説明

水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する非対称の点対点映像信号送受信装置

本発明は、水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保した非対称点対点映像信号送受信装置およびその方法に関し、映像信号送信装置において複数の水平帰線消去期間と複数の能動線区間をそれぞれ1つにまとめて水平帰線消去期間に補助データが存在する場合、順序を変更して最後に配置し、このような配置情報を載せたマップ情報を映像信号ディスプレイ装置に送信し、これを受信した映像信号ディスプレイ装置においてマップ情報を分析して補助データを有しない水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保し、これによって制御信号データを送信するようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非対称の点対点映像信号送受信装置に関し、特に、水平帰線消去期間(HBI:Horizontal Blanking Interval)によって映像信号ディスプレイ装置が映像信号送信装置に制御またはユーザデータを送信する映像信号送受信装置および方法に関する。
【0002】
本発明は、情報通信部および情報通信研究振興院のIT成長動力技術開発事業の一環として行った研究から導出されたものである[課題管理番号と、2007−S−002−01、課題名と、Mutl−Gigabit無線インタフェース技術開発]。
【背景技術】
【0003】
映像信号送受信装置は、一方的に映像および補助(Auxiliary)データを送信する映像信号送信装置(DVDプレーヤまたはセットトップボックスなどであって、一般的にSourceという)と映像および補助データを受信して画面に表示する映像信号ディスプレイ装置(LCD TVまたはプロジェクターなどであって、Sinkという)で構成される非対称の点対点形態のデータ送信システムである。一般的に、映像信号ディスプレイ装置は、映像を受信して画面に映像信号を表示するだけであって、映像信号送信装置で制御またはデータを送信して映像信号送信装置の動作を制御したり管理する場合が必要でなかった。しかし、近年では有線で用いられる映像信号送受信システムの代表的な事例であるHDMIインタフェースに見られるように、映像信号ディスプレイ装置でも映像送信信号装置に制御またはユーザデータを送信しなければならない必要性が提起されており、特に高画質映像(High Definition)である場合、著作権の保護のために高画質映像をやり取りする装置どうし常に認証のためのデータを交換しなければならない必要性もまた提起されている。
【0004】
このためには映像信号送信装置が一方的に映像および補助データを送信するためのダウンリンクチャネルだけでなく、映像信号ディスプレイ装置が制御またはユーザデータを送信するためのアップリンクチャネルを確保する必要がある。このために様々な方式を用いることができるが、例えば、周波数リソースに余裕がある場合、FDD方式を用いて周波数が異なる別途のチャネルをアップリンクチャネルに割り当てて制御またはユーザデータを送信する方法である。しかし、この場合は別途の変復調装置を必要とし、不要に周波数リソースを浪費するという問題が発生することになる。したがって、近年では、主に同じ周波数を時分割して周波数リソースをより効率的に用いて1つの変復調装置にデータを送信することによって、さらに安価な方法でこの問題を解決するTDD方式を用いる。TDD方式の場合、1つの変復調装置を用いて、ある瞬間はデータを送信し、他の瞬間にはデータを受信する方式であるため、RFスイッチの動作モードを送信モードまたは受信モードに必要に応じて切り替えて使用しなければならない。一般的に無線送信システムにおいて、RFの動作モードを切り替えるために2us程度の時間が必要である。映像信号送信装置の立場から、水平帰線消去期間の間にデータを受信し、再び能動線(Active Line)区間の間にデータを送信するためには、RFの動作モードが送信モードから受信モードに、再び受信モードから送信モードに変更するという2回の遅延過程が必要であり、したがって、少なくとも4us以上の時間が確保されなければならない。下の「表1」は画面解像度とフレーム数、またカラーdepthによる水平帰線消去期間の占有時間を示している。[表1]から分かるように画面解像度が1080p 60fである場合、水平帰線消去期間の占有時間が1.8usしかならないため、この区間を用いて制御またはユーザデータを映像信号ディスプレイ装置が送信することは不可能である。また、近来には、次第に高画質の映像信号送受信装置(例えば、60フレームでなく、120フレームの映像を送信しようとする動きがあるが、この場合の水平帰線消去期間の占有時間は0.9usしかならない)を好む傾向が拡大していることを考慮するとき、映像信号ディスプレイ装置から映像信号送信装置に制御またはユーザデータを送信することがより一層難
しくなっているといえる。
【0005】
もちろん、RFスイッチの動作モードを変更するために極めて足りない水平帰線消去期間を用いることよりも、垂直帰線消去期間(VBI:Vertical Blanking Interval)を用いて映像信号ディスプレイ装置が映像信号送信装置に制御またはユーザデータを送信することも可能である。例えば、1080p 60fである場合、垂直帰線消去期間の占有時間は667usであるため、この区間にアップリンクチャネルを割り当てることは何れの問題にならない。しかし、1080p 60fである場合、垂直帰線消去期間が1秒に60回しか現れないため、必要なとき直ちに制御またはユーザデータを送信することができず、垂直帰線消去期間が現れるまで待機しなければならないという問題がさらに発生する。
【表1】

【0006】
「表1」においてFormatは画面解像度の構成を示し、V Freq(Vertical Frequency)は垂直周波数であり、HRES(Horizontal Resolution)は水平解像度であり、VRES(Vertical Resolution)は垂直解像度であり、DE_CNTはData Enable Countであり、Rate 24bitはColor depthが24ビットであるとき、ある水平ラインのデータ量(640×24/8=1920バイト)であり、Rate 20bitはColor depthが20ビットであるとき、ある水平ラインのデータ量(640×20/8=1600バイト)であり、HBIはHorizontal Blanking Intervalであり、VBIはVertical Blanking Intervalである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前述したような従来技術を改善するためのものであって、水平帰線消去期間によって映像信号ディスプレイ装置が映像信号送信装置に制御またはユーザデータを送信する映像信号送受信装置および方法を提供することを目的とする。
【0008】
本発明の他の目的は、非対称の点対点映像信号送受信装置において映像信号ディスプレイ装置が制御またはユーザデータを映像信号送信装置に送信できるよう、1秒に何十回登場する垂直帰線消去期間を使用せず、より早い水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する方法および装置を提供することにある。
