説明

水剤供給装置

【課題】供給管からの水剤の滴下をより確実に抑制できる水剤供給装置を提供する。
【解決手段】水剤を収容した複数の水剤ボトルから選択的に水剤を投薬ボトルに供給する、水剤供給装置は、複数の水剤ボトルの各々から投薬ボトルに水剤を移送するポンプと、水剤ボトルから投薬ボトルへ向かう水剤が流れる供給管とを備える。供給管は、投薬ボトルの上部開口に対向して配置された供給口36Aを含む第一部分61と、第一部分61に連結された第二部分62とを有する。投薬ボトルへ供給される水剤は、供給口36Aを経由して供給管から流出する。第二部分62は、第一部分61へ向かう水剤の上昇流を形成する。第一部分61は、供給口36Aへ至る水剤の下降流を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水剤供給装置に関し、特に、水剤を収容した水剤ボトルから水剤を投薬ボトルに供給するための水剤供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、調剤薬局などでは、液状の薬剤である水剤の調剤が行なわれている。患者に対する処方箋に従って、一種類または複数種類の水剤が所定量ずつ投薬ボトルに順次注入され、必要な賦形剤が注入されて、水剤の調剤が行なわれる。
【0003】
水剤の調剤を行なうための水剤供給装置に関する従来の技術は、たとえば、特開2009−142381号(特許文献1)に開示されている。上記文献では、供給管における投薬ボトルへ水剤を吐出する吐出口部の位置が水剤ボトル内の水剤の液面高さに比べて高く設定されることにより、供給管からの水剤の滴下を防止する、水剤供給装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−142381号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記文献に開示された水剤供給装置では、投薬ボトルへ水剤を吐出する吐出口部の位置の設定により、供給ポンプの駆動を停止した際に供給管内に存在している水剤が重力によって供給管の吐出口部から滴下することを抑制している。しかし、この技術を適用しても供給管からの水剤の滴下を防止するには不十分である。そのため、供給管から不要な水剤が滴下して装置を汚す原因となる、滴下した水剤の影響により正確な量の水剤を投薬ボトルへ供給することが困難になる、滴下した水剤が装置の動作に悪影響を与える、供給管から滴下した水剤が投薬ボトル内へ落下して投薬ボトル内の水剤のコンタミネーションが発生する、などの問題が依然として残っている。
【0006】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、供給管からの水剤の滴下をより確実に抑制できる、水剤供給装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る水剤供給装置は、水剤を収容した複数の水剤ボトルから選択的に水剤を投薬ボトルに供給する、水剤供給装置であって、複数の水剤ボトルの各々から投薬ボトルに水剤を移送するポンプと、水剤ボトルから投薬ボトルへ向かう水剤が流れる供給管とを備える。供給管は、投薬ボトルの上部開口に対向して配置された一端を含む第一部分と、第一部分に連結された第二部分とを有する。投薬ボトルへ供給される水剤は、一端を経由して供給管から流出する。第二部分は、第一部分へ向かう水剤の上昇流を形成する。第一部分は、一端へ至る水剤の下降流を形成する。
【0008】
上記水剤供給装置において好ましくは、第一部分は、第一腕部を含み、第二部分は、第二腕部を含み、第一腕部と第二腕部とは、第一腕部および第二腕部よりも上方に配置される連結部で連結され、第二腕部は、連結部へ向かう水剤の上昇流を形成し、第一腕部は、一端へ至る水剤の下降流を形成する。
【0009】
上記水剤供給装置において好ましくは、供給管は、曲がり部材を含み、曲がり部材は、第一腕部と、第二腕部と、第一腕部および第二腕部を連結する連結部とを有し、連結部は、第一腕部および第二腕部よりも上方に配置されており、第一部分は、第一腕部を含み、第二部分は、第二腕部を含む。
【0010】
上記水剤供給装置において好ましくは、ポンプは、投薬ボトルへの水剤の供給終了後に、第一部分から第二部分へ水剤を逆流させる。
【0011】
上記水剤供給装置において好ましくは、一端に対して空気を噴き付ける空気噴射部を備える。
【発明の効果】
【0012】
本発明の水剤供給装置によると、供給管からの水剤の滴下をより確実に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施の形態の水剤供給装置の構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示す水剤供給装置の正面図である。
【図3】図2に示すIII−III線に沿う水剤供給装置の断面図である。
