説明

水耕栽培プラント

【課題】養液の殺菌処理効率を高めることができ、養液殺菌効果の信頼性が向上された水耕栽培プラントを提供する。
【解決手段】養液で植物を水耕栽培する栽培ベッド2に循環する養液ループと、殺菌効果を有するガスを養液ループに供給するガス供給源3と、養液ループにあって、養液とガス供給源3から供給されたガスとを気液混合する殺菌槽4と、を有し、殺菌槽4に接続され、加圧手段を有して、ガス供給源3から供給されたガスを殺菌槽4に注入するガス注入装置と、殺菌槽4の上部空間とガス注入装置のガス導入部とを連通させて、殺菌槽4において養液中から離脱したガスを再利用させるガス回収管8と、殺菌槽4の内部圧力を、所定の殺菌効果を有する状態に保持する圧力保持手段と、を備えた構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハウス、植物工場等の水耕栽培プラントに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、土を用いず栄養源を養液で供給して作物を栽培する水耕栽培プラントでは、作物の根に養液が連続的、あるいは間歇的に供給される。このうち、主として養液が連続的に循環供給される方式では、水生菌等の病原菌による根腐れ病や立枯病が一旦発生すると、循環する養液によって病害がプラント全体に蔓延する問題があった。
【0003】
そこで、従来では、養液によって病害がプラント全体に蔓延するのを防止するために、紫外線照射や加熱方式、オゾン処理等によって養液を殺菌していた(非特許文献1参照)。
また、その他に養液を殺菌する方式として、殺菌効果を有するガスを利用するものがある(例えば、非特許文献2参照)。この方式では、熱機関や発電プラントの燃焼ガス等の利用によって容易に入手できる二酸化炭素ガスを用いるものが知られている。
【0004】
また、養液を殺菌する方式として、マイクロバブル発生装置を用い、オゾンマイクロバブルを養液槽に注入するとともに、その後に生物活性炭処理を行って養液中の有機物と老廃物を分解するものがある(例えば、特許文献1参照)。
ここで、マイクロバブル生成装置としては、例えば、ポンプと減圧ノズル、およびガス回収ループから構成される加圧溶解方式の生成装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、養液にオゾンを注入する殺菌槽と、その後段にオゾン分解槽とを設け、オゾン酸化後に養液に残る溶存オゾンを、オゾン分解槽において空気を吹き込むことにより分解するものも知られている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−206448号公報
【特許文献2】特許第4201042号公報
【特許文献3】特開2001−157524号公報
【非特許文献1】「養液栽培の病害と対策」、社団法人農山漁村文化協会、107−142頁、2009年
【非特許文献2】「低圧条件での二酸化炭素を用いた革命的食品殺菌法の開発」、財団法人浦上食品・食文化振興財団研究報告書、∨ol.16、150−158頁、2008年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記した非特許文献1に記載の紫外線処理では、養液中の残渣や固体粒子によって光線が遮断されと殺菌効果が低下するという問題があった。
また、加熱方式では、加熱にコストがかかるとともに、養液温度が上昇するという問題があった。
また、オゾン処理では高い殺菌力が得られることとなるが、設備にコストがかかるとともに、電力費等の運転コストが嵩むとともに、養液に溶存したオゾンが循環して栽培ベッドに達すると、作物の根が酸化作用で傷むという問題があった。
その他に、オゾン処理では、養液中の微量元素として必須の鉄やマンガンが酸化され、不溶化して沈殿するため、これらの元素を追肥する必要があった。
【0007】
また、前記した非特許文献2に記載の二酸化炭素ガスを用いる方式では、殺菌効果を得るために養液を高圧状態に保つ必要があり、その動力に要する運転コストが嵩むという問題があった。
また、殺菌に用いた後、養液から二酸化炭素ガスが離脱し、これが大気中に放出されることとなるが、地球温暖化による環境破壊を防止するためには、温室効果ガスである二酸化炭素ガスの放出量を減らさなければならない。
【0008】
また、非特許文献2に示された方法では、バッチ方式の処理法であり、実際の水耕栽培プラントに適用する際には、養液の循環ループ上で連続処理できる装置が必要である。
また、特許文献1に記載のオゾンマイクロバブル処理では、オゾン処理に要する装置コスト、運転コストが高いとともに、後段の生物活性炭に存在する微生物が溶液中に流出して栽培ベッドに到達すると、微生物由来の病原菌が発生する可能性もある。
【0009】
また、オゾン処理によって鉄やマンガン等の微量元素が不溶化し沈殿し、養液の肥料バランスが変化するため、追肥を行う必要が生じる。
