説明

氷緩和ロボット

【課題】路面の水を検出し、緩和するためのシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】人間の介入をほとんど、または、まったく伴わずに、自動的に、路面206上の、氷のような滑りやすい物質216の存在を検出し、そのような物質によって与えられる潜在的危険性を緩和する動作を行うための装置および方法。例示的実施形態によると、ロボットのような可動機械200が、経路に沿って路面206上を自動的に移動するように制御される。可動機械200は、それが路面206を走行する際、路面206上の滑りやすい物質216の存在を自動的に検出する。可動機械200は路面206上の滑りやすい物質216の検出に対応して、滑りやすい物質216を緩和する動作を自動的に行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概ね路面上の氷の存在を検出するためのシステムおよび方法、ならびに、路面の氷を緩和するためのシステムおよび方法に、さらに詳細には、最小限の人間の介入を伴って、または、人間の介入を伴わずに、自動的に路面の氷を検出および緩和するためのロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
ロボットは、あらゆる寸法の、可動に遠隔操作され、管理され、完全に自律した可動機械を含む。そのような可動ロボットは、様々な機能を遂行するために使用される。例えば、この種類の小さめの可動ロボットが、郵便配達、芝刈りおよび床の掃除機がけのような家または事務所の周囲の様々な目的のために使用できる。
【0003】
基本的な可動ロボットは、移動力および電力の手段、タスクペイロード、経路の規定を含む制御システム、ならびに、位置推定のための、および安全防護のための知覚の手段を典型的に含む。例えば、ロボットの移動力および電力は、路面上でロボットを推進するために、電動モータまたはエンジン、および、モータまたはエンジンを車輪、無限軌道または脚部に連結するための手段によって提供できる。
【0004】
ロボットのタスクペイロードは、ロボットの主に有用な機能を規定する。例えば、タスクペイロードは、芝刈り用の刃または掃除機を含むことができる。タスクペイロードのための電力は、ロボットを推進するために使用されるのと同じモータまたはエンジンによって、または、他の電源から提供できる。
【0005】
ロボット制御システムは、規定された経路を通るロボットの動きの方向および速度を制御する。制御システムはまた、ロボットのタスクペイロードの作動を制御する。制御システムは、プログラム可能な構成要素を使用して、実行でき、最小限の人間の介入を伴って、または、人間の介入を伴わずに、作動できる。
【0006】
ロボットは、規定される点の間を移動することによって経路を走行し、または正確な位置を使用し、もしくは、ランダムパターンに従うか、いずれかで規定された領域の全体を移動するように制御できる。規定された経路に従うために、ロボットの制御装置は、規定された経路に対するロボットの位置が判定できるように、位置推定のための知覚の手段からの入力を受け取ることができる。そのような位置推定のための知覚のための手段は、例えば、従われることとなる経路を規定するワイヤ、マーク付けもしくは信号を検出するための手段、知られた位置を有する配置されたか、もしくは自然の目印を検出し、それからロボットの位置が三角測量によって判定できる光学的もしくは他の手段、および/または、全地球測位システム(GPS)を利用する位置推定の手段を含むことができる。
【0007】
可動ロボットはまた、典型的には、ロボットおよびロボットの環境内の物への損傷を防止する安全防護ための知覚の手段を採用する。安全防護のための知覚のそのような手段は、潜在的損傷状態の存在が検出できるロボットの制御装置へ信号を提供する光学的、音波的、および/または、物理的接触検知器を含むことができる。ロボットの制御装置は、潜在的損傷状態の検出に対応して、ロボットを停止、または、その動きの方向および/もしくは速度を変えることができる。
【0008】
路面上の氷の存在を検出するための様々なシステムおよび方法が知られている。これらの方法のいくつかは、検査されることとなる路面に接触することなく、氷の存在を検出するための路面から反射した信号を採用する。例えば、このようなシステムは、特定の周波数または他の特徴を有する放射を路面に向けて送り出すことができ、路面から反射した戻り信号を検出できる。戻り信号は、次いで、信号が路面上の氷から反射したことを示す特徴を得るために分析または処理される。光学的およびマイクロ波周波数の信号は、このやり方において、氷検出のために採用されることが知られている。
【0009】
路面の滑りやすさに対する接着または摩擦のレベルを判定するための路面との接触に、ローラまたは引きずり車輪のような物理的構造を採用する常法が知られている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
人間の介入をほとんど、または、まったく伴わずに、路面上の、氷のような滑りやすい物質の存在を自動的に検出し、そのような物質によって与えられる潜在的危険性を緩和する動作を行うための装置および方法が開示される。
【0011】
例示的実施形態による装置は、本体と、本体に取り付けられた車輪、無限軌道または脚部のような可動式地面係合構造と、可動式地面係合構造に連結され、路面上で装置を移動させるための可動式地面係合構造を駆動するように構成されたモータと、路面上の、氷のような滑りやすい物質を検出するように構成された検出器と、制御装置とを含む。制御装置は、検出器へ連結され、経路に沿って路面上での装置の動きを自動的に制御するように構成され、路面上の滑りやすい物質の検出に対応して、滑りやすい物質を緩和する動作を自動的に遂行するように装置を制御する。
【0012】
例示的実施形態による方法は、路面上の、氷のような滑りやすい物質を検出するように構成された検出器を含む可動機械を提供することと、経路に沿って路面上で可動機械の動きを自動的に制御することと、可動機械が路面上で移動される際、路面上の滑りやすい物質を自動的に検出することと、路面上の滑りやすい物質の検出に対応して、滑りやすい物質を緩和する動作を自動的に遂行することとを含む。
【0013】
特徴、機能および利点は、本発明の様々な実施形態において、独立して達成でき、または、以下の記述および図面を参照にして、より詳細に理解できる、さらなる他の実施形態において組み合わせることができる。
【0014】
例示的実施形態の新規の特徴の確実な特徴は、添付の請求項に記載される。しかし、例示的実施形態と同様に好ましい使用のモード、さらに、その目的および利点も、添付の図面と共に読む場合、本発明の例示的実施形態の以下の詳細な説明を参照することによって最良に理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】例示的実施形態による氷緩和ロボットの構造的および機能的構成要素のブロック図である。
【図2】例示的実施形態による氷緩和ロボットおよびそのための基地局の部分的に断面図である代表的例示側面図である。
【図3】歩道および駐車場の路面上の氷を検出および緩和する作動において、上方から表した例示的実施形態による氷緩和ロボットの具体的な例示図である。
【図4】例示的実施形態による氷緩和ロボットにおいて実行される自動動き制御方法の流れ図である。
【図5】例示的実施形態による氷緩和ロボットにおいて実行される氷検出および緩和方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
例示的実施形態による氷緩和ロボットが開示される。例示的実施形態によるロボットは、人間の介入をほとんど、または、まったく伴わずに、自動的に作動できる可動機械であり、歩道または駐車場のような規定された路面上を移動する。ロボットは、路面を走行するので、それは、その上の潜在的に危険な氷の存在を自動的に検出し、氷が検出される場合、危険性を緩和するための動作を自動的に行う。
【0017】
例示的実施形態によるロボットの応用は、路面上の氷の検出および緩和に限定されない。例示的実施形態によるロボットは、路面上の、固まった雪のような他の氷状の物体を検出するために、および/または、路面上のグリースまたはオイルのような他の滑りやすいか、もしくは低摩擦の物体を検出するために、また、そのような滑りやすい物質の検出に対して、適切な緩和する動作を行うために使用できる。
