説明

殺虫剤、殺ダニ剤および/または殺真菌剤としての2−アリール−5−ヘテロシクリル−シクロヘキサン−1,3−ジオン化合物の使用

本発明は、式(I)


(式中、R、R、R、R、R、R、R、R、XおよびGは上で示した意味を有する。)の化合物の殺虫剤および/または殺ダニ剤および/または殺真菌剤としての使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、環状ジオンおよびこれらの誘導体の、殺虫剤および/または殺ダニ剤および/または殺真菌剤としての使用に関する。
【背景技術】
【0002】
除草作用を有する環状ジオンは、例えば、WO01/74770、WO2008/110307に記載されている。
【0003】
特定の置換2−アリールシクロヘキサンジオンが除草、殺虫および殺ダニ性を有することがさらに知られている(US−4175135、4209432、4256657、4256658、4256659、4257858、4283348、4303669、4351666、4409153、4436666、4526723、4613617、4659372、DE−A2813341、さらにはWheeler、T.N.、J.Org.Chem.44、4906(1979))、WO99/43649、WO99/48869、WO99/55673、WO01/17972、WO01/74770、WO03/013249、WO04/080962、WO04/111042、WO05/092897、WO06/029799、WO07/096058)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第01/74770号
【特許文献2】国際公開第2008/110307号
【特許文献3】米国特許第4175135号明細書
【特許文献4】米国特許第4209432号明細書
【特許文献5】米国特許第4256657号明細書
【特許文献6】米国特許第4256658号明細書
【特許文献7】米国特許第4256659号明細書
【特許文献8】米国特許第4257858号明細書
【特許文献9】米国特許第4283348号明細書
【特許文献10】米国特許第4303669号明細書
【特許文献11】米国特許第4351666号明細書
【特許文献12】米国特許第4409153号明細書
【特許文献13】米国特許第4436666号明細書
【特許文献14】米国特許第4526723号明細書
【特許文献15】米国特許第4613617号明細書
【特許文献16】米国特許第4659372号明細書
【特許文献17】DE−A2813341
【特許文献18】国際公開第99/43649号
【特許文献19】国際公開第99/48869号
【特許文献20】国際公開第99/55673号
【特許文献21】国際公開第01/17972号
【特許文献22】国際公開第03/013249号
【特許文献23】国際公開第04/080962号
【特許文献24】国際公開第04/111042号
【特許文献25】国際公開第05/092897号
【特許文献26】国際公開第06/029799号
【特許文献27】国際公開第07/096058号
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Wheeler、T.N.、J.Org.Chem.44、4906(1979))
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
殺虫および/または殺ダニおよび/または殺真菌性を有する新規なシクロヘキサントリオン化合物およびこれらの誘導体が発見された。
【0007】
したがって、本発明は、殺虫剤および/または殺ダニ剤および/または殺真菌剤としての式(I):
【0008】
【化1】

〔式中、
は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、シクロプロピル、ハロメチル、ハロエチル、ハロゲン、ビニル、エチニル、メトキシ、エトキシ、ハロメトキシもしくはハロエトキシであり、
およびRは、独立して水素、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、C−Cアルケニル、C−Cハロアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルケニルオキシ、C−Cハロアルケニルオキシ、C−Cアルキニルオキシ、C−Cシクロアルキル、C−C−アルキルチオ、C−Cアルキルスルフィニル、C−Cアルキルスルホニル、C−Cアルキルスルホニルオキシ、C−Cハロアルキルスルホニルオキシ、シアノ、ニトロ、フェニル、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、ハロゲン、C−Cアルキルチオ、C−CアルキルスルフィニルもしくはC−Cアルキルスルホニルにより置換されたフェニル、またはヘテロアリールまたはC−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、ハロゲン、C−Cアルキルチオ、C−CアルキルスルフィニルもしくはC−Cアルキルスルホニルにより置換されたヘテロアリールであり、
は、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、ハロメチル、ハロエチル、ハロゲン、ビニル、エチニル、メトキシ、エトキシ、ハロメトキシもしくはハロエトキシであり、
Xは、O、S、S(O)もしくはS(O)であり、
は水素もしくはメチルであり、
は、水素、メチルもしくはエチルである、またはRが結合している炭素原子をRもしくはRの隣接する炭素原子と連結させる二重結合を形成し、
およびRは、互いに独立して、非置換またはメチルもしくはエチルにより置換されたC−Cアルキレン、または非置換またはメチルもしくはエチルにより置換されたC−Cアルケニレンであり、
Gは、水素(a)を表すもしくは基
【0009】
【化2】

[式中、
Eは、金属イオンもしくはアンモニウムイオンを表し、
Lは、酸素もしくは硫黄を表し、
Mは、酸素もしくは硫黄を表し、
11は、いずれの場合にも、任意にハロゲン置換もしくはシアノ置換されるC−C20−アルキル、C−C20−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルチオ−C−C−アルキルまたはポリ−C−C−アルコキシ−C−C−アルキルを表すまたはシクロアルキルにおいて1つもしくは2つの直接隣接していないメチレン基が酸素および/もしくは硫黄により任意に置き換えられる、任意にハロゲン置換、C−C−アルキル置換もしくはC−C−アルコキシ置換されるC−C−シクロアルキルを表し、
任意にハロゲン置換、シアノ置換、ニトロ置換、C−C−アルキル置換、C−C−アルコキシ置換、C−C−ハロアルキル置換、C−C−ハロアルコキシ置換、C−C−アルキルチオ置換もしくはC−C−アルキルスルホニル置換されるフェニルを表し、
任意にハロゲン置換、ニトロ置換、シアノ置換、C−C−アルキル置換、C−C−アルコキシ置換、C−C−ハロアルキル置換もしくはC−C−ハロアルコキシ置換されるフェニル−C−C−アルキルを表し、
酸素、硫黄および窒素からなる群からの1つもしくは2つのヘテロ原子を有する、任意にハロゲン置換もしくはC−C−アルキル置換される5員または6員ヘタリールを表し、
任意にハロゲン置換もしくはC−C−アルキル置換されるフェノキシ−C−C−アルキルを表すまたは
酸素、硫黄および窒素からなる群からの1つもしくは2つのヘテロ原子を有する、任意にハロゲン置換、アミノ置換もしくはC−C−アルキル置換される5員または6員ヘタリールオキシ−C−C−アルキルを表し、
22は、いずれの場合にも、任意にハロゲン置換もしくはシアノ置換されるC−C20−アルキル、C−C20−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキルもしくはポリ−C−C−アルコキシ−C−C−アルキルを表し、
任意にハロゲン置換、C−C−アルキル置換もしくはC−C−アルコキシ置換されるC−C−シクロアルキルを表すまたは
いずれの場合にも、任意にハロゲン置換、シアノ置換、ニトロ置換、C−C−アルキル置換、C−C−アルコキシ置換、C−C−ハロアルキル置換もしくはC−C−ハロアルコキシ置換されるフェニルもしくはベンジルを表し、
33は、任意にハロゲン置換されるC−C−アルキルまたはいずれの場合にも、任意にハロゲン置換、C−C−アルキル置換、C−C−アルコキシ置換、C−C−ハロアルキル置換、C−C−ハロアルコキシ置換、シアノ置換もしくはニトロ置換されるフェニルもしくはベンジルを表し、
44およびR55は、いずれの場合にも、任意にハロゲン置換されるC−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、ジ(C−C−アルキル)アミノ、C−C−アルキルチオもしくはC−C−アルケニルチオを互いに独立に表すまたはいずれの場合にも、任意にハロゲン置換、ニトロ置換、シアノ置換、C−C−アルコキシ置換、C−C−ハロアルコキシ置換、C−C−アルキルチオ置換、C−C−ハロアルキルチオ置換、C−C−アルキル置換もしくはC−C−ハロアルキル置換されるフェニル、フェノキシもしくはフェニルチオを表し、
66およびR77は、水素を互いに独立に表し、いずれの場合にも、任意にハロゲン置換もしくはシアノ置換されるC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニルもしくはC−C−アルコキシ−C−C−アルキルを表し、いずれの場合にも、任意にハロゲン置換、C−C−アルキル置換、C−C−ハロアルキル置換もしくはC−C−アルコキシ置換されるフェニルもしくはベンジルを表すまたはアルキレンラジカルにおいて1つのメチレン基が酸素もしくは硫黄により任意に置き換えられる、C−C−アルキルにより任意に置換されるC−C−アルキレンラジカルを一緒になって表す。]〕
の使用に関する。
【0010】
式(I)の化合物の置換基の定義において、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ、アルキルアミノ等のアルキル置換基およびアルキル部分は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルおよびヘキシルならびにこれらの直鎖および分枝鎖異性体であることが好ましい。最大で18個の炭素原子を有する高級アルキル基は、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシルおよびドデシルを含むことが好ましい。2から6個の炭素原子ならびに最大で18個の炭素原子を有するアルケニルおよびアルキニルラジカルは直鎖または分枝鎖でもよく、それぞれ1つ以上の二重または三重結合を含有することができる。それらの例は、ビニル、アリル、プロパルギル、ブテニル、ブチニル、ペンテニルおよびペンチニルである。好適なシクロアルキル基は、3から6個の炭素原子を含有し、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルである。シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが好ましい。ヘテロアリールの好ましい例は、チエニル、フリル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、インドリル、キノリニルおよびキノキサリニル基であり、適切な場合には、N−オキシドおよびこれらの塩である。
【0011】
式Iの化合物の好ましい基において、Rは、メチル、エチル、ビニル、エチニル、メトキシまたはハロゲンである。最も好ましくは、Rは、メチルまたはエチルである。
【0012】
好ましくは、RおよびRは、独立して水素、メチル、エチル、ハロゲン、任意に置き換えられるフェニルまたは任意に置き換えられるヘテロアリールである。好ましくは、Rは、水素、メチル、エチル、ビニルまたはエチニルであり、より好ましくは、Rは、水素、メチルまたはエチルである。
【0013】
式(I)の化合物の別の好ましい基において、R、RおよびRは、互いに独立して、メチルまたはエチルであり、Rは水素である。
【0014】
式(I)の化合物の別の好ましい基において、Rは、メチルもしくはエチルであり、Rは、水素であり、Rは、フェニルまたはC−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、シアノ、ニトロもしくはハロゲンにより置換されたフェニル、またはヘテロアリールまたはC−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、シアノ、ニトロもしくはハロゲンにより置換されたヘテロアリールである。
【0015】
式(I)の化合物の別の好ましい基において、Rは、メチルもしくはエチルであり、Rは、フェニルまたはC−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、シアノ、ニトロもしくはハロゲンにより置換されたフェニルであり、またはヘテロアリールまたはC−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−C33ハロアルコキシ、シアノ、ニトロもしくはハロゲンにより置換されたヘテロアリールであり、Rは水素であり、Rは、水素、メチルもしくはエチルである。
【0016】
置換基Rは、好ましくは水素である。
置換基Rは、好ましくは水素である。
式(I)の化合物の好ましい基において、RおよびRは、互いに独立して、メチレン、エチレン、プロピレンまたはプロペニレンである。
【0017】
より好ましくは、RおよびRはエチレンである。
【0018】
Gは水素であることが好ましい。
【0019】
式(I)の化合物の好ましい基において、Xは、OまたはSである。
【0020】
式(I)の化合物の別の好ましい基において、Xは、S(O)またはS(O)である。
【0021】
本発明は、式Iの化合物がアミン、アルカリ金属およびアルカリ土類金属塩基または第4級アンモニウム塩基と形成できる塩にも関する。塩形成剤としてのアルカリ金属およびアルカリ土類金属の水酸化物のなかで、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウムおよびカルシウムの水酸化物について特筆すべきであるが、特にナトリウムおよびカリウムの水酸化物について述べるべきである。本発明に記載の式Iの化合物としては、塩形成の間に形成し得る水和物も挙げられる。
【0022】
アンモニウム塩形成に適したアミンの例としては、アンモニアならびに第1級、第2級および第3級C−Cアルキルアミン、C−CヒドロキシアルキルアミンおよびC−Cアルコキシアルキルアミン、例えば、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、4つのブチルアミン異性体、n−アミルアミン、イソアミルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ヘプタデシルアミン、オクタデシルアミン、メチルエチルアミン、メチルイソプロピルアミン、メチルヘキシルアミン、メチルノニルアミン、メチルペンタデシルアミン、メチルオクタデシルアミン、エチルブチルアミン、エチルヘプチルアミン、エチルオクチルアミン、ヘキシルヘプチルアミン、ヘキシルオクチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−アミルアミン、ジイソアミルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、エタノールアミン、n−プロパノールアミン、イソプロパノールアミン、N,N−ジエタノールアミン、N−エチルプロパノールアミン、N−ブチルエタノールアミン、アリルアミン、n−ブタ−2−エニルアミン、n−ペンタ−2−エニルアミン、2,3−ジメチルブタ−2−エニルアミン、ジブタ−2−エニルアミン、n−ヘキサ−2−エニルアミン、プロピレンジアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、トリ−n−アミルアミン、メトキシエチルアミンおよびエトキシエチルアミン;複素環式アミン、例えば、ピリジン、キノリン、イソキノリン、モルフォリン、ピペリジン、ピロリジン、インドリン、キヌクリジンおよびアゼピン;第1級アリールアミン、例えば、アニリン、メトキシアニリン、エトキシアニリン、o−、m−およびp−トルイジン、フェニレンジアミン、ベンジジン、ナフチルアミンおよびo−、m−およびp−クロロアニリンが挙げられるが、特にトリエチルアミン、イソプロピルアミンおよびジイソプロピルアミンが挙げられる。
【0023】
塩形成に適した好ましい第4級アンモニウム塩基は、例えば、式[N(R)]OH(式中、R、R、RおよびRは、それぞれ互いに独立してC−Cアルキルである。)に相当する。他のアニオンを有するさらに適したテトラアルキルアンモニウム塩基は、例えば、アニオン交換反応により得ることができる。
【0024】
置換基G、R、R、RおよびRの性質に応じて、式Iの化合物は、様々な異性体の形で存在することができる。Gが水素である場合、例えば、式Iの化合物は、様々な互変異性体の形で存在することができる。本発明は、全てのそのような異性体および互変異性体ならびにあらゆる割合でのこれらの混合物を包含する。また、置換基が二重結合を含有する場合、cis−およびtrans−異性体が存在することができる。これらの異性体も、特許請求される式(I)の化合物の範囲内である。
【0025】
式(I)の化合物は既知化合物である(頁1で引用した参考文献を参照。)。調製の方法がそこに記載されている。
【0026】
以下の化合物が好ましい化合物である。
【0027】
【表1】






【0028】
以下の表において使用されるスペルCCは、これらの2炭素原子の間の三重結合の存在を示す。例えば、CCHは、アセチレン基を示す。
【0029】
表1
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0030】
【化3】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0031】
【表2】
















【0032】
表2
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0033】
【化4】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0034】
表3
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0035】
【化5】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0036】
表4
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0037】
【化6】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0038】
表5
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0039】
【化7】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0040】
表6
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0041】
【化8】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0042】
表7
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0043】
【化9】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0044】
表8
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0045】
【化10】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0046】
表9
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0047】
【化11】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0048】
表10
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0049】
【化12】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0050】
表11
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0051】
【化13】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0052】
表12
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0053】
【化14】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0054】
表13
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0055】
【化15】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0056】
表14
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0057】
【化16】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0058】
表15
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0059】
【化17】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0060】
表16
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0061】
【化18】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0062】
表17
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0063】
【化19】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0064】
表18
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0065】
【化20】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0066】
表19
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0067】
【化21】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0068】
表20
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0069】
【化22】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0070】
表21
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0071】
【化23】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0072】
表22
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0073】
【化24】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0074】
表23
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0075】
【化25】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0076】
表24
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0077】
【化26】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0078】
表25
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0079】
【化27】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0080】
表26
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0081】
【化28】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0082】
表27
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0083】
【化29】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0084】
表28
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0085】
【化30】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0086】
表29
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0087】
【化31】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0088】
表30
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0089】
【化32】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0090】
表31
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0091】
【化33】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0092】
表32
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0093】
【化34】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0094】
表33
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0095】
【化35】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0096】
表34
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0097】
【化36】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている。
【0098】
表35
この表は、以下のタイプの413種の化合物を包含する。
【0099】
【化37】

式中、Gは水素であり、R、R、RおよびRは、表1で定義されている
【0100】
【表3】


【0101】
良好な植物耐性および温血動物に対する有望な毒性を伴い、環境により良好に許容される本発明の活性化合物は、植物および植物器官を保護すること、収穫高を増加させること、収穫物の品質を改善すること、ならびに、農業、園芸、畜産、森林、庭およびレジャー施設、貯蔵製品および材料の保護、ならびに衛生分野において見られる動物有害生物、特に昆虫、蜘形類動物、蠕虫、線虫および軟体動物を駆除することに適している。それらは、好ましくは植物保護剤として利用することができる。それらは、通常感受性および耐性の種に対してならびに全てまたは一部の発育段階に対して活性である。上述の有害生物としては、以下のものが挙げられる。
【0102】
軟体動物門(Mollusca)から、例えば、弁鰓綱(Lamellibranchiata)から、例えば、ドレイッセナ属種(Dreissena spp.)
