説明

決済処理システム、決済処理方法、決済処理プログラムおよびプログラム記録媒体

【課題】店員の過度の教育負担や複数のマニュアル冊子がなくても、安心して、携帯端末を用いた決済が可能な決済処理システムを提供する。
【解決手段】店舗商品1の代金決済時に、購入者2の非接触型カード3a搭載の携帯端末3をPOS端末4の読み取り端末4aにかざし、携帯端末3により決済可能な契約済みの決済方式として記録された決済方式情報と携帯端末3の製造メーカや型式を含む機種情報として記録された携帯端末機種情報とを非接触型カード3aから読み取り、決済可能なすべての決済方式の中から所望の決済方式を選択する画面を編集して、購入者2用のカスタマディスプレイ4b、店員5用のオペレータディスプレイ4cに表示する。また、決済時にトラブルが発生の場合、前記携帯端末機種情報に基づく携帯端末3の機種に最適なトラブル解決用の操作ガイダンス画面を編集して、カスタマディスプレイ4b、オペレータディスプレイ4cに画面表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、決済処理システム、決済処理方法、決済処理プログラムおよびプログラム記録媒体に関する。特に、携帯電話などの携帯端末を用いて電子決済が可能なコンビニエンスストアを中心に利用され、電子マネーやクレジットによる決済形態が適用される小売業態に広く実施することが可能な決済処理システム、決済処理方法、決済処理プログラムおよびプログラム記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、特許文献1の特開2003−108902号公報「電子商取引における認証方法」や特許文献2の特開2003−323664号公報「カード決済システム」などに記載のように、店舗において携帯電話などの携帯端末やICカードなどを利用して決済を行う方法の開発が、盛んになってきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−108902号公報(第3−5頁)
【特許文献2】特開2003−323664号公報(第4−5頁)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来は、店舗のPOS端末において、携帯電話などの携帯端末を用いた決済を行う場合、決済方式(EDY、SUICA、IDなどや各種のクレジットカードなど)ごとに、決済用の読み取り端末が個別に分かれて設置されていたこと、また、決済用として使用可能な携帯端末の機種が限られていたことから、決済に関する操作について、購入者に対して行う店員からのアドバイスも、限られた内容について行うだけで良く、店員による説明でも十分に対応することができた。
【0005】
しかし、昨今、複数の決済方式を1台の読み取り端末、または、POS端末に内蔵された1台の読み取り機によって処理することが可能になってきており、また、決済のために使用することが可能な携帯端末についても多機種となってきており、携帯端末ごとに異なる操作に関する店員によるアドバイスが必要となるため、従来のような店員による説明だけでは、十分には対応することができなくなってきている。すなわち、携帯端末が多様化していく中で、購入者が複数の契約済みの決済方式のいずれでも用いることができる場合、従来の決済処理システムにおいては、希望する決済方式を簡単に選択する選択方法が備えられていないこと、また、携帯端末の機能や操作方法が多様化していく中で、店舗のPOS端末による決済に関わる設定や初期状態に問題が発生した場合にその問題を解決するための操作ガイドを、店舗の店員が十分には説明し切れなくなってくる懸念が増大してきている。
【0006】
そこで、本発明の目的は、商品の購入者がどのような決済方式に対応したどのような機種の携帯端末を使用している場合であっても、希望する決済方式の選択をPOS端末上で簡単に選択することを可能とし、かつ、決済時に発生したトラブルを解決するために、使用している携帯端末の機種に応じた適切な操作ガイダンスをPOS端末上に表示することを可能とすることによって、店員の過度の教育負担を課することもなく、かつ、複数のマニュアル冊子を店員の手元に置いておかなくても、安心して、携帯端末による決済を行うことができる決済処理システム、決済処理方法、決済処理プログラムおよびプログラム記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述の課題を解決するため、本発明による決済処理システム、決済処理方法、決済処理プログラムおよびプログラム記録媒体は、次のような特徴的な構成を採用している。下記(1)及び(6)なる番号は請求項の項番号にそれぞれ対応している。
)購入者が所持して、各種情報の記録および読み取りが可能な非接触型カードを搭載した携帯端末と、店舗に設置されたPOS端末とからなり、購入者の購入代金の決済を行う決済処理システムにおいて、前記POS端末に、前記携帯端末の前記非接触型カードの記録内容を読み取ることが可能な読み取り端末を少なくとも備え、前記携帯端末の前記非接触型カードには、少なくとも当該携帯端末の製造メーカや型式を含む機種情報を携帯端末機種情報としてあらかじめ記録し、前記POS端末は、決済処理を実施する段階でトラブルが発生した場合に、前記読み取り端末により前記非接触型カードに記録した前記携帯端末機種情報を読み取ることによって、前記携帯端末の機種に応じた前記トラブルの解決処理を行う決済処理システム。
)購入者が所持して、各種情報の記録および読み取りが可能な非接触型カードを搭載した携帯端末と、店舗に設置されたPOS端末とからなり、購入者の購入代金の決済を行う決済処理方法において、前記POS端末は、決済処理を実施する段階でトラブルが発生した場合に、前記携帯端末の前記非接触型カードに当該携帯端末の製造メーカや型式を含む機種情報としてあらかじめ記録された携帯端末機種情報を読み取ることによって、前記携帯端末の機種に応じた前記トラブルの解決処理を行う決済処理方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明の決済処理システム、決済処理方法、決済処理プログラムおよびプログラム記録媒体によれば、商品の購入者がどのような決済方式に対応したどのような機種の携帯端末を使用していても、POS端末により決済方式の選択や決済段階で発生したトラブルの解決用の操作ガイドを行うことができるため、店員の過度の教育負担を課することもなく、かつ、複数のマニュアル冊子を店員の手元に置いておかなくても、安心して、携帯端末による決済を行うことができるという効果が得られる。
【0009】
さらに説明すると、本発明においては、次のような効果を奏することができる。まず、第1の効果は、携帯端末に登録されている複数の契約済みの決済方式の中から、購入者が希望する決済方式を選択する際に、POS端末のディスプレイ(カスタマディスプレイおよびオペレータディスプレイ)を利用して決済方式選択画面として決済方式の選択項目が一覧表示されるので、購入者にとって理解し易い形態で決済方式の選択が可能になることである。
【0010】
その理由は、購入者が所持する携帯端末に内蔵の非接触型カードに契約済みのすべての決済方式を示す情報を決済方式情報として記録しておき、非接触型カードに記録された契約済みの決済方式情報を、POS端末によって読み取って判別することによって、POS端末に搭載した購入者向けのカスタマディスプレイに決済方式選択画面として一覧表示し、購入者が希望する決済方式を選択可能とする仕組みを構成しているためである。また、前記決済方式選択画面と同様の情報を少なくとも含む画面が、店員用の決済方式選択画面として、店員が見るオペレータディスプレイにも画面表示されるので、店員が店員用の決済方式選択画面を見ることによって、購入者が使用可能な決済方式を店員にも容易に分かる仕組みを構成しているためである。
