説明

波力

ブイ、または、波力車輌用部品として好適に使用されるフロート(1)。このフロート(1)は、高さ可変、及び/又は、フロートが波ベアリング水中にある場合でもほぼ縦に維持される上側部材(12)を具える。波力車輌のテザーとして好適に使用される抵抗ケーブル(2)は、流線型断面を有し、断面の前側近傍に引張部材(21)と、この引張部材の後に負荷を担持しない少なくとも一の部材(22)を有する。フロート(1)と、水中のスイマー(3)と、フロートとスイマーを連結するテザー(2)を有する波力車輌は、テザーがねじれているかどうかを検出する手段、あるいはテザーのねじれを戻す手段(91)、あるいは、車輌が鯨ともつれることによって下側に引っ張られたときにテザーを切り離すことができる圧力検知接続部(71、72、73)、あるいはフロートまたはスイマーにテザーを固定する2軸ユニバーサルジョイント、あるいは、テザーによって生じるスナップ負荷を吸収する弾性エレメント、あるいはこれらの2又はそれ以上を具える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願のクロスリファレンス
本出願は、2007年3月2日出願の米国暫定特許出願第60/904,647号の優先権を主張し、2006年1月20日出願の米国暫定特許出願台60/760,893号、2006年5月18日出願の米国特許出願第11/436,447号、2006年9月1日出願の米国暫定特許出願第60/841,834号、及び2007年1月18日に出願され、2007年8月2日にWO2007/001139号として公開されたPCT/US07/01139号と関連する。これらの各出願の全開示は、全ての目的のためにここに引用されている。
【背景技術】
【0002】
本発明は、水中の波の影響を受け、場合によっては、水中の波力を用いるデバイスに関する。
【0003】
波が水面を移動するときに、水に縦方向の動きが生じるが、正味の水平方向の動きは生じない。この縦方向の動きの振幅は、深さに応じて対数的に減衰し、波長の約半分の深さでは、わずかな縦方向の動きしかない。風によって生じる潮流の流速も、深さに応じて急激に減衰する。波力を用いて有用な仕事をする数多くの提案がなされている。例えば、米国特許第986,627号、第1,315,267号、第2,520,804号、第3,312,186号、第3,453,981号、第3,508,516号、第3,845,733号、第3,872,819号、第3,928,967号、第4,332,571号、第4,371,347号、第4,389,843号、第4,598,547号、第4,684,350号、第4,842,560号、第4,968,273号、第5,084,630号、第5,577,942号、第6,099,368号、及び第6,561,856号、米国公開第2003/0220027号及び2004/0102107号、WO94/10029号及びWO87/04401号を参照されたい。これらの各特許及び公開の全開示は、全ての目的のためにここに引用される。
【0004】
本発明の第1の好ましい態様の概要
本発明は、水中で波の影響を受けるデバイスに関し、このデバイスには、限定するものではないが、例えば、波ベアリング水(すなわち、水の表面を移動する波がある水)に置かれたときに水の表面を移動する水車輌など、水中の波の力を利用するデバイスが含まれる。このような車輌は、例えば、(1)フロート、(2)スイマー、及び(3)フロートとスイマーを連結するテザーを具えており;このフロートとスイマーとテザーは、車輌が静水中にあるときは、(i)フロートは水の表面あるいは表面近傍にあり、(ii)スイマーはフロートの下に沈んでおり、(iii)テザーには張力がかかっている。スイマーは、車輌が波ベアリング水中にある時に、水と相互に作用して、フロートを水平成分を有する方向(以下、単に「水平方向」又は「水平」という)に移動させようとする力を生成する。簡略にするために、本明細書では、前述したとおり、フロート、スイマー、及びテザーを具える水車輌をWPVという。好ましいWPVが、引用されている関連出願に記載されている。
【発明の概要】
【0005】
本発明の第1の好ましい態様の概要
第1の好ましい態様において、本発明は水中に浮かぶフロートを提供するものであり、このフロートは:
(1)本体と;
(2)本体に固定され、本体から上方向に延在する上側部材と;
(3)(a)本体に対する上側部材の配位と、(b)上側部材の構成のうちの少なくとも一つを制御する手段と;
を具える。
【0006】
このフロートの第1実施例では、
(a)フロートが静水中に浮かんでいるときに、上側部材が水に対して静止配位を有しており、
(b)フロートが波ベアリング水に浮かんでいるときに、前記手段が上側部材の静止配位からの移動を低減する(実質的に防止することを含む)。
【0007】
フロートの第2実施例(必要不可欠ではないが、第1実施例の特徴を有していても良い)では、上側部材の高さが可変である(例えば、上側部材が、互いに入れ子式になった部品を具えている、及び/又は、折りたたんだり、展開したりできる一又はそれ以上の部品を具えている)。
【0008】
本発明の第2の好ましい態様の概要
第2の好ましい態様においては、本発明はケーブルを提供するものであり、このケーブルは:
(a)断面を有し、この断面が
(i)0.5ないし3.0インチのコード長を有し、
(ii)リーディングエッジ部とテーパ状トレーリングエッジ部を具え、このリーディングエッジ部が断面最大幅部分を含み、当該最大幅が0.1ないし1.0インチであり、多くとも断面コード長の0.5倍であり、
