説明

泡吐出器

【課題】ポンプヘッド部を押圧した際に空気が排水孔から漏れるのを回避できると共に、非使用時に空気室に浸入した水を排水孔から排出できる泡吐出器を提供する。
【解決手段】空気室24及び液導入室28からなるシリンダ部17と、液導入室28の内周面に沿って摺動する筒状ピストン部材15及び空気室24の内周面に沿って摺動するエアピストン部材16からなるピストン部39とを有しており、液導入室28の上部には、ポンプヘッド部19の非押圧時に筒状ピストン部材15の密着摺動部15aよりも上方に配置される空気室連通部28aが形成されている。空気室連通部28aの側面には、ポンプヘッド部19の非押圧時の密着摺動部15aに近接して、排水孔11が形成されており、且つ、押圧時に、空気室24と空気室連通部28aとの連通状態を遮断する、筒状ピストン部材15の上部円筒部15bによる連通遮断部材20が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、泡吐出器に関し、特に、容器本体の口首部に取り付けて用いられ、収容された内容液を空気と混合することにより泡状にして吐出する泡吐出器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば液状の洗浄剤や毛髪剤等を収容し、容器を置いたままの状態でポンプヘッド部を押圧操作することにより、手等による撹拌などを使用者がおこなわずとも内容液を泡状にして吐出させるポンプフォーマー容器等の泡吐出容器が種々開発されている。このような泡吐出容器では、容器本体の口首部に、内容液を空気と混合することにより泡状にして吐出する泡吐出器が装着されている。泡吐出器には、例えば容器本体の口首部に装着されるベースキャップ部に、内容液の吸引、加圧、排出を行うピストン(液ピストン)と、空気の吸引、加圧、排出を行うピストン(エアピストン)とをそれぞれ同心状の直列配置にして組み入れた単一のシリンダ部からなるポンプが設けられている。そして、ベースキャップ部の上方に突出するポンプヘッド部の押し込みによりポンプの各ピストンを作動させ、内容液と空気をそれぞれシリンダ部内で加圧、排出して合流空間で相互に混合し、メッシュリング等の泡生成部材を通過させることで泡状にして内容液を外部に吐出させる構造となっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、ポンプフォーマー容器等の泡吐出容器は、例えば浴室や洗面台等の水周りで使用される機会が多いため、水に濡れることが多い。特に浴室においては、シャワー等の水が容器に直接かかる場合がある。さらに、ポンプヘッド部は、濡れた手で押すことが多いため、ポンプヘッド部の周囲は水に濡れる機会が多い。そして、泡吐出器は、ポンプヘッド部を押圧して内容液を泡状に吐出した後にこれの押圧を開放した際に、ポンプヘッド部が上方に押し戻されるのに伴って、シリンダ部の内部が負圧になり、例えばポンプヘッド部の縦方向流路となる中空パイプとベースキャップ部のガイドステムとの間の隙間、及び空気を送り出すピストンに設けられた外気取込み孔を介して、ポンプヘッド部やベースキャップ部の周囲の水が、外気と共にベースキャップ部の内側のシリンダ部内の空気室に吸引されやすくなる。このようなことから、ポンプヘッド部の中空パイプとベースキャップ部のガイドステムとの間の隙間から、水が侵入しないようにした泡吐容器が種々開発されている(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。
【0004】
一方、上述のような、ポンプヘッド部の中空パイプとベースキャップ部のガイドステムとの間の隙間から、水が侵入しないようにした泡吐容器によっても、吸い込みによる空気室への水の侵入を完全には遮断することができず、特に容器を倒してしまったり、容器の周囲を洗浄したりする環境下におかれると、空気室への水の侵入を回避することは困難である。このようなことから、空気室に水が侵入した場合でも、侵入した水を空気室の外へ排出することで空気室に長期間貯留されないようにして、空気室に雑菌が発生したり、侵入した水が腐敗したりするのを防止できるようにした泡吐容器も開発されている(例えば、特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−315463号公報
【特許文献2】特開2005−193972号公報
【特許文献3】特開2004−121898号公報
