14は、独立して、H、シアノ、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルであり;
15は、H、C〜CアルキルまたはOR18であり;
16は、C〜CアルキルもしくはOR18であるか;または
15およびR16は、一緒になって−OCHCHO−とされ;
各R18は、独立して、H、ホルミル、C〜Cシクロアルキル、−SOあるいは−(C=W)R11であるか;または、各々が2個以下のR12で任意により置換されている、C〜CアルキルあるいはC〜Cハロアルキルであり;
各R19およびR20は、独立して、HまたはCHであり;
21は、H、ホルミル、C〜Cシクロアルキル、−SOあるいは−(C=W)R11であるか;または、各々が2個以下のR12で任意により置換されている、C〜CアルキルあるいはC〜Cハロアルキルであり;
各Uは、独立して、O、S(=O)、NR22または直接結合であり;
各Vは、独立して、C〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、C〜Cアルキニレン、C〜CシクロアルキレンまたはC〜Cシクロアルケニレンであり、ここで、3個以下の炭素原子は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜CアルコキシおよびC〜Cハロアルコキシから独立して選択される5個以下の置換基で各々が任意により置換されている、C(=O)から独立して選択され;
各Tは、独立して、シアノ、NR23a23b、OR24またはS(=O)25であり、
各R22は、独立して、H、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜C(アルキルチオ)カルボニル、C〜Cアルコキシ(チオカルボニル)、C〜Cシクロアルキルカルボニル、C〜Cシクロアルコキシカルボニル、C〜C(シクロアルキルチオ)カルボニルまたはC〜Cシクロアルコキシ(チオカルボニル)であり;
各r23aおよびr23bは、独立して、H、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cハロシクロアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜C(アルキルチオ)カルボニル、C〜Cアルコキシ(チオカルボニル)、C〜Cシクロアルキルカルボニル、C〜Cシクロアルコキシカルボニル、C〜C(シクロアルキルチオ)カルボニルあるいはC〜Cシクロアルコキシ(チオカルボニル)であるか;または
同一の窒素原子に結合している一対のr23aおよびr23bは、窒素原子と一緒になって3員〜6員複素環を形成しており、環は、R26から独立して選択される5個以下の置換基で任意により置換されており;
各R24およびR25は、独立して、H、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cハロシクロアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜C(アルキルチオ)カルボニル、C〜Cアルコキシ(チオカルボニル)、C〜Cシクロアルキルカルボニル、C〜Cシクロアルコキシカルボニル、C〜C(シクロアルキルチオ)カルボニルまたはC〜Cシクロアルコキシ(チオカルボニル)であり;
各R26は、独立して、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜CハロアルキルまたはC〜Cアルコキシであり;
各Wは、独立して、OまたはSであり;
各Mは、独立して、カチオンであり;
Mは0、1または2であり;
Nは0、1または2であり;
Tは0、1または2であり;
各uおよびvは、独立して、S(=O)(=NR14の各事例において0、1または2であるが、ただし、uおよびvの和は0、1または2であり;
各wは、独立して、0、1または2であり;ならびに
各yは、独立して、0、1または2であり;
ただし:
が、少なくとも1つのオルト位において、−U−V−T(式中、Uは直接結合であり、VはC(=O)であり、および、TはNR23a23bまたはOR24である)から選択される置換基で置換されたフェニル環である場合、XはNR以外である。
【0006】
より具体的には、本発明は、式1の化合物(すべての幾何異性体および立体異性体を含む)、そのN−オキシドまたは塩に関する。
【0007】
本発明はまた、式1の化合物、そのN−オキシドまたは塩と、界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1種の追加の成分とを含む殺菌・殺カビ組成物に関する。
【0008】
本発明はまた:(a)式1の化合物、そのN−オキシドまたは塩と、(b)少なくとも1種の他の殺菌・殺カビ剤(例えば、異なる作用部位を有する少なくとも1種の他の殺菌・殺カビ剤)とを含む殺菌・殺カビ組成物に関する。
【0009】
本発明はさらに、植物もしくはその一部分または植物種子に、殺菌・殺カビ的に有効な量の本発明の化合物を(例えば、本明細書に記載の組成物として)適用する工程を含む真菌性植物病原体により引き起こされる植物病害を防除する方法に関する。
【0010】
本発明はまた、式1の化合物、そのN−オキシドまたは塩と、少なくとも1種の有害無脊椎生物防除化合物または薬剤とを含む組成物に関する。
【0011】
本発明はまた、式2の化合物(すべての幾何異性体および立体異性体を含む)およびその塩に関し、
【化2】

[式中、
XはNHであり;ならびに
、QおよびRは、上記式1に関して定義されているとおりであるが;
ただし:
(a)Qが、少なくとも1つのオルト位において、−U−V−T(式中、Uは直接結合であり、および、TはNR23a23bまたはOR24である)から選択される置換基で置換されたフェニル環である場合、VはC(=O)であり;ならびに
(b)Qがフェニルであり、および、Qが4−(トリフルオロメチル)フェニルである場合、Rはメチル以外である]
および、式1の化合物を調製するための中間体としての前記化合物の使用に関する。より具体的には、本発明は、式2の化合物またはその塩に関する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書において用いられるところ、用語「含む(comprises)」、「含んでいる(comprising)」、「含む(includes)」、「含んでいる(including)」、「有する(has)」、「有している(having)」、「含有する(contains)」、「含有している(containing)」、「により特徴付けられる」、または、これらのいずれかの他の変形は、明示的に示されている任意の限定を条件として、非排他的な包含をカバーすることが意図されている。例えば、要素の一覧を含む組成物、混合物、プロセスまたは方法は、必ずしもこれらの要素にのみ限定されることはなく、明示的に列挙されていないか、または、このような組成物、混合物、プロセスまたは方法に固有である他の要素が包含されていてもよい。
【0013】
「からなる(consisting of)」という移行句は、特定されていない任意の要素、ステップまたは成分を除外する。特許請求の範囲中にある場合、このような句は、特許請求の範囲を、通常これに関連する不純物類を除き、言及されたもの以外の材料の包含を限定するであろう。「からなる(consisting of)」という句が、プリアンブルの直後ではなく特許請求の範囲の本文の一文節中にある場合、これは、その文節中に規定されている要素のみを限定し;他の要素は、特許請求の範囲からは、全体としては除外されない。
【0014】
「基本的にからなる(consisting essentially of)」という移行句は、文字通り開示されているものに追加して、材料、ステップ、機構、成分、または、要素を包含する組成物または方法を定義するために用いられているが、ただし、これらの追加の材料、ステップ、機構、成分、または、要素は、特許請求された発明の基本的なおよび新規な特徴に著しく影響しない。「基本的にからなる(consisting essentially of)」という用語は、「を含んでいる(comprising)」と、「からなる(consisting of)」との間の中間点を構成する。
【0015】
出願人らが、「を含んでいる(comprising)」などのオープンエンド形式の用語で発明またはその一部分を定義している場合、その記載は(他に明記されていない限りにおいて)、「基本的にからなる(consisting essentially of)」または「からなる(consisting of)」という用語を用いてこのような発明を記載しているとも解釈されるべきであると、直ちに理解されるべきである。
【0016】
さらに、反対の記載が明白にされない限り、「あるいは、または、もしくは」は包含的論理和を指し、そして排他的論理和を指さない。例えば、条件AまたはBは、以下のいずれか1つによって満たされる:Aが真であり(または存在する)、そしてBが偽である(または存在しない);Aが偽であり(または存在しない)、そしてBが真である(または存在する);ならびに、AおよびBの両方が真である(または存在する)。
【0017】
また、本発明の要素または成分に先行する不定冠詞「a」および「an」は、要素または成分の事例(すなわち、存在)の数に関して比制限的であることが意図される。従って、「a」または「an」は、1つまたは少なくとも1つ、を含むと読解されるべきであり、要素または成分の単数形の語形は、その数が明らかに単数を意味しない限りにおいては複数をも包含する。
【0018】
本開示および特許請求の範囲において言及されるとおり、「植物」とは、幼植物(例えば、苗木に発生する発芽種子)および成熟した生殖成長期(例えば、花および種子をもたらす植物)を含むすべてのライフステージで、植物界の構成要素、特に種子植物(種子植物目(Spermatopsida))を含む。植物の一部は、典型的には成長培地(例えば、土壌)の表面下で成長する、根、塊茎、鱗茎および球茎などの屈地性の構成要素、ならびに、成長培地上で成長する、群葉(茎および葉を含む)、花、果実および種子などの構成要素をも含む。
【0019】
本明細書において言及されるところ、単独でまたは複合語で用いられる「苗木」という用語は、種子の胚芽から発生する幼植物を意味する。
【0020】
本明細書において用いられるところ、「アルキル化剤」という用語は、炭素含有ラジカルが、ハロゲン化物またはスルホネートなどの脱離基を介して炭素原子に結合している化学化合物を指し、この脱離基は、前記炭素原子への求核剤の結合により置き換えられることが可能である。他に示されていない限りにおいて、「アルキル化」という用語は、炭素含有ラジカルをアルキルに限定せず;アルキル化剤中の炭素含有ラジカルは、Rに関して特定されている多様な炭素結合置換基ラジカルを含む。
【0021】
一般に、分子フラグメント(すなわちラジカル)が一連の原子符号(例えば、C、H、N、O、S)により示されている場合、潜在的な結合点は、当業者によって容易に認識されるであろう。いくつかの事例においては、本明細書において、特に代わりの結合点が可能である場合、結合点は、ハイフン(「−」)によって明確に示され得る。例えば、「−SCN」は、結合点が硫黄原子であること(すなわち、イソチオシアナトではなくチオシアナト)を示す。
【0022】
上記の記載において、単独で、または、「アルキルチオ」または「ハロアルキル」などの複合語で用いられる、「アルキル」という用語は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、または、異なるブチル、ペンチルあるいはヘキシル異性体などの直鎖または分岐アルキルを含む。「アルケニル」は、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、および、異なるブテニル異性体などの直鎖または分岐アルケンを含む。「アルケニル」はまた、1,2−プロパジエニルなどのポリエンを含む。「アルキニル」は、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニルおよび異なるブチニル異性体などの直鎖または分岐アルキンを含む。「アルケニレン」は、1つのオレフィン結合を含有する直鎖または分岐アルケンジイルを示す。「アルケニレン」の例としては、CH=CH、CHCH=CH、CH=C(CH)が挙げられる。「アルキニレン」は、1つの三重結合を含有する直鎖または分岐アルキンジイルを示す。「アルキニレン」の例としては、CHC≡C、C≡CCH、ならびに、異なるブチニレン、ペンチニレンおよびヘキシニレン異性体が挙げられる。
【0023】
「アルコキシ」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシおよび異なるブトキシ、ペントキシおよびヘキシルオキシ異性体が挙げられる。「アルコキシアルキル」は、アルキルでのアルコキシ置換を示す。「アルコキシアルキル」の例としては、CHOCH、CHOCHCH、CHCHOCH、CHCHCHCHOCHおよびCHCHOCHCHが挙げられる。「アルキルチオ」は、メチルチオ、エチルチオ、ならびに、異なるプロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチオおよびヘキシルチオ異性体などの分岐または直鎖アルキルチオ部分を含む。「アルキルスルフィニル」は、アルキルスルフィニル基の両方のエナンチオマーを含む。「アルキルスルフィニル」の例としては、CHS(O)−、CHCHS(O)−、CHCHCHS(O)−、(CHCHS(O)−および異なるブチルスルフィニル異性体が挙げられる。「アルキルスルホニル」の例としては、CHS(O)−、CHCHS(O)−、CHCHCHS(O)−、(CHCHS(O)−、および異なるブチルスルホニル異性体が挙げられる。「アルキルチオアルキル」は、アルキルでのアルキルチオ置換を示す。「アルキルチオアルキル」の例としては、CHSCH、CHSCHCH、CHCHSCH、CHCHCHCHSCHおよびCHCHSCHCHが挙げられる。「(アルキルチオ)カルボニル」は、C(=O)部分に結合した直鎖または分岐アルキルチオ基を示す。「(アルキルチオ)カルボニル」の例としては、CHSC(=O)、CHCHCHSC(=O)および(CHCHSC(=O)が挙げられる。「アルコキシ(チオカルボニル)」は、C(=S)部分に結合した直鎖または分岐アルコキシ基を示す。「アルコキシ(チオカルボニル)」の例としては、CHOC(=S)、CHCHCHOC(=S)および(CHCHOC(=S)が挙げられる。「アルキルアミノアルキル」は、アミノ(直鎖または分岐)アルキル部分の窒素原子に結合した直鎖または分岐アルキル部分を示す。「アルキルアミノアルキル」の例としては、CHNHCH−、(CHCHNHCH−およびCHNHCH(CH)−が挙げられる。「ジアルキルアミノアルキル」は、アミノ(直鎖または分岐)アルキル部分の窒素原子に結合した2つの独立した直鎖または分岐アルキル部分を示す。「ジアルキルアミノアルキル」の例としては、(CHNCH−、(CHCH(CH)NCH−および(CHNCH(CH)−が挙げられる。「アルキルカルボニルアミノ」という用語は、C(=O)NH部分に結合したアルキルを示す。「アルキルカルボニルアミノ」の例としては、CHCHC(=O)NHおよびCHCHCHC(=O)NHが挙げられる。
【0024】
「シクロアルキル」としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられる。「アルキルシクロアルキル」という用語は、シクロアルキル部分でのアルキル置換を示し、例えば、エチルシクロプロピル、i−プロピルシクロブチル、3−メチルシクロペンチルおよび4−メチルシクロヘキシルが挙げられる。「シクロアルキルアルキル」という用語は、アルキル部分でのシクロアルキル置換を示す。「シクロアルキルアルキル」の例としては、シクロプロピルメチル、シクロペンチルエチル、および、直鎖または分岐アルキル基に結合した他のシクロアルキル部分が挙げられる。「シクロアルコキシ」という用語は、シクロペンチルオキシおよびシクロヘキシルオキシなどの酸素原子を介して結合されたシクロアルキルを示す。「シクロアルケニル」は、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニルなどの二重結合を1つだけ含む炭素環、ならびに、1,3−および1,4−シクロヘキサジエニルなどの2つ以上の二重結合を有する炭素環を含むが、芳香族ではない。「シクロアルキルカルボニル」は、例えば、シクロプロピルカルボニルおよびシクロペンチルカルボニルを含むC(=O)基に結合したシクロアルキルを示す。「シクロアルコキシカルボニル」という用語は、例えば、シクロプロピルオキシカルボニルおよびシクロペンチルオキシカルボニルといったC(=O)基に結合したシクロアルコキシを意味する。「シクロアルキレン」という用語はシクロアルカンジイル環を示す。「シクロアルキレン」の例としては、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレンおよび、シクロヘキシレンが挙げられる。「シクロアルケニレン」という用語は、1つのオレフィン結合を含有するシクロアルケンジイル環を示す。「シクロアルケニレン」の例としては、シクロプロペンジイルおよびシクロペンテンジイルが挙げられる。
【0025】
「ハロゲン」という用語は、単独でもしくは「ハロアルキル」などの複合語で、または、「ハロゲンで置換されたアルキル」などの記載で用いられる場合、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を含む。さらに、「ハロアルキル」などの複合語で用いられる場合、または、「ハロゲンで置換されたアルキル」などの記載において用いられる場合、前記アルキルは、同一であっても異なっていてもよいハロゲン原子で部分的にまたは完全に置換されていてもよい。「ハロアルキル」または「ハロゲンで置換されたアルキル」の例としては、FC−、clch−、CFCH−およびCFCCl−が挙げられる。「ハロシクロアルキル」、「ハロアルコキシ」、「ハロアルキルチオ」などという用語は、用語「ハロアルキル」と同様に定義される。「ハロアルコキシ」の例としては、CHFO−、CHFO−、CFO−、cclcho−、HCFCHCHO−、および、CFCHO−が挙げられる。「フルオロアルコキシ」の例としては、CHFO−、CHFO−、CFO−HCFCHCHO−および、CFCHO−が挙げられる。「フルオロメトキシ」の例としては、CHFO−、CHFO−、および、CFO−が挙げられる。「ハロアルキルチオ」の例としては、ccls−、CFS−、cclchs−、および、clchchchs−が挙げられる。「ハロアルキルスルフィニル」の例としては、CFS(O)−、ccls(O)−、CFCHS(O)−およびCFCFS(O)−が挙げられる。「ハロアルキルスルホニル」の例としては、CFS(O)−、ccls(O)−、CFCHS(O)−およびCFCFS(O)−が挙げられる。
【0026】
置換基中の炭素原子の総数は接頭辞「C〜C」によって示され、ここで、iおよびjは1〜12の数字である。例えば、C〜Cアルキルスルホニルはメチルスルホニル〜ブチルスルホニルを示し;CアルコキシアルキルはCHOCH−を示し;Cアルコキシアルキルは、例えば、CHCH(OCH)−、CHOCHCH−またはCHCHOCH−を示し;ならびに、Cアルコキシアルキルは、合計で4個の炭素原子を含有するアルコキシ基で置換されたアルキル基の種々の異性体を示し、その例としては、CHCHCHOCH−、および、CHCHOCHCH−が挙げられる。
【0027】
本明細書において用いられるところ、他に示されていない限りにおいては以下の定義が適用される。「任意により置換されている」という用語は、句「置換または非置換の」、または、用語「(未)置換の」と同義的に用いられる。他に示されていない限りにおいて、任意により置換されている基は、その基の置換可能な位置の各々に置換基を有し得、各置換は相互に独立している。
【0028】
「未置換である」という用語は、環または環系などの基に関連して、式1の残りに対する1つまたは複数の結合以外の置換基を全く有さない基を意味する。「任意により置換されている」という用語は、置換基の数がゼロであることが可能であることを意味する。他に示されていない限りにおいて、任意により置換されている基は、利用可能な炭素原子または窒素原子のいずれかにおける水素原子の非水素置換基での置換により、保持可能な限り多くの任意の置換基で置換されていてもよい。任意の置換基の数は、表記された限定により制限され得る。例えば、「炭素環員上のr9aから選択される3個以下の置換基で任意により置換されている」という句は、0、1、2または3個の置換基が存在していることが可能であることを意味する(潜在的な結合点の数が許容すれば)。同様に、「炭素環員上のRから選択される5個以下の置換基で任意により置換されている」という句は、利用可能な結合点の数が許容すれば、0、1、2、3、4または5個の置換基が存在していることが可能であることを意味する。置換基の数について規定された範囲(例えば、明細表A中の5員および6員窒素含有複素環について、rは0〜4または0〜3の整数である)が環において置換基が利用可能な位置の数を超えている場合(例えば、明細表A中のU−27の(Rについては2つの位置が利用可能である)、範囲の実際の上限は利用可能な位置の数であると認識される。
【0029】
前記置換基の数が1を超えることが可能であることを示す下付文字を有する置換基で化合物が置換される場合、前記置換基は(これらが1を超える場合)、例えば、表1中の(R(式中、pは0、1、2、3、4または5である)といった定義された置換基の群から独立して選択される。例えばR、R、R、R、RまたはR13といった、水素を含むことが可能である置換基を基が含有する場合には、この置換基が水素とされる場合、これは、前記基が未置換であることと等しいと認識される。例えば明細表1のH−23における(R(式中、rは0であり得る)のように、様々な基が、任意により1つの位置に結合していると示されている場合、様々な基の定義において言及されていなくても、水素がその位置にあり得る。基の1つまたは複数の位置が「非置換である」または「未置換である」といわれる場合、有効原子価のすべてを埋めるために水素原子が結合している。
【0030】
発明の概要および特許明細書の対応する部分中の可変要素「m」、「n」、「t」、「u」、「v」、「w」および「y」は、括弧内の原子または他の分子フラグメントの右側に表記される下付文字に関連し、括弧中の原子または他の分子フラグメントが存在する事例の整数を示す。「m」は「S(O)」に関し、「n」は「S(O)」に関し、「t」は「−S(=O)10」に関し、「u」および「v」は「S(=O)(=NR14」に関し、「w」は「S(=O)」に関し、ならびに、「y」は「S(=O)25」に関する。例えば、「m」が0、1または2であることは、「S(O)」は、「S」、「S(O)」または「S(O)」であることが可能であることを意味する。
【0031】
他に示されていない限りにおいて、式1の成分としての「環」は、炭素環または複素環である。「環系」という用語は、式1の成分として、2つの縮合環を示す(例えば、フェニル環がピリジニル環に縮合してキノリニルを形成する)。「環員」という用語は、環または環系の主鎖を形成する原子または他の部分(例えば、O、S(O)、S(O)またはS(=O)(=NR14)を指す。
【0032】
「炭素環」という用語は、環主鎖を形成している原子が炭素のみから選択されている環を示す。他に示されていない限りにおいて、炭素環は、飽和、部分飽和、または完全不飽和環であることが可能である。「飽和炭素環式」は、互いに単結合により結合された炭素原子からなる主鎖を有する環を指し;他に規定されていない限りにおいて、残りの炭素原子価は水素原子によって埋められている。
【0033】
「複素環(heterocyclic ring)」または「複素環(heterocycle)」という用語は、環主鎖を形成している少なくとも1個の原子が炭素ではなく、例えば、窒素、酸素または硫黄である環または環系を示す。典型的には、複素環は、4個以下の窒素、2個以下の酸素および2個以下の硫黄を含有する。他に示されていない限りにおいて、複素環は、飽和、部分飽和、または、完全不飽和環であることが可能である。「飽和複素環」という用語は、環員間に単結合のみを含有する複素環を指す。飽和度に関して、「部分飽和複素環」は、飽和複素環と、完全不飽和複素環との中間体である(芳香族であってもよい)。従って、本開示および特許請求の範囲において参照されているところ、「部分飽和複素環」という用語は、二重結合を介して隣接する環員に結合している少なくとも1つの環を含む複素環を示し、これは、概念的には、潜在的に、存在する二重結合の数を超える(すなわち、その部分飽和形態で)多数の非集積二重結合を隣接する環員の間に含んでいる(すなわち、その完全不飽和相対部の形態で)。完全不飽和複素環がHueckelの法則を満たす場合、前記環は、「芳香族複素環」または「芳香族複素環」とも呼ばれる。「芳香族複素環系」および「芳香族複素環式二環系」という用語は、環主鎖を形成する少なくとも1個の原子が炭素ではなく、例えば、窒素、酸素または硫黄であり、および、少なくとも1個の環が芳香族である環系を示す。他に示されていない限りにおいて、複素環および環系は、任意の利用可能な炭素または窒素を介して、前記炭素または窒素上の水素の置き換えにより結合されていることが可能である。
【0034】
「芳香族」は、環原子の各々が基本的に同一の平面にあると共に、環の平面に直角なp−軌道を有することを示し、Hueckelの法則を満たすために、(4n+2)π個の電子(ここで、nは正の整数である)が環に付随していることを示す。「芳香族複素環系」という用語は、環系の少なくとも1つの環が芳香族である複素環系を示す。「非芳香族環系」という用語は、完全飽和、ならびに、部分飽和または完全不飽和であり得る炭素環系または複素環系を示すが、ただし、環系中の環のいずれも芳香族ではない。「4員〜7員非芳香族複素環」という用語は、4〜7個の環員を含有すると共に、Hueckelの法則を満たさない環を指す。この用語(RおよびRが一緒にされる場合に用いられるとおり)は炭素原子のみに限定されず、O、S(O)およびNR13から選択される環員を含んでいることが可能である。
【0035】
本発明の文脈において、Q、QまたはRがフェニルまたは6員完全不飽和複素環を含む事例の場合、各環のオルト位、メタ位およびパラ位は、環の式1の残りへの結合を基準としている。
【0036】
上記に記載されているとおり、Q、QおよびRは、(とりわけ)発明の概要に定義されている置換基の群から選択される1つまたは複数の置換基で任意により置換されているフェニルであることが可能である。1〜5個の置換基で任意により置換されているフェニルの例は明細表AにおいてU−57として図示されている環であり、式中、Rは、Rについて発明の概要に定義されているとおりであり、および、qは0〜5の整数である。
【0037】
上記に記載されているとおり、Qは、とりわけ、5員〜6員完全不飽和複素環または8員〜10員芳香族複素環式二環系であって、各環または環系は、炭素原子、ならびに、2個以下のO原子、2個以下のS原子および4個以下のN原子から独立して選択される4個以下のヘテロ原子から選択される環員を含有し、ここで、3個以下の炭素原子環員はC(=O)およびC(=S)から独立して選択され、硫黄原子環員はS(=O)(=NR14から独立して選択され、各環または環系は、任意により、Qについて発明の概要において定義されている任意の置換基から独立して選択される5個以下の置換基で置換されている(例えば、Q環または環系は、炭素環員上のR、ならびに、窒素原子環員上のシアノ、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜CアルキルアミノアルキルおよびC〜Cジアルキルアミノアルキルで任意により置換されている)。同様に、Qは、とりわけ、5員〜6員飽和、部分飽和あるいは完全不飽和複素環、または、8員〜10員芳香族複素環式二環系であって、各環または環系は、炭素原子、ならびに、2個以下のO原子、2個以下のS原子および4個以下のN原子から独立して選択される4個以下のヘテロ原子から選択される環員を含有し、ここで、3個以下の炭素原子環員はC(=O)およびC(=S)から独立して選択され、硫黄原子環員はS(=O)(=NR14から独立して選択され、各環または環系は、任意により、Qについて発明の概要において定義されている任意の置換基から独立して選択される5個以下の置換基で置換されている。QまたはQの環または環系上の置換基は任意であるため、0〜5個の置換基が存在し得、利用可能な結合点の数によってのみ限定される。複素環および芳香族複素環系のこれらの定義において、2個以下のO、2個以下のSおよび4個以下のN原子から選択される環員は任意であるが、ただし、少なくとも1個の環員は炭素ではない(例えば、N、OまたはS)。S(=O)(=NR14の定義は、2個以下の硫黄環員が、酸化硫黄部分(例えば、S(=O)またはS(=O))、または、未酸化の硫黄原子(すなわち、uおよびvの両方がゼロである場合)であることを許容する。式1に関連する化合物はN−オキシド誘導体をも含むため、窒素原子環員はN−オキシドとして酸化されていてもよい。C(=O)およびC(=S)から選択される3個以下の炭素原子環員は、2個以下のO、2個以下のSおよび4個以下のN原子から選択される4個以下のヘテロ原子に対する追加である。
【0038】
上記にも記載されているとおり、Rは、(とりわけ)5員または6員窒素含有芳香族複素環であることが可能であり、これは、発明の概要に定義されている置換基の群から選択される1つまたは複数の置換基で任意により置換されていてもよい。
【0039】
がフェニルまたは5員または6員窒素含有芳香族複素環である場合、これは、他に記載がない限り、任意の利用可能な炭素または窒素環原子を介して式1の残りに結合していてもよい。同様に、QまたはQの環または環系は、他に記載がない限り、任意の利用可能な炭素または窒素環原子を介して式1の残りに結合していてもよい。
【0040】
5員〜6員完全不飽和複素環の例としては、明細表1に例示されている環H−1〜H−39が挙げられ、および、8員〜10員芳香族複素環式二環系の例としては、明細表2に例示されている環系B−1〜B−39が挙げられる。明細表1および2において、可変項Rは、Q、QまたはRについて発明の概要に定義されている任意の置換基であり(例えば、Q環または環系は、炭素環員上のR、ならびに、窒素原子環員上のシアノ、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜CアルキルアミノアルキルおよびC〜Cジアルキルアミノアルキルで任意により置換されている)、ならびに、rは、QおよびQについては0〜5の整数、または、Rについては0〜3の整数であり、示された環または環系の各々において利用可能な位置の数によって限定される。
【0041】
【化3】

【0042】
【化4】

【0043】
【化5】

【0044】
【化6】

【0045】
飽和または部分飽和5員〜6員完全不飽和複素環の例としては、明細表3に例示されている環P−1〜P−40が挙げられる。明細表3において可変項Rは、Qについて発明の概要に定義されている任意の置換基であり(例えば、Q環は、炭素環員上のR、ならびに、窒素原子環員上のシアノ、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜CアルキルアミノアルキルおよびC〜Cジアルキルアミノアルキルで任意により置換されている)、ならびに、rは0〜5の整数であり、示されている環または環系の
各々における利用可能な位置の数によって限定される。
【0046】
【化7】

【0047】
【化8】

【0048】
、QおよびRについて特に注目すべき1つまたは複数の置換基で任意により置換されている5員または6員窒素含有複素環の例としては、明細表Aに例示されている環U−1〜U−56が挙げられ、ここで、Rは、それぞれ、Q、QおよびRについて発明の概要に定義されている任意の置換基であり(すなわち、QおよびQについて:炭素原子環員上のR、および、言及されている窒素原子環員上の可能な置換基の列挙;ならびに、Rについては、炭素環員上のr9a、および、窒素環員上のr9b)、ならびに、rは、QおよびQについては0〜4の範囲の整数、および、Rについては0〜3の範囲の整数であり、各U基における利用可能な位置の数によって限定される。いくつかのU基は、4個未満のR基でしか置換可能ではないことに注意すべきである(例えば、U−4〜U−43およびU−47〜U−56)。U−24、U−25、U−31、U−32、U−33、U−34、U−35、U−36、U−37およびU−38は利用可能な位置が1つしかないため、これらのU基については、rは整数0または1に限定され、および、rが0であることは、U基が未置換であって、(Rによって示される位置に水素が存在していることを意味する。
【0049】
【化9】

【0050】
【化10】

【0051】
【化11】

【0052】
基は、明細表1〜3および明細表A中の構造H−1〜H−39、B−1〜B−39、P−1〜P−40およびU−1〜U−57に示されているが、これらは任意の置換基であるため、存在していることは必須ではないことに注目されたい。原子価を埋めるために置換を必要とする窒素原子は、HまたはRで置換されている。(Rと、明細表1〜3および明細表A中のH、B、PまたはU基との間の結合点が浮いて示されている場合、(Rは、H、B、PまたはU基の任意の利用可能な炭素原子または窒素原子に結合していることが可能であることに注意すべきである。明細表1〜3中のH、BまたはP基上の結合点が浮いて示されている場合、H、BまたはP基は、H、BまたはP基の任意の利用可能な炭素または窒素を介して、水素原子を置き換えることにより式1の残りに結合していることが可能であることに注意すべきである。注目すべきは、明細表1〜3および明細表Aに示されている、「R」可変項置換基は「R」により置き換えられている化学構造の代替的な図示であり、ここで、「R」中の上付文字「v」は発明の概要中に定義されている下付文字可変項「v」に関連していないが、代わりに「R」を、「R」から始まる他の置換基可変要素とは異ならせている。
【0053】
およびRが一緒になって4員〜7員非芳香族複素環を形成している例としては、明細表4に例示されている環G−1〜G−28が挙げられる。RおよびRが一緒になってG−25〜G−28のから選択される環を含む環を形成している場合、Gは、O、S(O)またはNR13から選択されることに注意すべきである。GがNである場合、窒素原子は、H、または、発明の概要に定義されているR13に相当する置換基による置換でその原子価が満たされていることが可能であることに注意すべきである。
【0054】
【化12】

