説明

水道使用監視システム及び水道使用監視方法

【課題】ネットワーク環境を活用して水道メータの表示から水漏れを含む異常な水道使用を判別して利用者に報知可能とする
【解決手段】水道メータ検知ユニット10により水道メータ14の表示から水道使用状況を検知して水道使用状況検知信号を生成し、ゲートウェイ装置18を経由してサーバ22へ送信する。サーバ22は水道メータ検知ユニット10から送信された水道使用状況検知信号に基づき所定の監視周期毎に水道使用の有無を示す使用パターンを生成し、使用パターンの中から水道未使用の時間帯を検知できない場合に水漏れを判別し、判別結果を携帯電話28から報知し、不動産管理会社クライアント30からの閲覧要求に対し応答する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住戸毎に設けられた水道メータの表示から水漏れを含む異常な水道使用を判別して報知する水道使用監視システム及び水道使用監視方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一般住宅やマンション等の集合住宅に設置された家庭用の水道設備は、外部からの水道管の引き込み部分に水道メータを設置して水道使用量を積算し、課金処理のために検針するようにしている。
【0003】
一方、近年の水道検針システムにあっては、水道メータの電子化に伴い家庭に設置した水道メータを地方公共団体の水道局等の検針センターにオンライン接続し、各家庭の水道使用量を自動検針することを可能にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−118948号公報
【特許文献2】特開平11−296774号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、家庭用の水道設備にあっては、長期間居住する間に台所、洗面所、浴室、洗濯機置場、トイレといった場所の水道使用機器や室内の水道配管の継ぎ目部分等から水漏れを起す場合があり、漏れた水が見える場所に出してくれば水漏れを発見して対応することができる。
【0006】
しかし、通常見えない場所の水道配管や水道使用機器の発生している水漏れの発見は困難であり、生活状況に比べて水道料金が異常に高いことに気付いた場合には水漏れが起きているのではないかと疑うようなこともあるが、原因が水漏れにあるのか否かを確認することは容易ではない。
【0007】
水道メータを利用した水漏れの確認方法としては、蛇口を全て締めて水道を使用していない状態とし、この状態で水道メータに設けている通水パイロット(通水に応じ回転する風車状の回転盤)が回転していれば、水道メータから蛇口までのどこかで水漏れしていることを意味し、このような確認方法を水道局等の機関はホームペーバを利用して公報しており、水漏れを発見したら修理業者に連絡することを案内している。
【0008】
しかし、日常的に水漏れ点検を各家庭で行うようなことは通常行われず、水道料金が異常に高い場合に水漏れ点検を行うこともあるが、水道料金にそれほど影響しないような水漏れは発見されずに、そのまま放置される状況にある。
【0009】
また、賃貸マンション等の不動産管理会社にあっては、多数の物件を管理しており、その中で長期間に亘り発見されることなく水漏れを起していた物件の存在を知る場合があり、多くの場合、長期間にわたる水漏れにより建物や各種設備が損傷し、その修復に多大な費用と時間がかかるという問題を抱えている。
【0010】
本発明は、インターネット等のネットワーク環境を活用して水道メータの表示から水漏れを含む異状異常な水道使用を判別して利用者や管理者に報知可能とする水道使用監視システム及び水道使用監視方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(水道使用監視システム)
本発明は、水道使用監視システムに於いて、水道メータの表示から水道使用状況を検知してネットワーク上の処理装置に送信し報知することを特徴とする。
【0012】
ここで、処理装置で前記水道メータの検知状況から水漏れを含む異常な水道使用を判別して報知する。
【0013】
本発明の別の形態にあっては、水道使用監視システムに於いて、
水道メータ検知ユニットにより水道メータの表示から水道使用状況を検知して水道使用状況検知信号をネットワーク上の処理装置に送信し、
処理装置で水道使用状況検知信号の処理により水漏れを含む異常な水道使用を判別し、利用者端末に判別結果を送信して報知することを特徴とする。
【0014】
ここで、
水道メータ検知ユニットは、
水道メータの表示部から水道使用状況を検知して水道使用状況検知信号を出力する表示検知部と、
表示検知部から出力した水道使用状況検知信号を処理装置に送信すると共に処理装置からの信号を受信する通信部と、
を備える。
【0015】
水道使用状況検知信号に基づき所定の監視周期毎に水道使用の有無を示す使用パターンを生成し、使用パターンの中から水道未使用の時間帯を検知できない場合に、異常な水道使用を判別するム。
【0016】
水道未使用を推定する所定の時間帯は、所定の就寝時間帯又は不在時間帯である。
【0017】
更に、人の不在を検知する不在センサを設け、不在センサからの不在検知信号を前記処理装置に送信し、
処理装置は、不在検知信号に基づく不在時間帯に水道使用が検知された場合に、異常な水道使用を判別する。
【0018】
(水道使用監視方法)
本発明は、水道使用監視方法に於いて、水道メータの表示から水道使用状況を検知してネットワーク上の処理装置に送信し報知させることを特徴とする。
【0019】
こごて、処理装置で水道メータの検知状況から水漏れを含む異常な水道使用を判別して報知させる。
【0020】
