説明

殺虫特性を有するアベルメクチン単糖誘導体

一般式(I)の化合物;一般式(I)の化合物とその互変異性体の中から選択した活性化合物を含む殺虫組成物;一般式(I)の化合物を調製するための中間体;一般式(I)の化合物を調製する方法;上記組成物を用いて害虫を制御する方法。
【化1】


【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
本発明により、(1)一般式(I)の化合物:
【化1】

(ただし、Aは、-C(=Z)-、-O-C(=Z)-、-S-C(=Z)-、-NR4-C(=Z)-、-SO2-、-O-SO2-、-NR4-SO2-、結合のいずれかであり;
X-Yは、-CH=CH-または-CH2-CH2-であり;
Zは、OまたはSであり;
R1は、C1〜C12アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C2〜C12アルケニルのいずれかであり;
R2とR3は、
(a)互いに独立に、H、C1〜C12アルキル、C2〜C12アルケニル、C2〜C12アルキニル、C3〜C12シクロアルキル、C5〜C12シクロアルケニル、アリール、ヘテロシクリル、2-シアノ-2- C1〜C12アルコキシイミノの中から選択され;そのときC1〜C12アルキル、C2〜C12アルケニル、C2〜C12アルキニル、C3〜C12シクロアルキル、C5〜C12シクロアルケニル、アリール、ヘテロシクリル、C1〜C12アルコキシは、置換されていなくてもよいし、置換の可能性に応じて1〜5置換されていてもよい;あるいは
(b)合わさって、3〜7員のアルキレン架橋またはアルケニレン架橋となり、その架橋は置換されていないか、1〜3置換されており;場合によっては、3〜7員のアルキレン架橋またはアルケニレン架橋のメチレン基の1つが、O、NR4、S、S(=O)、SO2のいずれかによって置換されている;あるいは
(c)Aが結合である場合、合わさって=N+=N-であり;
R4は、H、C1〜C8アルキル、ヒドロキシ-C1〜C8アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、フェニル、ベンジル、-C(=O)R5、-CH2-C(=O)-R5のいずれかであり;
R1、R2、R3、R4に関して定義したアルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロシクリル、アルコキシの置換基の選択は、OH;=O;ハロゲン;C1〜C2ハロアルキル;-N3;CN;SCN;NO2;置換されていない/メチル基、=O、OH、=S、SHのうちの任意の1〜3個で置換されているC3〜C8シクロアルキル;ノルボルニレニル;C3〜C8ハロシクロアルキル;C1〜C12アルコキシ(ヒドロキシ、-N3、-N(R8)2(ただし2つのR8は互いに独立である)の中から選択した置換基で置換されていてもよい);ハロ-C1〜C12アルコキシ;C3〜C8シクロアルコキシ;C1〜C12アルキルチオ;C3〜C8シクロアルキルチオ;C1〜C12ハロアルキルチオ;C1〜C12アルキル-スルフィニル;C3〜C8シクロアルキルスルフィニル;C1〜C12ハロアルキルスルフィニル;C3〜C8ハロシクロアルキルスルフィニル;C1〜C12アルキルスルホニル;C3〜C8シクロアルキルスルホニル;C1〜C12ハロアルキルスルホニル;C3〜C8ハロシクロアルキルスルホニル;C2〜C8アルケニル;C2〜C8アルキニル;-N(R8)2(ただし2つのR8は互いに独立である);-C(=O)R5;-O-C(=O)R6;-NHC(=O)R5;-N(CH3)C(=O)R5;-S-C(=S)R6;-P(=O)(O C1〜C6アルキル)2;-S(=O)2R9;-NH-S(=O)2R9;-OC(=O)-C1〜C6アルキル-S(=O)2R9;Si(R8)3;アリール;ベンジル;ヘテロシクリル;アリールオキシ;ベンジルオキシ;ヘテロシクリルオキシ;アリールチオ;ベンジルチオ;ヘテロシクリルチオからなるグループの中から行ない;これらの中のアリール、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリルオキシ、アリールチオ、ベンジルチオ、ヘテロシクリルチオは、置換されていないか、環上での置換の可能性に応じて置換基によって1〜5置換されており、その場合の置換基の選択は、OH、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C12アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C12ハロアルコキシ、C1〜C12アルキルチオ、C1〜C12ハロアルキルチオ、C1〜C6アルコキシ-C1〜C6アルキル、ジメチルアミノ-C1〜C6アルコキシ、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、フェノキシ、フェニル-C1〜C6アルキル、メチレンジオキシ、-C(=O)R5、-O-C(=O)R6、-NH-C(=O)R6、-N(R8)2(ただし2つのR8は互いに独立である)、C1〜C6アルキルスルフィニル、C3〜C8シクロアルキルスルフィニル、C1〜C6ハロアルキルスルフィニル、C3〜C8ハロシクロアルキルスルフィニル、C1〜C6アルキルスルホニル、C3〜C8シクロアルキルスルホニル、C1〜C6ハロアルキルスルホニル、C3〜C8ハロシクロアルキルスルホニルからなるグループの中から行ない;
R5は、H、OH、SH、-N(R8)2(ただし2つのR8は互いに独立である)、C1〜C24アルキル、C2〜C12アルケニル、C1〜C8ヒドロキシアルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C12ハロアルコキシ、C1〜C6アルコキシ-C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ-C1〜C6アルコキシ、フェノキシ-C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルコキシ-C1〜C6アルコキシ-C1〜C6アルキル、C1〜C12アルキルチオ、C2〜C8アルケニルオキシ、C2〜C8アルキニルオキシ、C1〜C6シクロアルコキシ、NH-C1〜C6アルキル-C(=O)R7、-N(C1〜C6アルキル)-C1〜C6アルキル-C(=O)-R7、-O-C1〜C2アルキル-C(=O)R7、-C1〜C6アルキル-S(=O)2R9、アリール、ベンジル、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリルオキシのいずれかであるか;あるいは環上でハロゲン、ニトロ、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6ハロアルコキシによって互いに独立に1〜3置換されているアリール、ベンジル、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリルオキシのいずれかであり;
R6は、H、C1〜C24アルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12ヒドロキシアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、C1〜C6アルコキシ-C1〜C6アルキル、N(R8)2(ただし2つのR8は互いに独立である)、-C1〜C6アルキル-C(=O)R8、-C1〜C6アルキル-S(=O)2R9、アリール、ベンジル、ヘテロシクリルのいずれかであるか;あるいは環上での置換の可能性に応じて置換基によって1〜3置換されたアリール、ベンジル、ヘテロシクリルのいずれかであり、その場合の置換基の選択は、OH、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C12アルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C12ハロアルコキシ、C1〜C12アルキルチオ、C1〜C12ハロアルキルチオからなるグループの中から行ない;
R7は、H、OH、C1〜C24アルキル(場合によってはOHまたは-S(=O)2-C1〜C6アルキルで置換されている)、C1〜C12アルケニル、C2〜C12アルキニル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C6アルコキシ-C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ-C1〜C6アルコキシ、C2〜C8アルケニルオキシ、アリール、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、-N(R8)2(ただし2つのR8は互いに独立である)のいずれかであり;
R8は、H、C1〜C6アルキル(場合によっては1〜5個の置換基で置換されており、その置換基の選択は、ハロゲン、C1〜C6アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、C1〜C8-シクロアルキル、アリール、ベンジル、ヘテロアリールからなるグループの中から行なう);アリール、ベンジル、ヘテロアリール(これらは、環上での置換の可能性に応じて置換基によって1〜3置換されており、その場合の置換基の選択は、OH、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C12アルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C12ハロアルコキシ、C1〜C12アルキルチオ、C1〜C12ハロアルキルチオからなるグループの中から行なう)のいずれかであり;
R9は、H、C1〜C6アルキル(場合によっては1〜5個の置換基で置換されており、その置換基の選択は、ハロゲン、C1〜C6アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、アリール、ベンジル、ヘテロアリールからなるグループの中から行なう);アリール、ベンジル、ヘテロアリール(これらは、環上での置換の可能性に応じて置換基によって1〜3置換されており、その場合の置換基の選択は、OH、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C12アルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C12ハロアルコキシ、C1〜C12アルキルチオ、C1〜C12ハロアルキルチオからなるグループの中から行なう)のいずれかである);
あるいは、可能な場合には、そのE/Z異性体、および/またはそのE/Z異性体混合物、および/またはその互変異性体の遊離形態または塩の形態(ただし、この化合物が4’位で(R)立体配置を取り、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2がHであり、Aが結合であるときには、R3は、C1〜C12アルキル、C2〜C12アルケニル、C2〜C12アルキニル、C3〜C12シクロアルキル、C5〜C12シクロアルケニル、アリール、ヘテロシクリル、2-シアノ-2- C1〜C12アルコキシイミノであり;そのそれぞれは、置換されていないか、置換の可能性に応じて1〜5置換されており;あるいはこの化合物が4’位で(R)立体配置を取り、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2がHであり、Aが-C(=O)であるときには、R3は、H、C2〜C12アルキル、C2〜C12アルケニル、C2〜C12アルキニル、C3〜C12シクロアルキル、C5〜C12シクロアルケニル、アリール、ヘテロシクリル、2-シアノ-2- C1〜C12アルコキシイミノであり;そのそれぞれは、置換されていないか、置換の可能性に応じて1〜5置換されている)と;一般式(I)の化合物、その異性体、その互変異性体を調製する方法、ならびに一般式(I)の化合物、その異性体、その互変異性体を利用する方法と;一般式(I)の化合物、その異性体、その互変異性体の中から選択した活性化合物を含む殺虫組成物と;一般式(I)の化合物を調製するための中間体と;一般式(I)の化合物の調製法と;この組成物を利用して害虫を制御する方法が提供される。
【0002】
この明細書では、本発明による一般式(I)の化合物の4'位の立体配置は指定されていないが、(S)と(R)が可能である。
【0003】
文献には、害虫を制御するいくつかのマクロライド系化合物が提案されている。しかし公知のこれら化合物の生物学的特性は完全に満足のゆくものではないため、特に昆虫と代表的なダニ目を制御する殺虫特性を有するさらに別の化合物を提供する必要性が相変わらず存在している。本発明によれば、この目的は、一般式(I)の化合物を提供することによって達成される。
【0004】
本発明の化合物は、アベルメクチンの誘導体である。アベルメクチンは当業者に知られている。アベルメクチンは、構造的に互いに密接に関連した一群の殺虫活性化合物であり、微生物ストレプトミセス・アベルミティリスの菌株を発酵させることによって得られる。アベルメクチンの誘導体は、従来型の化学合成によって得られる。
【0005】
ストレプトミセス・アベルミティリスから得られるアベルメクチンは、A1a、A1b、A2a、A2b、B1a、B1b、B2a、B2bと呼ばれている。“A”および“B”と呼ばれる化合物は、それぞれメトキシ基とOH基を5位に備えている。“a”シリーズと“b”シリーズは、(25位の)置換基R1がそれぞれs-ブチル基とイソプロピル基になっている。化合物名に含まれる数字1は、原子22と23が二重結合によって結合していることを意味し、数字2は、原子22と23が単結合によって結合し、炭素原子23がOH基を有することを意味する。本発明の説明では、天然には存在しない本発明のアベルメクチン誘導体における特定のタイプの構造を示すため、天然に存在するアベルメクチンに対応する上記の名称を用いる。例えば本発明で権利を主張するのは、B1シリーズの化合物の単糖誘導体(特にアベルメクチンB1(中でもB1aとB1b)の単糖誘導体の混合物)と、原子22と23の間に単結合を有する関連化合物と、25位に他の置換基を有する誘導体である。
【0006】
一般式(I)のいくつかの化合物は、互変異性体として存在することができる。したがってこの明細書では、一般式(I)の化合物は、必要な場合には、いちいち対応する互変異性体に特に言及していない場合でも、対応する互変異性体も含むものと理解する。
【0007】
一般式(I)の化合物と、可能な場合のその互変異性体は、塩(例えば酸添加塩)を形成することができる。酸添加塩は、例えば無機の強酸(例えば硫酸、リン酸、ハロゲン化水素酸)とで形成されるか、強い有機カルボン酸(例えば置換されていない/置換されたC1〜C4アルカンカルボン酸(例えばハロ置換されたC1〜C4アルカンカルボン酸(例えば酢酸)、飽和していない/飽和したジカルボン酸(例えばシュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、ヒドロキシカルボン酸(例えばアスコルビン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸))、安息香酸)とで形成されるか、有機スルホン酸(例えば置換されていない/置換されたC1〜C4アルカンスルホン酸やアリールスルホン酸(例えばハロ置換されたC1〜C4アルカンスルホン酸やアリールスルホン酸(例えばメタン酸、p-トルエンスルホン酸)))とで形成される。少なくとも1つの酸性基を有する一般式(I)の化合物は、塩基とも塩を形成することができる。塩基との間に形成される適切な塩は、例えば、金属塩(例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩で、具体的にはナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩)、アンモニアまたは有機アミンとの塩(例えばモルホリン、ピペリジン、ピロリドン、低級モノアルキルアミン、低級ジアルキルアミン、低級トリアルキルアミン(例えばエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルプロピルアミン)、モノヒドロキシ低級アルキルアミン、ジヒドロキシ低級アルキルアミン、トリヒドロキシ低級アルキルアミン(例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン)である。場合によっては、対応する内部塩も形成することができるが、遊離した形態が好ましい。一般式(I)の化合物の塩のうちで、農薬として有利な塩が好ましい。この明細書では、遊離した一般式(I)の化合物またはその塩に言及するときは、対応する塩または遊離した一般式(I)の化合物もそれぞれ含まれるものとする。同様のことが、一般式(I)の化合物の互変異性体とその塩にも当てはまる。
【0008】
特に断わらない限り、この明細書で使用する一般的な用語は、以下に示す意味を有する。
【0009】
炭素含有基と炭素含有化合物は、それぞれの場合に、炭素原子を1〜6個、好ましくは1〜4個、特に挙げるならば1個または2個含んでいる。
【0010】
ハロゲンは、基そのものとして、あるいは他の基や化合物(例えばハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルキルチオ)の構造要素として、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素のいずれかであり、その中でも特にフッ素、塩素、臭素であり、さらに特定するならば、フッ素または塩素である。
【0011】
アルキルは、基そのものとして、あるいは他の基や化合物(例えばハロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ)の構造要素として、それぞれの場合に問題の基または化合物に含まれる炭素原子の数を考慮し、直鎖(すなわちメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルのいずれか)または分岐鎖(例えばイソプロピル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、イソヘキシルのいずれか)である。
【0012】
シクロアルキルは、基そのものとして、あるいは他の基や化合物(例えばハロシクロアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルチオ)の構造要素として、それぞれの場合に問題の基または化合物に含まれる炭素原子の数を考慮し、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルのいずれかである。
【0013】
アルケニルは、基そのものとして、あるいは他の基や化合物の構造要素として、炭素原子の数と、基の中に含まれる共役した二重結合または分離した二重結合の数とを考慮し、直鎖(例えばビニル、アリル、2-ブテニル、3-ペンテニル、1-ヘキセニル、1-ヘプテニル、1,3-ヘキサジエニル、1,3-オクタジエニルのいずれか)、または分岐鎖(例えばイソプロペニル、イソブテニル、イソプレニル、t-ペンテニル、イソヘキセニル、イソヘプテニル、イソオクテニルのいずれか)である。好ましいのは炭素原子が3〜12個のアルケニル基である。この炭素原子の数は特に3〜6個が好ましく、3個または4個がとりわけ好ましい。
【0014】
アルキニルは、基そのものとして、あるいは他の基や化合物の構造要素として、炭素原子の数と、基の中に含まれる共役した二重結合または分離した二重結合の数とを考慮し、直鎖(例えばエチニル、プロパルギル、2-ブチニル、3-ペンチニル、1-ヘキシニル、1-ヘプチニル、3-ヘキセン-1-イニル、1,5-ヘプタジエン-3-イニルのいずれか)、または分岐鎖(例えば3-メチルブト-1-イニル、4-エチルペント-1-イニル、4-メチルヘキシ-2-イニル、2-メチルヘプト-3-イニルのいずれか)である。好ましいのは、炭素原子が3〜12個のアルキニル基、すなわちCH2-C2〜C11アルキニルである。この炭素原子の数は特に3〜6個が好ましく、3個または4個がとりわけ好ましい。
【0015】
アルキレンとアルケニレンは、直鎖または分岐鎖の架橋要素になっている。具体例としては、特に、-CH2-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-、-CH2(CH3)CH2-CH2-、-CH2C(CH3)2-CH2-、-CH2-CH=CH-、-CH2-CH=CH-CH2-、-CH2-CH=CH-CH2-CH2-がある。
【0016】
ハロゲン置換された炭素含有基と化合物(例えばハロゲン置換されたアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ)は、一部がハロゲン化されているか、過ハロゲン化されていることが可能であり、ポリハロゲン化の場合には、ハロゲン置換基が互いに同じでも異なっていてもよい。ハロアルキルの具体例は、基そのものとして、あるいは他の基や化合物(例えばハロアルコキシ、ハロアルキルチオ)の構造要素として、フッ素、塩素、臭素で1〜3置換されたメチル(例えばCHF2、CF3);フッ素、塩素、臭素で1〜5置換されたエチル(例えばCH2CF3、CF2CF3、CF2CCl3、CF2CHCl2、CF2CHF2、CF2CFCl2、CF2CHBr2、CF2CHClF、CF2CHBrF、CClFCHClF);フッ素、塩素、臭素で1〜7置換されたプロピルまたはイソプロピル(例えばCH2CHBrCH2Br、CF2CHFCF3、CH2CF2CF3、CF(CF3)2、CH(CF3)2);フッ素、塩素、臭素で1〜9置換されたブチルまたはその異性体の1つ(例えばCF(CF3)CHFCF3、CH2(CF2)2CF3);フッ素、塩素、臭素で1〜11置換されたペンチルまたはその異性体の1つ(例えばCF(CF3)(CHF2)CF3、CH2(CF2)3CF3);フッ素、塩素、臭素で1〜13置換されたヘキシルまたはその異性体の1つ(例えば(CH2)4CHBrCH2Br、CF2(CHF)4CF3、CH2(CF2)4CF3、C(CF3)2(CHF)2CF3)である。
【0017】
アリールは、特に、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントレニル、ペリレニル、フルオレニルのいずれかであるが、フェニルが好ましい。
【0018】
ヘテロシクリルは、3〜5員の単環で、飽和していても不飽和でもよく、N、O、S(特にNとS)からなるグループの中から選択した1〜3個のヘテロ原子を含んでいるもの;あるいは二環系で、環の原子が8〜14個であり、飽和していても不飽和でもよく、一方の環だけに、または両方の環に、互いに独立に、N、O、Sからなるグループの中から選択した1〜2個のヘテロ原子を含んでいるものであると理解する。
【0019】
ヘテロシクリルは、特に、ピペリジニル、ピペラジニル、オキシラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピリジル、N-オキシドピリジニオ、ピリミジル、ピラジニル、s-トリアジニル、1,2,4-トリアジニル、チエニル、フラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロフラニル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、ピロリル、ピロリニル、ピロリジニル、ピラゾリル、イミダゾリル、イミダゾリニル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、チアジアゾリル、チアゾリニル、チアゾリジニル、オキサジアゾリル、フタリミドイル、ベンゾチエニル、キノリニル、キノキサリニル、ベンゾフラニル、ベンズイミダゾリル、ベンズピロリル、ベンゾチアゾリル、インドリニル、イソインドリニル、クマリニル、インダゾリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、プテリジニル、プリニルのいずれかであり、これらはC原子を通じて結合していることが好ましい。これらの中では、チエニル、ベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル、テトラヒドロピラニル、インドリルが好ましく;特にピリジルまたはチアゾリルが好ましい。これらヘテロシクリル基は、置換されていないこと、あるいは環系上の置換の可能性に応じて1〜3個の置換基で置換されていることが好ましい。置換基の選択は、ハロゲン、=O、-OH、=S、SH、ニトロ、C1〜C6アルキル、C1〜C6ヒドロキシアルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6ハロアルコキシ、フェニル、ベンジル、-C(=O)-R6、-CH2-C(=O)-R6からなるグループの中から行なう。
【0020】
本発明の範囲では、構造要素Aのもとで定義した架橋要素である-O-C(=Z)-、-S-C(=Z)-、-NR4-C(=Z)-において、この架橋要素Aの炭素原子が、4'位に隣接するN原子と結合することがわかる。架橋基-O-SO2-と-NR4-SO2-に関しては、S原子が、4'位に隣接するN原子と結合することがわかる。
【0021】
本発明の文脈で好ましいのは以下のものである。
(2)一般式(I)においてR1がイソプロピルまたはs-ブチルである、グループ(1)の化合物(イソプロピル誘導体とs-ブチル誘導体の混合物が存在している化合物が好ましい);
(3)一般式(I)においてR1がシクロヘキシルである、グループ(1)の化合物;
(4)R1が1-メチル-ブチルである一般式(I)のグループ(1)に従う化合物;
(5)一般式(I)においてAが-C(=O)-である、グループ(1)〜(4)いずれかの化合物;
(6)一般式(I)においてAが-C(=S)-である、グループ(1)〜(4)いずれかの化合物;
(7)一般式(I)においてAが-O-C(=O)-である、グループ(1)〜(4)いずれかの化合物;
(8)一般式(I)においてAが-O-C(=S)-である、グループ(1)〜(4)いずれかの化合物;
(9)一般式(I)においてAが-S-C(=O)-である、グループ(1)〜(4)いずれかの化合物;
(10)一般式(I)においてAが-S-C(=S)-である、グループ(1)〜(4)いずれかの化合物;
(11)一般式(I)においてAが-NR4-C(=O)-である、グループ(1)〜(4)いずれかの化合物;
(12)一般式(I)においてAが-NR4-C(=S)-である、グループ(1)〜(4)いずれかの化合物;
(13)一般式(I)においてAが-SO2-である、グループ(1)〜(4)いずれかの化合物;
(14)一般式(I)においてAが-O-SO2-である、グループ(1)〜(4)いずれかの化合物;
(15)一般式(I)においてAが-NR4-SO2-である、グループ(1)〜(4)いずれかの化合物;
(16)一般式(I)においてAが結合である、グループ(1)〜(4)いずれかの化合物;
(17)一般式(I)において炭素原子4'が(R)立体配置である、グループ(1)〜(16)いずれかの化合物;
(18)一般式(I)において炭素原子4'が(S)立体配置である、グループ(1)〜(16)いずれかの化合物;
(19)一般式(I)においてX-Yが-CH=CH-である、グループ(1)〜(18)いずれかの化合物;
(20)一般式(I)においてX-Yが-CH2-CH2-である、グループ(1)〜(18)いずれかの化合物;
(21)一般式(I)においてR2がHである、グループ(1)〜(20)いずれかの化合物;
(22)一般式(I)においてR2がC1〜C12アルキル(特にメチル)である、グループ(1)〜(20)いずれかの化合物;
(23)一般式(I)においてR2が置換されていないC7〜C12アルキルである、グループ(1)〜(20)いずれかの化合物;
(24)一般式(I)においてR2が1〜5置換されたC1〜C6アルキルである、グループ(1)〜(20)いずれかの化合物;
(25)一般式(I)においてR2が1〜5置換されたC7〜C12アルキルである、グループ(1)〜(20)いずれかの化合物;
(26)一般式(I)においてR3がHである、グループ(1)〜(25)いずれかの化合物;
(27)一般式(I)においてR3がC1〜C12アルキル、C2〜C12アルケニル、C2〜C12アルキニル、C3〜C12シクロアルキル、C5〜C12シクロアルケニル、アリール、ヘテロシクリルのいずれかであり;C1〜C12アルキル、C2〜C12アルケニル、C2〜C12アルキニル、C3〜C12シクロアルキル、C5〜C12シクロアルケニル、アリール、ヘテロシクリルは、置換されていなくても、1〜5置換されていてもよい、グループ(1)〜(25)いずれかの化合物;
(28)一般式(I)においてR3が、置換されていないか、置換の可能性に応じて1〜5置換されているC1〜C12アルキルである(特に、置換されていないC1〜C12アルキルである)、グループ(1)〜(25)いずれかの化合物;
(29)一般式(I)においてR3が、置換されていないか、1置換されているC1〜C6アルキルである、グループ(1)〜(25)いずれかの化合物;
(30)一般式(I)においてR2とR3が合わさって、3〜7員のアルキレン架橋またはアルケニレン架橋となり、この架橋は、置換されていないか、1〜3置換されており(置換されていないことが好ましい);架橋のメチレン基の1つが、O、NR4、S、S(=O)、SO2のいずれかで置換されている、グループ(1)〜(20)いずれかの化合物;
(31)一般式(I)においてR3が、置換されていないか、1〜5置換されているC6〜C12アルキルである、グループ(1)〜(25)いずれかの化合物;
(32)一般式(I)においてR3が、置換されていないか、1〜5置換されているC2〜C12アルケニルである、グループ(1)〜(25)いずれかの化合物;
(33)一般式(I)においてR3が、置換されていないか、1〜5置換されているC2〜C12アルキニルである、グループ(1)〜(25)いずれかの化合物;
(34)一般式(I)においてR3が、置換されていないか、1〜5置換されているC3〜C12シクロアルキルである、グループ(1)〜(25)いずれかの化合物;
(35)一般式(I)においてR3が、置換されていないか、1〜5置換されているC3〜C6シクロアルキルである、グループ(1)〜(25)いずれかの化合物;
(36)一般式(I)においてR3が、置換されていないか、1置換されているC3〜C6シクロアルキルである、グループ(1)〜(25)いずれかの化合物;
(37)一般式(I)においてR3が、置換されていないか、1〜5置換されているC7〜C12シクロアルキルである、グループ(1)〜(25)いずれかの化合物;
(38)一般式(I)においてR3が、置換されていないか、1〜5置換されているC5〜C12シクロアルケニルである、グループ(1)〜(25)いずれかの化合物;
(39)一般式(I)においてR3が、置換されていないか、1〜5置換されているアリールである、グループ(1)〜(25)いずれかの化合物;
(40)一般式(I)においてR3が、置換されていないか、1〜5置換されているフェニルである、グループ(1)〜(25)いずれかの化合物;
(41)一般式(I)においてR3が、置換されていないか、1置換されているフェニルである、グループ(1)〜(25)いずれかの化合物;
(42)一般式(I)においてR3が、置換されていないか、1〜5置換されているナフチル、アントラセニル、フェナントレニル、ペリレニル、フルオレニルのいずれかである、グループ(1)〜(25)いずれかの化合物;
(43)一般式(I)においてR3が、置換されていないか、1〜5置換されているヘテロシクリルである、グループ(1)〜(25)いずれかの化合物;
(44)一般式(I)においてR2とR3が合わさって、3〜7員のアルキレン架橋またはアルケニレン架橋となり、この架橋は、置換されていないか、1〜3置換されている、グループ(1)〜(20)いずれかの化合物;
(45)一般式(I)においてR2とR3が合わさって、3員のアルキレン架橋またはアルケニレン架橋となり、この架橋は、置換されていないか、1〜3置換されている、グループ(1)〜(20)いずれかの化合物;
(46)一般式(I)においてR2とR3が合わさって、4員のアルキレン架橋またはアルケニレン架橋となり、この架橋は、置換されていないか、1〜3置換されている、グループ(1)〜(20)いずれかの化合物;
(47)一般式(I)においてR2とR3が合わさって、5員のアルキレン架橋またはアルケニレン架橋となり、この架橋は、置換されていないか、1〜3置換されている、グループ(1)〜(20)いずれかの化合物;
(48)一般式(I)においてR2とR3が合わさって、6員のアルキレン架橋またはアルケニレン架橋となり、この架橋は、置換されていないか、1〜3置換されている、グループ(1)〜(20)いずれかの化合物;
(49)一般式(I)においてR2とR3が合わさって、7員のアルキレン架橋またはアルケニレン架橋となり、この架橋は、置換されていないか、1〜3置換されている、グループ(1)〜(20)いずれかの化合物;
(50)一般式(I)においてR2とR3が合わさって、3〜7員のアルキレン架橋またはアルケニレン架橋となり、この架橋は置換されていない、グループ(1)〜(20)いずれかの化合物;
(51)一般式(I)においてR2とR3が合わさって、3〜7員のアルキレン架橋またはアルケニレン架橋となり、この架橋は1〜3置換されている、グループ(1)〜(20)いずれかの化合物;
(52)一般式(I)においてR2とR3とAが合わさって、=N+=N-となる、グループ(1)〜(20)いずれかの化合物。
【0022】
本発明のそれぞれの実施態様では、少なくともR2とR3の一方における炭素原子の総数は、少なくとも6個、好ましくは少なくとも7個(例えば8〜12個)である。
【0023】
本発明の範囲で特に好ましいのは、表A1〜A9および表1〜表144に示した一般式(I)の化合物と、可能な場合には、その異性体、その互変異性体、その互変異性体の混合物、そのE/Z異性体、そのE/Z異性体の混合物である。
【0024】
本発明により、一般式(I)の化合物、その異性体、その互変異性体(可能な場合)の調製方法も提供される。
(A)一般式:
【化2】

