説明

治療用ポリエステルおよびポリアミド

【課題】治療用ポリエステルおよびポリアミドの提供。
【解決手段】加水分解で生体活性化合物に分解する重合体(すなわち、ポリエステル、ポリアミドおよびポリチオエステルまたはそれらの混合物)が提供されている。これらの重合体を生成する方法、それらの重合体を調製するのに有用な中間体、およびこれらの重合体を使用して宿主に生体活性化合物を送達する方法もまた、提供されている。骨格を含む重合体であって、ここで、上記骨格は、エステル結合、チオエステル結合またはアミド結合を含み、ここで、上記骨格は、該重合体を加水分解すると生体活性化合物を生じる1個またはそれ以上の基を含有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の優先権)
本願は、2000年7月27日に出願された米国仮特許出願第60/220,
707号および2001年12月1日に出願された米国特許仮特許出願第60/
261,337号(それらの内容は、本明細書中で参考として援用されている)
から優先権を主張している。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
ポリエステルは、種々の薬剤送達系において、当業者により慣用的に使用され
ている。
【0003】
例えば、米国特許第5,942,252号は、抗原またはワクチンを粘膜関連
リンパ組織内におよびそこを通って送達する際に使用するマイクロカプセルを記
述しており、これは、その生体適合性賦形剤として、ポリ(ラクチド−co−グ
リコリド)、ポリ(ラクチド)、ポリ(グリコリド)、コポリオキサレート、ポ
リカプロラクトン、ポリ(ラクチド−co−カプロラクトン)、ポリ(エステル
アミド)、ポリオルトエステル、ポリ(p−ヒドロキシ酪酸)および/またはポ
リ無水物を含有する。
【0004】
WO99/29885は、ポリ(エステルアミド)およびポリ(エステル−ウ
レタン)でカプセル化された化学物質、薬剤、酵素、微生物および種子を分解す
る方法を記述しており、これは、この重合体を水性栄養溶液に導入すること、お
よびその溶液を、選択された細菌を含む培養物に接種することによる。
【0005】
WO98/36013は、制御薬剤送達系として使用する脂肪族−芳香族ジヒ
ドロキシ化合物を記述している。
【0006】
WO97/39738は、持続放出イオン結合体の微粒子の調製を記述してお
り、これは、遊離カルボキシル基含有生体分解性重合体および遊離アミノ基含有
薬剤を含有する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の要旨)
現在、有用な生体活性化合物に分解するポリエステル、ポリチオエステルおよ
びポリアミドが開発されている。従って、本発明は、骨格を含む重合体である本
発明の重合体を提供し、ここで、該骨格内は、エステル結合、チオエステル結合
またはアミド結合を含み、ここで、該骨格は、該重合体を加水分解すると生体活
性化合物を生じる1個またはそれ以上の基を含有する。
【0008】
本発明はまた、本発明の重合体および薬学的に受容可能なキャリアを含有する
薬学的組成物を提供する。
【0009】
本発明はまた、動物の疾患を治療する治療方法を提供し、該方法は、このよう
な治療が必要な動物に、本発明の重合体の有効量を投与する工程を包含する。
【0010】
本発明はまた、宿主に生体活性化合物を送達する方法を提供し、該方法は、該
宿主に、本発明の生体適合性で生体分解性の重合体(これは、該生体活性化合物
に分解する)を投与する工程を包含する。
【0011】
本発明は、医学療法で使用する本発明の重合体だけでなく、哺乳動物(例えば
、ヒト)の疾患を治療するのに有用な医薬を製造するための本発明の重合体の使
用を提供する。
【0012】
本発明はまた、本発明の重合体を調製するのに有用な方法および中間体(これ
らは、本明細書中で開示されている)を提供する。
例えば、本願発明は以下の項目を提供する。
(特許請求の範囲)
(項目1) 骨格を含む重合体であって、ここで、該骨格は、エステル結
合、チオエステル結合またはアミド結合を含み、ここで、該骨格は、該重合体を
加水分解すると生体活性化合物を生じる1個またはそれ以上の基を含有する、重
合体。
(項目2) 前記骨格中にて、1個またはそれ以上の式(I)の単位を含
む、項目1に記載の重合体:
−R−A−L−A− (I)
ここで、
は、該重合体を加水分解すると生体活性化合物を生じる基である;
各Aは、別個に、エステル結合、チオエステル結合またはアミド結合である;
そして
Lは、連結基である。
(項目3) 前記生体活性化合物が、非ステロイド抗炎症薬、抗菌薬、抗
真菌薬、抗癌薬、抗血栓薬、免疫抑制薬または鎮痛薬である、項目1または2
に記載の重合体。
(項目4) 前記生体活性化合物が、アトルバスタチン;エナラプリル;
ラニチジン;シプロフロキサシン;プラバスタチン;クラリスロマイシン;シク
ロスポリン;ファモチジン;ロイプロリド;アシクロビル;パクリタキセル;ア
ジスロマイシン;ラミブジン;ブデソニド;アルブテロール;インジナビル;メ
トホルミン;アレンドロネート;ニザチジン;ジドブジン;カルボプラチン;メ
トプロロール;アモキシシリン;ジクロフェナク;リジノプリル;セフトリアキ
ソン;カプトプリル;サルメテロール;イミペネム;シラスタチン;ベナゼプリ
ル;セファクロル;セフタジジム;フルバスタチン;キナプリル;ストレプトゾ
シン;ドキソルビシン;ダウノルビシン;プリカマイシン;イダルビシン;マイ
トマイシンC;ペントスタチン;ミトキサントロン;シタラビン;フルダラビン
ホスフェート;フロクスウリジン;クラドリビン;6−メルカプトプリン;チオ
グアニン;カペシタビン;パクリタキセル;ドセタキセル;エトポシド;ゲムシ
タビン;トポテカン;ビノレルビン;ビンクリスチン;ビンブラスチン;テニポ
シド;メルファラン;2−p−スルフェニルアニリノエタノール;4,4’−ス
ルフィニルジアニリン;4−スルファニルアミドサリチル酸;アセジアスルホン
;アセトスルホン;アミカシン;アムホテリシンB;アンピシリン;アパルシリ
ン;アピサイクリン;アプラマイシン;アルベカシン;アスポキシシリン;アジ
ドアムフェニコール;アズトレオナム;バシトラシン;バムベルマイシン類;ビ
アペネム;ブロジモプリム;ブチロシン;カプレオマイシン;カルベニシリン;
カルボマイシン;カルモナム;セファドロキシル;セファマンドール;セファト
リジン;セフブペラゾン;セフクリジン;セフジニル;セフジトレン;セフェピ
ム;セフェタメト;セフィキシム;セフメノキシム;セフミノクス;セフォジジ
ム;セフォニシド;セホペラゾン;セフォラニド;セフォタキシム;セフォテタ
ン;セホチアム;セホゾプラン;セフピミゾール;セフピラミド;セフピローム
;セフプロジル;セフロキサジン;セフテラム;セフチブテン;セフゾナム;セ
ファレキシン;セファログリシン;セファロスポリンC;セフラジン;クロラム
フェニコール;クロルテトラサイクリン;クリナフロキサシン;クリンダマイシ
ン;クロモサイクリン;コリスチン;シクラシリン;ダプソン;デメクロサイク
リン;ジアチモスルホン;ジベカシン;ジヒドロストレプトマイシン;ジリスロ
マイシン;ドキシサイクリン;エノキサシン;エンビオマイシン;エピシリン;
エリスロマイシン;フロモキセフ;ホルチマイシン類;ゲンタマイシン類;グル
コスルホンソラスルホン;グラミシジンS;グラミシジン類;グレパフロキサシ
ン;グアメサイクリン;ヘタシリン;イセパマイシン;ジョサマイシン;カナマ
イシン類;ロイコマイシン類;リンコマイシン;ロメフロキサシン;ルセンソマ
イシン;リメサイクリン;メクロサイクリン;メロペネム;メタサイクリン;ミ
クロノマイシン;ミデカマイシン類;ミノサイクリン;モキサラクタム;ムピロ
シン;ナジフロキサシン;ナタマイシン;ネオマイシン;ネチルマイシン;ノル
フロキサシン;オレアンドマイシン;オキシテトラサイクリン;p−スルファニ
ルベンジルアミン;パニペネム;パロモマイシン;パズフロキサシン;ペニシリ
ンN;ピパサイクリン;ピペミド酸;ポリミキシン;プリマイシン;キナシリン
;リボスタマイシン;リファミド;リファンピン;リファマイシンSV;リファ
ペンチン;リファキシミン;リストセチン;リチペネム;ロキタマイシン;ロリ
テトラサイクリン;ロサラマイシン;ロキシスロマイシン;サラゾスルファジミ
ジン;サンサイクリン;シソマイシン;スパルフロキサシン;スペクチノマイシ
ン;スピラマイシン;ストレプトマイシン;スクシスルホン;スルファクリソイ
ジン;スルファロクス酸;スルファミドクリソイジン;スルファニル酸;スルホ
キソン;テイコプラニン;テマフロキサシン;テモシリン;テトロキソプリム;
チアンフェニコール;チアゾールスルホン;チオストレプトン;チカルシリン;
チゲモナム;トブラマイシン;トスフロキサシン;トリメトプリム;トロスペク
トマイシン;トロバフロキサシン;ツベラアクチノマイシン;バンコマイシン;
アザセリン;カンジシジン類;クロルフェネシン;デルモスタチン類;フィリピ
ン;ファンギクロミン;メパルトリシン;ナイスタチン;オリゴマイシン類;ペ
リマイシンA;ツベルシジン;6−アザウリジン;6−ジアゾ−5−オキソ−L
−ノルロイシン;アクラシノマイシン類;アンシタビン;アントラマイシン;ア
ザシタジン;アザセリン;ブレオマイシン類;カルビシン;カルジノフィリンA
;クロロゾトシン;クロモマイシン類;デノプテリン;ドキシフルリジン;エダ
トレキサート;エフロルニチン;エリプチニウム;エノシタビン;エピルビシン
;マンノムスチン;メノガリル;ミトブロニトール;ミトラクトール;モピダモ
ール;ノガラマイシン;オリボマイシン類;ペプロマイシン;ピラルビシン;ピ
リトレキシム;プレドニムスチン;プロカルバジン;プテロプテリン;プロマイ
シン;ラニムスチン;ストレプトニグリン;チアミプリン;N−[[5−[[(
1,4−ジヒドロ−2−メチル−4−オキソ−6−キナゾリニル)メチル]メチ
ルアミノ]−2−チエニル]カルボニル]−L−グルタミン酸;トリメトレキサ
ート;ツベルシジン;ウベニメクス;ビンデシン;ゾルビシン;アルガトロバン
;クメタロール;ジクマロール;エチルビスクマセタート;エチリデンジクマロ
ール;イロプロスト;ラミフィバン;タプロステン;チオクロマロール;チロフ
ィバン;アミプリロース;ブシラミン;グスペリムス;オキシモルフォン;ブプ
レノルフィン;ブトルファノール;ナルブフィン;ミコフェノール酸;プロコダ
ゾール;ロムルチド;シロリムス(ラパマイシン);タクロリムス;ブテタミン
;フェナルコミン;ヒドロキシテトラカイン;ネパイン;オルトカイン;ピリド
カイン;サリチルアルコール;3−アミノ−4−ヒドロキシ酪酸;アセクロフェ
ナク;アルミノプロフェン;アムフェナク;ブロムフェナク;ブロモサリゲニン
;ブマジゾン;カルプロフェン;ジクロフェナク;ジフルニサル;ジタゾール;
エンフェナム酸;エトドラク;エトフェナマート;モルヒネ;ドーパミン;ビア
ラミコール;フェンドサール;フェプラジノール;フルフェナム酸;ゲンジシン
酸;グルカメタシン;サリチル酸グリコール;メクロフェナム酸;メフェナム酸
;メサラミン;ニフルム酸;オルサラジン;オキサセプロール;S−アデノシル
メチオニン;サリチル酸;サルサラート;スルファサラジン;トルフェナム酸ま
たはメトトレキセートである、項目1または2に記載の重合体。
(項目5) 前記生体活性化合物が、モルヒネ、ドーパミン、ビアラミコ
ールまたはテトラサイクリンである、項目4に記載の重合体。
(項目6) 前記鎮痛薬が、オキシモルホン、ブプレノルフィン、ブトル
ファノール、ナルブフィン、ブテタミン、フェナルコミン、ヒドロキシテトラカ
イン、ネパイン、オルトカイン、ピリドカインまたはサリチルアルコールである
、項目3に記載の重合体。
(項目7) 前記抗癌化合物が、6−アザウリジン、6−ジアゾ−5−オ
キソ−L−ノルロイシン、6−メルカプトプリン、アクラシノマイシン類、アン
シタビン、アントラマイシン、アザシタジン、アザセリン、ブレオマイシン類、
カペシタビン、カルビシン、カルジノフィリンA、クロロゾトシン、クロモマイ
シン類、クラドリビン、シタラビン、ダウノルビシン、デノプテリン、ドセタキ
セル、ドキシフルリジン、ドキソルビシン、エダトレキセート、エフロルニチン
、エリプチニウム、エノシタビン、エピルビシン、エトポシド、フロクスウリジ
ン、フルダラビン、ゲムシタビン、イダルビシン、マンノムスチン、メルファラ
ン、メノガリル、メトトレキセート、ミトブロニトール、ミトラクトール、マイ
トマイシンC、ミトキサントロン、モピダモール、ミコフェノール酸、ノガラマ
イシン、オリボマイシン類、パクリタキセル、ペントスタチン、ペプロマイシン
、ピラルビシン、ピリトレキシン、プリカマイシン、ポドフィリニック酸2−エ
チルヒドラジン、プレドニムスチン、プロカルバジン、プテロプテリン、ピュー
ロマイシン、ラニムスチン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、テニポシ
ド、チアミプリン、チオグアニン、N−[[5−[[(1,4−ジヒドロ−2−
メチル−4−オキソ−6−キナゾリニル)メチル]メチルアミノ]−2−チエニ
ル]カルボニル]−L−グルタミン酸、トップテカン、トリメトレキセート、ツ
