説明

水素生成装置

【課題】より一層、水素含有量が高い燃料ガスを生成することができる水素生成装置を提供する。
【解決手段】断熱材(15)の内周部に断熱材凸部(15a)を設け、反応容器(2)の外周部に容器凸部(2a)を設け、断熱材凸部と容器凸部とは、反応容器が膨張状態にあるとき、互いに接触して温度の高い第1隙間(16a)から温度の低い第2隙間(16b)へ空気が対流することを防止する一方、反応容器が収縮状態にあるとき、互いから離れて前記空気の対流を許容するように設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭化水素化合物を原料として水素を含む燃料ガスを生成し、燃料電池に燃料ガスを供給する水素生成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の水素生成装置としては、例えば、特許文献1(特開2004−247241号公報)、特許文献2(国際公開第02/098790号)、及び特許文献3(特開2002−284506号公報)に開示された装置がある。水素生成装置は、一般的に、反応容器と、当該反応容器の外周部を覆う断熱材とを備えている。反応容器は、改質部と、一酸化炭素低減部とを備えている。改質部は、例えば、ルテニウムなどを坦持した触媒を利用して、原料となる炭化水素化合物と水蒸気とを高温で反応させ、水蒸気改質反応によって水素含有ガス(改質ガスともいう)を生成するように構成されている。一酸化炭素低減部は、水素含有ガス中に含まれる一酸化炭素を低減するように構成されている。一酸化炭素低減部で一酸化炭素を低減された水素含有ガスは、燃料ガスとして燃料電池に供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−247241号公報
【特許文献2】国際公開第02/098790号
【特許文献3】特開2002−284506号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
水素生成装置が燃料ガスを供給する燃料電池は、より一層の発電性能の向上が求められている。燃料電池は、燃料ガス中の水素と、酸化剤ガス(例えば空気)中の空気とを電気化学的に反応させることにより発電する装置である。このため、燃料ガスに含まれる水素を多くするほど、燃料電池の発電性能を向上させることが可能になる。
【0005】
従って、本発明の目的は、前記従来の課題を解決することにあって、より一層、水素含有量が高い燃料ガスを生成することができる水素生成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明によれば、原料と水とを反応させて水素含有ガスを生成する改質部と、前記水素含有ガス中に含まれる一酸化炭素を低減する一酸化炭素低減部とを備える反応容器と、
前記反応容器を加熱する加熱部と、
前記反応容器の外周部を覆うように設けられた断熱材と、
を備える水素生成装置であって、
前記反応容器の前記改質部の近傍部分と前記断熱材との間には第1隙間が形成され、
前記反応容器の前記一酸化炭素低減部の近傍部分と前記断熱材との間には第2隙間が形成され、
前記断熱材の内周部には断熱材凸部が設けられ、
前記反応容器の外周部には容器凸部が設けられ、
前記断熱材凸部と前記容器凸部とは、前記反応容器が前記加熱部により加熱されて膨張状態にあるとき、互いに接触して前記第1隙間から前記第2隙間へ空気が対流することを防止する一方、前記反応容器が前記加熱部により加熱されていない収縮状態にあるとき、互いから離れて前記空気の対流を許容するように設けられている、
水素生成装置を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明にかかる水素生成装置によれば、前記構成を有することにより、より一層、水素含有量が高い燃料ガスを生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態にかかる水素生成装置の起動時の状態を示す概略断面図である。
【図2】本発明の実施形態にかかる水素生成装置の通常運転時の状態を示す概略断面図である。
【図3】本発明の実施形態にかかる水素生成装置の第1変形例を示す概略断面図である。
【図4】本発明の実施形態にかかる水素生成装置の第2変形例を示す概略断面図である。