(b)
(1)ケーブルに張力がかかっているときに負荷を担い、好ましくはケーブルのリーディングエッジ部分を通過する、細長テンシル部材と;
(2)ケーブルに張力がかかっているときに負荷を担わない少なくとも一の追加の細長部材と;
(3)ケーブルの外側表面を提供するジャケットと;
を具える。
【0009】
本発明の第3の好ましい態様の概要
第3の好ましい態様では、本発明は、テザーがねじれているかどうかを検出する手段を具えるWPVを提供する。
【0010】
本発明の第4の好ましい態様の概要
第4の好ましい態様では、本発明は、テザーがねじれている場合にテザーのねじれを戻す手段を具えるWPVを提供する。
【0011】
本発明の第5の好ましい態様の概要
第5の好ましい態様では、本発明は、水圧が正常な使用状態にある水圧を実質的に超えた場合に、テザーをフロート及び/又はスイマーから分離する、及び/又は、テザーを壊す、圧力検知接続部を具えるWPVを提供する。このように、WPVが鯨やその他の海洋生物にもつれたとき、この海洋生物が潜ると、WPVが切り離される。
【0012】
本発明の第6の好ましい態様の概要
第6の好ましい態様では、本発明は、テザーがフロート及び/又はスイマーに2軸ユニバーサルジョイントを介して固定されており、このジョイントが、フロート又はスイマーが縦揺れまたは横揺れしているときは回動して、フロート及び/又はスイマーが偏揺れしているときは回動しない、WPVを提供する。
【0013】
本発明の第7の好ましい態様の概要
第7の好ましい態様では、本発明は、テザーがフロート又はスイマーに、あるいは両方に、弾性エレメントを介して連結されており、このエレメントがテザーが緩んだ状態から負荷がかかった状態に変わるときに生じるスナップ負荷を吸収できる、WPVを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本発明は、添付図面に図解されている。この図は実際の線図であるが、スケールどおりではない。
【図1】図1は、本発明の第1の好ましい態様を組み入れたWPVの実際の線図であるが、スケールどおりではない。
【図2】図2は、本発明の第2の好ましい態様にかかるケーブルの断面図である。
【図3】図3は、本発明の第2の好ましい態様にかかるケーブルの断面図である。
【図4】図4は、本発明の第2の好ましい態様にかかるケーブルの斜視図である。
【図5】図5は、本発明の第2の好ましい態様にかかるケーブルの斜視図である。
【図6】図6は、本発明の第4の好ましい態様で使用する回転カップリングの断面図である。
【図7】図7は、本発明の第4の好ましい態様で使用する回転カップリングの斜視図である。
【図8】図8は、本発明の第5の好ましい態様で使用するケーブル開放機構の斜視図である。
【図9】図9は、図8に示す機構を閉じた位置で示す断面図である。
【図10】図10は、図8に示す機構を開いた位置で示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
発明の詳細な説明
上述の発明の概要、発明の詳細な説明、実施例、及び特許請求の範囲、及び添付図面において、本発明の特定の特徴(例えば、構成要素、原材料、エレメント、デバイス、装置、システム、群、範囲、方法ステップ、試験結果、その他)が引用されている。この明細書における本発明の開示には、これらの特定の特徴の全組み合わせが含まれる。例えば、特定の特徴が、特定の態様、特定の実施例、特定の請求項あるいは特定の図面のコンテキストにおいて開示されている場合、この特徴は、その他の特定の態様、実施例、請求項、及び図面のコンテキスト及び一般的に本発明においても、適宜用いることができる。ここに開示されている発明は、ここに特に記載されていない実施例を含み、例えば、ここに特に記載されていないが、ここに特に開示されているものと同じ、同等の、あるいは類似の特徴である機能を提供する特徴を使用することができる。
【0016】
「具える」の用語およびその文法的に同等の用語は、ここで、特定されている特徴に加えて、その他の特徴が選択的に存在することを意味するべく使用されている。例えば、構成要素A、B、及びCを「具える」組成あるいはデバイスは、構成要素A、B、及びCのみを含むものであってもよいし、構成要素A、B、及びCのみならず一又はそれ以上のその他の構成要素を含んでいてもよい。「実質的に成る」の用語及びその文法的に同等の用語は、ここで、特定されている特徴に加えて、請求項に記載された発明を実質的に変更しないその他の特徴が存在することがあることを意味するべく使用されている。数値に付けた「少なくとも」の用語は、ここで、その数で始まる範囲(可変が規定されていることに依存して、上限を有するあるいは上限のない範囲)の開始を指定するのに使用されている。例えば、「少なくとも1」は、1あるいは1以上を意味し、「少なくとも80%」は、80%あるいは80%以上を意味する。数値に付けた「多くとも」用語は、その数で終わる範囲(変数が規定されていることに依存して、下限を有するあるいは下限のない範囲)の終わりを指定するのに使用されている。例えば、「多くとも4」は、4または4より少ないことを意味し、「多くとも40%」は、40%又は40%より少ないことを意味する。範囲が「(第1の数)乃至(第2の数)」または「(第1の数)−(第2の数)」として与えられている場合は、第1の数が下限であり、第2の数が上限である範囲を意味する。例えば、「8ないし20の炭素原子」または「8−20の炭素原子」は、下限が8個の炭素原子であり、上限が20個の炭素原子である範囲を意味する。「複数」、「多数」の用語は、ここでは、二つまたは二つ以上の特徴を記載するべく使用されている。