【0011】
第2の効果は、携帯端末による決済の際にトラブルが発生した場合、その携帯端末の機種に合わせた分かり易いトラブル解決用の操作ガイダンスがPOS端末のディスプレイ(カスタマディスプレイおよびオペレータディスプレイ)に画面表示されるので、誰でも、簡単にトラブルを解決することができることである。
【0012】
その理由は、携帯端末に内蔵の非接触型カードには当該携帯端末の製造メーカや型式を表す情報を携帯端末機種情報として記録しておき、非接触型カードに記録された携帯端末機種情報を、POS端末によって読み取って判別することによって、当該携帯端末の機種に合わせた適切なトラブル解決用の操作方法を、トラブル解決用操作ガイダンス画面として、例えば、当該携帯端末用の映像や文字を用いて分かり易く表現することができるためである。
【0013】
第3の効果は、POS端末に内蔵または外付け接続した読み取り端末を、携帯端末の機種ごとや決済方式ごとに分けて別々に配置しなくても、購入者は、何も気にせずに、携帯端末による決済方式の選択や決済の実行を行うことができ、かつ、決済段階でのトラブル発生時においても、携帯端末の機種に応じた最適な解決手順がトラブル解決用のガイダンス画面としてPOS端末のディスプレイ(カスタマディスプレイおよびオペレータディスプレイ)上に表示されるので、発生したトラブルを容易に解決することができることである。
【0014】
その理由は、携帯端末に内蔵の非接触型カードに、契約済みの決済方式および当該携帯端末の機種に関する情報を、決済方式情報および携帯端末機種情報として記録しておき、さらに、決済方式情報および携帯端末機種情報のデータフォーマットを、業界標準のデータフォーマットとして定義することによって、決済方式情報および携帯端末機種情報を決済会社各社や携帯端末メーカ各社に広く適用されることを可能としているので、購入者が決済のためにPOS端末において携帯端末を使用する際に、決済処理に最適な決済方式選択画面を画面表示したり、決済段階におけるトラブル発生時にも携帯端末の機種ごとに最適なトラブル解決用の操作ガイダンス画面を表示したりすることができる仕組みを構成しているためである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明による決済処理システムの構成の一例を説明するための説明図である。
【図2】本発明による携帯端末の内部構成の一例を示す斜視図である。
【図3】本発明による決済処理システムにおける決済処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【図4】本発明による決済処理システムのPOS端末のカスタマディスプレイ、オペレータディスプレイそれぞれに画面表示する表示内容の一例を示す説明図である。
【図5】本発明による決済処理システムの図1とは異なる構成例を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明による決済処理システム、決済処理方法、決済処理プログラムおよびプログラム記録媒体の好適実施形態例について添付図を参照して説明する。
【0017】
(発明の特徴)
まず、本発明の特徴についてその概要を説明する。本発明は、各種の情報の記録・読み取りが可能な非接触型カード(例えば非接触ICカード)を搭載する携帯電話などの携帯端末を用いて、POS端末による決済時の操作補助を行う仕組みを提供しているものである。具体的には、携帯端末を用いた決済時に、POS端末は、当該携帯端末から特定情報を採取することによって、当該携帯端末の契約済みの決済方法やその機種に関する情報を取得して、決済方式の選択画面や機種に沿った操作ガイダンス画面を、POS端末のタッチパネル付きのディスプレイに表示して、購入者が希望する決済方式の選択やトラブル解決のための操作を購入者や店員がタッチパネルなどから簡単に実施することができる仕組みを提供しているものである。
【0018】
すなわち、本発明の最大の特徴は、店舗に設置したPOS端末にて購入者が所持する携帯端末の機種認識を自動的に行うとともに、当該携帯端末を用いた決済方式をPOS端末にて選択可能とし、もって、商品の購入者に負担をかけることなく、POS端末を通じてより簡易な決済用の仕組みを提供し、かつ、携帯端末の機種に最適な画面表示によりガイダンスを行う仕組みを提供している点にある。
【0019】
(実施例の構成)
図1に、本発明による決済処理システムの構成の一例を説明するための説明図を示している。図1の決済処理システム10は、店舗の商品を示す店舗商品1、店舗で商品を購入する顧客すなわち購入者2、購入者2が所持し、少なくとも決済用として利用可能な情報を記録した非接触型カード(例えば、非接触型ICカード)を内蔵した携帯端末3、店舗に設置のPOS端末4、POS端末4に内蔵または外付け接続され、携帯端末3の非接触型カードに記録された決済用の情報を読み取り可能な読み取り端末4a、POS端末4に内蔵され、購入者2側に向けられたLCD表示器であるカスタマディスプレイ4b(タッチパネルを有する形態とする)、POS端末4に内蔵され、店員5側に向けられたLCD表示器であるオペレータディスプレイ4c(タッチパネルを有する形態とする)、POS端末4に内蔵され、携帯端末3による決済手段を実現するアプリケーションプログラム(すなわち決済処理プログラム)4d、店舗でPOS端末4を操作する店員5を少なくとも含んで構成されている。
【0020】
ここで、アプリケーションプログラム4dは、決済用の処理および決済段階で発生したトラブルの解決用の処理を行うプログラムであり、決済方式の選択やトラブル解決のための、購入者2および店員5向けの操作ガイダンスを、それぞれ、カスタマディスプレイ4bおよびオペレータディスプレイ4cに表示するプログラムを含んで構成されている。また、本実施例における携帯端末3としては、携帯電話、PHS、携帯情報機器PDA、携帯ノートパソコンなど、如何なる形態の携帯用の機器であっても良く、購入者2が所持可能で、かつ、各種情報の記録・読み取りが可能な非接触型カードを内蔵する機器であれば、その実施形態の如何は問わない。
【0021】
(実施例の構成における動作例)
図1に示す決済処理システム10においては、図1の<全体の流れ>に示すように、まず、店舗で扱う店舗商品1を購入者2が購入する(フローF1)。購入の際に、当該購入者2所持の非接触型カード(例えば非接触型ICカード)内蔵の携帯端末3を使用して決済を行う場合には、POS端末4に内蔵または外付け接続した読み取り端末4aに携帯端末3をかざすことによって、POS端末4は、携帯端末3の非接触型カードに記録されている決済用の必要情報を読み取る(フローF2)。ここで、決済用の必要情報としては、購入者2が事前に契約している複数または単一の決済方式と当該携帯端末3のメーカ、型式などからなる機種を示す機種情報とが、少なくとも含まれている。
【0022】
読み取った当該携帯端末3の契約済みの決済方式情報と機種情報とを、POS端末4にインストールされたアプリケーションプログラム4dにより処理した結果に基づいて、POS端末4に接続した2つの画面表示器に対して、すなわち、カスタマディスプレイ4bとして顧客側に示すLCD表示器と、オペレータディスプレイ4cとして店員側に示すLCD表示器と、に対して、決済方式の選択画面や決済段階でのトラブル解決用の操作ガイダンス画面を表示する(フローF3)。ここで、通常時は、カスタマディスプレイ4b、オペレータディスプレイ4cには、携帯端末3の契約済みの決済内容として登録されているすべての決済方式(例えば、図1の場合、携帯端末3には電子マネーA、電子マネーB、クレジットC、クレジットDの4種類の決済方式が登録されている)が一覧表示される(フローF4)。