【図5】本発明の実施形態にかかる水素生成装置の第3変形例を示す概略断面図である。
【図6】本発明の実施形態にかかる水素生成装置の第4変形例を示す概略断面図である。
【図7】本発明の実施形態にかかる水素生成装置の第5変形例を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の発明者らは、前記従来技術の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、以下の知見を得た。
【0010】
燃料電池の発電性能は、燃料ガスに含まれる水素が多いほど高くなる。燃料ガスに含まれる水素量は、改質部で生成される水素量に依存する。改質部で生成され得る最大の水素量は、反応平衡によって定まる反応転化率によって決定される。反応転化率は反応温度に強く影響される。反応温度が高いほど反応転化率が高くなり、多くの水素を生成することができる。すなわち、燃料ガスに含まれる水素を多くするには、改質部の放熱を極力抑制して改質部の温度を高く維持することが効果的であると考えられる。
【0011】
特許文献1〜3では、反応容器と断熱材とが隙間なく組み立てられているように図示されている。しかしながら、実際には、断熱材の加工精度を反応容器の加工精度と同じように高くすることは困難であるため、反応容器と断熱材との間には、1〜3mm程度の隙間が必ず生じる。水素発生装置の通常運転時においては、改質部の温度は一酸化炭素低減部の温度よりも高くなるため、改質部の近傍の隙間に存在する空気は、一酸化炭素低減部の近傍の隙間へと対流する。
【0012】
本発明の発明者らは、当該空気の対流により、改質部の熱が奪われて改質部の温度が低下し、燃料ガスの水素含有量が低くなっていることを知見した。また、本発明の発明者らは、当該空気の対流により、一酸化炭素低減部が必要以上に加熱され、一酸化炭素の低減効果の低下や触媒の劣化などが生じることを知見した。さらに、本発明の発明者らは、水素生成装置全体の温度が低い起動時においては、前記空気の対流により、一酸化炭素低減部の触媒の温度をより早く昇温させて起動時間を短縮できることを知見した。これらの知見に基づき、本発明の発明者らは、以下の本発明に想到した。
【0013】
本発明の第1態様によれば、原料と水とを反応させて水素含有ガスを生成する改質部と、前記水素含有ガス中に含まれる一酸化炭素を低減する一酸化炭素低減部とを備える反応容器と、
前記反応容器を加熱する加熱部と、
前記反応容器の外周部を覆うように設けられた断熱材と、
を備える水素生成装置であって、
前記反応容器の前記改質部の近傍部分と前記断熱材との間には第1隙間が形成され、
前記反応容器の前記一酸化炭素低減部の近傍部分と前記断熱材との間には第2隙間が形成され、
前記断熱材の内周部には断熱材凸部が設けられ、
前記反応容器の外周部には容器凸部が設けられ、
前記断熱材凸部と前記容器凸部とは、前記反応容器が前記加熱部により加熱されて膨張状態にあるとき、互いに接触して前記第1隙間から前記第2隙間へ空気が対流することを防止する一方、前記反応容器が前記加熱部により加熱されていない収縮状態にあるとき、互いから離れて前記空気の対流を許容するように設けられている、
水素生成装置を提供する。
【0014】
本発明の第2態様によれば、前記断熱材凸部と前記容器凸部とは、前記膨張状態にあるとき、互いに線接触するように設けられている、第1態様に記載の水素生成装置を提供する。
【0015】
本発明の第3態様によれば、前記断熱材には、前記第1及び第2隙間に空気を取り入れるための空気取入口が設けられる共に、前記空気取込口から前記第1及び第2隙間に取り入れられた空気を排出するために、前記空気取入口よりも重力方向の上方に空気排出口が設けられている、第1又は2態様に記載の水素生成装置を提供する。
【0016】
本発明の第4態様によれば、前記改質部は、前記一酸化炭素低減部よりも重力方向の下方に配置される、第1〜3態様のいずれか1つに記載の水素生成装置を提供する。
【0017】
本発明の第5態様によれば、前記断熱材凸部と前記容器凸部とが互いに対向するように、前記反応容器と前記断熱材とを固定する固定具を更に備える、第1〜4態様のいずれか1つに記載の水素生成装置を提供する。