【0017】
二又はそれ以上の規定されたステップを具える方法が引用されている場合、この規定されたステップは、どの順番でも、あるいは同時に(コンテキストがその可能性を排除していない限り)実行することができ、この方法は、選択的に、規定されたステップのいずれかの前に、二つの規定されたステップの間に、あるいは規定された全てのステップの後に、実行される一またはそれ以上のその他のステップを具えていてもよい。ここで「第1」及び「第2」の特徴に言及している場合、これは一般的に同定の目的でなされている。コンテキストがそうでないことを要求していない限り、第1及び第2の特徴は同じであっても、異なっていても良く、第1の特徴についての言及は、第2の特徴が必ず存在する(存在することもあるが)ことを意味するものではない。ここで「一」特徴に言及されている場合、これは、このような特徴が二またはそれ以上ある可能性を含む(コンテキストがこの可能性を排除していない限り)。二またはそれ以上の特徴に言及している場合、これは、この二またはそれ以上の特徴が、同じ機能を提供する数がより少ないまたはより多い特徴で置き換えられる可能性を含む(コンテキストがこの可能性を排除していない限り)。ここに与えられている数値は、そのコンテキストと表現に適した許容範囲をもって解釈すべきである。例えば、各数値は、当業者によって従来から使用されている方法で測定することができる正確度に依存して変動する。
【0018】
この明細書は、ここに参照されている全ての文献、この明細書と同時に出願したまたはこの出願に関連して以前に出願した全ての文献と、これらの文献に限定されるものではなく、この明細書と共に一般閲覧に供されている文献を含めて、参照によって組み込んでいる。
【0019】
A.本発明の第一の態様の詳細な説明
第一の態様では、本発明は、例えば、ブイ(あるいはブイの部分)または、WPVの部品を含めて、あらゆる目的に使用することができるフロートを提供している。用語「配位」は、本体と上側部材の間の角度関係を規定する。用語「構成」は、上側部材の寸法(例えば、高さ及び/又は幅)を規定しており、例えば、センサなどの補助部材の存在、不存在を問わない。
【0020】
このフロートは、選択的に、以下の特性を一又はそれ以上有する。
A1.(a)フロートが静水中に浮かんでいるとき、上側部材は水に対して静止配位にある;
(b)フロートが波ベアリング水中に浮かんでいる場合、制御手段が上側部材のこの静止配位からの動きを低減する。
【0021】
A2.(a)上側部材は本体に固定されており、例えば、縦の動き及び/又は横の動きを可能とするピボットジョイントなどによって、あるいは、ボールとソケットなどのジンバルジョイント(フロートが比較的長くて狭い場合適当である、縦の動きのみのピボットジョイント)などによって、本体に対して回転可能である;
(b)制御手段が下側部材を具えており、これは(i)本体に固定されており、(ii)本体から下方に延在しており、(iii)上側部材に連動しており、(iv)フロートが波ベアリング水中にあるときに、フロートが水中にあって波の動きに晒されると、本体に対して上側部材を回転させる。
【0022】
A3.下側部材は、例えば、以下の特徴を一又はそれ以上有する。
A3a 下側部材は、フロートが縦揺れすると下側部材が上側部材の静止配位からの動きを低減するように上側部材に固定されている。代替的に、あるいは追加で、下側部材は、フロートが横揺れすると、下側部材が上側部材の静止配位からの動きを低減するように上側部材に固定されている。この特徴は、例えば双胴船など、フロートが二又はそれ以上のハルを有する場合に、特に適している。この場合、上側部材は、通常ハル(hull)の間に配置されるであろう。
【0023】
A3b 下側部材は、上側部材の重量及び/又は慣性モーメントより実質的に大きい重り及び/又は慣性モーメントを有する。このため、下側部材は、好ましくはその下端に、直接またはフレキシブルケーブルを介して、選択的に重りを固定することができる。WPVとテザーの一部としてのフロートが下側部材に固定される場合、所望の重量をテザー及びスイマーの重量によって部分的にあるいは完全に供給できる。
【0024】
A3c 下側部材は上側部材に固定されており、上側部材と下側部材が単一体(ポール)を形成している。一の実施例では、このポールが、フロートが水中に浮かんでるときにフロート本体のヒンジソケットを通っており、フロートが水中に浮かんでいないときの格納用にあるいは展開用に、ヒンジソケットを通って引張上げることができる。別の実施例では、ポールは二またはそれ以上の異なるレベルでフロートに固定されており、上側部材の高さを、例えば、所望の高いレベルにセンサを配置するために高くする(あるいは低くする)ことができ、下側部材の長さはこれに応じて短くなる(あるいは、例えば、波が高いときに所望されるように、テザーが下側部材に取り付けられている場合はスイマーを下げるために、長くなる)。
【0025】
A3d フロートが静水中にあるとき、下側部材は、フロート本体の縦軸を含み、及び/又は、実質的に垂直である垂直面にある、あるいは、フロートがWPVのフロートとして使用されている場合は、垂直面に対して前側端部側に、例えば、最大12°の角度、例えば、3−8°、例えば約5°、傾いている。
【0026】
A4 上側部材は選択的に、以下の特徴を一又はそれ以上有する。