【0055】
芳香族および非芳香族複素環および環系の調製を可能にするために広く多様な合成方法が技術分野において公知であり;広範な概説については、全8巻のComprehensive Heterocyclic Chemistry,A.R.KatritzkyおよびC.W.Rees編集長,Pergamon Press,Oxford,1984年、および、全12巻のComprehensive Heterocyclic Chemistry II,A.R.Katritzky,C.W.Rees、および、E.F.V.Scriven編集長,Pergamon Press,Oxford,1996年を参照のこと。
【0056】
本発明の化合物は、1種以上の立体異性体として存在していることが可能である。種々の立体異性体としては、エナンチオマー、ジアステレオマー、アストロプ異性体および幾何異性体が挙げられる。当業者は、1種の立体異性体が、他の立体異性体と相対的に富化された場合、または、他の立体異性体から分離された場合に、より効果的であり得るか、および/または、有益な効果を示し得ることを認めるであろう。さらに、当業者は、前記立体異性体をどのように分離し、富化させ、および/または、選択的に調製するかを知っている。本発明の化合物は、立体異性体の混合物、個別の立体異性体、または、光学的に活性な形態として存在し得る。
【0057】
当業者は、窒素は酸化物への酸化のために利用可能な孤立電子対を必要とするため、すべての窒素含有複素環がN−オキシドを形成することができるわけではないことを認めるであろう;当業者は、N−オキシドを形成することが可能である窒素含有複素環を認識するであろう。当業者はまた、第三級アミンがN−オキシドを形成することが可能であることを認識するであろう。複素環および第三級アミンのN−オキシドの調製のための合成方法は当業者にとってかなり周知であり、過酢酸およびm−クロロ過安息香酸(MCPBA)などのペルオキシ酸、過酸化水素、t−ブチルヒドロ過酸化物などのアルキルヒドロ過酸化物、過ホウ酸ナトリウム、ならびに、ジメチルジオキシランなどのジオキシランでの複素環および第三級アミンの酸化が挙げられる。N−オキシドの調製のためのこれらの方法は広範に記載されてきており、および、文献に概説されており、例えば:T.L.Gilchrist,Comprehensive Organic Synthesis,第7巻,第748〜750ページ,S.V.Ley編,Pergamon Press;M.TislerおよびB.Stanovnik,Comprehensive Heterocyclic Chemistry,第3巻,第18〜20ページ,A.J.BoultonおよびA.Mckillop編,Pergamon Press;M.R.GrimmettおよびB.R.T.Keene,Advances in Heterocyclic Chemistry,第43巻,第149〜161ページ,A.R.Katritzky編,Academic Press;M.TislerおよびB.Stanovnik,Advances in Heterocyclic Chemistry,第9巻,第285〜291ページ,A.R.KatritzkyおよびA.J.Boulton編,Academic Press;ならびに、G.W.H.CheesemanおよびE.S.G.Werstiuk,Advances in Heterocyclic Chemistry,第22巻,第390〜392ページ,A.R.KatritzkyおよびA.J.Boulton編,Academic Pressを参照のこと。
【0058】
当業者は、本明細書に開示されている化合物のいくつかは、それぞれの互変異性カウンターパートの1種以上と平衡で存在していることが可能であることを認識する。他に示されていない限りにおいて、1種の互変異性体の記載による化合物への参照は、すべての互変異性体を含むものとみなされる。例えば、式2によって示される互変異性形態に対する参照はまた、式2により示される互変異性形態をも含む。
【化13】

【0059】
当業者は、環境中および生理学的条件下において、化学化合物の塩はそれらの対応する非塩形態と平衡にあるため、塩は、非塩形態の生物学的実用性を共有することを認識する。それ故、式1の化合物の広く多様な塩が、真菌性植物病原体により引き起こされる植物病害の防除に有用である(すなわち、農学的に好適である)。式1の化合物の塩としては、臭化水素酸、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸、酢酸、酪酸、フマル酸、乳酸、マレイン酸、マロン酸、シュウ酸、プロピオン酸、サリチル酸、酒石酸、4−トルエンスルホン酸または吉草酸などの無機もしくは有機酸との酸付加塩が挙げられる。
【0060】
式1から選択される化合物、その幾何異性体および立体異性体、互変異性体、N−オキシド、および、塩は、典型的には2つ以上の形態で存在し、および、式1は、それ故、式1が表す化合物のすべての結晶性および非結晶形態を含む。非結晶形態は、ワックスおよびガムなどの固形分である実施形態、ならびに、溶液および溶融物などの液体である実施形態を含む。結晶形態は、基本的に単結晶タイプを表す実施形態、および、異形体の混合物を表す実施形態(すなわち、異なる結晶性タイプ)を含む。「異形体」という用語は、異なる結晶形態で結晶化することが可能である化学化合物の特定の結晶形態を指し、これらの形態は、結晶格子中に分子の異なる配置および/または配座を有する。異形体は同一の化学的組成を有していることが可能であるが、これらはまた、格子中に弱くまたは強固に結合していることが可能である共結晶化水または他の分子の存在または不在により組成が異なっていることが可能である。異形体は、結晶形状、密度、硬度、色、化学的安定性、融点、吸湿性、懸垂性、溶解速度および生物学的利用可能性と同様にこのような化学的、物理的および生物学的特性が異なっていることが可能である。当業者は、式1によって表される化合物の異形体は、式1によって表される同一の化合物の他の異形体または異形体の混合物と比して、有益な効果(例えば、有用な配合物の調製に対する適合性、向上した生物学的性能)を示す可能性があることを認めるであろう。式1によって表される化合物の特定の異形体の調製および単離は、例えば、選択された溶剤および温度を用いる結晶化を含む当業者に公知の方法により達成されることが可能である。
【0061】
発明の概要に記載の本発明の実施形態は以下を含む(ここで、以下の実施形態において用いられる式1は、そのN−オキシドおよび塩、幾何異性体、立体異性体およびアストロプ異性体を含む):
実施形態1.式1の化合物であって、式中、Xは、O、S(O)、NR、CR1516またはC(=O)である。
【0062】
実施形態2.式1の化合物であって、式中、Xは、O、S(O)、NRまたはCR1516である。
【0063】
実施形態3.式1の化合物であって、式中、Xは、O、NR、CR1516またはC(=O)である。
【0064】
実施形態4.式1の化合物であって、式中、Xは、O、NRまたはCR1516である。
【0065】
実施形態5.式1の化合物であって、式中、Xは、O、S(O)またはNRである。
【0066】
実施形態6.式1の化合物であって、式中、Xは、OまたはS(O)である。
【0067】
実施形態7.式1の化合物であって、式中、Xは、Oである。
【0068】
実施形態8.式1の化合物であって、式中、Xは、NRである。
【0069】
実施形態9.式1の化合物であって、式中、Xは、OまたはNRである。
【0070】
実施形態10.式1の化合物であって、式中、Xは、CR1516、C(=O)またはC(=S)である。
【0071】
実施形態11.式1または実施形態1〜10のいずれか1つの化合物であって、式中、Qが6員環(例えば、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニルまたはピリダジニル)であり、および、R置換基がメタ位(式1の残りに対するQ環の結合に対して)に位置されている場合、前記R置換基はF、Cl、Brおよびシアノ(−CN)から選択される。
【0072】
実施形態11a.式1または実施形態1〜11のいずれか1つの化合物であって、式中、Qが6員環であり、および、R置換基がメタ位(式1の残りに対するQ環の結合に対して)に位置されている場合、前記R置換基はFである。
【0073】
実施形態12.式1または実施形態1〜11aのいずれか1つの化合物であって、式中、Qが、1つのR置換基でのみ置換されている6員環(例えば、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニルまたはピリダジニル)である場合、前記R置換基は、オルト位(式1の残りに対するQ環の結合に対して)で結合している。
【0074】
実施形態13.式1または実施形態1〜12のいずれか1つの化合物であって、式中、Qは、フェニル、チエニル、ピリジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ナフタレニル、キノリニル、イソキノリニルまたはキノキサリニルであり、各々は、Rから独立して選択される5個以下の置換基で任意により置換されている。
【0075】
実施形態14.実施形態13の化合物であって、式中、Qは、フェニル、チエニル、ピリジニル、ピリダジニル、ピラジニルまたはピリミジニルであり、各々は、Rから独立して選択される5個以下の置換基で任意により置換されている。
【0076】
実施形態15.実施形態14の化合物であって、式中、Qは、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニルまたはピリダジニルであり、各々は、Rから独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
【0077】
実施形態16.実施形態15の化合物であって、式中、Qは、各々がRから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されている、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニルまたはピリダジニルである。
【0078】
実施形態17.実施形態16の化合物であって、式中、置換基は、Qのフェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニルまたはピリダジニルのオルトおよび/またはパラ位(式1の残りに対するQ環の結合に対して)に位置されている。
【0079】
実施形態18.実施形態16または17の化合物であって、式中、Qは、各々がRから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されているフェニルまたはピリジニルである。
【0080】
実施形態19.実施形態18の化合物であって、式中、Qは、各々がRから独立して選択される2個または3個の置換基で置換されているフェニルまたはピリジニルである。
【0081】
実施形態20.実施形態19の化合物であって、式中、Qは、2位、4位および6位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニル;または2位および4位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニル;または2位および6位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニルである。
【0082】
実施形態21.実施形態20の化合物であって、式中、Qは、2位、4位および6位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニル;または2位および4位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニルである。
【0083】
実施形態22.実施形態21の化合物であって、式中、Qは、2位、4位および6位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニルである。
【0084】
実施形態23.実施形態21の化合物であって、式中、Qは、2位および4位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニルである。
【0085】
実施形態24.実施形態21の化合物であって、式中、Qは、2位および6位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニルである。
【0086】
実施形態25.実施形態18の化合物であって、式中、Qは、Rから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されているピリジニルである。
【0087】
実施形態26.実施形態25の化合物であって、式中、Qは、Rから独立して選択される1個または2個の置換基で置換されているピリジニルである。
【0088】
実施形態27.実施形態26の化合物であって、式中、Qは、Rから独立して選択される1個の置換基で置換されているピリジニルである。
【0089】
実施形態28.式1または実施形態1〜27のいずれか1つの化合物であって、式中、Qが6員環(例えば、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニルまたはピリダジニル)であり、および、R置換基がメタ位(式1の残りに対するQ環の結合に対して)に位置されている場合、前記R置換基は、F、Cl、Brおよびシアノ(−CN)から選択される。
【0090】
実施形態29.式1または実施形態1〜28のいずれか1つの化合物であって、式中、Qが6員環であり、および、R置換基がメタ位(式1の残りに対するQ環の結合に対して)に位置されている場合、前記R置換基はFである。
【0091】
実施形態30.式1または実施形態1〜29のいずれか1つの化合物であって、式中、Qが、1つのR置換基でのみ置換されている6員環(例えば、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニルまたはピリダジニル)である場合、前記R置換基はオルト位(式1の残りに対するQ環の結合に対して)に結合している。
【0092】
実施形態31.式1または実施形態1〜30のいずれか1つの化合物であって、式中、Qは、フェニル、チエニル、ピリジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ナフタレニル、キノリニル、イソキノリニルまたはキノキサリニルであり、各々は、Rから独立して選択される5個以下の置換基で任意により置換されている。
【0093】
実施形態32.実施形態31の化合物であって、式中、Qは、フェニル、チエニル、ピリジニル、ピリダジニル、ピラジニルまたはピリミジニルであり、各々は、Rから独立して選択される5個以下の置換基で任意により置換されている。
【0094】
実施形態33.実施形態32の化合物であって、式中、Qは、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニルまたはピリダジニルであり、各々は、Rから独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている。
【0095】
実施形態34.実施形態31〜33のいずれか1つの化合物であって、式中、Qは、各々がRから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されている、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニルまたはピリダジニルである。
【0096】
実施形態35.実施形態34の化合物であって、式中、置換基は、Qのフェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニルまたはピリダジニルのオルト位および/またはパラ位(式1の残りに対するQ環の結合に対して)に位置している。
【0097】
実施形態36.実施形態34または35の化合物であって、式中、Qは、各々がRから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されているフェニルまたはピリジニルである。
【0098】
実施形態37.実施形態36の化合物であって、式中、Qは、Rから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されているフェニルである。
【0099】
実施形態38.実施形態37の化合物であって、式中、Qは、2位、4位および6位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニル;または2位および4位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニル;または2位および6位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニルである。
【0100】
実施形態39.実施形態38の化合物であって、式中、Qは、2位、4位および6位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニルである。
【0101】
実施形態40.実施形態38の化合物であって、式中、Qは、2位および4位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニルである。
【0102】
実施形態41.実施形態38の化合物であって、式中、Qは、2位および6位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニルである。
【0103】
実施形態42.実施形態36の化合物であって、式中、Qは、Rから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されているピリジニルである。
【0104】
実施形態43.実施形態42の化合物であって、式中、Qは、Rから独立して選択される1個または2個の置換基で置換されているピリジニルである。
【0105】
実施形態44.実施形態43の化合物であって、式中、Qは、Rから選択される1個の置換基で置換されているピリジニルである。
【0106】
実施形態45.式1または実施形態1〜44のいずれか1つの化合物であって、式中、QおよびQの少なくとも一方は、Rで任意により置換されている(例えば、Rから独立して選択される5個以下の置換基で任意により置換されている)フェニルである。
【0107】
実施形態46.実施形態45の化合物であって、式中、QおよびQの少なくとも一方は、Rから独立して選択される2、3または4個の置換基で置換されているフェニルである。
【0108】
実施形態47.実施形態46の化合物であって、式中、QおよびQの少なくとも一方は、Rから独立して選択される2個または3個の置換基で置換されているフェニルである。
【0109】
実施形態48.実施形態47の化合物であって、式中、QおよびQの各々は、Rから独立して選択される2個または3個の置換基で置換されているフェニルである。
【0110】
実施形態49.式1または実施形態1〜48のいずれか1つの化合物であって、式中、Rは、H、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、CO、C(O)NR、シアノ、C〜Cアルコキシ、C〜CハロアルコキシあるいはC〜Cアルコキシアルキルであり;または、Rは、炭素原子環員上のr9aおよび窒素原子環員上のr9bから独立して選択される3個以下の置換基で任意により置換されている5員あるいは6員窒素含有芳香族複素環である。
【0111】
実施形態50.実施形態49の化合物であって、式中、Rは、H、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、シアノ、C〜CアルコキシあるいはC〜Cハロアルコキシであり;または、Rは、ピリジニル、ピリミジニル、ピラゾリルあるいはオキサゾリルであり、各々は、炭素原子環員上のr9aおよび窒素原子環員上のr9bから独立して選択される3個以下の置換基で任意により置換されている。
【0112】
実施形態51.実施形態50の化合物であって、式中、Rは、H、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、CO、C(O)NR、シアノ、C〜Cアルコキシ、C〜CハロアルコキシまたはC〜Cアルコキシアルキルである。
【0113】
実施形態52.実施形態51の化合物であって、式中、Rは、H、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C(O)NR、シアノ、C〜Cアルコキシ、C〜CハロアルコキシまたはC〜Cアルコキシアルキルである。
【0114】
実施形態53.実施形態52の化合物であって、式中、Rは、H、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、シアノ、C〜Cアルコキシ、C〜CハロアルコキシまたはC〜Cアルコキシアルキルである。
【0115】
実施形態54.実施形態53の化合物であって、式中、Rは、H、ハロゲンまたはC〜Cアルキルである。
【0116】
実施形態55.実施形態54の化合物であって、式中、Rは、HまたはCHである。
【0117】
実施形態56.実施形態55の化合物であって、式中、RはHである。
【0118】
実施形態57.式1または実施形態1〜56のいずれか1つの化合物であって、式中、Rは、任意により置換されているフェニルまたは任意により置換されている5員もしくは6員窒素含有芳香族複素環以外である。
【0119】
実施形態58.式1または実施形態1〜50のいずれか1つの化合物であって、式中、Rは、H、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、CO、C(O)NR、シアノ、C〜Cアルコキシ、C〜CハロアルコキシまたはC〜Cアルコキシアルキル以外である。
【0120】
実施形態59.式1または実施形態1〜58のいずれか1つの化合物であって、式中、r1aはHである。
【0121】
実施形態60.式1または実施形態1〜59のいずれか1つの化合物であって、式中、Rは、CH、CHCH、ハロゲン、シアノ、シアノメチル、モノハロメチル、ヒドロキシメチル、メトキシあるいはメチルチオであり;または、ハロゲンおよびメチルから独立して選択される2個以下の置換基で任意により置換されているシクロプロピルである。
【0122】
実施形態61.実施形態60の化合物であって、式中、Rは、CH、CHCH、Cl、BrまたはIである。
【0123】
実施形態62.実施形態61の化合物であって、式中、Rは、CH、CHCH、ClまたはBrである。
【0124】
実施形態63.実施形態62の化合物であって、式中、Rは、CH、ClまたはBrである。
【0125】
実施形態64.実施形態63の化合物であって、式中、Rは、CHまたはClである。
【0126】
実施形態65.実施形態64の化合物であって、式中、Rは、CHである。
【0127】
実施形態66.実施形態62の化合物であって、式中、Rは、ClまたはBrである。
【0128】
実施形態67.実施形態66の化合物であって、式中、Rは、Clである。
【0129】
実施形態68.式1または実施形態1〜67のいずれか1つの化合物であって、式中、Rは、HまたはC〜Cアルキルである。
【0130】
実施形態69.実施形態68の化合物であって、式中、Rは、H、CHまたはCHCHである。
【0131】
実施形態70.実施形態68の化合物であって、式中、Rは、C〜Cアルキルである。
【0132】
実施形態71.実施形態69または70の化合物であって、式中、Rは、CHまたはCHCHである。
【0133】
実施形態72.式1または実施形態1〜71のいずれか1つの化合物であって、式中、Rが別個(すなわち、Rと一緒になって環を形成していない)である場合、RはHまたはC〜Cアルキルである。
【0134】
実施形態73.実施形態72の化合物であって、式中、RはHである。
【0135】
実施形態74.式1または実施形態1〜73のいずれか1つの化合物であって、式中、Rが別個(すなわち、Rと一緒になって環を形成していない)である場合、Rは、H、C〜Cアルキル、C〜CハロアルキルまたはC〜Cアルキルシクロアルキルである。
【0136】
実施形態75.実施形態74の化合物であって、式中、RはHまたはC〜Cアルキルである。
【0137】
実施形態76.実施形態75の化合物であって、式中、RはHである。
【0138】
実施形態77.式1または実施形態1〜76のいずれか1つの化合物であって、式中、RおよびRが、これらが結合している窒素原子と一緒になって非芳香族複素環を形成している場合、環は、結合している窒素原子に追加して、炭素原子から選択される環員、ならびに、OおよびNR13から選択される1個以下の環員を含有する。
【0139】
実施形態78.実施形態77の化合物であって、式中、RおよびRが、これらが結合している窒素原子と一緒になって非芳香族複素環を形成している場合、環は6員であると共に、結合している窒素原子に追加して、OおよびNR13から選択される1個の環員、ならびに、炭素原子から選択される環員を含有する。
【0140】
実施形態79.実施形態77の化合物であって、式中、RおよびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、ピペリジン環を形成している。
【0141】
実施形態80.実施形態78の化合物であって、式中、RおよびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、ピペラジンまたはモルホリン環を形成している。
【0142】
実施形態81.式1または実施形態1〜80のいずれか1つの化合物であって、式中、各Rは、独立して、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、シアノおよびニトロから選択される。
【0143】
実施形態82.実施形態81の化合物であって、式中、各Rは、独立して、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、シアノおよびニトロから選択される。
【0144】
実施形態83.実施形態82の化合物であって、式中、各Rは、独立して、ClまたはFである。
【0145】
実施形態84.式1または実施形態1〜83のいずれか1つの化合物であって、式中、各r9aは、独立して、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、シアノおよびニトロから選択される。
【0146】
実施形態85.実施形態84の化合物であって、式中、各r9aは、独立して、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、シアノおよびニトロから選択される。
【0147】
実施形態86.実施形態85の化合物であって、式中、各r9aは、独立して、Cl、F、CH、−OCHおよびシアノから選択される。
【0148】
実施形態87.実施形態86の化合物であって、式中、各r9aは、独立して、ClまたはFである。
【0149】
実施形態88.式1または実施形態1〜87のいずれか1つの化合物であって、式中、各r9bは、独立して、C〜Cアルキルである。
【0150】
実施形態89.式1または実施形態1〜88のいずれか1つの化合物であって、式中、各Rは、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキルチオ、C〜Cアルキルスルフィニル、C〜Cハロアルキルスルフィニル、C〜Cアルキルスルホニル、C〜Cハロアルキルスルホニル、C〜Cシクロアルキル、C(=S)NH
および−U−V−Tから選択される。
【0151】
実施形態90.実施形態89の化合物であって、式中、各Rは、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシおよび−U−V−Tから選択される。
【0152】
実施形態91.実施形態90の化合物であって、式中、各Rは、独立して、F、Cl、Br、シアノ、ニトロ、CH、CF、−OCH、−OCHFおよび−U−V−Tから選択される。
【0153】
実施形態92.式1または実施形態1〜91のいずれか1つの化合物であって、式中、QまたはQの環または環系上の少なくとも1個のR置換基は−U−V−Tである。
【0154】
実施形態93.式1または実施形態1〜91のいずれか1つの化合物であって、式中、各Rは−U−V−T以外である。
【0155】
実施形態94.実施形態89の化合物であって、式中、各Rは、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキルチオ、C〜Cアルキルスルフィニル、C〜Cハロアルキルスルフィニル、C〜Cアルキルスルホニル、C〜CハロアルキルスルホニルおよびC〜Cシクロアルキルから選択される。
【0156】
実施形態95.実施形態94の化合物であって、式中、各Rは、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜CアルコキシおよびC〜Cハロアルコキシから選択される。
【0157】
実施形態96.実施形態95の化合物であって、式中、各Rは、ハロゲン、シアノ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜CアルコキシおよびC〜Cハロアルコキシから独立して選択される。
【0158】
実施形態97.実施形態96の化合物であって、式中、各Rは、独立して、F、Cl、Br、シアノ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜CアルコキシおよびC〜Cハロアルコキシから選択される。
【0159】
実施形態98.実施形態97の化合物であって、式中、各Rは、F、Cl、Br、シアノ、メチル、C〜Cアルコキシおよびフルオロメトキシから独立して選択される。
【0160】
実施形態99.実施形態98の化合物であって、式中、各Rは、F、Cl、シアノ、メチル、C〜Cアルコキシおよびフルオロメトキシから独立して選択される。
【0161】
実施形態100.実施形態95の化合物であって、式中、各Rは、独立して、F、Cl、Br、シアノ、ニトロ、CH、CF、−OCHおよび−OCHFから選択される。
【0162】
実施形態101.実施形態89〜98または100のいずれか1つの化合物であって、式中、各Rは、独立して、F、Cl、Br、シアノおよびメトキシから選択される。
【0163】
実施形態102.実施形態101の化合物であって、式中、各Rは、独立して、F、Cl、Brおよびシアノから選択される。
【0164】
実施形態103.実施形態101の化合物であって、式中、各Rは、独立して、F、Cl、シアノおよび−OCHから選択される。
【0165】
実施形態104.式1または実施形態1〜92のいずれか1つの化合物であって、式中、各Uは独立して、OまたはNR22である。
【0166】
実施形態105.実施形態104の化合物であって、式中、各Uは、独立して、OまたはNHである。
【0167】
実施形態106.式1または実施形態1〜92および104〜105のいずれか1つの化合物であって、式中、各VはC〜Cアルキレンである。
【0168】
実施形態107.式1または実施形態1〜92および104〜106のいずれか1つの化合物であって、式中、各Tは、独立して、NR23a23bまたはOR24である。
【0169】
実施形態108.式1または実施形態1〜92および104〜107のいずれか1つの化合物であって、式中、各r23aおよびr23bは、独立して、H、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルである。
【0170】
実施形態109.式1または実施形態1〜92および104〜108のいずれか1つの化合物であって、式中、各R24は、独立して、H、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルである。
【0171】
実施形態110.式1または実施形態1〜109のいずれか1つの化合物であって、式中、QまたはQのフェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニルまたはピリダジニルに結合しているR置換基が、F、Cl、Br、シアノ、メチル、C〜Cアルコキシおよびフルオロメトキシ以外である場合、前記R置換基は、パラ位(フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニルまたはピリダジニル環の)に結合している。
【0172】
実施形態111.式1または実施形態1〜110のいずれか1つの化合物であって、式中、Rは、H、ホルミル、C〜Cシクロアルキルあるいは−SR10であり;または、各々が2個以下のR12で任意により置換されているC〜CアルキルあるいはC〜Cハロアルキルである。
【0173】
実施形態112.実施形態111の化合物であって、式中、Rは、H、ホルミル、C〜Cシクロアルキルあるいは−SR10であり;または、1個のR12で置換されたC〜Cアルキルである。
【0174】
実施形態113.実施形態112の化合物であって、式中、Rは、H、ホルミル、−CHOCH、シクロプロピル、−SCH、−SCFまたは−CHCNである。
【0175】
実施形態114.実施形態113の化合物であって、式中、Rは、H、ホルミル、シクロプロピルまたは−CHCNである。
【0176】
実施形態115.実施形態113の化合物であって、式中、Rは、H、ホルミル、−CHOCH、シクロプロピル、−SCHまたは−SCFである。
【0177】
実施形態116.実施形態115の化合物であって、式中、Rは、H、ホルミルまたはシクロプロピルである。
【0178】
実施形態117.実施形態114または116の化合物であって、式中、RはHである。
【0179】
実施形態118.式1または実施形態1〜117のいずれか1つの化合物であって、式中、R13はHまたはCHである。
【0180】
実施形態119.実施形態118の化合物であって、式中、R13はCHである。
【0181】
実施形態120.式1または実施形態1〜119のいずれか1つの化合物であって、式中、各R12は、独立して、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルコキシまたはシアノである。
【0182】
実施形態121.実施形態120の化合物であって、式中、各R12は、独立して、シクロプロピル、−OCHまたはシアノである。
【0183】
実施形態122.実施形態120の化合物であって、式中、各R12は、独立して、C〜CシクロアルキルまたはC〜Cアルコキシである。
【0184】
実施形態123.実施形態122の化合物であって、式中、各R12は、独立して、シクロプロピルまたは−OCHである。
【0185】
実施形態124.式1または実施形態1〜123のいずれか1つの化合物であって、式中、R10は、CH、CHCH、CFまたはCFCFである。
【0186】
実施形態125.実施形態124の化合物であって、式中、R10はCHである。
【0187】
実施形態126.式1または実施形態1〜125のいずれか1つの化合物であって、式中、R11は、C〜Cアルキル、C〜CアルコキシまたはC〜Cアルキルチオである。
【0188】
実施形態127.実施形態126の化合物であって、式中、R11は、CH、CHCH、−OCH、−OCHCH、−SCHまたは−SCHCHである。
【0189】
実施形態128.実施形態127の化合物であって、式中、R11は、CH、−OCHまたは−SCHである。
【0190】
実施形態129.式1または実施形態1〜128のいずれか1つの化合物であって、式中、R15は、HまたはCHである。
【0191】
実施形態130.実施形態129の化合物であって、式中、R15はHである。
【0192】
実施形態131.式1または実施形態1〜130のいずれか1つの化合物であって、式中、R16は、CHまたはOR18である。
【0193】
実施形態132.実施形態131の化合物であって、式中、R16はOR18である。
【0194】
実施形態133.式1または実施形態1〜132のいずれか1つの化合物であって、式中、R18はHである。
【0195】
実施形態134.式1または実施形態1〜133のいずれか1つの化合物であって、式中、WはOである。
【0196】
実施形態135.式1または実施形態1〜134のいずれか1つの化合物であって、式中、Mは、ナトリウム、カリウムおよびリチウムイオンから選択されるカチオンである。
【0197】
実施形態136.実施形態135の化合物であって、式中、Mは、ナトリウムおよびカリウムイオンから選択されるカチオンである。
【0198】
実施形態137.実施形態136の化合物であって、式中、Mはナトリウムイオンである。
【0199】
実施形態138.式1または実施形態1〜137のいずれか1つの化合物であって、式中、mは0である。
【0200】
実施形態139.式1または実施形態1〜138のいずれか1つの化合物であって、式中、nは0である。
【0201】
上記の実施形態1〜139、ならびに、本明細書に記載の任意の他の実施形態を含む本発明の実施形態は、任意の様式で組み合わされることが可能であり、および、実施形態における可変要素の記載は、式1の化合物だけではなく、式1の化合物の調製に有用である出発化合物および中間体化合物(例えば式2の化合物)にも関連する。加えて、上記の実施形態1〜139、ならびに、本明細書に記載の任意の他の実施形態を含む、本発明の実施形態および任意のこれらの組み合わせは、本発明の組成物および方法に関する。
【0202】
以下により、実施形態1〜139の組み合わせが例示されている。
実施形態A.式1の化合物であって、式中、
は、各々がRから独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニルまたはピリダジニルであるが;ただし、R置換基がメタ位に位置されている場合は、前記R置換基は、F、Cl、Brおよびシアノから選択され;
は、各々がRから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されている、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニルまたはピリダジニルであるが、ただし、R置換基がメタ位に位置されている場合は、前記R置換基は、F、Cl、Brおよびシアノから選択され;
Xは、O、NR、C(=O)またはCR1516であり;
は、H、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、CO、C(O)NR、シアノ、C〜Cアルコキシ、C〜CハロアルコキシまたはC〜Cアルコキシアルキルであり;
1aはHであり;
は、CH、CHCH、ClまたはBrであり;
各Rは、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜CハロアルコキシC〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキルチオ、C〜Cアルキルスルフィニル、C〜Cハロアルキルスルフィニル、C〜Cアルキルスルホニル、C〜Cハロアルキルスルホニル、C〜Cシクロアルキル、C(=S)NHおよび−U−V−Tから選択され;
は、H、ホルミル、C〜Cシクロアルキルあるいは−SR10であるか;または、各々が2個以下のR12で任意により置換されている、C〜CアルキルあるいはC〜Cハロアルキルであり;
はC〜Cアルキルであり;
は、HまたはC〜Cアルキルであり;
は、H、C〜Cアルキル、C〜CハロアルキルあるいはC〜Cアルキルシクロアルキルであり;または
およびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、炭素原子と、OおよびNR13から選択される1個以下の環員とから選択される環員を、結合している窒素原子に追加して含有している4員〜7員非芳香族複素環を形成し;
各R12は、独立して、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルコキシまたはシアノであり;
13はHまたはCHであり;
15はHまたはCHであり;ならびに
16はOR18である。
【0203】
実施形態B.実施形態Aの化合物であって、式中
は、各々がRから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されている、フェニルまたはピリジニルであり;
は、各々がRから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されている、フェニルまたはピリジニルであり;
は、H、ハロゲンまたはC〜Cアルキルであり;
は、CH、ClまたはBrであり;
各Rは、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシおよび−U−V−Tから選択され;
は、H、ホルミル、C〜Cシクロアルキルあるいは−SR10であるか;または、1個のR12で置換されたC〜Cアルキルであり;
各R12は、独立して、シクロプロピル、−OCHまたはシアノであり;
15はHであり;
各Uは、独立して、OまたはNHであり;
各VはC〜Cアルキレンであり;
各Tは、独立して、NR23a23bまたはOR24であり;
各r23aおよびr23bは、独立して、H、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルであり;ならびに
各R24は、独立して、H、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルである。
【0204】
実施形態C.実施形態Bの化合物であって、式中
およびQの少なくとも一方は、Rから独立して選択される2個または3個の置換基で置換されているフェニルであり;
はHまたはCHであり;
はCHであり;
はHであり;
各Rは、独立して、ハロゲン、シアノ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜CアルコキシおよびC〜Cハロアルコキシから選択され;ならびに
18はHである。
【0205】
実施形態D.実施形態Cの化合物であって、式中
は、2位、4位および6位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニルであるか;または、2位および4位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニルであるか;または、2位および6位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニルであり;
は、2位、4位および6位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニルであるか;または、2位および4位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニルであるか;または、2位および6位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニルであり;
Xは、O、NRまたはCR1516であり;
はHであり;
各Rは、独立して、F、Cl、Br、シアノ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜CアルコキシおよびC〜Cハロアルコキシから選択され;ならびに
はHである。
【0206】
実施形態E.実施形態Dの化合物であって、式中
各Rは、独立して、F、Cl、Br、シアノ、メチル、C〜Cアルコキシおよびフルオロメトキシから選択される。
【0207】
実施形態F.実施形態Eの化合物であって、式中
Xは、OまたはNHであり;ならびに
各Rは、独立して、F、Cl、Br、シアノおよびメトキシから選択される。
【0208】
特定の実施形態は、以下からなる群から選択される式1の化合物を含む。
4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−N−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物18)、
N−(4−クロロフェニル)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物22)、
4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物23)、
4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1,3−ジメチル−N−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物24)、
N−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物36)、
4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−N−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物41)、
4−[[4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル]オキシ]−3,5−ジフルオロベンゾニトリル(化合物45)、
4−[[4−(2,6−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル]オキシ]−3−フルオロベンゾニトリル(化合物361)、
4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(2,6−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物172)、
4−[[4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル]オキシ]−3−フルオロベンゾニトリル(化合物118)、
3−クロロ−4−[[4−(2,6−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル]オキシ]ベンゾニトリル(化合物358)、
4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−α−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−メタノール(化合物351)、
N,4−ビス(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物175)、
N−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−4−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物193)、
N−(2−クロロ−4,6−ジフルオロフェニル)−4−(2,6−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物297)、
N−(2−クロロ−4,6−ジフルオロフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物343)、
N−(4−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)−4−(2,6−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物349)、
N−(4−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物357)、
3−クロロ−4−[[4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル]オキシ]ベンゾニトリル(化合物139)、
4−[[4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル]アミノ]−3,5−ジフルオロ−ベンゾニトリル(化合物91)、
4−[[4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル]オキシ]−2,5−ジフルオロ−ベンゾニトリル(化合物148)、
N−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物87)、
α,4−ビス(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−メタノール(化合物352)、
N−(4−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物286)、
N−(2−クロロ−4,6−ジフルオロフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物287)、
N−(2,6−ジクロロ−4−フルオロフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物368)、
3−クロロ−4−[5−[(2−クロロ−4,6−ジフルオロフェニル)アミノ]−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル]−ベンゾニトリル(化合物332)、
3−クロロ−4−[5−[(4−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)アミノ]−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル]−ベンゾニトリル(化合物336)、
N−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物346)、
4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(2,4−ジクロロ−6−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物367)、
4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(2,6−ジクロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物369)、
4−[[4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル]オキシ]−3−フルオロベンゾニトリル(化合物284)、
N−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物265)、
4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−N−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物266)、
N−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物364)、
4−[[4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル]オキシ]−3,5−ジフルオロ−ベンゾニトリル(化合物232)、
4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−N−(2−クロロ−4,6−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物292)、
4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−N−(4−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物360)、
N−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物365)、
3−ブロモ−4−[[4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル]オキシ]ベンゾニトリル(化合物372)、
3−クロロ−4−[[4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル]オキシ]ベンゾニトリル(化合物373)、
N−(2,4−ジクロロ−6−フルオロフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物374)、
N−(2,6−ジクロロ−4−フルオロフェニル)−4−(2,6−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物375)、
N−(2−ブロモ−4,6−ジフルオロフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物376)、
N−(2−ブロモ−4,6−ジフルオロフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物377)、
N−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−4−(2,6−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物378)、
N−(2−ブロモ−4,6−ジフルオロフェニル)−4−(2,6−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物379)、
N−(2−ブロモ−4,6−ジフルオロフェニル)−4−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物380)、
Α−(4−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−メタノール(化合物381)、
4−[5−[(2−クロロ−4,6−ジフルオロフェニル)アミノ]−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル]−3−フルオロベンゾニトリル(化合物382)、
4−[5−[(4−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)アミノ]−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル]−3−フルオロベンゾニトリル(化合物383)、
α−(2−クロロ−4,6−ジフルオロフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−メタノール(化合物384)、
α−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−メタノール(化合物385)、および
α−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−メタノール(化合物386)。
【0209】
本発明は、式1の化合物(そのすべての幾何異性体および立体異性体、N−オキシド、ならびに、塩を含む)と、少なくとも1種の他の殺菌・殺カビ剤とを含む殺菌・殺カビ組成物を提供する。このような組成物の実施形態として注目すべきは、上述の化合物実施形態のいずれかに対応する化合物を含む組成物である。
【0210】
本発明は、殺菌・殺カビ的に有効な量の式1の化合物(そのすべての幾何異性体および立体異性体、N−オキシド、ならびに、塩を含む)と、界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1種の追加の成分とを含む殺菌・殺カビ組成物を提供する。このような組成物の実施形態として注目すべきは、上述の化合物実施形態のいずれかに対応する化合物を含む組成物である。
【0211】
本発明は、植物もしくはその一部分または植物種子に、殺菌・殺カビ的に有効な量の式1の化合物(そのすべての幾何異性体および立体異性体、N−オキシド、ならびに、塩を含む)を適用する工程を含む真菌性植物病原体により引き起こされる植物病害を防除する方法を提供する。このような方法の実施形態として注目すべきは、上述の化合物実施形態のいずれかに対応する化合物を殺菌・殺カビ的に有効な量で適用する工程を含む方法である。特に注目すべきは、化合物が本発明の組成物として適用される実施形態である。
【0212】
注目すべきは、式1P(すべての幾何異性体および立体異性体を含む)、そのN−オキシド、および塩の化合物である式1の化合物であり、また、これらを含有する農学的組成物および殺菌・殺カビ剤としてのこれらの使用である。
【化14】