【0023】
すなわち、購入者2が複数の決済方式を契約している場合であれば、POS端末4に搭載のカスタマディスプレイ4bには、契約済みの複数の決済方式情報の中から決済方式を選択するための決済方式選択画面が購入者2に対して画面表示される。また、同時に、オペレータディスプレイ4cには、携帯端末3の所持者が契約している複数の決済方式の一覧が店員5に対して画面表示される。したがって、店員5は、購入者2に対して、どのような決済方式を用いるかを問い合わせたり、または、カスタマディスプレイ4b上のタッチパネルを利用して、決済方式を選択するように促す案内をしたりすることができる。
【0024】
一方、購入者2は、カスタマディスプレイ4bに一覧表示された決済方式の中から、タッチパネルにタッチするだけで、希望する決済方式を簡単に選択することができ、購入者2が選択した決済方式を用いて、決済処理を実施することができる。したがって、購入者2は、自分が利用可能な決済方式を複数有している場合であっても、その詳細を覚える必要はなく、カスタマディスプレイ4bに画面表示された選択可能な決済方式の一覧を見たり、店員5による案内を聞いたりすることによって、希望の決済方式を用いて買い物を行うことができる。
【0025】
なお、購入者2が携帯端末3を用いた決済方式として単一の決済方式しか契約していなかった場合、POS端末4が決済段階で単一の決済方式であることを認識した時点で、自動的に、当該決済方式によって決済処理を実施しても良いし、あるいは、当該単一の決済方式を購入者2に確認するために、複数の決済方式を契約していた場合と同様に、POS端末4のカスタマディスプレイ4b、オペレータディスプレイ4cに、決済方法の選択画面として、画面表示するようにしても良い。
【0026】
また、POS端末4が通常の決済とは異なる何らかのトラブルを検知した場合には、カスタマディスプレイ4b、オペレータディスプレイ4c上に、使用している携帯端末3の機種に対応した適切なトラブル処理を行うための詳細な操作方法を示す操作ガイダンスが表示される(フローF5)。例えば、図1に示すように、「絵を見て操作してください。ボタンAを押し、次に、ボタンBを押してください。」などの操作ガイダンスが表示されるので、購入者2または店員5は、カスタマディスプレイ4b、オペレータディスプレイ4cに表示された操作ガイダンスにしたがって、操作を進めることにより、決済時のトラブルを簡単に解決することができる。
【0027】
すなわち、決済の段階でトラブルが発生した際には、携帯端末3の機種に応じて、トラブルに対する対応方法が異なる場合がある。そのため、携帯端末3の機種情報を示すデータを読み取ることによって、アプリケーションプログラム4dが当該携帯端末3の機種を認識し、当該携帯端末3の機種に応じた適切なトラブル解決用のガイダンス画面をカスタマディスプレイ4bおよびオペレータディスプレイ4cに画面表示する。これにより、購入者2は、自分がどのようにトラブルを解決しなければならないかを、トラブル解決用のガイダンス画面を通じて、確認することができ、一方、店員5側も、現在、使われている携帯端末3の機種が何であるかを購入者2に確認する必要はなく、オペレータディスプレイ4cを通じて、トラブル解決用のガイダンス画面を確認することによって、購入者2に対して適切なアドバイスを行うことができる。
【0028】
ここで、携帯端末3の区別、すなわち、POS端末4の読み取り端末4a上にかざした携帯端末3による決済契約内容やトラブル処理に関する識別は、図2に示すように、携帯端末3に内蔵の非接触型カード3a内に記録している契約済みの決済方式情報31および携帯端末機種情報32を利用して行われる。図2は、本発明による携帯端末3の内部構成の一例を示す斜視図であり、携帯端末3には非接触型カード3aが内蔵されている。非接触型カード3aは、決済用などを含め各種情報を記録し、かつ、読み取ることが可能な記録媒体であり、例えば、非接触型のICカードからなっている。
【0029】
図2に示すように、非接触型カード3a内に記録した決済方式情報31としては、カード会社等と契約済みの決済方式を、各カード会社に共通のコードとしてあらかじめ定義した標準データフォーマットによって表現することとし、当該非接触型カード3aを搭載した携帯端末3には、該標準データフォーマットを用いて、契約済みのすべての決済方式が読み取り可能な形態で保存されている。例えば、図2においては、決済方式を4桁、カード会社を4桁、サービスを8桁とした合計16桁のコードが、決済方式の標準データフォーマットとされている例を示しており、契約済みの第1の決済方式(1)が、決済方式として「0001」、カード会社として「9801」、サービスとして「33874462」であり、第2の決済方式(2)が、決済方式として「0001」、カード会社として「9802」、サービスとして「33876521」であり、第3の決済方式(3)が、決済方式として「0003」、カード会社として「9803」、サービスとして「39648651」であり、第4の決済方式(4)が、決済方式として「0003」、カード会社として「9854」、サービスとして「42165582」であるという4種類の決済方式が契約されている場合の非接触型カード3aへの登録内容を例示している。
【0030】
また、図2の非接触型カード3a内に記録した携帯端末機種情報32としては、各携帯端末メーカの携帯端末の機種を、各携帯端末メーカに共通のコードとしてあらかじめ定義した標準データフォーマットによって表現することとし、当該非接触型カード3aを搭載した携帯端末3には、該標準データフォーマットを用いて、当該携帯端末3の機種が読み取り可能な形態で保存されている。例えば、図2においては、携帯端末メーカを4桁、型式を12桁とした合計16桁のコードが、携帯端末機種の標準データフォーマットとされている例を示しており、携帯端末メーカが「1201」、型式が「234893762865」である携帯端末3の場合の非接触型カード3aへの登録内容を例示している。
【0031】
(実施例における決済処理)
次に、図1、図2に示す決済処理システム10の構成例における決済処理方法について図3のフローチャートを用いてその詳細に説明する。図3は、本発明による決済処理システムにおける決済処理の一例を説明するためのフローチャートであり、購入者2と店員5とに対応する処理に関して説明している。
【0032】
まず、図3のフローチャートにおいて、購入者2が購入しようとしている店舗商品1のタグをPOS端末4にかざしてスキャンすることにより、POS端末4に商品の売り上げ情報を登録するとともに(ステップS1)、合計金額を、カスタマディスプレイ4b、オペレータディスプレイ4cに画面表示する(ステップS2)。次に、支払い代金の支払い方法が現金払いか携帯端末3による支払いかを、購入者2が選択する(ステップS3)。現金による支払いを選択した場合は(ステップS3の「現金で支払い」の場合)、店員5は購入者2から現金での支払いを受けることにより取引を終了する。
【0033】
一方、携帯端末3による支払いを選択した場合は(ステップS3の「携帯端末で支払い」の場合)、購入者2が所持する携帯端末3をPOS端末4の読み取り端末4a上にかざして、携帯端末3に内蔵の非接触型カード3aに記録されている決済用の情報を読み取る(ステップS4)。これにより、POS端末4は、携帯端末3に関する契約済みの決済方式情報31および携帯端末機種情報32のデータを入手する(ステップS5)。
【0034】
