説明

水動力装置

【課題】水面落差が比較的小さな水路においても、比較的大きな出力を安定して供給可能であって、水撃波に起因する動作不良が発生し難い水動力装置を提供する。
【解決手段】水動力装置10は、水路11内の水流Rの水位の上下変動に応じて昇降するフロート14と、フロート14の昇降に連動して水路11内で起伏するように配置された左右2本のアーム部材15と、フロート14の昇降に連動して上縁部12aが昇降する状態で水路11内に配置された可撓性を有する遮水調整シート12と、遮水調整シート12の下縁部12bをアーム部材15上の一定位置に保持する保持手段であるワイヤ16と、フロート14の昇降に連動して昇降可能に配置され越流堤体21を越流する水流R1で回転する水車13と、を備えている。水路11の底盤11b上面に複数の下部整流板31が配置され、フロート14の下面には複数の上部整流板32が配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は農業用水路、排水路などの水路の流水を利用して動力を取り出すことのできる水動力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
日本全国に配備されている農業用水路は、その幹線水路の総延長だけでも約45000kmの長さに達し、地球を一周する以上の長さがあるといわれている。従来、日本各地では、農業用水路や排水路などの各種水路内の流水から動力を取り出す手段として水車が利用されてきた。しかしながら、従来の水車は水路勾配により流下する水勢を水車の回転力に活用する方式であり、水路内流速をそのまま受動して水車を回転させていたので、流水量が減少すると、性能が低下することがあった。そこで、近年は、水路内の流水量の増減に対応できるものが提案されている(例えば、特許文献1,2参照。)。
【0003】
特許文献1記載の水動力装置(水力利用装置)は、水路の上流側の貯留水量が所定値以下になると流水路を堰き止め、前記流水量が所定値に達すると流水路を開く堰き止め手段と、流水エネルギを動力に変換するために堰き止め手段の下流側に設けられた動力変換手段(水車)とを備えている。そして、貯留水量が一定以上に増加すると下流に放水して、水路上流側の貯留水によって発生する水面落差を一定に保持することにより、流下量を調整している。従って、流水量の少ない水路であっても、流入水を効率的に使用することができる。
【0004】
一方、特許文献2記載の水動力装置(除塵装置)は、水路内の流水の水位変化に対応して昇降する水車を備えているため、水位が変化しても水車は常に適切な位置に保たれ、安定した回転を得ることができる。
【0005】
【特許文献1】特開平11−256555号公報
【特許文献2】特開2001−214423号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1,2に記載されている水車は、水路内の流水の水面落差をそのまま利用して回転する方式であるため、水面落差が大きい水路に設置した場合は大きな出力を得ることができるが、水面落差が小さい水路においては必要な出力が得られないことがある。従って、平野部に構築される農業用水路のように水面落差が比較的小さな水路に前記水車を設置した場合、動力源として利用できないことがある。また、特許文献1,2記載の水車は、水路内の流水が増水したときに水没して回転数が低下したり、回転不能となったりするなどの動作不良が生じる可能性がある。さらに、水路内に乱流が発生すると、水撃波によって水車の回転不調などの動作不良が発生することもある。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、水面落差が比較的小さな水路においても、その水路内で利用可能な水面落差の範囲内で比較的大きな出力を安定して供給可能であり、水撃波に起因する動作不良が発生し難い水動力装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の水動力装置は、水路内の水位の上下変動に応じて昇降するフロートと、前記フロートの昇降に連動して前記水路内で起伏するアーム部材と、前記フロートの昇降に連動して上縁部が昇降する状態で前記水路内に配置された可撓性を有する遮水調整シートと、前記遮水調整シートの下縁部を前記アーム部材上の一定位置に保持する保持手段と、前記フロートの昇降に連動して昇降可能に配置され前記遮水調整シートを越流する水流で回転する水車と、を備え、
