説明

水分散性に優れた補強用アクリル繊維

【課題】ゴム、樹脂、水硬性物質、蓄電池の電極、紙などの補強に用いる水分散性に優れた補強用アクリル繊維を提供する。
【解決手段】アクリル繊維に10〜80重量%のアクリロニトリルを結合含有するアクリロニトリル系親水性樹脂を繊維重量に対し0.05〜20重量%付与してなる水分散性に優れた補強用アクリル繊維である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴム、樹脂、水硬性物質、蓄電池の電極、紙などの補強に用いる水分散性に優れたアクリル繊維に関する。
【背景技術】
【0002】
ゴム、樹脂、セメントに代表される水硬性物質、蓄電池の電極、紙などの成形物の結合材料(以下マトリックスと称する)には、そのモジュラスや硬度,引裂強度を向上させたり成形時の寸法安定化を図るため、もしくは曲げ強度や衝撃強度,耐亀裂性を向上させるために、無機や有機の繊維を補強材として配合させることが行われている。繊維としては、無機繊維では耐アルカリガラス繊維や炭素繊維、ステンレススチ−ル,アルミニウム等の金属繊維が使用され、有機繊維ではビニロン,ナイロン,ポリプロピレン,ポリエステル,ポリアミド等が使用されている。このような補強繊維は通常、1〜40mm程度にカットしたチョップド繊維として使用されるが、このチョップド繊維の配合に際しては、補強繊維の単繊維が飛散し、作業環境を著しく悪くする上、単繊維の持ち込み空気が多く、マトリックスへの初期分散性が悪くなり、結果的に成形体の物性を意図した通りには向上させ難いことが知られている。又、これらマトリックスの粘弾性は非常に高いものが多く分散は困難であり、分散工程中に繊維どうしが絡まり球状となった、所謂ファイバーボールを形成して補強効果を発現しなかったり、成形体外観にも斑点を生じて商品価値を低下させることが問題となっていた。
【0003】
これを解決するために、従来から複数本の繊維を集束することが広く行われており、水硬性物質の補強では、水溶性の集束剤を使用するもの(例えば、特許文献1や特許文献2)、熱硬化性樹脂で分離可能に一体化してなる、集束チョップ状のセメント強化用ストランド(例えば、特許文献3)が記載されている。しかしながら、水溶性の集束剤を使用した場合は、単に水溶性の集束剤を付与したにすぎないため、モノフィラメントに解繊するだけでなく、同時にファイバーボールを形成してしまう。また、熱硬化型接着剤において分離可能に接着することは事実上難しく、成形体中の集束チョップは完全にはモノフィラメントに分散せず、その多くが集束糸のままであるために充分な補強効果を出せないという問題があった。
【0004】
蓄電池の電極においても、水硬性物質の補強と同様の問題があり、例えば特許文献4では、短繊維長の繊維を使用することでファイバーボールの形成を防ぐ方法が記載されている。確かに、短繊維長の繊維を使用すれば、長繊維長の繊維を使用する場合に比べ、ファイバーボールの形成は抑えられるが、同時に本来の目的である補強効果が低下する問題があった。
【0005】
【特許文献1】特公昭63−59980号公報
【特許文献2】特公昭64−1424号公報
【特許文献3】特公昭62−21743号公報
【特許文献4】特開平10−261408号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、その課題は、ゴム、樹脂、水硬性物質、蓄電池の電極、紙などの補強に用いる水分散性に優れた補強用アクリル繊維を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上述の目的を達成するために鋭意検討を進めた結果、以下に示す本発明に到達した。
【0008】
(1)アクリル繊維に10〜80重量%のアクリロニトリルを結合含有するアクリロニトリル系親水性樹脂を繊維重量に対し0.05〜20重量%付与してなる水分散性に優れた補強用アクリル繊維。
(2)アクリロニトリル系親水性樹脂に加え、親水性集束剤を付与してなる(1)記載の水分散性に優れた補強用アクリル繊維。
(3)アクリル繊維がアクリロニトリル単独重合体からなるものであることを特徴とする(1)又は(2)に記載の水分散性に優れた補強用アクリル繊維。
(4)アクリロニトリル系親水性樹脂が、共重合成分として下記化2で示す単量体を20〜90重量%結合含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の水分散性に優れた補強用アクリル繊維。
【化2】

