説明

気密ゴム切断装置

【課題】 カッター本体を案内する機構を備え、カッター刃を切断方向に真っ直ぐに移動させて、気密ゴムの切断面を平面に切断できる気密ゴム切断装置を提供する。
【解決手段】 一対の本体7a、7bを設け、本体7aは架台6上に固定し、本体7bは架台6上を気密ゴム2の挿通方向に移動可能とし、本体7a、7bの両方に、刃案内溝9に平行且つ連通するカッター摺動空間10を夫々設ける。超音波カッター12を支持したカッター支持体13をカッター摺動空間10に摺動案内させてカッター刃12aを案内して気密ゴム2を真っ直ぐに切断する。また、刃案内溝9と略同形状の刃位置合せ溝22eと、カッター摺動空間10と略同形状でカッター支持体13を摺動案内可能な位置合せ用空間23とを備えた刃位置合せ用治具22を用いて、カッター刃12aの方向を、カッター支持体13が摺動案内される方向と平行となるように位置合せする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長尺材の気密ゴムを所定の切断面に切断する気密ゴム切断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、防音扉や防音サッシには、扉やサッシの隙間を密閉するために気密ゴムが使われる。これは、長尺材の気密ゴムを所定の切断面に切断して、その切断面どうしを突き合せて、四方枠状に構成されて使用されている。気密ゴムの切断には、本体に設けた支持溝に気密ゴムを挿通し、支持溝と交わるように設けた刃案内溝にカッター刃を通過させて気密ゴムを切断する気密ゴム切断装置が用いられる。
【0003】
気密ゴム切断装置として、特許文献1のものが知られている。これは、本体(基台)に設けられた支持溝に気密ゴム(パッキング材)を挿通し、当接部(ストッパ)に気密ゴムを当接させ、本体の刃案内溝(切断溝)にカッター刃を案内させて気密ゴムを切断する構造となっている。
【0004】
また、特許文献2のものも知られている。これは、本体(治具本体)に設けられた支持溝(挿通孔)に気密ゴム(ガスケット材)を挿通し、本体の刃案内溝にカッター刃を案内させて気密ゴムを切断する構造となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭55−175097号公報
【特許文献2】特開2004−81643号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載のものでは、カッター刃は刃案内溝により案内されるが、カッター本体は案内されていない。よって、カッターを手で移動させると、カッター刃が刃案内溝の溝幅の分だけ動いて僅かに斜めになり、切断方向に対して真っ直ぐに切断できず、気密ゴムの切断面が凹凸になり、切断面どうしを突き合せると隙間ができ、気密を十分とすることができない問題があった。
【0007】
そこで本発明は、上記問題点に鑑み、カッター本体を案内する機構を備え、カッター刃を切断方向に真っ直ぐに移動させて、気密ゴムの切断面を平面に切断できる気密ゴム切断装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、第1の課題解決手段は、気密ゴムを挿通可能に支持する支持溝を設けた本体に、カッター刃を案内する刃案内溝を支持溝と交わるように設け、支持溝に気密ゴムを挿通し、刃案内溝にカッター刃を通過させて気密ゴムを切断する気密ゴム切断装置において、前記本体に、前記刃案内溝に平行且つ連通するカッター摺動空間を設け、カッターをカッター支持体により支持し、前記刃案内溝とカッター摺動空間とカッター支持体とから構成され、カッター支持体をカッター摺動空間に摺動案内させてカッター刃を案内するカッター案内機構を備えたことである。
【0009】
また、第2の課題解決手段は、架台上に一対の前記本体を設け、前記本体の一方は架台上に固定され、他方は架台上を気密ゴムの挿通方向に移動可能とし、前記本体の両方に前記カッター案内機構を夫々設けたことである。
【0010】
また、第3の課題解決手段は、前記カッターを超音波カッターとしたことである。
【0011】
また、第4の課題解決手段は、前記カッターは、刃位置合せ用治具を用いて前記カッター支持体に取付けられ、刃位置合せ用治具は、前記刃案内溝と略同形状の刃位置合せ溝と、前記カッター摺動空間と略同形状で前記カッター支持体を摺動案内可能な位置合せ用空間とを備え、前記カッター刃の方向を、前記カッター支持体が摺動案内される方向と平行となるように位置合せ可能で、前記カッター刃を位置合せ済みの前記カッター支持体を前記本体に摺動案内するようにしたことである。
