説明

水処理システム

【課題】簡単かつ安価な構成で水質改善を実現でき、生活水として供給できる水処理システムが望まれていた。
【解決手段】タンク2に水を溜め、循環ポンプ12によってタンク2の水を循環水路10、15を循環させる。タンク2内には、循環してタンク2内に戻る水がシャワー状に降り注ぐ位置に微生物処理ユニット5を設ける。微生物処理ユニット5は、濾材ケース6およびその中に収容された活性炭7を有する。活性炭7には微生物が生息している。よって循環される水は微生物により有機物が除去され、浄化される。水質センサ21によりタンク2内の水の有機物汚染がほぼ除去されたことが確認されると、オゾン混合装置3により循環水にオゾンが混合されて、循環水の殺菌が行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、水処理システムに関し、特に、井水、河川の水または雨水等を浄化するための水処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
井戸や河川などの水源から汲み上げた水や雨水を、洗濯や風呂水として利用したり、植物栽培のために散水したいという要望がある。
ところが、昨今は、地層自体の変化や汚染物質の地下水脈への浸透等により、井水の水質悪化が著しく、汲み出した井水をそのまま利用しにくいという事態が生じている。同様に、河川の水も水質悪化を生じていることが多い。ここでいう水質悪化とは、水の濁度および色度が高くなることや、水から異臭が生じることなどである。
【0003】
たとえば、井水がいわゆる「赤水」である場合がある。「赤水」とは、汲み出した井水を容器に入れておくと、時間の経過とともに赤色に変化し、洗濯や風呂水としての使用に適さず、また、植物栽培にも悪影響を及ぼすようになった水である。赤水は、鉄分やマンガン成分が、イオンとして含まれた水である。たとえば鉄分は重炭酸第一鉄として加圧水中に安定して存在しているが、汲み上げられることにより水酸化第一鉄に変化し、空気と接触することによって水酸化第二鉄に酸化され、水に赤味を帯びさせる。
【0004】
また、アンモニア等が地面から浸透し、それによって井水や河川の水が汚染されて臭気を有するようになっている場合もある。
特許文献1には、このような使用に適さない井水の水質を改善するために、オゾン処理により、水中の鉄分を酸化し、酸化された鉄分を除去するとともに、オゾンの酸化作用で、井水中の雑菌、大腸菌、ウイルス等を殺菌するようにした受水型井水改善装置が提案されている。
【特許文献1】特許第2715244号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の受水型井水改善装置は、大規模な設備であり、各家庭に個別に設けるには大型過ぎる。そして価格も高く、家庭用設備としては不都合なものである。
また、従来の受水型井水改善装置は、オゾンによって水質改善を図るが、井水がアンモニア等により汚染されている場合は、オゾンによる浄化では水質改善が十分に達成できないという課題がある。
【0006】
この発明は、かかる課題を解決するためになされたもので、簡単かつ安価な構成で水質改善を実現でき、生活水として供給できる水処理システムを提供することを主たる目的とする。
またこの発明は、低イニシャルコスト、低ランニングコスト、簡易メンテナンスで水源から供給される水の水質を改善し、生活水として供給できる水処理システムを提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、水を溜めるためのタンクと、一端が前記タンクに連通され、他端は上方から前記タンク内に臨んでおり、一端からタンクの水を取り出し他端からタンク内に水を散水して戻すための循環水路と、前記循環水路に備えられ、水を循環させるための循環ポンプと、前記循環水路に備えられ、循環水路を流れる水に必要に応じてオゾンを混合するためのオゾン混合装置と、前記タンク内に所定水位の水が溜まっているとき、その水に浸るように設けられ、かつ、前記循環水路の他端から散水される水がかかるように設けられていて、微生物住処となる濾材および当該濾材に生息する微生物を含む微生物処理ユニットと、を含むことを特徴とする水処理システムである。
【0008】
請求項2記載の発明は、前記微生物処理ユニットは、濾材としての多孔質担体と、この多孔質担体を収容する水が往来自在な収容ケースと、を有することを特徴とする、請求項1記載の水処理システムである。
請求項3記載の発明は、前記微生物処理ユニットは、前記散水される水がかかる領域に設けられたプレフィルタを有することを特徴とする、請求項1または2記載の水処理システムである。
【0009】