【0018】
異なる例示的実施形態は、多数の異なる問題点を認識し、考慮する。例えば、異なる例示的実施形態は、歩道、または駐車場の氷上で滑ることは、多くの場所で怪我の主原因であり、米国の北部地方での重大な問題であること認識し、考慮する。危ない氷の形成はいつでも起こり得る。したがって、状態が、危険な氷形成が起こり得ること、または可能性があることを示す場合はいつも、最小限の人間の介入を伴って、または、人間の介入を伴わずに、連続的および自動的に作動できる、路面上の氷の検出および緩和のための例示的実施形態による手段を提供することが望ましい。
【0019】
異なる例示的実施形態はまた、特に、特定の敏感な地域に有害な環境的影響を有する可能性があり、造園用植物または芝のような、一般に望ましい植生に害を与えている恐れがある、効果的に氷を緩和するのに使用される様々な化学薬品、または、塩を含む他の物質を認識し、考慮する。したがって、使用される物質の量を削減するように、このような効果的な氷緩和物質を採用するための手段がまた、望まれる。例示的実施形態による氷緩和ロボットは、路面上の氷区画の正確な位置を検出し、必要な場所にだけ効果的な氷緩和物質を分配し、それによって、このような物質への環境暴露、ならびに購入されなくてはならないこのような物質の量を削減することができる。したがって、例えば、例示的実施形態による氷緩和ロボットを採用することによって、もはや氷区画のすべてが氷緩和物質で覆われることを確実にするために、氷区画が点在する駐車場の路面全体にわたって塩、または他の類似の物質を散布する必要はない。
【0020】
例示的実施形態による氷緩和ロボット100の構造的および機能的構成要素は、図1を参照にして説明される。氷緩和ロボット100は、例示的実施形態による自動化された可動機械の一例である。
【0021】
氷緩和ロボット100は、本体102すなわち架枠を含む。可動式地面係合構造104は、本体102に取り付けられる。可動式地面係合構造104の例は、従来の車輪106、連続的なおよび/または断片化した無限軌道108、ならびに、脚部109を含む。任意の所望の1つまたは複数の種類の任意の所望の数の可動式地面係合構造104は、例えば、ロボット100の寸法、重量、作動環境および/または応用に依存して、本体102を支持するために、採用できる。
【0022】
本体102に据付けられたモータ110は、可動式地面係合構造104に連結され、可動式地面係合構造104に運動を与え、それによって、歩道および/または駐車場のような路面上でロボット100を推進する。モータ110は、1つの、いくつかのまたはすべての地面接触構造104に運動を与えるために連結できる。モータ110は、機械的運動を提供するために使用される任意の種類の機械を含むことができる。モータ110は、例えば、電動モータ、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンまたは任意のハイブリッド電気システムを含むことができる。モータ110は、異なるか、もしくは同じ種類の1つもしくは複数の従来の各モータおよび/またはエンジンを備えることができる。モータ110を実行するために使用される機械の数、寸法および種類は、ロボット100の寸法、重量および作動環境のような要素に依存する。
【0023】
モータ110が電動モータを含む場合、モータ110のための電力は、1つまたは複数の再充電可能なバッテリ112によって提供できる。任意の種類および/または容量のバッテリ112は、電力を供給されるべきモータ110、ならびに、バッテリ112の充電の間のロボット100の作動の所望の範囲および/または時間に依存して使用できる。充電コネクタ114は、本体102上に提供でき、ロボット100が、以下にさらに詳細に説明されるように、他の何らかの手段によって、基地局116に位置付けられると、バッテリ112の充電を可能にするようにバッテリ112に接続できる。充電コネクタ114は、基地局116、または、従来のコンセントのような他の何らかの充電電力源によって提供される充電電力構成要素118への電気的接続を提供する。充電コネクタ114は、無線で、そうでなければ、物理的接続なしで、ロボット100への物理的電気的接続、または、バッテリ充電電力の送信を提供できる。充電コネクタ114はまた、過充電等を防ぐ、バッテリ112の充電率を制御する等のために、従来のバッテリ充電構成要素を含むことができる。代替的には、そのようなバッテリ充電構成要素は、基地局116内の充電電力構成要素118の部分として提供できる、または、他の何らかのやり方で基地局116とロボット100との間に配置できる。
【0024】
モータ110は、速度制御機構120を介して1つまたは複数の可動式地面係合構造104に連結できる。例えば、速度制御機構120は、1つまたは複数の可動式地面係合構造104へモータ110から機械的運動を連結するための1つもしくは複数の組のギア、または、他の構造を含むことができる。知られたやり方で、ギアまたは他の構造を係合および分離することによって、可動式地面係合構造104がモータ110によって移動される速度、したがって、ロボット100の速度が調整できる。速度制御機構120は、複数の前進、または、前進および逆行の動きの速度を提供できる。可動式地面係合構造104の異なる個々の1つずつおよび/または下位の組は、個別に調整可能な速度制御機構120を提供でき、可動式地面係合構造104の異なる個々の1つずつおよび/または下位の組は、同時に異なる速度で作動できる。
【0025】
例示的実施形態によると、速度制御機構120は、好ましくは、1つまたは複数の速度制御信号122に対応して、ロボット100の動きの速度を制御するように構成される。例えば、速度制御機構120は、ロボット100の速度を調整するために、例えば、速度制御信号122に対応して、速度制御機構120内の選択されたギア、または他の構造の係合を変更することによって、速度制御信号122に対応して作動するソレノイド、または他の電気機械機器を含むことができる。代替的には、モータ110が、より直接的に可動式地面係合構造104に連結される場合には、速度制御信号122は、モータ110の速度を制御することによって、ロボット100の動き速度を制御できる。
【0026】
方向制御機構124は、1つまたは複数の方向制御信号126に対応して、ロボット100の動きの方向を変更するために、例示的実施形態に従って構成される。方向制御機構124は、例えば、可動な、すなわち、ロボット100の動きの方向を変えるような1つまたは複数の可動式地面係合構造104を含むことができる。例えば、方向制御機構124は、1つまたは複数の車輪106を含むことができ、それは、本体102に対するそのような車輪106の回転の軸の角度を、変更するように、例えば、ソレノイド、または適切なステッパ、または他のモータを使用して方向制御機構124によって可動であり、それによって、従来のやり方でロボット100の動きの方向を操作する。代替的には、方向制御機構124は、速度制御機構120の部分として、または、その追加機能として実行できる。この場合、例えば、本体102の対向する面上の可動式地面係合構造に同時に異なる駆動速度を与えるために、上記に説明されるように、方向制御機構124は、速度制御機構120を採用でき、それによって、知られたやり方でロボット100の動きの方向を変更する。
【0027】
貯蔵構造128は、緩和物質130を貯蔵するために本体102上に提供できる。例えば、緩和物質130は、路面の摩擦係数を増加すること等によって、氷を融解するか、そうでなければ、緩和するために、または、氷、もしくは、路面上に出される他の滑りやすい物質の滑りやすさを緩和するために、使用される化学薬品、および/または、他の物質を含むことができる。緩和物質130は、知られた物質、および、将来このような目的のために知られるようになり得る物質を含むことができる。例えば、氷緩和のために、塩132、および、加熱された砂のような砂134が好ましい氷緩和物質130である。グリース、またはオイルの流出によって生じる滑りやすさを緩和するために、緩和物質130は、グリース、またはオイルを吸収し、摩擦を提供するための砂、または他の吸収物質を含むことができる。緩和物質130は、塩および砂の混合物のような物質の配合物を含むことができる。緩和物質130は、固体粒子、液体、または懸濁液を含むどのような物理的形状でもよい。貯蔵構造128の実行は、そこに貯蔵されることとなる緩和物質130の特性に依存するだろう。
