説明

殺菌機能を有する熱交換用コイルフィン材及びハウジングユニットの製造方法とその装置

【課題】空気調和機に構成されるアルミニウムコイルフィン材とハウジングユニットに対して銀ナノ粒子を含む金属ナノ粒子をコーティングして抗菌性と殺菌性及び抗カビ性を有させるための空気調和機の殺菌力を有する熱交換コイルフィン材とハウジングユニットの製造方法及びその装置を提供する。
【解決手段】熱交換用アルミニウムコイルフィン材の表面に塗布される親水性塗料と防錆塗料に前記金属ナノ粒子を混合してコーティング処理されるようにし、前記金属ナノ粒子は白金、金、銀、銅、二酸化チタンのいずれか一つまたはその混合物であって、その濃度は1、000ppm〜10、000ppmであり、その大きさは20nm以下であり、望ましくは前記金属ナノ粒子は殺菌力の強化のための最終の粒子サイズは1〜2nmであり、その最終濃度は100ppm〜200ppmである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は空気調和機の殺菌機能を有する熱交換用コイルフィン材及びハウジングユニットの製造方法とその装置に係り、さらに詳しくは熱交換用コイルフィン材とハウジングユニットの表面を抗菌性金属ナノ粒子によってコーティング処理することによって、そのコイルフィン材及びハウジングユニットに抗菌性及び殺菌性と抗カビ性を与えて有害なバクテリアとかカビ類を根本的に除去し、該当空気調和機(空調機)から衛生的な空気が室内に供給されうるようにするための空気調和機の殺菌機能を有する熱交換コイルフィン材とハウジングユニットの製造方法とその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、図1に示した空調機の構造によればケーシング10の内部の一側には外部から流入される空気(OA)及び/または回収空気(RA)に含まれた埃や異物をろ過するフィルタ12が設けられ、そのフィルタ12の後方には内部に冷媒が流れる円形銅管14a及びアルミニウムコイルフィン(fin)材14bよりなる熱交換器14が置かれ、その熱交換器14の後方には前記フィルタ12を通過して前記熱交換器14によって熱交換された空気(SA)を室内に送風させる送風機16と、該送風機16を介して前記熱交換された空気を送風させるインペラ18及び該インペラ駆動用電動モータ18が配置される。
すなわち、図1に示された空調機は前記熱交換器14をなす前記アルミニウムコイルフィン材14bの表面に接触された円形銅管14aを介して室内から流入される空気(OA/RA)と冷媒が相互熱交換され、その熱交換された空気(SA)が室内に供給されることによって室内の温度が調節される。
【0003】
一般に、前記熱交換器14を形成する前記アルミニウムコイルフィン材14bの製造工程中には低粘度の蒸発性表面処理剤として離型剤や金型保護剤の機能を有する潤滑オイルまたは液状シリコンをシート状のアルミニウムコイル板材の表面にコーティング処理することによって、前記アルミニウムコイルフィン材14aを打ち抜く工程で連続的な多段の打ち抜き時そのアルミニウムコイルフィン材が金型に付かないようにしている。
また、前記アルミニウムコイルフィン材14bは打抜き形成時熱交換用銅管の漏水検査のために漏水処理用水中に浸漬させて漏水有無を検査する。
【0004】
ところが、その熱交換過程においてフィン材とフィン材の表面との間を通過する空気の温度がそのフィン材の表面温度に比べて高いので、冷媒が流れる前記円形銅管14aと接触された前記アルミニウムコイルフィン材14bの表面に滴になる現象を引き起こし、それにより該当する熱交換用コイルフィン材14bはその表面が常に高い湿度を保つ状態であることから、カビ類を初めとして各種バクテリアなどの微生物が繁殖するようになって非衛生的であり各種細菌性疾患の原因となる。
従って、前記熱交換器14を形成する前記アルミニウムコイルフィン材14bとそのハウジングユニットに対して人体に無害であり強力かつ持続的な抗菌力を有させるニーズが増大しつつかる現状である。
この点を考慮して、従来から熱交換用アルミニウムフィン材の製造例によれば、アルミニウムフィン材用円板を例えば1m以上の広幅で生産して、その両面に必要な抗菌剤を親水性塗料や防錆性塗料に混合してコーティング処理してから、その円板を約300mmの幅で切断して1、000m以上の長さをロール状に巻き取って供給する方法が主に適用されている。
【0005】
しかし、前述した製造例によれば、熱交換用アルミニウムフィン材の大量生産が可能になるとの長所があるものの、空調機メーカで予めアルミニウムフィン材を十分に具備しなければならないので、在庫の負担が加重されるという不利な点がある。
また、従来にアルミニウムフィン材のコーティングに用いられる抗菌剤としては、一般の有機系及び化学的な防腐剤(例えば、ベンズイミダゾール化合物の親水皮膜を形成してその親水皮膜への速効性と持効性の抗菌剤を用いる方式の日本特開平2−101395号)を用いたり、有機砒素系化合物(例えば、10、10−オキシビスフェノキシアルシン(OBPA)を用いる方式のアメリカ特許第4、683、080号)またはトリブチル錫、二酸化銅、粉末状の銅などを親水性塗料及び防錆塗料に混合してコーティング処理して用いるものなどがあるが、そのような抗菌剤の加工工程面からみると全てアルミニウムコイルフィン材の生産メーカで画一的に行われる抗菌処理に過ぎないので、実際空調機を製造する側では不利になる。
【0006】
また、前記粉末状の銅を用いる場合を仮定すれば、μmサイズの粒子を有する銅を粉末化して用いるようになるが、その粒子のサイズが大きすぎてアルミニウムコイルフィン材を成形加工する際その加工金型に損傷を与える恐れがあるだけではなく、銅表面のエネルギーが高くないので、抗菌力を維持し難くなる。
それについて、最近は銀(Ag)粒子または銀イオン(Ag)を抗菌剤(及び殺菌剤)として用いる傾向であるが、その銀(Ag)粒子または銀イオン(Ag)を選択及び用いる方法とアルミニウムフィン材の素材に適用する方法が足りなくて経済性に乏しく、工程上の問題と短時間内の強力な抗菌及び殺菌効果やその抗菌/殺菌効果の持続性が足りなくなるとの問題点がある。
【0007】
すなわち、例えば韓国特許公開第10−2004−0095581号の場合は、後述する本発明に係る金属ナノ粒子の大きさ(最大20nm)より10倍以上の大きさをその上限大きさにする300nm以下の粒子サイズを有する銀(Ag)ナノ粒子を用い、その利用量もアルミニウムフィン材に用いる電着塗料の重量対比35wt%まで過重に用いるようになり、さらに銀化合物(AgNO)で銀粒子を製造する際銀イオン(Ag)の相対イオンである“硝酸基”を有するイオン“NO”が除去されなくて、アルミニウムコイルフィン材の皮膜表面の酸化を引き起こすので、優れた耐久性を維持し難くなる。
【0008】
また、韓国特許公開第10−2004−0068489号は、界面活性剤水溶体中で硝酸銀(AgNO)をイオン還元して製造された銀(Ag)粒子を用いてアルミニウムコイルフィン材に用いるための抗菌性親水塗料を製造する方法を開示するところ、その方法では望ましくは20nmの大きさを用いる。しかし、その銀(Ag)粒子の最大値は500mm大きさであり、その利用量は最下濃度である30、000ppmを基準にしても、塗料組成物の重量対比最大10wt%を用いる場合を想定すれば、実際は3、000ppmの濃度になるので、過重な利用量をその基準としている。
また、前述した方法ではさらに抗菌力を補うためにイソチアゾリン系の抗カビ剤を添加できるようにしているが、その場合も硝酸基イオン(NO)を除去しない状態で用いるので、アルミニウムコイルフィン材の皮膜が腐食する可能性が高く、その抗カビ剤をUV塗料と混合して用いる場合は色相が褐色に変わる黄変現象が現れる可能性が高くなる。
そして、韓国特許公開第10−2002−0086762号の場合は、金属素材の表面にプラズマ処理して重合高分子膜を蒸着させ、その間に抗菌層が形成されるようにする方法を提案しているが、その方法ではプラズマ処理のための高価な装置を設備しなければならないので不利になる。
