説明

水中ロープの付着物除去装置

【課題】本発明は、ロープの傾斜角度に関係なく、そのロープの略全長にわたって付着した付着物を容易且つ迅速に除去できることを課題とする。
【解決手段】水中に存在するロープ4が挿通されるロープガイド体5と、前記ロープガイド体5を支持する装置本体8と、前記ロープガイド体および装置本体をロープに沿って移動させる駆動装置8とを備え、前記ロープに沿って移動しながら、前記ロープに付着する貝殻等の付着物を掻き落とす筒状のスクレーパ部24が、前記ロープガイド体の進行方向先端部に設けられたことにある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、定置網、養殖魚網や船体等の浮遊体を固定すべく、水中に設置したロープを自走しながら、そのロープに付着した貝類、藻類等の付着物を清掃する水中ロープの付着物除去装置に関する。
【背景技術】
【0002】
定置網、養殖魚網や船体等の浮遊体は、ロープの先端に連結された金錨、コンクリートブロック等の固定具を海底に載置することにより、所定位置で海水に浮遊している。浮遊体を海水中に長時間放置していると、ロープも長期にわたって海中にあるため、海中のロープに貝類、藻類等の付着物が付着する。
【0003】
このように、ロープに付着物が付着すると、ロープが重くなり、浮遊体に悪影響を及ぼす。例えば、定置網や養殖魚網の場合には、浮遊状態の網の形状を変形させてしまう問題がある。特に、定置網の場合には、使用するロープの数が多いため、前記問題は顕著である。
【0004】
また、網の底部は、固定されておらず自由であるため、潮流により変形してロープに接触すると、ロープの付着物により破損してしまうおそれがある。また、ロープが付着物で重くなると、海底の岩礁に接触して、破損するおそれもある。
【0005】
そこで、従来、以下のような種々の手段が採用されている。
【0006】
ロープに錘を通し、船上から水中に落下させることにより、その自重でロープに付着した貝類、藻類を掻き落とす装置がある(従来技術1、例えば、特許文献1参照)。
【0007】
また、ロープに環状の金具(シャックル等)を通し、この金具に別のロープを結束し、船上から金具を引くことにより、ロープに付着した貝類、藻類を掻き落とす装置がある(従来技術2)。
【0008】
また、ダイバーにより、ロープの付着物をハンマー、カッター、高圧洗浄により除去することが行なわれている(従来技術3)。
【特許文献1】特開平11−90378号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前記従来技術1は、付着物が多い場合やロープの角度が水平に近い場合、錘が途中で停止してしまい、深い部分の清掃ができない。
【0010】
前記従来技術2は、ロープが海底で固定されているため、ある程度までしか金具を引くことができず、深い部分の清掃ができない。
【0011】
前記従来技術3は、潜水作業であり作業費用が高くなる。また、深い部分での潜水作業は潜水病のおそれがあり、困難である。
【0012】
しかも、前記従来技術による重力や人力による剥離作業の場合、清掃に多大な時間を要したりフジツボなど強固な付着物は排除できないことがある。
【0013】
本発明は、ロープの傾斜角度に関係なく、そのロープの略全長にわたって付着物を容易且つ迅速に除去できることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、水中に存在するロープが挿通されるロープ挿通体と、前記ロープ挿通体を支持する装置本体と、前記ロープ挿通体および前記装置本体をロープに沿って移動させる駆動装置とを備え、前記ロープに沿って移動しながら、前記ロープに付着する貝殻等の付着物を掻き落とす筒状のスクレーパ部が、前記ロープ挿通体に設けられたことにある。
【0015】
前記本発明は、浮遊体を固定すべく水中に設置したロープを自走しながら、そのロープに付着した貝類、藻類等の付着物を清掃することができる。
【0016】
前記本発明のロープ挿通体は、装置本体の前後部にそれぞれ設けられるとともに、2分割可能に構成されている。かかる本発明は、張られたロープ挿通体を容易且つ迅速に装着できる。
【0017】
前記本発明の前記駆動装置は、ロープを両側から挟持する一対の走行手段と、前記走行手段を駆動させる油圧モータ、電動モータ等の駆動手段からなることにある。