の化合物(ただし、X-Y、R1、R2は、(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じである)を調製するため、一般式:
【化3】

の化合物(ただし、X-YとR1は、(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じであり、Gは保護基(例えばトリアルキルシリル基またはエステル基)である)(この化合物は公知であり、公知の方法で調製することができる)を、還元剤の存在下で化合物R2-N(G1)2(ただしR2は(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じであり、G1はHまたはトリメチルシリルである)と反応させた後、公知の方法で保護基を開裂させる;あるいは
(B)一般式:
【化4】

の化合物(ただし、X-Y、R1、R2、R3は、(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じである)を調製するため、(A)で定義した一般式(Ia)の化合物を、化合物R3-C(=O)-Clまたは化合物[R3-C(=O)-]2O(ただしR3は(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じである)と反応させる;あるいは
(C)一般式:
【化5】

の化合物(ただし、X-Y、R1、R2、R3は、(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じである)を調製するため、(A)で定義した一般式(Ia)の化合物を、化合物R3-O-C(=O)-Clまたは化合物[R3-O-C(=O)-]2O(ただしR3は(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じである)と反応させる;あるいは
(D)一般式:
【化6】

の化合物(ただし、X-Y、R1は、(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じである)を調製するため、一般式:
【化7】

の化合物(ただし、X-YとR1は、(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じであり、Rfは、C1〜C12アルキル、ハロC1〜C12アルキル、アリールのいずれか(特にトリフルオロメチル)であり、Gは保護基(例えばトリアルキルシリル基またはエステル基)である)(この化合物は公知であり、公知の方法で調製することができる)を、アジド(例えばアルカリ金属アジドなどの金属アジド、あるいはテトラアルキルアンモニウムアジド)と反応させた後、公知の方法で保護基を開裂させる;あるいは
(E)一般式:
【化8】

の化合物(ただし、X-Y、R1は、(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じである)を調製するため、(D)で定義した一般式(Ic)の化合物を、水の存在下で還元剤(例えばトリアルキルホスフィン、トリフェニルホスフィンなどのホスフィン)と反応させるか、水素化触媒の存在下で水素化物(例えばホウ水素化物)またはギ酸塩(例えばアルカリ金属のギ酸塩、ギ酸テトラアルキルアンモニウム)と反応させるか、水素化触媒の存在下で水素と反応させる;あるいは
(F)一般式:
【化9】

の化合物(ただし、X-Y、R1、R3は、(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じである)を調製するため、ホスフィン(例えばトリアルキルホスフィン、トリフェニルホスフィン)と反応させ;次いで化合物R3a-C(=O)-R3b(ただしR3aとR3bは、互いに独立に、H、C1〜C11アルキル、C2〜C11アルケニル、C2〜C11アルキニルのいずれかであり、置換基C1〜C11アルキル、C2〜C11アルケニル、C2〜C11アルキニルは、置換されていなくても、(1)での一般式(I)の化合物に対するのと同じ置換基で1〜5置換されていてもよく;置換基R3aとR3bを合わせた炭素原子の数は、11以下である)と反応させた後、還元剤(例えばホウ水素化物)と反応させる;あるいは
(G)一般式:
【化10】

の化合物(ただし、X-Y、R1、R2、R3は、(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じである)を調製するため、(A)で定義した一般式(Ia)の化合物を、化合物R3-C(=S)-S-Q1または化合物R3-C(=S)-HN(ただしR3は(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じであり、HNは、窒素を通じて結合している窒素含有複素環(例えば1H-ベンゾトリアゾル-1-イル、イソインドール-1,3-ジオン-2-イル、1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾル-2-オン-1-イル)であり、Q1は、H、置換された/1〜5置換されたC1〜C12アルキル、置換されていない/1〜5置換されたC2〜C12アルケニル、置換されていない/1〜5置換されたC2〜C12アルキニル、置換されていない/1〜5置換されたC3〜C12シクロアルキル、置換されていない/1〜5置換されたC5〜C12シクロアルケニル、置換されていない/1〜5置換されたアリール、置換されていない/1〜5置換されたヘテロシクリルである(ただしこれらアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、ヘテロシクリル基の置換基は、(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じである))と反応させる;あるいは
(H)一般式:
【化11】

の化合物(ただし、X-Y、R1、R2、R3は、(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じである)を調製するため、(A)で定義した一般式(Ia)の化合物を、化合物R3-OHおよびCS2と、あるいは化合物R3-O-C(=S)-S-Q1(ただしR3は(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じであり、Q1は(G)で定義したのと同じものである)と反応させる;あるいは
(J)一般式:
【化12】