【0009】
また、韓国特許公開第10−2005−0018918号及び第10−2005−0012202号の場合は、冷却コイルに銀ナノ分散コロイドゾル溶液をコーティングしたり、ナノシルバーが蒸着された空調機コイルを製造する方法が開示されているが、陽極酸化処理法を用いた方法では“NO−”イオンが除去されていない状態の銀(Ag)コロイド溶液を用いるので表面腐食の可能性が高く、プラズマ蒸着による方法では装置費が高価という欠点があって生産性が低下する問題点がある。
すなわち、前述した方法によって提案される抗菌剤は1時間以内に99%以上の強力な殺菌力を発揮できず、24時間経過してこそやっと抗菌力を維持できる水準であることから、結局その使用量を増加してこそ所望の抗菌力を確保することができる。
また、親水性塗料や防錆性塗料内に含入される金属ナノ粒子の均一な分布がなされないことによって、塗料全体に対して抗菌効果が出てくるのが遅いという不利な点もある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、本発明は前述した従来の技術の問題点に鑑みて案出されたもので、その第1の目的は、1〜20mm大きさの白金(Pt)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、二酸化チタン(TiO)などの金属ナノ粒子のいずれか一つまたは一定比率の混合物を表面コーティング処理剤である親水性塗料や防錆機能性塗料に混合して空気調和機の熱交換用アルミニウムコイルフィン材の表面にコーティング処理することによって、そのフィン材に対して強力な抗カビ性及び殺菌性と抗菌性を長期的に与えて、そのフィン材の表面に棲息可能な各種のバクテリア及びカビ類を根本的に除去すると共に、衛生的なコイルフィン材の表面を通過した空気が室内に供給できるようにするための空気調和機の殺菌力を有する熱交換用コイルフィン材の製造方法を提供するところにある。
【0011】
本発明の第2の目的は、空調機の熱交換用アルミニウムコイルフィン材に20nm以下の大きさを有する銀(Ag)を一定比率で離型剤や金型保護剤の機能を有する低粘度の蒸発性潤滑オイルまたは液状シリコンに混合して、そのフィン材を形成するためのアルミニウムシート(sheet)の表面(すなわち、アルミニウムコイルフィン材の表面)に連続的にコーティング処理することによって、そのアルミニウムコイルフィン材に強力な抗カビ性及び殺菌性と抗菌性を長期的に与えて、そのフィン材の表面に棲息可能な各種バクテリア及びカビ類を根本的に除去し、特に既存の素材とは違って、銀(Ag)をナノ化して少量を使用しても持続的であり優れた抗カビ性を維持でき、バクテリアを1時間内に強力に殺菌できるようにして、空調機で衛生的なアルミニウムコイルフィン材の表面を通過した空気が室内に供給されうるようにするための空気調和機の殺菌力を有する熱交換用コイルフィン材の製造方法を提供するところにある。
【0012】
本発明の第3の目的は、熱交換用アルミニウムフィン材に20mm以下の大きさを有する白金(Pt)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、二酸化チタン(TiO)などの金属ナノ粒子を一定比率でウレタン系及びアクリル系UV塗料に混合して打抜き加工工程の以前段階でそのフィン材の表面に連続的にコーティング、乾燥、硬化処理することによって、アルミニウムコイルフィン材に強力な抗カビ性及び殺菌性と抗菌性を長期的に与えて、その表面に棲息可能な各種バクテリア及びカビ類を根本的に除去し、空調機で衛生的なアルミニウムコイルフィン材の表面を通過した空気が室内に供給できるようにした空気調和機の殺菌力を有する熱交換用コイルフィン材の製造方法及びその装置を提供するところにある。
【0013】
本発明の第4の目的は、抗菌性金属粒子をナノ化して持続的かつ優れた抗カビ性及び殺菌性が発揮できるように白金(Pt)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、二酸化チタン(TiO)などの金属が少量含有され、また微細な粒子よりなる粘土が含有されたアクリル系またはアルキドalkyd)系のバインダー(binder)を熱交換用フィン材及びハウジングユニットにコーティングなどで表面処理するための空気調和機の殺菌力を有する熱交換用コイルフィン材とハウジングユニットの製造方法を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前述した本発明の第1の目的を達成するための第1実施例によれば、抗菌性金属ナノ粒子(nano−particle)を用いるとしても強力な抗カビ性(anti−fungi)及び殺菌力と抗菌性を示さないとその効果を期し難いとの点を考慮して、白金(Pt)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、二酸化チタン(TiO)をナノ化した粒子のサイズが20nm以下の大きさ(望ましくは1〜2nmサイズ)の金属ナノ粒子を用いることによって、一般の化学的な防腐剤や毒性物質を全く利用しなくても強力な抗菌性と抗カビ性の効果を奏するようにする方法と、親水性塗料及び防錆塗料と混合して用いる場合、その塗料との相溶性及び環境親和性を維持できるように金属のナノ粒子を混合する溶媒を水溶性にし、金属のナノ粒子が凝集されて沈殿されないように均一分散させ安定化させてアルミニウムのコイルフィン材に均一に分散処理されるようにする方法、及び銀(Ag)粒子を用いる場合(特に硝酸銀(AgNO)を用いて製造された金属のナノ化された銀(Ag)粒子を用いる場合)にコロイド溶液中製造過程で発生する銀イオン(Ag)の相対イオンである硝酸基イオン(NO)を除去する方法によってアルミニウムコイルフィン材の表面腐食性なしで持続的に抗菌力を維持し優れた耐久性を維持できるようになる。
【0015】
また、前述した本発明の第2の目的を達成するための第2実施例によれば、強力な抗カビ性及び殺菌力と抗菌性を示すようにするため、20nm以下(望ましくは殺菌性の強化のためには1〜2ナノnmサイズ)の銀(Ag)のナノ粒子を離型剤や金型保護剤の機能を有する潤滑オイルまたは液状シリコンに混合してアルミニウムコイルフィン材の打抜き工程の前であるシート状のアルミニウムコイルフィン材形成用円板の表面にコーティング処理する方法と、銀(Ag)粒子を用いる場合(特に、硝酸銀(AgNO)を用いてナノ化された銀(Ag)粒子を用いる場合)にコロイド溶液中製造過程で発生する銀イオン(Ag)の相対イオンである硝酸基イオン(NO)を除去する方法によって、アルミニウムコイルフィン材の表面腐食性と黄色への色変化なしで持続的に抗菌力を維持しつつ優れた耐久性を維持可能にすることができる。
【0016】
前述した本発明の第3の目的を達成するための第3実施例によれば、強力な抗カビ性及び殺菌性と抗菌性を示すようにするため、白金、金、銀、銅、二酸化チタンをナノ化した20ナノnm以下(望ましくは、殺菌性の強化のためには1〜2ナノnmサイズ)の金属のナノ粒子を用いてウレタン系及びアクリル系のUV塗料に混合し、そのUV塗料はアルミニウムフィン材の打抜き、切断生産加工工程中に1分に1.5M程度の工程流れ速度に差し支えないように迅速な皮膜形成及び乾燥が可能になるよう速乾性のUV乾燥形塗料を使用すると共に、皮膜の厚さを最小にして乾燥の速度を短縮し熱伝達効率に差し支えないようにすることができる。
【0017】
また、銀(Ag)粒子を用いる場合(特に、硝酸銀(AgNO)を用いて製造された金属のナノ化された銀(Ag)粒子を用いる場合)にコロイド溶液中製造過程で発生する銀イオン(Ag)の相対イオンである硝酸基イオン(NO)を除去して腐食性と黄変現象を起こさず持続的に抗菌力を維持し優れた耐久性を維持できるようになる。
【0018】