本発明の別の形態にあっては、水道使用監視方法に於いて、水道メータ検知ユニットにより水道メータの表示から水道使用状況を検知して水道使用状況検知信号をネットワーク上の処理装置に送信し、処理装置で水道使用状況検知信号の処理により水漏れを含む異常な水道使用を判別し、利用者端末に判別結果を送信して報知することを特徴とする。
【0021】
ここで、水道使用状況検知信号に基づき所定の監視周期毎に水道使用の有無を示す使用パターンを生成し、使用パターンの中から水道未使用の時間帯を検知できない場合に、異常な水道使用を判別する。
【0022】
水道未使用を推定する所定の時間帯は、所定の就寝時間帯または不在時間帯(外出時間帯)である。
【0023】
更に、人の不在を検知する不在センサを設け、不在センサからの不在検知信号を処理装置に送信し、
処理装置は、前記不在検知信号に基づく不在時間帯に水道使用が検知された場合に、異常な水道使用を判別する。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、水道メータ検知ユニットにより水道使用状況を検知し、水道使用状況検知信号を所定の通信プロトコルに従ってネットワークアダプタに送信し、ネットワークアダプタで例えばインターネット通信プロトコルに変換してサーバに送信し、サーバで水道使用状況検知信号の処理により水漏れを含む異常な水道使用を判別して報知するようにしたため、家庭内のネットワーク環境及び家庭外のネットワーク環境を活用して水漏れを含む水道の異常使用をリアルタイムで監視し、異常使用を判別した場合は、居住者や不動産管理会社の保有する利用者端末から例えば水漏れの発生を報知し、適切且つ迅速な水漏れ修理対策を講ずることができ、水漏れが発見されずに長期間放置されることによる無駄な水道料金の出費や水漏れに伴う建物他の損傷等を未然に防止することができる。
【0025】
また、近年にあっては、家庭における電力エネルギー消費の抑制を課題として、冷蔵庫、エアコン、テレビといった家電機器をネットワークで結ぶことによって電力エネルギーの消費を管理するシステムとしてHEMS(Home Enaergy Management System:家庭エネルギー管理システム)の開発が推し進められている。
【0026】
このような家電機器の消費電力管理システム(以下、「電力管理システム」という)にあっては、家電機器に電源を供給する電源コンセントにセンサと無線送受信ICを内蔵し、センサにより消費電力を検知して、電源コンセントと同様の無線送受信ICを内蔵したインターネット接続用のネットワークアダプタに送信し、ネットワークアダプタからネットワーク上のサーバに送って電力管理アプリケーションにより必要な処理を行い、この処理結果をユーザの保有する携帯電話などのユーザ端末に送って閲覧等できるようにしている。またユーザは携帯端末の操作により必要に応じて家電機器の電源制御を行うことができる。
【0027】
そこで、HEMSのような家電機器の管理システムを利用すれば、水道メータの表示から水道使用状況を検知してサーバに送信する水道メータ検知ユニットを設けるだけで本発明の水道使用監視システムを容易に構築することができる。
【0028】
一方、HEMSのような電力管理システムにあっては、水漏れを含む異常な水道使用を監視するという新たな機能を追加することができ、このような機能拡張により機器管理システムとして提供できるサービスが充実し、サービス利用者の利便性を向上すると共に、サービス利用者の加入者数拡大効果も期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】電力管理システムを利用した本発明による水道使用監視システムの概略構成を示した説明図
【図2】図1のシステムで用いる水道メータ検知ユニットの実施形態を示したブロック図
【図3】図2の水道メータ検知ユニットで検知するメータ表示部を示した説明図
【図4】図1のシステムで用いる電源コンセント装置の実施形態を示したブロック図
【図5】図1のシステムで用いるゲートウェイ装置の実施形態を示したブロック図
【図6】図1のシステムに設けたサーバで処理される水道使用パターンを示した説明図
【図7】図1の携帯電話に表示される水漏れ報知画面を示した説明図
【図8】本発明による水道使用監視システムの他の概略構成を示した説明図
【図9】宅内無線LANを利用する本発明による水道使用監視システムの他の概略構成を示した説明図
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1は住宅等の電力管理システムを利用した本発明による水道使用監視システムの概略構成を示した説明図である。
【0031】
図1の水道使用監視システムは、マンション等の共同住宅の住戸11の水道設備を例にとっており、住戸外からアクセス可能な共用ボックス内に水道メータ14が配置され、水道メータ14を介して水道配管12が住戸内に引き込まれている。
【0032】
水道メータ14には本発明による水道メータ検知ユニット10が設けられている。本実施形態の水道メータ検知ユニット10は、水道メータ14の表示から水道使用状況を検知し、水道使用状況検知信号を所定の無線通信プロトコルに従って、電力管理システムに設けたネットワークアダプタとして機能するゲートウェイ装置18に送信する。もちろん、無線に代えて所定の有線通信によって送信するようにしても良い。
【0033】
一方、住戸11には、家電機器の消費電力を管理する電力管理システムを構築するための機器として、電源コンセント装置16と、インターネット20に接続するためのゲートウェイ装置18が設置されている。
【0034】
電源コンセント装置16には例えばエアコン15が接続される。なお、住戸11にはエアコン以外に冷蔵庫、テレビなどの様々な家電機器が設置されており、別々に設置された電源コンセント装置に同様に接続されている。