ベルシジン、ウベニメクス、ビンブラスチン、ビンデシン、ビノレルビン、ゾル
ビシンである、項目3に記載の重合体。
(項目8) 前記非ステロイド抗炎症薬が、3−アミノ−4−ヒドロキシ
酪酸、アセクロフェナク、アルミノプロフェン、アンフェナク、ブロムフェナク
、ブロモサリゲニン、ブマジゾン、カルプロフェン、ジクロフェナク、ジフルニ
サル、ジタゾール、エンフェナム酸、エトドラク、エトフェナマート、フェンド
サール、フェプラジノール、フルフェナム酸、ゲンチシン酸、グルカメタシン、
サリチル酸グリコール、メクロフェナム酸、メフェナム酸、メサラミン、ニフル
ム酸、オルサラジン、オキサセプロール、S−アデノシルメチオニン、サリチル
酸、サルサラート、スルファサラジン、トルフェナム酸である、項目3に記載
の重合体。
(項目9) 前記抗菌剤が、2−p−スルフェニルアニリノエタノール、
4,4’−スルフィニルジアニリン、4−スルファニルアミドサリチル酸、アセ
ジアスルホン、アセトスルホン、アミカシン、アモキシシリン、アムホテリシン
B、アンピシリン、アパルシリン、アピサイクリン、アプラマイシン、アルベカ
シン、アスポキシシリン、アジドアムフェニコール、アジスロマイシン、アズト
レオナム、バシトラシン、バムベルマイシン類、ビアペネム、ブロジモプリム、
ブチロシン、カプレオマイシン、カルベニシリン、カルボマイシン、カルモナム
、セファドロキシル、セファマンドール、セファトリジン、セフブペラゾン、セ
フクリジン、セフジニル、セフジトレン、セフェピム、セフェタメト、セフィキ
シム、セフメノキシム、セフミノクス、セフォジジム、セフォニシド、セホペラ
ゾン、セフォラニド、セフォタキシム、セフォテタン、セホチアム、セホゾプラ
ン、セフピミゾール、セフピラミド、セフピロム、セフプロジル、セフロキサジ
ン、セフタジジム、セフテラム、セフチブテン、セフトリアキソン、セフジナム
、セファレキシン、セファログリシン、セファロスポリンC、セフラジン、クロ
ラムフェニコール、クロルテトラサイクリン、クリナフロキサシン、クリンダマ
イシン、クリナフロキサシン、クリンダマイシン、クロモサイクリン、コリスチ
ン、シクラシリン、ダプソン、デメクロサイクリン、ジアチモスルホン、ジベカ
シン、ジヒドロストレプトマイシン、ジリスロマイシン、ドキシサイクリン、エ
ノキサシン、エンビオマイシン、エピシリン、エリスロマイシン、フロモキセフ
、ホルチマイシン類、ゲンタマイシン類、グルコスルホンソラスルホン、グラミ
シジンS、グラミシジン類、グレパフロキサシン、グアメサイクリン、ヘタシリ
ン、イシペネム、イセパマイシン、ジョサマイシン、カナマイシン類、ロイコマ
イシン類、リンコマイシン、ロメフロキサシン、ルセンソマイシン、リメサイク
リン、メクロサイクリン、メロペネム、メタサイクリン、ミクロノマイシン、ミ
デカマイシン類、ミノサイクリン、モキサラクタム、ムピロシン、ナジフロキサ
シン、ナタマイシン、ネオマイシン、ネチルマイシン、ノルフロキサシン、オレ
アンドマイシン、オキシテトラサイクリン、p−スルファニルベンジルアミン、
パニペネム、パロモマイシン、パズフロキサシン、ペニシリンN、ピパサイクリ
ン、ピペミド酸、ポリミキシン、プリマイシン、キナシリン、リボスタマイシン
、リファミド、リファンピン、リファマイシンSV、リファペンチン、リファキ
シミン、リストセチン、リチペネム、ロキタマイシン、ロリテトラサイクリン、
ロサラマイシン、ロキシスロマイシン、サラゾスルファジミジン、サンサイクリ
ン、シソマイシン、スパルフロキサシン、スペクチノマイシン、スピラマイシン
、ストレプトマイシン、スクシスルホン、スルファクリソイジン、スルファロク
ス酸、スルファミドクリソイジン、スルファニル酸、スルホキソン、テイコプラ
ニン、テマフロキサシン、テモシリン、テトラサイクリン、テトロキソプリム、
チアンフェニコール、チアゾールスルホン、チオストレプトン、チカルシリン、
チゲモナム、トブラマイシン、トスフロキサシン、トリメトプリム、トロスペク
トマイシン、トロバフロキサシン、ツベラアクチノマイシン、またはバンコマイ
シンである、項目3に記載の重合体。
(項目10) 前記抗真菌薬が、アザセリン、カンジシジン類、クロルフ
ェネシン、デルモスタチン類、フィリピン、ファンギクロミン、メパルトリシン
、ナイスタチン、オリゴマイシン類、ペリマイシンAまたはツベルシジンである
、項目3に記載の重合体。
(項目11) 前記抗血栓薬が、アルガトロバン、クメタロール、ジクマ
ロール、エチルビスクマアセテート、エチリデンジクマロール、イロプロスト、
ラミフィバン、タプロステン、チオクロマロール、またはチロフィバンである、
項目3に記載の重合体。
(項目12) 前記免疫抑制薬が、6−メルカプトプリン、アミプリロー
ズ、ブシラミン、グスペリムス、ミコフェノール酸、プロコダゾール、ロムルチ
ド、シロリムス(ラパマイシン)、タクロリムス、ウベニメクスである、項目
3に記載の重合体。
(項目13) 前記生体活性化合物が、アミカシン;アムホテリシンB;
アピサイクリン;アプラマイシン;アルベカシン;アジドアムフェニコール;バ
ムベルマイシン類;ブチロシン;カルボマイシン;セフピラミド;クロラムフェ
ニコール;クロルテトラサイクリン;クリンダマイシン;クロモサイクリン;デ
メクロサイクリン;ジアチモスルホン;ジベカシン;ジヒドロストレプトマイシ
ン;ジリスロマイシン;ドキシサイクリン;エリスロマイシン;ホルチマイシン
類;ゲンタマイシン類;グルコスルホンソラスルホン;グアメサイクリン;イセ
パマイシン;ジョサマイシン;カナマイシン類;ロイコマイシン類;リンコマイ
シン;ルセンソマイシン;リメサイクリン;メクロサイクリン;メタサイクリン
;ミクロノマイシン;ミデカマイシン類;ミノサイクリン;ムピロシン;ナタマ
イシン;ネオマイシン;ネチルマイシン;オレアンドマイシン;オキシテトラサ
イクリン;パロモマイシン;ピパサイクリン;ポドフィリニック酸2−エチルヒ
ドラジン;プリマイシン;リボスタマイシン;リファミド;リファンピン;リフ
ァマイシンSV;リファペンチン;リファキシミン;リストセチン;ロキタマイ
シン;ロリテトラサイクリン;ロサラマイシン;ロキシスロマイシン;サンサイ
クリン;シソマイシン;スペクチノマイシン;スピラマイシン;ストレプトマイ
シン;テイコプラニン;テトラサイクリン;チアンフェニコール;チオストレプ
トン;トブラマイシン;トロスペクトマイシン;ツベラアクチノマイシン;バン
コマイシン;カンジシジン類;クロルフェネシン;デルモスタチン類;フィリピ
ン;ファンギクロミン;メパルトリシン;ナイスタチン;オリゴマイシン類;ペ
リマイシンA;ツベルシジン;6−アザウリジン;アクラシノマイシン類;アン
シタビン;アントラマイシン;アザシタジン;ブレオマイシン類;カルビシン;
カルジノフィリンA;クロロゾトシン;クロモマイシン類;ドキシフルリジン;
エノシタビン;エピルビシン;ゲムシタビン;マンノムスチン;メノガリル;ア
トルバスタチン;プラバスタチン;クラリスロマイシン;ロイプロリド;パクリ
タキセル;ミトブロニトール;ミトラクトール;モピタモール;ノガラマイシン
;オリボマイシン類;ペプロマイシン;ピラルビシン;プレドニムスチン;ピュ
ーロマイシン;ラニムスチン;ツベルシジン;ビンデシン;ゾルビシン;クメタ
ロール;ジクマロール;エチルビスクマアセテート;エチリデンジクマロール;
イロプロスト;ラミフィバン;チオクロマロール;アミプリローズ;ロムルチド
;シロリムス(ラパマイシン);タクロリムス;サリチルアルコール;ブロモサ
リゲニン;ジタゾール;フェプラジノール;ゲンチシン酸;グルカメタシン;オ
ルサラジン;S−アデノシルメチオニン;アジスロマイシン;サルメテロール;
ブデソニド;アルブテロール;インジナビル;フルバスタチン;ストレプトゾト
シン;ドキソルビシン;ダウノルビシン;プリカマイシン;イダルビシン;ペン
トスタチン;ミトキサントロン;シタラビン;フルダラビンホスフェート;フロ
クスウリジン;クラドリビン;カペシタビン;ドセタキセル;エトポシド;トポ
テカン;ビンブラスチンまたはテニポシドである、項目4に記載の重合体。
(項目14) 前記生体活性化合物が、2−p−スルフェニルアニリノエ
タノール;4,4’−スルフィニルジアニリン;アセジアスルホン;アセトスル
ホン;アミカシン;アプラマイシン;アルベカシン;バシトラシン;ブロジモプ
リム;ブチロシン;コリスチン;カプレオマイシン;ダプソン;ジベカシン;エ
ンビオマイシン;グルコスルホンソラスルホン;グラミシジンS;ポリミキシン
;テイコプラニン;ホルチマイシン類;ゲンタマイシン類;グレパフロキサシン
;イミペネム;イセパマイシン;カナマイシン類;リメサイクリン;ミクロノマ
イシン;ネオマイシン;ネチルマイシン;p−スルファニルベンジルアミン;パ
ロモマイシン;リボスタマイシン;リストセチン;シソマイシン;スパルフロキ
サシン;スペクチノマイシン;スルファクリソイジン;スルファミドクリソイジ
ン;スルホキソン;テトロキソプリム;チアゾールスルホン;トブラマイシン;
トリメトプリム;エダトレキセート;エフロルニチン;マンノムスチン;ミトキ
サントロン;ペプロマイシン;ピリトレキシン;プロカルバジン;プテロプテリ
ン;トリメトレキセート;グスペリムス;ブテタミン;ネパイン;ピリドカイン
;トロスペクトマイシン;ツベラアクチノマイシン;バンコマイシン;カンジシ
ジン類;メパルトリシン;ペリマイシンA;ラニチジン;ファモチジン;メトホ
ルミン;ニザチジン;カルボプラチン;リジノプリル;メトトレキセート;マイ
トマイシン;ブレオマイシン類;またはチオグアニンである、項目4に記載の
重合体。
(項目15) 前記生体活性化合物が、2−p−スルフェニルアニリノエ
タノール;4−スルファニルアミドサリチル酸;アミカシン;アムホテリシンB
;アプラマイシン;アルベカシン;アスポキシシリン;ブチロシン;カプレオマ
イシン;セファドロキシル;セファトリジン;セフジニル;セフプロジル;ジベ
カシン;ジヒドロストレプトマイシン;ジリスロマイシン;エンビオマイシン;
グラミシジン類;テイコプラニン;ホルチマイシン類;ゲンタマイシン類;グル
コスルホンソラスルホン;イセパマイシン;カナマイシン類;ルセンソマイシン
;リメサイクリン;メロペネム;ミクロノマイシン;ナタマイシン;ネオマイシ
ン;ネチルマイシン;パロモマイシン;リボスタマイシン;リストセチン;シソ
マイシン;スペクチノマイシン;ストレプトマイシン;チオストレプトン;トブ
ラマイシン;トロスペクトマイシン;ツベラアクチノマイシン;バンコマイシン
;カンジシジン類;メパルトリシン;ナイスタチン;ペリマイシンA;ツベルシ
ジン;アントラマイシン;アザシタジン;ブレオマイシン類;カルビシン;カル
ジノフィリンA;シタラビン;デノプテリン;エリプチニウム;エピルビシン;
マンノムスチン;ペプロマイシン;ピラルビシン;プテロプテリン;ピューロマ
イシン;ストレプトニグリン;ツベルシジン;ウベニメクス;ビンデシン;ゾル
ビシン;グスペリムス;ウベニメクス;フェナルコミン;ヒドロキシテトラカイ
ン;オルトカイン;3−アミノ−4−ヒドロキシ酪酸;エトフェナマート;フェ
プラジノール;メサラミン;S−アデノシルメチオニン;ロイプロリド;アシク
ロビル;パクリタキセル;ラミブジン;アルブテロール;インジナビル;アレン
ドロネート;ジドブジン;メトプロロール;アモキシシリン;サルメテロール;
イミペネム;ドキソルビシン;ダウノルビシン;イダルビシン;ペントスタチン
;ミトキサントロン;フルダラビンホスフェート;フロクスウリジン;クラドリ
ビン;ビノレルビン;ビンクリスチン;またはビンブラスチンである、項目4
に記載の重合体。
(項目16) 前記生体活性化合物が、バムベルマイシン類;カルベニシ
リン;カルジノフィリンA;セフィキシム;セフミノクス;セフピミゾール;セ
フォジジム;セフォニシド;セフォラニド;セフォテタン;セフチブテン;セフ
ァロスポリンC;デノプテリン;エダトレキセート;モキサラクタム;オルサラ
ジン;ペニシリンN;キナシリン;テモシリン;チカルシリン;N−[[5−[
[(1,4−ジヒドロ−2−メチル−5−オキソ−6−キナゾリニル)メチル]
メチルアミノ]−2−チエニル]カルボニル]−L−グルタミン酸;リジノプリ
ル;シラスタチン;セフタジジム;またはメトトレキセートである、項目4に
記載の重合体。
(項目17) 前記生体活性化合物が、4−スルファニルアミドサリチル
酸;アムホテリシンB;アパルシリン;アピサイクリン;アスポキシシリン;バ
ムベルマイシン類;ビアペネム;セファドロキシル;セファマンドール;セファ
トリジン;セフブペラゾン;セフジニル;セフォニシド;セホペラゾン;セフピ
ラミド;セフプロジル;エンビオマイシン;テイコプラニン;フロモキセフ;サ
リチル酸グリコール;ルセンソマイシン;リメサイクリン;メロペネム;モキサ
ラクタム;ムピロシン;ナジフロキサシン;ナタマイシン;パニペネム;ポドフ
ィリニック酸2−エチルヒドラジン;リチペネム;サラゾスルファジミジン;ス
ルファロクス酸;バンコマイシン;3−アミノ−4−ヒドロキシ酪酸;カンジシ
ジン類;カルジノフィリンA;デノプテリン;ジフルニサル;フェンドサール;
ゲンチシン酸;イロプロスト;ラミフィバン;メサラミン;ナイスタチン;オル