A4a 上側部材は、可変の高さあるいはその他の可変寸法を有する。例えば、上側部材は入れ子式であってもよく(すなわち、互いに対して摺動し、従って上側部材の寸法が変化する二又はそれ以上のユニットを具える)、及び/又は、折りたたみ及び展開可能であり、従って、上側部材の寸法が変化する二またはそれ以上のユニットを具える。フロートは、上側部材の寸法を変えるためのモータを具えていても良い。フロートは、上側部材の寸法を変更するアクチュエータを駆動する一又それ以上のセンサを具えていても良い。例えば、波の高さを検知するセンサを具え(上側部材の上にある)、波の高さが高くなると、上側部材の高さを下げ、あるいはその逆にする。上側部材が、高さあるいはその他の寸法が可変であることの利点は、その風の抵抗を最小限にできることである。
【0027】
A4b 上側部材は、カメラ、無線アンテナ、無線送信機、無線リピータ、気象センサ、二酸化炭素センサ、およびビーコン、及び大気と海との間の熱及び気流を検知するセンサからなる群から選択された一又はそれ以上のアクセサリを具えている。
【0028】
A4c 上側部材は、フロートの本体、あるいはその周囲を通っている。
【0029】
A4d フロートが静水中にあるとき、上側部材は、フロートの縦軸を含む及び/又は、ほぼ垂直な、垂直面にある軸を有する。
【0030】
A4f 上側部材は、一又はそれ以上のフレキシブル部分を具え、過負荷状態にあるときに曲がる。
【0031】
A5f 上述したとおり、上側部材は下側部材と関連しておらず、例えば、フロートの本体に固定されており、フロートが波ベアリング水中にあるときはその配位が変化せず、あるいは、その配位を制御するのに別の機構を用いている。
【0032】
A6 フロートは、長さ2−30フィート、例えば5−15フィートであり、幅がフロートの長さの0.1乃至0.6倍、例えば、0.2乃至0.3倍である。
【0033】
A7 フロートは、上述したWPVのフロートである。このようなWPVでは、テザーを下側部材に、好ましくは、下側部材の最下点、あるいはフロート本体に連結する。この連結は、例えば、ユニバーサルジョイントを介してなされる。
【0034】
本発明のこの態様の好ましい実施例は、所望の、好ましくは比較的一定のレベルにセンサとその他の機材を水上で支持するのに特に有用である。例えば、本発明のこの態様のいくつかの実施例では、波ベアリング水中のフロートに固定されている上側部材の揺動運動を低減する(場合によっては、実質的になくすことを含む)。所望であれば、上側部材を、実質的に垂直位置に維持することができる。このような揺動運動は、風の測定値を歪ませ、無線通信効率を低下させる。従来のデータブイや、データ回収車に装着されている多くの器具は、水の表面上の比較的高いレベルで最も良く作動する。
【0035】
風速を報告する標準高さは、水位から約10mであるが、従来技術では、時に風速をより低いレベルで測定して、その後補正していた。本発明のフロートを用いて風速を測定する場合、測定は好ましくは、水上少なくとも1.5mのレベルで行われ、通常、実質的により高いレベルで測定することができる。必要があれば、波高を観察するフロートのセンサによって提供される情報を考慮して風速を補正することができる。
【0036】
弱い無線通信ラインでは、送信機と受信機の高さが高いほど、受信可能な範囲が大きくなる。本発明の好ましい実施例では、例えば、ほぼ10乃至20マイル離れている複数のアンテナベアリングWPVを具える無線通信リピータネットワークを作ることができる。WPVの数とその離隔は、冗長度があるように選択することができ、従って、一又は少数のWPVの欠落がネットワークの作動を妨げることがない。
【0037】
カメラによる観察は、波としぶきの上のレベルで最も良く行われる。
【0038】
大気/海洋の熱流速の測定(気候モデル及び気象モデルに重要である)用には、温度または二酸化炭素濃度を測定するセンサが、水面上と水面下の様々な高さに配置される。二酸化炭素流速は、例えば、水面上約2mあるいは約4mといった、好適な高さにセンサを配置することによって特徴づけられることがわかっている。本発明のフロートの一実施例では、上側部材が例えば、水面上2mと4mの異なる高さに配置した二酸化炭素センサを具える。このフロートは、水面下に二酸化炭素センサを具えていても良い。フロートがWPVの一部である場合、二酸化炭素センサを、スイマーの上、及び/又は、曳航アレイの上に配置することもできる。曳航アレイは、水面から深さ30−100m(あるいはそれ以上)上下に引くことができる浮力調節器を有する曳航体であってもよい。
【0039】
ここに開示されている発明は、上述した上側部材を有し、二酸化炭素センサを設けたWPVのみならず、上述した二酸化炭素センサを設けたあらゆるWPVを含む。
【0040】
フロートは、上側部材の上の器具を、フロートが波頂にあるかそれに近いときにのみ作動させるセンサ(例えば、加速度計もしくは速度を感知できるGPSのような速度センサ)を具えていても良い。
【0041】
本発明のこの態様の好ましい実施例は、フロートに固定された上側部材を使用する場合に実用的であるよりも、高さのある上側部材を使用することをより実用的にする。例えば、上側部材は、選択的に、少なくともフロートの長さの0.5倍の固定高さ(あるいは、上側部材が高さ調整可能であれば、最大高さ)、例えば、フロートの長さの少なくとも0.8倍、例えば、フロートの長さの0.8乃至3倍、またはフロートの長さの1−2倍を有することができる。従って、この高さは少なくとも6フィート、または少なくとも10フィート、例えば、6−15フィートあるいは、高さが調節可能であればそれ以上であっても良い。例えば、完全に折りたたまれたときの高さが3−10フィートで、完全に伸張されたときの高さが10−30フィートであってもよい。