【0009】
本発明の目的は、以上で言及した目的に制限されることなく、言及されない更なる目的は下記の記載によって当業者に明確に理解できるであろう。
【発明を解決するための手段】
【0010】
前述した目的を達成するための本発明の第1観点によると、映像信号送信装置において水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する方法は、応用階層から映像データおよび補助データを含む応用データを受信するステップと、前記応用データを分析して水平帰線消去期間に関する情報を含むマップ情報を生成して送信するステップと、水平帰線消去期間中において、補助データを有しない水平帰線消去期間の数が既設定した数よりも大きくてアップリンクチャネルの使用が可能であれば、RFスイッチを送信モードから受信モードに切り替えるステップと、前記アップリンクチャネル期間の間に前記アップリンクチャネルを介して映像信号ディスプレイ装置からデータを受信して処理するステップと、を含む。
【0011】
前述した目的を達成するための本発明の第2観点によると、映像信号ディスプレイ装置において水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する方法は、映像信号送信装置からマップ情報を受信するステップと、受信した前記マップ情報を分析し、アップリンクチャネルとして用いる補助データを有しない水平帰線消去期間に関する情報を確認するステップと、前記マップ情報の分析結果、前記アップリンクチャネルの使用が必要であり、前記アップリンクチャネルの使用時間が既設定したデータ大きさを送信するために充分であるか否かを確認するステップと、確認の結果、前記アップリンクチャネルの使用が必要であり、前記アップリンクチャネルの使用時間が充分であれば、RFスイッチを受信モードから送信モードに切り替えるステップと、送信するデータを前記映像信号送信装置に送信するステップと、を含む。
【0012】
前述した目的を達成するための本発明の第3観点によると、水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する映像信号送信装置は、応用階層から映像データおよび補助データを含む応用データを受信する応用データ受信部と、前記応用データを分析してアップリンクチャネルとして用いる補助データを有しない水平帰線消去期間に関する情報を含むマップ情報を生成するマップ生成部と、前記マップ情報に基づいて補助データを有しない水平帰線消去期間をアップリンクチャネル期間として判断し、RFスイッチの送信モードまたは受信モードへの動作モードの変更時点を決める切り替え決定部と、前記MAC情報またはまとめられたMACデータフレームをダウンリンクチャネルによって送信する送信部と、制御信号またはデータを割り当てられたアップリンクチャネルを介して受信するMACフレーム受信部と、前記切り替え決定部の決定に応じて前記RFスイッチの動作モードを受信モードまたは送信モードに切り替えて送受信を制御するMAC制御部と、を備える。
【0013】
前述した目的を達成するための本発明の第4観点によると、水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する映像信号ディスプレイ装置は、映像信号送信装置からダウンリンクチャネルによってMAC情報またはまとめられたMACデータフレームを受信するMACフレーム受信部と、受信した前記マップ情報を分析してアップリンクチャネルとして用いる補助データを有しない水平帰線消去期間に関する情報を確認するマップ分析部と、前記マップ情報に基づいて補助データを有しない水平帰線消去期間をアップリンクチャネル期間として判断し、RFスイッチの送信モードまたは受信モードへの動作モードの変更時点を決める切り替え決定部と、制御信号またはデータを割り当てられたアップリンクチャネルを介して前記映像信号送信装置に送信するMACフレーム送信部と、前記切り替え決定部の決定に応じて前記RFスイッチの動作モードを送信モードまたは受信モードに切り替えて送受信を制御するMAC制御部と、を備える。
【0014】
その他の実施形態の具体的な事項は詳細な説明および添付の図面に含まれている。
【0015】
本発明の利点および特徴、またはこれらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述する実施形態を参照することによって明確になるであろう。しかし、本発明は、以下にて開示される実施形態に限定されるものでなく、互いに異なるさまざまな形態によって実現することができ、単に本実施形態は本発明の開示を完全なものとし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は特許請求の範囲によって定義されるにすぎない。明細書全般に渡り、同一参照符号は同一構成要素を示す。
【発明の効果】
【0016】
上述のように本発明は、映像信号送信装置において複数の水平帰線消去期間と複数の能動線区間とをそれぞれ1つにまとめ、水平帰線消去期間に補助データが存在する場合は順序を変更して最後に配置し、このような配置情報を載せたマップ情報を映像信号ディスプレイ装置に送信し、これを受信した映像信号ディスプレイ装置でマップ情報を分析して補助データを有しない水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネル確保し、これによって制御信号データを送信させる水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保した非対称点対点映像信号送受信装置およびその方法に関し、垂直帰線消去期間を用いるときよりも垂直帰線消去期間を用いることで相対的に早くアップリンクチャネルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の好ましい実施形態に係る水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する映像信号送信装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の好ましい実施形態に係る水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する映像信号ディスプレイ装置の構成を示す図である。
【図3】一般的な映像送信装置の画面構成を示す図である。
【図4】一般的な映像送信装置においてHSYNC信号による領域区分を示す図である。
【図5】本発明の好ましい実施形態に係る映像送信装置において、アップリンクチャネルを確保するために1つ以上の水平帰線消去期間を結合した状態を示す図である。
【図6】本発明の好ましい実施形態に係る早いアップリンクチャネル割り当てマップ(FUCA MAP)の構造を示す図である。
【図7】本発明の好ましい実施形態に係る映像送信装置において、送信するMACデータおよびマップ情報の形態を示す図である。
【図8】本発明の好ましい実施形態に係る映像送信装置において、既存の技術対比物理階層の送信効率の向上を説明するための図である。
【図9】本発明の好ましい実施形態に係る映像信号送信装置において、水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する過程を示すフローチャートである。
