説明

水霧または飛沫から形成される平面投影スクリーンを有する3Dディスプレイシステム

【課題】背面投影スクリーンとして霧または水液滴の平面シートを使用する3Dディスプレイシステムを提供する。
【解決手段】システムは、供給水を水液滴のスクリーンに変換するように構成されたノズルを有するスクリーン生成組立体を含む。スクリーンは、実質的に平面であり、観察エリアに向く前面および対向する後面を有する。ディスプレイシステムは、3Dコンテンツを後面上に投影する投影組立体を含む。投影組立体は、左目画像を投影する第1の投影器および右目画像を投影する第2の投影器を含む。3Dコンテンツは、偏光または他の3D技術を使用して提供されることができる。たとえば、第1の投影器は第1の干渉フィルタを含み、第2の投影器は、第1の干渉フィルタと異なる第2の干渉フィルタを含み、それにより、左目および右目の画像は、可視カラースペクトルの異なる帯域を持って、後面に同時に提示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本説明は、一般に、視覚ディスプレイおよび投影システムに関し、より詳細は、屋内娯楽設定、あるいは、潜在的に多数の観衆を有する遊園地、陸上競技場、または同様なものなどの屋外娯楽設定において3次元(3D)静止およびビデオ画像を提供する方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
大きな都市公園、遊園地またはテーマパーク、スポーツイベント、屋外音楽コンサート、あるいは、多数の人々が集まる他の設定などの屋外設定において娯楽を提供することについての需要の高まりが存在する。たとえば、屋外音楽コンサートの一部としてレーザまたは光ベース投影を提供することが良く知られている。他の場合には、公園設定において、あるいは、野球、サッカー、またはフットボールゲームの最中にまたはその後に、群衆を楽しませるために花火ショウを提供することが一般的である。
【0003】
多くの場合、たとえば、テーマパークまたはカジノでの噴水効果を見るために、非常にユニークかつエキサイティングであるため、人々が、ほとんどまたは専ら屋外ショウのために施設または会場を訪問するショウを作ることが望ましい。こうした場合、噴水、水噴射、および水パルスは、同期して、互いに移動し楽譜と相互作用することができる。つい最近、水スクリーンが、展示会およびテーマパークなどの観衆向けの静止画像またはビデオ画像に対して使用された。たとえば、従来の投影器は、水のシート上に標準的な2次元ビデオ画像または静止画像を表示するために使用されることができる。残念ながら、こうした水ベースディスプレイは、風がほとんどないかまたは全くなく、周囲光が非常に低いかまたは暗い設定で、高輝度投影器を有するしっかり制御された環境を必要とすることが多い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
テーマパークの観衆などの観衆を楽しませるために大きな3次元(3D)ディスプレイを設けることが非常に望ましいことを本発明者等は理解し、また、こうした3Dディスプレイが屋外会場に設けられることができる場合、非常に有用であることを本発明者等はまた理解した。3D画像を提供することが、ディスプレイの輝度を著しく減少させることが多く、また、従来の水ディスプレイが、すでにしばしば、映画館の投影スクリーンなどの他の面上に投影される映像に比べて明るさおよび鮮明さが低く見えることを本発明者等はまた知っていた。さらに、シルバースクリーンは、通常、投影される2つの画像(左目および右目画像)の偏光を維持し、直線偏光式メガネを装着する観衆に関して適切な観察を可能にするために3D投影スクリーンのために使用される。特別なシルバースクリーンの使用はまた、水面上に3Dを投影しようとすることに対抗して教示された。
【課題を解決するための手段】
【0005】
しかし意義深いことには、水スクリーンが、(水の中実のシートではなく)多数の浮遊水粒子の形態で提供される場合、この水霧スクリーンが、3Dコンテンツを表示するためのユニークでかつ有用な背面投影型(RP)スクリーンを提供することになることを本発明者等は認識したまたは信じた。3Dコンテンツは、その後、3Dメガネを装着する(またはその他の方法で左目画像フィルタ/右目画像フィルタを提供された)観衆によって観察されうる。これを考慮して、本発明者等は、組合せて背面投影型スクリーンを提供する微小水液滴の面を生成するために水液滴の霧または飛沫を作る水スクリーン発生器(複数
のスクリーンノズルなど)を含むプロトタイプ3Dディスプレイシステムを作った。
【0006】
3Dディスプレイシステムはまた、3Dコンテンツを提供するメディアサーバ、ならびに、水スクリーンの裏または後面上に左目および右目コンテンツを提供するまたは投影する2つの投影器を有する投影器システム(たとえば、3Dまたはステレオ投影システム)を含んでなる。観衆は、水スクリーン上に表示された画像を観察するために3Dフィルタ(たとえば、メガネ)を提供される。結果として得られる3Dディスプレイは、驚くべき明瞭さを有し、また、観者がスクリーンの中央のすぐ前に座らされる必要がないように広い観察角度にわたって観者にとって観察可能であった。
【0007】
多数の投影器を使用することができるが、観者の目に達するカラースペクトルの大部分を提供する可能性が高い投影器を使用することが、多くの用途で望ましいことを本発明者等はさらに理解した。そのため、ブランキングまたは偏光を使用する必要なしで、左目−右目視差を達成する投影器が使用される可能性がある。これは、移動する水の乱れによって生じる光の回折が、観者によって知覚される光の実際の量を劇的に減少させる可能性があるため、水スクリーンに関して重要であるとすることができる。たとえば、干渉フィルタに基づくステレオ投影におけるチャネル分離のための技法を使用する、Infitec
GmbHなどによって提供されるDolby 3Dなどの3D技術は、3Dディスプレイシステムで使用されて、水スクリーン面上でのカラーおよび知覚される光の総合飽和を増加させることができる。