特許文献3に記載のオゾン処理では、オゾン処理に要する装置コスト、運転コストが高いとともに、オゾン処理直後に鉄やマンガンが酸化されるため、オゾン分解槽に到達する前に微量元素の一部が不溶化し沈殿する可能性がある。
【0010】
このような観点から、本発明は、養液の殺菌処理効率を高めることができ、養液殺菌効果の信頼性が向上された水耕栽培プラントを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記した課題を解決するための手段として本発明の水耕栽培プラントは、養液で植物を水耕栽培する栽培ベッドと、前記養液を前記栽培ベッドに循環する養液ループと、殺菌効果を有するガスを前記養液ループに供給するガス供給源と、前記養液ループにあって、前記養液と前記ガス供給源から供給されたガスとを気液混合する殺菌槽と、を有する水耕栽培プラントであって、前記殺菌槽に接続され、加圧手段を有して、前記ガス供給源から供給されたガスを前記殺菌槽に注入するガス注入装置と、前記殺菌槽の上部空間と前記ガス注入装置のガス導入部とを連通させて、前記殺菌槽において前記養液中から離脱したガスを再利用させるガス回収管と、前記殺菌槽の内部圧力を、所定の殺菌効果を有する状態に保持する圧力保持手段と、を備えたことを特徴とする。この水耕栽培プラントによれば、殺菌効果を有するガスを用いた養液の殺菌において殺菌槽を高圧に保って連続的に殺菌が可能である。また、殺菌槽から排出されたガスを再利用できる。これによって、ガス供給源からのガスの使用量が減少するため水耕栽培プラントの運転コストを低減できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、養液の殺菌処理効率を高めることができ、養液殺菌効果の信頼性が向上された水耕栽培プラントが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1実施形態に係る水耕栽培プラントを示した構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る水耕栽培プラントの変形例を示した構成図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る水耕栽培プラントの変形例を示した構成図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る水耕栽培プラントを示した構成図である。
【図5】本発明の第3実施形態に係る水耕栽培プラントを示した構成図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係る水耕栽培プラントの変形例を示した構成図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係る水耕栽培プラントの変形例を示した構成図である。
【図8】本発明の第4実施形態に係る水耕栽培プラントを示した構成図である。
【図9】本発明の第4実施形態に係る水耕栽培プラントの変形例を示した構成図である。
【図10】本発明の第4実施形態に係る水耕栽培プラントの変形例を示した構成図である。
【図11】本発明の第5実施形態に係る水耕栽培プラントを示した構成図である。
【図12】本発明の第5実施形態に係る水耕栽培プラントの変形例を示した構成図である。
【図13】本発明の第6実施形態に係る水耕栽培プラントを示した構成図である。
【図14】本発明の第6実施形態に係る水耕栽培プラントの変形例を示した構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(第1実施形態)
以下、本発明の水耕栽培プラントの第1実施形態を図1を参照して詳細に説明する。
本実施形態の水耕栽培プラント1は、栽培ベッド2と、養液(栽培のための養分を含んだ水)を栽培ベッド2に循環するための養液ループを構成する配管2a〜2dと、殺菌効果を有するガスを養液ループに供給するガス供給源3と、養液ループにあって、養液とガス供給源3から供給されたガスとを気液混合する殺菌槽4と、を有する。
養液ループ上には、前記した栽培ベッド2、殺菌槽4のほか、殺菌槽4の下流側に気水分離槽5が設けられている。
そして、殺菌槽4には、ガス供給源3から供給されたガスを殺菌槽4に注入するガス注入装置としてのマイクロバブル生成装置6が接続されている。
【0015】
栽培ベッド2は、所定の幅と長さを有しており、例えば、作物が発泡スチロールパネル等で固定され、作物の根が循環する培養液に浸かっているものである。栽培ベッド2の上方には、照明装置2’が設置されている。
【0016】
