説明

汎用歯科X線センサホルダ

【課題】歯科センサホルダ、特に多種多様なサイズ及び形状のデジタル歯科X線センサで有用な歯科センサホルダを提供する。
【解決手段】歯科X線センサホルダは、少なくとも2つの挟持面を備え、挟持面の少なくとも一方は、少なくとも1つの、好ましくは複数の弾性変形可能な把持突起を含む。挟持面は、可動に離間した対向関係で位置決めされることにより、互いに対して物理的に移動して互いの間にあるX線センサに物理的に突き当たることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
歯科X線センサホルダが提供される。このホルダは、多種多用な形状及びサイズの市販の歯科X線センサを固定することができるという点で汎用である。複数の弾性変形可能な把持突起を用いて、このようなさまざまなセンサが固定される。
【0002】
[関連出願]
本願は、2005年2月16日に出願された米国仮特許出願第60/653,559号の利益を主張する(RIN−013)。
【背景技術】
【0003】
歯科専門家は、長年にわたってX線撮像を用いてきた。従来の歯科X線処置は、X線エネルギーを標的部位に通過させてからX線フィルムに当てることを含む。フィルムを現像すると、標的部位の画像が得られる。有用な画像を得るためには、歯科X線フィルムを所定の確実な方法で標的部位に対して位置決めしなければならないことも、長い間知られている。例えば米国特許第3,473,026号に示されているものを含む、多数のX線フィルムホルダ及び位置決め装置が開発されており、上記特許は背景としての目的で参照により本明細書に援用される。
【0004】
歴史上より最近では、多くの歯科専門家が従来のX線フィルムの代わりにデジタルX線センサを用いている。このようなセンサの一例は、例えば米国特許第6,652,141号に示されており、当該特許はX線センサの背景の開示のために参照により本明細書に援用される。X線フィルムと同様に、X線センサは、X線撮像処置中に所定位置に固定する必要がある。X線フィルムの使用と同様の方法で、X線センサの保持及び位置決め装置が開発されている。
【0005】
しかしながら、X線フィルムとは異なり、異なる用途で必要とされる異なるX線センサは、形状及びサイズも異なることがあった。X線フィルムは、専門家が撮像を試みているのが、臼歯、及び前歯、又は口腔内の他の何らかの場所のいずれであろうと、ほぼ同様のサイズ及び形状である傾向にあった。しかしながら、X線センサの場合、これらの異なる処置では、用いられるセンサの全体的サイズ及び形状も異なると思われる。実際に、共通の標的部位でも、提供する製造業者が異なる場合のように異なるサイズ及び形状を有するX線センサで撮像される場合がある。この理由は、本発明を限定するものではないが、同じ標的部位の撮像に用いられる場合でも、センサが異なれば用いられる感知部品も異なる場合が多いことに少なくとも或る程度起因するようである。したがって、内部部品が異なることにより、得られるセンサ、及びおそらく本発明の目的のためにより重要な点としてその外側ハウジングの、サイズ及び形状が大きく変わるであろう。
【0006】
センサ間のこの違いにより、1つのタイプのセンサ、又はより端的には1つのサイズ及び形状のセンサとしか用いられないように構成されるホルダを提供するのが普通である。これは、意図される目的には有効であり得るが、歯科専門家が多数のセンサホルダの中から購入、保管、及び選択する必要がある。これは、どう見ても高費用で時間のかかる要件である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、多種多様なX線センサのサイズ及び形状と共に用いることができるセンサホルダが必要とされる。そうすることで、これまでは複数のこのようなホルダが必要であったであろう場合でも、歯科専門家は1つのセンサホルダしか用いなくてよくなるであろう。
【0008】
[発明の概要]
したがって、歯科センサホルダ、特に多種多様なサイズ及び形状のデジタル歯科X線センサで有用な歯科センサホルダを提供することが、本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書の説明及び図面から明らかとなるであろう本発明のこれら及び他の目的は、本明細書で説明、図示、及び特許請求される本発明によって達成される。
【0010】
一般的に歯科X線センサホルダは、少なくとも2つの挟持面を備え、挟持面の少なくとも一方は、少なくとも1つの、好ましくは複数の弾性変形可能な把持突起を含む。挟持面は、可動に離間した対向関係で位置決めされることにより、互いに対して物理的に移動して互いの間にあるX線センサに物理的に突き当たることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明によるセンサホルダの片側を開位置で示す斜視図である。