【図4】図2に示すIV−IV線に沿う水剤供給装置の断面図である。
【図5】図2に示すV−V線に沿う水剤供給装置の断面図である。
【図6】供給管の全体構成を示す概略図である。
【図7】チューブと供給ノズルとの連結部分を示す斜視図である。
【図8】チューブと供給ノズルとの連結部分を示す正面図である。
【図9】チューブと供給ノズルとの連結部分を示す側面図である。
【図10】図9に示すX−X線に沿う断面図である。
【図11】チューブと供給ノズルとの連結部分を示す内部透視図である。
【図12】空気噴射部の模式図である。
【図13】水剤供給装置の制御方法の一例を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
【0015】
図1は、本発明の一実施の形態の水剤供給装置1の構成を示す斜視図である。図2は、図1に示す水剤供給装置1の正面図である。図3は、図2に示すIII−III線に沿う水剤供給装置1の断面図である。図4は、図2に示すIV−IV線に沿う水剤供給装置1の断面図である。図5は、図2に示すV−V線に沿う水剤供給装置1の断面図である。本実施の形態の水剤供給装置1は、患者に対する処方箋に従って、液状の薬剤である水剤5を、水剤5を収容した水剤ボトル23から投薬ボトル2に供給し、調剤するために用いられる。
【0016】
水剤供給装置1は、水剤ボトル23から水剤5を投薬ボトル2に供給する水剤供給部3と、投薬ボトル2に収容される水剤5の重量を検出する重量検出部4とを備える。重量検出部4により検出される水剤5の重量、および、水剤5の比重から、投薬ボトル2に供給された水剤5の体積が算出される。水剤供給部3は、処方箋に従った所定の体積の水剤5が投薬ボトル2に供給されるように制御される。水剤供給部3と重量検出部4とは、筐体6に設けられる。筐体6は、直方体形状に形成され、起立した状態で水平な設置面に設置される。
【0017】
筐体6の内部には、支持フレーム8が設けられる。支持フレーム8は、筐体6の底板9と筐体6の天板10との間に配置され、詳しくは筐体6の天板10寄りに配置される。筐体6の内部空間は、支持フレーム8によって、支持フレーム8よりも上方の上部空間11と支持フレーム8よりも下方の下部空間12とに仕切られる。筐体6の前面部13には、タッチパネル14と、プリンタ17a,17bとが配置される。また前面部13には、下部空間12と筐体6の外部とを連通する下部開口15が形成される。
【0018】
下部開口15は、筐体6の前面部13における左右両側部16a,16bの間に形成される。左右両側部16a,16bの間の、下部開口15の上側には、下部空間12と筐体6の外部とを仕切る、湾曲した板状の前方カバー部18が配置されている。前方カバー部18は、下部空間12を筐体6の前方側の外部から視認可能なように、透明な材料により形成される。前方カバー部18は、左右両側部16a,16bの一方にヒンジを介して取り付けられ、当該ヒンジの軸周りに回動可能に設けられており、これにより、前方カバー部18は開閉可能とされている。
【0019】
水剤供給部3は、下部空間12に配置され、支持フレーム8に対して垂直な軸線(以下、「ドラム軸線」という)まわりに回転自在に設けられる回転体である回転ドラム21を有する。水剤供給部3はまた、回転ドラム21に設けられ、水剤5が収納された複数の水剤ボトル23から投薬ボトル2に水剤を移送する複数のポンプ24と、各ポンプ24を駆動するポンプ駆動ユニット25と、を有する。各ポンプ24は、チューブポンプであってもよい。
【0020】
回転ドラム21は、各ポンプ24を保持するポンプ保持体31と、各水剤ボトル23を開口部が上方向に開口するように起立した状態に保持する水剤ボトル保持体32と、を有する。水剤ボトル保持体32は、ポンプ保持体31の下方に設けられており、平面視環状の平板形状に形成されている。ポンプ保持体31には、各ポンプ24が、ドラム軸線を中心とする周方向(以下、「ドラム周方向」という)に間隔をあけて配置される。水剤ボトル保持体32には、各水剤ボトル23が、ドラム周方向に間隔をあけて配置される。
【0021】
本実施の形態で回転ドラム21に搭載される水剤ボトル23およびポンプ24の個数は、目的に応じて任意に変更できる。複数の水剤ボトル23の各々に異なる水剤5が収容されてもよい。複数の水剤ボトル23に処方頻度の高い同種の水剤5が収容されてもよい。または、一つまたは複数の水剤ボトル23に常水や単シロップなどの賦形剤が収容されてもよい。
【0022】
ポンプ駆動ユニット25は、各ポンプ24の各々を選択的に駆動して、複数の水剤ボトル23から選択的に水剤5を投薬ボトル2に供給する。ポンプ駆動ユニット25によって回転駆動される駆動軸41の先端には、連結部材42が固定される。各ポンプ24のロータの回転軸43には、連結部材42と連結される被連結部材44が固定される。連結部材42と被連結部材44とが連結されることで、回転力がポンプ24に伝達される。ポンプ24は、回転ドラム21の回転に連動して、各々のポンプ24毎に駆動されるよう構成されている。