請求項4記載の発明は、前記微生物処理ユニットは、取り外し自在であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の水処理システムである。
請求項5記載の発明は、前記タンクに溜められた水の水位を検知するための水位センサと、前記タンクに水を供給するためのポンプと、前記水位センサの出力に応じて前記ポンプを制御するための制御手段と、を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の水処理システムである。
【0010】
請求項6記載の発明は、前記タンクに溜められた水の汚れ具合を検知するための水質センサと、前記水質センサの出力に応じて前記オゾン混合装置を動作させる制御手段と、を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の水処理システムである。
請求項7記載の発明は、前記循環水路には、水の循環方向に見て前記オゾン混合装置の下流側に、流路切り換えバルブが挿入されており、この流路切り換えバルブは、循環水路を流れる水を前記他端からタンク内に散水する流路と、水取り出し用蛇口につながった流路とに切り換え可能であり、前記流路切り換えバルブが前記水取り出し用蛇口に流路を切り換えたことに応答して、前記オゾン混合装置を動作させる制御手段を有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の水処理システムである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の発明によれば、タンク内に配置された微生物処理ユニットによって、タンク内に溜められた水が浄化される。微生物処理ユニットには、微生物の住処となる濾材およびその濾材に生息する微生物が含まれており、タンクに溜められた水に有機物が含まれている場合に、これら有機物を微生物により分解することができる。タンク内の水は、循環水路を循環され、微生物処理ユニットに対して上方から散水されるため、空気と接触して好気性の微生物に適した水となる。また、タンク内の水はくまなく微生物処理ユニットと接触し、水に含まれる有機物を効率よく分解することができる。
【0012】
微生物が水中の有機物を食べることにより有機物は分解されて除去される。微生物には有機物というエサが供給されるので、微生物は繁殖を繰り返し、微生物を補う必要はない。微生物の死骸等は、住処である濾材に吸着されるので、微生物の死骸等により水が汚染されることはない。
また、オゾン混合装置を必要に応じて動作させ、循環水路を流れる水にオゾンを混合することにより、オゾンにより水の除菌や浄化を行うことができる。混合されるオゾンは、水中の有機物や金属イオンや雑菌等と反応(酸化)し、短時間で消滅する。循環水路の他端からタンク内に散水されるときには、混合されたオゾンはほぼ消滅しており、オゾンが微生物処理ユニットの微生物の生息に影響を与えることは殆どない。特に、微生物は、住処となる濾材の中に入り込んでおり、散水される水に少量のオゾンが残っていても、そのオゾンが濾材の中まで達することは殆どない。
【0013】
請求項2記載の発明のように、濾材を多孔質担体、たとえば活性炭とすれば、微生物の住処として好適であり、また、水の浄化にも適している。このような多孔質担体は、散逸しないように水の往来が自在な収容ケースに収容されているのが望ましい。
請求項3記載のように、微生物処理ユニットにプレフィルタを設けることにより、循環される水の中に相対的に大きめの塵挨等が混ざっている場合、その塵挨をプレフィルタで捕獲できる。そして、微生物処理ユニットによって良好な水質浄化を行うことができる。
【0014】
請求項4記載の発明によれば、微生物処理ユニットは取り外し自在であり、タンクから取り外すことにより、洗浄等のメンテナンスを容易に行うことができる。
請求項5記載の発明では、タンクには水位センサおよび水を供給するポンプが備えられているので、たとえば水源としての井戸からポンプで水を汲み上げ、タンクに常に適量の水位まで水を溜めておくことができる。これにより、タンク内に溜められた一定水位の水を常時浄化して、生活用水として準備しておくことができる。
【0015】
請求項6記載の発明によれば、タンクに溜められた水が有機物汚染されている場合、その有機物汚染を微生物処理ユニットにより良好に除去することができる。有機物汚染を微生物処理ユニットで除去する場合に、オゾン混合装置を停止し、循環される水に空気を混合すれば、空気を含む水が微生物処理ユニットに散水されることにより、微生物にとっては好気的な状態となる。よって、微生物の働きを促進して有機物分解を迅速に行わせることができる。
【0016】