【0035】
電源コンセント装置16にはそれを介して接続される電力供給対象機器の消費電力を検知するセンサと無線送受信チップ(無線送受信ICを備える)が設けられており、センサにより周期的に消費電力が測定され、消費電力を示す電力検知信号が無線送受信チップから所定の無線通信プロトコルに従ってゲートウェイ装置18に送信される。
【0036】
ゲートウェイ装置18は電源コンセント装置16から所定の無線通信プロトコルに従って送信された電力検知信号を、TCP/IPとして知られたインターネット通信プロトコルに変換し、インターネット20を介してネットワーク上の処理装置として機能する管理用のサーバ22に送信する。
【0037】
サーバ22にはソフトウェアアプリケーションとして電力管理部32の機能が設けられており、電源コンセント装置16からゲートウェイ18を介して送られてきた電力検知信号に基づき例えば対象機器の単位時間当りの消費電力量や期間を指定した積算消費電力量等を求めて消費電力情報を生成し、これを利用者端末である例えば携帯電話28に対し携帯電話ネットワーク24及び携帯電話基地局26を介して送信し、住戸11の家電機器の消費電力情報を利用者が閲覧管理できる電力管理サービスを提供可能としている。なお、サーバ22は請求項におけるネットワーク上の処理装置に対応する。
【0038】
サーバ22にはデータベース36が設けられており、電力管理サービスを提供するため、例えばサービス加入者の顧客番号をインデックスとして、携帯電話28の電話番号、メールアドレス、加入者情報、消費電力情報等を必要に応じ記憶している。サーバ22により提供される電力管理サービスは、例えば有料サービスとなる。
【0039】
本実施形態の水道メータ検知ユニット10には水道メータ14の表示から水道使用状況を観測するセンサと、電源コンセント装置16に設けているのと同じ無線送受信チップが設けられており、センサの観測結果から水道使用状況検知信号を所定の無線通信プロトコルに従って生成し、ゲートウェイ装置18を経由してサーバ22に送信させている。ゲートウェイ装置18によるインターネット20との接続は、周知のようにインターネットサービスプロバイダ(ISP)の保有するサーバ(図示せず)による接続サービスを利用する。
【0040】
サーバ22にはソフトウェアアプリケーションとして水道使用監視部34の機能が設けられている。水道使用監視部34は、水道メータ検知ユニット10からゲートウェイ装置18及びインターネット20を経由して送信されてきた水道使用状検知信号に基づいて、例えば一日24時間を監視周期とする水道使用のパターンを生成し、この使用パターンの中から水道を使用していない時間帯を検知できない場合(水道が継続使用されている異常な状態を意味する)、水漏れの可能性を含む異常な水道使用を判別して対応する信号を生成し、これを携帯電話ネットワーク24及び携帯電話基地局26を経由して住戸11の居住者の保有する携帯電話28に向けて送信し、携帯電話28から利用者に対し異常な水道使用を報知させる。
【0041】
また住戸11が賃貸物件である場合には、例えば不動産管理会社が利用者となっても良く、サーバ22はインターネット20を介して不動産管理会社クライアント30からの閲覧要求に対し異常な水道使用を示す所定の管理情報を送信して閲覧可能とする。
【0042】
ここで異常な水道使用には、水漏れ以外に蛇口を締め忘れたような場合や水道使用機器の故障により水が流れたままとなる場合等も含まれるが、以下の説明にあっては、これらを含めて「水漏れ」と総称する。
【0043】
図1にあっては、住戸11を利用対象とした電力管理システムを構成するゲートウェイ装置18やサーバ22を、本発明による水道使用監視システムに利用していることから、住戸11に水道メータ検知ユニット10を設置するだけで水漏れを監視するシステムを簡単且つ容易に構築することができる。
【0044】
住戸11に設置している電源コンセント装置16とゲートウェイ装置18に内蔵した無線送受信チップにより所定の無線通信プロトコルに従って行われる通信としては、例えばRFID(Radio Frequency IDentification「電波による個体識別」の略)に割当てられた900MHzの周波数、即ち950〜957MHzを使用したZ−Wave(R)やZigBee(R)として知られたセンサネットワーク用の近距離無線通信プロトコルを使用する。
【0045】
特にZ−Wave(R)は、ホームオートメーション向けに開発された無線通信プロトコルであり、知能型メッシュネットワークトポロジーを使用しており、マスタノードを持たず、例えばノードA,B,Cが配置されている場合、ノードAとノードCがお互いに通信できない距離にあっても、その間に位置するノードBの中継機能によりノードAからノードCに電文を送信することかでき、本実施形態の水道使用監視システムの無線通信プロトコルとして好適である。
【0046】
また家電向けの短距離無線通信規格として提供されているZigBee(R)も使用可能である。ZigBee(R)にあっては1台のコーディネータとして機能するノードと、ルータとして機能する複数ノードを配置することで、コーディネータを中心にスター型のネットワークとボロジーを構築でき、またルータとして機能するノードのみの場合はピア・ツー・ピア型(Pear to Pear)のネットワークトポロジーを構築できる。
【0047】
Z−Wave(R)やZigBee(R)といった900MHz帯の短距離無線通信は、送信電力を特定小電力無線局と同様に1mW以下としており、見通し通信距離は概ね数十メートル程度である。
【0048】
無線送受信チップにより、このような無線通信プロトコルに従って行われる信号送受信は、水道メータ検知ユニット10についても同様である。