【特許文献4】特開2010−227822号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献4の泡吐容器によれば、空気室に侵入した水を、ポンプヘッド部を押圧するのに伴って、空気室と近接する部分の液導入室の側面に形成された微細排水孔から、スムーズに排出することが可能であるが、ポンプヘッド部を押圧して内容液との合流空間に送り出すべき空気が、微細排水孔から漏れ出ることが考えられことから、このような空気の漏れを防止するための、新たな技術の開発が望まれている。また、ポンプヘッド部を押圧しない泡吐出容器の非使用時においても、空気室に侵入した水を排出することができれば、侵入した水が長期間空気室に貯留されることがなくなるので、空気室に雑菌が発生したり侵入した水が腐敗したりするのを、さらに効果的に防止できるものと考えられる。
【0007】
本発明は、ポンプヘッド部を押圧した際に、内容液との合流空間に送り出すべき空気が、空気室に侵入した水を排出するための排水孔から漏れ出るのを効果的に回避できると共に、ポンプヘッド部を押圧しない泡吐出容器の非使用時において、空気室に侵入した水をスムーズに排出することのできる泡吐出器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、容器本体の口首部に装着されるベースキャップ部に対して往復動可能に設けられたポンプヘッド部を有し、該ポンプヘッド部が押圧されることにより、加圧された液室から混合室に内容液を送る第1流路と、加圧された空気室から前記混合室に空気を送る第2流路とを開放し、前記混合室に送られた前記内容液を前記混合室から吐出口に至る発泡流路において前記空気と混合し発泡させて吐出する泡吐出器であって、前記容器本体の口首部の内側に配置される、大径の前記空気室及び小径の液導入室からなるシリンダ部と、前記液導入室の内周面に沿って摺動する筒状ピストン部材及び該筒状ピストン部材から径方向外側に張り出して設けられて前記空気室の内周面に沿って摺動するエアピストン部材からなるピストン部とを備えており、前記液導入室の上部には、前記ポンプヘッド部が押圧されていない状態で前記筒状ピストン部材の密着摺動部よりも上方に配置される部分である、空気室連通部が形成されていると共に、該空気室連通部の側面には、前記ポンプヘッド部が押圧されていない状態での前記密着摺動部に近接して、排水孔が開口形成されており、且つ、前記ポンプヘッド部の押圧時に、前記空気室と前記空気室連通部との連通状態を遮断する連通遮断部材が設けられている泡吐出器を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の泡吐出器によれば、ポンプヘッド部を押圧した際に、内容液との合流空間に送り出すべき空気が、空気室に侵入した水を排出するための排水孔から漏れ出るのを効果的に回避できると共に、ポンプヘッド部を押圧しない泡吐出容器の非使用時において、空気室に侵入した水をスムーズに排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の好ましい第1実施形態に係る泡吐出器の、(a)はポンプヘッド部を押圧する前の状態の断面図、(b)はポンプヘッド部の押圧を開始した直後の状態の断面図である。
【図2】本発明の好ましい第1実施形態に係る泡吐出器の、(a)はポンプヘッド部を最後まで押圧した状態の断面図、(b)はポンプヘッド部の押圧を開放した直後の状態の断面図である。
【図3】本発明の好ましい第2実施形態に係る泡吐出器の、(a)はポンプヘッド部を押圧する前の状態の断面図、(b)はポンプヘッド部の押圧を開始した直後の状態の断面図である。
【図4】本発明の好ましい第2実施形態に係る泡吐出器の、(a)はポンプヘッド部を最後まで押圧した状態の断面図、(b)はポンプヘッド部の押圧を開放した直後の状態の断面図である。
【図5】(a)は、図3(a)のA部拡大断面図、(b)は、図4(a)のA部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1(a)、(b)及び図2(a)、(b)に示す本発明の好ましい第1実施形態に係る泡吐出器10は、いわゆるポンプフォーマー容器に取り付けて用いるポンプフォーマーであって、従来のポンプフォーマーと同様に、容器本体(図示せず。)の口首部に装着されて、内容液を空気と混合することにより泡状にして吐出する機能を備える。すなわち、泡吐出器10は、容器本体の口首部に装着されるベースキャップ部14に取り付けられた、内容液の吸引、加圧、排出を行う液ピストンとしての筒状ピストン部材15と、空気の吸引、加圧、排出を行うエアピストンとしてのエアピストン部材16とをそれぞれ同心状の直列配置にして組み入れた単一のシリンダ部17を含むポンプ18を有している。そしてベースキャップ部14の上方に突出するポンプヘッド部19の押し込みによりポンプ18の各ピストン部材15,16を作動させ、内容液と空気をそれぞれシリンダ部17内で加圧、排出して、これらをポンプ出側に合流空間として設けた混合室13で混合し、泡状にして吐出口26から外部に吐出させる。
【0012】