【0008】
より詳細には、投影面を提供するために水を効果的に使用する3Dディスプレイシステムが提供される(たとえば、水が背面投影型スクリーンを形成するまたは提供する)。システムは、投影スクリーン生成組立体を含む。この組立体は、ある容積の供給水を水液滴のスクリーンに変換するように構成されたノズルまたはオリフィスを含み、スクリーンは、実質的に平面であり、観察エリアに向く前面および対向する後面を有する。ディスプレイシステムはまた、後面上に3Dコンテンツを投影するために、投影スクリーン生成組立体と少なくとも部分的に同時に動作する投影組立体とを含む。
【0009】
ディスプレイシステムのいくつかの実施形態では、投影組立体は、左目画像のストリームを投影する第1の投影器および右目画像のストリームを投影する第2の投影器を含む。たとえば、投影される3Dコンテンツは、3Dムービーまたは同様なものに対応することができる左目および右目の画像を含む。3Dコンテンツは、直線偏光または円偏光あるいは別の3D技術を使用して提供される。たとえば、いくつかの好ましい実施形態では、第1の投影器は第1の干渉フィルタを含み、第2の投影器は、第1の干渉フィルタと異なる第2の干渉フィルタを含み、それにより、左目および右目の画像は、可視カラースペクトルの異なる帯域を持って、後面に同時に提示される。干渉フィルタリングが3D投影技術として利用されるとき、ディスプレイシステムは、観察エリアにおいて観者に提供される3Dメガネを含むことができる。3Dメガネはそれぞれ、第1の干渉フィルタによってフィルタリングされた画像を通すように構成された干渉フィルタを有する左レンズ、および、第2の干渉フィルタによってフィルタリングされた画像を通すように構成された干渉フィルタを有する右レンズを含む。もちろん、他の偏光システムが、ディスプレイシステムで利用されることができ、これらの既存のまたはまだ開発されていない他のシステムは、本説明の幅および本出願の特許請求の範囲内にあると考えられる。
【0010】
いくつかの実施態様では、第1および第2の投影器は、少なくとも約10,000ルーメンの輝度レベルで左目および右目の画像を投影する高輝度投影器である。いくつかの場合、ノズルは、実質的に鉛直である、水の実質的に平面のシートを形成するために、水液滴を上に吹き付けるように配置されたスクリーンジェットを備える。供給水は、少なくとも0.345MPa(50psi)の圧力にあるとすることができ、水の平面シートは、
ノズルに近接する平面シートのベースで測定されると少なくとも約76.2mm(3インチ)の厚さを有することができる。さらに、霧スクリーンは、水液滴の少なくとも約50%が約1ミリメートル未満の外径を有するときに、投影面を効果的に提供することができる。
【0011】
他の場合には、ノズルは、地面の上の少なくとも約3.048メートル(10フィート)の高さに配置された細長い分配多岐管を備えることができ、こうした場合、分配多岐管は、スクリーンを形成するために地面に向かって水液滴を落とすために、地面に向く面上に複数の穴またはオリフィスを含むことができる。これらの滴スタイルのカーテンまたはスクリーンでは、スクリーンは、地面に向く面に近接して測定されると、少なくとも約25.4mm(1インチ)の厚さを有することができ、液滴は、最大1000〜3000ミクロンなどのような大きさとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】ステレオ投影組立体からの投影される画像を受取るように選択的に形成される、たとえば、スクリーン生成組立体から出力される水液滴/粒子または霧の1つまたは複数の流動カーテンまたはシートから形成される背面投影型(PR)スクリーン、(上または下から形成される)水カーテン、または(下から形成される)吹き付け式水スクリーン上に静止画像またはビデオ画像を投影するように動作する3Dディスプレイシステムの機能ブロック図(PRスクリーンは、正面ビューあるいは観者または観衆の一員によって視認される視界にあるものを示す)。
【図2】図1のディスプレイシステムと同様の別の3Dディスプレイシステムを示す側面図であり、3D画像が適切な光学フィルタ(たとえば、投影器(複数可)によって使用される投影フィルタまたはステレオ技術に基づいて左目/右目画像をフィルタリングするように構成された3Dメガネ)を介して観察されることを可能にする、水霧(または飛沫または液滴)スクリーンの後面上に3Dコンテンツを投影する投影システムを示す図。
【図3】一対の投影器、3Dメガネ、および観者または観衆に3D画像を表示するための水スクリーンジェットまたはノズルによって形成された背面投影型スクリーンを利用する例示的な3Dディスプレイシステムを示す図。
【図4A】背面投影型スクリーンがスクリーンノズル/ジェットによって下から形成される3Dディスプレイシステムを概略的に示す側面図。
【図4B】背面投影型スクリーンが落下タイプカーテン多岐管によって上から形成される3Dディスプレイシステムを概略的に示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
簡潔に言えば、本発明は、水から形成される投影スクリーンを利用して3Dディスプレイを作成する方法およびシステムを対象とする。より具体的には、背面投影(RP)スクリーンは、加圧されたスクリーン形成ノズル(または霧発生器)から上に吹き付けられるかまたは水カーテン形成組立体の出口ノズルまたは多岐管から下に落とされることができる水液滴の塊から形成される。例示的なディスプレイシステムは、3D投影および観察技術を利用することになり、3Dコンテンツは、3Dコンテンツに適した3Dメガネ/フィルタを装着する観衆または観者が観察するために、水による背面投影型スクリーンの後面または裏面に投影される。たとえば、霧スクリーン/カーテン上に投影するのに好適である3D投影および観察技術は、干渉フィルタ技術(または「(Infitec)」)であり、3Dディスプレイシステムは、観者のメガネと投影器内の干渉フィルタ(たとえば、ダイクロイックフィルタ)を使用して、観者の右目と左目に右目および左目の画像/コンテンツを送出し、それにより、背面投影型水スクリーンによって視覚的にアピールする3Dディスプレイを作成することができる。
