説明

決済装置およびプログラム

【課題】決済処理を簡略化できる決済装置およびプログラムを提供する。
【解決手段】実施形態の決済装置は、カード払い時に適用する支払方法を選択可能とするか選択不可能とするかのいずれか1つの選択を受付ける受付手段と、前記受付手段が前記支払い方法を選択不可能とする旨を受付けた場合には、予め定められた支払方法を用いて決済を行う決済手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、決済装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、量販店等の店舗においては、POS(Point Of Sales:販売時点データ管理)端末やECR(Electronic Cash Register)装置等の販売登録装置に、カード決済用の決済装置が接続されて用いられている。
【0003】
このような決済装置においては、磁気カードやIC(Integrated Circuit)カードに保存されたカード番号等の情報をカード会社に送信することによって、カードが正規のカードであることを認証することができる。また、カード会社はユーザ登録情報に基づいて利用者が利用できる支払方法に関する情報を送信する。決済装置はこの情報に基づいて、一括払い、分割払い等、ユーザが選択できる支払方法を決済装置の表示部に表示させて、ユーザによる支払方法の選択を受付けることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述のような決済装置においては、決済処理を簡略化し、決済処理にかかる処理時間を短縮化することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の決済装置は、カード払い時に適用する支払方法を選択可能とするか選択不可能とするかのいずれか1つの選択を受付ける受付手段と、前記受付手段が前記支払い方法を選択不可能とする旨を受付けた場合には、予め定められた支払方法を用いて決済を行う決済手段と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】図1は、本実施形態に係るPOSシステムの構成を示す図である。
【図2】図2は、決済装置の電装系の構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、支払方法設定画面の一例を示す図である。
【図4】図4は、支払選択画面の一例を示す図である。
【図5】図5は、決済装置において実行される支払方法の設定処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】図6は、POSシステムにおいて行われるカード決済処理の手順を示すシーケンス図である。
【図7】図7は、データ受信画面の一例を示す図である。
【図8】図8は、カード案内画面の一例を示す図である。
【図9】図9は、暗証番号受付画面の一例を示す図である。
【図10】図10は、通信中の画面の一例を示す図である。
【図11】図11は、承認画面の一例を示す図である。
【図12】図12は、データ送信画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、本実施形態に係るPOSシステム1の構成を示す図である。図1に示すように、POSシステム1は、POS端末300と、決済装置100とがインタフェースによって接続されて構成されている。また、決済装置100にはピンパッド端末200が接続されている。
【0008】
決済装置100は、ICカードや磁気カードからカード情報を読み込み、カード会社のサーバと通信を行ってカード決済処理を行う装置である。図1に示すように、決済装置100の本体101の側部には電源スイッチ102が設けられている。また、本体101の上部には、本体101に対して開閉可能な上面パネル103が設けられており、上面パネル103を開くことで本体101内部にレシート用紙をセットすることができる。そして、この上面パネル103の表面には、タッチパネルを表面に配設した表示部104が設けられている。
【0009】
また、本体101の側面上部には、決済用のカード(例えば、クレジットカードやデビットカード等)から当該カードに格納されている情報を読み取るカードリーダ105が設けられている。本体101内部には、上述のレシート用紙に決済に関する情報等を印刷するプリンタ106(図2参照)が備えられている。印刷後のレシート用紙は本体101と上面パネル103との間に設けられているレシート発行口108から発行される。
【0010】
さらに、上面パネル103には、カードリーダ105が読み込んだカード情報や、タッチパネル式の表示部104から入力された入力情報をクリアするリセットボタン107が設けられている。