【0028】
以下にさらに詳細に議論されるように、ロボット100が、基地局116内に位置付けられると、緩和物質130は、基地局116内に貯蔵される緩和物質136の備蓄から自動的または半自動的に貯蔵構造128内に積載できる。貯蔵構造128内に残存する物質130のレベルの検出および測定を提供するために、レベル検知器138は、貯蔵構造128の中、その上、または、それに隣接して取り付けできる。そうして、レベル検知器138は、貯蔵構造128内の緩和物質130が枯渇したか、または、ほぼ枯渇した場合、および、したがって、ロボット100が、基地局116から緩和物質136で貯蔵構造128を再充填するために基地局116へ戻るべき場合を判定するために使用できる。レベル検知器138はまた、緩和物質130で貯蔵構造128を充填する過程の間、貯蔵構造128内の緩和物質130のレベルを監視し、構造128が物質130で少なくとも所望のレベルまで充填されるが、過充填されないことを確実にするために使用できる。レベル検知器138の実行は、監視されることとなる緩和物質130の特性に依存し、貯蔵構造128内の物質130の重量を判定するための機械的もしくは電気機械的検知器、および/または、貯蔵構造128内の物質130のレベルを判定するための光学的もしくは他の検知器を含むことができる。
【0029】
緩和物質散布構造体140が、氷または他の滑りやすい物質の存在が検出される路面領域上に貯蔵構造128から緩和物質130を散布するために、本体102上に提供される。散布構造体140は、弁、または貯蔵構造128から緩和物質130を選択的に放出する他の構造、ならびに路面上の所望の位置へ放出される物質130を送り出す構造も含むことができる。物質散布構造体140の実行は、それによって、散布されることとなる緩和物質130の特性に依存するだろう。例えば、塩粒子132、砂134等のために、散布構造体140は、路面上に検出される氷上に物質130を放出する従来の回転式散布機を含むことができる。緩和物質130が流体である場合、散布構造体140は、スプレーノズル、または路面上に流体を送り出す類似の構造を含むことができる。
【0030】
作動において、例示的実施形態による氷緩和ロボット100は、路面上で経路を走行し、路面を走行する際、氷または他の滑りやすい物質の存在を求めて路面を監視し、氷または他の路面上の滑りやすい物質の検出に対応して、緩和する動作を起こす。好ましくは、ロボット100のこれらの機能は、ロボット制御装置142の制御の下で、人間の介入をほとんど、または、まったく伴わずに自動的に遂行される。制御装置142は、本明細書に説明されることとなる例示的実施形態による氷緩和ロボットの様々な機能を実行するのに適切な、どのようなやり方でも実行できる。例えば、制御装置142は、マイクロプロセッサ、超小型制御装置、または、他の種類のプログラム可能な機器を使用して実行できるプロセッサ144を含むことができる。制御装置142はまた、ディスクリート論理回路構成要素を使用して、または、プログラム可能な機器、および/もしくは、ディスクリート回路構成要素のあらゆる適切な組合せを使用して実行できる。プロセッサ144のようなプログラム可能な機器が制御装置142を実行するために使用される範囲で、制御装置142の1つまたは複数の機能は、プログラム可能な機器上で動き、プログラム可能な機器内のメモリ、および/もしくは、プログラム可能な機器に連結されている分離したメモリ機器内に記憶されるソフトウェアならびに/またはファームウェアで実行できる。
【0031】
例示的実施形態による氷緩和ロボット100によって走行される経路146は、前もって規定でき、メモリ内に、または、制御装置142による使用のための他の何らかの方法、もしくは、構造によって記憶できる。経路146は、ロボット100が間を移動することとなる一連の中間点によって、または、ロボット100、および、領域を通る動きの経路を判定する制御装置142によって採用されることとなるアルゴリズムによって対象とされることとなる領域として規定できる。代替的には、経路146は、ロボット100に対象とされることとなる領域内に配置され、経路146を規定するマーカーおよび/または印によって、ロボット100の外側に規定できる。例えば、経路146は、ロボット100が走行することとなる歩道に沿った、および/または、駐車場を通る経路を規定する、歩道および/または駐車場の下に位置付けられる、または、その中に埋め込まれるワイヤによって規定できる。
【0032】
制御装置142は、経路146に沿ったロボット100の動きを制御するための動き制御機能148を実行する。例えば、経路146に沿ってロボット100を誘導し、上記に説明されたやり方でロボット100の動きの速度および方向を制御するために、動き制御機能148は、速度制御機構120および方向制御機構124にそれぞれ提供される速度制御信号122および方向制御信号126の生成を含むことができる。
【0033】
指定された経路146上を維持するために、制御装置142は、ロボット100の現在地を判定するために位置判定機能150を採用できる。判定された現在地を基に、制御装置142は、所望のやり方で経路146に沿ってロボット100を移動するために、ロボット100の動きの速度および方向を制御する。
【0034】
位置判定機能150は、1つまたは複数の位置推定知覚機器152によって提供される入力を利用できる。様々な異なる機器および/または方法が、位置推定知覚152のために使用できる。採用されることとなる位置推定知覚機器152および/または方法は、経路146がどのように規定されるかに依存し得る。例えば、経路146は、歩道および/または駐車場の下に位置付けられるか、または、その中に埋め込まれるワイヤによって規定される場合、位置推定知覚152は、ワイヤによって送られる低電力電気信号を検出するための機器154を含むことができる。位置推定知覚152は、ロボット100によって走行される領域内に自然発生するか、もしくは、配置された目印156、または、そこに位置付けられるマーカーを検出するための光学的または他の機器を含むことができる。位置が分かっているそのような目印の検出に基づいて、ロボット100の現在地は、三角測量によって判定できる。他の一代替形態のように、ロボット100の現在地は、全地球測位システム(GPS)、または、位置決めのための遠隔信号を使用する他のシステムを使用して判定できる。この場合、位置推定知覚152は、GPS、または、他の位置決めシステム受信機158を含むことができる。
【0035】
例示的実施形態によると、ロボット100が経路146を走行する際、制御装置142は、経路146に沿って、氷または他の滑りやすい領域を検出するための氷検出機能160または他の機能を実行する。制御装置142は、1つまたは複数の氷検出方法を採用できる1つまたは複数の氷検出器機器162からの入力と共に氷検出機能160を実行できる。路面上の氷、固まった雪のような氷状の物質、または、他の滑りやすい物質の存在を検出するための現在知られている機器および方法、ならびに、将来知られ得る機器および方法を含む、どのような機器または方法も、氷検出器162を実行するために使用できる。例えば、氷検出器162は、路面にマイクロ波または光学的周波数の放射のような所望の特徴を有する放射を送り出し、光線の散乱のような、路面から反射して戻った放射の検出および特徴分析によって氷の存在を検出するための放射機器164を含むことができる。氷検出器162は、路面と接触するローラまたは引きずり車輪のような物理的構造166を含むことができ、そこから、氷または他の滑りやすい物質の存在は、より低い摩擦の領域およびより高い摩擦の領域が物理的構造166と遭遇するときの、トラクションの滑りのような、物理的構造の検出される動きによって判定できる。他の代替形態として、氷検出器162は、路面上に存在できる異なる物質によって示される容量の差を検出すること等によって、路面の電気的特性を基にして、氷の存在を検出するための電気的検出機器168を含むことができる。
【0036】
氷検出器162は、路面上の氷または他の滑りやすい物質の存在を検出する、複数の検知器を組み合わせて採用することもでき、または、代替的に採用することができる。例えば、路面上の水を検出するために、赤外線または他の範囲のスペクトログラフが使用できる。温度検知器は、路面温度を検知するために使用できる。0℃以下の路面温度を伴って水が検出される場合、路面上の氷の存在が予測できる。