入手した決済方式情報31および携帯端末機種情報32のデータは、POS端末4の決済処理用のアプリケーションプログラム4dに入力されることによって、アプリケーションプログラム4dは、決済方式情報31および携帯端末機種情報32のデータを分析し、該当する処理を実施する(ステップS6)。当該携帯端末3の非接触型カード3aに記録されていた契約済みの決済方式を示す決済方式情報31として、図2に例示したように、複数の決済方式が記録されていた場合は、決済方式の選択を行うために、POS端末4のカスタマディスプレイ4b、オペレータディスプレイ4cのそれぞれに、決済方式選択画面として複数の決済方式を一覧表示する(ステップS7)。
【0035】
POS端末4のカスタマディスプレイ4bに一覧表示された複数の決済方式の中から、購入者2がカスタマディスプレイ4b上のタッチパネルにタッチすることにより、または、購入者2の選択結果を受け付けた店員5がオペレータディスプレイ4c上のタッチパネルにタッチすることにより、いずれかの決済方式を選択する(ステップS8)。なお、当該携帯端末3の非接触型カード3aに記録されていた決済方式情報31として単一の決済方式のみが記録されている場合は、その決済方式を選択する。また、単一の決済方式しか記録されていなかった場合は、前述したように、場合によっては、POS端末4のディスプレイ(カスタマディスプレイ4b、オペレータディスプレイ4c)に決済方式選択画面を画面表示することなく、自動的に、当該単一の決済方式を選択して決済処理を実施することにしても良い。
【0036】
決済方式の選択がなされると、POS端末4の決済処理用のアプリケーションプログラム4dは、適切な決済処理画面に移行して、購入者2が選択した決済方式に基づく決済処理を実施し、決済処理が正常に終了したか否かをチェックする(ステップS9)。決済処理が正常に終了した場合は(ステップS9の「正常に終了」の場合)、取引を終了する。一方、決済処理が正常に終了せずに、トラブルが発生した場合は(ステップS9の「トラブル発生」の場合)、アプリケーションプログラム4dは、携帯端末3から入力された携帯端末機種情報32のデータに基づいて、POS端末4に内部データベースとして保存している端末管理用データベースを検索し、携帯端末3がどの携帯端末メーカの如何なる型式の機種かを特定する(ステップS10)。
【0037】
次に、特定した携帯端末機種に応じた適切なトラブル解決用操作ガイダンスを端末管理用データベースから読み出して、例えば絵付きの操作ガイダンスとして、POS端末4のカスタマディスプレイ4b、オペレータディスプレイ4cに画面表示する(ステップS11)。購入者2、店員5は、それぞれ、カスタマディスプレイ4b、オペレータディスプレイ4cに画面表示されている発生トラブル内容を確認して、発生したトラブルを解決するための処理を、いずれの側で行うべきか判断する(ステップS12)。
【0038】
トラブル解決を購入者2側で行う必要があると判断した場合は(ステップS12の「購入者が対応」の場合)、購入者2は、カスタマディスプレイ4bに画面表示されているトラブル解決用のガイダンス画面を見ながら、携帯端末3やカスタマディスプレイ4bのタッチパネルを操作して、トラブルを解決する(ステップS13)。しかる後、決済処理を再度実施し直すか、または、取引を中止する。
【0039】
トラブル解決を店員5側で行う必要があると判断した場合は(ステップS12の「店員が対応」の場合)、店員5は、オペレータディスプレイ4cに画面表示されているトラブル解決用のガイダンス画面を見ながら、POS端末4やオペレータディスプレイ4cのタッチパネルを操作し、かつ、購入者2に対してトラブルの解決方法を説明し、トラブルを解決する(ステップS14)。しかる後、決済処理を再度実施し直すか、または、取引を中止する。
【0040】
なお、ステップS7においてカスタマディスプレイ4b、オペレータディスプレイ4cそれぞれに画面表示する決済方式選択画面およびステップS11においてカスタマディスプレイ4b、オペレータディスプレイ4cそれぞれに画面表示するトラブル解決用操作ガイダンス画面は、通常、それぞれのディスプレイ(カスタマディスプレイ4b、オペレータディスプレイ4c)で同一の情報ではなく、それぞれの画面を見る購入者2、店員5にとって、それぞれに適切な表示内容となっている。例えば、図4に示すように、同一情報を画面表示する場合であっても、店員5が見るオペレータディスプレイ4cの表示情報量の方が、購入者2が見るカスタマディスプレイ4bの表示情報量よりも多い情報を表示するようにしている。
【0041】
ここに、図4は、本発明による決済処理システムのPOS端末4のカスタマディスプレイ4b、オペレータディスプレイ4cそれぞれに画面表示する表示内容の一例を示す説明図であり、図4(A)には、POS端末4のカスタマディスプレイ4b、オペレータディスプレイ4cそれぞれの画面表示方法の概念を示し、図4(B)には、図3のステップS7における決済方式選択画面の一例を、また、図4(C)には、図3のステップS11におけるトラブル解決用操作ガイダンス画面の一例を、カスタマディスプレイ4b、オペレータディスプレイ4cそれぞれについて示している。
【0042】
すなわち、図4(A)に示すように、POS端末4のカスタマディスプレイ4bに表示する表示内容と同一の情報を、オペレータディスプレイ4cに表示する場合であっても、※印で表示しているように、店員5が見るオペレータディスプレイ4c側に表示する情報には、店員5が対応し易いように、さらに付加情報を追加して表示している。
【0043】
また、図4(B)の決済方式選択画面41b,41cにそれぞれ示すように、購入者2が見るカスタマディスプレイ4bには、決済方式を選択するための決済方式選択画面として、例えば、図1の場合と同様に、契約済みのすべての決済方式として「電子マネーA」、「電子マネーB」、「クレジットC」、「クレジットD」の4種類の決済方式が登録されていて、その中のいずれかを選択可能であるという情報のみが表示される。一方、店員5が見るオペレータディスプレイ4cには、購入者2に対する助言を行うことも可能とするための店員用の決済方式選択画面として、例えば、「電子マネーA(残高確認要)」、「電子マネーB(残高確認要)」、「クレジットC(サインレス)」、「クレジットD(暗証番号要)」のように、カスタマディスプレイ4b側と同様の購入者向けの決済方式に関する情報のみならず、( )付きで示すように、店員5側の決済時の行動として必要とする付加情報が追加表示されている。
【0044】
また、図4(C)のトラブル解決用操作ガイダンス画面42b,42cそれぞれに示すように、購入者2が見るカスタマディスプレイ4bには、トラブル解決のためのトラブル解決用操作ガイダンス画面として、例えば、図1の場合と同様に、「絵を見て操作してください。ボタンAを押し、次に、ボタンBを押してください。」などと携帯端末3の機種に応じた適切なガイダンス画面が表示される。一方、店員5が見るオペレータディスプレイ4cには、購入者2に対する助言を行うことも可能とするための店員用のトラブル解決用操作ガイダンス画面として、例えば、「携帯端末と絵が合っているか確認してください。ボタンAを押し、次に、ボタンBを押す。※ダメな場合、下記コールセンタへ連絡願います。03−1234−5678」のように、カスタマディスプレイ4b側と同様の購入者向けのトラブル解決用の操作に関する情報のみならず、店員5側のトラブル解決用の行動として必要とする付加情報が追加表示されている。
【0045】
以上に説明した本実施例の決済処理システム10における動作例について、さらに説明すると、次の通りである。まず、図1において、購入者2が店舗商品1を購入するに当たって、当該購入者2が所持する非接触型カード3a内蔵の携帯端末3による決済処理を行う際には、店舗に設置されているPOS端末4に搭載または外付け接続された読み取り端末4aにより携帯端末3の非接触型カード3aに記録されている情報のうち、決済用に必要な情報を読み取る。
【0046】