前記水車より下流側の前記水路の底面、前記フロートの下面の少なくとも一方に、整流部材を配置したことを特徴とする。
【0009】
このような構成とすれば、上縁部がフロートの昇降に連動して昇降するとともに下縁部がアーム部材上の一定位置に保持された状態で水路内に配置された遮水調整シートによって流水が堰き止められるため、水路内に水面落差が形成され、この水面落差によって遮水調整シートを越流する水流が発生する。従って、この越流水で回転する水車により動力を取り出すことができる。水路内を流れる流水を遮水調整シートで堰き止めることによって形成される水面落差を利用して水車を回転させるので、水面落差が比較的小さな水路においても比較的大きな出力を供給することができる。
【0010】
また、水路内の水位の上下変動に応じて昇降するフロートにより、水車および遮水調整シートの上縁部が自動的に昇降するため、水路内の水位が上下変動しても、略一定の水面落差が形成され、水車は略一定の状態で回転する。従って、水路内の流水量が増減しても安定した出力を得ることができる。
【0011】
さらに、前記水車より下流側の前記水路の底面、前記フロートの下面の少なくとも一方に、整流部材を配置しているため、水路内の水流方向、流量の変化に伴って乱流が発生するのを回避することができる。従って、乱流に起因する水撃波によって装置が揺れたり、振動したりせず、動作不良が発生し難いものとなる。
【0012】
ここで、前記整流部材を、前記フロートの下面と、前記フロートの下面と対向する前記水路の底面とに配置することが望ましい。このような構成とすれば、乱流の発生しやすい場所に整流部材が位置することとなるため、優れた乱流抑制作用を得ることができる。
【0013】
一方、前記整流部材として、前記水路の水流方向と平行に整流板を配置することが望ましい。このような構成とすれば、比較的簡素な部材でありながら、安定した乱流抑制作用を得ることができる。
【0014】
この場合、前記整流板を互いに平行をなす状態で複数配置することが望ましい。このような構成とすれば、優れた乱流抑制作用を維持しながら、流下物が引っ掛かったり、土砂の堆積を誘発したりするのを防ぐことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明により、水面落差が比較的小さな水路においても、比較的大きな出力を安定して供給可能であって、水撃波に起因する動作不良が発生し難い水動力装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の実施の形態である水動力装置の概略構造を示す一部切欠斜視図、図2は図1に示す水動力装置の垂直断面図、図3は図1に示す水動力装置の平面図、図4は図2の一部拡大図、図5は図1における矢線Aで示す部分の拡大図である。
【0017】
図1〜図5に示すように、水動力装置10は、対向配置された左右一対の側壁11a,11aおよび底盤11bで形成された水路11内を矢線S方向に流れる水流Rの一部を遮水調整シート12で堰き止め、この遮水調整シート12の上縁部12a上方に配置された越流堤体21を越流する水流R1によって水車13を回転させて動力を取り出す装置である。
【0018】
水動力装置10は、水路11内の水流Rの水位の上下変動に応じて昇降するフロート14と、フロート14の昇降に連動して水路11内で起伏するように配置された左右2本のアーム部材15と、フロート14の昇降に連動して上縁部12aが昇降する状態で水路11内に配置された可撓性を有するシート状の遮水調整シート12と、遮水調整シート12の下縁部12bをアーム部材15上の一定位置に保持する保持手段であるワイヤ16と、フロート14の昇降に連動して昇降可能に配置され越流堤体21を越流する水流R1で回転する水車13と、を備えている。
【0019】
左右一対の側壁11a,11aの上方にはそれぞれ取付部材17が立設され、フロート14を昇降可能に吊下保持する左右2本の傾動アーム18の上端部がそれぞれ取付部材17に回動可能に軸支され、水車13を昇降可能に吊下保持する左右2本の傾動アーム19の上端部が取付部材17上に設けられた回転軸29に回動可能に軸支されている。また、水車13の両端部はそれぞれ左右2本の傾動アーム19に回動自在に軸支され、傾動アーム19の下端部と傾動アーム18の下端部とはそれぞれ左右のサイドアーム20によって連結されている。従って、左右の側壁11a,11a部分においては、傾動アーム18,19およびサイドアーム20によってそれぞれ四節リンク機構が形成されている。