【0049】
図2は図1のシステムで用いる水道メータ検知ユニットの実施形態を示したブロック図である。これは一例であり、各機能の分離、統合は任意に行うことができる。また各機能の任意の一部または全部は、ソフトウェア(プログラム)によって実行されるものであっても、ハードウェアによって実行されるものであっても良い。
【0050】
図2において、水道メータ検知ユニット10はプロセッサ38と無線送受信チップを用いた無線通信部40を備え、本実施形態では無線通信部40としてプロセッサ60、送信回路56及び受信回路58を含んだICチップとして提供される市販品を利用する。この無線通信部40によって、Z−Wave(R)に準拠した無線通信プロトコルに従いアンテナ46を介して信号を送受信する。
【0051】
またプロセッサ38に対しては表示部48、操作部50、メモリ52及び必要各部へ電源を供給する電池電源54が設けられている。もちろん、電池電源に限らず各種の電源を適用することができる。
【0052】
プロセッサ38にはメータ表示検知部62の機能が設けられる。メータ表示検知部62に対応して水道メータ14に検知アダプタ46を装着している。検知アダプタ46は水道メータ検知ユニットの一部である。検知アダプタ46は通水(水道使用状況)を観測するセンサであり、水道メータ14の蓋14aの内側に配置され、蓋14aを閉じた状態でメータ表示部に相対配置され、メータ表示部に設けられている通水パイロット、メータ指針或いは積算カウンタの指示状態から水道使用状況を検知して検知信号をプロセッサ38に出力する。
【0053】
なお、検知アダプタ46は蓋14aの内側に配置しているため、メータ検針の際に蓋14a’のように開くとメータ表示部から離れ、メータ指針或いは積算カウンタの読み取りを妨げることはない。
【0054】
図3は水道メータ14のメータ表示部の一例を示した説明図である。図3において、メータ表示部64には、0〜10リットルをメータ指針の回転で表示する1リットル積算メータ66、0〜100リットルをメータ指針の回転で表示する10リットル積算メータ68、通水パイロット70及び積算カウンタ72が設けられている。
【0055】
水道メータ14は周知のように水道水の通水により回転する羽根車を内蔵しており、羽根車と同軸に設けた磁石の回転を隔離配置されたマグネット歯車に伝え、マグネット歯車から歯車列を介して1リットル積算メータ66、10リットル積算メータ68、及び積算カウンタ72に回転を減速して伝達することで水道使用量を積算表示している。また通水パイロット70は羽根車の回転に対する減速比が小さく、僅かでも通水があると回転し、通水が行われていることを表示する。
【0056】
図2に示した検知アダプタ46はLED等の発光素子とフォトダイオードなどの受光素子を内蔵しており、図3に示す通水パイロット70の回転または1リットル積算メータ66のメータ指針の回転を発光素子からの光による反射光の変化として受光素子で電気信号に変換し、受光増幅回路で増幅して出力させる。
【0057】
例えば通水パイロット70は図3のように5分割の白黒パターンを表示しており(白黒を1組とする5組に分割)、通水パイロット70の回転により、発光素子からの光を通水パイロット表示の所定位置に照射した反射光を受光素子で受光した受光信号は、通水バイロット70の回転数を5倍した周波数でオンオフを繰り返すパルス的な受光信号となる。また同様にメータの所定位置について反射光を観測することにより1リットル積算メータ66の指針回転で得られる受光信号は、通水量が10リットルに達する毎にメータ指針が1回転することから10リットルの積算毎に出力されるパルス的な信号となる。なお、以下の説明では、検知アダプタ46から通水パイロット70の回転を検出した受光信号を出力する場合を例にとる。
【0058】
再び図2を参照するに、プロセッサ38に設けたメータ表示検知部62は、検知アダプタ46からの受光信号をA/D変換により読み込んで処理することで、例えば水道使用の有無を示す水道使用状況検知信号を生成し、無線通信部40のプロセッサ60に出力して制御を指示し、これを受けたプロセッサ60は所定の無線通信プロトコルに従った水道使用状況検知信号に変換し、送信回路56及びアンテナ42を介してゲートウェイ装置18へ送信し、ゲートウェイ装置18からインターネット20を経由してサーバ22に送信させる。
【0059】
なお、アンテナ46を介して受信回路58で受信された信号はプロセッサ60で解読される。以下、この解読までを含めて受信と呼ぶことがある。また特に、解読の結果、有効な信号と判定されることを区別して表す場合には有効受信と呼ぶ。後に説明する電源コンセント装置16及びゲートウェイ装置18の場合も同様に無線通信部108,206に設けたプロセッサ124,222で解読する。
【0060】
メータ表示検知部62の検知処理としては、所定の検知周期、例えば30秒の検知周期を設定し、この検知周期の間に例えば通水バイロット70の回転を示す受光信号が検知されていたら水道使用を示す水道使用状況検知信号を生成し、検知されていなければ水道未使用を示す水道使用状況検知信号を生成する。これを検知周期毎に行う。もちろん、検知アダプタ46の受光信号は、この30秒の間で、プロセッサ38のA/D変換により通水パイロットの回転を検知するのに充分な周波数でサンプリングされて読み込まれている。
【0061】
検知アダプタ46の他の例としては、撮像素子を設け、通水パイロット70、1リットル積算メータ66又は積算カウンタ72の最小桁数値の部分を所定周期毎に撮像してメモリ52に画像を記憶し、前回撮像した画像から変化している場合に水道使用を検知するようにしても良い。
【0062】