【0018】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0019】
《実施形態》
図1は、本発明の実施形態にかかる水素生成装置の概略断面図であり、当該水素生成装置の起動時の状態を示す図である。
【0020】
図1において、水素生成装置1は、金属製の反応容器2を備えている。反応容器2は、炭化水素化合物などの原料と水とを反応させて水素含有ガス(改質ガスともいう)を生成する改質部3と、水素含有ガスに含まれる一酸化炭素を低減する一酸化炭素低減部4とを備えている。改質部3は重力方向の下方に設けられ、一酸化炭素低減部4は改質部3よりも重力方向の上方に設けられている。
【0021】
反応容器2は、加熱部5により加熱される。加熱部5は、水素生成装置1の中心に位置するように反応容器2の内部に配置されている。加熱部5は、内筒部5aと外筒部5bとを備える略二重管構造を有し、内筒部5a内にバーナー5cを備えている。内筒部5a内には、燃料電池6からオフガスが排出される。バーナー5cは、前記オフガスを燃焼させて、水蒸気反応に必要な反応熱を含む燃料排ガスを発生させる。燃料排ガスは、内筒部5aの下端部に設けられた連通孔5dを通じて内筒部5aと外筒部5bとの間の空間5eに供給される。燃料排ガスが空間5eを通ることにより、改質部3と一酸化炭素低減部4とが加熱される。空間5eを通過した燃料排ガスは、加熱部5の上方に設けられた排気流路5fを通じて排出される。
【0022】
改質部3は、加熱部5の外筒部5bの下方の外周面に沿うように改質触媒層7を備えている。改質触媒層7は、例えば、ルテニウムを主成分とする触媒、又は、ニッケルを主成分とする触媒で形成されている。改質触媒層7は、原料と水とが供給される原料供給流路8と接続されている。原料供給流路8には、加熱部5の外筒部5bの上方の外周面に沿う螺旋状の流路を備える蒸発器9が設けられている。原料供給流路8に供給された原料及び水は、空間5eを通る燃料排ガスにより蒸発器9内で加熱される。この加熱により、蒸発した水(すなわち水蒸気)と原料とが混合される。この水蒸気と原料との混合ガスは、改質触媒層7に送られ、改質触媒層7内で空間5eを通る燃料排ガスにより600〜700℃程度に加熱される。これにより、前記混合ガスは、水素、二酸化炭素、一酸化炭素、未反応のメタン及び水蒸気を含む改質ガスに変化する。改質触媒層7を通過した改質ガスは、一酸化炭素低減部4に送られる。
【0023】
一酸化炭素低減部4は、蒸発器9に隣接するように設けられた変成触媒層10と選択酸化触媒層11とを備えている。変成触媒層10は、空間5eを通る燃料排ガスの熱により、燃料電池6に対して有害な改質ガス中の一酸化炭素を水蒸気と反応させる。この変成触媒層10により、改質ガス中の一酸化炭素の濃度が低減(例えば1%以下)される。選択酸化触媒層11には、一酸化炭素の濃度が低減された改質ガスが供給されると共に、空気供給流路12を通じて空気が供給される。選択酸化触媒層11は、空間5eを通る燃料排ガスの熱により、前記供給された改質ガスと空気とを燃焼させ、改質ガス中に残留する一酸化炭素を選択的に燃焼除去する。これにより、燃料ガスが生成される。この燃料ガスは、燃料ガス流路13を通じて燃料電池6に送られる。燃料電池6は、当該燃料ガスを用いて発電を行う。
【0024】
また、反応容器2の上部は、容器固定板14により固定されている。容器固定板14には、加熱部5の一部が貫通して固定されている。また、反応容器2の周囲には、反応容器2を覆うように断熱材(成形断熱材)15が配置されている。断熱材15は、有底筒状に形成され、上部が容器固定板14に接触している。ここで、断熱材15の加工精度は、金属製の反応容器2の加工精度に比べて劣るため、断熱材15と反応容器2との間には、隙間16(例えば1〜3mm程度)が生じている。以下、反応容器2の改質部3の近傍部分と断熱材15との隙間を隙間16a(第1隙間)といい、反応容器2の一酸化炭素低減部4の近傍部分と断熱材15との隙間を隙間16b(第2隙間)という。一酸化炭素低減部11の側方における断熱材15と反応容器2との隙間、及び選択酸化触媒層11の上方における固定板14と反応容器2との隙間には、断熱材15と一体的に断熱材17が設けられている。断熱材17は、例えば、グラスファイバーで構成されている。
【0025】