【0011】
ピンパッド端末200は、カード利用者がICカード等の暗証番号を入力する場合に用いる装置である。図1に示すように、ピンパッド端末200の本体背面には、ICカード等を差し込むカード差込口201が設けられている。また、ピンパッド端末200の本体上部には、カード利用者が暗証番号(PIN:Personal Identification Number)を入力する場合に用いるピンパッド202が設けられている。
【0012】
POS端末300は、客が購入する商品の会計処理を行う装置であり、現金決済の場合に一取引の決済処理を行う。また、クレジットカードやデビットカード等のカード決済を行う場合には、POS端末300は決済装置100と連動して一取引の決済処理(カード決済処理)を行う。
【0013】
POS端末300は、量販店等の店舗で一般的に用いられるPOS端末と同等の構成を有している。即ち、図1に示すように、POS端末300の本体301の上部には、店員用の表示部302と客用の表示部303とが設けられている。各表示部302、303は、LCD(Liquid Cristal Display)或いはタッチパネルを表面に配設したLCDによって構成され、商品名や商品の金額、一取引の合計金額等を表示する。また、本体301の上面には、キーボード304が配設されており、現金決済またはクレジット決済等の決済方法を選択する現金決済キーやクレジット決済キー等が設けられている。さらに、本体301内部にはレシート等を印刷するプリンタ305が設けられている。プリンタ305によって印刷されたレシート用紙は、本体301上部に設けられたレシート発行口306から発行される。
【0014】
次に、決済装置100の電装系の構成について説明する。図2は、決済装置100の電装系の構成を示すブロック図である。
【0015】
図2に示すように、決済装置100においては、制御部として機能するCPU110に、表示コントローラ111、リセットボタン107、電源スイッチ102、カードリーダ105、プリンタ106、メモリ112等が各種バスやインタフェースで接続されて構成されている。また、表示コントローラ111には図1で上述した表示部104が接続される。さらに、CPU110は、通信I/F(インタフェース)113等を介してピンパッド端末200およびPOS端末300と相互に通信可能となっている。
【0016】
表示コントローラ111は表示部104における入出力処理を制御する。図2に示すように、表示部104は、LCD104aと、LCD104a上に設けられたタッチパネル104bとを備えている。CPU110が表示コントローラ111を介して表示部104を制御することにより、表示部104はGUI(Graphical User Interface)として機能する。即ち、表示コントローラ111は、メモリ112に格納されている各種表示画面をLCD104aに表示する。また、表示コントローラ111は、タッチパネル104bにおけるタッチ入力をタッチ位置に対応付けて受付ける。
【0017】
メモリ112には、CPU110が実行する各種プログラムや、LCD104aに表示される各種表示画面に関するデータが格納されている。
【0018】
本実施形態にかかるプログラムは、決済装置100の設定処理時に用いられる保守員専用アプリケーション31と、決済処理時に用いられる決済用アプリケーション32とを含むモジュール構成となっている。
【0019】
ここで、保守員専用アプリケーション31とは、決済装置100を店舗に設置する場合、或いは支払方法の設定を変更する場合に、保守員(設置員)が用いるアプリケーションである。保守員は、この保守員専用アプリケーション31のGUIを介して、決済装置100の各種設定、決済装置100とPOS端末300との間の各種設定、決済装置100とピンパッド端末200との間の各種設定等を行う。
【0020】
CPU110は、メモリ112に格納されている保守員専用アプリケーション31のプログラムを読み出して実行することにより、図2に示すように、表示制御部11と、支払方法設定部12として機能する。また、CPU110は、メモリ112に格納されている決済用アプリケーション32のプログラムを読み出して実行することにより、表示制御部13と、読込部14と、送信部15と、受信部16ととして機能する。
【0021】
まず、決済装置100の設定処理について説明する。決済装置100の設定処理時には、保守員が決済装置100のタッチパネル104aに対して所定の操作を行って、保守員専用アプリケーション31を起動させる。
【0022】
表示制御部11は、表示コントローラ111を制御して、各種画面をLCD104aに表示させる。即ち、表示制御部11は決済装置100の設定処理時に、保守員専用アプリケーション31のプログラムに従って、支払方法設定画面21(図3参照)を表示する。