【図10】本発明の好ましい実施形態に係る映像信号ディスプレイ装置において、水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する過程を示すフローチャートである。
【図11】本発明の好ましい実施形態に係る映像信号送信装置から映像信号ディスプレイ装置に映像信号が送信される過程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。また、本発明の要旨を不要に曖昧にすると判断される場合はその詳細な説明を省略する。
【0019】
本発明は、水平帰線消去期間によって映像信号ディスプレイ装置が映像信号送信装置に制御またはユーザデータを送信する映像信号送受信装置および方法に関し、の下記では図1で図2を参照して本発明の映像信号送受信装置を説明することにする。
【0020】
図1は、本発明の好ましい実施形態に係る水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する映像信号送信装置の構成を示す図である。図1を参照すれば、本発明の映像信号送信装置は、応用データ受信部101、MAC制御部102、マップ生成部103、送信部104、切り替え決定部105、MACフレーム受信部106を備える。以下、各構成要素を説明すれば次のようになる。
【0021】
応用データ受信部101は、MACの上位階層の応用階層から応用データを持続的に受信し、これをメモリに保存して受信されたことをMAC制御部102に通知する。本発明で言及する応用データは、水平帰線消去期間で伝達される非映像情報と能動線区間で伝達される映像情報であってもよく、非映像情報はオーディオまたは字幕情報を含んでいる補助データであってもよい。
【0022】
マップ生成部103は、MAC制御部102の要請に応じて水平帰線消去期間の属性情報を分析してFUCA(Fast Uplink Channel Allocation)MAP情報を生成する。以下、本発明の説明においてFUCA MAP情報はマップ情報で表現してもよい。
【0023】
送信部104は、MAC制御部102の要請に応じて生成されたFUCA MAP情報や、MAC制御、あるいはデータフレームをダウンリンクチャネルによって送信する。切り替え決定部105は、MAC制御部102の要請に応じてFUCA MAP情報に基づいてRFスイッチの動作モードの変更時点を決定してMAC制御部102に通知する。
【0024】
MAC制御部102は、切り替え決定部105の通知に応じてRFスイッチの動作モードを送信モードから受信モードに、または受信モードから送信モードに切り替える。送信モードから受信モードに切り替える場合、アップリンクチャネルが活性化したことを意味し、RFスイッチが受信モードから送信モードに切り替える場合、ダウンリンクチャネルが活性化したことを意味する。
【0025】
MACフレーム受信部106は、MAC制御部102の要請に応じてMAC制御またはデータフレームを割り当てられたアップリンクチャネルを介して受信する。
【0026】
図2は、本発明の好ましい実施形態に係る水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する映像信号ディスプレイ装置の構成を示す図である。前記図2を参照すれば、本発明の映像信号ディスプレイ装置は、MACフレーム受信部201、MAC制御部202、マップ分析部203、切り替え決定部204、MACフレーム送信部205、および応用データ送信部206を備える。以下、各構成要素を説明すれば次のようになる。
【0027】
MACフレーム受信部201は、MAC制御部202の要請に応じてダウンリンクチャネルによって送信されるMAC制御およびデータフレームとFUCA MAP情報を受信する。マップ分析部203は、MAC制御部202の要請に応じてMACフレーム受信部201によって受信されたFUCA MAP情報を分析し、これをMAC制御部202に通知する。
【0028】
切り替え決定部204は、MAC制御部202の要請に応じてFUCA MAP情報に基づいてRFスイッチの動作モードの変更時点を決定し、MAC制御部202に通知する。MAC制御部202は、RF切り替え決定部204の通知に応じてRFスイッチの動作モードを送信モードから受信モードに、または受信モードから送信モードに切り替える。送信モードから受信モードに切り替える場合、ダウンリンクチャネルが活性化したことを意味し、RFスイッチが受信モードから送信モードに切り替える場合、アップリンクチャネルが活性化したことを意味する。
【0029】
MACフレーム送信部205は、MAC制御部202の要請に応じてMAC制御またはデータフレームを割り当てられたアップリンクチャネルを介して送信する。応用データ送信部206は、MAC制御部202から受信するデータを上位階層である応用階層に送信する。
【0030】
それでは、本発明の詳細な説明をする前に映像信号送信装置の画面構成を図3を参照しながら説明することにする。図3は、一般的な映像信号送信装置の画面構成を示す図である。
【0031】
前記図3を参照すれば、映像信号送信装置は、あるフレームを走査した後に次のフレームを走査するため、再び画面の第一左側上段に戻るため必要な時間を意味する垂直帰線消去期間301と、あるラインを走査した後に次のラインを走査するため、再び画面の第一左側に戻るため必要な時間を意味する水平帰線消去期間302を基準として動作する。したがって、水平帰線消去期間302の区間を除いた領域を能動線(Active Line)303といい、水平帰線消去期間302の区間を含む領域をTotal Line304という。また、垂直帰線消去期間301の区間を除いた領域をActive Frame305といい、垂直帰線消去期間301の区間を含む領域をTotal Frame306という。実際に映像情報は、能動線303とActive Frame305領域から送信される。しかし、近年では映像とオーディオなどのようなその他の情報を同時に送信する方法を用いるが、一般的に水平帰線消去期間302の区間と垂直帰線消去期間301の区間でオーディオまたは字幕情報など含む補助データを送信する。
【0032】
図4は、一般的な映像信号送信装置において水平動期信号による領域区分を示す図である。一般的に映像信号送信装置は、水平動期(HSYNC:Horizontal SYNChronization)401の信号が0である場合、該当の区間を水平帰線消去期間402の区間として判定し、水平帰線消去期間402の区間に受信されるデータを補助データとして処理する。また、HSYNC401信号が1である場合、該当の区間を能動線403の区間であるかを判定して能動線403の区間に受信されるデータを映像情報として処理する。図4に例示するように、一般的な映像信号送信装置は、水平帰線消去期間402の区間と能動線403の区間が交互に繰返されることが分かる。参考に、映像画面の縦解像度が1080であり、順次走査である場合、1フレーム当たりすべて1080個の水平帰線消去期間402の区間と能動線403の区間が交互に繰返される。
【0033】
図5は、本発明の好ましい実施形態に係る映像信号送信装置においてアップリンクチャネルを確保するために1つ以上の水平帰線消去期間を結合した状態を示す図である。
【0034】