ガス供給源3には、殺菌効果を有するガスとして二酸化炭素ガスを養液ループに供給することが可能な二酸化炭素ガス供給タンクが設置されている。二酸化炭素ガスは、ガス供給源3から供給管3aを通じてマイクロバブル生成装置6に至る導入路としての導入管7に供給される。なお、二酸化炭素ガスは、工業用に生産されたガスの他に、熱機関や発電プラントの燃焼ガス等を供給して利用することもできる。
ちなみに、二酸化炭素は、植物の光合成に必要なガスであるので、二酸化炭素濃度が高濃度であっても植物に悪い影響を与えることはない。
【0017】
殺菌槽4は、養液ループ上を循環する養液を殺菌するための槽であり、マイクロバブル生成装置6から注入された二酸化炭素ガスによるマイクロバブルで槽内の養液を殺菌する。殺菌槽4内には、マイクロバブルと養液との接触時間を確保するための仕切板4aが設けられている。
殺菌槽4には、上流側となる栽培ベッド2側との間に配管2aが接続されており、この配管2a上に設置されたポンプ10を通じて、上流側から養液が流入するようになっている。つまり、上流側の養液は、ポンプ10で加圧されて殺菌槽4に供給されるようになっている。
【0018】
また、殺菌槽4の養液は、配管2bを通じて下流側の気水分離槽5に流出するようになっている。配管2bには、減圧作用を有する流動抵抗体として動力回収装置11が設けられている。動力回収装置11は、例えばペルトン水車方式の回収機構を採用することができる。このような動力回収装置11は、上流側のポンプ10に直結してもよいし、また、電磁気力に変換して、間接的にポンプ10に動力を伝達するように構成してもよい。このような動力回収装置11を用いることにより、ポンプ10の所要動力を軽減することができる。
【0019】
また、殺菌槽4の上部空間には、ガス回収路として機能するガス回収管8が接続されている。ガス回収管8の端部は、マイクロバブル生成装置6に至る導入管7の途中に接続されている。これにより、殺菌槽4内にて養液を殺菌した後の未溶解分の二酸化炭素ガスは、養液の水面から離脱した後にガス回収管8を通じてマイクロバブル生成装置6に供給され、再利用される。ガス回収管8の途中には、殺菌槽4内の液位の下降上昇に対応して開閉するエアベント9が設けられている。
【0020】
本実施形態では、ポンプ10の吐出圧と、配管2bの動力回収装置11の流動抵抗によって、殺菌槽4の内部圧力が実質的に所定の殺菌効果を有する圧力状態に保持されるようになっている。つまり、ポンプ10で加圧された養液は殺菌槽4内で所定の加圧状態に保持されるようになっている。
ここで、ポンプ10による所定の加圧状態は、望ましくは1.0MPa以上とすることができる。これによって、前記した非特許文献2に示されるように、二酸化炭素ガスの殺菌作用を高めることが可能となる。
なお、加圧された養液は、殺菌槽4内で加圧状態に保持された後、動力回収装置11の下流側で低圧状態に戻されることとなる。
本実施形態では、ポンプ10、動力回収装置11からなる、請求の範囲にいう圧力保持手段を有する。
【0021】
気水分離槽5は、殺菌槽4から栽培ベッド2に連通する側の養液ループにおける配管2bの途中に設けられており、動力回収装置11の下流側にあることから、動力回収装置11を通過した後に減圧発泡した二酸化炭素ガスを養液から分離するようになっている。
気水分離槽5は、気水の分離を容易にするため、図では仕切板を用いて上昇流部と下降流部とを分離した構造を示している。
【0022】
気水分離槽5で分離されて回収された二酸化炭素ガスは、導入管7を通じてマイクロバブル生成装置6に供給され、再利用される。なお、導入管7における気水分離槽5の近傍には、第1のブロワ12が設けられており、これによって気水分離槽5で分離した二酸化炭素ガスは、第1のブロワ12によってマイクロバブル生成装置6のガス導入部6cに加圧状態で導入されるようになっている。
このとき、第1のブロワ12の吸込圧を利用して、気水分離槽5内が負圧状態に保持される。これによって、気水分離槽5内の二酸化炭素ガスの飽和圧力が低下され、発泡が促進されて、養液内における二酸化炭素ガスの溶存濃度が低下されるようになる。
【0023】
マイクロバブル生成装置6は、ポンプ6aと減圧ノズル6bとを用いる加圧溶解方式を備えて構成されており、殺菌槽4内の養液をポンプ6aで加圧した後、減圧ノズル6bで減圧発泡して二酸化炭素ガスのマイクロバブルを生成し、これを殺菌槽4に注入するようになっている。
マイクロバブル生成装置6には、主として導入管7を通じてガス供給源3から供給された二酸化炭素ガスによりマイクロバブルを生成するが、ガス回収管8を通じて回収された二酸化炭素ガスや、気水分離槽5から導入管7を通じて回収された二酸化炭素ガスを再利用してマイクロバブルを生成するようになっている。
なお、マイクロバブルの生成方式は、前記した加圧溶解方式の他に旋回型等の他方式を用いてもよい。
【0024】
ここで、ガス供給源3と導入管7とを接続する供給管3aには、二酸化炭素ガスの流量を調整する流量調整手段としての流量調整弁20aが設けられている。
