説明

殺菌剤として使用されるピリダジン−4−イルメチルスルホンアミド

本発明は、新規のピリダジン-4-イルメチル-スルホンアミド化合物(I)、およびそれらのN-オキシド、それらの農業上許容される塩およびそれらの獣医学上許容される塩、ならびに活性成分として少なくとも1種の前記化合物を含む農業用組成物、ならびにそれらの有害な菌類を防除するための使用に関する。また、本発明は、有害節足動物を防除する方法に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

[式中、
nは、0、1、2または3であり;
R1は、ハロゲン、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-ハロアルコキシ、C1〜C4-アルキルチオ、C1〜C4-ハロアルキルチオ、C1〜C4-アルキルスルフィニル、C1〜C4-ハロアルキルスルフィニル、C1〜C4-アルキルスルホニル、C1〜C4-ハロアルキルスルホニル、アミノ、C1〜C4-アルキルアミノ、ジ(C1〜C4-アルキル)アミノ、C1〜C4-アルコキシ-C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルコキシ-C1〜C4-アルキル、C2〜C4-アルケニル、C2〜C4-アルキニル、C3〜C8-シクロアルキルまたはC1〜C4-アルキル-C3〜C8-シクロアルキルであり;および/または
ピリダジン環の窒素原子に隣接する炭素原子に結合する1個の基R1は、前記炭素原子および窒素原子と一緒になって、環原子として1、2または3個の別の窒素原子を含んでもよい縮合5員芳香族複素環を形成してもよく;または
ピリダジン環の隣接する炭素原子に結合する2個の基R1は、前記炭素原子と一緒になって、縮合ベンゼン環、縮合飽和もしくは部分的不飽和5、6もしくは7員炭素環、または環原子として2個の窒素、1個の酸素および1個の硫黄原子からなる群より選択される1、2または3個のヘテロ原子を含む縮合5、6もしくは7員複素環を形成してもよく(前記縮合環は、ハロゲン、C1〜C4-アルキル、ハロメチル、C1〜C4-アルコキシまたはハロメトキシからなる群より選択される1または2個の基を有することが可能である);
R2は、水素、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-ハロアルコキシ、C1〜C4-アルキルアミノ、ジ(C1〜C4-アルキル)アミノ、C1〜C4-アルコキシ-C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルコキシ-C1〜C4-アルキル、C2〜C4-アルケニル、C2〜C4-ハロアルケニル、C2〜C4-アルキニル、C3〜C8-シクロアルキル、C1〜C4-アルキル-C3〜C8-シクロアルキルまたはベンジル(ここで、ベンジルのフェニル部分は無置換であるか、またはシアノ、ハロゲン、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-ハロアルコキシ、(C1〜C4-アルコキシ)カルボニルおよびジ(C1〜C4-アルキル)アミノカルボニルからなる群より選択される1、2、3、4または5個の置換基を有する)であり;
Aは、フェニレン、5または6員ヘテロアレンジイルであり、ここで、ヘテロアレンジイルは、環原子として1、2、3または4個の窒素原子、1個の酸素原子および1個の硫黄原子からなる群より選択される1、2、3または4個のヘテロ原子を含み、かつ、ここで、フェニレンおよびヘテロアレンジイルは無置換であるか、またはそれぞれシアノ、ハロゲン、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-ハロアルコキシ、C2〜C4-アルケニル、C2〜C4-ハロアルケニル、C2〜C4-アルキニル、C2〜C4-ハロアルキニル、(C1〜C4-アルコキシ)カルボニルおよびジ(C1〜C4-アルキル)アミノカルボニルからなる群より選択される1、2、3または4個の置換基RAを有し、または
Aは、C1〜C8-アルカンジイル、C1〜C8-ハロアルカンジイル、C2〜C8-アルケンジイル、C2〜C8-ハロアルケンジイル、C2〜C8-アルキンジイル、またはC2〜C8-ハロアルキンジイルであり、ここで、前記6基は無置換であるか、またはそれぞれシアノ、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-ハロアルコキシ、(C1〜C4-アルコキシ)カルボニルおよびジ(C1〜C4-アルキル)アミノカルボニルからなる群より選択される1、2または3個の置換基RAAを有し;
R3は、水素、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-ハロアルコキシ、C1〜C4-アルキルチオ、C1〜C4-ハロアルキルチオ、C1〜C4-アルキルアミノ、ジ(C1〜C4-アルキル)アミノ、(C1〜C4-アルキル)カルボニル、(C1〜C4-アルコキシ)イミノメチル、アクリロイル(ビニルカルボニル)、C3〜C8-シクロアルキル、C1〜C4-アルキル-C3〜C8-シクロアルキル、またはC5〜C8-シクロアルケニル、