マキガイ綱(Gastropoda)から、例えば、アリオン属種(Arion spp.)、ビオムパラリア属種(Biomphalaria spp.)、ブリヌス属種(Bulinus spp.)、デロセラス属種(Deroceras spp.)、ガルバ属種(Galba spp.)、リュムナエア属種(Lymnaea spp.)、オンコメラニア属種(Oncomelania spp.)、ポマケア属種(Pomacea spp.)、スッキネア属種(Succinea spp.)。
【0103】
節足動物門(Arthropoda)から、例えば、等脚目(Isopoda)から、例えば、アルマディッリディウム・ウルガレ(Armadillidium vulgare)、オニスクス・アセッルス(Oniscus asellus)、ポルケッリオ・スカベル(Porcellio scaber)。
【0104】
蜘形綱(Arachnida)から、例えば、アカルス属種(Acarus spp.)、アケリア・シェルドニ(Aceria sheldoni)、アクロプス属種(Aculops spp.)、アクルス属種(Aculus spp.)、アムブリュオンマ属種(Amblyomma spp.)、アムピテトラニュクス・ウィエンネンシス((Amphitetranychus viennensis)、アルガス属種(Argas spp.)、ボオピルス属種(Boophilus spp.)、ブレウィパルプス属種(Brevipalpus spp.)、ブリュオビア・プラエティオサ(Bryobia praetiosa)、ケントルロイデス属種(Centruroides spp.)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、デルマニュッスス・ガッリナエ(Dermanyssus gallinae)、デルマトパゴイデス・プテロニュッシウス(Dermatophagoides pteronyssius)、デルマトパゴイデス・ファリナエ(Dermatophagoides farinae)、デルマケントル属種(Dermacentor spp.)、エオテトラニュクス属種(Eotetranychus spp.)、エピトリメルス・ピュリ(Epitrimerus pyri)、エウテトラニュクス属種(Eutetranychus spp.)、エリオピュエス属種(Eriophyes spp.)、ハロテュデウス・デストルクトル(Halotydeus destructor)、ヘミタルソネムス属種(Hemitarsonemus spp.)、フュアロンマ属種(Hyalomma spp.)、イクソデス属種(Ixodes spp.)、ラトロデクトゥス属種(Latrodectus spp.)、ロクソケレス属種(Loxosceles spp.)、メタテトラニュクス属種(Metatetranychus spp.)、ヌペルサ属種(Nuphersa spp.)、オリゴニュクス属種(Oligonychus spp.)、オルニトドロス属種(Ornithodoros spp.)、オルニトニュッスス属種(Ornithonyssus spp.)、パノニュクス属種(Panonychus spp.)、ピュッロコプトルタ・オレイウォラ(Phyllocoptruta oleivora)、ポリュパゴタルソネムス・ラトゥス(Polyphagotarsonemus latus)、プソロプテス属種(Psoroptes spp.)、リピケパルス属種(Rhipicephalus spp.)、リゾグリュプス属種(Rhizoglyphus spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、スコルピオ・マウルス(Scorpio maurus)、ステノタルソネムス属種(Stenotarsonemus spp.)、タルソネムス属種(Tarsonemus spp.)、テトラニュクス属種(Tetranychus spp.)、バエジョビス属種(Vaejovis SPP.)、ワサテス・リュコペルシキ(Vasates lycopersici)。
【0105】
コムカデ目(Symphyla)から、例えば、スクティゲレッラ属種(Scutigerella spp.)。
【0106】
唇脚目(Chilopoda)から、例えば、ゲオピルス属種(Geophilus spp.)、スクティゲラ属種(Scutigera spp.)。
【0107】
トビムシ目(Collembola)から、例えば、オニュキウルス・アルマトゥス(Onychiurus armatus)。
【0108】
倍脚目(Diplopoda)から、例えば、ブラニウルス・グットゥラトゥス(Blaniulus guttulatus)。
【0109】
シミ目(Zygentoma)から、例えば、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)、テルモビア・ドメスティカ(Thermobia domestica)。
【0110】
バッタ目(Orthoptera)から、例えば、アケタ・ドメスティクス(Acheta domesticus)、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ブラッテッラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、ディクロプルス属種(Dichroplus spp.)、グリッロタルパ属種(Gryllotalpa spp.)、レウコパエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、ロクスタ属種(Locusta spp.)、メラノプルス属種(Melanoplus spp.)、ペリプラネタ属種(Periplaneta spp.)、プレクス・イッリタンス(Pulex irritans)、スキストケルカ・グレガリア(Schistocerca gregaria)、スペッラ・ロンギパルパ(Supella longipalpa)。
【0111】
シロアリ目(Isoptera)から、例えば、コプトテルメス属種(Coptotermes spp.)、コルニテルメス・クムランス(Cornitermes cumulans)、クリュプトテルメス属種(Cryptotermes spp.)、インキシテルメス属種(Incisitermes spp.)、ミクロテルメス・オベシ(Microtermes obesi)、オドントテルメス属種(Odontotermes spp.)、レティクリテルメス属種(Reticulitermes spp.)。
【0112】
異翅目(Heteroptera)から、例えば、アナサ・トリスティス(Anasa tristis)、アンテスティオプシス属種(Antestiopsis spp.)、ボイセア属種(Boisea spp.)、ブリッスス属種(Blissus spp.)、カロコリス属種(Calocoris spp.)、カムピュロンマ・リウィダ(Campylomma livida)、カウェレリウス属種(Cavelerius spp.)、キメクス・レクトゥラリウス(Cimex lectularius)、コッラリア属種(Collaria spp.)、クレオンティアデス・ディルトゥス(Creontiades dilutus)、ダシュヌス・ピペリス(Dasynus piperis)、ディケロプス・フルカトゥス(Dichelops furcatus)、ディコノコリス・ヘウェッティ(Diconocoris hewetti)、デュスデルクス属種(Dysdercus spp.)、エウスキストゥス属種(Euschistus spp.)、エウリュガステル属種(Eurygaster spp.)、ヘリオペルティス属種(Heliopeltis spp.)、ホルキアス・ノビレッルス(Horcias nobilellus)、レプトコリサ属種(Leptocorisa spp.)、レプトグロッスス・ピュッロプス(Leptoglossus phyllopus)、リュグス属種(Lygus spp.)、マクロペス・エクスカワトゥス(Macropes excavatus)、ミリダエ(Miridae)、モナロニオン・アトラトゥム(Monalonion atratum)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエバルス属種(Oebalus spp.)、ペントミダエ(Pentomidae)、ピエスマ・クワドラタ(Piesma quadrata)、ピエゾドルス属種(Piezodorus spp.)、プサッルス属種(Psallus spp.)、プセウダキュスタ・ペルセア(Pseudacysta persea)、ロドニウス属種(Rhodnius spp.)、サルベルゲッラ・シングラリス(Sahlbergella singularis)、スカプトコリス・カスタネア(Scaptocoris castanea)、スコティノポラ属種(Scotinophora spp.)、ステパニティス・ナシ(Stephanitis nashi)、ティブラカ属種(Tibraca spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.)。
シラミ目(Anoplura)(プティラプテラ(Phthiraptera))から、例えば、ダマリニア属種(Damalinia spp.)、ハエマトピヌス属種(Haematopinus spp.)、リノグナトゥス属種(Linognathus spp.)、ペディクルス属種(Pediculus spp.)、プチルス・プビス(Ptirus pubis)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.)。
【0113】
同翅目(Homoptera)から、例えば、アキュルトシポン属種(Acyrthosipon spp.)、アクロゴニア属種(Acrogonia spp.)、アエネオラミア属種(Aeneolamia spp.)、アゴノスケナ属種(Agonoscena spp.)、アレウロデス属種(Aleurodes spp.)、アレウロロブス・バロデンシス(Aleurolobus barodensis)、アレウロトリクスス属種(Aleurothrixus spp.)、アムラスカ属種(Amrasca spp.)、アヌラピス・カルドゥイ(Anuraphis cardui)、アオニディエッラ属種(Aonidiella spp.)、アパノスティグマ・ピリ(Aphanostigma piri)、アピス属種(Aphis spp.)、アルボリディア・アピカリス(Arboridia apicalis)、アスピディエッラ属種(Aspidiella spp.)、アスピディオトゥス属種(Aspidiotus spp.)、アタヌス属種(Atanus spp.)、アウラコルトゥム・ソラニ(Aulacorthum solani)、ベミシア属種(Bemisia spp.)、ブラキュカウドゥス・ヘリクリュシイ(Brachycaudus helichrysii)、ブラキュコルス属種(Brachycolus spp.)、ブレウィコリュネ・ブラッシカエ(Brevicoryne brassicae)、カッリギュポナ・マルギナタ(Calligypona marginata)、カルネオケパラ・フルギダ(Carneocephala fulgida)、ケラトワクナ・ラニゲラ(Ceratovacuna lanigera)、ケルコピダエ(Cercopidae)、ケロプラステス属種(Ceroplastes spp.)、カエトシポン・フラガエフォリイ(Chaetosiphon fragaefolii)、キオナスピス・テガレンシス(Chionaspis tegalensis)、クロリタ・オヌキイ(Chlorita onukii)、クロマピス・ユグランディコラ(Chromaphis juglandicola)、クリュソムパルス・フィクス(Chrysomphalus ficus)、キカドゥリナ・ムビラ(Cicadulina mbila)、コッコミュティルス・ハッリ(Coccomytilus halli)、コックス属種(Coccus spp.)、クリュプトミュズス・リビス(Cryptomyzus ribis)、ダルブルス属種(Dalbulus spp.)、ディアレウロデス属種(Dialeurodes spp.)、ディアポリナ属種(Diaphorina spp.)、ディアスピス属種(Diaspis spp.)、ドロシカ属種(Drosicha spp.)、デュサピス属種(Dysaphis spp.)、デュスミコックス属種(Dysmicoccus spp.)、エムポアスカ属種(Empoasca spp.)、エリオソマ属種(Eriosoma spp.)、エリュトロネウラ属種(Erythroneura spp.)、エウスケリス・ビロバトゥス(Euscelis bilobatus)、フェッリシア属種(Ferrisia spp.)、ゲオコックス・コッフェアエ(Geococcus coffeae)、ヒエログリュプス属種(Hieroglyphus spp.)、ホマロディスカ・コアグラタ(Homalodisca coagulata)、フュアロプテルス・アルンディニス(Hyalopterus arundinis)、イケリュア属種(Icerya spp.)、イディオケルス属種(Idiocerus spp.)、イディオスコプス属種(Idioscopus spp.)、ラオデルパクス・ストリアテッルス(Laodelphax striatellus)、レカニウム属種(Lecanium spp.)、レピドサペス属種(Lepidosaphes spp.)、リパピス・エリュシミ(Lipaphis erysimi)、マクロシプム属種(Macrosiphum spp.)、マハナルワ属種(Mahanarva spp.)、メラナピス・サッカリ(Melanaphis sacchari)、メトカルフィエッラ属種(Metcalfiella spp.)、メトポロピウム・ディロドゥム(Metopolophium dirhodum)、モネッリア・コスタリス(Monellia costalis)、モネッリオプシス・ペカニス(Monelliopsis pecanis)、ミュズス属種(Myzus spp.)、ナソノウィア・リビスニグリ(Nasonovia ribisnigri)、ネポテッティクス属種(Nephotettix spp.)、ニラパルワタ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)、オンコメトピア属種(Oncometopia spp.)、オルテジア・プラエロンガ(Orthezia praelonga)、パラベミシア・ミュリカエ(Parabemisia myricae)、パラトリオザ属種(Paratrioza spp.)、パルラトリア属種(Parlatoria spp.)、ペムピグス属種(Pemphigus spp.)、ペレグリヌス・マイディス(Peregrinus maidis)、ペナコックス属種(Phenacoccus spp.)、プレオミュズス・パッセリニイ(Phloeomyzus passerinii)、ポロドン・フムリ(Phorodon humuli)、ピュッロクセラ属種(Phylloxera spp.)、ピンナスピス・アスピディストラエ(Pinnaspis aspidistrae)、プラノコックス属種(Planococcus spp.)、プロトプルウィナリア・ピュリフォルミス(Protopulvinaria pyriformis)、プセウダウラカスピス・ペンタゴナ(Pseudaulacaspis pentagona)、プセウドコックス属種(Pseudococcus spp.)、プシュッラ属種(Psylla spp.)、プテロマルス属種(Pteromalus spp.)、ピュリッラ属種(Pyrilla spp.)、クワドラスピディオトゥス属種(Quadraspidiotus spp.)、クウェサダ・ギガス(Quesada gigas)、ラストロコックス属種(Rastrococcus spp.)、ロパロシプム属種(Rhopalosiphum spp.)、サイッセティア属種(Saissetia spp.)、スカポイデス・ティタヌス(Scaphoides titanus)、スキザピス・グラミヌム(Schizaphis graminum)、セレナスピドゥス・アルティクラトゥス(Selenaspidus articulatus)、ソガタ属種(Sogata spp.)、ソガテッラ・フルキフェラ(Sogatella furcifera)、ソガトデス属種(Sogatodes spp.)、スティクトケパラ・フェスティナ(Stictocephala festina)、テナラパラ・マラユエンシス(Tenalaphara malayensis)、ティノカッリス・カリュアエフォリアエ(Tinocallis caryaefoliae)、トマスピス属種(Tomaspis spp.)、トクソプテラ属種(Toxoptera spp.)、トリアレウロデス属種(Trialeurodes spp.)、トリオザ属種(Trioza spp.)、テュプロキュバ属種(Typhlocyba spp.)、ウナスピス属種(Unaspis spp.)、ウィテウス・ウィティフォリイ(Viteus vitifolii)、ジグニア属種(Zygina spp.)。
【0114】
コウチュウ目(Coleoptera)から、例えば、アカリュンマ・ウィッタトゥム(Acalymma vittatum)、アカントスケリデス・オベクトゥス(Acanthoscelides obtectus)、アドレトゥス属種(Adoretus spp.)、アゲラスティカ・アルニ(Agelastica alni)、アグリオテス属種(Agriotes spp.)、アルピトビウス・ディアペリヌス(Alphitobius diaperinus)、アムピマッロン・ソルスティティアリス(Amphimallon solstitialis)、アノビウム・プンクタトゥム(Anobium punctatum)、アノプロポラ属種(Anoplophora spp.)、アントノムス属種(Anthonomus spp.)、アントレヌス(Anthrenus spp.)、アピオン属種(Apion spp.)、アポゴニア属種(Apogonia spp.)、アトマリア属種(Atomaria spp.)、アッタゲヌス属種(Attagenus spp)、ブルキディウス・オプテクトゥス(Bruchidius obtectus)、ブルクス属種(Bruchus spp.)、カッシダ属種(Cassida spp.)、ケロトマ・トリフルカタ(Cerotoma trifurcata)、ケウトルリュンクス属種(Ceutorrhynchus spp.)、カエトクネマ属種(Chaetocnema spp.)、クレオヌス・メンディクス(Cleonus mendicus)、コノデルス属種(Conoderus spp.)、コスモポリテス属種(Cosmopolites spp.)、コステリュトラ・ゼアランディカ(Costelytra zealandica)、クテニケラ属種(Ctenicera spp.)、クルクリオ属種(Curculio spp.)、クリュプトリュンクス・ラパティ(Cryptorhynchus lapathi)、キュリンドロコプトゥルス属種(Cylindrocopturus spp.)、デルメステス属種(Dermestes spp.)、ディアブロティカ属種(Diabrotica spp.)、ディコクロキス属種(Dichocrocis spp.)、ディロボデルス属種(Diloboderus spp.)、エピラクナ属種(Epilachna spp.)、エピトリクス属種(Epitrix spp.)、ファウスティヌス属種(Faustinus spp.)、ギッビウム・プシュッロイデス(Gibbium psylloides)、ヘッルラ・ウンダリス(Hellula undalis)、ヘテロニュクス・アラトル(Heteronychus arator)、ヘテロニュクス属種(Heteronyx spp.)、フュラモルパ・エレガンス(Hylamorpha elegans)、フュロトルペス・バイユルス(Hylotrupes bajulus)、フュペラ・ポスティカ(Hypera postica)、フュポテネムス属種(Hypothenemus spp.)、ラクノステルナ・コンサングイネア(Lachnosterna consanguinea)、レマ属種(Lema spp.)、レプティノタルサ・デケムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)、レウコプテラ属種(Leucoptera spp.)、リッソルホプトルス・オリュゾピルス(Lissorhoptrus oryzophilus)、リクスス属種(Lixus spp.)、ルペロデス属種(Luperodes spp.)、リュクトゥス属種(Lyctus spp.)、メガスケリス属種(Megascelis spp.)、メラノトゥス属種(Melanotus spp.)、メリゲテス・アエネウス(Meligethes aeneus)、メロロンタ属種(Melolontha spp.)、ミグドルス属種(Migdolus spp.)、モノカムス属種(Monochamus spp.)、ナウパクトゥス・クサントグラプス(Naupactus xanthographus)、ニプトゥス・ホロレウクス(Niptus hololeucus)、オリュクテス・リノケロス(Oryctes rhinoceros)、オリュザエピルス・スリナメンシス(Oryzaephilus surinamensis)、オリュザパグス・オリュザエ(Oryzaphagus oryzae)、オティオルリュンクス属種(Otiorrhynchus spp.)、オクシケトニア・ユクンダ(Oxycetonia jucunda)、パエドン・コクレアリアエ(Phaedon cochleariae)、ピュッロパガ属種(Phyllophaga spp.)、ピュッロトレタ属種(Phyllotreta spp.)、ポピッリア・ヤポニカ(Popillia japonica)、プレムノトリュペス属種(Premnotrypes spp.)、プロステパヌス・トルンカトゥス(Prostephanus truncatus)、プシュッリオデス属種(Psylliodes spp.)、プティヌス属種(Ptinus spp.)、リゾビウス・ウェントラリス(Rhizobius ventralis)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、シトピルス属種(Sitophilus spp.)、スペノポルス属種(Sphenophorus spp.)、ステゴビウム・パニケウム(Stegobium paniceum)、ステルネクス属種(Sternechus spp.)、シュムピュレテス属種(Symphyletes spp.)、タニュメクス属種(Tanymecus spp.)、テネブリオ・モリトル(Tenebrio molitor)、トリボリウム属種(Tribolium spp.)、トロゴデルマ属種(Trogoderma spp.)、テュキウス属種(Tychius spp.)、クシロトレクス属種(Xylotrechus spp.)、ザブルス属種(Zabrus spp)。
【0115】