サラジン;オキサセプロール;プテロプテリン;ロムルチド;サリチル酸;サル
サラート;ストレプトニグリン;スルファサラジン;タプロステン;ウベニメク
ス;アモキシシリン;プラバスタチン;キシナホエート;イミペネム;ミコフェ
ノール酸;またはフルバスタチンである、項目4に記載の重合体。
(項目18) 前記生体活性化合物が、3−アミノ−4−ヒドロキシ酪酸
;4−スルファニルアミドサリチル酸;6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイ
シン;アセクロフェナク;アセジアスルホン;アルミノプロフェン;アンフェナ
ク;アムホテリシンB;アンピシリン;アルガトロバン;アスポキシシリン;ア
ザセリン;アズトレオナム;ブロムフェナク;ブマジゾン;カンジシジン類;カ
ルプロフェン;カルモナム;カルジノフィリンA;セファドロキシル;セファト
リジン;セフクリジン;セフジニル;セフジトレン;セフェピム;セフェタメト
;セフィキシム;セフメノキシム;セフミノクス;セフォジジム;セフォラニド
;セフォタキシム;セホチアム;セホゾプラン;セフピローム;セフプロジル;
セフロキサジン;セフタジジム;セフテラム;セフチブテン;セフトリアキソン
;セフゾナム;セファレキシン;セファログリシン;セファロスポリンC;セフ
ラジン;クリナフロキサシン;シクラシリン;デノプテリン;エダトレキセート
;エフロルニチン;エンフェナム酸;エノキサシン;エピシリン;エトドラク;
エンビオマイシン;テイコプラニン;フルフェナム酸;グレパフロキサシン;ヘ
タシリン;イミペネム;ロメフロキサシン;ルセンソマイシン;リメサイクリン
;メクロフェナム酸;メフェナム酸;メロペネム;メサラミン;ナタマイシン;
ニフルム酸;ノルフロキサシン;ナイスタチン;パズフロキサシン;ペニシリン
N;ピペミド酸;プロコダゾール;プテロプテリン;S−アデノシルメチオニン
;スパルフロキサシン;ストレプトニグリン;スクシスルホン;スルファクリソ
イジン;テマフロキサシン;チゲモナム;チロフィバン;トルフェナム酸;トス
フロキサシン;トロバフロキサシン;ウベニメクス;バンコマイシン;エナラプ
リル;アモキシシリン;シプロフロキサシン;ジクロフェナク;リジノプリル;
セフトリアキソン;シラスタチン;ベナゼプリル;セファクロル;セフタジジム
;キナプリル;メルファラン;またはメトトレキセートである、項目4に記載
の重合体。
(項目19) 前記生体活性化合物が、フェナミジン、アクリフラビン、
クロロアゾジン、アルスフェナミン、アミカルビリドまたはアミノキヌリドであ
る、項目4に記載の重合体。
(項目20) 本明細書中で図示した式(7)、(8)、(9)、(10
)、(11)、(12)、(13)、(14)、(15)もしくは(16)の重
合体、または式(III)、(IV)、(V)もしくは(VI)の重合体である
、項目2に記載の重合体。
(項目21) その骨格中に式(II)の1個またはそれ以上の単位を含
有する、項目1に記載の重合体:
−R−A−L−A−R−A−L−A− (II)
ここで、
およびRは、それぞれ別個に、該重合体を加水分解すると生体活性化合
物を生じる基である;
各Aは、別個に、アミド結合またはエステル結合である;そして
各Lは、別個に、連結基である。
(項目22) Lが、1〜25個の炭素原子を有する二価の分枝または非
分枝の飽和または不飽和炭化水素鎖であり、ここで、該炭素原子の1個またはそ
れ以上(例えば、1、2、3または4個)が、必要に応じて、(−O−)または
(−NR−)で置換され、そして該鎖が、必要に応じて、(C〜C)アルコ
キシ、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルカノイル、(C
)アルカノイルオキシ、(C〜C)アルコキシカルボニル、(C〜C
)アルキルチオ、アジド、シアノ、ニトロ、ハロ、ヒドロキシ、オキソ、カル
ボキシ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリールおよびヘテロアリールオキ
シからなる群から選択される1個またはそれ以上(例えば、1、2、3または4
個)の置換基で炭素上にて置換されている、項目2に記載の重合体。
(項目23) Lが、1〜25個の炭素原子を有する二価の分枝または非
分枝の飽和または不飽和炭化水素鎖であり、ここで、該鎖が、必要に応じて、(
〜C)アルコキシ、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アル
カノイル、(C〜C)アルカノイルオキシ、(C〜C)アルコキシカル
ボニル、(C〜C)アルキルチオ、アジド、シアノ、ニトロ、ハロ、ヒドロ
キシ、オキソ、カルボキシ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリールおよび
ヘテロアリールオキシからなる群から選択される1個またはそれ以上(例えば、
1、2、3または4個)の置換基で炭素上にて置換されている、項目2に記載
の重合体。
(項目24) Lが、ペプチドである、項目2に記載の重合体。
(項目25) Lが、アミノ酸である、項目2に記載の重合体。
(項目26) Lが、1〜25個の炭素原子を有する二価の分枝または非
分枝の飽和または不飽和炭化水素鎖であり、ここで、該炭素原子の1個またはそ
れ以上(例えば、1、2、3または4個)が、必要に応じて、(−O−)または
(−NR−)で置換されている、項目2に記載の重合体。
(項目27) Lが、3〜15個の炭素原子を有する二価の分枝または非
分枝の飽和または不飽和炭化水素鎖であり、ここで、該炭素原子の1個またはそ
れ以上(例えば、1、2、3または4個)が、必要に応じて、(−O−)または
(−NR−)で置換され、そして該鎖が、必要に応じて、(C〜C)アルコ
キシ、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルカノイル、(C
)アルカノイルオキシ、(C〜C)アルコキシカルボニル、(C〜C
)アルキルチオ、アジド、シアノ、ニトロ、ハロ、ヒドロキシ、オキソ、カル
ボキシ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリールおよびヘテロアリールオキ
シからなる群から選択される1個またはそれ以上(例えば、1、2、3または4
個)の置換基で炭素上にて置換されている、項目2に記載の重合体。
(項目28) Lが、3〜15個の炭素原子を有する二価の分枝または非
分枝の飽和または不飽和炭化水素鎖であり、ここで、該炭素原子の1個またはそ
れ以上(例えば、1、2、3または4個)が、必要に応じて、(−O−)または
(−NR−)で置換されている、項目2に記載の重合体。
(項目29) Lが、3〜15個の炭素原子を有する二価の分枝または非
分枝の飽和または不飽和炭化水素鎖である、項目2に記載の重合体。
(項目30) Lが、3〜15個の炭素原子を有する二価の分枝または非
分枝炭化水素鎖である、項目2に記載の重合体。
(項目31) Lが、6〜10個の炭素原子を有する二価の分枝または非
分枝炭化水素鎖である、項目2に記載の重合体。
(項目32) Lが、7、8または9個の炭素原子を有する二価炭化水素
鎖である、項目2に記載の重合体。
(項目33) Lが、8個の炭素原子を有する二価炭化水素鎖である、請
求項2に記載の重合体。
(項目34) 生体適合性で生体分解性のポリエステルまたはポリアミド
であって、該ポリエステルまたはポリアミドは、生体活性化合物を含有し、該生
体活性化合物は、ビス(アシル)クロライドまたはカルボン酸に共重合した少な
くとも2個のアルコール基もしくはフェノール基または少なくとも2個のアミン
基を含有する、
ポリエステルまたはポリアミド。
(項目35) さらに、前記重合体のマトリックス中に分散された別の治
療薬を含有する、項目1に記載の重合体。
(項目36) さらに、前記重合体骨格に付けた別の治療薬を含有する、
項目1に記載の重合体。
(項目37) 項目1に記載の重合体および薬学的に受容可能なキャリ
アを含有する、薬学的組成物。
(項目38) 動物の疾患を処置する治療方法であって、このような治療
が必要な動物に、項目1に記載の重合体の有効量を投与する工程を包含する、
方法。
(項目39) 動物に鎮痛効果を生じる治療方法であって、このような治
療が必要な動物に、項目6に記載の重合体の有効量を投与する工程を包含する
、方法。
(項目40) 癌を治療する治療方法であって、このような治療が必要な
動物に、項目7に記載の重合体の有効量を投与する工程を包含する、方法。
(項目41) 動物に抗炎症効果を生じる治療方法であって、このような
治療が必要な動物に、項目8に記載の重合体の有効量を投与する工程を包含す
る、方法。
(項目42) 動物に抗菌効果を生じる治療方法であって、このような治
療が必要な動物に、項目9に記載の重合体の有効量を投与する工程を包含する
、方法。
(項目43) 動物に抗真菌効果を生じる治療方法であって、このような
治療が必要な動物に、項目10に記載の重合体の有効量を投与する工程を包含
する、方法。
(項目44) 動物に免疫抑制効果を生じる治療方法であって、このよう
な治療が必要な動物に、項目12に記載の重合体の有効量を投与する工程を包
含する、方法。
(項目45) 動物に抗血栓効果を生じる治療方法であって、このような
治療が必要な動物に、項目11に記載の重合体の有効量を投与する工程を包含
する、方法。
(項目46) 生体適合性で生体分解性のポリエステルまたはポリアミド
を生成する方法であって、該ポリエステルまたはポリアミドは、生体活性化合物
に分解し、該方法は、少なくとも2個のアルコール基もしくはフェノール基また
は少なくとも2個のアミン基を含有する生体活性化合物を、カルボン酸基または
ビス(アシル)クロライドと共重合体化する工程を包含する、方法。
(項目47) 宿主に生体活性化合物を送達する方法であって、該宿主に
、項目1に記載の生体適合性かつ生体分解性のポリエステルまたはポリアミド
を投与する工程を包含する、方法。
(項目48) 乾癬、炎症性腸疾患、皮膚癌または脳腫瘍を処置する治療
方法であって、このような治療が必要な哺乳動物に、本明細書中で記述した式1
0、11、12または20のいずれか1つの重合体の有効量を投与する工程を包
含する、方法。
(項目49) 動物に抗感染効果を生じる治療方法であって、このような
治療が必要な動物に、本明細書中で記述した式10、11、12または20のい
ずれか1つの重合体の有効量を投与する工程を包含する、方法。
(項目50) 癌を処置する治療方法であって、このような治療が必要な
動物に、本明細書中で記述した式10、11、12、13、14または20のい
ずれか1つの重合体の有効量を投与する工程を包含する、方法。
(項目51) 疼痛を処置する治療方法であって、このような治療が必要
な動物に、本明細書中で記述した式7の重合体の有効量を投与する工程を包含す
る、方法。
(項目52) パーキンソン病を処置する治療方法であって、このような
治療が必要な哺乳動物に、本明細書中で記述した式8の重合体の有効量を投与す
る工程を包含する、方法。
(項目53) 医学療法で使用する、項目1に記載の重合体。
(項目54) ヒトなどの哺乳動物の疾患を処置するのに有用な医薬を製
造するための、項目1に記載の重合体の使用。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(発明の詳細な説明)
(定義)
他に述べられていなければ、以下の定義を使用する:ハロは、フルオロ、クロ
ロ、ブロモまたはヨードである。アルキル、アルコキシなどは、直鎖基および分
枝鎖基の両方を意味する;しかし、個々のラジカル(例えば、プロピル)の言及
は、その直鎖基だけを含み、「イソプロピル」のような分枝鎖異性体は、具体的
に言及する。アリールは、フェニルラジカルまたはオルト縮合二環式炭素環式ラ
ジカル(これは、約9個〜10個の環原子を有し、ここで、少なくとも1個の環
は、芳香族である)を意味する。ヘテロアリールは、炭素および1〜4個のヘテ
ロ原子(各々は、過酸化物ではない酸素、イオウおよびN(X)からなる群から
選択され、ここで、Xは、存在しないか、またはH、O、(C〜C)アルキ
ル、フェニルまたはベンジルである)からなる5個または6個の環原子を含有す
る単環式芳香環の環炭素を介して結合されたラジカル、およびそこから誘導した
約8〜10個の環原子のオルト縮合二環式複素環のラジカル(特に、ベンゾ誘導
体、あるいはプロピレン、トリメチレンまたはテトラメチレンジラジカルをそこ
に縮合することにより誘導したもの)を含む。
【0014】
エステル結合との用語は、−OC(=O)−または−C(=O)O−を意味す
る;チオエステル結合との用語は、−SC(=O)−または−C(=O)S−を
意味する;そしてアミド結合との用語は、−N(R)C(=O)−または−C(
=O)N(R)−を意味し、ここで、各Rは、適当な有機ラジカル(例えば、水
素、(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C
シクロアルキル(C〜C)アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリール
(C〜C)アルキルまたはヘテロアリール(C〜C)アルキル)である