そして、タンクの水の有機物汚染が少なくなったときに、オゾン混合装置を動作させて循環水にオゾンを混合することにより、オゾンにより循環水の除菌、浄化を行える。
また、循環水にオゾンが混合されることにより、水に含まれる金属イオン(鉄イオンやマンガンイオン等)が酸化されて析出するが、その析出物は微生物処理ユニットに含まれる濾材に吸着される。その結果、タンク内の水は有機物が分解され、除菌され、かつ、金属成分(鉄分やマンガン成分)が除去され、さらに残留オゾンのない生活用水に適した水となる。
【0017】
請求項7記載の発明によれば、循環水路に流路切り換えバルブが備えられているから、この流路切り換えバルブを切り換えることにより、蛇口から生活水を取り出すことができる。その際、オゾン混合装置が必ず動作されるので、蛇口から出る水は除菌された水となり、安心して生活用水に使用できる。
この発明によれば、タンク内に水を溜め、その水を循環ポンプで循環させることにより微生物処理ユニットで有機物を除去するとともに、オゾン混合装置によって水の除菌を行うので、生活水を低イニシャルコスト、低ランニングコスト、簡易メンテナンスで供給できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について詳細に説明をする。
図1は、この発明の一実施形態に係る水処理システム1の構成を表わす図解図である。 この実施形態に係る水処理システム1には、水を溜めるためのタンク2が備えられている。タンク2には、たとえば井戸水を汲み上げるための汲み上げポンプ3によって汲み上げられた井戸水が溜められる。タンク2内にはフロートスイッチ4が備えられている。フロートスイッチ4の信号により汲み上げポンプ3の動作を制御することにより、常時タンク2内に所定水位の水を溜めておくことができる。
【0019】
タンク2内には、微生物処理ユニット5が配置されている。微生物処理ユニット5は、タンク2内に所定水位の水Wが溜まっているとき、その水Wに浸かるように設けられている。微生物処理ユニット5は、濾材ケース6および濾材ケース6内に収容された濾材としての活性炭7を含んでいる。活性炭7は多孔質担体であり、多数の微細な孔を有している。活性炭には予め微生物(光合成細菌、バクテリア菌、パチルス菌、その他の環境浄化微生物)が与えられて生息している。または、水処理システムの運転に従い、水の浄化に適した微生物が馴養される。
【0020】
濾材ケース6は、たとえば円形または矩形の筒状で、その底面61が細かなメッシュで構成されており、底面6を介してタンク2内の水が濾材ケース6内へ往来自在になっている。このような構成に限らず、濾材ケース6は、その周面もたとえばメッシュで構成され、周面を通じても水の往来が自在な構造であってもよい。
濾材ケース6には上述のように濾材としての活性炭7が収容されており、活性炭7の上方はプレフィルタ8で覆われている。この実施形態では、プレフィルタ8は水面Wの上部に位置しているが、水面W内にプレフィルタ8が沈んだ状態でもよい。プレフィルタ9は、循環水に大きな塵挨が含まれている場合や、上方から枯葉等が落下する場合等に、塵挨や枯葉等がタンク2内に侵入するのを防止する。
【0021】
微生物処理ユニット5は、濾材ケース6およびプレフィルタ8の取っ手9を把持して上方へ持ち上げることにより、タンク2から容易に取り外すことができる。
タンク2のたとえば側面下方には循環水路10の一端11が連通されている。循環水路10は、タンク2内の水を一端11から取り出し、水を循環させてタンク2内へ戻すための水路である。循環水路10には、循環ポンプ12およびオゾン混合装置13がこの順で挿入されている。循環水路10には、さらに、水の循環方向に見てオゾン混合装置13の下流側に流路切り換えバルブ14が備えられている。そして流路切り換えバルブ14には、循環他端側水路15および取り出し水路16が連通されている。
【0022】
循環ポンプ12は、駆動されることにより、循環水路10の一端11からタンク2内の水を汲み出し、循環水路10内に水を流して、その水をオゾン混合装置13、流路切り換えバルブ14を経由して循環他端側水路15からタンク2内へ戻すように循環させる。また、流路切り換えバルブ14を切り換え、取り出し水路16へと水を流すこともできる。取り出し水路16の下流側にはオゾン除去装置(たとえば活性炭フィルタ)19を介して蛇口(図示せず)が備えられている。
【0023】
オゾン混合装置13は、循環水路10に挿入された気液混合器としてのエゼクタ17およびオゾン発生器としてのオゾナイザー8を含んでいる。オゾナイザー18はオゾンを発生し、その発生するオゾンをエゼクタ17に与える。エゼクタ17では、循環水路10を流れる水にオゾンの細かな気泡を混入する。なお、オゾナイザー8をオフにした状態では、エゼクタ17に空気が与えられて、流れる水に空気の気泡を混合することもできる。