【0042】
B 本発明の第2の好ましい態様の詳細な説明
本発明の第2の好ましい態様のケーブルは、様々な状態で有益であり、ケーブルが、ケーブルを沈めた水またはその他の液体に対して移動する場合に、ケーブルの抵抗を低減するのに有益である。このような使用の一つとして、このケーブルは、WPVのテザーとして使用される。
【0043】
このケーブルは、以下の特徴を一又はそれ以上選択的に有する。
【0044】
B1 このケーブルは、コード長0.8乃至1.5インチの断面を有する。
【0045】
B2 このケーブルは、この断面のコード長の最大0.3倍の幅を有する。
【0046】
B3 このケーブルは、テーパ状トレーリングエッジ部分があ
る断面を具える。
【0047】
B4 このケーブルは、比較的丸いリーディングエッジと鋭いトレーリングエッジを有し、断面が涙の形あるいは翼の形に似ている。
【0048】
B5 ジャケットは、例えば、エポキシ樹脂またはポリウレタンを具えるポリマ状組成物でできている。
【0049】
B6 ジャケットは、ポリマ状組成物を引張部材の周囲に押出成型する、あるいはモールディングして製造し、追加の細長部材は、好ましくはジャケットに残留ストレスが生じない方法で、例えば、細長部材の周囲に組成物をキャスティングすることによって、作ることができる。あるいは、ジャケットが細長部材の周囲に形成された後、ジャケットのストレスを低減する(完全にストレスを除くことを含む)ステップを含む方法で作ることができる。
【0050】
B7 ジャケットは、海洋生成物およびその他の付着物を防止する添加剤を具える。
【0051】
B8 追加の細長部材は、絶縁した導電体、光ファイバ、音響ケーブル、例えば、絶縁リボンケーブル、の一又はそれ以上を具える。
【0052】
B9 ケーブルは、例えば可視マーキングなどの識別子を担持しており、これが、例えばフロート本体のカメラによって、ケーブルがねじれているかどうかを測定するケーブルの検査を可能にする。
【0053】
B10 ケーブルは、更に、絶縁ジャケットから間隔をあけて延在するフィンを具える。このフィンは、例えば、1.5平方インチであり、隣接するフィン間の距離は、例えば2−12フィートであってもよい。
【0054】
B11 ケーブルは、更に、ケーブルに張力が係っている場合に負荷を担持し、ケーブルのリーディングエッジ部分を通る第2の細長引張部材を具えている。
【0055】
B12 細長引張部材は、チューブで覆われており、このチューブによって引張部材をケーブルの残り部分から独立して移動させることができる。チューブは、例えば、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素化ポリマを具えるポリマ組成物でできたチューブである。一以上の引張部材がある場合、各引張部材の周りにこのようなチューブがあるか、全ての引張部材の周りに単一のチューブがある。この方法によれば、導電体などのその他の細長部材を伸ばすことなく、引張部材を伸ばすことができる。また、ケーブルの残りの部分を引張部材の周りに回転させて、低減された引きずりの方向にフェザリングさせることができる。
【0056】
B13 ケーブルは、例えば、いくつかのまたは全ての引張部材と追加の細長部材を囲む、編んだスリーブなど、ねじれない編み部材を具えている。この編んだ部材は、例えば、ケブラーまたは他のアラミドポリマなど、高力価のポリマ材料で作ることができる。
【0057】
B14 ケーブルは、ケーブルに沿って移動するときにジャケットへの浸水を防止するため、防水部材を具える。
【0058】
B15 引張部材は、ステンレススチール、あるいは、例えば、ベクトランなどの芳香性ポリエステルといった高力価ポリマー材料を、例えば、複数ストランドをねじり合わせた形にしたものでできている。場合によっては、ケーブルにする前に適宜の負荷の下で引張部材を引き延ばしておき、テザーとして使用するときに実質的に伸びが生じないようにすることが望ましい。引張部材は、例えば、直径0.1乃至0.3インチである。
【0059】
B16 ケーブルは、WPVのテザーとして用いられ、このケーブルは、そのリーディングエッジ部分がWPVの前側を向くように整列され、フロートの本体とスイマーに連結されて負荷が引張部材によって担持されるようにしている。
【0060】
B17 ケーブルは、WPVのテザーとして用いられ、スイベルジョイントによってフロート及び/又はスイマーに取り付けられており、テザーをフロート及び/又はスイマーに対して回転可能とする。
【0061】
C 本発明の第3の好ましい態様の詳細な説明
本発明の第3の好ましい態様は、テザーがねじれているかどうかを検出する手段を具えるWPVに関する。ほとんどの操作状態で、テザーをねじれさせないWPVを設計することができる。しかし、テザーは、非常にないだ海でも、あれた海でも、ほどく間にねじれることがある。ねじれたテザーは、好ましくないひきずりを作る。従って、WPVは、テザーがねじれているかどうかを検出する手段を具えることが好ましい。このようなWPVは、選択的に以下の特性を一又はそれ以上有する。
【0062】
C1 テザーは、例えば、適当な器具によって特定することができるマーキング(例えば、色が異なる各側部、または一側部にそって設けた縞)など、少なくとも一の識別子を具えており、フロート又はスイマー、あるいはその両方が例えば、フロートまたはスイマーに装着したスチルカメラまたはビデオカメラなどの適当な機器を具え、識別子を検証して、テザーがねじれているかどうかを検出し、検証結果を例えば無線を介して観察者に通信する。