交互に繰返される水平帰線消去期間501の区間と能動線502の区間のデータを応用階層を介して受信することになれば、本発明のマップ生成部103は、図5に示すように、各水平帰線消去期間501の区間と能動線502の区間を1つにまとめた結合水平帰線消去期間(Combined HBIs)503、506の区間と、結合能動線(Combined ALs)504、505の区間で形成する。説明の便宜のために図5では、それぞれ5個の水平帰線消去期間501の区間と5個の能動線502の区間のデータをすべて集め、各1つずつのHBI集団と能動線集団を形成することによって構成した。1つにまとめられたHBI集団とAL集団の順序は、図5Aのように、Combined HBIs503が先に来て、Combined ALs504が後に続くか、あるいは図5Bに示すように、Combined ALs505が先に来て、Combined HBIs506が後に続くという2つの形態のうちの1つを取ってよい。
【0035】
本発明の映像信号送信装置において、アップリンクチャネルを確保のための水平帰線消去期間の数は画面解像度の設定によって異なる。下の[表2]のように、1080p 30fの画面解像度を有する映像である場合、Hsync時間が3.8usであるため、アップリンクチャネルを確保するために少なくとも2つ以上の水平帰線消去期間501がまとめられるべきであり、1080p 60fの画面解像度を有する映像である場合、Hsync時間が1.9usであるため、アップリンクチャネルを確保するために少なくとも3つ以上の水平帰線消去期間501が結ばれなければならない。
【表2】

【0036】
図6は、本発明の好ましい実施形態に係る早いアップリンクチャネル割り当てマップ(FUCA MAP)の構造を示す図である。
【0037】
図5に示すように、本発明は、極めて頻繁に現れるものの占有時間が極めて短い水平帰線消去期間の複数を1つにまとめ、これによって確保した余裕時間をUplink Channelに利用することが目的である。このために早いアップリンクチャネル割り当てマップ(FUCA MAP)が定義される必要があり、その内容は次のようになる。まず、FUCA MAPは、Combined HBIsとCombined ALsの送信順序602と、1つにまとめられた水平帰線消去期間の個数603と、HBIに対する属性、およびHBIの実際の位置情報604と、またオクテット整列のための空間605を含んでいる。本発明では、FUCA MAPの大きさが最大5オクテットの情報である。これは1つにまとめられる水平帰線消去期間の個数と能動線の個数がそれぞれ最大8個であることを意味し、1つにまとめられる水平帰線消去期間の個数が必要に応じてさらに増やしてもよいが、この場合、水平帰線消去期間MAPの大きさは5オクテット以上になる。
【0038】
それでは、各情報要素の値の意味を下記の表を参照して説明することにする。まず、Combined HBIsとCombined ALsの送信順序602は、下の[表3]のように、その値が0である場合はCombined HBIsが先に位置する場合であり、1である場合はCombined ALsが先に位置する場合である。
【表3】

【0039】
下記の[表4]のように1つにまとめられた水平帰線消去期間の個数603は、最小2から最大8の値を有する。0または1である場合、有効な情報として取扱わない。
【表4】

【0040】
HBI OA Block604は水平帰線消去期間に含まれたデータの属性がEmptyであるか、または補助データであるかを示すHBI属性情報606と、各HBIの実際の位置情報607を提供する。HBI属性情報606のビット値の意味は下記の[表5]のようであり、HBIの実際の位置情報607のビット値の意味は下記の[表6]のようになる。
【表5】

【表6】

【0041】
図7は、本発明の好ましい実施形態に係る映像信号送信装置において送信するMACデータおよびマップ情報の形態を示す図である。説明のために図7では5個の水平帰線消去期間を1つにまとめる場合を仮定した。
【0042】
図7Aは、5個の水平帰線消去期間にすべて補助データが存在しない場合701である。この場合には、単に5個の水平帰線消去期間を順に1つにまとめてCombined HBIs702の区間を形成し、水平帰線消去期間の間に存在する5個の能動線区間を順に1つにまとめてCombined ALs703の区間を形成する。したがって、このとき生成されるFUCA MAP704の情報要素の値はの下記の[表7]のようになる。
【表7】

【0043】
FUCA MAP704を受信した映像信号ディスプレイ装置は、5個の水平帰線消去期間で構成されたCombined HBIs区間によって確保されたアップリンクチャネル705を用いて各種の制御またはユーザデータを送信するようになる。映像信号ディスプレイ装置によるアップリンクチャネル705の利用が終了すれば、映像信号送信装置はアップリンクチャネル705を直ちにダウンリンクチャネル706に変更し、これを用いてCombined ALs703区間の映像情報に構成されたMACデータフレーム707を映像信号ディスプレイ装置に送信する。
【0044】
図7Bは、5個の水平帰線消去期間のうちに3番目の水平帰線消去期間に補助データが存在する場合711である。この場合には、5個の水平帰線消去期間を1つにまとめてCombined HBIs区間を形成するとき、3番目の水平帰線消去期間に存在する補助データ712の順序を変更して最後の位置に置く。この場合に生成されるFUCA MAP情報要素は下記の[表8]のようになる。
【表8】

【0045】
FUCA MAPを受信した映像信号ディスプレイ装置は、FUCA MAP情報によって割り当てられた4個の水平帰線消去期間だけでアップリンクチャネルに使用可能であるかの有無を確認することになる。例えば、ビデオ信号が1080p 60f 24bである場合、少なくとも3つのHBIが1つのグループにまとめられることでアップリンクチャネルに使用可能であるため、4個のHBIがまとめられた場合には充分に該当の区間をアップリンクチャネルに使用可能である。映像信号ディスプレイ装置は、割り当てられたアップリンクチャネル713によって制御またはユーザデータを送信する。映像信号ディスプレイ装置によるアップリンクチャネル713の利用が終了すれば、映像信号送信装置はアップリンクチャネル713を直ちにダウンリンクチャネル714に変更し、これを用いて3番目の補助データとCombined ALs区間の映像情報に構成されたMACデータフレーム715を映像信号ディスプレイ装置に送信する。
【0046】
図7Cは、5個の水平帰線消去期間中において2番目と3番目、そして5番目の水平帰線消去期間に補助データが存在する場合721である。この場合には、5個の水平帰線消去期間を1つにまとめてCombined HBIs区間を形成するとき、2番目と3番目、そして5番目の水平帰線消去期間に存在する補助データの順序を変更して最後の位置に並んで置く722。この場合に生成されるFUCA MAP情報要素は下記の[表9]のようになる。
【表9】

【0047】