【発明の効果】
【0012】
本願の第1の課題解決手段では、前記本体に、前記刃案内溝に平行且つ連通するカッター摺動空間を設け、カッターをカッター支持体により支持し、前記刃案内溝とカッター摺動空間とカッター支持体とから構成され、カッター支持体をカッター摺動空間に摺動案内させてカッター刃を案内するカッター案内機構を備えた。これによれば、カッター本体を支持するカッター支持体が、カッター摺動空間に摺動案内されることで、カッター刃が刃案内溝内で動いて斜めになることなく案内され、気密ゴムを切断方向に対して真っ直ぐに切断することができる。
【0013】
また、本願の第2の課題解決手段では、架台上に一対の前記本体を設け、前記本体の一方は架台上に固定され、他方は架台上を気密ゴムの挿通方向に移動可能とし、前記本体の両方に前記カッター案内機構を夫々設けた。これによれば、他方の本体を移動させるだけで、一対の本体間の距離を容易に変更できるので、さまざまな切断寸法に対応して、容易に切断方向に対して真っ直ぐに切断することができる。また、一対の本体の両方にカッター案内機構を設けたことで、両端の切断面の切断角度が異なる気密ゴムの場合でも、一度の段取で長尺材の気密ゴムの両端を切断方向に対して真っ直ぐに切断することができる。
【0014】
また、本願の第3の課題解決手段では、前記カッターを超音波カッターとした。これによれば、普通のカッターに比べて切断時の負荷が非常に小さくなり、気密ゴムの変形が少なくなるので、容易に気密ゴムを切断方向に対して真っ直ぐに切断することができる。
【0015】
また、本願の第4の課題解決手段では、前記カッターは、刃位置合せ用治具を用いて前記カッター支持体に取付けられ、刃位置合せ用治具は、前記刃案内溝と略同形状の刃位置合せ溝と、前記カッター摺動空間と略同形状で前記カッター支持体を摺動案内可能な位置合せ用空間とを備え、前記カッター刃の方向を、前記カッター支持体が摺動案内される方向と平行となるように位置合せ可能で、前記カッター刃を位置合せ済みの前記カッター支持体を前記本体に摺動案内するようにした。これによれば、カッターを交換した場合などでも、容易にカッター刃を、カッター案内機構により摺動案内される方向と平行に位置合せした状態で、カッター支持体にカッターを取付けることができ、カッターをカッター案内機構に取付けた際に、常にガタツキなく気密ゴムを切断方向に対して真っ直ぐに切断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】気密ゴムの使用例である扉枠の参考図である。
【図2】本発明の実施例である気密ゴム切断装置の全体図である。
【図3】図2のIII−III線拡大断面図である。
【図4】図2のIV−IV線拡大断面図である。
【図5】超音波カッターをカッター支持体に装着した図である。
【図6】図5のVI視図である。
【図7】刃位置合せ用治具の全体図である。
【図8】図7のVIII−VIII線断面図である。
【図9】図7のIX−IX線断面図である。
【図10】支持ブロックの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本願発明の実施の形態について、図1〜図10により説明する。気密ゴム切断装置1は、扉やサッシの隙間を密閉するための気密ゴム2を、長尺材から所定の長さに切断すると共にその切断面を所定の角度に切断する装置である。気密ゴム2は、例えば図1に示すように、扉枠3の開口部4を形成する内縁全周に亘って設けられ、図示しない扉との隙間を密閉する。よって、気密ゴム2は、一般的には、竪枠用が横枠用より長く、その両端は45°および−45°の角度に切断されて、その切断面どうしを突き合せて枠状に構成して使用されている。
【0018】
気密ゴム切断装置1は、架台6上に一対の本体7a、7bが設けられ、一対の本体7a、7bには、気密ゴム2を挿通可能に支持する支持溝8が設けられ、支持溝8と交わるように刃案内溝9が夫々設けられている。また、一対の本体7a、7bには、夫々の刃案内溝9と平行なカッター摺動空間10を備えたガイド部材11が設けられている。気密ゴム2を切断するためのカッターである超音波カッター12は、カッター支持体13に支持され、カッター支持体13をカッター摺動空間10に摺動案内させ、超音波カッター12のカッター刃12aを刃案内溝9に案内させて、気密ゴム2を切断する。