の化合物(ただし、X-Y、R1、R2、R3は、(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じである)を調製するため、(A)で定義した一般式(Ia)の化合物を、化合物R3-S-C(=O)-Clまたは[R3-S-C(=O)-]2O(ただしR3は(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じである)と反応させる;あるいは
(K)一般式:
【化13】

の化合物(ただし、X-Y、R1、R2、R3は、(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じである)を調製するため、(A)で定義した一般式(Ia)の化合物を、CS2および化合物R3-X1と、あるいは化合物R3-S-C(=S)-HN(ただしR3は(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じであり、X1は、塩素、臭素、ヨウ素のいずれかであり、HNは(G)で定義したのと同じものである)と反応させる;あるいは
(L)一般式:
【化14】

の化合物(ただし、X-Y、R1、R2、R3、R4は、(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じである)を調製するため、(A)で定義した一般式(Ia)の化合物を、化合物R3-NR4-C(=O)-Clまたは化合物R3-N=C=O(ただしR3とR4は、(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じである)と反応させる;あるいは
(M)一般式:
【化15】

の化合物(ただし、X-Y、R1、R2、R3、R4は、(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じである)を調製するため、(A)で定義した一般式(Ia)の化合物を、化合物R3-N=C=Sと、あるいは化合物R3-NR4-HおよびCS2と、あるいは化合物R3-NR4-C(=S)-S-M1と反応させる(ただしR3とR4は、(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じであり、M1は金属(例えば亜鉛)である);あるいは
(N)一般式:
【化16】

の化合物(ただし、X-Y、R1、R2、R3は、(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じである)を調製するため、(A)で定義した一般式(Ia)の化合物を、化合物R3-SO2-Clまたは[R3-SO2-]2O(ただしR3は(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じである)と反応させる;あるいは
(O)一般式:
【化17】

の化合物(ただし、X-Y、R1、R2、R3は、(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じである)を調製するため、(A)で定義した一般式(Ia)の化合物を、SO3および化合物R3-OHと、あるいは化合物R3-O-SO2-O-Q1(ただしR3は(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じであり、Q1は(G)で定義したのと同じものである)と反応させる;あるいは
(P)一般式:
【化18】