【0018】
前記本発明の前記走行手段は、弾性球体の押圧回転体からなる。
【0019】
前記本発明の前記装置本体の走行手段に挟持されたロープよりも上部には、フロートが設けられている。かかる本発明は、付着物除去装置を安定して走行させることができる。
【0020】
本発明は、水中に存在するロープが挿通されるロープ挿通体と、前記ロープ挿通体を支持する装置本体と、前記ロープ挿通体および装置本体をロープに沿って移動させる駆動装置と、前記ロープに沿って移動しながら、前記ロープに付着する貝類等の付着物を掻き落とすスクレーパ部材とを備えたことにある。
【0021】
前記本発明の前記ロープ挿通体は、前記装置本体に固定され且つロープを案内する所定内径を有するガイドパイプからなり、しかも、前記スクレーパ部材は、後退方向に走行する際に装置本体から離脱するように、装置本体に着脱自在に設けられている。
【0022】
かかる本発明は、スクレーパ部材を装置本体から離脱させて使い捨てとすることができ、付着物を除去した後に、付着物除去装置を後退方向にスムーズに走行させることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、ロープに付着したフジツボ等の強固な付着物であっても、そのロープの略全長にわたって確実に除去し迅速に清掃できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0025】
図1〜図10は、本発明に係る海中のロープに付着する貝類等の付着物を除去する付着物除去装置の一実施の形態を示す。本実施の形態は、図5に示すように、例えば海水に浮遊する養殖魚網2を海底3側に固定するためのロープ4を清掃する付着物除去装置1について説明する。なお、9はロープ4の先端に連結され且つ海底3に沈められている金錨、コンクリートブロック等の固定具である。
【0026】
本実施の形態にかかる付着物除去装置1は、図1〜図4に示すように、ロープ挿通体としての一対のロープガイド体5と、装置本体6と、駆動装置8とを備えている。
【0027】
装置本体6は、パイプ材等の長尺材から構成されている。具体的には、互いに所定の間隔を有する一対の略矩形状の主フレーム10、10と、各主フレーム10、10から対向するように設けられた補助フレーム11と、両方の主フレーム10、10の下部に連結された連結体12,12とから構成されている。
【0028】
両方の主フレーム10と補助フレーム11との上部間には、フロート15がそれぞれ設けられている。このフロート15には、所定量の水が適宜充填可能になっており、付着物除去装置1の浮力の調整ができるようになっている。なお、図3は、フロート15を図示省略している。
【0029】
主フレーム10、10の走行方向の前後部で且つ上下方向の略中途部には、主フレーム10に外嵌固定されたフレームガイド部材16が設けられている。フレームガイド部材16間には、取り付け台18が架設されている。
【0030】
取り付け台18は、両側の帯板材からなる側部材19、19と、両方の側部材19、19の端部に連結される帯板材からなる取り付け部材20、20とから構成されている。そして、側部材19、19がガイド部材16のフランジ部16aにボルト等で固定されている。
【0031】
ロープガイド体5は、図6に示すように、両端が開口する略円錐(テーパー)状のガイド部21と、このガイド部21を取り付け部材20に固定する支持部22とかなる。ガイド部21は、上下に2分割可能なように、ステンレス板材を湾曲形成してなる上ガイド部21aと下ガイド部21bとからなり、上ガイド部21aと下ガイド部21bとは、それぞれの縁部に設けられたフランジ部23同士が、ボルト23aで着脱自在に固定される。
【0032】
各ロープガイド体5の先端部(進行方向の前部)には、上ガイド部21aと下ガイド部21bの先端部から筒状に形成されたスクレーパ部24が設けられている。このスクレーパ部24の内径は、ロープの直径よりも若干大きく設定されている。スクレーパ部24は、図7に示すように、若干長さの円筒部であっても、図8に示すように、上ガイド部21aと下ガイド部21bの先端部まで傾斜させることにより形成してもよい。スクレーパ部24がテーパー筒状の場合には、スクレーパ部24で掻き落とされた付着物40が、仮にスクレーパ部24とロープ4との間に入っても、挟まって残存するのをおそれがなく、ロープガイド体5の大径側の開口から排出される。