【図2】図1のセンサホルダの反対側の斜視図である。
【図3】取り外したコードクリップと共に示す図1のセンサホルダの斜視図である。
【図4】ホルダに取り付けられたコードクリップを示し、且つセンサを伴わずに閉位置にあるホルダを示す、図3のセンサホルダの一部の拡大斜視図である。
【図5】センサを保持して閉位置にあるホルダを示し、センサは環境目的で示されている、図1におけるようなセンサホルダの斜視図である。
【図6】付属ケーブルを有する代替的なセンサを示し、センサ及びそのケーブルは環境目的で示されている、図5におけるような斜視図である。
【図7】ホルダに取り付けられたコードクリップを示し、図4の端とは反対側の端で閉位置にあるホルダを示し、且つケーブルを保持しているセンサを示し、センサ及びそのケーブルは環境目的で示されている、図3のセンサホルダの一部の拡大斜視図である。
【図8】本発明によるセンサホルダの代替的な一実施形態の平面図である。
【図9】本発明によるセンサホルダの代替的な一実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の概念を具現するセンサホルダは、一例として図面に符号10で全体的に示されている。センサホルダ10には、少なくとも1つの弾性変形可能な把持突起11が設けられる。より詳細に後述するように、センサ13(図5)等のセンサを突起11及びブロッキング面12に物理的に接触させるように、少なくとも1つの突起11及びより好ましくは複数の突起11がブロッキング面12に向かって可動であるように、何らかの機構が設けられる。突起11は、物理的接触が突起11を少なくとも部分的に変形させることにより、突起11が接触しているセンサ13の位置の外形に少なくとも部分的に一致するのに十分なほど変形可能である。さらに、突起11は、突起11がこのような変形に少なくとも部分的に抵抗することにより、センサ13に弾性力を加えるほど十分な弾力性も有する。「十分な弾力性」とは、所定位置に、且つ歯科X線等の所与の処置のためにセンサ13を保持するのに十分な力で、センサ13を保持するのに十分であることを意味する。
【0013】
突起11は、任意の形状又はサイズとすることができ、ゴム、プラスチック、又は他の材料等の任意の適当な材料から形成することができる。一例として図面に示すように、突起11はほぼ丸形であるが、正方形、三角形、矩形、円錐形、円錐台形、球形、箱状、不規則形等であってもよい。複数の突起11が用いられる場合、それらは、ホルダ10において規則的又は不規則に離間させることができるが、簡単のために図面には規則的に離間した複数の突起11が示されていることも理解されたい。
【0014】
1つの好適な突起は、中空の内側部分21を有するリング20である。突起11が中空ではなく中実である場合よりも中空の内側部分21の材料が少ないため、例えば図4及び図5に示すように、中空の内側部分21は突起11を変形しやすくする。当然ながら、中実の突起12(図示せず)も、他の形で十分に変形可能で弾力性がある限り、本発明の範囲内にある。
【0015】
所与の突起11の作製に選択される材料、並びに突起11のサイズ、形状、及び他の構造は、さまざまなサイズ及び形状のセンサをホルダ10内に保持できるように選択されることが好ましい。当業界で知られているように、センサ13の厚さ、形状、及びサイズはさまざまである場合が多く、例えば、接続コード又は接続ワイヤを取り付ける手段に関しても変わり得る。少なくとも1つの突起11を用いることによって、センサの使用目的に適した方法でホルダ10が多種多様なこのようなセンサを保持できることが、意外にも分かった。したがって、このような突起11を有するホルダ10は、2つ以上のこのようなセンサに対応できるという点で「汎用」であることを理解されたい。
【0016】
上述のように、突起11がブロッキング面12に向かって可動であることが好ましい。当然ながら、ブロッキング面12が突起11に向かって可動であってもよく、又は突起11及びブロッキング面12が互いに向かって可動であってもよく、これらは全て本発明の範囲内にある。使用の際には、ブロッキング面12は、少なくとも1つの突起11と協働して、突起11及びブロッキング面12が互いに接近してホルダ10の閉位置になったときに、センサ13に物理的に接触して突き当たることで互いの間にセンサ13を捕捉するか、又は他の形で保持するようにする。当然ながら、ブロッキング面12自体が突起11(図示せず)であってもよいが、任意の適当な材料製の平面であることが好ましい。ブロッキング面12は、例えば、ホルダ10と同じ材料から一体的に作製してもよく、又はゴム、プラスチック、若しくは他の適当な材料等の異なる材料から作製してもよく、突起11と同じ材料から作製することさえできる。