FUCA MAPを受信した映像信号ディスプレイ装置は、FUCA MAP情報によって割り当てられた2つの水平帰線消去期間だけでアップリンクチャネルに使用可能であるかの有無を確認する。例えば、ビデオ信号が1080p 60f 24bである場合、少なくとも3つのHBIが1つのグループにまとめられることでアップリンクチャネルに使用可能であるため、2つのHBIがまとめられた場合には該当の区間をアップリンクチャネルに使用できなくなる。したがって、この場合には映像信号ディスプレイ装置によってアップリンクチャネルが使用されないため、映像信号送信装置がアップリンクチャネルに変更せず、そのままダウンリンクチャネルを維持した状態で2番目、3番目、そして5番目の補助データとCombined ALs703区間の映像情報で構成されたMACデータフレーム723を映像信号ディスプレイ装置に送信する。したがって、本発明の適用において水平帰線消去期間が常に空いている状態ではなく、字幕情報またはオーディオ情報などで満たされているため、補助データに用いられることを考慮し、1つにまとめられる水平帰線消去期間の個数を選定しなければならない。
【0048】
図7Dは、5個の水平帰線消去期間中において3番目の水平帰線消去期間に補助データが存在する場合であって、図7Bと同じであるが、Combined HBIsとCombined ALsの送信順序が反対である場合である。この場合には、1つにまとめられた5個の能動線と補助データが存在する水平帰線消去期間が先に位置し、残りの水平帰線消去期間を1つにまとめたCombined HBIs区間が後に現れる。この場合に生成されるFUCA MAP情報要素は下の[表10]のようになる。
【表10】

【0049】
映像信号ディスプレイ装置によるアップリンクチャネル731の利用が終了すれば、映像信号ディスプレイ装置は、FUCA MAP情報によって割り当てられた4個の水平帰線消去期間だけでアップリンクチャネルに使用可能であるかの有無を確認する。該当の区間をアップリンクチャネルに使用可能な場合、映像信号ディスプレイ装置は、ダウンリンクチャネル731を直ちにアップリンクチャネルに変更し、これを用いて制御またはユーザデータを映像信号送信装置に送信する。図7Bと図7Dの大きい差異点は、制御情報に載せられる情報の有効性にある。図7Bの場合、データがまだ送信されていないため、制御情報の内容がFUCA MAP情報の以前データに対する確認または応答であるが、その一方、図7Dの場合は、FUCA MAPの受信後に送信されたデータに対する制御情報の確認または応答となる。したがって、図7Dがより即刻的な確認または応答を提供すると見られる。いかなる方式を用いるかはユーザにかかっている。
【0050】
図8は、本発明の好ましい実施形態に係る映像信号送信装置において、既存の技術対比物理階層の送信効率の向上を説明するための図である。一般的に、MACデータフレーム801が伝達された物理階層は、図8Aに示すように、相手側の物理階層がデータ獲得できるよう、先にプリアンブル802を送信して同期を合わせた後、ヘッダとペイロード(Payload)、また巡回冗長検査コード(CRC:Cyclic Redundancy Check Code)を含むPHYデータ803を送信する方式を用いる。これは一般的に物理階層がPHYデータを送信する方式であって、映像および補助データを送信される場合にもそのまま適用される。
【0051】
数個の水平帰線消去期間を単に1つにまとめるだけで補助データの位置を変更しない場合には、図8Bに示すように映像および補助データを各3つのPHYデータ804、805、806に載せて送信することになる。しかし、本発明の実施形態によって数個の水平帰線消去期間を1つにまとめて存在する補助データをすべて最後の位置に配置して映像情報と共に送信する場合、図8Cに示すように映像および補助データを1つのPHYデータ807に載せて送信することになる。したがって、この場合は1つにまとめられた水平帰線消去期間が2つしかないため、図8Bに示すようにアップリンクチャネルを確保できないという点は同じであるが、1つのPHYデータに1つにまとめられた映像および補助データを載せて送信するために3つのPHYデータに分けて送信する図8Bの場合よりも全体的な物理階層の送信効率が向上する付随的な効果が得られる。
【0052】
図8Dは、図8Cとは異なり、Combined ALsがCombined HBIsよりも先に位置する場合である。しかし、この場合も図8Dが図8Bに比べてより優れる送信効率を得るという点で同じである。
【0053】
以下、前述したように構成された本発明に係る非対称の点対点映像信号送受信装置において水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する方法を図面を参照して下記に説明する。
【0054】
図9は、本発明の好ましい実施形態に係る映像信号送信装置において、水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する過程を示すフローチャートである。
【0055】
前記図9を参照すれば、本発明の映像信号送信装置は、901ステップに進んで1つの走査ラインの映像情報および補助データが載せられており応用データを数個または1つにまとめるかその個数を確認し、902ステップに進んで応用階層から応用データを受信するまで持続的に監視する。
【0056】
もし、応用階層から応用データが受信されれば、本発明の映像信号送信装置は、903ステップに進んで同時に補助データが存在する水平帰線消去期間を最後の順序に応じて配置したFUCA MAPを生成し、904ステップに進んで応用階層から必要な個数だけの応用データを受信したかを確認する。もし、必要な個数だけの応用データを受信することができない場合、前記902ステップに進んで再び応用階層から残りの応用データを受信するために待機する。
【0057】
前記904ステップの確認の結果、必要な個数だけの応用データを受信した場合、映像信号送信装置は905ステップに進んで受信した応用データによって既に生成されたFUCA MAP情報に基づいてMAC制御フレームを生成して映像信号ディスプレイ装置に送信する。
【0058】
その後、映像信号送信装置は906ステップに進んでCombined ALsがCombined HBIsよりも先に送信されるかを確認する。すなわち、アップリンクチャネルをデータの送信前に割り当てるか、または後で割り当てるかを確認する。
【0059】
確認の結果、Combined HBIsが先に送信する場合、映像信号送信装置は907ステップに進んで1つにまとめられた水平帰線消去期間(Combined HBIs)がアップリンクチャネルに使用可能であるかを確認する。確認の結果、1つにまとめられた水平帰線消去期間(Combined HBIs)がアップリンクチャネルに用いられるのに充分であれば、映像信号送信装置は908ステップに進んでRFスイッチの動作モードを受信モードに変更した後、909ステップに進んでアップリンクチャネルを介して映像信号ディスプレイ装置が送信する制御またはユーザデータを載せたMACフレームを受信するために待機する。
【0060】
もし、アップリンクチャネルを介して映像信号ディスプレイ装置が送信した制御またはユーザデータを載せたMACフレームを受信できない場合、映像信号送信装置は、910ステップに進んでアップリンクチャネルの使用時間が終了したかの有無を確認する。これとは異なって、アップリンクチャネルを介して映像信号ディスプレイ装置から制御またはユーザデータを載せたMACフレームを受信すれば、映像信号送信装置は911ステップに進んで制御またはユーザデータを処理し、910ステップに進んでアップリンクチャネルの使用時間が終了したかを確認する。もし、アップリンクチャネルの使用時間が終了しない場合、映像信号送信装置は、909ステップに進んでアップリンクチャネルの使用時間が終了するまで909ステップから911ステップまでの一連のステップを繰り返して行う。