(5)親水性集束剤がビニルアルコール系ポリマーであることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の水分散性に優れた補強用アクリル繊維。
(6)セメントの補強に用いることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の補強用アクリル繊維。
(7)蓄電池用電極の補強に用いることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の補強用アクリル繊維。
【発明の効果】
【0009】
本発明の補強用アクリル繊維は、アクリロニトリル系親水性樹脂を付与せしめたことにより、水に投入した際、即座に分散するという極めて優れた水分散性を示す。そのため、強力な機械的な攪拌を行うことなく、解繊、均一分散することができ、また、分散液の泡立ちも少なく、きわめて高い補強効果が得られる。また、親水性集束剤を併用することにより、機械的攪拌においてもファイバーボールを形成せず、ゴム、樹脂、セメントに代表される水硬性物質、蓄電池の電極、紙などの補強材として極めて優れた性能を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に本発明を詳細に説明する。本発明に採用するアクリル繊維は、通常のアクリロニトリル系重合体からなるものであればよいが、アクリロニトリルの比率が高い方が耐熱性、耐薬品性に優れていることから、アクリロニトリルを80重量%以上結合含有することが好ましく、より好ましくは88重量%以上、さらに好ましくはアクリロニトリル単独重合体である。
【0011】
上記アクリロニトリル系重合体において、アクリロニトリルと共重合しうる単量体としては、ビニル化合物であればよく、複数種を共重合しても構わない。代表的な例としては、アクリル酸、メタクリル酸、又はこれらのエステル類;アクリルアミド、メタクリルアミド又はこれらのN−アルキル置換体;酢酸ビニル等のビニルエステル類;塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル又はビニリデン類;ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、p−スチレンスルホン酸等の不飽和スルホン酸又はこれらの塩類等アクリロニトリルと共重合可能な周知の単量体を挙げることができる。
【0012】
このようなアクリロニトリル系重合体から本発明に採用するアクリル繊維を作製するには、湿式紡糸法、乾湿式紡糸法、乾式紡糸法等公知の紡糸技術が適用できるが、高強度のアクリル繊維を作製するためには、乾湿式紡糸法により作製することが好ましい。
【0013】
本発明の補強用アクリル繊維は、上記のようにして作製されたアクリル繊維に、アクリロニトリル系親水性樹脂を付与する必要がある。なお、本発明に言う親水性樹脂とは、ポリアルキレンオキシド鎖、ポリエーテルアミド鎖、ポリエーテルエステル鎖などの親水性成分を含有する有機高分子化合物を意味する。さらに、本発明に採用するアクリロニトリル系親水性樹脂としては、10〜80重量%のアクリロニトリルを結合含有することが必要であり、より好ましくは15〜50重量%、さらに好ましくは15〜30重量%である。アクリロニトリルの結合含有量が10重量%に満たない場合には、アクリル繊維との結合親和性が低下し、水分散後にアクリル繊維からアクリロニトリル系親水性樹脂が離脱することにより、経時分散性が低下する。また、80重量%を超える場合には、アクリロニトリル系親水性樹脂の親水性が相対的に不足することにより、分散性が低下してくる。
【0014】
また上記アクリロニトリル系親水性樹脂を形成するアクリロニトリル系重合体には上記親水性成分が含まれている必要があるが、該成分を組み込む方法としては、側鎖上に該成分が組み込まれたビニル単量体をアクリロニトリルと共重合させる方法や反応性官能基を有するビニル単量体をアクリロニトリルと共重合させた後、該成分を含有する反応性化合物をグラフト反応させる方法などが挙げられる。前者の方法においては、アクリロニトリルと共重合させるビニル単量体として、上述の化2で示される単量体を20〜90重量%、好ましくは50〜85重量%、さらに好ましくは70〜85重量%使用することが望ましい。なお、この式中でいう低級アルキル基とは、大概炭素数5以下、さらに実用的には3以下のものを指す。またアクリロニトリルとの共重合に際しては、上記のビニル単量体に加えて他のビニル化合物を共重合しても構わない。
【0015】
側鎖上に上記親水性成分が組み込まれたビニル単量体の好適な例としては、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートとポリエチレングリコールモノメチルエーテルの反応生成物などが挙げられ、化2で示される単量体の好適な例としては、メトキシポリエチレングリコール(30モル)メタアクリレート、メトキシポリエチレングリコール(30モル)アクリレート、ポリエチレングリコール−2,4,6−トリス−1−フェニルエチルフェニルエーテルメタアクリレート(数平均分子量約1600)などが挙げられる。また、後者の方法であるグラフト反応させる場合において、反応性官能基を有するビニル単量体の好適な例としては、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート、アクリル酸、メタアクリル酸、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルメタアクリレート、グリシジルメタアクリレート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートなどが挙げられ、親水性成分を含有する反応性化合物の好適な例としては、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメタクリレートなどが挙げられる。