断熱材15の内周部には、断熱材凸部の一例であるフランジ部15aが設けられている。反応容器2の外周部には、容器凸部の一例であるフランジ部2aが設けられている。フランジ部2a,15aは、反応容器2が加熱部5により加熱されていない収縮状態にあるとき(すなわち、水素発生装置1の運転停止時)、互いから離れて隙間16aから隙間16bへ空気が対流することを許容するように設けられている。また、フランジ部2a,15aは、反応容器2が加熱部5により加熱されて膨張状態にあるとき(すなわち、水素発生装置1の通常運転時)、互いに接触(密着)して隙間16aから隙間16bへ空気が対流することを防止するように設けられている。
【0026】
断熱材15の下端部は、断熱材固定板18に固定されている。断熱材固定板18は、板材18により容器固定板14に固定されている。すなわち、断熱材15は、容器固定板14と断熱材固定板19と板材18とにより、位置ずれしないように保持されている。これにより、反応容器2が膨張してフランジ部2aとフランジ部15aとが接触したときの密着性が高められている。なお、本実施形態においては、容器固定板14と断熱材固定板19と板材18とにより、フランジ部2aとフランジ部15aとが互いに対向するように、反応容器2と断熱材15とを固定する固定具が構成されている。
【0027】
以上、本実施形態によれば、反応容器2が加熱部5により加熱されて膨張状態にあるとき、フランジ部2a,15aが接触して隙間16aから隙間16bへの空気の対流を防止するようにしている。これにより、水素生成装置1の通常運転時は、反応容器2が膨張状態にあり、隙間16aから隙間16bへの空気の対流が防止されるので、当該空気の対流により改質部3の熱が奪われて改質部3の温度が低下することを抑えることができる。また、前記空気の対流により、一酸化炭素低減部4が必要以上に加熱され、一酸化炭素の低減効果が低下したり、改質触媒層7が劣化したりすることを抑えることができる。従って、より一層、水素含有量が高い燃料ガスを生成することができる。
【0028】
また、本実施形態によれば、反応容器2が加熱部5により加熱されていない収縮状態にあるとき、フランジ部2a,15aが互いから離れて隙間16aから隙間16bへの空気の対流を許容するようにしている。これにより、水素生成装置1の起動時(起動直後)は、反応容器2が未だ収縮状態にあり、隙間16aから隙間16bへの空気の対流が許容されるので、当該空気の対流により一酸化炭素低減部4の改質触媒層7の温度をより早く昇温させることができる。これにより、起動時間を短縮して、より一層、水素含有量が高い燃料ガスを生成することができる。
【0029】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、前記実施形態では、容器凸部としてフランジ部2aを設け、断熱材凸部としてフランジ部15aを設けたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図3に示すように、フランジ部15aに代えて段差部15bを断熱材凸部として設けてもよい。また、図4に示すように、フランジ部2aに代えて段差部2bを容器凸部として設けるとともに、フランジ部15aに代えて段差部15bを断熱材凸部として設けてもよい。これらの場合でも、反応容器2の膨張又は収縮により隙間16aから隙間16bへの空気の対流を防止又は許容することができるので、前記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0030】
また、前記では、図2に示すように、フランジ部2aとフランジ部15aとが面接触するように構成したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図5に示すように、フランジ部2cとフランジ部15aとが線接触するように構成してもよい。この場合、フランジ部2cとフランジ部15aとの接触面積が小さいので、改質部3の熱が反応容器2から断熱材15へ熱伝導して放出されることを抑えることができる。これにより、より一層、水素含有量が高い燃料ガスを生成することができる。
【0031】