の化合物(ただし、X-Y、R1、R2、R3、R4は、(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じである)を調製するため、(A)で定義した一般式(Ia)の化合物を、化合物R3-NR4-SO2-O-Q1または化合物R3-NR4-SO2-Cl(ただしR3は(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じであり、Q1は(G)で定義したのと同じものである)と反応させる;あるいは
(Q)一般式(I)の化合物(ただし、R1、R2、R3、X、Y、は、(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じであり、Aは結合である)を調製するため、(A)で定義した一般式(Ia)の化合物を、化合物R3-X1(ただしR3は(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じであり、X1は(K)で定義したのと同じものである)と反応させる;あるいは
(R)一般式(I)の化合物(ただし、R1、R2、R3、X、Y、は、(1)での一般式(I)の化合物に対するものと同じであり、Aは結合である)を調製するため、(A)で定義した一般式(Ia)の化合物を、還元剤(ホウ水素化物)の存在下で化合物R3a-C(=O)-R3b(ただしR3aとR3bは(F)で定義したのと同じものである)と反応させる。
【0025】
一般式(I)の化合物の異性体および互変異性体に関する上記のコメントは、その異性体および互変異性体に関してこの明細書に記載した出発材料および中間体にも同様に当てはまる。
【0026】
さらに、遊離した形態または保護された形態の官能基を有する一般式(I)の化合物は、一般式(I)のさらに別の化合物を調製するための出発材料として使用できる。そのための操作には、当業者に知られている方法を適用することができる。
【0027】
例えばR2がCH3C(=O)OC1〜C12アルキルである一般式(I)の化合物は、R2がヒドロキシ-C1〜C12アルキルである一般式(I)の化合物に変換することができる。さらに、標準的な反応により、一般式(I)の化合物において、R2がC1〜C12アルキル-OCH2O- C1〜C12アルキル、R6C(=O)OC1〜C12アルキル、R6ZC(=O)OC1〜C12アルキル、N3-C1〜C12アルキルであり、nは整数であり、ZとR6は一般式(I)で定義した通りである化合物を得ることができる。R2がNH2-C1〜C12アルキルである一般式(I)の化合物は、R2がN3-C1〜C12アルキルである一般式(I)の化合物に変換することができる。ハロゲン-C(=O)R6を有する一般式(I)の化合物を処理すると、R2がR4C(=O)NHC1〜C12アルキルである一般式(I)の化合物が得られる。
【0028】
この明細書に記載した反応は、公知の方法で行なわせる。例えば適切な溶媒または希釈剤、またはこれらの混合物の不在下または存在下で反応させるが、存在下のほうが一般的である。反応は、必要に応じ、冷却して、あるいは室温にて、あるいは加熱して行なわせる。例えば-80℃〜反応媒体の沸点という温度範囲にするが、約0℃〜約+150℃が好ましい。そして必要な場合には、閉鎖容器の中で、加圧下で、および/または不活性ガス雰囲気下で、および/または無水条件下で反応させる。特に好ましい反応条件は、実施例に見ることができる。
【0029】
反応時間は重要ではない。約0.1〜約24時間、特に約0.5〜約10時間が好ましい。
【0030】
生成物は、一般的な方法で単離する。例えば濾過、結晶化、蒸留、クロマトグラフィといった手段や、これらを適切に組み合わせた方法がある。
【0031】
一般式(I)の化合物(と、可能な場合にはその異性体、その互変異性体)の調製に使用されるこの明細書に記載した出発材料は、公知のものであるか、公知の方法(例えば以下に示す方法)で調製することができる。
【0032】
変形プロセス(A):
【0033】
溶媒および希釈剤としては、以下のものが挙げられる:芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、ハロゲン化炭化水素(例えばベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン、石油エーテル、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、トリクロロメタン、テトラクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン);エーテル(例えばジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、t-ブチルメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジメトキシジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン);アルコール(例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、グリセロール);カルボン酸(例えば酢酸、ピバル酸、ギ酸);ケトン(例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン);カルボン酸エステル(例えば酢酸メチル、酢酸エチル、安息香酸のエステル);アミド(例えばN,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジエチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ヘキサメチルリン酸トリアミド);ニトリル(例えばアセトニトリル、プロピオニトリル);スルホキシド(例えばジメチルスルホキシド);水;これら溶媒の混合物。これらの中で特に適切なのは、エステル、エーテル、アルコール、水、カルボン酸、またはこれらの混合物であり、より適切なのは、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、テトラヒドロフラン、ピバル酸、水である。
【0034】
反応は、室温〜使用する溶媒の沸点の温度範囲で行なわせることが望ましい。好ましいのは、10〜50℃での反応である。
【0035】
還元剤の具体例は当業者に知られており、例えば水素化物が挙げられる。特に適しているのはホウ水素化物であり、具体的にはホウ水素化ナトリウム、シアノホウ水素化ナトリウムがある。
【0036】
変形プロセス(A)の好ましい一実施態様では、周囲温度にしたテトラヒドロフランの中で、ピバル酸と水の存在下にて、室温でシアノホウ水素化ナトリウムと反応させる。
【0037】
変形プロセス(A)の別の一実施態様では、ルイス酸の存在下で反応を行なわせる。変形プロセス(A)の別の好ましい一実施態様では、酢酸イソプロピルの中で、臭化亜鉛の存在下にて、40℃でホウ水素化ナトリウムと反応させる。
【0038】
この変形プロセスにとって特に好ましい条件は、実施例A3.1に記載してある。
【0039】
変形プロセス(B):
【0040】
溶媒および希釈剤の具体例としては、変形プロセス(A)の項で挙げたものがある。特に適しているのは、エステル(例えば酢酸エチル)、水、これらの混合物;ハロゲン化炭化水素(例えばジクロロメタン、トリクロロメタン);エーテル(例えばテトラヒドロフラン)である。
【0041】
反応は、室温〜使用する溶媒の沸点の温度範囲で行なわせることが望ましい。好ましいのは、10〜30℃での反応である。
【0042】
反応は、塩基の存在下または不在下で行なわせる。好ましいのは、塩基の存在下で反応させることである。適切な塩基としては、無機塩(例えば炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム)、有機塩基(例えばアミン(トリエチルアミン、ピリジン、イミダゾール、4-(N,N-ジメチルアミノ)-ピリジン、N,N-ジイソプロピル-エチルアミンなど)などが挙げられる。
【0043】
変形プロセス(B)の好ましい一実施態様では、酢酸エチルと水の混合物の中で、炭酸水素ナトリウムの存在下にて、周囲温度で反応を行なわせる。変形プロセス(B)の別の好ましい一実施態様では、テトラヒドロフランの中で、N,N-ジイソプロピル-エチルアミンの存在下にて、周囲温度で反応を行なわせる。
【0044】
このプロセスにとって特に好ましい条件は、実施例A1.1に記載してある。
【0045】
変形プロセス(C):
【0046】
溶媒および希釈剤の具体例としては、変形プロセス(A)の項で挙げたものがある。特に適しているのは、エステル(例えば酢酸エチル)、水、これらの混合物;ハロゲン化炭化水素(例えばジクロロメタン、トリクロロメタン);エーテル(例えばテトラヒドロフラン)である。
【0047】
反応は、室温〜使用する溶媒の沸点の温度範囲で行なわせることが望ましい。好ましいのは、10〜30℃での反応である。
【0048】
反応は、塩基の存在下または不在下で行なわせる。好ましいのは、塩基の存在下で反応させることである。適切な塩基としては、無機塩(例えば炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム)、有機塩基(例えばアミン(トリエチルアミン、ピリジン、イミダゾール、4-(N,N-ジメチルアミノ)-ピリジン、N,N-ジイソプロピル-エチルアミンなど)などが挙げられる。
【0049】
変形プロセス(C)の好ましい一実施態様では、酢酸エチルと水の混合物の中で、炭酸水素ナトリウムの存在下にて、周囲温度で反応を行なわせる。変形プロセス(C)の別の好ましい一実施態様では、テトラヒドロフランの中で、N,N-ジイソプロピル-エチルアミンの存在下にて、周囲温度で反応を行なわせる。
【0050】
このプロセスにとって特に好ましい条件は、実施例A2.1に記載してある。
【0051】
変形プロセス(D):
【0052】
溶媒および希釈剤の具体例としては、変形プロセス(A)の項で挙げたものがある。特に適しているのは、アミド(例えばN,N-ジメチルホルムアミド)である。
【0053】
反応は、約-10℃〜使用する溶媒の沸点の温度範囲で行なわせることが望ましい。好ましいのは、0℃〜30℃での反応である。
【0054】
変形プロセス(D)の好ましい一実施態様では、溶媒としてのN,N-ジメチルホルムアミドの中で、0〜5℃にて、アジ化ナトリウムと反応させる。
【0055】
このプロセスにとって特に好ましい条件は、実施例A4.1に記載してある。
【0056】
変形プロセス(E):
【0057】
溶媒および希釈剤の具体例としては、変形プロセス(A)の項で挙げたものがある。特に適しているのは、アルコール、エーテル、水、これらの混合物であり、より好ましいのは、メタノール、テトラヒドロフラン、水である。
【0058】
反応は、室温〜使用する溶媒の沸点の温度範囲で行なわせることが望ましい。好ましいのは、10〜40℃での反応である。
【0059】
反応は、塩基の存在下または不在下で行なわせる。好ましいのは、塩基の存在下で反応させることである。適切な塩基としては、無機塩(例えば炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム)、有機塩基(例えばアミン(トリエチルアミン、ピリジン、イミダゾール、4-(N,N-ジメチルアミノ)-ピリジン、N,N-ジイソプロピル-エチルアミンなど)などが挙げられる。
【0060】
特に適したホスフィンとしては、トリアルキルホスフィン(例えばトリメチルホスフィン)がある。特に適した水素化物としては、例えばホウ水素化ナトリウムがある。特に適した水素化触媒としては、パラジウム触媒(例えば炭素上の水素化パラジウム)がある。特に適したギ酸塩としては、ギ酸ナトリウムとギ酸アンモニウムがある。
【0061】
変形プロセス(E)の好ましい一実施態様では、溶媒としてのテトラヒドロフランの中で30℃にてトリメチルホスフィンと反応させた後、水酸化ナトリウム水溶液を添加する。
【0062】
変形プロセス(E)の別の好ましい一実施態様では、溶媒としてのメタノール中で、炭素上の水素化パラジウムの存在下にて周囲温度でギ酸アンモニウムと反応させる。
【0063】
このプロセスにとって特に好ましい条件は、実施例A4.2に記載してある。
【0064】
変形プロセス(F):
【0065】
溶媒および希釈剤の具体例としては、変形プロセス(A)の項で挙げたものがある。特に適しているのは、アルコール、エーテル、カルボン酸、水、これらの混合物であり、より好ましいのは、メタノール、テトラヒドロフラン、ピバル酸、水である。
【0066】
反応は、0℃〜使用する溶媒の沸点の温度範囲で行なわせることが望ましい。好ましいのは、周囲温度〜30℃での反応である。
【0067】
特に適したホスフィンとしては、トリアルキルホスフィン(例えばトリメチルホスフィン)がある。
【0068】
適切な還元剤は、ホウ水素化物(例えばホウ水素化ナトリウム、シアノホウ水素化ナトリウム)であり、特に適しているのは、ピバル酸の存在下におけるホウ水素化ナトリウムまたはシアノホウ水素化ナトリウムである。
【0069】
変形プロセス(F)の好ましい一実施態様では、テトラヒドロフランの中で30℃にてトリメチルホスフィンと反応させた後、R3a-C(=O)-R3bを含むテトラヒドロフランを添加し、次いでホウ水素化ナトリウムを添加する。
【0070】
このプロセスにとって特に好ましい条件は、例えば実施例A4.3に記載してある。
【0071】
変形プロセス(G):
【0072】
溶媒および希釈剤の具体例としては、変形プロセス(A)の項で挙げたものがある。特に適しているのは、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル、アミド、ニトリル、水であり、より好ましいのは、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、水、またはこれらの混合物である。
【0073】
反応は、0℃〜使用する溶媒の沸点の温度範囲で行なわせることが望ましい。好ましいのは、周囲温度での反応である。
【0074】
反応は、塩基の存在下または不在下で行なわせる。
【0075】
変形プロセス(G)の好ましい一実施態様では、塩基の存在下で反応を行なわせる。適切な塩基としては、無機塩(例えば炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム)、有機塩基(例えばアミン(トリエチルアミン、ピリジン、イミダゾール、4-(N,N-ジメチルアミノ)-ピリジン、N,N-ジイソプロピル-エチルアミンなど)などが挙げられる。変形プロセス(G)の別の好ましい一実施態様では、塩基の不在下で反応を行なわせる。
【0076】
変形プロセス(H):
【0077】
溶媒および希釈剤の具体例としては、変形プロセス(A)の項で挙げたものがある。特に適しているのは、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル、アミド、ニトリル、水であり、より好ましいのは、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、水、またはこれらの混合物である。
【0078】
反応は、0℃〜使用する溶媒の沸点の温度範囲で行なわせることが望ましい。好ましいのは、周囲温度での反応である。
【0079】
反応は、塩基の存在下または不在下で行なわせる。
【0080】
変形プロセス(H)の好ましい一実施態様では、塩基の存在下で反応を行なわせる。適切な塩基としては、無機塩(例えば炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム)、有機塩基(例えばアミン(トリエチルアミン、ピリジン、イミダゾール、4-(N,N-ジメチルアミノ)-ピリジン、N,N-ジイソプロピル-エチルアミンなど)などが挙げられる。変形プロセス(H)の別の好ましい一実施態様では、塩基の不在下で反応を行なわせる。
【0081】
変形プロセス(J):
【0082】
溶媒および希釈剤の具体例としては、変形プロセス(A)の項で挙げたものがある。特に適しているのは、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル、アミド、ニトリル、水であり、より好ましいのは、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、水、またはこれらの混合物である。
【0083】
反応は、0℃〜使用する溶媒の沸点の温度範囲で行なわせることが望ましい。好ましいのは、周囲温度での反応である。
【0084】
反応は、塩基の存在下または不在下で行なわせる。
【0085】
変形プロセス(J)の好ましい一実施態様では、塩基の存在下で反応を行なわせる。適切な塩基としては、無機塩(例えば炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム)、有機塩基(例えばアミン(トリエチルアミン、ピリジン、イミダゾール、4-(N,N-ジメチルアミノ)-ピリジン、N,N-ジイソプロピル-エチルアミンなど)などが挙げられる。変形プロセス(J)の別の好ましい一実施態様では、塩基の不在下で反応を行なわせる。
【0086】
変形プロセス(K):
【0087】
溶媒および希釈剤の具体例としては、変形プロセス(A)の項で挙げたものがある。特に適しているのは、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル、アミド、ニトリル、水であり、より好ましいのは、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、水、またはこれらの混合物である。
【0088】
反応は、0℃〜使用する溶媒の沸点の温度範囲で行なわせることが望ましい。好ましいのは、周囲温度での反応である。
【0089】
反応は、塩基の存在下または不在下で行なわせる。
【0090】
変形プロセス(K)の好ましい一実施態様では、塩基の存在下で反応を行なわせる。適切な塩基としては、無機塩(例えば炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム)、有機塩基(例えばアミン(トリエチルアミン、ピリジン、イミダゾール、4-(N,N-ジメチルアミノ)-ピリジン、N,N-ジイソプロピル-エチルアミンなど)などが挙げられる。変形プロセス(K)の別の好ましい一実施態様では、塩基の不在下で反応を行なわせる。
【0091】
変形プロセス(L):
【0092】
溶媒および希釈剤の具体例としては、変形プロセス(A)の項で挙げたものがある。特に適しているのは、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル、アミド、ニトリル、水であり、より好ましいのは、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、水、またはこれらの混合物である。
【0093】
反応は、0℃〜使用する溶媒の沸点の温度範囲で行なわせることが望ましい。好ましいのは、周囲温度での反応である。
【0094】
変形プロセス(L)の好ましい一実施態様では、塩基の存在下で反応を行なわせる。適切な塩基としては、無機塩(例えば炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム)、有機塩基(例えばアミン(トリエチルアミン、ピリジン、イミダゾール、4-(N,N-ジメチルアミノ)-ピリジン、N,N-ジイソプロピル-エチルアミンなど)などが挙げられる。変形プロセス(L)の別の好ましい一実施態様では、塩基の不在下で反応を行なわせる。
【0095】
変形プロセス(M):
【0096】
溶媒および希釈剤の具体例としては、変形プロセス(A)の項で挙げたものがある。特に適しているのは、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル、アミド、ニトリル、水であり、より好ましいのは、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、水、またはこれらの混合物である。
【0097】
反応は、0℃〜使用する溶媒の沸点の温度範囲で行なわせることが望ましい。好ましいのは、周囲温度での反応である。
【0098】
変形プロセス(M)の好ましい一実施態様では、塩基の存在下で反応を行なわせる。適切な塩基としては、無機塩(例えば炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム)、有機塩基(例えばアミン(トリエチルアミン、ピリジン、イミダゾール、4-(N,N-ジメチルアミノ)-ピリジン、N,N-ジイソプロピル-エチルアミンなど)などが挙げられる。変形プロセス(M)の別の好ましい一実施態様では、塩基の不在下で反応を行なわせる。
【0099】
変形プロセス(N):
【0100】
溶媒および希釈剤の具体例としては、変形プロセス(A)の項で挙げたものがある。特に適しているのは、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル、アミド、ニトリル、水であり、より好ましいのは、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、水、またはこれらの混合物である。
【0101】
反応は、0℃〜使用する溶媒の沸点の温度範囲で行なわせることが望ましい。好ましいのは、周囲温度での反応である。
【0102】
変形プロセス(N)の好ましい一実施態様では、塩基の存在下で反応を行なわせる。適切な塩基としては、無機塩(例えば炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム)、有機塩基(例えばアミン(トリエチルアミン、ピリジン、イミダゾール、4-(N,N-ジメチルアミノ)-ピリジン、N,N-ジイソプロピル-エチルアミンなど)などが挙げられる。変形プロセス(N)の別の好ましい一実施態様では、塩基の不在下で反応を行なわせる。
【0103】
変形プロセス(O):
【0104】
溶媒および希釈剤の具体例としては、変形プロセス(A)の項で挙げたものがある。特に適しているのは、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル、アミド、ニトリル、水であり、より好ましいのは、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、水、またはこれらの混合物である。
【0105】
反応は、0℃〜使用する溶媒の沸点の温度範囲で行なわせることが望ましい。好ましいのは、周囲温度での反応である。
【0106】
変形プロセス(O)の好ましい一実施態様では、塩基の存在下で反応を行なわせる。適切な塩基としては、無機塩(例えば炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム)、有機塩基(例えばアミン(トリエチルアミン、ピリジン、イミダゾール、4-(N,N-ジメチルアミノ)-ピリジン、N,N-ジイソプロピル-エチルアミンなど)などが挙げられる。変形プロセス(O)の別の好ましい一実施態様では、塩基の不在下で反応を行なわせる。
【0107】
変形プロセス(P):
【0108】
溶媒および希釈剤の具体例としては、変形プロセス(A)の項で挙げたものがある。特に適しているのは、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル、アミド、ニトリル、水であり、より好ましいのは、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、水、またはこれらの混合物である。
【0109】
反応は、0℃〜使用する溶媒の沸点の温度範囲で行なわせることが望ましい。好ましいのは、周囲温度での反応である。
【0110】
変形プロセス(P)の好ましい一実施態様では、塩基の存在下で反応を行なわせる。適切な塩基としては、無機塩(例えば炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム)、有機塩基(例えばアミン(トリエチルアミン、ピリジン、イミダゾール、4-(N,N-ジメチルアミノ)-ピリジン、N,N-ジイソプロピル-エチルアミンなど)などが挙げられる。変形プロセス(P)の別の好ましい一実施態様では、塩基の不在下で反応を行なわせる。
【0111】
変形プロセス(Q):
【0112】
溶媒および希釈剤の具体例としては、変形プロセス(A)の項で挙げたものがある。特に適しているのは、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル、アミド、ニトリル、水であり、より好ましいのは、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、水、またはこれらの混合物である。
【0113】
反応は、0℃〜使用する溶媒の沸点の温度範囲で行なわせることが望ましい。好ましいのは、周囲温度での反応である。
【0114】
変形プロセス(Q)の好ましい一実施態様では、塩基の存在下で反応を行なわせる。適切な塩基としては、無機塩(例えば炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム)、有機塩基(例えばアミン(トリエチルアミン、ピリジン、イミダゾール、4-(N,N-ジメチルアミノ)-ピリジン、N,N-ジイソプロピル-エチルアミンなど)などが挙げられる。
【0115】
変形プロセス(Q)の特に好ましい一実施態様では、溶媒としての水と酢酸エチルの混合物の中で、塩基としての炭酸水素ナトリウムの存在下にて、周囲温度で反応を行なわせる。
【0116】
変形プロセス(R):
【0117】
溶媒および希釈剤の具体例としては、変形プロセス(A)の項で挙げたものがある。特に適しているのは、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル、アミド、ニトリル、水であり、より好ましいのは、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、水、またはこれらの混合物である。
【0118】
反応は、0℃〜使用する溶媒の沸点の温度範囲で行なわせることが望ましい。好ましいのは、周囲温度での反応である。
【0119】
適切な還元剤は、ホウ水素化物(例えばホウ水素化ナトリウム、シアノホウ水素化ナトリウム)であり、特に適しているのは、ピバル酸の存在下におけるホウ水素化ナトリウムまたはシアノホウ水素化ナトリウムである。
【0120】
変形プロセス(R)の特に好ましい一実施態様では、テトラヒドロフランの中で、ピバル酸と水の存在下にて、シアノホウ水素化ナトリウムと周囲温度で反応させる。
【0121】
一般式(I)の化合物は、可能な異性体のうちの1つの形態、その混合物の形態、純粋な異性体の形態、異性体混合物の形態(すなわちジアステレオマー混合物の形態)が可能である。本発明は、純粋な異性体とジアステレオマー混合物の両方に関係している。そこでこの明細書では、個々の場合に立体化学の詳細に言及しないときでも、本発明をこのように解釈するものとする。
【0122】
ジアステレオマー混合物は、公知の方法によって純粋な異性体に分割することができる。そのような方法として、例えば、溶媒からの再結晶化、適切な微生物の助けを借りたクロマトグラフィ(例えばアセチルセルロース上での高圧液体クロマトグラフィ(HPLC))、固定化した特異的な酵素を用いた開裂、例えばクラウンエーテルを用いた包接化合物の形成(この場合には異性体が1つだけ錯体化する)などがある。
【0123】
本発明によれば、純粋なジアステレオマーは、異性体の対応する混合物を分離する方法以外に、一般に知られている立体異性体選択的合成法によっても得ることができる。例えば、対応する適切な立体化学を有する出発材料を用いて本発明の方法を実施する。
【0124】
それぞれの場合に、生物学的により活性な異性体を単離または合成することが望ましい。そのとき、個々の成分は異なる生物活性を有する。
【0125】
一般式(I)の化合物は、水和物の形態で得ること、および/または他の溶媒(例えば固体形態の化合物を結晶化させるのにこれまで用いられてきた溶媒)を含むこともできる。
【0126】
本発明は、プロセスの任意の段階で出発材料または中間体として得ることができる化合物を出発材料として利用し、残ったステップのすべてまたは一部を実行する方法、あるいは出発材料を誘導体、および/または塩、および/またはそのジアステレオマーの形態で使用する方法、出発材料を反応条件下で形成する方法(特にこの方法)のあらゆる実施態様に関する。例えば遊離状態または保護された状態の官能基を有する一般式(I)の化合物を出発材料として利用して一般式(I)のさらに別の化合物を調製することができる。そのための操作には、当業者に知られている方法を適用することができる。
【0127】
本発明の方法では、特に好ましい一般式(I)の化合物になる出発材料と中間体を用いることが好ましい。
【0128】
本発明は、特に、実施例A1.1〜A4.3に記載した調製法に関する。
【0129】
害虫制御の分野では、一般式(I)の化合物は、温血動物、魚、植物における許容度が優れている一方で、低濃度でさえ、非常に有利な殺生物スペクトルと非常に広いスペクトルを持つ有用な予防活性および/または治療活性を示す活性成分である。一般式(I)の化合物は、驚くべきことに、植物の害虫と、ヒト、家畜、ペット(その中でも特に家畜とペット)の外部寄生虫および内部寄生虫の両方を制御するのに同じように適している。動物の害虫のうち、農薬に対して通常は感受性のある害虫だけでなく、農薬に対する抵抗力のある害虫(例えば昆虫や代表的なダニ目、線虫、条虫、吸虫)のすべての成長段階または個々の成長段階で有効であると同時に、役に立つ生物を保護する。本発明による活性成分の殺虫活性または殺ダニ活性は、直接的に現われる(すなわち害虫の死亡率に現われる。なお死亡は、すぐに起こるか、しばらくしてから起こる(例えば脱皮の間))か、間接的に現われる(例えば産卵および/または孵化率に現われる)。優れた活性とは、少なくとも50〜60%の死亡率に対応する。
【0130】
本発明の範囲では、特に、鱗翅目、甲虫目、バッタ目、シロアリ目、チャタテムシ目、シラミ目、ハジラミ目、アザミウマ目、半翅目、同翅亜目、ハチ目、ハエ目、ノミ目、シミ目、ダニ目、中でもダニ目、ハエ目、アザミウマ目、鱗翅目、甲虫目からの害虫をうまく制御することができる。
【0131】
特にうまく制御できるのは、以下の害虫である:アバグロティス属、アブラクサス属、アカントロイカニア属、アカントプルシア属、アカルス属、アシブトコナダニ、ビワサビダニ、アケリア・シェルドニ、アクレリス属、アコロイトゥス属、アコンプシア属、アコッスス属、アクリア属、アクロバシス属、アクロケルコプス属、アクロレピア属、アクロレピオプシス属、アクロニクタ属、アクロポリティス属、アクテビア属、アクルス属、リンゴサビダニ、アドキソフィエス属、アドキソフィエス・レティクラナ、アエデス属、アエゲリア属、アエテス属、アガペタ属、アゴノプテリックス属、アグリオピス属、アグリオテス属、アグリフィラ属、アグロコラ属、アグロペリナ属、アラバマ属、アメリカワタノミガ、アグロティス属、アルブナ属、アルカトエ属、アルキス属、アレインマ属、アレティア属、アレウロトリクス属、アレウロトリクス・フロッコスス、アレイロデス属、アレイロデス・ブラシカエ、アロフィエス属、アルソフィラ属、アマタ属、アマテス属、アンブリオンマ属、アンブリプティリア属、アンモコニア属、アモルビア属、アンフィオン属、アンフィポエア属、アンフィピラ属、アミエロイス属、アナカンプトデス属、アナグラファ属、アナルシア属、アナトリキンティス属、アナビトリネラ属、アンキリス属、アンドロポリア属、アンヒメラ属、アンテラエア属、アンテリゴナ属、アンテリゴナ・ソッカータ、アントノムス属、ワタミゾウムシ、アンチカルシア属、アンチカルシア・ゲンマタリス、アオニディエラ属、アパメア属、アファニア属、アフェリア属、アブラムシ科、アフィス属、アポトミス属、アプロアエレマ属、アルキップス属、アルキプス属、アクロミルメックス、アルクティア属、アルガス属、アルゴランプロテス属、アルギレスティア属、アルギログランマ属、アルギロプロケ属、アルギロタエニア属、アロトロフォラ属、アスコティス属、アスピディオトゥス属、アスピラプテリックス属、アステノプティカ属、アテルピア属、アテティス属、アトマリア属、アトマリア・リネアリス、アッタ属、アティファ属、アウトグラファ属、アキシリア属、バクトラ属、バルバラ属、バトラケドラ属、バッタリスティス属、ベンベキア属、ベミシア属、タバココナジラミ、ビビオ属、ビビオ・ホルトゥラニス、ビシグナ属、ブラステスティア属、ブラッタ属、ブラテラ属、ブレファロシス属、ブレプティナ属、ボアルミア属、ボンビックス属、ボモロカ属、ボーフィルス属、ブラクミア属、ブラジナ属、ブレビパルプス属、ブリティス属、ブリオビア属、クローバーハダニ、ブリオトロファ属、ブパルス属、ブセオラ属、アフリカモロコシヤガ、カベラ属、カコエキモルファ属、カドラ属、スジマダラメイガ、カエヌルギナ属、カリピトリメルス属、カリエルゲス属、カロフポラ属、カロフポラ・エリトロケファラ、カロファシア属、カロプティリア属、カリビテス属、カプノプティカ属、カプア属、カラドリナ属、カリペタ属、カルメンタ属、カルポシナ属、モモヒメシンクイガ、カタマクタ属、カテラフリス属、カトプトリア属、カウストロマ属、ケラエナ属、ケリファ属、ケノピス属、ケフス属、ケラミカ属、ケラプテリックス属、ケラティティス属、ケラトフィルス属、ケロプラスター属、カエトクネマ属、カエトクネマ・ティビアリス、カマエスフェキア属、カランブカ属、ケイモフィラ属、ケルソティス属、キアスミア属、キロ属、キオノデス属、コリオプテス属、コリストネウラ属、クリサスピディア属、クリソデイキシス属、クリソミア属、クリソンファルス属、オンシツマルカイガラムシ、アカホシマルカイガラムシ、クリソテウキア属、キリックス属、キメックス属、クリシア属、クリシア・アングエラ、クレプシス属、クナエミドフォルス属、クナファロクロキス属、クネファシア属、コックス属、ヒラタカタカイガラムシ、コキリス属、コレオフォラ属、コロトイス属、コモフィラ属、コニストラ属、コノポモルファ属、コルキラ属、コルヌティプルシア属、コスミア属、コスモポリテス属、コスモプテリックス属、コッスス属、コスタエオンベクサ属、クランブス属、クレアトノトス属、クロキドロミア属、ケブカノメイガ、クロエシア属、クリモデス属、クリプタスパスマ属、クリプトブラベス属、クリプトカラ属、クリプトフレビア属、クリプトフレビア・レウコトレタ、クリプトプティラ属、クテノプセウスティス属、クテノケファリデス属、ククリア属、クルクリオ属、クレックス属、クテレブラ属、キディア属、コドリンガ、キンバロフォラ属、ダクティレトラ属、ダクス属、ダディカ属、ダマリネア属、ダシキラ属、デカダルキス属、デコデス属、デイレフィラ属、デルトデス属、デンドロリムス属、デプレッサリア属、デルメステス属、デルマニスス属、ワクモ、ディアブロティカ属、ディアクリシア属、ディアファニア属、ディアルシア属、ディアセミア属、ディアトラエア属、ディケラトゥーラ属、ディコメリス属、ディクロクロキス属、ディクロランファ属、ディキクラ属、ディオリクトリア属、ディパロプシス属、ディパロプシス・カスタネア、ディプレウリナ属、ディプリオン属、マツハバチ科、ディスケストラ属、ディスタンティエラ属、ディスタンティエラ・テオブロマ、ディトゥラ属、ディウルネア属、ドラトプテリックス属、ドレパナ属、ドロソフィラ属、キイロショウジョウバエ、ディサウキセス属、ディスデルクス属、ディスストローマ属、エアナ属、エアリアス属、エクリティカ属、エクジトロファ属、エクピロロエ属、エクトミエロイス属、エートロピス属、エギラ属、エラスモパルプス属、エンメリア属、エンポアスカ属、エンピレウマ属、エナルギア属、エナルモニア属、エンドピザ属、エンドテニア属、エンドトリカ属、エオレウマ属、エオテトラニクス属、エオテトラニクス・カルピニ、エパゴゲ属、エペリス属、エフェスティア属、エフェスティオデス属、エピブレマ属、エピエホリストデス属、エピノティア属、エピフィアス属、エピプレマ属、エピプセスティス属、エピロエ属、エピシムス属、エピティンビア属、エプラクナ属、エラニス属、エラストリア属、エレムヌス属、エレウネティス属、エリオフィエス属、エリオソーマ属、エリオソーマ・ラニゲルム、エリトロネウラ属、エスティグメネ属、エトミア属、エティエラ属、エウアグロティス属、エウコスマ属、エウエーラエナ属、エウエリディア属、エウエオスマ属、エウキストゥス属、エウコスモモルファ属、エウドニア属、エウフィドニア属、エウヒポノメウトイデス属、エウレピトデス属、エウリア属、エウリティス属、エウピテキア属、エウプレクシア属、エウポエキリア属、ブドウホソハマキ、エウプロクティス属、エウプシリア属、エウロドペ属、エウロイス属、エウリガスター属、エウリトミア属、エウストロティア属、エウクソア属、エウゾフェラ属、エベルゲスティス属、エビッペ属、エクサルテマ属、ファンニア属、ファロンタ属、フェルティア属、フィラティマ属、フィシア属、フランクリニエラ属、フミボティス属、ガエサ属、ガスガルディア属、ガストリフィルス属、ゲレイキア属、ギルピニア属、ギルピニア・ポリトーマ、グロッシナ属、グリフィプテリックス属、グリフォデス属、グノリモスケミニ属、ゴノドンタ属、ゴルティナ属、グラキラリア属、グラファニア属、グラフォリタ属、グラフォリタ属、グラビタルマータ属、グレトケナ属、グリセルダ属、グリロタルパ属、ギナエフォラ属、ギプソノマ属、ハダ属、ハエマトピヌス属、ハリシドタ属、ハルピプテリックス属、ハリシナ属、ヘディヤ属、ヘリコベルパ属、ヘリオフォブス属、ヘリオティス属、ヘルラ属、ヘロトローパ属、ヘマリス属、ヘルキノトリプス属、ヘルクリア属、ヘルモナッサ属、ヘテロゲネア属、ホロメリナ属、ホマダウラ属、ホモエオソーマ属、ホモグラエア属、ホモハデナ属、ホモナ属、ホモノプシス属、ホプロカンパ属、ホプロドリナ属、ホシノア属、フクサロンマ属、ヒドラエキア属、ヒドリオメナ属、ヒレス属、ヒロイクス属、ヒパギルティス属、ヒパティマ属、ヒファントリア属、アメリカシロヒトリ、ヒポカラ属、ヒポコエナ属、ヒポデマ属、ヒッポボスカ属、ヒプシピラ属、ヒシア属、ヒステロシア属、イダエア属、イディア属、イピモルファ属、イシア属、イソコリスタ属、イソフリクティス属、イソポリア属、イソトリアス属、イクソデス属、イタメ属、ジョディア属、ジョディス属、カワベア属、ケイフェリア属、ケイフェリア・リコペルシケラ、ラブディア属、ラキニポリア属、ランブディナ属、ランプロトリッパ属、ラオデルファックス属、ラシウス属、ラスペイレシア属、レプティノタルサ属、コロラドハムシ、レプトコリサ属、レプトスタレス属、レカニウム属、レカニウム・コミ、レピドサフェス属、レピスマ属、セイヨウシミ、レスモネ属、レウカニア属、レウキノデス属、レウコファエア属、マディラゴキブリ、レウコプテラ属、レウコプテラ・スキテラ、リノグナトゥス属、リポスケリス属、リソロプトルス属、リタコディア属、リトコレティス属、リトモイア属、リトファネ属、リクソデッサ属、ロベシア属、ロベシア・ボトラナ、ロボフォラ属、ロクスタ属、ロマナルテス属、ロモグラファ属、ロクサグロティス属、ロクソステゲ属、ルキリア属、リマントリア属、リムナエキア属、リオネティア属、リリオミザ属、マクドノウギア属、マクラウザータ属、マクロノクトゥア属、マクロシフス属、マラコソマ属、マリアルファ属、マメストラ属、ヨトウガ、マンドゥカ属、タバコスズメガ、マラスミア属、マルガリティア属、マトラティネア属、マツムラエセス属、メラナグロミザ属、メリポテス属、メリソプス属、メリッティア属、メロロンタ属、メリスティス属、メリタスティス属、メロフィアス属、メサパメア属、メソゴナ属、メソレウカ属、メタネマ属、メテンドテニア属、メツネリア属、ミカルディア属、ミクロコルセス属、ミクロレオン属、ムネシクテナ属、モキス属、モニマ属、モノクロア属、モノモリウム属、イエヒメアリ、モノプシス属、モリソニア属、ムスカ属、ムトゥウライア属、ミエロイス属、ミティムナ属、ミズス属、ナランガ属、ネドラ属、ネマポゴン属、ネオディプリオン属、ネオスファレロプテラ属、ネフェロデス属、ネフォテティックス属、ネザラ属、ニラパルバータ属、ニフォニンファ属、ニッポプティリア属、ノクトゥア属、ノラ属、ノトケリア属、ノトドンタ属、ヌダウレリア属、オクロプレウラ属、オクネロストーマ属、オエストルス属、オレトレウテス属、オリギア属、オリンディア属、オリゴニクス属、オリゴニクス・ガリナエ、オンコクネミス属、オペロフテラ属、オフィスマ属、オポゴナ属、オラエシア属、オルニドロス属、オルギア属、オリア属、オルセオリア属、オルトデス属、オルトゴニア属、オルトシア属、オリザエフィルス属、オスキネラ属、オスキネラ・フリット、オスミニア属、オストリニア属、ヨーロッパアワノメイガ、オティオリンクス属、オウラプテリックス属、パケトラ属、パキスフィンクス属、パギダ属、パレアクリタ属、パリガ属、パルティス属、パンメネ属、パンデミス属、パネメリア属、パノリス属、マツキリガ、パノニクス属、パラルギレスティア属、パラディアルシア属、パラロベシア属、パラントレネ属、パラパンデミス属、パラペディアシア属、パラスティクティス属、パラシンデミス属、パラトリア属、パレロメネ属、ペクチノフォラ属、ワタアカミムシガ、ペディクルス属、ペゴミア属、アカザモグリハナバエ、ペロクリスタ属、ペンニセティア属、ペンステモニア属、ペンフィグス属、ペリバトデス属、ペリドローマ属、ペリレウコプテラ属、ペリプラネタ属、ペリゾマ属、ペトロバ属、ペクシコピア属、ファロニア属、ファロニディア属、ファネタ属、フリクタエニア属、フリクティヌス属、フォルビア属、フラグマトビア属、フリカンテス属、フトリマエア属、ジャガイモキバガ、フィロクニスティス属、フィロコプトルータ属、フィロコプトゥルータ・オレイボラ、フィロノリクテル属、フィロフィラ属、フィロキセラ属、ピエリス属、モンシロチョウ、ピエスマ属、プラノコクス属、プラノトルトリックス属、プラティエドラ属、プラティノタ属、プラティプティリア属、プラティセンタ属、プロディア属、プ