【0023】
図3は、支払方法設定画面21の一例を示す図である。支払方法設定画面21は、決済処理において支払選択画面24(図4参照)をLCD104aに表示させるか否かを設定するためのGUIである。
【0024】
ここで、図4は、支払選択画面24の一例を示す図である。支払選択画面24とは、カード決済を行う場合にユーザ(カード保有者)が使用できる支払方法を選択する画面である。支払選択画面24には、支払合計額と、支払方法の選択をユーザに促すメッセージとともに、ユーザが選択可能である支払方法が表示される。即ち図4の例では、一括払いを選択する一括ボタン24aと、分割払いを選択する分割ボタン24bと、ボーナス払いを選択するボーナスボタン24cと、ボーナス併用払いを選択するボーナス併用ボタン24dと、リボ払いを選択するリボボタン24eとが選択可能に設けられている。ユーザは、これらのボタンのうちいずれか1つをタッチ選択することにより、その支払方法を選択することができる。
【0025】
そして、図3において、支払方法設定画面21には、決済処理において支払選択画面24を表示させるよう設定する表示ボタン21aと、決済処理において支払選択画面24を表示させないよう設定する非表示ボタン21bとが設けられている。また、支払方法設定画面21には、現在の設定21cが表示され、現在、支払選択画面24を表示させる設定となっているか非表示の設定となっているかが表示される。
【0026】
支払方法設定部12(図2参照)は、支払方法設定画面21において表示ボタン21aが選択された場合には、決済処理において支払選択画面24を表示させる旨をメモリ112に設定(格納)する。この場合、メモリ112には、カード払い時に適用する支払方法を統一する旨は設定されない。従って、決済処理時には支払選択画面24において支払方法を選択することができる。
【0027】
また、支払方法設定部12は、支払方法設定画面21において非表示ボタン21bが選択された場合には、決済処理において支払選択画面24を表示させない旨をメモリ112に設定する。また、この場合に、支払方法設定部12は、決済装置100において統一して適用するカード支払方法の一例として、一括払いを適用して決済を行う旨をメモリ112に設定する。
【0028】
尚、ここでは、統一して適用する支払方法の一例として一括払いを用いる旨を予め定めているが、その他の支払方法を統一して適用する支払方法として予め定めておくとしてもよい。
【0029】
上述のように、支払方法設定画面21は、カード払い時に適用する支払方法を決済処理時に選択可能とするか選択不可能とするかのいずれか1つの選択を受付ける受付手段として機能する。
【0030】
次に、図5を用いて支払方法の設定処理の手順について説明する。図5は、決済装置100において実行される支払方法の設定処理の手順を示すフローチャートである。
【0031】
まず、CPU110は、タッチパネル104bに対する所定の操作を受付けた場合に、保守員専用アプリケーション31を起動する(ステップS1)。そして、表示制御部11は、図3に示すような支払方法設定画面21をLCD104aに表示させる(ステップS2)。
【0032】
支払方法設定部12は、表示ボタン21aまたは非表示ボタン21bがタッチ選択されたか否かを判定する(ステップS3)。いずれのボタンも選択されていない場合(ステップS3:No)には、入力待ちを行う(ステップS3)。
【0033】
支払方法設定部12は、いずれかのボタンが選択された場合(ステップS3:Yes)には、選択されたボタンに応じて支払選択画面24の表示設定をメモリ112に設定する(ステップS4)。即ち、支払方法設定部12は、表示ボタン21aがタッチ選択された場合には、決済処理において支払選択画面24を表示させる旨をメモリ112に設定する。
【0034】
また、支払方法設定部12は、非表示ボタン21bがタッチ選択された場合には、決済処理において支払選択画面24を表示させない旨と、カード決済において適用する支払方法を統一する旨とをメモリ112に設定する。一例として、支払方法設定部12は、カード払い時に統一して適用する支払方法として一括払いを適用する旨をメモリ112に設定する。
【0035】
次に、決済処理について説明する。決済処理時には、上述の決済用アプリケーション32が用いられる。
【0036】
表示制御部13は、表示コントローラ111を制御して、各種画面をLCD104aに表示させる。即ち、表示制御部13は、決済装置100における決済処理時に、決済用アプリケーション32に従って、データ受信画面22(図7参照)、カード案内画面23(図8参照)、支払選択画面24(図4参照)、暗証番号受付画面25(図9参照)、通信中の画面26(図10参照)、承認画面27(図11参照)、データ送信画面28(図12参照)等の画面をLCD104aに表示させる。