【0016】
化2で示される単量体の共重合体をアクリロニトリル系親水性樹脂とする際、該単量体の共重合割合が20〜90重量%の範囲内である場合には、良好に水分散性に寄与できるが、化2で示される単量体の共重合割合が20重量%に満たない場合には、水分散性を得るために多くをアクリル繊維に付与する必要があるためコスト高になり、また90重量%を超える場合には、アクリル繊維との馴染みが悪くなり、好適に付着しなくなる。
【0017】
以上に述べてきた、アクリロニトリル系親水性樹脂を合成する方法としては、特に制限はなく、周知の重合手段である懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法などを利用することができる。また、場合によっては、親水性成分を導入するためにグラフト反応を利用することもできる。
【0018】
かかるアクリロニトリル系親水性樹脂を繊維表面に付与する手段としては、均一に付与することが可能であればよく、例えばディップ、スプレー、キスロール等により付与する方法が挙げられる。
【0019】
一例としてディップ方法によるアクリロニトリル系親水性樹脂の付与処方を示せば次のようである。即ち、本発明に採用するアクリロニトリル系親水性樹脂を繊維に対して付与せしめる目標量添加した処理液中に繊維を浸漬し、続いてニップローラー等を利用して一定に絞ることにより繊維に該アクリロニトリル系親水性樹脂を目標量付与する。その後、乾燥加熱処理を施すことによりアクリロニトリル系親水性樹脂が繊維表面に付着せしめられ、本発明の補強用アクリル繊維を得る。
【0020】
アクリロニトリル系親水性樹脂の繊維表面への付着量については、繊維重量に対して0.05〜20重量%、好ましくは繊維重量に対して0.2〜5重量%である。付着量が前記範囲を下回ると、水分散性が充分でなく、また上回ると泡立ちにより、加工上の問題が発生する。
【0021】
本発明の補強用アクリル繊維においては、上述のアクリロニトリル系親水性樹脂と共に親水性集束剤を付与することが好ましい。付与する親水性集束剤としては、ビニルアルコール系ポリマー、尿素−ホルマリン系化合物、デンプン等が例示されるが、なかでもビニルアルコール系ポリマーは、機械的物性、耐薬品性等に優れているため好ましい。なお、親水性集束剤の繊維表面への付着量についても、目的とする水分散性が発現しうる量であれば特に限定されるものではないが、好ましくは繊維重量に対して1〜10重量%である。付着量が前記範囲を下回ると、集束性への効果が出難く、機械的攪拌によりファイバーボールを形成する場合があり、また上回ると水分散速度が遅くなるなどの問題が発生する場合がある。
【0022】
なお、ビニルアルコール系ポリマーとしては機械的性能や取り扱い性の点から重合度200〜2500程度のものが好ましく、集束性や耐薬品性の点から、ケン化度98モル%以上のものが好適に使用できる。
【0023】
かかる親水性集束剤を繊維表面に付与する手段としては、アクリロニトリル系親水性樹脂を付与する手段と同じ手段が使用でき、アクリロニトリル系親水性樹脂と同時に付与してもよいし、別々に付与しても構わない。
【0024】
かくして得られた本発明の補強用アクリル繊維は、1〜40mm程度にカットしたチョップド繊維として、セメント、骨材、水と混練すること等により、また、鉛粉、硫酸、水と練合してペーストとすること等により、セメント補強用や蓄電池電極補強用として特に優れた補強効果を発現することができる。
【0025】
なお、アクリロニトリル系親水性樹脂は、繊維を1〜40mm程度にカットした後、付与しても構わない。この場合の付与方法としては、アクリロニトリル系親水性樹脂を繊維に対して付与せしめる目標量添加した処理液中にカットした繊維を投入し、攪拌して混合した後、脱水して繊維に該アクリロニトリル系親水性樹脂を目標量付与した後、乾燥加熱処理を施す方法が例示できる。
【0026】
同様に親水性集束剤も繊維を1〜40mm程度にカットした後、付与しても構わない。その手段も、アクリロニトリル系親水性樹脂を付与する手段と同じ手段が使用でき、アクリロニトリル系親水性樹脂と同時に付与してもよいし、別々に付与しても構わない。
【実施例】
【0027】
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例に記載の%あるいは部は、特に断りのない限り重量%あるいは重量部である。
【0028】
<アクリル系親水性樹脂の製造>
表1に示す組成で水系懸濁重合を行い、アクリロニトリル系親水性樹脂a、bを作成した。また、樹脂cについては、まずポリエチレングリコールモノメチルエーテル(数平均分子量750)と2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを窒素雰囲気下、トルエン中において60℃で反応させてマクロモノマーを合成した後、得られたマクロモノマーとアクリロニトリルを水系懸濁重合させることによって作成した。なお、表中の略号はそれぞれ、AN:アクリロニトリル、MA:アクリル酸メチル、M30:メトキシポリエチレングリコール(30モル)メタアクリレート、MOI:2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、PEGME:ポリエチレングリコールモノメチルエーテルを示している。
【0029】
【表1】