また、本第1実施形態の泡吐出器10は、ポンプフォーマー容器の非使用時、すなわちポンプヘッド部19を押圧しない時に、空気室24に侵入した水を、排水孔11から容器本体の内部にスムーズに排出させることができると共に、ポンプヘッド部19を押圧した際に、混合室13に送り出すべき空気が、排水孔11から漏れ出るのを回避できるようにする機能を備える。
【0013】
そして、本第1実施形態の泡吐出器10は、容器本体(図示せず。)の口首部に装着されるベースキャップ部14に対して往復動可能に設けられたポンプヘッド部19を有し、ポンプヘッド部19が押圧されることにより、加圧減容された液室30から混合室13に内容液を送る第1流路32と、加圧減容された空気室24から混合室13に空気を送る第2流路33とを開放し、混合室13に送られた内容液を混合室13から吐出口26に至る発泡流路21において空気と混合し発泡させて吐出するポンプフォーマーである。本第1実施形態の泡吐出器10は、容器本体の口首部の内側に配置される、大径の空気室24及び小径の液導入室28からなるシリンダ部17と、液導入室28の内周面に沿って摺動する筒状ピストン部材(内容液を送り出すピストン)15及び筒状ピストン部材15から径方向外側に張り出して設けられて空気室24の内周面に沿って摺動するエアピストン部材(空気を送り出すピストン)16からなるピストン部39とを備えている。
【0014】
ここで、筒状ピストン部材15は、本第1実施形態では、上部円筒部15b、下部円筒部15c及び密着摺動部15aから構成されている。下部円筒部15cは、その上部外周面で上部円筒部15bの下部内周面と嵌合で一体化されている。また、密着摺動部15aは下部円筒部15cの下端から径方向外側に張り出して一体化して設けられていて、液導入室28の内周面に沿って上部円筒部15b及び下部円筒部15cと一体として上下に摺動する。
【0015】
液導入室28の上部には、ポンプヘッド部19が押圧されていない状態で筒状ピストン部材15の密着摺動部15aよりも上方に配置される部分である、空気室連通部28aが形成されていると共に、空気室連通部28aの側面には、ポンプヘッド部19が押圧されていない状態での密着摺動部15aに近接して、排水孔11が開口形成されており(図1(a)参照)、且つ、ポンプヘッド部の押圧時に、空気室24と空気室連通部28aとの連通状態を遮断する連通遮断部材20が設けられている(図2(a)参照)。
【0016】
また、本第1実施形態では、連通遮断部材20は、空気室連通部28aの内径と同様の外径を有する筒状ピストン部材15の上部円筒部15bであり、この上部円筒部15bは、ポンプヘッド部19が押圧されていない状態で、下端が空気室連通部28aの上方に配置されており(図1(a)参照)、ポンプヘッド部19の押圧時には、空気室連通部28aに挿入されて外周面を空気室連通部28aの内周面に密着させた状態で摺動するようになっている(図2(a)参照)。
【0017】
本第1実施形態では、ベースキャップ部14は、円筒状のガイドステム23を天井部14aから立設させて、容器本体の口首部に装着されている。ポンプヘッド部19は、このベースキャップ部14のガイドステム23に相対変位可能に挿入される中空パイプ22を有しており、また上部先端部分には、泡状にした内容液を吐出する吐出口26を備えている。ポンプヘッド部19は、中空パイプ22の下端部に上部が嵌め込まれて一体として連結された上部円筒部15bと、上部円筒部15bの下端部に上部が嵌め込まれて一体として連結された下部円筒部15cとからなる筒状ピストン部材15を介して、シリンダ部17の液導入室28に設けられたスプリング部材29の作用によって、上方に付勢されるようになっている。
【0018】
本第1実施形態の泡吐出器10は、特開2010−227822号公報に記載の泡吐出器と同様に、スプリング部材29の付勢力に抗してポンプヘッド部19を下方に押圧することにより、ポンプ18の筒状ピストン部材15及びエアピストン部材16が押し下げられ、筒状ピストン部材15の上部円筒部15bの内部に形成された液室30の内容液の液圧によってボール弁31aが上方に移動して、第1流路32が開放される。これによって液室30から、内容液が中空パイプ22内の発泡流路21に向けて加圧、排出される(図2(a)参照)。また筒状ピストン部材15の上部円筒部15bとエアピストン部材16の円筒部16aとの遊嵌部分、及び筒状ピストン部材15の上部円筒部15bとポンプヘッド部19の中空パイプ22との接合部分に沿って軸方向に延設して、例えばこれらの内周面や外周面に設けられた線状切欠き溝等による第2流路33が、空気流路として形成されている。後述する閉塞部36を開放することにより第2流路33を流通可能として、空気室24の空気が中空パイプ22内の発泡流路21に向けて加圧、排出される(図2(a)参照)。発泡流路21に向けて排出された内容液と空気は、合流空間としての混合室13において混合されることにより混合液を形成し、混合室13の下流側に設けられた泡生成部材40を通過して発泡した後に、ポンプヘッド部19の吐出口26から泡状に吐出される。