【0033】
支持部22は下ガイド部21bに固定された脚部25と、この脚部25の下部に設けられたフランジ部26とからなり、このフランジ部26が取り付け部材20の上面で且つ長手方向の中央部にボルト26a等で固定される。従って、各ロープガイド体5は、ガイド部21の小径側が装置本体6の外側(前後方向)を向いた状態で、装置本体6の上下方向の略中央で且つ左右方向の中央に位置している。
【0034】
駆動装置8は、ロープ4を両側から挟持する走行手段としての一対の押圧回転体27、27と、各押圧回転体27を回転駆動させる油圧モータ、電動モータ等の駆動手段28とからなる。押圧回転体27は、ゴム等の中空状の弾性球体で、その中心に駆動手段28の回転軸28aが下方から一体回転するように挿通されている。押圧回転体27内には、空気の他、水等の液体が適宜充填可能になっている。このように、押圧回転体27に液体を充填することにより、付着物除去装置1が海中深くまで移動しても、水圧で押圧回転体27が変形するのを防止するためである。29は、回転軸28aから押圧回転体27が抜けるのを防止すべく、回転軸28aの先端に螺合された固定ナットである。
【0035】
側部材19,19間には支持台30が設けられ、この支持台30に駆動手段28がそれぞれ取り付けられている。支持台30は、各側部材19に固定される両側部体31,31と、両端が両側部体31に連結される一対の横連結部材32と、両横連結部材32間に架設された縦連結部材33とからなり、縦連結部材33間に駆動手段28がそれぞれ嵌合されている。
【0036】
また、駆動手段28は、押圧回転体27、27同士がロープ4を挟持する押圧力を調整できるように、ボルト等の支持手段35を支点にして揺動調整自在になっている。しかも、両側部体31,31には、押圧回転体27、27同士が接近する方向に駆動手段28を所定力で押圧するスプリング36を備えた調整ボルト37が螺合されている。この調整ボルト37により、押圧回転体27、27同士の押圧力の調整を行なうことができる。
【0037】
次に、上述の如く構成された付着物除去装置を使用して養殖魚網のロープの清掃作業について説明する。
【0038】
先ず、例えば船上等において各ロープガイド体5を締結しているボルト26aを外して、上ガイド部21aと下ガイド部21bとに分割し、上ガイド部21aと下ガイド部21bとの間にロープを挿通させた後に、再び上ガイド部21aと下ガイド部21bとを締結固定する。
【0039】
また、両方の押圧回転体27、27間にそれぞれの弾性力に抗してロープ4を押し込んで押圧回転体27、27でロープ4を挟持する。このとき、ロープ4は押圧回転体27の上下方向の略中心に位置している。
【0040】
次に、駆動手段28が油圧モータの場合には、油圧ホースHを介して作動油を油圧モータに供給する。なお、駆動手段28が水中モータの場合には、給電ケーブルから各水中モータへの給電が行なわれる。駆動手段28を作動させると、押圧回転体27は回転軸28aを中心にして正回転(付着物除去装置1が海底に走行する方向に回転)
するため、付着物除去装置1はロープ4に沿って海底3に向けて自走する。
【0041】
この走行時に、両方のロープガイド体5のスクレーパ部24は、ロープ4を摺動するため、付着物除去装置1をロープに沿って案内するとともに、前方のロープガイド体5のスクレーパ部24が、付着物40を掻き落とす(図7および図8参照)。スクレーパ部24は、付着物40がフジツボや貝殻のように強固な物の場合や、海藻のように可撓性のある物であっても、その根元部分を掻き取り剥離するため、付着物40を確実に除去することができる。
【0042】
付着物除去装置1は、ロープ4に対して、駆動手段28が下方に位置し、且つフロート15が上方に位置するため、重心をロープ4よりも下げることができ、付着物除去装置1は、海中でのロープを中心にして回転してしまうことがない。従って、油圧ホースH等がロープ4に絡まってしまうことがなく、付着物除去装置1は、ロープ4の先端(海底3側)まで安定走行しながら、ロープガイド体5で付着物40を除去することができる。
【0043】
付着物除去装置1が海底3まで達した後に、押圧回転体27、27を逆回転させることにより、付着物除去装置1は、ロープ4に沿って走行しても戻って来る。このため、付着物除去装置1を使用することにより、深い部分までロープの清掃作業を安全且つ安価に行なうことができる。