【0014】
図1は、観者150(または観衆)に3D画像144を表示するために使用されるとき
の3Dディスプレイシステム100を機能ブロック(または概略)形態で示す。そのため、3Dディスプレイシステム100は、投影スクリーン生成組立体110を含む。組立体110は、コントローラ(図示せず)によって選択的に動作することができ、コントローラは、たとえば、ある供給量の水を、1つまたは複数の出口ノズル/ジェット(上に分散されるかまたは吹き付けられる霧スクリーン用)あるいは1つまたは複数の液滴多岐管(下に分散されるかまたは放出される水カーテン用)に送出するために水供給弁を動作させることができる。
【0015】
動作すると、スクリーン生成組立体110は、水液滴から形成される背面投影(RP)スクリーンを生成する。たとえば、組立体110は、微小な水液滴の塊で構成される霧スクリーン112を提供することができる。いくつかの場合、スクリーン生成組立体110は、ある供給量の加圧された水を使用することができ、その水は、加圧された水を大容積の浮遊水粒子または微小液滴に変換するように構成された霧発生器(たとえば、ノズル、ジェット、またはオリフィス)に給送される。この塊は、(径が254mm(10インチ)から304.8mm(12インチ)であるいくつかの有用なスクリーン形成ジェットまたはノズルで測定されると)25.4mm(1インチ)と76.2mm(3インチ)との間、最大304.8mm(12インチ)以上の厚さを有することができる。水液滴または粒子は、3Dコンテンツによってその上に投影されうる面を提供する。
【0016】
3Dディスプレイシステム100は、さらに、背面投影型水スクリーン112の後面または裏面に向けて送られるかまたは面上に合焦される3D画像のストリーム(複数可)によって138で示す3Dコンテンツを投影または出力するように(たとえば、スクリーン生成組立体と同時に)動作する3Dまたはステレオ投影組立体120を含む。スクリーン112内の水液滴または水の微小粒子は、3D画像140を表示するように働く。3Dディスプレイシステム100は、さらに、背面投影型水スクリーン112上で3D画像140を知覚するために観者150によって装着または使用されるフィルタまたは3Dメガネ160を含む。3Dフィルタまたはこうしたフィルタ160を有するメガネは、観者の右目に3D画像140の右目画像を、観者の左目に3D画像140の左目画像を送るようになっている。
【0017】
投影組立体120は、コントローラ(たとえば、コンピュータまたはプロセッサを有する同様な電子デバイス、オペレーティングシステム、メモリ、I/Oデバイス、および同様なもの)122を含む。コントローラ122は、3Dコンテンツ(たとえば、組立体120のメモリ内の、または、別のメディアサーバ/供給源から有線/無線接続を通じて受信されるデジタルビデオまたは静止コンテンツ)供給源/記憶部126から左目および右目画像128、129を選択的に給送またはストリーミングするためにビデオプロセッサ124を使用するように、組立体120において実行されるソフトウェアによってまたはオペレータによって選択的に動作可能である。
【0018】
ビデオプロセッサ124は、このコンテンツを1つまたは複数の投影器130に提供し、投影器130はそれぞれ、特定の3D投影/送出技術(干渉フィルタ技術、直線偏光技法、円偏光技法、回転ホイール技法、または別の既存のまたはまだ開発されていない3D投影技術など)を使用して3D画像ストリーム138を提供するための3Dフィルタまたはアダプタを含む。3Dフィルタ/メガネ160は、先に論じたように、記憶部126内の3Dコンテンツを提供し、観者150が背面投影型水スクリーン112上の3D画像140を知覚する144ように3Dフィルタ/アダプタ134によって3D画像ストリーム138を生成するために使用される技術に適合する。やはり、他のタイプの3D投影技術が利用されてもよく、示すシステムは一例を提供するだけである。同様に、1つまたは複数の投影器130が利用されることができる。たとえば、単一投影器130、たとえば120kHzまたは同様の回転フィルタ投影器などの回転フィルタが、3D画像ストリーム
138を提供するために使用されることができる。投影組立体120用の他の配置構成は、任意のタイプのコンテンツ生成または送出を利用する高いルーメンを有する投影器を含むことができる。同様に、水スクリーンまたはカーテンは、水スクリーンまたはカーテンを提供するためのほとんど全てのタイプの技術も利用することができる。
【0019】
図2は、フィルタ/メガネによって観者235に3D画像を提供するために水液滴のスクリーン214(たとえば、霧または飛沫スクリーン)を使用する別の3Dディスプレイシステム200の側面図を示す。システム200は、霧またはスクリーン発生器210に制御弁を介して比較的高い圧力で水を提供することができる水供給部214を含む。スクリーン発生器210は、霧スクリーン214を形成するために、加圧された水を、水液滴または微細に分散した霧として(この例では)上に吐出するように設計される1つまたは複数の出口ノズルまたはオリフィス212を含む。通常、霧スクリーン214は、全体的に水平に直交するが、特定の効果を達成するために、および/または、落ちる水によって生じる汚染を制限するために角度が付けられてもよい(たとえば、3Dコンテンツ228を受取るためにより高い品質の後面216を維持するために、ノズル/オリフィス212は、1°〜5°以上などで観者235に向かって角度が付けられることができる)。
【0020】