【0063】
C2 テザーがねじれているかどうかを検出する手段は、WPVに縦方向にスペースを空けた位置に配置した少なくとも2つのコンパスを具える。例えば、一のコンパスをフロートに配置して、別のコンパスをスイマーに配置し、少なくとも一の別のコンパスをテザーに沿ったいずれかの位置(好ましくは、テザーの中心でないところ)に配置する。別の例では、2つのコンパスのみを用い、一方のコンパスをスイマーに、他方をフロートに装着し、これらのコンパスを断続的にモニタして、地球の磁場に対する総回転量を追従する。各コンパスは、コントローラにこの回転量を報告し、コントローラは、2つの量を比較して、ねじれが生じているかどうかを決定する。このシステムは、2つのコンパスのみを使用しており、これらのコンパスを電子機器がすでにある場所に配置するという利点がある。
【0064】
C3 フロートとスイマーは、フロートとスイマーの相対的な回転を検出して報告する機器を具える。
【0065】
C4 WPVは、意図的に一又はそれ以上のねじれを誘発して、速度がどのように影響されるかを、続いて、テザーがねじれていない時であると想定できる、速度を最適化するねじれの数を見ることができる。観察条件下で期待速度を決定できるように、WPVが波特性センサ、風センサ、及び水速センサを具えていれば、速度が期待速度を下回るときにこの手順に従うことができる。
【0066】
D 本発明の第4の好適な態様の詳細な説明
本発明の第4の好適な態様は、テザーがねじれた時に、テザーのねじれをほどく手段を具えるWPVに関する。このようなWPVは、選択的に、以下の特性を一又はそれ以上有する。
【0067】
D1 テザーをほどく手段は、フロートにモータ駆動スラスタを具え、これがフロートをスピンさせて、テザーをほどく。
【0068】
D2 テザーをほどく手段は、フロートの前側に引き込み可能なフィンを具える。このフィンは、通常は引っ込められているが、展開させることができ、フロートの前側に抵抗を生じさせる。これが、フロートを180°回転させ、次いでフィンを引っ込めて、フロートの後側のフィンが、フロートを更に180°回転させる。
【0069】
D3 テザーをほどく手段は、テザーとフロートの接合点、又は、テザーとスイマーの接合点、又は、テザーの中間点にモータ駆動回転カップリングを具える。テザーが電気配線を具えている場合は、この回転カップリングは、例えば、ワイヤにブレーキを具えることが好ましい。このブレーキは、たとえば、摺動接触スリップリングあるいは、回転中は電気接触を維持しないが、各回転につき一点で電気接触するデバイスによって達成される。モータ駆動回転カップリングは、回転ジョイントに並べて、あるいはこのジョイントに近接させて、フロートまたはスイマーに対してケーブルを回転させるギア式電気モータを具える。このモータが駆動していない時に摺動電気接触の摩耗を低減するために、回転ジョイントが動かないようにするブレーキまたはその他の手段を具えている。
【0070】
E 本発明の第5の好ましい態様の詳細な説明
本発明の第5の好ましい態様は、過剰な水圧でトリガされる圧力検知接続部を具えるWPVに関する。このようなWPVは、選択的に、以下の特性を一又はそれ以上有する。
【0071】
E1 圧力検知接続部は、シリンダ内部にラジアルシール付きピストンを具え、空気室を囲んでいる。空気室内部の空気圧とコイルばねがピストンを押圧して伸ばしている。伸びた位置で、ピストンは、ラッチまたはその他の機械的要素が、ケーブルを開放することを防いでいる。水圧がピストンを押圧して引っ込める。引っ込んだ位置では、ピストンがラッチまたはその他の機械的要素を開放する。
【0072】
E2 圧力検知接続部は、フロートとテザーの接合部にある。
【0073】
E3 圧力検知接続部は、テザーの引張部材にアイと、このアイを通り、バネを開放することによってアイから抜けるピンとを具える。
【0074】
E4 圧力検知接続部は、30フィートまたはそれ以上の深さ、例えば、50フィートまたはそれ以上の深さ、あるいは30フィート乃至90フィートの間の選択された深さにある時にトリガされる。
【0075】
E 本発明の第6の好ましい態様の詳細な説明
本発明の第6の好ましい態様は、2軸ユニバーサルジョイントを介してテザーがフロート及び/又はスイマーに固定されているWPVに関し、このジョイントは、フロート/スイマーが縦横に揺れると回転するが、フロート/スイマーが偏揺する場合は回転しない。これは、フロートに整列させるようにテザーを案内し、従って、テザーのねじれ傾向を低減する。ユニバーサルジョイントは、互いに直角な2つのヒンジを具えていても良く、テザーからの引張負荷がフロートまたはスイマーにヒンジを介して伝わるようにする。テザーの電気部品は、ユニバーサルジョイントの周りでまたはこれを介して分岐しており、従って、これらの部品は引張負荷を負わないし、その曲げ能力と疲労強度に合わせて制御された状態で曲がる。
【0076】
F 本発明の第7の好適な態様の詳細な説明
本発明の第7の好適な態様は、フロートまたはスイマー、あるいはその両方に弾性エレメントを介してテザーが連結されているWPVに関し、このエレメントがテザーが緩んだ状態から負荷がかかった状態に変わるときに生じるスナップ負荷を吸収する。
【0077】