フェニル、ベンジル、フェノキシ、フェニルチオ、5または6員ヘテロアリール基(ここで、ヘテロアリール環は、環原子として、1、2、3または4個の窒素原子、1個の酸素原子および1個の硫黄原子からなる群より選択される1、2、3または4個のヘテロ原子を有し、ヘテロアリール環およびフェニル、ベンジル、フェノキシおよびフェニルチオのフェニル環は、無置換であるか、またはそれぞれシアノ、ニトロ、アミノ、ハロゲン、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-ハロアルコキシ、(C1〜C4-アルコキシ)カルボニル、ジ(C1〜C4-アルキル)アミノカルボニル、C1〜C4-アルキルチオ、C1〜C4-アルキルスルフィニルおよびC1〜C4-アルキルスルホニルからなる群より選択される1、2または3個の置換基RBにより置換されていることが可能である);または
5もしくは6員ヘテロアリールオキシ基または5もしくは6員ヘテロアリールチオ基(ここで、前記2基におけるヘテロアリール環は、環原子として、1、2、3または4個の窒素原子、1個の酸素原子および1個の硫黄原子からなる群より選択される1、2、3または4個のヘテロ原子を有し、前記芳香族複素環は1、2または3個の置換基RBを有することが可能である)であり;
または、Aがフェニレンまたは5もしくは6員ヘテロアレンジイルである場合、基R3と基RAとは、それらが結合する炭素原子と一緒になって縮合ベンゼン環を形成してもよく、ここで、縮合ベンゼン環は無置換であってよく、またはハロゲン、シアノ、ニトロ、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-ハロアルコキシ、(C1〜C4-アルコキシ)カルボニルおよびジ(C1〜C4-アルキル)アミノカルボニルからなる群より互いに独立して選択される1、2または3個の置換基を有してもよく、または
Aがフェニレンまたは5もしくは6員ヘテロアレンジイルである場合、基R3はC1〜C4-アルキル、C2〜C4-アルケニルまたはC2〜C4-アルキニルであってもよい]
のピリダジン-4-イルメチル-スルホンアミド化合物、ならびに式(I)の化合物のN-オキシド、農業上許容される塩および獣医学上許容される塩(ただし、化合物N-(3,6-ジクロロ-ピリダジン-4イルメチル)-4-メチルベンゼンスルホンアミドを除く)。
【請求項2】
Aがフェニレンまたはヘテロアレンジイルであり、そのどちらもが無置換であってよく、または1、2もしくは3個の置換基RAを有してもよい、請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項3】
Aが、1、2または3個の置換基RAを有してもよい1,3-または1,4-フェニレンである、請求項2に記載の式(I)の化合物。
【請求項4】
Aが、チオフェン-2,5-ジイル、チオフェン-2,4-ジイル、チオフェン-3,5-ジイル、チアゾール-2,5-ジイル、チアゾール-2,4-ジイル、オキサゾール-2,5-ジイル、オキサゾール-2,4-ジイル、ピラゾール-3,5-ジイル、ピラゾール-1,3-ジイル、ピラゾール-1,4-ジイル、ピリジン-2,5-ジイル、ピリジン-2,6-ジイル、ピリジン-2,4-ジイル、ピリジン-3,5-ジイルからなる群より選択されるヘテロアレンジイルであり、ここで、ヘテロアレンジイルが無置換であるか、または1、2もしくは3個の置換基RAを有する、請求項2に記載の式(I)の化合物。
【請求項5】
R3がフェニルまたはフェノキシであり、前記2基が無置換であるか、または1、2もしくは3個の置換基RBを有する、請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項6】
Aが、C2〜C4-アルケンジイル、C2〜C4-ハロアルケンジイル、C2〜C4-アルキンジイルまたはC2〜C4-ハロアルキンジイルであり、ここで前記4基が無置換であるか、または1、2もしくは3個の置換基RAAを有する、請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項7】
R2が、水素、C1〜C4-アルキル、C1〜C2-フルオロアルキル、C1〜C2-アルコキシ、ジ(C1〜C2-アルキル)アミノ、アリルまたはプロパルギルである、前記請求項のいずれか1項に記載の式(I)の化合物。
【請求項8】
R2が水素である、請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項9】
nが0である、前記請求項のいずれか1項に記載の式(I)の化合物。
【請求項10】
nが1、2または3である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の式(I)の化合物。
【請求項11】
R1が、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-アルキルチオ、ジ(C1〜C4-アルキル)アミノ、およびハロゲンより選択される、請求項10に記載の式(I)の化合物。
【請求項12】
R1が、メチル、メチルチオ、メトキシ、ジメチルアミノ、フッ素、臭素および塩素より選択される、請求項11に記載の式(I)の化合物。
【請求項13】
請求項1に定義した通りの式(I)のピリダジン-4-イルメチル-スルホンアミド化合物を調製する方法であって、式(II)
【化2】