図4は図1のシステムで用いる電源コンセント装置の実施形態を示したブロック図である。これは一例であり、各機能の分離、統合は任意に行うことができる。また各機能の任意の一部または全部は、ソフトウェア(プログラム)によって実行されるものであっても、ハードウェアによって実行されるものであっても良い。
【0063】
図4において、電源コンセント装置16には商用交流電源を入力するインレット100と、インレット100から入力した商用交流電源を分岐出力する2つのアウトレット102が設けられ、ここに家電機器の電源プラグを接続して電力供給可能としている。出力用のアウトレット102に対する電源線の一方には電流センサ104が挿入接続され、例えば各アウトレット102に接続される機器で消費される交流電流を検出してプロセッサ106に入力している。
【0064】
なお、電流センサ104は2つのアウトレット102(1つのインレット100)に対して1つを設けるようにしても良い。この場合、電流センサ104は、2つのアウトレット102に接続される機器で消費される交流電流の合計を検出する。
【0065】
また、インレット100およびアウトレット102としては具体的にはプラグやソケットを利用しており、電源の入力や出力ラインには適宜にヒューズやノイズフィルタ等を挿入している(図示省略)。
【0066】
また電源コンセント装置16はプロセッサ106と、プロセッサ124、送信回路120及び受信回路122を含んだ無線送受信チップを利用した無線通信部108を備え、Z−Wave(R)に準拠した無線通信プロトコルに従って通信する。
【0067】
またプロセッサ106に対しては電源表示灯112、操作部114、メモリ116及び、インレット100を介して供給される商用交流電源から所定の直流電源を生成してプロセッサ106、無線通信部108等の必要各部へ供給する電源回路部118が設けられている。
【0068】
プロセッサ106には電力測定制御部126の機能が設けられる。電力測定制御部126は電流センサ104で検出された電流検出信号を所定のサンプリング周期でA/D変換して読み込み、所定演算により消費電力を算出し、算出した消費電力を示す電力検知信号を生成し、無線通信部108のプロセッサ124に制御を指示し所定の無線通信プロトコルに従った電力検知信号に変換し、送信回路120及びアンテナ110を介してゲートウェイ装置18へ送信し、ゲートウェイ装置18は更にインターネット20を経由してサーバ22に向けて送信している。
【0069】
またプロセッサ108の電力制御部126は、必要に応じてサーバ22からゲートウェイ装置18を経由して送信されてくる電力制御信号が、アンテナ110を介して無線通信部108の受信回路122で受信され、これがプロセッサ124で解読されて有効受信が検知された場合に、受信された電力制御信号に対応する電力制御を行う。このようなサーバ22側からの指示による電力制御は、節電対策のために例えばアウトレット102に接続される機器に供給できる電力の制限を変更する制御等を行う。なお、アウトレット102に対する電源ラインにリレー接点などによる遮断器を設けた場合には、サーバ22側からの指示によりアウトレット102に接続している家電機器に対する電源供給を必要に応じて遮断する制御も可能となる。
【0070】
図5は図1のシステムで用いるゲートウェイ装置18の実施形態を示したブロック図である。これは一例であり、各機能の分離、統合は任意に行うことができる。また各機能の任意の一部または全部は、ソフトウェア(プログラム)によって実行されるものであっても、ハードウェアによって実行されるものであっても良い。なお、ゲートウェイ装置はブロードハンドルータとも呼ばれている。
【0071】
図5において、ゲートウェイ装置18はプロセッサ200を備え、プロセッサ200に対しては、有線通信部202、アンテナ208を接続した無線送受信チップである無線通信部206、表示部210、操作部212、メモリ214及び商用交流電源を接続する(このインレットは図示を省略している)電源回路部216を設けている。電源回路部216は商用交流電源から直流電源を生成して必要各部へ供給する。また、商用電源停電時には予備電源装置(図示省略)に切り替えて電源供給を維持する。
【0072】
アンテナ208を接続した無線通信部206には送信回路218と受信回路220及びプロセッサ222が設けられ(、Z−Wave(R)に準拠した無線通信プロトコルに従って電源コンセント装置16及び水道メータ検知ユニット10との間で信号を送受信する。
【0073】
有線通信部202は信号線204によりインターネット20を構成するルータ等のネットワーク機器に接続され、インターネット通信プロトコルに従ってサーバ22との間で信号を送受信する。もちろん、無線式のネットワーク機器を使用する場合には、有線通信部202および信号線204に代えて所定の無線通信部とアンテナを設け、この通信を無線とすることもできる。
【0074】
プロセッサ200にはプロトコル変換部224の機能が設けられ、有線通信部202で受信したインターネット通信プロトコルに従ったIP信号(インターネットプロトコル信号)をTCP信号(転送プロトコル信号)に変換して無線通信部206のプロセッサ222に転送して制御を指示し、プロセッサ222の制御によりTCP信号をZ−Wave(R)に準拠する無線通信プロトコルに従った信号に変換して送信回路218及びアンテナ208を介して送信する。
【0075】
また、プロセッサ222は、アンテナ208及び受信回路220を介して受信したZ−Wave(R)に準拠する無線通信プロトコルに従った信号を解読し、有効受信を検知した場合にTCP信号に変換し、プロセッサ200のプロトコル変換部224に転送して制御を指示する。プロトコル変換部224はプロセッサ222から転送されたTCP信号をインターネット通信プロトコルに従ったIP信号に変換し、有線通信部202に転送して出力させ、インターネット20からサーバ22に送信させる。