【0023】
回転ドラム21は、連結部材42が被連結部材44に連結していない連結解除状態において、支持フレーム8に対して円滑に回転することができる。連結解除状態で回転ドラム21を回転することによって、水剤供給装置1に入力された処方箋情報に基づいて選択された特定のポンプ24の被連結部材44が連結部材42に対面する位置まで回転ドラム21を移動させる。回転ドラム21の回転後に、連結部材42を被連結部材44に連結される連結状態に切り替える。これにより、選択された特定のポンプ24を駆動して、所望の水剤ボトル23から供給される水剤5を投薬ボトル2に分注することができる。なお、連結部材42と被連結部材44とは、共にギヤで構成されているが、動力を伝達可能なものであれば、どのような構成であってもよい。
【0024】
回転ドラム21の水剤ボトル保持体32には、複数の水剤ボトル23が搭載されている。水剤ボトル保持体32の上側に、水剤ボトル23を保持するための複数のカップ78が取り付けられる。カップ78は、有底の中空円筒形状に形成される。カップ78は、水剤ボトル23を保持するホルダとして機能する。水剤ボトル23はカップ78の内部に収容され、水剤ボトル23の底部がカップ78により保持される。
【0025】
水剤ボトル保持体32の下側には、回転力を発生させる回転駆動部71が配置される。回転駆動部71は、水剤ボトル23を水剤ボトル23の中心線に沿って回転させる。この水剤ボトル23の回転に伴って、水剤ボトル23内に収容された水剤5は、水剤ボトル23の回転方向に沿って、水剤ボトル23の内部を、水剤ボトル23の円筒状の側部の周方向に流れる。水剤ボトル23内に収容された水剤5の流れを発生されることにより、水剤ボトル23の内部で水剤5が撹拌される。
【0026】
回転ドラム21のポンプ保持体31には、複数の水剤ボトル23毎に対応するポンプ24が設けられている。ポンプ保持体31の下端には、環状の平板であるノズル取付板53が設けられている。ノズル取付板53は、水剤ボトル保持体32の上方に配置されている。ノズル取付板53と水剤ボトル保持体32とは互いに並行であり、回転ドラム21と共に水平面上でドラム軸線回りに回動可能に構成されている。回転ドラム21の回転によって、複数の水剤ボトル23、ポンプ24および供給ノズル36もまた、水平方向に一体に回動する。
【0027】
供給ノズル36は、ノズル取付板53の外周部同一円周上に取り付けられている。各供給ノズル36は、ノズル取付板53上に、ドラム軸線を中心とする仮想円上でドラム周方向に等間隔をあけて配置される。投薬ボトル2には上部開口2Aが形成されており、複数の供給ノズル36は、投薬ボトル2の上部開口2Aに対して供給口36Aが相対的に移動可能に構成される。供給ノズル36の供給口36Aが投薬ボトル2の上部開口2Aに対して相対移動することにより、複数の供給口36Aのうちの一つが順に上部開口2Aに対向配置される。
【0028】
供給ノズル36は、ドラム軸線に対して所定の角度で傾斜して配置されている。供給ノズル36の供給口36Aから流出する水剤5は、投薬ボトル2の上部開口2Aを経由して投薬ボトル2内へ供給される。供給ノズル36がドラム軸線に対して傾斜配置されるので、投薬ボトル2内へ注入される水剤5は投薬ボトル2の内周側壁に沿うように流れる。これにより、投薬ボトル2の内部での水剤5の泡立ちを防止できる。ノズル取付板53の上側には、取付部55が固定されている。供給ノズル36は、取付部55に対して任意に着脱可能に設けられ、取付部55を介在させてノズル取付板53に取り付けられている。
【0029】
重量検出部4は、下部開口15に配置される。重量検出部4は、電子天秤45と、電子天秤45を収容するケーシング46と、電子天秤45に載置されて固定され、投薬ボトル2を上部開口2Aが上方向に開口するように起立した状態に保持する投薬ボトル保持体47とを有する。電子天秤45は、投薬ボトル2に供給された水剤5の重量を検出する。水剤5の重量が所定値に到達することにより、水剤供給部3はポンプ24の駆動を停止し、投薬ボトル2への水剤5の供給を停止する。電子天秤45は、音叉式、ロードセル式または電磁式などの任意の形式であってもよい。ケーシング46は、筐体6の前面部13における左右両側部16a,16b間の下部に設けられる。投薬ボトル保持体47は、投薬ボトル2が載置される載置台48と、載置台48の上側に設けられ投薬ボトル2を保持する保持具49と、を有する。
【0030】