式中、
およびQは、独立して、フェニル、チエニル、ピリジニル、ピリダジニル、ピラジニルまたはピリミジニルであり、各々は、Rから独立して選択される5個以下の置換基で任意により置換されており;
Xは、O、S(O)またはNRであり;
は、H、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、CO、C(O)NR、シアノ、C〜Cアルコキシ、C〜CハロアルコキシあるいはC〜Cアルコキシアルキルであるか;または
は、3個以下のRで任意により置換されているフェニルであるか;または、炭素原子環員上のr9aおよび窒素原子環員上のr9bから独立して選択される3個以下の置換基で任意により置換されている5員または6員窒素含有芳香族複素環であり;
は、CH、CHCH、シクロプロピルまたはハロゲンであり;
各Rは、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキルチオ、C〜Cアルキルスルフィニル、C〜Cハロアルキルスルフィニル、C〜Cアルキルスルホニル、C〜Cハロアルキルスルホニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルコキシ、C〜Cアルキルシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、C〜Cハロシクロアルキル、C〜CアルケニルおよびC〜Cアルキニルから選択され;
は、H、ホルミル、C〜Cシクロアルキル、−SO、−SR10あるいは−(C=W)R11であるか;または、各々が2個以下のR12で任意により置換されている、C〜CアルキルもしくはC〜Cハロアルキルであり;
は、H、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルであり;
およびRは、H、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜CシクロアルキルアルキルおよびC〜Cアルキルシクロアルキルから独立して選択されるか;または
およびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、炭素原子と、任意によりO、S(O)およびNR13から選択される1個以下の環員とから選択される環員を、前記結合している環窒素原子に追加して含有している4員〜7員非芳香族複素環を形成し;
各R、r9aおよびr9bは、独立して、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、SCH、S(O)CHおよびS(O)CHから選択され;
10は、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルであり;
11は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシアルキル、C〜Cアルキルアミノアルキル、C〜Cジアルキルアミノアルキル、C〜CアルキルチオまたはC〜Cアルキルチオアルキルであり;
各R12は、独立して、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜CアルキルスルフィニルまたはC〜Cアルキルスルホニルであり;
13は、H、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルであり;
WはOまたはSであり;
はカチオンであり;
Mは0、1または2であり;ならびに
Nは0、1または2である。
【0213】
従って、注目すべきは、上記に定義されているとおり、式1Pから選択される化合物(すべての幾何異性体および立体異性体を含む)、そのN−オキシド、および、塩である。また、注目すべきは、実施形態1〜139および実施形態A〜Fに対応する実施形態である対応実施形態であり、ここで、前記対応実施形態において、「式1」は、「式1P」によって置き換えられ、および、前記対応実施形態の範囲は、式1Pについて上記に定義されている範囲を超えない。式1Pに適用された実施形態1〜139の組み合わせの例は、実施形態AP、BP、CP、DPおよびEPである。
【0214】
実施形態AP.式1Pの化合物であって、式中
は、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニルまたはピリダジニルであり、各々は、Rから独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている;
は、各々がRから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されている、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニルまたはピリダジニルであり;
Xは、OまたはNRであり;
が、H、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、CO、C(O)NR、シアノ、C〜Cアルコキシ、C〜CハロアルコキシまたはC〜Cアルコキシアルキルであり;または
は、炭素原子環員上のr9aおよび窒素原子環員上のr9bから独立して選択される3個以下の置換基で任意により置換されている5員または6員窒素含有芳香族複素環であり;
は、CH、CHCH、ClまたはBrであり;
各Rは、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜CハロアルコキシC〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキルチオ、C〜Cアルキルスルフィニル、C〜Cハロアルキルスルフィニル、C〜Cアルキルスルホニル、C〜CハロアルキルスルホニルおよびC〜Cシクロアルキルから選択され;
は、H、ホルミル、C〜Cシクロアルキルあるいは−SR10であるか;または、各々が2個以下のR12で任意により置換されている、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルであり;
は、HまたはC〜Cアルキルであり;
は、HまたはC〜Cアルキルであり;
は、H、C〜Cアルキル、C〜CハロアルキルまたはC〜Cアルキルシクロアルキルであり;または
およびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、炭素原子と、OおよびNR13から選択される1個以下の環員とから選択される環員を、結合している窒素原子に追加して含有している4員〜7員非芳香族複素環を形成し;
各Rは、独立して、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、シアノおよびニトロから選択され;
各r9aは、独立して、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、シアノおよびニトロから選択され;
各r9bは、C〜Cアルキルであり;
10は、CH、CHCH、CFまたはCFCFであり;
各R12は、独立して、C〜CシクロアルキルまたはC〜Cアルコキシであり;ならびに
13は、HまたはCHである。
【0215】
実施形態BP.式APの化合物であって、式中
は、各々がRから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されている、フェニルまたはピリジニルであり;
は、各々がRから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されている、フェニルまたはピリジニルであり;
Xは、NRであり;
は、H、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、シアノ、C〜CアルコキシまたはC〜Cハロアルコキシであり;
はCHであり;
各Rは、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜CアルコキシおよびC〜Cハロアルコキシから選択され;
が、H、ホルミル、C〜Cシクロアルキルあるいは−SR10であるか;または、1個のR12で置換されたC〜Cアルキルであり;
10は、CHであり;ならびに
各R12は、独立して、シクロプロピルまたは−OCHである。
【0216】
実施形態CP.式APの化合物であって、式中
は、2位、4位および6位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニルであり;または
は、2位および4位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニルであり;
は、2位、4位および6位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニルであり;
XはOであり;
はCHであり;
各Rは、独立して、F、Cl、Br、シアノ、ニトロ、CH、CF、−OCH、および−OCHFから選択され;ならびに
は、H、ホルミルまたはシクロプロピルである。
【0217】
実施形態DP.式CPの化合物であって、式中
は、2位および4位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニルであり;
は、2位、4位および6位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニルであり;
各Rは、独立して、F、Cl、シアノおよび−OCHから選択され;ならびに
はHである。
【0218】
実施形態EP.式BPの化合物であって、式中
は、2位および4位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニルであり;
は、2位、4位および6位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニルであり;
各Rは、独立して、F、Cl、CNおよび−OCHから選択され;ならびに
はHである。
【0219】
また、注目すべきは、殺菌・殺カビ的に有効な量の式1Pの化合物(そのすべての幾何異性体および立体異性体、N−オキシド、ならびに、塩を含む)または実施形態1〜139および実施形態A〜Fに対応する実施形態である対応実施形態のいずれか1つ(例えば、実施形態AP、BP、CP、DPまたはEP)、ならびに、界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1種の追加の成分を含む殺菌・殺カビ組成物である。また、注目すべきは、植物もしくはその一部分または植物種子に、殺菌・殺カビ的に有効な量の式1Pの化合物(そのすべての幾何異性体および立体異性体、N−オキシド、ならびに、塩を含む)または前記対応実施形態のいずれか1つを適用する工程を含む真菌性植物病原体により引き起こされる植物病害を防除する方法である。特に注目すべきは、式1Pの化合物が本発明の組成物として適用される実施形態である。
【0220】
スキーム1〜24に記載されている以下の方法および変形の1つまたは複数を用いて式1(式1Pを含む)の化合物を調製することが可能である。以下の式1〜33の化合物中のQ、Q、R、Rおよびmの定義は、特に記載のない限り、上記発明の概要に定義されているとおりである。式1a、1b、1c、1d、1e、1f、1gおよび1hは式1の種々のサブセットであり;式4a、4bおよび4cは式4の種々のサブセットであり;式6aおよび6bは式6の種々のサブセットであり;式11aは式11のサブセットであり;式13aは式13のサブセットまたは類似体であり;ならびに、式17aは式17のサブセットである。各サブセット式に対する置換基は、特に記載のない限り、その親式について定義されているとおりである。
【0221】
スキーム1に例示されているとおり、式1bのスルホキシドおよびスルホン(すなわち、XがS(O)であり、および、mが1または2である式1)は、式1aのスルフィドの結合硫黄原子の酸化を介して形成されることが可能である(すなわち、XがS(O)であり、および、mが0である式1)。この方法において、mが1(すなわち、スルホキシド)であるか、または、mが2(すなわち、スルホン)である式1bの化合物は、式1aの対応するスルフィドを好適な酸化剤で酸化させることにより調製される。典型的な手法においては、所望される生成物の酸化状態に応じて1〜4当量の量の酸化剤が、溶剤中の式1aの化合物の溶液に添加される。有用な酸化剤としては、Oxone(登録商標)(ペルオキシ−モノ−硫酸カリウム)、過酸化水素、過ヨウ素酸ナトリウム、過酢酸、および、3−クロロ過安息香酸が挙げられる。溶剤は、利用される酸化剤に関連して選択される。水性エタノールまたは水性アセトンがペルオキシモノ硫酸カリウムと共に好ましく用いられ、およびジクロロメタンが一般に3−クロロ過安息香酸に好ましい。有用な反応温度は、典型的には、−78〜90℃の範囲である。スルフィドをスルホキシドおよびスルホンに酸化させる有用な特定の手法は、Brandら,J.Agric.Food Chem.,1984年,32,221〜226ページ、および、その中で引用されている文献に記載されている。
【0222】
【化15】

【0223】
スキーム2に示されているとおり、XがNHであり、および、r1aがHである式1の化合物は、式2の1H−ピラゾール化合物と、ヨードアルカン、アルキルスルホネート(例えば、メシレート(oms)またはトシレート(ots))またはトリアルキルホスフェートなどの種々のアルキル化剤(例えば、式3)とを、好ましくは1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、炭酸カリウムまたは水酸化カリウムなどの有機塩基または無機塩基の存在下に、および、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、トルエンまたは水などの溶剤中に反応させることにより調製することが可能である。
【0224】
【化16】

【0225】
CHR1aが任意により置換されているシクロプロピル環を形成する式1の化合物は、同様に、式2のピラゾールと、トリシクロプロピルビスマスなどの有機金属試薬とを、銅アセテートなどの触媒の存在下に、技術分野において公知である条件下で反応させることにより調製されることが可能である。例えば、J.Am.Chem.Soc.2007年、129(1),44〜45ページを参照のこと。スキーム2の方法における出発材料として注目すべきは、以下の表588〜671に具体的に開示されている式2の化合物である。
【0226】
スキーム3に示されているとおり、式1の化合物は、式4の化合物(すなわち、XがNRであれば5−アミノピラゾール、XがOであれば5−ヒドロキシピラゾール(5−ピラゾロン)、または、XがSであれば5−メルカプトピラゾール)と、脱離基G(すなわち、ハロゲンまたは(ハロ)アルキルスルホネート)を含有する式5の芳香族化合物とを、任意により、金属触媒の存在下に、ならびに、一般に、塩基、および、N,N−ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシドなどの極性非プロトン性溶剤の存在下に反応させることにより調製されることが可能である。例えば、Qが、電子不足芳香族複素環、または、電子求引性置換基を有するベンゼン環である式5の化合物は、環からの脱離基Gの直接的な置き換えにより反応して式1の化合物をもたらす。Qがsp−混成炭素原子を介して結合している式5の化合物について、Gは、典型的には、Cl、Br、I、または、スルホネート(例えば、OS(O)CH)である。式5の化合物は市販されているか、または、これらの調製は技術分野において公知である。注目すべきは、式4の化合物が以下の表85〜252に具体的に開示されている式1の対応する化合物の調製に用いられるスキーム3の方法の実施形態である。
【0227】
【化17】

【0228】
十分に電子求引性の置換基に欠く、XがOまたはNRである式4の化合物とQが芳香族または芳香族複素環Qである式5の化合物(Q−G)とのスキーム3の方法による反応について、あるいは、反応速度、収率または生成物純度を改善するために、触媒量から超化学両論量の範囲の量での金属触媒(例えば、金属または金属塩)の使用が所望の反応を促進させることが可能である。典型的には、これらの条件については、Gは、Br、または、I、または、OS(O)CFもしくはOS(O)(CFCFなどのスルホネートである。例えば、銅塩錯体(例えば、cuiとN,N’−ジメチル−エチレンジアミン、プロリンまたはビピリジル)、パラジウム錯体(例えば、トリス(ジベンジリデン−アセトン)ジパラジウム(0))、または、パラジウム塩(例えば、パラジウムアセテート)と4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(すなわち、「キサントホス」)、2−ジシクロヘキシル−ホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(すなわち、「Xphos」)または2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフタレン(すなわち、「BINAP」)などのリガンドが、炭酸カリウム、炭酸セシウム、ナトリウムフェノキシドまたはナトリウムt−ブトキシドなどの塩基の存在下に、N,N−ジメチルホルムアミド、1,2−ジメトキシエタン、ジメチルスルホキシド、1,4−ジオキサンまたはトルエンなどの、任意によりエタノールなどのアルコールと混合される溶剤中に用いられることが可能である。あるいは、スキーム4に例示されているとおり、式1cの化合物(すなわち、XがNRであり、および、RがHである式1)は、式6の化合物(すなわち、5−ブロモピラゾール、または、5位で脱離基で置換されている他のピラゾール)と、式7の化合物とを、スキーム3について上述したものと同様の金属触媒条件下で反応させることにより調製されることが可能である。式7の化合物は市販されているか、または、これらの調製は技術分野において公知である。
【0229】
【化18】

【0230】
スキーム5に示されているとおり、GがBrまたはIである式6の化合物は、式4aの5−アミノピラゾール(すなわち、XがNHである式4)を、ジアゾ化条件下に、臭化物またはヨウ化物を含有する銅塩の存在下に、または、続いて、これらの組み合わせ下で反応させることにより調製されることが可能である。例えば、亜硝酸t−ブチルの式4aの5−アミノピラゾールの溶液への、アセトニトリルなどの溶剤中のcubrの存在下での添加が、式6の対応する5−ブロモピラゾールをもたらす。同様に、式4aの5−アミノピラゾールは、典型的には同一のハロゲン化原子を含有する鉱酸(GがIである場合水性HI溶液など)の存在下での、水、酢酸またはトリフルオロ酢酸などの溶剤中の亜硝酸ナトリウムでの処理、続いて、当業者に周知である基本手順に従う対応する銅(I)または銅(II)塩での処理により、ジアゾニウム塩に、次いで、式6の対応する5−ハロピラゾールに転化されることが可能である。
【0231】
【化19】

【0232】
スキーム6に示されているとおり、式6aの5−ブロモピラゾール(すなわち、GがBrである式6)は、Tetrahedron Lett.2000年,41(24)、4713ページに記載のとおり、式4bの5−ヒドロキシピラゾール(すなわち、XがOである式4)を三臭化リンと反応させることにより調製されることが可能である。
【0233】
【化20】

【0234】
スキーム7に示されているとおり、式4bの5−ヒドロキシピラゾールはまた、Synlett,2004年、5,795ページに記載されているとおり、式6bの5−フルオロアルキルスルホニル(例えば、5−トリフルオロメタンスルホニル、5−ノナフルオロブチルスルホニル)ピラゾール(すなわち、Gがフルオロアルキルスルホニルである式6)の調製に用いられることが可能である。
【0235】
【化21】

【0236】
スキーム8に示されているとおり、式1の化合物は、Xが、O、NR、C(=O)またはS(O)(mは2である)である式10の4−ブロモまたはヨードピラゾールと、式Q−M(式11)の有機金属化合物とを、遷移金属触媒クロスカップリング反応条件下で反応させることにより調製されることが可能である。式10の4−ブロモまたはヨードピラゾールと、式11のボロン酸、トリアルキルスズ、亜鉛または有機マグネシウム試薬とを、必要な場合には適切なリガンド(例えば、トリフェニルホスフィン(pph)、ジベンジリデンアセトン(dba)、ジシクロヘキシル(2’,6’−ジメトキシ−[1,1’−ビフェニル]−2−イル)ホスフィン(sphos))および塩基を有するパラジウムまたはニッケル触媒の存在下に反応させることにより、式1の対応する化合物が得られる。例えば、置換アリールボロン酸または誘導体(例えば、Qが任意により置換されているフェニルまたはヘテロシクリルであり、および、Mが、B(OH)、B(OC(CHC(CHO)である式11)またはB(O−i−Pr)Liは、式10の4−ブロモ−または4−ヨードピラゾールと、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、および、炭酸ナトリウムまたは水酸化カリウムなどの水性塩基の存在下に、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、トルエンあるいはエチルアルコールなどの溶剤中に、または、ホスフィンオキシドまたは亜リン酸塩リガンド(例えば、ジフェニルホスフィンオキシド)およびフッ化カリウムなどのリガンドと共に無水条件下で、1,4−ジオキサンなどの溶剤中に(Angewandte Chemie,International Edition,2008年,47(25),4695〜4698ページを参照のこと)反応して、式1の対応する化合物をもたらす。
【0237】
【化22】

【0238】
スキーム9に例示されているとおり、式4aの化合物(すなわち、XがNHである式4)は、式12の化合物を式11の化合物(Q−B(OH)(式11a)など)と、スキーム8の方法に記載の遷移金属触媒クロスカップリング反応条件を用いて反応させることにより調製されることが可能である。
【0239】
【化23】

【0240】
スキーム10に例示されているとおり、XがO、S(O)、NRまたはC(=O)であり、および、GがBrまたはIである式10のピラゾールは、4位(式13)が未置換であるピラゾールと、臭素、臭化ナトリウム、N−ブロモスクシンイミド(NBS)またはN−ヨードスクシンイミド(NIS)などのハロゲン化試薬とを、酢酸、アセトニトリル、N,N−ジメチル−ホルムアミド、N,N−ジメチルアセタミドあるいは1,4−ジオキサン、または、水と前述の溶剤との混合物などの溶剤中に、周囲温度から溶剤の沸点の範囲の温度で反応させることにより迅速に調製される。
【0241】
【化24】

【0242】
しかも、スキーム10の方法のものと同様の反応条件を用いて、AがHまたは保護基である式13の化合物を、式1の化合物の調製に有用である、QがそれぞれAで置換されているかまたは保護基である式10に対応する中間体に転化させることが可能である。AがHである式13の化合物は、技術分野において公知である方法によって調製されることが可能である;例えば、Synlett,2004年,5,795〜798ページ、米国特許第4256902号明細書およびその中で引用されている文献を参照のこと。しかも、特にRがメチル、エチルまたはハロゲンである、AがHである式13の化合物のいくつかは市販されている。
【0243】
スキーム11に示されているとおり、Xが、O、S(O)またはNRであり、mが0であり、および、AがQである式13の化合物は、式13aの対応する化合物(すなわち、AがHである式13)から、スキーム3の方法に用いられるものと同様の手法により調製されることが可能である。XがSである式13の化合物(すなわち、mが0であるS(O))は、次いで、スキーム1の方法について用いられるものなどの手法を用いて酸化されて、スキーム10の方法における使用のために、XがS(O)である式13の対応する化合物をもたらすことが可能である。式13aの化合物は、市販されているか、または、技術分野において公知である方法によって調製されることが可能である。
【0244】
【化25】

【0245】
スキーム12に示されているとおり、式1aの化合物(すなわち、XがS(O)であり、および、mが0である式1)、式1d(すなわち、XがCR1516であり、R15がHであり、R16がOR18であり、および、R18がHである式1)、および、式1e(すなわち、XがC(=O)である式1)は、アルキルリチウム、好ましくはn−ブチルリチウム、または、アルキルマグネシウム試薬、好ましくは塩化イソプロピルマグネシウム(任意により、塩化リチウムで錯化される)などの有機金属試薬(すなわち、式26)での式6の化合物の処理、続いて、硫黄求電子剤(すなわち、式27)またはカルボニル求電子剤(すなわち、式28、29または30)の添加により調製されることが可能である。反応温度は、−90℃〜反応溶剤の沸点の範囲であることが可能であり;−78℃〜周囲温度の温度が一般に好ましく、アルキルリチウム試薬が用いられる場合−78〜−10℃の温度が好ましく、および、アルキルマグネシウム試薬が使用される場合は−20℃〜温度が好ましい。トルエン、エチルエーテル、テトラヒドロフランまたはジメトキシメタンなどの多様な溶剤が有用であり;無水テトラヒドロフランが好ましい。塩化亜鉛、臭化亜鉛、または、ヨウ化銅(I)もしくは銅(I)シアン化物などの一価銅塩などの第2の金属成分を、求電子剤がQC(O)Cl(すなわち、式30)である場合においては、求電子剤の前に添加することが遊離である可能性がある。式27、28、29および30のQ含有硫黄およびカルボニル中間体は、市販されているか、または、技術分野において公知である方法によって調製されることが可能である。
【0246】
【化26】

【0247】
当業者は、スキーム12に示されているものと同様の反応をまたQ置換基を欠くピラゾールに利用し、これにより、スキーム10において概説されている方法において有用である式13の一定の化合物を得ることが可能であることを認識するであろう。
【0248】
式4aの5−アミノピラゾールを調製するために有用な一般的な方法は、技術分野において周知である;例えば、Journal fuer Praktische Chemie(Leipzig),1911年,83,171ページ、および、J.Am.Chem.Soc.,1954年,76,501ページを参照のこと。このような方法は、Rがアルキルまたはシクロアルキルであるスキーム13において例示されている。
【0249】
【化27】

【0250】
同様に、式4bの5−ヒドロキシピラゾールを調製するために有用な一般的な方法は技術分野において周知である;例えば、Annalen der Chemie,1924年,436,88ページを参照のこと。このような方法は、Rがアルキルまたはシクロアルキルであるスキーム14において例示されている。
【0251】
【化28】

【0252】
スキーム15に示されているとおり、式4cの5−チオピラゾール化合物(すなわち、XがSである式4)は、式4bの対応する5−ヒドロキシピラゾール化合物と、P(例えば、Justus Liebigs Annalen der Chemie,1908年,361,251ページを参照のこと)、または、Lawesson試薬(2,4−ビス−(4−メトキシフェニル)−1,3−ジチア−2,4−ジホスフェタン2,4−ジスルフィド;例えば、国際公開第2005/118575号パンフレットを参照のこと)とを、トルエン、キシレンまたはテトラヒドロフランなどの溶剤中で反応させることにより調製されることが可能である。
【0253】
【化29】

【0254】
スキーム16に示されているとおり、式1cの化合物(すなわち、XがNRであり、および、RがHである式1)は、式17の化合物を、式15のアルキルヒドラジンと共に、エタノールまたはメタノールなどの溶剤中に、および、任意により、酢酸、ピペリジンまたはナトリウムメトキシドなどの酸または塩基触媒の存在下に、技術分野において公知である基本手順に従って、縮合させることにより調製されることが可能である。
【0255】
【化30】

【0256】
スキーム16の方法と同様の様式において、XがNHである式2の化合物は、式17の化合物をヒドラジンと共に縮合させることにより同様に調製されることが可能である。この方法は、Chemistry of Heterocyclic Compounds,2005,41(1),105〜110ページに記載されている。
【0257】
スキーム17に示されているとおり、式17の化合物(式中、例えば、Rは、メチル、エチル、または、任意により置換されているシクロプロピルであり、および、R33はH、または、CH、CHCHあるいは(CHCHなどの低級アルキルである)は、式18の対応するケテンジチオアセタール化合物と、式Q−NHの化合物(すなわち、式7)とを、任意により、水素化ナトリウムまたはエチル塩化マグネシウムなどの塩基の存在下に、トルエン、テトラヒドロフランまたはジメトキシメタンなどの溶剤中に、−10℃〜溶剤の沸点の範囲の温度で反応させることにより調製されることが可能である。例えば、J.Heterocycl.Chem.,1975,12(1),139ページを参照のこと。式18の化合物を調製するために有用な方法は技術分野において公知である。
【0258】
【化31】

【0259】
スキーム3の方法に従って、2つのR33基が単一のCH基として一緒になっている(それ故、ジチエタン環を形成する)式18の化合物が化学量論的に過剰量の式15のヒドラジンと反応して、XがSである式1の化合物の調製に有用である式4cの化合物をもたらすこともまた、技術分野において公知である(例えば、Synthesis,1989年,398ページを参照のこと)。
【0260】
スキーム18に示されているとおり、式17aの化合物(すなわち、R33がHである式17の互変異性体)は、式19の対応するイソチオシアネート化合物と、Rがメチル、エチルまたは任意により置換されているシクロプロピルである式20のアリールアセトン化合物との反応により調製されることが可能である;例えば、Zhurnal Organicheskoi Khimii,1982年,18(12),2501ページを参照のこと。この反応に有用な塩基としては、水素化ナトリウム、アルコキシド塩基(例えば、カリウムt−ブトキシドまたはナトリウムエトキシド)、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、または、アミン塩基(例えば、トリエチルアミンまたはN,N−ジイソプロピルエチルアミン)が挙げられる。テトラヒドロフラン、エーテル、トルエン、N,N−ジメチル−ホルムアミド、アルコール(例えば、エタノール)、エステル(例えば、酢酸エチルまたは酢酸イソプロピル)、またはこれらの混合物などの多様な溶剤が有用である。溶剤は、技術分野において周知であるとおり、選択された塩基との親和性に対して選択される。反応温度は、−78℃〜溶剤の沸点の範囲であることが可能である。塩基と溶剤との有用な混合物はテトラヒドロフラン中のカリウムt−ブトキシドであり、これに、−70〜0℃で、式19のイソチオシアネートと式20のカルボニル化合物との混合溶液が添加される。
【0261】
【化32】

【0262】
式17のケトチオアミドはまた、対応するケトアミドを、Lawesson試薬またはPなどの硫化剤と反応させることにより調製されることが可能である;例えば、Helv.Chim.Act.,1998年,81(7),1207ページを参照のこと。
【0263】
スキーム2の方法に従った式1の化合物の調製に有用である、XがNHであり、および、RがClまたはBrである式2の化合物は、式31の対応する化合物と、poclまたはpobrとを、スキーム19に示されているとおり、技術分野において公知である基本手順を用いて反応させることにより調製されることが可能である。
【0264】
【化33】

【0265】
スキーム20に示されているとおり、式1fの化合物(すなわち、Rおよびr1aがHであり、および、RがOCHである式1)は、式31の対応する化合物と、ジアゾメタンまたはヨードメタンとを、塩基の存在下に、J.Heterocyclic Chem.,1988年,1307〜1310ページに記載のものなどの技術分野において公知である基本手順を用いて反応させることにより調製されることが可能である。
【0266】
【化34】

【0267】
式1gの化合物(すなわち、Rおよびr1aがHであり、および、RがSCHである式1)は、式31の対応する化合物をPまたはLawesson試薬で処理して式32の化合物を調製し、次いで、これをジアゾメタンまたはヨードメタンと、塩基の存在下に、スキーム21に示されている技術分野において公知である基本手順を用いて反応させることにより調製されることが可能である。
【0268】
【化35】

【0269】
スキーム22に示されているとおり、XがNHである式31の化合物は、式19の対応するイソチオシアネートを、R33が低級アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル)である式33のエステルと、水素化ナトリウムまたはヘキサメチルジシラザンリチウムなどの非求核性強塩基の存在下に、テトラヒドロフランなどの不活性溶剤(スキーム18の方法と同様に)中に縮合させ、続いて、中間体と、例えば、アセテートもしくは塩酸塩などのヒドラジンの酸塩またはヒドラジンとを反応させること(スキーム16の方法と同様に)により調製されることが可能である。
【0270】
【化36】

【0271】
当業者は、スキーム22の方法における未置換ヒドラジンの代わりの式HNNHCHR1aの置換ヒドラジンの使用、これに続く、スキーム19、20および21に記載のさらなる操作もまた式1の化合物をもたらすであろうことを認識するであろう。
【0272】
がハロゲンである式1cの化合物(すなわち、XがNRであり、および、RがHである式1)はまた、スキーム23に示されているとおり調製されることが可能である。この方法においては、式21のアセトニトリル化合物は、式22のイソチオシアネート化合物と共に、水素化ナトリウムまたはカリウムt−ブトキシドなどの塩基の存在下に、N,N−ジメチルホルムアミドまたはテトラヒドロフランなどの溶剤中に縮合されてシアノケトアミド中間体化合物をもたらし、次いで、これが、塩基の存在下にヨードメタンまたはジメチル硫酸などのメチル化剤と反応されて式23の対応する化合物がもたらされる。あるいは、メチル化剤は、シアノケトアミド中間体を単離することなく、式21および22の化合物と共に反応混合物中に包含させることが可能である。当業者は、式23の化合物はまた、式18の化合物のC(O)Rがシアノにより置き換えられたスキーム17と同様の方法により調製されることが可能であることを認識するであろう。スキーム23の方法によれば、得られる式23の化合物は、次いで、技術分野において公知である基本手順を用いて式15のアルキルヒドラジンと反応されて、式24の対応する3−アミノピラゾール化合物が形成される;例えば、J.Chem.Soc.Perkin 1,1988年,2,169〜173ページ、および、J.Med.Chem.,2003年,46(7),1229〜1241ページを参照のこと。次いで、式24の化合物のアミノ基は、スキーム5について既述のものなどの技術分野において公知である条件を用いるジアゾ化反応により、式1c中のハロゲンであるRに転化されることが可能である。
【0273】
【化37】