【0019】
ここで、ポンプヘッド部19の押圧を開放すれば、スプリング部材29の付勢力によってポンプヘッド部19が上方に押し上げられ、筒状ピストン部材15及びエアピストン部材16も押し上げられて、ボール弁31aが自重によって下方に移動することにより第1流路32が閉塞する。また、ボール弁31aの閉塞によって筒状ピストン部材15の内部の液室30が負圧になるので、ポペット弁30bが上方に移動することにより導入流路30cが開放されて、容器本体内の内容液が吸引管27及び液導入室28に吸引供給される(図2(b)参照)。
【0020】
さらに、ポンプヘッド部19の上昇、及びこれに伴う筒状ピストン部材15のエアピストン部材16に対する相対的な上昇により、後述する閉塞部36が閉塞されて、第2流路33を介した空気の流通が遮断される(図2(b)参照)。さらにまた、エアピストン部材16の上昇により、空気室24が負圧になって吸引力を生じることになり、この吸引力によって、逆止弁としての空気バルブ41によって閉塞された状態から開放された外気取込み孔12を介して、中空パイプ22とガイドステム23との間の隙間を通過した外気が、空気室24に取り込まれる。すなわち、空気バルブ41は、外気取込み孔12を下方から覆うようにして空気室24に設けられており、ポンプヘッド部19の押圧が開放されてポンプヘッド部19が上昇し、元の位置に復帰する際に、空気室24の内部が負圧となることにより開いて外気を空気室24に取込み可能とする。
【0021】
なお、本第1実施形態では、泡吐出器10には、ポンプヘッド部19の中空パイプ22の外側に、これと同心状に配置されたスカート状カバー25が、中空パイプ22とガイドステム23との間の隙間を覆うように設けられている。スカート状カバー25が設けられていることにより、中空パイプ22とガイドステム23との間の隙間を介して外気が吸引される際に、外気の吸引に伴ってこれらの隙間から、外気と共にポンプヘッド部19やベースキャップ部14の周囲の水が空気室24に流入するのを、相当程度防止することが可能になる。
【0022】
しかしながら、中空パイプ22とガイドステム23との間の隙間を覆うスカート状カバー25が設けられていても、外気の吸引に伴う空気室24への水の侵入を完全には遮断することができず、特に容器を倒してしまったり、容器の周囲を洗浄したりする環境下におかれると、空気室24への水の侵入を回避することは困難である。本第1実施形態では、後述するように、空気室24に侵入した水を、液導入室28の空気室連通部28aの側面に形成された排水孔11から、容器本体の内部にスムーズに排出させて、空気室24に長期間貯留されないようにすることで、空気室24に雑菌が発生したり、侵入した水が腐敗したりするのを防止できるようになっている。
【0023】
本第1実施形態の泡吐出器10では、特開2010−227822号公報に記載の泡吐出器と同様に、筒状ピストン部材15とエアピストン部材16との遊嵌部分に、空気流路である第2流路33を開閉する閉塞部36が設けられている。すなわち、本第1実施形態では、筒状ピストン部材15の上部円筒部15bは、ポンプヘッド部19の中空パイプ22に上端部分が一体として装着されて、中空パイプ22と一体となって上下動するようになっている。一方、エアピストン部材16は、筒状ピストン部材15の上部円筒部15bの外周面に0.1〜0.2mm程度の隙間を有した状態で相対変位可能に遊嵌する円筒部16aと、円筒部16aの上端部から外側に張り出して円環状に設けられた張出し部16bと、張出し部16bの外周先端部分に設けられ、空気室24の内周面に密着状態で摺動可能に接する外周面を備える外周ピストン部16cとからなる。
【0024】
また、筒状ピストン部材15の上部円筒部15bの外周面には、エアピストン部材16の円筒部16aが装着された部分の下方に配置されて、閉塞用凹状リブ37が、外側に張り出すように突出して当該外周面に沿って円環状に設けられている。この閉塞用凹状リブ37に、エアピストン部材16の円筒部16aの下端部を挿入して当接させることにより、空気流路である第2流路33を、その入口部分において閉塞することが可能になる。すなわち、円筒部16aの下端部と閉塞用凹状リブ37とによって、閉塞部36が構成される。
【0025】