【0061】
アップリンクチャネルの使用時間が終了すれば、映像信号送信装置は、912ステップに進んでRFスイッチの動作モードを送信モードに変更し、913ステップに進んでCombined HBIsが先に送信する場合であるかを確認する。確認の結果、Combined HBIsが先に送信する場合であれば、映像信号送信装置は914ステップに進んで1つにまとめられたMACデータフレームを映像信号ディスプレイ装置に送信する。前記過程を映像信号送受信装置のサービスが終了するまで持続的に繰り返して行うため、映像信号送信装置は902ステップに戻って応用階層から応用データを受信するために待機する。
【0062】
もし、前記907ステップの確認の結果、1つにまとめられた水平帰線消去期間がアップリンクチャネルに用いられるのに極めて短ければ、映像信号送信装置は、RFスイッチの動作モードを変更せずそのまま送信モードに維持しつつ、913ステップに進んでCombined HBIsが先に送信する場合であるかを確認した後、914ステップに進んで与えられた時点に1つにまとめられたMACデータフレームを映像信号ディスプレイ装置に送信する。
【0063】
前記過程中において、もし前記906ステップの確認の結果、Combined ALsが先に送信する場合、映像信号送信装置は915ステップに進んで1つにまとめられたMACデータフレームを映像信号ディスプレイ装置に送信した後、その後Combined HBIsが先に送信する場合と同様に907ステップにおいて913ステップの一連の過程を同様に行う。RF動作モードを受信モードから送信モードに変更した後、Combined HBIsを先に送信する場合であるかを確認する手続きにおいて、既に1つにまとめられたMACフレームを送信したため、これを無視して最初の手続きから繰返して行われる。
【0064】
図10は、本発明の好ましい実施形態に係る映像信号ディスプレイ装置において水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する過程を示すフローチャートである。
【0065】
図10を参照すれば、本発明の映像信号ディスプレイ装置は、1001ステップに進んで映像信号送信装置に送信されるFUCA MAP情報を持続的に監視する。もし、FUCA MAP情報が受信されれば、映像信号ディスプレイ装置は1002ステップに進んでCombined HBIsが先に送信される場合であるかを確認する。確認の結果、Combined HBIsが先に送信される場合であれば、映像信号ディスプレイ装置は、1003ステップに進んで先にアップリンクチャネルを用いて制御またはデータを送信する必要があるかを確認する。確認の結果、アップリンクチャネルを用いる必要があれば、映像信号ディスプレイ装置は、1004ステップに進んでFUCA MAPによって確認したアップリンクチャネルの使用時間がデータを送信するための十分な時間であるかを確認する。
【0066】
アップリンクチャネルの使用時間が十分な場合、映像信号ディスプレイ装置は、1005ステップに進んでRFスイッチの動作モードを受信モードから送信モードに変更し、1006ステップに進んでアップリンクチャネルで制御またはユーザデータを載せたMACフレームを映像信号送信装置に送信する。
【0067】
前記1003ステップの確認の結果、アップリンクチャネルを用いる必要がない場合、または前記1004ステップの確認の結果、割り当てられたアップリンクチャネルの使用時間が充分でない場合、または前記1005ステップの確認の結果、アップリンクチャネルでMACフレームを送信した後に映像信号ディスプレイ装置は1007ステップに進んでアップリンクチャネルの使用時間が終了したかを確認する。
【0068】
確認の結果、アップリンクチャネルの使用時間が終了しない場合、映像信号ディスプレイ装置は、1008ステップにおいて進んで、まだアップリンクチャネルに送信しなければならない制御またはユーザデータが存在するかを確認する。前記1008ステップの確認の結果、アップリンクチャネルに送信しなければならない制御またはユーザデータが存在する場合、再び前記1006ステップに戻ってアップリンクチャネルに送信しなければならない制御またはユーザデータを載せたMACフレームを映像信号送信装置に送信する。
【0069】
前記1007ステップの確認の結果、アップリンクチャネルの使用時間が終了すれば、映像信号ディスプレイ装置は1009ステップに進んでRFスイッチの動作モードの変更に前もってCombined HBIsが先に送信される場合であるかを確認する。確認の結果、Combined HBIsが先に送信される場合であれば、映像信号ディスプレイ装置は、1010ステップに進んでRFスイッチの動作モードを再び送信モードから受信モードに変更する。
【0070】
その後、映像信号ディスプレイ装置は、1011ステップに進んでダウンリンクチャネルによって映像および補助データを載せたMACフレームを受信するまで待機する。もし、MACフレームが受信されれば、映像信号ディスプレイ装置は、1012ステップに進んで受信したMACフレームによって応用データをFUCA MAP情報に基づいて順に再び復元し、1013ステップに進んで元の状態のとおり復元された応用データは応用階層に伝達し、1014ステップに進んでCombined HBIsが先に送信される場合であるかを確認する。確認の結果、もし、Combined HBIsが先に送信される場合であれば、映像信号ディスプレイ装置は次回にFUCA MAP情報を受信するために1001ステップに戻る。
【0071】
前記1002ステップの確認の結果、Combined ALsが先に送信される場合であれば、映像信号ディスプレイ装置は、1011ステップに進んでダウンリンクチャネルに送信されるMACフレームの受信有無を監視する。その後の過程は、1014ステップまでCombined HBIsが先に送信される場合と同じである。もちろん、1014ステップにおいて、Combined ALsが先に送信される場合であると判明されるため、1003ステップに進んでアップリンクチャネルの使用有無を確認する手続きを経てから、アップリンクチャネルを用いて制御またはユーザデータを送信する一連の過程を行う。また、ステップ1009において、Combined ALsが先に送信される場合であると判明されるため、Combined HBIsが先に送信される場合に行われる手続きを経ることなく(ダウンリンクチャネルに受信されるMACフレームを既に受信したため)、再び次回のFUCA MAP情報を受信するために1001ステップに戻る。
【0072】
図11は、本発明の好ましい実施形態に係る映像信号送信装置から映像信号ディスプレイ装置に映像信号が送信される過程を示す図である。
【0073】
図11を参照すれば、映像信号送信装置の応用階層1110は、映像信号送信装置のMAC階層1120であって、一連番号を有する映像信号データのMAC−DATA.req(a01、a03、a05)を送信してデータ送信を要請する。
【0074】
MAC−DATA.req(a01、a03、a05)を受信した映像信号送信装置のMAC階層1120は、映像信号送信装置の応用階層1110にデータ送信の成功または失敗の有無を知らせるMAC−DATA.cfm(a02、a04、a06)を送信し、1152ステップに進んで受信した既設定数(m)の連続データを1つのフレームに結合して生成する。このとき、各連続データに巡回冗長検査コードを挿入する。