ここで、図1を参照すると、本発明の第1の態様を組み入れたWPVが示されている。WPVは、フロート1、テザー2、及びスイマー3でできている。フロートは、本体11とポール12を具え、このポールは本体11を通って、本体11にピボットジョイントによって固定されている。従って、ポール12は、上側部材121と下側部材122を提供している。破線は、波の動きによってフロートが縦揺れしているときのフロートのアウトラインを示す。しかしながら、ポール12はフロートの縦揺れを追従するものではない。スイマーは、フロートの直下に縦のテザーと共に示されている。実際は、スイマーはフロートの前側にある傾向にあり、上側部材を垂直に維持したい場合は、底部材が上側部材から前側に、例えば5°といった適宜の角度をなす。
【0078】
図2は、本発明の第2の好ましい態様に係るケーブルの断面図である。この断面は、縮小されており、断面のコード長は、例えば0.8乃至1.5インチである。このケーブルは、引張部材21と、編んだポリマスリーブ221で囲んだリボンケーブル22と、流線型のジャケット23とを具える。引張部材21は、例えば、直径0.09375インチの316ステンレススチールワイヤーロープ、7×7構造のものを使用することができる。リボンケーブル22は、例えば、14、22AWG錫メッキ銅線、複数本をそれぞれフッ素化エチレンプロピレン(FEP)インストレーションによって囲んだものを具える。編んだスリーブ221は、例えば、ケブラーストランドでできている。ポリマージャケット21は、例えば、Shore A 80 Durometerの海洋等級のポリウレタンでできている。
【0079】
図3は、本発明の第2の好ましい態様に係る別のケーブルの断面図である。この断面は、縮小されており、断面のコード長は、例えば0.8乃至1.5インチである。このケーブルは、引張部材21と、複数本、例えば8本の、各々が編んだステンレススチールスリーブで囲まれた導線22と、流線型のポリマージャケット23とを具える。引張部材21とジャケット23は、例えば、図2ついて説明した例と同じであっても良い。各導線は、例えば、20AWG錫メッキ銅線である。
【0080】
図4は、本発明の第2の好ましい態様に係る別のケーブルの斜視図である。このケーブルは、二本の引張部材21と、リボンケーブル22と、ポリマージャケット23を具える。特に、引張部材が負荷がかかって有意に延びる傾向にある、例えば、引張部材が例えばVectranでできた合成ファイバーロープである場合、各引張部材は、例えばポリテトラフルオロエチレンなどの適宜のポリマー材料でできたチューブで囲まれており、これがケーブルの残りの部分から独立して伸張し、回転できることが好ましい。
【0081】
図5は、本発明の第2の好ましい態様にかかる別のケーブルの斜視図である。このケーブルは、2本の引張部材21と、各々が個別に絶縁された複数の導電体を有する2本のケーブル22と、トレーリングエッジ部材24と、部材21、22及び24を囲む編んだスリーブ221と、ポリマージャケット23を具える。引張部材21は、上述したとおりである。各ケーブル22は、例えば、合成ファイバーロープの周りに螺旋状に巻かれた4本の個別に絶縁された銅合金導体であり、全てが、更なる絶縁層、及び/又は、例えば銅またはステンレススチールでできた、編んだワイヤーシールドで囲まれている。編んだスリーブ221は、例えば、金属または、例えばケブラーあるいはナイロンなどのポリマー組成物でできている。トレーリングエッジ部材24は、例えば、金属または合成ファイバーロープである。これは負荷を担持しないが、操作及び使用中にケーブルの構造的な完全性を維持するのに役立つ。
【0082】
図6は、本発明の第4の好ましい態様に使用することができる駆動回転カップリングの断面図であり、図7はその斜視図である。これらの図は、テザー2を示しており、これは駆動回転カップリング6の中で終端している。テザーの導電体は、電気接続領域101の半田付けを介して出ている配線ワイヤ100に連結されている。領域101は、埋め込み用樹脂(図示せず)と滑り接触スリップリング102を収容している。テザーの引張部材は、位置103で終端している。このカップリングは、ハウジング61と、出力がハウジング61に固定されており、本体が中央ポストに固定されているギアモータ62とを具える。カップリングは、出力中空シャフト63と、負荷担持ベアリング64と、プラスチックブッシング及び主ワイパー65と、主シール66と、副シール67とを具える。
【0083】
図8乃至10は、本発明の第5の好ましい態様に使用する圧力検知接続部を示す図である。圧力検知接続7は、フロートに固定されたベースプレート8に装着されている。この接続部は、圧力で稼働するシリンダ71と、ラッチバー72と、ヒンジピン73とを具える。テザーの引張部材21は、アイとピンで終端している。ラッチバー72は、アイとピンの双方を支持しており、圧力ピストンが空気室をつぶすと、この両方を自在に引っ張ることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水中に浮かぶフロートにおいて:
(1)本体と、
(2)当該本体に固定され、当該本体の上方に延在する上側部材と、
(3)(a)前記上側部材の前記本体に対する配位と、(b)前記上側部材の構造の少なくとも一方を制御する手段と、
を具えることを特徴とするフロート。
【請求項2】
請求項1に記載のフロートにおいて、
(a)前記フロートが静水に浮かんでいるときに、前記上側部材が前記静水に対して静止配位を有し、
(b)前記フロートが波ベアリング水中に浮かんでいるときに、前記手段が前記上側部材の前記静止配位からの動きを低減する、
ことを特徴とするフロート。
【請求項3】
請求項2に記載のフロートにおいて、
(a)前記上側部材が前記本体に回転可能に固定されており、