【0019】
架台6上には、一対の本体7a、7bが設けられ、一方の本体7aは架台6の一端に固定され、他方の本体7bは、架台6の一端から他端まで設けられたガイドレール14上を、架台6における長手方向に移動可能に支持されている。架台6の一方の側面には、後述する超音波カッター12を支持するカッター支持体13を収納可能なカッター収納部15と、本体7bを長手方向に摺動可能にガイドする支柱16が設けられている。また、架台6の他方の側面には、気密ゴム2を切断する長さを確認するための目盛板17が設けられている。
【0020】
一対の本体7a、7bに設けられた支持溝8は、架台6の長手方向と平行に、本体7aと本体7bとにまたがって一直線となるように設けられている。また、一対の本体7a、7bに設けられた刃案内溝9は、後述する超音波カッター12のカッター刃12aを案内し、支持溝8と所定の角度で交わるように、本体7aでは45°に、本体7bでは−45°に夫々設けられている。尚、本実施の形態では、刃案内溝9は、支持溝8に対して−45°、45°の角度で、本体7a側と本体7b側とで八の字状になるように線対称に設けられているが、この角度に限定されない。また、一対の本体7a、7bには、図2、図3に示すように、支持溝8に挿通した気密ゴム2を上から下方に押し当てて固定する固定具18が夫々設けられている。
【0021】
本体7bの一方の側面には、リング状の固定部材19が、支柱16を摺動可能に設けられている。固定部材19は、C字状に内周から外周に開口するスリット19aが形成され、スリット19aの両側を繋ぐようにハンドル20が設けられている。また、本体7bの他方の側面には、目盛板17の目盛を差すための矢印板21が設けられている。
【0022】
ガイド部材11は、直方体ブロック形状であり、一対の本体7a、7bの上面に、長手方向が刃案内溝9と平行に重なるように夫々設けられている。ガイド部材11には、上面に凹状断面の摺動溝11aが長手方向に形成され、摺動溝11aの底面を貫通して刃案内溝9全体が臨むように、刃案内溝9に平行な長孔11bが形成されている。また、ガイド部材11の長手方向中間部の上面には、図4において左右からガイドブロック11cが摺動溝11aの上方に向けて突出させて夫々設けられている。そして、摺動溝11a、長孔11bおよび両側のガイドブロック11c間の空間より、刃案内溝9に平行且つ連通する、後述する超音波カッター12を支持するカッター支持体13が摺動可能なカッター摺動空間10が構成されている。
【0023】
カッター支持体13は、ガイド部材11の摺動溝11a内を摺動する摺動部13aと、超音波カッター12を保持するカッター保持部13bとで構成されている。摺動部13aは、リング形状の外周を摺動溝11aと略同幅の二面幅に切り欠いて摺動面13cが形成されている。カッター保持部13bは、リング形状の外周をガイド部材11の両側のガイドブロック11c間と略同幅の二面幅に切り欠いて側面13dが形成されている。カッター保持部13bには、この側面13dと平行な方向に、C字状に内周から外周に開口するスリット13eが形成され、スリット13eの両側を繋ぐように、側面13dの一面側から他面側に向かって、締付ボルト13fが設けられている。そして、刃案内溝9とカッター摺動空間10とカッター支持体13とで、超音波カッター12を支持するカッター支持体13をカッター摺動空間10に摺動案内させて、超音波カッター12のカッター刃12aを切断方向に真っ直ぐに案内するカッター案内機構を構成している。
【0024】
カッター支持体13に超音波カッター12を装着させて支持する際には、図7〜図9に示すように、気密ゴム切断装置1とは別の専用の刃位置合せ用治具22を用いて、超音波カッター12のカッター刃12aの方向を、カッター支持体13がカッター摺動空間10に摺動案内される方向と平行となるように位置合せを行う。
【0025】