【0037】
読込部14は、カードリーダ105が読み取ったカードの磁気情報からカード番号を読み込む。或いは、読込部14は、ピンパッド端末200のカード差込口201に差し込まれたカードのICチップから、そのカードのカード番号を読み込む。
【0038】
送信部15は、POS端末300、ピンパッド端末200、決済装置100にネットワーク接続されたカード会社のサーバに対して各種データを送信する。
【0039】
受信部16は、POS端末300、ピンパッド端末200、決済装置100にネットワーク接続されたカード会社のサーバから各種データを受信する。
【0040】
また、送信部15および受信部16は、カード会社のサーバとの間で決済にかかる情報(決済情報)を送受信して一取引の決済についてカード会社の承認を得る。これにより、送信部15および受信部16は、一取引にかかるカード決済を行う決済手段として機能する。
【0041】
次に、図6を用いてPOSシステム1において行われる決済処理の手順について説明する。図6は、POSシステム1において行われるカード決済処理の手順を示すシーケンス図である。
【0042】
まず、POS端末300において一取引に関する会計処理が行われ、客がこの会計に対する決済をクレジットカードによって行う旨を申告する。店員は、POS端末300のキーボード304または表示部302に設けられたタッチパネルにおいて、クレジット決済キーを選択する(ステップS11)。POS端末300は、通信I/F113を介して接続された決済装置100に対して、この会計に係る支払い金額や店舗名等のカード決済に用いるデータを送信する(ステップS12)。
【0043】
決済装置100において、受信部16はPOS端末300から送信された各種データを受信する(ステップS13)。また、表示制御部13は、データ受信時に図7に示すようなデータ受信画面22をLCD104aに表示させる。
【0044】
図7に示すように、データ受信画面22には、データ通信先がPOS端末300であることを示すPOSマーク22aが表示され、POS端末300との通信中であるメッセージや画像等が表示される。
【0045】
そして、データ受信が完了すると表示制御部13は、図8に示すようなカード案内画面23をLCD104aに表示させる(ステップS14)。
【0046】
カード案内画面23は、カードの読み取り操作を案内する画面である。図8に示すように、カード案内画面23には、磁気カードを決済装置100のカードリーダ105に読み取らせる旨の案内や、ICカードをピンパッド端末200のカード差込口201に差し込ませる旨の案内等が表示される。客あるいは店員は、この案内に従って、磁気カードやICカードのカード情報の読込処理を行う。
【0047】
次に、CPU110は、メモリ112に支払選択画面24を表示させる旨が設定されているか否かを判定する(ステップS15)。
【0048】
まず、ステップS15で支払選択画面24を表示させる旨が設定されている場合(ステップS15:Yes)について説明する。このように支払選択画面24を表示させる旨が設定されている場合(ステップS15:Yes)には、ステップS16に移行し、ステップS16〜S18で支払選択画面24における各処理を行う。
【0049】
まず、送信部15は、ステップS14で読み込んだカード番号をカード会社のサーバに送信する。受信部16は、このカード番号に対して使用可能である支払方法を示すデータをカード会社のサーバから受信する(ステップS16)。そして、表示制御部13は、受信した支払方法に関するデータに基づいて、図4に示すような支払選択画面24をLCD104aに表示させる(ステップS17)。
【0050】
CPU110は、支払選択画面24において支払方法の選択を受付けたか否かを判定する(ステップS18)。支払選択画面24においていずれか1つの支払方法の選択を受け付けた場合(ステップS18:Yes)にはステップS19に移行する。支払方法の選択を受け付けない間(ステップS18:No)は、ステップS18において受付待ちをする。
【0051】
次に、CPU110は、ステップS14で読み込みが行われたカードはICカードであるか否かを判定する(ステップS19)。ICカードである場合(ステップS19:Yes)には、表示制御部13は、図9に示すような暗証番号受付画面25をLCD104aに表示させる(ステップS20)。
【0052】
図9は、暗証番号受付画面25の一例を示す図である。図9に示すように、暗証番号受付画面25には、暗証番号をピンパッド端末200のピンパッド202から入力するよう促す旨のメッセージや画像等の案内が表示される。客はこの案内に従ってカードの暗証番号をピンパッド202から入力する。