重量検出部4は、図5に示す駆動部としての昇降装置50により昇降されるようになっている。昇降装置50は、初期位置と供給位置との2位置に位置することができるように、重量検出部4を上下方向に移動させ、これに伴い、重量検出部4の載置台48上に載置された投薬ボトル2を移動させる。初期位置は、投薬ボトル2を水剤供給装置1の載置台48上に設置するための位置である。供給位置は、上記初期位置よりも投薬ボトル2と供給ノズル36とが接近して、投薬ボトル2に水剤5を供給するための位置である。昇降装置50によって、投薬ボトル2は、初期位置と供給位置とを往復するように、水剤供給装置1の筐体6の外部と内部とを往復移動する。
【0031】
図6は、供給管60の全体構成を示す概略図である。供給管60は、水剤ボトル23から投薬ボトル2へ向かう水剤5が流れる経路を形成するものであって、上述した供給ノズル36と、チューブ34と、エルボ部材65とを含む。チューブ34は、一方の端部である吸込端34aと、他方の端部である吐出端34bと、を有する。吸込端34aは、水剤ボトル23から水剤5を投薬ボトル2に供給するとき、水剤5がチューブ34内に吸い込まれる側の端部である。吐出端34bは、水剤ボトル23から水剤5を投薬ボトル2に供給するとき、水剤5をチューブ34から吐出する側の端部である。エルボ部材65は、チューブ34と供給ノズル36とを連結する。
【0032】
チューブ34の開口した吸込端34aは、水剤ボトル23の内部に配置され、水剤ボトル23内の水剤5に浸漬している。チューブ34の吐出端34bは、エルボ部材65に取り付けられている。供給ノズル36の端部が開口した供給口36Aは、投薬ボトル2側の供給管60の一端を形成する。チューブ34の吸込端34aは、水剤ボトル23側の供給管60の他端を形成する。水剤ボトル23内の水剤5が投薬ボトル2へ供給されるとき、供給ノズル36の供給口36Aは、投薬ボトル2の上部開口2Aに対向して配置されている。
【0033】
ポンプ24は、水剤ボトル23内の水剤5を供給ノズル36に向けて吸引する動力源として用いられる。ポンプ24がチューブポンプである場合、吸込端34aと吐出端34bとの間のチューブ34の途中部分は、ポンプ24に挿通され、ポンプ24に着脱自在に把持される。
【0034】
ポンプ24の駆動により、水剤ボトル23内の水剤5は、吸込端34aから供給管60へ吸い込まれ、供給管60の内部を通過して流れ、供給ノズル36の供給口36Aを経由して供給管60から流出する。供給管60から流出した水剤5は、投薬ボトル2の上部開口2Aを経由して、投薬ボトル2内に流入する。このようにして、供給管60を経由して、複数の水剤ボトル23の各々から投薬ボトル2に水剤5が移送され、投薬ボトル2へ水剤5が供給される。水剤ボトル23と供給管60との組み合わせを選択することにより、異なる種類の水剤5または賦形剤が、選択的に投薬ボトル2に供給される。
【0035】
以下、供給管60の構成および配置の詳細について説明する。図7は、チューブ34と供給ノズル36との連結部分を示す斜視図である。図8は、チューブ34と供給ノズル36との連結部分を示す正面図である。図9は、チューブ34と供給ノズル36との連結部分を示す側面図である。図10は、図9に示すX−X線に沿う断面図である。図11は、チューブ34と供給ノズル36との連結部分を示す内部透視図である。なお図7〜図11では、チューブ34はその吐出端34bの近傍の一部のみが図示されており、チューブ34の大部分は図示を省略されている。
【0036】
曲がり部材の一例としてのエルボ部材65は、図10および図11に特に明確に示すように、90°エルボの形状を有する。エルボ部材65は、直管状の第一腕部66と、第一腕部66の延在方向に対し垂直に延在する直管状の第二腕部67と、第一腕部66および第二腕部67を連結する曲がり部68と、を有する。曲がり部68は、第一腕部66と第二腕部67とを連結する連結部としての機能を有する。曲がり部68において管路が曲げられ、第一腕部66および第二腕部67が曲がり部68の両端に設けられることにより、90°エルボの形状を有するエルボ部材65が形成されている。
【0037】
なお、エルボ部材65の第一腕部66、第二腕部67および曲がり部68は、エルボ部材65の各部分を指し示す構成であって、これらが別個の部材であることを意図するものではない。つまり、エルボ部材65は、たとえば直管状の部材を曲げ加工することにより形成されてもよく、また樹脂成型品として形成されてもよく、このような場合、第一腕部66、第二腕部67および曲がり部68は一体に形成される。
【0038】
またエルボ部材65の形状は、図示された90°エルボ形状であれば市販品が使用できコストを低減できるので望ましいものの、90°エルボ形状に限られるものではない。第一腕部66と第二腕部67との各々の延在方向は、たとえば45°などの、任意の角度を形成してもよい。曲がり部68は屈曲した形状でなく、緩やかに湾曲するように曲がる形状を有してもよい。第一腕部66と第二腕部67とは直管状でなく、曲げ管の形状を有してもよく、この場合第一腕部66と第二腕部67とを連結する連結部の一部または全部が直管状であってもよい。エルボ部材65を通過する水剤5の流れの向きを変化させることが可能な形状であれば、エルボ部材65はどのような形状を有してもよい。