流量調整弁20aは、制御手段20によって弁の開閉が制御されるようになっており、制御手段20には、導入管7に設けられた流量計13からの信号が入力されるようになっている。
制御手段20は、流量計13からの信号に基づいて、ガス供給源3からマイクロバブル生成装置6へ供給される二酸化炭素ガスの流量が所定の流量になるように流量調整弁20aを開閉制御する。
具体的に、制御手段20は、ガス供給源3から供給された二酸化炭素ガスと、殺菌槽4からガス回収管8を通じて導入管7に流入した二酸化炭素ガスと、気水分離槽5から導入管7に流入した二酸化炭素ガスとを合計した二酸化炭素ガスの流量が、所定の流量となるように、流量計13からの信号に基づいて、流量調整弁20aを開閉制御する。つまり、二酸化炭素ガスの流量が所定の流量よりも小さいときには、流量調整弁20aを開く側に制御し、二酸化炭素ガスの流量が所定の流量よりも大きいときには、流量調整弁20aを閉じる側に制御してガス供給源3から供給される二酸化炭素ガスを絞る。これにより、ガス供給源3から供給される二酸化炭素ガスの消費を抑えてコストの削減を図ることができる。
なお、制御手段20の制御によらず、流量調整弁20aを手動で開閉制御してもよい。
【0025】
また、導入管7には、流量計13のほか、第2の加圧手段としての第2のブロワ14が設けられている。第2のブロワ14は、導入管7における供給管3aとガス回収管8との合流地点Gよりも下流側に設けられている。したがって、第2のブロワ14は、気水分離槽5で回収された二酸化炭素ガスのほか、ガス供給源3からの二酸化炭素ガス、および殺菌槽4から回収された二酸化炭素ガスを、マイクロバブル生成装置6のガス導入部6cに加圧状態で導入するようになっている。
【0026】
なお、養液ループは、配管2cと配管2dとの接続部分に三方弁21が設けられており、また、配管2dと配管2aとの接続部分に三方弁22が設けられている。そして三方弁21と三方弁22との間が短絡配管23で接続されている。これによって、三方弁21および三方弁22を切り換えることによって、栽培ベッド2を迂回して短絡配管23に養液を通流させる短絡ループとすることができる。
なお、配管2aには、養液を貯めておくためのアキュームレータ15が設けられている。
【0027】
以下では、本実施形態において得られる効果を説明する。
(1)殺菌槽4の内部圧力を、実質的に所定の殺菌効果を有する状態に保持する圧力保持手段を備えているので、循環利用する養液の殺菌処理効率を高めることができ連続的な殺菌が可能である。したがって、養液によって病害がプラント全体に蔓延するのを好適に防止することができる。
(2)栽培ベッド2から殺菌槽4に連通する養液ループの配管2aに設けられたポンプ10を利用して、殺菌槽4の内部圧力を上昇させることができるので、別途、専用の加圧手段を設ける必要がなく、設備コストを可及的に低減することができる。
(3)また、流動体抵抗が動力回収装置11であり、殺菌槽4の内部圧力を上昇させるための構成が簡単であり、設備コストを可及的に低減することができる。しかも、動力回収装置11で回収した動力をポンプ10の補助動力に利用することができるので、ポンプ10の所要動力を軽減することができる。これにより、使用電力を削減して運転コストの低減を図ることができる。
また、動力回収装置11で回収した動力を第1のブロワ12や第2のブロワ14の補助動力として利用することもできる。
(4)殺菌槽4内にて養液を殺菌した後の未溶解分の二酸化炭素ガスをマイクロバブルの生成に再利用することができるとともに、気水分離槽5から分離された二酸化炭素ガスをマイクロバブルの生成に再利用することができ、ガス供給源3から供給される二酸化炭素ガスの使用量を低減して運転コストの低減を図ることができる。
また、二酸化炭素ガスを再利用することによって、環境への二酸化炭素ガスの排出量を減らすことが可能であり、温暖化ガスの排出量を削減することによって環境負荷が軽減される。
(5)マイクロバブル生成装置6を用いて殺菌槽4に二酸化炭素ガスによるマイクロバブルが生成されるので、二酸化炭素ガスの溶解効率が増加し、養液の殺菌性能を高めることができる。
(6)殺菌槽4の上部空間の二酸化炭素ガスの排出にエアベント9を用いることにより、殺菌槽4の水位を一定に維持することができ、これによって養液殺菌効果の信頼性が向上する。
(7)導入管7における気水分離槽5の近傍には、第1のブロワ12が設けられているので、気水分離槽5から分離して回収した二酸化炭素ガスをマイクロバブル生成装置6に加圧状態で導入することができ、二酸化炭素ガスの圧力と流量が一定に保たれ、安定にマイクロバブルを生成できるので、養液殺菌効果の信頼性が向上する。
(8)第1のブロワ12の吸込圧を利用して、気水分離槽5内が負圧状態に保持されるので、気水分離槽5内の二酸化炭素ガスの飽和圧力が低下され、発泡が促進されて、養液内における二酸化炭素ガスの溶存濃度が低下されるようになる。これにより、栽培ベッド2側に二酸化炭素ガスを含んだ養液が供給されにくくなって植物の根を傷める現象を防止できるので、養液殺菌効果の信頼性が向上する。