【0076】
次に図1の水道使用監視システムの動作を、サーバにおける水道使用監視処理を中心に説明する。住戸11の水道メータ14に設置している水道メータ検知ユニット10は、住戸11内における水道使用の有無を示す水道使用状況検知信号を例えば通水パイロットの回転を検知した受光信号に基づいて30秒の検知周期で生成させ、ゲートウェイ装置18を経由してサーバ22に送信している。
【0077】
サーバ22の水道使用監視部34は、住戸11の水道メータ検知ユニット10からの水道使用状況検知信号を、ゲートウェイ装置18及びインターネット20を経由して有効受信した場合、データベース36に例えば住戸11のIDコード(顧客番号)をインデックスとして、水道使用状況検知信号の内容に基づき水道使用か未使用かを示す水道使用状況検知データを時間情報と共に記憶させる。なお、時間情報は単なる連続番号でもよい。
【0078】
本実施形態にあっては、サーバ22は、例えば一日24時間を監視周期としてデータベース36に格納している水道使用状況検知データに基づき、水道使用の有無を示す使用パターンを生成し、この使用パターンを解析して水漏れを判別する。
【0079】
図6はサーバで生成する水道使用パターンの一例を示している。図6(A)は監視周期であり、1日24時間を示している。図6(B)は例えば夫婦と子供からなる一般家庭の使用パターンであり、朝、昼、夜の時間帯に水道使用が行われており、0〜6時の就寝時間帯に水道使用はない。また図6(C)は単身生活者の使用パターンであり、朝と夜に水道使用があるが、昼間の勤務による不在時間帯や就寝時間帯に水道使用はない。
【0080】
このような正常な使用パターンに対し万一水漏れが発生した場合には、例えば一日24時間に亘り水道使用となる。そこで本実施形態のサーバ22にあっては、一日24時間の使用パターンの中に水道未使用の時間帯を検知できない場合に、水漏れの発生を判別する。
【0081】
なお、サーバ22による水漏れ判別の他の実施形態として、一日24時間の使用パターンの中で水道未使用が推定される所定の時間帯、例えば0〜5時といった水道未使用となる就寝時間帯を設定し、この睡眠時間帯に例えば所定回数以上、或いは合計して所定時間以上の水道使用が検知された場合に、水漏れ発生を判別するようにしても良い。また例えば図6(C)の単身生活者の場合は就寝時間帯以外に不在時間帯を設定し、この不在時間帯に水道使用が検知された場合に、水漏れ発生を判別するようにしても良い。
【0082】
また住戸11に人の不在を検知する不在センサを設け、不在センサからの不在検知信号をゲートウェイ装置18を経由してサーバ22に送信させ、サーバ22は、不在検知信号に基づく不在時間帯に水道使用が検知された場合に、水漏れ発生を判別するようにしても良い。この場合、不在検知信号は水道使用状況検知信号と同様に、Z−wave(R)に準拠して送信され、ゲートウェイ装置18でプロトコル変換されてサーバ22に届く。
【0083】
このようにしてサーバ22で住戸11の水漏れが判別されると、サーバ22は携帯電話ネットワーク24及び携帯電話基地局26を経由して利用者の携帯電話28に水漏れ判別結果を送信して、必要に応じ利用者に対して報知させ、また不動産会社クライアント30からの閲覧要求に対し水漏れ判別結果を送信して閲覧可能とさせる。
【0084】
図7は図1の携帯電話28による水漏れ報知画面の表示例を示した説明図である。
【0085】
本実施形態における画面を利用した水漏れ報知は次の手順で行う。
(1) 水漏れ発生の報知と蛇口閉鎖の確認
(2) 蛇口閉鎖の確認から所定時間にわたる水漏れ有無の確認
(3) 蛇口閉鎖の確認で水漏れが停止した場合の報知
(4) 蛇口閉鎖を確認したが水漏れが続いている場合の報知
となる。勿論、(3)(4)は選択的な報知となる。
【0086】
詳細に説明すると、まずサーバ22で住戸11の水漏れが判別されると、水漏れ報知信号が生成され、携帯電話ネットワーク24及び携帯電話基地局26を経由して携帯電話30に送信されることで、図7(A)に示す水漏れ報知画面300−1が警報音の出力と共に携帯電話28に表示される。
【0087】
水漏れ報知画面300−1は、例えば「水漏れが発生しています 蛇口が締まっていることを確認してください 確認が済みましたら「蛇口確認釦」を押してください」とするメッセージ302が表示され、その下に蛇口確認釦304が表示される。
【0088】
これを受けて利用者は住戸11内の蛇口を閉めて水漏れしていないことを確認し、画面上にはタッチパネルが設けられていることから、確認後に蛇口確認釦304を操作すると操作信号が送信されると共に、図7(B)に示す水漏れ報知画面300−2に遷移し、「水漏れ確認中です 少しお待ちください」のメッセージ304と共に、時間インジケータ306が表示される。
【0089】
蛇口確認釦304の操作信号を、携帯電話基地局26及び携帯電話ネットワーク24を経由して有効受信したサーバ22は、その後に、水道未使用を示す水道使用状況検知信号を水道メータ検知ユニット10からゲートウェイ装置18及びインターネット20を経由して受信した場合に、水漏れは停止したことを判別し、これに対応した水漏れ報知信号を生成して送信することで図7(C)に示す水漏れ報知画面300−3に遷移させ、インジケータ306がフルとなった場合(所定時間が経過した場合)に、その下に「水漏れは停止しました」とのメッセージ308を表示させ、終了釦310を押せば画面を終了させる。これにより蛇口を閉めて水漏れしていないことを確認したことで、水漏れが止まったことを知ることができる。
【0090】