【0017】
突起11は、ホルダ10と一体形成されてもよいが、本発明の好適な一実施形態では、適当な形状及びサイズの複数の突起11が、ブロッキング面12のように軟質ゴム又は他のエラストマー材料から作製される。複数の突起11はさらに、各突起11がベース部材30上で離間している単一部品として作製される。好適な一例にすぎないが、図面は、リング状の設計であると共にベース部材30上でほぼ平面状に規則的に離間した複数の突起11を示している。ベース部材30、したがって突起11は、任意の適当な方法でホルダ10に取り付けられる。例えば、ベース部材30は、突起11がブロッキング面12と離間した対向関係になるような場所で、ホルダ10に接着固定、溶接、又は他の方法で結合することができる。別の実施形態では、ホルダ10に位置決めタブ31及びさらには第2の位置決めタブ32が設けられる。ベース部材30上の協働タブ33及び34が位置決めタブ31及び32と物理的に係合することにより、ホルダ10上の所定位置にベース30が位置決めされ、さらには拘束される。
【0018】
突起11、ブロッキング面12のいずれか、又は両方を移動させる任意の手段が、本発明の範囲内にある。好適な一実施形態では、これは、互いに蝶着された第1の脚40及び第2の脚41を含む。第1の脚40は、例えば突起11を担持することができ、第2の脚41は、ブロッキング面12を担持することができる。ホルダ10の一端等の適当な場所で蝶着されることによって、脚40及び41、したがって突起11及びブロッキング面12を、例えば図6及び図1にそれぞれ示すように、互いに向かって、すなわち閉位置に、又は互いに離れて、すなわち開位置に移動させることができる。突起11とブロッキング面12との間にセンサ13を物理的に接触させることによって、センサは両者間に固定的に保持又は挟持される。
【0019】
ヒンジの一実施形態では、ヒンジ50は、ホルダ10と一体形成された一体ヒンジである。当然ながら、例えば従来のピン及びカラー(図示せず)を含む任意のヒンジが、本発明の範囲内にある。簡単のために一体ヒンジ50が好ましい。ホルダ10は、ホルダ10が鋏形であり鋏様式で動作するように配置されるヒンジを有することができるが、このような構成は図面に示されていないことを理解されたい。
【0020】
特に、歯科専門家にとっては所与のX線処置中に患者の近くの領域から退去するのが標準的な方法であるため、ホルダ10を閉位置に固定するいくつかの手段を設けることが好ましい。例えば、接着剤、ゴムバンド、クランプ、ピン、他のホルダ、締結具等を含む、ホルダ10をこうして固定する任意の手段が、本発明の範囲内にある。簡単のために、固定機構60をホルダ10と一体形成することが好ましい。1つの好適な固定機構60は、少なくとも1つのラグ63と係合可能且つ協働可能である互いに離間した戻り止め62を有するラチェット部材61を含む。脚40を脚41に向かって移動させると、又はヒンジ50を軸にしてこれら2つを互いに向かって移動させると、戻り止め61がラグ63と整合するまでラチェット部材61がラグ63と物理的に係合させられてラグ63に沿って摺動し、それからラグ63が戻り止め62と係合させられてホルダ10を閉位置に固定する。
【0021】
より好ましくは、ラチェット部材62には、鏡像であり間隙70を挟んで脚40又は脚41上で対向関係で離間していることが好ましい、第1のラチェット部材アーム61a及び第2のラチェット部材アーム61bが設けられる。ラチェット部材アーム61a及び61bの少なくとも一方、好ましくは両方に、これらが取り付けられる脚40又は41に近接した、好ましくは脚40又は41と一体形成された、接続側71が設けられる。さらに、少なくとも一方の、好ましくは両方のラチェット部材アーム61a及び61bの、接続側71の遠位にある端に、カム面72が設けられる。ラチェット部材61が取り付けられない脚40又は41(すなわち、図面では脚41)には、コンストリクタリング80等のコンストリクタが設けられることが好ましく、これは、ラチェット部材61をコンストリクタリング80に向かって移動させると、カム面72がコンストリクタリング80と物理的に係合するようなサイズ及び形状である。これにより、ラチェット部材アーム61a及び61bが互いに向かって移動させられる。ラチェット部材アーム61a及び61bのサイズ及び形状を決定することによって、またそれらの構造に適した材料を選択することによって、ラチェット部材アーム61a及び61bは、カム面72がコンストリクタリング80と係合すると互いに向かって移動するように弾性変形可能であることが好ましい。戻り止め62がラグ63と整合すると、ラチェット部材アーム61a及び61bの弾力性が戻り止め62とラグ63とを物理的に係合させることにより、ホルダ10を閉位置に保持する。続いて開位置に移動できるようにホルダ10を解除するためには、ユーザが、ラグ63と戻り止め62とを係脱させるのに適した量だけラチェット部材アーム61及び61bを互いに引き離すようにカム面72を操作する。ラグ63及び/又は戻り止め62は、係合及び係脱をより行いやすくするように変形可能であり得る。当然ながら、ラチェット部材61又は対向する脚が、代替的にラグ2及び/又は戻り止め63を担持していてもよい。