【0015】
「アミノ酸」との用語は、D体またはL体の天然アミノ酸(例えば、Ala、
Arg、Asn、Asp、Cys、Glu、Gln、Gly、His、Ile、
Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、Tyrお
よびVal)の残基、ならびに非天然アミノ酸(例えば、ホスホセリン、ホスホ
トレオニン、ホスホチロシン、ヒドロキシプロリン、γ−カルボキシグルタメー
ト;馬尿酸、オクタヒドロインドール−2−カルボン酸、スタチン、1,2,3
,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸、ペニシラミン、オルニチン
、シトルリン、α−メチルアラニン、パラ−ベンゾイルフェニルアラニン、フェ
ニルグリシン、プロパルギルグリシン、サルコシンおよび第三級ブチルグリシン
)を含む。この用語はまた、通常のアミノ保護基(例えば、アセチルまたはベン
ジルオキシカルボニル)を有する天然および非天然アミノ酸、ならびにそのカル
ボキシ末端で保護された天然および非天然アミノ酸(例えば、(C〜C)ア
ルキル、フェニルまたはベンジルエステルまたはアミドとして;またはα−メチ
ルベンジルアミドとして)を含む。他の適当なアミノ保護基およびカルボキシ保
護基は、当業者に公知である(例えば、Greene,T.W.;Wutz,P
.G.M.「Protecting Groups In Organic S
ynthesis」2版、1991,New York,John Wiley
& sons,Inc.およびそこに引用される参考文献を参照)。
【0016】
「宿主」との用語は、動物および植物を含む。
【0017】
「ペプチド」との用語は、2〜35個のアミノ酸(例えば、上で定義したもの
)またはペプチジル残基の配列を示す。この配列は、直鎖または環状であり得る
。例えば、環状ペプチドは、配列中の2個のシステイン残基間でのジスルフィド
架橋の形成から調製できるかそこから生じ得る。好ましくは、ペプチドは、3〜
20個または5〜15個のアミノ酸を含有する。ペプチド誘導体は、米国特許第
4,612,302号;第4,853,371号;および第4,684,620
号で開示されたように、または本明細書中以下の実施例で記述するように、調製
できる。本明細書中で具体的に列挙したペプチド配列では、左にアミノ末端を記
載し、そして右にカルボキシル末端を記載している。
【0018】
(本発明の重合体)
本発明の生体適合性で生体分解性のポリエステル、ポリチオエステルおよびポ
リアミドは、生体活性化合物の送達が望ましい種々の用途で有用である。このよ
うな用途の例には、医療用途、歯科用途および化粧品用途が挙げられるが、これ
らに限定されない。
【0019】
本発明の重合体は、有益な物理的および化学的特性を備えた種々の有用な生成
物を生成する合成重合体の分野で通例使用される方法に従って、調製され得る。
これらの重合体は、ペーストまたは溶媒キャストに容易に加工でき、種々の医用
移植片の設計用の異なる外形を備えたフィルム、被覆、微小球および繊維が得ら
れ、また、圧縮成形および押出で加工され得る。
【0020】
本発明に従って調製されるポリエステルおよびポリアミドは、約1500ダル
トンから約100,000ダルトンまでの平均分子量(これは、狭い分子量のポ
リスチレン標準と比較して、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により算出
される)を有する。好ましいポリエステルおよびポリアミドは、約1500ダル
トンから約50,000ダルトンまでの平均分子量(これは、狭い分子量のポリ
スチレン標準と比較して、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により算出さ
れる)を有する。好ましいポリエステルおよびポリアミドは、約1500ダルト
ンから約35,000ダルトンまでの平均分子量を有する。
【0021】
医用移植片用途には、成形品(例えば、血管グラフトおよびステント、骨プレ
ート、縫合糸、移植可能センサ、移植可能薬剤送達装置、組織再生用ステント、
および既知の時間以内に非毒性成分に分解する他の製品)を形成するためのポリ
エステル、ポリチオエステルまたはポリアミドの使用が挙げられる。
【0022】
本発明の重合体はまた、経口処方物および製品(例えば、局所用途のための皮
膚保湿剤、洗剤、パッド、硬膏、ローション、クリーム、ゲル、軟膏、溶液、シ
ャンプー、日焼け製品および口紅)に取り込むことができる。
【0023】
本発明は、適当に官能基化した生体活性化合物から調製した単一重合体を提供
するものの、本出願人は、1種またはそれより多くの生体活性化合物を含有する
重合体の機械的特性および加水分解特性がその重合体骨格に連結基(L)を取り
込むことにより制御できることを発見した。
【0024】
好ましくは、本発明の重合体は、骨格を含み、ここで、生体活性化合物および
リンカー基は、エステル結合、チオエステル結合、アミド結合またはそれらの混
合物を介して、共に結合される。このエステル結合、チオエステル結合および/
またはアミド結合が存在しているために、これらの重合体は、生理学的な条件下
にて加水分解でき、これらの生体活性化合物を提供する。それゆえ、本発明の重
合体は、生体活性化合物の制御放出源として、または生体活性化合物を選択され
た部位に局所送達する媒体として、特に有用であり得る。例えば、本発明の重合
体は、ヒト患者の体内(すなわち、腫瘍内またはその近く)にある選択された部
位に治療薬を局所送達するのに使用でき、この場合、この重合体の分解により、
この治療薬の局在化し制御した放出が得られる。
【0025】
(生体活性化合物)
「生体活性化合物」との用語は、動物(例えば、哺乳動物(例えば、ヒト))
に投与したときに治療上望ましい効果を生じる治療薬を含む。本発明の重合体に
取り込むことができる生体活性化合物は、少なくとも2個の官能基を有し、これ
らは、それぞれ、重合体(以下で詳述する)のエステル結合、チオエステル結合
またはアミド結合に取り込むことができ、この重合体が加水分解すると、この治
療薬が得られる。これらの基は、別個に、水酸基(−OH)、メルカプト基(−
SH)、アミン基(−NHR)またはカルボン酸(−COOH)であり得る。
【0026】
これらの生体活性化合物はまた、その重合体の特性を改良する(例えば、分枝
する、架橋する、この重合体に他の分子(例えば、他の生体活性化合物)を付加
する、この重合体の溶解度を変える、またはこの重合体の生体内分布を引き起こ
す)のに使用できる他の官能基(水酸基、メルカプト基、アミン基およびカルボ
ン酸、ならびに他のものが挙げられる)を含有できる。治療薬の一覧表は、例え
ば、以下で見られる:Physicians’Desk Reference,
55版、2001,Medical Economics Company,I
nc.,Montvale,New Jersey;USPN Diction
ary of USAN and International Drug N
ames,2000,The United States Pharmaco
peial Convention,Inc.,Rockville,Mary
land;およびThe Merck Index,12版、1996,Mer
ck & Co.,Inc.,Whitehouse Station,New
Jersey。当業者は、本発明の重合体に取り込むのに必要な官能基を有す
る治療薬をこれらの一覧表から容易に選択できる。
【0027】
本発明の重合体に取り込むことができる治療薬には、適当に官能基化した鎮痛
薬または全身麻酔薬もしくは局所麻酔薬、抗痙攣薬、抗糖尿病薬、抗繊維形成薬
、抗感染薬、抗菌薬、抗真菌薬、抗新生物薬、心保護薬、心血管薬、抗血栓薬、
中枢神経刺激薬、コリンエステラーゼ阻害剤、避妊薬、脱臭剤、ドーパミンレセ
プタアゴニスト、勃起障害薬、交配因子、胃腸薬、痛風薬、ホルモン、免疫調節
薬、免疫抑制薬、偏頭痛薬、非ステロイド抗炎症薬(NSAID)、酔い止め薬
、筋弛緩剤、ヌクレオシドアナログ、神経変性薬(例えば、パーキンソン病)、
肥満治療薬、点眼薬、骨粗鬆症治療薬、副交感神経遮断薬、副交感神経作動薬(
parasympathomimetic)、抗麻酔薬、プロスタグランジン、
精神治療薬、呼吸器薬、鎮静薬、催眠薬、皮膚および粘膜薬、喫煙停止薬、交感
神経遮断薬、尿路薬、膣薬および血管拡張薬が挙げられる(Physician
s’Desk Reference,55版、2001,Medical Ec
onomics Company,Inc.,Montvale,New Je
rsey,201〜202ページを参照)。
【0028】
(連結基「L」)
本発明の重合体内の連結基「L」の性質は、本発明の重合体が選択した治療用
途に受容可能な機械的特性および放出動態を有するという条件で、重要ではない
。連結基Lは、典型的には、約25ダルトン〜約400ダルトンの分子量を有す
る二価有機ラジカルである。さらに好ましくは、Lは、約40ダルトン〜約20
0ダルトンの分子量を有する。
【0029】
連結基Lは、典型的には、標準結合長および結合角を使用して、約5オングス
トローム〜約100オングストロームの長さを有する。さらに好ましくは、連結
基Lは、約10オングストローム〜約50オングストロームの長さを有する。
【0030】
この連結基は、生体不活性であり得るか、またはそれ自体、生体活性を有し得
る。この連結基はまた、その重合体の特性を改良する(例えば、分枝する、架橋
する、この重合体に他の分子(例えば、他の生体活性化合物)を付加する、この
重合体の溶解度を変える、またはこの重合体の生体内分布を引き起こす)のに使
用できる他の官能基(水酸基、メルカプト基、アミン基、カルボン酸、および他
のものが挙げられる)を含有できる。
【0031】
(特定値および好ましい値)
ラジカル、置換基、基および範囲について本明細書中で記載した特定値および
好ましい値は、例示のためのみである;それらは、他の規定値、またはこれらの
ラジカルおよび置換基について規定した範囲内の他の値を除外するものではない