ルシア属、プルテラ属、コナガ、ポドセシア属、ポリア属、ポピリア属、ポリミクシス属、ポリファゴタルソネムス属、チャノホコリダニ、プライス属、プリオノキシストゥス属、プロボレ属、プロケラス属、プロコエロデス属、プロエウリア属、プロスキスティス属、プロセレナ属、プロセルピヌス属、プロタグロティス属、プロテオテラス属、プロトバトラ属、プロトスキニア属、プセルノフォルス属、プセウダレティア属、プセウダントノムス属、プセウダテルネリア属、プセウダウラカプシス属、プセウデクセンテラ属、プセウドコクス属、プセウドヘルメニアス属、プセウドプルシア属、プソロプテス属、プシラ属、プシリオデス属、プテロフォルス属、プティコロマ属、プルビナリア属、プルビナリア・アエティオピカ、ピラリス属、ピラウスタ属、ピルゴティス属、ピレフェラ属、ピラルクティア属、クアドラスピディオトゥス属、ランコラ属、ラフィア属、レティクルテルメス属、レティニア属、ラゴレティス属、リンゴミバエ、リピケファルス属、リゾグリフス属、リゾペルタ属、ロドニウス属、ロファロシフム属、ロポボタ属、リアキア属、リアキオニア属、リンコパカ属、リゾステネス属、リブラ属、ロンドティア属、ルシドリナ属、リンカグラエア属、サブロデス属、サールベルゲラ属、サールベルゲラ・シングラリス、サイセティア属、サミア属、サンニナ属、サンニノイデア属、サフォイデウス属、サルコプテス属、サトロブロタ属、コガネムシ科、スケリオデス属、スキニア属、スキストケルサ属、スキザフィス属、スキズラ属、スクレケンステイニア属、スキアラ属、スキルポファガ属、スキルトリプス・アウランティ、スコパリア属、スコプラ属、スコティア属、スコティノファラ属、スコトグランマ属、スクロビパルパ属、スクロビパルポプシス属、セミオティサ属、セレダ属、セサミア属、セシア属、シキア属、シデリディス属、シミラ属、シネウグラフェ属、シトクロア属、シトビオン属、シトフィルス属、シトトロガ属、ソレノプシス属、スメリントゥス属、ソフロニア属、スパエロティス属、スパルガロマ属、スパルガノティス属、スパタリスティス属、スペルキア属、スフェキア属、スフィンクス属、スピロノタ属、スポドプテラ属、エジプトヨトウ、スタグマトフォラ属、スタフィリノクロウス属、スタトモポダ属、ステノデス属、ステルラ属、ストモクシス属、ストロフェドラ属、スニラ属、スティナ属、スワメルダミア属、シロマティア属、シンピスティス属、シナンテドン属、シナクシス属、シンコパクマ属、シンデミス属、シングラファ属、シントメイダ属、タバヌス属、タエニアルキス属、タエニオトリプス属、タンニア属、タルソネムス属、テグリフェラ属、テハマ属、テレイオデス属、テロルタ属、テネブリオ属、テフリナ属、テラトグラエア属、テリクラ属、テテア属、テトラニクス属、タルポフィラ属、タウメトポエア属、ティオディア属、トリプス属、ミナミキイロアザミウマ、ネギアザミウマ、ティリドプテリックス属、ティリス属、ティネオラ属、ティプラ属、トルトリキディア属、トルトリックス属、トラケア属、トリアレウロデス属、オンシツコナジラミ、トリアトマ属、トリアキソメラ属、トリボリウム属、トリコデクテス属、トリコプルシア属、イラクサギンウワバ、トリコプティルス属、トリオザ属、トリオザ・エリトレアエ、トリファエニア属、トリフォサ属、トロゴデルマ属、ティリア属、ウデア属、ウナスピス属、ウナスピス・キトリ、ウテテイサ属、バレリオデス属、ベスパ属、ベスパミマ属、ビタケア属、ビトゥラ属、ウィトレシア属、キサンティア属、キサントロエ属、キサントティペ属、キセノミクタ属、キセノプシラ属、ケオプスネズミノミ、キセスティア属、キシレナ属、キシロミゲス属、キシロサリス属、イポノメウタ属、イプソロファ属、ザレ属、ザンクログナトゥス属、ゼイラフェラ属、ゼノドクス属、ゼウゼラ属、チガエナ属。
【0132】
本発明の化合物を用いて線虫類の害虫を制御することもできる。そのような害虫としては、例えば以下のものがある:ネコブセンチュウ、シストセンチュウ、クキセンチュウ、ハセンチュウで;ヘテロデラ属(例えばテンサイシストセンチュウ、ムギシストセンチュウ、クローバーシストセンチュウ);グロボデラ属(例えばジャガイモシストセンチュウ);メロイドギネ属(例えばサツマイモネコブセンチュウ、ジャワネコブセンチュウ);ラドフォルス属(例えばミカンネモグリセンチュウ);プラティレンチュス(例えばムギネグサレセンチュウ、キタネグサレセンチュウ);ティレンクルス(例えばミカンネセンチュウ);クワナガハリセンチュウ、ユミハリセンチュウ、オオガタハリセンチュウ、クキセンチュウ、ハセンチュウ、コムギツブセンチュウに属するもの。中でも、メロイドギネ属(例えばサツマイモネコブセンチュウ)とヘテロデラ属(例えばダイズシストセンチュウ)が挙げられる。
【0133】
本発明の特に重要な側面は、本発明による一般式(I)の化合物を用いて植物を寄生虫から保護することである。
【0134】
本発明による化合物とそれを含む組成物が動物の害虫に対して及ぼす作用は、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤を添加することにより、顕著に範囲を広げることと、所定の状況に適応させることができる。適切な添加剤としては、例えば、以下に示すクラスの代表的な活性成分が挙げられる:有機リン化合物、ニトロフェノールとその誘導体、ホルムアミジン、尿素、カルバミン酸塩、ピレトロイド、塩素化炭化水素、ネオニコチノイド、チューリンゲンシス菌製剤。
【0135】
混合パートナーとして適切な農薬の具体例としては、以下のものがある:アザメチオホス;クロルフェンビンホス;シペルメトリン;シペルメトリン・ハイ-シス;シロマジン;ジアフェンチウロン;ジアジノン;ジクロルボス;ジクロトホス;ジシクラニル;フェノキシカルブ;フルアズロン;フラチオカルブ;イサゾホス;ヨードフェンホス;キノプレン;ルフェヌロン;メタクリホス;メチダチオン;モノクロトホス;ホスファミドン;ジノテフラン;プロフェノホス;ジオフェノラン;チューリンゲンシス菌株GC91または菌株NCTC11821から得られる化合物;ピメトロジン;ブロモプロピレート;メトプレン;ジスルフォトン;キナルホス;τ-フルバリネート;チオシクラム;チオメトン;アルジカルブ;アジンホス-メチル;ベンフラカルブ;ビフェントリン;ブプロフェジン;カルボフラン;ジブチルアミノチオ;カルタップ;クロルフルアズロン;クロルピリホス;クロチアニジン;シフルトリン;λ-シハロトリン;α-シペルメトリン;ζ-シペルメトリン;デルタメトリン;ジフルベンズロン;エンドスルファン;エチオフェンカルブ;フェニトロチオン;フェノブカルブ;フェンバレレート;ホルモチオン;メチオカルブ;ヘプテノホス;イミダクロプリド;イソプロカルブ;メタミドホス;メトミル;メビンホス;パラチオン;パラチオン-メチル;ホサロン;ピリミカルブ;プロポクスル;テフルベンズロン;テルブホス;トリアザメート;フェノブカルブ;テブフェノジド;フィプロニル;β-シフルトリン;シラフルオフェン;フェンピロキシメート;ピリダベン;ピリダリル;フェナザキン;ピリプロキシフェン;ピリミジフェン;ニテンピラム;アセタミプリド;エマメクチン;エマメクチンベンゾエート;スピノサド;昆虫に対して活性な植物抽出液;線虫を含んでいて、昆虫に対して活性な製剤;枯草菌から得られる製剤;真菌を含んでいて、昆虫に対して活性な製剤;ウイルスを含んでいて、昆虫に対して活性な製剤;クロルフェナピル;アセフェート;アクリナトリン;アラニカルブ;アルファメトリン;アミトラズ;AZ 60541;アジンホスA;アジンホスM;アゾシクロチン;ベンジオカルブ;ベンスルタップ;β-シフルトリン;ブロフェンプロックス;ブロモホスA;ブフェンカルブ;ブトカルボキシン;ブチルピリダベン;カドゥサホス;カルバリル;カルボフェノチオン;クロエトカルブ;クロレトキシホス;クロルメホス;シス-レスメトリン;クロシトリン;クロフェンテジン;シアノホス;シクロプロトリン;シヘキサチン;デメトンM;デメトンS;デメトンS-メチル;ジクロフェンチオン;ジクリホス;ジエチオン;ジメトエート;ジメチルビンホス;ジオキサチオン;エジフェンホス;エスフェンバレレート;エチオン;エトフェンプロックス;エトプロホス;エトリンホス;フェナミホス;フェンブタチンオキシド;フェノチオカルブ;フェンプロパトリン;フェンピラド;フェンチオン;フルアジナム;フルシクロクスロン;フルシトリネート;フルフェノクスロン;フルフェンプロックス;フォノホス;フォスチアゼート;フブフェンプロックス;HCH;ヘキサフルムロン;ヘキシチアゾックス;フロニカミド;イプロベンホス;イソフェンホス;イソキサチオン;イベルメクチン;マラチオン;メカルバム;メスルフェンホス;メタアルデヒド;メトルカルブ;ミルベメクチン;モキシデクチン;ナレッド;NC184;ニチアジン;オメトエート;オキサミル;オキシデメトンM;オキシデプロホス;ペルメトリン;フェントエート;ホレート;ホスメット;ホキシム;ピリミホスM;ピリミホスE;プロメカルブ;プロパホス;プロチオホス;プロトエート;ピラクロホス;ピラダフェンチオン;ピレスメトリン;ピレトラム;テブフェノジド;サリチオン;セブホス;スルホテップ;スルプロホス;テブフェンピラド;テブピリンホス;テフルトリン;テメホス;テルバム;テトラクロルビンホス;チアクロプリド;チアフェノックス;チアメトキサム;チオジカルブ;チオファノックス;チオナジン;チューリンゲンシン;トラロメトリン;トリアラテン;トリアゾホス;トリアズロン;トリクロルホン;トリフルムロン;トリメタカルブ;バミドチオン;キシリカルブ;エトキサゾール;ゼータメトリン;インドキサカルブ;メトキシフェノジド;ビフェナゼート;XMC(3,5-キシリルメチルカルバメート);病原性真菌であるメタリジウム・アニソピリアエ。
【0136】
本発明の化合物は、植物(特に、農業、園芸、林業において有用な植物と装飾植物、またはそのような植物の一部(例えば果実、花、葉、茎、塊茎、根))に発生する上記タイプの害虫を制御するのに用いること、すなわち抑制または破壊するのに用いることができる。しかし後から成長する植物の部分がそうした害虫からやはり保護されることもある。
【0137】
標的となる作物としては、特に、穀類(例えばコムギ、オオムギ、ライムギ、カラスムギ、イネ、トウモロコシ、モロコシ);ビート(例えばテンサイ、飼料ビート);果実(例えば梨果、核果、小果実である、リンゴ、ナシ、プラム、モモ、アーモンド、サクランボ、ベリー(イチゴ、ラズベリー、クロイチゴなど)など);マメ科植物(例えばインゲンマメ、レンズマメ、エンドウマメ、ダイズ);油脂植物(セイヨウアブラナ、カラシ、ポピー、オリーブ、ヒマワリ、ココナツ、ヒマシ油、ココア、ナンキンマメ);ウリ類(例えば、ペポカボチャ、キュウリ、メロン);繊維植物(例えばワタ、アマ、アサ、ジュート);柑橘類(例えばオレンジ、レモン、グレープフルーツ、ミカン);野菜類(例えばホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ、ニンジン、タマネギ、トマト、ジャガイモ、パプリカ);クスノキ科植物(例えばアボカド、シナモン、ショウノウ);タバコ、ナッツ、コーヒー、ナス、サトウキビ、茶、コショウ、ブドウの木、ホップ、バナナ、天然ゴム植物、装飾植物などがある。
【0138】
本発明の化合物のさらに別の利用範囲は、貯蔵してある品物や貯蔵室の保護と、原料の保護のほか、衛生分野では、特に家畜を上記のタイプの害虫から保護すること(特に家畜の中でもネコとイヌをノミ、マダニ、センチュウの感染から保護すること)である。
【0139】
したがって本発明は、本発明の少なくとも1つの化合物を含む殺虫組成物(例えば乳化可能な濃縮物、懸濁濃縮物、直接スプレー可能な溶液、希釈可能な溶液、延ばすことが可能なペースト、希釈エマルジョン、湿潤化可能な粉末、可溶性粉末、分散可能な粉末、ダスト、顆粒、ポリマー材料製カプセル)に関する。なお製剤形態は、目的と周囲の一般環境に従って選択する。
【0140】
この組成物の中で、活性成分は、純粋な形態で(例えば特定の粒径を持つ固体活性成分として)使用されるか、あるいは製剤技術で通常使用される少なくとも1種類のアジュバント(例えば溶媒、固体基剤、界面活性化合物(界面活性剤)などの増量剤)とともに使用される。ヒト、家畜、ペットにおける寄生虫制御の分野では、生理学的に許容可能な添加剤だけが使用されることは明らかであろう。
【0141】
溶媒としては、例えば以下のものがある:水素化されていないか、一部が水素化されている芳香族炭化水素(C8〜C12のアルキルベンゼンが好ましく、例えばキシレン混合物、アルキル化されたナフタレンまたはテトラヒドロナフタレンがある)、脂肪族炭化水素または脂環式炭化水素(例えばパラフィンやシクロヘキサン)、アルコール(例えばエタノール、プロパノール、ブタノール)、グリコール、エーテル、そのエステル(例えばプロピレングリコール、ジプロピレングリコールエーテル、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル)、ケトン(例えばシクロヘキサノン、イソフホロン、ジアセトンアルコール)、強極性溶媒(例えばN-メチルピロリド-2-オン、ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルホルムアミド)、水、エポキシ化されていない植物油またはエポキシ化された植物油(例えばエポキシ化されていないナタネ油、エポキシ化されたナタネ油、エポキシ化されていないヒマシ油、エポキシ化されたヒマシ油、エポキシ化されていないココナツ油、エポキシ化されたココナツ油、エポキシ化されていないダイズ油、エポキシ化されたダイズ油、エポキシ化されていないシリコーン油、エポキシ化されたシリコーン油)。
【0142】
例えばダストと分散可能な粉末に使用する固体基剤は、一般に、天然の岩石の粉末(例えば方解石、タルク、カオリン、モンモリロナイト、アタパルジャイト)である。よく分散するケイ酸または吸収性ポリマーを添加して物理的特性を改善することもできる。吸着性顆粒基剤は多孔性タイプのもの(例えば軽石、粉砕したレンガ、海泡石、ベントナイト)であり、非吸収性の基剤は、方解石または砂である。無機または有機の多数の粒状材料(特に、ドロマイト、粉砕した植物残留物)も使用することができる。
【0143】
界面活性化合物としては、製剤化する活性化合物の性質に応じ、乳化特性、分散特性、湿潤特性が優れた非イオン性、カチオン性、アニオン性の界面活性剤または界面活性剤混合物がある。以下に示す界面活性剤は単なる例示にすぎず、製剤技術において一般的で本発明に適した他の多くの界面活性剤が関連文献に記載されている。
【0144】
非イオン性界面活性剤としては、特に、脂肪族アルコールまたは脂環式アルコール、飽和または不飽和の脂肪酸、アルキルフェノールのポリグリコールエーテル誘導体があり、(脂肪族)炭化水素基には3〜30個のグリコールエーテル基と8〜20個の炭素原子を、アルキルフェノールのアルキル基には6〜18個の炭素原子を含むことができる。適切なさらに別の物質は、アルキル鎖内に1〜10個の炭素原子を有するプロピレングリコール上、エチレンジアミノポリプロピレングリコール上、アルキルポリプロピレングリコール上に20〜250個のエチレングリコールエーテル基と10〜100個のプロピレングリコールエーテル基を含む、水溶性ポリエチレンオキシド付加物である。ここに挙げた化合物は、通常は、プロピレングリコール単位1つにつき1〜5個のエチレングリコール単位を含んでいる。具体例は、ノニフェノール-ポリエトキシエタノール、ヒマシ油ポリグリコールエーテル、ポリプロピレン-ポリエチレンオキシド付加物、トリブチルフェノキシポリエトキシエタノール、ポリエチレングリコール、オクチルフェノキシポリエトキシエタノールである。他の物質は、ポリオキシエチレンソルビタンの脂肪酸エステル(例えばポリオキシエチレンソルビタントリオレエート)である。
【0145】
カチオン性界面活性剤としては、特に、置換基として、炭素原子を8〜22個有する少なくとも1つのアルキル基を備え、別の置換基として、ハロゲン化されていない/ハロゲン化された低級アルキル、ベンジル、低級ヒドロキシアルキルのいずれかを含む第四級アンモニウム塩がある。塩は、ハロゲン化物、メチル-硫酸塩、エチル-硫酸塩いずれかの形態であることが好ましい。具体例は、ステアリル-トリメチル-アンモニウムクロリドとベンジル-ジ-(2-クロロエチル)-エチル-アンモニウムブロミドである。
【0146】
適切なアニオン性界面活性剤は、水溶性石鹸と水溶性合成界面活性化合物が可能である。適切な石鹸は、高級脂肪酸(C10〜C22)のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、置換された/置換されていないアンモニウム塩(例えばオレイン酸またはステアリン酸のナトリウム塩またはカリウム塩、または(例えばココナツ油またはトール油から得られる)天然の脂肪酸混合物のナトリウム塩またはカリウム塩)と;脂肪酸メチル-タウリン塩である。しかし合成界面活性剤(特に脂肪スルホン酸塩、脂肪硫酸塩、スルホン化されたベンゾイミダゾール誘導体、アルキルアリールスルホン酸塩)のほうがよく使用される。脂肪スルホン酸塩と脂肪硫酸塩は一般に、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、置換された/置換されていないアンモニウム塩の形態であり、一般に炭素原子が8〜22個のアルキル基(アルキル基には、アシル基のアルキル部も含まれる)を含んでいる。具体例は、リグノスルホン酸のナトリウム塩またはカルシウム塩、ドデシル硫酸エステルのナトリウム塩またはカルシウム塩、天然の脂肪酸から調製した脂肪アルコール硫酸塩混合物のナトリウム塩またはカルシウム塩である。具体例としては、硫酸エステルまたはスルホン酸と脂肪アルコール-エチレンオキシド付加物からの塩も挙げられる。スルホン化されたベンゾイミダゾール誘導体は、2つのスルホン酸基と、約8〜22個の炭素原子を有する1つの脂肪酸基とを含んでいることが好ましい。アルキルアリールスルホン酸塩は、例えばドデシルベンゼンスルホン酸、ジブチルナフタレンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸-ホルムアルデヒド縮合生成物いずれかのナトリウム塩、カルシウム塩、トリエタノールアンモニウム塩である。対応するリン酸塩(例えばリン酸エステルとp-ノニルフェノール-(4〜14)-エチレンオキシド付加物またはリン脂質からの塩)も使用することができる。
【0147】
組成物は、一般に、活性化合物を0.1〜99%(特に0.1〜95%)と、少なくとも1種類の固体または液体の助剤を1〜99.9%(特に5〜99.9%)を含んでおり、一般に組成物の0〜25%(特に0.1〜20%)を界面活性剤にすることができる(%は、どれも重量%)。商品としては濃縮された組成物のほうが好ましいが、エンドユーザーは、一般に、活性化合物の濃度がそれよりもかなり低い希釈組成物を使用する。好ましい組成物は、特に以下のような構成になっている(%=重量%)。
【0148】
乳化可能な濃縮物:
活性成分: 1〜90%、好ましくは5〜20%
界面活性剤: 1〜30%、好ましくは10〜20%
溶媒: 5〜98%、好ましくは70〜85%
【0149】
ダスト:
活性成分: 0.1〜10%、好ましくは0.1〜1%
固体基剤: 99.9〜90%、好ましくは99.9〜99%
【0150】
懸濁濃縮物:
活性成分: 5〜75%、好ましくは10〜50%
水: 94〜24%、好ましくは88〜30%
界面活性剤: 1〜40%、好ましくは2〜30%
【0151】
湿潤化可能な粉末:
活性成分: 0.5〜90%、好ましくは1〜80%
界面活性剤: 0.5〜20%、好ましくは1〜15%
固体基剤: 5〜99%、好ましくは15〜98%
【0152】
顆粒:
活性成分: 0.5〜30%、好ましくは3〜15%
固体基剤: 99.5〜70%、好ましくは97〜85%
【0153】
本発明の組成物は、固体または液体のアジュバントをさらに含むこともできる。アジュバントとしては、安定剤(例えば植物油、エポキシ化された植物油(例えばエポキシ化されたココナツ油、エポキシ化されたナタネ油、エポキシ化されたダイズ油)、消泡剤(例えばシリコーン油)、保存剤、粘性調節剤、結合剤、粘着付与剤のほか、肥料や、特別な効果を得るための他の活性成分(例えば殺ダニ剤、殺菌剤、殺真菌剤、殺線虫剤、殺陸貝剤、選択的除草剤)などがある。
【0154】
本発明による作物保護生成物は、公知のやり方で、アジュバントなしで、例えば固体活性成分または活性成分混合物を例えば所定の粒径まで粉砕、篩分け、圧縮することによって調製するか、あるいは少なくとも1種類のアジュバントの存在下で、例えば活性成分または活性成分混合物とアジュバントをよく混合および/または粉砕することによって調製する。本発明は、同様に、本発明の組成物を調製する方法と、一般式(I)の化合物を用いたその組成物の調製法にも関する。
【0155】
本発明は、作物保護生成物の適用方法、すなわち上記のタイプの害虫を制御する方法にも関する。適用方法としては、スプレー、噴霧、ダスト化、コーティング、ドレッシング、散布、注入などがあり、どの方法にするかは、目的と周囲の一般環境、ならびに上記のタイプの害虫を制御するのに用いる組成物に応じて選択する。典型的な活性成分の濃度は0.1〜1000ppmであるが、0.1〜500ppmであることが好ましい。1ヘクタール当たりの活性成分の適用量は、一般に1〜2000gである。適用量は、特に10〜1000g/haであり、20〜600g/haであることが好ましく、20〜100g/haであることがさらに好ましい。
【0156】
作物保護の分野における好ましい適用方法は、植物の葉(葉への付着)である。頻度と適用量は、問題にしている害虫の感染リスクによって異なる。しかし活性成分は、植物の生えている場所を液体製剤に浸した場合(全身作用)や、固体形態の活性成分を例えば顆粒形態にして植物の生えている場所(例えば土)に組み込んだ場合(土への適用)には、根を通じて植物に浸透することもできる。水田作物の場合には、このような顆粒を、水を満たした水田に決められた量適用することができる。
【0157】
本発明による作物保護生成物は、植物増殖物質(例えば種子(果実、塊茎、種など)、植物を切断した一部)を害虫から保護するのにも適している。植物増殖物質は、植える前に組成物で処理することができる。例えば種子を播く前にドレッシングすることができる。本発明の活性成分は、種に付着させることもできる(コーティング)。その場合、種を液体製剤に浸したり、種に固体製剤をコーティングしたりする。組成物は、植物増殖物質を植えるとき、その場所(例えば種を播いている畝の間)に適用することもできる。本発明は、植物増殖物質のこのような処理方法と、このような処理によって害虫耐性を与えられた植物増殖物質にも関する。
【0158】
以下の実施例は本発明の説明に役立つが、本発明がこれら実施例に限定されることはない。温度は摂氏で表わし、溶媒の混合比は体積部で表わす。
【0159】
調製の実施例
【0160】
実施例A1.1:4'-デソキシ-4'-(R)-(N-アセチル-N-メチル-アミノ)-アベルメクチンB1単糖
【0161】
4gの4'-デソキシ-4'-(R)-(N-メチル-アミノ)-アベルメクチンB1単糖を、30mlの酢酸エチルと30mlの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液の混合物に溶かす。0.77mlの塩化アセチルを添加し、得られた混合物を室温にて3時間にわたって激しく撹拌する。次に相を分離し、有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。ヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって残留物を精製すると、4'-デソキシ-4'-(R)-(N-アセチル-N-メチル-アミノ)-アベルメクチンB1単糖が得られる。
【0162】
実施例A2.1:4'-デソキシ-4'-(R)-(N-メトキシカルボニル-N-メチル-アミノ)-アベルメクチンB1単糖
【0163】
4gの4'-デソキシ-4'-(R)-(N-メチル-アミノ)-アベルメクチンB1単糖を、30mlの酢酸エチルと30mlの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液の混合物に溶かす。0.83mlのクロロギ酸メチルを添加し、得られた混合物を室温にて3時間にわたって激しく撹拌する。次に相を分離し、有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。ヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって残留物を精製すると、4'-デソキシ-4'-(R)-(N-メトキシカルボニル-N-メチル-アミノ)-アベルメクチンB1単糖が得られる。
【0164】
実施例A3.1:4'-デソキシ-4'-(R)-(N-メチル-アミノ)-アベルメクチンB1単糖
【0165】
ステップ1:10gの4'-デソキシ-4'-オキソ-5-O-t-ブチルジメチルシリル-アベルメクチンB1単糖と、6.5mlのヘプタメチルジシラザンと、7.5gの臭化亜鉛を75mlの酢酸イソプロピルに溶かす。この混合物を50℃にて3時間にわたって撹拌した後、氷浴の中で冷却する。0〜5℃の温度で0.68gのホウ水素化ナトリウムを添加し、得られた混合物を0〜5℃にて1時間にわたって撹拌し、次いでさらに1時間かけて室温まで温める。次に10%酢酸水溶液を20ml添加してpHを約6にする。次に、pHが8になるまで2Nの水酸化ナトリウムを添加する。得られた懸濁液を濾過し、溶けない物質を除去する。次に、相を分離させる。有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。ヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって残留物を精製すると、4'-デソキシ-4'-(R)-(N-メチル-アミノ)-5-O-t-ブチルジメチルシリル-アベルメクチンB1単糖が得られる。
【0166】
ステップ2:7.1gの4'-デソキシ-4'-(R)-(N-メチル-アミノ)-5-O-t-ブチルジメチルシリル-アベルメクチンB1単糖を80mlのテトラヒドロフランに溶かした後、26mlの貯蔵溶液(この貯蔵溶液は、250gの70%HF-ピリジンと、275mlのテトラヒドロフランと、125mlのピリジンから調製する)を添加する。この混合物を室温にて24時間にわたって撹拌した後、水の中に注ぎ、酢酸エチルを用いて抽出する。次に、相を分離させる。有機相を飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。ヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって残留物を精製すると、4'-デソキシ-4'-(R)-(N-メチル-アミノ)-アベルメクチンB1単糖が得られる。
【0167】
実施例A4.1:4'-デソキシ-4'-(S)-アジド-アベルメクチンB1単糖
【0168】
ステップ1:アルゴン雰囲気下で9.8gの4'-(R)-5-O-t-ブチルジメチルシリル-アベルメクチンB1単糖を300mlのジクロロメタンに溶かし、この溶液を-35℃に冷却する。次に、この溶液を激しく撹拌している中に、7.3gのN,N-ジメチル-4-アミノピリジンと、7.8gのエチル-ジ-イソプロピルアミンと、11.3gの無水トリフルオロメタンスルホン酸を添加する。この混合物を放置して0℃まで温めた後、0℃にて2時間にわたって撹拌する。次に、この混合物を氷の上に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出し、相を分離させる。有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。ヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって残留物を精製すると、4'-(R)-4'-O-トリフルオロメチルスルホニル-5-O-t-ブチルジメチルシリル-アベルメクチンB1単糖が得られる。
【0169】
ステップ2:8.8gの4'-(R)-4'-O-トリフルオロメチルスルホニル-5-O-t-ブチルジメチルシリル-アベルメクチンB1単糖を50mlのN,N-ジメチル-ホルムアミドに溶かし、1gのアジ化ナトリウムを添加し、得られた混合物を室温にて15時間にわたって撹拌する。次に、この混合物を酢酸エチルと水で抽出し、相を分離させる。有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。ヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって残留物を精製すると、4'-デソキシ-4'-(S)-アジド-5-O-t-ブチルジメチルシリル-アベルメクチンB1単糖が得られる。
【0170】
ステップ3:6.9gの4'-デソキシ-4'-(S)-アジド-5-O-t-ブチルジメチルシリル-アベルメクチンB1単糖を75mlのテトラヒドロフランに溶かした後、25mlの貯蔵溶液(この貯蔵溶液は、250gの70%HF-ピリジンと、275mlのテトラヒドロフランと、125mlのピリジンから調製する)を添加する。この混合物を室温にて24時間にわたって撹拌した後、水の中に注ぎ、酢酸エチルを用いて抽出する。次に、相を分離させる。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。ヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって残留物を精製すると、4'-デソキシ-4'-(S)-アジド-アベルメクチンB1単糖が得られる。
【0171】
実施例A4.2:4'-デソキシ-4'-(S)-アミノ-アベルメクチンB1単糖
【0172】
3gの4'-デソキシ-4'-(S)-アジド-アベルメクチンB1単糖を200mlのテトラヒドロフランに溶かした後、テトラヒドロフランに1Mのトリメチルホスフィンを含む溶液15mlを添加する。この混合物を50℃にて48時間にわたって撹拌する。次に、60mlの0.001M水酸化ナトリウム水溶液を添加し、この混合物を45℃にてさらに18時間にわたって撹拌する。室温まで冷却した後、この混合物を酢酸エチルと水で抽出する。次に、相を分離させる。有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。ヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって残留物を精製すると、4'-デソキシ-4'-(S)-アミノ-アベルメクチンB1単糖が得られる。
【0173】
実施例A4.3:4'-デソキシ-4'-(S)-(N-エチル-アミノ)-アベルメクチンB1単糖
【0174】
5gの4'-デソキシ-4'-(S)-アジド-アベルメクチンB1単糖を250mlのテトラヒドロフランに溶かした後、テトラヒドロフランに1Mのトリメチルホスフィンを含む溶液25mlを添加する。この混合物を65℃にて4時間にわたって撹拌する。40℃に冷却した後、1.1mlのアセトアルデヒドを添加し、40℃にてさらに15時間撹拌を続ける。次に、真空中での蒸発によって溶媒を除去し、残留物を150mlのメタノールに溶かし、0.23gのホウ水素化ナトリウムを添加し、得られた混合物を室温にて2時間にわたって撹拌した後、酢酸エチルと水で抽出する。次に、相を分離させる。有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸留によって除去する。ヘキサン/酢酸エチルを用いたシリカゲル上のクロマトグラフィによって残留物を精製すると、4'-デソキシ-4'-(S)-(N-エチル-アミノ)-アベルメクチンB1単糖が得られる。
【0175】
表A1〜A9には、調製した化合物と、それらをクロマトグラフィで調べた結果が示してある。したがって、表1〜144の各化合物も調製できる。表では、必要な場合には記号
【化19】