従来は抗菌処理のために別の工程が必ず必要であったが、前述した本発明の第4の目的を達成するための第4実施例によれば、熱交換用銅管の漏水を検査するための漏水処理用水が貯留された水槽内にただ金属のナノ粒子である抗菌素材を単純浸漬(dipping)による方法によって熱交換用フィン材及びそのハウジングユニットの表面にコーティングする場合に起こしうるナノ粒子の表面付着力の低下及び表面耐久性低下の問題点を解消するためにナノ化された粘土をバインダーと共に一定比率で漏水処理用水に混合することによって、別の追加工程が要らなく漏水検査工程中に自然に空調機アルミニウムフィン材とハウジングユニットに抗菌表面処理が行われる。
また、前記金属のうち銀Ag)ナノ粒子、特に硝酸銀(Ag NO)形態で銀ノ粒子を用いる場合はコロイド状の硝酸銀溶液で銀イオン(Ag)の相対イオンである硝酸基イオン(NO)を除去することによって腐食性と黄変現象なしで持続的に抗菌力を与えることができる。
【発明の効果】
【0019】
前述した本発明の第1実施例によれば、空調機の熱交換用アルミニウムコイルフィン材に1〜20nmサイズの微細な白金、金、銀、銅、二酸化チタンなどの金属ナノ粒子を混合または1種以上一定比率でアルミニウムコイルフィン材表面のコーティング処理剤である親水性塗料や防錆機能性塗料に混合してアルミニウム表面にコーティング処理することによって、均一な金属のナノ粒子分布を得られるので塗料全体に渡って極めて効率よくアルミニウムコイルフィン材の表面に棲息可能な各種バクテリア及びカビ類を根本的に除去することができ、バクテリアを1時間以内に強力に殺菌することができるようになる。
また、硝酸銀(AgNO)を用いて製造された金属の銀(Ag)粒子を用いる場合、コロイド溶液中製造過程で発生する銀イオン(Ag)の相対イオンである硝酸基イオン(NO)を除去した状態で用いるので、アルミニウムコイルフィン材の腐食性なしで優れた耐久性を維持することができる。
【0020】
また、工程上の問題なしで既存に用いていた親水及び防汚成分の塗料に少量の金属のナノ粒子を混合して利用することによって、経済的な製品の生産が可能になるのみならず、無毒性金属のナノ粒子を水溶性のコロイド状に混合利用することによって衛生的かつ環境にやさしい熱交換器のアルミニウムコイルフィン材を部品として具備する空調機を提供できるなどの多様な効果が得られる。
【0021】
本発明の第2実施例によれば、アルミニウムコイルフィン材に20nm以下サイズの微細な銀(Ag)ナノ粒子を一定比率で離型剤や金型保護剤の機能を有する潤滑オイルまたは液状シリコンに混合してアルミニウム板材の打抜き加工工程の直前にシート状のアルミニウム板材の表面にコーティング処理することによって、別の抗菌皮膜コーティング工程が不要でのみならず、抗菌フィン材を必要とする量ほど流動的に生産できて、従来のように予め作られた抗菌フィン材シートによる在庫の負担を軽減し、特に抗菌力及び殺菌力、抗カビ性の効能の程度を調節して経済性と適切な抗菌効果を同時に得られるので、特に少量の単品種生産に有利な長所を有する。
【0022】
また、前記第2実施例による方法で抗菌処理されたルアルミニウムフィン材は均一な金属のナノ粒子分布を得るようになって塗料全体に渡って極めて効果的にそのフィン材の表面に棲息可能な各種バクテリア及びカビ類を根本的に 除去でき、バクテリアを1時間以内に強力に殺菌でき、硝酸銀(AgNO)を用いて製造された金属の銀(Ag)粒子を用いる場合、コロイド溶液中製造過程で発生する銀イオン(Ag)の相対イオンである硝酸基イオン(NO)を除去した状態で用いるので、アルミニウムコイルフィン材の腐食性なしで優れた耐久性を維持できるようになる。
望ましくは、本第2実施例の場合も別に工程を変更せず離型剤や潤滑オイルまたは液状シリコンに少量の金属のナノ粒子を混合して表面コーティング処理できる工程だけを従来のアルミニウム打抜き加工工程に追加することによって、経済的かつ効率的に製品生産が可能になるなどの多様な効果を奏する。
【0023】
そして、本発明の第3実施例によれば、熱交換用アルミニウムフィン材に20nm以下サイズの微細な白金、金、銀、銅、二酸化チタンなど金属のナノ粒子を混合または1種以上一定比率でアルミニウムフィン材の表面に塗布されるUV塗料に混合してアルミニウム表面に コーティング処理することによって別の抗菌皮膜コーティング工程が要らないのみならず、抗菌フィン材を必要とする量ほど流動的に生産できて従来のように大量に予め作られた抗菌フィン材シートによる在庫の負担を軽減でき、特に抗菌力及び殺菌力、抗カビ性の効能の程度を調節して経済性と適切な抗菌効果を同時に得られるので、特に少量の単品種生産に有利な長所を有する。
【0024】
また、前記第3実施例による方法と装置によって抗菌処理されたアルミニウムフィン材は均一な金属のナノ粒子分布を得るようになって、塗料全体にかけて極めて効果的にそのフィン材の表面に棲息可能な各種バクテリア及びカビ類を根本的に除去でき、バクテリアを1時間以内に強力に殺菌でき、硝酸銀(AgNO)を用いて製造された金属の銀(Ag)粒子を用いる場合、コロイド溶液中製造過程で発生する銀イオン(Ag)の相対イオンである硝酸基イオン(NO)を除去した状態で用いるので、アルミニウムフィン材の腐食性がなくUV塗料の色変化である黄変も現れないと共に、優れた耐久性を維持することができる。
また、前記第3実施例においても別に工程を変更せず、従来のアルミニウム打抜き加工工程にUV塗料と少量の金属のナノ粒子を混合して表面コーティング処理できる工程だけを追加することによって、経済的かつ効率よく製品生産が可能になるなど多様な効果を奏する。
【0025】
本発明の第4実施例によれば、熱交換用フィン材及びハウジングユニットに20nm以下の大きさの白金、金、銀、銅、二酸化チタンなど金属のナノ粒子を混合または1種以上を一定比率で表面処理し、ナノ化された粘土が含有されたアクリル系またはアルキド系のバインダーを使用することによって表面処理を速い速度で行い、金属のナノ粒子接着力の増加及び表面耐久性を増加できるようになる。
特に、従来はアルミニウムフィン材にだけ抗菌表面処理が施されたが、前記第4実施例ではアルミニウムフィン材を含むハウジングユニットの全体にかけて抗菌表面処理を施すところ、その抗菌表面処理はハウジングユニットの完成品漏水検査工程である浸漬処理工程中に実施されるので、抗菌処理工程の便利と経済性及び適切な抗菌効果を同時に得られるようになる。
【0026】
また、前記第4実施例の場合もアルミニウムフィン材及びハウジングユニットの表面に棲息できる各種バクテリア及びカビ類が根本的に除去され、特にバクテリアを1時間内に強力に殺菌できて空調機全体を常に滅菌状態に保たせることによって、空調機を介して室内に流入される空気を持続的に衛生的な状態に維持できる効果だけではなく、硝酸銀(AgNO)を使って製造された金属の銀(Ag)粒子を用いる場合コロイド溶液中製造過程で発生する銀イオン(Ag)の相対イオンである硝酸基イオン(NO)を除去した状態で使用するので、表面腐食性がなく色相の変化による黄変も現れないと共に、優れた耐久性を維持できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、添付した図面に基づき本発明の望ましい実施形態を詳述する。
まず、本発明の第1実施形態によれば、空調機の熱交換用アルミニウムコイルフィン材に塗布される親水性塗料及び防錆塗料に混合してコーティング処理用として用いられる白金、金、銀、銅、二酸化チタンなどの金属ナノ粒子はその濃度を1、000ppm〜10、000ppmにし、その大きさは通常1〜20nmの粒子サイズにし、特に強力な殺菌力を維持しようとする場合は1〜2nmサイズのナノ粒子を用い、その利用量は100ppm〜200ppmの濃度にする。
【0028】