【0032】
具体的には、(C〜C)アルキルは、メチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル、ブチル、イソブチル、第二級ブチル、ペンチル、3−ペンチルまたはヘ
キシルであり得る;(C〜C)シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロ
ブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり得る;(C〜C)シク
ロアルキル(C〜C)アルキルは、シクロプロピルメチル、シクロブチルメ
チル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、2−シクロプロピルエチ
ル、2−シクロブチルエチル、2−シクロペンチルエチルまたは2−シクロヘキ
シルエチルであり得る;(C〜C)アルコキシは、メトキシ、エトキシ、プ
ロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、第二級ブトキシ、ペント
キシ、3−ペントキシまたはヘキシルオキシであり得る;(C〜C)アルカ
ノイルは、アセチル、プロパノイルまたはブタノイルであり得る;(C〜C
)アルコキシカルボニルは、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポ
キシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペントキシ
カルボニルまたはヘキシルオキシカルボニルであり得る;(C〜C)アルキ
ルチオは、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチル
チオ、イソブチルチオ、ペンチルチオまたはヘキシルチオであり得る;(C
)アルカノイルオキシは、アセトキシ、プロパノイルオキシ、ブタノイルオ
キシ、イソブタノイルオキシ、ペンタノイルオキシまたはヘキサノイルオキシで
あり得る;アリールは、フェニル、インデニルまたはナフチルであり得る;そし
てヘテロアリールは、フリル、イミダゾリル、トリアゾリル、トリアジニル、オ
キサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、ピ
ロリル、ピラジニル、テトラゾリル、ピリジル(またはそのN−オキシド)、チ
エニル、ピリミジニル(またはそのN−オキシド)、インドリル、イソキノリル
(またはそのN−オキシド)またはキノリル(またはそのN−オキシド)であり
得る。
【0033】
本発明の重合体に取り込むことができる特定の生体活性化合物は、アトルバス
タチン(atorvastatin);エナラプリル;ラニチジン;シプロフロ
キサシン;プラバスタチン;クラリスロマイシン;シクロスポリン;ファモチジ
ン;ロイプロリド;アシクロビル;パクリタキセル;アジスロマイシン;ラミブ
ジン(lamivudine);ブデソニド;アルブテロール;インジナビル(
indinavir);メトホルミン;アレンドロネート(alendrona
te);ニザチジン;ジドブジン;カルボプラチン;メトプロロール;アモキシ
シリン;ジクロフェナク;リジノプリル;セフトリアキソン;カプトプリル;サ
ルメテロール;キシナホエート;イミペネム;シラスタチン;ベナゼプリル;セ
ファクロル;セフタジジム;モルヒネ;ドーパミン;ビアラミコール;フルバス
タチン(fluvastatin);フェナミジン;ポドフィリニック酸2−エ
チルヒドラジン;アクリフラビン;クロロアゾジン;アルスフェナミン;アミカ
ルバリド(amicarbilide);アミノキヌリド;キナプリル;オキシ
モルフォン;ブプレノルフィン;ブトルファノール;ナルブフィン;ストレプト
ゾシン;ドキソルビシン;ダウノルビシン;プリカマイシン;イダルビシン;マ
イトマイシンC;ペントスタチン;ミトキサントロン;シタラビン;フルダラビ
ンホスフェート;フロクスウリジン;クラドリビン(cladribine);
6−メルカプトプリン;チオグアニン;カペシタビン(capecitabin
e);ドセタキセル(docetaxel);エトポシド;ゲムシタビン;トポ
テカン(topotecan);ビノレルビン;ビンクリスチン;ビンブラスチ
ン;テニポシド;メルファラン;メトトレキサート;2−p−スルフェニルアニ
リノエタノール(2−p−sulfanilyanilinoethanol)
;4,4’−スルフィニルジアニリン;4−スルファニルアミドサリチル酸;ア
セジアスルホン;アセトスルホン;アミカシン;アムホテリシンB;アンピシリ
ン;アパルシリン;アピサイクリン;アプラマイシン;アルベカシン;アスポキ
シシリン;アジドアムフェニコール;アズトレオナム;バシトラシン;バムベル
マイシン類;ビアペネム(biapenem);ブロジモプリム;ブチロシン;
カプレオマイシン;カルベニシリン;カルボマイシン;カルモナム;セファドロ
キシル;セファマンドール;セファトリジン;セフブペラゾン;セフクリジン(
cefclidin);セフジニル;セフジトレン(cefditoren);
セフェピム;セフェタメト;セフィキシム;セフメノキシム;セフミノクス;セ
フォジジム;セフォニシド(cefonicide);セホペラゾン;セフォラ
ニド;セフォタキシム;セフォテタン;セホチアム;セホゾプラン(cefoz
opran);セフピミゾール;セフピラミド;セフピローム;セフプロジル;
セフロキサジン;セフテラム;セフチブテン;セフゾナム;セファレキシン;セ
ファログリシン;セファロスポリンC;セフラジン;クロラムフェニコール;ク
ロルテトラサイクリン;クリナフロキサシン(flinafloxacin);
クリンダマイシン;クロモサイクリン;コリスチン;シクラシリン;ダプソン;
デメクロサイクリン;ジアチモスルホン;ジベカシン;ジヒドロストレプトマイ
シン;ジリスロマイシン;ドキシサイクリン;エノキサシン;エンビオマイシン
;エピシリン;エリスロマイシン;フロモキセフ;ホルチマイシン(forti
micin)類;ゲンタマイシン類;グルコスルホンソラスルホン;グラミシジ
ンS;グラミシジン類;グレパフロキサシン(grepafloxacin);
グアメサイクリン;ヘタシリン;イセパマイシン;ジョサマイシン;カナマイシ
ン類;ロイコマイシン類;リンコマイシン;ロメフロキサシン;ルセンソマイシ
ン;リメサイクリン;メクロサイクリン;メロペネム;メタサイクリン;ミクロ
ノマイシン;ミデカマイシン類;ミノサイクリン;モキサラクタム;ムピロシン
;ナジフロキサシン(nadifloxacin);ナタマイシン;ネオマイシ
ン;ネチルマイシン;ノルフロキサシン;オレアンドマイシン;オキシテトラサ
イクリン;p−スルファニルベンジルアミン;パニペネム(panipenem
);パロモマイシン;パズフロキサシン(pazufloxacin);ペニシ
リンN;ピパサイクリン;ピペミド酸;ポリミキシン;プリマイシン;キナシリ
ン;リボスタマイシン;リファミド;リファンピン;リファマイシンSV;リフ
ァペンチン;リファキシミン;リストセチン;リチペネム(ritipenem
);ロキタマイシン;ロリテトラサイクリン;ロサラマイシン(rosaram
ycin);ロキシスロマイシン;サラゾスルファジミジン;サンサイクリン;
シソマイシン;スパルフロキサシン;スペクチノマイシン;スピラマイシン;ス
トレプトマイシン;スクシスルホン;スルファクリソイジン;スルファロクス酸
(sulfaloxic acid);スルファミドクリソイジン;スルファニ
ル酸;スルホキソン;テイコプラニン;テマフロキサシン;テモシリン;テトロ
キソプリム;チアンフェニコール;チアゾールスルホン;チオストレプトン;チ
カルシリン;チゲモナム;トブラマイシン;トスフロキサシン;トリメトプリム
;トロスペクトマイシン;トロバフロキサシン(trovafloxacin)
;チューバラアクチノマイシン(tuberactinomycin);バンコ
マイシン;アザセリン;カンジシジン類;クロルフェネシン;デルモスタチン(
dermostatin)類;フィリピン;ファンギクロミン(fungich
romin);メパルトリシン;ナイスタチン;オリゴマイシン類;ペリマイシ
ンA(perimycin A);ツベルシジン;6−アザウリジン;6−ジア
ゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン;アクラシノマイシン類;アンシタビン;ア
ントラマイシン;アザシタジン(azacitadine);アザセリン;ブレ
オマイシン類;カルビシン;カルジノフィリンA(carzinophilli
n A);クロロゾトシン;クロモマイシン類;デノプテリン(denopte
rin);ドキシフルリジン;エダトレキサート;エフロルニチン;エリプチニ
ウム;エノシタビン;エピルビシン;マンノムスチン;メノガリル;ミトブロニ
トール;ミトラクトール;モピダモール;ミコフェノール酸;ノガラマイシン;
オリボマイシン類;ペプロマイシン;ピラルビシン;ピリトレキシム;プレドニ
ムスチン;プロカルバジン;プテロプテリン;プロマイシン;ラニムスチン;ス
トレプトニグリン;チアミプリン;Tomudex(登録商標)(N−[[5−
[[(1,4−ジヒドロ−2−メチル−4−オキソ−6−キナゾリニル)メチル
]メチルアミノ]−2−チエニル]カルボニル]−L−グルタミン酸);トリメ
トレキサート;ツベルシジン;ウベニメクス;ビンデシン;ゾルビシン;アルガ
トロバン;クメタロール;ジクマロール;エチルビスクマセタート;エチリデン
ジクマロール;イロプロスト;ラミフィバン(lamifiban);タプロス
テン;チオクロマロール;チロフィバン(tirofiban);アミプリロー
ス;ブシラミン;グスペリムス(gusperimus);ミコフェノール酸;
プロコダゾール;ロムルチド;シロリムス(sirolimus)(ラパマイシ
ン);タクロリムス(tacrolimus);ブテタミン;フェナルコミン;
ヒドロキシテトラカイン;ネパイン;オルトカイン;ピリドカイン;サリチルア
ルコール;3−アミノ−4−ヒドロキシ酪酸;アセクロフェナク;アルミノプロ
フェン;アムフェナク;ブロムフェナク;ブロモサリゲニン;ブマジゾン;カル
プロフェン;ジクロフェナク;ジフルニサル;ジタゾール(ditazole)
;エンフェナム酸;エトドラク;エトフェナマート;フェンドサール;フェプラ
ジノール;フルフェナム酸;ゲンジシン酸;グルカメタシン;サリチル酸グリコ
ール;メクロフェナム酸;メフェナム酸;メサラミン;ニフルム酸;オルサラジ
ン;オキサセプロール;S−アデノシルメチオニン;サリチル酸;サルサラート
;スルファサラジン;またはトルフェナム酸である。
【0034】
本発明のポリエステルに取り込むのに適切な好ましい生物学的に活性な化合物
は、モルヒネ、ドーパミン、ビアラミコールまたはテトラサイクリンである。
【0035】
本発明のポリアミドに取り込むのに適切な好ましい生物学的に活性な化合物は
、フェナミジン、アクリフラビン、クロロアゾジン、アルスフェナミン、アミカ
ルビリドまたはアミノキヌリドである。
【0036】
本発明の重合体に取り込むことができる別の好ましい生物学的に活性な化合物
は、オキシモルホン、ブプレノルフィン、ブトルファノールまたはナルブフィン
である。
【0037】
本発明の重合体に取り込むことができる別の好ましい生物学的に活性な化合物
は、メトトレキセート、ドキソルビシンまたはダウノルビシンである。
【0038】
本発明の重合体に取り込むことができる別の好ましい生物学的に活性な化合物
は、アトルバスタチン、エナラプリル、ラニチジン、プラバスタチン、サイクロ
スポリン、ファモチジン、ロイプロリド、アシクロビル、ラミブジン、ブデソニ
ド、アルブテロール、インジナビル、メトホルミン、アレンドロネート、ニザチ
ジン、ジドブジン、カルボプラチン、メトプロロール、リジノプリル、カプトプ
リル、サルメテロール、シラスタチン、ベナゼプリル、セファクロル、フルバス
タチン、キナプリル、ゲミシタビンまたはビンクリスチンである。
【0039】
本発明の重合体に取り込むことができる別の好ましい生物学的に活性な化合物
は、非ステロイド抗炎症薬、例えば、2000年12月7日に出願された米国特
許出願第09/732,516号で記述された非ステロイド抗炎症薬、3−アミ
ノ−4−ヒドロキシ酪酸、アセクロフェナク、アルミノプロフェン、アンフェナ
ク、ブロムフェナク、ブロモサリゲニン、ブマジゾン、カルプロフェン、ジクロ
フェナク、ジフルニサル、ジタゾール、エンフェナム酸、エトドラク、エトフェ
ナマート、フェンドサール、フェプラジノール、フルフェナム酸、ゲンチシン酸
、グルカメタシン、サリチル酸グリコール、メクロフェナム酸、メフェナム酸、
メサラミン、ニフルム酸、オルサラジン、オキサセプロール、S−アデノシルメ
チオニン、サリチル酸、サルサラート、スルファサラジン、トルフェナム酸など
である。
【0040】
本発明の重合体に取り込むことができる別の好ましい生物学的に活性な化合物
は、抗菌薬、例えば、2−p−スルフェニルアニリノエタノール、4,4’−ス
ルフィニルジアニリン、4−スルファニルアミドサリチル酸、アセジアスルホン
、アセトスルホン、アミカシン、アモキシシリン、アムホテリシンB、アンピシ
リン、アパルシリン、アピサイクリン、アプラマイシン、アルベカシン、アスポ
キシシリン、アジドアムフェニコール、アジスロマイシン、アズトレオナム、バ
シトラシン、バムベルマイシン類、ビアペネム、ブロジモプリム、ブチロシン、
カプレオマイシン、カルベニシリン、カルボマイシン、カルモナム、セファドロ
キシル、セファマンドール、セファトリジン、セフブペラゾン、セフクリジン、
セフジニル、セフジトレン、セフェピム、セフェタメト、セフィキシム、セフメ
ノキシム、セフミノクス、セフォジジム、セフォニシド、セホペラゾン、セフォ
ラニド、セフォタキシム、セフォテタン、セホチアム、セホゾプラン、セフピミ
ゾール、セフピラミド、セフピロム、セフプロジル、セフロキサジン、セフタジ
ジム、セフテラム、セフチブテン、セフトリアキソン、セフジナム、セファレキ
シン、セファログリシン、セファロスポリンC、セフラジン、クロラムフェニコ
ール、クロルテトラサイクリン、クリナフロキサシン、クリンダマイシン、クリ
ナフロキサシン、クリンダマイシン、クロモサイクリン、コリスチン、シクラシ
リン、ダプソン、デメクロサイクリン、ジアチモスルホン、ジベカシン、ジヒド
ロストレプトマイシン、ジリスロマイシン、ドキシサイクリン、エノキサシン、
エンビオマイシン、エピシリン、エリスロマイシン、フロモキセフ、ホルチマイ
シン類、ゲンタマイシン類、グルコスルホンソラスルホン、グラミシジンS、グ
ラミシジン類、グレパフロキサシン、グアメサイクリン、ヘタシリン、イシペネ
ム、イセパマイシン、ジョサマイシン、カナマイシン類、ロイコマイシン類、リ
ンコマイシン、ロメフロキサシン、ルセンソマイシン、リメサイクリン、メクロ
サイクリン、メロペネム、メタサイクリン、ミクロノマイシン、ミデカマイシン
類、ミノサイクリン、モキサラクタム、ムピロシン、ナジフロキサシン、ナタマ
イシン、ネオマイシン、ネチルマイシン、ノルフロキサシン、オレアンドマイシ
ン、オキシテトラサイクリン、p−スルファニルベンジルアミン、パニペネム、
パロモマイシン、パズフロキサシン、ペニシリンN、ピパサイクリン、ピペミド
酸、ポリミキシン、プリマイシン、キナシリン、リボスタマイシン、リファミド
、リファンピン、リファマイシンSV、リファペンチン、リファキシミン、リス
トセチン、リチペネム、ロキタマイシン、ロリテトラサイクリン、ロサラマイシ
ン、ロキシスロマイシン、サラゾスルファジミジン、サンサイクリン、シソマイ
シン、スパルフロキサシン、スペクチノマイシン、スピラマイシン、ストレプト
マイシン、スクシスルホン、スルファクリソイジン、スルファロクス酸、スルフ
ァミドクリソイジン、スルファニル酸、スルホキソン、テイコプラニン、テマフ
ロキサシン、テモシリン、テトラサイクリン、テトロキソプリム、チアンフェニ
コール、チアゾールスルホン、チオストレプトン、チカルシリン、チゲモナム、
トブラマイシン、トスフロキサシン、トリメトプリム、トロスペクトマイシン、
トロバフロキサシン、ツベラアクチノマイシン、バンコマイシンなどである。
【0041】
本発明の重合体に取り込むことができる別の好ましい生物学的に活性な化合物
は、抗真菌薬、例えば、アザセリン、カンジシジン類、クロルフェネシン、デル
モスタチン類、フィリピン、ファンギクロミン、メパルトリシン、ニスタチン、
オリゴマイシン類、ペリマイシンAまたはツベルシジンなどである。
【0042】
本発明の重合体に取り込むことができる別の好ましい生物学的に活性な化合物
は、抗癌薬(例えば、癌腫、肉腫、白血病、および神経系の細胞から誘導された
癌)であり、これには、抗新生物薬、例えば、6−アザウリジン、6−ジアゾ−
5−オキソ−L−ノルロイシン、6−メルカプトプリン、アクラシノマイシン類
、アンシタビン、アントラマイシン、アザシタジン、アザセリン、ブレオマイシ
ン類、カペシタビン、カルビシン、カルジノフィリンA、クロロゾトシン、クロ
モマイシン類、クラドリビン、シタラビン、ダウノルビシン、デノプテリン、ド
セタキセル、ドキシフルリジン、ドキソルビシン、エダトレキセート、エフロル
ニチン、エリプチニウム、エノシタビン、エピルビシン、エトポシド、フロクス
ウリジン、フルダラビン、ゲミシタビン、イダルビシン、マンノムスチン、メル
ファラン、メノガリル、メトトレキセート、ミトブロニトール、ミトラクトール
、マイトマイシンC、ミトキサントロン、モピダモール、ミコフェノール酸、ノ
ガラマイシン、オリボマイシン類、パクリタキセル、ペントスタチン、ペプロマ
イシン、ピラルビシン、ピリトレキシン、プリカマイシン、ポドフィリニック酸
2−エチルヒドラジン、プレドニムスチン、プロカルバジン、プテロプテリン、
ピューロマイシン、ラニムスチン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、テ
ニポシド、チアミプリン、チオグアニン、Tomudex(登録商標)(N−[
[5−[[(1,4−ジヒドロ−2−メチル−4−オキソ−6−キナゾリニル)
メチル]メチルアミノ]−2−チエニル]カルボニル]−L−グルタミン酸)、
トップテカン(toptecan)、トリメトレキセート、ツベルシジン、ウベ
ニメクス、ビンブラスチン、ビンデシン、ビノレルビン、ゾルビシンなどである