【0020】
また、左右二つのサイドアーム20の間において水車13直下より水路11上流寄りの部分には、越流堤体21が水路11を横断する方向に配置され、越流堤体21の下方に、遮水調整シート12の上縁部12aが係止されている。越流堤体21における水車13との対向面には、水車13の外周に近似した曲率の凹曲面21aが設けられている。
【0021】
2本のアーム部材15の上流側端部はそれぞれ、水路11の底盤11b上の側壁11a寄りの位置に回動自在に軸支され、アーム部材15の下流側端部とサイドアーム20とは昇降アーム22によって連結されている。遮水調整シート12の上縁部12aは断面L字状の係止部材23によって越流堤体21の下方に係止され、遮水調整シート12の下縁部12bは断面L字状の係止部材24を介してアーム部材15上に係止されている。
【0022】
図4,図5に示すように、アーム部材15の支軸15aから離れた位置に係止部材24を係止することにより、遮水調整シート12の下縁部12bを支軸15aから離れた位置に配置しているため、水路11の底盤11bと遮水調整シート12の下縁部12bとの間には、フロート14の昇降に連動して開閉する開口部28が形成される。本実施形態では、係止部材24をアーム部材15上の一定位置に保持するため、後述する自動開放装置25の巻取部材25aおよび滑車26,27を介して水路11上流側に向かって張設されたワイヤ16の先端部が係止部材24のフック24aに接続されている。また、図2に示すように、水車13より下流側の水路11の底面(底盤11bの上面)には下部整流板31が配置され、フロート14の下面には上部整流板32が配置されている。
【0023】
一方、図1,図2,図4に示すように、傾動アーム19の上端部を軸支する回転軸29の延長上には水車13の回転力を動力として取り出すためのスプロケット30が設けられている。本実施形態では、水車13の回転力はチェーン(図示せず)によってスプロケット30に伝達されるため、このスプロケット30の回転力を動力源として利用することができる。
【0024】
次に、図6〜図8に基づいて、水動力装置10の稼働状況について説明する。図6は水動力装置10の高水位状態における稼働状況を示す垂直断面図、図7は水動力装置10の低水位状態における稼働状況を示す垂直断面図である。
【0025】
図6に示すように、水路11内の水流Rが高水位状態にあるとき、フロート14の浮力により上縁部12aおよび下縁部12bがそれぞれ一定位置に固定された遮水調整シート12によって水流Rが堰き止められるため、水路11内に水面落差h1が形成され、この水面落差h1によって遮水調整シート12上方にある越流堤体21を越流する水流R1が発生する。この水流R1は水車13の外周と越流堤体21の凹曲面21aとの間を流下し、水車13を回転させる。
【0026】
図6に示す状態において、昇降アーム22によってアーム部材15は傾斜状態に保たれているため、アーム部材15上に保持された遮水調整シート12の下縁部12bと水路11の底盤11bとの間の開口部28は開状態にある。このため、水流Rの一部はこの開口部28を通過して流下することとなり、水車13の上流側の水位が必要以上に高まるのを防止することができる。また、この状態で水流Rの水位変化によりフロート14が昇降すると、アーム部材15が起伏して傾斜角度が変化することにより開口部28の面積が増減して、開口部28の通水量が増減するため、高水位状態における水位変動に対応することができる。
【0027】
一方、図7に示すように、水路11内の水流Rが低水位状態になると、フロート14および水車13が下降するが、この状態においても遮水調整シート12によって水流Rが堰き止められるため、水路11内に水面落差h2が形成され、この水面落差h2によって越流堤体21を越流する水流R1によって水車13が回転する。図7に示す程度までフロート14が下降すると、サイドアーム20とアーム部材15とを連結する昇降アーム22の働きによりアーム部材15が水平状態に近づき、遮水調整シート12の下縁部12bが水路11の底盤11bに接近する。これにより、開口部28が狭まり、通水量が減少するため、遮水調整シート12の上流側の水位を高く維持することができる。また、この状態で水流Rの水位変化によりフロート14が昇降すると、アーム部材15が起伏して傾斜角度が変化することにより開口部28の面積が増減して、開口部28の通水量が増減するため、低水位状態における水位変動にも対応することができる。