前記金属ナノ粒子(すなわち、白金、金、銀、銅、二酸化チタンなどのナノ粒子)は金属をグラインディング作業を施して物理的に粉砕して製造する方法と、電気的爆発による粉砕を通じて製造する方法と、金属の粒子を塊状態の目的物(ターゲット、target)でプラズマ処理を通じてイオンまたは原子を分離して得られる方法などによって製造されたり、白金、金、銀、銅などを含有した金属塩及び化合物または二酸化チタンの金属酸化物塩を精製及び解離(dissociation)、イオン還元して製造される。
特に、前記金属ナノ粒子のうち銀(Ag)ナノ粒子(nano−silver)はその金属塩及び化合物として硝酸銀(AgNO)、過塩素酸銀(AgClO)、塩素酸銀(AgClo)、硫酸銀(AgSO)、酢酸銀(CHCOOAg)を用いて製造した金属のナノ粒子を用いると望ましくなる。
【0029】
一方、前記銀(Ag)ナノ粒子は界面活性剤を水溶体にし、その銀(Ag)を含有した金属塩及び化合物を解離してイオン還元させ金属の銀(Ag)を抽出して製造された金属の銀(Ag)ナノ粒子、または銀(Ag)を含有した金属塩及び化合物を解離してイオン還元させ金属の銀(Ag)を抽出しシリカやゼオライトまたは燐酸ジルコニウムを担体にして安定化を取って製造された金属の銀(Ag)ナノ粒子、または銀(Ag)を含有した金属塩及び化合物の高分子安定剤を水または非水系溶媒に溶解させ窒素パージ(purge)した後ガンマ線を照射して製造された金属の銀(Ag)粒子を用いても良い。
【0030】
特に、前記銀化合物のうち硝酸銀(AgNO)を原料にして製造された銀(Ag)の場合は、銀化合物(AgNO)で銀(Ag)粒子の製造時必然的に生成される銀イオン(Ag)の相対イオンである“硝酸基”を有するイオンである“NO”がアルミニウムコイルフィン材の表面にコーティングされた皮膜の酸化及び腐食の原因となるので、例えばイオン交換樹脂に通過させたり真空蒸留方法などで硝酸基を除去したコロイド状の銀(Ag)粒子を親水性塗料及び防錆塗料と混合してアルミニウムコイルフィン材にコーティングすれば望ましくなる。
この際、金属のナノ粒子が塗料内で十分に均一分散されるように、本発明では従来に比べてさらに微細に粒子化することによって、図2及び図3に示したような均一分散状態を得られるようになった。
【実施例】
【0031】
本第1実施例についてさらに容易に理解するように具体的に説明するために例を挙げて 説明する。但し、本発明はその例にだけ限定されない。
例1
空調機の熱交換用アルミニウムコイルフィン材の表面に親水性塗料をコーティング処理する工程において、前記親水性塗料にナノ化された銀(Ag)を混合する場合、粒度規格が平均7nmである金属のナノ化された銀(Ag)粒子を200ppm濃度で希釈して黄色ブドウ球菌(staphylococcus aureus ATCC 6538P)、大腸菌(escherichia coli ATCC 8739)、緑膿菌 (pseudomonas aeruginosa ATCC 27853)について次のように殺菌力を試験したところ、45分ぶりに99%以上(JIS日本工業規格試験によるlog2以上)の殺菌力を示した。
【0032】
1.試験結果:殺菌力(依頼者提示方法−JIS Z 2801準用)
−45分、1時間、3時間経過後
【0033】
【表1】

【0034】
2.試験方法−JIS Z 2801準用
−標準被覆フィルム:Stomacher 400 poly−bag
−試験条件:試験均液を35±1℃、RH 90±5%において45分、1時間、3時間静置培養後菌数測定
−抗菌活性値(S):log(Ma/Mb)
減少率(%):[(Mb−Mc)/Mb]×100
−増加率(%):Mb/Ma (31.6倍以上)
Ma:標準試料の試験菌接種直後の生菌数の平均(3検体)
Mb:標準試料の一定時間(45分、1時間、3時間)培養後生菌数の平均(3検体)
Mc:標準加工試料の一定時間(45分、1時間、3時間)培養後生菌数の平均(3検体)
【0035】
例2
コロイド状銀(Ag)ナノ粒子が1、000ppm濃度で希釈された試料2つをそれぞれ100mlずつ用意するところ、その一つは“NO”が除去されない状態の試料であり、もう一つは“NO”が除去された状態の試料である。
試験機関及び方法は韓国化学試験研究院の標準方法(Standard Method 1988)に基づき、その結果は次の表の通りである。
【0036】
【表2】

【0037】
次いで、本発明の第2実施施に係る空気調和機の熱交換用コイルフィン材の製造方法について説明する。
図4に示したように、アルミニウムコイルフィン材を形成するためのシート状の円板が巻き取られたアルミニウムシートロール30が具備され、そのアルミニウムシートロール30の解け方向に沿って順序通り離型剤や金型保護剤の機能を有する潤滑オイルまたは液状シリコンをアルミニウムシートにコーティングするための表面処理部40と、その表面処理されたアルミニウムシートに多数の打孔を形成するための打抜き部48、及びアルミニウムシートを製品規格に適するように切断するための切断部50が配置される。
ここで、前記表面処理部40はその両側にサポートロール42a、42bが置かれ、そのサポートロール42a、42bの間にコーティングロール44が設けられるところ、そのコーティングロール44はその下側一部が皮膜塗料桶46に沈むように設けられることによって前記アルミニウム円板が該当するコーティングロール44と皮膜塗料桶46との間に通過しつつアルミニウムコイルフィン材形成用円板の表面に皮膜層が形成される。
【0038】
本発明の第2実施例で使われる金属ナノ粒子は銀(Ag)ナノ粒子であってその濃度は1、000ppm〜10、000ppm にし、その大きさは通常1〜20nmの粒子サイズにし、特に強力な殺菌力を維持しようとする場合は1〜2nmサイズのナノ粒子を用い、その利用量は100ppm〜200ppmの濃度にし、カビではなく単にバクテリアに対する抗菌力だけを必要とする場合は選択的にその濃度を10ppm〜50ppmに調整して、前記離型剤や金型保護剤の機能を有する潤滑オイルまたは液状シリコンに混合して用いる。
【0039】
本第2実施例に使われる前記金属ナノ粒子(すなわち、銀(Ag)ナノ粒子)の製造方法も前記第1実施例の場合と同一または類似したところ、金属をグラインディング作業を施して物理的に粉砕して製造したり、電気的爆発による粉砕方法を通じて製造したり、金属の粒子を塊状態の目的物でプラズマ処理を通じてイオンまたは原子を分離して得る方法で製造したり、または銀(Ag)を含有した金属塩及び化合物を精製及び解離、イオン還元して製造される。
【0040】
特に、前記銀(Ag)ナノ粒子の場合はその金属塩及び化合物として硝酸銀(AgNO)、過塩素酸銀(AgClO)、塩素酸銀(AgClo)、硫酸銀(AgSO)、酢酸銀(CHCOOAg)を用いて製造した金属のナノ粒子を用いても良い。
それに対して、前記銀(Ag)ナノ粒子は界面活性剤を水溶体にし、その銀(Ag)を含有した金属塩及び化合物を解離してイオン還元させて金属の銀(Ag)を抽出して製造された金属の銀(Ag)ナノ粒子、または銀(Ag)を含有した金属塩及び化合物を解離してイオン還元させて金属の銀(Ag)を抽出し、シリカやゼオライトまたは燐酸ジルコニウムを担体にして安定化を取るようにして製造された金属の銀(Ag)ナノ粒子、または銀(Ag)を含有した金属塩及び化合物の高分子安定剤を水または非水系溶媒に溶解させ窒素パージした後ガンマ線を照射して製造された銀(Ag)ナノ粒子を用いても良い。
【0041】
その場合も前記銀化合物のうち硝酸銀(AgNO)を原料にして製造した金属の銀(Ag)については銀化合物(AgNO)で銀(Ag)粒子を製造時必然的に生成される銀イオン(Ag)の相対イオンである“硝酸基”を有するイオンである“NO−”がアルミニウムコイルフィン材の表面にコーティングされた皮膜の酸化及び腐食の原因となるので、イオン交換樹脂に通過させたり真空蒸留方法などによって硝酸基が除去されたコロイド状銀(Ag)粒子を離型剤や金型保護剤の機能を有する潤滑オイルまたは液状シリコンに混合してアルミニウムコイルフィン材にコーティングするようになる。
この際、金属のナノ粒子が塗料内で十分に均一分散されるように、本発明では従来に比べてさらに微細にすることで、前述した図2及び図3に示したように均一分散状態が得られるようになる。