本発明の重合体に取り込むことができる別の好ましい生物学的に活性な化合物
は、抗血栓薬、例えば、アルガトロバン、クメストロール、ジクマロール、エチ
ルビスクマアセテート、エチリデンジクマロール、イロプロスト、ラミフィバン
、タプロステン、チオクロマロール、チロフィバンなどである。
【0043】
本発明の重合体に取り込むことができる別の好ましい生物学的に活性な化合物
は、免疫抑制薬、例えば、6−メルカプトプリン、アミプリローズ、ブシラミン
、グスペリムス、ミコフェノール酸、プロコダゾール、ロムルチド、シロリムス
(ラパマイシン)、タクロリムス、ウベニメクスなどである。
【0044】
本発明の重合体に取り込むことができる別の好ましい生物学的に活性な化合物
は、全身麻酔薬または局所麻酔薬、例えば、ブテタミン、フェナルコミン、ヒド
ロキシテトラカイン、ネパイン、オルトカイン、ピリドカイン、サリシルアルコ
ールなどである。
【0045】
Lの特定値は、1〜25個の炭素原子を有する二価の分枝または非分枝の飽和
または不飽和の炭化水素鎖であり、ここで、この炭素原子の1つ以上(例えば、
1、2、3または4個)は、必要に応じて、(−O−)または(−NR−)で置
換され、そしてこの鎖は、必要に応じて、(C〜C)アルコキシ、(C
)シクロアルキル、(C〜C)アルカノイル、(C〜C)アルカノ
イルオキシ、(C〜C)アルコキシカルボニル、(C〜C)アルキルチ
オ、アジド、シアノ、ニトロ、ハロ、ヒドロキシ、オキソ(=O)、カルボキシ
、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリールおよびヘテロアリールオキシから
なる群から選択される1つ以上(例えば、1、2、3または4個)の置換基で置
換されている。
【0046】
Lの別の特定値は、1〜25個の炭素原子を有する二価の分枝または非分枝の
飽和または不飽和の炭化水素鎖であり、ここで、この鎖は、必要に応じて、(C
〜C)アルコキシ、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルカ
ノイル、(C〜C)アルカノイルオキシ、(C〜C)アルコキシカルボ
ニル、(C〜C)アルキルチオ、アジド、シアノ、ニトロ、ハロ、ヒドロキ
シ、オキソ、カルボキシ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリールおよびヘ
テロアリールオキシからなる群から選択される1つ以上(例えば、1、2、3ま
たは4個)の置換基で置換されている。
【0047】
Lの別の特定値は、アミノ酸である。
【0048】
Lの別の特定値は、ペプチドである。
【0049】
Lの別の特定値は、1〜25個の炭素原子を有する二価の分枝または非分枝の
飽和または不飽和の炭化水素鎖であり、ここで、この炭素原子の1つ以上(例え
ば、1、2、3または4個)は、必要に応じて、(−O−)または(−NR−)
で置換されている。
【0050】
Lのさらなる他の特定値は、3〜15個の炭素原子を有する二価の分枝または
非分枝の飽和または不飽和の炭化水素鎖であり、ここで、この炭素原子の1つ以
上(例えば、1、2、3または4個)は、必要に応じて、(−O−)または(−
NR−)で置換され、そしてこの鎖は、必要に応じて、(C〜C)アルコキ
シ、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルカノイル、(C〜C
)アルカノイルオキシ、(C〜C)アルコキシカルボニル、(C〜C
)アルキルチオ、アジド、シアノ、ニトロ、ハロ、ヒドロキシ、オキソ、カルボ
キシ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリールおよびヘテロアリールオキシ
からなる群から選択される1つ以上(例えば、1、2、3または4個)の置換基
で炭素上で置換されている。
【0051】
Lのさらに別の特定値は、3〜15個の炭素原子を有する二価の分枝または非
分枝の飽和または不飽和の炭化水素鎖であり、ここで、この炭素原子の1つ以上
(例えば、1、2、3または4個)は、必要に応じて、(−O−)または(−N
R−)で置換されている。
【0052】
Lのさらに別の特定値は、3〜15個の炭素原子を有する二価の分枝または非
分枝の飽和または不飽和の炭化水素鎖である。
【0053】
Lのさらに別の特定値は、3〜15個の炭素原子を有する二価の分枝または非
分枝の炭化水素鎖である。
【0054】
Lの好ましい値は、6〜10個の炭素原子を有する二価の分枝または非分枝の
炭化水素鎖である。
【0055】
Lのさらに好ましい値は、7、8または9個の炭素原子を有する二価の炭化水
素鎖である。
【0056】
Lの最も好ましい値は、8個の炭素原子を有する二価の炭化水素鎖である。
【0057】
本発明の特定の重合体は、1つ以上の式(I)の単位を含む:
−R−A−L−A− (I)
ここで、Rは、この重合体を加水分解すると生物学的に活性な化合物を生じる
基であり;各Aは、独立して、アミド結合、チオエステル結合またはエステル結
合であり;そしてLは、連結基である。
【0058】
本発明の別の特定の重合体は、その骨格中に式(II)の1つ以上の単位を含
有する重合体であり:
−R−A−L−A−R−A−L−A− (II)
ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、この重合体を加水分解すると生
物学的に活性な化合物を生じる基であり;各Aは、独立して、アミド結合、チオ
エステル結合またはエステル結合であり;そして各Lは、独立して、連結基であ
る。このような重合体(ここで、RおよびRは、その重合体を加水分解する
と異なる生物学的に活性な化合物を生じる基である)は、動物に2種の治療剤の
組合せを投与するのに特に有用である。
【0059】
ポリエステルおよびポリアミドの好ましい群には、カルボン酸基またはビス(
アシル)クロライドと共重合する反応に利用できる少なくとも2個の遊離アルコ
ールまたはフェノール基または少なくとも2個の遊離アミノ基を含有する化合物
から構成された重合体が挙げられる。
【0060】
(処方物)
本発明の重合体は、薬学的組成物に処方でき、そして選択した投与経路に適合
された種々の形態(すなわち、経口、直腸内または非経口、静脈内、筋肉内、腹
腔内、脊髄内、頭蓋内、局所または皮下経路)で、哺乳動物宿主(例えば、ヒト
患者)に投与できる。ある種の投与経路には、この重合体は、好都合には、微粉
粒子として処方できる。
【0061】
それゆえ、本発明の化合物は、薬学的に受容可能なビヒクル(例えば、不活性
希釈剤または吸収できる食用キャリア)と共に、全身投与(例えば、経口投与)
され得る。それらは、軟殻または硬殻のゼラチンカプセルに封入され得るか、錠
剤に圧縮され得るか、または患者の常用食に直接組み込まれ得る。経口療法投与
のためには、この活性化合物は、1種以上の賦形剤と組み合わされ、そして摂取
可能な錠剤、舌下錠、トローチ、カプセル、エリキシル剤、懸濁液、シロップ、
カシュ剤などの形態で使用され得る。このような組成物および製剤は、少なくと
も0.1重量%の重合体を含有する。これらの組成物および製剤の割合は、もち
ろん、変えられ得、好都合には、この単位投薬形態の約2重量%と約80重量%
の間、好ましくは2重量%と60重量%との間であり得る。このような治療に有
用な組成物中の重合体の量は、有効投薬レベルが得られるような量である。
【0062】
これらの錠剤、トローチ、丸剤、カプセルなどはまた、以下を含有し得る:結
合剤(例えば、トラガカントガム、アラビアゴム、トウモロコシデンプンまたは
ゼラチン);賦形剤(例えば、リン酸二カルシウム);崩壊剤(例えば、コーン
スターチ、ポテトスターチ、アルギン酸など);潤滑剤(例えば、ステアリン酸
マグネシウム);および甘味料(例えば、スクロース、フルクトース、ラクトー
スまたはアスパルテーム)または香料(例えば、ペパーミント、ウインターグリ
ーン油、またはチェリー香料)。この単位投薬形態がカプセルの場合、それは、
上記種類の物質に加えて、液体キャリア(例えば、植物油またはポリエチレング
リコール)を含有し得る。種々の他の物質は、被覆として存在するか、またはそ
うでなければ、この単位投薬形態の物理的形態を変更する。例えば、錠剤、丸剤
、またはカプセルは、ゼラチン、ワックス、シェラック、糖などで被覆され得る
。シロップまたはエリキシル剤は、この活性化合物、甘味料としてのスクロース
、防腐剤としてのメチルパラベンおよびプロピルパラベン、染料および香料(例
えば、チェリーまたはオレンジ香料)を含有し得る。もちろん、任意の単位投薬
形態を調製する際に使用される任意の物質は、薬学的に受容可能であって、かつ
使用する量で、実質的に非毒性であるべきである。さらに、この活性化合物は、
持続放出調製物およびデバイスに組み込まれ得る。
【0063】
この重合体はまた、注入または注射により、静脈内、脊髄内、頭蓋内または腹
腔内で投与され得る。この重合体の溶液は、適切な溶媒(例えば、アルコール)
で調製でき、必要に応じて、非毒性界面活性剤と混合できる。分散液もまた、グ
リセロール、液状ポリエチレングリコール、トリアセチンおよびそれらの混合物
中にて、およびオイル中にて、調製できる。通常の保存および使用条件下では、
これらの調製物は、微生物の増殖を防止するために、防腐剤を含有する。
【0064】
注入または注射に適切な薬学的投薬形態には、滅菌注射可能溶液または分散液
を即座に調製するための、活性成分を含有する重合体を含み、非値紆余ウニ応じ
てカプセル化された滅菌溶液または分散液および滅菌粉末が挙げられる。いずれ
の場合でも、その最終的な投薬形態は、製造および保存条件下にて、無菌、液状
かつ安定でなければならない。このキャリアは、溶媒または液状分散媒体であり
得、これは、例えば、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピ
レングリコール、液体ポリエチレングリコールなど)、植物油、非毒性グリセリ
ルエステル、それらの適切な混合物を含有する。その適切な流動性は、例えば、
リポソームの形成、分散液の場合にて必要な粒径の維持により、または界面活性
剤の使用により、維持できる。微生物の作用の防止は、種々の抗菌剤および抗真
菌剤(例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロ
サールなど)により、もたらされ得る。多くの場合、等張剤(例えば、糖、緩衝
液または塩化ナトリウム)を含有させることが好ましい。これらの注射可能組成
物の延長した吸収は、その組成物中にて吸収遅延剤(例えば、モノステアリン酸
アルミニウムおよびゼラチン)を使用することにより、もたらされ得る。
【0065】
滅菌注射可能溶液は、必要なら、上で列挙した種々の別の成分と共に、適切な
溶媒中にて、必要な量で、これらの活性化合物を混合すること、続いて、フィル
ター滅菌することにより、調製される。滅菌注射可能溶液の調製用の滅菌粉末の
場合には、好ましい調製方法には、真空乾燥法および凍結乾燥法があり、これら
は、この活性成分+追加の所望成分(これは、先に滅菌フィルターした溶液中に
存在している)を生じる。
【0066】
局所投与について、本発明の重合体は、純粋な形態で適用できる。しかしなが
ら、一般には、皮膚科学的に受容可能なキャリア(これは、固形または液状であ
り得る)と組み合わせて、組成物または処方物として、それらを投与するのが望
ましい。
【0067】
有用な固体キャリアには、細かく分割した固体(例えば、タルク、粘土、微結
晶セルロース、シリカ、アルミナなど)が挙げられる。有用な液体キャリアには
、水、アルコールまたはグリコール、または水−アルコール/グリコールブレン
ドが挙げられ、この中に、本発明の化合物は、必要に応じて、非毒性界面活性剤
の助けを借りて、有効レベルで、溶解または分散できる。所定用途には、それら
の特性を最適にするために、補助剤(例えば、芳香剤および追加抗菌薬)が添加
できる。得られた液状組成物は、吸収パッドから塗布でき、包帯および別のドレ
ッシングに含浸するように使用できるか、またはポンプ型噴霧器またはエアロゾ
ル噴霧器を使用して患部に噴霧できる。
【0068】
増粘剤(例えば、合成重合体、脂肪酸、脂肪酸塩およびエステル、脂肪アルコ
ール、変性セルロースまたは変性鉱物)もまた、使用者の皮膚に直接塗布するた
めに、延長可能ペースト、ゲル、軟膏、石鹸などを形成するために、液状キャリ
アと共に使用できる。
【0069】
(投薬量)
これらの重合体の有用な投薬量は、それらのインビトロ活性、動物モデルにお
ける治療剤のインビボ活性を比較することにより、決定できる。マウスおよび別
の動物における有効投薬量をヒトに外挿する方法は、当該技術分野で公知である
;例えば、米国特許第4,938,949号を参照のこと。さらに有効投薬量は
、種々の生理学的条件下での所定重合体の加水分解速度を測定することにより、
決定できる。治療で使用するのに必要な重合体の量は、選択した特定の重合体だ
けでなく投与経路、処置される状態の性質、患者の年齢および健康状態と共に変
わり、最終的には、付き添いの臨床医の自由裁量である。
【0070】
所望の用量は、好都合には、単回用量として、または適切な間隔(例えば、1
日2回、3回、4回またはそれ以上の副用量)で投与される分割用量として、提
供され得る。この副用量それ自体は、例えば、多数の個々の大まかに間隔を開け
た投与に分割され得る。
【0071】
(組合せ療法)
本発明の重合体はまた、治療剤の組合せを動物に投与するのに有用である。こ
のような組合せ療法は、以下の様式で実行できる:1)第二治療剤は、本発明の
重合体のマトリックス内に分散でき、この重合体が分解すると、放出され得る;
2)第二治療剤は、生理学的条件下にて加水分解して第二治療剤を放出する結合
で、本発明の重合体に付加できる(すなわち、その重合体の骨格ではない);3
)本発明の重合体は、2種の治療剤を重合体骨格に取り込むことができる(例え
ば、1種以上の式(II)の単位を含有する重合体);または4)本発明の2種
の重合体は、それぞれ異なる治療剤と一緒に、共に(または短時間以内に)投与
できる。
【0072】
それゆえ、本発明はまた、本発明の重合体および第二治療剤(これは、本発明
の重合体の重合体マトリックス内に分散されている)を含有する薬学的組成物を
提供する。本発明はまた、(例えば、生理学的な条件下にて加水分解して第二治
療剤を放出する結合で)本発明の重合体に第二治療剤を付加した薬学的組成物を
提供する。
【0073】
本発明の重合体はまた、所定の病気を治療するのに有効な別の治療剤と組み合
わせて投与でき、組合せ療法が得られる。それゆえ、本発明はまた、哺乳動物に
おける疾患を治療する方法を提供し、この方法は、本発明の重合体および別の治
療剤の組合せの有効量を投与する工程を包含する。本発明はまた、本発明の重合
体、別の治療剤および薬学的に受容可能なキャリアを含有する薬学的組成物を提
供する。
【0074】
本発明の重合体または組成物に繰り込むのに好ましい薬剤の組合せには、以下
が挙げられる:アモキシシリン/クラブラン酸;およびイミペネム/シラスタチ
ン。
【0075】
(本発明の重合体の調製)
本発明の重合体を調製する方法は、本発明のさらに他の実施態様として提供さ
れ、そして以下の手順(ここで、一般的なラジカルの意味は、他に限定されてい
なければ、上で示したとおりである)により、例示される。
【0076】
例えば、本発明の重合体は、式(X−R−X)の生体活性化合物および
式Z−L−Zのリンカー前駆体から、図式Iで図示したようにして調製でき
、ここで、X、X、ZおよびZは、以下の表の値から選択される。
【0077】
(図式I)
【0078】
【化1】