【0024】
水処理システム1には制御回路20が備えられている。制御回路20には、フロートスイッチ4の信号が与えられる。タンク2内には、さらに、水質センサ(濁度計や色度計等)21が備えられており、水質センサ21の検知信号も制御回路20へ与えられる。制御回路20は、フロートスイッチ4や水質センサ21の信号を判別し、汲み上げポンプ3、循環ポンプ12、オゾナイザー18および流路切り換えバルブ14を制御する。
【0025】
循環他端側水路15の先端には、シャワーノズル22が設けられており、タンク2内へ戻される水は、シャワーノズル22から微生物処理ユニット5の上面にシャワー状に散水される。なお、汲み上げポンプ3により汲み上げられ、タンク2内へ供給される水の供給口23にもシャワーノズルが設けられ、シャワーノズル23からシャワー状に水が散水されて、供給される水が微生物処理ユニット5の上面から供給されるようにしてもよい。
【0026】
図2は、図1に示す制御回路20の制御動作を表わすフローチャートである。次に、図2の流れに従って、図1に示す水処理システムの動作(制御動作)について説明をする。 水処理システム1の電源スイッチ(図示せず)がオンされると(ステップS1)、制御回路20では、まず、フロートスイッチ4の状態が判別される(ステップS2)。フロートスイッチ4がオフの場合、すなわちタンク2内の水が所定水位に達していない場合には、制御回路20により汲み上げポンプ3がオンされる(ステップS3)。これにより、水源(たとえば井戸)から水が汲み上げられて、タンク2内に水が溜められる。
【0027】
フロートスイッチ4がオンしていて、タンク2内の水位が所定水位以上になれば、汲み上げポンプ3がオフされ(ステップS4)、制御回路20によって循環ポンプ12がオンされる(ステップS5)。このとき、流路切り換えバルブ14はA側(循環他端側水路15側)に切り換えられており、循環ポンプ12のオンによってタンク2内の水は循環水路11および循環他端側水路15を通って循環される。
【0028】
次いで、制御回路20により水質センサ21の出力が判別される。水質センサ21から汚れ出力が制御回路20に与えられている場合(ステップS6でYES)、制御回路20はオゾナイザー18を動作させない(ステップS7〜S11をスキップ)。
従って、循環ポンプ12によりタンク2内の水が循環され、シャワーノズル22から微生物処理ユニット5にシャワー状に散水されるので、循環される水は微生物処理ユニット5において微生物の作用で分解され、有機物が除去される。つまり、水質センサ21の出力により、タンク2内の水が濁っている等の有機物汚染がある場合には、その有機物汚染を除去すべく、タンク2内の水が単に循環され、その循環水がシャワー状に微生物処理ユニット5に与えられるようにして、微生物により効率良く有機物を除去して、水の浄化を図るようにされている。
【0029】
一方、ステップS6において、水質センサ21が汚れ出力を検出していない場合(ステップS6でNO)には、タンク2内の水は比較的澄んでいて、有機物汚染が少ないと判別し、制御回路20はオゾナイザー18をオンし(ステップS7)、制御回路20内に内蔵されたタイマをインクリメントし(ステップS8)、そのタイマが予め定める時間Nを計時するまでオゾナイザー18をオンさせる。タイマの計時時間がNになったときには、オゾナイザー18がオフにされ(ステップS10)、タイマがクリアされる(ステップS11)。
【0030】
このように、オゾン混合装置13は、一定時間動作するように制御される。
タンク2内の水が循環されている間に、蛇口が開かれると、蛇口が開かれたことが制御回路20によって判別され(ステップS12)、流路切り換えバルブ14はB側(取り出し水路16側)に切り換えられる(ステップS13)。また、オゾナイザー18がオンされる(ステップS14)。よって、循環水路10を流れる水にオゾン混合装置13によってオゾンが混合されて、水の殺菌が行われ、その殺菌された水は取り出し水路16から蛇口へと出力される。
【0031】
このように、蛇口から水が取り出されるときには、その水は必ずオゾンで殺菌されるため、殺菌されて生活に適した水を取り出すことができる。
なお、蛇口の上流側にオゾン除去装置19、たとえば活性炭フィルタを設けておけば、蛇口から取り出される水に残留オゾンが残っておらず、安心な生活水を得ることができる。
【0032】
制御回路は、ステップS12において、蛇口が開かれていないと判別したときには、流路切り換えバルブ14をA側(循環他端側水路15側)とし(ステップS15)、タイマがクリアされていればオゾナイザー18をオフにする(ステップS16,S17)。