【0022】
戻り止め62等の複数の戻り止めを設けることによって、ユーザは、ホルダ10内に保持されているセンサ13に十分な力を加えるのに十分であると判断する程度まで、ホルダ10を閉じて閉位置に固定することができることを理解されたい。ホルダ10を必要な位置に選択的に固定するには、1つの戻り止めしか必要ないセンサもあれば、異なる戻り止めが必要であり得るセンサもあるが、これらの位置は全て閉位置であることが意図される。当然ながら、ラチェットアーム61が脚40及び41を互いに対して1つの位置に固定する機構しか担持していない場合も、これは本発明の範囲内にある。このような場合、ラチェットアーム61は、正確にはラチェットではないだろうが、やはりホルダ10を閉位置に固定するように機能すると考えられる。これは、図示されていない。
【0023】
歯科X線ポジショナには、ホルダ、したがってX線フィルム又はセンサを固定するために患者が噛むように、バイトブロックが設けられるのが普通である。同様に、本発明によるホルダ10には、バイトブロック90が設けられる。さらに、センサ13等のセンサにケーブル91(図6)等の接続ケーブルが設けられる場合が多い。所与のX線処置中にケーブル90の固定及び位置決めを行う構造を設けることが望ましい。本発明によれば、クリップ100等のクリップが設けられる。クリップは、当業界では既知であり、ホルダ又はその関連構造と一体形成される場合が多い。しかしながら、センサケーブル91を複数の位置に固定することができるクリップを設けることが、本発明の一態様である。そのように調整可能であることによって、ホルダ10は、2つ以上の設計のセンサ13と共に用いることが同じく可能になり、したがってこの場合も汎用である。1つ又は複数のクリップ100は、ホルダ10をさまざまな位置に可動固定可能であることが好ましい。一体形成された調整不可能なクリップ100aが、例えば図4に示されている。
【0024】
本発明による調整可能なクリップ100には、第1のクリップ面101及び第2のクリップ面102が設けられることが好ましい。クリップ面101及び102は、アーム103及び104それぞれから形成されることが好ましい。長手方向のクリップ取り付け領域110が、脚40及び41の少なくとも一方に、おそらくはさらに両方の脚40及び41に設けられることがさらに好ましい。クリップ取り付け領域110は、クリップアーム104と噛み合い係合するように構成されるため、両者間の協働的且つ物理的な相互作用がクリップ100をクリップ取り付け領域110に固定させるようになる。長手方向の広がりを有することによって、クリップ100を、クリップ取り付け領域110上のあらゆる場所に配置することができることを理解されたい。ワイヤ91は、アーム103内に同様に挟むことができる。アーム104には、クリップ取り付け領域110の直立壁110aとの物理的な係合をより確実にするために、リップ105を設けることさえできる。
【0025】
目的の効率的達成のために、ホルダ10に2つ以上の突起11を設けること、実際には、センサ13を保持するのに有用なホルダ10の2つ以上の領域を設けることができることが望ましい。例えば、突起11にほぼ近い端とは反対のホルダ10の端に、第2の突起11aを設けてもよい。図面に示すホルダ10の構成では、突起11及びバイトブロック90は、概して、咬翼X線処置で有用であるように構成される。ホルダ10の反対側の突起11aは、概して、根尖撮像処置で用いられるように構成される。突起11aの近くには、適当なバイトブロック90aがある。一例として、突起11aを用いる根尖処置領域は、ブロッキング面12等のブロッキング面を用いるのではなく、2つの突起11aがこれと同じ目的を果たす。当然ながら、所望であれば、一方の脚40又は41が突起11aを担持してもよく、他方の脚の対向面がブロッキング面12と同様の設計及び機能のブロッキング面を担持してもよいことを理解されたい。
【0026】
図8は、本発明によるセンサホルダ10aの代替的な一実施形態を示す。センサホルダ10aは、複数のラチェット戻り止め62aを有するラチェット部材61cを有する。さらに、ホルダ10aには、咬翼領域に複数の突起11b、すなわち2つのほぼ卵形の突起11bが設けられる。
【0027】