【0042】
以下、本発明をさらに容易に理解し具体的に説明するために例を挙げて説明する。但し、本第2実施例の場合もその例にだけ限定されないことは明らかである。

空調機の熱交換用アルミニウムコイルフィン材の表面に離型剤や金型保護剤である潤滑オイルまたは液状のシリコンをコーティング処理する工程において、前記離型剤や潤滑オイルまたは液状のシリコンにナノ化された銀(Ag)を混合する場合にも粒度規格が平均7nmの金属のナノ化された銀(Ag)粒子を200ppm濃度で希釈して黄色ブドウ球菌(staphylococcus aureus ATCC 6538P)、大腸菌(escherichia coli ATCC 8739)、緑膿菌(pseudomonas aeruginosa ATCC 27853)に対して次のように殺菌力を試験したところ、1時間ぶりに99%以上(log2以上)の殺菌力を示した。
【0043】
1.試験結果:殺菌力(依頼者提示方法−JIS Z 2801準用)
−45分、1時間、3時間経過後
【0044】
【表3】

【0045】
2. 試験方法
−JIS Z 2801準用
−標準被覆フィルム:Stomacher 400 poly−bag
−試験条件:試験菌液を35±1℃、RH90±5%で45分、1時間、3時間静置培養後菌数測定
−抗菌活性値(S):log(Ma/Mb)、
減少率(%):[(Mb−Mc)/Mb〕×100
−増加率(%):Mb/Ma (31.6倍以上)
Ma:標準試料の試験菌接種直後の生菌数の平均(3検体)
Mb:標準試料の一定時間(45分、1時間、3時間)培養後生菌数の平均(3検体)
Mc:標準加工試料の一定時間(45分、1時間、3時間)培養後生菌数の平均(3検体)
【0046】
次いで、本発明の第3実施例について説明する。
本発明の第3実施例については図5に示された熱交換用アルミニウムフィン材表面のUV塗料コーティング装置40による熱交換用アルミニウムコイルフィン材の製造工程を説明する。
【0047】
まず、アルミニウムコイルフィン材形成用シート状円板が巻き取られたアルミニウムシートロール60を備え、そのアルミニウムシートロール60の解け方向に沿って下部コーティングロール(coating roll)72と第1のサポートロール(support roll)74を互いに対向して設けて、前記シート状円板をその下部コーティングロール72とサポートロール74との間に通過させる。
前記下部コーティングロール72の下部にはUV塗料桶76が設けられるところ、その UV塗料桶76は前記下部コーティングロール72の下側一部がそのUV塗料桶76に沈むように設けられる。
【0048】
前記下部コーティングロール72の側面にはコーティング厚さ調節バー78が設けられてその下部コーティングロール72に一定量のUV塗料だけが付き取るようになる。
また、前記下部コーティングロール72の後方には上部コーティングロール80と第2のサポートロール82が設けられ、その上部コーティングロール80上にはその上部コーティングロール80と連接回動されるUV塗料供給ロール84が設けられると共に、そのUV塗料供給ロール84上には前記下部コーティングロール72と第1のサポートロール74との間に通過された前記シート状のアルミニウム円板にUV塗料を供給するUV塗料桶88が設けられる。
【0049】
従って、前記UV塗料桶88の下部から供給されるUV塗料が前記UV塗料供給ロール84に付き取ると、そのUV塗料は再び前記上部コーティングロール80に付き取って前記シート状アルミニウム円板の上面にUV塗料皮膜を形成するようになるところ、前記上部コーティングロール80では第2のコーティング厚さ調節バー84によって一定量のUV塗料だけが付き取る。
ここで、前記第1及び第2のコーティング厚さ調節バー78、84は各先端に取り付けられた円筒形のローラ98に、例えば0.5〜1.2μm厚さの直径を有する金属またはポリマ−合成成分のワイヤ(wire)98aを一定間隔で巻き取るか、その円筒形のローラ98の表面に所定間隔で0.5〜1.2μm高さの突起を陽刻することによって、その直径の隙間または陽刻の高さほど塗料が付き取るようにして、前記アルミニウムコイルフィン材形成用シート状の円板にコーティング処理されるようになる。
【0050】
さらに、前記上部コーティングロール80の後方には遠赤外線を用いたセラミックヒータ乾燥部90が設けられて、セラミックヒータ(ceramic heater)からの輻射熱によってUV塗料の揮発性物質が除去される。
【0051】
前記セラミックヒータ乾燥部90の後方にはUVランプ照射部92が設けられるところ、そのUVランプ照射部92によってUV塗料が完全に乾燥され硬化される。
前記UVランプ照射部92の後方には打抜き部94が設けられるところ、その打抜き部94で前記アルミニウムコイルフィン材形成用シート状の板材に多数の打孔が形成される。
また、前記打抜き部94の後方には切断部96が設けられるところ、その切断部96で前記シート状の円板がアルミニウムコイルフィン材の形成のため一定サイズに切断される。
【0052】
前記空調機の熱交換用アルミニウムフィン材に塗布されるウレタン系及びアクリル系UV塗料はその固形分含量を5〜30wt%の範囲にし、皮膜の厚さを0.5〜1.2μmにその厚さを最小にしてその乾燥時間を短縮させるところ、乾燥時間の 短縮のためのUV塗料の 組成比はウレタンアクリレート(urethane acrylate)5〜10wt%、エチルアセテート(ethyl acetate)35〜40wt%、アクリルモノマー(acryl−monomer)5〜10wt%、トルエン25〜30wt%、Nブチルアセテート(N−butyl acetate)15〜20wt%、アクリルオリゴマオリゴマ(acryl−oligomer)2〜5wt%が望ましくなる。
【0053】
また、前記UV塗料に混合してコーティング処理用として用られる白金、金、銀、銅、二酸化チタンなどの金属ナノ粒子はその濃度を1、000ppm〜10、000ppm にし、その粒子サイズは20nm以下にし、特に強力な殺菌力を維持しようとする場合は1〜2nmサイズのナノ粒子を用い、その利用量は100ppm〜200ppmの濃度にし、単にバクテリアに対する抗菌力だけを必要とする場合は選択的にその濃度を10ppm〜50ppmに調整して前記UV塗料と混合して用いれば良い。
【0054】
前記金属ナノ粒子(すなわち、白金、金、銀、銅、二酸化チタンのナノ粒子)は前述したように金属をグラインディング作業を施して物理的な粉砕、電気的爆発による粉砕、金属の粒子を塊状態の目的物でプラズマ処理を通じてイオンまたは原子を分離する方法によって製造されたり、その他白金、金、銀、銅などを含有した金属塩及び化合物または二酸化チタン(TiO)の金属酸化物塩を精製及び解離(dissociation)、イオン還元して製造される。
【0055】
特に、前述した金属ナノ粒子のうち銀(Ag)ナノ粒子はその金属塩及び化合物として 硝酸銀(AgNO)、過塩素酸銀(AgClO)、塩素酸銀(AgClo)、硫酸銀(AgSO)、 酢酸銀(CHCOOAg)を用いて製造される。
【0056】
一方、前記銀(Ag)ナノ粒子は界面活性剤を水溶体にし、その銀(Ag)を含有した金属塩及び化合物を解離してイオン還元させて金属の銀(Ag)を抽出して製造された金属の銀(Ag)ナノ粒子、または銀(Ag)を含有した金属塩及び化合物を解離してイオン還元させて金属の銀(Ag)を抽出し、シリカやゼオライトまたは燐酸ジルコニウムを担体にして安定化を取るようにして製造されたり、銀(Ag)を含有した金属塩及び化合物の高分子安定剤を水または非水系溶媒に溶解させ窒素パージさせてからガンマ線を照射して製造できる。
【0057】