一方、携帯電話28から蛇口確認釦304の操作信号を、携帯電話基地局26及び携帯電話ネットワーク24を経由して有効受信した有効受信したサーバ22は、その後に、水道使用を示す水道使用状況検知信号を水道メータ検知ユニット10からゲートウェイ装置18及びインターネット20を経由して受信した場合には、水漏れは続いていることを判別し、これに対応した水漏れ報知信号を生成して送信することで図7(D)に示す水漏れ報知画面300−4に遷移させ、インジケータ306がフルとなった場合に、その下に「水漏れは続いています」とのメッセージ312を表示させ、更に連絡先釦314と終了釦310を表示する。連絡先釦314を押すと水漏れ工事を行う水道業者などの連絡先一覧画面に遷移させ、対応を依頼可能とする。
【0091】
また不動産管理会社の担当者は自社管理している賃貸物件の水漏れ状況を確認する場合には、不動産管理会社クライアント30からサーバ22にアクセスし、水道使用管理部34が提供している水道管理情報をクライアント側の閲覧画面に表示させ、閲覧用要求操作に対し不動産管理会社のIDコードなどを検索キーとしてデータベース36から読み出した物件名と水漏れを示した例えば一覧を表示させ、必要な水漏れ対応を可能とする。
【0092】
図8は本発明による水道使用監視システムの他の実施形態の概略構成を示した説明図であり、図1に示したような電力管理システムのネットワーク環境を利用せずに専用のネットワーク環境を設けたことを特徴とする。
【0093】
図8において、住戸11には水道メータ検知ユニット10とゲートウェイ装置18が設けられ、ゲートウェイ装置18はインターネット20を経由してサーバ22に接続され、サーバ22には水道使用監視部34の機能とデータベース36が設けられ、更にサーバ22は携帯電話ネットワーク24の携帯電話基地局26を経由して住戸11の居住者の保有する携帯電話28にアクセス可能とし、同時に不動産管理会社クライアント30による閲覧を可能としている。
【0094】
サーバ22は、図1に示したサーバ22から電力管理のために設けた電力管理部32の機能が除かれている点で相違し、それ以外の点は基本的に同じになる。また住戸11の水道メータ14に設けた水道メータ検知ユニット10は図2に示したものと同じになる。
【0095】
このような水道使用監視システムのための専用のネットワークシステムを構築した場合には、住戸に配置した家電機器の電力管理をサーバで行わないことから、サーバ負担を軽減し、水漏れ監視を効率的に行うことができる。
【0096】
図9は本発明による水道使用監視システムの他の実施形態の概略構成を示した説明図であり、図1と同様に電力管理システムのネットワーク環境を利用しているが、住戸11内の無線ネットワークとして無線LANを使用したことを特徴とする。
【0097】
図9において、住戸11には水道メータ検知ユニット10と無線LANルータ74が設けられている。
【0098】
無線LANルータ74はワイヤレスブロードバンドルータとして実用化されており、インターネット20側に対してはケーブル接続であるが、宅内については、例えばIEEE802.11a/b/gに準拠した無線通信プロトコルにより信号の送受信を行う。それ以外の構成及び機能は図1のシステムと基本的に同じになる。なお、LAN無線ルータ74によるインターネット20との接続は、周知のようにインターネットサービスプロバイダ(ISP)の保有するサーバ(図示せず)による接続サービスを利用する。
【0099】
また住戸11の水道メータ14に設けた水道メータ検知ユニット10は、図2に示した無線通信部40に代えて無線LANボード部を設けており、無線LANボード部には送信回路、受信回路及び制御回路が設けられ、IEEE802.11a/b/gに準拠した無線通信プロトコルにより信号の送受信を行う。それ以外の構成及び機能は図2の水道メータ検知ユニット10と基本的に同じになる。
【0100】
このような図9の住宅内の通信に無線LANを使用した場合には、システムコストは若干高めになるが、充分な通信距離が確保でき、また高速通信ができるメリットがある。
【0101】
住宅内における無線LANを利用した水道使用監視システムの構築は、図8の電力管理システムを利用しないシステムについても同様に適用できる。
【0102】
なお、上記の実施形態は、マンション等の集合住宅の水道メータに水道メータ検知ユニットを設けて各住戸の水漏れを監視する場合を例にとっているが、一戸建ての住宅やその他の建物に設けた水道メータについても同様に適用できる。
【0103】
また、上記の実施形態は機械式の積算表示を行う水道メータの表示を検知する場合を例にとっているが、液晶表示器等により積算表示する電子式の水道メータについたては、例えば表示器の数値の変化から水道使用の有無を検知すれば良い。 また、電子式の水道メータにあっては、外部に積算信号を出力する機能をもつことからのこの積算信号を本発明による水道メータ検知ユニットに入力して水道使用の有無を検知しても良い。その他、適宜の手段及び方法を用いて水道使用状況を検知するものが適用できる。
【0104】
また、上記の実施形態は、家電機器の消費電力を管理する電力管理システムを利用して水道使用監視システムを構築する場合を例にとっているが、センサネットワークにより各種の環境変化を検知してエアコン等の家電機器を最適制御するといった適宜の機器管理システムを利用することもできる。
【0105】
また、本発明による水道メータ監視を行う住戸等に、火災を検知して警報する無線式の住宅用火災警報器(住警器)を設置している場合には、サーバで判別した水漏れ結果を、ゲートウェイ装置を経由して住宅用火災警報器に送信し、住宅用火災警報器のスピーカから水漏れ発生を報知するようにしても良い。この場合、住宅用火災警報器の無線通信部はゲートウェイ装置と同じものを用いるか、通信プロトコルが異なる場合はプロトコル変換を行う中継器を設ければ良い。