本実施形態では、図1(a)に示すポンプヘッド部19の押圧前の状態から、ポンプヘッド部19を押圧して下方に押し下げれば、エアピストン部材16の円筒部16aと筒状ピストン部材15とが遊嵌状態で装着されていて、外周ピストン部16cの空気室24の内周面への密着力の方が大きくなっていることから、まず図1(b)に示すように、中空パイプ22と共に筒状ピストン部材15が、エアピストン部材16に対して相対的に下方にスライド移動する。これに伴って、エアピストン部材16の円筒部16aの下端部の、筒状ピストン部材15の閉塞用凹状リブ37への密着状態が解除されるので、閉塞部36が開放されて、第2流路33に空気を流通させることが可能な状態となる。
【0026】
ポンプヘッド部19をさらに下方に押し下げれば、中空パイプ22と共に、筒状ピストン部材15及びエアピストン部材16が一体として下方に押し下げられることになる。これによって、筒状ピストン部材15の内部に形成された液室30から、内容液が第1流路32を介して中空パイプ22内の発泡流路21に向けて加圧、排出されると共に、空気室24の空気が第2流路33を介して中空パイプ22内の発泡流路21に向けて排出される(図2(a)参照)。また混合室13において加圧混合された内容液と空気との混合液が泡生成部材40を通過して発泡した後に、ポンプヘッド部19の吐出口26から泡状に吐出される。
【0027】
図2(a)に示すように、エアピストン部材16の外周ピストン部16cが空気室24の底部近傍まで至る、1ストロークの最後までポンプヘッド部19を押圧したら、ポンプヘッド部19の押圧を開放する。ポンプヘッド部19の押圧を開放すると、まず図2(b)に示すように、エアピストン部材16の円筒部16aと筒状ピストン部材15とが遊嵌状態で装着されているので、外周ピストン部16cの外周面の空気室24の内周面への密着力の方が大きくなっていることから、スプリング部材29の付勢力によって、中空パイプ22と共に、筒状ピストン部材15がエアピストン部材16に対して相対的に上方にスライド移動する。これに伴って、筒状ピストン部材15の閉塞用凹状リブ37は、エアピストン部材16に対して上方に移動するので、円筒部16aの下端部を閉塞用凹状リブ37へ密着当接させることにより、閉塞部36を閉塞して、第2流路33を介した空気の流通を遮断する。
【0028】
しかる後に、スプリング部材29の付勢力によって、ポンプヘッド部19と共に筒状ピストン部材15及びエアピストン部材16がさらに押し上げられ、上述のようにポペット弁30bが上方に移動することにより導入流路30cが開放されて、容器本体内の内容液が吸引管27及び液導入室28に吸引供給されると共に、空気室24が負圧になって空気バルブ41を開放することで、外気取込み孔12を介して外気が空気室24に取り込まれることになる。
【0029】
そして、本第1実施形態では、液導入室28の上部の、ポンプヘッド部19が押圧されていない状態で筒状ピストン部材15の密着摺動部15aよりも上方に形成された部分である空気室連通部28aの側面には、排水孔11が、密着摺動部15aによって覆われることなく開口して形成されている。当該排水孔11は、ポンプヘッド部19が押圧されていない状態での密着摺動部15aに近接して、空気室連通部28aの下端部に配置されている。排水孔11は、大気圧下において、空気室24に浸入した水をこれの自重によって通過させるのに十分な大きさの開口面積を備えると共に、空気室連通部28aの側面に、1箇所に、又は周方向に間隔をおいて複数箇所に形成されている。
【0030】
また、本第1実施形態では、ポンプヘッド部19の押圧時に、空気室24と空気室連通部28aとの連通状態を遮断する連通遮断部材20が設けられている。この連通遮断部材20は、本第1実施形態では、筒状ピストン部材15の、上部がポンプヘッド部19の中空パイプ22の下端部に嵌め込まれる、上部円筒部15bの下部によって構成されている。すなわち、筒状ピストン部材15の上部円筒部15bは、液導入室28の上部の空気室連通部28aの内径と同様の外径を有しており、ポンプヘッド部19が押圧されていない状態では、図1(a)に示すように、これの下端が空気室連通部28aの上端開口の上方に配置されて、空気室24と空気室連通部28aとを連通させた状態を保持している。ポンプヘッド部19の押圧時には、筒状ピストン部材15の上部円筒部15bの下部は、図1(b)及び図2(a)に示すように、空気室連通部28aに挿入されて外周面を空気室連通部28aの内周面に密着させた状態で摺動するようになっており、これによって空気室24と空気室連通部28aとが連通する状態を遮断して、空気室24から排水孔11に到る空気の流路を、強固に閉塞できるようになっている。また、連通遮断部材20である上部円筒部15bの下端は、ポンプヘッド部19が押圧されていない状態では、空気室連通部28aの上端開口に近接してこれの直ぐ上に配置されており、これによって、ポンプヘッド部19が押圧された際に、直ちに空気室連通部28aの上端開口を閉塞できるようになっている。
【0031】