3Dディスプレイシステム200は、さらに、デジタルコンテンツを投影器システム224に提供するメディアサーバ220を含む。たとえば、メディアサーバ220は、静止画像のためにあるいはビデオまたはムービーのために左目および右目画像を提供することができる。投影器システム224は、霧スクリーン214の後面または裏面216上に(たとえば、観者235に向くかつ/または近接する前面217に対向する面に)3Dコンテンツ(たとえば、左目および右目画像)を投影するためにフィルタ/アダプタ226を含む。これは、左目画像を左目で見られるようにさせ、かつ、右目画像を右目で見られるようにさせるフィルタ(複数可)またはメガネ230を装着するかまたは使用する観者235によって前面217を介して、表示される3D画像229が観察されるようにする、または、観察されることを可能にする。やはり、フィルタ/アダプタ226およびフィルタ/3Dメガネ230によって提供される3D投影および観察技術は、霧スクリーン214を使用して観者235が、投影される3Dコンテンツ228を適切に知覚することを可能にするように適合することになる。
【0021】
説明のこの時点で、ディスプレイシステム100、200を実装するために使用されることができる構成要素またはデバイスをより詳細に論じること、および、本発明者等の水ベース3D投影概念を試験するために本発明者等によって使用される1つの実装形態を提供することが有用である可能性がある。試験される実装形態またはプロトタイプをまず考えると、投影面または背面投影型スクリーンを提供するための有用な品質の水スクリーンを生成するために大規模スクリーンノズルを利用した3Dディスプレイシステムが動作した。
【0022】
より具体的には、水スクリーンジェットが、背面投影用の霧または水液滴スクリーンを作るために使用され、プロトタイプは、霧スクリーンを作るために、PEM Founain Company(カナダ、オンタリオ州所在(Ontario,Canada))によって製造された水スクリーンジェットを使用した。一実施形態では、PEM 1854/08,152.4mm(6インチ)水スクリーンジェットが使用され、入口水圧力は約0.345MPa(50psi)〜1.725MPa(250psi)の範囲にあった。これは、約3.048メートル(10フィート)〜30.48メートル(100フィート)の高さがでかつこれらの幅値の3倍の幅を有するスクリーンを生成した。ジェット/ノズル(たとえば、ステンレス鋼スクリーンジェット)は、304.8mm(12インチ)の外径を有し、(たとえば、高圧水供給を、分散した微小液滴の塊に変換するために)吐出された飛沫または霧の層状付着分布(laminar adhesion distribution)を使用するために、多数の非常
に小さな径の穴を持つように構成され、吐出された飛沫は、ノズル圧力と共に変化する孤(たとえば、175°〜182°)を持った。いくつかの場合、供給部入口は、ジェット/出口ノズルに高圧水を提供するためのポンプおよび流れ整流器(たとえば、PEM 21060,152.4mm(6インチ)流れ整流器)を含むことができる。
【0023】
3Dメガネ/観者のフィルタを用いて投影およびフィルタリングのために利用される3D技術は、干渉フィルタ技術であった。干渉フィルタ技術または「Infitec」によって、ダイクロイックフィルタの形態の特別な干渉フィルタが、観者のメガネ内ならびに投影器内に設けられる。フィルタは、可視カラースペクトルを、6つの狭帯域(2つは赤領域にあり、2つは緑領域にあり、2つは青領域にあり、それらは、R1、R2、G1、G2、B1、およびB2と呼ばれることができる)に分割する。R1、G1、およびB1帯域は(左目など)一方の目の画像のために使用され、R2、G2、およびB2帯域は(右目など)他の目の画像のために使用される。人の目は、こうした微小なスペクトル差に対して非常に鈍感である、それにより、3D投影用の干渉フィルタ技法は、2つの目の間のほんのわずかなカラー差によってフルカラー3D画像を生成することができる。時として、この技法は、「スーパーアナグリフ(super-anaglyph)」として述べられる。その理由は、この技法が、3Dディスプレイを提供する従来のアナグリフ技法にとって重要であるスペクトル多重化の高度な形態であるからである。
【0024】
こうした干渉技法は、Dolby3D劇場においてDolbyによって使用される。3Dディスプレイシステムの試験される実装態様において、本発明者等は、上述した水スクリーンと共にDolby Infitec3Dプロセスを使用した。したがって、投影器に関する3Dアダプタ/フィルタは、干渉フィルタまたはInfitecアダプタと考えられ、3Dメガネは、右目と左目に適切な画像を送るために同様なフィルタを有する。いくつかの場合、3D投影/観察業界においてDolbyおよび/またはInfitec GmbHまたは他の会社から入手可能なメガネダイクロイックフィルタなどのダイクロイックフィルタが使用されることができる。試験システムにおいて、投影器およびビデオプロセッサは、LXまたはLWシリーズあるいはSXGA+20kシリーズ(たとえば、Roadstar)からの投影器および(信号フローのビデオ操作で使用するための)Vista Spyder、Soyder X20、またはVista URSビデオプロセッサのうちの1つなどの、Christie Dijital Systems USA,Inc.によって販売される製品であったが、ほとんど全ての投影器は、3Dコンテンツを投影するために使用されることができる。3Dディスプレイシステムは、水スクリーンの後面上に3Dコンテンツを投影するために夜間に(たとえば、周囲照明が低いかまたはほとんどない状態で)うまく動作し、観衆が、3Dメガネ(すなわち、INFITEC(登録商標)プレミアムメガネ)を通して明瞭でかつ明るいステレオ画像を観察することを可能にした。さらに、ディスプレイシステムは、屋外設定について有用である可能性があるが、屋内会場およびアプリケーションにおいて有用であることに留意されたい。
【0025】