特に、前記銀化合物のうち硝酸銀(AgNO)を原料にして製造した金属の銀(Ag)の場合は銀化合物(AgNO)で銀(Ag)粒子の製造時必然的に生成される銀イオン(Ag)の相対イオンである“硝酸基”を有するイオンである“NO”がアルミニウムフィン材の表面にコーティングされた皮膜の酸化及び腐食の原因となるため、その硝酸基を除去するためにイオン交換樹脂に通過させたり真空蒸留方法などで除去したコロイド状銀(Ag)粒子をUV塗料(ウレタン系及びアクリル系UV乾燥型塗料)と混合してアルミニウムコイルフィン材形成用シート状の円板にコーティングすれば良い。
この際、金属のナノ粒子が塗料内で十分に分散されるように、本発明では従来に比べてさらに微細にすることによって、前述した図2及び図3に示したような均一分散状態を得られるようになる。
【0058】
以下、本発明の第3実施例についてさらに容易に理解し具体的に説明するために例を挙げて説明する。但し、本発明はその例に限定されない。

前記熱交換用コイルフィン材形成用アルミニウム円板の表面にウレタン系及びアクリル系UV塗料をコーティング処理する工程で、そのUV塗料にナノ化された銀(Ag)を混合するにおいて、粒度規格が平均7nmの金属のナノ化された銀(Ag)粒子を200ppm濃度で希釈してコーティング処理された試片で黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus ATCC 6538P)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa ATCC 27853)について次のように殺菌力を試験したところ、1時間ぶりに99%以上(JIS日本工業規格試験によるlog4以上)の殺菌力を示した。
【0059】
1.試験結果:殺菌力(依頼者提示方法−JIS Z 2801準用)−1時間、3時間経過後
【0060】
【表4】

【0061】
2.試験方法
−JIS Z 2801準用
−標準被覆フィルム: Stomacher 400 poly−bag
−試験条件:試験菌液を35±1℃、RH90±5%で1時間、3時間静置培養後菌数測定
−抗菌活性値(S):log(Ma/Mb)、
減少率(%):[(Mb−Mc)/Mb]×100
Ma:標準試料の試験菌接種直後の生菌数の平均(3検体)
Mb:標準試料の一定時間(1時間、3時間)培養後生菌数の平均(3検体)
Mc:標準加工試料の一定時間(1時間、3時間)培養後生菌数の平均(3検体)
【0062】
次いで、本発明の第4実施例について詳述する。
本第4実施例の熱交換用コイルフィン材及びハウジングユニットの抗菌処理方法によれば、例えば白金、金、銀、銅、二酸化チタンなどの金属ナノ粒子を図9で示したように、10〜200nmサイズのナノ化された粘土が含有されたアクリル系またはアルキッド系の低粘度バインダーに浸漬させるようになる。
この際、前記バインダー内の固形分含量は5〜10wt%の範囲にして乾燥の速度を早くすれば望ましくなり、そのようなバインダーを熱交換用コイルフィン材及びハウジングユニットにコーティングする工程は図7を参照すれば漏水チェック(検査)用水が貯留された水槽100に浸漬させて行われる完成品漏水検査工程で熱交換用コイルフィン材110及び銅管112とハウジングユニット114を金属ナノ粒子及びアクリル系またはアルキド系のバインダーが混合された前記水槽100の漏水検査用水に浸漬させるようになり、それにより図8に示したようにコーティング面に均一にコーティング皮膜が形成される。
【0063】
本第4実施例においても前記バインダー内の金属ナノ粒子はその濃度を200ppm〜300ppmにし、その金属ナノ粒子サイズは20nm以下にすれば良い。特に、強力な殺菌力を維持しようとする場合は1〜10nmサイズのナノ粒子を用い、この際のナノ粒子の濃度は100ppm〜200ppmの濃度にする。
金属ナノ粒子が前記20nm以下に微細になると、少量を添加しても優れた殺菌力が得られ、特にアクリル系及びアルキド系のバインダーとの付着効率が高くなり金属のナノ粒子がバインダー内で十分に均一分散され、その場合も前記図2及び図3に示したように金属ナノ粒子が均一な状態に分散される。
【0064】
また、本第4実施例においても前記金属のナノ粒子のうち特に銀(Ag)ナノ粒子の場合は硝酸銀(AgNO)、過塩素酸銀(AgClO)、塩素酸銀(AgClO)、硫酸銀(AgSO)、酢酸銀(CHCOOAg)などの塩及び化合物を用いて製造されるものを用いれば望ましくなる。
【0065】
また、前記銀(Ag)化合物のうち硝酸銀(AgNO)を原料にして製造する場合、その銀化合物(AgNO)で銀Ag)粒子を製造する際必然的に生成される銀イオン(Ag)の相対イオンである硝酸基イオン(NO)を分離しなければならない。なぜならば硝酸基イオン(NO)はアルミニウムコイルフィン材及びハウジングユニットの表面にコーティングされた皮膜に酸化及び腐食の原因となるからである。
従って、その硝酸基イオン(NO)を除去するためにはイオン交換樹脂に通過させたり真空蒸留方法などを用いるようになり、その結果によって硝酸基イオンが除去されたコロイド状銀(Ag)粒子を用いればよい。
【0066】
以下、本第4実施例をさらに容易に理解し具体的に説明するために例を挙げて説明する。但し、本発明はその例に限定されない。
例1
空調機の熱交換用アルミニウムコイルフィン材及びハウジングユニットの表面に抗菌処理するために7nm以下の粒子サイズを有する10、000ppm濃度の金属ナノ粒子(Ag)が2wt%に含有されるようにすると共に、微細に100nmサイズにナノ化された粘土が5wt%含有されるようにし、アクリル系またはアルキド系のバインダーが5wt%混合されるようにした漏水処理用水の水槽で、熱交換用冷却ラインである銅管の漏水試験工程中に浸漬させて漏水検査を行うと同時に、ハウジングユニット完成品を抗菌表面処理を施した。
【0067】
前述した方法による抗菌表面処理後に黄色ブドウ球菌
(staphylococcus aureus ATCC 6538P)、大腸菌(escherichia coli ATCC 8739)、緑膿菌
(pseudomonas aeruginosa ATCC 27853)に対して次のように殺菌力を試験したところ、45分で99%以上の殺菌力を示した。
【0068】
1. 試験結果:殺菌力(依頼者提示方法−JIS Z 2801、フィルム密着法2000準用)−45分、1時間経過後
【0069】
【表5】

【0070】
例2
前述した例1の空調機においてアルミニウムコイルフィン材を試片で試料採取してカビ抵抗性試験を施したところ、‘カビ菌糸の発育が認められない’との結果を得た。
1.試験名:カビ抵抗性の表示
2.試験方法:KS A 0702(2001)に準じる
3.試験条件:1)試験菌種:黒色アスペルギルス
(aspergillusniger) A TCC 6275
2) 培養条件:温度28〜30℃、湿度95〜99%
4.試験結果の表示:カビ抵抗性の表示3
【0071】
【表6】

【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明が空気調和機の殺菌力を有する熱交換用コイルフィン材とハウジングユニットに対する抗菌性/殺菌性及び抗カビ性処理に適用する場合を想定して説明したが、本発明は必ず熱交換用コイルフィン材とハウジングユニットに対する抗菌性/殺菌性及び抗カビ性処理だけに限定されず、アルミニウムを含む軽金属を原材料として使用しつつ抗菌性及び殺菌性と抗カビ性が必要ないずれの製造物に対しても同一または類似した方式で適用できることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明に係る熱交換用コイルフィン材及びハウジングユニットが内蔵される空気調和機の内部構成を概略的に示す図である。
【図2】本発明によって熱交換用コイルフィン材とハウジングユニットの表面処理に適用された銀(Ag)の粒子が平均7nmのサイズに分布された状態を示すTEM(Transmission Electron Microscope:透過電子顕微鏡)写真である。