ここで、本第1実施形態では、空気室連通部28aの内径よりも小さな外径の下部円筒部15cの上部が嵌め込まれる、上部円筒部15bの下端部における内側の角部が、面取りされた内側面取り部15dとなっている。上部円筒部15bの下端部における内側の角部が内側面取り部15dとなっていることにより、上部円筒部15bの下端部外周面を空気室連通部28aの内周面に密着させ易くして、より安定した状態で上部円筒部15bの下部を空気室連通部28aの内側面に沿って密着摺動させることが可能になる。
【0032】
さらに、本第1実施形態では、空気室24の底面部24aが、空気室連通部28aに向けて下方に傾斜する傾斜面となっている。空気室24の底面部24aが空気室連通部28aに向けて下方に傾斜する傾斜面となっていることにより、空気室24に侵入した水を、空気室連通部28aに向けて流下させ易くして、空気室連通部28aに効率良く集積させることが可能になり、空気室24に浸入した水を、空気室連通部28aの下端部の排水孔11から容器本体の内部によりスムーズに排出することが可能になる。
【0033】
そして、上述の構成を備える本第1実施形態の泡吐出器10によれば、ポンプヘッド部19を押圧した際に、空気室24から内容液との合流空間である混合室13に送り出すべき空気が、空気室24に侵入した水を排出するための排水孔11から漏れ出るのを効果的に回避できると共に、ポンプヘッド部19を押圧しないポンプフォーマーの非使用時において、空気室24に侵入した水をスムーズに排出することが可能になる。
【0034】
すなわち、本第1実施形態によれば、液導入室28の上部には、筒状ピストン部材15の密着摺動部15aよりも上方に配置される空気室連通部28aが形成されていると共に、この空気室連通部28aの側面には、排水孔11が開口形成されており、且つ、ポンプヘッド部の押圧時に空気室24と空気室連通部28aとの連通状態を遮断する、空気室連通部28aの内径と同様の外径を有する筒状ピストン部材15の上部円筒部15bによる連通遮断部材20が設けられている。したがって、ポンプヘッド部19の押圧した際には、連通遮断部材20としての筒状ピストン部材15の上部円筒部15bの下部が、空気室連通部28aに挿入されて密着状態で摺動することで、空気室24と空気室連通部28aとの連通状態を遮断すると共に、空気室24から排水孔11に到る空気の流路を強固に閉塞して、混合室13に送り出すべき空気が排水孔11から漏れ出るのを効果的に回避することが可能になる(図1(c)、図2(a)、(b)参照)。
【0035】
また、押圧を開放してポンプヘッド部19を元の位置に復帰させた後の、ポンプヘッド部19が押圧されていない状態では、筒状ピストン部材15の上部円筒部15bの下端が空気室連通部28aの上端開口の上方に配置されて、これらの間には、空気室24に侵入した水が通過可能な間隔が保持されるので、空気室24に侵入した水を、空気室連通部28aにスムーズに流入させて、排水孔11から容器本体の内部に容易に排出することが可能になる。
【0036】
図3(a)、(b)及び図4(a)、(b)は、本発明の好ましい第2実施形態に係る泡吐出器50を示すものである。本第2実施形態の泡吐出器50は、ポンプヘッド部19の押圧時に空気室24と空気室連通部28a’との連通状態を遮断する、連通遮断部材20の構成が異なる他は、上記第1実施形態の泡吐出器10と同様の構成を備えている。なお、上記第1実施形態の泡吐出器10の部材や部分と同様の部材や部分については、上記第1実施形態と同様の符号を付し、これらの詳細な説明については省略する。
【0037】
本第2実施形態の泡吐出器50では、連通遮断部材20は、図5(a)、(b)にも示すように、空気室連通部28a’の内径より小さな外径を有すると共に、下端部に密着摺動部15aを備える筒状ピストン部材15’の下部円筒部15c’に遊嵌装着される、円環形状の弁板部材51によって構成される。この弁板部材51は、ポンプヘッド部19が押圧されていない状態では、下部円筒部15c’の下端部分に設けられた載置部52に載置されて、空気室連通部28a'の上方に配置されている(図5(a)参照)。弁板部材51は、ポンプヘッド部19の押圧時には、空気室24からの圧力によって、外周縁部を空気室連通部28a’の開口周縁部分の空気室24の底面部24aに密着させた状態で、下部円筒部15c’を下方に摺動させるようになっている(図5(b)参照)。
【0038】
また、本第2実施形態の泡吐出器50では、図5(a)、(b)に示すように、弁板部材51の遊嵌装着部51aから上方に立設して、ベンディング弁53が円環状に連続して設けられている。ポンプヘッド部19の押圧時には、ベンディング弁53を空気室24からの圧力によって筒状ピストン部材15’の下部円筒部15c’の外周面に密着させた状態で、下部円筒部15c’を下方に摺動させるようになっている。本実施形態では、ベンディング弁53は、弁板部材51と一体成形することによって設けられていて、下部円筒部15c’の外周面に密着状態で当接できるように、その厚みが適宜設定されている。