ここで、決済用に必要な情報とは、図2で示すように、携帯端末3に搭載された非接触型カード3aから読み出される情報であり、購入者2が事前に契約している複数また単一の決済方式情報31と、携帯端末3の機種を示す携帯端末機種情報32とを少なくとも含んでいる。決済用に必要な情報が読み出されることによって、POS端末4にインストールされた決済処理用のアプリケーションプログラム(すなわち決済処理プログラム)4dが、該必要な情報の内容を分析して、図3に示すような決済処理フローチャートに基づいた処理を行う。
【0047】
この結果、POS端末4に搭載されたカスタマディスプレイ4bには、購入者2に対して、図2に示すような契約済みの複数の決済方式情報31の中から今回の決済に用いる決済方式を選択する選択画面として、図4のような決済方式選択画面41bが表示される。また、同時に、オペレータディスプレイ4cには、店員5に対して、購入者2が所持する携帯端末3に登録されている契約済みの決済方式の一覧が図4のような決済方式選択画面41cとして表示されるので、店員5は、購入者2に対して、どのような決済方式を用いるかを問い合わせたり、または、カスタマディスプレイ4b上のタッチパネルを利用して購入者2が選択するように促したりする案内を行うことができる。また、購入者2は自分が利用可能な複数の決済方式を契約している場合に、その詳細を覚えていなくても、カスタマディスプレイ4bによる決済方式選択画面の表示や店員5からの案内によって、希望の決済方式を用いて買い物を行うことができる。
【0048】
また、決済の段階でトラブルが発生した際には、携帯端末3の機種に応じてトラブル解決用の対応方法が異なる場合があるので、POS端末4は、まず、使用している携帯端末3に関する機種情報を取得する動作を行う。POS端末4のアプリケーションプログラム4dは、携帯端末3の非接触型カード3aに記録されている図2に示すような携帯端末機種情報32に基づいて、携帯端末3の機種を識別し、その識別結果に基づいて、機種に応じた適切なトラブル解決用のガイダンスとして図4のようなトラブル解決用操作ガイダンス画面42b,42cをカスタマディスプレイ4bおよびオペレータディスプレイ4cに画面表示する。これにより、購入者2は自分がどのようにトラブルを解決しなければならないかを、トラブル解決用操作ガイダンス画面42bを通じて確認することができ、店員5側も現在使われている携帯端末3の機種が何であるかを購入者2に確認する必要なく、オペレータディスプレイ4cを通じて、トラブル解決用操作ガイダンス画面42cを確認することによって、購入者2に対して適切なアドバイスを行うことができる。また、POS端末4側に問題があれば、オペレータディスプレイ4cに表示されるトラブル解決用操作ガイダンス画面42cにしたがって、店員5が操作を進めることによって、トラブルを解決することができる。
【0049】
次に、図2に示す携帯端末3の内部の動作についてさらに説明する。携帯端末3の内部構成品である非接触型カード3aには、携帯端末3を購入した際に、または、決済を実施するための契約を行った際に、事前に、少なくとも契約した決済方式を示す決済方式情報31と携帯端末3の機種を示す携帯端末機種情報32とを書き込んでおくものとする。非接触型カード3aへ決済方式情報31と携帯端末機種情報32とを書き込む方法は、携帯端末3にあらかじめインストールされているアプリケーションプログラム4dの処理に基づくものであっても良いし、決済方式を利用するための契約時に、別途用意されている書き込み手段によって書き込む方法であっても良いものとする。
【0050】
契約済みの決済方式情報31を非接触型カード3aへ記録する目的は、購入者2が事前に各種の契約を締結して使用可能とした決済方式に関するすべての情報を、店舗商品1の購入に関する取引を行う際に、POS端末4側の決済用のアプリケーションプログラム4dによって判別することを可能とすることにある。購入者2が決済を行う際に、POS端末4の読み取り端末4aによって決済方式情報31を取得して、アプリケーションプログラム4dによって判別した結果に基づいて、POS端末4上のカスタマディスプレイ4bおよびオペレータディスプレイ4cに、使用可能な決済方式の一覧を、図4(B)に示すような決済方式選択画面41b,41cとして、画面表示を行うことができるようになり、アプリケーションプログラム4dは、購入者2および店員5に対して、適切に決済方式の選択用のガイド動作を行うことができる。
【0051】
また、携帯端末機種情報32を非接触型カード3aへ記録する目的は、携帯端末3を使用して決済処理を行う過程でトラブルが発生した際に、当該携帯端末3を製造したメーカ、型式を明確化することによって、当該携帯端末3の機能やボタン構成や外形などの詳細情報を、POS端末4のトラブル解決用のアプリケーションプログラム4dが認識して、認識した当該携帯端末3の機種に応じた的確なガイダンス画面を、図4(C)に示すようなトラブル解決用操作ガイダンス画面42b,42cとして、画面表示することを可能とすることにある。
【0052】
なお、図2の決済方式情報31、携帯端末機種情報32に含まれる各種情報を表現するためのデータ長としては、流通市場において既に流通している既存の商品やサービスのみならず、将来的な商品やサービスの追加も視野に入れた拡張性のある内容とするために、十分なビット数を用いて表現され、さらに、データの表現形式についても、携帯端末3の製造メーカ各社や決済用のカード会社各社に共通な標準データフォーマットを用いて定義されるものとする。図2に示す実施例においては、前述したように、決済方式情報31としては、決済方式、カード会社、サービスに関する情報から構成され、それぞれ4桁、4桁、8桁の合計16桁のコードを用いて定義されるものとし、携帯端末機種情報32としては、携帯端末メーカ、型式に関する情報から構成され、それぞれ、4桁、12桁の合計16桁のコードを用いて定義される例を示している。
【0053】
次に、図3の決済処理フローチャートについて、ハッチングを施したステップS5,S8,S10,S11の処理内容を中心にして補足して説明する。まず、ステップS5においては、図2に示す契約済みの決済方式情報31、携帯端末機種情報32を携帯端末3の非接触型カード3aからPOS端末4の読み取り端末4aを介して取得する。而して、POS端末4の決済用のアプリケーションプログラム4dにおいて、取得した図2に示す契約済みの決済方式情報31を分析して、当該携帯端末3を所持している購入者2が現在契約している決済方式に関する情報に沿った決済用の処理を実施する。
【0054】
この結果に基づいて、ステップS7においては、アプリケーションプログラム4dは、POS端末4上のカスタマディスプレイ4bおよびオペレータディスプレイ4cに画面表示する内容を決定し、図4(B)のような決済方式選択画面41b,41cの画面表示を行う。購入者2または店員5が、カスタマディスプレイ4bまたはオペレータディスプレイ4cに画面表示された決済方式選択画面41b,41cの内容に対して、カスタマディスプレイ4bまたはオペレータディスプレイ4c上のタッチパネルを操作することによって、決済方式を適切に選択することができる。
【0055】
なお、前述の実施例の説明においては、購入者2または店員5のいずれかがカスタマディスプレイ4bまたはオペレータディスプレイ4c上のタッチパネルを操作するように説明したが、例えば、購入者2の希望する決済方式を購入者2自身が操作して入力するように限定しても良いし、あるいは、店員5のみがタッチパネルを操作して購入者2が希望する決済方式を入力するように限ることにしても良い。いずれにしても、決済方式が選択されると、アプリケーションプログラム4dは、選択された決済方式に基づいて、適切な処理画面へと表示画面を移行し、決済処理を実施する。
【0056】