【0037】
氷または他の滑りやすい物質の検出に対応して、制御装置142は、ロボット100が、検出された氷または他の物質の存在によって、引き起こされる潜在的危険性に対処するか、または、それをある意味で緩和する動作をするように制御される、緩和制御機能170を実行する。例示的実施形態によると、1つまたは複数の氷緩和システム172および/または方法は、緩和制御機能170によって採用できる。
【0038】
例示的実施形態によると、氷緩和172は、検出される滑りやすい領域に緩和物質174を施すことを含むことができる。緩和物質174を施すことは、上記に説明されたやり方で、滑りやすい領域上に貯蔵構造128から氷緩和または他の物質130を散布するための物質散布構造体140を作動させることを含むことができる。この場合、氷緩和システム172は、制御装置142よる物質散布構造体140の作動および制御を提供する必要な電力および制御インターフェースに加えて、貯蔵構造128と、物質散布機器140と、塩132および/または、砂134のような氷緩和物質130とを含む。
【0039】
氷緩和システム172は、物理的に路面上の氷に刻み目を付けるか、または、それを破壊するための機構176を含むこともでき、または、代替的に含むことができ、それによって、路面を滑り難くし、氷の融解を加速する。この場合、氷緩和システム172は、このような機構176に刻み目を付けること、および/または、それを破壊することの作動および制御を提供する必要な電力および制御インターフェースに加えて、検出された氷に対して物理的に駆動され、それに刻み目を付けるか、または、それを破壊する刃または金槌のような構造を含むことができる。
【0040】
氷緩和システム172は、放熱、または熱を加えることによって氷を融解するための1つまたは複数のシステム178を含むこともでき、または、代替的に含むことができる。例えば、この場合、氷緩和システム172は、フレーミングトーチ、もしくは他の機構、または、検出された氷に、それを融解するために熱を送り出すための方法を含むことができる。送り出されたマイクロ波が、氷を融解するために使用できる。やはり、または代替的には、優先的に、氷によって吸収される波長を有するレーザビームを使用して、氷を熱し除去することもできる。どのような場合においても、氷緩和システム172はまた、送り出された放射および/または熱によって、氷を融解するためのそのようなシステム178の作動および制御を提供するための必要な電力および制御インターフェースを含むだろう。
【0041】
氷緩和システム172は、検出された氷または他の滑りやすい物質の位置を遠隔緩和システム182へ報告するためのシステム180を含むこともでき、または、代替的に含むことができる。遠隔緩和システム182は、ロボット100自体によって直接提供されない、ロボット100によって検出される氷または他の滑りやすい物質の潜在的危険性を緩和するあらゆるシステムまたは方法を含む。この場合、氷緩和システム172は、遠隔緩和システム182へ検出された氷または他の滑りやすい物質の位置を含む報告を送信するための従来の無線周波数送信機のような従来の送信機184を含むことができる。送信機184は、好ましくは、本体102上に取り付けできる適切なアンテナ186に連結できる。検出された氷または他の滑りやすい物質の位置を示す送信される報告は、氷または他の滑りやすい物質が氷検出機能160によって検出されるときに、位置判定機能150によって提供される位置情報を使用して、制御装置142によって生成できる。
【0042】
例示的実施形態によると、遠隔緩和182は、手動188および/または自動190の氷緩和システムおよび機能を含むことができる。手動緩和188は、例えば、ロボット100によって提供される位置報告に基づく人間の動作による緩和を含むことができる。例えば、人間は、氷の区画を削り取ること、または、流出したオイルまたはグリースを清掃すること等によって、報告された滑りやすい箇所へ緩和物質を手動で施すことによって、そうでなければ、滑りやすい物質を除去することによって対処できる。他の一代替形態として、そのような手動緩和188は、人間によって遂行できる緩和機能を遂行するか、または、遂行する助けをする他のロボットのような、自動化または半自動化された機械の補助によって、または、それを伴って遂行できる。
【0043】
自動遠隔緩和190は、例えば、ロボット100からの報告が、氷がそのような範囲内に存在することを示す場合、路面上の氷を融解するために路面の下に据付けられた選択された加熱範囲192を自動的に作動させることを含むことができる。例えば、駐車場または他の路面が複数の範囲に分割できる。各範囲は、個別に制御可能な加熱システムを提供される。このような加熱システムは、駐車場の下に位置付けられるか、または、埋め込まれたスチームもしくは温水を運ぶための導管、または、熱生成電気要素を含むことができる。
【0044】
例示的実施形態によると、様々な範囲のための加熱システムは、範囲内に氷の存在があること、または、少なくとも1つの閾値を上回る範囲内に氷の存在があることを示すロボット100からの信号または報告に基づいて制御できる。氷閾値が上回られる範囲内の加熱システムは、自動的に作動できる。閾値は、以下の1つを含むことができるが、それに制限される必要はない。氷によって覆われる範囲領域の割合、範囲内のある位置における氷の存在、ならびに、防止的動作が行われ得るような、人間がその位置にいる確立、および/または、氷が範囲内の領域内に形成されるだろう確立。人間が範囲内の特定の氷の領域を横切る確立は、車の下よりも車の間の領域の方が駐車場内でより氷が危険である事実、平日のような特定の時間は、週末のような他の時間より氷除去にとってより重大である事実等の要因、および/または、他の類似するまたは異なる要因を考慮できる。
【0045】
氷除去するために作動される加熱範囲192は、停止されるまで作動され続けるだろう。加熱範囲192の停止は、事前に検出された位置内に閾値を上回る氷が、もはや検出されないというロボット100からの報告または信号に対応して自動的に行われ得る。代替的には、作動された加熱範囲192は、融解されることとなる氷の測定された量、周囲の空気の温度、風速等のような、氷の融解率に関係する少なくとも1つの環境要因に基づく設定された経過時間後、または、変更可能な経過時間後自動的に停止できる。
【0046】
氷緩和172が、貯蔵構造128から緩和物質130を施すことを含む例示的実施形態において、貯蔵構造128内の物質130の量は、それが使用されるに従い、枯渇するだろうことは明らかである。制御装置142は、好ましくは、物質監視機能194を使用して、貯蔵構造128内の物質130のレベルを監視する。物質監視機能194は、任意の所与の時間に、貯蔵構造128内の物質130のレベルを判定するために、先に説明された、物質レベル検知器138からの出力を採用できる。以下にさらに詳細に議論されるように、貯蔵構造128内の物質130のレベルが、選択されたレベルを下回るという判定に対応して、制御装置142は、基地局116に貯蔵される緩和物質136の備蓄から貯蔵構造128内への物質130の再積載ために基地局116へ戻るようにロボット100を誘導するようにロボット100の動きを制御できる。
【0047】
モータ110が、バッテリ112によって電力を供給される電動モータである例示的実施形態において、制御装置142は、好ましくは、電力測定機能196を使用して、バッテリ112の残存する電力または充電レベルを監視する。以下にさらに詳細に議論されるように、バッテリ112の電力レベルが選択されたレベルを下回るという判定に対応して、制御装置142は、充電コネクタ114を介して基地局116において提供される充電電力118からのバッテリ112の再充電のために基地局116へ戻るようにロボット100を誘導するようにロボット100の動きを制御できる。代替的には、制御装置142は、再充電がすぐに必要になる、または、必要であるというメッセージを人間の操作員へ送るなどの、バッテリ112の電力レベルが低いという判定に対応して、他の動作を起こすことができる。
【0048】