膜翅目(Hymenoptera)から、例えば、アクロミュルメクス属種(Acromyrmex spp.)、アタリア属種(Athalia spp.)、アッタ属種(Atta spp.)、ディプリオン属種(Diprion spp.)、ホプロカムパ属種(Hoplocampa spp.)、ラシウス属種(Lasius spp.)、モノモリウム・パラオニス(Monomorium pharaonis)、ソレノプシス・インウィクタ(Solenopsis invicta)、タピノマ属種(Tapinoma spp.)、ウェスパ属種(Vespa spp.)。
【0116】
鱗翅目(Lepidoptera)から、例えば、アクロニクタ・マイヨル(Acronicta major)、アドクソピュエス属種(Adoxophyes spp.)、アエディア・レウコメラス(Aedia leucomelas)、アグロティス属種(Agrotis spp.)、アラバマ属種(Alabama spp.)、アミュエロイス・トランシテッラ(Amyelois transitella)、アナルシア属種(Anarsia spp.)、アンティカルシア属種(Anticarsia spp.)、アルギュロプロケ属種(Argyroploce spp.)、バラトラ・ブラッシカエ(Barathra brassicae)、ボルボ・キンナラ(Borbo cinnara)、ブックラトリクス・トゥルベリエッラ(Bucculatrix thurberiella)、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、ブッセオラ属種(Busseola spp.)、カコエキア属種(Cacoecia spp.)、カロプティリア・テイウォラ(Caloptilia theivora)、カプア・レティクラナ(Capua reticulana)、カルポカプサ・ポモネッラ(Carpocapsa pomonella)、カルポシナ・ニポネンシス(Carposina niponensis)、ケイマトビア・ブルマタ(Cheimatobia brumata)、キロ属種(Chilo spp.)、コリストネウラ属種(Choristoneura spp.)、クリュシア・アムビグエッラ(Clysia ambiguella)、クナパロケルス属種(Cnaphalocerus spp.)、クネパシア属種(Cnephasia spp.)、コノポモルパ属種(Conopomorpha spp.)、コノトゥラケルス属種(Conotrachelus spp.)、コピタルシア属種(Copitarsia spp.)、キュディア属種(Cydia spp.)、ダラカ・ノクトゥイデス(Dalaca noctuides)、ディアパニア属種(Diaphania spp.)、ディアトラエア・サッカラリス(Diatraea saccharalis)、エアリアス属種(Earias spp.)、エクデュトロパ・アウランティウム(Ecdytolopha aurantium)、エラスモパルス・リグノセッルス(Elasmopalpus lignosellus)、エルダナ・サッカリナ(Eldana saccharina)、エペスティア属種(Ephestia spp.)、エピノティア属種(Epinotia spp.)、エピピュアス・ポストウィッタナ(Epiphyas postvittana)、エティエッラ属種(Etiella spp.)、エウリア属種(Eulia spp.)、エウポエキリア・アムビグエッラ(Eupoecilia ambiguella)、エウプロクティス属種(Euproctis spp.)、エウクソア属種(Euxoa spp.)、フェルティア属種(Feltia spp.)、ガッレリア・メッロネッラ(Galleria mellonella)、グラキッラリア属種(Gracillaria spp.)、グラポリタ属種(Grapholitha spp.)、ヘデュレプタ属種(Hedylepta spp.)、ヘリコウェルパ属種(Helicoverpa spp.)、ヘリコティス属種(Heliothis spp.)、ホフマンノピラ・プセウドスプレテッラ(Hofmannophila pseudospretella)、ホモエオソマ属種(Homoeosoma spp.)、ホモナ属種(Homona spp.)、フュポノメウタ・パデッラ(Hyponomeuta padella)、カキウォリア・フラウォファスキアタ(Kakivoria flavofasciata)、ラピュグマ属種(Laphygma spp.)、ラスペユレシア・モレスタ(Laspeyresia molesta)、レウキノデス・オルボナリス(Leucinodes orbonalis)、レウコプテラ属種(Leucoptera spp.)、リトコッレティス属種(Lithocolletis spp.)、リトパネ・アンテンナタ(Lithophane antennata)、ロベシア属種(Lobesia spp.)、ロクサグロティス・アルビコスタ(Loxagrotis albicosta)、リュマントリア属種(Lymantria spp.)、リュオネティア属種(Lyonetia spp.)、マラコソマ・ネウストリア(Malacosoma neustria)、マルカ・テストゥラリス(Maruca testulalis)、マメストラ・ブラッシカエ(Mamestra brassicae)、モキス属種(Mocis spp.)、ミュティムナ・セパラタ(Mythimna separata)、ニュムプラ属種(Nymphula spp.)、オイケティクス属種(Oiketicus spp.)、オリア属種(Oria spp.)、オルタガ属種(Orthaga spp.)、オストリニア属種(Ostrinia spp.)、オウレマ・オリュザエ(Oulema oryzae)、パノリス・フランメア(Panolis flammea)、パルナラ属種(Parnara spp.)、ペクティノポラ属種(Pectinophora spp.)、ペリレウコプテラ属種(Perileucoptera spp.)、プトリマエア属種(Phthorimaea spp.)、ピュッロクニスティス・キトレッラ(Phyllocnistis citrella)、ピュッロノリュクテル属種(Phyllonorycter spp.)、ピエリス属種(Pieris spp.)、プラテュノタ・ストゥルタナ(Platynota stultana)、プロディア・インテルプンクテッラ(Plodia interpunctella)、プルシア属(Plusia spp.)、プルテッラ・クシロステッラ(Plutella xylostella)、プラユス属種(Prays spp.)、プロデニア属種(Prodenia spp.)、プロトパルケ属種(Protoparce spp.)、プセウダレティア属種(Pseudaletia spp.)、プセウドプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)、ピュラウスタ・ヌビラリス(Pyrausta nubilalis)、ラキプルシア・ヌ(Rachiplusia nu)、スコエノビウス属種(Schoenobius spp.)、スキルポパガ属種(Scirpophaga spp.)、スコティア・セゲトゥム(Scotia segetum)、セサミア属種(Sesamia spp.)、スパルガノティス属種(Sparganothis spp.)、スポドプテラ属種(Spodoptera spp.)、スタトモポダ属種(Stathmopoda spp.)、ストモプテリュクス・スプセキウェッラ(Stomopteryx subsecivella)、シュナンテドン属種(Synanthedon spp.)、テキア・ソラニウォラ(Tecia solanivora)、テルメシア・ゲンマタリス(Thermesia gemmatalis)、ティネア・ペッリオネッラ(Tinea pellionella)、ティネオラ・ビッセリエッラ(Tineola bisselliella)、トルトリクス属種(Tortrix spp.)、トリコパガ・タペトゼッラ(Trichophaga tapetzella)、トリコプルシア属種(Trichoplusia spp.)、トゥタ・アプソルタ(Tuta absoluta)、ウィラコラ属種(Virachola spp.)。
【0117】
双翅目(Diptera)から、例えば、アエデス属種(Aedes spp.)、アグロミュザ属種(Agromyza spp.)、アナストレパ属種(Anastrepha spp.)、アノペレス属種(Anopheles spp.)、アスポンデュリア属種(Asphondylia spp.)、バクトロケラ属種(Bactrocera spp.)、ビビオ・ホルトゥラヌス(Bibio hortulanus)、カッリポラ・エリュトロケパラ(Calliphora erythrocephala)、ケラティティス・カピタタ(Ceratitis capitata)、キロノムス属種(Chironomus spp.)、クリュソミュイア属種(Chrysomyia spp.)、クリュソプス属種(Chrysops spp.)、コクリオミュイア属種(Cochliomyia spp.)、コンタリニア属種(Contarinia spp.)、コルドュロビア・アントロポパガ(Cordylobia anthropophaga)、クレクス属種(Culex spp.)、クリコイデス属種(Culicoides spp.)、クリセタ属種(Culiseta spp.)、クテレブラ属種(Cuterebra spp.)、ダクス・オレアエ(Dacus oleae)、ダシュネウラ属種(Dasyneura spp.)、デリア属種(Delia spp.)、デルマトビア・ホミニス(Dermatobia hominis)、ドロソピラ属種(Drosophila spp.)、エキノクネムス属種(Echinocnemus spp.)、ファンニア属種(Fannia spp.)、ガステロピルス属種(Gasterophilus spp.)、グロッシナ属種(Glossina spp.)、ハエマトポタ属種(Haematopota spp.)、フュドレッリア属種(Hydrellia spp.)、フュレミュイア属種(Hylemyia spp.)、フュッポボスカ属種(Hyppobosca spp.)、フュポデルマ属種(Hypoderma spp.)、リリオミュザ属種(Liriomyza spp.)。ルキリア属種(Lucilia spp.)、ルトゾルニア属種(Lutzormia spp.)、マンソニア属種(Mansonia spp.)、ムスカ属種(Musca spp.)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエストルス属種(Oestrus spp.)、オスキネッラ・フリト(Oscinella frit)、ペゴミュイア属種(Pegomyia spp.)、プレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、ポルビア属種(Phorbia spp.)、ポルミア属種(Phormia spp.)、プロディプロシス属種(Prodiplosis spp.)、プシラ・ロサエ(Psila rosae)、ラゴレティス属種(Rhagoletis spp.)、サルコパガ属種(Sarcophaga spp.)、シムリウムspp(Simulium spp)、ストモクシス属種(Stomoxys spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、タンニア属種(Tannia spp.)、テタノプス属種(Tetanops spp.)、ティプラ属種(Tipula spp.)。
【0118】
アザミウマ目(Thysanoptera)から、例えば、アナポトリプス・オプスクルス(Anaphothrips obscurus)、バリオトリプス・ビフォルミス(Baliothrips biformis)、ドレパノトリス・レウテリ(Drepanothris reuteri)、エンネオトリプス・フラウェンス(Enneothrips flavens)、フランクリニエッラ属種(Frankliniella spp.)、ヘリオトリプス属種(Heliothrips spp.)、ヘルキノトリプス・フェモラリス(Hercinothrips femoralis)、リピポロトリプス・クルエンタトゥス(Rhipiphorothrips cruentatus)、スキルトトリプス属種(Scirtothrips spp.)、タエニオトリプス・カルダモニ(Taeniothrips cardamoni)、トリプス属種(Thrips spp.)。
【0119】
ノミ目(Siphonaptera)から、例えば、ケラトピュッルス属種(Ceratophyllus spp.)、クテノケパリデス属種(Ctenocephalides spp.)、トゥンガ・ペネトランス(Tunga penetrans)、クセノプシュッラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis)。
【0120】
扁形動物門(Plathelminthes)および線形動物門(Nematoda)から、動物寄生体として、例えば、ゼンチュウ綱(Helminths)から、例えば、アンキュロストマ・ドゥオデナレ(Ancylostoma duodenale)、アンキュロストマ・ケユラニクム(Ancylostoma ceylanicum)、アキュロストマ・ブラジリエンシス(Acylostoma braziliensis)、アンキュロストマ属種(Ancylostoma spp.)、アスカリス属種(Ascaris spp.)、ブルギア・マラユイ(Brugia malayi)、ブルギア・ティモリ(Brugia timori)、ブノストムム属種(Bunostomum spp.)、カベルティア属種(Chabertia spp.)、クロノルキス属種(Clonorchis spp.)、コオペリア属種(Cooperia spp.)、ディクロコエリウム属種(Dicrocoelium spp)、ディクテュオカウルス・フィラリア(Dictyocaulus filaria)、ディピュッロボトリウム・ラトゥム(Diphyllobothrium latum)、ドラクンクルス・メディネンシス(Dracunculus medinensis)、エキノコックス・グラヌロスス(Echinococcus granulosus)、エキノコックス・ムルティロクラリス(Echinococcus multilocularis)、エンテロビウス・ウェルミクラリス(Enterobius vermicularis)、ファキオラ属種(Faciola spp.)、ハエモンクス属種(Haemonchus spp.)、ヘテラキス属種(Heterakis spp.)、フュメノレピス・ナナ(Hymenolepis nana)、フュオストロングルス属種(Hyostrongulus spp.)、ロア・ロア(Loa Loa)、ネマトディルス属種(Nematodirus spp.)、オエソパゴストムム属種(Oesophagostomum spp.)、オピストルキス属種(Opisthorchis spp.)、オンコケルカ・ウォルウルス(Onchocerca volvulus)、オステルタギア属種(Ostertagia spp.)、パラゴニムス属種(Paragonimus spp.)、スキストソメン属種(Schistosomen spp)、ストロンギュロイデス・フエッレボルニ(Strongyloides fuelleborni)、ストロンギュロイデス・ステルコラリス(Strongyloides stercoralis)、ストロンギュロイデス属種(Stronyloides spp.)、タエニア・サギナタ(Taenia saginata)、タエニア・ソリウム(Taenia solium)、トリキネッラ・スピラリス(Trichinella spiralis)、トリキネッラ・ナティワ(Trichinella nativa)、トリキネッラ・ブリトウィ(Trichinella britovi)、トリキネッラ・ネルソニ(Trichinella nelsoni)、トリキネッラ・プセウドプシラリス(Trichinella pseudopsiralis)、トリコストロングルス属種(Trichostrongulus spp.)、トリクヌス・トリクリア(Trichuns trichuria)、ウケレリア・バンクロフティ(Wuchereria bancrofti)。
【0121】
線形動物門(Nematoda)から、植物有害生物として、例えば、アペレンコイデス属種(Aphelenchoides spp.)、ブルサペレンクス属種(Bursaphelenchus spp.)、ディテュレンクス属種(Ditylenchus spp.)、グロボデラ属種(Globodera spp.)、ヘテロデラ属種(Heterodera spp.)、ロンギドルス属種(Longidorus spp.)、メロイドギュネ属種(Meloidogyne spp.)、プラテュレンクス属種(Pratylenchus spp.)、ラドポルス・シミリス(Radopholus similis)、トリコドルス属種(Trichodorus spp.)、テュレンクルス・セミペネトランス(Tylenchulus semipenetrans)、クシピネマ属種(Xiphinema spp.)。
【0122】
原虫の亜門から、例えば、エイメリア属(Eimeria)。
【0123】
適切な場合、本発明に記載の化合物は、特定の濃度または施用量で、除草剤、毒性緩和剤、成長調節物質もしくは植物特性を改善する物質として、または殺微生物剤、例えば、殺真菌剤、抗真菌剤、殺細菌剤、(ウイロイドに対する物質を含めた)殺ウイルス剤としてまたはMLO(マイコプラズマ様微生物)およびRLO(リケッチア(Rickettsia)様微生物)に対する物質として使用することもできる。適切な場合、それらは、他の活性化合物の合成の中間体または前駆体として利用することもできる。
【0124】
全ての植物および植物部分は、本発明に従って処理することができる。本明細書において、植物とは、全ての植物および植物集団(望ましいおよび望ましくない野生の植物または自然に発生する作物を含めた作物など)を意味するものと理解されよう。作物は、トランスジェニック植物ならびに植物育種家の権利により保護できるまたは保護できない植物栽培品種を含めた、従来の植物の品種改良および最適化方法によりまたは生物工学的および遺伝子工学的方法によりまたはこれらの方法の組合せにより得ることができる植物でもよい。植物部分は、植物の地上および地下にある全ての部分および器官(苗条、葉、花および根など)を意味するものと理解され、例として挙げられるのは、葉、針葉、茎、幹、花、子実体、果実、種子、根、塊茎および根茎である。植物部分としては、収穫物、ならびに栄養繁殖および生殖繁殖材料、例えば、挿し木、塊茎、根茎、側枝および種子も挙げられる。
【0125】
本発明に記載の活性化合物を用いた植物および植物部分の処理は、慣習的な処理方法により、例えば、浸漬、噴霧、蒸発、煙霧、分散、塗装、注入により、および繁殖材料の場合、特に種子の場合は、また、1つもしくは複数のコーティングを施すことにより、直接的にまたは該化合物を周囲、生育場所もしくは貯蔵スペースに作用させることによって実施される。
【0126】
活性化合物は、慣習的な製剤(溶液、エマルジョン、水和剤、水および油を基剤とする懸濁液、粉末、粉剤、ペースト、可溶性粉末、可溶性顆粒、散播用の顆粒、懸濁液−エマルジョン濃縮物、活性化合物を含浸させた天然材料、活性化合物を含浸させた合成材料、肥料ならびにポリマー物質中にマイクロカプセル化したものなど)に変換することができる。
【0127】
これらの製剤は、知られている方法で、例えば、(任意に界面活性剤、すなわち乳化剤および/または分散剤および/または発泡剤の使用と共に)活性化合物を増量剤、すなわち液体溶媒および/または固体担体と混合することにより製造される。製剤は、好適な工場でまたは他の場所で適用の前または間に調製される。
【0128】
助剤としての使用に適しているのは、該組成物そのものおよび/またはそれらから誘導される調製物(例えば、噴霧液、種子粉衣)に特定の性質(特定の技術的性質および/またはやはり特定の生物学的性質など)を付与するのに適した物質である。一般的な好適な助剤は、増量剤、溶媒および担体である。
【0129】
好適な増量剤は、例えば、水、極性および非極性の有機化学液体、例えば、芳香族および非芳香族炭化水素(パラフィン、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、クロロベンゼンなど)、アルコールおよび多価アルコール(適切な場合、さらに置換、エーテル化および/またはエステル化されていてもよい。)、ケトン(アセトン、シクロヘキサノンなど)、(脂肪および油を含めた)エステルおよび(ポリ)エーテル、非置換および置換アミン、アミド、ラクタム(N−アルキルピロリドンなど)およびラクトン、スルホンおよびスルホキシド(ジメチルスルホキシドなど)の種類のものである。
【0130】
使用される増量剤が水である場合、例えば、補助溶媒として有機溶媒を利用することも可能である。基本的に、好適な液体溶媒は、芳香族(キシレン、トルエンまたはアルキルナフタレンなど)、塩素化芳香族および塩素化脂肪族炭化水素(クロロベンゼン、クロロエチレンまたは塩化メチレンなど)、脂肪族炭化水素(シクロヘキサンまたはパラフィンなど)、例えば石油留分、鉱油および植物油、アルコール(ブタノールまたはグリコールなど)、さらにはこれらのエーテルおよびエステル、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンまたはシクロヘキサノンなど)、強い極性の溶媒(ジメチルスルホキシドなど)、さらには水である。
【0131】
好適な固体担体は、
例えば、アンモニウム塩および粉砕された天然鉱物(カオリン、粘土、タルク、白亜、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイトまたは珪藻土など)、および粉砕された合成鉱物(微粉シリカ、アルミナおよびシリケートなど)であり;顆粒に適した固体担体は、例えば、破砕および分割された天然岩石(方解石、大理石、軽石、海泡石および苦灰石など)、さらには無機および有機ミールの合成顆粒、ならびに有機材料(紙、鋸屑、ヤシ殻、トウモロコシ穂軸およびタバコ茎など)の顆粒;好適な乳化剤および/または発泡剤は、例えば、非イオン性およびアニオン性乳化剤(ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪族アルコールエーテル、例えば、アルキルアリールポリグリコールエーテル、スルホン酸アルキル、硫酸アルキル、スルホン酸アリールさらにはタンパク質加水分解物など)であり;好適な分散剤は、非イオン性および/またはイオン性物質、例えば、アルコール−POE−および/もしくは−POP−エーテル、酸および/もしくはPOP−POEエステル、アルキルアリールおよび/もしくはPOP−POEエーテル、脂肪−および/もしくはPOP−POE付加物、POE−および/もしくはPOP−多価アルコール誘導体、POE−および/もしくはPOP−ソルビタン−もしくは−糖付加物、硫酸アルキルもしくはアリール、スルホン酸アルキル−もしくはアリールおよびアルキルもしくはアリールホスフェートまたは対応するPO−エーテル付加物の種類のものである。さらに、好適なオリゴマーもしくはポリマー、例えば、ビニルモノマーから、アクリル酸から、EOおよび/もしくはPO単独から誘導されるもの、または、例えば、(ポリ)アルコールもしくは(ポリ)アミンと組み合わせたものである。リグニンおよびそのスルホン酸誘導体、非変性および変性セルロース、芳香族および/または脂肪族スルホン酸ならびにこれらのホルムアルデヒドとの付加物を利用することも可能である。