また、決済段階におけるトラブル発生時の対応として、ステップS10においては、POS端末4のアプリケーションプログラム4dにおいて、ステップS5にて取得した携帯端末機種情報32に基づいて、携帯端末3がどのメーカの何と言う機種かを特定するために、アプリケーションプログラム4dが参照可能な形態で事前にPOS端末4内部に格納されている端末管理データベースを検索して、携帯端末3の機種(メーカ、型式)を特定することによって、当該携帯端末3の機能やボタン構成などの詳細情報を抽出する。さらに、ステップS11においては、携帯端末機種情報32を用いて抽出された詳細情報に基づいて、トラブルの発生状態に合わせて、端末管理データベースの中から該当する適切なトラブル解決用のガイダンス情報を選択して、図4に示すようなトラブル解決用操作ガイダンス画面42b,42cとして、POS端末4のカスタマディスプレイ4bおよびオペレータディスプレイ4cに画面表示する。
【0057】
このトラブル解決用操作ガイダンス画面42b,42cの画面表示内容を参照しながら、購入者2および/または店員5は、順次表示されていくガイダンス情報にしたがって適切にトラブル解決のための操作を行うことができる。なお、前述の実施例の説明においては、店員5側が対応する場合として、POS端末4やオペレータディスプレイ4cのタッチパネルを操作して、POS端末4側のトラブルを解決するか、あるいは、購入者2に対してトラブル解決方法を説明することによって、購入者2にカスタマディスプレイ4bのタッチパネルを操作してもらって、トラブルを解決する場合について説明した。しかし、本発明は、かかる場合のみに限るものではなく、例えば、購入者2自身に代わって、店員5がオペレータディスプレイ4cやカスタマディスプレイ4b上のタッチパネルを操作したり、あるいは、POS端末4の内部情報などを変更したりして、トラブルを解決することも可能である。
【0058】
次に、図4(B),(C)に示す決済方式選択画面41b,41cおよびトラブル解決用操作ガイダンス画面42b,42cの画面表示内容について補足して説明する。図4(B)に示す決済方式選択画面41b,41cは、前述したように、図2の契約済みの決済方式情報31に基づいて、購入者2または店員5が決済方式を選択または問い合わせするための画面表示内容を示しているが、カスタマディスプレイ4b、オペレータディスプレイ4cのそれぞれの画面には、対応可能な決済方式すべてが一覧可能な見易い形態に配置されており、カスタマディスプレイ4bまたはオペレータディスプレイ4c上のタッチパネルにより、購入者2または店員5がタッチ操作して、決済方式を選択することができる。
【0059】
ここで、購入者2がカスタマディスプレイ4b上のタッチパネルから希望する決済方式を選択した結果が、オペレータディスプレイ4cにも反映されて表示されるので、店員5は、購入者2が選択した決済方式を確認することができる。一方、店員5が購入者2の希望する決済方式をオペレータディスプレイ4c上のタッチパネルを操作して選択する場合についても、店員5の操作結果がカスタマディスプレイ4b上に反映されて表示されることによって、購入者2に確認する形で決済方式を選択することができる。
【0060】
図4(C)に示すトラブル解決用操作ガイダンス画面42b,42cは、前述のように、決済段階においてトラブルが発生した際に、カスタマディスプレイ4bおよびオペレータディスプレイ4cに表示するトラブル解決用としてのガイダンス内容を示している。ここで、該ガイダンス内容は、携帯端末3の機種に応じて適切な内容を表示可能とするために、携帯端末3から読み取った携帯端末機種情報32に基づいて、携帯端末3のボタン配置や画面の表示内容を実物と同様な表示形式となるように、トラブル解決のための対処方法を、携帯端末3の機種に合わせた映像と文字とによって画面表示する。
【0061】
購入者2は、カスタマディスプレイ4bに画面表示されたトラブル解決用操作ガイダンス画面42bの内容を見ることによって、トラブル解決用の対処方法を特定して、トラブルを解決することができる。一方、店員5は、オペレータディスプレイ4cに画面表示されたトラブル解決用操作ガイダンス画面42cの内容を見ることによって、POS端末4の状態を調整し直したり、購入者2に対してトラブル解決のための適切な助言を行ったりすることができる。なお、ここで言う決済段階でのトラブルとは、決済に必要な各種契約内容に基づいて定められた使用法に対して、POS端末4において正しく実行することができない事態が発生した場合を意味している。例えば、選択した決済方式の契約がまだなされていない、個人認証用として入力した暗証番号が間違っている、使用したい決済に関する事前の操作が正しくなされていない、などの場合であり、POS端末4の画面による案内によって解決することができる場合を対象としている。
【0062】
(実施例における効果の説明)
次に、以上に本発明の実施例として説明した決済処理システム10における効果について説明する。
【0063】
第1の効果は、携帯端末3に登録されている複数の契約済みの決済方式の中から、購入者2が希望する決済方式を選択する際に、POS端末4のディスプレイ(カスタマディスプレイ4b、オペレータディスプレイ4c)を利用して決済方式選択画面41b,41cとして決済方式の選択項目を一覧表示するので、購入者2にとって理解し易い形態で決済方式の選択が可能になることである。
【0064】
その理由は、購入者2が所持する携帯端末3に内蔵した非接触型カード3aに契約済みのすべての決済方式を示す情報を決済方式情報31として記録しており、決済方式情報31を、POS端末4側のアプリケーションプログラム4dによって読み取って判別することによって、POS端末4のカスタマディスプレイ4bに決済方式選択画面41bとして一覧表示し、購入者2が容易に選択可能とする仕組みを構成しているためである。また、決済方式選択画面41b上の情報と同様の情報を少なくとも含む画面が、決済方式選択画面41cとして、店員5が見るPOS端末4のオペレータディスプレイ4cにも画面表示されるので、店員5が決済方式選択画面41cを見ることによって、購入者2が使用可能な決済方式を店員5にも容易に分かる仕組みを構成しているためである。
【0065】
第2の効果は、携帯端末3による決済の際にトラブルが発生した場合、その携帯端末3の機種に合わせた分かり易いトラブル解決用の操作ガイダンスがPOS端末4のディスプレイ(カスタマディスプレイ4b、オペレータディスプレイ4c)に画面表示され、誰でも、簡単にトラブルを解決することができることである。
【0066】
その理由は、携帯端末3に内蔵した非接触型カード3aには当該携帯端末3の製造メーカや型式を表す情報を携帯端末機種情報32として記録しており、携帯端末機種情報32をPOS端末4側のアプリケーションプログラム4dによって読み取って判別することによって、携帯端末の機種ごとの詳細情報を保存している端末管理データベースを検索して、当該携帯端末3の機種に合わせた適切なトラブル解決用の操作方法を、トラブル解決用操作ガイダンス画面42b,42cとして、例えば、携帯端末3用の映像や文字を用いて分かり易く表現することができるためである。
【0067】
第3の効果は、POS端末4に内蔵または外付け接続した読み取り端末4aを、携帯端末3の機種ごとや決済方式ごとに分けて別々に配置しなくても、購入者2は、何も気にせずに、携帯端末3による決済方式の選択や決済の実行を行うことができ、かつ、決済段階でのトラブル発生時においても、携帯端末3の機種に応じた最適な解決手順がトラブル解決用のガイダンス画面としてPOS端末4のディスプレイ(カスタマディスプレイ4b、オペレータディスプレイ4c)上に表示されるので、発生したトラブルを容易に解決することができることである。