[式中、n、R1およびR2は、請求項1に定義した通りである]
のアミノメチルピリダジン化合物を、塩基性条件下で、式(III)
【化3】

[式中、AおよびR3は請求項1に定義した通りであり、Lはヒドロキシまたはハロゲンである]
のスルホン酸誘導体と反応させることを含む、前記方法。
【請求項14】
固体または液体の担体および少なくとも1種の請求項1に記載の式(I)の化合物またはそのN-オキシドもしくは農業上許容される塩を含む農業用組成物。
【請求項15】
植物病原性の有害な菌類を処理する方法であって、前記菌類または菌類の攻撃から保護すべき材料、植物、土壌もしくは種子を、有効量の少なくとも1種の請求項1に記載の式(I)の化合物またはそのN-オキシドもしくは農業上許容される塩により処理することを含む前記方法。
【請求項16】
植物病原性の有害な菌類を防除するための、請求項1に記載の式(I)の化合物、それらのN-オキシドおよびそれらの農業上許容される塩の、ならびに式Iの化合物を含む組成物の使用。
【請求項17】
有害節足動物を防除するための、請求項1に記載の式(I)の化合物、それらのN-オキシド、それらの農業上許容される塩およびそれらの獣医学上許容される塩の、ならびに少なくとも1種の式(I)の化合物を含む組成物の使用。
【請求項18】
種子、苗の根および芽を植物病原性の有害な菌類および/または有害節足動物の侵入から保護するための、請求項1に記載の式(I)の化合物およびN-オキシドおよび農業上許容される塩の、ならびに少なくとも1種の式(I)の化合物を含む組成物の使用。
【請求項19】
有害節足動物を防除する方法であって、前記有害節足動物、有害節足動物が成長しているまたは成長する可能性のあるそれらの生息環境、繁殖地、食物供給源、植物、種子、土壌、領域、材料もしくは環境、または前記有害節足動物の攻撃もしくは侵入から保護すべき材料、植物、種子、土壌、表面もしくは空間に、殺有害生物効果を有する量の少なくとも1種の請求項1に記載の式(I)の化合物、そのN-オキシド、農業上許容される塩もしくは獣医学上許容される塩を、または少なくとも1種の式(I)の化合物、そのN-オキシド、農業上許容される塩もしくは獣医学上許容される塩を含む組成物を接触させることを含む前記方法。
【請求項20】
有害生物が昆虫である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
有害生物がクモ型類動物である、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
有害節足動物による攻撃または侵入から作物を保護する方法であって、作物に、殺有害生物効果を有する量の少なくとも1種の請求項1に記載の式(I)の化合物またはそのN-オキシドもしくは農業上許容される塩を接触させることを含む、前記方法、
【請求項23】
有害節足動物による侵入から種子を保護する方法および有害節足動物による侵入から苗の根および芽を保護する方法であって、種子または苗の根および芽に、殺有害生物効果を有する量の少なくとも1種の請求項1に記載の式(I)の化合物、またはそのN-オキシドもしくは農業上許容される塩を接触させることを含む、前記方法、
【請求項24】
有害節足動物による攻撃または侵入から非生物材料を保護する方法であって、非生物材料に、殺有害生物効果を有する量の少なくとも1種の請求項1に記載の式(I)の化合物、またはそのN-オキシドもしくは農業上許容される塩を接触させることを含む、前記方法、
【請求項25】
請求項1に定義される通りの式(I)の化合物、またはそのN-オキシドもしくは農業上許容される塩を、種子100 kgあたり0.1 g〜10 kgの量で含む種子。

【公表番号】特表2010−510289(P2010−510289A)
【公表日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−537631(P2009−537631)
【出願日】平成19年11月21日(2007.11.21)
【国際出願番号】PCT/EP2007/062631
【国際公開番号】WO2008/062012
【国際公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】