【0274】
スキーム23の方法と同様に、XがNHであり、および、Rがハロゲンである式2の化合物は、式23の化合物を、式15のアルキルヒドラジンの代わりにヒドラジンと縮合させることにより、同様に調製されることが可能である。
【0275】
スキーム24に示されているとおり、式1hの化合物(すなわち、XがNRである式1)は、式1cの対応する化合物(すなわち、XがNHである式1)と、Rを含む求電子剤(すなわち、式25)とを、典型的には、nahなどの塩基、および、N,N−ジメチルホルムアミドなどの極性溶剤の存在下に反応させることにより調製されることが可能である。この文脈において、「Rを含む求電子剤」という表記は、R部分を求核剤に移すことが可能である化学化合物を意味する(式1c中のQに結合している窒素原子など)。度々、Rを含む求電子剤は、式RLgを有し、式中、Lgは脱離基である(すなわち、求核性反応における脱離基)。典型的な脱離基としては、ハロゲン(例えば、Cl、Br、I)およびスルホン酸塩(例えば、OS(O)CH、OS(O)CF、OS(O)−(4−CH−Ph))が挙げられる。しかしながら、Rを含むいくつかの求電子剤は脱離基を含まず;一例は、式1c中のQに結合している窒素原子の脱プロトン化(式M(式中、Mはカチオンである)の塩基によるものなど)の後、−SO置換基として窒素原子に結合することが可能である三酸化硫黄(SO)である。
【0276】
【化38】

【0277】
種々の官能基を他のものに変えて異なる式1の化合物をもたらすことが可能であることが当業者によって認識されている。例えば、Rが、メチル、エチルまたはシクロプロピルである式1の化合物は、遊離ラジカルハロゲン化によって変性されて、Rがハロメチル、ハロエチルまたはハロシクロプロピルである式1の化合物を形成することが可能である。ハロメチル化合物は、Rがヒドロキシメチルまたはシアノメチルである式1の化合物を調製するための中間体として用いられることが可能である。式1の化合物またはその調製のための中間体は、芳香族ニトロ基を含有していてもよく、これは、アミノ基に還元されることが可能であり、次いで、Sandmeyer反応などの技術分野において周知である反応を介して種々のハロゲン化物に転化されて、式1の他の化合物をもたらすことが可能である。同様の公知の反応により、芳香族アミン(アニリン)は、ジアゾニウム塩を介して、フェノールに転化されることが可能であり、これは、次いで、アルキル化されてアルコキシ置換基を有する式1の化合物を調製することが可能である。同様に、Sandmeyer反応を介して調製された臭化物またはヨウ化物などの芳香族ハロゲン化物は、Ullmann反応または公知のその変形などの銅触媒条件下でアルコールと反応して、アルコキシ置換基を含有する式1の化合物をもたらすことが可能である。さらに、フッ素または塩素などのいくつかのハロゲン基は、塩基性条件下でアルコールと置き換えられて対応するアルコキシ置換基を含有する式1の化合物をもたらすことが可能である。得られるアルコキシ化合物は、それら自体、Rが−U−V−Tである式1の化合物を調製するさらなる反応に用いられることが可能である(例えば、国際公開第2007/149448 A2号パンフレットを参照のこと)。RまたはRがハロゲン化物である式1の化合物、または、好ましくは臭化物もしくはヨウ化物であるその前駆体は、式1の化合物を調製するための遷移金属触媒されたクロスカップリング反応に対する特に有用な中間体である。これらの種の反応は、文献中に充分に文書化されている;例えば、Tsuji,Transition Metal Reagents and Catalysts:Innovations in Organic Synthesis,John Wiley and Sons,Chichester,2002年;Tsuji,Palladium in Organic Synthesis,Springer,2005年;ならびに、MiyauraおよびBuchwald,Cross Coupling Reactions:A Practical Guide,2002年;ならびに、その中で引用されている文献を参照のこと。
【0278】
当業者は、スルフィド基は、技術分野において周知である条件によって対応するスルホキシドまたはスルホンにする酸化ことが可能であることを認識するであろう。同様に、XがCR1516であり、R15がHであり、R16がOR18であり、および、R18がHである式1の化合物は、技術分野において周知であるアルコール酸化およびケトン還元反応により、XがC(=O)である式1の対応する化合物と容易に相互転化されることが可能である。XがC(=O)である式1の化合物(すなわち、ケトン)は、技術分野において公知である一般的な方法を用いて容易にケタールに転化され、それ故、Xが、CR1516であり、ならびに、15およびR16が一緒なって−OCHCHO−とされる式1の化合物をもたらすことが可能である。XがC(=O)である式1の化合物はまた、Lawesson試薬の使用により、XがC(=S)である式1の対応する化合物を調製するために転化されることが可能である。しかも、XがCR1516であり、R15がC〜Cアルキルであり、R16がOR18であり、および、R18がHである式1の化合物は、アルキルグリニャール試薬をXがC(=O)である式1の対応する化合物に添加することにより調製されることが可能である。
【0279】
上記の反応はまた、多くの事例においては、スキーム2における反応における使用のための1Hピラゾールの調製などの代替的なシーケンスにおいて、置換ピラゾールの一般的な調製のために以下に例示されている反応により実施されることが可能である。一定の官能基の存在はこれらの反応条件のすべてと適合性ではない可能性があり、および、保護基の使用が、所望の生成物を高い収率および/または純度で得るために望ましい場合がある。
【0280】
式1の化合物の調製について上述されたいくつかの試薬および反応条件は中間体中に存在する一定の官能基とは適合性ではない可能性があることが認識される。これらの事例においては、合成への保護/脱保護シーケンスまたは官能基相互転化の組み込みが、所望の生成物の入手を補助するであろう。保護基の使用および選択は化学合成の当業者には明らかであろう(例えば、Greene,T.W.;Wuts,P.G.M.,Protective Groups in Organic Synthesis,第2版;Wiley:New York,1991年を参照のこと)。当業者は、いくつかの場合において、いずれかの個別のスキームにおいて示されているとおり所与の試薬を導入した後、式1の化合物の合成を完了するために、詳細には記載されていない追加のルーチン合成ステップを実施する必要があり得ることを認識するであろう。当業者はまた、上記スキームにおいて例示されているステップの組み合わせを、式1の化合物を調製するために提示された特定のシーケンスにより示唆されるもの以外の順番で実施する必要性があり得ることを認識するであろう。当業者はまた、本明細書に記載の式1の化合物および中間体を、種々の求電子性、求核性、ラジカル、有機金属、酸化、および、還元反応に供して、置換基または既存の置換基を変性させることが可能であることを認識するであろう。
【0281】
さらなる詳細を伴わずに、上記の記載を用いる当業者は、本発明を最大限に利用することが可能であると考えられている。以下の合成例は、従って、単なる例示であって、および、本開示を如何様にも全く限定しないと解釈されるべきである。以下の合成例におけるステップは、全体的な合成形質転換における各ステップについての手法を例示し、および、各ステップについての出発材料は、必ずしも、手法が他の実施例またはステップにおいて記載されている特定の調製実験によって調製されていなくてもよい。パーセンテージは、クロマトグラフ溶媒混合物、または、他に記載のある場合を除き、重量基準である。クロマトグラフ溶媒混合物に対する部およびパーセンテージは、他に示されていない限りにおいて体積基準である。H NMRスペクトルは、特に記載のない限り、CDCl中のテトラメチルシランの低磁場側にppmで報告されており;「s」は一重項を意味し、「m」は多重項を意味し、「br s」は幅広の一重項を意味する。質量分析スペクトルは、H(分子量1)の分子への添加により形成され、大気圧化学イオン化(AP)を用いた質量分光測定で観察された、同位体存在度が最も高い親イオン(M+1)の分子量として報告されており、ここで、「amu」は原子質量単位を表す。
【実施例】
【0282】
合成例1
N−(3−クロロフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物1)の調製
ステップA:α−アセチル−2,4−ジフルオロベンゼンアセトニトリル(代替名メチルα−シアノ−2,4−ジフルオロベンゼンアセテート)の調製
水素化ナトリウム(鉱物油中に60%)(1.5g、38mmol)を、キシレン(7mL)中に、窒素雰囲気下に周囲温度で撹拌した。無水エタノール(6.3mL、64mmol)のキシレン(2mL)中の溶液を、約40℃の温度で約20分間かけて滴下した。反応混合物を70℃に加熱し、2,4−ジフルオロフェニルアセトニトリル(3.9g、25mmol)、酢酸エチル(3.8mL、38mmol)およびキシレン(1mL)の溶液を15分間かけて滴下した。追加のキシレン(5mL)を添加して攪拌を助けた。反応混合物を2時間加熱し、次いで、冷却させた。水(50mL)を添加し、混合物をヘキサン(50mL)で抽出した。次いで、水性相を、pH3〜4に1N水性HCl溶液で酸性化した。水性相をエーテル(50mL)で抽出し、および、エーテル抽出物を水(25mL)および塩水で洗浄し、次いで、MgSOで乾燥させ、および、濃縮して表題の化合物を粘性の残渣(3.3g)として得た。
H NMR δ7.42(m,1H),6.8〜7.0(m,2H),4.95(s,1H),2.36(s,3H)。
【0283】
ステップB:4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミンの調製
酢酸(0.5mL、8.3mmol)およびメチルヒドラジン(534μL、10.0mmol)を、ステップA(1.6g、8.5mmol)において得られた残渣のエチルアルコール(8mL)中の溶液に添加した。次いで、反応混合物を、窒素雰囲気下に還流で16時間加熱した。反応混合物がまだ温かい間に、沈殿物が形成されるまで水を少量づつ(一度に1mL)添加した(合計で約12mLの水)。混合物を再加熱して固形分を溶解させ、次いで、室温に冷却させた。得られた沈殿物をガラスフリットで回収し、2〜3mLの50%水性エチルアルコールで洗浄し、および、減圧下で乾燥させて白色の固体(0.99g)として化合物を得た。
H NMR δ7.20(m,1H),6.92(m,2H),3.68(s,3H),3.47(br s,2H),2.14(s,3H)。
【0284】
ステップC:N−(3−クロロフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミンの調製
パラジウム(II)アセテート(90mg、0.40mmol)、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(460mg、0.80mmol)および炭酸カリウム粉末(5.5g、40mmol)を無水1,4−ジオキサン(20mL)中に組み合わせ、混合物を液面下のNガス流で10分間スパージした。4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(すなわち、ステップBの生成物)(0.89g、4.0mmol)を一度に添加し、および1−ブロモ−3−クロロベンゼン(0.47mL、4.0mmol)をシリンジを介して添加した。反応混合物を窒素雰囲気下に3時間還流で加熱した。追加の1−ブロモ−3−クロロベンゼン(0.09mL、0.8mmol)を添加し、および、1時間の間加熱を継続した。反応混合物を室温に冷却させ、次いで、水(40mL)と酢酸エチル(40mL)との間に分割した。有機相を追加の水(40mL)、塩水(40mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、および、減圧下で濃縮した。残渣をヘキサン/酢酸エチル(1:1)で溶離した10gのシリカゲルを通した行クロマトグラフィーで精製して、本発明の化合物である表題の化合物を固体(0.41g)として得た。
H NMR δ7.2〜7.3(m,2H),7.10(m,1H),6.9〜7.0(m,2H),6.70(m,1H),6.58(m,1H),6.52(m,1H),3.64(s,3H),2.14(s,3H).MS:334 amu。
【0285】
合成例2
4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物17)の調製
ステップA:5−ブロモ−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾールの調製
臭化銅(II)(3.94g、17.7mmol)を、4−[2−クロロ−4−フルオロフェニル]−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(合成例1のステップAおよびBにおける4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミンの調製と同様に調製した)(2.4g、10mmol)のアセトニトリル(50mL)中の溶液に添加し、混合物を撹拌し、亜硝酸t−ブチル(90%工業銘柄、2.33mL、17.7mmol)を5分間かけて滴下している間に、氷水浴中で冷却した。反応混合物を徐々に周囲温度に温めさせた。水性HCl溶液(20mL)を添加し、次いで、酢酸エチルを添加した(20mL)。この混合物をCelite(登録商標)珪藻土ろ過助剤の2cmパッドを通してろ過した。フィルタパッドを酢酸エチル(20mL)で洗浄し、および相を分離した。有機相を1.0N水性塩酸溶液および塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、および、濃縮して、表題の化合物をオレンジ−茶色の半固体(2.8g)として残留させた。
H NMR δ7.18〜7.25(m,2H),7.04(m,1H),3.89(s,3H),2.14(s,3H)。
【0286】
ステップB:4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミンの調製
5−ブロモ−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール(すなわち、ステップAの生成物)(0.20g、0.66mmol)、パラジウム(II)アセテート(15mg、0.066mmol)、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(76mg、0.13mmol)および炭酸カリウム粉末(1.8g、13mmol)を無水1,4−ジオキサン(3mL)中で組み合わせ、混合物を液面下のNガス流で10分間スパージした。2,6−ジフルオロ−4−メトキシアニリン(0.22g、1.3mmol)を一度に添加し、および、反応混合物を、還流で22時間加熱した。反応混合物をCelite(登録商標)珪藻土ろ過助剤を通してろ過し、および、フィルタパッドを酢酸エチル(20mL)で洗浄した。濾液を水(10mL)および塩水(10mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、および、濃縮して、半固体の残渣を残留させた。この残渣を、ヘキサン/酢酸エチル(20:1〜1:3)の勾配で溶離した5gのシリカゲルを通した行クロマトグラフィーで精製して、本発明の化合物である表題の化合物を明るい茶色固体(48mg)として得た。
H NMR δ7.0〜7.1(m,2H),6.85(m,1H),6.26(m,2H),4.84(br s,1H),3.78(s,3H),3.66(s,3H),2.08(s 3H).MS:382 amu。
【0287】
合成例3
4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1,3−ジメチル−N−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物24)の調製
ステップA:2,6−ジフルオロ−4−メトキシベンゼンアセトニトリルの調製
水(2mL)中に溶解させたKCN(0.88g、13mmol)の溶液を、2,6−ジフルオロ−4−メトキシ臭化ベンジル(2.50g、10.5mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の水浴で冷却した溶液に滴下した。反応混合物を20分間撹拌した。水を添加し(20mL)、次いで、反応混合物を飽和水性NaHCO溶液(20mL)中に注ぎ入れ、および、エーテル(50mL)で抽出した。有機相を水(5×25mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、および、濃縮して油を得、これを静置して結晶化させて、表題の化合物を白色の固体(1.9g)として得た。
H NMR δ6.50(m,2H),3.80(s,3H),3.65(s,2H)。
【0288】
ステップB:α−アセチル−2,6−ジフルオロ−4−メトキシベンゼンアセトニトリルの調製
固体ナトリウムエトキシド(4.7g、66mmol)をキシレン(20mL)とエタノール(10mL)との混合物中で撹拌し、および、50℃に加熱した。2,6−ジフルオロ−4−メトキシベンゼン−アセトニトリル(すなわち、ステップAの生成物)(8.0g、44mmol)の酢酸エチル(10.4mL)中の溶液を滴下した。反応混合物を50℃で4時間加熱し、次いで、周囲温度に冷却させた。反応混合物を水(100mL)に注ぎ入れ、および、酢酸エチル(25mL)で抽出した。水性相を3N水性HClでpH4に酸性化し、酢酸エチル(100mL)で抽出した。この有機相を水(50mL)、塩水(50mL)で洗浄し、次いで、MgSOで乾燥させ、および、濃縮して、表題の化合物を褐色の半固体(8.0g)として残留させた。
H NMR δ6.56(m,2H),4.86(s,1H),3.83(s,3H),2.40(s,3H)。
【0289】
ステップC:4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミンの調製
α−アセチル−2,6−ジフルオロ−4−メトキシベンゼンアセトニトリル(すなわち、ステップBの生成物)(8.03g、35.7mmol)および酢酸(5mL)をエタノール(35mL)中で撹拌し、メチルヒドラジン(1.91mL、35.7mmol)を添加した。反応混合物を、還流で16時間加熱し、冷却し、次いで、水(100mL)中に注ぎ入れた。得られた混合物を酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機相を1N水性NaOH(50mL)、次いで、塩水(50mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、および、濃縮して、固体を残留させた。固体をメタノール中に溶解させ、得られた溶液を45℃に温めた。水(25mL)を滴下し、混合物を冷却させた。沈殿物をガラスフリットに回収して、表題の化合物を白色の固体(3.88g)として得た。
H NMRδ6.55(m,2H)、3.81(s,3H)、3.67(s,3H)、3.43(br s,2H)、2.09(s,3H)。
【0290】
ステップD:5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾールの調製
臭化銅(II)(3.81g、16.9mmol)を4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール(すなわち、ステップCの生成物)(3.88g、15.4mmol)のアセトニトリル(50mL)中の溶液に添加し、混合物を撹拌し、および、亜硝酸t−ブチル(90%工業銘柄、3.54mL、26.9mmol)を5分間かけて滴下している間、氷水浴中で冷却した。反応混合物を徐々に周囲温度に温めさせた。水性塩酸溶液(25mL)を添加し、次いで、酢酸エチル(25mL)を添加し、および、得られた混合物をCelite(登録商標)珪藻土ろ過助剤の2cmパッドを通してろ過した。フィルタパッドを酢酸エチル(50mL)で洗浄し、相を分離した。有機相を1N水性HCl溶液(25mL)および塩水(25mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、および、濃縮した。残渣を、ヘキサン/酢酸エチル(9:1〜1:1)の勾配で溶離した24gのシリカゲルを通した行クロマトグラフィーで精製して、表題の化合物を白色の固体(3.25g)として得た。
H NMR δ6.54(m,2H),3.88(s,3H),3.83(s,3H),2.16(s,3H)。
【0291】
ステップE:4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1,3−ジメチル−N−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−1H−ピラゾール−5−アミンの調製
5−ブロモ−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール(すなわち、ステップDの生成物)(0.30g、0.94mmol)、パラジウム(II)アセテート(20mg、0.090mmol)、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(0.11g、0.19mmol)および炭酸カリウム粉末(2.6g、19mmol)を、無水1,4−ジオキサン(4mL)中で組み合わせ、得られた混合物を液面下のNガス流で10分間スパージした。2,4,6−トリフルオロアニリン(0.28g、1.9mmol)を一度に添加し、反応混合物を窒素下で22時間還流で加熱した。反応混合物を冷却し、次いで、Celite(登録商標)珪藻土ろ過助剤を通してろ過した。フィルタパッドを酢酸エチル(20mL)で洗浄し、および、濾液を水(10mL)および塩水(10mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、および、濃縮して、半固体の残渣を残留させた。残渣をヘキサン/酢酸エチル(20:1〜1:3)の勾配で溶離した12gのシリカゲルを通した行クロマトグラフィーで精製して、本発明の化合物である表題の化合物を半固体(73mg)として得た。
H NMR(アセトン−d)δ6.84(br s,1H),6.68(m,2H),6.43(m,2H),3.77(s,3H),3.75(s,3H),1.99(s,3H).MS:384 amu(AP)。
【0292】
合成例4
4−[[4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル]オキシ]−3,5−ジフルオロベンゾニトリル(化合物45)の調製
ステップA:4−[(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル)オキシ]−3,5−ジフルオロベンゾニトリルの調製
炭酸カリウム(1.38g、10mmol)を、2,4−ジヒドロ−2,5−ジメチル−3H−ピラゾール−3−オン(0.70g、6.3mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)中の溶液に添加した。3,4,5−トリフルオロベンゾニトリル(0.94g、6.0mmol)を添加し、反応混合物を75℃で、窒素雰囲気下に16時間加熱し、次いで、冷却させた。反応混合物を、水(60mL)と酢酸エチル(30mL)との間に分割した。有機相を水(2×30mL)および塩水(30mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、および、濃縮して、表題の化合物を黄色の油(1.38g)として得た。
H NMR δ7.36(m,2H),5.24(s,1H),3.78(s,3H),2.16(s,3H)。
【0293】
ステップB:3,5−ジフルオロ−4−[(4−ヨード−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル)オキシ]ベンゾニトリルの調製
4−[(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル)オキシ]−3,5−ジフルオロベンゾニトリル(すなわち、ステップAの生成物)(1.38g、5.5mmol)のアセトニトリル(20mL)中の溶液を周囲温度で撹拌し、および、N−ヨードスクシンイミド(1.35g、6.0mmol)を一度に添加した。反応混合物を還流で2時間加熱し、冷却し、次いで、水(40mL)中に注いだ。得られた混合物を酢酸エチル(40mL)で抽出した。有機相を水(20mL)および飽和水性NaHCO溶液(20mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、および、減圧下で濃縮して表題の化合物を褐色の固体(2.1g)として得た。
H NMR(アセトン−d)δ7.80(m,2H),3.82(s,3H),2.09(s,3H).MS:376 amu(AP)。
【0294】
ステップC:4−[[4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル]オキシ]−3,5−ジフルオロベンゾニトリルの調製
3,5−ジフルオロ−4−[(4−ヨード−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル)オキシ]−ベンゾニトリル(すなわち、ステップBの生成物)(1.0g、2.67mmol)の1,4−ジオキサン(6mL)中の溶液に、2−クロロ−4−フルオロベンゼンボロン酸(代替名B−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−ボロン酸)(0.93g、5.33mmol)、ジクロロ(ビス)トリフェニルホスフィンパラジウム(II)(代替名ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド)(93mg、0.13mmol)、炭酸カリウム(0.74g、5.33mmol)、および水(4mL)を添加した。得られた混合物を、還流で5時間加熱し、冷却させ、および、水(20mL)と酢酸エチル(20mL)との間に分割した。有機層をMgSOで乾燥させ、および、濃縮した。残渣をヘキサン/酢酸エチルの勾配を伴うシリカゲルでのクロマトグラフィにより精製して、本発明の化合物である表題の化合物をオフホワイトの固体(110mg)として得た。
H NMR δ7.00〜7.09(m,3H),6.97(m,1H),6.86(m,1H),3.85(s,3H),2.02(s,3H)。
【0295】
合成例5
4−(2,4−ジクロロフェニル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン(化合物69)の調製
ステップA:α−アセチル−2,4−ジクロロ−N−(2,4−ジフルオロフェニル)ベンゼン−エタンチオアミドの調製
2,4−ジフルオロフェニルイソチオシアネート(0.27mL、2.0mmol)を、水素化ナトリウム(鉱物油中に60%)(112mg、2.8mmol)の、窒素雰囲気下で氷水浴中で冷却した無水テトラヒドロフラン(4mL)中の撹拌懸濁液に添加した。(2,4−ジクロロフェニル)−2−プロパノン(570mg、2.8mmol)のテトラヒドロフラン(4mL)中の溶液を5分間かけて滴下した。得られた黄色の溶液を5〜10℃で1時間撹拌した。水(10mL)を注意深く添加し、反応混合物を酢酸エチル(10mL)で抽出した。水性相をpH3に1N水性HClで酸性化し、次いで、酢酸エチル(20mL)で抽出した。有機抽出物を水(10mL)および塩水(10mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、および、濃縮して固体を残留させた。固体をヘキサン/酢酸エチル(2:1)で倍散させ、ガラスフリットで回収し、および、空気乾燥させて、表題の化合物を白色の固体(240mg)として得た。MS:373amu(AP)。
【0296】
ステップB:4−(2,4−ジクロロフェニル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミンの調製
酢酸(50μL)およびメチルヒドラジン(41μL)を、α−アセチル−2,4−ジクロロ−N−(2,4−ジフルオロフェニル)ベンゼンエタンチオアミド(238mg、0.64mmol)のエタノール(4mL)中の撹拌懸濁液に添加した。反応混合物を、還流で2時間加熱し、および、冷却させた。次いで、反応混合物を酢酸エチル(10mL)で希釈し、および、1N水性NaOH(10mL)、水(10mL)および塩水(10mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、および、濃縮して固体残渣を残留させた。残渣をヘキサン/酢酸エチル(2:1〜1:1)の勾配が伴う5gのシリカゲルでの行クロマトグラフィーで精製して、表題の化合物を固体(170mg)として得た。
H NMR δ7.43(s,1H),7.19(m,1H),7.07(m,1H),6.78(m,1H),6.62(m,1H),6.37(m,1H),5.22(br s,1H),3.70(s,3H),2.18(s,3H).MS:368 amu(AP)。
【0297】
合成例6
4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−α−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−メタノール(化合物351)の調製
5−ブロモ−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール(すなわち、合成例2の生成物、ステップA)(0.25g、0.82mmol)を無水テトラヒドロフラン(12mL)中に溶解させ、および、混合物を、窒素雰囲気下でドライアイス/アセトン浴中に冷却した。n−ブチルリチウム(2.0M、0.49mL、0.98mmol)のシクロヘキサン溶液を5分間かけて滴下した。15分間の後、2,4−ジフルオロベンズアルデヒド(0.09mL、0.82mmol)の無水テトラヒドロフラン(3mL)中の溶液をゆっくりと滴下して、濃い赤色の溶液を黄色に明るくさせた。45分間の後、反応混合物を飽和水性NHCl溶液(約20mL)の添加により急冷し、および、周囲温度に温めさせた。この混合物を酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和水性NHCl溶液(25mL)および塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、および、濃縮して粘性の残渣を残留させた。この残渣を、ヘキサン中の酢酸エチル(7%〜10%)の勾配で溶離されるシリカゲルを通した行クロマトグラフィーにより精製して、本発明の化合物である表題の生成物を、白色の半固体(109mg)として得た。
H NMR δ7.5(m,1H),7.1(m,2H),7.0(m,1H),6.85(m,2H),6.0(br s,1H),5.9(s,1H),3.8(s,3H),2.1(s,3H).MS:367 amu(AP)。
【0298】
合成例7
[4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル](2,4−ジフルオロフェニル)メタノン(化合物370)の調製
4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−α−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−メタノール(すなわち、合成例6の生成物)(90mg、0.25mmol)をジクロロメタン(8mL)中に溶解させ、および、ピリジニウムジクロメート(113mg、0.3mmol)を一度に添加した。反応混合物を周囲温度で16時間撹拌し、次いで、反応混合物を、水(5mL)とジクロロメタン(5mL)との間に分割した。有機相を追加の水(5mL)および塩水(5mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、および、減圧下で濃縮して、粘性の残渣を得た。この残渣をヘキサン中の酢酸エチル(25%〜30%)の勾配で溶離したシリカゲルを通した行クロマトグラフィーにより精製して、本発明の化合物である表題の生成物を、うすい黄色の粘性の油(29mg)として得た。
H NMR δ7.94(m,1H),7.32(s,1H),7.27(m,1H),7.03(m,1H),6.95(m,1H),6.78(m,1H),3.82(s,3H),2.13(s,3H).MS:365 amu(AP)。
【0299】
合成例8
5−(2,6−ジフルオロ−4−ニトロフェノキシ)−1,3−ジメチル−4−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−1H−ピラゾール(化合物54)の調製
ステップA:メチル2,4,6−トリフルオロベンゼンアセテートの調製
2,4,6−トリフルオロベンゼン酢酸(5.00g、26.3mmol)のメタノール(25mL)中の溶液を周囲温度で撹拌し、塩化チオニル(6mL、約3当量)を滴下して、反応混合物の温度を60℃に到達させた。反応混合物を周囲温度に冷却させ、および、3時間撹拌した。水(25mL)を氷で冷却しながら添加した。混合物を酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。組み合わせた有機相を水(2×)、飽和水性重炭酸ナトリウム溶液、および、塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させた。濃縮物は、表題の生成物を清透な油(5.38g)としてもたらした。
H NMR δ6.68(m,2H),3.72(s,3H),3.66(s,2H)。
【0300】
ステップB:メチルα−アセチル−2,4,6−トリフルオロベンゼンアセテートの調製
窒素雰囲気下で撹拌し、および、−65℃の内部温度に冷却した、市販されていたリチウムビス(トリメチル−シリル)アミドのテトラヒドロフラン溶液(1.0M、21.0mL)に、乾燥テトラヒドロフラン(10mL)中に溶解させたメチル2,4,6−トリフルオロベンゼンアセテート(すなわち、ステップAの生成物)(2.04g、10.0mmol)の溶液を30分間かけて滴下した。反応混合物をさらに30分間撹拌し、次いで、−65℃の温度を維持しつつ、新たに蒸留した乾燥テトラヒドロフラン(3mL)中の塩化アセチル(0.80mL、11mmol)の溶液を滴下した。反応混合物を徐々に周囲温度に温めさせ、次いで、水(30mL)を添加した。得られた混合物を酢酸エチル(60mL)で抽出した。水性相を1N塩酸で酸性化し、および、酢酸エチル(60mL)で抽出した。薄層クロマトグラフィ分析で、第2の抽出物は明らかに極性の不純物を追加の所望の生成物と共に含有していることが示されたため、最初の抽出物のみを保持した。初期の有機相を1N塩酸、水および塩水でさらに洗浄し、MgSOで乾燥させ、および、濃縮して、表題の生成物を清透な油(1.86g)として得た。
H NMR δ6.69(m,2H),3.7(m,1H and s,3H),1.87(s,3 H);13.2ppmおよび4.9ppmでの軽微な共鳴が、エノール互変異性体の存在を示していた。
【0301】
ステップC:1,3−ジメチル−4−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−1H−ピラゾール−5−オルの調製
メチルα−アセチル−2,4,6−トリフルオロベンゼンアセテート(すなわち、ステップBの生成物)(2.46g、10.0mmol)のメタノール(15mL)中の溶液に、メチルヒドラジン(0.665mL、12.5mmol)を添加し、混合物を周囲温度で3日間にわたって撹拌した。水性クエン酸溶液(1M、10mL)を添加し、次いで、水(50mL)を添加した。混合物を酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を水および塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、および、濃縮して、黄色の固体を残留させた。この固体を少量の酢酸エチル(約5mL)中に懸濁させ、当量のヘキサンを徐々に添加し、および、懸濁液を30分間撹拌した。固体成分をガラスフリットに回収し、少量の酢酸エチル/ヘキサン(1:1および1:2v:v)で洗浄し、および、空気中で乾燥させて白色の固体(1.02g)を得た。既述のとおり、母液の蒸発、ならびに、少量の酢酸エチルおよびヘキサンでの得られた残渣の処理で、表題の生成物(合計で1.15g)を含有するさらに0.13gの固体を得た。LC/MSによる組み合わせた固形分の分析は、質量242(AP+)の主成分と、同様に242(AP+)の質量を有する、逆相LCにより後に溶離される微量成分を示した。成分の見かけ上の比は94:6であった。
H NMR(アセトン−d)δ6.95(m,2H),3.52(s,3H),1.98(s,3H);5−ヒドロキシ共鳴はこの溶剤中では観察されなかった。
【0302】
ステップD:5−(2,6−ジフルオロ−4−ニトロフェノキシ)−1,3−ジメチル−4−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−1H−ピラゾールの調製
1,3−ジメチル−4−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−1H−ピラゾール−5−オル(すなわち、ステップCの生成物)(0.310g、1.28mmol)を、3,4,5−トリフルオロニトロベンゼン(157μL、1.35mmol)および炭酸カリウム粉末(0.27g、2mmol)と、乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(4mL)中に組み合わせた。この混合物を撹拌し、80℃で45分間加熱し、次いで、冷却させた。反応混合物を水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(2×10mL)で抽出した。有機相を水および塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、および、濃縮して、粘性の残渣を残留させた。この残渣をヘキサン中の酢酸エチル(30%〜100%)の勾配で溶離したシリカゲルを通した行クロマトグラフィーにより精製して、本発明の化合物である表題の生成物をオフホワイトの固体(209mg)として得た。
H NMR δ7.71(m,2H),6.54(m,2H),3.86(s,3H),2.07(s,3H);400 amu(AP+)。
【0303】
合成例9
4−[[1,3−ジメチル−4−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル]オキシ]−3,5−ジフルオロベンゼンアミン(化合物371)の調製
5−(2,6−ジフルオロ−4−ニトロフェノキシ)−1,3−ジメチル−4−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−1H−ピラゾール(すなわち、合成例8の生成物)(0.780g、1.95mmol)を、鉄粉末(325メッシュ、0.58g、10mmol)および塩化アンモニウム(64mg、1.2mmol)と、水(3mL)を添加したエタノール(27mL)中で組み合わせた。混合物を1.25時間還流で加熱し、次いで、冷却させた。反応混合物を当量の酢酸エチルで希釈し、Celiteろ過助剤を通してろ過した。濾液をMgSOで乾燥させ、濃縮した。LC/MSによる分析は、主成分(93%)が370amu(AP+)の質量を有していることを示した。残渣を無水ジメチルスルホキシド(8mL)中に溶解させ、および、市販されているナトリウムメトキシドのメタノール(0.45mLの25%溶液)中の溶液を添加した。この溶液を窒素下で撹拌し、還流で1時間加熱した。追加のナトリウムメトキシド/メタノール溶液(0.20mL)を添加し、および、追加の30分間の間加熱を継続した。反応混合物を冷却させ、次いで、これを水性クエン酸溶液(1M、5mL)で処理し、水(50mL)で希釈し、および、酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。有機相を水(3×)および塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濃縮して、本発明の化合物である表題の生成物を、粘性の油(0.52g)として残留させた。
H NMR δ6.29(m,2H),5.95(m,2H),3.80(s,3H),3.75(s,3H),3.55〜3.75(br s,NH),2.01(s,3H);382 amu(AP+)。
【0304】
合成例10
5−(4−クロロ−2,6−ジフルオロフェノキシ)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール(化合物58)の調製
塩化銅(I)(56mg、0.42mmol)を、4−[[4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル]オキシ]−3,5−ジフルオロベンゼンアミン(合成例9と同様に調製した)(132mg、0.346mmol)のアセトニトリル(5mL)中の溶液に添加した。撹拌した混合物を氷水浴を用いて冷却し、亜硝酸t−ブチル(90%工業銘柄、72μL)を滴下した。反応混合物を徐々に周囲温度に温めさせ、室温で一晩撹拌し、次いで、これを、還流で1時間加熱した。塩酸(1N、5mL)を添加し、混合物を酢酸エチル(約20mL)で抽出した。有機相を塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、および、濃縮した。残渣をヘキサン中の20%酢酸エチルで溶離したシリカゲルを通した行クロマトグラフィーにより精製して、本発明の化合物である表題の生成物を、粘性の油(45mg)として得た。
H NMR δ6.74(m,2H),6.30(m,2H),3.83(s,3H),3.75(s,3H),2.03(s,3H);401 amu(AP+)。
【0305】
技術分野において公知である方法を伴う本明細書に記載の手法により、以下の表中に開示されている化合物を調製することが可能である。以下の略語が以下の表中に用いられている:Meはメチルを意味し、Etはエチルを意味し、n−Prはn−プロピルを意味し、c−Prはシクロプロピルを意味し、Phはフェニルを意味し、OMe(またはMeO)はメトキシを意味し、OEt(またはEtO)はエトキシを意味し、−CNはシアノを意味し、および−NOはニトロを意味する。
【0306】
【表1】