【図3】本発明によって熱交換用フィン材及びハウジングユニットに適用された銀(Ag)の粒子サイズが平均1〜2nmに分布された状態を示すTEM写真である。
【図4】本発明の第2実施例によって銀(Ag)粒子が含有された離型剤や金型保護剤の機能を有する潤滑オイルまたは液状シリコンをシート状のアルミニウムコイルフィン材形成用板材の表面にコーティング処理する工程を示した図である。
【図5】本発明の第3実施例によってコーティング装置によって熱交換用アルミニウムコイルフィン材の製造工程を示した説明図である。
【図6】図5に示されたコーティング厚さ調節バーの先端に設けられたローラを拡大して示した断面図である。
【図7】本発明の第4実施例によって熱交換用コイルフィン材とハウジングユニットを浸漬処理する状態を示す図である。
【図8】本発明の第4実施例によって熱交換用コイルフィン材及びハウジングユニットに表面処理された粘土のAFM(Atomic Force Microscope:表面特性測定用原子顕微鏡)写真である。
【図9】本発明の第4実施例によって200nmの粒子サイズにナノ化された粘土の他の例に対するTEM写真である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルミニウムコイルフィン材の表面に金属ナノ粒子をコーティングして抗菌性を有させる空気調和機の熱交換用コイルフィン材の製造方法において、
前記コイルフィン材の表面に塗布される親水性塗料と防錆塗料に前記金属ナノ粒子を混合してコーティング処理させ、
前記金属ナノ粒子は白金(Pt)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、二酸化チタン(TiO)のいずれか一つまたはその混合物であって、その濃度は1、000ppm〜10、000ppmであり、その大きさは20nm以下であり、
前記金属ナノ粒子の望ましい粒子サイズは1〜2mmであり、最終塗料に混合して使用する濃度は100ppm〜200ppmであることを特徴とする殺菌機能を有する熱交換用コイルフィン材の製造方法。
【請求項2】
前記白金、金、銀、銅、二酸化チタンの金属ナノ粒子は金属を物理的に粉砕する方法と、電気的爆発による粉砕方法と、前記金属の粒子を塊状態の目的物(ターゲット)でプラズマ処理してイオンまたは原子を分離して得る方法と、前記白金、金、銀、銅を含有した金属塩及び化合物または二酸化チタンの金属酸化物塩を精製及び解離、イオン還元する方法のいずれか一つの方法で製造されることを特徴とする請求項1に記載の殺菌機能を有する熱交換用コイルフィン材の製造方法。
【請求項3】
前記金属ナノ粒子のうち前記銀(Ag)ナノ粒子は金属塩及び化合物として硝酸銀(AgNO)、過塩素酸銀(AgClO)、塩素酸銀(AgClO)、硫酸銀(AgSO)、酢酸銀(CHCOOAg)を精製及び解離、イオン還元して製造されることを特徴とする請求項1に記載の殺菌機能を有する熱交換用コイルフィン材の製造方法。
【請求項4】
前記銀(Ag)ナノ粒子は界面活性剤を水溶体にし、銀(Ag)を含有した金属塩及び化合物を解離してイオン還元させて金属の銀(Ag)を抽出して製造する方法と、
銀(Ag)を含有した金属塩及び化合物を解離してイオン還元させて金属の銀(Ag)を抽出し、シリカやゼオライトまたは燐酸ジルコニウムを担体にして安定化を取るようにして製造する方法と、
銀(Ag)を含有した金属塩及び化合物の高分子安定剤を水または非水系溶媒に溶解させ窒素パージさせてからガンマ線を照射して製造する方法のいずれか一つで製造されることを特徴とする請求項2または3に記載の殺菌機能を有する熱交換用コイルフィン材の製造方法。
【請求項5】
前記コイルフィン材の表面にコーティングされた皮膜の酸化及び腐食の原因を除去するために前記銀化合物(AgNO)で銀(Ag)粒子の製造時生成される銀イオン(Ag)の相対イオンである硝酸基を有するイオンである“NO”をイオン交換樹脂に通過させたり真空蒸留方法によって除去したコロイド状銀(Ag)粒子を前記親水性塗料及び防錆塗料と混合して前記熱交換用コイルフィン材の表面にコーティングすることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の殺菌機能を有する熱交換用コイルフィン材の製造方法。
【請求項6】
表面に離型剤や金型保護剤の機能を有する潤滑オイルまたは液状シリコンが塗布されたアルミニウムシート円板を打抜きき加工して形成される空気調和機用熱交換用コイルフィン材の製造方法において、
前記潤滑オイル または液状シリコンに銀(Ag)ナノ粒子を含む金属ナノ粒子を含有させて前記コイルフィン材を形成するためのシート状のアルミニウム板材の表面にコーティング処理してからそのアルミニウム板材を打抜き加工することによって、前記コイルフィン材の表面を金属ナノ粒子の含有された潤滑オイルまたは液状シリコンでコーティング処理させることを特徴とする殺菌機能を有する熱交換用コイルフィン材の製造方法。
【請求項7】
前記コーティング処理液としては水素処理された重いナフサ(hydrotreated heavy naphtha)成分の潤滑オイルまたは蒸発性の低粘度液状シリコンが含まれ、その粘度は各々5〜6センチストークス(cSt)に維持することを特徴とする請求項6に記載の殺菌機能を有する熱交換用コイルフィン材の製造方法。
【請求項8】
前記金属ナノ粒子としての銀(Ag)ナノ粒子はその濃度が1、000ppm〜10、000ppmであり、その粒子サイズは20nm以下(望ましくは殺菌力の強化のための粒子サイズは1〜2nm)であり、
前記金属ナノ粒子としての銀ナノ粒子の量は該当するコイルフィン材に表面処理される潤滑オイルや液状シリコンの総重量を基準にして10、000ppm濃度の原料は1〜2wt%であり、1、000ppm濃度に対して10〜20wt%にして、銀(Ag)ナノ粒子の濃度が100ppm〜200ppmになるようにすることを特徴とする請求項6に記載の殺菌機能を有する熱交換用コイルフィン材の製造方法。
【請求項9】
前記銀(Ag)ナノ粒子は金属を物理的な粉砕方法と、電気的な爆発による粉砕方法と、前記金属の粒子を塊状態の目的物(ターゲット)でプラズマ処理してイオンまたは原子を分離して得る方法と、前記白金、金、銀、銅を含有した金属塩及び化合物または二酸化チタンの金属酸化物塩を精製及び解離、イオン還元する方法のいずれか一つの方法で製造されることを特徴とする請求項6または8に記載の殺菌機能を有する熱交換用コイルフィン材の製造方法。
【請求項10】
前記銀(Ag)ナノ粒子は金属塩及び化合物として硝酸銀(AgNO)、過塩素酸銀(AgClO)、塩素酸銀(AgClo)、硫酸銀(AgSO)、酢酸銀(CHCOOAg)から製造されることを特徴とする請求項6または8に記載の殺菌機能を有する熱交換用コイルフィン材の製造方法。
【請求項11】
前記銀(Ag)ナノ粒子は界面活性剤を水溶体にして銀(Ag)を含有した金属塩及び化合物を解離及びイオン還元させて金属の銀(Ag)を抽出して製造したり、銀(Ag)を含有した金属塩及び化合物を解離してイオン還元させて金属の銀(Ag)を抽出し、シリカやゼオライトまたは燐酸ジルコニウムを担体にして安定化を取るようにして製造したり、または銀(Ag)を含有した金属塩及び化合物の高分子安定剤を水または非水系溶媒に溶解させ窒素パージさせてからガンマ線を照射して製造することを特徴とする請求項6または8に記載の殺菌機能を有する熱交換用コイルフィン材の製造方法。
【請求項12】
前記コイルフィン材の表面にコーティングされた皮膜の酸化と腐食及び黄変現象を防止するために前記銀化合物(AgNO)で銀イオン(Ag)の相対イオンである硝酸基(NO)をイオン交換樹脂に通過させたり真空蒸留方法ばどで除去したコロイド状の銀(Ag)粒子を前記潤滑オイルまたは液状シリコンに混合することを特徴とする請求項6ないし11のいずれか1項に記載の殺菌機能を有する熱交換用コイルフィン材の製造方法。
【請求項13】
UV塗料によって表面コーティングされ抗菌性を有するようになる空気調和機の熱交換用コイルフィン材の製造方法において、