ホルダ10aには、ホルダ10の場合のようにその支持脚の全長に沿って取り付けられないブロッキング面12aも設けられる。むしろ、ホルダ10aのブロッキング面12aは、脚41aに端120aが取り付けられる延長アーム120である。トラフ121がアーム120の端120aの近くに設けられ、このトラフ121は、脚41のうちバイトブロック90bを担持している部分と一続きである。この配置は、ブロッキング面12aに対するばね作用を与え、種々の形状のセンサに一致するホルダ10aの能力をさらに高める。
【0028】
図9は、本発明によるセンサホルダ10bの別の代替的な一実施形態を示す。ホルダ10bでは、ラチェット部材61dがラチェット部材61及び61cのような戻り止めを有さず、他方の脚によって担持される協働ラグもない。その他の点では、ラチェット部材61dは、上述した他のラチェット部材と同様に動作する。
【0029】
ホルダ10bは、複数のより不規則な形状の突起11c及び11dも示している。突起11dは、突起11dをさまざまなセンサ形状及びサイズに一致させる役割を果たすリップ11eを有する指形に近い。突起11、11a、11b、11c、及び11dは、ほぼ均一な形状であるものとして図示されているが、不均一で不規則な形状の突起も本発明の範囲内にある。
【0030】
したがって、本明細書で図示、説明、及び他の形で例示されているような歯科X線センサ用ホルダが、本発明によって達成されることが明らかであろう。本発明の図示及び説明は、本発明の範囲内にある本発明の全ての実施形態及び変形形態を開示することを試みるものではないことを理解されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯科X線センサホルダであって、第2の脚に蝶着される第1の脚を備え、該脚はそれぞれ、他方の該脚の面と離間した対向関係で位置決めされる面を有することにより、前記脚を互いの間の前記蝶着部を軸にして枢動させることによって前記脚の前記面を互いに対して移動させることができ、前記面の少なくとも一方は、少なくとも1つの弾性変形可能な把持突起を備える、歯科X線センサホルダ。
【請求項2】
前記脚を互いに対して選択位置にロックする手段をさらに備える、請求項1に記載の歯科X線センサホルダ。
【請求項3】
前記ロックする手段はラチェット機構を含む、請求項2に記載の歯科X線センサホルダ。
【請求項4】
前記ヒンジは一体ヒンジである、請求項2に記載の歯科X線センサホルダ。
【請求項5】
前記面の前記少なくとも一方は、複数の前記把持突起を含む、請求項1に記載の歯科X線センサホルダ。
【請求項6】
前記複数の把持突起は、互いに対して規則的又は不規則に離間している、請求項5に記載の歯科X線センサホルダ。
【請求項7】
前記複数の把持突起の少なくとも1つは、該複数の把持突起の少なくとも他の1つとは異なるサイズ及び形状である、請求項5に記載の歯科X線センサホルダ。
【請求項8】
前記把持突起は、ゴム及びプラスチックから成る群より選択される材料製である、請求項1に記載の歯科X線センサホルダ。
【請求項9】
前記把持突起は、正方形、三角形、矩形、円錐形、円錐台形、球形、箱状、丸形、リング形、又は不規則形から成る群より選択される形状を有する、請求項1に記載の歯科X線センサホルダ。
【請求項10】
前記把持突起は中実である、請求項1に記載の歯科X線センサホルダ。
【請求項11】
前記把持突起は中空である、請求項1に記載の歯科X線センサホルダ。
【請求項12】
付属コードを有するセンサと共に用いるタイプの歯科X線センサホルダであって、該歯科X線センサホルダの改良は、該歯科X線センサホルダ上の事前選択位置に取り付け及び位置決めされる少なくとも1つのクリップを含み、該クリップは前記付属コードを固定するように構成される、歯科X線センサホルダ。
【請求項13】
前記付属コードを複数の選択位置に固定することができるように、複数の前記クリップを備える、請求項12に記載の歯科X線センサホルダ。
【請求項14】
前記クリップの少なくとも1つは、取り外し可能であり、前記歯科X線センサホルダ上の別の選択位置に再び取り付けることができるように構成される、請求項5に記載の歯科X線センサホルダ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−81790(P2013−81790A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−268303(P2012−268303)
【出願日】平成24年12月7日(2012.12.7)
【分割の表示】特願2007−556284(P2007−556284)の分割
【原出願日】平成18年2月15日(2006.2.15)
【出願人】(590004464)デンツプライ インターナショナル インコーポレーテッド (85)
【Fターム(参考)】