【0068】
その理由は、携帯端末3に内蔵した非接触型カード3aに、契約済みの決済方式および当該携帯端末3の機種に関する情報を、決済方式情報31および携帯端末機種情報32として記録しており、さらに、決済方式情報31および携帯端末機種情報32のデータフォーマットを、業界標準のデータフォーマットとして定義することによって、決済方式情報31および携帯端末機種情報32を決済会社各社や携帯端末メーカ各社に広く適用されることを可能としているので、購入者2が決済のためにPOS端末4において携帯端末3を使用する際に、最適な決済方式選択画面を画面表示したり、決済段階におけるトラブル発生時にも携帯端末3の機種ごとに最適なトラブル解決用の操作ガイダンス画面を表示したりすることができる仕組みを構成しているためである。
【0069】
(本発明の他の実施例)
次に、本発明による決済処理システムの他の構成例について、図5を用いて詳細に説明する。図5は、本発明による決済処理システムの図1とは異なる構成例を説明するための説明図である。図5に示す本実施例の決済処理システム10Aにおいては、図1に示した決済処理システム10における携帯端末3を用いる代わりに、各種情報の記録、読み取りが可能な非接触型記録媒体を内蔵した非接触型カード(例えば非接触型ICカード)31aを用い、非接触型カード31aそのものの記録内容を、POS端末41の読み取り端末4eによって読み取ることによって、決済処理を行う場合について示している。なお、非接触型カード31aとしては、決済処理システム10における携帯端末3に内蔵した非接触型カード3aと同一のものであってもかまわない。
【0070】
図5に示すように、携帯端末3ではなく、決済用の各種情報を記録した非接触型記録媒体を内蔵した非接触型カード31aそのものを用いた運用形態であっても、前述した決済処理システム10の場合と同様のメリットを得ることができる。すなわち、本実施例の決済処理システム10Aにおいては、前述した実施例の決済処理システム10における携帯端末3の機種、製造メーカ情報の代わりに、非接触型カード31a自身に関するカード発行会社やカード型式などを含むカード種別情報を保存するか、あるいは、当該非接触型カード31aを搭載可能な携帯端末3の機種、製造メーカ情報(すなわち携帯端末機種情報)の中に、非接触型カード31aに関する前記カード種別情報も含めて保存するようにしておけば、POS端末41は、決済段階で、決済用に使用される非接触型カード31aに関するカード種別を取得して、前述の決済処理システム10における携帯端末3の機種に応じた運用の場合と同様の運用を行うことができる。
【0071】
(本実施例の構成における動作例)
図5に示す決済処理システム10Aにおいては、図5の<全体の流れ>に示すように、まず、店舗で扱う店舗商品1を購入者2が購入する(フローF1)。購入の際に、当該購入者2所持の非接触型カード31aを使用して決済を行う場合には、POS端末41に内蔵または外付け接続した読み取り端末4eに非接触型カード31aをかざすことによって、POS端末41は、非接触型カード31aに記録されている決済用の必要情報を読み取る(フローF2A)。ここで、決済用の必要情報としては、購入者2が事前に契約している複数または単一の決済方式と当該非接触型カード31aのメーカ、型式などからなる機種を示すカード種別情報とが、少なくとも含まれている。
【0072】
読み取った当該非接触型カード31aの契約済みの決済方式情報とカード種別情報とを、POS端末41にインストールされたアプリケーションプログラム4dにより処理した結果に基づいて、図1の決済処理システム10の場合と同様に、POS端末41に接続した2つの画面表示器に対して、すなわち、カスタマディスプレイ4bとオペレータディスプレイ4cとに対して、決済方式の選択画面や決済段階でのトラブル解決用の操作ガイダンス画面を表示する(フローF3)。ここで、通常時は、カスタマディスプレイ4b、オペレータディスプレイ4cには、非接触型カード31aの契約済みの決済内容として登録されているすべての決済方式(例えば、図5の場合、非接触型カード31aには、図1の場合と同様に、電子マネーA、電子マネーB、クレジットC、クレジットDの4種類の決済方式が登録されている)が一覧表示される(フローF4)。
【0073】
すなわち、図1の決済処理システム10の場合と同様に、購入者2が複数の決済方式を契約している場合であれば、POS端末41に搭載のカスタマディスプレイ4bには、契約済みの複数の決済方式情報の中から決済方式を選択するための決済方式選択画面が購入者2に対して画面表示される。また、同時に、オペレータディスプレイ4cには、非接触型カード31aの所持者が契約している複数の決済方式の一覧が店員5に対して画面表示される。したがって、店員5は、購入者2に対して、どのような決済方式を用いるかを問い合わせたり、または、カスタマディスプレイ4b上のタッチパネルを利用して、決済方式を選択するように促す案内をしたりすることができる。
【0074】
一方、購入者2は、カスタマディスプレイ4bに一覧表示された決済方式の中から、タッチパネルにタッチするだけで、希望する決済方式を簡単に選択することができ、購入者2が選択した決済方式を用いて、決済処理を実施することができる。したがって、購入者2は、図1の決済処理システム10の場合と同様に、自分が利用可能な決済方式を複数有している場合であっても、その詳細を覚える必要はなく、カスタマディスプレイ4bに画面表示された選択可能な決済方式の一覧を見たり、店員5による案内を聞いたりすることによって、希望の決済方式を用いて買い物を行うことができる。
【0075】
また、POS端末41が通常の決済処理とは異なる何らかのトラブルを検知した場合には、カスタマディスプレイ4b、オペレータディスプレイ4c上に、使用している非接触型カード31aのカード種別に対応したトラブル処理を行うための詳細な操作方法を示す操作ガイダンスが表示される(フローF5A)。例えば、図5に示すように、「絵を見て操作してください。カードをもう一度読み取り機の上にかざしてください。」などの操作ガイダンスが表示されるので、購入者2または店員5は、カスタマディスプレイ4b、オペレータディスプレイ4cに表示された操作ガイダンスにしたがって、操作を進めることにより、決済時のトラブルを簡単に解決することができる。
【0076】
以上、本発明の好適実施例の構成を説明した。しかし、斯かる実施例は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることは、当業者には容易に理解できよう。例えば、本発明の実施態様は、課題を解決するための手段における構成(1)及び(6)に加え、次のような構成として表現できる。下記(2)−(5)及び(7)−(10)なる番号は、請求項の項番号にそれぞれ対応している。
(2)上記(1)の決済処理システムにおいて、前記POS端末に、購入者が見ることが可能なカスタマディスプレイをさらに備え、前記POS端末は、前記携帯端末の前記非接触型カードに記録されている前記携帯端末機種情報を読み取った結果に基づいて、トラブル解決用として当該携帯端末の機種に応じた適切な操作を行うことをガイドするためのトラブル解決用操作ガイダンス画面を編集して、前記カスタマディスプレイに画面表示する決済処理システム。
(3)上記(2)の決済処理システムにおいて、前記POS端末に、店員が見ることが可能なオペレータディスプレイをさらに備え、前記POS端末は、前記カスタマディスプレイに画面表示した前記トラブル解決用操作ガイダンス画面と同一の情報を少なくとも含む店員用のトラブル解決用操作ガイダンス画面を編集して、前記オペレータディスプレイに画面表示する決済処理システム。