【0132】
粘着性付与剤(カルボキシメチルセルロースならびに粉末、顆粒またはラテックスの形態の天然および合成ポリマー(アラビアゴム、ポリビニルアルコールおよびポリビニルアセテートなど)、ならびに天然リン脂質(ケファリンおよびレシチンなど)、ならびに合成リン脂質など)は、各製剤中で使用することができる。
【0133】
着色剤(無機顔料、例えば、酸化鉄、酸化チタンおよびプルシアンブルー(Prussian Blue)、ならびに有機染料(アリザリン染料、アゾ染料および金属フタロシアニン染料など)、ならびに微量栄養素(鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデンおよび亜鉛の塩など)など)を使用することが可能である。
【0134】
他の可能な添加剤は、香料、鉱油または植物油、任意に変性油、ワックスおよび(微量栄養素を含めた)栄養素(鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデンおよび亜鉛の塩など)である。
【0135】
安定剤(低温安定剤など)、保存剤、酸化防止剤、光安定剤または化学的および/もしくは物理的安定性を改善する他の物質も存在することができる。
【0136】
各製剤は、一般に、0.01と98重量%の間、好ましくは0.5と90重量%の間の活性化合物を含む。
【0137】
本発明に記載の活性化合物は、その市販の製剤においておよびこれらの製剤から調製される使用形態において、他の活性化合物(殺虫剤、誘引剤、滅菌剤、殺微生物剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺真菌剤、成長調節物質、除草剤、毒性緩和剤、肥料または情報物質など)との混合物として使用することができる。
【0138】
他の知られている活性化合物(除草剤、肥料、成長調節物質、毒性緩和剤、情報物質など)との混合物、または植物特性を改善するための物質との混合物なども可能である。
【0139】
殺虫剤として使用される場合、本発明に記載の活性化合物は、さらに、これらの市販の製剤においておよびこれらの製剤から調製される使用形態において、共力剤との混合物として存在することができる。共力剤は、添加される共力剤自体が活性である必要はなく、活性化合物の作用を増大させる化合物である。
【0140】
殺虫剤として使用される場合、本発明による活性化合物は、さらに、これらの市販の製剤でおよびこれらの製剤から調製される使用形態で、(植物の環境において、植物の部分の表面でまたは植物組織において使用後に活性化合物の分解を低減させる)抑制剤との混合物として存在することができる。
【0141】
市販の製剤から調製される使用形態の活性化合物含量は、広い制限内で変動することができる。使用形態の活性化合物濃度は、0.00000001から95重量%、好ましくは0.00001と1重量%の間の活性化合物でもよい。
【0142】
該化合物は、使用形態に適した慣習的な方法で利用される。
【0143】
本発明による活性化合物は、植物、衛生および貯蔵製品の有害生物に対してだけではなく、獣医学分野における動物寄生体(外部および内部寄生体)(マダニ類(hard ticks)、ヒメダニ類(soft ticks)、疥癬ダニ類(mange mites)、ハダニ類(leaf mites)、ハエ類(刺すタイプ(biting)および舐めるタイプ(licking))、寄生性ハエ幼虫(parasitic fly larvae)、シラミ類(lice)、ケジラミ類(hair lice)、ハジラミ類(feather lice)およびノミ類(fleas)など)に対しても作用する。これらの寄生体としては、以下のものが挙げられる。
【0144】
シラミ目(Anoplurida)から、例えば、ハエマトピヌス属種(Haematopinus spp.)、リノグナトゥス属種(Linognathus spp.)、ペディクルス属種(Pediculus spp.)、プティルス属種(Phtirus spp.)、ソレノポテス属種(Solenopotes spp.)。
【0145】
マッロパギダ目(Mallophagida)およびアムブリュケリナ亜目(Amblycerina)およびイスクノケリナ亜目(Ischnocerina)から、例えば、トリメノポン属種(Trimenopon spp.)、メノポン属種(Menopon spp.)、トリノトン属種(Trinoton spp.)、ボウィコラ属種(Bovicola spp.)、ウェルネクキエッラ属種(Werneckiella spp.)、レピケントロン属種(Lepikentron spp.)、ダマリナ属種(Damalina spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.)、フェリコラ属種(Felicola spp.)。
双翅目(Diptera)およびネマトケリナ亜目(Nematocerina)およびブラキュケリナ亜目(Brachycerina)から、例えば、アエデス属種(Aedes spp.)、アノペレス属種(Anopheles spp.)、クレクス属種(Culex spp.)、シムリウム属種(Simulium spp.)、エウシムリウム属種(Eusimulium spp.)、プレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、ルトゾミュイア属種(Lutzomyia spp.)、クリコイデス属種(Culicoides spp.)、クリュソプス属種(Chrysops spp.)、フュボミトラ属種(Hybomitra spp.)、アテュロトゥス(Atylotus spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、ハエマトポタ属種(Haematopota spp.)、フィリポミュイア属種(Philipomyia spp.)、ブラウラ属種(Braula spp.)、ムスカ属種(Musca spp.)、フュドロタエア属種(Hydrotaea spp.)、ストモクシス属種(Stomoxys spp.)、ハエマトビア属種(Haematobia spp.)、モレッリア属種(Morellia spp.)、ファンニア属種(Fannia spp.)、グロッシナ属種(Glossina spp.)、カッリポラ属種(Calliphora spp.)、ルキリア属種(Lucilia spp.)、クリュソミュイア属種(Chrysomyia spp.)、ウォルファルティア属種(Wohlfahrtia spp.)、サルコパガ属種(Sarcophaga spp.)、オエストルス属種(Oestrus spp.)、フュポデルマ属種(Hypoderma spp.)、ガステロピルス属種(Gasterophilus spp.)、ヒッポボスカ属種(Hippobosca spp.)、リポプテナ属種(Lipoptena spp.)、メロパグス属種(Melophagus spp.)。
【0146】
シポナプテリダ目(Siphonapterida)から、例えば、プレクス属種(Pulex spp.)、クテノケパリデス属種(Ctenocephalides spp.)、クセノプシュッラ属種(Xenopsylla spp.)、ケラトピュッルス属種(Ceratophyllus spp.)。
【0147】
ヘテロプテリダ目(Heteropterida)から、例えば、キメクス属種(Cimex spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.)、ロドニウス属種(Rhodnius spp.)、パンストロンギュルス属種(Panstrongylus spp.)。
ブラッタリダ目(Blattarida)から、例えば、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ブラッテッラ・ゲルマニカ(Blattela germanica)、スペッラ属種(Supella spp.)。
【0148】
ダニ類(Acari)の亜綱(ダニ目(Acarina))ならびにメタおよびメソスティグマタ目(Mesostigmata)から、例えば、アルガス属種(Argas spp.)、オルニトドロス属種(Ornithodoros spp.)、オトビウス属種(Otobius spp.)、イクソデス属種(Ixodes spp.)、アムブリュオンマ属種(Amblyomma spp.)、ボオピルス属種(Boophilus spp.)、デルマケントル属種(Dermacentor spp.)、ハエマピュサリス属種(Haemaphysalis spp.)、フュアロンマ属種(Hyalomma spp.)、リピケパルス属種(Rhipicephalus spp.)、デルマニュッスス属種(Dermanyssus spp.)、ライッリエティア属種(Raillietia spp.)、プネウモニュッスス属種(Pneumonyssus spp.)、ステルノストマ属種(Sternostoma spp.)、ワッロア属種(Varroa spp.)。
アクティネディダ目(Actinedida)(プロスティグマタ(Prostigmata))およびアカリディダ目(Acaridida)(アスティグマタ(Astigmata))から、例えば、アカラピス属種(Acarapis spp.)、ケユレティエッラ属種(Cheyletiella spp.)、オルニトケユレティア属種(Ornithocheyletia spp.)、ミュオビア属種(Myobia spp.)、プソレルガテス属種(Psorergates spp.)、デモデクス属種(Demodex spp.)、トロムビクラ属種(Trombicula spp.)、リストロポルス属種(Listrophorus spp.)、アカルス属種(Acarus spp.)、テュロパグス属種(Tyrophagus spp.)、カログリュプス属種(Caloglyphus spp.)、フュポデクテス属種(Hypodectes spp.)、プテロリクス属種(Pterolichus spp.)、プソロプテス属種(Psoroptes spp.)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、オトデクテス属種(Otodectes spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、ノトエドレス属種(Notoedres spp.)、クネミドコプテス属種(Knemidocoptes spp.)、キュトディテス属種(Cytodites spp.)、ラミノシオプテス属種(Laminosioptes spp.)。
本発明に記載の式(I)の活性化合物は、農業生産家畜(ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ロバ、ラクダ、スイギュウ、ウサギ、ニワトリ、シチメンチョウ、アヒル、ガチョウおよびミツバチなど)、他のペット(イヌ、ネコ、愛玩鳥および観賞魚など)、さらにはいわゆる試験動物(ハムスター、モルモット、ラットおよびマウスなど)に寄生する節足動物を駆除するのにも適している。これらの節足動物を駆除することにより、死亡例および(肉、乳、羊毛、皮、卵、ハチミツ等の)生産性の低減は少なくなるはずであり、本発明に記載の活性化合物の使用によって、より経済的でより容易な畜産が可能となる。
【0149】
本発明による活性化合物は、獣医学の分野および畜産において、知られている方法で、例えば、錠剤、カプセル、頓服、水薬、顆粒、ペースト、巨丸薬、飼料を介した方法および座薬の形態の経腸投与により、非経口投与(注射(筋肉内、皮下、静脈内、腹腔内等)、埋込など)により、経鼻投与により、(例えば、液浸または液浴、噴霧、滴下および点投与、洗浄および粉末塗布の形態での)経皮使用により、さらには活性化合物を含有する成形品(首輪、耳標、尾標、肢バンド、端綱、マーキング装置等)を用いて使用される。
【0150】
ウシ、家禽、ペット等に使用される場合、式(I)の活性化合物は、活性化合物を1から80重量%の量で含む製剤(例えば、粉末、エマルジョン、易流動性組成物)として、直接的にまたは100から10000倍の希釈後に使用することができ、またはそれらは薬浴として使用することができる。
【0151】
本発明に記載の化合物が工業材料を破壊する昆虫に対する強力な殺虫作用も有することがさらに発見された。
【0152】
例としておよび好ましいものとして以下の昆虫を挙げることができるが、限定することを意図したものではない:
鞘翅目(Beetles)(フュロトルペス・バイユルス(Hylotrupes bajulus)、クロロポルス・ピロシス(Chlorophorus pilosis)、アノビウム・プンクタトゥム(Anobium punctatum)、クセストビウム・ルフォウィッロスム(Xestobium rufovillosum)、プティリヌス・ペクティコルニス(Ptilinus pecticornis)、デンドロビウム・ペルティネクス(Dendrobium pertinex)、エルノビウス・モッリス(Ernobius mollis)、プリオビウム・カルピニ(Priobium carpini)、リュクトゥス・ブルンネウス(Lyctus brunneus)、リュクトゥス・アフリカヌス(Lyctus africanus)、リュクトゥス・プラニコッリス(Lyctus planicollis)、リュクトゥス・リネアリス(Lyctus linearis)、リュクトゥス・プベスケンス(Lyctus pubescens)、トロゴクシロン・アエクアレ(Trogoxylon aequale)、ミンテス・ルギコッリス(Minthes rugicollis)、クシレボルス属種(Xyleborus spec.)トリュプトデンドロン属種(Tryptodendron spec.)アパテ・モナクス(Apate monachus)、ボストリュクス・カプキンス(Bostrychus capucins)、ヘテロボストリュクス・ブルンネウス(Heterobostrychus brunneus)、シノクシロン属種(Sinoxylon spec.)ディノデルス・ミヌトゥス(Dinoderus minutus)など)、
膜翅目(Hymenopterons)(シレクス・ユウェンクス(Sirex juvencus)、ウロケルス・ギガス(Urocerus gigas)、ウロケルス・ギガス・タイグヌス(Urocerus gigas taignus)、ウロケルス・アウグル(Urocerus augur)ど)、
等翅目(Termites)(カロテルメス・フラウィコッリス(Kalotermes flavicollis)、クリュプトテルメス・ブレウィス(Cryptotermes brevis)、ヘテロテルメス・インディコラ(Heterotermes indicola)、レティクリテルメス・フラウィペス(Reticulitermes flavipes)、レティクリテルメス・サントネンシス(Reticulitermes santonensis)、レティクリテルメス・ルキフグス(Reticulitermes lucifugus)、マストテルメス・ダルウィニエンシス(Mastotermes darwiniensis)、ゾオテルモプシス・ネワデンシス(Zootermopsis nevadensis)、コプトテルメス・フォルモサヌス(Coptotermes formosanus)など)、
総尾目(Bristletails)、例えば、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)など。
【0153】
本明細書における工業材料は、非生体材料(好ましくは、プラスチック、接着剤、サイズ、紙および厚紙、なめし皮、木材および加工木材製品およびコーティング組成物など)を意味するものと理解されよう。
【0154】
すぐに使用できる組成物は、適切な場合、さらなる殺虫剤を含むことができ、適切な場合、1つまたは複数の殺真菌剤を含むことができる。
【0155】
可能な追加の添加剤に関して、上述の殺虫剤および殺真菌剤について言及することができる。
【0156】
本発明に記載の化合物は、海水または汽水と接触する目的物(船体、スクリーン、網、建造物、係留索具および信号装置など)を汚損生物から保護するのに同様に利用することができる。
【0157】
さらに、本発明に記載の化合物は、単独でまたは他の活性化合物と組み合わせて、汚損生物付着防止剤として利用することができる。
【0158】
家庭内での衛生および貯蔵製品の保護において、該活性化合物は、(密閉されたスペース、例えば、住居、工場のホール、事務所、車室等で見られる)動物有害生物、特に昆虫、蜘形類動物およびダニ類を駆除するのにも適している。それらは、これらの有害生物を駆除するための家庭用の殺虫剤製品において、単独でまたは他の活性化合物および助剤と組み合わせて利用することができる。それらは、感受性および耐性の種に対してならびに全ての発育段階に対して活性である。これらの有害生物としては、以下のものが挙げられる。
【0159】
スコルピオニデア目(Scorpionidea)から、例えば、ブトゥス・オッキタヌス(Buthus occitanus)。
【0160】
ダニ目(Acarina)から、例えば、アルガス・ペルシクス(Argas persicus)、アルガス・レフレクスス(Argas reflexus)、ブリュオビア(Bryobia)ssp、デルマニュッスス・ガッリナエ(Dermanyssus gallinae)、グリュキパグス・ドメスティクス(Glyciphagus domesticus)、オルニトドロス・モウバト(Ornithodoros moubat)、リピケパルス・サングイネウス(Rhipicephalus sanguineus)、トロムビクラ・アルフレッドゥゲシ(Trombicula alfreddugesi)、ネウトロムビクラ・アウトゥムナリス(Neutrombicula autumnalis)、デルマトパゴイデス・プテロニッシムス(Dermatophagoides pteronissimus)、デルマトパゴイデス・フォリナエ(Dermatophagoides forinae)。
【0161】
クモ目(Araneae)から、例えば、アウィクラリイダエ(Aviculariidae)、アラネイダエ(Araneidae)。
【0162】
ザトウムシ目(Opiliones)から、例えば、プセウドスコルピオネス・ケリフェル(Pseudoscorpiones chelifer)、プセウドスコルピオネス・ケイリディウム(Pseudoscorpiones cheiridium)、オピリオネス・パランギウム(Opiliones phalangium)。
【0163】
等脚目(Isopoda)から、例えば、オニスクス・アセッルス(Oniscus asellus)、ポルケッリオ・スカベル(Porcellio scaber)。
【0164】
倍脚目(Diplopoda)から、例えば、ブラニウルス・グットゥラトゥス(Blaniulus guttulatus)、ポリデスムス属種(Polydesmus spp.)。
唇脚目(Chilopoda)から、例えば、ゲオピルス属種(Geophilus spp.)。
【0165】
シミ目(Zygentoma)から、例えば、クネノレピスマ属種(Ctenolepisma spp.)、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)、レピスモデス・インクウィリヌス(Lepismodes inquilinus)。
【0166】
ゴキブリ目(Blattaria)から、例えば、ブラッタ・オリエンタリエス(Blatta orientalies)、ブラッテッラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、ブラッテッラ・アサヒナイ(Blattella asahinai)、レウコパエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、パンクロラ属種(Panchlora spp.)、パルコブラッタ属種(Parcoblatta spp.)、ペリプラネタ・アウストララシアエ(Periplaneta australasiae)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ペリプラネタ・ブルンネア(Periplaneta brunnea)、ペリプラネタ・フリギノサ(Periplaneta fuliginosa)、スペッラ・ロンギパルパ(Supella longipalpa)。
【0167】
サルタトリア目(Saltatoria)から、例えば、アケタ・ドメスティクス(Acheta domesticus)。
【0168】
ハサミムシ目(Dermaptera)から、例えば、フォルフィクラ・アウリクラリア(Forficula auricularia)。
【0169】
シロアリ目(Isoptera)から、例えば、カロテルメス属種(Kalotermes spp.)、レティクリテルメス属種(Reticulitermes spp.)。
【0170】
チャタテムシ目(Psocoptera)から、例えば、レピナトゥス属種(Lepinatus spp.)、リポスケリス属種(Liposcelis spp.)。
コウチュウ目(Coleoptera)から、例えば、アントレヌス属種(Anthrenus spp.)、アッタゲヌス属種(Attagenus spp)、デルメステス属種(Dermestes spp.)、ラテティクス・オリュザエ(Latheticus oryzae)、ネクロビア属種(Necrobia spp.)、プティヌス属種(Ptinus spp.)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、シトピルス・グラナリウス(Sitophilus granarius)、シトピルス・オリュザエ(Sitophilus oryzae)、シトピルス・ゼアマイス(Sitophilus zeamais)、ステゴビウム・パニケウム(Stegobium paniceum)。
【0171】
双翅目(Diptera)から、例えば、アエデス・アエギュプティ(Aedes aegypti)、アエデス・アルボピクトゥス(Aedes albopictus)、アエデス・タエニオリュンクス(Aedes taeniorhynchus)、アノペレス属種(Anopheles spp.)、カッリポラ・エリュトロケパラ(Calliphora erythrocephala)、クリュソゾナ・プルウィアリス(Chrysozona pluvialis)、クレクス・クウィンクウェファスキアトゥス(Culex quinquefasciatus)、クレクス・ピピエンス(Culex pipiens)、クレクス・タルサリス(Culex tarsalis)、ドロソピラ属種(Drosophila spp.)、ファンニア・カニクラリス(Fannia canicularis)、ムスカ・ドメスティカ(Musca domestica)、プレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、サルコパガ・カマリア(Sarcophaga camaria)、シムリウム属種(Simulium spp.)、ストモクシス・カルキトランス(Stomoxys calcitrans)、ティプラ・パルドサ(Tipula paludosa)。
【0172】