(b)前記手段が、(i)前記本体に固定されており、(ii)前記本体から下側に延在しており、(iii)前記上側部材に連動しており、(iv)前記フロートが波ベアリング水中にあるときは前記上側部材を前記本体に対して回転させ、前記フロートが水中にあるときは、上側部材を波の動きにさらす下側部材を具える、
ことを特徴とするフロート。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のフロートにおいて、前記上側部材が高さが可変であることを特徴とするフロート。
【請求項5】
請求項4に記載のフロートにおいて、前記上側部材が入れ子式である、及び/又は、折りたたみ及び展開可能であることを特徴とするフロート。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のフロートにおいて、前記上側部材が、カメラ、無線アンテナ、無線送受信機、無線リピータ、気象センサ、ビーコン、及び大気と海洋間の熱及び気流を検知するセンサからなる群から選択された一又はそれ以上のアクセサリを具えることを特徴とするフロート。
【請求項7】
WPV(詳細な説明に規定した)において、フロートが請求項1乃至6のいずれかに規定したフロートであることを特徴とするWPV。
【請求項8】
ケーブルにおいて、
(a)断面が、
(i)コード長が0.5乃至3.0インチであり、
(ii)リーディングエッジ部分とトレーリングエッジ部分を具え、当該リーディングエッジ部分が前記断面の最大幅を有し、当該最大幅が、0.1乃至1.0インチであり、最大で前記断面のコード長の0.5倍であり、
(b)
(1)前記ケーブルに張力が係っているときに負荷を担持する細長引張部材と、
(2)ケーブルに張力が係っているときに、負荷を担持しない少なくとも一の追加の細長部材と、
(3)前記ケーブルの外側表面を提供するジャケットと、
を具えることを特徴とするケーブル。
【請求項9】
請求項8に記載のケーブルにおいて、前記引張部材が前記リーディングエッジ部分の一部を成しており、前記断面が0.8乃至1.5インチのコード長であって、最大幅が最大で前記コード長の0.5倍であって、前記トレーリングエッジ部分がテーパ形状であることを特徴とするケーブル。
【請求項10】
請求項8又は9に記載のケーブルにおいて、当該ケーブルがねじれているかどうかを検出するために当該ケーブルを検査するマーキングを担持していることを特徴とするケーブル。
【請求項11】
請求項8乃至10のいずれか1項に記載のケーブルが、更に、前記絶縁ジャケットから間隔をあけて延在するフィンを具えることを特徴とするケーブル。
【請求項12】
WPV(詳細な説明に規定した)において、テザーが請求項8乃至11のいずれか1項に記載のケーブルを具え、当該ケーブルがそのリーディングエッジ部分が前記WPVの前側を向くように整列されていることを特徴とするWPV。
【請求項13】
WPV(詳細な説明に規定した)において、2軸ユニバーサルジョイントを介してテザーがフロートに固定されており、前記ジョイントが前記フロートが縦横に揺れるときは回転するが、偏揺するときは回転しないことを特徴とするWPV。
【請求項14】
請求項13に記載のWPVにおいて、2軸ユニバーサルジョイントを介して前記テザーがスイマーに固定されており、前記ジョイントが前記スイマーが縦横に揺れるときは回転するが、前記フロートが偏揺するときは回転しないことを特徴とするWPV。
【請求項15】
テザーがねじれているかどうかを検出する手段を具えることを特徴とするWPV(詳細な説明に規定した)。
【請求項16】
請求項15に記載のWPVにおいて、前記テザーが電磁検知によって同定できるマーキングを具え、前記フロートが、当該テザーの上のマーキングを検査する手段を具えることを特徴とするWPV。
【請求項17】
WPV(詳細な説明に規定した)において、テザーがねじれているときにテザーのねじれをほどく手段を具えることを特徴とするWPV。
【請求項18】
請求項17に記載のWPVにおいて、前記テザーのねじれをほどく手段が、モータ駆動の回転カップリングであることを特徴とするWPV。
【請求項19】
WPV(詳細な説明に規定した)において、テザーが弾性エレメントを介してフロートまたはスイマー、あるいはその両方に連結されており、前記エレメントが前記テザーが緩んだ状態から負荷がかかった状態へ変化したときにスナップ負荷を吸収できることを特徴とするWPV。
【請求項20】
WPV(詳細な説明に規定した)において、前記接続部の水圧が実質的に、通常の使用状態にある接続部の水圧を超えたときに、テザーをフロートまたはスイマーから切り離す、あるいは、前記テザーを壊す、圧力検知接続部を具えることを特徴とするWPV。
【請求項21】
WPV(詳細な説明に規定した)において、水面上の様々な高さに配置した二酸化炭素センサを具えることを特徴とするWPV。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2010−520103(P2010−520103A)
【公表日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−551747(P2009−551747)
【出願日】平成20年2月29日(2008.2.29)
【国際出願番号】PCT/US2008/002743
【国際公開番号】WO2008/109002
【国際公開日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(509242738)リキッド ロボティクス インコーポレイテッド (1)