これらの特定の3D技術を使用する利点は、左目−右目視差を達成するために、(Dolbyおよび/またはInfitec GmbHシステム/デバイスを備えた)干渉フィルタリングがブランキングまたは偏光を使用しないことであると本発明者等は思う。干渉フィルタリングは、ほとんど全カラースペクトルが観者の目に達することを可能にする。この効果は、たとえば水の乱れによって生じる光回折が、実際に知覚される光の量またはレベルを劇的に減少しうるため、水または霧スクリーンの使用に関して重要でかつ望ましい。3Dディスプレイシステムの3D投影/観察構成要素の一部として干渉フィルタリングを使用することは、観察される3D画像のカラーおよび輝度の総合飽和を大幅に増加させ、それは、本明細書で教示される概念の使用を可能にする。
【0026】
換言すれば、3Dディスプレイが、シルバースクリーンなどの高品質スクリーンを使用
することが好ましい、と業界が教示するまたは知識が提案するが、3D投影は、背面投影型スクリーンを提供するために吹き付け式スクリーンまたはカーテンにおいて(または、「落下(dropped)」または降下水スクリーンまたはカーテンにおいて)水液滴を使用して
効果的に行われうる。そのため、供給水は、一般に、特定の厚さおよび密度を有する霧を作成する(または、水スクリーン/カーテンにおいて所定量の液滴が分散するまたは所定量の混合空気が分散する)ために、所定の乱れを持ってノズル/オリフィス/多岐管から出力される。より厚いスクリーンは、通常、スクリーン/カーテンの後面または投影面を実現するより多くの粒子または液滴を提供することによって、より明るい3Dディスプレイを作成するために好ましい。さらに、3D投影技法が一般に画像の輝度を減少させるため、投影器は、よりよい効果を達成するために高輝度投影器であることが一般に好ましく、表示される画像を観察するために低い光条件が一般によい(たとえば、3Dディスプレイシステムは、屋外アプリケーションにおける夜間使用にとってより有用である可能性がある)。
【0027】
先の試験または特定の実装態様を考慮して、背面投影型水スクリーン上に投影するようになっている3Dディスプレイシステムの構成要素のいくつかをより一般的に論じることがここで有用である可能性がある。3Dコンテンツを投影する、かつ/または、表示される3D画像を観察する3D技術は、多くの実施形態において先に論じた干渉フィルタベースの技術とすることができるが、他の技法が、いくつかの場合に有用である可能性がある。たとえば、単一投影器が、いくつかの場合に、投影器出力ストリームと同期した回転ホイールアダプタと共に使用されて、右目および左目画像の投影を交互に切換えることができるが、多くの実施形態は、専用投影器に3Dコンテンツとして左目と右目画像を同時に投影させるように、2つの投影器を利用することになる。
【0028】
いくつかの場合、背面投影型スクリーン(霧スクリーン/カーテン)上の投影画像と同期する液晶シャッターメガネなどの3Dビュアー技術は、能動的とすることができる。いくつかの実施形態では、偏光技法が使用され、3Dメガネ/フィルタは、直線偏光または他の偏光メガネとすることができる。これらの実施形態では、3Dビデオまたは映画は、直交偏光フィルタを通して霧スクリーン/カーテンの後面上に2つの画像を投影するために2つの投影器を使用することによって提供される(しかし、シルバースクリーンなしではある程度の偏光の損失が存在する可能性がある)。2つの投影器は、(上述した)デュアルヘッドグラフィックスカード、メディアサーバ、および/またはビデオプロセッサを有するコンピュータから3Dコンテンツを受信することができる。観者は、一対の直交偏光フィルタを有する3Dメガネを装着し、各フィルタは、同時に表示される2つの画像の一方をそれぞれの目が見るだけであるように、同様に偏光される光だけを通し、直交する光を阻止するようになっている。他の場合には、観者は、逆偏光を有するように逆に搭載された円偏光子を提供するレンズを有する円偏光メガネを提供されることができる。2つの投影器は、水スクリーン/カーテンの後面の同じ部分上に、重ね合わされた2つの画像を投影するために3Dディスプレイシステムに含まれることができる。投影器は、逆偏光の円偏光フィルタを通して投影し、それにより、左円偏光する光は、右旋検光器/レンズによって消光され、逆もまた同様である(たとえば、3D技術は、RealDまたはRealDタイプ3Dメガネを含むRealDシネマで利用される技術と同様とすることができる)。
【0029】
一般に、本明細書で述べる3Dディスプレイシステムは、水のスクリーン、シート、またはカーテンで形成された背面投影型スクリーン上に3Dコンテンツを投影するようになっている。この水スクリーンは、3Dメガネを装着するかまたは3D技術フィルタを使用する観衆または観者の観察エリア内の空気中において水の微小液滴の塊で構成されるため、霧スクリーンと考えられることができる。非常に小さな液滴の雲状物または塊に水を分解するかまたは分散させることは、投影される3Dコンテンツを受取り表示するために利
用可能な表面積を大幅に増加させる。そのため、粒子が微小になればなるほど、結果として得られる3D表示画像が高品質になる(密度および/または厚さも適切である限り)。均一な径の水粒子を有するスクリーンを作ることは難しいかまたは不可能であり、本発明を実施するために、かなり大きな範囲が使用される可能性がある。しかしいくつかの場合、水霧ノズル(または、自由降下/オーバヘッド分布パイピングまたは多岐管)は、約3ミリメートル(3000ミクロン)未満のサイズ(たとえば、径)でその液滴の大きなパーセンテージ(50%以上など)を提供するように選択され、約1ミリメートル未満で液滴の大きなパーセンテージを提供するノズルがより望ましい(たとえば、300〜1000ミクロン霧ノズルが有用であるとすることができる)。
【0030】
霧ストリームは、一般に、2つの方法、すなわち、空気中に滴または小滴を吹き付けること、または、高い霧スクリーンまたは水カーテン発生器から水を落下させることで形成される。第1の場合、霧スクリーンは、ファンまたはクジャクの尾の形状を呈し、加圧された供給水を水飛沫または霧の孤に変換するためのスクリーンジェットなどのピーイーエム ファウンテン カンパニーの機器(または、ある仕事のために特別に開発されるかまたは上記ピーイーエム社以外の別の製造業者/販売業者から購入されるスクリーン/カーテン機器)を使用して実装されることができる。ミレージ ウォーターワークス インコーポレイテッド(米国カルフォルニア州アナハイム所在)などの他の会社もまた、水スクリーンシステムを提供し、機器は、有用な吹き付け式霧スクリーンを提供するために使用されることができる。多くのスクリーン/カーテンが、実質的に鉛直の配置構成で提供されるが、本説明の霧スクリーンは、限定はしないが、いずれの方向へも、40°〜80°などのような任意の角度から放たれるまたは提供されることができる。