【0044】
しかも、海底近くに切断されたロープ等があっても、装置本体6はこの切断されたロープ等が押圧回転体27等に接触するのを防止する。
【0045】
本発明は、前記実施の形態に限定されるものではない。例えば、図9に示すように、ロープガイド体5は、上ガイド部21aと下ガイド部21bとは、ヒンジ43で開閉自在に設けてよい。
【0046】
また、任意のロープ4の直径に応じてロープガイド体5のスクレーパ部24の口径24aを調整することもできる。例えば、図10に示すように、上ガイド部21aと下ガイド部21bとの間に、任意の内径調整用のスペーサ45を交換可能に嵌め込むことも可能である。
【0047】
また、付着物除去装置1の走行をより確実にするために、ロープ4が押圧回転体27から不用意に外れるのを防止する手段を設けることも可能である。たたえば、図2および図3に仮想線で示すように、押圧回転体27の近傍で且つロープ4の上下に位置する安全バー45を、補助フレーム11から延設させてもよい。
【0048】
駆動手段28はそれぞれの押圧回転体27に応じて2個設けた場合を例示したが、単体の駆動手段28で両方の押圧回転体27を回転させる構成であってもよい。
【0049】
図11に本発明の他の実施の形態を示す。本実施の形態に示す付着物除去装置1は、クローラータイプのものである。すなわち、走行手段は、一対の無帯体のクローラ50、51と、チェーンケース52、53に軸支されクローラ50、51を回転する転動輪55a、55b、56a、56b、56cとから構成されている。そして、チェーンケース52、53は、左右一対のリンクケース58、59により、平行リンク機構が構成されている。
【0050】
クローラ50、51は、油圧モータ60により正逆回転駆動するようになっている。チェーンケース52、53の一方には、一対の支持リンク61、62が設けられ、支持リンク61、62の先端にロープガイド体5が設けられている。チェーンケース52、53の他方も、支持リンク63、64を介してロープガイド体5が設けられている。
【0051】
両方のチェーンケース52、53間には、両方のクローラ51、52が互いに接近してロープ4を挟持すべく、スプリング65が連結されている。
【0052】
前記付着物除去装置1を使用する場合には、ロープガイド体5を2分割するのは前記実施の形態と同様であるが、左右の一方側のリンクケース58、59を着脱してロープ4をクローラ50、51に挟持させる。
【0053】
図12に本発明にかかる付着物除去装置の更に他の実施の形態を示す。
【0054】
例えば、付着物除去装置1が戻り走行(付着物40の除去作業終了後に後退方向に走行)する際に、押圧回転体27,27の逆回転速度が速かったり、付着物40が完全に除去できなかったりした場合、押圧回転体27,27を通過したロープ4は、ロープガイド体5をスムーズに通過できずに、詰まって折れ曲がったり、膨らんだり等することが考えられる。
【0055】
本実施の形態は、前記ロープ挿通体を装置本体8に固定し、スクレーパ部材としての掻き落とし円板66が装置本体8に着脱自在に設けられている。具体的には、ロープ挿通体は、ロープ4を案内する所定内径(ロープ4の径よりも余裕のある大きさに形成されている)を有する一対のガイドパイプ5a、5bからなる。
【0056】
掻き落し円板66の掻き落し口径は、ロープ4の径と略同等に形成されている。掻き落し円板66は二つ割り部材を一体的設けたもである。装置本体8には、掻き落とし円板66が装置本体8の後方に移動するのを阻止するとともに、装置本体8の前方に離脱するのを許容するように、着脱自在に嵌合する保持部67が設けられている。なお、この保持部67には、ロープ4の径よりも余裕のある大きさのU溝等が形成されている。
【0057】
そして、図12(a)に示すように、付着物除去装置1を走行させて、掻き落し円板66で付着物40を掻き取る際には、掻き落し円板66は装置本体8側に保持されており、付着物40の除去ができる。
【0058】