また、前述した図4の構成では、段差部2bのコーナー部を直角形状に形成したが、図6に示すようにアール形状に形成してもよい。この場合、反応容器2の量産化に有利である。同様に、前述した図4の構成では、段差部15bのコーナー部を直角形状に形成したが、図6に示すようにアール形状に形成してもよい。この場合、断熱材15に反応容器2を挿入することをスムーズに行うことができる。また、図6に示す構成によれば、容器凸部と断熱材凸部との接触面積を小さくすることができる。
【0032】
また、断熱材15には、図7に示すように、隙間16a,16bに空気を取り入れるための空気取入口15cが設けられることが好ましい。また、断熱材17には、隙間16a,16bに取り入れられた空気を排出するために、空気取空気取入口15cよりも重力方向の上方に空気排出口17aが設けられることが好ましい。これにより、水素生成装置1の全体の温度が低い起動時に、重力方向の下方から上方への空気の対流をより起こり易くすることができる。
【0033】
また、図1〜図7に示すように、改質部3は、一酸化炭素低減部4よりも重力方向の下方に配置されることが好ましい。改質部3は、一酸化炭素低減部4よりも早く高温になるので、水素生成装置1の全体の温度が低い起動時に、重力方向の下方から上方へ空気の対流をより起こり易くすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明にかかる水素生成装置は、より一層、水素含有量が高い燃料ガスを生成することができるので、より一層の発電性能が求められる燃料電池に有用である。
【符号の説明】
【0035】
1 水素生成装置
2 反応容器
2a,2c フランジ部(容器凸部)
2b 段差部(容器凸部)
3 改質部
4 一酸化炭素低減部
5 加熱部
6 燃料電池
7 改質触媒層
8 原料供給流路
9 蒸発器
10 変成触媒層
11 選択酸化触媒層
12 空気供給流路
13 燃料ガス流路
14 容器固定板
15 断熱材
15a フランジ部(断熱材凸部)
15b 段差部(断熱材凸部)
15c 空気取入口
16 隙間
17 断熱材
17a 空気排出口
18 断熱材固定板
19 板材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原料と水とを反応させて水素含有ガスを生成する改質部と、前記水素含有ガス中に含まれる一酸化炭素を低減する一酸化炭素低減部とを含む反応容器と、
前記反応容器を加熱する加熱部と、
前記反応容器の外周部を覆うように設けられた断熱材と、
を備える水素生成装置であって、
前記反応容器の前記改質部の近傍部分と前記断熱材との間には第1隙間が形成され、
前記反応容器の前記一酸化炭素低減部の近傍部分と前記断熱材との間には第2隙間が形成され、
前記断熱材の内周部には断熱材凸部が設けられ、
前記反応容器の外周部には容器凸部が設けられ、
前記断熱材凸部と前記容器凸部とは、前記反応容器が前記加熱部により加熱されて膨張状態にあるとき、互いに接触して前記第1隙間から前記第2隙間へ空気が対流することを防止する一方、前記反応容器が前記加熱部により加熱されていない収縮状態にあるとき、互いから離れて前記空気の対流を許容するように設けられている、
水素生成装置。
【請求項2】
前記断熱材凸部と前記容器凸部とは、前記膨張状態にあるとき、互いに線接触するように設けられている、請求項1に記載の水素生成装置。
【請求項3】
前記断熱材には、前記第1及び第2隙間に空気を取り入れるための空気取入口が設けられる共に、前記空気取込口から前記第1及び第2隙間に取り入れられた空気を排出するために、前記空気取入口よりも重力方向の上方に空気排出口が設けられている、
請求項1又は2に記載の水素生成装置。
【請求項4】
前記改質部は、前記一酸化炭素低減部よりも重力方向の下方に配置される、請求項1〜3のいずれか1つに記載の水素生成装置。
【請求項5】
前記断熱材凸部と前記容器凸部とが互いに対向するように、前記反応容器と前記断熱材とを固定する固定具を更に備える、請求項1〜4のいずれか1つに記載の水素生成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−201548(P2012−201548A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−67310(P2011−67310)
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】