【0106】
また、上記実施形態における無線通信部としては、必ずしも市販の無線送受信チップを用いる必要は無く、その機能を実現できれば他のモジュールや回路ブロック等を採用することができる。
【0107】
また、上記実施の形態で示したプロセッサは、その機能の一部又は全部を、例えばワイヤードロジック等による他の手段に代えることができる。プロセッサを含め他の電気的、機能的構成は適宜に統廃合することもできる。
【0108】
また、上記の実施形態は住宅用に限らずビルやオフィス用など各種用途の水道メータによる水道使用監視にも適用できる。
【0109】
また、本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
【符号の説明】
【0110】
10:水道メータ検知ユニット
11:住戸
12:水道配管
14:水道メータ
16:電源コンセント装置
18:ゲートウェイ装置
20:インターネット
22:サーバ
24:携帯電話ネットワーク
26:携帯電話基地局
28:携帯電話
30:不動産管理会社クライアント
32:電力管理部
34:水道使用監視部
38,60,106,124,200,222:プロセッサ
40,108,206:無線通信部
42,110,208:アンテナ
46:検知アダプタ
48,210:表示部
50,114,212:操作部
52,116,214:メモリ
54:電池電源
56,120,218:送信回路
58,122,222:受信回路
62:メータ表示検知部
64:メータ表示部
66:1リットル積算メータ
68:10リットル積算メータ
70:通水パイロット
72:積算カウンタ
74:無線LANルータ
76:パソコン
100:インレット
102:アウトレット
104:電流センサ
126:電力測定制御部
202:有線通信部
224:プロトコル変換部
300−1〜300−4:水漏れ報知画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水道メータの表示から水道使用状況を検知してネットワーク上の処理装置に送信し報知することを特徴とする水道使用監視システム。
【請求項2】
請求項1記載の水道使用監視システムに於いて、前記処理装置で前記水道メータの検知状況から水漏れを含む異常な水道使用を判別して報知することを特徴とする水道使用監視システム。
【請求項3】
水道メータ検知ユニットにより水道メータの表示から水道使用状況を検知して水道使用状況検知信号をネットワーク上の処理装置に送信し、
前記処理装置で前記水道使用状況検知信号の処理により水漏れを含む異常な水道使用を判別し、利用者端末に判別結果を送信して報知することを特徴とする水道使用監視システム。
【請求項4】
請求項3記載の水道使用監視システムに於いて、
前記水道メータ検知ユニットは、
前記水道メータの表示部から水道使用状況を検知して水道使用状況検知信号を出力する表示検知部と、
前記表示検知部から出力した水道使用状況検知信号を前記処理装置に送信すると共に前記処理装置からの信号を受信する通信部と、
を備えたことを特徴とする水道使用監視システム。
【請求項5】
請求項3記載の水道使用監視システムに於いて、前記水道使用状況検知信号に基づき所定の監視周期毎に水道使用の有無を示す使用パターンを生成し、前記使用パターンの中から水道未使用の時間帯を検知できない場合に、異常な水道使用を判別することを特徴とする水道使用監視システム。
【請求項6】
請求項5記載の水道使用監視システムに於いて、前記水道未使用を推定する所定の時間帯は、所定の就寝時間帯又は不在時間帯であることを特徴とする水道使用監視システム。
【請求項7】
請求項3記載の水道使用監視システムに於いて、更に、人の不在を検知する不在センサを設け、前記不在センサからの不在検知信号を前記処理装置に送信し、
前記処理装置は、前記不在検知信号に基づく不在時間帯に水道使用が検知された場合に、異常な水道使用を判別することを特徴とする水道使用監視システム。
【請求項8】
水道メータの表示から水道使用状況を検知してネットワーク上の処理装置に送信し報知させることを特徴とする水道使用監視方法。
【請求項9】
請求項8記載の水道使用監視方法に於いて、前記処理装置で前記水道メータの検知状況から水漏れを含む異常な水道使用を判別して報知させることを特徴とする水道使用監視方法。
【請求項10】
水道メータ検知ユニットにより水道メータの表示から水道使用状況を検知して水道使用状況検知信号をネットワーク上の処理装置に送信し、前記処理装置で前記水道使用状況検知信号の処理により水漏れを含む異常な水道使用を判別し、利用者端末に判別結果を送信して報知することを特徴とする水道使用監視方法。
【請求項11】
請求項10記載の水道使用監視方法に於いて、前記水道使用状況検知信号に基づき所定の監視周期毎に水道使用の有無を示す使用パターンを生成し、前記使用パターンの中から水道未使用の時間帯を検知できない場合に、異常な水道使用を判別することを特徴とする水道使用監視方法。
【請求項12】
請求項11記載の水道使用監視方法に於いて、前記水道未使用を推定する所定の時間帯は、所定の就寝時間帯または不在時間帯であることを特徴とする水道使用監視方法。
【請求項13】
請求項10記載の水道使用監視方法に於いて、更に、人の不在を検知する不在センサを設け、前記不在センサからの不在検知信号を前記処理装置に送信し、
前記処理装置は、前記不在検知信号に基づく不在時間帯に水道使用が検知された場合に、異常な水道使用を判別することを特徴とする水道使用監視方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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