【0031】
重力ベースまたは落下タイプカーテンはまた、背面投影型スクリーンを提供するためにある厚さの微小水液滴を提供するために使用されることができる。これらのシステムは、通常、スクリーンの所望の幅を提供するために一連の多岐管またはノズルセクションを含み、その後、水が、スクリーン多岐管の場所まで圧送される(たとえば、1.524メートル(5フィート)〜9.144メートル(30フィート)が典型的であり、一方、9.144メートル(30フィート)〜30.48メートル(100フィート)以上などのずっと高いスクリーンが、自由降下水液滴によって作られることができる)。たとえば、制限としてではないが、ツナミ ウォーター スクリーンズ社(米国イリノイ州オークパーク所在)は、背面投影型スクリーンに有用な自由降下水液滴スクリーンを提供するために使用されることができ、これらのシステムは、(厚さが約12.7mm(0.5インチ)と76.2mm(3インチ)との間のスクリーンまたはカーテンを提供するために)50.8mm(2インチ)×50.8mm(2インチ)断面形状を有する細長いノズルの1.2192メートル(4フィート)セクションを有するライザーまたは多岐管を提供することができる。これらのシステムでは、水は、高圧下にある必要があるのではなく、3D投影面として有用な水滴または微小液滴(たとえば、水飛沫または霧)として供給水を分散させるために、底部ノズル/オリフィス面内に多数の小さな穴を含むノズルセクションまたは分配パイピングを通して適切な容積で給送される必要があるだけである。
【0032】
一般に、ほとんど全てのタイプの投影器が、霧スクリーン上に3Dコンテンツを投影するために使用されることができるが、3Dディスプレイを提供することは、投影される画像の輝度を減少させるため、3Dディスプレイシステムの多くのアプリケーションにおいて高輝度投影器がより望ましいとすることができる。たとえば、少なくとも約7000ANSIルーメンの輝度を有する高輝度投影器を利用することが有用である可能性があり、一方、多くの実装態様は、10000〜15000(またはそれ以上)ANSIルーメンを提供する(LCDタイプまたはDLPタイプ投影器などの)投影器を使用することになる。こうした投影器は、クリスティー ディジタル システムズ ユーエスエー インコーポレイテッドおよび他の製造業者/販売業者から容易に入手可能である。
【0033】
図3は、観者340に3D画像330を提供するまたは表示するための動作中の3Dディスプレイシステム300を示す。3Dディスプレイシステム300は、吹き付け技法を使用して霧の背面投影型スクリーン316を作る。具体的には、3Dディスプレイシステム300は、水供給部304から霧発生/吹き付けノズル314へ加圧された水を提供する供給ライン310を含む。たとえば、ノズル314は、供給部304からの高圧(たとえば、約0.345MPa(50psi))水を、水の微小液滴(たとえば、サイズが約1000ミクロン未満である液滴の大きなパーセンテージ)によってクジャクの尾の形状のスクリーン316に変換する、上述したスクリーンジェットまたは同様なデバイスの形態をとるとすることができる。
【0034】
しかし、スクリーン316はまた、3D画像330のための投影面(またはレンズ)を提供する所望の密度の液滴を維持するために、少なくともノズル/出口オリフィス314の近くで全体が平面である。1つの理由は、霧カーテンから反射される光が、水が噴水ノズルオリフィスを通して吐出されるときに水と混合される空気の量と関係があるからである。水微粒子は、有用な投影面を提供するために光が水微粒子に当たるように照明される。ノズル314および供給水304の圧力は、(少なくとも高さが約3.048メートル(10フィート)で幅が9.144メートル(30フィート)などの)所望の高さHScreenおよび幅WScreenを有するスクリーン316を提供するように選択されることができ、形状はファンまたはクジャクの尾の形状であることが多い。
【0035】
図示するように、ディスプレイシステム300は、霧スクリーン316の後面上に3Dコンテンツ323、329を投影するように(ビデオプロセッサまたはメディアサーバなどによって)動作する第1および第2の投影器320、326を含む。そのため、投影器320、326は、入力として、左目および右目画像ストリームをそれぞれ給送されるまたは受取り、コンテンツ323、329を提供する3Dアダプタ/フィルタ322、328を含むことができる。先に論じたように、使用される3D技術は、本発明およびシステム300を実施するために変わる可能性があり、3D技術は、背面投影型スクリーン316上の3D画像330の観者340に提供される3Dメガネまたはフィルタ350に適合するまたは対形成される。たとえば、フィルタまたはアダプタ322、328およびメガネ350内のフィルタは、3D技術または技法が波長多重視覚化である(たとえば、3D技術が、Dolbyおよび/またはInfitec GmbHによって提供される技術である)とき干渉フィルタを含むことができ、一方、他の場合は、直線偏光または円偏光あるいは他の3D技術を利用する可能性がある。
【0036】
スクリーン316は、ある低い光設置ではほとんど見えない状態で、投影器320、326を動作させる前に形成されることができ、その後、投影器320、326は、3Dメガネのフィルタを通して観者340によって観察可能な高品質3D画像330を提供するために、後面(または、観者350に近い面に対向する面)上に3Dコンテンツ(左目および右目画像)を投影するように動作する。供給水304の流量および圧力は、3Dコンテンツの投影323、329中一定に保たれることができる、または、所望の効果を達成するために変えられる可能性がある。たとえば、3D画像330は、水圧を増加して、高さHScreenおよび幅WScreenを増加させることによってサイズが増大されることができ、または逆も同様である。