【0307】
本開示は表2〜84をも含み、これらの各々は、表1中の行表題(すなわち、「Qは2,6−ジ−F−Phであり、および、RはMeである。」)が以下に示されるそれぞれの行表題で置き換えられていること以外は、上記の表1と同じく構成されている。例えば、表2において、行表題は「Qは2,6−ジ−F−Phであり、および、RはClである。」であり、および、(Rは上記の表1において定義されているとおりである。それ故、表2中の最初の記載事項は、2−クロロ−4−(2,6−ジフルオロフェニル)−N−(2−フルオロフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5−アミンを特定的に開示する。表3〜84も同様に構成されている。
【0308】
【表2】

【0309】
【表3】

【0310】
【表4】

【0311】
本開示は表86〜280をも含み、これらの各々は、表85中の行表題(すなわち、「Qは2,6−ジ−F−Phであり、XはOであり、RおよびR1aは共にHであり、および、RはMeである。」)が以下に示されるそれぞれの行表題で置き換えられていること以外は、上記の表85と同じく構成されている。例えば、表86において、行表題は、「Qは2,6−ジ−F−Phであり、XはOであり、RおよびR1aは共にHであり、および、RはClである。」であり、および、(Rは上記の表85において定義されているとおりである。それ故、表86中の最初の記載事項は、3−クロロ−4−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−(4−フルオロフェノキシ)−1−メチル−1H−ピラゾールを特定的に開示する。表87〜280も同様に構成されている。
【0312】
【表5】

【0313】
【表6】

【0314】
【表7】

【0315】
【表8】

【0316】
【表9】

【0317】
【表10】

【0318】
【表11】

【0319】
【表12】

【0320】
本開示は表282〜448をも含み、これらの各々は、表281中の行表題(すなわち、「Qは2,6−ジ−F−Phであり、XはCHOHであり、および、RはMeである。」)が以下に示されるそれぞれの行表題で置き換えられていること以外は、上記の表281と同じく構成されている。例えば、表282において、行表題は、「Qは2,6−ジ−F−Phであり、XはCHOHであり、および、RはClである。」であり、および、(Rは上記の表281において定義されているとおりである。それ故、表282中の最初の記載事項は、3−クロロ−4−(2,6−ジフルオロフェニル)−α−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5−メタノールを特定的に開示する。表283〜448も同様に構成されている。
【0321】
【表13】

【0322】
【表14】

【0323】
【表15】

【0324】
【表16】

【0325】
【表17】

【0326】
【表18】

【0327】
【表19】

【0328】
本開示は表450〜587をも含み、これらの各々は、表449中の行表題(すなわち、「Qは2,6−ジ−F−Phであり、および、Xは、NHである。」)が以下に示されるそれぞれの行表題で置き換えられていること以外は、上記の表449と同じく構成されている。例えば、表450において、行表題は、「Qは2,4−ジ−F−Phであり、および、XはNHである。」であり、および、Qは上記の表449において定義されているとおりである。それ故、表450中の最初の記載事項は、2−クロロ−N−[4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル]−3−ピリジンアミンを特定的に開示する。表451〜587も同様に構成されている。
【0329】
【表20】

【0330】
【表21】

【0331】
【表22】

【0332】
【表23】

【0333】
本開示は表589〜671をも含み、これらの各々は、表588中の行表題(すなわち、「Qは2,6−ジ−F−Phであり、および、RはMeである。」)が以下に示されるそれぞれの行表題で置き換えられていること以外は、上記の表588と同じく構成されている。例えば、表589において、行表題は「Qは2,6−ジ−F−Phであり、および、RはClである。」であり、および、(Rは上記の表588において定義されているとおりである。それ故、表589中の最初の記載事項は、5−クロロ−4−(2,6−ジフルオロフェニル)−N−(2−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−アミンを特定的に開示する。表589〜671も同様に構成されている。
【0334】
【表24】

【0335】
【表25】

【0336】
表588〜671の化合物はXがNHである式2の化合物を示し、これは、スキーム2の方法を用いて式1の化合物を調製するために有用な中間体である。
【0337】
【表26】

【0338】
本開示は表673〜676をも含み、これらの各々は、表672中の行表題(すなわち、「Gは−OHである。」)が以下に示されるそれぞれの行表題で置き換えられていること以外は、上記の表672と同じく構成されている。例えば、表673において、行表題は「Gは−SHである。」であり、および、Qは上記の表672において定義されているとおりである。それ故、表673中の最初の記載事項は、4−(2,6−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−チオールを特定的に開示する。表674〜676も同様に構成されている。
【0339】
【表27】

【0340】
表672および673の化合物は、XがOまたはSであり、RおよびR1aが各々各Hであり、および、RがCHである式4の化合物を示し、これは、スキーム3の方法を用いて式1の化合物を調製するために有用な中間体である。表672の化合物は、RおよびR1aが各々Hであり、および、RがCHである式4bの化合物をさらに示し、これは、スキーム6の方法を用いて式6aの中間化合物を調製するために、および、スキーム7の方法を用いて式6bの中間化合物を調製するために有用な中間体である。表674および675は、GがClまたはBrであり、および、R1aが各々Hであり、および、RがCHである式6の化合物を示し、これは、スキーム4の方法を用いて式1cの化合物を調製するために有用な中間体である。表676は、式RおよびR1aが各々Hであり、および、RがCHである4aの化合物を示し、これは、スキーム5の方法を用いて式6の中間化合物を調製するために有用な中間体である。
【0341】
【表28】

【0342】
本開示は表678〜704をも含み、これらの各々は、表677中の行表題(すなわち、「Qは2,6−ジ−F−Phである。」)が以下に示されるそれぞれの行表題で置き換えられていること以外は、上記の表677と同じく構成されている。例えば、表2において、行表題は「Qは2,4−ジ−F−Phである。」であり、および、(Rは上記の表677において定義されているとおりである。それ故、表678中の最初の記載事項は、3−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−[(2,4−ジフルオロフェニル)アミノ]−4−(メチルチオ)−3−ブテン−2−オンを特定的に開示する。表679〜704も同様に構成されている。
【0343】
【表29】

【0344】
【表30】

【0345】
表677〜760の化合物は、RがCHである式17の化合物を示し、これは、スキーム16の方法を用いて式1cの化合物を調製するために有用な中間体である。
【0346】
【表31】

【0347】
本開示は表762〜764をも含み、これらの各々は、表761中の行表題(すなわち、「各R33はMeである。」)が以下に示されるそれぞれの行表題で置き換えられていること以外は、上記の表761と同じく構成されている。例えば、表762において、行表題は「各R33はEtである。」であり、および、Qは上記の表761において定義されているとおりである。それ故、表762中の最初の記載事項は、3−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,4−ビス(エチルチオ)−3−ブテン−2−オンを特定的に開示する。表763および764も同様に構成されている。
【0348】
【表32】

【0349】
表761〜763の化合物は、RがCHである式18の化合物を示し、これは、スキーム17の方法を用いて式17の中間化合物を調製するために有用な中間体である。表764の化合物は、RがCHである式18の化合物を示し、これは、以下のスキーム17に記載の方法を用いて式4cの中間化合物を調製するために有用な中間体である。
【0350】
【表33】

【0351】
本開示は表766〜769をも含み、これらの各々は、表765中の行表題(すなわち、「BはMeである。」)が以下に示されるそれぞれの行表題で置き換えられていること以外は、上記の表765と同じく構成されている。例えば、表766において、行表題は「BはEtである。」であり、および、Qは上記の表765において定義されているとおりである。それ故、表766中の最初の記載事項は、エチルα−アセチル−2,6−ジフルオロベンゼンアセテートを特定的に開示する。表767〜769も同様に構成されている。
【0352】
【表34】

【0353】
表765〜769の化合物は、RがCHである式16の化合物を示し、これは、スキーム14の方法を用いて式4bの中間化合物を調製するために有用な中間体である。
【0354】
配合物/実用性
本発明の化合物は、一般に、組成物、すなわち配合物で殺菌・殺カビ性活性成分として、キャリアとなる界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1種の追加の成分と共に用いられることとなる。配合物または組成物処方成分は、活性成分の物理特性、適用形態、および、土壌タイプ、水分および温度などの環境要因と合致するよう選択される。
【0355】
有用な配合物は、液体組成物および固体組成物の両方を含む。液体組成物としては、溶液(乳化性濃縮物を含む)、懸濁液、乳液(ミクロエマルジョンおよび/またはサスポエマルジョンを含む)などが挙げられ、これらは、任意により、ゲルに増粘されることが可能である。水性液体組成物の一般的なタイプは、可溶性濃縮物、懸濁濃縮物、カプセル懸濁液、濃縮乳液、ミクロエマルジョンおよびサスポエマルジョンである。非水性液体組成物の一般的なタイプは、乳化性濃縮物、ミクロ乳化性濃縮物、分散性濃縮物および油分散体である。
【0356】
固体組成物の一般的なタイプは、粉剤、粉末、顆粒、ペレット、プリル、香錠、錠剤、充填フィルム(種子粉衣を含む)などであり、これらは、水分散性(「湿潤性」)または水溶性であることが可能である。フィルム形成性溶液または流動性懸濁液から形成されたフィルムおよびコーティングが、種子処理に特に有用である。活性成分は(マイクロ)カプセル化されていることが可能であり、さらに、懸濁液または固体配合物に形成されることが可能である;あるいは、活性成分の全配合物をカプセル化することが可能である(または「オーバーコート」)。カプセル化は、活性成分の放出を制御または遅らせることが可能である。乳化性顆粒は、乳化性濃縮物配合物の利点と乾燥粒状配合物の利点とを兼ね備えている。高強度組成物は、さらなる配合物への中間体として主に用いられる。
【0357】
噴霧可能な配合物は、典型的には、吹付けの前に好適な媒体中に希釈される。このような液体および固体配合物は、通常は水である噴霧媒体中に容易に希釈されるよう配合される。噴霧量は、およそ約1〜数千リットル/ヘクタールの範囲であることが可能であるが、より典型的には、約10〜数百リットル/ヘクタールの範囲である。噴霧可能な配合物は、空中もしくは地上散布による葉の処理のために、または、植物の生育培地への適用のために好適な他の媒体または水と、タンク中で混合されることが可能である。液体および乾燥配合物は、点滴灌漑システムに直接的に計量可能であり、または、植え付けの最中に畝間に計量可能である。液体および固体配合物は、植え付けの前に、成長する根および他の地下植物部位および/または群葉を保護するために、全身摂取を介して作物および他の望ましい植生の種子に種子処理として適用されることが可能である。
【0358】
配合物は、典型的には、有効量の活性成分、希釈剤および界面活性剤を、合計が100重量パーセントとなる以下のおよその範囲内で含有するであろう。
【0359】
【表35】

【0360】
固体希釈剤としては、例えば、ベントナイト、モンモリロナイト、アタパルジャイトおよびカオリンなどのクレイ、石膏、セルロース、二酸化チタン、酸化亜鉛、デンプン、デキストリン、糖質(例えば、ラクトース、スクロース)、シリカ、タルク、雲母、珪藻土、尿素、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸水素塩、および硫酸ナトリウムが挙げられる。典型的な固体希釈剤は、Watkinsら,Handbook of Insecticide Dust Diluents and Carriers,第2の版,Dorland Books,Caldwell,New Jerseyに記載されている。
【0361】
液体希釈剤としては、例えば、水、N,N−ジメチルアルカンアミド(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)、リモネン、ジメチルスルホキシド、N−アルキルピロリドン(例えば、N−メチルピロリジノン)、エチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、パラフィン(例えば、鉱油、正パラフィン、イソパラフィン)、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、グリセリン、グリセロールトリアセテート、ソルビトール、トリアセチン、芳香族炭化水素、脱芳香族化脂肪族、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン;シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、イソホロンおよび4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンなどのケトン;イソアミルアセテート、ヘキシルアセテート、ヘプチルアセテート、オクチルアセテート、ノニルアセテート、トリデシルアセテートおよびイソボルニルアセテートなどの酢酸塩;アルキル化乳酸塩エステル、二塩基性エステルおよびγ−ブチロラクトンなどの他のエステル類;ならびに、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブチルアルコール、n−ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、n−オクタノール、デカノール、イソデシルアルコール、イソオクタデカノール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、オレイルアルコール、シクロヘキサノール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジアセトンアルコールおよびベンジルアルコールなどの直鎖、分岐、飽和または不飽和であることが可能であるアルコールが挙げられる。液体希釈剤としてはまた、植物種子油および果実油(例えば、オリーヴ、ヒマ、亜麻仁、ゴマ、コーン(トウモロコシ)、ピーナッツ、ヒマワリ、ブドウ種子、ベニバナ、綿実、ダイズ、ナタネ、ココナツおよびパーム核の油)、動物性脂肪(例えば、牛脂、豚脂、ラード、タラ肝油、魚油)、ならびに、これらの混合物などの飽和および不飽和脂肪酸のグリセロールエステル(典型的にはC〜C22)が挙げられる。液体希釈剤としてはまたアルキル化脂肪酸(例えば、メチル化、エチル化、ブチル化)が挙げられ、ここで、脂肪酸は、植物性および動物性グリセロールエステルの加水分解により入手され得、蒸留によって精製されることが可能である。典型的な液体希釈剤は、Marsden,Solvents Guide,第2版,Interscience,New York,1950年に記載されている。
【0362】
本発明の固体および液体組成物は、度々、1種以上の界面活性剤を含む。液体に添加される場合、界面活性剤(「表面活性薬剤」としても公知である)は、一般に、液体の表面張力を変性、最も頻繁には低減させる。界面活性剤分子中の親水性基および親油性基の性質に応じて、界面活性剤は、湿潤剤、分散剤、乳化剤または消泡剤として有用であることが可能である。
【0363】
界面活性剤は、ノニオン性、アニオン性またはカチオン性に区分けされることが可能である。本組成物に有用なノニオン性界面活性剤としては、これらに限定されないが:天然および合成アルコール(分岐または直鎖であり得る)系であり、ならびに、アルコールおよびエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはこれらの混合物から調製されるアルコールアルコキシレートなどのアルコールアルコキシレート;アミンエトキシレート、アルカノールアミドおよびエトキシル化アルカノールアミド;エトキシル化ダイズ油、ヒマシ油およびナタネ油などのアルコキシル化トリグリセリド;オクチルフェノールエトキシレート、ノニルフェノールエトキシレート、ジノニルフェノールエトキシレートおよびドデシルフェノールエトキシレートなどのアルキルフェノールアルコキシレート(フェノールおよびエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはこれらの混合物から調製されたもの);エチレンオキシドまたはプロピレンオキシドから調製されたブロックポリマー、および、末端ブロックがプロピレンオキシドから調製された逆ブロックポリマー;エトキシル化脂肪酸;エトキシル化脂肪エステルおよび油;エトキシル化メチルエステル;エトキシル化トリスチリルフェノール(エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはこれらの混合物から調製されたものを含む);ポリエトキシル化ソルビタン脂肪酸エステル、ポリエトキシル化ソルビトール脂肪酸エステルおよびポリエトキシル化グリセロール脂肪酸エステルなどの脂肪酸エステル、グリセロールエステル、ラノリン系誘導体、ポリエトキシレートエステル;ソルビタンエステルなどの他のソルビタン誘導体;ランダムコポリマー、ブロックコポリマー、アルキドPEG(ポリエチレングリコール)樹脂、グラフトまたはくし形ポリマーおよび星形ポリマーなどの高分子界面活性剤;ポリエチレングリコール(PEG);ポリエチレングリコール脂肪酸エステル;シリコーン系界面活性剤;ならびに、スクロースエステル、アルキルポリグリコシドおよびアルキル多糖類などの糖質−誘導体が挙げられる。
【0364】
有用なアニオン性界面活性剤としては、これらに限定されないが:アルキルアリールスルホン酸およびこれらの塩;カルボキシル化アルコールまたはアルキルフェノールエトキシレート;ジフェニルスルホネート誘導体;リグノスルホネートなどのリグニンおよびリグニン誘導体;マレイン酸またはコハク酸またはこれらの無水物;オレフィンスルホン酸塩;アルコールアルコキシレートのリン酸エステル、アルキルフェノールアルコキシレートのリン酸エステルおよびスチリルフェノールエトキシレートのリン酸エステルなどのリン酸エステル;タンパク質系界面活性剤;サルコシン誘導体;硫酸スチリルフェノールエーテル;油および脂肪酸の硫酸塩およびスルホン酸塩;エトキシル化アルキルフェノールの硫酸塩およびスルホン酸塩;アルコールの硫酸塩;エトキシル化アルコールの硫酸塩;N,N−アルキルタウレートなどのアミンおよびアミドのスルホン酸塩;ベンゼン、クメン、トルエン、キシレン、ならびに、ドデシルおよびトリデシルベンゼンのスルホン酸塩;縮合ナフタレンのスルホン酸塩;ナフタレンおよびアルキルナフタレンのスルホン酸塩;精留された石油のスルホン酸塩;スルホスクシナメート;ならびに、ジアルキルスルホコハク酸塩などのスルホコハク酸塩およびそれらの誘導体が挙げられる。
【0365】
有用なカチオン性界面活性剤としては、これらに限定されないが:アミドおよびエトキシル化アミド;N−アルキルプロパンジアミン、トリプロピレントリアミンおよびジプロピレンテトラアミン、ならびに、エトキシル化アミン、エトキシル化ジアミンおよびプロポキシル化アミンなどのアミン(アミンおよびエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはこれらの混合物から調製されたもの);アミン酢酸塩およびジアミン塩などのアミン塩;第4級塩、エトキシル化第4級塩およびジ第4級塩などの第4級アンモニウム塩;ならびに、アルキルジメチルアミンオキシドおよびビス−(2−ヒドロキシエチル)−アルキルアミンオキシドなどのアミンオキシドが挙げられる。
【0366】
ノニオン性界面活性剤およびアニオン性界面活性剤の混合物、または、ノニオン性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤の混合物もまた本組成物について有用である。ノニオン性、アニオン性およびカチオン性界面活性剤、ならびに、これらの推奨される使用が多様な発行済みの文献中に開示されており、McCutcheon’s Emulsifiers and Detergents,McCutcheon’s Divisionによる発行の年刊米国および国際版,Manufacturing Confectioner Publishing Co.;SiselyおよびWood,Encyclopedia of Surface Active Agents,Chemical Publ.Co.,Inc.,New York,1964年;ならびに、A.S.DavidsonおよびB.Milwidsky,Synthetic Detergents,第7版,John Wiley and Sons,New York,1987年が含まれる。
【0367】
本発明の組成物はまた、当業者に配合物用の助剤として公知である配合助剤および添加剤を含有していてもよい(これらのいく種かは、固体希釈剤、液体希釈剤または界面活性剤としても機能するとみなされ得る)。このような配合助剤および添加剤は:pH(緩衝剤)、処理中の発泡(ポリオルガノシロキサンなどの消泡剤)、活性成分の沈降(懸濁剤)、粘度(チクソトロープ性増粘剤)、容器中の微生物の増殖(抗菌剤)、生成物の凍結(不凍液)、色(染料/顔料分散体)、洗濯堅牢性(塗膜形成剤または展着剤)、蒸発(蒸発抑制剤)、および、他の配合属性を制御し得る。塗膜形成剤としては、例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリ酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルピロリドン−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールコポリマーおよびワックスが挙げられる。配合助剤および添加剤の例としては、McCutcheon’s Volume 2:Functional Materials,McCutcheon’s Divisionによる発行の年刊国際および北米版,Manufacturing Confectioner Publishing Co.;ならびに、国際公開第03/024222号パンフレットに列挙されているものが挙げられる。
【0368】
式1の化合物および任意の他の活性成分は、典型的には、活性成分を溶剤中に溶解させることにより、または、液体もしくは乾燥希釈剤中に粉砕することにより、本組成物中に組み込まれる。乳化性濃縮物を含む溶液は、単に処方成分を混合することにより調製することが可能である。乳化性濃縮物として用いることが意図されている液体組成物の溶剤が水−不混和性である場合、乳化剤が、典型的には、水での希釈時に活性成分含有溶剤が乳化するよう添加される。2,000μm以下の粒径を有する活性成分スラリーは、媒体ミルを用いて湿潤粉砕して、3μm未満の平均直径を有する粒子を得ることが可能である。水性スラリーを、最終懸濁濃縮物(例えば、米国特許第3,060,084号明細書を参照のこと)とするか、または、噴霧乾燥によりさらに処理して水−分散性顆粒を形成することが可能である。乾燥配合物は、通常は、2〜10μmの範囲内の平均粒径をもたらす乾燥粉砕プロセスを必要とする。粉剤および粉末は、ブレンド工程、および、通常は粉砕工程により調製することが可能である(ハンマーミルまたは流体−エネルギーミルなどで)。顆粒およびペレットは、予め形成した粒状キャリアに活性材を吹付けることにより、または、凝塊技術により調製することが可能である。Browning,「Agglomeration」、Chemical Engineering,1967年12月4日,第147〜48ページ、Perry’s Chemical Engineer’s Handbook,第4版,McGraw−Hill,New York,1963年、第8〜57ページおよびそれ以降、ならびに、国際公開第91/13546号パンフレットを参照のこと。ペレットは、米国特許第4,172,714号明細書に記載のとおり調製することが可能である。水分散性および水溶性顆粒は、米国特許第4,144,050号明細書、米国特許第3,920,442号明細書および独国特許第3,246,493号明細書に教示されているとおり調製することが可能である。錠剤は、米国特許第5,180,587号明細書、米国特許第5,232,701号明細書および米国特許第5,208,030号明細書に教示されているとおり調製することが可能である。フィルムは、英国特許2,095,558号明細書および米国特許第3,299,566号明細書に教示されているとおり調製することが可能である。
【0369】
配合技術分野に関するさらなる情報に関しては、T.S.Woods,「The Formulator’s Toolbox−Product Forms for Modern Agriculture」,Pesticide Chemistry and Bioscience,The Food−Environment Challenge,T.BrooksおよびT.R.Roberts編,9th International Congress on Pesticide Chemistryの予稿集,The Royal Society of Chemistry,Cambridge,1999年,第120〜133ページを参照のこと。また、米国特許第3,235,361号明細書、第6欄、第16行〜第7欄、第19行および実施例10〜41;米国特許第3,309,192号明細書、第5欄、第43行〜第7欄、第62行および実施例8、12、15、39、41、52、53、58、132、138〜140、162〜164、166、167および169〜182;米国特許第2,891,855号明細書、第3欄、第66行〜第5欄、第17行および実施例1〜4;Klingman,Weed Control as a Science,John Wiley and Sons,Inc.,New York,1961年,第81〜96ページ;Hanceら,Weed Control Handbook,第8版,Blackwell Scientific Publications,Oxford,1989年;ならびに、Developments in formulation technology,PJB Publications,Richmond,UK,2000年を参照のこと。
【0370】
以下の実施例においては、すべてのパーセンテージは重量基準であり、および、すべての配合物は従来の方法によって調製されている。化合物番号は、索引表A中の化合物を指している。さらなる詳細なしで、当業者は、上記の記載を用いて、本発明を最大限利用可能であると考えられている。以下の実施例は、従って、単なる例示であって、本開示を如何様にも全く限定しないと解釈されるべきである。パーセンテージは、他に示されていない限りにおいて重量基準である。
【0371】
【表36】