この生体活性化合物およびリンカー前駆体は、周知の合成技術(例えば、縮合)
を使用して重合でき、本発明の重合体(Ia)が得られ、ここで、各Aは、別個
に、エステル結合、チオエステル結合またはアミド結合である。
【0079】
この生体活性化合物の反応性官能基(XまたはX)に依存して、対応する
官能基(ZまたはZ)は、その重合体骨格でエステル結合、チオエステル結
合またはアミド結合を生じるように、以下の表から選択できる。
【0080】
【表1】


当業者に明らかなように、図式Iで図示した反応(および以下の図式II〜X
Vで図示した反応)中には、適当な保護基が使用できる。例えば、この生体活性
化合物またはリンカー前駆体で存在している他の官能基は、重合中に保護でき、
その保護基は、引き続いて、除去されて、本発明の重合体が提供できる。適当な
保護基およびそれらの含入および除去方法は、当該技術分野で公知である(例え
ば、Greene,T.W.;Wutz,P.G.M.「Protecting
Groups In Organic Synthesis」第2版、199
1,New York,John Wiley & sons,Inc.を参照
)。
【0081】
さらに、カルボン酸は、水酸基、メルカプト基またはアミン基と反応させて、
エステル結合、チオエステル結合またはアミド結合を提供するとき、例えば、対
応する酸塩化物を形成することにより、その反応前に、活性化できる。カルボン
酸を活性化してからエステル結合、チオエステル結合またはアミド結合を調製す
る多数の方法は、当該技術分野で公知である(例えば、Advanced Or
ganic Chemistry:Reaction Mechanisms
and Structure,第4版、Jerry March,John W
iley & Sons,419〜437ページおよび1281ページを参照)

【0082】
本発明のポリエステルは、図式IIで図示しているように、式(HO−R
OH)の生体活性化合物および式HOOC−L−COOHのリンカー前駆体から
形成できる。
【0083】
(図式II)
【0084】
【化2】


この生体活性化合物の水酸基とリンカー前駆体のカルボン酸との反応により、式
(III)の重合体が得られ、これは、本発明の重合体である。
【0085】
本発明のポリエステルを調製するのに使用できる好ましい生体活性ジヒドロキ
シ化合物には、以下がある:アミカシン;アムホテリシンB;アピサイクリン;
アプラマイシン;アルベカシン;アジドアムフェニコール;バンバーマイシン類
;ブチロシン;カルボマイシン;セフピラミド;クロラムフェニコール;クロル
テトラサイクリン;クリンダマイシン;クロモサイクリン;デメクロサイクリン
;ジアチモスルホン;ジベカシン;ジヒドロストレプトマイシン;ジリスロマイ
シン;ドキシサイクリン;エリスロマイシン;ホルチマイシン類;ゲンタマイシ
ン類;グルコスルホンソラスルホン;グアメサイクリン;イセパマイシン;ジョ
サマイシン;カナマイシン類;ロイコマイシン類;リンコマイシン;ルセンソマ
イシン;リメサイクリン;メクロサイクリン;メタサイクリン;ミクロノマイシ
ン;ミデカマイシン類;ミノサイクリン;ムピロシン;ナタマイシン;ネオマイ
シン;ネチルマイシン;オレアンドマイシン;オキシテトラサイクリン;パロモ
マイシン;ピパサイクリン;ポドフィリニック酸2−エチルヒドラジン;プリマ
イシン;リボスタマイシン;リファミド;リファンピン;リファマイシンSV;
リファペンチン;リファキシミン;リストセチン;ロキタマイシン;ロリテトラ
サイクリン;ロサラマイシン;ロキシスロマイシン;サンサイクリン;シソマイ
シン;スペクチノマイシン;スピラマイシン;ストレプトマイシン;テイコプラ
ニン;テトラサイクリン;チアンフェニコール;チオストレプトン;トブラマイ
シン;トロスペクトマイシン;チューバラアクチノマイシン;バンコマイシン;
カンジシジン類;クロルフェネシン;デルモスタチン類;フィリピン;ファンギ
クロミン;メパルトリシン;ニスタチン;オリゴマイシン類;ペリマイシンA;
チューバシジン;6−アザウリジン;アクラシノマイシン類;アンシタビン;ア
ントラマイシン;アザシタジン;ブレオマイシン類;カルビシン;カルジノフィ
リンA;クロロゾトシン;クロモマイシン類;ドキシフルリジン;エノシタビン
;エピルビシン;ゲミシタビン;マンノムスチン;メノガリル;アトルバスタチ
ン;プラバスタチン;クラリスロマイシン;ロイプロリド;パクリタキセル;ミ
トブロニトール;ミトラクトール;モピタモール;ノガラマイシン;オリボマイ
シン類;ペプロマイシン;ピラルビシン;プレドニムスチン;ピューロマイシン
;ラニムスチン;チューベルシジン;ビンデシン;ゾルビシン;クメストロール
;ジクマロール;エチルビスクマアセテート;エチリデンジクマロール;イロプ
ロスト;ラミフィバン;チオクロマロール;アミプリローズ;ロムルチド;シロ
リムス(ラパマイシン);タクロリムス;サリシルアルコール;ブロモサリゲニ
ン;ジタゾール;フェプラジノール;ゲンチシン酸;グルカメタシン;オルサラ
ジン;S−アデノシルメチオニン;アジスロマイシン;サルメテロール;ブデソ
ニド;アルブテロール;インジナビル;フルバスタチン;ストレプトゾシン;ド
キソルビシン;ダウノルビシン;プリカマイシン;イダルビシン;ペントスタチ
ン;ミトキサントロン;シタラビン;フルダラビンホスフェート;フロクスウリ
ジン;クラドリビン;カペシタビン;ドセタキセル;エトポシド;トポテカン;
ビンブラスチンまたはテニポシド。
【0086】
本発明のポリアミドは、図式IIの生体活性ジヒドロキシ化合物を適当な生体
活性ジアミノ化合物で置換することにより、図式IIで図示したものと類似した
手順を使用して、調製できる。本発明の重合体を調製するのに使用できる好まし
い生体活性ジアミノ化合物には、以下がある:2−p−スルフェニルアニリノエ
タノール;4,4’−スルフィニルジアニリン;アセジアスルホン;アセトスル
ホン;アミカシン;アプラマイシン;アルベカシン;バシトラシン;ブロジモプ
リム;ブチロシン;コリスチン;カプレオマイシン;ダプソン;ジベカシン;エ
ンビオマイシン;グラミシジンS;ポリミキシン;テイコプラニン;ホルチマイ
シン類;ゲンタマイシン類;グルコスルホンソラスルホン;グレパフロキサシン
;イミペネム;イセパマイシン;カナマイシン類;リメサイクリン;ミクロノマ
イシン;ネオマイシン;ネチルマイシン;p−スルファニルベンジルアミン;パ
ロモマイシン;リボスタマイシン;リストセチン;シソマイシン;スパルフロキ
サシン;スペクチノマイシン;スルファクリソイジン;スルファミドクリソイジ
ン;スルホキソン;テトロキソプリム;チアゾールスルホン;トブラマイシン;
トリメトプリム;エダトレキセート;エフロルニチン;マンノムスチン;ミトキ
サントロン;ペプロマイシン;ピリトレキシン;プロカルバジン;プテロプテリ
ン;トリメトレキセート;グスペリムス;ブテタミン;ネパイン;ピリドカイン
;トロスペクトマイシン;チューバラアクチノマイシン;バンコマイシン;カン
ジシジン類;メパルトリシン;ペリマイシンA;ラニチジン;ファモチジン;メ
トホルミン;ニザチジン;カルボプラチン;リジノプリル;メトトレキセート;
マイトマイシン;ブレオマイシン類;またはチオグアニン。
【0087】
本発明のポリチオエステルは、図式IIの生体活性ジヒドロキシ化合物を適当
な生体活性ジメルカプト化合物で置換することにより、図式IIで図示したもの
と類似した手順を使用して、調製できる。
【0088】
本発明のポリ硫酸エステルは、このジカルボン酸リンカー化合物をジスルホ酸
化合物で置換することにより、形成できる。
【0089】
本発明のポリエステル/ポリアミドは、図式IIIで図示しているように、式
(HRN−R−OH)の生体活性化合物および式HOOC−L−COOHのリ
ンカー前駆体から形成できる。
【0090】
(図式III)
【0091】
【化3】


この生体活性化合物の水酸基およびアミノ基とリンカー前駆体のカルボン酸との
反応により、式(IV)の重合体が得られ、これは、本発明の重合体である。
【0092】
本発明のポリエステル/ポリアミドを調製するのに使用できる好ましい生体活
性ヒドロキシ/アミノ化合物には、以下がある:2−p−スルフェニルアニリノ
エタノール;4−スルファニルアミドサリチル酸;アミカシン;アムホテリシン
B;アプラマイシン;アルベカシン;アスポキシシリン;ブチロシン;カプレオ
マイシン;セファドロキシル;セファトリジン;セフジニル;セフプロジル;ジ
ベカシン;ジヒドロストレプトマイシン;ジリスロマイシン;エンビオマイシン
;グラミシジン類;テイコプラニン;ホルチマイシン類;ゲンタマイシン類;グ
ルコスルホンソラスルホン;イセパマイシン;カナマイシン類;ルセンソマイシ
ン;リメサイクリン;メロペネム;ミクロノマイシン;ナタマイシン;ネオマイ
シン;ネチルマイシン;パロモマイシン;リボスタマイシン;リストセチン;シ
ソマイシン;スペクチノマイシン;ストレプトマイシン;チオストレプトン;ト
ブラマイシン;トロスペクトマイシン;チューバラアクチノマイシン;バンコマ
イシン;カンジシジン類;メパルトリシン;ニスタチン;ペリマイシンA;チュ
ーバシジン;アントラマイシン;アザシタジン;ブレオマイシン類;カルビシン
;カルジノフィリンA;シタラビン;デノプテリン;エリプチニウム;エピルビ
シン;ゲミシタビン;マンノムスチン;ペプロマイシン;ピラルビシン;プテロ
プテリン;ピューロマイシン;ストレプトニグリン;チューベルシジン;ウベニ
メクス;ビンデシン;ゾルビシン;グスペリムス;ウベニメクス;フェナルコミ
ン;ヒドロキシテトラカイン;オルトカイン;3−アミノ−4−ヒドロキシ酪酸
;エトフェナマート;フェプラジノール;メサラミン;S−アデノシルメチオニ
ン;ロイプロリド;アシクロビル;パクリタキセル;ラミブジン;アルブテロー
ル;インジナビル;アレンドロネート;ジドブジン;メトプロロール;アモキシ
シリン;サルメテロール;イミペネム;ドキソルビシン;ダウノルビシン;イダ
ルビシン;ペントスタチン;ミトキサントロン;フルダラビンホスフェート;フ
ロクスウリジン;クラドリビン;ビノレルビン;ビンクリスチン;またはビンブ
ラスチン。
【0093】
本発明のポリチオエステル/ポリアミドは、図式IIのヒドロキシ/アミノ生
体活性化合物を適当なメルカプト/アミノ生体活性化合物で置換することにより
、図式IIで図示したものと類似した手順を使用して、調製できる。
【0094】
本発明のポリアミドは、図式IVで図示しているように、式(HOOC−R
−COOH)の生体活性化合物および式HRN−L−NRHのリンカー前駆体か
ら形成できる。
【0095】
(図式IV)
【0096】
【化4】


この生体活性化合物のカルボン酸基とリンカー前駆体のアミノ基との反応により
、式(V)の重合体が得られ、これは、本発明の重合体である。
【0097】
本発明のポリアミドを調製するのに使用できる好ましい生体活性ジカルボン酸
化合物には、以下がある:バンバーマイシン類;カルベニシリン;カルジノフィ
リンA;セフィキシム;セフミノクス;セフピミゾール;セフォジジム;セフォ
ニシド;セフォラニド;セフォテタン;セフチブテン;セファロスポリンC;デ
ノプテリン;エダトレキセート;モキサラクタム;オルサラジン;ペニシリンN
;キナシリン;テモシリン;チカルシリン;Tomudex(登録商標)(N−
[[5−[[(1,4−ジヒドロ−2−メチル−4−オキソ−6−キナゾリニル
)メチル]メチルアミノ]−2−チエニル]カルボニル]−L−グルタミン酸)
;リジノプリル;シラスタチン;セフタジジム;またはメトトレキセートである

【0098】
本発明のポリエステルは、このジアミノリンカー前駆体をジヒドロキシリンカ
ー前駆体で置換することにより、図式IVで図示したものと類似の手順を使用し
て、調製できる。同様に、本発明のポリエステル/ポリアミドは、このジアミノ
リンカー前駆体をヒドロキシ/アミノリンカー前駆体で置換することにより、図
式IVで図示したものと類似の手順を使用して、調製できる;また、本発明のポ
リチオエステル/ポリアミドは、このジアミノリンカー前駆体をメルカプト/ア
ミノリンカー前駆体で置換することにより、図式IVで図示したものと類似の手
順を使用して、調製できる。
【0099】
本発明のポリエステルは、図式Vで図示しているように、式(HO−R−C
OOH)の生体活性化合物および式HO−L−COOHのリンカー前駆体から形
成できる。
【0100】
(図式V)
【0101】
【化5】