(4)上記(2)または(3)の決済処理システムにおいて、前記カスタマディスプレイおよび/または前記オペレータディスプレイ上にタッチパネルをさらに備え、購入者および/または店員は、前記タッチパネルを操作することにより、前記トラブル解決用操作ガイダンス画面および/または前記店員用のトラブル解決用操作ガイダンス画面に画面表示されたガイダンス情報に基づく操作を選択可能とする決済処理システム。
(5)上記(1)ないし(4)のいずれかの決済処理システムにおいて、購入者が、前記携帯端末の代わりに、前記非接触型カードのみを所持している場合、前記非接触型カードには、少なくとも当該非接触型カードのカード発行会社やカード型式を少なくとも含むカード種別情報を、前記携帯端末機種情報に含めて、あるいは、前記携帯端末機種情報の代わりに、あらかじめ記録し、前記POS端末の前記読み取り端末は、前記携帯端末に搭載されていない形態で、前記非接触型カードに記録されている前記カード種別情報を読み取ることが可能である決済処理システム。
(7)上記(6)の決済処理方法において、前記POS端末は、前記携帯端末の前記非接触型カードに記録されている前記携帯端末機種情報を読み取った結果に基づいて、トラブル解決用として当該携帯端末の機種に応じた適切な操作を行うことをガイドするためのトラブル解決用操作ガイダンス画面を編集して、購入者が見ることが可能なカスタマディスプレイに画面表示する決済処理方法。
(8)上記(7)の決済処理方法において、前記POS端末は、前記カスタマディスプレイに画面表示した前記トラブル解決用操作ガイダンス画面と同一の情報を少なくとも含む店員用のトラブル解決用操作ガイダンス画面を編集して、店員が見ることが可能なオペレータディスプレイに画面表示する決済処理方法。
(9)上記(6)ないし(8)のいずれかの決済処理方法を、コンピュータによって実行可能なプログラムとして実施している決済処理プログラム。
(10)上記(9)の決済処理プログラムを、コンピュータによって読み取り可能な記録媒体に記録している記録媒体。
【符号の説明】
【0077】
1 店舗商品
10 決済処理システム
10A 決済処理システム
2 購入者
3 携帯端末
31 決済方式情報
31a 非接触型カード
32 携帯端末種別情報
3a 非接触型カード
4 POS端末
41 POS端末
41b,41c 決済方式選択画面
42b,42c トラブル解決用操作ガイダンス画面
4a 読み取り端末
4b カスタマディスプレイ
4c オペレータディスプレイ
4d アプリケーションプログラム(決済処理プログラム)
4e 読み取り端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
購入者が所持して、各種情報の記録および読み取りが可能な非接触型カードを搭載した携帯端末と、店舗に設置されたPOS端末とからなり、購入者の購入代金の決済を行う決済処理システムにおいて、前記POS端末に、前記携帯端末の前記非接触型カードの記録内容を読み取ることが可能な読み取り端末を少なくとも備え、前記携帯端末の前記非接触型カードには、少なくとも当該携帯端末の製造メーカや型式を含む機種情報を携帯端末機種情報としてあらかじめ記録し、前記POS端末は、決済処理を実施する段階でトラブルが発生した場合に、前記読み取り端末により前記非接触型カードに記録した前記携帯端末機種情報を読み取ることによって、前記携帯端末の機種に応じた前記トラブルの解決処理を行うことを特徴とする決済処理システム。
【請求項2】
請求項に記載の決済処理システムにおいて、前記POS端末に、購入者が見ることが可能なカスタマディスプレイをさらに備え、前記POS端末は、前記携帯端末の前記非接触型カードに記録されている前記携帯端末機種情報を読み取った結果に基づいて、トラブル解決用として当該携帯端末の機種に応じた適切な操作を行うことをガイドするためのトラブル解決用操作ガイダンス画面を編集して、前記カスタマディスプレイに画面表示することを特徴とする決済処理システム。
【請求項3】
請求項に記載の決済処理システムにおいて、前記POS端末に、店員が見ることが可能なオペレータディスプレイをさらに備え、前記POS端末は、前記カスタマディスプレイに画面表示した前記トラブル解決用操作ガイダンス画面と同一の情報を少なくとも含む店員用のトラブル解決用操作ガイダンス画面を編集して、前記オペレータディスプレイに画面表示することを特徴とする決済処理システム。
【請求項4】
請求項またはに記載の決済処理システムにおいて、前記カスタマディスプレイおよび/または前記オペレータディスプレイ上にタッチパネルをさらに備え、購入者および/または店員は、前記タッチパネルを操作することにより、前記トラブル解決用操作ガイダンス画面および/または前記店員用のトラブル解決用操作ガイダンス画面に画面表示されたガイダンス情報に基づく操作を選択可能とすることを特徴とする決済処理システム。
【請求項5】
請求項ないしのいずれかに記載の決済処理システムにおいて、購入者が、前記携帯端末の代わりに、前記非接触型カードのみを所持している場合、前記非接触型カードには、少なくとも当該非接触型カードのカード発行会社やカード型式を少なくとも含むカード種別情報を、前記携帯端末機種情報に含めて、あるいは、前記携帯端末機種情報の代わりに、あらかじめ記録し、前記POS端末の前記読み取り端末は、前記携帯端末に搭載されていない形態で、前記非接触型カードに記録されている前記カード種別情報を読み取ることが可能であることを特徴とする決済処理システム。
【請求項6】
購入者が所持して、各種情報の記録および読み取りが可能な非接触型カードを搭載した携帯端末と、店舗に設置されたPOS端末とからなり、購入者の購入代金の決済を行う決済処理方法において、前記POS端末は、決済処理を実施する段階でトラブルが発生した場合に、前記携帯端末の前記非接触型カードに当該携帯端末の製造メーカや型式を含む機種情報としてあらかじめ記録された携帯端末機種情報を読み取ることによって、前記携帯端末の機種に応じた前記トラブルの解決処理を行うことを特徴とする決済処理方法。
【請求項7】
請求項に記載の決済処理方法において、前記POS端末は、前記携帯端末の前記非接触型カードに記録されている前記携帯端末機種情報を読み取った結果に基づいて、トラブル解決用として当該携帯端末の機種に応じた適切な操作を行うことをガイドするためのトラブル解決用操作ガイダンス画面を編集して、購入者が見ることが可能なカスタマディスプレイに画面表示することを特徴とする決済処理方法。
【請求項8】
請求項に記載の決済処理方法において、前記POS端末は、前記カスタマディスプレイに画面表示した前記トラブル解決用操作ガイダンス画面と同一の情報を少なくとも含む店員用のトラブル解決用操作ガイダンス画面を編集して、店員が見ることが可能なオペレータディスプレイに画面表示することを特徴とする決済処理方法。
【請求項9】
請求項ないしのいずれかに記載の決済処理方法を、コンピュータによって実行可能なプログラムとして実施していることを特徴とする決済処理プログラム。
【請求項10】
請求項に記載の決済処理プログラムを、コンピュータによって読み取り可能な記録媒体に記録していることを特徴とするプログラム記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−157953(P2009−157953A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−97688(P2009−97688)
【出願日】平成21年4月14日(2009.4.14)
【分割の表示】特願2006−287096(P2006−287096)の分割
【原出願日】平成18年10月23日(2006.10.23)
【出願人】(000227205)NECインフロンティア株式会社 (1,047)
【Fターム(参考)】