刃位置合せ用治具22は、直方体ブロック形状であり、ガイド部材11と略同様な形状をしている。刃位置合せ用治具22には、上面に凹状断面の摺動溝22aが長手方向に形成され、下面にも同様に凹状断面の嵌合溝22bが長手方向に形成されている。そして、摺動溝22aの底面から嵌合溝22bの底面に貫通する、摺動溝22aに平行な長孔22cが形成されている。嵌合溝22bには、刃位置合せ部材22dが溝幅方向の両側に設けられ、その隙間により、摺動溝22aに平行な刃位置合せ溝22eが形成されている。刃位置合せ溝22eは、刃案内溝9と略同形状であり、刃位置合せ溝22eの幅は、超音波カッター12のカッター刃12aの刃厚より僅かに広く、刃案内溝9の幅より狭くなっている。刃位置合せ用治具22の長手方向一端から中間部の上面には、図9において左右からガイドブロック22fが摺動溝22aの上方に向けて突出させて夫々設けられている。また、摺動溝22aの長手方向の一端には、摺動溝22aを塞ぐように、ストッパ部材22gが設けられている。そして、摺動溝22a、長孔22cおよび両側のガイドブロック22f間の空間より、刃位置合せ溝22eに平行且つ連通する、ガイド部材11のカッター摺動空間10と略同形状で、超音波カッター12を支持するカッター支持体13を摺動案内可能な位置合せ用空間23が構成されている。
【0026】
次に、超音波カッター12のカッター刃12aの方向を、カッター支持体13が摺動案内される方向と平行となるように、刃位置合せ用治具22を用いて位置合せする方法を説明する。刃位置合せ用治具22の長手方向一端側から中間部まで、ガイドブロック22fが設けられているので、他端側よりカッター支持体13を装着する。尚、この他端側をカッター装着部24とする。図5、図6に示すように、カッター支持体13の内周に超音波カッター12を装着し、カッター刃12aの向きをカッター支持体13の摺動面13cの向きと略平行に合せた状態とする。このカッター支持体13を刃位置合せ用治具22のカッター装着部24に装着させ、カッター刃12aを刃位置合せ溝22eに挿通させる。そして、カッター支持体13を、カッター装着部24から刃位置合せ用治具22の一端側、つまり図8、図9に示す矢印の方向へ、位置合せ用空間23を摺動案内させる。カッター支持体13をストッパ部材22gに当接するまで摺動案内させたら、矢印と逆の方向へ摺動案内させ、カッター装着部24まで戻すと、カッター刃12aが刃位置合せ溝22eを往復して案内されることで、カッター刃12aが超音波カッター12を支持するカッター支持体13の摺動案内される方向と平行となるように位置合せできる。そして、カッター刃12aを位置合せした状態で、カッター支持体13の締付ボルト13fを締付けると、スリット13eが狭まり、カッター保持部13bの内周で超音波カッター12を挟み込んで保持できる。尚、刃位置合せ部材22dを嵌合溝22bに取付けているボルトにより、刃位置合せ溝22eから挿通するカッター刃12aが床などに干渉することはない。そして、この超音波カッター12を支持するカッター支持体13を、カッター収納部15に収納しておく。
【0027】
次に、気密ゴム切断装置1の動作について説明する。本体7bを移動させ、目盛板17と矢印板21で所定の切断寸法に合せる。ハンドル20を回動させると、固定部材19のスリット19aが狭まり、固定部材19の内周で支柱16を挟み込むので、本体7bが切断寸法の位置で固定される。ここで、本体7aと本体7bとの間の架台6上に、気密ゴム2のたわみ防止のための支持ブロック25を設置する。支持ブロック25は、図10に示すように、上面に気密ゴム2を支持する支持溝25aが設けられ、下面にガイドレール14の外面と嵌合する嵌合溝25bが設けられ、ガイドレール14と嵌合溝25bが嵌合されて架台6上の設置位置に固定される。そして、支持溝8、25aに気密ゴム2を挿通し、固定具18を押し当てて気密ゴム2を固定して、一対の本体7a、7bと支持ブロック25により気密ゴム2を支持する。尚、本実施の形態では、気密ゴム2の必要な切断長さに応じて、一定の間隔ごとに複数の支持ブロック25を設置(図2において図示を一つに省略)するようにしたが、例えば、これが長手方向に長い一つの支持ブロック25であってもよいし、気密ゴム2のたわみを防止できればよい。
【0028】