【0028】
なお、図5に示すように係止部材24の両端部には、アーム部材15を嵌入させるための切欠部24bを設けることにより、アーム部材15の下面と係止部材24の下縁部とは略同一面をなすように配置されている。このため、水位が大幅に下がってアーム部材15が水平状態になると、係止部材24の下縁部が水路11の底盤11bに当接して開口部28が完全に閉止され、通水不能となる。
【0029】
このように、水路11内を流れる水流R1を遮水調整シート12で堰き止めることによって形成される水面落差h1,h2を利用して水車13を回転させるので、緩勾配で水面落差が小さな水路11においても大きな出力を供給することができる。また、水路11内の水流Rの水位の上下変動に応じて昇降するフロート14により、水車13および遮水調整シート12の上縁部12aが自動的に昇降するため、水路11内の水位が上下変動しても、略一定の水面落差h1,h2が形成され、水車13は略一定の状態で回転する。従って、水路11内の流水量が増減しても安定した出力を得ることができる。
【0030】
前述したように、遮水調整シート12の下縁部12bは、フロート14の昇降に連動して起伏するアーム部材15上の一定位置に保持されているため、水路11内の水位の上下変動に応じて遮水調整シート12の下縁部12bも昇降する。このため、水路11の底盤11bと遮水調整シート12の下縁部12bとの間に形成される開口部28は水路11内の水位の上下変動に応じて開閉し、当該開口部28の通水量は自動的に増減する。従って、増水時は開口部28が拡がって通水量が増大することにより、遮水調整シート12の上流側の水位の異常上昇が抑制されるため、水車13の水没に起因する動作不良を回避することができる。
【0031】
一方、図2に示すように、アーム部材15には昇降アーム22との連結位置を変更するための複数の連結孔15bが開設され、昇降アーム22にはフロート14との連結位置を変更するための複数の連結孔22aが形成されている。従って、これらの連結孔15b,22aを選択することにより、開口部28の面積あるいは開閉動作に伴う開口面積の変化率を変更することができる。このため、水動力装置10を水路11に設置する際に、設置現場の流水量に応じた設定をすることができる。
【0032】
また、水動力装置10においては、遮水調整シート12の下縁部12bをアーム部材15上の一定位置に保持する手段として、遮水調整シート12の下縁部12bに取り付けられた係止部材24に係止され、水路11の上流側に張設されたワイヤ16を設けている。このため、水路11内の水流Rを妨げることなく、比較的簡素な機構でありながら、安定した保持機能を得ることができる。また、ワイヤ16を巻き取ったり、繰り出したりするだけで、アーム部材15に対する遮水調整シート12の下縁部12bの保持位置を容易に変更することができる。なお、ワイヤ16の代わりに、チェーン、ロープ、紐、針金などを使用することもできる。
【0033】
さらに、水路11内の水流Rの水位が設定値を超えると、遮水調整シート12の遮水機能を喪失させる水路開放機構として、自動開放装置25を設けている。集中豪雨などにより水路11内の流水量が異常に増大すると、側壁11aに設けられた取水口25b内の水位センサ(図示せず)がそれを検知してワイヤ16の保持機能を解除するので、自動開放装置25からワイヤ16が繰り出され、遮水調整シート12の下縁部12bがアーム部材15から離脱して遮水機能を喪失する。これによって、水路11は広く開放されるため、水路11からの溢水を回避することができる。
【0034】
本実施形態では自動開放装置25を設けているため、比較的簡素な機構でありながら、確実に遮水調整シート12の遮水機能を喪失させ、水路11を開放することができる。また、水路11内の流水量が平常に戻ったときは、自動開放装置25によってワイヤ16を巻き取って係止部材24をアーム部材15上の元の位置に戻せば良いので、遮水調整シート12の復帰作業も容易である。
【0035】
次に、図6,図8に基づいて、水動力装置10を構成する下部整流板31および上部整流板32について説明する。図8は図6のX−X線における一部省略断面図である。
【0036】
図6,図8に示すように、水車13より下流側の水路11の底面(底盤11bの上面)に複数の下部整流板31が配置され、フロート14の下面に複数の上部整流板32が配置されている。下部整流板31および上部整流板32はそれぞれ水路11の水流方向と平行をなし、且つ互いに平行をなす状態で配置されている。