は結合を表わし、その結合を通じて問題の基が骨格に付着していることを示す。
【0176】
多くの場合に化合物はアベルメクチンB1単糖誘導体とB2単糖誘導体の混合物として存在しているため、通常の物理的データ(例えば融点や屈折率)によるキャラクテリゼーションはほとんど意味がない。この理由で、化合物は、HPLC(高性能液体クロマトグラフィ)による分析で明らかになる保持時間で特徴づける。ここでは、B1aは、R1がs-ブチルであって含有量が通常は80%を超える主成分を示す。B1bは、R1がイソプロピルである少量成分を示す。B1a誘導体とB1b誘導体の両方について2つの保持時間が与えられる化合物は、ジアステレオマーの混合物であり、クロマトグラフィによって分離することができる。保持時間がカラムB1a成分だけ、またはカラムB1b成分だけで与えられる化合物の場合には、純粋なB1a成分またはB1b成分をワークアップの間にそれぞれ得ることができる。B1a成分とB1b成分の正確な構造は、質量分析によって与えられる。
【0177】
表A1〜A6に掲載した化合物のHPLC分析には以下の方法を用いる。
【0178】
【表1】

【0179】
化合物のクロマトグラフィに用いるYMC-パックODS-AQカラムは、YMC社(アルテ・レスフェルダーシュトラーセ6、46514シェルムベック、ドイツ国)が製造している。
【0180】
表A1:以下の一般式においてR1がs-ブチルまたはイソプロピルである化合物
【0181】
【化20】