【0039】
第一腕部66の曲がり部68側の端部に対し第一腕部66の供給ノズル36に係合する側の端部の方が鉛直方向下側に配置され、かつ、第二腕部67の曲がり部68側の端部に対し第二腕部67の開放端部の方が鉛直方向下側に配置される。たとえば、第二腕部67は、その延在方向が水平方向に対して0°よりも大きい角度を有するように配置されてもよい。また、第一腕部66の延在方向が水平方向に対して成す角度は、供給ノズル36の供給口36Aから流出する水剤5が投薬ボトル2へ注入されるとき、水剤5が投薬ボトル2の中から飛散しない程度に大きい角度に、設定されてもよい。
【0040】
エルボ部材65の第一腕部66の外周側には、供給ノズル36が取り付けられている。供給ノズル36の内部に第一腕部66を挿通することにより、供給ノズル36とエルボ部材65とは互いに係合している。エルボ部材65の第二腕部67の外周側には、チューブ34が取り付けられている。チューブ34の内部に第二腕部67を挿通することにより、チューブ34とエルボ部材65とは互いに係合している。
【0041】
エルボ部材65は、ホルダ部材80によって保持されている。ホルダ部材80は樹脂成型品である。ホルダ部材80の内部には、エルボ部材65を固定するための、エルボ固定穴81が形成されている。エルボ固定穴81は、ホルダ部材80の一部の表面が窪むことにより、形成されている。エルボ固定穴81は、エルボ部材65に対応する形状、すなわち、エルボ部材65を内部に収容可能な形状に、形成されている。
【0042】
ホルダ部材80の表面が窪んでエルボ固定穴81が形成されているので、エルボ部材65の延在方向に交差(典型的には直交)する方向にエルボ部材65を移動させることによって、エルボ部材65をエルボ固定穴81へ取り付けることができ、またはエルボ部材65をエルボ固定穴81から取り外すことができる。これにより、エルボ部材65をエルボ固定穴81へ容易に着脱できる構成とされている。
【0043】
エルボ部材65をホルダ部材80に取り付けた状態で、第一腕部66の少なくとも一部はホルダ部材80の外部に配置され、第二腕部67の少なくとも一部はホルダ部材80の外部に配置される。ホルダ部材80には、エルボ固定穴81よりも大径のノズル挿通穴83が形成されている。エルボ固定穴81とノズル挿通穴83とは、同心に形成されている。供給ノズル36は、第一腕部66に取り付けられるとき、その一部がノズル挿通穴83の内部に配置される。
【0044】
チューブ34は、第二腕部67の外周側に取り付けられた状態で、その全体がホルダ部材80の外部に配置される。第二腕部67に取り付けられたチューブ34の吐出端34bがホルダ部材80の外面に当接するように、ホルダ部材80は形成されている。つまり、エルボ固定穴81は、チューブ34の吐出端34bの外径よりも小さい径を有するように形成されている。
【0045】
ホルダ部材80には、エルボ固定穴81の内部へエルボ部材65を固定するためのスライド部82が設けられている。ホルダ部材80の外表面の一部には、スライド部82を収容するとともに、スライド部82をホルダ部材80に対して相対的にスライド移動可能とする、溝形状が形成されている。この溝形状の延びる方向に沿って、スライド部82は、図7中に示す両矢印の方向に移動可能とされている。スライド部82は、たとえばホルダ部材80の形成材料よりも剛性の大きい金属材料により形成されている。
【0046】
スライド部82は、たとえばボール式のラッチにより、エルボ固定穴81を覆う位置に位置決め可能に形成されている。スライド部82が位置決めされることにより、スライド部82によってエルボ固定穴81内に収容されたエルボ部材65が覆われる。これにより、エルボ部材65がホルダ部材80に対し位置決めされ、加えて、エルボ固定穴81からエルボ部材65が自然に外れることを防止する。
【0047】
エルボ部材65をホルダ部材80に取り付けるとき、まず、エルボ固定穴81の内部にエルボ部材65を配置する。このとき、チューブ34はエルボ部材65に取り付けられていてもいなくてもよいが、供給ノズル36はエルボ部材65に取り付けられていない。エルボ部材65をエルボ固定穴81に収容した後に、スライド部82をスライド移動して、スライド部82によるエルボ部材65の位置決めが行なわれる。
【0048】
その後、エルボ部材65の第一腕部66の延在方向に沿ってエルボ部材65に供給ノズル36を接近させ、供給ノズル36に第一腕部66を挿通し、さらに供給ノズル36をホルダ部材80のノズル挿通穴83の内部に嵌入する。ノズル挿通穴83の内径は、供給ノズル36の外径よりも僅かに小さい。供給ノズル36は、たとえばゴムや合成樹脂などの、柔軟性に富み容易に弾性変形可能な材料により形成される。そのため、供給ノズル36をノズル挿通穴83に挿通するとき、供給ノズル36はその外径を僅かに小さくするように弾性変形して、供給ノズル36はノズル挿通穴83の内壁に密着する。