【0037】
下部整流板31および上部整流板32を配置したことにより、水路11内の水流方向、流量の変化に伴って乱流が発生するのを回避することができるため、乱流に起因する水撃波によってフロート14あるいは水動力装置10全体が揺れたり、振動したりしない。このため、水車13の回転不調などの動作不良も発生し難い。
【0038】
上部整流板32はフロート14の下面に配置され、下部整流板31は、水路11の底盤11bにおいてフロート14の下面と対向する上面部分に配置されている。従って、下部整流板31および上部整流板32は乱流の発生しやすい場所に位置することとなり、優れた乱流抑制作用を得ることができる。
【0039】
また、下部整流板31および上部整流板32はいずれも水路11の水流方向と平行に配置されているため、比較的簡素な部材でありながら、安定した乱流抑制作用を得ることができる。さらに、複数の下部整流板31および上部整流板32は互いに平行をなす状態で配置されているため、優れた乱流抑制作用を維持しながら、流下物が引っ掛かったり、土砂の堆積を誘発したりするのを防ぐことができる。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明の水動力装置は、水力発電機、水路内の除塵装置あるいは揚水ポンプなどの動力源として広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の実施の形態である水動力装置の概略構造を示す一部切欠斜視図である。
【図2】図1に示す水動力装置の垂直断面図である。
【図3】図1に示す水動力装置の平面図である。
【図4】図2の一部拡大図である。
【図5】図1における矢線Aで示す部分の拡大図である。
【図6】図1に示す水動力装置の高水位状態における稼働状況を示す垂直断面図である。
【図7】図1に示す水動力装置の低水位状態における稼働状況を示す垂直断面図である。
【図8】図6のX−X線における一部省略断面図である。
【符号の説明】
【0042】
10 水動力装置
11 水路
11a 側壁
11b 底盤
12 遮水調整シート
12a 上縁部
12b 下縁部
13 水車
14 フロート
15 アーム部材
15a 支軸
15b,22a 連結孔
16 ワイヤ
17 取付部材
18,19 傾動アーム
20 サイドアーム
21 越流堤体
21a 凹曲面
22 昇降アーム
23,24 係止部材
24a フック
24b 切欠部
25 自動開放装置
25a 巻取部材
25b 取水口
26,27 滑車
28 開口部
29 回転軸
30 スプロケット
31 下部整流板
32 上部整流板
A,S 矢線
h1,h2 水面落差
R,R1 水流

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水路内の水位の上下変動に応じて昇降するフロートと、前記フロートの昇降に連動して前記水路内で起伏するアーム部材と、前記フロートの昇降に連動して上縁部が昇降する状態で前記水路内に配置された可撓性を有する遮水調整シートと、前記遮水調整シートの下縁部を前記アーム部材上の一定位置に保持する保持手段と、前記フロートの昇降に連動して昇降可能に配置され前記遮水調整シートを越流する水流で回転する水車と、を備え、
前記水車より下流側の前記水路の底面、前記フロートの下面の少なくとも一方に、整流部材を配置したことを特徴とする水動力装置。
【請求項2】
前記整流部材を、前記フロートの下面と、前記フロートの下面と対向する前記水路の底面とに配置したことを特徴とする請求項1記載の水動力装置。
【請求項3】
前記整流部材として、前記水路の水流方向と平行に整流板を配置したことを特徴とする請求項1または2記載の水動力装置。
【請求項4】
前記整流板を互いに平行をなす状態で複数配置したことを特徴とする請求項3記載の水動力装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2008−169734(P2008−169734A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−2581(P2007−2581)
【出願日】平成19年1月10日(2007.1.10)
【出願人】(591039698)開成工業株式会社 (11)
【Fターム(参考)】