説明

水分補給具

【課題】本発明は、スポンジ等の保水体に水分を含ませ、野菜の芯の切り口に密着させることにより、野菜は芯から必要なだけの水分を吸収するので、長時間にわたり野菜の鮮度が維持される。
【解決手段】本発明は、スポンジ等の保水体2をカップ1の中に装着し、カップ1を構成する針状の突起部分3または3aを野菜Aの芯の切り口aに差込み、保水体が切り口aに密着するまで押し込んで固定することにより、野菜Aは芯の切り口aから必要なだけの水分を吸収するので、長時間にわたり野菜の鮮度が保たれる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農場より採取した野菜の鮮度を維持する為に、適度の水分を野菜に供給する為の水分補給具。
【0002】
【従来の技術】レタス、キャベツ、白菜等の太い芯を持つ野菜は、他の野菜同様に、収穫後に流通経路を経て小売店の店頭に置かれ販売される。その際、水分を補給しないので鮮度が落ち易く、落ちたものは値引き或いは廃棄する等で利益の減少につながっている。また、小売店によってはラップ材で包んで水分の蒸発を防いでいる所もあるが、包む手間がかかる等の欠点があった。。一方、一般消費者は、家庭でビニール袋へ入れたり、紙で包むなどして冷蔵庫へ保存するが、これも手間がかかり、また、水分の蒸発により長期間の鮮度維持が出来な等の欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】収穫後の野菜の鮮度を保つには、適度の水分を補給する方法が適切であるが、野菜の芯の部分を水に浸けておくには水を入れる容器が必要となり、置き場所が広く必要となる。また、葉の部分まで水に浸かることになり、長時間水に浸かると葉が傷んでしまう等の欠点があった。野菜に限らず、植物は必要なだけの水分を補給することにより、その鮮度を保つことが出来るので、沢山の水の中に浸す必要はない。そこで、太い芯を持つ野菜は、芯の切り口の面だけに適度の水分を与えれば良いから、スポンジ状の保水体に水を含ませて切り口に密着させれば、野菜は保水体内の水分を芯から必要なだけ吸収して葉の部分に供給でき、長時間にわたり鮮度を保つことが出来るので、前述の欠点を解決できるものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、次の機能を持つものである。
■野菜の芯の切り口にスポンジ状の保水体を密着させる。
■この保水体は、含まれた水分の無駄な蒸発を防ぐため、野菜へ密着する面以外はカップで覆う。
■野菜の芯に保水体が密着した状態を維持するため、カップの一部を構成する針状の突起部分を野菜の芯に差し込んで、軽い外力では外れないようにする。
以上の機能を持たせたことにより問題点を解決している。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明は、スポンジ状の保水体をカップの中に装着する。保水体はカップの開口面より少しはみ出している。カップの周辺または中央に針状の突起部分を設ける。これを使用する時は、保水体に水を含ませてからカップの針状の突起部分を野菜の芯に差込み、カップの開口面が芯の切り口に突き当たるまで押し込む。このようにすると、野菜の芯の切り口に保水体が密着し、野菜は切り口から必要なだけの水分を吸収することが出来る。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例について添付の図に従って説明する。カップ1には針状の突起部分3または3aが設けてある。次にカップ1の中に保水体2を装着する。保水体2はカップ1の開口面より少しはみ出すようにする。これを使用するときは、保水体2に水を充分に含ませてカップ1の針状の突起部分3または3aを野菜Aの芯の切り口aに差し込み、カップ1の開口面が切り口aに突き当たるまで針状の突起部分3または3aを押し込む。
【0007】
【発明の効果】上述のようにすると、野菜Aは保水体2から水分を吸収して芯から葉に供給するので、保水体2の水分が残っている間は野菜Aが新鮮に保たれる。また、カップ1はこれ構成する針状の突起部分3または3aを野菜Aの芯の切り口aに差し込むことにより、軽い外力では外れることはない。保水体2はカップ1の中に覆われているので、外部へ水分が蒸発する量は極めて少ないので、野菜への水分補給は長期間維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水分補給具である。針状の突起部分3がカップ1の中央に設けられた状態である。
【図2】図1の針状の突起部分3の代わりに、針状の突起部分3aがカップ2の周囲に設けられた状態である。
【図3】本発明の水分補給具を野菜Aの芯の切り口aに差し込んで、保水体を芯の切り口aに密着させた状態である。
【符号の説明】
A 野菜
a 野菜Aの芯の切り口
1 カップ
2 保水体
3 カップ1を構成する針状の突起部分
3aカップ1を構成する針状の突起部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】 スポンジ等の水分を保持できる多孔性の保水体に覆いを被せて水分を含ませ、保水体の露出面をレタス等の野菜の芯の切り口に密着した状態で固定させることにより、野菜に水分を補給して野菜の鮮度を長時間維持することを特徴とする野菜の水分補給具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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