制御装置142はまた、好ましくは、ロボット100、および、ロボットの周辺の物への損傷を防止するために安全防護機能198を実行する。安全防護機能198は、1つまたは複数の安全防護知覚機器199によって提供される入力を採用できる。例えば、安全防護知覚機器199は、制御装置142へ信号を提供する光学的、音波的および/または物理的接触感知器を含むことができ、そこから、潜在的損傷状態の存在が検出できる。潜在的損傷状態の検出に対応して、ロボット100を止めるか、または、その動きの方向および/または速度を変えるために、安全防護機能198が、制御装置142によって使用され得る。
【0049】
制御装置142、レベル検知器138、位置推定知覚152、氷検出器162、氷緩和172および安全防護知覚199の電気構成要素を含むロボット100の様々な電気構成要素のための電力は、例えば、主システムバッテリ112によって、または、そのような構成要素に電力を提供するために専ら使用できる分離した適切な再充電可能なバッテリによって提供できる。好ましくは、適切な充電機構は、例えば、ロボット100が、基地局116に位置付けられ、主システムバッテリ112が充電される間に、そのような分離したバッテリを充電するように提供される。
【0050】
図1の例示図は、異なる有利な実施形態が実行できるやり方に対する物理的または構造的制限を含蓄することを意図されていない。他の構成要素は、例示されるものに追加して、および/または、それらに代えて使用できる。いくつかの構成要素は、いくつかの有利な実施形態において不必要であり得る。また、いくつかの機能的な構成要素を例示するためにブロックが示される。1つまたは複数のこれらのブロックは、異なる有利な実施形態において実行される場合に、組合せ、および/または、異なるブロックに分割できる。
【0051】
例えば、図1の基地局116は、バッテリ充電118および緩和物質136の再積載の両方を提供するように示される。代替的には、これらの機能の各々は、個別に、例えば、分離した再充電および物質再積載局で提供できる。さらに、基地局116は、可動または固定であり得、緩和物質136および充電電力118は、いくつかの固定および/または可動基地局116全体にわたって配分できる。
【0052】
構造が本体102に取り付けられることが本明細書で述べられる場合、そのような構造は、本体102に直接、または、媒介構造を介して間接的に本体102に取り付けできる。
【0053】
モータ110、速度制御機構120、方向制御機構124および物質配分機構140のようなロボット100の様々な機能的な構成要素は、速度制御信号122および方向制御信号126のような制御装置142からの制御信号をこれらの構成要素における適切な機械的動作に変換するために、適切な組合せで、適切な機械、電気および/または電気機械の機器および/または構造を含むだろう。採用されることとなる特定の機器および/または構造は、例示的実施形態による特定のロボット100またはその応用のための機能的な構成要素の実行に依存し、当業者には理解されるだろう。
【0054】
例示的実施形態による氷緩和ロボット200の動作は、部分的断面図のロボット200の側面図の代表的例示図を示す図2を参照して、より詳細に説明される。この例において、ロボット200は、図1の氷緩和ロボット100の一実行例である。図2はまた、基地局230の側面図の代表的例示図を示す。この例において、基地局230は、図1の基地局116の一実行例である。
【0055】
氷緩和ロボット200は、車輪204によって支持される本体202を含む。この例において、車輪204は、図1の可動式地面係合構造104の例である。上記に説明されるように、車輪204は、経路に沿って路面206上で自動的にロボット200を推進するために駆動される。
【0056】
路面206上のその位置を判定するために、ロボット200は、位置推定知覚のための1つまたは複数の機器を採用できる。例えば、経路が路面206上、またはその下のワイヤまたはマーカーによって規定される場合、位置推定知覚機器208は、本体202の底部に、またはその付近に取り付けできる。例えば、位置推定知覚機器208は、ロボット200の移動の経路を規定するために路面206に埋め込まれたワイヤの信号を検出するための機器、または、ロボット200の移動の経路を規定するために路面206に埋め込まれた金属のマーカーを検出するための機器を含むことができる。他の一例のように、位置推定知覚機器210は、路面206上に、またはそれに隣接して位置付けられる自然の、または配置された目印またはマーカーを検出するための光学的または他の検出器を含むことができる。知覚機器210と、目印、またはマーカーとの間の見通し線が、ロボット200が路面206上の氷を検出および緩和するために動作しているときに、路面206上に、またはそれに隣接して見つけられることとなり得る雪の山または他の障害物によって覆い隠されることとなり難いように、そのような位置推定知覚機器210は、本体202から上方に延出する垂直ポスト212の先端に、またはその近くに取り付けること等によって上昇できる。
【0057】
上記に議論されるように、1つまたは複数の安全防護知覚機器214はまた、本体202上に取り付けできる。例えば、安全防護知覚機器214は、ロボット200にとって危険であり得る対象物もしくは路面特徴の検出、および/または、ロボット200によって害されるか、もしくは、損傷される恐れのあるロボット200の経路内の物の検出を示すための信号を提供する光学的、音波的、および/または、物理的接触検知器を含むことができる。上記に議論されるように、ロボット200の動きの方向および/または速度は、安全防護知覚機器214による潜在的損傷状態の検出に対応して調整できる。
【0058】
例示的実施形態によると、ロボット200が路面206を走行する際、それは、路面206上の氷216または他の滑りやすい物質の存在を検出するための氷検出機能を実行する。上記に議論されるように、この氷検出機能は、1つまたは複数の氷検出機器218および/または方法を使用して実行できる。氷検出機器218は、例えば、所望の周波数および/または路面206上のロボット200の下方の他の特徴を有する信号を送信する結果として生じる路面206から反射して戻った信号を受け取る機器を含むことができる。この場合、氷検出機器218は、本体202の底部に、または、その近くに取り付けできる。上記にさらに詳細に議論されたように、受け取られた反射された信号は、路面206上の氷216または他の一物質の存在を判定するためにロボット200によって分析できる。氷216または他の一物質が、路面206上に検出される場合、位置推定知覚機器208および/または210を使用して測定される検出時のロボット200の現在地は、路面206上の氷216または他の検出される滑りやすい物質の位置を多かれ少なかれ正確に捜し出すために使用できる。
【0059】
例示的実施形態によると、ロボット200が、路面206上の氷216または他の滑りやすい物質の存在を検出すると、ロボット200は、氷216または他の物質によって与えられる潜在的危険性を緩和する動作を自動的に行うことができる。例えば、そのような緩和する動作は、路面206上の氷216または他の検出される滑りやすい領域上に緩和物質220を施すことを含むことができる。ロボット206が、路面206上の氷216または他の滑りやすい物質の位置を判定するので、緩和物質220は、氷216または他の滑りやすい領域上に直接、比較的正確に施され得る。そのように、緩和物質220が、それが必要とされる場所にだけ施され得、路面206の全体にわたって施される必要がないので、路面206上に検出される氷216または他の滑りやすい領域に対処するために必要とされる緩和物質の量は最小化される。したがって、使用される緩和物質220の合計費用、および、環境への緩和物質220の潜在的影響も、例示的実施形態によるロボット200を使用して、最小化できる。
【0060】
上記に議論されるように、使用されることとなる緩和物質220は、緩和されることとなる路面206上の氷216または他の一物質のような滑りやすい物質に依存して、選択され得る。例えば、氷216の緩和のために、氷緩和物質220は、塩、砂、加熱された砂、または、塩と砂との混合物を含むことができる。緩和物質220は、ロボット200上の適切な貯蔵構造222で搬送される。貯蔵構造222の実行は、例えば、緩和物質220が、固体粒子かそれとも液体からなるというような、そこに貯蔵されることとなる緩和物質220の性質に依存し得る。どのような場合においても、弁構造224のような構造は、好ましくは、緩和物質220の、路面206上の氷216または他の滑りやすい物質が検出される場所のような、それが必要とされる路面206のみへの使用のために、貯蔵構造222から緩和物質220の選択的放出を可能にするために提供される。弁構造224の実行は、例えば、緩和物質220が、固体粒子か、それとも、液体からなるというような、それによって制御されることとなる緩和物質220の性質に依存し得る。