鱗翅目(Lepidoptera)から、例えば、アクロイア・グリセッラ(Achroia grisella)、ガッレリア・メッロネッラ(Galleria mellonella)、プロディア・インテルプンクテッラ(Plodia interpunctella)、ティネア・クロアケッラ(Tinea clocella)、ティネア・ペッリオネッラ(Tinea pellionella)、ティネオラ・ビッセリエッラ(Tineola bisselliella)。
【0173】
ノミ目(Siphonaptera)から、例えば、クテノケパリデス・カニス(Ctenocephalides canis)、クテノケパリデス・フェリス(Ctenocephalides felis)、プレクス・イッリタンス(Pulex irritans)、トゥンガ・ペネトランス(Tunga penetrans)、クセノプシュッラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis)。
【0174】
膜翅目(Hymenoptera)から、例えば、カムポノトゥス・ヘルクレアヌス(Camponotus herculeanus)、ラシウス・フリギノスス(Lasius fuliginosus)、ラシウス・ニゲル(Lasius niger)、ラシウス・ウムブラトゥス(Lasius umbratus)、モノモリウム・パラオニス(Monomorium pharaonis)、パラウェスプラ属種(Paravespula spp.)、テトラモリウム・カエスピトゥム(Tetramorium caespitum)。
【0175】
シラミ目(Anoplura)から、例えば、ペディクルス・フマヌス・カピティス(Pediculus humanus capitis)、ペディクルス・フマヌス・コルポリス(Pediculus humanus corporis)、ペムピグス属種(Pemphigus spp.)、ピュッロエラ・ワスタトリクス(Phylloera vastatrix)、プティルス・プビス(Phthirus pubis)。
【0176】
異翅目(Heteroptera)から、例えば、キメクス・ヘミプテルス(Cimex hemipterus)、キメクス・レクトゥラリウス(Cimex lectularius)、ロディヌス・プロリクスス(Rhodinus prolixus)、トリアトマ・インフェスタンス(Triatoma infestans)。
【0177】
家庭用殺虫剤の領域において、それらは単独でまたは他の好適な活性化合物(リン酸エステル、カルバメート、ピレスロイド、ネオニコチノイド、成長調節物質または他の知られている種類の殺虫剤からの活性化合物など)と組み合わせて使用される。
【0178】
それらは、エアロゾル、無圧噴霧製品、例えば、ポンプおよびアトマイザー噴霧剤、自動煙霧装置、煙霧器、泡、ゲル、セルロースまたはポリマー製の蒸発器用錠剤を備えた蒸発装置、液体蒸発器、ゲルおよび膜蒸発器、プロペラ駆動蒸発器、エネルギー不要または受動的な蒸発装置、防虫紙、防虫袋および防虫ゲルにおいて、顆粒または粉剤として、散布用の餌においてまたは餌場において使用される。
【0179】
本発明に記載の化合物は、強力な殺微生物作用を示し、植物の保護および材料の保護において望ましくない微生物(真菌および細菌など)を駆除するのに使用することができる。
【0180】
植物の保護において、殺真菌剤は、ネコブカビ綱(Plasmodiophoromycetes)、卵菌類(Oomycetes)、ツボカビ綱(Chytridiomycetes)、接合菌綱(Zygomycetes)、子嚢菌綱(Ascomycetes)、担子菌綱(Basidiomycetes)および不完全菌綱(Deuteromycetes)を駆除するのに使用することができる。
【0181】
植物の保護において、殺微生物剤は、プセウドモナダケアエ(Pseudomonadaceae)、リゾビアケアエ(Rhizobiaceae)、エンテロバクテリアケアエ(Enterobacteriaceae)、コリュネバクテリアケアエ(Corynebacteriaceae)およびストレプトミュケタケアエ(Streptomycetaceae)を駆除するのに使用することができる。
【0182】
限定することなく一例として、上で列挙した総称の下に入る真菌病および細菌病のいくつかの病原体を挙げることができる。
【0183】
例えば以下のものなどのうどんこ病(powdery mildew)病原体に起因する病害、
ブルメリア属各種(Blumeria species)(例えば、ブルメリア・グラミニス(Blumeria graminis)など)、
ポドスパエラ属各種(Podosphaera species)(例えば、ポドスパエラ・レウコトリカ(Podosphaera leucotricha)など)、
スパエロテカ属各種(Sphaerotheca species)(例えば、スパエロテカ・フリギネア(Sphaerothecafuliginea)など)、
ウンキヌラ属各種(Uncinula species)(例えば、ウンキヌラ・ネカトル(Uncinula necator)など)、
例えば以下のものなどのさび病(rust)病原体に起因する病害、
ギュムノスポランギウム属各種(Gymnosporangium species)(例えば、ギュムノスポランギウム(Gymnosporangium)・サビナエ(sabinae)など、
ヘミレイア属各種(Hemileia species)(例えば、ヘミレイア(Hemileia)・ワスタトリクス(vastatrix)など)、
パコプソラ属各種(Phakopsora species)(例えば、パコプソラ・パキュリジ(Phakopsora pachyrhizi)およびパコプソラ・メイボミアエ(Phakopsora meibomiae)など)、
プッキニア属各種(Puccinia species)(例えば、プッキニア・レコンディタ(Puccinia recondita)など)、
ウロミュケス属各種(Uromyces species)(例えば、ウロミュケス(Uromyces)・アッペンディクラトゥス(appendiculatus)など)、
例えば以下のものなどの卵菌類(Oomycetes)群の病原体に起因する病害、
ブレミア属各種(Bremia species)(例えば、ブレミア・ラクトゥカエ(Bremia lactucae)など)、
ペロノスポラ属各種(Peronospora species)(例えば、ペロノスポラ・ピシ(Peronospora pisi)またはP・ブラッシカエ(P Brassicae)など)、
ピュトプトラ属各種(Phytophthora species)(例えば、ピュトプトラ(Phytophthora)・インフェスタンス(infestans)など
プラスモパラ属各種(Plasmopara species)(例えば、プラスモパラ・ウィティコラ(Plasmopara viticola)など)、
プセウドペロノスポラ属各種(Pseudoperonospora species)(例えば、プセウドペロノスポラ・フムリ(Pseudoperonospora humuli)またはプセウドペロノスポラ・クベンシス(Pseudoperonospora cubensis)など)、
ピュティウム属各種(Pythium species)(例えば、ピュティウム・ウルティムム(Pythium ultimum)など)、
例えば以下のものに起因する斑点病(leaf spot disease)および萎凋病(leaf wilt)、
アルテルナリア属各種(Alternaria species)(例えば、アルテルナリア・ソラニ(Alternaria solani)など)、
ケルコスポラ属各種(Cercospora species)(例えば、ケルコスポラ・ベティコラ(Cercospora beticola)など)、
クラドスポリウム属各種(Cladosporium species)(例えば、クラドスポリウム・ククメリヌム(Cladosporium cucumerinum)など)、
コクリオボルス属各種(Cochliobolus species)(例えば、コクリオボルス・サティウス(Cochliobolus sativus)(分生子の形態:ドレクスレラ(Drechslera)、異名:ヘルミントスポリウム(Helminthosporium))など)、
コッレトリクム属各種(Colletotrichum species)(例えば、コッレトトリクム・リンデムタニウム(Colletotrichum lindemuthanium)など)、
キュクロコニウム属各種(Cycloconium species)(例えば、キュクロコニウム・オレアギヌム(Cycloconium oleaginum)など)、
ディアポルテ属各種(Diaporthe種)(例えば、ディアポルテ・キトリ(Diaporthe citri)など)、
エルシノエ属各種(Elsinoe species)(例えば、エルシノエ・ファウケッティイ(Elsinoe fawcettii)など)、
グロエオスポリウム属各種(Gloeosporium species)(例えば、グロエオスポリウム・ラエティコロル(Gloeosporium laeticolor)など)、
グロメレッラ属各種(Glomerella species)(例えば、グロメレッラ・キングラタ(Glomerella cingulata)など)、
グイグナルディア属各種(Guignardia species)(例えば、グイグナルディア(Guignardia)・ビドウェッリ(bidwelli)など)、
レプトスパエリア属各種(Leptosphaeria species)(例えば、レプトスパエリア・マクランス(Leptosphaeria maculans)など)、
マグナポルテ属各種(Magnaporthe species)(例えば、マグナポルテ(Magnaporthe)・グリセア(grisea)など)、
ミュコスパエレッラ属各種(Mycosphaerella species)(例えば、ミュコスパエレッラ(Mycosphaerella)・グラミニコラ(graminicola)およびミュコスパエレッラ・フィイエンシス(Mycosphaerella fijiensis)など)、
パエオスパエリア属各種(Phaeosphaeria species)(例えば、パエオスパエリア・ノドルム(Phaeosphaeria nodorum)など)、
ピュレノポラ属各種(Pyrenophora species)(例えば、ピュレノポラ・テレス(Pyrenophora teres)など)、
ラムラリア属各種(Ramularia species)(例えば、ラムラリア・コッロ−キュグニ(Ramularia collo−cygni)など)、
リュンコスポリウム属各種(Rhynchosporium species)(例えば、リュンコスポリウム・セカリス(Rhynchosporium secalis)など)、
セプトリア属各種(Septoria species)(例えば、セプトリア・アピイ(Septoria apii)など)、
テュプラ属各種(Typhula species)(例えば、テュプラ(Typhula)・インカルナタ(incarnata)など)、
ウェントゥリア属各種(Venturia species)(例えば、ウェントゥリア・イナエクワリス(Venturia inaequalis)など)、
例えば以下のものに起因する根および茎の病害(root and stalk disease)、
コルティキウム属各種(Corticium species)(例えば、コルティキウム・グラミネアルム(Corticium graminearum)など)、
フサリウム属各種(Fusarium species)(例えば、フサリウム・オクシスポルム(Fusarium oxysporum)など)、
ガエウマンノミュケス属各種(Gaeumannomyces species)(例えば、ガエウマンノミュケス・グラミニス(Gaeumannomyces graminis)など)、
リゾクトニア属各種(Rhizoctonia species)(例えば、リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani)など)、
タペシア属各種(Tapesia species)(例えば、タペシア・アクフォルミス(Tapesia acuformis)など)、
ティエラウィオプシス属各種(Thielaviopsis species)(例えば、ティエラウィオプシス・バシコラ(Thielaviopsis basicola)など)、
例えば以下のものに起因する(トウモロコシ穂軸を含めた)穂および円錐花序の病害(ear and panicle disease)、
アルテルナリア属各種(アルテルナリア属各種(Alternaria species))(例えば、アルテルナリア属種(Alternaria spp.)など)、
アスペルギルス属各種(アスペルギッルス(Aspergillus species)(例えば、アスペルギルス・フラウス(Aspergillus flavus)など)、
クラドスポリウム属各種(Cladosporium species)(例えば、クラドスポリウム・クラドスポリオイデス(Cladosporium cladosporioides)など)、
クラウィケプス属各種(Claviceps species)(例えば、クラウィケプス・プルプレア(Claviceps purpurea)など)、
フサリウム属各種(Fusarium species)(例えば、フサリウム・クルモルム(Fusarium culmorum)など)、
ギッベレッラ属各種(Gibberella species)(例えば、ギッベレッラ・ゼアエ(Gibberella zeae)など)、
モノグラペッラ属各種(Monographella species)(例えば、モノグラペッラ・ニワリス(Monographella nivalis)など)、
例えば以下のものなどの黒穂病菌類(smuts)に起因する病害、
スパケロテカ属各種(Sphacelotheca species)(例えば、スパケロテカ(Sphacelotheca)・レイリアナ(reiliana)など)、
ティッレティア属各種(Tilletia species)(例えば、ティッレティア・カリエス(Tilletia caries)など)、
ウロキュスティス属各種(Urocystis species)(例えば、ウロキュスティス・オックルタ(Urocystis occulta)など)、
ウスティラゴ属各種(Ustilago species)(例えば、ウスティラゴ・ヌダ(Ustilago nuda)など)、
例えば以下のものに起因する果実腐敗病(fruit rot)、
アスペルギルス属各種(Aspergillus species)(例えば、アスペルギルス・フラウス(Aspergillus flavus)など)、
ボトリュティス属各種(Botrytis species)(例えば、ボトリュティス(Botrytis)・キネレア(cinerea)など)、
ペニキッリウム属各種(Penicillium species)(例えば、ペニキッリウム・エクスパンスム(Penicillium expansum)およびペニキッリウム・プルプロゲヌム(Penicillium purpurogenum)など)、
スクレロティニア属各種(Sclerotinia species)(例えば、スクレロティニア・スクレロティオルム(Sclerotinia sclerotiorum)など)、
ウェルティキリウム属各種(Verticilium species)(例えば、ウェルティキリウム・アルボアトルム(Verticilium alboatrum)など)、
例えば以下のものに起因する、種子および土壌伝播性の腐敗病および萎凋病(seed−and soil−borne rot and wilt)、ならびに実生の病害(seedling disease)、
アルテルナリア属各種(Alternaria species)(例えば、アルテルナリア・ブラッシキコラ(Alternaria brassicicola)など)、
アパノミュケス属各種(Aphanomyces species)(例えば、アパノミュケス・エウテイケス(Aphanomyces euteiches)など)、
アスコキュタ属各種(Ascochyta species)(例えば、アスコキュタ・レンティス(Ascochyta lentis)など)、
アスペルギルス属各種(Aspergillus species)(例えば、アスペルギルス・フラウス(Aspergillus flavus)など)、
クラドスポリウム属各種(Cladosporium species)(例えば、クラドスポリウム・ヘルバルム(Cladosporium herbarum)など)、
コクリオボルス属各種(Cochliobolus species)(例えば、コクリオボルス・サティウス(Cochliobolus sativus)(分生子形態:ドレクスレラ(Drechslera)、ビポラリス(Bipolaris)異名:ヘルミントスポリウム(Helminthosporium))など)、
コッレトトリクム属各種(Colletotrichum species)(例えば、コッレトトリクム・コッコデス(Colletotrichum coccodes)など)、
フサリウム属各種(Fusarium species)(例えば、フサリウム・クルモルム(Fusarium culmorum)など)、
ギッベレッラ属各種(Gibberella species)(例えば、ギッベレッラ・ゼアエ(Gibberella zeae)など)、
マクロポミナ属各種(Macrohomina species)(例えば、マクロポミナ・パセオリナ(Macrohomina phaseolina)など)、
モノグラペッラ属各種(Monographella species)(例えば、モノグラペッラ・ニワリス(Monographella nivalis)など)、
ペニキッリウム属各種(Penicillium species)(例えば、ペニキッリウム・エクスパンスム(Penicillium expansum)など)、
ポマ属各種(Phoma species)(例えば、ポマ・リンガム(Phoma lingam)など)、
ポモプシス属各種(Phomopsis species)(例えば、ポモプシス・ソイヤエ(Phomopsis sojae)など)、
ピュトプトラ属各種(Phytophthora species)(例えば、ピュトプトラ・カクトルム(Phytophthora cactorum)など)、
ピュレノポラ属各種(Pyrenophora species)(例えば、ピュレノポラ・グラミネア(Pyrenophora graminea)など)、
ピュリクラリア属各種(Pyricularia species)(例えば、ピュリクラリア・オリュザエ(Pyricularia oryzae)など)、
ピュティウム属各種(Pythium species)(例えば、ピュティウム・ウルティムム(Pythium ultimum)など)、
リゾクトニア属各種(Rhizoctonia species)(例えば、リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani)など)、
リゾプス属各種(Rhizopus species)(例えば、リゾプス・オリュザエ(Rhizopus oryzae)など)、
スクレロティウム属各種(Sclerotium species)(例えば、スクレロティウム・ロルフシイ(Sclerotium rolfsii)など)、
セプトリア属各種(Septoria species)(例えば、セプトリア・ノドルム(Septoria nodorum)など)、
テュプラ属各種(Typhula species)(例えば、テュプラ・インカルナタ(Typhula incarnata)など)、
ウェルティキッリウム属各種(Verticillium species)(例えば、ウェルティキッリウム・ダリアエ(Verticillium dahliae)など)、
例えば以下のものに起因する癌腫病(canker)、こぶ病(gall)および天狗巣病(witches’ broom disease)、
ネクトリア属各種(Nectria species)(例えば、ネクトリア・ガッリゲナ(Nectria galligena)など)、
例えば以下のものに起因する萎凋病(wilt)、
モニリニア属各種(Monilinia species)(例えば、モニリニア・ラクサ(Monilinia laxa)など)、
例えば以下のものに起因する葉、花および果実の変形、
タプリナ属各種(Taphrina species)(例えば、タプリナ・デフォルマンス(Taphrina deformans)など)、
例えば以下のものに起因する、木本類の変性病害(degenerative disease)、
エスカ属各種(Esca species)(例えば、パエオモニエッラ・クラミュドスポラ(Phaeomoniella chlamydospora)、パエオアクレモニウム・アレオピルム(Phaeoacremonium aleophilum)およびフォミティポリア・メディテッラネア(Fomitiporia mediterranea)など)、
例えば以下のものに起因する、花および種子の病害、
ボトリュティス属各種(Botrytis species)(例えば、ボトリュティス・キネレア(Botrytis cinerea)など)、
例えば以下のものに起因する植物塊茎の病害、
リゾクトニア属各種(Rhizoctonia species)(例えば、リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani)など)、
ヘルミントルポリウム属各種(Helminthosporium species)(例えば、ヘルミントスポリウム・ソラニ(Helminthosporium solani)など)、
例えば以下のものなどの細菌性病原体に起因する病害、
クサントモナス属各種(Xanthomonas species)(例えば、クサントモナス・カムペストリスpv.オリュザエ(Xanthomonas campestris pv.oryzae)など)、
プセウドモナス属各種(Pseudomonas species)(例えば、プセウドモナス(Pseudomonas)・シュリンガエpv.ラクリュマンス(syringae pv.lachrymans)など)、
エルウィニア属各種(Erwinia species)(例えば、エルウィニア・アミュロウォラ(Erwinia amylovora)など。
【0184】
好ましくは、ダイズの以下の病害を防除することができる。
【0185】
例えば以下のものに起因する葉、茎、鞘および種子の真菌病、