【0037】
図4Aは、図3のシステムと同様のディスプレイシステム400の側面図を示す。ディスプレイシステム400では、3Dコンテンツ414を投影するためのアダプタ/フィルタ412を持つように構成される。コンテンツ414は、通常、3Dムービーなどからの左目および右目画像であり、アダプタ/フィルタ412は、干渉フィルタ、偏光フィルタなどとすることができ、観者434は、表示される3D画像430を観察するために整合
フィルタ432(たとえば、適切な干渉フィルタ、偏光レンズなどを有する3Dメガネ)を装着する。
【0038】
3Dディスプレイシステム400は、飛沫タイプシステムである。具体的には、ディスプレイシステム400は、高圧供給水を、実質的に平面でかつ鉛直の霧スクリーン424に変換するようになっているスクリーンジェット/ノズル420を含む。ジェット/ノズル420は、投影器410に近いおよび/またはそれに向く後面426ならびに観者434に近いまたはそれに向く前面428を有するスクリーン424を提供する。後面426は、投影される3Dコンテンツ414を受取るための、水の多くの微小液滴を有する投影面を提供する(たとえば、投影器410は共に、面426の単一エリアまたは部分に合焦する)。スクリーン424は、全体的に平面であり、適切な3Dディスプレイ430を提供するために面426の各場所に十分な液滴を提供するノズル/オリフィス420の出口でまたは出口の近くで測定されると厚さtScreenを有する。たとえば、スクリーン厚tScreenは、76.2mm(3インチ)〜152.4mm(6インチ)以上とすることができ、いくつかのジェットスクリーンは、約304.8mm(12インチ)の径を有する(たとえば、ベースの厚さは、こうした場合、約254mm(10インチ)〜304.8mm(12インチ)になる可能性がある)。
【0039】
水を上に吹き付けることによって形成されるスクリーン424に関する1つの問題は、降下する水429によって生じる汚染または「ノイズ」である。たとえば、水429は、スクリーン424内に落下し、面のある程度の破壊および観者434によって観察される画像430の歪または変化をもたらす可能性がある。この問題を低減するために、ノズル/オリフィス420は、降下する水429を、霧スクリーン424の前またはその背後に降下させるために、水平に対して1つの方向または他の方向に傾斜されることができる。図示するように、ノズル420は、角度θで傾斜し、それにより、降下する水429は、前面428の前に降下し、背面投影面426に影響を及ぼさない。たとえば、傾斜角度θは、特定の効果または結果を達成するために、1°〜5°以上とすることができる。
【0040】
図4Bは、投影器410、アダプタ414、および(3Dメガネなどの中の)フィルタ432などの図4Bのシステム4100の構成要素のいくつかを利用する3Dディスプレイシステム450を示す。しかし、システム450は、自由降下水システムであるため、システム400と異なる。そのため、システム450は、そこを通して、水液滴が、吐出されまたは分散されて、重力のために地面に降下し、霧スクリーンまたはカーテン462を提供する多数の出口/穴(またはノズルセクション)を提供するカーテン多岐管または分配パイピング460を含む。
【0041】
自由降下霧または水スクリーン462は、多岐管/パイピング460でまたはその近くで測定されると、厚さtScreenを有し、この厚さtScreenは、スクリーン462(降下水滴の平面シートである)の全長に沿って比較的一定である。霧スクリーン462の水滴は、しばしば、吹き付け式スクリーン424の水滴より大きく、それにより、厚さは、スクリーン424の101.6mm(4インチ)〜304.8mm(12インチ)ではなく、12.7mmmm(0.5インチ)〜101.6mm(4インチ)など小さいとすることができる。使用中、投影器410は、落下タイプ水カーテン462の後面464上にフィルタ/アダプタ412を通して3Dコンテンツを投影するように動作する。結果として、観者434は、(技術/設計において、アダプタ/フィルタ412と対形成される)フィルタ432を通して前面466から3D画像468を知覚することができる。
【0042】
本発明は、ある程度の特殊性を持って述べられ示されたが、本開示が例としてだけ行われたこと、および、以降で特許請求される本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく
、部品の組合せおよび配置構成における多数の変更が、当業者によって行われうることが理解される。いくつかの実施形態では、投影組立体は、回転フィルタタイプ投影器などの使用によって2重投影が必要とされないように構成され、また、ディスプレイシステムが、種々の(既存のまたはまだ開発されていない)偏光技術を使用することができ、観者は、背面投影型水スクリーン上に投影される3Dコンテンツを観察するために3Dフィルタ/メガネを装着する必要があってもなくてもよいことも強調されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
投影面を提供するために水を使用する3Dディスプレイシステムであって、
ある容積の供給水を水液滴のスクリーンに変換するノズルを備える投影スクリーン生成組立体であって、前記スクリーンは、観察エリアに向く前面および対向する後面を有する、投影スクリーン生成組立体と、
前記後面上に3Dコンテンツを投影するために、前記投影スクリーン生成組立体と少なくとも部分的に同時に動作する投影組立体とを備えるディスプレイシステム。
【請求項2】