【0075】
その後、映像信号送信装置のMAC階層1120は、1154ステップに進んで水平帰線消去期間の情報を用いてFUCA MAPを生成する。また、映像信号送信装置のMAC階層1120は、生成したFUCA MAPを含むFuca control frame(a07)を映像信号ディスプレイ装置のMAC階層1130に伝達し、1152ステップにおいて生成された1つであるフレームインMAC Data frame(a08)を映像信号ディスプレイ装置のMAC階層1130に伝達する。
【0076】
映像信号ディスプレイ装置のMAC階層1130は、Fuca control frame(a07)に含まれたFUCA MAP情報を用いて受信したMAC Data frame(a08)を再び既設定数(m)の連続データに変換し、既設定数(m)の連続データのMAC−DATA.ind(a09、a10、a11)を映像信号ディスプレイ装置の応用階層1140に伝達する。
【0077】
上述したように、本発明の好ましい実施形態を参照して説明したが、本発明の範囲から逸脱しない範囲内で、様々な変更が可能であることは言うまでもない。すなわち、本発明の範囲は、説明した実施形態に限定して決定されてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等なものによって決定されなければならない。
【0078】
以上のように、本発明は、限定された実施形態と図面によって説明されてはいるが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、本発明が属する分野で通常の知識を有する者であればこのような記載から多様な修正および変形が可能である。したがって、本発明の思想は特許請求の範囲に基づいて把握されなければならず、この均等または等価的変形のすべては本発明の思想の範疇に属するものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
応用階層から映像データおよび補助データを含む応用データを受信するステップと、
前記応用データを分析して水平帰線消去期間に関する情報を含むマップ情報を生成して送信するステップと、
水平帰線消去期間中において、補助データを有しない水平帰線消去期間の数が既設定した数よりも大きくてアップリンクチャネルの使用が可能であれば、RFスイッチを送信モードから受信モードに切り替えるステップと、
前記アップリンクチャネル期間の間に前記アップリンクチャネルを介して映像信号ディスプレイ装置からデータを受信して処理するステップと、
を含むことを特徴とする映像信号送信装置において水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する方法。
【請求項2】
前記アップリンクチャネル期間が終了すれば、前記RFスイッチを受信モードから前記送信モードに切り替えるステップと、
ダウンリンクチャネル期間にまとめられたMACデータフレームを映像信号ディスプレイ装置に送信するステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の映像信号送信装置において水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する方法。
【請求項3】
アップリンクチャネルを使用可能の有無は、水平帰線消去期間の個数と水平帰線消去期間に収録された補助データを考慮し、アップリンクチャネルを確保するために十分な水平帰線消去期間個数が存在すれば、アップリンクチャネルを使用可能であると判断することを特徴とする請求項1に記載の映像信号送信装置において水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する方法。
【請求項4】
前記マップ情報は、結合水平帰線消去期間と結合能動線の送信順序と1つにまとめられた結合水平帰線消去期間の個数と各水平帰線消去期間に対する属性および各水平帰線消去期間の実際の位置情報、そしてオクテット整列のための情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の映像信号送信装置において水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する方法。
【請求項5】
前記まとめられたMACデータフレームは、能動線区間に含まれた映像データと補助データを1つにし、その後に水平帰線消去期間を後に配置するか先に水平帰線消去期間を配置し、その後に能動線区間に含まれた映像データと補助データを1つにして後に配置することによって、物理階層でプリアンブル送信を最小化することを特徴とする請求項2に記載の映像信号送信装置において水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する方法。
【請求項6】
前記水平帰線消去期間に対する属性情報は、水平帰線消去期間に補助データが存在するか否かを示し、該当の区間をアップリンクチャネルに使用できるかが分かるよう案内する情報であることを特徴とする請求項4に記載の映像信号送信装置において水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する方法。
【請求項7】
前記まとめられたMACデータフレームは、各補助データと映像データごとにそれぞれ異なった巡回冗長検査コードを含むことを特徴とする請求項2に記載の映像信号送信装置において水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する方法。
【請求項8】
映像信号送信装置からマップ情報を受信するステップと、
受信した前記マップ情報を分析し、アップリンクチャネルとして用いる補助データを有しない水平帰線消去期間に関する情報を確認するステップと、
前記マップ情報の分析結果、アップリンクチャネル期間であれば前記アップリンクチャネルの使用が必要であり、前記アップリンクチャネルの使用時間が既設定したデータ大きさを送信するために充分であるか否かを確認するステップと、
確認の結果、前記アップリンクチャネルの使用が必要であり、前記アップリンクチャネルの使用時間が充分であれば、RFスイッチを受信モードから送信モードに切り替えるステップと、
送信するデータを前記映像信号送信装置に送信するステップと、
を含むことを特徴とする映像信号ディスプレイ装置において水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する方法。
【請求項9】
前記アップリンクチャネル期間が終了すれば、前記RFスイッチを受信モードから前記送信モードに切り替えるステップと、
ダウンリンクチャネル期間にまとめられたMACデータフレームを前記映像信号送信装置から受信するステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の映像信号ディスプレイ装置において水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する方法。
【請求項10】