【0182】
【表2】

【0183】
表A2:以下の一般式においてR1がs-ブチルまたはイソプロピルである化合物
【0184】
【化21】

【0185】
【表3】

【0186】
表A3:以下の一般式においてR1がs-ブチルまたはイソプロピルである化合物
【0187】
【化22】

【0188】
【表4】

【0189】
表A4:以下の一般式においてR1がs-ブチルまたはイソプロピルである化合物
【0190】
【化23】

【0191】
【表5】

【0192】
表A5:以下の一般式においてR1がs-ブチルまたはイソプロピルである化合物
【0193】
【化24】

【0194】
【表6】

【0195】
表A6:以下の一般式においてR1がs-ブチルまたはイソプロピルである化合物
【0196】
【化25】

【0197】
【表7】

【0198】
表A7:以下の一般式においてR1がs-ブチルまたはイソプロピルである化合物
【0199】
【化26】

【0200】
以下の方法を利用してHPLC分析を行なう。
【0201】
【表8】

化合物のクロマトグラフィに用いるウォーターズ・アトランティス(登録商標)カラムは、ウォーターズ社(ドルフシュトラーセ、5102 ルッパースヴィル、スイス国)から入手できる(カラム・シリアル番号:W32021C09)。
【0202】
【表9】

【0203】
【表10】

【0204】
【表11】

【0205】
【表12】

【0206】
【表13】

【0207】
表A8:以下の一般式においてR1がs-ブチルまたはイソプロピルである化合物
【0208】
【化27】

【0209】
以下の方法を利用してHPLC分析を行なう。
【0210】
【表14】

化合物のクロマトグラフィに用いるウォーターズ・アトランティス(登録商標)カラムは、ウォーターズ社(ドルフシュトラーセ、5102 ルッパースヴィル、スイス国)から入手できる(カラム・シリアル番号:W32021C09)。
【0211】
【表15】

【0212】
【表16】

【0213】
【表17】

【0214】
【表18】

【0215】
【表19】

【0216】
【表20】

【0217】
表A9:以下の一般式においてR1がs-ブチルまたはイソプロピルである化合物
【化28】

以下の方法を利用してHPLC分析を行なう。
【0218】
【表21】

【0219】
化合物のクロマトグラフィに用いるYMC ODS-AQカラムは、ストラグロマ社(Chr. メリアン-リンク31a、スイス国、ライナッハ)から入手できる(カタログ番号:AQ12S030303QT)。
【0220】
【表22】

【0221】
【表23】

【0222】
【表24】

【0223】
【表25】

【0224】
表1:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-C(=O)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0225】
表2:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-C(=S)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0226】
表3:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-O-C(=O)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0227】
表4:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-O-C(=S)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0228】
表5:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-S-C(=O)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0229】
表6:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-S-C(=S)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0230】
表7:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-NR4-C(=O)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0231】
表8:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-NR4-C(=S)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0232】
表9:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-SO2-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0233】
表10:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-O-SO2-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0234】
表11:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-NR4-SO2-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0235】
表12:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが結合であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0236】
表13:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-C(=O)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0237】
表14:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-C(=S)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0238】
表15:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-O-C(=O)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0239】
表16:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-O-C(=S)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0240】
表17:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-S-C(=O)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0241】
表18:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-S-C(=S)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0242】
表19:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-NR4-C(=O)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0243】
表20:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-NR4-C(=S)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0244】
表21:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-SO2-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0245】
表22:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-O-SO2-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0246】
表23:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-NR4-SO2-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0247】
表24:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが結合であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0248】
表25:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-C(=O)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1とB.3〜B.293に対応する化合物。
【0249】
表26:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-C(=S)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0250】
表27:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-O-C(=O)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0251】
表28:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-O-C(=S)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0252】
表29:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-S-C(=O)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0253】
表30:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-S-C(=S)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0254】
表31:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-NR4-C(=O)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0255】
表32:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-NR4-C(=S)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0256】
表33:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-SO2-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0257】
表34:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-O-SO2-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0258】
表35:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-NR4-SO2-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0259】
表36:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが結合であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0260】
表37:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-C(=O)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0261】
表38:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-C(=S)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0262】
表39:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-O-C(=O)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0263】
表40:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-O-C(=S)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0264】
表41:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-S-C(=O)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0265】
表42:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-S-C(=S)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0266】
表43:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-NR4-C(=O)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0267】
表44:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-NR4-C(=S)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0268】
表45:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-SO2-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0269】
表46:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-O-SO2-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0270】
表47:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-NR4-SO2-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0271】
表48:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが結合であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0272】
表49:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-C(=O)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0273】
表50:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-C(=S)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0274】
表51:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-O-C(=O)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0275】
表52:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-O-C(=S)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0276】
表53:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-S-C(=O)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0277】
表54:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-S-C(=S)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0278】
表55:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-NR4-C(=O)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0279】
表56:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-NR4-C(=S)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0280】
表57:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-SO2-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0281】
表58:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-O-SO2-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0282】
表59:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-NR4-SO2-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0283】
表60:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが結合であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0284】
表61:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-C(=O)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0285】
表62:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-C(=S)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0286】
表63:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-O-C(=O)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0287】
表64:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-O-C(=S)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0288】
表65:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-S-C(=O)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0289】
表66:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-S-C(=S)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0290】
表67:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-NR4-C(=O)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0291】
表68:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-NR4-C(=S)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0292】
表69:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-SO2-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0293】
表70:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-O-SO2-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0294】
表71:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-NR4-SO2-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0295】
表72:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが結合であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0296】
表73:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-C(=O)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1とB.3〜B.293に対応する化合物。
【0297】
表74:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-C(=S)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0298】
表75:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-O-C(=O)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0299】
表76:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-O-C(=S)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0300】
表77:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-S-C(=O)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0301】
表78:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-S-C(=S)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0302】
表79:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-NR4-C(=O)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0303】
表80:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-NR4-C(=S)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0304】
表81:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-SO2-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0305】
表82:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-O-SO2-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0306】
表83:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-NR4-SO2-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0307】
表84:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが結合であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0308】
表85:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-C(=O)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0309】
表86:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-C(=S)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0310】
表87:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-O-C(=O)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0311】
表88:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-O-C(=S)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0312】
表89:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-S-C(=O)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0313】
表90:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-S-C(=S)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0314】
表91:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-NR4-C(=O)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0315】
表92:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-NR4-C(=S)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0316】
表93:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-SO2-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0317】
表94:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-O-SO2-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0318】
表95:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-NR4-SO2-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0319】
表96:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが結合であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0320】
表97:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-C(=O)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0321】
表98:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-C(=S)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0322】
表99:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-O-C(=O)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0323】
表100:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-O-C(=S)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0324】
表101:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-S-C(=O)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0325】
表102:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-S-C(=S)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0326】
表103:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-NR4-C(=O)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0327】
表104:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-NR4-C(=S)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0328】
表105:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-SO2-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0329】
表106:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-O-SO2-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0330】
表107:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-NR4-SO2-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0331】
表108:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが結合であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0332】
表109:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-C(=O)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0333】
表110:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-C(=S)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0334】
表111:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-O-C(=O)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0335】
表112:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-O-C(=S)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0336】
表113:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-S-C(=O)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0337】
表114:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-S-C(=S)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0338】
表115:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-NR4-C(=O)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0339】
表116:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-NR4-C(=S)-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0340】
表117:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-SO2-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0341】
表118:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-O-SO2-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0342】
表119:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-NR4-SO2-であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0343】
表120:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが結合であり、X-Yが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0344】
表121:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-C(=O)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1とB.3〜B.293に対応する化合物。
【0345】
表122:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-C(=S)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0346】
表123:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-O-C(=O)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0347】
表124:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-O-C(=S)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0348】
表125:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-S-C(=O)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0349】
表126:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-S-C(=S)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0350】
表127:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-NR4-C(=O)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0351】
表128:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-NR4-C(=S)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0352】
表129:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-SO2-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0353】
表130:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-O-SO2-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0354】
表131:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが-NR4-SO2-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0355】
表132:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(R)立体配置であり、Aが結合であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0356】
表133:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-C(=O)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0357】
表134:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-C(=S)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0358】
表135:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-O-C(=O)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0359】
表136:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-O-C(=S)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0360】
表137:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-S-C(=O)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0361】
表138:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-S-C(=S)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0362】
表139:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-NR4-C(=O)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0363】
表140:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-NR4-C(=S)-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0364】
表141:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-SO2-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0365】
表142:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-O-SO2-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0366】
表143:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが-NR4-SO2-であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0367】
表144:一般式(I)の化合物において、炭素原子4'が(S)立体配置であり、Aが結合であり、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、R2とR3の組み合わせが、各化合物について以下に示す表BのB.1〜B.293に対応する化合物。
【0368】
表B:一般式(I)の化合物
【0369】
【表26】