【0061】
緩和物質220が、路面206上にロボット200によって施されると、貯蔵構造222内の緩和物質220の供給は、枯渇するだろう。上記に議論されるように、例示的実施形態によると、ロボット200の貯蔵構造222内の緩和物質220の供給が枯渇、または、特定のレベルに枯渇した場合、ロボット200は、基地局230へ自動的に戻るように制御できる。
【0062】
例示的実施形態によると、基地局230は、ロボット200へ移送されるように準備されている緩和物質234の備蓄を収容する基地局貯蔵構造232を含む。基地局貯蔵構造232の実行は、例えば、緩和物質234が、固体粒子かそれとも液体からなるというような、そこに貯蔵されることとなる緩和物質234の性質に依存し得る。弁またはドアのような放出機構236は、ロボット200が、基地局230からの緩和物質の再供給のために位置付けられると、貯蔵構造232から緩和物質234を選択的に放出するために提供される。放出機構236の実行はまた、基地局230内に貯蔵される緩和物質234の性質に依存し得る。
【0063】
例示的実施形態によると、ロボット200が、図2内の矢印238の方向に、基地局230に対して適切な位置に移動されると、ロボット200の貯蔵構造222は、基地局230の放出機構236に位置合わせされる。この位置で、放出機構236は、ロボット200の貯蔵構造222内へ、基地局230の貯蔵構造232から緩和物質を放出するように作動させることができる。
【0064】
放出機構236の制御は、任意の望ましい、適切なやり方で実行できる。例えば、放出機構236は、ロボット200の貯蔵構造222内に、基地局230上の貯蔵構造232から緩和物質234の所定量を放出するように、基地局230に対して所望の位置へのロボット200の動きによって作動される機械構造として実行できる。代替的には、放出機構236は、例えば、ロボット200が基地局230に対して所望の位置に存在することを検知することに対応して、ロボット200の貯蔵構造222内へ、基地局230の貯蔵構造232から緩和物質234の一定量または可変量のいずれかを放出するように電子的に制御できる。例えば、ロボット200の緩和物質レベル検知機器の出力は、上記に説明されるように、ロボット200の貯蔵構造222内の物質220のレベルが所望のレベルに達したことが判定されるまで、ロボット200上の貯蔵構造222内に、基地局230の貯蔵構造232から物質234を放出し続けるように、放出機構236を制御するために使用できる。この場合、従来の手段が、放出機構236の制御のために、基地局230へロボット200から緩和物質レベルの情報を提供するように備えられ得る。
【0065】
上記に議論されるように、例示的実施形態によると、ロボット200は、ロボットシステムバッテリを充電するために、ロボット200へ電力を提供するための充電コネクタ240を含むことができる。基地局230は、相補的な充電コネクタ242を介して、そのような充電電力を提供できる。充電コネクタ240および242は、好ましくは、ロボット200が、基地局230からの緩和物質の再充填のために、基地局230に対して位置付けられると、充電コネクタ240および242が、ロボット200へ基地局230から充電電力を提供するために係合されるように、ロボット200の本体202および基地局230上にそれぞれ設計され、位置付けられ得る。
【0066】
一代替実施形態において、バッテリ充電のための電力が、物理的電気的接続を必要とせずに、無線電力送信手段を使用して、ロボット200へ基地局230または他の電源から提供できる。この場合、充電コネクタ240は、無線電磁気結合のためのアンテナまたは他の構造等の無線電力源へ結合するための適切な構造を含むことができる。
【0067】
歩道306および駐車場308それぞれの氷の潜在的に危険な区画302および304を緩和するための例示的実施形態による氷緩和ロボット300の動作は、図3を参照にして説明される。図3は、ロボット300、ならびに、上方からの歩道306および駐車場308の部分を表す。この例において、氷緩和ロボット300は、図1の氷緩和ロボット100の他の一実行例である。
【0068】
例示的実施形態によると、歩道306は、点線320、322、324、326および328によって示されるように、区分、または、範囲310、312、314、316および318に分割される。この例において、歩道306の各々の範囲310、312、314、316および318は、対応する範囲に見つけられるどのような氷も融解するように、対応する範囲を加熱するための、独立して制御可能な機構を含む。同様に、駐車場308は、点線338および340によって示されるように、区分、または、範囲330、332、334および336に分割される。この例において、駐車場308の各々の範囲330、332、334および336は、対応する範囲に見つけられるどのような氷も融解するように、対応する範囲を加熱するための、独立して制御可能な機構を含む。上記に議論されたように、独立して制御可能な加熱機構は、歩道306の範囲310、312、314、316および318、ならびに、駐車場308の範囲330、332、334および336の下に位置付けられるか、もしくは、その中に埋め込まれるスチームまたは温水を運ぶための導管、または、電線加熱要素を含むことができる。
【0069】
例示的実施形態によると、ロボット300は、歩道306および駐車場308上で経路を自動的に走行するように制御される。歩道306に沿った経路342は、図3内の破線によって例示される。経路342は、例えば、歩道306の下に位置付けられるか、または、その中に埋め込まれるワイヤによって規定できる。ロボット300は、ロボット300が、上記に説明されたやり方で、経路342を走行するように制御できるために、ワイヤ内の信号を検出するための適切な位置推定知覚機器を含むことができる。駐車場308を通るロボット300のための経路は、ロボット制御装置内の地図またはアルゴリズムによって規定できる。自然に生じる、または、配置された目印344のような目印344は、駐車場308の周囲に位置付けできる。駐車場308のロボット300の位置が三角測量によって判定でき、ロボット300が駐車場308を通る規定された経路に従うように制御できるように、ロボット300は、目印344を検出するための適切な位置推定知覚機器を含むことができる。例示的実施形態によると、上記に議論されるように、歩道306および駐車場308上でのロボット300、および、歩道306および駐車場308のロボット300のための位置推定知覚のための、経路を規定するために他の方法およびシステムが採用できる。
【0070】
例示的実施形態によると、ロボット300は、ロボット300が歩道306上の経路342を走行する際、歩道306の路面上の氷の存在を自動的に検出し、ロボット300が駐車場308上での規定された経路を走行する際、駐車場308の路面上の氷の存在を自動的に検出する。そのようにして、ロボット300が経路342を走行する際、それは、歩道306上の氷302の潜在的に危険な区画を検出し、捜し出すだろう。ロボット300が駐車場308を走行する際、それは、氷304の区画を検出し、捜し出すだろう。
【0071】
例示的実施形態によると、氷302および304の各々の区画が、ロボット300によって検出される際、ロボット300は、氷区画302および304によって与えられる潜在的危険性を緩和する動作を行う。例えば、上記に説明されるように、ロボット300は、氷区画302および304へ緩和物質を施すことができる。ロボット300は、ロボット300の外部の遠隔緩和システムへ、検出された氷の区画302および304の位置を報告することもでき、または、代替的に報告することができる。そのような検出された氷の区画302および304に関するロボット300から報告に対応して、遠隔緩和システムは、歩道306の範囲314および駐車場308の範囲330とそれぞれ関連して、独立して制御可能な氷融解機構を作動することができ、それによって、上記に説明されたやり方で、検出された氷の区画302および304を融解する。
【0072】