【0049】
これにより、供給ノズル36がホルダ部材80に強固に取り付けられるので、供給ノズル36の位置ずれやエルボ部材65からの抜けが抑制される。加えて、エルボ部材65の第一腕部66が供給ノズル36内に挿通されているので、供給ノズル36がホルダ部材80に対し確実に位置決めされると同時に、エルボ部材65もまたホルダ部材80に対し確実に位置決めが行なわれる。
【0050】
ホルダ部材80は、金属材料製の介在部材86に固定されている。ホルダ部材80には、ホルダ部材80を厚み方向に貫通するボルト挿通孔84が形成されている。ボルト挿通孔84側へ固定ボルト89を挿入し、固定ボルト89にナットを螺合させることにより、ホルダ部材80と介在部材86とは一体に固定される。ホルダ部材80に複数のボルト挿通孔84が形成され、複数箇所においてホルダ部材80と介在部材86とを固定することにより、より確実にホルダ部材80と介在部材86との固定が行なわれ、かつ、ホルダ部材80の介在部材86に対する位置ずれを抑制できる。
【0051】
介在部材86は、平板形状の脚部87を有する。脚部87は、図9に示すように、ホルダ部材80に固定される介在部材86の本体部に対して離れるように設けられる。脚部87は、一方向に延在し当該方向に長手方向を有する、長板形状に形成されている。
【0052】
ノズル取付板53に固定された取付部55に脚部87が係合することにより、介在部材86は取付部55に取り付けられる。取付部55に形成された受け穴に脚部87が嵌入することにより、介在部材86は取付部55に取り付けられ、受け穴から脚部87を抜き取ることにより、介在部材86は取付部55から取り外される。介在部材86が取付部55に取り付けられることにより、供給ノズル36が回転ドラム21に取り付けられ、供給ノズル36は回転ドラム21と一体に回転可能となる。
【0053】
介在部材86が取付部55に取り付けられると、介在部材86は、脚部87の長手方向がドラム軸線の方向と平行になるように配置される。取付部55に形成された受け穴の延びる方向はドラム軸線の方向と平行であり、受け穴の延びる方向に沿って脚部87を受け穴の内部へ挿入することで、脚部87の延在方向がドラム軸線の方向と平行になるように、介在部材86は配置される。
【0054】
図11に示すように、エルボ部材65の第一腕部66および第二腕部67の延在方向は、脚部87の延在方向に対して傾斜している。水剤供給装置1は通常平坦な床面上に置かれるため、ドラム軸線の方向は典型的には鉛直方向である。そのため、脚部87が取付部55に取付けられると、エルボ部材65の第一腕部66および第二腕部67の延在方向は、鉛直方向に対して傾斜した方向になる。そのため、水剤ボトル23から投薬ボトル2へ向かって移動する水剤5の流れは、エルボ部材65の内部において、上方へ向かう上昇流および下方へ向かう下降流を形成する。
【0055】
図10に示すように、供給管60は、第一部分61と、第二部分62とを有する。第一部分61は、供給ノズル36の供給口36Aを含み、供給口36Aからエルボ部材65の第一腕部66を経由して曲がり部68に至る、供給管60のうち最も投薬ボトル2に近接する部分である。第二部分62は、曲がり部68から第二腕部67を経由してチューブ34の吐出端34bを含む端部の近傍部分に至る、第一部分61に連結された供給管60の一部分である。
【0056】
脚部87を取付部55の受け穴に挿通して、介在部材86およびホルダ部材80を介在させて供給管60を回転ドラム21に取り付けたとき、エルボ部材65の第一腕部66と第二腕部67とは鉛直方向に対して傾斜している。そのため、水剤ボトル23から投薬ボトル2へ移送される水剤5は、第二部分62を通過するとき上昇する流れを形成し、第一部分61を通過するとき下降する流れを形成する。第一部分61は、供給ノズル36の供給口36Aへ至る水剤5の下降流を形成する。第二部分62は、第一部分61へ向かう水剤5の上昇流を形成する。
【0057】
エルボ部材65のうち、曲がり部68が鉛直方向に最も高い位置に配置されており、曲がり部68は第一腕部66および第二腕部67よりも上方に配置されている。エルボ部材65の第一腕部66は、第一部分61に含まれる。エルボ部材65の第二腕部67は、第二部分62に含まれる。そのため、チューブ34から第二腕部67を経由して曲がり部68へ向かう水剤5の流れは、上昇流となり、曲がり部68から第一腕部66を経由して供給ノズル36の供給口36Aへ向かう水剤5の流れは、下降流となる。
【0058】
第一部分61および第二部分62の内部において、水平方向に対する水剤5の流れ方向が設定される。これにより、供給管60のうち、供給管60の一端を形成する供給ノズル36の供給口36Aへ向かって水剤5が下降し得る経路は、第一部分61のみに限られる。供給管60の内部に存在する水剤5のうち、ポンプ24の停止時に重力の作用によって供給口36Aから流出する水剤5は、第一部分61の内部の水剤5のみに限られる。