(9)導入管7における第2のブロワ14は、導入管7における供給管3aとガス回収管8との合流地点Gよりも下流側に設けられているので、気水分離槽5で回収された二酸化炭素ガスのほか、ガス供給源3からの二酸化炭素ガス、および殺菌槽4から回収された二酸化炭素ガスを、マイクロバブル生成装置6のガス導入部6cに加圧状態で導入することができる。したがって、二酸化炭素ガスのスムーズな流れを実現して二酸化炭素ガスの確実な再利用を実現することができる。
(10)制御手段20によって、マイクロバブル生成装置6へのガス供給流量が所定の量(一定)となるように流量調整弁20aが制御されるようになっているので、回収される二酸化炭素ガスの量によって、過不足なくガス供給源3から二酸化炭素ガスが供給されるようになり、これにより、ガス供給源3からの二酸化炭素ガスの補充量を最適化でき、過消費を好適に抑えて運転コストの低減を図ることができる。
(11)養液の殺菌運転を間歇的に実施する場合は、三方弁21と三方弁22を切り替え、養液ループを短絡配管23に短絡する。これにより、さらに使用電力を削減して運転コストの低減を図ることができるとともに、二酸化炭素ガスの使用量が減少して、養液の殺菌に係る経済性が向上するようになる。
【0028】
図2,図3は第1実施形態の水耕栽培プラント1の変形例であり、図2では、マイクロバブル生成装置6の導入管7における供給管3aとガス回収管8との合流地点Gにバッファタンク16が設けられている。
この水耕栽培プラント1によれば、バッファタンク16の気体への緩衝効果により、殺菌槽4と気水分離槽5からの二酸化炭素ガスの流量の変動が緩和されるので、マイクロバブル生成装置6への二酸化炭素ガスの供給の圧力と流量が一定に保たれるようになり、より安定したマイクロバブルの生成が可能となる。したがって、養液殺菌効果の信頼性がより向上する。
【0029】
図3の水耕栽培プラント1では、導入管7と、供給管3aと、ガス回収管8と、がそれぞれ独立してマイクロバブル生成装置6のガス導入部6c,6d,6eに接続されている。この場合、導入管7には、第1のブロワ12と流量計13とが設けられ、供給管3aには、流量計13bが設けられ、ガス回収管8には、第2のブロワ14と流量計13aとが設けられている。各流量計13,13b,13aにおける計測値は、制御手段20に入力され、トータルの供給流量が所定の流量(一定)となるように、これらの計測値に基づいて制御手段20が流量調整弁20aを制御するようになっている。
【0030】
(第2実施形態)
図4に第2実施形態の水耕栽培プラント1を示す。本実施形態の水耕栽培プラント1が前記第1実施形態と異なるところは、殺菌槽4の減圧に用いる流動抵抗体を図1に示した動力回収装置11から背圧弁30に代えた点にある。
背圧弁30は、一次側圧力(上流側の圧力)が設定値以上になると、内部に備わる弁が開状態になり、二次側(下流側)に流体を流す機能を有する。これによって、殺菌槽4の上流側の配管2aに設けられたポンプ10で殺菌槽4を加圧しつつ、殺菌槽4の下流側の配管2bに設けられた背圧弁30で、殺菌槽4の内部圧力一定に保つことができる。
【0031】
本実施形態においても、前記した第1実施形態と同様に、養液の二酸化炭素ガス殺菌において、殺菌槽4を高圧に保って連続的に殺菌が可能であるとともに、動力回収機構を用いないため、水耕栽培プラント1の設備コストを低減することができる。
【0032】
(第3実施形態)
図5に第3実施形態の水耕栽培プラント1を示す。この水耕栽培プラント1では、図1の水耕栽培プラント1において、ポンプ10に回転数を制御するインバータ42が取り付けられるとともに、殺菌槽4に圧力伝送器41が取り付けられ、さらに、圧力伝送器41の信号を入力信号としてインバータ42に回転数制御信号を出力する制御器40が設けられている。
【0033】
この水耕栽培プラント1では、圧力伝送器41の計測信号を基に、殺菌槽4内の圧力が設定値を維持するように、制御器40からインバータ42にポンプ10の回転数を制御する信号が出力される。これによって、殺菌槽4の圧力がポンプ10で加圧されつつ一定に保持されるようになる。
したがって、前記第1実施形態と同様に、養液の殺菌処理効率を高めることができ、養液殺菌効果の信頼性が向上された水耕栽培プラント1が得られる。
【0034】
図6は図5の変形例であり、殺菌槽4の減圧に用いられる流動抵抗体としての動力回収装置11に代えて、弁43を用いている。この水耕栽培プラント1においても、圧力伝送器41の計測信号を基に、殺菌槽4内の圧力が設定値を維持するように、制御器40からインバータ42にポンプ10の回転数を制御する信号が出力される。これによって、殺菌槽4の圧力がポンプ10で加圧されつつ一定に保持されるようになり、弁43を用いた簡易な構造で、養液の殺菌処理効率を高めることができ、養液殺菌効果の信頼性が向上された水耕栽培プラント1が得られる。