前記投影組立体は、左目画像のストリームを投影する第1の投影器および右目画像のストリームを投影する第2の投影器を備え、前記投影される3Dコンテンツは前記左目および右目の画像を含む請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項3】
前記第1の投影器は第1の干渉フィルタを含み、前記第2の投影器は、前記第1の干渉フィルタと異なる第2の干渉フィルタを含み、それにより、前記左目および右目の画像は、可視カラースペクトルの異なる帯域を持って、前記後面に同時に提示される請求項2に記載のディスプレイシステム。
【請求項4】
前記観察エリアにおいて観者に提供される3Dメガネをさらに備え、前記3Dメガネはそれぞれ、前記第1の干渉フィルタによってフィルタリングされた画像を通すように構成された干渉フィルタを備える左レンズ、および、前記第2の干渉フィルタによってフィルタリングされた画像を通すように構成された干渉フィルタを備える右レンズを含む請求項3に記載のディスプレイシステム。
【請求項5】
前記第1および第2の投影器は、少なくとも約10,000ルーメンの輝度レベルで前記左目および右目の画像を投影する請求項2に記載のディスプレイシステム。
【請求項6】
前記ノズルは、実質的に鉛直である、水の実質的に平面のシートを形成するために、前記水液滴を上に吹き付けるように配置されたスクリーンジェットを備える請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項7】
前記供給水は、少なくとも0.345MPa(50psi)の圧力にあり、前記水の平面シートは、前記ノズルに近接する前記平面シートのベースで測定されると少なくとも約76.2mm(3インチ)の厚さを有する請求項6に記載のディスプレイシステム。
【請求項8】
前記水液滴の少なくとも約50%は、約1ミリメートル未満の外径を有する請求項6に記載のディスプレイシステム。
【請求項9】
前記ノズルは、地面の上の少なくとも約3.048メートル(10フィート)の高さに配置された細長い分配多岐管を備え、前記分配多岐管は、前記スクリーンを形成するために地面に向かって前記水液滴を落とすために、地面に向く面上に複数の穴を備え、前記スクリーンは、前記地面に向く面に近接して測定されると、少なくとも約25.4mm(1インチ)の厚さを有する請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項10】
水ベース投影装置であって、
ある容積の水を提供するように選択的に動作可能な水供給部と、
前記容積の水を受取り、応答して、霧を含む平面スクリーンを出力する霧発生器と、
左目および右目の画像のストリームを提供するメディアサーバと、
前記左目および右目の画像を処理し、応答して、前記霧スクリーンの面に3Dコンテンツを投影する投影システムとを備える装置。
【請求項11】
前記霧発生器は、前記容積の水が少なくとも約0.345MPa(50psi)の圧力で提供されると、鉛直の約5°以内で前記霧スクリーンを出力するオリフィスを備える請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記霧スクリーンは、少なくとも約50%が、外径が約1ミリメートル未満である微小液滴を含む請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記投影システムは、前記左目画像を投影する第1の投影器および前記右目画像を投影する第2の投影器を備え、前記第1および第2の投影器はそれぞれ、前記3Dコンテンツを提供するために前記処理を実施する3D技術アダプタを含む請求項10に記載の装置。
【請求項14】
前記3D技術アダプタは、第1の干渉フィルタおよび前記第1の干渉フィルタと異なる第2の干渉フィルタを備え、それにより、3D画像は、前記第1および第2の干渉フィルタに対応するレンズを備える3Dメガネを通して観察可能である請求項13に記載の装置。
【請求項15】
3Dディスプレイシステムであって、
ある容積の加圧された水を受取り、複数の微小水液滴を含む平面スクリーンを出力する霧発生器と、
前記水スクリーンの後面上に、3Dムービー用の左目画像のストリームを投影する第1の投影器と、
前記水スクリーンの後面上に、前記左目画像に対応する右目画像のストリームを同時に投影する第2の投影器とを備えるシステム。
【請求項16】
前記投影された左目および右目の画像は、干渉フィルタリングを使用してフィルタリングされ、それにより、前記左目および右目の画像は、干渉フィルタを含むレンズを使用して別々に観察可能である請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記投影された左目および右目の画像は、直線偏光するかまたは円偏光し、それにより、前記左目および右目の画像は、対応する偏光フィルタを含むレンズを使用して別々に観察可能である請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
前記霧発生器はスクリーンジェットを備え、前記加圧された水は少なくとも約0.345MPa(50psi)の圧力である請求項15に記載のシステム。
【請求項19】
前記スクリーンジェットは、約1000ミクロン未満の外径を有する、水液滴を生成するサイズにされた複数の開口を有する請求項15に記載のシステム。
【請求項20】
前記第1および第2の投影器はそれぞれ、少なくとも約10000ルーメンの輝度で前記投影された左目および右目の画像を提供する高輝度投影器を備える請求項15に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【公開番号】特開2013−17161(P2013−17161A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−125164(P2012−125164)
【出願日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【出願人】(504399716)ディズニー エンタープライゼス インコーポレイテッド (73)
【Fターム(参考)】