【0053】
そして、暗証番号受付画面25において暗証番号の入力を受け付けると、送信部15は受付けた暗証番号と、カード番号と、一取引の決済金額と、ステップS18で支払選択画面24から受付けた支払方法を示す情報とを含む決済情報をカード会社のサーバに送信する(ステップS21)。また、ステップS21において表示制御部13は、図10に示すような通信中の画面26をLCD104aに表示させて、決済情報を送信中である旨を表示する。
【0054】
一方、ICカードでない場合(ステップS19:No)には、送信部15はカード番号と、一取引の決済金額と、ステップS18で支払選択画面24から受付けた支払方法を示す情報と、を含む決済情報をカード会社のサーバに送信する(ステップS22)。また、ステップS22において表示制御部13は、図10に示すような通信中の画面26をLCD104aに表示させて、決済情報を送信中である旨を表示する。
【0055】
次に、ステップS15で支払選択画面24を表示させない旨が設定されている場合(ステップS15:No)について説明する。このようにメモリ112にカード払い時に適用する支払方法を統一する旨が記憶されている場合に、表示制御部13は支払選択画面24を表示させる処理(ステップS17参照)を行わない。そして、CPU110は、予め定められた支払方法として一括払いを適用して決済を行う。
【0056】
即ち、CPU110はステップS15:Noである場合にステップS30に移行する。そしてCPU110は、ステップS14で読み込みが行われたカードはICカードであるか否かを判定する(ステップS30)。ICカードである場合(ステップS30:Yes)には、表示制御部13は、図9に示すような暗証番号受付画面25をLCD104aに表示させる(ステップS31)。
【0057】
そして、暗証番号受付画面25において暗証番号の入力を受け付けると、送信部15は受付けた暗証番号と、カード番号と、一取引の決済金額と、この決済に一括払いを適用する旨の情報と、を含む決済情報をカード会社のサーバに送信する(ステップS32)。また、ステップS32において表示制御部13は、図10に示すような通信中の画面26をLCD104aに表示させて、決済情報を送信中である旨を表示する。
【0058】
一方、ICカードでない場合(ステップS30:No)には、送信部15はカード番号と、一取引の決済金額と、この決済に一括払いを適用する旨の情報と、を含む決済情報をカード会社のサーバに送信する(ステップS33)。また、ステップS33において表示制御部13は、図10に示すような通信中の画面26をLCD104aに表示させて、決済情報を送信中である旨を表示する。
【0059】
そして、カード会社のサーバは決済装置100から上述の決済情報を受信する。カード会社のサーバは、受信した決済情報に基づいてこの決済を執行する旨の承認を行い、さらに、決済情報を承認した旨の応答を決済装置100に送信する。
【0060】
決済装置100の受信部16はカード会社のサーバからこの応答を受信する。そして、表示制御部13は、図11に示すような承認画面27をLCD104aに表示させる(ステップS23)。
【0061】
次に、送信部15は、この決済を識別する取引番号や決済金額、カード番号、カード会社、支払方法等のデータをPOS端末300に送信する(ステップS24)。これに伴い、表示制御部13は、図12に示すようなデータ送信画面28をLCD104aに表示させる(ステップS25)。
【0062】
図12に示すように、データ送信画面28には、データ通信先がPOS端末300であることを示すPOSマーク28aが表示され、POS端末300との通信中であるメッセージや画像等が表示される。
【0063】
POS端末300は、決済装置100からのデータ受信が完了したか否かを判定し(ステップS26)、データ受信が完了するまで(ステップS26:No)処理待ちをする(ステップS26)。データ受信が完了した場合(ステップS26:Yes)には、プリンタ305によってレシートを印刷し、レシート発行口306からレシートを発行して(ステップS27)、この決済処理を終了する。
【0064】
一方、決済装置100のCPU110は、POS端末300へのデータ送信が完了したか否かを判定し(ステップS28)、データ送信が完了するまで(ステップS28:No)処理待ちをする(ステップS28)。データ送信が完了した場合(ステップS28:Yes)には、プリンタ106によってこの決済を識別する取引番号や、決済金額、カード番号等をレシート用紙に印刷する。そして、決済装置100は、印刷後のレシートをレシート発行口108から発行して(ステップS29)、この決済処理を終了する。
【0065】