【0035】
図7は図5の変形例であり、殺菌槽4の減圧に用いられる流動抵抗体としての動力回収装置11に代えて、流量調整弁45を用いており、さらに流量調整弁45の下流側に流量計46を設けている。また、流量計46の信号を入力信号とし、流量調整弁45に弁開度制御信号を出力する制御器44を設けている。
【0036】
この水耕栽培プラント1では、圧力伝送器41の計測信号を基に、殺菌槽4内の圧力が設定値を維持するように、制御器40からインバータ42にポンプ10の回転数を制御する信号が出力される。そして、これと並行して、流量計46の計測信号を基に、殺菌槽4から養液ループ上に流出する養液の流量が設定値を維持するように、制御器44から流量調整弁45に弁開度を制御する信号が出力される。これによって、殺菌槽4の圧力がポンプ10で加圧されつつ一定に保持されるようになり、養液の処理流量を一定に保つことができる。
【0037】
本実施形態においても、前記した第1実施形態と同様に、養液の二酸化炭素ガス殺菌において、殺菌槽4を高圧に保って連続的に殺菌が可能であるとともに、動力回収機構を用いないため、水耕栽培プラント1の設備コストを低減することができる。
【0038】
(第4実施形態)
図8に第4実施形態の水耕栽培プラント1を示す。この水耕栽培プラント1では、ポンプ10を削除して、養液ループの配管2aにマイクロバブル生成装置6を介設してマイクロバブル生成装置6のポンプ6aを加圧用として利用している。
本実施形態では、、マイクロバブル生成の圧力に相当する圧力差(0.15MPa以上)が殺菌槽4内にて得られるように、動力回収装置11の圧力損失が調整されている。
【0039】
この水耕栽培プラント1では、マイクロバブル生成装置6のポンプ6aを加圧用として利用しているので、運転コストと設備コストを低減することができる。
【0040】
図9は図8の水耕栽培プラント1の変形例であり、殺菌槽4の減圧に用いる流動抵抗体を図8に示した動力回収装置11から背圧弁30に代えた点にある。
このような構成とすることによっても、殺菌槽4の上流側の配管2aに設けられたマイクロバブル生成装置6のポンプ6aで殺菌槽4を加圧しつつ、殺菌槽4の下流側の配管2bに設けられた背圧弁30で、殺菌槽4の内部圧力一定に保つことができる。
なお、殺菌槽4内の最大圧力は、背圧弁30によって一定値に設定されるため、ポンプ6aによる圧力と背圧弁30の設定圧力の差が、マイクロバブル生成の最低圧力(好ましくは0.15MPa)以上になるように、運転特性図からポンプ6aを選定する。
【0041】
この水耕栽培プラント1では、動力回収機構を用いないため、水耕栽培プラント1の設備コストを低減することができる。
【0042】
図10は図9の水耕栽培プラント1の変形例であり、ポンプ6aの回転速度を制御するインバータ48を取り付け、ポンプ6aの吐出側に圧力伝送器49が取り付けられている。そして、圧力伝送器49の信号を入力信号とし、インバータ48に回転数制御信号を出力する制御器47が設けられている。
【0043】
この水耕栽培プラント1では、圧力伝送器49の計測信号を基に、ポンプ6aの吐出圧力と背圧弁30の設定圧力の差がマイクロバブル生成の最低圧力(好ましくは0.15MPa)以上になるように、制御器47からインバータ48にポンプ6aの回転数を制御する信号が出力される。これによって、殺菌槽4の圧力がポンプ6aで加圧されつつ一定に保持されるようになる。
したがって、この水耕栽培プラント1においても同様に、養液の殺菌処理効率を高めることができ、養液殺菌効果の信頼性が向上された水耕栽培プラント1が得られる。
【0044】
(第5実施形態)
図11に第5実施形態の水耕栽培プラント1を示す。この水耕栽培プラント1では、殺菌槽4におけるガス注入装置として散気管50を用いている。
散気管50は殺菌槽4内に設けられており、この散気管50には導入管7が接続されている。導入管7を通じて供給された二酸化炭素ガスは、散気管39を介して殺菌槽4内の高圧の養液に吹き込まれる。
【0045】
この水耕栽培プラント1では、マイクロバブル生成装置6を用いたものより溶解効率は低くなるが、ガス回収管8によって未溶解ガスが回収され、再度散気管50から吹き込まれることとなるため、従来の散気管方式のものと比較して高い溶解効率が得られる。これによって、従来と比較して、殺菌性能を向上することができる。また、マイクロバブル生成装置を配置していないので、設備コストの低減を図ることができる。
【0046】
図12は図11の水耕栽培プラント1の変形例であり、殺菌槽4の減圧に用いる流動抵抗体を動力回収装置11から背圧弁30に代えた点にある。
この水耕栽培プラント1によれば、動力回収機構を用いないため、設備コストを低減することができる。
【0047】
(第6実施形態)