白金、金、銀、銅、二酸化チタンを含む金属ナノ粒子をアルミニウムコイルフィン材の形成工程中にウレタン系及びアクリル系UV塗料に混合してコーティング処理してから乾燥/硬化工程と、打抜き工程と、切断工程とを経て製造されることを特徴とする殺菌機能を有する熱交換用コイルフィン材の製造方法。
【請求項14】
前記コイルフィン材に塗布されるウレタン系及びアクリル系UV塗料はその固形分含量を5〜30wt%の範囲であり、そのコーティング皮膜の厚さは速乾性のために0.5〜1.2μmにし、前記UV塗料の組成比はウレタンアクリレート(urethane acrylate)5〜10wt%、エチルアセテート(ethyl acetate)35〜40wt%、アクリルモノマー(acryl−monomer)5〜10wt%、トルエン25〜30wt%、Nブチルアセテート(N−butyl acetate)15〜20wt%、アクリルオリゴマ(acryl−oligomer)2〜5wt%よりなることを特徴とする請求項13に記載の殺菌機能を有する熱交換用コイルフィン材の製造方法。
【請求項15】
前記白金、金、銀、銅、二酸化チタンの金属ナノ粒子はその濃度が1、000ppm〜10、000ppmであり、その大きさは20nm以下(望ましくは殺菌性強化のためには1〜2nmサイズ)であり、その濃度は100ppm〜200ppmであり、抗カビ性を除いた単純抗菌力のための濃度は10ppm〜50ppmと設定することを特徴とする請求項13に記載の殺菌機能を有する熱交換用コイルフィン材の製造方法。
【請求項16】
前記白金、金、銀、銅、二酸化チタンのナノ粒子は金属を物理的に粉砕する方法と、電気的爆発によって粉砕する方法と、該当する金属の粒子を塊状態の目的物でプラズマ処理してイオンまたは原子を分離して得る方法と、白金、金、銀、銅などを含有した金属塩及び化合物または二酸化チタンの金属酸化物塩を精製及び解離、イオン還元させる方法によって製造されることを特徴とする請求項13または15に記載の殺菌機能を有する熱交換用コイルフィン材の製造方法。
【請求項17】
前記金属のナノ粒子のうち前記銀(Ag)ナノ粒子は金属塩及び化合物として硝酸銀(AgNO)、過塩素酸銀(AgClO)、塩素酸銀(AgClo)、硫酸銀(AgSO)、酢酸銀(CHCOOAg)を用いて製造されることを特徴とする請求項16に記載の殺菌機能を有する熱交換用コイルフィン材の製造方法。
【請求項18】
前記銀(Ag)ナノ粒子は界面活性剤を水溶体にし、銀(Ag)を含有した金属塩及び化合物を解離してイオン還元させて金属の銀(Ag)を抽出して製造する方法と、銀(Ag)を含有した金属塩及び化合物を解離してイオン還元させて金属の銀(Ag)を抽出しシリカやゼオライトまたは燐酸ジルコニウムを担体にして安定化を取るようにして製造する方法と、銀(Ag)を含有した金属塩及び化合物の高分子安定剤を水または非水系溶媒に溶解させて窒素パージさせてからガンマ線を照射して製造する方法のいずれか一つの方法で製造されることを特徴とする請求項16または17に記載の殺菌機能を有する熱交換用コイルフィン材の製造方法。
【請求項19】
前記コイルフィン材の表面にコーティングされた皮膜の酸化と腐食及び黄変現象を防止するために前記銀化合物(AgNO)で銀イオン(Ag)の相対イオンである硝酸基(NO)をイオン交換樹脂に通過させたり真空蒸留方法などで除去したコロイド状銀(Ag)粒子を前記UV塗料に混合することを特徴とする請求項13ないし18のいずれか1項に記載の殺菌機能を有する熱交換用コイルフィン材の製造方法。
【請求項20】
アルミニウムシートが巻き取られたアルミニウムシートロールと、遠赤外線を用いたセラミックヒータ乾燥部と、UVランプ照射部、打抜き部、切断部よりなる空気調和機の熱交換用コイルフィン材の製造装置において、
前記アルミニウムシートの表面に抗菌性/殺菌性及び抗カビ性金属ナノ粒子が含有されたUV塗料をコーティングするコーティング装置が前記アルミニウムシートロールと前記セラミックヒータ乾燥部との間にさらに配設され、
前記コーティング装置は互いに対向して設けられて前記アルミニウムシートが通過される下部コーティングロールと第1のサポートロールと、
前記下部コーティングロールの下側でその下部コーティングロールの下側一部が沈むように置かれるUV塗料桶と、
前記下部コーティングロールの側面に設けられて前記下部コーティングロールに対して前記金属ナノ粒子の含有されたUV塗料が一定量に付き取るようにする第1のコーティング厚さ調節バーと、
前記下部コーティングロールの後方に置かれて前記下部コーティングロールと前記第1のサポートロールとを通過した前記アルミニウムシートが通過される上部コーティングロールと第2のサポートロールと、
前記上部コーティングロールの側面に設けられてその上部コーティングロールに連接回動するUV塗料桶から前記金属ナノ粒子の含有されたUV塗料が一定量に供給されるように調節する第2のコーティング厚さ調節バーを含むようになり、
前記第1及び第2のコーティング厚さ調節バーは先端に取り付けられた円筒形のローラに金属またはポリマー合成成分のワイヤを一定した間隔で巻き取るか、該当円筒形ローラの表面に陽刻加工してその直径の隙間または陽刻の高さほど前記金属ナノ粒子が含有されたUV塗料が付き取るようになることを特徴とする殺菌機能を有する熱交換用コイルフィン材の製造装置。
【請求項21】
シート状のアルミニウム円板を打抜き加工及び切断して形成される熱交換用コイルフィン材及びハウジングユニットに対する漏水検査を含む空気調和機の熱交換用コイルフィン材及びハウジングユニットの製造方法において、
前記漏水検査工程に使われる漏水処理用水に無機抗菌剤を粘土及び接着性バインダーと混合して前記漏水処理工程で前記漏水処理用水に浸漬される前記コイルフィン材と前記ハウジングユニットにコーティングされるようにし、
前記無機抗菌剤としては白金、金、銀、銅、二酸化チタンを含む金属ナノ粒子であり、
前記銀(Ag)は硝酸基イオン(NO)を除去したナノ粒子であり、
前記金属ナノ粒子は20nm以下の粒子サイズ(望ましくは1〜10nmサイズ)であり、
前記金属ナノ粒子の最終濃度は1、000ppm〜50、000ppmの濃度から100ppm〜200ppmの濃度で希釈することを特徴とする殺菌機能を有する熱交換用コイルフィン材及びハウジングユニットの製造方法。
【請求項22】
前記接着性バインダーは10〜200nmの粒子サイズにナノ化された粘土を含有したアクリル共重合体の接着性バインダーまたはアルキド系の接着性バインダーであり、
前記バインダーの固形分含量は5〜10wt%の範囲の低粘度にして該当空気調和機冷却ラインを形成する銅管の漏水検査工程で浸漬処理によって前記コイルフィン材及びハウジングユニットの表面にコーティングされることを特徴とする請求項21に記載の殺菌機能を有する熱交換用コイルフィン材及びハウジングユニットの製造方法。

【図1】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図2】
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【図3】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2008−542675(P2008−542675A)
【公表日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−513352(P2008−513352)
【出願日】平成18年4月7日(2006.4.7)
【国際出願番号】PCT/KR2006/001279
【国際公開番号】WO2006/126783
【国際公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(507388856)ナノポリ カンパニー リミテッド (2)
【出願人】(507388823)コリアン エアー コンディショニング エンジニアリング カンパニー (1)