カッター収納部15から、超音波カッター12を支持するカッター支持体13を取出し、図2に実線で示すように、本体7aのガイド部材11のカッター摺動空間10に挿通させる。超音波カッター12を支持するカッター支持体13を、図2の実線の位置から二点鎖線の位置まで、つまり、図中における上から左下に、カッター摺動空間10に沿って、摺動案内させると、超音波カッター12がカッター案内機構により、ガタツキながら動くことが防止される。これにより、超音波カッター12のカッター刃12aが真っ直ぐ案内されて、本体7aの刃案内溝9を通過し、気密ゴム2の切断面が凹凸のない平面に切断される。図2の二点鎖線の位置より、超音波カッター12を支持するカッター支持体13を取出す。そして、その超音波カッター12を支持するカッター支持体13を、今度は、本体7bのガイド部材11の摺動空間10に挿通させて、図中における上から右下に、同様の動作を行い、気密ゴム2を所定の切断長さに切断する。超音波カッター12を支持するカッター支持体13は、切断後はカッター収納部15に戻す。支持溝8、25aから切断した気密ゴム2を取出し、次の気密ゴム2を挿通させて、上記を繰り返す。
【0029】
このようにして、超音波カッター12を支持するカッター支持体13が、カッター摺動空間10に摺動案内されることにより、カッター刃12aも刃案内溝9内を、超音波カッター12を支持するカッター支持体13が摺動案内される方向と平行に案内され、気密ゴム2を切断方向に対して真っ直ぐに切断することができる。そして、一対の本体7a、7bの夫々に、カッター案内機構を設けたことで、両端の切断角度が異なる場合でも、一度の段取で気密ゴム2の両端を切断方向に対して真っ直ぐに切断することができる。また、カッターを超音波カッター12としたことで、気密ゴム2の変形が少なくなり、容易に気密ゴム2をより真っ直ぐな切断面に切断できる。気密ゴム2の端面を真っ直ぐな切断面に切断できることで、切断面に凹凸ができず、気密ゴム2の切断面どうしを突き合せたとき、端面どうしの密着性が高くなる。
尚、本実施の形態では、カッターを超音波カッター12としたが、これに限定されない。また、超音波カッター12は、本実施の形態では、市販品のものを採用した。
【符号の説明】
【0030】
1 気密ゴム切断装置
2 気密ゴム
6 架台
7a 本体(一方)
7b 本体(他方)
8 支持溝
9 刃案内溝
10 カッター摺動空間
12 超音波カッター(カッター)
12a カッター刃
13 カッター支持体
22 刃位置合せ用治具
22e 刃位置合せ溝
23 位置合せ用空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
気密ゴムを挿通可能に支持する支持溝を設けた本体に、カッター刃を案内する刃案内溝を支持溝と交わるように設け、支持溝に気密ゴムを挿通し、刃案内溝にカッター刃を通過させて気密ゴムを切断する気密ゴム切断装置において、
前記本体に、前記刃案内溝に平行且つ連通するカッター摺動空間を設け、カッターをカッター支持体により支持し、前記刃案内溝とカッター摺動空間とカッター支持体とから構成され、カッター支持体をカッター摺動空間に摺動案内させてカッター刃を案内するカッター案内機構を備えたことを特徴とする気密ゴム切断装置。
【請求項2】
架台上に一対の前記本体を設け、前記本体の一方は架台上に固定され、他方は架台上を気密ゴムの挿通方向に移動可能とし、前記本体の両方に前記カッター案内機構を夫々設けたことを特徴とする請求項1記載の気密ゴム切断装置。
【請求項3】
前記カッターを超音波カッターとしたことを特徴とする請求項1または2記載の気密ゴム切断装置。
【請求項4】
前記カッターは、刃位置合せ用治具を用いて前記カッター支持体に取付けられ、刃位置合せ用治具は、前記刃案内溝と略同形状の刃位置合せ溝と、前記カッター摺動空間と略同形状で前記カッター支持体を摺動案内可能な位置合せ用空間とを備え、前記カッター刃の方向を、前記カッター支持体が摺動案内される方向と平行となるように位置合せ可能で、前記カッター刃を位置合せ済みの前記カッター支持体を前記本体に摺動案内するようにしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の気密ゴム切断装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−177805(P2011−177805A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−42124(P2010−42124)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(000241588)豊和工業株式会社 (230)
【Fターム(参考)】