この生体活性化合物の水酸基およびカルボン酸基とリンカー前駆体のカルボン酸
および水酸基との反応により、式(VI)の重合体が得られ、これは、本発明の
重合体である。
【0102】
本発明の重合体を調製するのに使用できる好ましい生体活性ヒドロキシ/カル
ボン酸化合物には、以下がある:4−スルファニルアミドサリチル酸;アムホテ
リシンB;アパルシリン;アピサイクリン;アスポキシシリン;バンバーマイシ
ン類;ビアペネム;セファドロキシル;セファマンドール;セファトリジン;セ
フブペラゾン;セフジニル;セフォニシド;セホペラゾン;セフピラミド;セフ
プロジル;エンビオマイシン;テイコプラニン;フロモキセフ;サリチル酸グリ
コール;ルセンソマイシン;リメサイクリン;メロペネム;モキサラクタム;ム
ピロシン;ナジフロキサシン;ナタマイシン;パニペネム;ポドフィリニック酸
2−エチルヒドラジン;リチペネム;サラゾスルファジミジン;スルファロン酸
;バンコマイシン;3−アミノ−4−ヒドロキシ酪酸;カンジシジン類;カルジ
ノフィリンA;デノプテリン;ジフルニサル;フェンドサール;ゲンチシン酸;
イロプロスト;ラミフィバン;メサラミン;ニスタチン;オルサラジン;オキサ
セプロール;プテロプテリン;ロムルチド;サリチル酸;サルサラート;ストレ
プトニグリン;スルファサラジン;タプロステン;ウベニメクス;アモキシシリ
ン;プラバスタチン;イミペネム;ミコフェノール酸;またはフルバスタチン。
【0103】
本発明のポリエステル/ポリアミドは、生体活性ヒドロキシ/カルボン酸化合
物を生体活性アミノ/カルボン酸化合物で置換することにより、図式Vで図示し
たものと類似の手順を使用して、調製できる。本発明の重合体を調製するのに使
用できる好ましい生体活性アミノ/カルボン酸化合物には、以下がある:3−ア
ミノ−4−ヒドロキシ酪酸;4−スルファニルアミドサリチル酸;6−ジアゾ−
5−オキソ−L−ノルロイシン;アセクロフェナク;アセジアスルホン;アルミ
ノプロフェン;アンフェナク;アムホテリシンB;アンピシリン;アルガトロバ
ン;アスポキシシリン;アザセリン;アズトレオナム;ブロムフェナク;ブマジ
ゾン;カンジシジン類;カルプロフェン;カルモナム;カルジノフィリンA;セ
ファドロキシル;セファトリジン;セフクリジン;セフジニル;セフジトレン;
セフェピム;セフェタメト;セフィキシム;セフメノキシム;セフミノクス;セ
フォジジム;セフォラニド;セフォタキシム;セホチアム;セホゾプラン;セフ
ピロム;セフプロジル;セフロキサジン;セフタジジム;セフテラム;セフチブ
テン;セフトリアキソン;セフゾナム;セファレキシン;セファログリシン;セ
ファロスポリンC;セフラジン;クリナフロキサシン;シクラシリン;デノプテ
リン;エダトレキセート;エフロルニチン;エンフェナム酸;エノキサシン;エ
ピシリン;エトドラク;エンビオマイシン;テイコプラニン;フルフェナム酸;
グレパフロキサシン;ヘタシリン;イミペネム;ロメフロキサシン;ルセンソマ
イシン;リメサイクリン;メクロフェナム酸;メフェナム酸;メロペネム;メサ
ラミン;ナタマイシン;ニフルム酸;ノルフロキサシン;ニスタチン;パズフロ
キサシン;ペニシリンN;ピペミド酸;プロコダゾール;プテロプテリン;S−
アデノシルメチオニン;スパルフロキサシン;ストレプトニグリン;スクシスル
ホン;スルファクリソイジン;テマフロキサシン;チゲモナム;チロフィバン;
トルフェナム酸;トスフロキサシン;トロバフロキサシン;ウベニメクス;バン
コマイシン;エナラプリル;アモキシシリン;シプロフロキサシン;ジクロフェ
ナク;リジノプリル;セフトリアキソン;シラスタチン;ベナゼプリル;セファ
クロル;セフタジジム;キナプリル;メルファラン;またはメトトレキセート。
【0104】
本発明のポリチオエステル/ポリエステルは、生体活性ヒドロキシ/カルボン
酸化合物を生体活性メルカプト/カルボン酸化合物で置換することにより、図式
Vで図示したものと類似の手順を使用して、調製できる。本発明の重合体を調製
するのに使用できる好ましい生体活性メルカプト/カルボン酸化合物には、ブシ
ラミンまたはカプトプリルがある。
【0105】
本発明のポリスルホンアミドは、生体活性ヒドロキシ/カルボン酸化合物を生
体活性アミン/スルホン酸化合物で置換することにより、図式Vで図示したもの
と類似の手順を使用して、調製できる。本発明の重合体を調製するのに使用でき
る好ましい生体活性アミン/スルホン酸化合物には、スルファニル酸またはスル
ホキソンがある。
【0106】
上記図式I〜Vで図示した式(IおよびIII〜VI)の重合体では、R
A、LおよびRは、本明細書中で記述した値、特定値または好ましい値のいずれ
かを有することができる。
【0107】
モルヒネと二酸塩化物とを共重合して本発明のポリエステルを提供することは
、図式VIで描写されている。
【0108】
(図式VI)
【0109】
【化6】


図式VIで図示した反応では、連結基Lは、好ましくは、−(CH−であ
り、さらに好ましくは、Lは、−(CH−である。式(7)の重合体(こ
こで、Lは、本明細書中で記述した値、特定値または好ましい値のいずれかを有
する)は、本発明の好ましい重合体である。式(7)の重合体について、mは、
2に等しいかそれより大きい整数である。
【0110】
ドーパミンとビス(アシル)クロライドとの共重合により本発明のポリエステ
ルを得ることは、図式VIIで描写している。
【0111】
(図式VII)
【0112】
【化7】


図式VIIで図示した反応では、連結基Lは、好ましくは、−(CH−で
あり、さらに好ましくは、Lは、−(CH−である。式(8)の重合体(
ここで、Lは、本明細書中で記述した値、特定値または好ましい値のいずれかを
有する)は、本発明の好ましい重合体である。式(8)の重合体について、mは
、2に等しいかそれより大きい整数である。図式VIIで図示した重合の前に、
ドーパミンのアミノ基は、適当な保護基で保護でき、この保護基は、引き続いて
除去されて、本発明の重合体を得ることできる。
【0113】
ドーパミンはまた、ドーパミンのアミノ基およびいずれかの水酸基を、式−H
OOC−L−COOHの化合物またはその活性化誘導体と反応させて、式(21
)または(22)の化合物を得ることにより、本発明のポリエステル/ポリアミ
ドに取り込むことができることに注目すべきである。
【0114】
【化8】


この重合の前、重合されない水酸基を、適当な保護基で保護でき、この保護基を
、引き続いて除去して、本発明の重合体を得ることができる。
【0115】
アクリフラビンの共重合により本発明のポリアミドを得ることを、図式VII
Iで描写している。
【0116】
【化9】


アクリフラビンのジアミノ基は、溶液(好ましくは、高沸点有機溶媒(例えば、
ジメチルホルムアミド))中にて、活性化ジカルボン酸(例えば、塩化セバコイ
ル)と共重合される。そのポリアミドは、当該技術分野で周知の方法により、単
離される。あるいは、これらのアミノ基は、高温(例えば、融解範囲)またはカ
ップリング剤を使用することにより、ジカルボン酸と反応できる。このポリアミ
ド製造方法もまた、当業者に周知である。さらに他の実施態様では、これらのジ
アミノ基を、ヘキサメチルシラジンの存在下にて活性化でき、シリル化アミンを
形成できる。これらのシリル化アミンを、次いで、活性化ジカルボン酸(例えば
、塩化セバシル)と反応して、本発明の重合体を得る。
【0117】
図式VIIIで図示した反応では、連結基Lは、好ましくは、−(CH
−であり、さらに好ましくは、Lは、−(CH−である。式(9)の重合
体(ここで、Lは、本明細書中で記述した値、特定値または好ましい値のいずれ
かを有する)は、本発明の好ましい重合体である。式(9)の重合体について、
mは、2に等しいかそれより大きい整数である。
【0118】
メトトレキセートを含有する本発明の重合体の調製を、図式IXで図示してい
る。
【0119】
【化10】


図式IXで図示した反応では、連結基Lは、好ましくは、−(CH−で
あり、さらに好ましくは、Lは、−(CH−である。式(10)の重合体
(ここで、Lは、本明細書中で記述した値、特定値または好ましい値のいずれか
を有する)は、本発明の好ましい重合体である。式(10)の重合体について、
mは、2に等しいかそれより大きい整数である。図式IXで図示した重合の前に
、メトトレキセートのカルボン酸を、適当な保護基で保護でき、この保護基を、
引き続いて除去して、本発明の重合体を得ることができる。
【0120】
次式(20)を有する本発明の重合体が、適当な官能性(官能基)を備えたリ
ンカー前駆体を選択することにより、図式Xで図示したようにして調製できるこ
とは、当業者が認識している:
【0121】
【化11】


ここで、各Aは、別個に、エステル結合、チオエステル結合またはアミド結合で
ある。式(20)の化合物については、連結基Lは、好ましくは、−(CH
−であり、さらに好ましくは、Lは、−(CH−である。式(20)の
重合体(ここで、L、および各々のAは、本明細書中で記述した値、特定値また
は好ましい値のいずれかを有する)は、本発明の好ましい重合体である。式(2
0)の重合体について、mは、2に等しいかそれより大きい整数である。
【0122】
メトトレキセートを含有する本発明の別の重合体の調製は、図式Xで図示して
いる。
【0123】
【化12】


図式Xで図示した反応では、連結基Lは、好ましくは、−(CH−であ
り、さらに好ましくは、Lは、−(CH−である。式(11)の重合体(
ここで、Lは、本明細書中で記述した値、特定値または好ましい値のいずれかを
有する)は、本発明の好ましい重合体である。式(11)の重合体について、m
は、2に等しいかそれより大きい整数である。図式Xで図示した重合の前に、メ
トトレキセートのアミノ基は、適当な保護基で保護でき、この保護基は、引き続
いて除去されて、本発明の重合体を得ることができる。
【0124】
メトトレキセートを含有する本発明の別の重合体の調製は、図式XIで図示し
ている。
【0125】
【化13】


図式XIで図示した反応では、連結基Lは、好ましくは、−(CH−で
あり、さらに好ましくは、Lは、−(CH−である。式(12)の重合体
(ここで、Lは、本明細書中で記述した値、特定値または好ましい値のいずれか
を有する)は、本発明の好ましい重合体である。式(12)の重合体について、
mは、2に等しいかそれより大きい整数である。図式XIで図示した重合の前に
、この重合体を形成するようには反応しないメトトレキセートのカルボン酸およ
びアミノ基を、適当な保護基で保護でき、この保護基を、引き続いて除去して、
本発明の重合体を得ることができる。
【0126】
メトトレキセートを含有する本発明の重合体は、乾癬、炎症性腸疾患、皮膚癌
または脳腫瘍の処置に特に有用である。このような重合体はまた、抗新生物薬、
抗感染薬として、そして乳腺腫瘤摘出または乳房切除後の抗腫瘍薬の局所投与に
、特に有用である。
【0127】
ドキソルビシンを含有する本発明の重合体の調製を、図式XIIで図示してい
る。
【0128】
【化14】


図式XIIで図示した反応では、連結基Lは、好ましくは、−(CH
であり、さらに好ましくは、Lは、−(CH−である。式(13)の重合
体(ここで、Lは、本明細書中で記述した値、特定値または好ましい値のいずれ
かを有する)は、本発明の好ましい重合体である。式(13)の重合体について
、mは、2に等しいかそれより大きい整数である。図式XIIで図示した重合の
前に、この重合体を形成するようには反応しないドキソルビシンの官能基を、適
当な保護基で保護でき、この保護基を、引き続いて除去して、本発明の重合体を
得ることができる。
【0129】
ドキソルビシンを含有する本発明の重合体は、抗腫瘍(例えば、脳腫瘍)薬ま
たは抗新生物薬として、局所投与に特に有用である。
【0130】
ダウノルビシンを含有する本発明の重合体の調製を、図式XIIIで図示して
いる。
【0131】
【化15】


図式XIIIで図示した反応では、連結基Lは、好ましくは、−(CH
−であり、さらに好ましくは、Lは、−(CH−である。式(14)の重
合体(ここで、Lは、本明細書中で記述した値、特定値または好ましい値のいず
れかを有する)は、本発明の好ましい重合体である。式(14)の重合体につい
て、mは、2に等しいかそれより大きい整数である。図式XIIIで図示した重
合の前に、この重合体を形成するようには反応しないダウノルビシンの官能基は
、適当な保護基で保護でき、この保護基を、引き続いて除去して、本発明の重合
体を得ることができる。
【0132】
ダウノルビシンを含有する本発明の重合体は、抗腫瘍(例えば、脳腫瘍)薬ま
たは抗新生物薬として、局所投与に特に有用である。
【0133】
5−アミノサリチル酸を含有する本発明の重合体の調製は、図式XIVで図示
している。
【0134】
【化16】


図式XIVで図示した反応では、連結基Lは、好ましくは、−(CH−で
あり、さらに好ましくは、Lは、−(CH−である。式(15)の重合体
(ここで、Lは、本明細書中で記述した値、特定値または好ましい値のいずれか
を有する)は、本発明の好ましい重合体である。式(15)の重合体について、
mは、2に等しいかそれより大きい整数である。図式XIVで図示した重合の前
に、そのカルボン酸は、適当な保護基で保護でき、この保護基を、引き続いて除
去して、本発明の重合体を得ることができる。
【0135】
5−アミノサリチル酸はまた、式(23)または(24)の重合体である本発
明の重合体に取り込むことができる。
【0136】
【化17】


ミコフェノール酸を含有する本発明の重合体の調製は、図式XVで図示してい
る。
【0137】
【化18】


図式XVで図示した反応では、連結基Lは、好ましくは、−(CH−であ
り、さらに好ましくは、Lは、−(CH−である。式(16)の重合体(
ここで、Lは、本明細書中で記述した値、特定値または好ましい値のいずれかを
有する)は、本発明の好ましい重合体である。式(16)の重合体について、m
は、2に等しいかそれより大きい整数である。
【0138】
(活性)
本発明の重合体が所定の治療効果を生じる性能は、当業者に周知のインビトお
よびインビボ薬理学的モデルを使用して、決定できる。
【0139】
全ての刊行物、特許および特許文献の内容(2000年7月27日に出願され
た米国仮特許出願第60/220,707号の全内容を含めて)は、個々に援用
されているごとく、本明細書中で参考として援用されている。本発明は、種々の
具体的かつ好ましい実施態様および技術を参照して、記述されている。しかしな
がら、本発明の精神および範囲内にとどまったままで、多くの変更および改良を
行い得ることが理解できるはずである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本願明細書に記載された発明。

【公開番号】特開2013−64000(P2013−64000A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−262228(P2012−262228)
【出願日】平成24年11月30日(2012.11.30)
【分割の表示】特願2002−515320(P2002−515320)の分割
【原出願日】平成13年7月27日(2001.7.27)
【出願人】(302044432)ラトガーズ,ザ ステイト ユニバーシティ (3)
【Fターム(参考)】