【0030】
実施例1〜7、比較例1〜2
常法に従って、アクリロニトリル単独重合体を溶剤に溶解し、乾湿式紡糸法によって7.0dtexのアクリル繊維を得た。その後、アクリロニトリル系親水性樹脂を添加した処理溶液に浸漬した後、ニップローラーで絞り、ローラー乾燥し、アクリロニトリル系親水性樹脂が付与された繊維No.1〜9の補強用アクリル繊維を得た。得られた補強用アクリル繊維を2mmにカットし、水に対して1重量%になるように添加し、水分散性を目視で評価した。また、その際の分散液の泡立ちも目視で評価した。結果は、使用したアクリロニトリル系親水性樹脂の付与量と共に表2にまとめた。
【0031】
【表2】

【0032】
比較例3
市販のポリエステル繊維を、アクリロニトリル系親水性樹脂aを添加した処理溶液に浸漬した後、脱水、乾燥して、アクリロニトリル系親水性樹脂aが繊維に対し0.5重量%付与されたポリエステル繊維(繊維No.10)を得た。得られた繊維を実施例1と同様にして水分散性、分散液の泡立ちを評価したが、ポリエステル繊維は水に対して分散せず、分散液の泡立ちも多かった。
【0033】
実施例8〜11
常法に従って、アクリロニトリル単独重合体を溶剤に溶解し、乾湿式紡糸法によって7.0dtexのアクリル繊維を得た。その後、アクリロニトリル系親水性樹脂及び親水性集束剤を添加した処理溶液に浸漬した後、ニップローラーで絞り、ローラー乾燥し、アクリロニトリル系親水性樹脂及び親水性集束剤が付与された繊維No.11〜14の補強用アクリル繊維を得た。得られた繊維を実施例1と同様にして水分散性、分散液の泡立ちを評価した。評価結果は、使用した親水性集束剤の種類、付与量と共に表3にまとめた。
【0034】
【表3】

【0035】
実施例12〜14、比較例4〜5
繊維No.3、7、8、9、12の繊維を4mmにカットし、セメント/砂/水/繊維=100/100/60/0.6の比率となるよう、ポートランドセメント、豊浦標準砂、繊維をモルタルミキサーで5分攪拌後、水を添加し5分攪拌してモルタル(ペースト)を作成した。その後、50メッシュのふるい上に取り、水で洗い流し、メッシュ上に残った繊維のファイバーボールの有無を目視で評価した。又、同様のモルタル(ペースト)を木製板上に2mm厚さに塗りつけ、20℃、65%RH環境下5日養生後にクラック発生有無で補強効果を確認した。結果は表4にまとめた。
【0036】
【表4】

【0037】
実施例15〜17、比較例6〜7
繊維No.3、7、8、9、12の繊維を3mmにカットし、鉛丹/繊維/希硫酸=15/1.5/110部を混錬ミキサー中に投入し鉛丹スラリーを作成した。該鉛丹スラリーに鉛粉850部を投入し、水200部とを混錬して正極活物質ペーストを作成した。その後、50メッシュのふるい上に取り、水で洗い流し、メッシュ上に残った繊維のファイバーボールの有無を目視で評価した。結果は表5にまとめた。
【0038】
【表5】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクリル繊維に10〜80重量%のアクリロニトリルを結合含有するアクリロニトリル系親水性樹脂を繊維重量に対し0.05〜20重量%付与してなる水分散性に優れた補強用アクリル繊維。
【請求項2】
アクリロニトリル系親水性樹脂に加え、親水性集束剤を付与してなる請求項1記載の水分散性に優れた補強用アクリル繊維。
【請求項3】
アクリル繊維がアクリロニトリル単独重合体からなるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の水分散性に優れた補強用アクリル繊維。
【請求項4】
アクリロニトリル系親水性樹脂が、共重合成分として下記化1で示す単量体を20〜90重量%結合含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の水分散性に優れた補強用アクリル繊維。
【化1】

【請求項5】
親水性集束剤がビニルアルコール系ポリマーであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水分散性に優れた補強用アクリル繊維。
【請求項6】
セメントの補強に用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の補強用アクリル繊維。
【請求項7】
蓄電池用電極の補強に用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の補強用アクリル繊維。


【公開番号】特開2008−223183(P2008−223183A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−65163(P2007−65163)
【出願日】平成19年3月14日(2007.3.14)
【出願人】(000004053)日本エクスラン工業株式会社 (58)
【Fターム(参考)】