【0372】
【表37】

【0373】
【表38】

【0374】
【表39】

【0375】
【表40】

【0376】
【表41】

【0377】
【表42】

【0378】
配合物表中のものなどの配合物は、典型的には、適用の前に水で希釈されて水性組成物が形成される。植物またはその一部分への直接適用のための水性組成物(例えば、噴霧タンク組成物)は、典型的には、本発明の化合物の少なくとも約1ppm以上(例えば、1ppm〜100ppm)である。
【0379】
本発明の化合物は、植物病害防除剤として有用である。本発明は、従って、保護されるべき植物もしくはその一部分、または、保護されるべき植物種子に、有効量の本発明の化合物または前記化合物を含有する殺菌・殺カビ組成物を適用する工程を含む、真菌性植物病原体により引き起こされる植物病害を防除する方法をさらに含む。本発明の化合物および/または組成物は、担子菌、子嚢菌、卵菌および不完全菌類クラスにおける幅広い範囲の真菌性植物病原体によって引き起こされる病害の防除をもたらす。これらは、幅広い範囲の植物病害、特に、観賞植物、芝生、野菜、圃場、穀類、および、果実作物の葉病原体の防除に有効である。これらの病原体としては:フィトフトラ インフェスタンス(Phytophthora infestans)、フィトフトラ メガスペルマ(Phytophthora megasperma)、フィトフトラ パラシティカ(Phytophthora parasitica)、フィトフトラ シンナモミ(Phytophthora cinnamomi)およびフィトフトラ カプシシ(Phytophthora capsici)などの疫病菌(Phytophthora)病害、ピシウム アファニデルマツム(Pythium aphanidermatum)などの腐敗病菌(Pythium)病害、および、プラズモパラ ビチコーラ(Plasmopara viticola)、ツユカビ種(Peronospora spp.)(タバコべと病菌(Peronospora tabacina)およびアブラナ科べと病菌(Peronospora parasitica)を含む)、プソイドペロノスポラ種(Pseudoperonospora spp.)(プソイドペロノスポラ クベンシス(Pseudoperonospora cubensis)を含む)、および、ブレミア ラクツカエ(Bremia lactucae)などのツユカビ(Peronosporaceae)科における病害を含む卵菌;アルテルナリア ソラニ(Alternaria solani)およびアルテルナリア ブラッシカエ(Alternaria brassicae)などのアルテルナリア属(Alternaria)病害、ガイグナルディア ビドウェル(Guignardia bidwell)などのガイグナルディア属(Guignardia)病害、ベンツリア イナエクアリス(Venturia inaequalis)などのベンツリア属(Venturia)病害、セプトリア ノドルム(Septoria nodorum)およびセプトリア トリティシ(Septoria tritici)などのセプトリア属(Septoria)病害、エリシフェ種(Erysiphe spp.)(エリシフェ グラミニス(Erysiphe graminis)およびエリシフェ ポリゴニ(Erysiphe polygoni)を含む)、ウンシヌラ ネカツル(Uncinula necatur)、スファエロテカ フリゲナ(Sphaerotheca fuligena)、および、ポドスファエラ ルコトリチャ(Podosphaera leucotricha)、プソイドセルコスポレラ ヘルポトリコイド(Pseudocercosporella herpotrichoides)などのウドンコ病病害、ボトリチス シネレア(Botrytis cinerea)、モニリニア フルクティコーラ(Monilinia fructicola)などのボトリチス(Botrytis)病害、スクレロティニア スクレロティオルム(Sclerotinia sclerotiorum)、マグナポルテ グリセア(Magnaporthe grisea)、ホモプシス ビティコーラ(Phomopsis viticola)などのスクレロティニア属(Sclerotinia)病害、ヘルミントスポリウム トリティシ レペンティス(Helminthosporium tritici repentis)、ピレノホラ テレス(Pyrenophora teres)などのヘルミントスポリウム属(Helminthosporium)病害、グロメレラ属(Glomerella)またはコレトトリカム種(Colletotrichum spp.)(コレトトリカム グラミニコラ(Colletotrichum graminicola)およびコレトトリカム オルビクラレ(Colletotrichum orbiculare)など)、および、ゲーウマノミセス グラミニス(Gaeumannomyces graminis)などの炭疽病病害を含む子嚢菌;プッシニア種(Puccinia spp.)(プッシニア レコンディタ(Puccinia recondita)、プッシニア ストリイフォルミス(Puccinia striiformis)、プッシニア ホルデイ(Puccinia hordei)、プッシニア グラミニス(Puccinia graminis)およびプッシニア アラキディス(Puccinia arachidis)など)によって引き起こされる銹病、ヘミレイア バスタトリクス(Hemileia vastatrix)、および、ファコプソラ パチリジ(Phakopsora pachyrhizi)を含む担子菌;ラストロエミア フロッコサム(Rutstroemia floccosum)(スクレロンティナ ホモエオカルパ(Sclerontina homoeocarpa)としても知られる);リゾクトニア(Rhizoctonia spp.)(リゾクトニア ソラニ(Rhizoctonia solani)など);フザリウム ロゼウム(Fusarium roseum)、フザリウム グラミネアルム(Fusarium graminearum)およびフザリウムオキシスポラム(Fusarium oxysporum)などのフザリウム属(Fusarium)病害;ベルティシリウム ダーリエ(Verticillium dahliae);スクレロティウム ロルフィシ(Sclerotium rolfsii);リンコスポリウム セカリス(Rynchosporium secalis);セルコスポリジウム ペルソナツム(Cercosporidium personatum)、セルコスポラ アラキディコーラ(Cercospora arachidicola)、および、セルコスポラ ベティコーラ(Cercospora beticola)を含む他の病原体;ならびに、これらの病原体に密接に関連している他の属および種が挙げられる。これらの殺菌・殺カビ活性に追加して、組成物または組み合わせは、エルウィニア アミロボラ(Erwinia amylovora)、キサントモナス カムペストリス(Xanthomonas campestris)、プソイドモナス シリンガエ(Pseudomonas syringae)、および他の関連種などの細菌に活性をも有している。
【0380】
植物病害防除は、通常、感染前または感染後に、根、茎、群葉、果実、種子、塊茎あるいは鱗茎などの保護されるべき植物の一部、または、保護されるべき植物が生育している媒体(土壌または砂土)に、有効量の本発明の化合物を適用することにより達成される。化合物はまた、種子および種子から発育している実生を保護するために種子に適用することが可能である。化合物はまた、植物を処理するための潅漑水を介して適用されることが可能である。
【0381】
従って、本発明の本態様はまた、殺菌・殺カビ的に有効な量の式1の化合物、そのN−オキシドまたは塩を、植物(またはその一部)または植物種子(直接的に、または、植物もしくは植物種子の環境(例えば、生育培地)を介して)に適用する工程を含む植物または植物種子を真菌性病原体によって引き起こされる病害から保護するための方法として説明されることも可能である。
【0382】
これらの化合物の適用量は、環境の多くの要因により影響される可能性があり、実際の使用条件下で決定されるべきである。群葉は、通常、約1g/ha未満〜約5,000g/haの活性成分の量で処理される場合に保護されることが可能である。種子および実生は、通常、種子が、1キログラムの種子当たり約0.1〜約10gの量で処理される場合に保護されることが可能である。
【0383】
本発明の化合物はまた、殺菌・殺カビ剤、殺虫剤、抗線虫薬、殺菌剤、殺ダニ剤、除草剤、除草剤毒性緩和剤、昆虫脱皮阻害剤および発根促進剤などの成長調整剤、不妊化剤、信号化学物質、忌避剤、誘引剤、フェロモン、摂食刺激物質、植物栄養分、他の生体活性化合物または昆虫病原性細菌、ウイルスまたは真菌を含む1種以上の他の生体活性化合物または薬剤と混合されて、多成分有害生物防除剤を形成し、さらに幅広い範囲の農学的保護をもたらすことが可能である。それ故、本発明はまた、殺菌・殺カビ的に有効な量の式1の化合物と、生物学的に有効量の少なくとも1種の追加の生体活性化合物または薬剤とを含む組成物に関し、界面活性剤、固体希釈剤または液体希釈剤の少なくとも1種をさらに含んでいることが可能である。他の生体活性化合物または薬剤は、界面活性剤、固体または液体希釈剤の少なくとも1種を含む組成物中に配合されていることが可能である。本発明の混合物について、1種以上の他の生体活性化合物または薬剤を式1の化合物と一緒に配合して予混合物を形成することが可能であり、または、1種以上の他の生体活性化合物または薬剤を式1の化合物とは別に配合し、配合物を適用の前に(例えば、噴霧タンク中で)組み合わせること、もしくは、代わりに、連続して適用することが可能である。
【0384】
発明の概要に記載されているとおり、本発明の一態様は、(すなわち、混合物またはその組み合わせ)式1の化合物、そのN−オキシドまたは塩(すなわち、成分a)、および少なくとも1種の他の殺菌・殺カビ剤(すなわち、成分b)を含む殺菌・殺カビ組成物である。
【0385】
注目すべきは、成分(a)である式1化合物に追加して、以下のクラスからなる群から選択される少なくとも1種の殺菌・殺カビ性化合物を成分(b)として含む組成物である:(b1)メチルベンズイミダゾールカルバメート(MBC)殺菌・殺カビ剤;(b2)ジカルボキシイミド殺菌・殺カビ剤;(b3)脱メチル化抑制(DMI)殺菌・殺カビ剤;(b4)フェニルアミド殺菌・殺カビ剤;(b5)アミン/モルホリン殺菌・殺カビ剤;(b6)リン脂質生合成抑制殺菌・殺カビ剤;(b7)カルボキサミド殺菌・殺カビ剤;(b8)ヒドロキシ(2−アミノ−)ピリミジン殺菌・殺カビ剤;(b9)アニリノピリミジン殺菌・殺カビ剤;(b10)N−フェニルカルバメート殺菌・殺カビ剤;(b11)キノン外部抑制(QoI)殺菌・殺カビ剤;(b12)フェニルピロール殺菌・殺カビ剤;(b13)キノリン殺菌・殺カビ剤;(b14)脂質過酸化抑制殺菌・殺カビ剤;(b15)メラニン生合成抑制−レダクターゼ(MBI−R)殺菌・殺カビ剤;(b16)メラニン生合成抑制−デヒドラターゼ(MBI−D)殺菌・殺カビ剤;(b17)ヒドロキシアニリド殺菌・殺カビ剤;(b18)スクアレン−エポキシダーゼ抑制殺菌・殺カビ剤;(b19)ポリオキシン殺菌・殺カビ剤;(b20)フェニル尿素殺菌・殺カビ剤;(b21)キノン内部抑制(QiI)殺菌・殺カビ剤;(b22)ベンズアミド殺菌・殺カビ剤;(b23)エノピラヌロン酸抗生物質殺菌・殺カビ剤;(b24)ヘキソピラノシル抗生物質殺菌・殺カビ剤;(b25)グルコピラノシル抗生物質:タンパク質合成殺菌・殺カビ剤;(b26)グルコピラノシル抗生物質:トレハラーゼおよびイノシトール生合成殺菌・殺カビ剤;(b27)シアノアセタミドオキシム殺菌・殺カビ剤;(b28)カルバメート殺菌・殺カビ剤;(b29)酸化性リン酸化脱共役殺菌・殺カビ剤;(b30)有機錫殺菌・殺カビ剤;(b31)カルボン酸殺菌・殺カビ剤;(b32)芳香族複素環式殺菌・殺カビ剤;(b33)ホスホネート殺菌・殺カビ剤;(b34)フタルアミド酸殺菌・殺カビ剤;(b35)ベンゾトリアジン殺菌・殺カビ剤;(b36)ベンゼン−スルホンアミド殺菌・殺カビ剤;(b37)ピリダジノン殺菌・殺カビ剤;(b38)チオフェン−カルボキサミド殺菌・殺カビ剤;(b39)ピリミジンアミド殺菌・殺カビ剤;(b40)カルボン酸アミド(CAA)殺菌・殺カビ剤;(b41)テトラサイクリン抗生物質殺菌・殺カビ剤;(b42)チオカルバメート殺菌・殺カビ剤;(b43)ベンズアミド殺菌・殺カビ剤;(b44)宿主植物防御誘起殺菌・殺カビ剤;(b45)多部位接触作用殺菌・殺カビ剤;(b46)クラス(b1)〜(b45)以外の殺菌・殺カビ剤;ならびに、クラス(b1)〜(b46)の化合物の塩。
【0386】
これらのクラスの殺菌・殺カビ性化合物のさらなる記載が以下に供されている。
【0387】
(b1)「メチルベンズイミダゾールカルバメート(MBC)殺菌・殺カビ剤」(FRAC(Fungicide Resistance Action Committee)コード1)は、微小管会合中にβ−チューブリンに結合することにより有糸分裂を阻害する。微小管会合の阻害は、細胞分裂、細胞内輸送および細胞構造を撹乱することが可能である。メチルベンズイミダゾールカルバメート殺菌・殺カビ剤としては、ベンズイミダゾールおよびチオファネート殺菌・殺カビ剤が挙げられる。ベンズイミダゾールとしては、ベノミル、カルベンダジム、フベリダゾールおよびチアベンダゾールが挙げられる。チオファネートとしては、チオファネートおよびチオファネート−メチルが挙げられる。
【0388】
(b2)「ジカルボキシイミド殺菌・殺カビ剤」(FRACコード2)は、NADHチトクロムcレダクターゼへの干渉を介して真菌における脂質過酸化を阻害すると提案されている。例としては、クロゾリネート、イプロジオン、プロシミドンおよびビンクロゾリンが挙げられる。
【0389】
(b3)「脱メチル化抑制(DMI)殺菌・殺カビ剤」(FRACコード3)は、ステロール産生に関与するC14−デメチラーゼを阻害する。エルゴステロールなどのステロールは、膜構造および機能のために必要であり、自身を機能性細胞壁の発達のために必須とする。従って、これらの殺菌・殺カビ剤への露出は、感受性の真菌の異常な成長および最終的には死滅をもたらす。DMI殺菌・殺カビ剤は、数々の化学的区分に分類される。アゾール(トリアゾールおよびイミダゾールを含む)、ピリミジン、ピペラジンおよびピリジン。トリアゾールとしては、アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール(ジニコナゾール−Mを含む)、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、キンコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリチコナゾールおよびウニコナゾールが挙げられる。イミダゾールとしては、クロトリマゾール、エコナゾール、イマザリル、イソコナゾール、ミコナゾール、オキスポコナゾール、プロクロラズ、ペフラゾエートおよびトリフルミゾールが挙げられる。ピリミジンとしては、フェナリモル、ヌアリモルおよびトリアリモルが挙げられる。ピペラジンとしては、トリホリンが挙げられる。ピリジンとしては、ブチオベートおよびピリフェノックスが挙げられる。生化学的研究は、上述の殺菌・殺カビ剤のすべてが、K.H.Kuckら,Modern Selective Fungicides − Properties,Applications and Mechanisms of Action,H.Lyr(編),Gustav Fischer Verlag:New York,1995年,205〜258ページにより記載されているDMI殺菌・殺カビ剤であることを示した。
【0390】
(b4)「フェニルアミド殺菌・殺カビ剤」(FRACコード4)は、卵菌類真菌におけるRNAポリメラーゼの特異的抑制剤である。これらの殺菌・殺カビ剤に露出された感受性の真菌は、ウリジンをrRNAに組み込む能力の低下を示す。感受性の真菌における成長および発生は、このクラスの殺菌・殺カビ剤への露出により妨げられる。フェニルアミド殺菌・殺カビ剤としては、アシルアラニン、オキサゾリジノンおよびブチロラクトン殺菌・殺カビ剤が挙げられる。アシルアラニンとしては、ベナラキシル、ベナラキシル−M、フララキシル、メタラキシル、メタラキシル−M(メフェノキサムとしても公知である)が挙げられる。オキサゾリジノンとしてはオキサジキシルが挙げられる。ブチロラクトンとしてはオフレースが挙げられる。
【0391】
(b5)「アミン/モルホリン殺菌・殺カビ剤」(FRACコード5)は、ステロール生合成経路、Δ→ΔイソメラーゼおよびΔ14レダクターゼにおける2つの標的部位
を阻害する。エルゴステロールなどのステロールは、膜構造および機能のために必要であり、自身を機能性細胞壁の発達のために必須とする。従って、これらの殺菌・殺カビ剤への露出は、感受性の真菌の異常な成長および最終的には死滅をもたらす。アミン/モルホリン殺菌・殺カビ剤(非DMIステロール生合成抑制剤としても公知である)としては、モルホリン、ピペリジンおよびスピロケタール−アミン殺菌・殺カビ剤が挙げられる。モルホリンとしては、アルジモルフ、ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフおよびトリモルファミドが挙げられる。ピペリジンとしては、フェンプロピジンおよびピペラリンが挙げられる。スピロケタール−アミンとしてはスピロキサミンが挙げられる。
【0392】
(b6)「リン脂質生合成抑制殺菌・殺カビ剤」(FRACコード6)は、リン脂質生合成に作用することにより真菌の成長を阻害する。リン脂質生合成殺菌・殺カビ剤としては、ホスホロチオレートおよびジチオラン殺菌・殺カビ剤が挙げられる。ホスホロチオレートとしては、エディフェンホス、イプロベンホスおよびピラゾホスが挙げられる。ジチオランとしてはイソプロチオランが挙げられる。
【0393】
(b7)「カルボキサミド殺菌・殺カビ剤」(FRACコード7)は、は、クレブス回路(TCA回路)における重要な酵素、すなわち、コハク酸塩脱水素酵素を撹乱することにより、複合体II(コハク酸塩脱水素酵素)真菌の呼吸を阻害する。呼吸の阻害は真菌類のATP形成を妨げ、それ故、成長および繁殖を阻害する。カルボキサミド殺菌・殺カビ剤としては、ベンズアミド、フランカルボキサミド、オキサチインカルボキサミド、チアゾールカルボキサミド、ピラゾールカルボキサミドおよびピリジンカルボキサミドが挙げられる。ベンズアミドとしては、ベノダニル、フルトラニルおよびメプロニルが挙げられる。フランカルボキサミドとしてはフェンフラムが挙げられる。オキサチインカルボキサミドとしては、カルボキシンおよびオキシカルボキシンが挙げられる。チアゾールカルボキサミドとしてはチフルザミドが挙げられる。ピラゾールカルボキサミドとしては、ビキサフェン、フラメトピル、イソピラザム、フルキサピロキサド、セダキサン(N−[2−(1S,2R)−[1,1’−ビシクロプロピル]−2−イルフェニル]−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド)およびペンフルフェン(N−[2−(1,3−ジメチルブチル)フェニル]−5−フルオロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(国際公開第2003/010149号パンフレット))が挙げられる。ピリジンカルボキサミドとしてはボスカリドが挙げられる。
【0394】
(b8)「ヒドロキシ(2−アミノ−)ピリミジン殺菌・殺カビ剤」(FRACコード8)は、アデノシンデアミナーゼに干渉することにより核酸合成を阻害する。例としては、ブピリメート、ジメチリモールおよびエチリモールが挙げられる。
【0395】
(b9)「アニリノピリミジン殺菌・殺カビ剤」(FRACコード9)は、アミノ酸メチオニンの生合成を阻害すると共に、感染の最中に植物細胞を溶解する加水分解酵素の分泌を撹乱すると提案されている。例としては、シプロジニル、メパニピリムおよびピリメタニルが挙げられる。
【0396】
(b10)「N−フェニルカルバメート殺菌・殺カビ剤」(FRACコード10)は、β−チューブリンに結合し、微小管会合を撹乱することにより有糸分裂を阻害する。微小管会合の阻害は、細胞分裂、細胞内輸送および細胞構造を撹乱することが可能である。例としては、ジエトフェンカルブが挙げられる。
【0397】
(b11)「キノン外部抑制(QoI)殺菌・殺カビ剤」(FRACコード11)は、ユビキノールオキシダーゼに作用することにより真菌における複合体IIIミトコンドリアの呼吸を阻害する。ユビキノールの酸化は、真菌の内部ミトコンドリア膜内に位置されているチトクロムbc複合体の「キノン外部」(Q)部位でブロックされる。ミトコンドリアの呼吸の阻害は正常な真菌の成長および発生を妨げる。キノン外部抑制殺菌・殺カビ剤(ストロビルリン殺菌・殺カビ剤としても公知である)としては、メトキシアクリレート、メトキシカルバメート、オキシミノアセテート、オキシミノアセタミド、オキサゾリジンジオン、ジヒドロジオキサジン、イミダゾリノンおよびベンジルカルバメート殺菌・殺カビ剤が挙げられる。メトキシアクリレートとしては、アゾキシストロビン、エネストロビン(SYP−Z071)およびピコキシストロビンが挙げられる。メトキシカルバメートとしては、ピラクロストロビンおよびピラメトストロビンが挙げられる。オキシミノアセテートとしては、クレソキシム−メチル、ピラオキシストロビンおよびトリフロキシストロビンが挙げられる。オキシミノアセタミドとしては、ジモキシストロビン、メトミノストロビン、オリザストロビン、α−[メトキシイミノ]−N−メチル−2−[[[1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エトキシ]イミノ]−メチル]−ベンゼンアセタミドおよび2−[[[3−(2,6−ジクロロフェニル)−1−メチル−2−プロペン−1−イリデン]−アミノ]オキシ]メチル]−α−(メトキシイミノ)−N−メチルベンゼンアセタミドが挙げられる。オキサゾリジンジオンとしてはファモキサドンが挙げられる。ジヒドロジオキサジンとしてはフルオキサストロビンが挙げられる。イミダゾリノンとしてはフェンアミドンが挙げられる。ベンジルカルバメートとしてはピリベンカルブが挙げられる。
【0398】
(b12)「フェニルピロール殺菌・殺カビ剤」(FRACコード12)は、真菌における浸透圧シグナル伝達系に関連するMAPタンパク質キナーゼを阻害する。フェンピクロニルおよびフルジオキソニルがこの殺菌・殺カビ剤クラスの例である。
【0399】
(b13)「キノリン殺菌・殺カビ剤」(FRACコード13)は、初期細胞シグナリングにおけるG−タンパク質に作用することによりシグナル伝達を阻害すると提案されている。これらは、ウドンコ病の原因となる真菌における発芽および/または付着器形成に干渉すると見られている。キノキシフェンがこのクラスの殺菌・殺カビ剤の例である。
【0400】
(b14)「脂質過酸化抑制殺菌・殺カビ剤」(FRACコード14)は、真菌における膜合成に作用する脂質過酸化を阻害すると提案されている。エトリジアゾールなどのこのクラスの構成要素はまた、呼吸およびメラニン生合成などの他の生物学的プロセスにも作用し得る。脂質過酸化殺菌・殺カビ剤としては、芳香族炭素および1,2,4−チアジアゾール殺菌・殺カビ剤が挙げられる。芳香族炭素殺菌・殺カビ剤としては、ビフェニル、クロロネブ、ジクロラン、キントゼン、テクナゼンおよびトルコホス−メチルが挙げられる。1,2,4−チアジアゾール殺菌・殺カビ剤としてはエトリジアゾールが挙げられる。
【0401】
(b15)「メラニン生合成抑制−レダクターゼ(MBI−R)殺菌・殺カビ剤」(FRACコード16.1)は、メラニン生合成におけるナフタル還元(naphthal reduction)ステップを阻害する。メラニンは、ある種の真菌によって宿主植物感染のために必要とされる。メラニン生合成抑制−レダクターゼ殺菌・殺カビ剤としては、イソベンゾフラノン、ピロロキノリノンおよびトリアゾロベンゾチアゾール殺菌・殺カビ剤が挙げられる。イソベンゾフラノンとしてはフサライドが挙げられる。ピロロキノリノンとしてはピロキロンが挙げられる。トリアゾロベンゾチアゾールとしてはトリシクラゾールが挙げられる。
【0402】
(b16)「メラニン生合成抑制−デヒドラターゼ(MBI−D)殺菌・殺カビ剤」(FRACコード16.2)は、メラニン生合成におけるシタロンデヒドラターゼを阻害する。メラニンは、ある種の真菌によって宿主植物感染のために必要とされる。メラニン生合成抑制−デヒドラターゼ殺菌・殺カビ剤としては、シクロプロパンカルボキサミド、カルボキサミドおよびプロピオンアミド殺菌・殺カビ剤が挙げられる。シクロプロパンカルボキサミドとしてはカルプロパミドが挙げられる。カルボキサミドとしてはジクロシメットが挙げられる。プロピオンアミドとしてはフェノキサニルが挙げられる。
【0403】
(b17)「ヒドロキシアニリド殺菌・殺カビ剤(FRACコード17)は、ステロール産生に関与するC4−デメチラーゼを阻害する。例としては、フェンヘキサミドが挙げられる。
【0404】
(b18)「スクアレン−エポキシダーゼ抑制殺菌・殺カビ剤」(FRACコード18)は、エルゴステロール生合成経路におけるスクアレン−エポキシダーゼを阻害する。エルゴステロールなどのステロールは、膜構造および機能のために必要であり、自身を機能性細胞壁の発達のために必須とする。従ってこれらの殺菌・殺カビ剤への露出は、感受性の真菌の異常な成長および最終的には死滅をもたらす。スクアレン−エポキシダーゼ抑制殺菌・殺カビ剤としては、チオカルバメートおよびアリルアミン殺菌・殺カビ剤が挙げられる。チオカルバメートとしてはピリブチカルブが挙げられる。アリルアミンとしては、ナフチフィンおよびテルビナフィンが挙げられる。
【0405】
(b19)「ポリオキシン殺菌・殺カビ剤」(FRACコード19)は、キチンシンターゼを阻害する。例としてはポリオキシンが挙げられる。
【0406】
(b20)「フェニル尿素殺菌・殺カビ剤」(FRACコード20)は、細胞分裂に作用すると提案されている。例としては、ペンシクロンが挙げられる。
【0407】
(b21)「キノン内部抑制(QiI)殺菌・殺カビ剤」(FRACコード21)は、ユビキノールレダクターゼに作用することにより真菌における複合体IIIミトコンドリアの呼吸を阻害する。ユビキノールの還元は、真菌の内部ミトコンドリア膜内に位置されているチトクロムbc複合体の「キノン内部」(Q)部位でブロックされる。ミトコンドリアの呼吸の阻害は正常な真菌の成長および発生を妨げる。キノン内部抑制殺菌・殺カビ剤としては、シアノイミダゾールおよびスルファモイルトリアゾール殺菌・殺カビ剤が挙げられる。シアノイミダゾールとしてはシアゾファミドが挙げられる。スルファモイルトリアゾールとしてはアミスルブロムが挙げられる。
【0408】
(b22)「ベンズアミド殺菌・殺カビ剤」(FRACコード22)は、β−チューブリンに結合すると共に微小管会合を撹乱することにより有糸分裂を阻害する。微小管会合の阻害は、細胞分裂、細胞内輸送および細胞構造を撹乱することが可能である。例としては、ゾキサミドが挙げられる。
【0409】
(b23)「エノピラヌロン酸抗生物質殺菌・殺カビ剤」(FRACコード23)は、タンパク質生合成に作用することにより真菌の成長を阻害する。例としては、ブラストサイジン−Sが挙げられる。
【0410】
(b24)「ヘキソピラノシル抗生物質殺菌・殺カビ剤」(FRACコード24)は、タンパク質生合成に作用することにより真菌の成長を阻害する。例としては、カスガマイシンが挙げられる。
【0411】
(b25)「グルコピラノシル抗生物質:タンパク質合成殺菌・殺カビ剤」(FRACコード25)は、タンパク質生合成に作用することにより真菌の成長を阻害する。例としては、ストレプトマイシンが挙げられる。
【0412】
(b26)「グルコピラノシル抗生物質:トレハラーゼおよびイノシトール生合成殺菌・殺カビ剤」(FRACコード26)は、イノシトール生合成経路におけるトレハラーゼを阻害する。例としては、バリダマイシンが挙げられる。
【0413】
(b27)「シアノアセタミドオキシム殺菌・殺カビ剤(FRACコード27)としてはシモキサニルが挙げられる。
【0414】
(b28)「カルバメート殺菌・殺カビ剤」(FRACコード28)は、真菌の成長の多部位抑制剤であるとみなされる。これらは、細胞膜における脂肪酸の合成に干渉し、次いで、細胞膜浸透性を撹乱すると提案されている。プロパマカルブ、塩酸プロパマカルブ、ヨードカルブ、およびプロチオカルブがこの殺菌・殺カビ剤クラスの例である。
【0415】
(b29)「酸化性リン酸化脱共役殺菌・殺カビ剤」(FRACコード29)は、脱共役酸化性リン酸化により真菌の呼吸を阻害する。呼吸の阻害は正常な真菌の成長および発生を妨げる。このクラスは、フルアジナムなどの2,6−ジニトロアニリン、フェリムゾンなどのピリミドンヒドラゾン、ならびに、ジノカップ、メプチルジノカップおよびビナパクリルなどのクロトン酸ジニトロフェニルを含む。
【0416】
(b30)「有機錫殺菌・殺カビ剤」(FRACコード30)は、酸化性リン酸化経路におけるアデノシン三リン酸(ATP)シンターゼを阻害する。例としては、酢酸トリフェニルスズ、塩化トリフェニルスズおよびトリフェニルスズヒドロキシドが挙げられる。
【0417】
(b31)「カルボン酸殺菌・殺カビ剤」(FRACコード31)は、デオキシリボ核酸(DNA)トポイソメラーゼタイプII(ギラーゼ)に作用することにより真菌の成長を阻害する。例としては、オキソリン酸が挙げられる。
【0418】
(b32)「芳香族複素環式殺菌・殺カビ剤」(FRACコード32)は、DNA/リボ核酸(RNA)合成に作用すると提案されている。芳香族複素環式殺菌・殺カビ剤としては、イソオキサゾールおよびイソチアゾロン殺菌・殺カビ剤が挙げられる。イソオキサゾールとしてはヒメキサゾールが挙げられ、ならびに、イソチアゾロンとしてはオクチリノンが挙げられる。
【0419】
(b33)「ホスホネート殺菌・殺カビ剤」(FRACコード33)としては、亜リン酸、および、ホセチル−アルミニウムを含むその種々の塩が挙げられる。
【0420】
(b34)「フタルアミド酸殺菌・殺カビ剤」(FRACコード34)としてはテクロフタラムが挙げられる。
【0421】
(b35)「ベンゾトリアジン殺菌・殺カビ剤」(FRACコード35)としてはトリアゾキシドが挙げられる。
【0422】
(b36)「ベンゼン−スルホンアミド殺菌・殺カビ剤」(FRACコード36)としてはフルスルファミドが挙げられる。
【0423】
(b37)「ピリダジノン殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード37)としてはジクロメジンが挙げられる。
【0424】
(b38)「チオフェン−カルボキサミド殺菌・殺カビ剤」(FRACコード38)は、ATP産生に作用すると提案されている。例としては、シルチオファムが挙げられる。
【0425】
(b39)「ピリミジンアミド殺菌・殺カビ剤」(FRACコード39)は、リン脂質生合成に作用することにより真菌の成長を阻害すると共に、ジフルメトリムを含む。
【0426】
(b40)「カルボン酸アミド(CAA)殺菌・殺カビ剤」(FRACコード40)は、リン脂質生合成および細胞壁沈着を阻害すると提案されている。これらのプロセスの阻害は、成長を妨げて、目標真菌類に死をもたらす。カルボン酸アミド殺菌・殺カビ剤としては、桂皮酸アミド、バリンアミドカルバメートおよびマンデル酸アミド殺菌・殺カビ剤が挙げられる。桂皮酸アミドとしては、ジメトモルフおよびフルモルフが挙げられる。バリンアミドカルバメートとしては、ベンチアバリカルブ、ベンチアバリカルブ−イソプロピル、イプロバリカルブおよびバリフェナレート(バリフェナル)が挙げられる。マンデル酸アミドとしては、マンジプロパミド、N−[2−[4−[[3−(4−クロロフェニル)−2−プロピン−1−イル]オキシ]−3−メトキシフェニル]エチル]−3−メチル−2−[(メチル−スルホニル)アミノ]−ブタンアミドおよびN−[2−[4−[[3−(4−クロロフェニル)−2−プロピン−1−イル]オキシ]−3−メトキシ−フェニル]エチル]−3−メチル−2−[(エチルスルホニル)アミノ]ブタンアミドが挙げられる。
【0427】
(b41)「テトラサイクリン抗生物質殺菌・殺カビ剤」(FRACコード41)は、複合体1ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)オキシドレダクターゼに作用することにより真菌の成長を阻害する。例としては、オキシテトラサイクリンが挙げられる。
【0428】
(b42)「チオカルバメート殺菌・殺カビ剤(b42)」(FRACコード42)としてはメタスルホカルブが挙げられる。
【0429】
(b43)「ベンズアミド殺菌・殺カビ剤」(FRACコード43)は、スペクトリン様タンパク質の非局在化により真菌の成長を阻害する。例としては、フルオピコリドおよびフルオピラム(fluopyram)などのアシルピコリド殺菌・殺カビ剤が挙げられる。
【0430】
(b44)「宿主植物防御誘起殺菌・殺カビ剤」(FRACコードP)は、宿主植物防御メカニズムを誘起する。宿主植物防御誘起殺菌・殺カビ剤としては、ベンゾ−チアジアゾール、ベンズイソチアゾールおよびチアジアゾール−カルボキサミド殺菌・殺カビ剤が挙げられる。ベンゾ−チアジアゾールとしてはアシベンゾラル−S−メチルが挙げられる。ベンゾイソチアゾールとしてはプロベナゾールが挙げられる。チアジアゾール−カルボキサミドとしてはチアジニルおよびイソチアニルが挙げられる。
【0431】
(b45)「多部位接触殺菌・殺カビ剤」は、多数の作用部位を介して真菌の成長を阻害すると共に、接触/予防活性を有する。このクラスの殺菌・殺カビ剤としては:(b45.1)「銅殺菌・殺カビ剤」(FRACコードM1)」、(b45.2)「硫黄殺菌・殺カビ剤」(FRACコードM2)、(b45.3)「ジチオカルバメート殺菌・殺カビ剤」(FRACコードM3)、(b45.4)「フタルイミド殺菌・殺カビ剤」(FRACコードM4)、(b45.5)「クロロニトリル殺菌・殺カビ剤」(FRACコードM5)、(b45.6)「スルファミド殺菌・殺カビ剤」(FRACコードM6)、(b45.7)「グアニジン殺菌・殺カビ剤」(FRACコードM7)、(b45.8)「トリアジン殺菌・殺カビ剤」(FRACコードM8)および(b45.9)「キノン殺菌・殺カビ剤」(FRACコードM9)が挙げられる。「銅殺菌・殺カビ剤」は、銅を、典型的には銅(II)酸化状態で含有する無機化合物であり;例としては、ボルドー液(三塩基性硫酸銅)などの組成物を含む、オキシ塩化銅、硫酸銅および水酸化銅が挙げられる。「硫黄殺菌・殺カビ剤」は、硫黄原子の環または鎖を含有する無機化学物質であり;例としては、元素硫黄が挙げられる。「ジチオカルバメート殺菌・殺カビ剤」は、ジチオカルバメート分子部分を含有し;例としては、マンコゼブ、メチラム、プロピネブ、フェルバム、マンネブ、チラム、ジネブおよびジラムが挙げられる。「フタルイミド殺菌・殺カビ剤」は、フタルイミド分子部分を含有し;例としては、ホルペット、キャプタンおよびカプタホールが挙げられる。「クロロニトリル殺菌・殺カビ剤」は、クロロおよびシアノで置換された芳香族環を含有し;例としては、クロロタロニルが挙げられる。「スルファミド殺菌・殺カビ剤」としては、ジクロフルアニドおよびトリフルアニドが挙げられる。「グアニジン殺菌・殺カビ剤」としては、ドジン、グアザチン、ならびに、イミノクタジンアルベシレートおよびイミノクタジントリアセテートを含むイモクタジン(imoctadine)が挙げられる。「トリアジン殺菌・殺カビ剤」としてはアニラジンが挙げられる。「キノン殺菌・殺カビ剤」としてはジチアノンが挙げられる。
【0432】
(b46)「クラス(b1)〜(b45)の殺菌・殺カビ剤以外の殺菌・殺カビ剤」は、作用機構が未知であり得る一定の殺菌・殺カビ剤を含む。これらとしては:(b46.1)「チアゾールカルボキサミド殺菌・殺カビ剤」(FRACコードU5)、(b46.2)「フェニル−アセトアミド殺菌・殺カビ剤」(FRACコードU6)、(b46.3)「キナゾリノン殺菌・殺カビ剤」(FRACコードU7)および(b46.4)「ベンゾフェノン殺菌・殺カビ剤」(FRACコードU8)が挙げられる。チアゾールカルボキサミドとしてはエタボキサムが挙げられる。フェニル−アセトアミドとしては、シフルフェナミドおよびN−[[(シクロプロピルメトキシ)アミノ][6−(ジフルオロメトキシ)−2,3−ジフルオロフェニル]−メチレン]ベンゼンアセタミドが挙げられる。キナゾリノンとしては、プロキナジドおよび2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピル−4H−1−ベンゾピラン−4−オンが挙げられる。ベンゾフェノンとしては、メトラフェノンおよびピリオフェノンが挙げられる。(b46)クラスとしてはまた、ベトキサジン、ネオアソジン(メタンアルソン酸第二鉄)、フェンピラザミン、ピロールニトリン、キノメチオネート、テブフロキン、N−[2−[4−[[3−(4−クロロフェニル)−2−プロピン−1−イル]オキシ]−3−メトキシ−フェニル]エチル]−3−メチル−2−[(メチルスルホニル)アミノ]ブタンアミド、N−[2−[4−[[3−(4−クロロ−フェニル)−2−プロピン−1−イル]オキシ]−3−メトキシフェニル]エチル]−3−メチル−2−[(エチルスルホニル)アミノ]−ブタンアミド、2−[[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]チオ]−2−[3−(2−メトキシフェニル)−2−チアゾリジニリデン]アセトニトリル、3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチル−3−イソキサゾリジニル]ピリジン、4−フルオロフェニルN−[1−[[[1−(4−シアノフェニル)エチル]スルホニル]メチル]プロピル]カルバメート、5−クロロ−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−N−エチル−4−メチルベンゼンスルホンアミド、N−[[(シクロプロピルメトキシ)−アミノ]−[6−(ジフルオロメトキシ)−2,3−ジフルオロフェニル]メチレン]ベンゼンアセトアミド、N’−[4−[4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−2,5−ジメチルフェニル]−N−エチル−N−メチルメタンイミド−アミドおよび1−[(2−プロペニルチオ)カルボニル]−2−(1−メチルエチル)−4−(2−メチルフェニル)−5−アミノ−1H−ピラゾール−3−オンが挙げられる。
【0433】
従って、注目すべきは、成分(a)として式1の化合物(または、そのN−オキシドもしくは塩)と、成分(b)として、上記のクラス(b1)〜(b46)からなる群から選択される少なくとも1種の殺菌・殺カビ性化合物とを含む混合物(すなわち、組成物)である。また、注目すべきは、成分(b)が、(b1)〜(b46)から選択される2つの異なる群の各々からの少なくとも1種の殺菌・殺カビ剤を含む実施形態である。また、注目すべきは、前記混合物(殺菌・殺カビ的に有効な量で)を含み、さらに、界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1種の追加の成分を含む組成物である。特に注目すべきは、式1の化合物と、クラス(b1)〜(b46)に関連して上記に列挙されている特定の化合物の群から選択される少なくとも1種の殺菌・殺カビ性化合物とを含む混合物(すなわち、組成物)である。また、特に注目すべきは、前記混合物(殺菌・殺カビ的に有効な量で)を含み、さらに、界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1種の追加の界面活性剤を含む組成物である。
【0434】
本発明の化合物と共に配合可能である他の生体活性化合物または薬剤の例は以下のとおりである:アバメクチン、アセフェート、アセタミプリド、アセトプロール、アルジカルブ、アミドフルメト(S−1955)、アミトラズ、アベルメクチン、アザジラクチン、アジンホス−メチル、ビフェントリン、ビフェナゼート、ビストリフルロン、ブプロフェジン、カルボフラン、カルタップ、キノメチオネート、クロルフェナピル、クロルフルアズロン、クロラントラニリプロール(DPX−E2Y45)、クロルピリホス、クロルピリホス−メチル、クロロベンジレート、クロマフェノジド、クロチアニジン、シアントラニリプロール(3−ブロモ−1−(3−クロロ−2−ピリジニル)−N−[4−シアノ−2−メチル−6−[(メチルアミノ)−カルボニル]フェニル]−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド)、シフルメトフェン、シフルトリン、β−シフルトリン、シハロトリン、γ−シハロトリン、ラムダ−シハロトリン、シヘキサチン、シペルメトリン、シロマジン、デルタメトリン、ジアフェンチウロン、ダイアジノン、ジコホル、ディルドリン、ジエノクロル、ジフルベンズロン、ジメフルトリン、ジメトエート、ジノテフラン、ジオフェノラン、エマメクチン、エンドスルファン、エスフェンバレレート、エチプロール、エトキサゾール、フェナミホス、フェナザキン、酸化フェンブタスズ、フェノチオカルブ、フェノキシカルブ、フェンプロパトリン、フェンピロキシメート、フェンバレレート、フィプロニル、フロニカミド、フルベンジアミド、フルシトリネート、τ−フルバリネート、フルフェネリム(UR−50701)、フルフェノクスロン、ホノホス、ハロフェノジド、ヘキサフルムロン、ヘキシチアゾクス、ヒドラメチルノン、イミシアホス、イミダクロプリド、インドキサカルブ、イソフェンホス、ルフェヌロン、マラチオン、メタフルミゾン、メタアルデヒド、メタミドホス、メチダチオン、メソミル、メトプレン、メトキシクロル、メトキシフェノジド、メトフルトリン、モノクロトホス、ニテンピラム、ニチアジン、ノバルロン(XDE−007)、ノビフルムロン、オキサミル、パラチオン、パラチオン−メチル、ペルメトリン、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ピリミカーブ、プロフェノホス、プロフルトリン、プロパルギット、プロチオカルブ、プロトリフェンブト、ピメトロジン、ピラフルプロール、ピレトリン、ピリダベン、ピリダリル、ピリフルキナゾン、ピリプロール、ピリプロキシフェン、ロテノン、リアノジン、スピネトラム、スピノサド、スピリジクロフェン、スピロメシフェン(BSN2060)、スピロテトラマト、スルプロホス、テブフェノジド、テブフェンピラド、テフルベンズロン、テフルトリン、テルブホス、テトラクロルビンホス、チアクロプリド、チアメトキサム、チオジカルブ、チオスルタップ−ナトリウム、トルフェンピラド、トラロメトリン、トリアザメート、トリクロルホン、トリフルムロンなどの殺虫剤;アルジカルブ、イミシアホス、オキサミルおよびフェナミホス;ストレプトマイシンなどの抗線虫薬などの殺菌剤;アミトラズ、キノメチオネート、クロロベンジレート、シエノピラフェン、シヘキサチン、ジコホル、ジエノクロル、エトキサゾール、フェナザキン、酸化フェンブタスズ、フェンプロパトリン、フェンピロキシメート、ヘキシチアゾクス、プロパルギット、ピリダベンおよびテブフェンピラドなどの殺ダニ剤;ならびに、バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis subsp.)アイザワイ(aizawai)、バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis subsp.)クルスターキ(kurstaki)、および、バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)の被包性デルタエンドトキシン(例えば、Cellcap、MPV、MPVII)などの昆虫病原性細菌を含む生物学的薬剤;グリーンムスカリン菌などの昆虫病原性菌;ならびに、HzNPV、AfNPVなどのバキュロウイルス、核多核体ウイルス(NPV)を含む昆虫病原性ウイルス;ならびに、CpGVなどの顆粒病ウイルス(GV)。
【0435】
農学的保護剤(すなわち、殺虫剤、殺菌・殺カビ剤、抗線虫薬、殺ダニ剤、除草剤および生物学的薬剤)に対する一般的な文献としては、The Pesticide Manual,第13版,C.D.S.Tomlin編,British Crop Protection Council,Farnham,Surrey,U.K.,2003年、および、The BioPesticide Manual,第2版,L.G.Copping編,British Crop Protection Council,Farnham,Surrey,U.K.,2001年が挙げられる。
【0436】
これらの種々の混合パートナーの1種以上が用いられる実施形態については、これらの種々の混合パートナー(合計)対式1の化合物(または、N−オキシドもしくは塩)の重量比は、典型的には、約1:3000〜約3000:1である。注目すべきは、約1:300〜約300:1の重量比(例えば、約1:30〜約30:1の比)である。当業者は、単純な実験を通して、所望の範囲の生物活性に必要な活性成分の生物学的に有効な量を容易に判定することが可能である。これらの追加の成分を包含することで、式1の化合物単独で防除される範囲を超えて、防除される病害の範囲を拡大し得ることが明らかであろう。
【0437】
一定の事例においては、本発明の化合物と、他の生体活性(特に殺菌・殺カビ)化合物または薬剤(すなわち、活性成分)との組み合わせは、相加的効果を超える効果(すなわち、相乗的効果)をもたらすことが可能である。効果的な有害生物の防除を確保しつつ、環境中に放出される活性成分の量を低減することが常に望ましい。殺菌・殺カビ性活性成分の相乗作用が農業経済学的に充分なレベルの真菌性防除をもたらす施用量で生じる場合、このような組み合わせは、作物生産費用の削減および環境的負荷の低減に有利であることが可能である。
【0438】
本発明の化合物およびその組成物は、有害無脊椎生物に対して有害なタンパク質(バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)デルタエンドトキシンなど)を発現するよう遺伝的に形質転換された植物に適用することが可能である。外因的に適用された殺菌・殺カビ性化合物の効果は、発現された毒素タンパク質と相乗的であり得る。
【0439】
注目すべきは、式1の化合物(または、そのN−オキシドもしくは塩)と、少なくとも1種の他の殺菌・殺カビ性活性成分との組み合わせである。特に注目すべきは、他の殺菌・殺カビ性活性成分が、式1の化合物とは異なる作用部位を有するような組み合わせである。一定の事例において、同様の防除範囲を有するが異なる作用部位を有する少なくとも1種の他の殺菌・殺カビ性活性成分との組み合わせが、耐性管理のために特に有利であろう。それ故、本発明の組成物は、同様の防除範囲を有するが異なる作用部位を有する少なくとも1種の追加の殺菌・殺カビ性活性成分を生物学的に有効量でさらに含んでいることが可能である。
【0440】
特に注目すべきは、式1の化合物に追加して、(1)アルキレンビス(ジチオカルバメート)殺菌・殺カビ剤;(2)シモキサニル;(3)フェニルアミド殺菌・殺カビ剤;(4)ピリミジノン殺菌・殺カビ剤;(5)クロロタロニル;(6)真菌性ミトコンドリア呼吸系電子移動部位の錯体IIで作用するカルボキサミド;(7)キノキシフェン;(8)メトラフェノンまたはピリオフェノン;(9)シフルフェナミド;(10)シプロジニル;(11)銅化合物;(12)フタルイミド殺菌・殺カビ剤;(13)ホセチル−アルミニウム;(14)ベンズイミダゾール殺菌・殺カビ剤;(15)シアゾファミド;(16)フルアジナム;(17)イプロバリカルブ;(18)プロパモカルブ;(19)バリダマイシン(validomycin);(20)ジクロロフェニルジカルボキシイミド殺菌・殺カビ剤;(21)ゾキサミド;(22)フルオピコリド;(23)マンジプロパミド;(24)リン脂質生合成および細胞壁沈着に作用するカルボン酸アミド;(25)ジメトモルフ;(26)非DMIステロール生合成抑制剤;(27)ステロール生合成におけるデメチラーゼの抑制剤;(28)bc複合体殺菌・殺カビ剤;ならびに、(1)〜(28)の化合物の塩からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含む組成物である。
【0441】
殺菌・殺カビ性化合物のクラスのさらなる記載が以下に提供されている。
【0442】
ピリミジノン殺菌・殺カビ剤(群(4))としては、式A1の化合物が挙げられる。
【化39】