黒斑病(Alternaria leaf spot)(アルテルナリア(Alternaria)属種アトランス・テヌイッシマ(spec.atrans tenuissima))、炭疽病(anthracnose)(コッレトトリクム・グロエオスポロイデス・デマティウム変種トルンカトゥム(Colletotrichum gloeosporoides dematium var.truncatum))、褐斑病(brown spot)(セプトリア・グリュキネス(Septoria glycines))、紫斑病(cercospora leaf spot and blight)(ケルコスポラ・キクキイ(Cercospora kikuchii))、コアネポラ葉枯病(choanephora leaf blight)(コアネポラ・インフンディブリフェラ・トリスポラ(Choanephora infundibulifera trispora)(異名))、黒砂病(Dactuliophora leaf spot)(ダクトゥリオポラ・グリュキネス(Dactuliophora glycines))、べと病(downy mildew)(ペロノスポラ・マンシュリカ(Peronospora manshurica))、ドレクスレラ胴枯病(drechslera blight)(ドレクスレラ・グリュキニ(Drechslera glycini))、斑点病(frogeye leaf spot)(ケルコスポラ・ソイナ(Cercospora sojina))、そばかす病(leptosphaerulina leaf spot)(レプトスパエルリナ・トリフォリイ(Leptosphaerulina trifolii))、ピュッロスティカ斑点病(phyllostica leaf spot)(ピュッロスティクタ・ソイヤエコラ(Phyllosticta sojaecola))、黒点病(pod and stem blight)(ポモプシス・ソイヤエ(Phomopsis sojae))、うどんこ病(powdery mildew)(ミクロスパエラ・ディッフサ(Microsphaera diffusa))、ピュレノカエタ斑点病(pyrenochaeta leaf spot)(ピュレノカエタ・グリュキネス(Pyrenochaeta glycines))、リゾクトニア葉枯病(rhizoctonia aerial,foliage,and web blight)(リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani))、さび病(rust)(パコプソラ・パキュリジ(Phakopsora pachyrhizi))、黒とう病(scab)(スパケロマ・グリュキネス(Sphaceloma glycines))、ステムピュリウム葉枯病(stemphylium leaf blight)(ステムピュリウム・ボトリュオスム(Stemphylium botryosum))、褐色輪紋病(target spot)(コリュネスポラ・カッシイコラ(Corynespora cassiicola))
例えば以下のものに起因する根および稈基の真菌病、
黒根腐病(black root rot)(カロネクトリア・クロタラリアエ(Calonectria crotalariae))、炭腐病(charcoal rot)(マクロポミナ(Macrophomina)・パセオリナ(phaseolina))、フサリウム赤かび病(Fusarium blight or wilt,root rot,and pod and collar rot)(フサリウム・オクシスポルム(Fusarium oxysporum)、フサリウム・オルトケラス(Fusarium orthoceras)、フサリウム・セミテクトゥム(Fusarium semitectum)、フサリウム・エクイセティ(Fusarium equiseti))、ミュコレプトディスクス根腐病(mycoleptodiscus root rot)(ミュコレプトディスクス・テッレストリス(Mycoleptodiscus terrestris))、根腐病(neocosmospora)(ネオコスモスポラ・ワシンフェクタ(Neocosmopspora vasinfecta))、黒点病(pod and stem blight)(ディアポルテ・パセオロルム(Diaporthe phaseolorum))、枝枯病(stem canker)(ディアポルテ・パセオロルム変種カウリウォラ(Diaporthe phaseolorum var.caulivora))、疫病(phytophthora rot)(ピュトプトラ・メガスペルマ(Phytophthora megasperma))、落葉病(brown stem rot)(ピアロポラ・グレガタ(Phialophora gregata))、ピュティウム腐敗病(pythium rot)(ピュティウム・アパニデルマトゥム(Pythium aphanidermatum)、ピュティウム・イッレグラレ(Pythium irregulare)、ピュティウム・デバリュアヌム(Pythium debaryanum)、ピュティウム・ミュリオテュルム(Pythium myriotylum)、ピュティウム・ウルティムム(Pythium ultimum))、リゾクトニア根腐病(rhizoctonia root rot,stem decay,and damping−off)(リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani))、核菌病(sclerotinia stem decay)(スクレロティニア・スクレロティオルム(Sclerotinia sclerotiorum))、スクレロティニア白絹病(sclerotinia southern blight)(スクレロティニア・ロルフシイ(Sclerotinia rolfsii))、ティエラウィオプシス根腐病(thielaviopsis root rot)(ティエラウィオプシス・バシコラ(Thielaviopsis basicola))。
【0186】
本発明に記載の活性物質は、植物において強力な強化活性も示す。それらは、したがって、望ましくない微生物による攻撃に対する植物の内因性防御を起動させるのに適している。
【0187】
本明細書において、植物強化(抵抗性誘発)物質は、処理された植物が、その後の望ましくない微生物の接種時に、これらの微生物に対して大きい抵抗性を示すように植物の防御系を刺激することができる材料を意味するものと理解されよう。
【0188】
この場合、望ましくない微生物は、植物病原性の真菌、細菌およびウイルスを意味するものと理解されよう。したがって、本発明に記載の物質は、処理後の特定の期間、述べた有害な病原体による攻撃から植物を保護するのに使用することができる。保護がもたらされる期間は、一般に、活性物質による植物の処理後の1から10日間、好ましくは1から7日間の範囲である。
【0189】
該活性物質は植物の病害を防除するのに必要な濃度で植物により良好に許容されるという事実により、地上の植物部分、植物の繁殖材料および種子、ならびに土壌の処理が可能となる。
【0190】
本明細書において、本発明に記載の活性物質は、穀類病害(プッキニア属各種(Puccinia species)など)、ならびにブドウ栽培および果実および野菜の栽培における病害(ボトリュティス(Botrytis)、ウェントゥリア(Venturia)またはアルテルナリア属各種(Alternaria species)など)を特に首尾良く防除するのに使用することができる。
【0191】
本発明による活性物質は、作物収量を増加させるのにも適している。さらに、それらは毒性が低く、植物により良好に許容される。
【0192】
本発明に記載の活性物質は、任意に、特定の濃度および施用量で、植物成長に影響を及ぼすためおよび動物有害生物を駆除するための除草剤として使用することもできる。それらは、任意に、追加の活性物質の合成のための中間体および前駆体として使用することもできる。
【0193】
全ての植物および植物部分は、本発明に従って処理することができる。これに関して、植物は、全ての植物および植物集団(望ましいおよび望ましくない野生の植物または(自然に発生する栽培植物を含めた)栽培植物など)を意味するものと理解されよう。栽培植物は、トランスジェニック植物および多様性の保証に関する法律により保護されていてもいなくてもよい植物種を含めた、従来の品種改良および最適化方法によりまたは生物工学的および遺伝子工学的方法またはこれらの方法の組合せにより得ることができる植物でもよい。植物部分は、植物の全ての地上および地下の部分および器官(苗条、葉、花および根など)を意味するものと理解されるべきであり、それらの例として列挙されているのは、葉、針葉、幹、茎、花、子実体、果実および種子、さらには根、塊茎および根茎である。植物部分としては、収穫された作物、さらには栄養繁殖および生殖繁殖材料、例えば、挿し木、塊茎、根茎、取り木および種子も挙げられる。
【0194】
本発明に記載の活性物質を用いた植物および植物部分の処理は、従来の処理方法を使用して、例えば、液浸、噴霧、蒸発、煙霧、分散、散布により、および繁殖材料について、特に種子については、さらに1つもしくは複数の層のコーティングにより、直接的にまたはそれらの環境、生育場所もしくは貯蔵領域に作用させることにより実施される。
【0195】
さらに、本発明に記載の処理により、収穫された作物ならびにそれらから調製される食料および飼料におけるマイコトキシン含量を低減させることが可能である。これに関連して、以下のマイコトキシン:デオキシニバレノール(DON)、ニバレノール、15−Ac−DON、3−Ac−DON、T2およびHT2トキシン、フモニシン類、ゼアラレノン、モニリホルミン、フザリン、ジアセトキシシルペノール(DAS)、ボーベリシン、エニアチン、フザロプロリフェリン(fusaroproliferin)、フザレノール(fusarenol)、オクラトキシン類、パツリン、麦角アルカロイド類およびアフラトキシン類が特に挙げられるが、これらに限定するものではなく、これらは、例えば、以下の真菌:フサリウム属各種(Fusarium spec.)(フサリウム・アクミナトゥム(Fusarium acuminatum)、F.アウェナケウム(F.avenaceum)、F.クロオクウェッレンセ(F.crookwellense)、F.クルモルム(F.culmorum)、F.グラミネアルム(F.graminearum)(ギッベレッラ・ゼアエ(Gibberella zeae))、F.エクウィセティ(F.equiseti)、F.フイコロイ(F.fujikoroi)、F.ムサルム(F.musarum)、F.オクシスポルム(F.oxysporum)、F.プロリフェラトゥム(F.proliferatum)、F.ポアエ(F.poae)、F.プセウドグラルニネアルム(F.pseudograrninearum)、F.サムブキヌム(F.sambucinum)、F.スキルピ(F.scirpi)、F.セミテクトゥム(F.semitectum)、F.ソラニ(F.solani)、F.スポロトリコイデス(F.sporotrichoides)、F.ラングセティアエ(F.langsethiae)、F.スプグルティナンス(F.subglutinans)、F.トリキンクトゥム(F.tricinctum)、F.ウェルティキッリオイデス(F.verticillioides)等)に起因することができ、さらにはアスペルギッルス(Aspergillus)属種、ペニキッリウム(Penicillium)属種、クラウィケプス・プルプレア(Claviceps purpurea)、スタキュボトリュス属種(Stachybotrys spec.)等に起因することができる。
【0196】
材料の保護において、本発明に記載の物質は、望ましくない微生物による攻撃および破壊からの工業材料の保護に使用することができる。
【0197】
工業材料は、本明細書において、産業で使用するために調製された非生体材料を意味するものと理解されよう。例えば、本発明に記載の活性物質により微生物的変化または破壊から保護される工業材料は、接着剤、サイズ、紙および厚紙、織物、なめし皮、木材、ペイントおよびプラスチック製品、冷却潤滑剤ならびに微生物により攻撃または破壊される恐れがある他の材料でもよい。保護される材料との関係で、微生物の増殖により悪影響を受ける恐れがある生産工場の一部分、例えば、冷却水回路も挙げることができる。本発明の文脈では、好ましくは、工業材料として、接着剤、サイズ、紙および厚紙、なめし皮、木材、ペイント、冷却潤滑剤および熱媒液を挙げることができ、特に好ましくは木材を挙げることができる。
【0198】
工業材料を分解または改変することができる微生物の例として挙げることができるのは、細菌、真菌、酵母菌、藻類および粘液生物である。本発明に記載の活性物質は、真菌、特に糸状菌、木材変色菌および木材腐朽菌(担子菌綱(Basidiomycetes))に対して、ならびに粘液生物および藻類に対して活性であることが好ましい。
【0199】
一例として、以下の属の微生物を挙げることができる。
【0200】
アルテルナリア(Alternaria)(アルテルナリア・テヌイス(Alternaria tenuis)など)、
アスペルギルス(Aspergillus)(アスペルギッルス(Aspergillus)・ニゲル(niger)など)、
カエトルニウム(Chaetornium)(カエトルニウム・グロボスム(Chaetornium globosum)など)、
コニオポラ(Coniophora)(コニオポラ・プエタナ(Coniophora puetana)など)、
レンティヌス(Lentinus)(レンティヌス・ティグリヌス(Lentinus tigrinus)など)、
ペニキッリウム(Penicillium)(ペニキッリウム(Penicillium)・グラウクム(glaucum)など)、
ポリュポルス(Polyporus)(ポリュポルス・ウェルシコロル(Polyporus versicolor)など)、
アウレオバシディウム(Aureobasidium)(アウレオバシディウム・プッルランス(Aureobasidium pullulans)など)、
スクレロポマ(Sclerophoma)(スクレロポマ・ピテュオピラ(Sclerophoma pityophila)など)、
トリコデルマ(Trichoderma)(トリコデルマ(Trichoderma)・ウィリデ(viride)など)、
エスケリキア(Escherichia)(エスケリキア・コリ(Escherichia coli)など)、
プセウドモナス(Pseudomonas)(プセウドモナス(Pseudomonas)・アエルギノサ(aeruginosa)など)、
スタピュロコックス(Staphylococcus)(スタピュロコックス・アウレウス(Staphylococcus aureus)など。
【0201】
本発明は、少なくとも1種の本発明に記載の化合物を含む、望ましくない微生物を駆除するための組成物に関する。
【0202】
このため、本発明に記載の化合物は、これらのそれぞれの物理的および/または化学的特性に応じて、標準的製剤(溶液、エマルジョン、懸濁液、粉末、泡、ペースト、顆粒、エアロゾル、ポリマー物質中および種子用のコーティング材料中に非常に細かくカプセル化したもの、さらにはULV冷煙霧および熱煙霧製剤など)に変換することができる。
【0203】
これらの製剤は、知られている方法で、例えば、(任意に表面活性剤、すなわち乳化剤および/または分散剤および/または発泡剤の使用と共に)活性物質を増量剤、すなわち液体溶媒、加圧液化ガスおよび/または固体担体と混合することにより調製される。増量剤として水が使用される場合、例えば、共溶媒として有機溶媒も使用することができる。可能な液体溶媒は、基本的に、芳香族炭化水素(キシレン、トルエンまたはアルキルナフタレンなど)、塩素化芳香族炭化水素または塩素化脂肪族炭化水素(クロロベンゼン、クロロエチレンまたは塩化メチレンなど)、脂肪族炭化水素(シクロヘキサンまたはパラフィンなど)、例えば、石油留分、アルコール(ブタノールまたはグリコールなど)、ならびにこれらのエーテルおよびエステル、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンまたはシクロヘキサノンなど)、強い極性溶媒(ジメチルホルムアミドおよびジメチルスルホキシドなど)、さらには水である。液化ガス増量剤または担体は、標準温度および標準圧力でガスの形態である液体のエアロゾル噴射剤(ハロゲン化炭化水素など)、さらにはブタン、プロパン、窒素および炭素ジオキシドを意味するものと理解されよう。可能な固体担体は、例えば、粉砕された天然鉱物(カオリン、陶土、タルク、白亜、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイトまたは珪藻土など)、および粉砕された合成鉱物(高分散シリカ、酸化アルミニウムおよびシリケートなど)である。顆粒用の可能な固体担体は、例えば、破砕および分割された天然岩石(方解石、軽石、大理石、海泡石または苦灰石など)、さらには無機および有機粉剤から形成された合成顆粒、さらには有機材料(鋸屑、ヤシ殻、トウモロコシ穂軸およびタバコ茎など)から形成された顆粒である。可能な乳化剤および/または発泡剤は、例えば、非イオン性およびアニオン性乳化剤(ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪族アルコールエーテル、例えば、アルキルアリールポリグリコールエーテル、スルホン酸アルキル、硫酸アルキル、スルホン酸アリールなど)、さらにはタンパク質加水分解物である。可能な分散剤は、例えば、リグノスルファイト廃液およびメチルセルロースである。
【0204】
製剤において、固着剤(カルボキシメチルセルロース、粉末、顆粒またはラテックスの形態の天然および合成ポリマー(アラビアゴム、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート)、さらには天然リン脂質(ケファリンおよびレシチンなど)、ならびに合成リン脂質など)を使用することができる。他の可能な添加剤は鉱油および植物油である。
【0205】
着色剤(無機顔料、例えば、酸化鉄、酸化チタン、プルシアンブルー(Prussian Blue)、ならびに有機着色剤(アリザリン染料、アゾ染料および金属フタロシアニン染料など)、ならびに微量元素(鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデンおよび亜鉛の塩など)など)も使用することができる。
【0206】
製剤は、一般に、0.1と95重量%の間、好ましくは0.5と90%の間の活性物質を含む。
【0207】
上記の製剤は、望ましくない微生物を駆除するために、(本発明に記載の化合物が微生物および/またはこれらの生育場所に適用される)本発明に記載の方法で使用することができる。
【0208】
植物の種子の処理による植物病原性真菌の駆除は長い間知られており、継続的改善の主題である。それにもかかわらず、種子の処理において一連の問題が生じており、その問題は必ずしも満足に解決されるとは限らない。したがって、播種後または植物の出芽後の植物保護組成物の追加の適用を不必要にするまたは少なくとも著しく低減する、種子および発芽する植物を保護する方法を開発することが望ましい。使用される活性物質の量を最適化し、その結果、種子および発芽する植物が、植物そのものは損傷されることなく、使用される活性物質により植物病原性真菌による攻撃に対する最良の保護を与えられることがさらに望ましい。特に、種子の処理方法は、植物保護組成物の最低限の消費で種子および発芽する植物の最適な保護を達成するために、トランスジェニック植物の固有の殺真菌特性も包含するべきである。
【0209】
したがって、本発明は、特に、本発明に記載の組成物で種子を処理することにより植物病原性真菌による攻撃から種子および発芽する植物を保護する方法にも関する。
【0210】
本発明は、同様に、植物病原性真菌から種子および発芽する植物を保護するための種子の処理のための本発明に記載の組成物の使用に関する。
【0211】
さらに、本発明は、植物病原性真菌から保護するために本発明に記載の組成物で処理された種子に関する。
【0212】
本発明の利点の1つは、本発明に記載の組成物の特殊な浸透性のため、これらの組成物による種子の処理が、植物病原性真菌から種子そのものを保護するだけではなく、出芽後にそれらから得られる植物も植物病原性真菌から保護することである。このように、播種時またはその後まもなくの作物の直接の処理を省くことができる。
【0213】
本発明に記載の混合物が特にトランスジェニック種子についても使用できることも同様に有利であると見なされる。
【0214】
本発明に記載の組成物は、農業、温室、森林または園芸において使用される全ての植物変種の種子の保護に適している。これに関係している種子は、特に穀類(コムギ、オオムギ、ライムギ、キビおよびエンバクなど)、トウモロコシ、ワタ、ダイズ、コメ、ジャガイモ、ヒマワリ、マメ、コーヒー、ビート(例えば、サトウダイコンおよび飼料用ビート)、落花生、植物(トマト、キュウリ、タマネギおよびレタスなど)、芝生および観賞植物の種子である。穀類(コムギ、オオムギ、ライムギおよびエンバクなど)、トウモロコシおよびコメの種子の処理は特に重要である。
【0215】
本発明の文脈では、本発明に記載の組成物は、種子に単独でまたは好適な製剤において適用される。種子は、処理の間に損傷が発生しない十分に安定な条件で処理することが好ましい。一般に、種子の処理は、収穫と播種の間の任意の時点で実施することができる。通常、植物から分離された鞘、殻、茎、果皮、毛または果肉から解放された種子が使用される。したがって、例えば、収穫され、洗浄され最大で15重量%未満の含水率まで乾燥された種子を使用することが可能である。あるいは、乾燥後に、例えば、水で処理され、次いで、再び乾燥された種子を使用することも可能である。
【0216】
一般に、種子に適用される本発明に記載の組成物の量および/または追加の添加剤の量が、種子の発芽が損なわれないようにまたはそれらから得られる植物が損傷されないように選択されるように、種子の処理において注意が払われなければならない。このことは、特定の施用量で植物毒性作用を示し得る活性物質については特に考慮されるべきである。
【0217】
本発明に記載の組成物は、直接適用することができ、したがって、追加の成分を含むことなくおよび希釈されることなく適用することができる。一般に、該組成物を好適な製剤の形態で種子に適用することが好ましい。種子処理に適した製剤および方法は当業者に知られており、例えば、以下の文書に記載されている。US4272417A、US4245432A、US4808430A、US5876739A、US2003/0176428A1、WO2002/080675A1、WO2002/028186A2。
【0218】
本発明に従って使用することができる活性物質の組合せは、通常の種子粉衣製剤(溶液、エマルジョン、懸濁液、粉末、泡、スラリーなど)または他の種子用のコーティング材料、さらにはULV製剤に変換することができる。
【0219】
これらの製剤は、知られている方法で、活性物質または活性物質の組合せを従来の添加剤(従来の増量剤さらには溶媒または希釈剤、着色剤、湿潤剤、分散剤、乳化剤、消泡剤、保存剤、二次増粘剤、接着剤、ギベレリンさらには水など)と混合することにより調製される。
【0220】
本発明に従って使用することができる種子粉衣製剤中に存在し得る好適な着色剤は、そのような目的にとって通常の全ての着色剤を包含する。これに関連して、水に難溶性の顔料および水に可溶性の染料のいずれも使用することができる。それらの例として、ローダミンB、C.Iピグメントレッド112およびC.Iソルベントレッド1という銘柄で知られている着色剤を挙げることができる。
【0221】
本発明に従って使用することができる種子粉衣製剤中に存在することができる可能な湿潤剤は、湿潤を促進し農薬活性物質の配合において通常の全ての物質を包含する。好ましくは、アルキルナフタレンスルホネート(ジイソプロピル−またはジイソブチルナフタレンスルホネートなど)を使用することができる。
【0222】