【0039】
本第2実施形態では、図3(a)、(b)及び図4(a)、(b)に示すように、筒状ピストン部材15’の上部円筒部15b’や下部円筒部15c’は、上記第1実施形態の泡吐出器10の筒状ピストン部材15の上部円筒部15bや下部円筒部15cよりも短く形成されている。上部円筒部15b’の下端は、ポンプヘッド部19の押圧時でも空気室連通部28a’の上方に位置して、空気室連通部28に挿入されないように(図4(a)、(b)参照)、ポンプヘッド部19が押圧されていない状態では、空気室24の略中央の高さ位置に配置されている(図3(a)、(b)参照)。下部円筒部15c’には、密着摺動部15aと近接する下端部分が肉厚となっていることで段差部が形成されていて、この段差部による載置部52が設けられている。この載置部52には、ポンプヘッド部19が押圧されていない状態で、下部円筒部15c’に遊嵌装着された弁板部材51が載置される。
【0040】
弁板部材51は、例えば可撓性を備える合成樹脂材料からなり、図5(a)、(b)に示すように、背の低い円筒形状の遊嵌装着部51aと、遊嵌装着部51aの上端部から径方向外側に向けて下方に傾斜して張り出した、円環形状の閉塞板部51bとを含んで形成される。遊嵌装着部51aは、筒状ピストン部材15’の下部円筒部15c’の外径と略同様の内径を備えている。これによって、遊嵌装着部51aの内周面を下部円筒部15c’の外周面に略密着させた状態で、弁板部材51を下部円筒部15c’の外周面に沿って上下にスライド移動させることが可能になる。閉塞板部51bは、その外周縁部の直径が、空気室連通部28a’の上端開口の直径よりも大きくなっている。これによって、ポンプヘッド部19の押圧に伴って下部円筒部15c’が下方に移動した際に、閉塞板部51bの外周縁部を、空気室連通部28a’の開口周縁部分の空気室24の底面部24aに係止させて、弁板部材51が空気室連通部28a’の内部に落ち込まないようにすることが可能になる。
【0041】
弁板部材51の遊嵌装着部51aから円環状に立設するベンディング弁53は、これの外側の圧力が内側の圧力よりも高くなった際に、内側(径方向内側)に容易に変形できるようになっている。これによって、ポンプヘッド部19の押圧時に、空気室24からの圧力によって、ベンディング弁53の特に先端部分を内側に変形させることで、筒状ピストン部材15’の下部円筒部15c’の外周面に、ベンディング弁53を強固に密着させることが可能になる。これによって、空気室24と空気室連通部28a’との連通状態をさらに確実に遮断することが可能になる。
【0042】
また、本第2実施形態の泡吐出器50では、図3(a)、(b)及び図4(a)、(b)に示すように、シリンダ部17’の液導入室28’は、上記第1実施形態の泡吐出器10のシリンダ部17の液導入室28よりも短く形成されている。液導入室28’の上部の空気室連通部28a’は、当該液導入室28’の上端部のテーパー状の拡径部によって形成されている。このテーパー状の拡径部による空気室連通部28a’の側面に、ポンプヘッド部19が押圧されていない状態での密着摺動部15aに近接して配置される、排水孔11’が開口形成されている。
【0043】
本第2実施形態の泡吐出器50によれば、ポンプヘッド部19を押圧した際には、空気室24からの圧力を受けて、連通遮断部材20としての弁板部材51の閉塞板部51bの外周縁部が、空気室連通部28a’の開口周縁部分の空気室24の底面部24aに密着することで、空気室24と空気室連通部28a’との連通状態を遮断すると共に、空気室24から排水孔11’に到る空気の流路を強固に閉塞して、混合室13に送り出すべき空気が排水孔11’から漏れ出るのを効果的に回避することが可能になる(図3(b)、図4(a)、図5(b)参照)。また、押圧を開放してポンプヘッド部19を元の位置に復帰させた後の、ポンプヘッド部19が押圧されていない状態では、弁板部材51が下部円筒部15c’の載置部52に載置されて、閉塞板部51bの外周縁部と空気室24の底面部24aとの間には、空気室24に侵入した水が通過可能な間隔が保持されるので、空気室24に侵入した水を、空気室連通部28a’にスムーズに流入させて、排水孔11’から容器本体の内部に容易に排出することが可能になる(図3(a)、図5(a)参照)。
【0044】
これらによって、本第2実施形態の泡吐出器50によっても、上記第1実施形態の泡吐出器10と同様の作用効果が奏される。