(式中、Mは縮合フェニル、チオフェンまたはピリジン環を形成し;Ra14はC〜Cアルキルであり;Ra15はC〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシであり;Ra16はハロゲンであり;および、Ra17は水素またはハロゲンである。)
【0443】
ピリミジノン殺菌・殺カビ剤は、国際公開第94/26722号パンフレットおよび米国特許第6,066,638号明細書、米国特許第6,245,770号明細書、米国特許第6,262,058号明細書、および、米国特許第6,277,858号明細書に記載されている。注目すべきは、群:6−ブロモ−3−プロピル−2−プロピルオキシ−4(3H)−キナゾリノン、6,8−ジヨード−3−プロピル−2−プロピルオキシ−4(3H)−キナゾリノン、6−ヨード−3−プロピル−2−プロピルオキシ−4(3H)−キナゾリノン(プロキナジド)、6−クロロ−2−プロポキシ−3−プロピル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン、6−ブロモ−2−プロポキシ−3−プロピルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン、7−ブロモ−2−プロポキシ−3−プロピルチエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン、6−ブロモ−2−プロポキシ−3−プロピルピリド[2,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン、6,7−ジブロモ−2−プロポキシ−3−プロピル−チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン、および3−(シクロプロピルメチル)−6−ヨード−2−(プロピルチオ)ピリド−[2,3−d]ピリミジン−4(3H)−オンから選択されるピリミジノン殺菌・殺カビ剤である。
【0444】
ステロール生合成抑制剤(群(27))は、ステロール生合成経路において酵素を阻害することにより真菌を防除する。デメチラーゼ−阻害殺菌・殺カビ剤は、真菌におけるステロールへの前駆体であるラノステロールまたは24−メチレンジヒドロラノステロールの14位での脱メチル化の阻害を含む、共通の作用部位を真菌性ステロール生合成経路において有する。この部位で作用する化合物は、度々、デメチラーゼ抑制剤、DMI殺菌・殺カビ剤、またはDMIと称される。デメチラーゼ酵素は、時々、生化学文献においては、チトクロムP−450(14DM)を含む他の名称で称される。デメチラーゼ酵素は、例えば、J.Biol.Chem. 1992年,267、13175〜79ページおよびその中で引用されている文献中に記載されている。DMI殺菌・殺カビ剤は、以下の数々の化学的分類に分けられる:アゾール(トリアゾールおよびイミダゾールを含む)、ピリミジン、ピペラジンおよびピリジン。トリアゾールとしては、アザコナゾール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール(ジニコナゾール−Mを含む)、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、キンコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリチコナゾールおよびウニコナゾールが挙げられる。イミダゾールとしては、クロトリマゾール、エコナゾール、イマザリル、イソコナゾール、ミコナゾール、オキスポコナゾール、プロクロラズおよびトリフルミゾールが挙げられる。ピリミジンとしては、フェナリモル、ヌアリモルおよびトリアリモルが挙げられる。ピペラジンとしては、トリホリンが挙げられる。ピリジンとしては、ブチオベートおよびピリフェノックスが挙げられる。生化学的研究が、上述の殺菌・殺カビ剤のすべてが、K.H.Kuckらによって、Modern Selective Fungicides−Properties,Applications and Mechanisms of Action,H.Lyr(編),Gustav Fischer Verlag:New York,1995年,205〜258ページに記載のDMI殺菌・殺カビ剤であることを示した。
【0445】
bc複合体殺菌・殺カビ剤(群28)は、ミトコンドリア呼吸鎖中のbc複合体を阻害する殺菌・殺カビ性作用機構を有する。bc複合体は、度々、生化学文献においては、電子移動鎖およびユビヒドロキノンの複合体III:チトクロムcオキシドレダクターゼを含む他の名称で称される。この複合体は、酵素番号(Enzyme Commission number)EC1.10.2.2によって固有に識別される。bc複合体は、例えば、J.Biol.Chem.,1989年,264,14543〜48ページ;Methods Enzymol.,1986年,126,253〜71ページ;およびその中で引用されている文献に記載されている。アゾキシストロビン、ジモキシストロビン、エネストロビン(SYP−Z071)、フルオキサストロビン、クレソキシム−メチル、メトミノストロビン、オリザストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビンおよびトリフロキシストロビンなどのストロビルリン殺菌・殺カビ剤が、この作用機構を有することで知られている(H.Sauterら,Angew.Chem.Int.Ed.,1999年,38,1328〜1349ページ)。ミトコンドリア呼吸鎖におけるbc複合体を阻害する他の殺菌・殺カビ化合物としては、ファモキサドンおよびフェンアミドンが挙げられる。
【0446】
アルキレンビス(ジチオカルバメート)(群(1))としては、マンコゼブ、マンネブ、プロピネブおよびジネブなどの化合物が挙げられる。フェニルアミド(群(3))としては、メタラキシル、ベナラキシル、フララキシルおよびオキサジキシルなどの化合物が挙げられる。カルボキサミド(群(6))としては、ボスカリド、カルボキシン、フェンフラム、フルトラニル、フルキサピロキサド、フラメトピル、メプロニル、オキシカルボキシン、チフルザミド、ペンチオピラドおよびペンフルフェン(N−[2−(1,3−ジメチルブチル)フェニル]−5−フルオロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(国際公開第2003/010149号パンフレット))などの化合物が挙げられ、呼吸系電子移動鎖における複合体II(コハク酸塩脱水素酵素)を撹乱させることによりミトコンドリアの機能を阻害すると知られている。銅化合物(群(11))としては、オキシ塩化銅、硫酸銅および水酸化銅などの化合物が挙げられ、ボルドー液(三塩基性硫酸銅)などの組成物を含む。フタルイミド(群(12))としては、ホルペットおよびキャプタンなどの化合物が挙げられる。ベンズイミダゾール殺菌・殺カビ剤(群(14))としては、ベノミルおよびカルベンダジムが挙げられる。ジクロロフェニルジカルボキシイミド殺菌・殺カビ剤(群(20))としては、クロゾリネート、ジクロゾリン、イプロジオン、イソバレジオン、ミクロゾリン、プロシミドンおよびビンクロゾリンが挙げられる。
【0447】
非DMIステロール生合成抑制剤(群(26))としては、モルホリンおよびピペリジン殺菌・殺カビ剤が挙げられる。モルホリンおよびピペリジンは、ステロール生合成経路におけるDMIステロール生合成(群(27))によって達成される阻害よりも後の時点のステップを阻害すると示されているステロール生合成抑制剤である。モルホリンとしては、アルジモルフ、ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフおよびトリモルファミドが挙げられる。ピペリジンとしては、フェンプロピジンが挙げられる。
【0448】
成分(b)殺菌・殺カビ剤の例としては、アシベンゾラル−S−メチル、アルジモルフ、アメトクトラジン、アミスルブロム、アニラジン、アザコナゾール、アゾキシストロビン、ベナラキシル、ベナラキシル−M、ベノダニル、ベノミル、ベンチアバリカルブ、ベンチアバリカルブ−イソプロピル、ベトキサジン、ビナパクリル、ビフェニル、ビテルタノール、ビキサフェン、ブラストサイジン−S、ボスカリド、ブロムコナゾール、ブピリメート、カルボキシン、カルプロパミド、カプタホール、キャプタン、カルベンダジム、クロロネブ、クロロタロニル、クロゾリネート、クロトリマゾール、ボルドー液(三塩基性硫酸銅)、水酸化銅およびオキシ塩化銅などの銅塩、シアゾファミド、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロコナゾール、シプロジニル、ジクロフルアニド、ジクロシメット、ジクロメジン、ジクロラン、ジエトフェンカルブ、ジフェノコナゾール、ジフルメトリム、ジメチリモール、ジメトモルフ、ジモキシストロビン、ジニコナゾール、ジニコナゾール−M、ジノカップ、ジチアノン、ドデモルフ、ドジン、エディフェンホス、エネストロビン、エポキシコナゾール、エタボキサム、エチリモール、エトリジアゾール、ファモキサドン、フェンアミドン、フェナリモル、フェンブコナゾール、フェンフラム、フェンヘキサミド、フェノキサニル、フェンピクロニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フェンピラザミン、酢酸トリフェニルスズ、塩化トリフェニルスズ、トリフェニルスズヒドロキシド、フェルバム、フェリムゾン、フルアジナム、フルジオキソニル、フルメトベル(flumetover)、フルモルフ、フルオピコリド(ピコベンズアミド(picobenzamidとしても公知である))、フルオピラム(fluopyram)、フルオロイミド、フルオキサストロビン、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルスルファミド、フルチアニル(2−[[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]チオ]−2−[3−(2−メトキシフェニル)−2−チアゾリジニリデン]アセトニトリル)、フルトラニル、フルトリアホール、フルキサピロキサド、ホルペット、ホセチル−アルミニウム、フベリダゾール、フララキシル、フラメトピル、ヘキサコナゾール、ヒメキサゾール、グアザチン、イマザリル、イミベンコナゾール、イミノクタジン、ヨードカルブ、イプコナゾール、イプロベンホス、イプロジオン、イプロバリカルブ、イソプロチオラン、イソピラザム、イソチアニル、カスガマイシン、クレソキシム−メチル、マンコゼブ、マンジプロパミド、マンネブ、メプロニル、メプチルジノカップ、メタラキシル、メタラキシル−M、メトコナゾール、メタスルホカルブ、メチラム、メトミノストロビン、メパニピリム、メトラフェノン、ミクロブタニル、ナフチフィン、ネオアソジン(メタンアルソン酸第二鉄)、ヌアリモル、オクチリノン、オフレース、オリザストロビン、オキサジキシル、オキソリン酸、オキスポコナゾール、オキシカルボキシン、オキシテトラサイクリン、ペンコナゾール、ペンシクロン、ペンフルフェン、ペンチオピラド、ペフラゾエート、亜リン酸および塩、フタリド、ピコキシストロビン、ピペラリン、ポリオキシン、プロベナゾール、プロクロラズ、プロシミドン、プロパモカルブ、塩酸プロパモカルブ、プロピコナゾール、プロピネブ、プロキナジド、プロチオコナゾール、ピラクロストロビン、ピラメトストロビン、ピラオキシストロビン、ピラゾホス、ピリベンカルブ、ピリブチカルブ、ピリフェノックス、ピリメタニル、ピリオフェノン、ピロキロン、ピロールニトリン、キノメチオネート、キノキシフェン、キントゼン、セダキサン、シルチオファム、シメコナゾール、スピロキサミン、ストレプトマイシン、硫黄、テブコナゾール、テブフロキン、テクロフタラム、テクナゼン、テルビナフィン、テトラコナゾール、チアベンダゾール、チフルザミド、チオファネート、チオファネート−メチル、チラム、チアジニル、トルコホス−メチル、トリルフルアニド、トリアジメホン、トリアジメノール、トリアゾキシド、トリシクラゾール、トリデモルフ、トリフルミゾール、トリシクラゾール、トリフロキシストロビン、トリホリン、トリモルファミド、トリチコナゾール、ウニコナゾール、バリダマイシン、バリフェナレート(バリフェナル)、ビンクロゾリン、ジネブ、ジラム、ゾキサミド、N’−[4−[4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−2,5−ジメチルフェニル]−N−エチル−N−メチルメタンイミダミド、5−クロロ−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン(BAS600)、ペンフルフェン(N−[2−(1,3−ジメチルブチル)フェニル]−5−フルオロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド)、N−[2−[4−[[3−(4−クロロフェニル)−2−プロピン−1−イル]オキシ]−3−メトキシ−フェニル]エチル]−3−メチル−2−[(メチルスルホニル)アミノ]ブタンアミド、N−[2−[4−[[3−(4−クロロフェニル)−2−プロピン−1−イル]オキシ]−3−メトキシフェニル]エチル]−3−メチル−2−[(エチルスルホニル)アミノ]ブタンアミド、2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピル−4H−1−ベンゾピラン−4−オン、3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチル−3−イソキサゾリジニル]−ピリジン、4−フルオロフェニルN−[1−[[[1−(4−シアノフェニル)エチル]スルホニル]メチル]プロピル]カルバメート、N−[[(シクロプロピルメトキシ)アミノ][6−(ジフルオロメトキシ)−2,3−ジフルオロ−フェニル]メチレン]ベンゼンアセタミド、α−(メトキシイミノ)−N−メチル−2−[[[1−[3−(トリフルオロ−メチル)フェニル]エトキシ]イミノ]メチル]ベンゼンアセタミド、N’−[4−[4−クロロ−3−(トリフルオロ−メチル)フェノキシ]−2,5−ジメチルフェニル]−N−エチル−N−メチルメタンイミダミド、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−N−エチル−4−メチルベンゼンスルホンアミド、2−[[[[3−(2,6−ジクロロフェニル)−1−メチル−2−プロペン−1−イリデン]アミノ]オキシ]メチル]−α−(メトキシイミノ)−N−メチルベンゼンアセトアミド、1−[(2−プロペニルチオ)カルボニル]−2−(1−メチルエチル)−4−(2−メチルフェニル)−5−アミノ−1H−ピラゾール−3−オン、エチル−6−オクチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イルアミン、ペンチルN−[4−[[[[(1−メチル−1H−テトラゾール−5−イル)フェニルメチレン]アミノ]オキシ]メチル]−2−チアゾリル]カルバメートおよびペンチルN−[6−[[[[(1−メチル−1H−テトラゾール−5−イル)フェニルメチレン]アミノ]オキシ]メチル]−2−ピリジニル]−カルバメートが挙げられる。
【0449】
注目すべきは、式1の化合物(または、そのN−オキシドもしくは塩)(すなわち、組成物中の成分(a))と、アゾキシストロビン、クレソキシム−メチル、トリフロキシストロビン、ピラクロストロビン、ピコキシストロビン、ピラメトストロビン、ピラオキシストロビン、ジモキシストロビン、メトミノストロビン/フェノミノストロビン、カルベンダジム、クロロタロニル、キノキシフェン、メトラフェノン、シフルフェナミド、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、エポキシコナゾール、フェンブコナゾール、フルシラゾール、フルキサピロキサド、ヘキサコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロキナジド、プロチオコナゾール、ピリオフェノン、テブコナゾール、トリチコナゾール、ファモキサドン、プロクロラズ、ペンチオピラドおよびボスカリド(ニコビフェン)(すなわち、組成物中の成分(b)として)との組み合わせである。
【0450】
本発明の化合物と、群:アゾキシストロビン、クレソキシム−メチル、トリフロキシストロビン、ピラクロストロビン、ピコキシストロビン、ピラメトストロビン、ピラオキシストロビン、ジモキシストロビン、メトミノストロビン/フェノミノストロビン、キノキシフェン、メトラフェノン、シフルフェナミド、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、シプロコナゾール、エポキシコナゾール、フルシラゾール、メトコナゾール、プロピコナゾール、プロキナジド、プロチオコナゾール、ピリオフェノン、テブコナゾール、トリチコナゾール、ファモキサドンおよびペンチオピラドから選択される殺菌・殺カビ剤との混合物が、真菌性植物病原体によって引き起こされる植物病害のより良好な防除(例えば、より低い使用割合または防除される植物病原体のより幅広い範囲)またはより良好な耐性管理に好ましい。
【0451】
表A1〜A54は、本発明の混合物、組成物および方法を例示する、成分(b)化合物と、成分(a)(化合物番号は索引表A中の化合物を参照している)との特定の組み合わせを列挙している。表A1において、行表題「成分(a)」および「成分(b)」より下の各列は、化合物22である成分(a)と、成分(b)殺菌・殺カビ剤との組み合わせ(すなわち、混合物)を特定的に開示する。表題の項目「比の例示」は開示の混合物に対する成分(b)対成分(a)の3種の特定の重量比を開示している。例えば、表A1の最初の列は、化合物22とアシベンゾラル−S−メチルとの混合物を開示していると共に、1:1、1:4または1:17のアシベンゾラル−S−メチル対化合物22の重量比を列挙している。
【0452】
【表43】

【0453】
【表44】

【0454】
【表45】

【0455】
【表46】

【0456】
【表47】

【0457】
【表48】

【0458】
【表49】

【0459】
表A2〜A54は、各々、「成分(a)」行表題より下の記載事項が、それぞれ、以下に示されている成分(a)行記載事項で置き換えられていること以外は、上記表A1と同じく構成されている。それ故、例えば、表A2において、「成分(a)」行表題より下の記載事項はすべて「化合物18」を引用しており、および表A2中の行表題より下の最初の列は、化合物18とアシベンゾラル−S−メチルとの混合物を特定的に開示している。表A3〜A54も同様に構成されている。
【0460】
【表50】

【0461】
表B1は、本発明の混合物、組成物および方法を例示する成分(b)化合物と成分(a)との特定の組み合わせを列挙する。表B1の第1の行は、特定の成分(b)化合物を列挙する(例えば、最初の列中の「アシベンゾラル−S−メチル」)。表B1の第2、第3および第4の行は、成分(a)を基準として、野外に生育する作物に対して成分(b)化合物が典型的に適用される量の重量比の範囲を列挙する(例えば、重量基準で、成分(a)を基準としてアシベンゾラル−S−メチルの「2:1〜1:180」)。それ故、例えば、表B1の最初のラインに特定的に開示されているアシベンゾラル−S−メチルと成分(a)との組み合わせは、典型的には、2:1〜1:180の質量比で施用される。表B1の残りの列は同様に構成されているべきである。表B1は、それ故、これらの組み合わせについて、比の範囲で表A1〜A54中に開示されている特定の比を補っている。
【0462】
【表51】

【0463】
【表52】

【0464】
【表53】

【0465】
【表54】

【0466】
【表55】

【0467】
【表56】

【0468】
【表57】

【0469】
【表58】

【0470】
既述のとおり、本発明は、成分(a)および(b)を含む組成物において、成分(b)が、(b1)〜(b46)から選択される2つの群の各々からの少なくとも1種の殺菌・殺カビ剤を含む実施形態を含む。表C1〜C54は、特定の混合物(化合物番号は索引表A中の化合物を参照している)を列挙して、成分(b)が、(b1)〜(b46)から選択される2つの群の各々からの少なくとも1種の殺菌・殺カビ剤を含む実施形態を例示している。表C1において、行表題「成分(a)」および「成分(b)」の下の各列は、化合物22である成分(a)と、少なくとも2種の成分(b)殺菌・殺カビ剤との混合物を特定的に開示している。表題の項目「比の例示」は開示の混合物に対するシーケンスにおける成分(a)対各成分(b)殺菌・殺カビ剤の3種の特定の重量比を開示している。例えば、最初の列は、化合物22とシプロコナゾールおよびアゾキシストロビンとの混合物を開示しており、1:1:1、2:1:1または3:1:1の化合物22対シプロコナゾール対アゾキシストロビンの重量比を列挙している。
【0471】
【表59】

【0472】
【表60】

【0473】
【表61】

【0474】
【表62】

【0475】
表C2〜C54は、各々、「成分(a)」行表題より下の記載事項が、それぞれ、以下に示されている成分(a)行記載事項で置き換えられていること以外は上記表C1と同じく構成されている。それ故、例えば、表C2において、「成分(a)」行表題より下の記載事項はすべて「化合物18」を引用しており、表C2中の行表題の下の最初の列は、化合物18と、シプロコナゾールおよびアゾキシストロビンとのの混合物、および、化合物18:シプロコナゾール:アゾキシストロビンの1:1:1、2:1:1および3:1:1の例示的な重量比を特定的に開示している。表C3〜C54も同様に構成されている。
【0476】
【表63】

【0477】
発明の概要において記載されているとおり、本発明の一態様は、式1の化合物、そのN−オキシドまたは塩と、少なくとも1種の有害無脊椎生物防除化合物または薬剤(例えば、殺虫剤、殺ダニ剤)とを含む組成物(すなわち、混合物または組み合わせ)である。注目すべきは、成分(a)と、少なくとも1種(すなわち、1種以上)の有害無脊椎生物防除化合物または薬剤とを含み、次いで、その後、成分(b)と組み合わされて、成分(a)および(b)および1種以上の有害無脊椎生物防除化合物または薬剤を含む組成物を提供することが可能である組成物である。あるいは、最初に成分(b)と混合することなく、成分(a)と少なくとも1種の有害無脊椎生物防除剤とを含む生物学的に有効量の組成物を、(直接的に、または、植物もしくは植物種子の環境を通して)植物または植物種子に適用されて、植物または植物種子を真菌性病原体によって引き起こされる病害および有害無脊椎生物により引き起こされる被害から保護することが可能である。
【0478】
1種以上の有害無脊椎生物防除化合物が用いられる実施形態について、これらの化合物(合計)対成分(a)化合物の重量比は、典型的には、約1:3000〜約3000:1である。注目すべきは、約1:300〜約300:1(例えば、約1:30〜約30:1の比)の重量比である。当業者は、単純な実験を通して、所望の範囲の生物活性のために必要な活性成分の生物学的に有効な量を容易に判定することが可能である。
【0479】
注目すべきは、成分(a)化合物に追加して、単独で、または、殺菌・殺カビ成分(b)との組み合わせで、アバメクチン、アセフェート、アセタミプリド、アセトプロール、アルジカルブ、アミドフルメト、アミトラズ、アベルメクチン、アザジラクチン、アジンホス−メチル、ビフェントリン、ビフェナゼート、ビストリフルロン、ブプロフェジン、カルボフラン、カルタップ、キノメチオネート、クロルフェナピル、クロルフルアズロン、クロラントラニリプロール、クロルピリホス、クロルピリホス−メチル、クロロベンジレート、クロマフェノジド、クロチアニジン、シアントラニリプロール、シフルメトフェン、シフルトリン、β−シフルトリン、シハロトリン、γ−シハロトリン、ラムダ−シハロトリン、シヘキサチン、シペルメトリン、シロマジン、デルタメトリン、ジアフェンチウロン、ダイアジノン、ジコホル、ディルドリン、ジエノクロル、ジフルベンズロン、ジメフルトリン、ジメトエート、ジノテフラン、ジオフェノラン、エマメクチン、エンドスルファン、エスフェンバレレート、エチプロール、エトキサゾール、フェナミホス、フェナザキン、酸化フェンブタスズ、フェノチオカルブ、フェノキシカルブ、フェンプロパトリン、フェンピロキシメート、フェンバレレート、フィプロニル、フロニカミド、フルベンジアミド、フルシトリネート、τ−フルバリネート、フルフェネリム、フルフェノクスロン、ホノホス、ハロフェノジド、ヘキサフルムロン、ヘキシチアゾクス、ヒドラメチルノン、イミシアホス、イミダクロプリド、インドキサカルブ、イソフェンホス、ルフェヌロン、マラチオン、メペルフルトリン、メタフルミゾン、メタアルデヒド、メタミドホス、メチダチオン、メソミル、メトプレン、メトキシクロル、メトキシフェノジド、メトフルトリン、モノクロトホス、ニテンピラム、ニチアジン、ノバルロン、ノビフルムロン、オキサミル、パラチオン、パラチオン−メチル、ペルメトリン、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ピリミカーブ、プロフェノホス、プロフルトリン、プロパルギット、プロトリフェンブト、ピメトロジン、ピラフルプロール、ピレトリン、ピリダベン、ピリダリル、ピリフルキナゾン、ピリプロール、ピリプロキシフェン、ロテノン、リアノジン、スピネトラム、スピノサド、スピリジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラマト、スルホキサフロル、スルプロホス、テブフェノジド、テブフェンピラド、テフルベンズロン、テフルトリン、テルブホス、テトラクロルビンホス、テトラメチルフルトリン、チアクロプリド、チアメトキサム、チオジカルブ、チオスルタップ−ナトリウム、トルフェンピラド、トラロメトリン、トリアザメート、トリクロルホン、トリフルムロン、バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis subsp.)アイザワイ(aizawai)、バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis subsp.)クルスターキ(kurstaki)、核多核体ウイルス、バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)の被包性デルタエンドトキシン、バキュロウイルス、昆虫病原性細菌、昆虫病原性ウイルス、および、昆虫病原性菌からなる群から選択される少なくとも1種の有害無脊椎生物防除化合物または薬剤を含む本発明の組成物である。
【0480】
一定の事例においては、式1の化合物またはそのN−オキシドもしくは塩(すなわち、成分(a))と、単独で、または、殺菌・殺カビ成分(b)との混合物で、他の生体活性(特に有害無脊椎生物防除)化合物または薬剤(すなわち、活性成分)との組み合わせは、相加的効果を超える効果(すなわち、相乗的効果)をもたらすことが可能である。効果的な有害生物の防除を確保しつつ、環境中に放出される活性成分の量を低減することが常に望ましい。有害無脊椎生物の相乗作用が農業経済学的に充分なレベルの真菌性防除をもたらす施用量で生じる場合、このような組み合わせは、作物生産費用の削減および環境的負荷の低減に有利であることが可能である。
【0481】
表D1は、本発明によるこれらの活性成分を含む混合物および組成物、ならびに、これらを用いる方法を例示する、有害無脊椎生物防除剤と、成分(a)化合物としての化合物22(索引表A中に識別されている)との特定の組み合わせを列挙する。表D1の第2行は、特定の有害無脊椎生物防除剤(例えば、最初の列においては「アバメクチン」)を列挙する。表D1の第3行は、有害無脊椎生物防除剤の作用機構(公知であれば)または化学的区分を列挙する。表D1の第4行は、化合物22単独、または、殺菌・殺カビ成分(b)との組み合わせを基準として、有害無脊椎生物防除剤が典型的に適用される量に対する重量比の範囲の実施形態を列挙する(例えば、重量基準で化合物22に対してアバメクチンの「50:1〜1:50」)。それ故、例えば、表D1の最初のラインに特定的に開示されている、化合物22とアバメクチンと組み合わせ、典型的には、50:1〜1:50の質量比で施用される。表D1の残りの列は同様に構成されているべきである。
【0482】
【表64】