【0059】
そのため、投薬ボトル2への水剤5の供給が完了しポンプ24を停止した際に、供給管60内の水剤5が供給口36Aから滴下することを、抑制することができる。従来の供給管60の構成では、供給口36Aへ向かって流れる水剤5が上昇流となる第二部分62が第一部分61に連結して設けられておらず、ポンプ24の停止後に時間の経過とともに供給口36Aへ向かって自然に落下する水剤5の量がある程度大きかった。そのため、供給口36Aからの水剤5の滴下を回避するのは困難であった。
【0060】
これに対し、本実施の形態の供給管60は、最も供給口36Aに近接する側の一部分である第一部分61と、第一部分61に連結された一部分である第二部分62とを有する。供給管60内を流れる水剤5の、鉛直方向における流れ方向は、第一部分61の内部と第二部分62の内部とにおいて、変化している。これにより、重力の作用によって供給口36Aへ向かって流れ得る水剤5を、エルボ部材65または供給ノズル36の内壁に付着するなどして第一部分61の内部に存在する水剤5のみに、限定することができる。重力に従って供給口36Aへ向かう水剤5の量を低減することにより、供給口36Aからの水剤5の液垂れをより確実に抑制することができる。
【0061】
第一部分61の延在長さを短くすることにより、第一部分61の内部に残存する水剤5の量をさらに低減することができるので望ましい。たとえば、第一部分61の延在長さを第二部分62の延在長さよりも短くするように、供給管60の各構成要素の寸法を決定してもよい。
【0062】
図12は、空気噴射部90の模式図である。図12に示すように、本実施の形態の水剤供給装置1はさらに、供給ノズル36の供給口36Aに対して外部から空気を噴き付ける空気噴射部90を備える。供給口36Aに水剤5が残存する場合、空気噴射部90から噴出した空気噴流92によって、供給口36Aから水剤5の液滴が除去される。
【0063】
上述した第一部分61と第二部分62とによって供給管60内の水剤5の流れ方向を規定しても、第一部分61の内壁面に残存する水剤5はなお供給口36A側へ落下し、供給口36Aに溜まろうとする。供給口36Aに溜まる水剤5が増加すると、水剤5の液滴が供給口36Aから落下する。そこで、空気噴射部90を設け、空気噴流92によって供給口36Aに溜まる水剤5を供給口36Aから取り除くことにより、供給口36Aからの意図しない水剤5の液滴の落下を、より確実に抑制することができる。
【0064】
空気噴射部90に対して供給ノズル36を間に介在する位置に、板状の受け部材91が設けられている。受け部材91は、空気噴流92の流れに沿う、供給口36Aよりも下流側に、配置される。供給口36Aから飛散した液滴93を受け部材91で受けることにより、空気噴流92が供給口36Aから吹き飛ばした液滴93が水剤供給装置1の他の構成要素に付着することを、確実に回避することができる。
【0065】
次に、水剤ボトル23から投薬ボトル2へ水剤5を供給して調剤を行なう場合の制御について説明する。図13は、水剤供給装置1の制御方法の一例を示す流れ図である。
【0066】
まず工程(S10)において、投薬ボトル2を載置台48上に設置するための初期位置にある載置台48に投薬ボトル2をセットし、タッチパネル14を操作して投薬ボトル2への水剤5の供給を開始する指令を出すと、昇降装置50に制御信号が送信される。昇降装置50が重量検出部4を上方へ移動させることにより、投薬ボトル2は上昇する。重量検出部4は、投薬ボトル2への水剤5の供給を行なう供給位置に到達するまで、上方へ移動する。
【0067】
次に工程(S20)において、回転ドラム21を回転させ、回転ドラム21に取り付けられた水剤ボトル保持体32上に載置された水剤ボトル23を水平方向に移動する。回転ドラム21の回転により、次に投薬ボトル2へ供給される水剤5または賦形剤を内部に収容した水剤ボトル23と、供給ノズル36の供給口36Aと、が水剤供給装置1の最前面側に配置される。水剤ボトル23を装置最前面側に配置することで、水剤5の調剤を行なう作業者は、調剤される水剤5の種類を、水剤供給装置1の前方から視覚的に確認することができる。
【0068】
水剤ボトル23の移動が完了すると、次に工程(S30)において、ポンプ駆動ユニット25により、選択された水剤ボトル23に対応するポンプ24を選択的に駆動する。これにより、水剤ボトル23内の所定量の水剤5を、供給管60を経由して、投薬ボトル2へ供給する。
【0069】
投薬ボトル2への水剤5の供給終了後に、工程(S40)においてポンプ24を逆回転することにより、供給管60の第一部分61から第二部分62へ水剤5を逆流させ、第一部分61に残存している水剤5を第二部分62へ移動させる。これにより、第一部分61内に存在する水剤5の量を低減させ、第一部分61内の水剤5が供給口36Aへ重力により移動することをさらに抑制できる。このとき、供給ノズル36の供給口36Aが密閉され、供給ノズル36の内部空間を減圧できるようにすれば、より効率的に第一部分61内の水剤5の残量を低減することができる。