本発明に従って使用することができる種子粉衣製剤中に存在し得る好適な分散剤および/または乳化剤は、農薬活性物質の配合において通常の全ての非イオン性、アニオン性およびカチオン性分散剤を包含する。好ましくは、非イオン性もしくはアニオン性分散剤または非イオン性もしくはアニオン性分散剤の混合物を使用することができる。好適な非イオン性分散剤として、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックポリマー、アルキルフェノールポリグリコールエーテルさらにはトリスチリルフェノールポリグリコールエーテル、ならびにこれらのリン酸化または硫酸化誘導体を特に挙げられる。好適なアニオン性分散剤は特にリグノスルホネート、ポリアクリル酸塩およびアリールスルホネート/ホルムアルデヒド縮合物である。
【0223】
本発明に従って使用することができる種子粉衣製剤中に存在し得る消泡剤は、農薬活性物質の配合において通常の全ての泡抑制物質を包含する。好ましくは、シリコーン脱泡剤およびステアリン酸マグネシウムを使用することができる。
【0224】
本発明に従って使用することができる種子粉衣製剤中に存在し得る保存剤は、そのような目的のための農薬組成物中で使用することができる全ての物質を包含する。一例として、ジクロロフェンおよびベンジルアルコールヘミホルマールを挙げることができる。
【0225】
本発明に従って使用することができる種子粉衣製剤中に存在し得る可能な二次増粘剤は、そのような目的のための農薬組成物中で使用することができる全ての物質を包含する。好ましくは、適しているのは、セルロース誘導体、アクリル酸誘導体、キサンタン、改質粘土および高分散シリカである。
【0226】
本発明に従って使用することができる種子粉衣製剤中に存在し得る可能な接着剤は、種子粉衣中で使用することができる全ての従来の結合剤を包含する。好ましくは、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコールおよびチロースを挙げることができる。
【0227】
本発明に従って使用することができる種子粉衣製剤中に存在し得る可能なギベレリンは、ギベレリンA1、A3(=ギベレリン酸)、A4およびA7を包含することが好ましく、ギベレリン酸を使用することが特に好ましい。ギベレリンは知られている(R.Wegler、「Chemie der Pflanzenschutz− und Schadlingsbekampfungsmittel」[Chemistry of Plant Protection and Pest Control Agents]、Vol.2、Springer Verlag、1970、401−412頁を参照。)。
【0228】
本発明に従って使用することができる種子粉衣製剤は、最も多様な種の種子の処理のために直接的にまたは事前の水での希釈の後に使用することができる。したがって、水での希釈によりそれらから得ることができる濃縮物または組成物は、穀類(コムギ、オオムギ、ライムギ、エンバクおよびライコムギなど)の種子、さらにはトウモロコシ、コメ、ナタネ、エンドウ、マメ、ワタ、ヒマワリおよびビートの種子の粉衣のため、またはやはり最も多様な性質を有する野菜の種子の粉衣のために使用することができる。本発明に従って使用することができる種子粉衣製剤またはこれらの希釈された組成物は、トランスジェニック植物の種子の粉衣のために使用することもできる。これに関連して、発現により形成された物質との相互作用において追加の相乗効果も発生することができる。
【0229】
粉衣のために通常使用することができる全ての混合装置が、本発明に従って使用することができる種子粉衣製剤または水の添加によりそれらから調製される組成物による種子の処理に適している。具体的には、粉衣手順では、種子がミキサーに導入され、各回の所望の種子粉衣製剤の量がそのまままたは事前の水での希釈後に添加され、該製剤が種子全体に均一に分布されるまで混合が実施される。適切な場合、乾燥運転が続く。
【0230】
本発明に従って使用することができる種子粉衣製剤の施用量は、比較的広い範囲内で変動することができる。それは、各製剤中のそれぞれの活性物質の含量および種子次第である。活性物質の組合せの施用量は、一般に、種子1キログラム当たり0.001と50gの間、好ましくは種子1キログラム当たり0.01と15gの間である。
【0231】
本発明に記載の化合物は、そのまままたはこれらの製剤中で、また知られている殺真菌剤、殺微生物剤、殺ダニ剤、殺線虫剤または殺虫剤との混合物中で、したがって、例えば、活性のスペクトルを広げるためまたは抵抗性の発達を防止するために使用することができる。
【0232】
他の知られている活性物質(除草剤など)との、または肥料および成長調節物質、毒性緩和剤または情報化学物質との混合物も可能である。
【0233】
さらに、本発明に記載の式(I)の化合物は、非常に良好な抗真菌活性も示す。それらは、特に皮膚糸状菌および出芽菌、糸状菌および二相性真菌(例えば、カンディダ属各種(Candida species)(カンディダ・アルビカンス(Candida albicans)、カンディダ・グラブラタ(Candida glabrata)など))に対して、さらにはエピデルモピュトン・フロッコスム(Epidermophyton floccosum)、アスペルギルス属各種(Aspergillus species)(アスペルギルス・ニゲル(Aspergillus niger)およびアスペルギルス・フミガトゥス(Aspergillus fumigatus)など)、トリコピュトン属各種(Trichophyton species)(トリコピュトン・メンタグロピュテス(Trichophyton mentagrophytes)など)、ミクロスポロン属各種(Microsporon species)(ミクロスポロン・カニス(Microsporon canis)およびアウドイニイ(audouinii)など)に対して抗真菌活性の非常に広いスペクトルを有する。包含することはできるが例示的な性質でしかないこれらの真菌の列挙は、決して、真菌スペクトルに対する制限を表すものではない。
【0234】
本発明に記載の化合物は、したがって、医薬用途および非医薬用途のいずれでも使用することができる。
【0235】
該活性物質は、そのままこれらの製剤の形態でまたはそれらから調製される適用形態(すぐに使用できる溶液、懸濁液、水和剤、ペースト、可溶性粉末、粉剤および顆粒など)で適用することができる。適用は、標準的方法で、例えば、注ぎ込み、噴霧、煙霧、分散、散粉、発泡、散布等により行われる。微量散布法により活性物質を適用することまたは活性物質組成物もしくは活性物質そのものを土壌に注入することがさらに可能である。
【0236】
植物の種子も処理することができる。
【0237】
本発明に記載の化合物が殺菌剤として使用される場合、施用量は、適用のタイプに応じて比較的広い範囲内で変動することができる。植物部分の処理において、活性物質の施用量は、一般に、0.1と10000g/haの間、好ましくは10と1000g/haの間である。種子処理において、活性物質の施用量は、一般に、種子1キログラム当たり0.001と50gの間、好ましくは種子1キログラム当たり0.01と10gの間である。土壌処理において、活性物質の施用量は、一般に、0.1と10000g/haの間、好ましくは1と5000g/haの間である。
【0238】
既に上で述べたように、全ての植物およびこれらの部分は本発明に従って処理することができる。好ましい実施形態において、野生で発生するまたは従来の生物学的品種改良方法(異種交配もしくは原形質融合など)により得られる植物種および植物変種、ならびにこれらの部分が処理される。追加の好ましい実施形態において、任意に従来の方法と組み合わせて遺伝子工学的方法により得られるトランスジェニック植物および植物変種(遺伝子組換え生物)およびこれらの部分が処理される。「部分」または「植物の部分」または「植物部分」という用語は上で説明した。
【0239】
本発明に記載の処理方法は、遺伝子組換え生物(GMO)、例えば、植物または種子の処理において使用することができる。遺伝子組換え植物(またはトランスジェニック植物)は、異種遺伝子がゲノムに安定的に組み込まれた植物である。「異種遺伝子」という表現は、基本的に植物の外部で産生または構築された遺伝子を意味し、核に導入されると、緑葉体またはミトコンドリアのゲノムが、目的のタンパク質もしくはポリペプチドを発現させることによりまたは(例えば、アンチセンス技術、共抑制技術もしくはRNA干渉−RNAi技術を使用して)植物中に存在する他の遺伝子(複数可)をダウンレギュレーションもしくはサイレンシングすることにより、形質転換植物に新しいまたは改善された農学的特性または他の特性を付与する。ゲノム中に存在する異種遺伝子は、導入遺伝子とも呼ばれている。植物ゲノム中のその特定の位置により定義される導入遺伝子は、形質転換またはトランスジェニック事象と呼ばれている。
【0240】
植物種または植物栽培品種、これらの立地および成長条件(土壌、気候、生育期、養分)に応じて、本発明に記載の処理は、付加的(superadditive)(「相乗的」)な効果ももたらすことができる。したがって、例えば、本発明に従って使用することができる活性物質および組成物の施用量の低減および/または活性スペクトルの拡大および/または活性の増大、より良好な植物成長、高温もしくは低温に対する耐性の増大、干ばつまたは水もしくは土壌塩含量に対する耐性の増大、開花性能の増大、より容易な収穫、成熟の促進、より高い収穫高、より大きい果実、より高い植物の高さ、より濃い葉の緑色、より早い開花、収穫される製品のより高い品質および/またはより高い栄養価、果実内のより高い糖濃度、収穫される製品のより良好な貯蔵安定性および/または加工性が実現でき、これらは、実際に期待される効果を超えている。
【0241】
本発明に記載の活性物質の組合せは、特定の施用量で、植物における強化効果も有することができる。したがって、それらは、望ましくない植物病原性真菌および/または微生物および/またはウイルスによる攻撃に対する植物の防御系を起動させるのに適している。このことは、適切な場合、本発明に記載の組合せの、例えば、真菌に対する活性の強化の理由の1つであり得る。本明細書において、植物強化(抵抗性誘発)物質は、処理された植物が望ましくない植物病原性真菌および/または微生物および/またはウイルスをその後接種されると、これらの望ましくない植物病原性真菌および/または微生物および/またはウイルスに対するかなりの程度の抵抗性を示すような方法で植物の防御系を刺激することができる物質または物質の組合せを意味するものと理解されよう。この場合、望ましくない植物病原性真菌および/または微生物および/またはウイルスは、植物病原性真菌、細菌およびウイルスを意味するものと理解されよう。したがって、本発明に記載の物質は、処理後の特定の期間、上述の病原体による攻撃から植物を保護するために利用することができる。保護がもたらされる期間は、一般に、活性物質による植物の処理後の1から10日間、好ましくは1から7日間に及ぶ。
【0242】
好ましくは、本発明に従って処理される植物種および植物栽培品種としては、(品種改良および/または生物工学的手段により得られるかどうかに関わらず)これらの植物に特に有利で有用な形質を付与する遺伝物質を有する全ての植物が挙げられる。
【0243】
本発明に従ってやはり処理される植物種および植物栽培品種は、1つまたは複数の生物的ストレスに対して耐性であり、すなわち、前記植物は、動物および微生物有害生物に対して、例えば、線虫、昆虫、ダニ類、植物病原性真菌、細菌、ウイルスおよび/またはウイロイドなどに対してより良好な防御を示すことが好ましい。
【0244】
本発明に従ってやはり処理することができる植物種および植物栽培品種は、1つまたは複数の非生物的ストレスに対して耐性である植物である。非生物的ストレス条件としては、例えば、干ばつ、低温曝露、熱曝露、浸透ストレス、洪水、土壌塩分の増大、鉱物曝露の増大、オゾン曝露、高露光、窒素栄養素の制限、リン栄養素の制限、日陰の忌避が挙げられる。
【0245】
本発明に従ってやはり処理することができる植物種および植物栽培品種は、強化された収量特性により特徴付けられた植物である。前記植物における収量の増大は、例えば、植物の生理機能、成長および発育(水利用効率、保水率、窒素利用の改善、炭素同化の強化、光合成の改善、発芽効率の増大および成熟の促進など)の改善の結果であり得る。収量は、(応力条件および非応力条件下で)改善された(早期の開花、雑種種子生産のための開花調節、実生活力、植物のサイズ、節間の数および距離、根の成長、種子のサイズ、果実のサイズ、鞘のサイズ、鞘または穂の数、鞘または穂当たりの種子の数、種子の質量、種子登熟の強化、種子飛散の低減、鉢裂開の低減および耐倒伏性を含めた)植物の構成によりさらに影響を受ける可能性がある。さらなる収量形質としては、種子の組成(炭水化物含量、タンパク質含量、油の含量および組成など)、栄養価、低減された抗栄養化合物、改善された加工性およびより良好な貯蔵安定性が挙げられる。
【0246】
本発明に従って処理し得る植物は、(一般に、より高い収量、活力、健康ならびに生物および非生物的ストレス因子に対する抵抗性をもたらす)ヘテロシスまたは雑種強勢の特性を既に発現している雑種植物である。そのような植物は、一般に、同系交配の雄性不稔親系統(雌性親)と別の同系交配の雄性稔性親系統(雄性親)の交配により作製される。雑種種子は、一般に、雄性不稔植物から収穫され、栽培者に販売される。雄性不稔植物は、(例えば、トウモロコシについて)雄穂除去(すなわち、雄性生殖器官または雄性花の機械的除去)により作製できる場合もあるが、より一般には、雄性不稔性は植物ゲノム中の遺伝的決定因子によるものである。この場合、特に種子が雑種植物から収穫されるべき所望の産物である場合、一般に、雄性不稔性に関与する遺伝的決定因子を含有する雑種植物における雄性稔性が確実に完全に回復されるようにすることが有用である。このことは、雄性親が、(雄性不稔性に関与する遺伝的決定因子を含有する雑種植物において雄性稔性を回復させることができる)適切な稔性回復遺伝子を確実に有するようにすることにより達成できる。雄性不稔性に関する遺伝的決定因子は細胞質中に存在することができる。細胞質雄性不稔性(CMS)の例は、例えば、ブラッシカ属各種(Brassica species)について記載されていた(WO1992/005251、WO1995/009910、WO1998/27806、WO2005/002324、WO2006/021972およびUS6229072)。しかし、雄性不稔性に関する遺伝的決定因子は、核ゲノム中に存在することもできる。雄性不稔植物は、遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法により得ることもできる。雄性不稔植物を得る特に有用な手段(例えば、バルナーゼなどのリボヌクレアーゼ)は、雄ずいのタペート組織細胞中に選択的に発現される。)は、WO89/10396に記載されている。次いで、稔性は、タペート組織細胞中でのバルスターなどのリボヌクレアーゼ阻害物質の発現により回復させることができる(例えば、WO1991/002069)。
【0247】
本発明に従って処理し得る(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法により得られる)植物または植物栽培品種は、除草剤耐性植物、すなわち、1つまたは複数の所与の除草剤に対して耐性にされた植物である。そのような植物は、遺伝形質転換によりまたはそのような除草剤耐性を付与する突然変異を含有する植物の選択により得ることができる。
【0248】
除草剤耐性植物は、例えば、グリフォセート耐性植物、すなわち、除草剤グリフォセートまたはこれらの塩に対して耐性にされた植物である。例えば、グリフォセート耐性植物は、酵素5−エノールピルビルシキメート−3−ホスフェートシンターゼ(EPSPS)をコードする遺伝子で植物を形質転換することにより得ることができる。そのようなEPSPS遺伝子の例は、細菌サルモネッラ・テュピムリウム(Salmonella typhimurium)のAroA遺伝子(突然変異体CT7)(Comaiら、Science(1983)、221、370−371)、細菌アグロバクテリウム属種(Agrobacterium sp.)のCP4遺伝子(Barryら、Curr.Topics Plant Physiol.(1992)、7、139−145)、ペトゥニア(petunia)EPSPSをコードする遺伝子(Shahら、Science(1986)、233、478−481)、トマトEPSPS(Gasserら、J.Biol.Chem.(1988)、263、4280−4289)またはエレウシネ(eleusine)EPSPS(WO2001/66704)である。例えばEP−A 0837944、WO2000/066746、WO2000/066747またはWO2002/026995に記載されている突然変異EPSPSでもよい。グリフォセート耐性植物は、US5776760およびUS5463175に記載されているように、グリフォセートオキシドレダクターゼ酵素をコードする遺伝子を発現させることにより得ることもできる。グリフォセート耐性植物は、例えばWO2002/036782、WO2003/092360、WO2005/012515およびWO2007/024782に記載されているように、グリフォセートアセチルトランスフェラーゼ酵素をコードする遺伝子を発現させることにより得ることもできる。グリフォセート耐性植物は、例えばWO2001/024615またはWO2003/013226に記載されているように、上述の遺伝子の自然に発生する突然変異を含有する植物を選択することにより得ることもできる。
【0249】
他の除草剤耐性植物は、例えば、酵素グルタミンシンターゼを阻害する除草剤(ビアラフォス(bialaphos)、フォスフィノトリシンまたはグルホシネートなど)に対して耐性にされた植物である。そのような植物は、除草剤を解毒する酵素または阻害に対して耐性であるグルタミンシンターゼ酵素の突然変異体を発現させることにより得ることができる。そのような有効な解毒酵素の1つは、フォスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼをコードする酵素(ストレプトミュケス属各種(Streptomyces species)のbarまたはpatタンパク質など)である。外因性ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼを発現する植物は、例えばUS5561236、US5648477、US5646024、US5273894、US5637489、US5276268、US5739082、US5908810およびUS7112665に記載されている。
【0250】
さらなる除草剤耐性植物は、酵素ヒドロキシフェニルピルベートジオキシゲナーゼ(HPPD)を阻害する除草剤に対して耐性にされた植物でもある。ヒドロキシフェニルピルベートジオキシゲナーゼは、パラ−ヒドロキシフェニルピルベート(HPP)がホモゲンチセートに転換される反応を触媒する酵素である。HPPD阻害剤に対して耐性である植物は、自然に発生する耐性HPPD酵素をコードする遺伝子、またはWO1996/038567、WO1999/024585およびWO1999/024586に記載されているような突然変異HPPD酵素をコードする遺伝子で形質転換することができる。HPPD阻害剤に対する耐性は、HPPD阻害剤により天然HPPD酵素を阻害されてもホモゲンチセートの形成を可能にする特定の酵素をコードする遺伝子で植物を形質転換することにより得ることもできる。そのような植物および遺伝子は、WO1999/034008およびWO2002/36787に記載されている。HPPD阻害剤に対する植物の耐性は、WO2004/024928に記載されているように、HPPD耐性酵素をコードする遺伝子に加えて酵素プレフェネートデヒドロゲナーゼをコードする遺伝子で植物を形質転換することにより改善することもできる。
【0251】
さらなる除草剤耐性植物は、アセトラクテートシンターゼ(ALS)阻害剤に対して耐性にされた植物である。知られているALS阻害剤としては、例えば、スルホニル尿素、イミダゾリノン、トリアゾロピリミジン、ピリミジニルオキシ(チオ)ベンゾエートおよび/またはスルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン除草剤が挙げられる。例えば、TranelおよびWright、Weed Science(2002)、50、700−712に記載されているように、さらにはUS5605011、US5378824、US5141870およびUS5013659に記載されているように、ALS酵素(アセトヒドロキシ酸シンターゼ、AHASとしても知られている。)における様々な突然変異が、様々な除草剤および除草剤の群に対する耐性を付与することが知られている。スルホニル尿素耐性植物およびイミダゾリノン耐性植物の作製は、US5605011、US5013659、US5141870、US5767361、US5731180、US5304732、US4761373、US5331107、US5928937、およびUS5378824、ならびに国際公開WO1996/033270に記載されている。他のイミダゾリノン耐性植物は、例えば、WO2004/040012、WO2004/106529、WO2005/020673、WO2005/093093、WO2006/007373、WO2006/015376、WO2006/024351およびWO2006/060634にも記載されている。さらなるスルホニル尿素−およびイミダゾリノン耐性植物は、例えば、WO2007/024782にも記載されている。
【0252】
例えば、ダイズについてはUS5084082に、コメについてはWO1997/41218に、サトウダイコンについてはUS5773702およびWO1999/057965に、レタスについてはUS5198599に、またはヒマワリについてはWO2001/065922に記載されているように、イミダゾリノンおよび/またはスルホニル尿素に対して耐性である他の植物は、誘導された突然変異誘発、除草剤の存在下での細胞培養における選択または突然変異育種により得ることができる。
【0253】
本発明に従ってやはり処理することができる(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法により得られる)植物または植物栽培品種は、昆虫耐性トランスジェニック植物、すなわち、特定の標的昆虫による攻撃に対して耐性にされた植物である。そのような植物は、遺伝形質転換によりまたはそのような昆虫の抵抗性を付与する突然変異を含有する植物の選択により得ることができる。
【0254】
「昆虫耐性トランスジェニック植物」としては、本明細書で使用する場合、以下のものをコードするコード配列を含む少なくとも1種の導入遺伝子を含有する任意の植物が挙げられる。
【0255】