例示的実施形態によると、ロボット300は、上記に説明されるように、残存する利用可能なバッテリ電力、または、ロボット300のシステムバッテリの充電レベルを監視することができる。ロボット300はまた、上記に説明されるように、ロボット300上の貯蔵構造内の緩和物質のレベルを監視することができる。利用可能なバッテリ電力、または、緩和物質のレベルのいずれかが、特定のレベルを下回ることが見つけられた場合、ロボット300は、基地局346へ自動的に戻るように制御できる。この例において、基地局346は、図1内の基地局116の一実行例である。上記に説明されるように、基地局346は、ロボット300のシステムバッテリの再充電、および/または、ロボット300の貯蔵構造内の緩和物質の再積載を提供できる。この例において、基地局346は、経路342上に配置される。そのようにして、ロボット300は、上記に説明されたやり方で、経路342に従うことによって、基地局346へ戻るように制御できる。
【0073】
例示的実施形態による、氷緩和ロボットの動きを制御するための方法400は、図4の流れ図を参照にして説明される。方法400は、人間の操作員によるような手動で、または、自動的に開始できる。例えば、方法400は、特定の時間、および/または、氷緩和ロボットによって走行されることとなる危険な路面上に氷の形成が起こり得ることを示す天候状態の検出または報告に対応するような特定の条件下で自動的に開始できる。方法400は、例えば、人間の操作員によって停止されるまで、選択された時間が経過するまで、または、検出もしくは報告される天候状態が、氷形成がもはやあり得ないことを示すまで、自動的に反復できる。
【0074】
先に議論されたように、例示的実施形態による氷緩和ロボットは、経路に沿って自動的に移動するように制御される(ステップ402)。ステップ402は、ロボットが路面上を移動する際、その位置を判定し、したがって、それが経路に沿って移動する際、ロボットの位置を制御するために、ロボットによって採用される1つまたは複数の位置推定知覚機器の使用を含むことができる。上記に議論されるように、ロボットによって走行されることとなる経路は、様々なやり方で規定できる。
【0075】
例示的実施形態によると、氷緩和ロボットは、ロボットが、規定された経路の全体、または、その選択された部分の走行を完了するまで、経路を自動的に走行するように制御される(ステップ404)。経路を完全に走行した後、例示的実施形態による氷緩和ロボットは、基地局へ自動的に戻るように制御できる(ステップ406)。先に議論されたように、基地局において、ロボットシステムバッテリは、再充電でき、ロボットは、氷緩和物質を再積載できる(ステップ408)。
【0076】
例示的実施形態によると、氷緩和ロボットが経路を走行する間、ロボットは、利用可能なシステムバッテリ電力、または、充電レベルを連続的または定期的に確認して低バッテリ状態が存在するか否かを判定する(ステップ410)。低バッテリ状態が存在すると判定された場合、氷緩和ロボットは、基地局へ自動的に戻るように制御され得る(ステップ412)。基地局において、ロボットシステムバッテリは、再充電でき、ロボットは、氷緩和物質を再積載できる(ステップ414)。再積載および再充電の後、ロボットは、通常のやり方で経路を走行し続けるために、経路へ自動的に戻るように制御され得る(ステップ416)。ステップ416は、好ましくは、低バッテリ状態が検出された、規定された経路上の位置へ自動的に戻り、その点から経路を走行し続けるようにロボットを制御するために、1つまたは複数の位置推定知覚機器を使用することを含むことができる。
【0077】
路面上の氷または他の滑りやすい物質を検出し、検出された氷または他の滑りやすい物質によって与えられる潜在的危険性を緩和する動作を行うための、例示的実施形態による氷緩和ロボットを制御するための方法500が、図5の流れ図を参照して説明される。例示的実施形態によると、方法500のステップは、図4の方法400のステップと並行して行われ得る。
【0078】
例示的実施形態による氷緩和ロボットは、先に説明されたようなやり方で、経路に沿って路面上を自動的に移動するように制御される(ステップ502)。ロボットが路面を走行する際、ロボットは、好ましくは、連続して、または、実質的に連続して路面上の氷または他の滑りやすい物質の存在を検出する(ステップ504)。ステップ504は、路面上の氷の存在を検出する1つまたは複数の氷検出機器および/または、方法、ならびに、氷または他の滑りやすい物質の存在が検出される路面上のロボットの位置を判定する1つまたは複数の位置推定知覚機器も使用することを含むことができる。
【0079】
例示的実施形態によると、路面上の氷または他の滑りやすい物質の存在が、ロボットによって検出される場合、ロボットは、潜在的危険性を緩和する動作を自動的に行う(ステップ506)。先に議論されたように、ステップ506は、路面へ緩和物質を施すこと、検出された氷に物理的に刻み目を付けるか、または、それを破壊すること、熱または他の放射によって氷を融解すること、および/または、遠隔緩和システムへ検出された氷の位置を報告することを含むことができる。
【0080】
例示的実施形態による氷緩和ロボットが緩和物質を採用する場合において、ロボットは、好ましくは、緩和物質のレベルが欠乏しているか否かを検出するために、ロボットに貯蔵される緩和物質のレベルを連続的または定期的に監視する(ステップ508)。ロボットの緩和物質のレベルが欠乏しているという判定に対応して、例示的実施形態による氷緩和ロボットは、好ましくは、基地局へ自動的に戻るように制御される(ステップ510)。基地局において、ロボットは氷緩和物質を再積載され、ロボットシステムバッテリは、再充電され得る(ステップ512)。再積載および再充電の後、ロボットは、通常のやり方で経路を走行し続けるために、経路へ自動的に戻るように制御され得る(ステップ514)。ステップ514は、好ましくは、低緩和物質状態が検出された、規定された経路上の位置へ自動的に戻り、その点から経路を走行し続けるようにロボットを制御するために、1つまたは複数の位置推定知覚機器を使用することを含むことができる。
【0081】
例示的実施形態による、氷緩和ロボットおよび氷緩和ロボットを制御および使用するための方法が開示される。1つまたは複数の例示的実施形態は、人間の介入をほとんど、または、まったく伴わずに、路面上の氷または他の滑りやすい物質を自動的に検出し、氷または他の滑りやすい物質によって与えられる潜在的危険性を緩和する動作を自動的に行う能力を提供する。
【0082】
異なる描写された実施形態における流れ図およびブロック図が、異なる有利な実施形態におけるいくつかの可能性のある装置および方法の実行の構成、機能性および動作を例示する。これに関して、流れ図またはブロック図内の各々のブロックは、動作またはステップのモジュール、断片、機能および/または、仕切りを表し得る。いくつかの代替的実行において、機能、または、ブロック内に記された機能は、数字が記された順番からずれて起こり得る。例えば、いくつかの場合において、関連する機能に依存して、連続して表される2つのブロックが、実質的に同時に実行され、時々ブロックが、逆行する順番で実行され得る。また、他のブロックが、流れ図またはブロック図内の例示されるブロックに加えて追加できる。
【0083】
異なる有利な実施形態の記述は、例示および説明の目的で示され、網羅的であること、または、実施形態を開示された形態に制限することを意図されていない。多くの修正および変更が、当業者にとって明らかであろう。さらに、異なる実施形態は、他の実施形態と比較して異なる利点を提供できる。選択された1つまたは複数の実施形態は、本発明の原理、実際の応用を最良に説明し、他の当業者が、企図であるされる特定の使用に適するように、様々な修正を有する様々な実施形態について本発明を理解できるようにするために、選ばれ、説明される。
【符号の説明】
【0084】
100 氷緩和ロボット
102 本体
104 地面係合構造
110 モータ
112 バッテリ
136 緩和物質
152 位置推定知覚機器
172 氷緩和システム
182 遠隔緩和システム
200 氷緩和ロボット
202 本体
204 車輪
220 緩和物質
300 氷緩和ロボット
346 基地局

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、
前記本体に取り付けられた可動式地面係合構造と、
前記可動式地面係合構造に連結され、路面上で装置を移動するように前記可動式地面係合構造を駆動するように構成されたモータと、