図13に第6実施形態の水耕栽培プラント1を示す。この水耕栽培プラント1では、養液ループ上の配管2aにおいて、ポンプ10の上流側にオゾン接触槽4’を設けている。
オゾン接触槽4’は、オゾンガスの接触時間を確保するため、内部に仕切板4a’を有している。オゾン接触槽4’には、マイクロバブル生成装置6’が接続され、オゾン発生装置3’から流量調整弁20a’と流量計13’を通り、オゾンガスがマイクロバブル生成装置6’に供給される。オゾン接触槽4’内で未溶解の排オゾンガスは、オゾン接触槽4’の上部空間から排オゾン処理装置25に排出され、分解処理される。
【0048】
養液はオゾン接触槽4’でオゾンマイクロバブルによって殺菌処理されるが、鉄やマンガン等の微量元素は、酸化されて不溶化し、沈殿を生じる。このように鉄やマンガン等の微量元素の沈殿物を含む養液は、ポンプ10で加圧されて、殺菌槽4に流入する。殺菌槽4では、二酸化炭素ガスのマイクロバブルが注入され、その高い溶解効率によって溶存二酸化炭素濃度が増加する。このため水素イオンが増加し、pHが低下する。
このように低いpH環境では、例えば、二酸化マンガンは水素イオンを受け取って還元されるため、可溶化する。さらに、二酸化炭素ガスの殺菌作用によって、オゾン殺菌後の養液をさらに殺菌することができる。
【0049】
また、オゾン接触槽4’でオゾンマイクロバブルによって殺菌処理された後に養液に溶存オゾンが残留する場合においても、殺菌槽4で二酸化炭素ガスをパージされるので溶存オゾンの気相への移行が促進され、養液の溶存オゾンを除去することができる。
【0050】
本実施形態によれば、前記第1実施形態で説明した作用効果に加えて、養液のオゾン殺菌に対してその下流に二酸化炭素殺菌を組み合わせることにより、養液の殺菌性能をより高めることができる。
また、養液への追肥量が減るために、水耕栽培プラント1の運転コストを低減できる。
【0051】
図14は図13の水耕栽培プラント1の変形例であり、殺菌槽4の減圧に用いる流動抵抗体を動力回収装置11から背圧弁30に代えた点にある。
この水耕栽培プラント1によれば、動力回収機構を用いないため、設備コストを低減することができる。
【0052】
なお、オゾン接触槽4’や殺菌槽4は、適宜複数設けてもよい。
【符号の説明】
【0053】
1 水耕栽培プラント
2 栽培ベッド
2a〜2d 配管(養液ループ)
3 ガス供給源
4 殺菌槽
5 気水分離槽
6 マイクロバブル生成装置(ガス注入装置)
6a ポンプ(圧力保持手段)
6b 減圧ノズル
6c ガス導入部
7 導入管
8 ガス回収管
9 エアベント
10 ポンプ(圧力保持手段)
11 動力回収装置(流動抵抗体、圧力保持手段)
12 第1のブロワ(第1の加圧手段)
13 流量計
13a 流量計
13b 流量計
14 第2のブロワ(第2の加圧手段)
15 アキュームレータ
16 バッファタンク
20 制御手段
20a 流量調整弁(流量調整手段)
30 背圧弁(流動抵抗体、圧力保持手段)
39 散気管
43 弁(流動抵抗体、圧力保持手段)
45 流量調整弁(流動抵抗体、圧力保持手段)
50 散気管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
養液で植物を水耕栽培する栽培ベッドと、前記養液を前記栽培ベッドに循環する養液ループと、殺菌効果を有するガスを前記養液ループに供給するガス供給源と、前記養液ループにあって、前記養液と前記ガス供給源から供給されたガスとを気液混合する殺菌槽と、を有する水耕栽培プラントであって、
前記殺菌槽に接続され、加圧手段を有して、前記ガス供給源から供給されたガスを前記殺菌槽に注入するガス注入装置と、
前記殺菌槽の上部空間と前記ガス注入装置のガス導入部とを連通させて、前記殺菌槽において前記養液中から離脱したガスを再利用させるガス回収管と、
前記殺菌槽の内部圧力を、所定の殺菌効果を有する状態に保持する圧力保持手段と、を備えたことを特徴とする水耕栽培プラント。
【請求項2】
請求項1に記載の水耕栽培プラントにおいて、
前記ガス注入装置が、前記ガス供給源から供給されたガスによりマイクロバブルを生成するマイクロバブル生成装置であり、
前記マイクロバブル生成装置は、前記養液中から離脱したガスを、前記ガス回収管を通じて導入し、前記殺菌槽にマイクロバブル状態で注入して再利用することを特徴とする水耕栽培プラント。
【請求項3】
請求項2に記載の水耕栽培プラントにおいて、
前記圧力保持手段は、
前記栽培ベッドから前記殺菌槽に連通する側の前記養液ループに設けられたポンプと、
前記殺菌槽から前記栽培ベッドに連通する側の前記養液ループに設けられた流動抵抗体と、を備え、
前記ポンプの吐出圧および前記流動抵抗体の流動抵抗により、前記殺菌槽の内部圧力を、実質的に所定の殺菌効果を有する状態に保持することを特徴とする水耕栽培プラント。
【請求項4】
請求項2に記載の水耕栽培プラントにおいて、