1)バキルルス・トゥリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する殺虫性結晶タンパク質もしくはこれらの殺虫性部分(Crickmoreら、Microbiology and Molecular Biology Reviews(1998)、62、807−813により列挙され、Crickmoreら(2005)によりバキルルス・トゥリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)毒素命名法でオンライン:http://www.lifesci.sussex.ac.uk/Home/Neil_Crickmore/Bt/)で更新された殺虫性結晶タンパク質、もしくはこれらの殺虫性部分、例えば、Cryタンパク質クラスCry1Ab、Cry1Ac、Cry1F、Cry2Ab、Cry3AeもしくはCry3Bbのタンパク質またはこれらの殺虫性部分など);または
2)バキルルス・トゥリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する第2の他の結晶タンパク質もしくはこれらの一部の存在下で殺虫性であるバキルルス・トゥリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する結晶タンパク質もしくはこれらの一部(Cy34およびCy35結晶タンパク質で構成されている二成分毒素など)(Moellenbeckら、Nat.Biotechnol.(2001)、19、668−72;Schnepfら、Applied Environm.Microb.(2006)、71、1765−1774);または
3)バキルルス・トゥリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する2つの異なる殺虫性結晶タンパク質の部分を含むハイブリッド殺虫性タンパク質(上記の1)のタンパク質のハイブリッドもしくは上記の2)のタンパク質のハイブリッド、例えば、トウモロコシ事象MON98034により産生されるCry1A.105タンパク質(WO2007/027777)など)、または
4)標的昆虫種に対するより高い殺虫活性を得るために、および/または影響を受ける標的昆虫種の範囲を拡大するために、および/またはクローニングもしくは形質転換の間にコード化DNAに導入された変化のために、いくつか、特に1から10種のアミノ酸が別のアミノ酸により置換されている、上記の1)から3)のいずれか1種のタンパク質(トウモロコシ事象MON863もしくはMON88017におけるCry3Bb1タンパク質、またはトウモロコシ事象MIR 64におけるCry3Aタンパク質など);
5)バキルルス・トゥリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)もしくはバキルルス・ケレウス(Bacillus cereus)に由来する殺虫性分泌タンパク質、またはその殺虫性部分(http://www.lifesci.sussex.ac.uk/Home/Neil_Crickmore/Bt/vip.htmlで列挙されている植物殺虫性(VIP)タンパク質、例えば、VIP3Aaタンパク質クラスに由来するタンパク質など);または
6)バキルルス・トゥリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)もしくはB.ケレウス(B.cereus)に由来する第2の分泌タンパク質の存在下で殺虫性であるバキルルス・トゥリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)もしくはバキルルス・ケレウス(Bacillus cereus)に由来する分泌タンパク質(VIP1AおよびVIP2Aタンパク質で構成されている二成分毒素(WO1994/21795)など)、
7)バキルルス・トゥリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)もしくはバキルルス・ケレウス(Bacillus cereus)に由来する様々な分泌タンパク質の部分を含むハイブリッド殺虫性タンパク質(上記の1)のタンパク質のハイブリッドもしくは上記の2)のタンパク質のハイブリッドなど);または
8)標的昆虫種に対するより高い殺虫活性を得るために、および/または影響を受ける標的昆虫種の範囲を拡大するために、および/または(依然として殺虫性タンパク質をコードしながら)クローニングもしくは形質転換の間にコード化DNAに導入された変化のために、いくつかの、特に1から10種のアミノ酸が別のアミノ酸により置換されている、上記の1)から3)のいずれか1種のタンパク質(ワタ事象COT102におけるVIP3Aaタンパク質など)。
【0256】
当然、昆虫耐性トランスジェニック植物としては、本明細書で使用する場合、上記のクラス1から8のいずれか1種のタンパク質をコードする遺伝子の組合せを含む任意の植物も挙げられる。一実施形態において、同じ標的昆虫種に対して殺虫性であるが異なる作用の様式(昆虫において異なる受容体結合部位に結合する等)を有する異なるタンパク質を使用することにより、影響を受ける標的昆虫種の範囲を拡大するためにまたは植物に対する昆虫の抵抗性の発達を遅らせるために、昆虫耐性植物は上記のクラス1から8のいずれか1種のタンパク質をコードする2つ以上の導入遺伝子を含有する。
【0257】
本発明に従ってやはり処理することができる(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法により得られる)植物または植物栽培品種は、生物的ストレスに対して耐性である。そのような植物は、遺伝形質転換によりまたはそのようなストレス抵抗性を付与する突然変異を含有する植物の選択により得ることができる。特に有用なストレス耐性植物としては、以下のものが挙げられる。
【0258】
a.WO2000/004173またはEP04077984.5またはEP06009836.5に記載されているような、植物細胞または植物におけるポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)遺伝子の発現および/または活性を低減させることができる導入遺伝子を含有する植物、
b.例えば、WO2004/090140に記載されているような、植物または植物細胞のPARGコード化遺伝子の発現および/または活性を低減させることができるストレス耐性強化導入遺伝子を含有する植物、
c.例えば、EP04077624.7またはWO2006/133827またはPCT/EP07/002433に記載されているような、(ニコチンアミダーゼ、ニコチネートホスホリボシルトランスフェラーゼ、ニコチン酸モノヌクレオチドアデニルトランスフェラーゼ、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドシンテターゼまたはニコチンアミドホスホリボシルトランスフェラーゼを含めた)ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドサルベージ生合成経路の植物機能酵素をコードするストレス耐性強化導入遺伝子を含有する植物。
【0259】
本発明に従ってやはり処理することができる(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法により得られる)植物または植物栽培品種は、以下のような、収穫された産物の量、品質および/もしくは貯蔵安定性の変化ならびに/または収穫された産物の特定の成分の特性の変化を示す。
【0260】
1)(野生のタイプの植物細胞または植物中の合成デンプンと比較して、その物理−化学的特性、特にアミロース含量またはアミロース/アミロペクチン比、分枝の程度、平均鎖長、側鎖分布、粘度挙動、ゲル化強度、デンプン粒サイズおよび/またはデンプン粒形態が、特定の用途により良好に適合するように変化した)改質デンプンを合成するトランスジェニック植物。改質デンプンを合成する前記トランスジェニック植物は、例えば、EP0571427、WO1995/004826、EP0719338、WO1996/15248、WO1996/19581、WO1996/27674、WO1997/11188、WO1997/26362、WO1997/32985、WO1997/42328、WO1997/44472、WO1997/45545、WO1998/27212、WO1998/40503、WO99/58688、WO1999/58690、WO1999/58654、WO2000/008184、WO2000/008185、WO2000/28052、WO2000/77229、WO2001/12782、WO2001/12826、WO2002/101059、WO2003/071860、WO2004/056999、WO2005/030942、WO2005/030941、WO2005/095632、WO2005/095617、WO2005/095619、WO2005/095618、WO2005/123927、WO2006/018319、WO2006/103107、WO2006/108702、WO2007/009823、WO2000/22140、WO2006/063862、WO2006/072603、WO2002/034923、EP06090134.5、EP06090228.5、EP06090227.7、EP07090007.1、EP07090009.7、WO2001/14569、WO2002/79410、WO2003/33540、WO2004/078983、WO2001/19975、WO1995/26407、WO1996/34968、WO1998/20145、WO1999/12950、WO1999/66050、WO1999/53072、US6734341、WO2000/11192、WO1998/22604、WO1998/32326、WO2001/98509、WO2001/98509、WO2005/002359、US5824790、US6013861、WO1994/004693、WO1994/009144、WO1994/11520、WO1995/35026またはWO1997/20936に開示されている。
【0261】
2)非デンプン炭水化物ポリマーを合成するまたは遺伝子組換えがされていない野生のタイプの植物と比較して改変された特性を有する非デンプン炭水化物ポリマーを合成するトランスジェニック植物。その例は、EP0663956、WO1996/001904、WO1996/021023、WO1998/039460およびWO1999/024593に開示されているような、(特にイヌリンおよびレバンタイプの)ポリフルクトースを産生する植物、WO1995/031553、US2002/031826、US6284479、US5712107、WO1997/047806、WO1997/047807、WO1997/047808およびWO2000/14249に開示されているような、アルファ−1,4−グルカンを産生する植物、WO2000/73422に開示されているような、アルファ−1,6分枝鎖アルファ−1,4−グルカンを産生する植物、ならびにWO2000/047727、EP06077301.7、US5908975およびEP0728213に開示されているような、アルテルナンを産生する植物である。
【0262】
3)例えばWO2006/032538、WO2007/039314、WO2007/039315、WO2007/039316、JP2006/304779およびWO2005/012529に開示されているような、ヒアルロナンを産生するトランスジェニック植物。
【0263】
本発明に従ってやはり処理することができる(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法により得られる)植物または植物栽培品種は、改変された繊維特性を有する植物(ワタ植物など)である。そのような植物は、遺伝形質転換によりまたはそのような改変された繊維特性を付与する突然変異を含有する植物の選択により得ることができ、以下のものが挙げられる。
【0264】
a)WO1998/000549に記載されているような改変された形態のセルロースシンターゼ遺伝子を含有する植物(ワタ植物など)、
b)WO2004/053219に記載されているような改変された形態のrsw2またはrsw3相同核酸を含有する植物(ワタ植物など)、
c)WO2001/017333に記載されているようなスクロースホスフェートシンターゼの発現が増大した植物(ワタ植物など)、
d)WO02/45485に記載されているようなスクロースシンターゼの発現が増大した植物(ワタ植物など)、
e)WO2005/017157に記載されているような、例えば、繊維選択的β−1,3−グルカナーゼのダウンレギュレーションを通して繊維細胞の基部での原形質連絡の開閉のタイミングが改変された植物(ワタ植物など)、
f)WO2006/136351に記載されているような、例えば、nodCおよびキチンシンターゼ遺伝子を含めたN−アセチルグルコサミントランスフェラーゼ遺伝子の発現を通して改変された反応性を有する繊維を有する植物(ワタ植物など)。
【0265】
本発明に従ってやはり処理することができる(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法により得られる)植物または植物栽培品種は、改変された油プロファイル特性を有する植物(アブラナまたは関連するブラッシカ属(Brassica)植物など)である。そのような植物は、遺伝形質転換によりまたはそのような改変された油特性を付与する突然変異を含有する植物の選択により得ることができ、以下のものが挙げられる。
【0266】
a)例えば、US5969169、US5840946、US6323392またはUS6063947に記載されているような、高オレイン酸含量を有する油を産生する植物(アブラナ植物など)、
b)US6270828、US6169190またはUS5965755に記載されているような、低リノレン酸含量を有する油を産生する植物(アブラナ植物など)、
c)例えば、US5434283に記載されているような、低レベルの飽和脂肪酸を有する油を産生する植物(アブラナ植物など)。
【0267】
本発明に従って処理し得る特に有用なトランスジェニック植物は、1つまたは複数の毒素をコードする1つまたは複数の遺伝子を含む植物であり、以下の商品名で販売されているトランスジェニック植物である。YIELD GARD(登録商標)(例えば、トウモロコシ、ワタ、ダイズ)、KnockOut(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、BiteGard(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、BT−Xtra(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、StarLink(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、Bollgard(登録商標)(ワタ)、Nucotn(登録商標)(ワタ)、Nucotn 33B(登録商標)(ワタ)、NatureGard(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、Protecta(登録商標)およびNewLeaf(登録商標)(ジャガイモ)。除草剤耐性植物の例として挙げることができるのは、以下の商品名で販売されているトウモロコシ品種、ワタ品種およびダイズ品種である。Roundup Ready(登録商標)(グリフォセートに対して耐性である、例えば、トウモロコシ、ワタ、ダイズ)、Liberty Link(登録商標)(ホスフィノトリシンに対して耐性である、例えば、アブラナ)、IMI(登録商標)(イミダゾリノンに対して耐性である。)およびSCS(登録商標)(スルホニル尿素に対して耐性である。)、例えば、トウモロコシ。除草剤耐性植物(除草剤耐性について従来の方法で品種改良された植物)として挙げることができるのは、Clearfield(登録商標)という商品名で販売されている品種(例えば、トウモロコシ)である。
【0268】
本発明に従って処理し得る特に有用なトランスジェニック植物は、例えば、様々な国または地域の規制機関のデータベースに列挙されている形質転換事象、または形質転換事象の組合せを含有する植物である(例えばhttp://gmoinfo.jrc.it/gmp_browse.aspxおよびhttp://www.agbios.com/dbase.phpを参照のこと)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
殺虫剤および/または殺ダニ剤および/または殺真菌剤としての式(I)の化合物の使用:
【化1】

〔式中、
は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、シクロプロピル、ハロメチル、ハロエチル、ハロゲン、ビニル、エチニル、メトキシ、エトキシ、ハロメトキシもしくはハロエトキシであり、
およびRは、独立して水素、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、C−Cアルケニル、C−Cハロアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルケニルオキシ、C−Cハロアルケニルオキシ、C−Cアルキニルオキシ、C−Cシクロアルキル、C−C−アルキルチオ、C−Cアルキルスルフィニル、C−Cアルキルスルホニル、C−Cアルキルスルホニルオキシ、C−Cハロアルキルスルホニルオキシ、シアノ、ニトロ、フェニル、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、ハロゲン、C−Cアルキルチオ、C−CアルキルスルフィニルもしくはC−Cアルキルスルホニルにより置換されたフェニル、またはヘテロアリールまたはC−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、シアノ、ニトロ、ハロゲン、C−Cアルキルチオ、C−CアルキルスルフィニルもしくはC−Cアルキルスルホニルにより置換されたヘテロアリールであり、
は、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、ハロメチル、ハロエチル、ハロゲン、ビニル、エチニル、メトキシ、エトキシ、ハロメトキシもしくはハロエトキシであり、
Xは、O、S、S(O)もしくはS(O)であり、
は水素もしくはメチルであり、
は、水素、メチルもしくはエチルである、またはRが結合している炭素原子をRもしくはRに隣接する炭素原子と連結させる二重結合を形成し、
およびRは、互いに独立して、非置換またはメチルもしくはエチルにより置換されたC−Cアルキレン、または非置換またはメチルもしくはエチルにより置換されたC−Cアルケニレンであり、
Gは、水素(a)を表すもしくは基
【化2】

[式中、
Eは、金属イオンもしくはアンモニウムイオンを表し、
Lは、酸素もしくは硫黄を表し、
Mは、酸素もしくは硫黄を表し、
11は、いずれの場合にも、任意にハロゲン置換もしくはシアノ置換されるC−C20−アルキル、C−C20−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルチオ−C−C−アルキルまたはポリ−C−C−アルコキシ−C−C−アルキルを表すまたはシクロアルキルにおいて1つもしくは2つの直接隣接していないメチレン基が酸素および/もしくは硫黄により任意に置き換えられる、任意にハロゲン置換、C−C−アルキル置換もしくはC−Cアルコキシ置換されるC−C−シクロアルキルを表し、
任意にハロゲン置換、シアノ置換、ニトロ置換、C−C−アルキル置換、C−C−アルコキシ置換、C−C−ハロアルキル置換、C−C−ハロアルコキシ置換、C−C−アルキルチオ置換もしくはC−C−アルキルスルホニル置換されるフェニルを表し、
任意にハロゲン置換、ニトロ置換、シアノ置換、C−C−アルキル置換、C−C−アルコキシ置換、C−C−ハロアルキル置換もしくはC−C−ハロアルコキシ置換されるフェニル−C−C−アルキルを表し、
酸素、硫黄および窒素からなる群からの1つもしくは2つのヘテロ原子を有する、任意にハロゲン置換もしくはC−C−アルキル置換される5員または6員ヘタリールを表し、
任意にハロゲン置換もしくはC−C−アルキル置換されるフェノキシ−C−C−アルキルを表すまたは
酸素、硫黄および窒素からなる群からの1つもしくは2つのヘテロ原子を有する、任意にハロゲン置換、アミノ置換もしくはC−C−アルキル置換される5員または6員ヘタリールオキシ−C−C−アルキルを表し、
22は、いずれの場合にも、任意にハロゲン置換もしくはシアノ置換されるC−C20−アルキル、C−C20−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキルもしくはポリ−C−C−アルコキシ−C−C−アルキルを表し、
任意にハロゲン置換、C−C−アルキル置換もしくはC−C−アルコキシ置換されるC−C−シクロアルキルを表すまたは
いずれの場合にも、任意にハロゲン置換、シアノ置換、ニトロ置換、C−C−アルキル置換、C−C−アルコキシ置換、C−C−ハロアルキル置換もしくはC−C−ハロアルコキシ置換されるフェニルもしくはベンジルを表し、
33は、任意にハロゲン置換されるC−C−アルキルまたはいずれの場合にも、任意にハロゲン置換、C−C−アルキル置換、C−C−アルコキシ置換、C−C−ハロアルキル置換、C−C−ハロアルコキシ置換、シアノ置換もしくはニトロ置換されるフェニルもしくはベンジルを表し、
44およびR55は、いずれの場合にも、任意にハロゲン置換されるC−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、ジ(C−C−アルキル)アミノ、C−CアルキルチオもしくはC−C−アルケニルチオを互いに独立に表すまたはいずれの場合にも、任意にハロゲン置換、ニトロ置換、シアノ置換、C−C−アルコキシ置換、C−C−ハロアルコキシ置換、C−C−アルキルチオ置換、C−C−ハロアルキルチオ置換、C−C−アルキル置換もしくはC−C−ハロアルキル置換されるフェニル、フェノキシもしくはフェニルチオを表し、
66およびR77は、水素を互いに独立に表し、いずれの場合にも、任意にハロゲン置換もしくはシアノ置換されるC−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニルもしくはC−C−アルコキシ−C−C−アルキルを表し、いずれの場合にも、任意にハロゲン置換、C−C−アルキル置換、C−C−ハロアルキル置換もしくはC−C−アルコキシ置換されるフェニルもしくはベンジルを表すまたはアルキレンラジカルにおいて1つのメチレン基が酸素もしくは硫黄により任意に置き換えられる、C−C−アルキルにより任意に置換されるC−C−アルキレンラジカルを一緒になって表す。]〕。

【公表番号】特表2012−515179(P2012−515179A)
【公表日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−545675(P2011−545675)
【出願日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際出願番号】PCT/EP2010/000152
【国際公開番号】WO2010/081687
【国際公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【出願人】(507203353)バイエル・クロップサイエンス・アーゲー (172)
【氏名又は名称原語表記】BAYER CROPSCIENCE AG
【Fターム(参考)】