【0045】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、空気室の底面部は、空気室連通部に向けて下方に傾斜する傾斜面となっている必要は必ずしもなく、平坦な底面部等であっても良い。また、連通遮断部材を円環形状の弁板部材とした場合に、遊嵌装着部から立設させてベンディング弁を設ける必要は必ずしもない。さらに、ポンプヘッド部の押圧が開放されてポンプヘッド部が復帰する際に、内部が負圧となることにより外気を取込み可能とする機構として、逆止弁を用いる必要は必ずしもなく、例えば外気の流路の開閉を、ピストンの摺動によって行えるようにした弁機構等によるものであっても良い。
【符号の説明】
【0046】
10,50 泡吐出器
11,11’ 排水孔
12 外気取込み孔
13 混合室
14 ベースキャップ部
15,15’ 筒状ピストン部材(液ピストン)
15a 密着摺動部
15b,15b’ 上部円筒部
15c,15c’ 下部円筒部
16 エアピストン部材(エアピストン)
17,17’ シリンダ部
19 ポンプヘッド部
20 連通遮断部材
22 中空パイプ
23 ガイドステム
24 空気室
24a 底面部
28,28’ 液導入室
28a,28a’ 空気室連通部
30 液室
32 第1流路
33 第2流路
36 閉塞部
51 弁板部材
51a 遊嵌装着部
51b 閉塞板部
52 載置部
53 ベンディング弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体の口首部に装着されるベースキャップ部に対して往復動可能に設けられたポンプヘッド部を有し、該ポンプヘッド部が押圧されることにより、加圧された液室から混合室に内容液を送る第1流路と、加圧された空気室から前記混合室に空気を送る第2流路とを開放し、前記混合室に送られた前記内容液を前記混合室から吐出口に至る発泡流路において前記空気と混合し発泡させて吐出する泡吐出器であって、
前記容器本体の口首部の内側に配置される、大径の前記空気室及び小径の液導入室からなるシリンダ部と、前記液導入室の内周面に沿って摺動する筒状ピストン部材及び該筒状ピストン部材から径方向外側に張り出して設けられて前記空気室の内周面に沿って摺動するエアピストン部材からなるピストン部とを備えており、
前記液導入室の上部には、前記ポンプヘッド部が押圧されていない状態で前記筒状ピストン部材の密着摺動部よりも上方に配置される部分である、空気室連通部が形成されていると共に、該空気室連通部の側面には、前記ポンプヘッド部が押圧されていない状態での前記密着摺動部に近接して、排水孔が開口形成されており、
且つ、前記ポンプヘッド部の押圧時に、前記空気室と前記空気室連通部との連通状態を遮断する連通遮断部材が設けられている泡吐出器。
【請求項2】
前記連通遮断部材は、前記空気室連通部の内径と同様の外径を有する前記筒状ピストン部材の上部円筒部であり、該上部円筒部は、前記ポンプヘッド部が押圧されていない状態で、下端が前記空気室連通部の上方に配置されており、前記ポンプヘッド部の押圧時には、前記空気室連通部に挿入されて外周面を前記空気室連通部の内周面に密着させた状態で摺動する請求項1記載の泡吐出器。
【請求項3】
前記連通遮断部材は、前記空気室連通部の内径より小さな外径を有すると共に下端部に前記密着摺動部を備える前記筒状ピストン部材の下部円筒部に遊嵌装着される、円環形状の弁板部材であり、該弁板部材は、前記ポンプヘッド部が押圧されていない状態で、前記下部円筒部の下端部分に設けられた載置部に載置されて前記空気室連通部の上方に配置されており、前記ポンプヘッド部の押圧時には、前記空気室からの圧力によって外周縁部を前記空気室連通部の開口周縁部分の前記空気室の底面部に密着させた状態で、前記下部円筒部を下方に摺動させる請求項1記載の泡吐出器。
【請求項4】
前記弁板部材の遊嵌装着部から上方に立設して、ベンディング弁が円環状に連続して設けられており、前記ポンプヘッド部の押圧時には、該ベンディング弁を前記空気室からの圧力によって前記下部円筒部の外周面に密着させた状態で、前記下部円筒部を下方に摺動させる請求項3記載の泡吐出器。
【請求項5】
前記空気室の底面部が、前記空気室連通部に向けて下方に傾斜する傾斜面となっている請求項1〜4のいずれか1項記載の泡吐出器。
【請求項6】
前記空気室には、前記ポンプヘッド部の押圧が開放されて前記ポンプヘッド部が復帰する際に、内部が負圧となることにより開いて外気を取込み可能とする逆止弁が設けられている請求項1〜5のいずれか1項記載の泡吐出器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−35569(P2013−35569A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−173319(P2011−173319)
【出願日】平成23年8月8日(2011.8.8)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】