【0370】
【表27】

【0371】
【表28】

【0372】
【表29】

【0373】
【表30】

【0374】
【表31】

【0375】
【表32】

【0376】
【表33】

【0377】
【表34】

【0378】
【表35】

【0379】
【表36】

【0380】
【表37】

【0381】
【表38】

【0382】
【表39】

【0383】
【表40】

【0384】
典型的な組成物とその製剤の具体例を以下に示す。
【0385】
作物の保護に用いる製剤の具体例(%=重量%)
【0386】
実施例F1:エマルジョン濃縮物
【0387】
a) b) c)
活性化合物 25% 40% 50%
ドデシルベンゼン
スルホン酸カルシウム 5% 8% 6%
ヒマシ油ポリエチレングリコール
エーテル(EOが36モル)5% - -
トリブチルフェノールポリエチレングリコール
エーテル(EOが30モル)- 12% 4%
シクロヘキサノン - 15% 20%
キシレン混合物 65% 25% 20%
細かく粉砕した活性化合物と添加物を混合することにより乳剤濃縮物が得られ、それを水で希釈すると望む濃度のエマルジョンになる。
【0388】
実施例F2:溶液
【0389】
a) b) c) d)
活性化合物 80% 10% 5% 95%
エチレングリコール
モノメチルエーテル - 20% - -
ポリエチレングリコール
(分子量400) - 70% - -
N-メチルピロリド-2-オン 20% - - -
エポキシ化されたココナツ油 - - 1% 5%
石油エーテル
(沸点の範囲:160〜190℃) - - 94% -
細かく粉砕した活性化合物と添加物を混合することにより、微小液滴の形態で使用するのに適した溶液が得られる。
【0390】
実施例F3:顆粒
【0391】
a) b) c) d)
活性化合物 5% 10% 8% 21%
カオリン 94% - 79% 54%
細かく分割したケイ酸 1% - 13% 7%
アタパルジャイト - 90% - 18%
活性化合物をジクロロメタンに溶かし、得られた溶液を基剤混合物の表面にスプレーし、溶媒を減圧下で蒸発させる。
【0392】
実施例F4:湿潤化可能な粉末
【0393】
a) b) c)
活性化合物 25% 50% 75%
リグノスルホン酸ナトリウム 5% 5% -
ラウリル硫酸ナトリウム3% - 5%
ジイソブチルナフタレン
スルホン酸ナトリウム - 6% 10%
オクチルフェノールポリエチレングリコール
エーテル(EOが7〜8モル) - 2% -
細かく分割したケイ酸 5% 10% 10%
カオリン 62% 27% -
活性化合物と添加物を混合し、得られた混合物を適切なミルの中で粉砕する。すると湿潤化可能な粉末が得られるので、それを水で希釈すると望む濃度の懸濁液になる。
【0394】
実施例F5:エマルジョン濃縮物
【0395】
活性化合物 10%
オクチルフェノールポリエチレングリコールエーテル(EOが4〜5モル) 3%
ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 3%
ヒマシ油ポリエチレングリコールエーテル(EOが36モル) 4%
シクロヘキサノン 30%
キシレン混合物 50%
細かく粉砕した活性化合物と添加物を混合することにより乳剤濃縮物が得られ、それを水で希釈すると望む濃度のエマルジョンになる。
【0396】
実施例F6:押し出し機による顆粒
【0397】
活性化合物 10%
リグノスルホン酸ナトリウム 2%
カルボキシメチルセルロース 1%
カオリン 87%
活性化合物と添加物を混合して得られた混合物を粉砕し、水で湿らせ、押し出して顆粒化し、得られた顆粒を空気流の中で乾燥させる。
【0398】
実施例F7:コーティングされた顆粒
【0399】
活性化合物 3%
ポリエチレングリコール(分子量200) 3%
カオリン 94%
ミキサーの中で、細かく粉砕した活性化合物を、ポリエチレングリコールで湿らせてあるカオリンに均一に付着させる。するとダストなしのコーティングされた顆粒が得られる。
【0400】
実施例F8:懸濁濃縮物
【0401】
活性化合物 40%
エチレングリコール 10%
ノニルフェノールポリエチレングリコールエーテル(EOが15モル)6%
リグノスルホン酸ナトリウム 10%
カルボキシメチルセルロース 1%
ホルムアルデヒド水溶液(37%)0.2%
シリコーン油水性エマルジョン(75%) 0.8%
水 32%
細かく粉砕した活性化合物と添加物を混合することにより懸濁濃縮物が得られ、それを水で希釈すると望む濃度のエマルジョンになる。
【0402】
一般式(I)の化合物は、作物の害虫に対して優れた活性を示す。特に化合物A1.1〜A9.58は、以下のような生物テストにおいて80%を超える効果である。
【0403】
生物テストの具体例:
【0404】
実施例B1:エジプトヨトウに対する活性
【0405】
若いダイズの苗に、活性化合物を12.5ppm含む水性エマルジョン・スプレーをスプレーし、スプレーしたそのコーティングが乾燥した後、エジプトヨトウの第1齢の幼虫10匹を付着させ、プラスチック容器の中に入れる。3日後、幼虫の数の減少率(%)と彩食低下の割合(%活性)を、処理した植物と処理しない植物で死んだ幼虫の数と彩食量を比較することによって明らかにする。
【0406】
実施例B2:エジプトヨトウに対する全身活性
【0407】
トウモロコシの苗を、活性化合物を12.5ppm含むテスト溶液に入れた。6日後、葉を切り離し、ペトリ皿に入れた湿った濾紙の上に載せ、L1齢のエジプトヨトウの幼虫12〜15匹を付着させる。4日後、幼虫の減少率(%活性)を、処理した植物と処理しない植物で比較することによって明らかにする。
【0408】
実施例B3:ヘリオティス・ビレスケンス(タバコガの近縁種)に対する活性
【0409】
産卵後0〜24時間経ったヘリオティス・ビレスケンスの卵30〜35個を、ペトリ皿に入れた濾紙上の合成餌層の上に載せる。次に、活性化合物を12.5ppm含むテスト溶液0.8mlをピペットで濾紙に注ぐ。評価を6日後に行なう。数の減少率(%活性)を、処理した濾紙と処理していない濾紙で死んだ卵と幼虫の数を比較することによって明らかにする。
【0410】
実施例B4:コナガの幼虫に対する活性
【0411】
若いキャベツの苗に、活性化合物を12.5ppm含む水性エマルジョン・スプレーをスプレーし、スプレーしたそのコーティングが乾燥した後、コナガの第1齢の幼虫10匹をそのキャベツの苗に付着させ、プラスチック容器の中に入れる。評価を3日後に行なう。幼虫の減少率(%)と食事量の減少率(%)を、死んだ幼虫の数と食事量の減少を処理した植物と処理しない植物で比較することによって明らかにする。
【0412】
実施例B5:ミカンキイロアザミウマに対する活性
【0413】
円板状にしたマメの葉をペトリ皿に入れた寒天の上に置き、スプレー室の中で、活性化合物を12.5ppm含むテスト溶液をスプレーする。次に、葉に多数のミカンキイロアザミウマを付着させる。評価を10日後に行なう。数の減少率(%活性)を、処理した葉と処理していない葉で数を比較することによって明らかにする。
【0414】
実施例B6:ディアブロティカ・バルテアタに対する活性
【0415】
トウモロコシの苗に、活性化合物を12.5ppm含む水性エマルジョン・スプレーをスプレーし、スプレーしたそのコーティングが乾燥した後、ディアブロティカ・バルテアタの第2齢の幼虫10匹を付着させ、プラスチック容器の中に入れる。6日後、数の減少率(%活性)を、処理した植物と処理しない植物で死んだ幼虫の数を比較することによって明らかにする。
【0416】
実施例B7:ナミハダニに対する活性
【0417】
若いマメの苗に多数のナミハダニを付着させ、1日後、活性化合物を12.5ppm含む水性エマルジョン・スプレーをスプレーし、25℃にて6日間にわたってインキュベートした後、評価する。数の減少率(%活性)を、処理した植物と処理しない植物で死んだ卵、幼虫、成虫の数を比較することによって明らかにする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)の化合物:
【化1】

(ただし、Aは、-C(=Z)-、-O-C(=Z)-、-S-C(=Z)-、-NR4-C(=Z)-、-SO2-、-O-SO2-、-NR4-SO2-、結合のいずれかであり;
X-Yは、-CH=CH-または-CH2-CH2-であり;
Zは、OまたはSであり;
R1は、C1〜C12アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C2〜C12アルケニルのいずれかであり;
R2とR3は、
(a)互いに独立に、H、C1〜C12アルキル、C2〜C12アルケニル、C2〜C12アルキニル、C3〜C12シクロアルキル、C5〜C12シクロアルケニル、アリール、ヘテロシクリル、2-シアノ-2- C1〜C12アルコキシイミノの中から選択され;そのときC1〜C12アルキル、C2〜C12アルケニル、C2〜C12アルキニル、C3〜C12シクロアルキル、C5〜C12シクロアルケニル、アリール、ヘテロシクリル、C1〜C12アルコキシは、置換されていなくてもよいし、置換の可能性に応じて1〜5置換されていてもよい;あるいは
(b)合わさって、3〜7員のアルキレン架橋またはアルケニレン架橋となり、その架橋は置換されていないか、1〜3置換されており;場合によっては、3〜7員のアルキレン架橋またはアルケニレン架橋のメチレン基の1つが、O、NR4、S、S(=O)、SO2のいずれかによって置換されている;あるいは
(c)Aと合わさって=N+=N-であり;
R4は、H、C1〜C8アルキル、ヒドロキシ-C1〜C8アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、フェニル、ベンジル、-C(=O)R5、-CH2-C(=O)-R5のいずれかであり;
R1、R2、R3、R4に関して定義したアルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロシクリル、アルコキシの置換基の選択は、OH;=O;ハロゲン;C1〜C2ハロアルキル;-N3;CN;SCN;NO2;置換されていない/メチル基、=O、OH、=S、SHのうちの任意の1〜3個で置換されているC3〜C8シクロアルキル;ノルボルニレニル;C3〜C8ハロシクロアルキル;C1〜C12アルコキシ(ヒドロキシ、-N3、-N(R8)2(ただし2つのR8は互いに独立である)の中から選択した置換基で置換されていてもよい);ハロ-C1〜C12アルコキシ;C3〜C8シクロアルコキシ;C1〜C12アルキルチオ;C3〜C8シクロアルキルチオ;C1〜C12ハロアルキルチオ;C1〜C12アルキル-スルフィニル;C3〜C8シクロアルキルスルフィニル;C1〜C12ハロアルキルスルフィニル;C3〜C8ハロシクロアルキルスルフィニル;C1〜C12アルキルスルホニル;C3〜C8シクロアルキルスルホニル;C1〜C12ハロアルキルスルホニル;C3〜C8ハロシクロアルキルスルホニル;C2〜C8アルケニル;C2〜C8アルキニル;-N(R8)2(ただし2つのR8は互いに独立である);-C(=O)R5;-O-C(=O)R6;-NHC(=O)R5;-N(CH3)C(=O)R5;-S-C(=S)R6;-P(=O)(O C1〜C6アルキル)2;-S(=O)2R9;-NH-S(=O)2R9;-OC(=O)-C1〜C6アルキル-S(=O)2R9;Si(R8)3;アリール;ベンジル;ヘテロシクリル;アリールオキシ;ベンジルオキシ;ヘテロシクリルオキシ;アリールチオ;ベンジルチオ;ヘテロシクリルチオからなるグループの中から行ない;これらの中のアリール、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリルオキシ、アリールチオ、ベンジルチオ、ヘテロシクリルチオは、置換されていないか、環上での置換の可能性に応じて置換基によって1〜5置換されており、その場合の置換基の選択は、OH、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C12アルキル、C3〜C8シクロアルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C12ハロアルコキシ、C1〜C12アルキルチオ、C1〜C12ハロアルキルチオ、C1〜C6アルコキシ-C1〜C6アルキル、ジメチルアミノ-C1〜C6アルコキシ、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、フェノキシ、フェニル-C1〜C6アルキル、メチレンジオキシ、-C(=O)R5、-O-C(=O)R6、-NH-C(=O)R6、-N(R8)2(ただし2つのR8は互いに独立である)、C1〜C6アルキルスルフィニル、C3〜C8シクロアルキルスルフィニル、C1〜C6ハロアルキルスルフィニル、C3〜C8ハロシクロアルキルスルフィニル、C1〜C6アルキルスルホニル、C3〜C8シクロアルキルスルホニル、C1〜C6ハロアルキルスルホニル、C3〜C8ハロシクロアルキルスルホニルからなるグループの中から行ない;
R5は、H、OH、SH、-N(R8)2(ただし2つのR8は互いに独立である)、C1〜C24アルキル、C2〜C12アルケニル、C1〜C8ヒドロキシアルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C12ハロアルコキシ、C1〜C6アルコキシ-C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ-C1〜C6アルコキシ、フェノキシ-C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルコキシ-C1〜C6アルコキシ-C1〜C6アルキル、C1〜C12アルキルチオ、C2〜C8アルケニルオキシ、C2〜C8アルキニルオキシ、C1〜C6シクロアルコキシ、NH-C1〜C6アルキル-C(=O)R7、-N(C1〜C6アルキル)-C1〜C6アルキル-C(=O)-R7、-O-C1〜C2アルキル-C(=O)R7、-C1〜C6アルキル-S(=O)2R9、アリール、ベンジル、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリルオキシのいずれかであるか;あるいは環上でハロゲン、ニトロ、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6ハロアルコキシによって互いに独立に1〜3置換されているアリール、ベンジル、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリルオキシのいずれかであり;
R6は、H、C1〜C24アルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12ヒドロキシアルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、C1〜C6アルコキシ-C1〜C6アルキル、N(R8)2(ただし2つのR8は互いに独立である)、-C1〜C6アルキル-C(=O)R8、-C1〜C6アルキル-S(=O)2R9、アリール、ベンジル、ヘテロシクリルのいずれかであるか;あるいは環上での置換の可能性に応じて置換基によって1〜3置換されたアリール、ベンジル、ヘテロシクリルのいずれかであり、その場合の置換基の選択は、OH、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C12アルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C12ハロアルコキシ、C1〜C12アルキルチオ、C1〜C12ハロアルキルチオからなるグループの中から行ない;
R7は、H、OH、C1〜C24アルキル(場合によってはOHまたは-S(=O)2-C1〜C6アルキルで置換されている)、C1〜C12アルケニル、C2〜C12アルキニル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C6アルコキシ-C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ-C1〜C6アルコキシ、C2〜C8アルケニルオキシ、アリール、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、-N(R8)2(ただし2つのR8は互いに独立である)のいずれかであり;
R8は、H、C1〜C6アルキル(場合によっては1〜5個の置換基で置換されており、その置換基の選択は、ハロゲン、C1〜C6アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、C1〜C8-シクロアルキル、アリール、ベンジル、ヘテロアリールからなるグループの中から行なう);アリール、ベンジル、ヘテロアリール(これらは、環上での置換の可能性に応じて置換基によって1〜3置換されており、その場合の置換基の選択は、OH、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C12アルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C12ハロアルコキシ、C1〜C12アルキルチオ、C1〜C12ハロアルキルチオからなるグループの中から行なう)のいずれかであり;
R9は、H、C1〜C6アルキル(場合によっては1〜5個の置換基で置換されており、その置換基の選択は、ハロゲン、C1〜C6アルコキシ、ヒドロキシ、シアノ、アリール、ベンジル、ヘテロアリールからなるグループの中から行なう);アリール、ベンジル、ヘテロアリール(これらは、環上での置換の可能性に応じて置換基によって1〜3置換されており、その場合の置換基の選択は、OH、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C12アルキル、C1〜C12ハロアルキル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C12ハロアルコキシ、C1〜C12アルキルチオ、C1〜C12ハロアルキルチオからなるグループの中から行なう)のいずれかである);
あるいは、可能な場合には、そのE/Z異性体、および/またはそのE/Z異性体混合物、および/またはその互変異性体の遊離形態または塩の形態(ただし、この化合物が4’位で(R)立体配置を取り、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2がHであり、Aが結合であるときには、R3は、C1〜C12アルキル、C2〜C12アルケニル、C2〜C12アルキニル、C3〜C12シクロアルキル、C5〜C12シクロアルケニル、アリール、ヘテロシクリル、2-シアノ-2- C1〜C12アルコキシイミノであり;そのそれぞれは、置換されていないか、置換の可能性に応じて1〜5置換されており;あるいはこの化合物が4’位で(R)立体配置を取り、X-Yが-CH2-CH2-であり、R1がs-ブチルまたはイソプロピルであり、R2がHであり、Aが-C(=O)であるときには、R3は、H、C2〜C12アルキル、C2〜C12アルケニル、C2〜C12アルキニル、C3〜C12シクロアルキル、C5〜C12シクロアルケニル、アリール、ヘテロシクリル、2-シアノ-2- C1〜C12アルコキシイミノであり;そのそれぞれは、置換されていないか、置換の可能性に応じて1〜5置換されている)。
【請求項2】
遊離した形態である、請求項1に記載の一般式(I)の化合物。
【請求項3】
Aが-C(=Z)-である、請求項1または2に記載の一般式(I)の化合物。
【請求項4】
4'位に(S)立体配置を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の一般式(I)の化合物。
【請求項5】
活性成分として請求項1に記載の一般式(I)で表わされる少なくとも1種類の化合物と、少なくとも1種類の助剤とを含む殺虫組成物。
【請求項6】
害虫を制御する方法であって、請求項5に記載の組成物をその害虫またはその生息環境に適用する方法。
【請求項7】
少なくとも1種類の助剤を含む請求項5に記載の組成物を調製する方法であって、1つまたは複数の活性成分を助剤と密に混合する、あるいは1つまたは複数の活性成分を助剤とともに粉砕する方法。
【請求項8】
請求項5に記載の組成物を利用して害虫を制御する方法。
【請求項9】
植物増殖物質を保護するため、請求項6に記載の方法において、その増殖物質を処理するか、あるいはその増殖物質を植えた場所を処理する方法。
【請求項10】
請求項9の処理によって取得可能な(得られることが好ましい)害虫抵抗性植物増殖物質。

【公表番号】特表2006−518347(P2006−518347A)
【公表日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−501692(P2006−501692)
【出願日】平成16年1月30日(2004.1.30)
【国際出願番号】PCT/EP2004/000899
【国際公開番号】WO2004/067534
【国際公開日】平成16年8月12日(2004.8.12)
【出願人】(500584309)シンジェンタ パーティシペーションズ アクチェンゲゼルシャフト (352)
【Fターム(参考)】