【0070】
続いて工程(S50)において、投薬ボトル2への水剤5(および、必要な場合には賦形剤)の供給が全て完了し、調剤が完了したか否かが判断される。水剤5の供給が完了していない場合、工程(S20)に戻り、次に供給される水剤5が収容された水剤ボトル23と、供給ノズル36の供給口36Aと、が装置最前側に配置されるように、回転ドラム21が回転される。全ての水剤5の供給が完了した場合、工程(S60)において、昇降装置50が載置台48を下方へ移動させることにより、投薬ボトル2は下降する。載置台48は、供給位置から初期位置に戻るまで、下方へ移動する。このようにして、本実施の形態の水剤供給装置1を使用した調剤が完了する。
【0071】
これまでの説明においては、供給管60は、チューブ34、エルボ部材65および供給ノズル36によって構成されたが、この例に限られるものではない。エルボ部材65に換えて、湾曲した形状のベンド継手によってチューブ34と供給ノズル36とを連結してもよい。また、投薬ボトル2側の供給管60の一端の近傍において、当該一端へ向かう水剤5の流れを上昇させた後に下降させて、水剤5を一端から投薬ボトル2へ流出するように供給管60を配置できれば、エルボ部材65は必須ではない。つまり、チューブ34を湾曲または屈曲させて配置することによって、水剤5の流れ方向を規定することも可能である。さらに、供給ノズル36をも省略して、一本のチューブ34によって供給管60を形成しても構わない。
【0072】
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0073】
1 水剤供給装置、2 投薬ボトル、2A 上部開口、5 水剤、21 回転ドラム、23 水剤ボトル、24 ポンプ、25 ポンプ駆動ユニット、34 チューブ、34a 吸込端、34b 吐出端、36 供給ノズル、36A 供給口、53 ノズル取付板、55 取付部、60 供給管、61 第一部分、62 第二部分、65 エルボ部材、66 第一腕部、67 第二腕部、68 曲がり部、80 ホルダ部材、81 エルボ固定穴、82 スライド部、83 ノズル挿通穴、84 ボルト挿通孔、86 介在部材、87 脚部、90 空気噴射部、91 受け部材、92 空気噴流、93 液滴。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水剤を収容した複数の水剤ボトルから選択的に前記水剤を投薬ボトルに供給する、水剤供給装置であって、
複数の前記水剤ボトルの各々から前記投薬ボトルに前記水剤を移送するポンプと、
前記水剤ボトルから前記投薬ボトルへ向かう前記水剤が流れる供給管とを備え、
前記供給管は、前記投薬ボトルの上部開口に対向して配置された一端を含む第一部分と、前記第一部分に連結された第二部分とを有し、
前記投薬ボトルへ供給される前記水剤は、前記一端を経由して前記供給管から流出し、
前記第二部分は、前記第一部分へ向かう前記水剤の上昇流を形成し、
前記第一部分は、前記一端へ至る前記水剤の下降流を形成する、水剤供給装置。
【請求項2】
前記第一部分は、第一腕部を含み、
前記第二部分は、第二腕部を含み、
前記第一腕部と前記第二腕部とは、前記第一腕部および前記第二腕部よりも上方に配置される連結部で連結され、
前記第二腕部は、前記連結部へ向かう前記水剤の上昇流を形成し、前記第一腕部は、前記一端へ至る前記水剤の下降流を形成する、請求項1に記載の水剤供給装置。
【請求項3】
前記供給管は、曲がり部材を含み、
前記曲がり部材は、第一腕部と、第二腕部と、前記第一腕部および前記第二腕部を連結する連結部とを有し、
前記連結部は、前記第一腕部および前記第二腕部よりも上方に配置されており、
前記第一部分は、前記第一腕部を含み、
前記第二部分は、前記第二腕部を含む、請求項1に記載の水剤供給装置。
【請求項4】
前記ポンプは、前記投薬ボトルへの前記水剤の供給終了後に、前記第一部分から前記第二部分へ前記水剤を逆流させる、請求項1から請求項3のいずれかに記載の水剤供給装置。
【請求項5】
前記一端に対して空気を噴き付ける空気噴射部を備える、請求項1から請求項4のいずれかに記載の水剤供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−94252(P2013−94252A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−237314(P2011−237314)
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【出願人】(510154420)高園テクノロジー株式会社 (29)
【Fターム(参考)】