以上説明したとおり、本実施形態によれば、カード払い時に適用する支払方法を選択不可能とする選択を受付けた場合には、予め定められた支払方法を用いて決済を行う。従って、支払方法を選択する処理を省略することが可能となり、決済処理を簡略化し、決済処理にかかる処理時間を短縮化することができる。
【0066】
なお、本実施形態の決済装置100で実行されるプログラムは、ROM等のメモリに予め組み込まれて提供される。本実施形態の決済装置100で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0067】
さらに、本実施形態の決済装置100で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態の決済装置100で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0068】
なお、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
【符号の説明】
【0069】
1…POSシステム、21…支払方法設定画面、21a…表示ボタン、21b…非表示ボタン、21c…現在の設定、22…データ受信画面、22a…POSマーク、23…カード案内画面、24…支払選択画面、24a…一括ボタン、24b…分割ボタン、24c…ボーナスボタン、24d…ボーナス併用ボタン、24e…リボボタン、25…暗証番号受付画面、26…通信中の画面、27…承認画面、28…データ送信画面、28a…POSマーク、31…保守員専用アプリケーション、32…決済用アプリケーション、100…決済装置、101…本体、102…電源スイッチ、103…上面パネル、104…表示部、104a…LCD、104b…タッチパネル、105…カードリーダ、106…プリンタ、107…リセットボタン、108…レシート発行口、110…CPU、111…表示コントローラ、112…メモリ、113…通信I/F、200…ピンパッド端末、201…カード差込口、202…ピンパッド、300…POS端末、301…本体、302、303…表示部、304…キーボード、305…プリンタ、306…レシート発行口
【先行技術文献】
【特許文献】
【0070】
【特許文献1】特開2005−157833号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カード払い時に適用する支払方法を選択可能とするか選択不可能とするかのいずれか1つの選択を受付ける受付手段と、
前記受付手段が前記支払い方法を選択不可能とする旨を受付けた場合には、予め定められた支払方法を用いて決済を行う決済手段と、
を備える決済装置。
【請求項2】
カードの読取操作を案内する案内画面を表示部に表示させる第1表示制御手段と、
前記受付手段が前記支払い方法を選択不可能とする旨を受付けた場合には、前記案内画面の表示後に、前記カードの暗証番号を受付ける受付画面を前記表示部に表示させる第2表示制御手段と、
を備える請求項1に記載の決済装置。
【請求項3】
前記受付手段が前記支払い方法を選択不可能とする旨を受付けた場合には、前記カード払い時に適用する支払方法を選択する選択画面を表示部に表示させない第3表示制御手段を備える、請求項1または2に記載の決済装置。
【請求項4】
サーバと通信を行う通信手段を備え、
前記決済手段は、前記受付手段が前記支払い方法を選択不可能とする旨を受付けた場合には、カードの識別情報と、前記予め定められた支払方法を示す情報と、一取引の決済金額とを含む決済情報を、前記通信手段によって前記サーバに送信することにより決済を行う、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の決済装置。
【請求項5】
前記受付手段が前記支払い方法を選択不可能とする旨を受付けた場合には、前記カード払い時に適用する支払方法を前記予め定められた支払方法とする旨を記憶手段に設定する設定手段を備える、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の決済装置。
【請求項6】
決済装置を制御するコンピュータを、
カード払い時に適用する支払方法を選択可能とするか選択不可能とするかのいずれか1つの選択を受付ける受付手段と、
前記受付手段が前記選択不可能と受付けた場合には、予め定められた支払方法を用いて決済を行う決済手段と、
として機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−215981(P2012−215981A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−79608(P2011−79608)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】