前記マイクロバブル生成装置は、
ポンプと減圧ノズルとを有する加圧溶解方式で構成されて、前記栽培ベッドから前記殺菌槽に連通する側の前記養液ループ上に設けられており、
前記養液ループ内の養液に前記ガスを混合し、当該ガスの混合された養液を前記ポンプで加圧した後、前記減圧ノズルで減圧して前記殺菌槽にマイクロバブル状態で注入するように構成されており、
前記殺菌槽から前記栽培ベッドに連通する側の前記養液ループに設けられた流動抵抗体を備え、
前記ポンプの吐出圧および前記流動抵抗体の流動抵抗により、前記殺菌槽の内部圧力を、実質的に所定の殺菌効果を有する状態に保持することを特徴とする水耕栽培プラント。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載の水耕栽培プラントにおいて、
前記流動抵抗体は、水車型の動力回収装置を有しており、回収した動力を前記ポンプの補助動力に使用することを特徴とする水耕栽培プラント。
【請求項6】
請求項3または請求項4に記載の水耕栽培プラントにおいて、
前記殺菌槽内の液位の下降上昇に対応して開閉するエアベントを設けたことを特徴とする水耕栽培プラント。
【請求項7】
請求項3または請求項4に記載の水耕栽培プラントにおいて、
前記殺菌槽から前記栽培ベッドに連通する側の前記養液ループにおける前記流動抵抗体の下流に設けられ、前記流動抵抗体を通過した後に減圧発泡したガスを分離する気水分離槽と、
前記気水分離槽の上部空間と前記マイクロバブル生成装置のガス導入部とを少なくとも連通する導入管と、
前記導入管に設けられた第1の加圧手段と、を備え、
前記マイクロバブル生成装置は、前記気水分離槽で分離したガスを、前記導入管を通じて前記第1の加圧手段により加圧状態で導入し、前記殺菌槽にマイクロバブル状態で注入して再利用することを特徴とする水耕栽培プラント。
【請求項8】
請求項7に記載の水耕栽培プラントにおいて、
前記導入管にさらに設けられ、前記ガス供給源から供給されたガスと前記ガス回収管を通じて供給されたガスとを少なくとも加圧する第2の加圧手段を備え、
前記マイクロバブル生成装置は、前記気水分離槽で分離したガスに加え、前記導入管を通じて前記第2の加圧手段により加圧状態で導入し、前記殺菌槽にマイクロバブル状態で注入して再利用することを特徴とする水耕栽培プラント。
【請求項9】
請求項7に記載の水耕栽培プラントにおいて、
前記気水分離槽内は、前記第1の加圧手段による吸込圧により負圧状態に保たれるようになっており、
前記気水分離槽内が負圧状態に保たれることによって、前記気水分離槽内のガスの飽和圧力を低下させて発泡を促進し、前記養液に混合されたガスの溶存濃度を低下させることを特徴とする水耕栽培プラント。
【請求項10】
請求項8または請求項9に記載の水耕栽培プラントにおいて、
前記マイクロバブル生成装置に通じる前記導入管に設けた流量計と、
前記ガス供給源側に設けられ、当該ガス供給源側から供給されるガスの流量を調整する流量調整手段と、
前記流量調整手段を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記流量計からの信号に基づいて、前記ガス供給源側から前記マイクロバブル生成装置へ供給されるガスの流量が所定の流量になるように前記流量調整手段を制御することを特徴とする水耕栽培プラント。
【請求項11】
請求項8に記載の水耕栽培プラントにおいて、
前記導入管における前記第2の加圧手段の上流側には、バッファタンクが設けられており、
前記バッファタンクには、前記ガス供給源から供給されたガス、前記ガス回収管を通じて供給されたガスおよび前記気水分離槽で分離したガスが導入されることを特徴とする水耕栽培プラント。
【請求項12】
請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の水耕栽培プラントにおいて、
前記ガス供給源から供給されるガスが二酸化炭素ガスであることを特徴とする水耕栽培プラント。
【請求項13】
請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の水耕栽培プラントにおいて、
前記殺菌槽は、直列に複数段設けられており、複数段の前記殺菌槽のうち、前段側となる少なくとも一つの前記殺菌槽には、ガスとしてオゾンガスが用いられ、その後段側となる少なくとも一つの前記殺菌槽には、ガスとして二酸化炭素ガスが用いられていることを特徴とする水耕栽培プラント。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−211915(P2011−211915A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−80627(P2010−80627)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】