【0483】
【表65】

【0484】
【表66】

【0485】
表D2〜D54は、「成分(a)」行表題より下の記載事項が、それぞれ、以下に示されている成分(a)行記載事項で置き換えられていること以外、各々、上記表D1と同じく構成されている。それ故、例えば、表D2において、「成分(a)」行表題より下の記載事項はすべて「化合物18」を引用しており、および表D2中の行表題の下の最初の列は、化合物18とアバメクチンとの混合物を特定的に開示している。表D3〜D54も同様に構成されている。
【0486】
【表67】

【0487】
式1の化合物(および、そのN−オキシドおよび塩)と混合される有害無脊椎生物防除剤(例えば、殺虫剤および殺ダニ剤)の一実施形態としては、ビフェントリン、シペルメトリン、シハロトリン、ラムダ−シハロトリン、シフルトリン、β−シフルトリン、デルタメトリン、ジメフルトリン、エスフェンバレレート、フェンバレレート、インドキサカルブ、メトフルトリン、プロフルトリン、ピレトリンおよびトラロメトリンなどのナトリウムチャネル修飾因子;クロルピリホス、メソミル、オキサミル、チオジカルブおよびトリアザメートなどのコリンエステラーゼ阻害剤;アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、ニチアジン、チアクロプリドおよびチアメトキサムなどのネオニコチノイド;スピネトラム、スピノサド、アバメクチン、アベルメクチンおよびエマメクチンなどの殺虫性大環式ラクトン;エンドスルファン、エチプロールおよびフィプロニルなどのGABA(γ−アミノ酪酸)−調節塩素イオンチャネル遮断剤;ブプロフェジン、シロマジン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロンおよびトリフルムロンなどのキチン合成抑制剤;ジオフェノラン、フェノキシカルブ、メトプレンおよびピリプロキシフェンなどの幼虫ホルモン模倣物;アミトラズなどのオクトパミン受容体リガンド;アザジラクチン、メトキシフェノジドおよびテブフェノジドなどのエクジソンアゴニスト;リアノジンなどのリアノジン受容体リガンド、クロラントラニリプロール、シアントラニリプロールおよびフルベンジアミドなどのアントラニルジアミド;カルタップなどのネライストキシン類似体;クロルフェナピル、ヒドラメチルノンおよびピリダベンなどのミトコンドリア電子送達抑制剤;スピロジクロフェンおよびスピロメシフェンなどの脂質生合成抑制剤;ディルドリンなどのシクロジエン殺虫剤;シフルメトフェン;フェノチオカルブ;フロニカミド;メタフルミゾン;ピラフルプロール;ピリダリル;ピリプロール;ピメトロジン;スピロテトラマト;ならびに、チオスルタップ−ナトリウムが挙げられる。成分(a)の化合物と混合される生物学的薬剤の一実施形態としては、HzNPVおよびAfNPVなどの核多核体ウイルス;バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)、ならびに、Cellcap、MPVおよびMPVIIなどのバチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)の被包性デルタエンドトキシン;ならびに、バキュロウイルス科(Baculoviridae)の構成種、ならびに、食中性真菌を含む天然および遺伝子操作されたウイルス性殺虫剤が挙げられる。注目すべきは、成分(a)と、上記表D1に列挙されている有害無脊椎生物防除剤から選択される少なくとも1種の追加の生体活性化合物または薬剤とを含む組成物である。
【0488】
以下の試験は、特定の病原体に対する本発明の化合物の防除効力を実証する。しかしながら、化合物によって得られる病原体防除はこれらの種に限定されない。化合物の説明については索引表Aを参照のこと。以下の略語が以下の索引表において用いられている:Meはメチルであり、Phはフェニルであり、OMeはメトキシであり、−CNはシアノであり、−NOはニトロである。また、「ピリジン−2−イル」は、「2−ピリジニル」と同義であり、「ピリジン−3−イル」は「3−ピリジニル」と同義であり、および、「ピリミジン−5−イル」は5−ピリミジニル」と同義である。略記「Ex.」は「実施例」を意味し、化合物がどの実施例において調製されたかを示す数が続いている。「Cmpd No.」は、化合物番号を意味する。質量分析スペクトル(M.S.)は、大気圧化学イオン化(AP)を用いた質量分光測定によって観察される、分子へのH(1の分子量)の添加により形成される最も高い同位体存在度親イオン(M+1)の分子量として報告されている。
【0489】
【表68】

【0490】
【表69】

【0491】
【表70】

【0492】
【表71】

【0493】
【表72】

【0494】
【表73】

【0495】
【表74】

【0496】
【表75】

【0497】
【表76】

【0498】
【表77】

【0499】
【表78】

【0500】
【表79】

【0501】
【表80】

【0502】
【表81】

【0503】
【表82】

【0504】
【表83】

【0505】
【表84】

【0506】
【表85】

【0507】
本発明の生物学的実施例
試験A〜J用の試験懸濁液を調製するための一般的なプロトコル:試験化合物を先ず最終体積の3%に等しい量でアセトン中に溶解させ、次いで、250ppmの界面活性剤Trem(登録商標)014(多価アルコールエステル)を含有するアセトンおよび精製水(体積基準で50/50混合物)中に、所望の濃度(ppm)で懸濁させた。次いで、得られた試験懸濁液を試験A〜Jにおいて用いた。試験植物への200ppmの試験懸濁液の流出点までの吹付けは、500g/haに等しかった。他に示されていない限りにおいて、格付値は、200ppm試験懸濁液を用いたことを示す。(格付値に続くアスタリスク「*」は、40ppm試験懸濁液を用いたことを示す。)
【0508】
試験A
ブドウ実生に、プラズモパラ ビチコーラ(Plasmopara viticola)(ブドウべと病の病因)の胞子懸濁液を播種し、飽和雰囲気中で20℃で24時間培養した。短い乾燥期間の後、ブドウの実生に流出点まで試験懸濁液を噴霧し、次いで、20℃のグロースチャンバーに4日間移し、その後、試験ユニットを20℃の飽和雰囲気中に24時間戻した。取り出し、視覚的な病害の格付けを行った。
【0509】
試験B
トマトの実生に流出点まで試験懸濁液を噴霧した。次の日に、実生に、ボトリチス シネレア(Botrytis cinerea)(トマトボトリチスの病因)の胞子懸濁液を播種し、飽和雰囲気中で20℃で48時間培養し、次いで、24℃のグロースチャンバーにさらに3日間移し、その後、視覚的な病害の格付けを行った。
【0510】
試験C
トマトの実生に流出点まで試験懸濁液を噴霧した。次の日に、実生に、アルタナリア ソラニ(Alternaria solani)(トマト夏疫病の病因)の胞子懸濁液を播種し、飽和雰囲気中で27℃で48時間培養し、次いで、20℃のグロースチャンバーに5日間移し、その後、視覚的な病害の格付けを行った。
【0511】
試験D
トマトの実生に流出点まで試験懸濁液を噴霧した。次の日に、実生に、フィトフトラ インフェスタンス(Phytophthora infestans)(トマト疫病の病因)の胞子懸濁液を播種し、飽和雰囲気中で20℃で24時間培養し、次いで、20℃のグロースチャンバーに5日間移し、その後、視覚的な病害の格付けを行った。
【0512】
試験E
コヌカグサ(Agrostis sp.)の実生に流出点まで試験懸濁液を噴霧した。次の日に、実生に、リゾクトニア ソラニ(Rhizoctonia solani)(芝生ブラウンパッチの病因)のふすまと菌糸体とのスラリーを播種し、飽和雰囲気中で27℃で48時間培養し、次いで、27℃のグロースチャンバーに3日間移し、その後、病害の格付けを行った。
【0513】
試験F
コムギの実生に流出点まで試験懸濁液を噴霧した。次の日に、実生に、セプトリア ノドルム(Septoria nodorum)(セプトリア(Septoria)ふ枯病の病因)の胞子懸濁液を播種し、飽和雰囲気中で24℃で48時間培養し、次いで、20℃のグロースチャンバーに6日間移し、その後、視覚的な病害の格付けを行った。
【0514】
試験G
コムギの実生に流出点まで試験懸濁液を噴霧した。次の日に、実生に、セプトリア トリティシ(Septoria tritici)(コムギ葉枯病の病因)の胞子懸濁液を播種し、飽和雰囲気中で24℃で48時間培養した。次いで、実生を、20℃のグロースチャンバーにさらに19日間移し、その後、視覚的な病害の格付けを行った。
【0515】
試験H
コムギ実生に、コムギ赤さび病菌(Puccinia recondita f. sp.tritici)(コムギ葉さび病の病因)の胞子懸濁液を播種し、飽和雰囲気中で20℃で24時間培養し、次いで、20℃のグロースチャンバーに2日間移した。この期間の終了後に、流出点まで試験懸濁液を噴霧し、次いで、実生を20℃のグロースチャンバーに6日間移し、その後、視覚的な病害の格付けを行った。
【0516】
試験I
コムギの実生に流出点まで試験懸濁液を噴霧した。次の日に、実生に、コムギ赤さび病菌(Puccinia recondita f. sp.tritici)(コムギ葉さび病の病因)の胞子懸濁液を播種し、飽和雰囲気中で20℃で24時間培養し、次いで、20℃のグロースチャンバーに7日間移し、その後、視覚的な病害の格付けを行った。
【0517】
試験J
コムギの実生に流出点まで試験懸濁液を噴霧した。次の日に、実生に、うどん粉病菌(Erysiphe graminis f.sp.tritici)(コムギウドンコ病の病因)の芽胞粉剤を播種し、および、20℃のグロースチャンバー中で8日間培養し、その後、視覚的な病害の格付けを行った。
【0518】
試験A〜Jに対する結果が表Aに示されている。この表において、100の格付けは100%病害防除を示し、および、0の格付けは、病害防除がないことを示す(対照と比して)。ダッシュ(−)は、試験結果がないことを示す。
【0519】
【表86】

【0520】
【表87】

【0521】
【表88】

【0522】
【表89】

【0523】
【表90】

【0524】
【表91】

【0525】
【表92】

【0526】
【表93】

【0527】
【表94】

【0528】
【表95】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式1から選択される化合物、そのN−オキシドおよび塩
【化1】

[式中、
は、フェニル環またはナフタレニル環系であって、各環または環系は、任意に、Rから独立して選択される最大で5個までの置換基で置換されるか;または5員〜6員完全不飽和複素環または8員〜10員芳香族複素環式二環系であって、各環または環系は、炭素原子、および最大で2個までのO原子、最大で2個までのS原子および最大で4個までのN原子から独立して選択される最大で4個までのヘテロ原子から選択される環員を含有し、ここで、最大で3個までの炭素環員はC(=O)およびC(=S)から独立して選択され、および硫黄原子環員はS(=O)(=NR14から独立して選択され、各環または環系は、任意に、炭素原子環員上のRから独立して選択され、そして窒素原子環員上のシアノ、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜CアルキルアミノアルキルおよびC〜Cジアルキルアミノアルキルから選択される、最大で5個までの置換基で置換され;
は、フェニル環またはナフタレニル環系であって、各環または環系は、任意に、Rから独立して選択される最大で5個までの置換基で置換されるか;または5員〜6員飽和、部分不飽和あるいは完全不飽和複素環、または8員〜10員芳香族複素環式二環系であって、各環または環系は、炭素原子、および最大で2個までのO原子、最大で2個までのS原子および最大で4個までのN原子から独立して選択される最大で4個までのヘテロ原子から選択される環員を含有し、ここで、最大で3個までの炭素環員はC(=O)およびC(=S)から独立して選択され、および硫黄原子環員はS(=O)(=NR14から独立して選択され、各環または環系は、任意に、炭素原子環員上のRから独立して選択され、そして窒素原子環員上のシアノ、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜CアルキルアミノアルキルおよびC〜Cジアルキルアミノアルキルから選択される、最大で5個までの置換基で置換されるか;またはC〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、C〜C12アルキニル、C〜C12シクロアルキルまたはC〜C12シクロアルケニルから選択され、各々は、任意に、Rから独立して選択される最大で5個までの置換基で置換され;
Xは、O、S(O)、NR、CR1516、C(=O)またはC(=S)であり;
は、H、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、CO、C(O)NR、シアノ、C〜Cアルコキシ、C〜CハロアルコキシまたはC〜Cアルコキシアルキルであるか;または
は、最大で3個までのRで任意に置換されるフェニル;または、炭素原子環員上のR9aおよび窒素原子環員上のR9bから独立して選択される最大で3個までの置換基で任意に置換される5員または6員窒素含有芳香族複素環であり;
1aはHであり;または
1aおよびRは、これらが結合している炭素原子と一緒になって、ハロゲンおよびメチルから独立して選択される最大で2個までの置換基で任意に置換されるシクロプロピル環を形成し;
は、CH、CHCH、ハロゲン、シアノ、シアノメチル、ハロメチル、ヒドロキシメチル、メトキシまたはメチルチオ;またはハロゲンおよびメチルから独立して選択される最大で2個までの置換基で任意に置換されるシクロプロピルであり;
各Rは、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ホルミルアミノ、C〜Cアルキルカルボニルアミノ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキルチオ、C〜Cアルキルスルフィニル、C〜Cハロアルキルスルフィニル、C〜Cアルキルスルホニル、C〜Cハロアルキルスルホニル、C〜Cアルキルスルホニルオキシ、C〜Cハロアルキルスルホニルオキシ、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルコキシ、C〜Cアルキルシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、C〜Cハロシクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、ヒドロキシ、ホルミル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルキルカルボニルオキシ、−SF、−SCN、C(=S)NR1920または−U−V−Tから選択され;
は、H、ホルミル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、−SO、−S(=O)10、−(C=W)R11、NHまたはOR21であるか;または各々が最大で2個までのR12で任意に置換される、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルであり;
は、H、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルであり;
およびRは、H、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜CシクロアルキルアルキルおよびC〜Cアルキルシクロアルキルから独立して選択されるか;または
およびRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、連結環窒素原子に加えて、炭素原子およびO、S(O)およびNR13から任意に選択される最大で1個までの環員から選択される環員を含有している4員〜7員非芳香族複素環を形成し;
各R、R9aおよびR9bは、独立して、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、SCH、S(O)CHおよびS(O)CHから選択され;
10は、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルであり;
各R11は、独立して、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシアルキル、C〜Cアルキルアミノアルキル、C〜Cジアルキルアミノアルキル、C〜CアルキルチオまたはC〜Cアルキルチオアルキルであり;
各R12は、独立して、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cアルキルスルフィニル、C〜Cアルキルスルホニルまたはシアノであり;
13は、H、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルであり;
各R14は、独立して、H、シアノ、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルであり;
15は、H、C〜CアルキルまたはOR18であり;
16は、C〜CアルキルまたはOR18であるか;または
15およびR16は、−OCHCHO−として一緒になり;
各R18は、独立して、H、ホルミル、C〜Cシクロアルキル、−SOまたは−(C=W)R11であるか;または各々が最大で2個までのR12で任意に置換される、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルであり;
各R19およびR20は、独立して、HまたはCHであり;
21は、H、ホルミル、C〜Cシクロアルキル、−SOまたは−(C=W)R11であるか;または各々が最大で2個までのR12で任意に置換される、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルであり;
各Uは、独立して、O、S(=O)、NR22または直接結合であり;
各Vは、独立して、C〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、C〜Cアルキニレン、C〜CシクロアルキレンまたはC〜Cシクロアルケニレンであり、ここで、最大で3個までの炭素原子は、C(=O)から独立して選択され、各々はハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜CアルコキシおよびC〜Cハロアルコキシから独立して選択される最大で5個までの置換基で任意に置換され;
各Tは、独立して、シアノ、NR23a23b、OR24またはS(=O)25であり、
各R22は、独立して、H、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜C(アルキルチオ)カルボニル、C〜Cアルコキシ(チオカルボニル)、C〜Cシクロアルキルカルボニル、C〜Cシクロアルコキシカルボニル、C〜C(シクロアルキルチオ)カルボニルまたはC〜Cシクロアルコキシ(チオカルボニル)であり;
各R23aおよびR23bは、独立して、H、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cハロシクロアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜C(アルキルチオ)カルボニル、C〜Cアルコキシ(チオカルボニル)、C〜Cシクロアルキルカルボニル、C〜Cシクロアルコキシカルボニル、C〜C(シクロアルキルチオ)カルボニルまたはC〜Cシクロアルコキシ(チオカルボニル)であるか;または
同一の窒素原子に結合している一対のR23aおよびR23bは、その窒素原子と一緒になって3員〜6員複素環を形成し、環は、R26から独立して選択される最大で5個までの置換基で任意に置換され;
各R24およびR25は、独立して、H、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cハロシクロアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜C(アルキルチオ)カルボニル、C〜Cアルコキシ(チオカルボニル)、C〜Cシクロアルキルカルボニル、C〜Cシクロアルコキシカルボニル、C〜C(シクロアルキルチオ)カルボニルまたはC〜Cシクロアルコキシ(チオカルボニル)であり;
各R26は、独立して、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜CハロアルキルまたはC〜Cアルコキシであり;
各Wは、独立して、OまたはSであり;
各Mは、独立して、カチオンであり;
mは0、1または2であり;
nは0、1または2であり;
tは0、1または2であり;
各uおよびvは、S(=O)(=NR14の各事例において、独立して、0、1または2であるが、ただし、uおよびvの和は0、1または2であり;
各wは、独立して、0、1または2であり;そして
各yは、独立して、0、1または2であり;
ただし:
が、少なくとも1つのオルト位において、−U−V−T(式中、Uは直接結合であり、VはC(=O)であり、そしてTはNR23a23bまたはOR24である)から選択される置換基で置換されたフェニル環である場合、XはNR以外である]。
【請求項2】
が、各々がRから独立して選択される1〜4個の置換基で置換されている、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニルまたはピリダジニルであるが;ただし、R置換基がメタ位に位置する場合は、該R置換基は、F、Cl、Brおよびシアノから選択され;
が、各々がRから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されている、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニルまたはピリダジニルであるが、ただし、R置換基がメタ位に位置する場合は、該R置換基は、F、Cl、Brおよびシアノから選択され;
Xが、O、NR、C(=O)またはCR1516であり;
が、H、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、CO、C(O)NR、シアノ、C〜Cアルコキシ、C〜CハロアルコキシまたはC〜Cアルコキシアルキルであり;
1aがHであり;
が、CH、CHCH、ClまたはBrであり;
各Rが、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜CハロアルコキシC〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキルチオ、C〜Cアルキルスルフィニル、C〜Cハロアルキルスルフィニル、C〜Cアルキルスルホニル、C〜Cハロアルキルスルホニル、C〜Cシクロアルキル、C(=S)NHおよび−U−V−Tから選択され;
が、H、ホルミル、C〜Cシクロアルキルまたは−SR10であるか;または各々が最大で2個までのR12で任意に置換される、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルであり;
がC〜Cアルキルであり;
が、HまたはC〜Cアルキルであり;
が、H、C〜Cアルキル、C〜CハロアルキルまたはC〜Cアルキルシクロアルキルであるか;または
およびRが、これらが結合している窒素原子と一緒になって、連結窒素原子に加えて、炭素原子およびOおよびNR13から選択される最大で1個までの環員とから選択される環員を含有している4員〜7員非芳香族複素環を形成し;
各R12が、独立して、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルコキシまたはシアノであり;
13がHまたはCHであり;
15がHまたはCHであり;そして
16がOR18である;
請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
が、各々がRから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されている、フェニルまたはピリジニルであり;
が、各々がRから独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されている、フェニルまたはピリジニルであり;
が、H、ハロゲンまたはC〜Cアルキルであり;
が、CH、ClまたはBrであり;
各Rが、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシおよび−U−V−Tから選択され;
が、H、ホルミル、C〜Cシクロアルキルまたは−SR10であるか;または1個のR12で置換されたC〜Cアルキルであり;
各R12が、独立して、シクロプロピル、−OCHまたはシアノであり;
15がHであり;
各Uは、独立して、OまたはNHであり;
各VがC〜Cアルキレンであり;
各Tが、独立して、NR23a23bまたはOR24であり;
各R23aおよびR23bが、独立して、H、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルであり;そして
各R24が、独立して、H、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルである;
請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
およびQの少なくとも一方が、Rから独立して選択される2個または3個の置換基で置換されているフェニルであり;
がHまたはCHであり;
がCHであり;
がHであり;
各Rが、独立して、ハロゲン、シアノ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜CアルコキシおよびC〜Cハロアルコキシから選択され;そして
18がHである;
請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
が、2位、4位および6位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニル;または2位および4位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニル;または2位および6位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニルであり;
が、2位、4位および6位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニル;または2位および4位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニル;または2位および6位で、Rから独立して選択される置換基で置換されているフェニルであり;
Xが、O、NRまたはCR1516であり;
がHであり;
各Rが、独立して、F、Cl、Br、シアノ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜CアルコキシおよびC〜Cハロアルコキシから選択され;そして
がHである、
請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
各Rが、独立して、F、Cl、Br、シアノ、メチル、C〜Cアルコキシおよびフルオロメトキシから選択される、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
XがOまたはNHであり;そして
各Rが、独立して、F、Cl、Br、シアノおよびメトキシから選択される、
請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
群:
4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−N−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−1H−ピラゾール−5−アミン、
N−(4−クロロフェニル)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1,3−ジメチル−N−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−1H−ピラゾール−5−アミン、
N−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−N−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−1H−ピラゾール−5−アミン、
4−[[4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル]オキシ]−3,5−ジフルオロベンゾニトリル、
4−[[4−(2,6−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル]オキシ]−3−フルオロベンゾニトリル、
4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(2,6−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
4−[[4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル]オキシ]−3−フルオロベンゾニトリル、
3−クロロ−4−[[4−(2,6−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル]オキシ]ベンゾニトリル、
4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−α−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−メタノール、
N,4−ビス(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
N−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−4−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
N−(2−クロロ−4,6−ジフルオロフェニル)−4−(2,6−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
N−(2−クロロ−4,6−ジフルオロフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
N−(4−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)−4−(2,6−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
N−(4−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
3−クロロ−4−[[4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル]オキシ]ベンゾニトリル、
4−[[4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル]アミノ]−3,5−ジフルオロベンゾニトリル、
4−[[4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル]オキシ]−2,5−ジフルオロベンゾニトリル、
N−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
α,4−ビス(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−メタノール、
N−(4−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
N−(2−クロロ−4,6−ジフルオロフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
N−(2,6−ジクロロ−4−フルオロフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
3−クロロ−4−[5−[(2−クロロ−4,6−ジフルオロフェニル)アミノ]−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル]ベンゾニトリル、
3−クロロ−4−[5−[(4−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)アミノ]−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル]ベンゾニトリル、
N−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(2,4−ジクロロ−6−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−N−(2,6−ジクロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
4−[[4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル]オキシ]−3−フルオロベンゾニトリル、
N−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−N−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−1H−ピラゾール−5−アミン、
N−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
4−[[4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル]オキシ]−3,5−ジフルオロベンゾニトリル、
4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−N−(2−クロロ−4,6−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
4−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−N−(4−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
N−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
3−ブロモ−4−[[4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル]オキシ]ベンゾニトリル、
3−クロロ−4−[[4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル]オキシ]ベンゾニトリル、
N−(2,4−ジクロロ−6−フルオロフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
N−(2,6−ジクロロ−4−フルオロフェニル)−4−(2,6−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
N−(2−ブロモ−4,6−ジフルオロフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
N−(2−ブロモ−4,6−ジフルオロフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
N−(4−ブロモ−2,6−ジフルオロフェニル)−4−(2,6−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
N−(2−ブロモ−4,6−ジフルオロフェニル)−4−(2,6−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
N−(2−ブロモ−4,6−ジフルオロフェニル)−4−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−アミン、
α−(4−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−メタノール、
4−[5−[(2−クロロ−4,6−ジフルオロフェニル)アミノ]−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル]−3−フルオロベンゾニトリル、
4−[5−[(4−クロロ−2,6−ジフルオロフェニル)アミノ]−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル]−3−フルオロベンゾニトリル、
α−(2−クロロ−4,6−ジフルオロフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−メタノール、
α−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−4−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−メタノール、および
α−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)−4−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−メタノール
から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1,3−ジメチル−N−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−1H−ピラゾール−5−アミンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
(a)請求項1に記載の化合物と;(b)少なくとも1つの他の殺菌剤とを含む殺菌組成物。
【請求項11】
(a)請求項1に記載の化合物と;(b)界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1つの追加の成分とを含む殺菌組成物。
【請求項12】
植物もしくはその一部分に、または植物種子に、殺菌的に有効な量の請求項1に記載の化合物を施用する工程を含む、真菌性植物病原体により引き起こされる植物病害を防除する方法。
【請求項13】
請求項1に記載の化合物と、少なくとも1つの有害無脊椎生物防除化合物または薬剤とを含む組成物。
【請求項14】
式2の化合物またはその塩
【化2】

[式中、
は、フェニル環またはナフタレニル環系であって、各環または環系は、任意に、Rから独立して選択される最大で5個までの置換基で置換されるか;または5員〜6員完全不飽和複素環または8員〜10員芳香族複素環式二環系であって、各環または環系は、炭素原子、および最大で2個までのO原子、最大で2個までのS原子および最大で4個までのN原子から独立して選択される最大で4個までのヘテロ原子から選択される環員を含有し、ここで、最大で3個までの炭素環員はC(=O)およびC(=S)から独立して選択され、および硫黄原子環員はS(=O)(=NR14から独立して選択され、各環または環系は、任意に、炭素原子環員上のRから独立して選択され、そして窒素原子環員上のシアノ、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜CアルキルアミノアルキルおよびC〜Cジアルキルアミノアルキルから選択される、最大で5個までの置換基で置換され;
は、フェニル環またはナフタレニル環系であって、各環または環系は、任意に、Rから独立して選択される最大で5個までの置換基で置換されるか;または5員〜6員飽和、部分不飽和または完全不飽和複素環、または8員〜10員芳香族複素環式二環系であって、各環または環系は、炭素原子、および最大で2個までのO原子、最大で2個までのS原子および最大で4個までのN原子から独立して選択される最大で4個までのヘテロ原子から選択される環員を含有し、ここで、最大で3個までの炭素環員はC(=O)およびC(=S)から独立して選択され、および硫黄原子環員はS(=O)(=NR14から独立して選択され、各環または環系は、任意に、炭素原子環員上のRから独立して選択され、そして窒素原子環員上のシアノ、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルコキシアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜CアルキルアミノアルキルおよびC〜Cジアルキルアミノアルキルから選択される、最大で5個までの置換基で置換され;またはC〜C12アルキル、C〜C12アルケニル、C〜C12アルキニル、C〜C12シクロアルキルまたはC〜C12シクロアルケニルから選択され、各々は、任意に、Rから独立して選択される最大で5個までの置換基で置換され;
XはNHであり;
は、CH、CHCH、ハロゲン、シアノ、シアノメチル、ハロメチル、ヒドロキシメチル、メトキシまたはメチルチオ;またはハロゲンおよびメチルから独立して選択される最大で2個までの置換基で任意に置換されるシクロプロピルであり;
各Rは、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ホルミルアミノ、C〜Cアルキルカルボニルアミノ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシ、C〜Cアルキルチオ、C〜Cハロアルキルチオ、C〜Cアルキルスルフィニル、C〜Cハロアルキルスルフィニル、C〜Cアルキルスルホニル、C〜Cハロアルキルスルホニル、C〜Cアルキルスルホニルオキシ、C〜Cハロアルキルスルホニルオキシ、C〜Cシクロアルキル、C〜Cシクロアルコキシ、C〜Cアルキルシクロアルキル、C〜Cシクロアルキルアルキル、C〜Cハロシクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、ヒドロキシ、ホルミル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルキルカルボニルオキシ、−SF、−SCN、C(=S)NR1920または−U−V−Tから選択され;
各R14は、独立して、H、シアノ、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルであり;
各R19およびR20は、独立して、HまたはCHであり;
各Uは、独立して、O、S(=O)、NR22または直接結合であり;
各Vは、独立して、C〜Cアルキレン、C〜Cアルケニレン、C〜Cアルキニレン、C〜CシクロアルキレンまたはC〜Cシクロアルケニレンであり、ここで、最大で3個までの炭素原子は、C(=O)から独立して選択され、各々は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜CアルコキシおよびC〜Cハロアルコキシから独立して選択される最大で5個までの置換基で任意に置換され;
各Tは、独立して、シアノ、NR23a23b、OR24またはS(=O)25であり、
各R22は、独立して、H、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜C(アルキルチオ)カルボニル、C〜Cアルコキシ(チオカルボニル)、C〜Cシクロアルキルカルボニル、C〜Cシクロアルコキシカルボニル、C〜C(シクロアルキルチオ)カルボニルまたはC〜Cシクロアルコキシ(チオカルボニル)であり;
各R23aおよびR23bは、独立して、H、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cハロシクロアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜C(アルキルチオ)カルボニル、C〜Cアルコキシ(チオカルボニル)、C〜Cシクロアルキルカルボニル、C〜Cシクロアルコキシカルボニル、C〜C(シクロアルキルチオ)カルボニルまたはC〜Cシクロアルコキシ(チオカルボニル)であるか;または
同一の窒素原子に結合している一対のR23aおよびR23bは、その窒素原子と一緒になって3員〜6員複素環を形成しており、環は、R26から独立して選択される最大で
5個までの置換基で任意に置換され;
各R24およびR25は、独立して、H、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cハロシクロアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルコキシカルボニル、C〜C(アルキルチオ)カルボニル、C〜Cアルコキシ(チオカルボニル)、C〜Cシクロアルキルカルボニル、C〜Cシクロアルコキシカルボニル、C〜C(シクロアルキルチオ)カルボニルまたはC〜Cシクロアルコキシ(チオカルボニル)であり;
各R26は、独立して、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜CハロアルキルまたはC〜Cアルコキシであり;
各uおよびvは、S(=O)(=NR14の各事例において、独立して、0、1または2であるが、ただし、uおよびvの和は0、1または2であり;
各wは、独立して、0、1または2であり;そして
各yは、独立して、0、1または2であり;
ただし:
(a)Qが、少なくとも1つのオルト位において、−U−V−T(式中、Uは直接結合であり、そしてTはNR23a23bまたはOR24である)から選択される置換基で置換されたフェニル環である場合、VはC(=O)以外であり;そして
(b)Qがフェニルであり、そしてQが4−(トリフルオロメチル)フェニルである場合、Rはメチル以外である]。

【公表番号】特表2012−519693(P2012−519693A)
【公表日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−553063(P2011−553063)
【出願日】平成22年3月3日(2010.3.3)
【国際出願番号】PCT/US2010/026003
【国際公開番号】WO2010/101973
【国際公開日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】