前記アップリンクチャネル期間と前記ダウンリンクチャネル期間は、前記マップ情報に応じてその順序が決められることを特徴とする請求項8に記載の映像信号ディスプレイ装置において水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する方法。
【請求項11】
前記アップリンクチャネルの使用の必要有無は、前記映像信号ディスプレイ装置から前記映像信号送信装置に送信する制御信号またはデータが存在する場合、前記アップリンクチャネルの使用が必要であると判断することを特徴とする請求項8に記載の映像信号ディスプレイ装置において水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する方法。
【請求項12】
前記マップ情報は、結合水平帰線消去期間と結合能動線の送信順序と1つにまとめられた結合水平帰線消去期間の個数と各水平帰線消去期間に対する属性および各水平帰線消去期間の実際の位置情報、そしてオクテット整列のための情報を含むことを特徴とする請求項8に記載の映像信号ディスプレイ装置において水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する方法。
【請求項13】
前記水平帰線消去期間に対する属性情報は、水平帰線消去期間に補助データが存在するか否かを示し、該当の区間をアップリンクチャネルに使用できるかが分かるよう案内する情報であることを特徴とする請求項12に記載の映像信号ディスプレイ装置において水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する方法。
【請求項14】
応用階層から映像データおよび補助データを含む応用データを受信する応用データ受信部と、
前記応用データを分析してアップリンクチャネルとして用いる補助データを有しない水平帰線消去期間に関する情報を含むマップ情報を生成するマップ生成部と、
前記マップ情報に基づいて補助データを有しない水平帰線消去期間をアップリンクチャネル期間として判断し、RFスイッチの送信モードまたは受信モードへの動作モードの変更時点を決める切り替え決定部と、
前記MAC情報またはまとめられたMACデータフレームをダウンリンクチャネルによって送信する送信部と、
制御信号またはデータを割り当てられたアップリンクチャネルを介して受信するMACフレーム受信部と、
前記切り替え決定部の決定に応じて前記RFスイッチの動作モードを送信モードまたは受信モードに切り替えて送受信を制御するMAC制御部と、
を備えることを特徴とする水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する映像信号送信装置。
【請求項15】
前記マップ情報は、結合水平帰線消去期間と結合能動線の送信順序と1つにまとめられた結合水平帰線消去期間の個数と各水平帰線消去期間に対する属性および各水平帰線消去期間の実際の位置情報、そしてオクテット整列のための情報を含むことを特徴とする請求項14に記載の水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する映像信号送信装置。
【請求項16】
前記まとめられたMACデータフレームは、能動線区間に含まれた映像データと補助データを1つにし、その後に水平帰線消去期間を後に配置するか先に水平帰線消去期間を配置し、その後に能動線区間に含まれた映像データと補助データを1つにした後に配置することによって、物理階層でプリアンブル送信を最小化することを特徴とする請求項14に記載の水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する映像信号送信装置。
【請求項17】
前記水平帰線消去期間に対する属性情報は、水平帰線消去期間に補助データが存在するか否かを示し、該当の区間をアップリンクチャネルに使用できるかが分かるよう案内する情報であることを特徴とする請求項15に記載の水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する映像信号送信装置。
【請求項18】
前記まとめられたMACデータフレームは、各補助データと映像データごとにそれぞれ異なる巡回冗長検査コードを含むことを特徴とする請求項14に記載の水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する映像信号送信装置。
【請求項19】
映像信号送信装置からダウンリンクチャネルによってMAC情報またはまとめられたMACデータフレームを受信するMACフレーム受信部と、
受信した前記マップ情報を分析してアップリンクチャネルとして用いる補助データを有しない水平帰線消去期間に関する情報を確認するマップ分析部と、
前記マップ情報に基づいて補助データを有しない水平帰線消去期間をアップリンクチャネル期間として判断し、RFスイッチの送信モードまたは受信モードへの動作モードの変更時点を決める切り替え決定部と、
制御信号またはデータを割り当てられたアップリンクチャネルを介して前記映像信号送信装置に送信するMACフレーム送信部と、
前記切り替え決定部の決定に応じて前記RFスイッチの動作モードを送信モードまたは受信モードに切り替えて送受信を制御するMAC制御部と、
を備えることを特徴とする水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する映像信号ディスプレイ装置。
【請求項20】
前記マップ情報は、結合水平帰線消去期間と結合能動線の送信順序と1つにまとめられた結合水平帰線消去期間の個数と各水平帰線消去期間に対する属性および各水平帰線消去期間の実際の位置情報、そしてオクテット整列のための情報を含むことを特徴とする請求項19に記載の水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する映像信号ディスプレイ装置。
【請求項21】
前記水平帰線消去期間に対する属性情報は、水平帰線消去期間に補助データが存在するか否かを示し、該当の区間をアップリンクチャネルに使用できるかが分かるよう案内する情報であることを特徴とする請求項19に記載の水平帰線消去期間を用いてアップリンクチャネルを確保する映像信号ディスプレイ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5(a)】
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【図5(b)】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2010−538567(P2010−538567A)
【公表日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−523937(P2010−523937)
【出願日】平成20年8月25日(2008.8.25)
【国際出願番号】PCT/KR2008/004972
【国際公開番号】WO2009/031776
【国際公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【出願人】(596099882)エレクトロニクス アンド テレコミュニケーションズ リサーチ インスチチュート (179)
【氏名又は名称原語表記】ELECTRONICS AND TELECOMMUNICATIONS RESEARCH INSTITUTE
【Fターム(参考)】