前記路面上の滑りやすい物質を検出するように構成された検出器と、
前記検出器に連結され、経路に沿って前記路面上での前記装置の動きを自動的に制御し、前記路面上の前記滑りやすい物質の前記検出に対応して、前記滑りやすい物質を緩和する動作を自動的に遂行するように前記装置を制御するように構成された制御装置と
を含む装置。
【請求項2】
前記可動式地面係合構造は、車輪、無限軌道および脚部からなる可動式地面係合構造の群から選択される請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記モータは、バッテリによって電力を供給される電動モータを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記制御装置は、前記バッテリの電力レベルを監視するように構成され、前記バッテリの前記監視される電力レベルが選択された低電力レベルを下回るという判定に対応して、前記バッテリを充電するための位置へ前記装置を移動させるように前記装置の動きを自動的に制御する、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記検出器は、前記路面からの放射の反射から氷を検出するように構成された機器、前記路面と接触する物理的構造の滑りを検出するように構成された機器、および前記路面の電気的特性から氷を検出するように構成された機器からなる氷検出機器の群から選択される、前記路面上の氷を検出するように構成された検出器を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記滑りやすい物質は氷であり、前記滑りやすい物質を緩和する前記動作は、前記氷に物理的に刻み目を付けることと、前記氷を物理的に破壊することと、熱で前記氷を融解することと、前記氷上に前記装置から送り出された放熱で前記氷を融解することと、前記氷上に氷緩和物質を施すこととからなる動作の群から選択される動作を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記滑りやすい物質を緩和する前記動作は、前記滑りやすい物質上に緩和物質を施すことを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記緩和物質は、前記路面の摩擦係数を増加する物質と、前記滑りやすい物質を融解する物質と、前記滑りやすい物質を吸収する物質とからなる緩和物質の群から選択される、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記本体に取り付けられた貯蔵構造をさらに含み、前記緩和物質が、前記貯蔵構造内に貯蔵され、前記制御装置が、前記貯蔵構造内に貯蔵される前記緩和物質のレベルを監視し、前記貯蔵構造内の緩和物質の前記監視されるレベルが選択された低物質レベルを下回るという判定に対応して、前記貯蔵構造内に緩和物質を積載するための位置へ前記装置を移動させるように前記装置の動きを自動的に制御するように構成される、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記滑りやすい物質を緩和する前記動作は、前記装置から遠隔緩和システムへ前記滑りやすい物質の判定された位置を送ることを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記滑りやすい物質は氷であり、前記路面は、複数の範囲を含み、前記遠隔緩和システムは、各々の範囲と関連して、対応する範囲内の前記路面上の氷を融解するように制御可能なように構成された独立して制御可能な装置を含み、前記遠隔緩和システムは、特定の範囲内に存在する前記判定された位置に対応して、前記特定の範囲内の前記路面上の氷を融解するように、前記特定の範囲と関連して選択された独立して制御可能な装置を制御するように構成される、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
路面上の滑りやすい物質を検出するように構成された検出器を含む可動機械を提供するステップと、
経路に沿って前記路面上での前記可動機械の動きを自動的に制御するステップと、
前記可動機械が前記路面上で移動される際、前記路面上の滑りやすい物質を自動的に検出するステップと、
前記路面上の前記滑りやすい物質の前記検出に対応して、前記滑りやすい物質を緩和する動作を自動的に遂行するステップと
を含む前記路面上の滑りやすい物質を自動的に検出および緩和する方法。
【請求項13】
前記可動機械は、バッテリによって電力を供給される電動モータを含み、前記バッテリの電力レベルを監視するステップと、前記バッテリの前記監視される電力レベルが選択された低電力レベルを下回るという判定に対応して、前記バッテリを充電するための位置へ前記可動機械を移動させるように前記可動機械の動きを自動的に制御するステップとをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記検出器は、前記路面上の氷を検出するように構成され、前記路面上の滑りやすい物質を検出するステップは、前記路面からの放射の反射から氷を検出するステップと、前記路面と接触する物理的構造の滑りを検出するステップと、前記路面の電気的特性から氷を検出するステップとからなる氷検出方法の群から選択される、前記路面上の氷を検出する方法を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記滑りやすい物質は氷であり、前記滑りやすい物質を緩和する動作は、前記氷に物理的に刻み目を付けるステップと、前記氷を物理的に破壊するステップと、熱で前記氷を融解するステップと、前記氷上に前記可動機械から送り出された放熱で前記氷を融解するステップと、前記氷上に氷緩和物質を施すステップとからなる動作の群から選択される動作を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記滑りやすい物質を緩和する前記動作は、前記滑りやすい物質上に緩和物質を施すステップを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記緩和物質は、前記路面の摩擦係数を増加する物質と、前記滑りやすい物質を融解する物質と、前記滑りやすい物質を吸収する物質とからなる氷緩和物質の群から選択される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記緩和物質は、前記可動機械上の貯蔵構造内に貯蔵され、前記貯蔵構造内に貯蔵される前記緩和物質のレベルを監視するステップと、前記貯蔵構造内の緩和物質の前記監視されるレベルが、選択された低物質レベルを下回るという判定に対応して、前記貯蔵構造内に緩和物質を積載するための位置へ前記可動機械を移動させる前記可動機械の動きを自動的に制御するステップとをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記滑りやすい物質を緩和する前記動作は、前記可動機械から遠隔緩和システムへ前記滑りやすい物質の判定された位置を送るステップを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項20】
前記滑りやすい物質は氷であり、前記路面は、複数の範囲を含み、前記遠隔緩和システムは、各々の範囲と関連して、対応する範囲内の前記路面上の氷を融解するように制御可能なように構成された独立して制御可能な装置を含み、前記遠隔緩和システムは、特定の範囲内に存在する前記判定された位置に対応して、前記特定の範囲内の前記路面上の氷を融解するように、前記特定の範囲と関連して選択された独立して制御可能な装置を制御するように構成される、請求項19に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−157810(P2011−157810A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−10156(P2011−10156)
【出願日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【出願人】(591005165)ディーア・アンド・カンパニー (109)
【氏名又は名称原語表記】DEERE AND COMPANY
【Fターム(参考)】