以上の制御動作が繰り返されることにより、タンク2内には、常に一定水位の水が溜まり、その水が微生物処理ユニット5によって有機物汚染が除去された水とされ、さらにオゾンにより殺菌された水となる。
【0033】
そして蛇口から水を取り出す際には、水はオゾンにより再度殺菌され、生活水として良好な水を取り出せる。
ところで、微生物処理ユニット5は、取っ手9を把持して持ち上げることにより、タンク2から簡単に外すことができる。それゆえ、定期的に、微生物処理ユニット5をタンク2から取り外し、濾材ケース6や活性炭7を水洗いすることにより、微生物処理ユニット5のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0034】
また、濾材ケース6からプレフィルタ9を外し、プレフィルタ9の洗浄等のメンテナンスも容易に行うことができる。
この発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】この発明の一実施形態に係る水処理システムの構成を示す図解図である。
【図2】図1に示す水処理システムの動作(制御動作)を表わすフローチャートである。
【符号の説明】
【0036】
1 水処理システム
2 タンク
3 汲み上げポンプ
4 フロートスイッチ
5 微生物処理ユニット
6 濾材ケース
7 濾材(活性炭)
8 プレフィルタ
10 循環水路
11 循環水路の一端
12 循環ポンプ
13 オゾン混合装置
14 流路切り換えバルブ
15 循環他端側水路
16 取り出し水路
17 気液混合器としてのエゼクタ
18 オゾン発生器としてのオゾナイザー
20 制御回路
21 水質センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を溜めるためのタンクと、
一端が前記タンクに連通され、他端は上方から前記タンク内に臨んでおり、一端からタンクの水を取り出し他端からタンク内に水を散水して戻すための循環水路と、
前記循環水路に備えられ、水を循環させるための循環ポンプと、
前記循環水路に備えられ、循環水路を流れる水に必要に応じてオゾンを混合するためのオゾン混合装置と、
前記タンク内に所定水位の水が溜まっているとき、その水に浸るように設けられ、かつ、前記循環水路の他端から散水される水がかかるように設けられていて、微生物住処となる濾材および当該濾材に生息する微生物を含む微生物処理ユニットと、
を含むことを特徴とする水処理システム。
【請求項2】
前記微生物処理ユニットは、濾材としての多孔質担体と、この多孔質担体を収容する水が往来自在な収容ケースと、を有することを特徴とする、請求項1記載の水処理システム。
【請求項3】
前記微生物処理ユニットは、前記散水される水がかかる領域に設けられたプレフィルタを有することを特徴とする、請求項1または2記載の水処理システム。
【請求項4】
前記微生物処理ユニットは、取り外し自在であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の水処理システム。
【請求項5】
前記タンクに溜められた水の水位を検知するための水位センサと、
前記タンクに水を供給するためのポンプと、
前記水位センサの出力に応じて前記ポンプを制御するための制御手段と、を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の水処理システム。
【請求項6】
前記タンクに溜められた水の汚れ具合を検知するための水質センサと、
前記水質センサの出力に応じて前記オゾン混合装置を動作させる制御手段と、を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の水処理システム。
【請求項7】
前記循環水路には、水の循環方向に見て前記オゾン混合装置の下流側に、流路切り換えバルブが挿入されており、この流路切り換えバルブは、循環水路を流れる水を前記他端からタンク内に散水する流路と、水取り出し用蛇口につながった流路とに切り換え可能であり、
前記流路切り換えバルブが前記水取り出し用蛇口に流路を切り換えたことに応答して、前記オゾン混合装置を動作させる制御手段を有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の水処理システム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−28683(P2009−28683A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−197666(P2007−197666)
【出願日】平成19年7月30日(2007.7.30)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】