図12(b)に示すように、付着物除去装置1が付着物40の除去作業終了後に、後退方向に走行すると、掻き落し円板66とロープ4との間の摩擦抵抗等により、掻き落し円板66は、装置本体6の保持部67から離脱するようになっている。付着物除去装置1は、掻き落し円板66が離脱されるため、ロープ4が掻き落し円板66を通過できずに、詰まって折れ曲がったり、膨らんだり等することがない。しかも、ガイドパイプ5a、5bはロープ4を案内するため、付着物除去装置1はスムーズに走行する。
【0059】
なお、掻き落し円板66は二つ割り部材のものを、保持部67に嵌合しておいて、離脱する際に分解するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の一実施の形態に係る付着物除去装置の正面図である。
【図2】同付着物除去装置の一部断面を含む側面図である。
【図3】同付着物除去装置の平面図である。
【図4】同付着物除去装置の押圧回転体を示す一部断面を含む正面図である。
【図5】同全体を示す側面図である。
【図6】同付着物除去装置に使用されるロープガイド体を示し、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図7】同付着物除去装置でロープに付着した付着物を除去する拡大断面図である。
【図8】同付着物除去装置でロープに付着した付着物を除去する拡大断面図である。
【図9】ロープガイド体の他の例を示す正面図である。
【図10】ロープガイド体の他の例を示す断面正面図である。
【図11】本発明の他の実施の形態を示し、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図12】本発明の他の実施の形態を示し、(a)は付着物除去装置が付着物を除去する方向に走行する平面図、(b)は付着物除去装置が付着物を除去した後に後退方向に走行する平面図である。
【符号の説明】
【0061】
1 付着物除去装置
2 養殖魚網(浮遊体)
4 ロープ
5 ロープガイド体(ロープ挿通体)
6 装置本体
8 駆動装置
15 フロート
24 スクレーパ部
27 押圧回転体(走行手段)
28 駆動手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水中に存在するロープが挿通されるロープ挿通体と、前記ロープ挿通体を支持する装置本体と、前記ロープ挿通体および前記装置本体をロープに沿って移動させる駆動装置とを備え、前記ロープに沿って移動しながら、前記ロープに付着する貝類等の付着物を掻き落とす筒状のスクレーパ部が、前記ロープ挿通体に設けられたことを特徴とする水中ロープの付着物除去装置。
【請求項2】
前記ロープ挿通体は、装置本体の前後部にそれぞれ設けられるとともに、2分割可能に構成されている請求項1に記載の水中ロープの付着物除去装置。
【請求項3】
前記駆動装置は、ロープを両側から挟持する一対の走行手段と、前記走行手段を駆動させる油圧モータ、電動モータ等の駆動手段からなる請求項1または2に記載の水中ロープの付着物除去装置。
【請求項4】
前記走行手段は、弾性球体の押圧回転体からなる請求項3に記載の水中ロープの付着物除去装置。
【請求項5】
前記装置本体の走行手段に挟持されたロープよりも上部には、フロートが設けられている請求項1〜4の何れかに記載の水中ロープの付着物除去装置。
【請求項6】
水中に存在するロープが挿通されるロープ挿通体と、前記ロープ挿通体を支持する装置本体と、前記ロープ挿通体および前記装置本体をロープに沿って移動させる駆動装置と、前記ロープに沿って移動しながら、前記ロープに付着する貝類等の付着物を掻き落とすスクレーパ部材とを備えたことを特徴とする水中ロープの付着物除去装置。
【請求項7】
前記ロープ挿通体は、前記装置本体に固定され且つロープを案内する所定内径を有するガイドパイプからなり、しかも、前記スクレーパ部材は、後退方向に走行する際に装置本体から離脱するように、装置本体に着脱自在に設けられた請求項6に記載の水中ロープの付着物除去装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−29229(P2008−29229A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−204569(P2006−204569)
【出願日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【出願人】(000125901)株式会社▲高▼澤製作所 (1)
【Fターム(参考)】